JPH0966105A - 注射器ピストン逆行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器 - Google Patents
注射器ピストン逆行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器Info
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- JPH0966105A JPH0966105A JP7248341A JP24834195A JPH0966105A JP H0966105 A JPH0966105 A JP H0966105A JP 7248341 A JP7248341 A JP 7248341A JP 24834195 A JP24834195 A JP 24834195A JP H0966105 A JPH0966105 A JP H0966105A
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- A61M5/315—Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 フィルターの吸引濾過を市販の注射器で行な
う際、ピストンの逆行を阻止することができる為、濾過
操作が終わるまで手の力でピストンを保持する必要がな
くなり、力の弱い女性でも容易に濾過操作を行なうこと
のできる注射器ピストン逆行阻止具を提供する。 【解決手段】 注射器Ａのピストンｂに挿入する器具で
あって、ピストンを引いて吸引操作を行なう際、その一
端を押さえながら吸引操作を行なうことにより、その他
端を注射筒ａの内径以上に自動的に外側に開くようにし
た。注射筒ａとピストンｂとからなる注射器Ａにおい
て、ピストンｂが、これを引いて吸引操作を行なう際、
その一端を押さえながら吸引操作を行なうことにより、
その他端が注射筒ａの内径以上に自動的に外側に開くよ
うにした。
う際、ピストンの逆行を阻止することができる為、濾過
操作が終わるまで手の力でピストンを保持する必要がな
くなり、力の弱い女性でも容易に濾過操作を行なうこと
のできる注射器ピストン逆行阻止具を提供する。 【解決手段】 注射器Ａのピストンｂに挿入する器具で
あって、ピストンを引いて吸引操作を行なう際、その一
端を押さえながら吸引操作を行なうことにより、その他
端を注射筒ａの内径以上に自動的に外側に開くようにし
た。注射筒ａとピストンｂとからなる注射器Ａにおい
て、ピストンｂが、これを引いて吸引操作を行なう際、
その一端を押さえながら吸引操作を行なうことにより、
その他端が注射筒ａの内径以上に自動的に外側に開くよ
うにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、注射器ピストン逆
行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器に関
し、詳しくはフィルターの吸引濾過を市販の注射器で行
なう際、ピストンの逆行を阻止することができ、微粒子
を多く含んでいる試料を簡便に濾過しうることのできる
注射器ピストン逆行阻止具と、そのようなピストン逆行
阻止機構を有する注射器とに関する。
行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器に関
し、詳しくはフィルターの吸引濾過を市販の注射器で行
なう際、ピストンの逆行を阻止することができ、微粒子
を多く含んでいる試料を簡便に濾過しうることのできる
注射器ピストン逆行阻止具と、そのようなピストン逆行
阻止機構を有する注射器とに関する。
【０００２】
【従来の技術】注射器の先端にフィルターを装着して水
溶液などの試料を吸引濾過する際、試料中の微粒子濃度
が薄い場合には濾過は容易であるが、試料中の微粒子濃
度が濃い場合には、濾過がスムーズに行かず、濾過が済
むまで注射器を握り（引張り）続けなければならない。
ところが、このような握り（引張り）続ける操作は、か
なりの力が必要であるため、力の弱い女性などには不向
きであったが、特に対策は採られていないのが現状であ
った。
溶液などの試料を吸引濾過する際、試料中の微粒子濃度
が薄い場合には濾過は容易であるが、試料中の微粒子濃
度が濃い場合には、濾過がスムーズに行かず、濾過が済
むまで注射器を握り（引張り）続けなければならない。
ところが、このような握り（引張り）続ける操作は、か
なりの力が必要であるため、力の弱い女性などには不向
きであったが、特に対策は採られていないのが現状であ
った。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点を解消し、フィルターの吸引濾過を市販の
注射器で行なう際、１回の吸引操作でピストンがロック
され、ピストンの逆行を阻止することができるため、濾
過操作が終わるまで手の力でピストンを保持する必要が
なくなり、その結果、力の弱い女性などでも容易に濾過
操作を行なうことのできる注射器ピストン逆行阻止具
と、そのようなピストン逆行阻止機構を有する注射器と
を提供することを目的とするものである。従って、本発
明は特に微粒子を多く含んでいる試料を簡便に濾過しう
ることが可能となる。
従来の問題点を解消し、フィルターの吸引濾過を市販の
注射器で行なう際、１回の吸引操作でピストンがロック
され、ピストンの逆行を阻止することができるため、濾
過操作が終わるまで手の力でピストンを保持する必要が
なくなり、その結果、力の弱い女性などでも容易に濾過
操作を行なうことのできる注射器ピストン逆行阻止具
と、そのようなピストン逆行阻止機構を有する注射器と
を提供することを目的とするものである。従って、本発
明は特に微粒子を多く含んでいる試料を簡便に濾過しう
ることが可能となる。
【０００４】さらに、本発明は、上記のように１回の吸
引操作でピストンがロックされ、ピストンの逆行を阻止
することができるため、濾過の間、注射器より手を離す
ことが可能となり、他の仕事を行なうことができ、その
結果、時間の有効利用を図ることのできる注射器ピスト
ン逆行阻止具と、そのようなピストン逆行阻止機構を有
する注射器とを提供することを目的とするものである。
引操作でピストンがロックされ、ピストンの逆行を阻止
することができるため、濾過の間、注射器より手を離す
ことが可能となり、他の仕事を行なうことができ、その
結果、時間の有効利用を図ることのできる注射器ピスト
ン逆行阻止具と、そのようなピストン逆行阻止機構を有
する注射器とを提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載された本
発明は、注射器のピストンに挿入する器具であって、ピ
ストンを引いて吸引操作を行なう際、その一端を押さえ
ながら吸引操作を行なうことにより、その他端を注射筒
の内径以上に自動的に外側に開くようにしたことを特徴
とする注射器ピストン逆行阻止具を提供するものであ
る。
発明は、注射器のピストンに挿入する器具であって、ピ
ストンを引いて吸引操作を行なう際、その一端を押さえ
ながら吸引操作を行なうことにより、その他端を注射筒
の内径以上に自動的に外側に開くようにしたことを特徴
とする注射器ピストン逆行阻止具を提供するものであ
る。
【０００６】次に、請求項５に記載された本発明は、注
射筒とピストンとからなる注射器において、前記ピスト
ンが、これを引いて吸引操作を行なう際、その一端を押
さえながら吸引操作を行なうことにより、その他端が注
射筒の内径以上に自動的に外側に開くようにしたピスト
ン逆行阻止機構を有することを特徴とする注射器を提供
するものである。請求項５記載の本発明は、請求項１記
載の注射器ピストン逆行阻止具を予め装着した注射器を
提供するものである。
射筒とピストンとからなる注射器において、前記ピスト
ンが、これを引いて吸引操作を行なう際、その一端を押
さえながら吸引操作を行なうことにより、その他端が注
射筒の内径以上に自動的に外側に開くようにしたピスト
ン逆行阻止機構を有することを特徴とする注射器を提供
するものである。請求項５記載の本発明は、請求項１記
載の注射器ピストン逆行阻止具を予め装着した注射器を
提供するものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、請求項１に記載された本発
明の注射器ピストン逆行阻止具と、請求項５に記載され
た本発明の注射器とについて、図面を参照しつつ説明す
る。図１，図２は、請求項１記載の注射器ピストン逆行
阻止具（逆行阻止機構）を装着した注射器の１態様を示
す説明図であり、図１は吸引前の状態を示し、図２は吸
引後の状態、すなわちピストンがロックされ、ピストン
の逆行が阻止されている状態を示している。図中、符号
Ａが注射器であり、符号ａが注射筒、符号ｂがピストン
である。
明の注射器ピストン逆行阻止具と、請求項５に記載され
た本発明の注射器とについて、図面を参照しつつ説明す
る。図１，図２は、請求項１記載の注射器ピストン逆行
阻止具（逆行阻止機構）を装着した注射器の１態様を示
す説明図であり、図１は吸引前の状態を示し、図２は吸
引後の状態、すなわちピストンがロックされ、ピストン
の逆行が阻止されている状態を示している。図中、符号
Ａが注射器であり、符号ａが注射筒、符号ｂがピストン
である。
【０００８】まず請求項１記載の本発明について述べる
と、この注射器ピストン逆行阻止具１は、市販の注射器
（例えば、ニプロ社製、テルモ社製、トップ社製などの
ディスポーザル注射器）のピストンｂに挿入する器具で
あって、ピストンｂを引いて吸引操作を行なう際、その
一端（図１では右端部の矢視したあたり）を押さえなが
ら吸引操作を行なうことにより、その他端を注射筒ａの
内径以上に自動的に外側に開くようにしたことを特徴と
するものである。
と、この注射器ピストン逆行阻止具１は、市販の注射器
（例えば、ニプロ社製、テルモ社製、トップ社製などの
ディスポーザル注射器）のピストンｂに挿入する器具で
あって、ピストンｂを引いて吸引操作を行なう際、その
一端（図１では右端部の矢視したあたり）を押さえなが
ら吸引操作を行なうことにより、その他端を注射筒ａの
内径以上に自動的に外側に開くようにしたことを特徴と
するものである。
【０００９】この注射器ピストン逆行阻止具１は、挿入
する注射器のピストンｂの形状等に応じて、その形状等
が異なるが、典型的な例について説明する。図３はその
１例を示すものであり、図４は他の例を示すものであ
る。各図において、それぞれ中間の部分が正面図であ
り、それぞれ左側の部分は左側面図を示し、それぞれ右
側の部分は右側面図を示している。図３に示す例では、
全体の形状が長方形状の薄板をなしたものについて、一
端（図では右側）の片面のみをやや先細状にカットし、
他端（図では左側）の片面（前記カットした側とは反対
側の片面）をその一部が残るように矩形に切り欠いた如
き形状をなしている。この例は、図１や図２に示すよう
な、注射器のピストンｂに把持部２が設けられている注
射器（例えば、トップ社製の注射器）について好適に適
用される。
する注射器のピストンｂの形状等に応じて、その形状等
が異なるが、典型的な例について説明する。図３はその
１例を示すものであり、図４は他の例を示すものであ
る。各図において、それぞれ中間の部分が正面図であ
り、それぞれ左側の部分は左側面図を示し、それぞれ右
側の部分は右側面図を示している。図３に示す例では、
全体の形状が長方形状の薄板をなしたものについて、一
端（図では右側）の片面のみをやや先細状にカットし、
他端（図では左側）の片面（前記カットした側とは反対
側の片面）をその一部が残るように矩形に切り欠いた如
き形状をなしている。この例は、図１や図２に示すよう
な、注射器のピストンｂに把持部２が設けられている注
射器（例えば、トップ社製の注射器）について好適に適
用される。
【００１０】一方、図４に示す例では、この図４は一見
図３に示すものと似通って見えるが、全体の形状自体が
異なっており、図３のものが長方形状の薄板をなしたも
のであるのに対して、全体の形状が、断面略扇状をして
いる点で異なる。切り欠きについては同様である。この
例は、上記した如き把持部２がなく、注射器のピストン
ｂが主に４枚の羽根状のもので構成されている注射器
（例えば、ニプロ社製、テルモ社製の注射器）について
好適に適用される。
図３に示すものと似通って見えるが、全体の形状自体が
異なっており、図３のものが長方形状の薄板をなしたも
のであるのに対して、全体の形状が、断面略扇状をして
いる点で異なる。切り欠きについては同様である。この
例は、上記した如き把持部２がなく、注射器のピストン
ｂが主に４枚の羽根状のもので構成されている注射器
（例えば、ニプロ社製、テルモ社製の注射器）について
好適に適用される。
【００１１】なお、全体の大きさ、カットする仕方や切
り欠きの大きさは、注射器の大きさ等や外側にどれだけ
開くようにするかなどに応じて、適宜選定すればよい。
また、この注射器ピストン逆行阻止具１の素材として
は、プラスチック，木材及び金属のいずれも使用可能で
ある。通常は、１個の注射器に４個の注射器ピストン逆
行阻止具１の挿入が可能であるが、機能上からは２個で
充分である。
り欠きの大きさは、注射器の大きさ等や外側にどれだけ
開くようにするかなどに応じて、適宜選定すればよい。
また、この注射器ピストン逆行阻止具１の素材として
は、プラスチック，木材及び金属のいずれも使用可能で
ある。通常は、１個の注射器に４個の注射器ピストン逆
行阻止具１の挿入が可能であるが、機能上からは２個で
充分である。
【００１２】次に、注射器ピストン逆行阻止具１の注射
器への装着法について説明する。図５は、本発明の注射
器ピストン逆行阻止具１を注射器へ装着する仕方を示す
説明図である。また、図６は、図３に示す注射器ピスト
ン逆行阻止具１を市販の注射器のピストンｂ（正確には
ピストンの羽根部分３の上）に装着した状態を示してい
る。さらに、図７は、図４に示す注射器ピストン逆行阻
止具１を市販の注射器のピストンｂ（正確にはピストン
の羽根部分３の上）に装着した状態を示している。図５
に示すように、通常は２個の注射器ピストン逆行阻止具
１を、それぞれ１個ずつ、ピストンｂの羽根部分３の上
に載置するだけで、簡単に装着することができる。この
ようにして注射器ピストン逆行阻止具１の装着されたピ
ストンｂを、注射筒ａに押し込めば、濾過の準備完了で
ある。
器への装着法について説明する。図５は、本発明の注射
器ピストン逆行阻止具１を注射器へ装着する仕方を示す
説明図である。また、図６は、図３に示す注射器ピスト
ン逆行阻止具１を市販の注射器のピストンｂ（正確には
ピストンの羽根部分３の上）に装着した状態を示してい
る。さらに、図７は、図４に示す注射器ピストン逆行阻
止具１を市販の注射器のピストンｂ（正確にはピストン
の羽根部分３の上）に装着した状態を示している。図５
に示すように、通常は２個の注射器ピストン逆行阻止具
１を、それぞれ１個ずつ、ピストンｂの羽根部分３の上
に載置するだけで、簡単に装着することができる。この
ようにして注射器ピストン逆行阻止具１の装着されたピ
ストンｂを、注射筒ａに押し込めば、濾過の準備完了で
ある。
【００１３】さらに、このようにして注射器ピストン逆
行阻止具１の挿入された注射器Ａを用いて、試料を吸引
濾過する方法について説明すると、次の通りである。請
求項１記載の注射器ピストン逆行阻止具（逆行阻止機
構）を装着した注射器Ａの先端に、例えばフィルター４
を装着した容器ｃを図８に示すように取付け、試料を容
器ｃに入れる。なお、符号５はフィルター支持体であ
る。ピストンｂの一端（図８では右端部の矢視した部
分）を押さえながら（この押さえで、注射器ピストン逆
行阻止具１の他端は外側へ開こうとする力が働く）、吸
引する。ピストンｂが所定の位置まで移動したとき、図
９に示すように、注射器ピストン逆行阻止具１の他端が
注射筒ａの内径以上に自動的に外側へ開き、ピストンｂ
がロックされて、ピストンｂの逆行が阻止される。濾過
操作が終わるまで、真空度は維持される。濾過終了後、
外側へ開いた注射器ピストン逆行阻止具１は、他端を手
で押さえれば、簡単に元に戻る。
行阻止具１の挿入された注射器Ａを用いて、試料を吸引
濾過する方法について説明すると、次の通りである。請
求項１記載の注射器ピストン逆行阻止具（逆行阻止機
構）を装着した注射器Ａの先端に、例えばフィルター４
を装着した容器ｃを図８に示すように取付け、試料を容
器ｃに入れる。なお、符号５はフィルター支持体であ
る。ピストンｂの一端（図８では右端部の矢視した部
分）を押さえながら（この押さえで、注射器ピストン逆
行阻止具１の他端は外側へ開こうとする力が働く）、吸
引する。ピストンｂが所定の位置まで移動したとき、図
９に示すように、注射器ピストン逆行阻止具１の他端が
注射筒ａの内径以上に自動的に外側へ開き、ピストンｂ
がロックされて、ピストンｂの逆行が阻止される。濾過
操作が終わるまで、真空度は維持される。濾過終了後、
外側へ開いた注射器ピストン逆行阻止具１は、他端を手
で押さえれば、簡単に元に戻る。
【００１４】次に、請求項５に記載された本発明は、注
射筒ａとピストンｂとからなる注射器において、前記ピ
ストンｂが、これを引いて吸引操作を行なう際、その一
端を押さえながら吸引操作を行なうことにより、その他
端が注射筒ａの内径以上に自動的に外側に開くようにし
た注射器ピストン逆行阻止機構を有することを特徴とす
るものであり、前記請求項１記載の注射器ピストン逆行
阻止具１を予め装着した注射器である。
射筒ａとピストンｂとからなる注射器において、前記ピ
ストンｂが、これを引いて吸引操作を行なう際、その一
端を押さえながら吸引操作を行なうことにより、その他
端が注射筒ａの内径以上に自動的に外側に開くようにし
た注射器ピストン逆行阻止機構を有することを特徴とす
るものであり、前記請求項１記載の注射器ピストン逆行
阻止具１を予め装着した注射器である。
【００１５】以上の如き請求項１記載の本発明の注射器
ピストン逆行阻止具１を装着した注射器及び請求項５記
載の本発明の注射器は、様々な試料の濾過などに用いる
ことができる。具体的には例えば、病院における細菌
検査、無菌試料の調製、細菌やゴミなどの除去操作、
食品工場における細菌検査、液体試料の除菌操作、無菌
試料の調製、金属加工分野における細菌検査、微粒子
除去操作、温泉水などの環境試料の細菌検査、微粒子
などの汚濁物質除去又は捕集操作、化学工場における
微粒子の除去又は捕集操作等に有効に利用することがで
きる。
ピストン逆行阻止具１を装着した注射器及び請求項５記
載の本発明の注射器は、様々な試料の濾過などに用いる
ことができる。具体的には例えば、病院における細菌
検査、無菌試料の調製、細菌やゴミなどの除去操作、
食品工場における細菌検査、液体試料の除菌操作、無菌
試料の調製、金属加工分野における細菌検査、微粒子
除去操作、温泉水などの環境試料の細菌検査、微粒子
などの汚濁物質除去又は捕集操作、化学工場における
微粒子の除去又は捕集操作等に有効に利用することがで
きる。
【００１６】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例１ 透明塩化ビニールの板（厚さ２．０ｍｍ）をナイフとヤ
スリで切り出して、図１０に示した寸法の注射器ピスト
ン逆行阻止具１を作った。この注射器ピストン逆行阻止
具１を２個作り、５ｍｌ容の市販の注射器（トップ社
製）のピストンｂに、ピストンの中心軸から対称になる
ように挿入した（図１参照）。次いで、これを注射筒ａ
に押し込み、先端をブチルゴムキャップで封じ、ピスト
ンｂの一端（図１では下部の矢視した箇所））を押さえ
ながら吸引した結果、所定の位置でその他端が注射筒ａ
の内径以上に自動的に外側に開き（図２参照）、真空に
よるピストンの逆行が完全に阻止された。手を離しても
真空度が保たれた。
る。 実施例１ 透明塩化ビニールの板（厚さ２．０ｍｍ）をナイフとヤ
スリで切り出して、図１０に示した寸法の注射器ピスト
ン逆行阻止具１を作った。この注射器ピストン逆行阻止
具１を２個作り、５ｍｌ容の市販の注射器（トップ社
製）のピストンｂに、ピストンの中心軸から対称になる
ように挿入した（図１参照）。次いで、これを注射筒ａ
に押し込み、先端をブチルゴムキャップで封じ、ピスト
ンｂの一端（図１では下部の矢視した箇所））を押さえ
ながら吸引した結果、所定の位置でその他端が注射筒ａ
の内径以上に自動的に外側に開き（図２参照）、真空に
よるピストンの逆行が完全に阻止された。手を離しても
真空度が保たれた。
【００１７】実施例２ 上記実施例１で作った注射器ピストン逆行阻止具１を装
着した注射器と、これを装着しなかった注射器とに、そ
れぞれポリテトラフルオロエチレン製の疎水性フィルタ
ー４（孔径０．５μｍ）を装着した、ポリエチレン製の
容器ｃを図８に示すように取付けたものを用い、第１表
に示す各種の細菌を含む試料（０．２ｍｌ）を吸引濾過
した。濾過操作の結果を第１表に示す。なお、用いた細
菌は、大腸菌（ E. coli, ATCC 11303）であり、肉汁ブ
イヨン培地に接種して３７℃で２４時間の静置培養を行
ない、この培養液を所定の細菌濃度になるように滅菌水
で適当に希釈して試料を調製した。細菌数は、普通寒天
培地（日水製薬製）で培養（３７時間，２４時間）した
際のコロニー数より測定した。
着した注射器と、これを装着しなかった注射器とに、そ
れぞれポリテトラフルオロエチレン製の疎水性フィルタ
ー４（孔径０．５μｍ）を装着した、ポリエチレン製の
容器ｃを図８に示すように取付けたものを用い、第１表
に示す各種の細菌を含む試料（０．２ｍｌ）を吸引濾過
した。濾過操作の結果を第１表に示す。なお、用いた細
菌は、大腸菌（ E. coli, ATCC 11303）であり、肉汁ブ
イヨン培地に接種して３７℃で２４時間の静置培養を行
ない、この培養液を所定の細菌濃度になるように滅菌水
で適当に希釈して試料を調製した。細菌数は、普通寒天
培地（日水製薬製）で培養（３７時間，２４時間）した
際のコロニー数より測定した。
【００１８】第１表に示すように、上記実施例１で作っ
た注射器ピストン逆行阻止具１を装着しなかった場合に
は、細菌濃度が低い場合には濾過することができたが、
細菌濃度が高い場合には、真空度を維持し続けるのが困
難であり、濾過操作が容易でなかった。これに対して、
上記実施例１で作った注射器ピストン逆行阻止具１を装
着した場合には、細菌濃度が高い場合であっても、真空
度を維持し続けるのが容易であった。
た注射器ピストン逆行阻止具１を装着しなかった場合に
は、細菌濃度が低い場合には濾過することができたが、
細菌濃度が高い場合には、真空度を維持し続けるのが困
難であり、濾過操作が容易でなかった。これに対して、
上記実施例１で作った注射器ピストン逆行阻止具１を装
着した場合には、細菌濃度が高い場合であっても、真空
度を維持し続けるのが容易であった。
【００１９】
【表１】
【００２０】実施例３ 実施例１で作った注射器ピストン逆行阻止具１を装着し
た注射器と、これを装着しなかった注射器とに、それぞ
れポリプロピレン製のフィルター４（孔径７μｍ）を装
着した濾過具Ｂ（図１１参照）を装着し、第２表に示す
動物細胞を含む牛乳（０．５ｍｌ）を吸引濾過した。濾
過操作の結果を第２表に示す。なお、動物細胞は、ブリ
ード法で測定した。
た注射器と、これを装着しなかった注射器とに、それぞ
れポリプロピレン製のフィルター４（孔径７μｍ）を装
着した濾過具Ｂ（図１１参照）を装着し、第２表に示す
動物細胞を含む牛乳（０．５ｍｌ）を吸引濾過した。濾
過操作の結果を第２表に示す。なお、動物細胞は、ブリ
ード法で測定した。
【００２１】
【表２】
【００２２】
【発明の効果】本発明によれば、フィルターの吸引濾過
を市販の注射器で行なう際、１回の吸引操作でピストン
がロックされ、ピストンの逆行を阻止することができる
ため、濾過操作が終わるまでの間、真空度維持のため手
の力でピストンを保持する必要がなくなり、その結果、
力の弱い女性などでも容易に濾過操作を行なうことがで
きる。従って、本発明によれば、特に微粒子を多く含ん
でいる試料を簡便に濾過しうることが可能となる。
を市販の注射器で行なう際、１回の吸引操作でピストン
がロックされ、ピストンの逆行を阻止することができる
ため、濾過操作が終わるまでの間、真空度維持のため手
の力でピストンを保持する必要がなくなり、その結果、
力の弱い女性などでも容易に濾過操作を行なうことがで
きる。従って、本発明によれば、特に微粒子を多く含ん
でいる試料を簡便に濾過しうることが可能となる。
【００２３】また、本発明によれば、微粒子を多く含ん
でいたりして吸引濾過に時間がかかる試料（例えば、
尿，牛乳，ジュース，微生物培養，河川水などの微粒子
を含む水溶液や有機溶剤）を注射器で濾過する際、真空
度維持のため手で握り続ける必要がなく、操作性が著し
く改善される。
でいたりして吸引濾過に時間がかかる試料（例えば、
尿，牛乳，ジュース，微生物培養，河川水などの微粒子
を含む水溶液や有機溶剤）を注射器で濾過する際、真空
度維持のため手で握り続ける必要がなく、操作性が著し
く改善される。
【００２４】さらに、本発明によれば、上記のように１
回の吸引操作でピストンがロックされ、ピストンの逆行
を阻止することができるため、濾過の間、注射器より手
を離すことが可能となる。従って、その間、他の仕事を
行なうことができ、時間の有効利用を図ることができ
る。
回の吸引操作でピストンがロックされ、ピストンの逆行
を阻止することができるため、濾過の間、注射器より手
を離すことが可能となる。従って、その間、他の仕事を
行なうことができ、時間の有効利用を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、請求項１記載の注射器ピストン逆行阻
止具（逆行阻止機構）を装着した注射器の１態様を示す
説明図であり、吸引前の状態を示している。
止具（逆行阻止機構）を装着した注射器の１態様を示す
説明図であり、吸引前の状態を示している。
【図２】図２は、請求項１記載の注射器ピストン逆行阻
止具（逆行阻止機構）を装着した注射器の１態様を示す
説明図であり、吸引後の状態を示している。
止具（逆行阻止機構）を装着した注射器の１態様を示す
説明図であり、吸引後の状態を示している。
【図３】図３は、請求項１記載の注射器ピストン逆行阻
止具の１態様を示す説明図である。
止具の１態様を示す説明図である。
【図４】図４は、請求項１記載の注射器ピストン逆行阻
止具の他の態様を示す説明図である。
止具の他の態様を示す説明図である。
【図５】図５は、本発明の注射器ピストン逆行阻止具１
を注射器へ装着する仕方を示す説明図である。
を注射器へ装着する仕方を示す説明図である。
【図６】図６は、図３に示す注射器ピストン逆行阻止具
１を市販の注射器のピストンｂに装着した状態を示す説
明図である。
１を市販の注射器のピストンｂに装着した状態を示す説
明図である。
【図７】図７は、図４に示す注射器ピストン逆行阻止具
１を市販の注射器のピストンｂに装着した状態を示す説
明図である。
１を市販の注射器のピストンｂに装着した状態を示す説
明図である。
【図８】図８は、請求項１記載の注射器ピストン逆行阻
止具１の挿入された注射器Ａを用いて、試料を吸引濾過
する方法についての説明図であり、吸引前の状態を示し
ている。
止具１の挿入された注射器Ａを用いて、試料を吸引濾過
する方法についての説明図であり、吸引前の状態を示し
ている。
【図９】図９は、請求項１記載の注射器ピストン逆行阻
止具１の挿入された注射器Ａを用いて、試料を吸引濾過
する方法についての説明図であり、吸引後の状態を示し
ている。
止具１の挿入された注射器Ａを用いて、試料を吸引濾過
する方法についての説明図であり、吸引後の状態を示し
ている。
【図１０】図１０は、実施例１で作った注射器ピストン
逆行阻止具１の寸法を示す説明図である。
逆行阻止具１の寸法を示す説明図である。
【図１１】図１１は、実施例３で用いた、ポリプロピレ
ン製のフィルターを装着した濾過具を示す説明図であ
る。
ン製のフィルターを装着した濾過具を示す説明図であ
る。
Ａ 注射器 ａ 注射筒 ｂ ピストン ｃ フィルターを装着した容器 Ｂ 濾過具 １ 注射器ピストン逆行阻止具 ２ 把持部 ３ ピストンの羽根部分 ４ フィルター ５ フィルター支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 // Ｃ１２Ｑ 1/24 7823−4Ｂ Ｃ１２Ｑ 1/24
Claims (5)
- 【請求項１】 注射器のピストンに挿入する器具であっ
て、ピストンを引いて吸引操作を行なう際、その一端を
押さえながら吸引操作を行なうことにより、その他端を
注射筒の内径以上に自動的に外側に開くようにしたこと
を特徴とする注射器ピストン逆行阻止具。 - 【請求項２】 素材が、プラスチックからなる請求項１
記載の注射器ピストン逆行阻止具。 - 【請求項３】 素材が、木材からなる請求項１記載の注
射器ピストン逆行阻止具。 - 【請求項４】 素材が、金属からなる請求項１記載の注
射器ピストン逆行阻止具。 - 【請求項５】 注射筒とピストンとからなる注射器にお
いて、前記ピストンが、これを引いて吸引操作を行なう
際、その一端を押さえながら吸引操作を行なうことによ
り、その他端が注射筒の内径以上に自動的に外側に開く
ようにしたピストン逆行阻止機構を有することを特徴と
する注射器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7248341A JPH0966105A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 注射器ピストン逆行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7248341A JPH0966105A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 注射器ピストン逆行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0966105A true JPH0966105A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=17176652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7248341A Withdrawn JPH0966105A (ja) | 1995-09-04 | 1995-09-04 | 注射器ピストン逆行阻止具及びピストン逆行阻止機構を有する注射器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0966105A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007127859A2 (en) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Medtronic, Inc. | Apparatus for refilling an infusion device |
| WO2014199478A1 (ja) * | 2013-06-13 | 2014-12-18 | テルモ・クリニカルサプライ株式会社 | 吸引用シリンジ |
-
1995
- 1995-09-04 JP JP7248341A patent/JPH0966105A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007127859A2 (en) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Medtronic, Inc. | Apparatus for refilling an infusion device |
| WO2007127859A3 (en) * | 2006-04-27 | 2007-12-21 | Medtronic Inc | Apparatus for refilling an infusion device |
| WO2014199478A1 (ja) * | 2013-06-13 | 2014-12-18 | テルモ・クリニカルサプライ株式会社 | 吸引用シリンジ |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021105 |