JPH0963531A - イオン注入装置の被イオン注入部材固定装置 - Google Patents

イオン注入装置の被イオン注入部材固定装置

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JPH0963531A
JPH0963531A JP21486095A JP21486095A JPH0963531A JP H0963531 A JPH0963531 A JP H0963531A JP 21486095 A JP21486095 A JP 21486095A JP 21486095 A JP21486095 A JP 21486095A JP H0963531 A JPH0963531 A JP H0963531A
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ion
wafer
ion implantation
implanted
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Osamu Yoshida
治 吉田
Takayuki Yano
孝幸 矢野
Masatoshi Kanetani
正敏 金谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン注入時におけるクランプピンからの発
塵を防止すると共に、その強度にすぐれ、導電性のある
クランプピンを用いたイオン注入装置の被イオン注入部
材固定装置を提供する。 【解決手段】 イオン注入される被イオン注入部材11
を載置する載置台51と、該載置台の端部に突出し、該
被イオン注入部材を把持するためのクランプピン1,2
と、を有するイオン注入装置の被イオン注入部材固定装
置において、前記クランプピン1,2がSiC単結晶よ
りなることを特徴とするイオン注入装置の被イオン注入
部材固定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置の
被イオン注入部材固定装置に関し、例えば、半導体ウェ
ーハへイオン注入を行うイオン注入装置のウェーハ固定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置、例えば半導体ウェーハ
(以下単にウェーハと称する)にイオン注入を行うイオ
ン装置の被イオン注入部材であるウェーハを固定する固
定装置は、保持手段として3点ほどのクランプピンによ
り被イオン注入部材を周囲から把持して固定している。
【0003】このようなウェーハ固定装置は、イオン注
入時にウェーハのイオン注入面と共に、イオンビームに
晒されることになる。特にクランプピンは、ウェーハ面
よりイオンビームの照射方向に突出しているため、イオ
ンビームの照射によるスパッタリング現象によって、そ
の部材の構成物質が飛散し、ウェーハを汚染する恐れが
ある。また、ウェーハとクランプピンとの摩擦による発
塵のために汚染が生じる恐れもある。
【0004】このため、従来のウェーハ固定装置の保持
手段は、石英(SiO2 )やシリコン(Si)などを用
いてイオンビームによるスパックリング現象によって生
じる発塵や、ウェーハとの接触によって生じる発塵の影
響を極力少なくする配慮がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、保持手
段であるクランプピンを石英により構成した場合、ウェ
ーハと載置台との間で導電性が保てなくなり、イオンビ
ーム照射時にウェーハと載置台との間で電位差ができて
放電が起き、ウェーハにキズや異物の付着などが生じる
ことがある。これは、図7に示すように、通常、ウェー
ハ11を載せる載置台62のウェーハ11と接触する部
分66はシリコンのような導電性の部材により構成され
ていて、載置台62そのものがアースされているのであ
るが、イオンビームの照射時には、ウェーハ11が熱膨
張やクーロン力などによりごくわずかに振動してウェー
ハ11と載置台のウェーハとの接触部分66との間にわ
ずかな隙間Bが生じ、保持部材61が石英の場合には導
電性が保てなくなるものである。
【0006】また、クランプピンをシリコンにより構成
した場合には、導電性は保てるのであるが、シリコンそ
のものが脆い材料であるために、ウェーハ端部との摩擦
によりシリコン自体が磨耗、欠損して発塵することがあ
る。このような発塵は、被イオン注入部材がシリコンウ
ェーハのように同じシリコン同士であっても、できるだ
け少なくすることが求められている。特に、被イオン注
入部材がGaAs(その他AlGaAs、InPなど)
に代表される化合物半導体ウェーハの場合には、シリコ
ンが不純物源となるためあまり好ましい材料ではない。
また、シリコンは機械的強度が弱く、ディスクを高速回
転させる際に、破損するといった恐れもある。
【0007】そこで、本発明の目的は、イオン注入時に
おける保持手段からの発塵を防止すると共に、被イオン
注入部材との導電性を保つことができる保持手段を用い
たイオン注入装置の被イオン注入部材固定装置を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、イオン注入される被イオン注入部材を載置
する載置台と、該載置台に載置された該被イオン注入部
材を保持するための保持手段と、を有するイオン注入装
置の被イオン注入部材固定装置において、前記被イオン
注入部材固定装置の少なくとも前記被イオン注入部材と
接触する部分がSiC単結晶よりなることを特徴とする
イオン注入装置の被イオン注入部材固定装置である。
【0009】また、上記目的を達成するための本発明
は、イオン注入される被イオン注入部材を載置する載置
台と、該載置台に載置された該被イオン注入部材を保持
するための保持手段と、を有するイオン注入装置の被イ
オン注入部材固定装置において、前記被イオン注入部材
固定装置の少なくとも前記イオン注入の際のイオンビー
ムに晒される部分がSiC単結晶よりなることを特徴と
するイオン注入装置の被イオン注入部材固定装置であ
る。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明
は、イオン注入される被イオン注入部材を載置する載置
台と、該載置台に載置された該被イオン注入部材を保持
するための保持手段と、を有するイオン注入装置の被イ
オン注入部材固定装置において、前記被イオン注入部材
固定装置の前記被イオン注入部材と接触する部分と前記
イオン注入の際のイオンビームに晒される部分とがSi
C単結晶よりなることを特徴とするイオン注入装置の被
イオン注入部材固定装置である。
【0011】また、上記目的を達成するための本発明
は、イオン注入される被イオン注入部材を載置する載置
台と、該載置台に載置された該被イオン注入部材を保持
するための保持手段と、を有するイオン注入装置の被イ
オン注入部材固定装置において、前記保持手段がSiC
単結晶よりなることを特徴とするイオン注入装置の被イ
オン注入部材固定装置である。
【0012】さらに、本発明の被イオン注入部材固定装
置は、前記SiC単結晶の抵抗率が10-3〜104 Ω・
cmであることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】上述のように構成された本発明の
イオン注入装置の被イオン注入部材固定装置は、被イオ
ン注入部材を載置する載置台や保持手段などのうち、少
なくとも被イオン注入部材と接触する部分をSiC単結
晶により構成するものである。
【0014】また、本発明の他の実施の形態としては、
被イオン注入部材を載置する載置台や保持手段などのう
ち、イオンビームに晒される部分をSiC単結晶により
構成するものである。
【0015】また、本発明の他の実施の形態としては、
被イオン注入部材を載置する載置台や保持手段などのう
ち、被イオン注入部材と接触する部分とイオンビームに
晒される部分の両方をSiC単結晶により構成するもの
である。
【0016】さらに、本発明の他の実施の形態として
は、被イオン注入部材を保持し固定する保持手段そのも
のをSiC単結晶によって構成するものである。
【0017】本発明において用いるSiC単結晶は導電
性がよく、その抵抗率が10-3〜104 Ω・cm程度で
あり、特に、昇華再結晶法によって製造されるSiC単
結晶は、10-3Ω・cm程度と低く本発明に適してい
る。そこで、被イオン注入部材を接触する部分をこのS
iC単結晶にすることで、被イオン注入部材載置台との
間で被イオン注入部材が振動して隙間ができた場合で
も、SiC単結晶と被イオン注入部材が接触しているた
め被イオン注入部材と固定装置との間で電位差ができる
ことがなく、放電などが起きにくくなり被イオン注入部
材の損傷を防止することができる。
【0018】また、SiC単結晶は、耐熱性や機械的強
度に優れ、耐熱性としては少なくとも約1500℃まで
は変形や強度低下が生ぜず、イオン注入時のイオンビー
ムの照射による発熱やウェーハの発熱に対しても十分な
耐性があり、機械的強度としてはヤング率2.9×10
12kN/cm2 と、シリコンのそれ(1.7×1012
N/cm2 )に比較して優れ、ディスクの回転や並進運
動などによる遠心力に対し十分な強度であり、また、摩
擦などによる発塵も非常に少ないものである。
【0019】なお、本発明の被イオン注入部材固定装置
が用いられるイオン注入装置としては、例えばシリコン
ウェーハ中に、酸素イオンを注入してSOI基板を作成
する際の酸素イオン注入装置、また、シリコンウェーハ
や他の化合物半導体ウェーハなどによる半導体装置製造
プロセス中に用いられる砒素やホウ素またはリンなどを
注入するイオン注入装置などである。
【0020】また、被イオン注入部材が半導体ウェーハ
以外のものとしては、例えば金属の硬度上昇のための処
理として行われるイオン注入における金属材料へのイオ
ン注入措置において用いることができる。具体的には、
ドリルの刃先、丸鋸やコンクリーカッタの刃先などの耐
磨耗性向上のためにイオン注入処理を行なう装置に用い
られる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0022】図1は、本発明のウェーハ固定装置を用い
たイオン注入装置の概略全体図である。
【0023】このイオン注入装置は、イオン源31から
イオン引き出し電子レンズ32により引き出され、質量
分離器33により一定質量のもののみが分離されて、加
速管34に導かれて加速され、電子レンズ群35により
イオンビームとして収束され、さらに偏向コイル36に
よりイオンビームの方向が偏向されてイオン注入室37
内の回転円盤(ディスク)21上に固定されたウェーハ
11に照射されて、イオン注入が行われる。
【0024】イオン注入されるウェーハ11は、図2に
示すようにAlなどの金属製のディスク21の円周上に
複数のウェーハ固定装置により固定され、該ディスク2
1を1分間に300〜1600回転程度で回転させなが
ら、かつ、該ディスク21を秒速1〜30cm程度で並
進運動させてウェーハ11をイオンビーム12に対して
走査することにより、ウェーハ11全面に均一にイオン
注入している。図示する場合には6インチウェーハで2
0枚固定したものであるが、5インチウェーハや8イン
チウェーハなどそれぞれに適した枚数のウェーハが同様
に固定される。
【0025】図3はウェーハ固定装置の正面図であり、
図4は図3におけるA−A線に沿う断面図である。な
お、図3においてはウェーハを図示せず、図4において
はその説明のためにウェーハを図示している。
【0026】図示するように、ウェーハ固定装置は、ウ
ェーハ11を載せるためのウェーハ接触リング6とベー
スプレート8よりなる載置台51と、ウェーハを保持す
るための保持手段となる2つの固定クランプピン1およ
び可動クランプピン2とを有し、この固定クランプピン
1および可動クランプピン2によってウェーハを把持す
ることにより保持し、固定している。そして、固定クラ
ンプピン1、可動クランプピン2およびウェーハ接触リ
ング6はSiC単結晶により形成されている。
【0027】載置台51は、ベースプレート8の外周部
分に、ウェーハ11と接触するSiC単結晶製のウェー
ハ接触リング6が設けられており、ベースプレート8が
ディスク21に、ある取り付け角度をもって図示しない
ボルトにより固定されている。この取り付け角度は、半
導体装置プロセス中にあってはチャネリング防止などの
ために、イオンビームの打ち込み角度を調整するための
ものである。
【0028】固定クランプピン1は、SiC単結晶より
なる円柱状のもので、ベースプレート8の一部に埋め込
み固定されており、ベースプレート8の外周縁部分から
突出するように配設されている。
【0029】一方、可動クランプピン2は、SiC単結
晶よりなる円柱状のもので、ピンホルダ3に立設されて
いて、このピンホルダー3がベースプレート8に設けら
れている鳩尾状溝4と、これに嵌合するピンホルダー3
の突起とにより摺動可能に取り付けられ、このピンホル
ダー3をバネ5が内側に引っ張りクランプピン2をウェ
ーハ11を把持する方向に押さえ付けている。
【0030】なお、ベースプレート8とウェーハ11と
の間には空間が設けられていて、ロボットアーム(不図
示)などが挿入されて、ウェーハ11の載置、取り外し
が行えるようになっている。
【0031】この様なウェーハ固定装置においては、イ
オンビームの照射方向に対して、突出している部分は、
固定クランプピン1および可動クランプピン2(以下、
これらを単にクランプピンと総称する)部分のみであ
り、このクランプピンをSiC単結晶によって構成した
ことにより、イオン注入時にイオンビームがクランプピ
ンに照射されても、熱負荷による破損や、ウェーハとの
接触によって生じる発塵などによるウェーハの汚染が防
止される。
【0032】また、このウェーハ固定装置では、載置台
51のウェーハ11と接触するウェーハ接触リング6も
SiC単結晶とすることで、SiC単結晶の機械的強度
の強さから摩擦による発塵を防止している。
【0033】このSiC単結晶は、導電性が高く、本実
施例で用いたものはその抵抗率が、10-3Ω・cm程度
である。このため、ウェーハが振動してウェーハ接触リ
ング6とウェーハ11との間で隙間が生じても(図7参
照)、常にSiC単結晶によるクランプピン1および2
がウェーハ11と接触しており、導電性が保たれてウェ
ーハ11の損傷が防止される。なお、参考までに、多結
晶SiCの場合には、抵抗率が0.1〜1Ω・cm程度
とSiC単結晶のそれよりその下限が高いので、この点
で本実施例で用いたSiC単結晶の方がクランプピンの
材料としては優れている。
【0034】また、このSiC単結晶は耐熱性や強度に
優れ、本実施例で用いたSiC単結晶では少なくとも1
500℃以上の耐熱性があり、強度はヤング率で2.9
×1012kN/cm2 である。
【0035】したがって、このウェーハ固定装置が設け
られているディスクが高速で回転しても、また、イオン
注入時の発熱によってもクランプピン自体が損傷するこ
とはない。
【0036】さらに、SiC単結晶は、ウェーハの汚染
源となるような金属、例えばFeは1ppm以下、Ni
は0.03ppm以下、ジルコニウムは0.4ppm以
下、その他の重金属においてはPPBオーダー以下と低
く、その純度が極めて高いため、ウェーハに直接接触し
ていてもウェーハを汚染することが極めて少ない。
【0037】なお、本実施例においては、クランプピン
として円柱状のものを用いているが、この形状は、円柱
に限らず、例えば角柱状のものやウェーハの円周に沿う
ような半円形状のものなど、任意の形状のものでよい。
また、クランプする位置としては、本実施例においては
円形のウェーハを把持するため、機械的安定性のよい3
点支持によって構成したが、さらに、4点や5点支持と
することによって、1本当たりのクランプピンにかかる
力を分散させるようにしてもよい。
【0038】また、上記実施例においては、ウェーハを
直接クランプピンと接触させて、保持、固定することと
したが、例えば、図5に示すように、保持手段としてウ
ェーハ11の周囲をリング状の押え板9により押え、こ
の押え板9をクランプピン1および2によって保持して
ウェーハを固定するような固定装置において、クランプ
ピン1および2と押え板9をSiC単結晶により構成す
ることもできる。
【0039】これにより、上記実施例同様に、イオンビ
ームに晒されることとなるクランプピンや押え板の熱負
荷による損傷やウェーハとの接触部分からの発塵を防止
することができる。なお、押え板9はそれ自体をSiC
単結晶によって形成してもよいが、他に、押え板本体を
Siにより形成し、イオンビームに晒される面とウェー
ハと接触する面をSiC単結晶により覆うようにしても
よい。
【0040】本実施例に用いたSiC単結晶は例えば、
特公平6−37,353号公報や特開平5−32,49
6号公報に記載された昇華再結晶法を用いて作成した。
その一例を具体的に説明する。
【0041】まず、用いたSiC単結晶成長装置は、図
6に示すように、黒鉛製の坩堝81の上端近傍に、中央
部に開口部を有しかつ外周面が坩堝81の内周面に嵌合
する仕切板82が取付けられている。この仕切板82
は、坩堝81の上端開口部を覆う黒鉛製の坩堝蓋83の
下面に坩堝蓋83と平行に平板状に加工した炭化珪素単
結晶基板4を取付けた際、この炭化珪素単結晶基板84
との適当な間隔がであるように配置される。また仕切板
82の中央の開口部は炭化珪素単結晶基板84よりも多
少小さくする。さらに坩堝81の側面は黒鉛製の断熱用
フェルト85で、また坩堝81ないし坩堝蓋83の上下
部は同じく黒鉛製の断熱用フェルト86で覆われてい
る。坩堝81下部の断熱用フェルト86の中心部には光
路7が設けられており、この部分より、二色温度計等を
用いて常時坩堝81下部の温度が測定できるようにして
あり、これを原料温度とみなす。
【0042】なお、結晶育成に先立ち、これらの坩堝系
(坩堝81、坩堝蓋83、断熱用フェルト85,86な
ど)は不純物を取除き純化する目的で、前もって真空中
にて結晶成長温度以上で空焼きを行なっている。また、
坩堝81内には、粉末上の炭化珪素原料88は予め酸に
よる洗浄と真空中での空焼きにより純化したものを準備
する。
【0043】次に結晶成長は、まず、口径約12mmの
例えば6H−SiC単結晶基板を種結晶として用い、図
6に示したような単結晶成長装置において、仕切板82
の開口部を口径10mmとして、炭化珪素原料温度を2
400℃、基板温度を2340℃、雰囲気圧力を20T
orrとして(0001)研磨面上に単結晶成長を行な
い、口径9mm、高さ6mmの小型の6H−SiC単結
晶を得る。得られたSiC単結晶には(0001)成長
ファセット面が現れており、その面上に渦巻成長の模様
が見られ高密度のスパイラルステップが確認できる。な
お、結晶多形の同定はラマン散乱測定により行なった。
【0044】次に、この小型の6H−SiC単結晶を種
結晶89として用い、図6に示したような構成を有する
単結晶成長装置を用い、坩堝81内に配される仕切板8
2の位置を坩堝蓋83の底面より2mm離したものと
し、仕切板82の開口部の口径をこの種結晶となる6H
−SiC単結晶の口径の2倍の大きさの18mmとし、
炭化珪素原料温度を2340℃、種結晶とした6H−S
iC単結晶温度を2260℃、雰囲気圧力を10Tor
rとして単結晶成長を行う。これにより得られるSiC
単結晶90は、最大部で口径30mm、高さ18mmの
大口径6H−SiC単結晶インゴットとなる。
【0045】そして、本実施例のクランプピンはこの様
にして得られた大口径6H−SiC単結晶インゴットか
ら切削、研磨することにより作成したものである。
【0046】なお、昇華再結晶法以外にアチソン法によ
る製造方法があるがアチソン法によって得られるSiC
単結晶の大きさは10mm以下と小さく、また、不純物
が昇華再結晶法による結晶よりも100倍程度多く含ま
れるため本発明に用いるにはあまり好ましくない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0048】請求項1記載の本発明によれば、被イオン
注入部材を保持する保持手段を、導電性や耐熱性、機械
的強度などに優れたSiC単結晶により形成したこと
で、保持手段からの発塵が従来と比較して非常に少なく
なり、被イオン注入部材の材質によらず、保持手段から
の発塵による汚染を極めて少なくすることができる。ま
た、被イオン注入部材とこれを載せる載置台との間での
放電がなくなり、被イオン注入部材のキズや異物の付着
を防止することができる。
【0049】請求項2記載の本発明によれば、載置台の
被イオン注入部材と接触する部分をSiC単結晶により
形成したことにより、被イオン注入部材と載置台の接触
する部分との摩擦による発塵が非常に少なくなり、被イ
オン注入部材の材質によらず被イオン注入部材を汚染す
ることを少なくすることができる。
【0050】請求項3記載の本発明によれば、少なくと
もイオンビームに晒される部分をSiC単結晶により形
成したことで、イオンビームの熱負荷による破損が少な
くなる。
【0051】請求項4記載の本発明によれば、SiC単
結晶の抵抗率を10-3〜104 Ω・cmとすることで、
より効果的に被イオン注入部材との間の導電性を保つこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した一実施例のイオン注入装置
を説明するための図面である。
【図2】 上記実施例のイオン注入装置のディスクを説
明するための図面である。
【図3】 上記実施例のウェーハ固定装置を説明するた
めの正面図である。
【図4】 上記実施例のウェーハ固定装置を説明するた
めの断面図である。
【図5】 本発明を適用した他のウェーハ固定装置を説
明するための正面図である。
【図6】 SiC単結晶成長装置の断面図である。
【図7】 ウェーハ固定装置でのウェーハと載置台との
隙間を説明するための図面である。
【符号の説明】
1…固定クランプピン、 2…可動クランプピン、3
a,3b…ピンホルダー、6…ウェーハ接触リング、8
…ベースプレート、 9…押え板、11…ウェー
ハ、 51…載置台。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン注入される被イオン注入部材を載
    置する載置台と、該載置台に載置された該被イオン注入
    部材を保持するための保持手段と、を有するイオン注入
    装置の被イオン注入部材固定装置において、前記被イオ
    ン注入部材固定装置の少なくとも前記被イオン注入部材
    と接触する部分がSiC単結晶よりなることを特徴とす
    るイオン注入装置の被イオン注入部材固定装置。
  2. 【請求項2】 イオン注入される被イオン注入部材を載
    置する載置台と、該載置台に載置された該被イオン注入
    部材を保持するための保持手段と、を有するイオン注入
    装置の被イオン注入部材固定装置において、前記被イオ
    ン注入部材固定装置の少なくとも前記イオン注入の際の
    イオンビームに晒される部分がSiC単結晶よりなるこ
    とを特徴とするイオン注入装置の被イオン注入部材固定
    装置。
  3. 【請求項3】 イオン注入される被イオン注入部材を載
    置する載置台と、該載置台に載置された該被イオン注入
    部材を保持するための保持手段と、を有するイオン注入
    装置の被イオン注入部材固定装置において、前記被イオ
    ン注入部材固定装置の前記被イオン注入部材と接触する
    部分と前記イオン注入の際のイオンビームに晒される部
    分とがSiC単結晶よりなることを特徴とするイオン注
    入装置の被イオン注入部材固定装置。
  4. 【請求項4】 イオン注入される被イオン注入部材を載
    置する載置台と、該載置台に載置された該被イオン注入
    部材を保持するための保持手段と、を有するイオン注入
    装置の被イオン注入部材固定装置において、前記保持手
    段がSiC単結晶よりなることを特徴とするイオン注入
    装置の被イオン注入部材固定装置。
  5. 【請求項5】 前記SiC単結晶の抵抗率が10-3〜1
    4 Ω・cmであることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載のイオン注入装置用の被イオン注入部
    材固定装置。
JP21486095A 1995-08-23 1995-08-23 イオン注入装置の被イオン注入部材固定装置 Pending JPH0963531A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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