JPH0960594A - 内転歯車ポンプ - Google Patents
内転歯車ポンプInfo
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- JPH0960594A JPH0960594A JP21201395A JP21201395A JPH0960594A JP H0960594 A JPH0960594 A JP H0960594A JP 21201395 A JP21201395 A JP 21201395A JP 21201395 A JP21201395 A JP 21201395A JP H0960594 A JPH0960594 A JP H0960594A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2/00—Rotary-piston machines or pumps
- F04C2/08—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
- F04C2/10—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
- F04C2/101—Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member with a crescent-shaped filler element, located between the inner and outer intermeshing members
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Abstract
いを円滑にして、騒音振動の発生を防止するとともに、
ポンプ性能及び耐久性を向上する。 【構成】ギア2は隣合う2本の歯12の外側の歯形12
a、12bが同じ円の一部である円弧歯形の平歯車、ア
イドラ3は計算で求めた理論歯形或いは理論歯形にごく
僅かな誤差を許して近似した複数個の円弧からなる歯形
とする。
Description
において粘度の高い流体を移送するとき、および流体を
高圧で移送するときに使用されている、容積式回転ポン
プの一種である内転歯車ポンプに関する。
る内転歯車ポンプが、トロコイド歯形を用いた内接形ギ
ヤポンプとは異なり、砂糖を含んだ流体等でも、焼き付
等を発生することなく移送できるので、食品業界等で広
く採用されている。この内転歯車ポンプのギアとアイド
ラの理論歯形はまだ解明されておらず、通常は、汎用旋
盤と汎用フライス盤で加工できるように、共に単なる一
円弧の歯形に形成されている。
弧の歯形では、かみ合いが悪く、騒音振動を生じ、ポン
プの速度が上がらず、性能が低く、かつ寿命が短かいと
いう問題点を持っていた。
ポンプは、ギアは隣合う2本の歯の外側の歯形が同じ円
の一部である円弧歯形の平歯車、アイドラは式
る。
隣合う2本の歯の外側の歯形が同じ円の一部である円弧
歯形の平歯車、アイドラはギヤと噛合する面を請求項1
記載のアイドラの理論歯形に近似した歯形となしたもの
である。
の歯形を複数個の円弧或いは複数個の円弧と直線の組み
合わせで理論歯形に近似すること、請求項4記載のよう
に、実際のアイドラの歯形と理論歯形との公差を、JI
S規格のB1702で規定する平歯車およびはすば歯車
の歯形誤差以内に設定すること、などが好ましい実施例
である。
隣合う2本の歯の外側の歯形が同じ円の一部である円弧
歯形の平歯車、アイドラはアイドラを基準としたギヤの
円弧歯形の移動軌跡の包絡線の一部からなる歯形となし
たものである。
隣合う2本の歯の外側の歯形が同じ円の一部である円弧
歯形の平歯車、アイドラは請求項5記載のアイドラの歯
形をごく僅かな誤差を許して近似した複数個の円弧から
なる歯形となしたものである。
ドラの歯形を理論歯形或いは理論歯形に近似した歯形で
構成してあるので、理論歯形自体を知らないで大雑把に
1つの円弧で構成する場合と比較して、ギアとアイドラ
とが円滑に噛合するようになる。また、ギアは従来通
り、隣合う2本の歯の外側の2歯形が同じ円の一部をな
す円弧歯形の平歯車を用いているので、周知のギア加工
法により能率的に製造することが可能となる。
歯形を複数個の円弧或いは複数個の円弧と直線の組み合
わせで理論歯形に近似すると、NC工作機械等により従
来と同様にアイドラを能率的に加工することが可能とな
る。
ながら説明する。図1〜図3に示すように、内転歯車ポ
ンプ1は、可動部品として、駆動歯車であるギア2と、
ギア2の内部にあってギア2とかみ合う外径のより小さ
な従動歯車であるアイドラ3の2つの部品を備えてい
る。
して支持され、主軸4に取り付けられた図示外の駆動装
置によって矢印で図示の反時計方向に回転駆動される。
アイドラ3は、ギア2の回転中心とは異なる軸心を持つ
アイドラピン5によって支持され、ギア2とかみ合いつ
つ回転する。送液Vを密封するため、ケーシング6がギ
ア2の外周に密接して設けられ、図示外のケーシングカ
バーがギア2の歯先とアイドラ3の片側端面に密接して
設けられ、ギア2とアイドラ3がかみ合わない空間に
は、三日月ガイド7がギア2の内周とアイドラ3外周に
密接して設けられている。アイドラピン5と三日月ガイ
ド7はケーシングカバーに取り付けられている。
ギア2とアイドラ3はかみ合いつつ反時計方向に回転
し、先ず(a) に示すように、一定量の送液Vが吸入口8
からポンプ1に吸い込まれ、(b) に示すように、ギア2
とアイドラ3の歯溝を満たし、三日月ガイド7によって
滑らかに分割される。次に、(c) に示すように、ギア2
の歯溝・ケーシング6・三日月ガイド7の外周面・ケー
シングカバーによって作られる空間に保持された送液V
は吐出口9に送られ、アイドラ3の歯溝・三日月ガイド
7の内周面・ケーシングカバー・ギア2によって作られ
る空間に保持された送液Vも吐出口9に送られる。次
に、(d) に示すように、吐出口9が近づくと、ギア2と
アイドラ3の歯12、13はかみ合い始め、それぞれの
歯溝に納めていた送液Vを絞り出す。完全にかみ合った
ギア2とアイドラ3の歯12、13と、これらと密接す
るケーシング6・ケーシングカバーは、送液Vを吸入側
に漏らさない密封装置となる。その結果、送液Vは吐出
口9からポンプ1の外へ押し出される。
したがって決定した。 a)現在のギヤ2の加工法は最善なものの一つなので変
えない。よってギヤ2は従来通り、隣合う2本の歯12
の外側の歯形12a、12bが同じ円の一部をなす円弧
歯形の平歯車とする。つまり、図4〜図6に示すよう
に、ギア2の回転中心と歯形12a、12bの円の中心
を結ぶ直線 OgB に関して隣合う歯12の、直線OgB に
ついて外側の歯形12a、12bは、それぞれ Bを中心
とする半径 rの円の一部になる。 b)これと噛み合うアイドラ3の理論歯形を計算によっ
て求める。c)円弧と直線の組み合わせで加工するNC
工作機械で加工できるよう、アイドラ3の理論歯形を2
個の円弧で近似して実用歯形を求める。
て説明する。 (1) 求め方の要点 a)図4〜図6に示す、ギアの回転中心を原点 Og とす
る固定の座標系(以後、固定座標系と呼ぶ。) Oguvに
おいて、ギア歯形円の中心 Bの座標を、ギア回転角θの
関数として求める。b)図4、図5に示す、アイドラの
回転中心を原点 Oとし、ギアとかみ合う歯の中心線を x
軸とする、アイドラと共に回転する直交座標系(以後、
アイドラ座標系と呼ぶ。) Oxyに、このギア歯形円の中
心 Bを座標変換し、その軌跡曲線を求める。 c)図8に示すように、この軌跡曲線上の任意の点 Bを
中心とする、ギア歯形円半径 rを半径とする円の包絡線
のうち、ギア回転方向にあるものをアイドラの理論歯形
とする。すなわち軌跡曲線上の任意の点 Bにおける、ギ
ア回転方向の法線上にあるギア歯形円半径 rだけ離れた
点 Cを求め、点 Cの集合をアイドラの理論歯形とする。 d)数学的に求められたアイドラの理論歯形が、歯形の
機構学的必要条件である、アイドラ歯形とギア歯形の接
触点における共通法線がピッチ点を通ることを確かめ
る。
る時間 t=tのときのギアの歯形円中心 b ギアの回転中心と歯形円中心の距離 OgB C 接触点、時間 t=tのときギア歯形とアイドラ歯形
がかみ合っている点 c ギアの外半径 d ギアの内半径 e 偏心、ギアの回転中心 Og とアイドラの回転中心
Oの距離 f アイドラの外半径 g アイドラの内半径 k ギアの円ピッチに円弧歯厚が占める割合(今後、
「歯厚比」と呼ぶ。) n ギアとアイドラの歯数比 O アイドラの回転中心 Og ギアの回転中心 P ピッチ点、すなわちギアのピッチ円とアイドラの
ピッチ円の接点 p アイドラのピッチ円半径 r ギアの歯形円半径 u 固定座標系 Oguvの横軸 v 固定座標系 Oguvの縦軸 x アイドラ座標系 Oxyの横軸またはアイドラ座標系
Oxyにおける時間 t=tのときの、ギアの歯形円中心 Bの
x座標 xc アイドラ座標系 Oxyにおける時間 t=tのときの、
接触点C の x座標 xp アイドラ座標系 Oxyにおける時間 t=tのときの、
ピッチ点 Pの x座標 y アイドラ座標系 Oxyの縦軸またはアイドラ座標系
Oxyにおける時間 t=tのときの、ギアの歯形円中心 Bの
y座標 yc アイドラ座標系 Oxyにおける時間 t=tのときの、
接触点C の y座標 yp アイドラ座標系 Oxyにおける時間 t=tのときの、
ピッチ点 Pの y座標 Z アイドラの歯数 Zg ギアの歯数 α 図6におけるΔOgBPの∠OgBP α0 圧力角 β 図6におけるΔOgBPの∠BPOg γ 図6におけるΔOgBPの∠POgB Δ アイドラ理論歯形と実用歯形円弧の最大誤差(今
後、「実用歯形公差」と呼ぶ。) δ ギアの円ピッチを見込む中心角 ε ギアの円ピッチにおける歯みぞ幅を見込む中心角
の 1/2 ζ アイドラの隣合う2本の歯の中心線が挟む角 η アイドラ座標系 Oxyにおけるギアの歯形円中心の
軌跡曲線の時間 t=tのときの点 Bにおける接線が x軸と
なす角 θ ギア回転角,固定座標系 Oguvにおいて、時間 t=
tのときのギア回転中心Og と歯形円中心 Bを結ぶ直線 O
gB が u軸となす角 θi アイドラ回転角。固定座標系 Oguvにおいて、時
間 t=tのとき u軸と x軸がなす角 ω アイドラの回転角速度 ωg ギアの回転角速度
xyと Oguvがあり、直交座標系 xy の原点 Oが u軸上に
あり、両原点の距離 OOg を e 、x 軸が u軸となす角を
θi とすると、座標変換により点 Bの座標 (x, y)と、
(u, v)は、e,θi によって次のように表される。 x=(u-e)cosθi+v・sinθi (*a) y=v・cosθi-(u-e)sinθi (*b) u=x・cosθi-y・sinθi+e (*b1) v=y・cosθi+x・sinθi (*b2)
をηとするとき、sin ηとcos ηは下式で与えられる。 sinη= (dy/dx)/ [1+(dy/dx)2]0.5 (*c) cosη=1/[1+(dy/dx)2]0.5 (*d)
である。 (x-x1)2+(y-y1)2=r2 この式の両辺を xについて微分し、dy/dx について解い
て、円上の点 (x, y)における接線の傾きの式を得る。 2(x-x1)+2(y-y1) dy/dx=0 dy/dx=-(x-x1)/(y-y1) (*e)
y1), P2(x2, y2), P3(x 3, y3) が一直線にあるとき、
下の式が成り立つ。 (y3-y1)/(x3-x1)=(y2-y1)/(x2-x1) (*f)
ッチ円半径、角速度、歯数および歯数比の間に下の式が
成立する。 a/p=ω/ωg=Zg/Z=n (3a) b)ギアは固定座標系 Oguvの原点 Og を中心にして角
速度ωg で回転し、回転角θは下の式で与えられものと
する。 θ=ωgt (3b) c)時間 t=0におけるかみ合いを示す図5から明らかな
ように、アイドラの隣合う2本の歯の中心線が挟む角ζ
と歯数 Zの間に下の式が成り立つ。 ζ=2π/Z (3c) d)アイドラ回転角θi を n、ωg、ζで表すこと。図
5に示すように、ギア歯形円中心 Bは時間 t=0 のとき
固定座標系の u軸上に来るので、点 Bを中心とする 2個
のギア歯形12a、12bは u軸に関して線対称とな
る。よって u軸の上下にあるギアの歯に挟まれたアイド
ラの歯の中心軸は u軸と一致する。かくして角速度ωを
係数とする時間 tの一次関数であるアイドラ回転角θi
が t=0のときζとなることから、下の関係が成り立つ。
θi=ωt+ζこれに式 (3a), (3b), (3c) を代入し下式を
得る。 θi=nθ+2π/Z (3d) e)偏心 eを aと nで表す。図4に示すように、a=e+p
これに式 (3a) を代入し、下の式を得る。 e=a(n-1)/n (3e)
関係図4に示すように固定座標系 Oguvについて、ギア
歯形円の中心 B (u, v) はギア回転角θの関数として下
式で与えられる。 u=b・cosθ (4a) v=b・sinθ (4b) ギア歯形円の中心 Bを座標変換によってアイドラ座標系
Oxy上の点 B (x, y)として表す。式 (*a) に式 (3d),
(3e), (4a), (4b) を代入し、三角関数の 2角の和の公
式を当てはめ、x をθの関数として表した下の式を得
る。 x=(u-e)cosθi+v・sinθi =(b・cosθ-a(n-1)/n)cos(nθ+2π/Z)+b・sinθ・sin(nθ+2π/Z) =-a(n-1)/n・cos(nθ+2π/z)+b・cos{(n-1)θ+2π/z} (4c) 式 (*b) に式 (3d), (3e), (4a), (4b) を代入し、三角
関数の 2角の差の公式を当てはめ、y をθの関数として
表した下の式を得る。 y=v・cosθi-(u-e)sinθi =b・sinθ・cos(nθ+2π/Z)-(b・cosθ-a(n-1)/n)sin(nθ+2π/Z) =+a(n-1)/n・sin(nθ+2π/z)-b・sin{(n-1)θ+2π/z} (4d)
の接線の傾きなど式 (4c) が滑らかな曲線であると仮定
し、θについて微分する。
θについて微分する。
(x, y)における接線の傾き dy/dxは、上の 2式 (5a),
(5b) を使って dx/dθ≠0 として下のように与えられ
る。
して下のように与えられる。
のように求まる。
ドラ座標系 Oxyにおけるギア歯形円の中心が描く軌跡曲
線を示す。この軌跡曲線上の任意の点 B(x, y)における
ギア回転方向の法線上にある、ギア歯形円半径 rだけ離
れた点 C(xc,yc) の集合を求め、アイドラの理論歯形と
する。接線とギア回転方向の法線がなす角は +π/2であ
るから、点 C(xc,yc) は下式で与えられる。 xc=x+r・cos(η+π/2)=x-r・sinη (6a) yc=y+r・sin(η+π/2)=y+r・cosη (6b) 式 (6a) に式 (4c), (5e) を代入し、xc をθについて
解いた下式を得る。
をθについて解いた下式を得る。
が、歯形の機構学的必要条件である、アイドラ歯形とギ
ア歯形の接触点における共通法線がピッチ点を通ること
を、これから証明する。図8に示す、アイドラ座標系に
おける時間 tのときについて考える。
ギア歯形円中心の軌跡曲線上の点 Bにおける接線と平行
であることを確かめる。ギア歯形円中心の軌跡曲線上の
点 Bを中心とする半径 rの円上の点であるギア歯形上の
接触点 C(xc, yc) における接線の傾きを、式 (*e) に
式 (5e), (5f), (6a), (6b) を代入して求める。
描く軌跡曲線上の点 Bにおける接線の傾きに等しい。よ
ってギア歯形上の接触点 Cにおける接線は、中心点が描
く軌跡曲線上の点 Bにおける接線と平行である。
がギア歯形円中心の軌跡曲線上の点における接線と平行
であることを確かめる。アイドラ歯形上の接触点 Cの座
標は式(6a), (6b) で与えられている。式 (6a) をθに
ついて微分し、式 (5a), (5f)を代入し下の関係式を得
る。
e)を代入し下の関係式を得る。
の傾きは下の式で与えられる。
傾きに等しい。よってアイドラ歯形上の接触点 Cにおけ
る接線は、中心点が描く軌跡曲線上の点 Bにおける接線
と、平行である。
線が中心点の軌跡曲線上の点 Bにおける接線と平行であ
り、中心点の軌跡曲線上の点 Bにおける接線がギア歯形
上の接触点 Cにおける接線と平行であることから、アイ
ドラ歯形上の接触点 Cにおける接線と、ギア歯形上の接
触点 Cにおける接線は平行になる。
ることギア歯形上の接触点 Cにおける接線と、アイドラ
歯形上の接触点 Cにおける接線が平行であり、かつギア
歯形上の接触点 Cとアイドラ歯形上の接触点 Cは同じ点
なので、2 本の接線は一致する。よって接触点 Cを通る
法線は一致し共通法線となる。ギア歯形が円であること
から、ギア歯形上の点 Cにおける法線は中心点 Bを通
る。すなわち接触点 Cを通る共通法線は中心点 Bを通
る。
ピッチ点 Pを通ること固定座標系におけるピッチ点 P
(a, 0)をアイドラ座標系 Oxyに変換した座標 P(xp, yp)
は、式 (*a), (*b), (3d), (3e) によって次のごとく
与えられる。 xp=(a-e)cosθi+0・sinθi =a/n・cos(nθ+2π/z) (7c) yp=0・cosθi-(a-e)sinθi =-a/n・sin(nθ+2π/z) (7d) 中心点 B(x, y), 接触点 C(xc, yc),ピッチ点 P(xp,
yp) が一直線上にあるときは式 (*f) によって、下の関
係が成立する。 (yp-y)/ (xp-x) = (yc-y)/(xc-x) (7e) 式の左辺に式 (4c), (4d), (7c), (7d) を代入して次の
式を得る。
≠0 で割り、式 (5e), (5f), (6a),(6b) を代入する。
え、式 (6c), (6d) を代入して下の式を得る。
点 B, 接触点 C, ピッチ点 Pが一直線上にあることが証
明された。(Q.E.D.)
て説明する。 (1) 求め方の要点 a)アイドラの実用歯形を決める主要目を、圧力角
α0、ギア歯数 Zg、アイドラ歯数 Zi、円弧歯厚比 k、
ギアのピッチ円半径 a、実用歯形公差Δなどで表す。 b)ギア回転角θを微小角ずつ増やしながら、アイドラ
の理論歯形の点 Cを計算する。 c)理論歯形の歯末の点が半径±実用歯形公差/2すなわ
ちr1 ±Δ/2の領域に納まり、一端がアイドラ外半径 f
上にあり、他端が最もアイドラの回転中心に近い円弧
を、歯末の実用歯形とする。 d)理論歯形の歯元の点が半径±実用歯形公差/2すなわ
ちr2 ±Δ/2の領域に納まり、一端がアイドラ内半径 g
上にあり、他端が最もアイドラ回転中心から遠い円弧
を、歯元の実用歯形とする。
目 実施例に示す実用歯形を作るときに使った、歯形に関す
る主要目は下記の通りである。圧力角α0 は、大きくす
るとかみ合い率が大きくなるが、アイドラへ動力を伝達
する効率が下がる。経験から見て 0 (rad)から 0.25 (r
ad) の範囲とするのが良い。実施例ではα0=10 度、π/
18 (rad) とした。ギア歯数は Zg=9とした。アイドラ歯
数は Zi=7とした。円弧歯厚比 kは、ギアとアイドラの
歯の曲げ強度と、ギアの歯みぞを送液が出入りするとき
の流体力学的見地から、0.5 から 0.7の範囲であること
が望ましい。実施例では k=0.66 とした。ギアのピッチ
円半径は a=100とした。ギアの外半径と内半径の差は、
実施例では c-d=eとした。実用歯形公差Δは、JIS B 17
02平歯車およびはすば歯車の精度による歯形誤差の 1/1
0,±0.006 とした。
の式で与えられる。 β=π/2+α0 (8a) ギアの円ピッチを見込む中心角δは下式によって与えら
れる。 δ=2π/Zg (8b) 円ピッチにおける歯みぞ幅を見込む中心角の 1/2である
εと、円弧歯厚比 k、ギアの円ピッチを見込む中心角δ
との間には、下の関係が成立する。k=1-2ε/δこの式を
εについて解き、式 (8b) を代入して下の式を得る。 ε=(1-k)δ/2 =(1-k)π/Zg (8c) 角γ, δ, εの間に下の式が成り立つ。 γ=δ-ε これに式 (8b), (8c) を代入し、角γを k, Zg で表
す。 γ=δ-ε =2π/Zg-(1-k)π/Zg =(1+k)π/Zg (8d) △OgBPの内角の和がπであることから下の式が成り立
つ。 α+β+γ=π この式をαについて解き、式 (8a), (8d) を代入する。 α=π-β-γ =π-(π/2+α0)-(1+k)π/Zg =π/2-α0-(1+k)π/Zg (8e) △OgBPについて正弦定理を当てはめ下の式を得る。 a/sinα=b/sinβ=r/sinγ (8f) 式 (8f) の左 2辺を bについて解き、これに式 (8a),
(8e) を代入して下の式を得る。 b=a・sinβ/sinα =a・sin(π/2+α0)/sin{π/2-α0-(1+k)π/Zg} 式 (8f) の最左辺と最右辺を等しいとし、r について解
き、式 (8d),(8e) を代入して歯形円半径 rを求める。 r=a・sinγ/sinα =a・sin{(1+k)π/Zg}/sin{π/2-α0-(1+k)π/Zg}
角(この計算では0.1度)ずつ増やしながら、アイドラ
理論歯形上のかみ合い点C の座標を求める。そして、図
9に点C の群から抜粋した点をプロットした。また、表
1に点C の座標、距離CO、次に述べる距離COg の一部を
示した。
よりも内側にあるので、実際のかみ合いは生じない。図
9の点F はかみ合い点C とアイドラ回転中心O との距離
が最大になる点である。このときの距離FOをアイドラ外
半径f とする。ギア外半径c とギア内半径d を求める。 c=f+e d=c-e アイドラ座標系におけるかみ合い点C(x c ,y c) を、固
定座標系上の点 C(uc ,vc ) に式(*b1),(*b2) によって
座標変換する。すなわち、 uc=xc・cosθi-yc・sinθi+e vc=yc・cosθi+xc・ sinθi 但し、 xc は式(6c)で、 yc は式(6d)で、e は式(3e)
で、θi は式(3d)でそれぞれ与えられている。距離COg
は下の式で与えられる。 COg= (uc 2+vc 2)1/2 アイドラ内半径g を、ギア歯形上のかみ合い点が内半径
d にあるときの、アイドラ歯形におけるかみ合い点とし
て求める。これは、 COg≦d となるθのときの、アイドラ座標系におけるかみ合い点
C(xc,yc) から求められる。すなわち g=(xc 2+yc 2)1/2 理論歯形の歯末の点が半径±実用歯形公差/2すなわち r
1±Δ/2の領域に納まり、一端がアイドラ外半径 f上に
あり、他端が最もアイドラの回転中心に近い円弧を求
め、歯末の実用歯形とする。理論歯形の歯元の点が半径
±実用歯形公差/2すなわち r2±Δ/2の領域に納まり、
一端がアイドラ内半径 g上にあり、他端が最もアイドラ
の回転中心から遠い円弧を求め、歯元の実用歯形とす
る。実用歯形公差/2すなわち±Δ/2 の幅は極めて小さ
いので、図9では理論歯形と実用歯形との差がでなかっ
た。尚、実施例では必要なかったが、必要であれば歯末
の実用歯形と歯元の実用歯形の間を、±実用歯形公差/2
すなわち±Δ/2の範囲内に納まる円弧または直線で近似
し、歯中の実用歯形とする。
実用歯形の一例を表2に示す。
アイドラとギヤを、内転歯車ポンプ1に組み込んで低粘
度液について性能試験を行い、表3に示すような結果を
得た。
に上げても、発明品は従来品より騒音・振動が小さく、
吐出圧の脈動が少なく、同程度以上の寿命があり、体積
効率・ポンプ効率も改善されていることが分かる。尚、
本実施例では、アイドラの理論歯形を2つの円弧で近似
し、これを実用歯形としたが、近似方法としては周知の
方法を作用することが可能で、例えば、3つ以上の円弧
或いは2つ以上の円弧と直線との組み合わせで近似した
り、複数の楕円或いは複数の楕円と直線との組み合わせ
で近似したり、図9に示す点C の群の各点間を補間処理
して近似したりすることが考えられる。また、理論歯形
そのものをアイドラの実用歯形とすることも可能であ
る。
アイドラの歯形を理論歯形或いは理論歯形に近似した歯
形で構成してあるので、ギアとアイドラとの噛合関係を
円滑にすることが可能となる。このため、内転歯車ポン
プの稼動時における騒音・振動が低減し、吐出圧の脈動
が少なくなり、耐久性が向上し、体積効率・ポンプ効率
が大幅に向上する。しかも、ギアは従来通り、隣合う2
本の歯の外側の2歯形が同じ円の一部をなす円弧歯形の
平歯車を用いているので、現在のギア加工法により能率
的に製造することが可能となる。また、請求項3のよう
に構成すると、NC工作機械等によりアイドラを効率的
に加工することが可能となり、アイドラの生産性が低下
することを防止できる。
断面図
ける、ギアとアイドラのかみ合いを示す説明図(この図
は図1を 135度時計方向に回転した状態を示している)
歯形を示す説明図
の軌跡曲線とアイドラ理論歯形を示す説明図
用歯形の説明図
Claims (6)
- 【請求項1】 ギアは隣合う2本の歯の外側の歯形が同
じ円の一部である円弧歯形の平歯車、 アイドラはギヤと噛合する面が式 【数1】 で与えられる理論歯形からなる内転歯車ポンプ。 - 【請求項2】 ギアは隣合う2本の歯の外側の歯形が同
じ円の一部である円弧歯形の平歯車、アイドラはギヤと
噛合する面を請求項1記載のアイドラの理論歯形に近似
した歯形となした内転歯車ポンプ。 - 【請求項3】 アイドラの歯形を複数個の円弧或いは複
数個の円弧と直線の組み合わせで理論歯形に近似した請
求項2記載の内転歯車ポンプ。 - 【請求項4】 実際のアイドラの歯形と理論歯形との公
差を、JIS規格のB1702で規定する平歯車および
はすば歯車の歯形誤差以内に設定した請求項2又は3記
載の内転歯車ポンプ。 - 【請求項5】 ギアは隣合う2本の歯の外側の歯形が同
じ円の一部である円弧歯形の平歯車、アイドラはアイド
ラを基準としたギヤの円弧歯形の移動軌跡の包絡線の一
部からなる歯形となした内転歯車ポンプ。 - 【請求項6】 ギアは隣合う2本の歯の外側の歯形が同
じ円の一部である円弧歯形の平歯車、アイドラは請求項
5記載のアイドラの歯形をごく僅かな誤差を許して近似
した複数個の円弧からなる歯形となした内転歯車ポン
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7212013A JP2845174B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 内転歯車ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7212013A JP2845174B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 内転歯車ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0960594A true JPH0960594A (ja) | 1997-03-04 |
JP2845174B2 JP2845174B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=16615443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7212013A Expired - Lifetime JP2845174B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 内転歯車ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2845174B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016190121A1 (ja) * | 2015-05-25 | 2016-12-01 | 株式会社ミクニ | オイル供給装置及び電動オイルポンプの制御方法 |
KR20190051044A (ko) | 2016-10-11 | 2019-05-14 | 다이도 머시너리 코포레이션 | 내접 기어 펌프 |
Citations (2)
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JPS5619479A (en) * | 1979-07-27 | 1981-02-24 | Matsushita Electric Works Ltd | Electronic timer |
JPH0440177U (ja) * | 1990-08-03 | 1992-04-06 |
-
1995
- 1995-08-21 JP JP7212013A patent/JP2845174B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
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KR20190051044A (ko) | 2016-10-11 | 2019-05-14 | 다이도 머시너리 코포레이션 | 내접 기어 펌프 |
US11111917B2 (en) | 2016-10-11 | 2021-09-07 | Daido Machinery Corporation | Internally rotating gear pump |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2845174B2 (ja) | 1999-01-13 |
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