JPH0959429A - 耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽 - Google Patents

耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽

Info

Publication number
JPH0959429A
JPH0959429A JP7218656A JP21865695A JPH0959429A JP H0959429 A JPH0959429 A JP H0959429A JP 7218656 A JP7218656 A JP 7218656A JP 21865695 A JP21865695 A JP 21865695A JP H0959429 A JPH0959429 A JP H0959429A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkali
resin composition
filler
resin
alkali resistant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7218656A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yamagishi
隆司 山岸
Teruo Matsuba
輝夫 松葉
Shigeki Shimada
茂樹 島田
Noriaki Sato
典明 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Glass Fiber Co Ltd
Original Assignee
Nippon Glass Fiber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Glass Fiber Co Ltd filed Critical Nippon Glass Fiber Co Ltd
Priority to JP7218656A priority Critical patent/JPH0959429A/ja
Publication of JPH0959429A publication Critical patent/JPH0959429A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 それぞれ優れた耐アルカリ性、水蒸気透過阻
止能力、および機械的強度を示す耐アルカリ性樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】 耐アルカリ性熱可塑性樹脂および、耐ア
ルカリ性金属を被覆した鱗片状フィラーを含有すること
を特徴とする耐アルカリ性樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐アルカリ性樹脂
組成物、特に経時劣化のないアルカリ二次電池電槽に適
する耐アルカリ性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池は電極、セパレーター
および電解液などの発電要素と外部と電子の授受を行う
電極および、発電要素を密閉、保護する電槽より構成さ
れている。
【0003】このうち本発明に関わる電槽用材料には、
次に挙げる特性が要求される。アルカリ二次電池は、電
解液として30%水酸化カリウムなどの強いアルカリ性
溶液が用いられため、電槽に用いられる材料には、耐ア
ルカリ性に優れる材料を用いる必要がある。また、電解
液には水分が含まれており、この水分が電槽の壁を透過
して電池の外部に放出されると、電解液の濃度の増加と
電解液量の減少などの経時変化を引き起こし、充電容量
や出力電流が早期に劣化することとなるため、水蒸気透
過阻止能力に優れた材料を用いる必要がある。さらに、
発電要素を外部からの衝撃から守るため機械的強度、特
に、引張強度、曲げ強度および曲げ弾性率の優れた材料
を用いる必要がある。このような要求特性を満足する材
料として、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂が広く採用
されている。
【0004】例えば、携帯電話機のような携帯機器に用
いられるアルカリ二次電池は体積あたり、もしくは重量
あたりのエネルギー密度の高いものが要求され、発電要
素の高効率化、軽量化、コンパクト化以外にも、電槽の
壁厚の薄肉化による、電池の体積あたりのエネルギー密
度を向上する試みがなされている。しかし、電槽の壁厚
を薄肉化することは、水蒸気透過阻止能力を低下させ、
また外部より受ける衝撃力から発電要素を保護する機能
を低下させることなる。
【0005】このような不具合を改良するため、特開平
6−203814では、ポリフェニレンエーテル系樹脂
とポリスチレン系樹脂とからなる樹脂組成物を用いるこ
とにより、電槽の壁厚を薄くしても高い水蒸気透過阻止
能力と機械的強度を維持することが開示されており、さ
らに、前記樹脂組成物にフレーク状ガラスを添加するこ
とにより、水蒸気透過阻止能力と機械的強度がより一層
向上するとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平6−203
814の樹脂組成物で、主成分として用いられているポ
リフェニレンエーテル系樹脂は、ポリプロピレン樹脂や
ABS樹脂に比べ、非常に高価であり、電池のコストア
ップの要因となる。
【0007】ガラスは通常、酸性溶液に対して耐性を持
つが、アルカリ二次電池に使用されるような強アルカリ
溶液に対しては耐性がなく、ガラス成分は溶出してしま
う。従って、アルカリ二次電池の電槽の樹脂組成中にフ
レーク状ガラスを配合すると、フレーク状ガラスが樹脂
中に浸透してくるアルカリ電解液に侵されて、溶出して
しまい、初期の目的を達しなくなるばかりでなく、ガラ
ス成分に含まれる種々の酸化物がイオンとなり、電池の
発電要素にまで進入し、電池の自己放電を促進し、電池
寿命を縮めることとなる。
【0008】本発明は従来の上記の欠点をなくして、そ
れぞれ優れた耐アルカリ性、水蒸気透過阻止能力、およ
び機械的強度を示す耐アルカリ性樹脂組成物を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、耐ア
ルカリ性熱可塑性樹脂および、耐アルカリ性金属を被覆
した鱗片状フィラーを含有することを特徴とする耐アル
カリ性樹脂組成物である。
【0010】本発明の耐アルカリ性樹脂組成物の使用さ
れる樹脂は耐アルカリ性を有する熱可塑性樹脂、例えば
ポリプロピレン樹脂,ポリエチレン樹脂,アクリルニト
リルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂),ポリメチ
ルメタクリル樹脂(PMMA樹脂),ポリスチレン樹脂
(PS樹脂),ポリフェニレンオキシド樹脂(PPO樹
脂),ポリアミド樹脂(PA樹脂),ポリブチレンテレ
フタレート樹脂(PBT樹脂)およびポリスルホン樹脂
(PSF樹脂)などが適している。これらの樹脂の中で
ポリプロピレン樹脂(プロピレン−エチレン共重合物を
含む。)およびポリエチレン樹脂は特に耐アルカリ性能
が高く、安価であり、本発明に好適である。逆にポリカ
ーボネート樹脂(PC)およびポリアセタール樹脂(P
OM)は耐アルカリ性が劣るので適当ではない。
【0011】これらの樹脂には、成型性、難燃性および
安定性などを向上させる目的で可塑剤、酸化防止剤、難
燃剤、帯電防止剤、滑剤および着色剤などの助剤を適宜
添加しても良い。
【0012】本発明の耐アルカリ性樹脂組成物には、樹
脂単体では不十分な水蒸気透過阻止能力と機械的強度を
向上させる目的で、耐アルカリ性金属で被覆した鱗片状
フィラーを添加している。この樹脂組成物を射出成型や
シート押出成形などにより所定の形状に成形するとき、
鱗片状フィラーは射出成形金型表面またはシート押出方
向に平行に配向するので、成型品の表面、例えばアルカ
リ二次電池電槽の壁面と平行に鱗片状フィラーは配向す
ることとなり、壁の厚み方向における水蒸気の拡散移動
を妨げる効果(この効果をラビリンス効果と呼ぶことが
ある)と鱗片状フィラーの面で樹脂を支える効果を奏す
るので、樹脂組成物の水蒸気透過阻止能力と機械的強度
を向上させる。
【0013】これらの鱗片状フィラー自体は一般にアル
カリに対して侵される性質があるので、耐アルカリ性金
属で鱗片状フィラーを被覆することにより鱗片状フィラ
ーの表面が樹脂内に浸透してきたアルカリ溶液に直接触
れることを防止し、鱗片状フィラーを保護する。もし、
本発明における、耐アルカリ性金属を被覆した鱗片状フ
ィラーの代わりに、鱗片状の耐アルカリ性金属を使用す
ると、樹脂組成物の水蒸気透過阻止能力は向上できる
が、比重が大きいので電槽の重量が大きくなる欠点があ
るほか、同じ重量割合を充填した時、フィラーの数が少
ないので、水蒸気透過阻止能力や機械的な強度が本発明
より劣る。
【0014】本発明において、鱗片状フィラー表面を被
覆する耐アルカリ性金属としては銅、銀、ニッケル、ク
ロム、もしくはコバルトまたはそれら金属を主成分とす
る合金が例示される。これらの中でニッケルおよびその
合金は安価で入手し易いので好ましく、その中で耐アル
カリ性が特に高いので、後に述べる無電解めっき法によ
り安価に得られる、ニッケル・リン合金、例えばリンの
含有量が5〜30重量%のニッケル・リン合金が最も好
適に用いられる。
【0015】これら耐アルカリ性金属を鱗片状フィラー
表面へ被覆する方法としては、無電解めっき法、真空蒸
着法、スパッタリング法、化学的蒸気析出法(CVD
法)等を用いることができる。しかし、無電解めっき法
によれば、上記耐アルカリ性金属を析出することのでき
る水溶液中に鱗片状フィラーを分散させ、鱗片状フィラ
ー表面に前記金属を析出させることができ、簡単でかつ
均一な被覆が得られるので無電解めっき法が好適であ
る。他の方法、例えば、金属蒸気中にその金属を被覆し
たい材料をさらして、被覆を行う蒸着法では、鱗片状フ
ィラーのような粉末物質に均一に金属被覆を行うことは
容易ではない。
【0016】耐アルカリ性金属の被覆はある程度の厚み
があれば十分な耐アルカリ性を示し、あまり厚くすると
処理時間がかかったり、金属材料の使用量が増加して、
コストアップとなる。また、被覆厚みを薄くしすぎる
と、金属膜が鱗片状フィラー表面全体を確実に覆うこと
ができなくなり、覆われていない部分よりアルカリ溶液
に侵されることとなり必要な耐アルカリ性が得られなく
なる。したがって、耐アルカリ性金属の被覆厚みは0.
01μm〜5μmが適当であり、より好ましくは0.0
3μm〜2.0μm、更に好ましくは0.05μmから
0.5μmの間である。
【0017】鱗片状フィラーとしてフレーク状ガラス、
マイカなどを用いることができるが、マイカは金属被覆
された後に樹脂混練その他の作業時に層間剥離が生じ
て、金属被覆されていない面が現れてしまう場合がある
ので、層間剥離を生じないフレーク状ガラスが最も適し
ている。フレーク状ガラスのガラス組成は耐アルカリ性
ガラスである必要はなく、含アルカリ珪酸塩ガラス、無
アルカリホウ珪酸塩ガラスなどが用いられる。
【0018】耐アルカリ性金属が被覆される基材となる
鱗片状フィラーの厚みは、薄過ぎると樹脂と混合するこ
とがむずかしくなり、厚過ぎると薄い場合と比べて、鱗
片状フィラーの大きさが同じであると仮定すると、樹脂
へ同重量混合した時のフィラーの個数が少ないことにな
り、その分だけ水蒸気透過阻止能力が劣ることとなる。
したがって、通常、鱗片状フィラーの厚みは平均値とし
て0.3μmから15μmの間が好ましく、0.5μm
から7μmの間がより好ましい。
【0019】また、基材となる鱗片状フィラーの大きさ
は樹脂への分散性を考慮して、鱗片状フィラーの平均の
大きさを平均厚みで除した平均アスペクト比の値として
5から10000の間が好ましく、10から500の間
がより好ましい。
【0020】本発明の耐アルカリ性樹脂組成物におい
て、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記耐ア
ルカリ性金属で被覆した鱗片状フィラーが0.01〜1
50重量部、より好ましくは0.1〜100重量部、更
に好ましくは3〜70重量部含有される。
【0021】本発明において、上記熱可塑性樹脂、助剤
および金属被覆鱗片状フィラーは各適当量、混練機にて
混練し、本発明の樹脂組成物を形成する。各材料の混合
比率は、選択した樹脂の性質、金属被覆鱗片状フィラー
の大きさ、成型すべき製品の寸法、形状などによって適
宜選択されるべきであるが、前記樹脂100重量部に対
し、助剤0〜20重量部、金属被覆鱗片状フィラー0.
01から150重量部の範囲で通常選ばれる。
【0022】本発明の耐アルカリ性樹脂組成物は、アル
カリ二次電池の電槽、アルカリ性の強い液体の容器、ア
ルカリ性液体に浸漬して使用する物品等を成形したり表
面被覆したりするために適用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を説
明する。 実施例1 先ず、次に述べる方法でニッケル−リン合金で被覆した
金属被覆鱗片状フィラーを製作した。鱗片状フィラーに
は以下の方法で前処理を施したフレーク状ガラス(日本
板硝子(株)製平均粒径250μm、平均厚み5μm、
ガラス組成:含アルカリ珪酸塩ガラス)を用いた。
【0024】フレーク状ガラス30grを精製水150
mlに撹拌しながら添加し、続いて1%塩化第一錫水溶
液2mlを加え、室温にて10分間撹拌し、濾別、水洗
した。このフレーク状ガラスを精製水150mlに添加
し、撹拌しながら1%塩化パラジウム水溶液1mlを加
え、10分間撹拌処理し、濾別、水洗し、前処理を完了
した。
【0025】硫酸ニッケル30grと酢酸ナトリウム5
grを精製水に溶解し、別に作った次亜リン酸ナトリウ
ム30grを含む濃厚溶液と混合して、さらに、精製水
を追加し、1リットルの溶液とし、これに少量の活性炭
素を添加し、1時間撹拌して液中の不純物を取り除いた
後、静置、濾過して、無電解めっき液を調製した。この
めっき液を入れたビーカーを70℃の温水槽中に固定
し、先に前処理を施したフレーク状ガラスを25grを
一気にビーカー中に添加し、撹拌しながら20分放置し
た。その後、めっき液を濾過して、フレーク状ガラスの
み取り出し、精製水で洗浄して金属被覆鱗片状フィラー
を作製した。
【0026】この金属被覆鱗片状フィラーを調べたとこ
ろ、フレーク状ガラスの表面に平均0.15μmの厚み
のニッケル−12%リン合金の皮膜がピンホールや亀裂
なく形成されていた。
【0027】前記の方法にて製作した金属被覆鱗片状フ
ィラーをポリプロピレン樹脂(住友化学製W501)1
00部に対し、55部の割合でタンブラーを用いてドラ
イブレンドした後、押出機(田辺プラスチック製VS5
0)と2mmφダイスを用いて230℃、スクリュー回
転数45rpmの条件にて直径3mm、長さ約5mmの
円筒型のペレットに成形し、アルカリ二次電池電槽用樹
脂組成物(試料A)を得た。
【0028】実施例2および比較例1、2 実施例1にて作製した金属被覆鱗片状フィラーと実施例
1で用いた樹脂を実施例1と同様の方法で、ポリプロピ
レン樹脂100部に対し、金属被覆鱗片状フィラー35
部を混合し、アルカリ二次電池電槽用樹脂組成物を得
た。比較として実施例1に用いたのと同じポリプロピレ
ン樹脂のみを用いて、フィラーを全く添加しない樹脂単
体のもの(試料C)と、同じ樹脂100重量部に対し、
実施例1の前処理および金属被覆をしないフレーク状ガ
ラス35重量部を実施例1と同様の方法で混合したもの
(試料D)を準備した。
【0029】各試料A〜Dを、射出成型機(日本製鋼所
製「N100BII」)を用いて230℃の条件にて成形
して、厚さ1mm、70mm×70mmの板状試験片、
厚さ1/10インチのダンベル形状の試験片、および厚
さ1/4インチ、巾1/2インチ、長さ5インチの棒状
試験片をそれぞれ作製した。また、アルカリ二次電池用
電槽に用いたときの経時変化を模擬するため、上記板状
試験片、ダンベル試験片および棒状試験片を、23℃の
30%水酸化カリウム溶液に、30日間浸漬した後、十
分に水洗し、布で拭き取った後、20℃、相対湿度65
%の雰囲気中で48時間静置して試料調整を行い、この
浸漬試験前および後の試料について、水蒸気透過阻止能
力および機械強度の測定を行った。
【0030】水蒸気透過阻止能力の評価はJIS Z0
208に基づき、上記板状の試験片を用いて透湿度の測
定を行った。機械強度はJIS K6911に基づき上
記ダンベル状試験片と棒状試験片を用いて引張強度、曲
げ強度および曲げ弾性率の測定を行った。これらの結果
を表1に示す。
【0031】
【表1】 =================================== 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 試料A 試料B 試料C 試料D −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−フレーク 状カ゛ラス 金属被覆 金属被覆 添加せず 被覆せず (フィラー)フィラー 添加量 55 35 0 35 (重量部) 浸漬試験 浸漬試験 浸漬試験 浸漬試験 試験項目 前 後 前 後 前 後 前 後 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 透湿度 0.056 0.057 0.077 0.079 0.215 0.223 0.073 0.088 (g/m2・日) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 引張強度 428 417 396 385 350 348 415 370 (kg/cm2) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 曲げ強度 673 659 631 623 440 435 628 463 (kg/cm2) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 曲げ弾性率 53.0 52.4 38.7 38.5 16.5 16.3 40.5 23.0 (103kg/cm2) ===================================
【0032】表1の試料Aもしくは試料Bと試料Cの水
酸化カリウム溶液浸漬前および浸漬後の比較からわかる
ように、試料Aおよび試料Bは、透湿度と引張強度、曲
げ強度および曲げ弾性率をみると、試料Cに比して水蒸
気透過阻止能力と機械強度が優れており、このことか
ら、本発明のアルカリ二次電池電槽用樹脂組成物を使用
すれば、電槽の薄肉化が可能であることがわかる。ま
た、試料Bと試料Dの水酸化カリウム溶液浸漬前後の透
湿度と引張強度、曲げ強度および曲げ弾性率をみると、
試料Dに用いたフィラーはフレーク状ガラス単体である
ため、金属被覆したものより、比重が小さく、フィラー
を同重量添加した試料Bより、鱗片状物の枚数が多いの
で、水酸化カリウム溶液浸漬前の水蒸気透過阻止能力と
機械強度は試料Dの方がおおむね優れているが、水酸化
カリウム溶液浸漬後の結果では、試料Dは、透湿度が2
0%増加し、引張強度は11%の減少、曲げ強度は26
%の減少、曲げ弾性率は43%の減少を示しているにも
かかわらず、試料Bでは、水酸化カリウム溶液浸漬前後
の透湿度、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率の変化はわ
ずかに留まっている。以上のことから、本発明のアルカ
リ二次電池電槽用樹脂組成物は樹脂単体と同様、アルカ
リ溶液に対して、十分な耐性を示すことがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物を用いて成形された
樹脂成形品は優れた耐アルカリ性、水蒸気透過阻止能
力、および機械的強度を示し、例えば本発明の樹脂組成
物を用いて成形されたアルカリ二次電池の電槽は電槽の
壁厚を薄くしても、電池の電解液の水分が電槽の壁を透
過して失われることおよびアルカリ性の電解液に侵され
ることを防止し、かつ機械強度が向上するので、電池の
寿命を縮めることなく、電槽の薄肉化をはかることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 典明 三重県津市高茶屋小森町4902番地 日本硝 子繊維株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐アルカリ性熱可塑性樹脂および、耐ア
    ルカリ性金属を被覆した鱗片状フィラーを含有すること
    を特徴とする耐アルカリ性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記耐アルカリ性金属は銅、銀、ニッケ
    ル、クロム、もしくはコバルトまたはそれら金属を主成
    分とする合金である請求項1記載の耐アルカリ性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記耐アルカリ性金属は0.01μm〜
    5μmの厚みで前記鱗片状フィラー表面に被覆されてい
    る請求項1〜2記載の耐アルカリ性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記耐アルカリ性金属は無電解めっき法
    により前記鱗片状フィラー表面に被覆されている請求項
    1〜3記載の耐アルカリ性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記鱗片状フィラーは0.3〜15μm
    の厚みと5〜10000のアスペクト比を有する請求項
    1〜4記載の耐アルカリ性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記鱗片状フィラーはフレーク状ガラス
    である請求項1〜5記載の耐アルカリ性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記被覆鱗片状フィラーは前記熱可塑性
    樹脂100重量部に対して、0.01ないし150重量
    部含有されている請求項1〜6記載の耐アルカリ性樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記耐アルカリ性熱可塑性樹脂は、ポリ
    プロピレン樹脂、プロピレン−エチレン共重合樹脂、ま
    たはポリエチレン樹脂である請求項1〜7記載の耐アル
    カリ性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載の耐アルカリ性樹脂組
    成物で成形されたアルカリ二次電池電槽。
JP7218656A 1995-08-28 1995-08-28 耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽 Pending JPH0959429A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7218656A JPH0959429A (ja) 1995-08-28 1995-08-28 耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7218656A JPH0959429A (ja) 1995-08-28 1995-08-28 耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0959429A true JPH0959429A (ja) 1997-03-04

Family

ID=16723369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7218656A Pending JPH0959429A (ja) 1995-08-28 1995-08-28 耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0959429A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013194208A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Japan Polypropylene Corp プロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体および射出成形体の耐水蒸気透過性の向上方法
EP2467253B1 (en) 2009-08-18 2018-02-21 Basell Poliolefine Italia S.r.l. Housing for electrical power cells in electrically driven automotive vehicles

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2467253B1 (en) 2009-08-18 2018-02-21 Basell Poliolefine Italia S.r.l. Housing for electrical power cells in electrically driven automotive vehicles
JP2013194208A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Japan Polypropylene Corp プロピレン系樹脂組成物からなる射出成形体および射出成形体の耐水蒸気透過性の向上方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI285655B (en) Electrically conductive thermoplastic polymer composition
US20200118706A1 (en) Resin composition for high dielectric constant materials, molded article containing same, and master batch for coloring
CN104974515A (zh) 导电性聚酰胺模塑材料
WO2015066910A1 (zh) 易电镀的电镀pc/abs合金材料及其制备方法
JPS59152936A (ja) 電磁しやへい性および剛性に優れたハイブリツト系樹脂組成物
JP2004519549A (ja) 表面に伝導性を付与する、イオンビーム又はイオン注入処理のためのポリマー樹脂
US20140361223A1 (en) Composite and Molded Product Thereof
CN1701097A (zh) 有电磁干扰屏蔽性能的聚酰胺树脂组合物和用其形成的物品
CN108039235A (zh) 一种吸波扁平数据线
Hu et al. Facile fabrication of conductive ultrahigh molecular weight polyethylene fibers via mussel‐inspired deposition
CN108047679B (zh) 充电枪外壳用耐低温耐湿热阻燃pc材料及其制备方法
JP2002290094A (ja) 電磁波シールド性材料およびその成形体
JPH0959429A (ja) 耐アルカリ性樹脂組成物およびアルカリ二次電池電槽
JPH02242844A (ja) 樹脂組成物
JP3370207B2 (ja) 導電性ポリスチレン系樹脂組成物
CN113121978A (zh) 一种高流动耐水解电镀pc/abs合金材料及其制备方法
JP2001261975A (ja) 導電性熱可塑性樹脂組成物
JP2007284647A (ja) 塗装用樹脂成形体
JPS61228065A (ja) 導電性高分子組成物
JP2002020519A (ja) 導電性樹脂成形体
JP2001019858A (ja) 導電性樹脂シート
JPS5896651A (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP2540513B2 (ja) メツキ特性に優れた樹脂組成物
JP2002220786A (ja) 炭素繊維束、樹脂組成物、成形材料およびそれを用いた成形品
JP3718011B2 (ja) 導電性樹脂組成物