JPH0959252A - アミノ酸誘導体の製造方法 - Google Patents

アミノ酸誘導体の製造方法

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JPH0959252A
JPH0959252A JP7213309A JP21330995A JPH0959252A JP H0959252 A JPH0959252 A JP H0959252A JP 7213309 A JP7213309 A JP 7213309A JP 21330995 A JP21330995 A JP 21330995A JP H0959252 A JPH0959252 A JP H0959252A
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JP7213309A
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English (en)
Inventor
Makoto Kotake
真 小竹
Hitoshi Oinuma
斉 生沼
Shinji Suda
眞次 須田
Naoki Yoneda
直樹 米田
Keizo Sato
圭三 佐藤
Masanori Mizuno
正則 水野
Kazutoshi Miyake
一俊 三宅
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Eisai Co Ltd
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Eisai Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Indole Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ペプチド類似構造を持つアミノ酸誘導体を合成
するための重要中間体の工業的に有利な製造方法の提
供。 【解決手段】一般式(II) 【化1】 (式中、R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水
素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基または置換基を有していもよいヘテロアリール
基を意味する。R11は、アルキルシリル基を意味す
る。)で示される化合物をオゾン酸化することにより、
一般式(III) 【化2】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
基を意味する。)で示されるアルデヒド中間体を得る工
程を有することを特徴とするアミノ酸誘導体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ酸誘導体の
新規な製造方法に関する。更に詳しくは、工業的に有用
なアミノ酸誘導体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生体の恒常性維持を司る重要な因
子として生理活性ペプチドあるいはペプチドホルモンの
役割が注目されるようになってきた。例えば、循環器系
においては、従来よりアンジオテンシン-II(以下、AT
−IIと記す) 、バソプレシン (以下VPと記す) などが
知られていたのに加え、1980年代以後には心房性ナトリ
ウム利尿ペプチド(以下ANPと記す)ファミリーが発
見され、心血管系の病態における役割の解明と共に医薬
品への応用が注目を集めている。しかし、これらの生理
活性ペプチド、あるいはその誘導体の多くは、生体内代
謝半減期が短い、経口投与で活性を示さないなどの欠点
があるため、医薬品への応用に制限があるといわれてい
る。この課題を克服するため、代謝的に安定で且つ経口
投与でも有効なペプチド類似構造を有する化合物の開発
が数多く行われている。
【0003】例えば、特公平3−37558号にはACE
に対して特異的な阻害薬であり、高血圧症及び心不全な
どの治療薬として、以下に示す一般式(A) で示される
化合物を開示している。
【0004】
【化32】
【0005】[ 式中、R20およびR21は各々水素、低級
アルキル、アリールおよびアラルキルを意味する。R22
は、水素、分枝、環状および不飽和アルキルを包含する
1-12個の炭素原子を有するアルキルなどを意味する。] また更に、WO94/28901には、ANP ファミリー
の分解酵素であるニュートラルエンドペプチダーゼ(NEP
-24. 11 、以下NEP と略す) とアンジオテンシン-I変換
酵素( 以下ACE と略す) を同時に阻害する二重阻害薬と
して、一般式(B) で示される化合物が開示されてい
る。該化合物は、経口投与が可能でかつ代謝的安定性も
良好で心不全や高血圧症に対し極めて優れた有効性が期
待される化合物として、開示されている。
【0006】
【化33】
【0007】[ 式中、R23は、水素原子またはアシル基
を意味する。R24は、水素原子またはカルボキシル基の
保護基を意味する。R28、R29は、それぞれ独立して水
素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基または置換基を有していてもよいアリールアル
キル基を意味する。] 上述の化合物に代表されるペプチド類似構造の化合物
は、環状のアミン化合物(C)
【0008】
【化34】
【0009】と側鎖の部分に相当するカルボン酸誘導体
を縮合して得られていた。しかし、アミン化合物(C)
の合成法は、これまで、工業的な製造にあたっては操作
性およびコスト面で著しい制約があった。
【0010】例えば、US 4415496号には、(S)-2-アミノ
-6- ヒドロキシヘキサン酸を出発原料として用いる方法
が開示されているが、出発原料である(S)-2-アミノ-6-
ヒドロキシヘキサン酸を得るために、更に光学分割を含
め数工程を要するため、全体の工程数が多く、工業的に
有利とは言いがたい。
【0011】また、US 4617301及びUS 5118810には、ε
-N-BOC-L- リジンを出発原料として用いる方法がおよび
に開示されているが、この方法は、ε-N-BOC-L- リジン
を合成するためには更に数工程を要するので、全体とし
ての工程数が非常に多くなり、また脱BOC の際に用いる
トリフルオロ酢酸(TFA) を除くためイオン交換樹脂によ
る精製が不可欠であるなど、操作性がよいとは言えず、
更にチアゾリジン化の収率が低いなどの問題がある。
【0012】ε-N-BOC-L- リジンを出発原料として用い
る方法としてはUS 5118810にも開示されているが、上記
と同様に出発原料の合成に手間がかかり、ベンジル基の
脱保護の際に大量のラネーニッケル処理が必要であるな
ど操作性・コストの面において、やはり問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、アミン化合物
(C)について、操作性が良く、低コスト高収率でアミ
ン化合物を製造し得る工業的方法の確立が求められてい
た。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の状況
に鑑み、医薬品などを製造するための重要な中間体であ
る一般式(I)で表されるアミノ酸誘導体の工業的製造
方法について、鋭意検討を重ねた結果、従来のアミノ酸
誘導体を出発原料とする製造方法とは全く異なり、安価
で大量に供給可能なピペコリン酸を原料とし、これを電
解酸化することにより得られたヘミアセタール体を用い
て該アミノ酸誘導体を得る製造方法が所期の目的を達成
することを見いだし本発明を完成した。即ち、本発明
は、一般式(II)
【化35】 (式中、R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水
素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基または置換基を有していもよいヘテロアリール
基を意味する。R11は、アルキルシリル基を意味す
る。)で示される化合物をオゾン酸化することにより、
一般式(III)
【化36】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
基を意味する。)で示されるアルデヒド中間体を得るこ
とを特徴とする工程を有するアミノ酸誘導体の製造法で
あり、一般式(II)
【化37】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
基を意味する。R11は、アルキルシリル基を意味す
る。)で示される化合物をオゾン酸化して一般式(III)
【化38】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
基を意味する。)で示されるアルデヒド中間体に、一般
式(VIII)
【化39】 (式中R6 およびR7 は、それぞれ独立して水素原子、
低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基
または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を
意味する。R2 は、カルボン酸の保護基を意味する。)
で示されるシステイン誘導体を反応させて一般式(IV)
【化40】 で示される化合物を得ることを特徴とする工程を有する
アミノ酸誘導体の製造法であり、一般式(IV)
【化41】 チアゾリジン誘導体を環化して、一般式(V)
【化42】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して、水
素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基または置換基を有していてもよいアリールアル
キル基を意味する。R2 は、カルボン酸の保護基を意味
する。)で示される化合物を脱保護して、一般式(I)
【化43】 で示されるアミノ酸誘導体を得ることを特徴とする工程
を有するアミノ酸誘導体の製造法である。
【0015】本発明において、R3 、R4 、R5 、R6
およびR7 の定義にみられる低級アルキル基とは、炭素
数1−6の直鎖状または分枝状のアルキル基であり、例
を挙げれば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどを意味する。
【0016】R3 、R4 、R5 、R6 およびR7 の定義
にみられる置換基を有していてもよいアリール基におい
て、アリールとは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフ
チル、アントラセニルなどを意味する。また、この場合
の置換基とは、メチル、エチルなどの低級アルキル基、
メトキシ、エトキシなどの低級アルコキシ基、水酸基、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハ
ロゲン原子、ニトロ基、アミノ基などを意味する。R
3 、R4 およびR5 の定義にみられる置換基を有してい
てもよいヘテロアリール基において、ヘテロアリールと
は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子などのヘテロ原子を
有する単環、または縮合環を意味する。
【0017】R6 およびR7 の定義にみられる置換基を
有していてもよいアリールアルキル基において、アリー
ルとは、上記アリールと同様の意味を有する。またこの
場合のアルキルとは、上記低級アルキルと同様の意味を
有する。R11の定義にみられるアルキルシリル基とは、
トリメチルシリル基、ジメチルt−ブチルシリル基など
1−3個のアルキル基を有する基を意味する。本発明に
おいて、シクロヘキセン誘導体(II)のオゾン酸化は、常
法により行われる。例えば、アルコール、ジクロロメタ
ンなどの溶媒中、オゾン処理する方法などを挙げること
ができる。この時、反応温度は、約−70℃から0℃が
好ましい。また、オゾン酸化で得られたアルデヒド中間
体(III) は、単離することなく次のステップでシステイ
ン誘導体(VIII)と反応させることができるが、システイ
ン誘導体(VIII)を添加する前に、 オゾン酸化によって得
られた副産物の過酸化物をジメチルスルフィドなどの還
元剤で分解させると、好ましい結果が得られる。また更
に、オゾン酸化処理の際、炭酸水素ナトリウム中などの
弱塩基存在下で行うとより好ましい結果を得ることがで
きる。
【0018】本発明によって、一般式(II)で示されるシ
クロヘキセン誘導体をオゾン酸化することにより、中間
体として生成するアルデヒド中間体(III) を単離するこ
となく、反応系内にシステイン誘導体(VIII)を加えると
いう、実質的に1 ポットの反応で一般式(II)で示される
シクロヘキセン誘導体から一般式(IV)で示されるチアゾ
リジン誘導体が得られ、極めて効率的且つ操作し易い方
法で所望のアミノ酸誘導体(I)を得られるようになっ
た。
【0019】また更に、本発明にかかる製造方法におけ
る最終物質であるアミノ酸誘導体(I)は、その構造か
ら、種々光学異性体が存在する。本発明にかかる製造方
法を用いるならば、どの工程においてでも、光学分離用
カラムや、光学活性の有機酸を用いる方法など通常用い
られる方法により所望のアミノ酸誘導体(I)に対応す
る光学活性体を分離して、反応を進めることによって、
所望のアミノ酸誘導体(I)の光学活性体を得ることが
できるが、操作性等の点から、好ましくは、出発原料物
質である2−アミノヘキサノール誘導体(IX)を常法によ
り光学分割して、所望の光学活性体を用いて反応を進め
た方がよい。光学分割は、通常用いられる方法により行
うことができるが、光学活性な有機酸塩誘導体として光
学分割する方法が好ましい。光学活性な有機酸として
は、ジベンゾイル酒石酸、グルタミン酸、りんご酸、カ
ンファースルホン酸、ジトルオイル酒石酸、 cis- ベン
ズアミドシクロヘキサンカルボン酸、ジアセチル酒石
酸、酒石酸、マンデル酸、メントキシ酢酸、カンファー
酸などを用いることが出来るが、(-)-L-ジベンゾイル酒
石酸もしくは (1S, 2R)-(+)-cis-ベンズアミドシクロヘ
キサンカルボン酸が特に好ましい。溶媒としてはメタノ
ール- 水、エタノール- 水、アセトニトリル- 水、アル
コール- エーテル系などが好ましい結果を与える。
【0020】特に本発明は、前記一般式(IX)で表される
アミノシクロヘキサノール化合物光学分割においては、
光学活性な酒石酸誘導体、あるいはcis-ベンズアミドシ
クロヘキサンカルボン酸を用いることにより好ましい結
果を与え、また、一般式(II)のオゾン酸化においては、
中間体として生成するアルデヒド中間体(III) を単離す
ることなく、反応系内にシステイン誘導体(VIII)を加え
るという、実質的に1ポットの反応で一般式(II)から一
般式(IV)のチアゾリジン誘導体が得られ、極めて効率的
且つ操作し易い製造方法であることが特徴である。以下
に本発明を例を掲げて説明する。
【0021】
【化44】
【0022】
【化45】
【0023】
【化46】
【0024】第一工程 本工程は、2-アミノシクロヘキサノール誘導体(IX)を光
学活性な有機酸塩誘導体として光学分割し、光学活性な
(1S, 2S)-2- アミノシクロヘキサノール(X)を得る工
程である。光学活性な有機酸は、通常用いられるもので
あれば、いかなるものも使用できるが、好ましいものと
して、ジベンゾイル酒石酸、グルタミン酸、りんご酸、
カンファースルホン酸、ジトルオイル酒石酸、 cis- ベ
ンズアミドシクロヘキサンカルボン酸、ジアセチル酒石
酸、酒石酸、マンデル酸、メントキシ酢酸、カンファー
酸などを用いることが出来るが、(-)-L-ジベンゾイル酒
石酸もしくは (1S, 2R)-(+)-cis-ベンズアミドシクロヘ
キサンカルボン酸が特に好ましい。溶媒としてはメタノ
ール- 水、エタノール- 水、アセトニトリル- 水、アル
コール- エーテル系などが好ましい結果を与える。
【0025】第二工程 本工程は、第一工程によって得られた光学活性な(1S, 2
S)-2- アミノシクロヘキサノール(X)のアミノ基をフ
タルイミドで保護し、フタルイミド体(XI)とする工程で
ある。通常のフタルイミド化によって化合物(XI)を得る
ことができるが、例えば、アミン体(X)と無水フタル
酸を、無溶媒であるいは少量のジメチルホルムアミド中
で加熱することにより、また、アミン体(X)とN-カル
ボエトキシフタルイミドを炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウムなどの塩基存在下に反応させることにより化合物
(XI)が得られる。
【0026】第三工程 本工程は、第二工程によって得られた光学活性なフタル
イミド体(XI)の水酸基を酸化し、ケトン体(XII) を得る
工程である。通常のアルコールの酸化法によりケトン体
(XII) を得ることができるが、一例を挙げれば、ジクロ
ロメタン、クロロホルムなどの非プロトン性溶媒中で塩
化オキザリルおよびジメチルスルホキシドを使用するス
ワン酸化、ピリジニウムクロロクロメート、ピリジニウ
ムジクロメート、あるいは二酸化マンガンを用いた酸化
によって、もしくは酸化ルテニウムなどの白金族触媒の
存在下において酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムなど
の次亜ハロゲン酸塩を用いた酸化によって、化合物(XI
I) が得られる。
【0027】第四工程 本工程は、第三工程で得られたケトン体(XII) をエノー
ル化し、シクロヘキセン誘導体(XIII)を得る工程であ
る。例えば、エノール化剤としてトリメチルシリルクロ
ライド、t-ブチルジメチルシリルクロライドなどのアル
キルシリルハライドを用いて、ソジウムビス( トリメチ
ルシリル) アミド、リチウムビス( トリメチルシリル)
アミド、もしくはリチウムジイソプロピルアミドなどの
塩基存在下に反応させることにより、カルボニルα位の
異性化を起こすことなくシクロヘキセン誘導体(II)を得
ることができる。
【0028】第五工程および第六工程 本工程は、第四工程で得られたシクロヘキセン誘導体(I
I)の二重結合をオゾン酸化し、アルデヒド体(III) を
得、次いでシステイン誘導体(VIII)と処理することによ
ってチアゾリジン体(IV)を得る工程である。通常のオゾ
ン酸化法により化合物(XVII)を得ることができるが、例
えば、アルコール、ジクロロメタンなどの溶媒中、約−
70℃−0℃でオゾン処理し、反応液をジメチルスルフ
ィドなどの還元剤で過酸化物を分解した後、システイン
誘導体(VIII)を反応液に加えることによりチアゾリジン
体(IV)が得られる。オゾン酸化は、炭酸水素ナトリウム
中などの弱塩基存在下で行うとより好ましい結果が得ら
れる。
【0029】第七工程 本工程は、前工程で得られたチアゾリジン体(IV)を縮
合環化し、チアゾロアゼピン誘導体(V)をジアステレ
オマーの混合物として得る工程である。通常の縮合剤に
よって環化することができるが、例えば、2-エトキシ-1
- エトキシ-1,2- ジヒドロキノリン(EEDQ)、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(DCC) 、1-(3- ジメチルアミノプ
ロピル)-3-エチルカルボジイミド(DEC) などをエタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンなどの溶媒中
でチアゾリジン体(IV)と反応することによりチアゾロア
ゼピン誘導体(V)を得ることができる。
【0030】第八工程 本工程は、第七工程で得られたチアゾロアゼピン誘導体
(V)のジアステレオマーのうち、橋頭位(9a 位) 不斉
炭素がS 配置のジアステレオマーの9a位を異性化し、立
体化学的に単一のチアゾロアゼピン誘導体(VI)を得る工
程である。通常、p-トルエンスルホン酸などの酸触媒存
在下にベンゼンあるいはトルエンなどの非プロトン性溶
媒中で加熱することにより、あるいはトリフルオロ酢酸
溶媒中などで加熱することにより単一のジアステレオマ
ー(VI)が得られる。
【0031】第九工程 本工程は、第八工程で得られたチアゾロアゼピン誘導体
(VI)のフタルイミド基を脱保護し、アミン体(I)を得
る工程である。例えば、メタノール、エタノールなどの
アルコール系溶媒中で化合物(VI)をヒドラジンと処理す
ることにより目的の化合物(I)を得ることができる。
【0032】以上、一連の製造工程を例として掲げた
が、本発明がこの一連の製造工程のみで構成されている
ものでは無いことはいうまでもない。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の理解をより容易
にするために、実施例を掲げるが、本発明がこれに限定
されないことは言うまでもない。実施例1 (1S, 2S)-2- アミノシクロヘキサノール
【0034】
【化47】
【0035】2-アミノシクロヘキサノール143g(1.241m
ol) および(2S, 3S)- ジベンゾイル酒石酸242g(0.674mo
l)を、水374mL、エタノール2.24L の混合溶液に熱時溶解
した。ほぼ溶解するが一部溶け残りシャーベット状にな
った。約30分後、エタノール(300mL x 3) を約10分間隔
で加えた。合計約1 時間加熱撹拌した後放冷し、更に0
℃で一晩放置した。濾取し、第一次結晶を得た。この操
作を計3 回繰り返して光学純度(ee)約80% の標記化合物
のジベンゾイル酒石酸塩を得た(78g)。
【0036】・収率:26% ・1H-NMR (400MHz, CD3OD)δ ; 8.17(4H, dd, J = 8, 2
Hz), 7.57(2H, m),7.42(4H, m), 5.84 (2H, s), 3.38
(2H, m), 2.78(2H, m),2.02-1.92(4H, m), 1.72-1.64(4
H, m), 1.40-1.20(8H, m).
【0037】光学純度は以下のようにして決定した。即
ち光学分割した結晶( 約2mg)をアセトニトリル(0.1mL)-
ホウ酸ナトリウムバッファ(pH9, 0.1mL)の混合溶液に溶
解し、4-フルオロ-7- ニトロベンゾフラザン(NBDF)10mg
のアセトニトリル10mL溶液0.1mL を加えた。反応液を室
温で10-20 分放置した後、酢酸エチル2.0mL および1N-
水酸化ナトリウム水溶液を加え撹拌した。酢酸エチル層
約5mL をキラルセルHPLCで分析した。
【0038】<分析条件> カラム:キラルセルAS( ダイセル化学) 、0.46cmf x 25
cm 流出溶媒:ヘキサン- エタノール=1:1 流出速度:0.5mL/min 保持時間 :9.1 分[(1S, 2S) 体] および11.1分[(1R,
2R) 体] 別法(Overman et al., J. Org. Chem., 1985, 50, 415
4) により合成した標品(1S,2S) 体は9.1 分に一致し
た。
【0039】上記の酒石酸塩(195.0g, 331.2mmol) を酢
酸エチル1.46L に懸濁し、6 規定塩酸水200mL 、および
1 規定塩酸水100mL 抽出した。この希塩酸溶液にジクロ
ロメタン500mL を加え、冷却下水酸化ナトリウム75g を
少しづつ加え撹拌し、ジクロロメタンで抽出した。水層
をさらにジクロロメタン300mL および200mL で抽出し、
有機層を無水炭酸カリウムで乾燥し濃縮することにより
標記化合物71.6g をフリー体として得た(94%) 。水層を
更にジクロロメタン200mL x 3 で抽出し更にフリー体3.
8gを得た) 。
【0040】・収率:99%(上記のものを包含して) ・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ ; 3.12(1H, m), 2.40(1H,
m), 1.98(1H, m),1.82(1H, m), 1.80−1.60(2H, m),
1.34−1.08(3H, m), 1.10(1H, m).
【0041】実施例2 (1S, 2S)-2-(1,3-ジオキソ-1,3- ジヒドロイソインドー
ル-2- イル) シクロヘキサノール
【0042】
【化48】
【0043】実施例1で得られた(1S, 2S)-2- アミノシ
クロヘキサノール75g(651.2mmol)および無水フタル酸10
6.0g(715.6mmol) をジメチルホルムアミド110mL に懸濁
し、バス温100-120 ℃で2 時間加熱した。混合液に氷水
500mL を滴下すると白色結晶が析出した。濾取した後、
結晶を酢酸エチル1.50L に溶解し、1 規定水酸化ナトリ
ウム水溶液1.0L、水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固することにより、標記化
合物98.5g を白色結晶として得た。
【0044】・収率:62% ・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ ; 7.82(2H, m), 7.69(2H,
m), 4.31(1H, m),3.98(1H, m), 2.24-2.12(2H, m), 1.
90-1.70(3H, m), 1.52-1.29(3H, m).
【0045】実施例3 (S)-2-(1,3- ジオキソ-1,3- ジヒドロイソインドール-2
- イル) シクロヘキサノン
【0046】
【化49】
【0047】実施例2 で得られた(1S, 2S)-2-(1,3-ジオ
キソ-1,3- ジヒドロイソインドール-2- イル) シクロヘ
キサノール94.6g(385.7mmol)を酢酸700mL およびアセト
ニトリル100mL の混合溶液に溶解し、塩化ルテニウム(I
II) 水和物0.95g および次亜塩素酸ナトリウム700mL を
加え、室温で一晩撹拌した。反応液にイソプロピルエー
テル25mLおよび亜硫酸水素ナトリウム飽和水溶液200mL
を加え、室温で20分撹拌した。ヨウ化カリウムデンプン
紙による検査が陰性であることを確認した後、冷却しな
がら2 規定水酸化ナトリウム水溶液約3.5Lでアルカリ性
とした。酢酸エチル- ジエチルエーテル(1:1)6.0L を加
え抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し濃縮することにより標記化合物8
5.8g を得た( 収率91%)。これにメタノール300mL を加
えて懸濁し、撹拌後濾取( 洗メタノール) 、温風乾燥す
ることにより標記化合物81.2g を白色結晶として得た。
【0048】・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ ; 7.82(2H,
m), 7.73(2H, m), 4.78(1H, dd),2.70-2.59(2H, m), 2.
40(1H, m), 2.22-2.04(3H, m), 1.91-1.73(2H, m).
【0049】実施例4 (S)-3-(1,3- ジオキソ-1,3- ジヒドロイソインドール-2
- イル)-2-トリメチルシリルオキシシクロヘキセン
【0050】
【化50】
【0051】実施例3で得られた(S)-2-(1,3- ジオキソ
-1,3- ジヒドロイソインドール-2-イル) シクロヘキサ
ノン114.58g(471.0mmol)をテトラヒドロフラン1.33L に
懸濁し、約40℃に加熱して溶解した。この溶液を-70 ℃
に冷却後、トリメチルシリルクロライド78.9mL(621.6mm
ol) を注ぎ、次いでソジウムビス( トリメチルシリル)
アミド[NaN(TMS)2] のテトラヒドロフラン1.0M溶液を20
分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後反応液を-70 ℃
で10分撹拌し、次いで0 ℃ 1時間撹拌した。再び-70 ℃
に冷却後、反応液を氷(3.0kg)-メタノール(2.0L)中に激
しく撹拌しながら注ぎ込んだ。約10分撹拌後、析出した
白色結晶を濾取し、水で十分洗浄後、ヘキサン(70mL x
4)で洗浄した。60℃で温風乾燥し、標記化合物126.6gを
白色結晶として得た。
【0052】・収率:86% ・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ ; 7.82(2H, m), 7.71(2H,
m), 5.03(1H, dd),4.79(1H, m), 2.35-2.13(2H, m),
2.08(1H, m), 2.00-1.57(3H, m).
【0053】実施例5 メチル 2-[(S)-4-カルボキシ-4-(1,3-ジオキソ-1,3- ジ
ヒドロイソインドール-2- イル) ブチル]-4(R)- チアゾ
リジンカルボキシレート
【0054】
【化51】
【0055】実施例4 で得られた(S)-3-(1,3- ジオキソ
-1,3- ジヒドロイソインドール-2-イル)-2-トリメチル
シリルオキシシクロヘキセン20.0g,(80%ee,63.4mmol)を
乾燥したメタノール52mLとジクロロメタン260mL に溶解
し、炭酸水素ナトリウム1.10g(12.7mmol) を加えた。こ
の溶液を-70 ℃に冷却し、乾燥したオゾンガスを約1時
間吹き込んだところ系が淡青色になった。TLC で原料消
失を確認した後、酸素ガスを系が無色になるまで吹き込
んだ。ジメチルスルフィド23.3mL(317mmol) を-70 ℃で
滴下した後、徐々に室温まで昇温しながら約4 時間撹拌
し、ヨウ化カリウムデンプン紙で過酸化物の無いことを
確認した。再び反応液を氷冷し、N-メチルモルホリン7.
3mL(66.6mmol) とL-システインメチルエステル塩酸塩1
0.9g(63.4mmol) を連続的に加えた。室温に昇温して一
晩撹拌した後、炭酸水素ナトリウムを濾過し、濾液を濾
液を濃縮した。残渣を酢酸エチル250mL および飽和食塩
水120mL に溶解し、クエン酸1 水和物13.3g(63.4mmol)
を加えた。酢酸エチルで抽出した後、更に酢酸エチル(5
0mLx2 回) で抽出した。有機層を飽和食塩水50mLで洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮することにより標
記化合物25.9g を淡黄色のアモルファスとして得た。こ
れを精製することなく次の工程に用いた。
【0056】・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ ; 7.83(2H,
m), 7.72(2H, m), 6.50(2H, brs),4.86-4.81(1H, m),
4.59 and 4.44(total 1H, each t, J = 7 Hz),4.12 and
3.83(total 1H, t and dd, J = 7 and 9 Hz),3.77 and
3.75(total 3H, each s), 3.30-3.20(1H, m),3.01-2.8
3(1H, m), 2.36-1.37(6H, m).
【0057】実施例6 メチル [3R-(3 α, 6 α, 9aα]-6-(1,3- ジオキソ-1,3
- ジヒドロイソインドール-2- イル)-5-オキソ- オクタ
ヒドロチアゾロ[3, 2-a]アゼピン-3- カルボキシレート
およびメチル [3R-(3 α, 6 α, 9aβ]-6-(1,3- ジオキ
ソ-1,3- ジヒドロイソインドール-2- イル)-5-オキソ-
オクタヒドロチアゾロ[3, 2-a]アゼピン-3- カルボキシ
レート
【0058】
【化52】
【0059】実施例5 で得られたメチル 2-[(S)-4-カル
ボキシ-4-(1,3-ジオキソ-1,3- ジヒドロイソインドール
-2- イル) ブチル]-4(R)- チアゾリジンカルボキシレー
トの粗生成物25.9g(63.4mmol相当) を乾燥したテトラヒ
ドロフラン530mL に溶解し、室温でN-メチルモルホリン
7.0ml(63.4mmol) と2-エトキシ-1- エトキシカルボニル
-1,2- ジヒドロキノリン 20.4g (EEDQ,82.4mmol)を加え
29時間撹拌した。反応液を濃縮し、ジクロロメタンに再
溶解した。これを1 規定塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水、飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥後
濃縮し、標記化合物の粗生成物24.8g を茶色のアモルフ
ァスとして得た。これは精製することなく次の工程に用
いた。
【0060】・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ; 7.83(2H,
m), 7.70(2H, m), 5.33-5.12(2H, m),4.99-4.96(1H,
m), 3.79 and 3.75(total 3H, each s),3.29-3.12(2H,
m), 2.99-2.78(1H, m), 2.31-1.75(5H, m).
【0061】実施例7 メチル [3R-(3 α, 6 α, 9aβ]-6-(1,3- ジオキソ-1,3
- ジヒドロイソインドール-2- イル)-5-オキソ- オクタ
ヒドロチアゾロ[3, 2-a]アゼピン-3- カルボキシレート
【0062】
【化53】
【0063】水和している水を除くため、p-トルエンス
ルホン酸1 水和物12.1g(63.4mmol)をメタノールとトル
エンに溶解した後に、濃縮して共沸した。これに、実施
例6で得られたメチル [3R-(3 α, 6 α, 9aα]-6-(1,3-
ジオキソ-1,3- ジヒドロイソインドール-2- イル)-5-
オキソ- オクタヒドロチアゾロ[3, 2-a]アゼピン-3-カ
ルボキシレートおよびメチル [3R-(3 α, 6 α, 9aβ]-
6-(1,3- ジオキソ-1,3- ジヒドロイソインドール-2- イ
ル)-5-オキソ- オクタヒドロチアゾロ[3, 2-a]アゼピン
-3- カルボキシレートの混合粗生成物24.8g(63.4mmol相
当) のトルエン(450mL) 溶液を加え、Dean-Starkトラッ
プを用いて120 ℃で約4-5 時間加熱環流し生成する水を
除去した。反応液を濃縮し、酢酸エチルと飽和炭酸水素
ナトリウムを加えた。酢酸エチルの抽出液を飽和炭酸水
素ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮
した。茶色のアモルファス粗生成物23.2g を得た。これ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー260g(溶出液:
ヘキサン- 酢酸エチル = 3:2) で荒分けし、目的物を含
むフラクションはすべて集めて濃縮し、16.6g の粗生成
物を得た。これを酢酸エチル- ヘキサン(1:1)100mLに熱
時溶解し、撹拌せずに静置すると無色結晶が析出した。
徐々にヘキサンを加え結晶が析出しなくなったところで
上澄みをデカントし少量の酢酸エチル- ヘキサンで洗浄
し、減圧乾燥して標記化合物7.9gを白色結晶として得た
(4工程の通算収率33%)。
【0064】・1H-NMR (400MHz, CDCl3)δ ; 7.87(2H,
m), 7.74(2H, m),5.34(1H, dd, J = 2, 7 Hz), 5.15(1
H, d, J = 10 Hz),4.99(1H, d, J = 12 Hz), 3.79(3H,
s), 3.29(1H, dd, J = 12, 2 Hz),3.22(1H, dd, J = 1
2, 7 Hz), 2.85(1H, q, J = 12 Hz),2.26-1.75(5H, m).
【0065】実施例8 メチル [3R-(3 α, 6 α, 9aβ]-6-アミノ-5- オキソ-
オクタヒドロチアゾロ[3, 2-a]アゼピン-3- カルボキシ
レート
【0066】
【化54】
【0067】実施例7で得られたメチル [3R-(3 α, 6
α, 9aβ]-6-(1,3- ジオキソ-1,3-ジヒドロイソインド
ール-2- イル)-5-オキソ- オクタヒドロチアゾロ[3, 2-
a]アゼピン-3- カルボキシレートの結晶53.8g(143.7mmo
l)を窒素雰囲気下に無水エタノール600mL とジクロロメ
タン200mL に溶解し、ヒドラジン1 水和物8.4mL(172mmo
l)を加えて90時間撹拌した。反応液を35-40 ℃で濃縮
し、残渣にジクロロメタン200mL とヘキサン100mL の混
合溶液を加え、析出した結晶を濾別した。濾液を35-40
℃で濃縮することによりほぼ純粋の標記化合物37.9g を
粘性オイルとして得た。
【0068】・1H-NMR (400MHz ,CDCl3) d ; 1.63-2.07
(8H, m) ,3.17 (1H , dd , J=6.4Hz , 12Hz) , 3.26
(1H , dd , J=2.4Hz , 12Hz) ,3.54 (1H , d , J=10.8
z) , 3.79 (3H , s) , 4.99 (1H , d , J=9.6Hz) ,5.29
(1H , dd , J=2.4Hz , 6.4Hz).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 圭三 茨城県つくば市春日3−5−1 つくばね 寮101 (72)発明者 水野 正則 茨城県鹿島郡波崎町土合北1−1−17 (72)発明者 三宅 一俊 茨城県牛久市栄町1−56−51

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(II) 【化1】 (式中、R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水
    素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
    リール基または置換基を有していもよいヘテロアリール
    基を意味する。R11は、アルキルシリル基を意味す
    る。)で示される化合物をオゾン酸化することにより、
    一般式(III) 【化2】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
    原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
    ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
    基を意味する。)で示されるアルデヒド中間体を得る工
    程を有することを特徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】一般式(II) 【化3】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
    原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
    ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
    基を意味する。R11は、アルキルシリル基を意味す
    る。)で示される化合物をオゾン酸化して一般式(III) 【化4】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して水素
    原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリ
    ール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール
    基を意味する。)で示されるアルデヒド中間体に、一般
    式(VIII) 【化5】 (式中R6 およびR7 は、それぞれ独立して水素原子、
    低級アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基
    または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を
    意味する。R2 は、カルボン酸の保護基を意味する。)
    で示されるシステイン誘導体を反応させて一般式(IV) 【化6】 で示される化合物を得る工程を有することを特徴とする
    アミノ酸誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(IV) 【化7】 チアゾリジン誘導体を環化して、一般式(V) 【化8】 (式中R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立して、水
    素原子、低級アルキル基、置換基を有していてもよいア
    リール基または置換基を有していてもよいアリールアル
    キル基を意味する。R2 は、カルボン酸の保護基を意味
    する。)で示される化合物を得る工程を有することを特
    徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式(X) 【化9】 で示される2−アミノシクロヘキサノール誘導体をフタ
    ルイミド化して、一般式(XI) 【化10】 で示されるフタルイミド体を得る工程を有することを特
    徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】一般式(XI) 【化11】 で示されるフタルイミド体を酸化反応に付して一般式(X
    II) 【化12】 で示されるシクロヘキセノン誘導体を得る工程を有する
    ことを特徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】一般式(XII) 【化13】 で示されるシクロヘキセノン誘導体をシリルエーテル化
    して、一般式(II) 【化14】 で示されるシリルエーテル体を得る工程を有することを
    特徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】一般式(III) 【化15】 で示されるアルデヒド中間体に一般式(VIII) 【化16】 を反応させて一般式(IV)で示されるチアゾリジン誘導
    体を得、更にこれを環化して一般式(V) 【化17】 で示される化合物を得る工程を有することを特徴とする
    アミノ酸誘導体の製造法。
  8. 【請求項8】一般式(II) 【化18】 で示されるシクロヘキセン誘導体をオゾン酸化して一般
    式(III) 【化19】 で示されるアルデヒド中間体に一般式(VIII) 【化20】 で示されるシステイン誘導体を反応させることによって
    得られる一般式(IV) 【化21】 で示されるチアゾリジン誘導体を得る工程を有すること
    を特徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  9. 【請求項9】一般式(III) 【化22】 で示されるアルデヒド中間体を一般式(VIII) 【化23】 で示されるチアゾリジン誘導体と反応させて、一般式
    (IV) 【化24】 で示されるチアゾリジン誘導体を得、これを環化して一
    般式(V) 【化25】 で示される化合物を得、更にこれを脱保護して一般式
    (I) 【化26】 で示されるアミノ酸誘導体を得る工程を有することを特
    徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  10. 【請求項10】一般式(IV) 【化27】 で示されるチアゾリジン誘導体を環化して一般式(V) 【化28】 で示される化合物を得、これを更に脱保護して、一般式
    (I) 【化29】 で示されるアミノ酸誘導体を得る工程を有することを特
    徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
  11. 【請求項11】一般式(V) 【化30】 で示される化合物を得、これを更に脱保護して、一般式
    (I) 【化31】 で示されるアミノ酸誘導体を得る工程を有することを特
    徴とするアミノ酸誘導体の製造法。
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WO2008156095A1 (ja) 2007-06-19 2008-12-24 Toray Fine Chemicals Co., Ltd. 光学活性トランス-2-アミノシクロヘキサノールの製造方法およびその中間体
JP5287250B2 (ja) * 2007-06-19 2013-09-11 東レ・ファインケミカル株式会社 光学活性トランス−2−アミノシクロヘキサノールの製造方法およびその中間体

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