JPH0958565A - 電動車 - Google Patents

電動車

Info

Publication number
JPH0958565A
JPH0958565A JP21909195A JP21909195A JPH0958565A JP H0958565 A JPH0958565 A JP H0958565A JP 21909195 A JP21909195 A JP 21909195A JP 21909195 A JP21909195 A JP 21909195A JP H0958565 A JPH0958565 A JP H0958565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
pulley
driving force
reduction
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP21909195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Hirose
康夫 広瀬
Seiji Yamaguchi
征史 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP21909195A priority Critical patent/JPH0958565A/ja
Publication of JPH0958565A publication Critical patent/JPH0958565A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 減速装置の配設スペース節約や軽量化を図
ることができコスト的にも有利な電動車を提供する。 【解決手段】ケーシング5・6の内側に、充電式乾電池
を電源とする後輪駆動用モータ21と、このモータ21
の回転速度を減少させる減速装置とが、配されている。
減速装置は、モータ21の軸に取り付けられたモータプ
ーリ7と、モータプーリ7から一定距離をおいて配され
た1つの減速プーリ8と、モータプーリ7と減速プーリ
8とに掛けられた1つの伝動ベルト9と、減速プーリ8
と同軸にかつ一体となって回転するように設けられた1
つの外歯車10と、この外歯車10にかみ合う1つの内
歯車11とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動車に関するもの
であり、さらに詳しくは、電池を電源とする駆動用モー
タによって車輪に駆動力を与えることができる、電動自
転車、電動三輪車、電動車いすなどの電動車に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動車としては、駆動輪の軸部に
設けられたケーシングを備え、このケーシングの内側
に、駆動輪駆動用モータとこのモータの回転速度を減少
させる減速装置とが配されたものが知られている。
【0003】ここで、減速装置としては、騒音を抑える
目的で、複数の減速プーリと複数の伝動ベルトとを組み
合わせたものが広く用いられている。たとえば、モータ
軸に取り付けられたモータプーリ、モータの近傍に配さ
れた減速用第1プーリ、モータプーリと第1プーリとに
掛けられた伝動用第1ベルト、第1プーリと同軸に配さ
れた減速用第2プーリ、第2プーリの近傍に配された減
速用第3プーリ、第2プーリと第3プーリとに掛けられ
た伝動用第2ベルト、第3プーリと同軸に配された減速
用第4プーリ、ハブ軸を覆うハブ体と一体化された減速
用第5プーリ、第4プーリと第5プーリとに掛けられた
伝動用第3ベルトなどから構成されたものが用いられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような電動車にお
いては、減速装置として複数の減速プーリと複数の伝動
ベルトとが必要であるため、ケーシング内における減速
装置の配設スペースが比較的大きいうえ、減速装置が比
較的重く、コスト的にも不利であるなどの問題があっ
た。
【0005】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたものであり、その主要目的は、減速装置の配設スペ
ース節約や軽量化を図ることができコスト的にも有利な
電動車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、駆動輪
のハブ軸を保護する盤状ケーシングを備え、このケーシ
ングの内側に、電池を電源とする駆動輪駆動用モータの
軸と、このモータの回転速度を減少するための減速装置
とが配され、減速装置が、モータの軸に取り付けられた
モータプーリと、1つの減速プーリと、モータプーリと
減速プーリとに掛けられた1つの伝動ベルトと、減速プ
ーリと同軸にかつ一体となって回転するように設けられ
た1つの外歯車と、この外歯車にかみ合う1つの内歯車
とからなる電動車が提供される。
【0007】駆動輪は、使用者の人的駆動力またはモー
タの電気的駆動力により駆動するものであれば、前輪で
あってもよく、後輪であってもよい。通常は、前輪が自
在輪として構成され、後輪が駆動輪として構成される。
【0008】ケーシングの材質としては、アルミニウム
合金やステンレス鋼などが適宜、選択されて用いられ
る。なかでも、放熱性にすぐれかつ軽量であるアルミニ
ウム合金が好ましい。
【0009】駆動輪を駆動するためのモータは、充電式
乾電池、充電式蓄電池、非充電式乾電池などの電池によ
り駆動される。これらの電池はたとえば、電動車の一種
である電動自転車を例にとれば、そのフレーム部やキャ
リヤ部などに取り付けられる電池ケースに収納される。
【0010】モータによる駆動輪の駆動の態様は電動車
の駆動方式の相違によって異なる。例えば、電動自転車
を例にとると、電動自転車がペダル走行(使用者がペダ
ルを踏む人的駆動力のみで走ること)またはモータ走行
(人的駆動力によることなく、モータの電気的駆動力の
みで走ること)を使用者の意思で切換選択できる切換駆
動方式のものである場合には、モータによる駆動輪の駆
動は、モータの電気的駆動力のみで走行できるように、
主体的・独立的に行われる。また、電動自転車がペダル
・モータ併用走行(人的駆動力が加わると電気的駆動力
が付加されて走ること)を採用した駆動方式のものであ
る場合には、モータによる駆動輪の駆動は、人的駆動力
に所定の比率で電気的駆動力を付加することができるよ
うに、補助的・従属的に行われる。
【0011】減速装置は、モータプーリの他に、減速プ
ーリ、伝動ベルト、外歯車および内歯車がそれぞれ1つ
ずつ組み合わされたものである。減速プーリはモータプ
ーリよりも大径であり、たとえばモータの近傍に配され
る。伝動ベルトは、モータプーリと減速プーリとに掛け
られて、モータの回転を減速プーリに伝動する。外歯車
は、減速プーリと同軸にかつ一体となって回転するよう
に設けられる。内歯車は、外歯車にかみ合い、かつ減速
装置の最終段になる要素である。
【0012】この電動車はたとえば、ケーシングが左右
2分割状のものであり、その一方がハブ軸に固定されて
固定側ケーシング部とされ、他方がハブ軸を覆うハブ体
に取り付けられてそのハブ体とともに回転可能な回転側
ケーシング部とされる。そして、モータおよび減速プー
リが固定側ケーシング部の方に取り付けられ、内歯車が
回転側ケーシング部の方に取り付けられる。電動車がこ
のように構成されている場合、モータの回転はモータプ
ーリ、伝動ベルト、減速プーリ、外歯車および内歯車に
より所定の速度まで減速伝動される。そして、内歯車の
回転とともに回転側ケーシング部が回転する。
【0013】外歯車および内歯車は、いずれもアルミニ
ウム合金やステンレス鋼などの金属から構成されること
が多いが、両者のうちの少なくとも一方の歯部をプラス
チックから構成すると、両者のかみ合い音の低減を図る
ことができる。ここで用いるプラスチックとしては、特
に限定されないが、機械的強度が比較的大きく、耐熱性
や耐吸水性に優れ、しかも自己潤滑性を有するポリアセ
タール樹脂がより好ましい。
【0014】外歯車および内歯車のかみ合いによって各
歯部にかかる回転力を考慮した実験によれば、外歯車を
金属から構成し、内歯車の歯部をプラスチックから構成
するのが、より好ましいことが判明した。すなわち、外
歯車を金属から構成し、内歯車を、プラスチック製の歯
部と、この歯部を取り囲む金属製の本体部とから構成す
ると、両者の機械的強度を一定水準に維持しかつ両者の
かみ合い音の低減を図ることができる。ここで、内歯車
をその本体部において金属製の取付用ブラケットに取り
付けると、内歯車の機械的強度をいっそう確保すること
ができる。
【0015】この取付用ブラケットは、皿状のものであ
って内歯車と回転側ケーシング部との間に介在されるも
のであるのが、より好ましい。その場合、ケーシング内
に外部から入り込む砂や小石などの異物が内歯車の歯部
に悪影響を及ぼすおそれを回避することができる。
【0016】本発明の電動車は、駆動輪に加わる人的駆
動力を検出する駆動力検出部がハブ体に設けられ、さら
に、この駆動力検出部での検出結果に基づいて駆動輪に
所定の電気的駆動力を補助的に付加すべくモータを制御
する制御部が設けられているものであってもよい。
【0017】駆動力検出部は、駆動輪に加わる人的駆動
力−使用者がペダルを踏むことによって駆動輪に発生す
る駆動力−の大きさを検出する。この駆動力検出部とし
ては、たとえば、駆動輪に一定の人的駆動力が加わった
ときに縮み他のときに伸びる弾性体と、この弾性体の伸
縮量を駆動輪のハブ軸の長手方向への変位量に変換する
変換部材と、この変換部材の変位量に応じて電気的出力
の変化を生じさせかつその出力を検出する検出部材とを
備えてなるものが用いられる。
【0018】制御部は、ケーシング内に設けられてもよ
く、ケーシング外に設けられてもよいが、駆動力検出部
やモータ減速装置とともにケーシング内に配されている
のがいっそう好ましい。その場合、これらの構成部材を
保護できるとともにスペースの有効利用によって電動車
のいっそうの小型化を図ることができる。
【0019】制御部は、駆動力検出部が検出した人的駆
動力の値に基づいてモータを制御する。その制御の方法
としては、たとえば、a.検出した人的駆動力の値が大
きいときは駆動輪に大きい電気的駆動力を付加し、その
値が小さいときは駆動輪に小さい電気的駆動力を付加す
るように、モータの出力を制御したり、b.電動車の走
行速度が一定範囲内にあるときは検出した人的駆動力の
値と同じ値になるように電気的駆動力を付加し、同走行
速度がその一定範囲を超えたときは検出した人的駆動力
の値よりも小さい値になるように電気的駆動力を付加す
るようにモータの出力を制御したり、c.平地走行の場
合と坂道(上り坂または下り坂)走行の場合とでは、付
加すべき電気的駆動力の比率を変えたりなどする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態である
電動自転車について図面に基づいて詳しく説明する。な
お、これによって本発明が限定されるものではない。な
お、ここで「左」とは、使用者が電動自転車のサドルに
正しく腰掛けたときにその左側をいい、「右」とはその
右側をいう。
【0021】図1において、電動自転車Pは、フレーム
を構成する下パイプ1の上面部のうちの立パイプ2寄り
箇所に、駆動輪である後輪を駆動するためのモータ21
の電源となる電池部3が配され、後輪に、アルミニウム
合金からなる円盤状ケーシング5・6が配されてなる。
電池部3は、下パイプ1の上面部に固定された電池ケー
ス4と、電池ケース4の内部に収納された20個の単1
型充電式乾電池(1.2V×20=24V)とから主と
して構成されている。
【0022】ケーシング5・6は、図2に示すように、
後輪のハブ軸13を覆って保護する左右2分割状のもの
である。そして、2分割状の一方がハブ軸13に固定さ
れて固定側ケーシング部5とされ、同他方がハブ軸13
を覆うハブ体16に取り付けられてそのハブ体16とと
もに回転可能な回転側ケーシング部6とされている。回
転側ケーシング部6の周縁には多数のスポーク12が取
り付けられている。
【0023】ケーシング5・6の内側には、前記の乾電
池を電源とする後輪駆動用モータ21と、このモータ2
1の回転速度を減少させる減速装置とが、配されてい
る。
【0024】すなわち、モータ21は、その軸が固定側
ケーシング部5の内側へ突出するように、その本体部が
固定側ケーシング部5の外面に取り付けられている。
【0025】減速装置は、図2および図3に示すよう
に、モータ21の軸に取り付けられたモータプーリ7
と、モータプーリ7から一定距離をおいて配された1つ
の減速プーリ8と、モータプーリ7と減速プーリ8とに
掛けられた1つの伝動ベルト9と、減速プーリ8と同軸
にかつ一体となって回転するように設けられた1つの外
歯車10と、この外歯車10にかみ合う1つの内歯車1
1とから構成されている。
【0026】減速プーリ8は、モータプーリ7よりも大
径であって、固定側ケーシング部5の内面に取り付けら
れている。外歯車10は、減速プーリ8よりも小径であ
って、アルミニウム合金製である。外歯車10は、一方
向クラッチ17を介して減速プーリ8に一体化されてい
る。内歯車11は、減速装置の最終段になる要素であ
り、ポリアセタール樹脂製の歯部11aと、この歯部1
1aを取り囲むアルミニウム合金製の本体部11bとか
らなる。内歯車11は本体部11bにおいて、内歯車1
1と回転側ケーシング部6との間に介在された、アルミ
ニウム合金製の皿状ブラケット14にねじ部材15・1
5で取り付けられている。内歯車11は、ボルト23に
より、回転側ケーシング部6に取り付けられている。
【0027】モータ21の回転はモータプーリ7、伝動
ベルト9、減速プーリ8、外歯車10および内歯車11
により所定の速度まで減速伝動される。そして、内歯車
11の回転とともに回転側ケーシング部6が回転する。
【0028】なお、図2において18はフリーギアであ
る。フリーギア18には、使用者がペダル19を踏むこ
とにより発生した人的駆動力がチェーン20を介して伝
達される。また、図3において22は固定側ケーシング
部5の内面に取り付けられた制御部である。制御部22
は電子回路基板や放熱板などからなる。
【0029】次に、図4〜図6に基づいて、ペダル19
によって後輪に加わる人的駆動力を検出する駆動力検出
部40の構造および機能について説明する。なお、図4
〜図6において、30は内歯車11の中央部分を表す。
この中央部分30は、作図の便宜上から円盤状に描かれ
ている。また、図5は、一対の構成部材のうちの一方の
みを表し他方を省略している。
【0030】内歯車11の中央部分30には、その厚み
の大部分にほぼ等しい深さの凹所31・31が2つ、ハ
ブ軸13に関して互いに点対称位置に設けられている。
これらの凹所31・31にはそれぞれ、駆動力検出部4
0の一部を構成する弾性体としての圧縮型コイルバネ3
2・32が嵌め込まれている。
【0031】コイルバネ32は、その伸縮方向がハブ軸
13の接線方向にほぼ平行となるように配されている。
コイルバネ32の一方端部は凹所31の一方端壁に当接
され、他方端部は自由端部とされている。
【0032】33は、中央部分30と組み合わされた、
駆動力検出部40の一部を構成する変換部材の一方とし
ての円板状の押圧・操作板である。押圧・操作板33
は、中央部分30側へ突出した、一対の押圧部33a・
33aと操作部33b・33bとを、ハブ軸13に関し
て互いに点対称位置に備えてなる。押圧・操作板33の
押圧部33aと操作部33bとは、中央部分30に形成
された、ほぼ扇形の2種の貫通孔30a・30bにそれ
ぞれ、貫通孔30a・30bの円周方向長さだけ回動で
きる状態にゆるく嵌められている。
【0033】押圧部33aは、角柱状であり、駆動輪で
ある後輪の停止時には、丸みを帯びた一方側部がコイル
バネ32の付勢力によりその自由端部に対向当接し、角
張った他方側部が凹所31の他方端壁に取り付けられた
緩衝材としてのゴム板34に対向当接している。操作部
33bは、押圧部33aよりも高さの低い角柱状であ
り、その上面は、図4および図5における矢印方向−ペ
ダル19および押圧・操作板33の正回転方向−へ向か
って下り傾斜となる傾斜面部分にされている。
【0034】中央部分30および押圧・操作板33が以
上のように構成・配置されているので、押圧・操作板3
3に加わるペダル19からの人的駆動力がコイルバネ3
2の付勢力に打ち勝ったときに、押圧部33aがコイル
バネ32を押圧して、押圧・操作板33は所定範囲−貫
通孔30a・30bの円周方向長さの範囲−だけ正方向
へ回動する。押圧・操作板33はまた、中央部分30の
回転に伴って回転することもできる。
【0035】35は、ハブ体16にゆるく嵌められた、
駆動力検出部40の一部を構成する変換部材の他方とし
ての環状スライド体である。スライド体35は、中央部
分30に設けられたガイド30cに一部が嵌められてお
り、そのガイド30cにより、ハブ軸13方向のみにス
ライド移動できるようになっている。スライド体35の
一方端部には、駆動力検出部40の一部を構成する検出
部材の一方としての磁性体であるフェライト製リング3
7が被せ止められている。スライド体35およびリング
37は、ハブ体16に一方端部が固定された圧縮型コイ
ルバネ36の他方端部により常時、押圧・操作板33の
方向へ付勢されている。
【0036】スライド体35はその他方端部に、押圧・
操作板33の操作部33b側へ突出した一対の円錐状突
起35a・35aを、中心軸に関して互いに点対称位置
に備えてなる。突起35aは、コイルバネ36の付勢力
により、押圧・操作板33の操作部33bにおける傾斜
面部分に常時、当接している。
【0037】38は、リング37の外側近傍に配され
た、駆動力検出部40の一部を構成する検出部材の他方
としてのコイルである。そして、コイル38の巻線が巻
かれているコイルボビン39の内側をリング37が移動
するようにされている。
【0038】次に、ペダル19によって後輪に加わる人
的駆動力の検出と、その検出結果に基づいて後輪に所定
の電気的駆動力を付加する制御とについて、再び図4〜
図6に基づいて説明する。
【0039】停止状態にある電動自転車Pが走行を始め
るに際し、使用者はペダル19を踏んでチェーン20を
回転させようとする。このとき、後輪は地面に接してお
り、後輪には地面との摩擦に起因する力が大きく働く。
このため、フリーギア18およびチェーン20を介して
ペダル19に連結された押圧・操作板33には、後輪が
回転を始める前に、使用者による正方向(前進方向)へ
の人的駆動力が作用する。そして、その人的駆動力がコ
イルバネ32の付勢力に打ち勝ったときに、押圧部33
aがコイルバネ32を押圧するとともに、押圧・操作板
33が所定量だけ正方向へ回動する。
【0040】このように、押圧部33aがコイルバネ3
2を押し縮めながら押圧・操作板33が正方向へ回動す
ると、操作部33b・33bも正方向へ所定量だけ回動
し、操作部33b・33bにおける傾斜面部分がスライ
ド体35の突起35a・35aを押すので、コイルバネ
36の付勢力に抗して、スライド体35がリング37と
ともに、押圧・操作板33から離れる方向へスライド移
動する。
【0041】すると、リング37がコイルボビン39の
内側を押圧・操作板33から離れる方向へ移動すること
になり、これによってコイル38のインダクタンスが変
化し、コイル38に印加される電圧が変化する。すなわ
ち、ペダル19に加わる人的駆動力が大きくなればなる
ほど、コイルボビン39の内側に挿入されるリング37
の体積が大きくなり、リング37がフェライト製である
ためインダクタンスが大きくなる。インダクタンスが大
きいほど電圧は小さくなり、インダクタンスが小さいほ
ど電圧は大きくなるので、この電圧の変化を検出するこ
とによって、人的駆動力の大きさを検出することができ
る。そして、検出した人的駆動力の大きさに応じて、制
御部22の電子回路基板にあらかじめ記憶されているメ
モリーを備えたマイクロコンピュータがモータ21を駆
動制御する。
【0042】この制御の方式は次のようなものである。
すなわち、電動自転車Pの走行速度が時速15km未満
の範囲にあるときは、検出した人的駆動力の値と同じ値
になるように制御部22がモータ21による電気的駆動
力を付加する。つまり、電気的駆動力/人的駆動力=
1.0に制御する。また、同走行速度が時速15km以
上〜24km未満の範囲にあるときは、付加する電気的
駆動力の比率を1.0〜0の範囲で直線的に減らしてい
く。そして、同走行速度が時速24km以上になったと
きは電気的駆動力を付加しない。
【0043】次に、電動自転車Pが走行を行っており、
使用者がペダル19を踏む操作を行っていない状態につ
いて説明する。この状態では後輪に加わる人的駆動力が
ないので、押圧・操作板33の押圧部33aがコイルバ
ネ32を押し縮めることがない。このため、押圧・操作
板33の前記回動は起きず、スライド体35およびリン
グ37の移動はない。すなわち、コイル38のインダク
タンスが変化することはなく、コイル38に印加される
電圧も変化しないため、モータ21による電気的駆動力
の付加は行われない。
【0044】この電動自転車Pは以上のように構成され
ており、次のような利点を有している。
【0045】すなわち、駆動輪である後輪のハブ軸13
を保護するケーシング5・6の内側に、モータ21、減
速装置(モータプーリ7、伝動ベルト9、減速プーリ
8、外歯車10、内歯車11)、駆動力検出部40、お
よび制御部22が組み込まれているので、これらの構成
部材を確実に保護することができるとともに、従来に比
較して、減速装置の軽量化を図ることができ、さらに、
スペースの有効利用によって電動自転車Pのいっそうの
小型化やコスト節減を図ることができる。
【0046】電動自転車Pは、ペダル19から後輪に加
わる人的駆動力を検出する駆動力検出部40(弾性体と
してのコイルバネ32・32、変換部材の一方としての
押圧・操作板33、変換部材の他方としての環状スライ
ド体35、検出部材の一方としてのリング37、検出部
材の他方としてのコイル38)と、この駆動力検出部4
0での検出結果に基づいて後輪に所定の電気的駆動力を
付加すべくモータ21を制御する制御部22とを備えて
いる。そして、検出された人的駆動力の大きさに応じて
制御部22がモータ21を駆動制御し、電気的駆動力を
付加したりしなかったりする。したがって、使用者がペ
ダル19を踏む労力をあまり必要としない。
【0047】さらに、駆動力検出部40が、ペダル19
を介して後輪に一定の人的駆動力が加わったときに縮み
他のときに伸びるコイルバネ32・32と、コイルバネ
32・32の伸縮量を後輪のハブ軸13の長手方向への
変位量に変換する変換部材(押圧・操作板33およびス
ライド体35)と、変換部材の変位量に応じて電圧の変
化を生じさせかつその変化量を検出する検出部材(リン
グ37およびコイル38)とを備えている。したがっ
て、人的駆動力の変化をハブ軸13の長手方向への変位
量に変換することで、変化の度合いを拡大することがで
き、正確できめ細かい検出が可能になる。
【0048】また、外歯車10がアルミニウム合金製で
あり、内歯車11が、ポリアセタール樹脂製の歯部11
aと、この歯部11aを取り囲むアルミニウム合金製の
本体部11bとからなり、内歯車11は本体部11bに
おいてアルミニウム合金製の皿状ブラケット14に取り
付けられている。したがって、外歯車10および内歯車
11の機械的強度を一定水準に維持しかつ両者のかみ合
い音の低減を図ることができる。しかも、取付用ブラケ
ット14により内歯車11の機械的強度をいっそう確保
することができる。
【0049】加えて、ブラケット14は、皿状のもので
あって内歯車11と回転側ケーシング部6との間に介在
されているので、ケーシング5・6内に外部から入り込
む砂や小石などの異物が内歯車11の歯部11aに悪影
響を及ぼすおそれを回避することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の電動車によれ
ば、駆動輪のハブ軸を保護するケーシングの内側に、駆
動輪駆動用モータの軸と減速装置とが配され、減速装置
が、従来とは異なり、モータの軸に取り付けられたモー
タプーリと、1つの減速プーリと、モータプーリと減速
プーリとに掛けられた1つの伝動ベルトと、減速プーリ
と同軸にかつ一体となって回転するように設けられた1
つの外歯車と、この外歯車にかみ合う1つの内歯車とか
らなっている。したがって、減速装置の構成部材を確実
に保護することができるとともに、従来に比較して、減
速装置の軽量化を図ることができ、さらに、スペースの
有効利用によって電動車のいっそうの小型化やコスト節
減を図ることができる。
【0051】本発明の請求項2に記載の電動車によれ
ば、ケーシングが左右2分割状のものであり、その一方
がハブ軸に固定されて固定側ケーシング部とされ、他方
がハブ軸を覆うハブ体に取り付けられてそのハブ体とと
もに回転可能な回転側ケーシング部とされ、モータおよ
び減速プーリが固定側ケーシング部の方に取り付けら
れ、内歯車が回転側ケーシング部の方に取り付けられて
いる。したがって、請求項1に記載の電動車が奏する前
記効果に加えて、回転側ケーシング部を固定側ケーシン
グ部から簡単に取り外して、外歯車と内歯車とのかみ合
い箇所などのメインテナンスを容易に行うことができ
る。
【0052】本発明の請求項3に記載の電動車によれ
ば、内歯車11が、プラスチック製の歯部と、この歯部
を取り囲む金属製の本体部とからなり、本体部において
金属製の取付用ブラケットに取り付けられている。した
がって、請求項1または2に記載の電動車が奏する前記
効果に加えて、外歯車および内歯車の機械的強度を一定
水準に維持しかつ両者のかみ合い音の低減を図ることが
できる。しかも、取付用ブラケットにより内歯車の機械
的強度をいっそう確保することができる。
【0053】本発明の請求項4に記載の電動車によれ
ば、ブラケットが、皿状のものであって内歯車と回転側
ケーシング部との間に介在されているので、請求項3に
記載の電動車が奏する前記効果に加えて、ケーシング内
に外部から入り込む砂や小石などの異物が内歯車の歯部
に悪影響を及ぼすおそれを回避することができる。
【0054】本発明の請求項5に記載の電動車によれ
ば、駆動輪に加わる人的駆動力を検出する駆動力検出部
がハブ体に設けられ、さらに、この駆動力検出部での検
出結果に基づいて駆動輪に所定の電気的駆動力を補助的
に付加すべくモータを制御する制御部が設けられてお
り、検出された人的駆動力の大きさに応じて制御部がモ
ータを駆動制御し、電気的駆動力を付加したりしなかっ
たりする。したがって、請求項1〜4のいずれか1つに
記載の電動車が奏する前記効果に加えて、使用者がペダ
ルを踏む労力を軽減して、楽な走行を確保することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態に係る電動自転車の全体
外観を示す側面図。
【図2】図1の電動自転車の1構成部材であるケーシン
グの正面断面図。
【図3】図2のケーシングの内部を示す側面図。
【図4】図2のケーシングの内部に配された駆動力検出
部を示す側面図。
【図5】図4の駆動力検出部を示す一部省略斜視図。
【図6】図4の駆動力検出部を示す正面断面図。
【符号の説明】
5 固定側ケーシング部(ケーシング) 6 回転側ケーシング部(ケーシング) 7 モータプーリ(減速装置) 8 減速プーリ(減速装置) 9 伝動ベルト(減速装置) 10 外歯車(減速装置) 11 内歯車(減速装置) 13 ハブ軸 14 ブラケット 16 ハブ体 19 ペダル 20 チェーン 21 モータ 22 制御部 30 中央部分(減速装置) 32 コイルバネ 33 押圧・操作板 35 スライド体 37 リング 38 コイル 40 駆動力検出部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪のハブ軸を保護する盤状ケーシン
    グを備え、 このケーシングの内側に、電池を電源とする駆動輪駆動
    用モータの軸と、このモータの回転速度を減少するため
    の減速装置とが配され、 減速装置が、モータの軸に取り付けられたモータプーリ
    と、1つの減速プーリと、モータプーリと減速プーリと
    に掛けられた1つの伝動ベルトと、減速プーリと同軸に
    かつ一体となって回転するように設けられた1つの外歯
    車と、この外歯車にかみ合う1つの内歯車とからなる電
    動車。
  2. 【請求項2】 ケーシングが左右2分割状のものであ
    り、その一方がハブ軸に固定されて固定側ケーシング部
    とされ、他方がハブ軸を覆うハブ体に取り付けられてそ
    のハブ体とともに回転可能な回転側ケーシング部とさ
    れ、 モータおよび減速プーリが固定側ケーシング部の方に取
    り付けられ、 内歯車が回転側ケーシング部の方に取り付けられている
    請求項1記載の電動車。
  3. 【請求項3】 内歯車が、プラスチック製の歯部と、こ
    の歯部を取り囲む金属製の本体部とからなり、本体部に
    おいて金属製の取付用ブラケットに取り付けられている
    請求項1または2記載の電動車。
  4. 【請求項4】 ブラケットが、皿状のものであって内歯
    車と回転側ケーシング部との間に介在されている請求項
    3記載の電動車。
  5. 【請求項5】 駆動輪に加わる人的駆動力を検出する駆
    動力検出部がハブ体に設けられ、 さらに、この駆動力検出部での検出結果に基づいて駆動
    輪に所定の電気的駆動力を補助的に付加すべくモータを
    制御する制御部が設けられている請求項1〜4のいずれ
    か1つに記載の電動車。
JP21909195A 1995-08-28 1995-08-28 電動車 Ceased JPH0958565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21909195A JPH0958565A (ja) 1995-08-28 1995-08-28 電動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21909195A JPH0958565A (ja) 1995-08-28 1995-08-28 電動車

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0958565A true JPH0958565A (ja) 1997-03-04

Family

ID=16730121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21909195A Ceased JPH0958565A (ja) 1995-08-28 1995-08-28 電動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0958565A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3524640B2 (ja) 車いす
TW419428B (en) Bicycle recharging control device with the auxiliary power
JP5818814B2 (ja) トルクセンサーを内蔵したモーター
EP1886913B1 (en) Electrically assisted bicycle
JP4555774B2 (ja) 回転電機及び電動車両
CN1234565C (zh) 电动车
CA2189203C (en) Electrically assisted vehicle
US20230415850A1 (en) Electric Bicycle Motor System
JP3974974B2 (ja) 電動補助自転車における補助動力制御装置
US20210079987A1 (en) A system for providing automatic continuously variable transmission
JPH0958565A (ja) 電動車
JPH08113184A (ja) 電動自転車
JPH0958564A (ja) 電動車
JPH10119872A (ja) 自転車の補助動力供給装置
JP3524638B2 (ja) 車いす
JP2000095177A (ja) 電動駆動力補助装置
JP2670244B2 (ja) 移動機器駆動装置
JP3515557B2 (ja) 車いす
JP2023095021A (ja) 制動機構
JP3032291U (ja) 電動車のモータの減速歯車緩衝伝動装置
JP3706612B2 (ja) 電動自転車
JPH11276526A (ja) 車いす
JPH0995288A (ja) 移動機器駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040216

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040525

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040928

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20050222