JPH0958005A - インクカートリッジ及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクを保持した多孔質体を内蔵したインク
カートリッジの製造工程を簡略化し、また多孔質体の空
孔を均一にして、インク噴射の安定性、つまり記録特性
の向上を図る。 【解決手段】 インクカートリッジの容器体内に、原料
化合物を注入して化学反応させ、高分子弾性多孔質体を
充満状に形成し、そして容器体内の多孔質体に記録用の
インクを吸収させることで、インクカートリッジを製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インクカートリッ
ジ及びその製造方法に関し、特にインクカートリッジの
容器体の内部に設けられ、記録用のインクを吸収保持す
る弾性多孔質体を、複数種の原料化合物を化学反応させ
て、その容器体内で形成するようにしたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、インクをドット状に噴射させて画
像を記録用紙に印刷するインクジェット記録装置におい
ては、印刷方向に移動可能なキャリッジ上にヘッドホル
ダーが取付けられ、そのヘッドホルダーには、インクを
噴射する複数の噴射ノズルが形成された記録ヘッドと、
この記録ヘッドにインクを供給するインク供給路が形成
された連結筒部（所謂マニホールド）とを一体的に形成
された記録ユニットが設けられており、更にヘッドホル
ダーには、その連結筒部を介してインクを記録ヘッドに
供給するインクカートリッジを着脱可能に装着するよう
になっている。

【０００３】ところで、そのインクカートリッジは、イ
ンク供給口を形成した箱状の容器体に、インクを吸収し
て保持する為に、ポリウレタンフォームなどの高分子弾
性多孔質体からなるインク吸収体を内蔵して構成された
ものであり、インクカートリッジをヘッドホルダーに装
着したときには、連結筒部の先端部がインク供給口を介
してインク吸収体に接触して、インク吸収体に保持され
ているインクが毛細管作用により、連結筒部を経て記録
ヘッドに供給されるようになっている。

【０００４】ここで、そのインクカートリッジの容器体
に設けられるインク吸収体としては、一般的に、インク
の吸収性や保持性に優れている軟質ポリウレタンフォー
ムを圧縮した状態で容器体に装着するようになってい
る。例えば、特開平４─３５７０４６号公報や特開平５
─１６３８１号公報には、インクカートリッジの容器体
の大きさよりも大きいブロック状に切断したポリウレタ
ンフォームを、断面が略コ字状の治具で両側から保持し
て圧縮した状態で容器体に詰め込んで製造するようにし
たり、或いはブロック状に切断したポリウレタンフォー
ムを、治具を用いてその長さ方向の中央部で２つ折りに
して、折り曲げ部分から容器体に詰め込んで製造するよ
うにしたインクカートリッジが記載されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述した特開平４─３
５７０４６号公報や特開平５─１６３８１号公報に記載
のインクカートリッジの製造技術においては、予め製造
された大型のポリウレタンフォームから所定の大きさの
ブロック状に切断する切断工程、その切断されたブロッ
ク状のポリウレタンフォームを圧縮する圧縮工程、圧縮
状態のポリウレタンフォームを容器体に詰め込む詰め込
み工程、詰め込み完了した容器体に裏蓋を取り付ける蓋
取付け工程など、多数の製造工程を必要とすること、こ
れにより製造コストがコスト高になるという問題があ
る。

【０００６】更に、治具を用いてポリウレタンフォーム
を圧縮させながら容器体に詰め込む場合に、インク供給
口が形成された詰め込み先部分の圧縮状態と、詰め込み
元部分の裏蓋側の圧縮状態とが異なる場合が発生し易
く、ポリウレタンフォームの空孔の大きさが不均一にな
り、インクの保持力や移動特性が異なることから、イン
ク噴射の安定性、つまり記録特性が悪化するという問題
がある。

【０００７】本発明の目的は、製造工程を簡単化して製
造コストを低減するとともに、記録特性の向上を図れる
ようなインクカートリッジ及びその製造方法を提供する
ことである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に係るインクカ
ートリッジの製造方法は、インクジェット記録装置に装
着され、記録ヘッドにインクを供給するインクカートリ
ッジの製造方法であって、高分子弾性多孔質体を形成す
る為の複数種の原料化合物を所定の混合比率で所定量混
合したものを、インクカートリッジの箱状の容器体の注
入口から容器体内に注入する第１工程と、注入口をキャ
ップ部材で塞いだ状態で、複数種の原料化合物を化学反
応させて、容器体内に高分子弾性多孔質体を充満状に形
成する第２工程と、容器体内に形成された高分子弾性多
孔質体に記録用のインクを吸収させる第３工程とを備え
たものである。

【０００９】作用について説明すると、第１工程におい
て、高分子弾性多孔質体を形成する為の複数種の原料化
合物を所定の混合比率で所定量混合したものを、インク
カートリッジの箱状の容器体の注入口から容器体内に注
入する。次に、第２工程において、注入口をキャップ部
材で塞いだ状態で、複数種の原料化合物を化学反応させ
て、容器体内に高分子弾性多孔質体を充満状に形成す
る。次の第３工程とにおいて、容器体内に形成された高
分子弾性多孔質体に記録用のインクを吸収させる。

【００１０】即ち、複数種の原料化合物を所定量ずつ混
合したものを、容器体内に注入して化学反応させて、高
分子弾性多孔質体を充満状に形成するので、予め製作し
た大型のポリウレタンフォームの切断工程や圧縮工程及
び詰め込み工程などの複数の工程を省略でき、製造工程
を簡単化して製造コストを低減できるとともに、高分子
弾性多孔質体に形成された多数の空孔の大きさが略均一
になることから、インク噴射の安定性、つまり記録特性
の向上を図ることができる。

【００１１】請求項２に係るインクカートリッジの製造
方法は、請求項１の発明において、前記複数種の原料化
合物の混合比率と量は、容器体の容積と、高分子弾性多
孔質体の空孔率とに基づいて設定するものである。作用
について説明すると、請求項１と同様の作用を奏する
が、複数種の原料化合物の混合比率と量を、容器体の容
積と、高分子弾性多孔質体の空孔率とに基づいて設定す
るので、使用する容器体の形状や大きさに応じて、常に
良好なインクの吸収性能や保持性能を有する高分子弾性
多孔質体を製造することができる。

【００１２】請求項３に係るインクカートリッジは、イ
ンクジェット記録装置の記録ヘッドにインクを供給する
インクカートリッジであって、インク供給口を有する箱
状の容器体と、複数種の原料化合物を所定の混合比率で
所定量混合したものを、容器体内で化学反応させて、容
器体内に充満状に形成された高分子弾性多孔質体と、高
分子弾性多孔質体に吸収させた記録用のインクとを備え
たものである。

【００１３】作用について説明すると、インクカートリ
ッジは、複数種の原料化合物を所定の混合比率で所定量
混合したものを、箱状の容器体に形成したインク供給口
から容器体内に注入して化学反応させて、高分子弾性多
孔質体が容器体内に充満状に形成され、更にその高分子
弾性多孔質体に記録用のインクを吸収したものなので、
予め製作された大型のポリウレタンフォームの切断工程
や圧縮工程及び詰め込み工程などの複数の工程を省略で
き、製造工程を簡単化して製造コストを低減できるとと
もに、高分子弾性多孔質体に形成された多数の空孔の大
きさが略均一になることから、インク噴射の安定性、つ
まり記録特性の向上を図ることができる。

【００１４】請求項４に係るインクカートリッジは、請
求項３の発明において、前記高分子弾性多孔質体は、イ
ンクの吸収と放出の機能を有する多孔質体である。作用
について説明すると、請求項３と同様の作用を奏する
が、容器体内に充満状に形成された高分子弾性多孔質体
は、インクの吸収と放出の機能を有する多孔質体なの
で、記録用のインクを十分に吸収できるととにも、イン
ク噴射に必要なインクを放出して記録ヘッドに供給する
ことができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。本実施形態に係るインク
カートリッジ及びインクカートリッジ製造方法は、イン
クをドット状に噴射する記録ヘッドを有するインクジェ
ット記録装置に装着され、その記録ヘッドに、これに一
体形成された連結筒部（所謂マニホールド）を介してイ
ンクを供給するインクカートリッジ及びその製造方法で
ある。先ずインクカートリッジ１について説明すると、
図１・図２に示すように、前記連結筒部の先端部を挿入
させる為の円形のインク供給口２ａが形成された、耐熱
性を有する合成樹脂製の箱状の容器体２の内部に、高分
子弾性多孔質体である通気性を有する軟質ポリウレタン
フォーム３が充満状に形成されており、そのポリウレタ
ンフォーム３には、記録用のインク４が十分に吸収され
且つ保持されている。容器体２は、インク供給口２ａを
有するケース部と、そのケース部のインク供給口２ａと
反対側の開口部に固着された裏蓋２ｂとから構成され、
裏蓋２ｂに大気連通孔２ｃを備える。

【００１６】ところで、その容器体２の内部に形成され
た高分子弾性多孔質体であるポリウレタンフォーム３
は、ポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート
と、水との主な原料化合物を、所定の混合比率で所定量
混合したものを、インク供給口（注入口に相当する）２
ａから注入して化学反応させて、容器体２の内部に充満
状に形成されたものである。ポリウレタンフォーム３は
後処理によって、その各空孔（気泡）が連通した通気性
を有している。そして、そのポリウレタンフォーム３に
は、記録用のインク４が吸収されて保持されている。

【００１７】次に、そのインクカートリッジ１の製造に
ついて、図３〜図６に基づいて説明する。図３に示すよ
うに、床面上に原料化合物注入装置１０が設けられてい
る。この原料化合物注入装置１０について簡単に説明す
ると、床面上に載置された傾斜状の基台１１には、イン
クカートリッジ１の容器体２を取付ける為の取付け凹部
１１ａが形成されるとともに、混合した原料化合物を注
入ノズル１３を介して容器体２に注入する原料注入本体
部１２が設けられている。

【００１８】その原料注入本体部１２について説明する
と、ポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネート
と、水とを主な原料化合物として供給され、これら複数
種の原料化合物の各々は、容器体２の容積と、ポリウレ
タンフォーム３の空孔率とに基づいて設定された所定の
混合比率で所定量となるように夫々計量されて混合用タ
ンクに投入され且つ混合される。そして、混合されたこ
れら複数種の原料化合物は、例えば、シリンダなどによ
り注入ノズル１３を介して容器体２の内部に加圧注入さ
れるようになっている。

【００１９】即ち、容器体２を、注入ノズル１３がイン
ク供給口２ａに挿入するように、その取付け凹部１１ａ
に装着する。そして、原料注入本体部１２においては、
前述したように、供給されたポリエーテルポリオール
と、ポリイソシアネートと、水とを主な原料化合物とし
て、これらを所定の混合比率で所定量となるように計量
し且つ混合して、注入ノズル１３を介してインク供給口
２ａから容器体２の内部に加圧注入する（これが、第１
工程に相当する）。

【００２０】次に、容器体２を所定温度で加熱して、こ
れら複数種の原料化合物を化学反応させる。その結果、
重付加反応、泡化反応及び橋かけ反応が起こり、発熱し
且つ発泡する。その最終段階に近づいたところで、図４
に示すようにインク供給口２ａと大気連通孔２ｃを栓部
材２０，２０ａで夫々塞ぎ、そして図５に示すように、
容器体２の内部に、ポリウレタンフォーム３を充満状に
形成する（これが、第２工程に相当する）。

【００２１】ここで、これら複数種の原料化合物の反応
が完了した後、減圧釜に入れ、水素ガスと酸素ガスを注
入して点火し、熱風で瞬間的にポリウレタンフォームの
膜除去をする。これによって、容器体２の内部に形成さ
れたポリウレタンフォーム３は、その各空孔が連通した
通気性を有すしているとともに、容器体２の内部形状に
応じて充満状に形状されている。更に、これら複数種の
原料化合物の混合比率や量の設定如何により、インク４
を吸収保持するのに最適な空孔率や吸水性や放出性を有
する多孔質のポリウレタンフォーム３を形成することが
できる。尚、裏蓋２ｂの内面には、縦横にリブ５が形成
されており、このリブ５と栓部材２０ａによって、大気
連通孔２ｃの内側に閉じられた空間６が形成される。こ
の空間６には、空気が閉じ込められるため、ポリウレタ
ンフォーム３が充填されない。この空間６は、後述する
ように、ポリウレタンフォーム３に吸収させたインクが
気温や気圧の変化により、大気連通孔２ｃからしみ出な
いように、バッファとして機能する。

【００２２】次に、図６に示すように、容器体２のイン
ク供給口２ａに、下方に延びる吸引用管を有する第１キ
ャップ部材２１を密着状に取付けるとともに、この吸引
用管を、インク４を収容したインク溜め容器２２に漬け
る一方、容器体２に取付けた裏蓋２ｂに形成された大気
連通孔２ｃに、吸引ポンプ２４に接続された第２キャッ
プ部材２３を密着状に取付ける。そして、その吸引ポン
プ２４を作動させて第２キャップ部材２３を吸引するこ
とで、容器体２の内部が負圧になり、インク溜め容器２
２のインク４を第１キャップ部材２１を介してポリウレ
タンフォーム３に十分に吸収させる（これが第３工程に
相当する）。

【００２３】次に、インクカートリッジ１の作用及びそ
の効果について、その製造方法を含めて説明する。ポリ
エーテルポリオールと、ポリイソシアネートと、水とを
主な原料化合物として、容器体２の容積と、ポリウレタ
ンフォーム３の空孔率とに基づいて設定された所定の混
合比率で所定量となるように計量し且つ混合して、イン
クカートリッジ１の容器体２に形成されたインク供給口
２ａから容器体２の内部に加圧注入し、そのインク供給
口２ａを栓部材２０で塞いで、これら複数種の原料化合
物を化学反応させて、容器体２の内部に、ポリウレタン
フォーム３を充満状に形成する。そして、そのポリウレ
タンフォーム３が固まった後に、そのポリウレタンフォ
ーム３にインク４を十分に吸収させる。

【００２４】このように、ポリエーテルポリオールやポ
リイソシアネートや水などの複数種の原料化合物を所定
量ずつ混合したものを、容器体２の内部に注入して化学
反応させて、高分子弾性多孔質体であるポリウレタンフ
ォーム３を充満状に形成するので、予め製作した大型の
ポリウレタンフォームの切断工程や圧縮工程及び詰め込
み工程などの複数の工程を省略でき、製造工程を簡単化
して製造コストを低減できるとともに、ポリウレタンフ
ォーム３に形成された多数の空孔の大きさが略均一にな
り、インク４を吸収保持するのに最適な空孔率や吸収性
や放出性を有する多孔質のポリウレタンフォーム３を形
成することから、インクジェット記録装置の記録ヘッド
によるインク噴射の安定性、つまり記録特性の向上を図
ることができる。

【００２５】尚、主な原料化合物であるポリエーテルポ
リオールやポリイソシアネートや水を裏蓋２ｂに形成さ
れた連通孔２ｃから注入したり、ポリエーテルポリオー
ルやポリイソシアネートや水に加えて、発泡助剤や触媒
や着色剤などの各種の原料化合物を適量ずつ混合して、
化学反応によりポリウレタンフォーム３を形成するな
ど、前記実施形態に関し、既存の技術や当業者に自明の
技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。

【００２６】

【発明の効果】請求項１に係るインクカートリッジの製
造方法によれば、複数種の原料化合物を所定量ずつ混合
したものを、容器体内に注入して化学反応させて、高分
子弾性多孔質体を充満状に形成するので、予め製作した
大型のポリウレタンフォームの切断工程や圧縮工程及び
詰め込み工程などの複数の工程を省略でき、製造工程を
簡単化して製造コストを低減できるとともに、高分子弾
性多孔質体に形成された多数の空孔の大きさが略均一に
なることから、インク噴射の安定性、つまり記録特性の
向上を図ることができる。

【００２７】請求項２に係るインクカートリッジの製造
方法によれば、請求項１と同様の効果を奏するが、複数
種の原料化合物の混合比率と量を、容器体の容積と、高
分子弾性多孔質体の空孔率とに基づいて設定するので、
使用する容器体の形状や大きさに応じて、常に良好なイ
ンクの吸収性能や保持性能を有する高分子弾性多孔質体
を製造することができる。

【００２８】請求項３に係るインクカートリッジによれ
ば、複数種の原料化合物を所定の混合比率で所定量混合
したものを、箱状の容器体に有するインク供給口から容
器体内に注入して化学反応させて、高分子弾性多孔質体
が容器体内に充満状に形成され、更にその高分子弾性多
孔質体に記録用のインクを吸収したものなので、ポリウ
レタンフォームの切断工程や圧縮工程及び詰め込み工程
などの複数の工程を省略でき、製造工程を簡単化して製
造コストを低減できるとともに、高分子弾性多孔質体に
形成された多数の空孔の大きさが略均一になることか
ら、インク噴射の安定性、つまり記録特性の向上を図る
ことができる。

【００２９】請求項４に係るインクカートリッジによれ
ば、請求項３と同様の効果を奏するが、容器体内に充満
状に形成された高分子弾性多孔質体は、インクの吸収と
放出の機能を有する多孔質体なので、記録用のインクを
十分に吸収できるととにも、インク噴射に必要なインク
を放出して記録ヘッドに供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る、インクカートリッジ
の斜視図である。

【図２】図１のＡ─Ａ線縦断側面図である。

【図３】複数種の原料化合物を混合して容器体の内部に
注入するときの図２相当図である。

【図４】複数種の原料化合物を容器体内で化学反応させ
るときの図２相当図である。

【図５】容器体内に形成されたポリウレタンフォームを
示す図２相当図である。

【図６】ポリウレタンフォームにインクを吸収させると
きの図２相当図である。

【符号の説明】

１ インクカートリッジ ２ 容器体 ２ａ インク供給口 ３ ポリウレタンフォーム ４ インク

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクジェット記録装置に装着され、記
   録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジの製造
   方法であって、 高分子弾性多孔質体を形成する為の複数種の原料化合物
   を所定の混合比率で所定量混合したものを、インクカー
   トリッジの箱状の容器体の注入口から容器体内に注入す
   る第１工程と、 前記注入口をキャップ部材で塞いだ状態で、複数種の原
   料化合物を化学反応させて、容器体内に高分子弾性多孔
   質体を充満状に形成する第２工程と、 前記容器体内に形成された高分子弾性多孔質体に記録用
   のインクを吸収させる第３工程と、 を備えたことを特徴とするインクカートリッジの製造方
   法。
2. 【請求項２】 前記複数種の原料化合物の混合比率と量
   は、容器体の容積と、高分子弾性多孔質体の空孔率とに
   基づいて設定することを特徴とする請求項１に記載のイ
   ンクカートリッジの製造方法。
3. 【請求項３】 インクジェット記録装置の記録ヘッドに
   インクを供給するインクカートリッジであって、 インク供給口を有する箱状の容器体と、 複数種の原料化合物を所定の混合比率で所定量混合した
   ものを、容器体内で化学反応させて、容器体内に充満状
   に形成された高分子弾性多孔質体と、 前記高分子弾性多孔質体に吸収させた記録用のインク
   と、 を備えたことを特徴とするインクカートリッジ。
4. 【請求項４】 前記高分子弾性多孔質体は、インクの吸
   収と放出の機能を有する多孔質体であることを特徴とす
   る請求項３に記載のインクカートリッジ。