JPH0956724A - レーザ照射装置 - Google Patents

レーザ照射装置

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Publication number
JPH0956724A
JPH0956724A JP7218511A JP21851195A JPH0956724A JP H0956724 A JPH0956724 A JP H0956724A JP 7218511 A JP7218511 A JP 7218511A JP 21851195 A JP21851195 A JP 21851195A JP H0956724 A JPH0956724 A JP H0956724A
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JP
Japan
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laser
liquid injection
irradiation
laser beam
irradiated
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JP7218511A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Suzuki
俊彦 鈴木
Shinichi Fujisaka
紳一 藤坂
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザビーム照射時に飛散物の吸引除去及び
被照射物の冷却を確実に行え、穿孔や切開等を効率良く
行えるレーザ照射装置を提供すること。 【構成】 内部にレーザビームBの導光空間12が形成
されたハンドピース11を有し、そのハンドピース11
先端の導光空間開口端121からレーザビームBを被照
射物4へ照射するレーザ照射装置において、前記導光空
間12の内面に開設され負圧源に接続された吸引口15
と、前記ハンドピース11先端に突設され被照射物4へ
向けて冷却液7を注液する注液ノズル16と、前記ハン
ドピース11先端に配設されエア導入経路を有する注液
ノズル保護用の保護体17を備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被照射物へレーザ
ビームを照射し、穿孔や切開等を行うレーザ照射装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ照射装置により被照射物に対し穿
孔や切開等を行う際、レーザビームの照射に伴い、被照
射物上の照射部分で穿孔屑や切削屑などの飛散物が飛び
散り、被照射物の表面やレーザ照射装置に付着する。被
照射物上に飛散物が付着すれば照射部分の穿孔状況や切
開状況等の確認が困難となり、また、レーザ照射装置の
集光レンズに飛散物が付着すれば所定のレーザビームを
照射できなくなる。そのような不具合を解消し穿孔作業
や切開作業等を効率良く行うためには、レーザビームの
照射と共に飛散物の排除が重要である。
【0003】そこで、飛散物の排除を行うものとして、
例えば、特開平6ー232487号公報に記載されたレ
ーザ照射システムが知られている。このレーザ照射シス
テムは、その公報の図4に示されるように、筒状を呈し
その先端の照射口からレーザビームが放射されると共に
その途中に吸引ガス導出管が取り付けられたハンドピー
スを具備しており、その吸引ガス導出管内を負圧状態と
することで、レーザ照射により発生する飛散物を照射口
を通じて吸引ガス導出管内へ吸引し、被照射物の表面や
レーザ照射装置への飛散物の付着を回避しようとするも
のである。
【0004】一方、レーザ照射装置により穿孔や切開等
を行う際、レーザビームを照射し過ぎると被照射物が過
熱され、照射部分が炭化したり、熱変性したり、あるい
は熱変形する場合がある。このような不具合を回避する
ためには、レーザビームの照射と共に照射部分の冷却が
重要である。
【0005】そこで、照射部分の冷却を行うものとし
て、例えば、特開平7ー9185号公報に記載されたレ
ーザ照射装置が知られている。このレーザ照射装置は、
その公報の図1に示されるように、筒状を呈しその先端
の出射端からレーザビームが放射されると共にその途中
に導入パイプが取り付けられたハンドピースを具備して
おり、レーザビーム照射に伴い、導入パイプからハンド
ピース内へ冷却液を流出し、ハンドピース内周面を通じ
て出射端から被照射物へ向けて冷却液を柱状に放出する
ことより、被照射物を冷却液で包み込みながら冷却しそ
の過熱を回避しようとするものである。
【0006】また、特開平6ー2182572号公報に
は、レーザビーム照射と同時に飛散物の付着防止と共に
照射部分の冷却を行うレーザ加工機の加工ヘッドが記載
されている。この加工ヘッドは、当該公報の図1に示さ
れるように、集光レンズを配設した内部空間が形成さ
れ、その内部空間の先端にレーザビームを出射するため
の内側ノズルが形成され、内部空間の内面にはアシスト
ガス噴出口が設けられ、その噴出口及び内部空間を通じ
て内側ノズルからアシストガスが噴出されるようになっ
ており、また内側ノズルの周囲には外側ノズルが形成さ
れシールドガスと共に霧状の冷却媒体が噴出されるよう
に構成されている。この加工ヘッドによれば、被照射物
へのレーザビーム照射に伴い、内側ノズルからアシスト
ガスが照射部分へ向けて吹き付けられ、外側ノズルから
シールドガスと霧状の冷却媒体が混合されて吹き付けら
れる。このため、シールドガスによりアシストガスが保
護されレーザ照射部分へ確実に吹き付けられ、そのアシ
ストガスの吹付けにより飛散物の加工ヘッド内へ侵入が
防止される。また、シールドガスと共に冷却媒体が被照
射物への吹き付けられるから被照射物の過熱が防止され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
各公報に記載された装置等は飛散物の吸引除去又は被照
射物の冷却のいずれか一方を行うものであり、それら双
方を同時に行うことができない。すなわち、特開平6ー
232487号公報のレーザ照射システムにあっては、
照射部分の冷却手段が設けられておらず、被照射物の冷
却が行えない。また、特開平7ー9185号公報のレー
ザ照射装置にあっては、照射時の飛散物の吸引手段が設
けられておらず、飛散物の吸引除去が行えない。更に、
特開平6ー2182572号公報のレーザ加工機の加工
ヘッドにあっては、アシストガスにより飛散物を吹き払
って加工ヘッドへの飛散物付着防止が図られるものの、
被照射物の表面に飛散物が飛び散るのを回避できない。
【0008】そこで、これらの不具合を解決するため
に、飛散物の吸引除去手段及び被照射物の冷却手段を備
えたレーザ照射装置(未公知)が考えられる。例えば、
そのレーザ照射装置は、図7に示すように、筒状を呈し
その先端からレーザビームBを発射するハンドピース1
を有し、このハンドピース1の内面に吸引力付与可能な
吸引口2が開設され、ハンドピース1端面に冷却液7を
放出可能な複数の放出口3が開設された構造とする。そ
のレーザ照射装置によれば、被照射物4へのレーザビー
ムB照射により照射部分5に発生する飛散物6が周囲の
外気と共に吸引口2内へ吸引される。一方、各放出口3
から冷却液7が放出されハンドピース1先端から照射部
分5へ冷却液7が水柱状となって噴き付けられるから、
照射部分5の表面で冷却液7の膜71が形成され、この
冷却液7の膜71により被照射部5が覆われる。冷却液
7の膜71は、エネルギー密度の高まったレーザビーム
Bの通過経路の一部であるから、そのエネルギーを安定
供給するために、できるだけ均一な厚みで形成しておく
のが好ましい。
【0009】しかしながら、吸引口2の吸引力によりハ
ンドピース1先端の付近の外気がその内部へ吸込まれる
ことにより、冷却液7を水柱状として所定の位置へ安定
して供給することができなくなる。このため、冷却液7
の膜71が形成されず、また形成されても不均一となっ
てしまう。そのような膜71内をレーザビームBが透過
していくと散乱を生じて被照射物4に安定して照射され
ず、穿孔や切開等の深さにバラツキを生ずる。
【0010】更に、冷却液7の膜71を均一な厚さで形
成するために、冷却液7を放出口3から高圧力で噴射す
ることが考えられるが、冷却液7が所定の圧力を越えて
噴射されると、被照射物4の表面で泡立ちやはね返りを
生じ、やはり均一な膜71を形成することができない。
【0011】そこで本発明は、このような技術課題を解
消するためになされたもので、レーザビーム照射時に飛
散物の吸引除去及び被照射物の冷却を確実に行え、穿孔
や切開等を効率良く行えるレーザ照射装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、内部にレ
ーザビームの導光空間が軸方向に沿って形成されたハン
ドピースを有し、そのハンドピース先端の導光空間の開
口端からレーザビームを被照射物へ照射するレーザ照射
装置において、導光空間内を負圧状態とし、レーザビー
ム照射に伴う飛散物を外気と共に開口端から導光空間内
へ吸引する吸引手段と、ハンドピースの先端から軸方向
に突設され被照射物へ向けて冷却液を注液する注液ノズ
ルと、注液ノズルを取り巻いてハンドピースの先端に配
設され外気のエア導入経路を有した保護体と、を備えた
ことを特徴とする。
【0013】このような発明によれば、レーザビーム照
射時に発生する飛散物が開口端を介して導光空間内へ吸
引されると共に、注液ノズルから冷却液が注液されてレ
ーザビームの照射部分が冷却される。その際、飛散物と
共に開口端内へ吸引される外気が保護体のエア導入経路
を通じて導入されるので、冷却液の注液状態に影響を及
ぼさない。このため、被照射物の表面に冷却液の膜が乱
れることなく形成される。従って、この冷却液の膜を透
過するレーザビームは、その照射強度が低下することな
く被照射物へ照射される。また、注液ノズルは保護体に
より保護されているので照射作業時に注液ノズルが被照
射物へ直接接触することがないから、注液ノズルが破損
することがなく、また被照射物が損傷することもない。
【0014】また本発明は、前述の注液ノズルは、開口
端を囲む形で略平行に複数配設されていることを特徴と
する。
【0015】このような発明によれば、注液ノズルから
冷却液が互いに交錯することなく独立した水柱状となっ
て注液される。従って、水柱状となった冷却液の間から
照射部分を常時確認できる。また、水柱状となった冷却
液の注液により、被照射物の表面で冷却液の膜が確実に
形成される。従って、その冷却液の膜を透過するレーザ
ビームは、その照射強度が低下することなく被照射物へ
照射される。
【0016】また本発明は、前述の保護体が通気性を有
する素材で形成され、螺旋状に巻回した線材よりなり、
もしくは同心状に配したリング体を所定距離隔てて連結
した線材よりなることを特徴とし、また保護体のエア導
入経路が注液ノズルの注液口より基端側で保護体の内外
を貫通するエア導入口であることを特徴とする。
【0017】このような発明によれば、注液ノズルを取
り囲むように保護体が配設されていても、外気が保護体
の表裏を貫通して導光空間の開口端内へ確実に導入され
ていく。従って、前述同様に冷却液の膜を確実に形成さ
れ、レーザビームの照射強度が低下することがなく、照
射作業時に注液ノズルの破損又は被照射物の損傷の心配
もない。
【0018】また本発明は、前述の注液ノズルの内面が
鏡面研磨されたことを特徴する。
【0019】このような発明によれば、冷却液が乱れの
ない水柱状となって注液ノズルから注液され、より乱れ
のない冷却液の膜が被照射物の表面で形成される。従っ
て、レーザビームの照射効率が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
に係るレーザ照射装置の種々の実施形態について説明す
る。尚、各図において同一要素には同一符号を付して説
明を省略する。
【0021】図1は、レーザ照射装置の全体概要図であ
る。図2はハンドピースの拡大図である。図3〜図6は
保護体の形態例を示す図である。
【0022】図1に示すように、箱状を呈する本体20
内にはレーザ発生部30が配設され、そのレーザ発生部
30が発射するレーザビームBの発射方向には多関節ミ
ラー方式のマニピュレータ40が設置されている。マニ
ピュレータ40は、レーザ発生部30からハンドピース
11へレーザビームBを導く機材であって、複数の導光
管41が連結されて構成され、その連結部分の各部には
ミラー42が所定の角度で配置され、レーザビームBが
各導光管41の内部空間に沿って順次導かれるようにな
っている。
【0023】尚、レーザ発生部30からハンドピース1
1への導光手段は、前述のマニピュレータ40に限定さ
れることなく、レーザ発生部30からハンドピース11
へレーザビームBを導ければ、光ファイバを導光空間と
したものなどその他の装置を用いてもよい。
【0024】図1に示すように、マニピュレータ40の
先端に位置する導光管41には、被照射物4へレーザビ
ームBを照射するハンドピース11が接続されている。
このハンドピース11は、図2に示すように、筒状を呈
し、その内部に導光管41の内部空間と連通する導光空
間12が軸方向へ向けて形成され、その導光空間12に
入射されたレーザビームBを導光空間12の途中に配設
した集光レンズ13により集光し、先端の導光空間開口
端121から被照射物4へ向けて照射する構造となって
いる。
【0025】一方、集光レンズ13より先端側の導光空
間12内面には、コンプレッサ等のアシストガス供給源
に接続されたアシストガスの供給口14が開設され、ま
た、その供給口14より先端側には、吸引ポンプ等の負
圧源に接続され吸引手段の一部をなす吸引口15が開設
されている。その吸引口15の吸引力によりハンドピー
ス11先端に位置する物(レーザ照射時の飛散物等)を
開口端121へ吸引除去できるようになっている。ま
た、供給口14からのアシストガス供給により、開口端
121を通じて導光空間12内へ吸引されたものが集光
レンズ13側へ進入せず確実に吸引口15内へ吸引でき
る構造となっている。
【0026】前述のハンドピース11の先端には、被照
射物4へ向けて水などの冷却液7を注液する注液ノズル
16がハンドピース11軸方向へ向けて突設されてい
る。この注液ノズル16は、複数設けられ、導光空間開
口端121を囲むように配置されている。また各注液ノ
ズル16は互いに平行した状態で突出しており、被照射
物4上の照射部分5を囲む形でそれぞれスポット状に注
液するようになっている。これらの各注液ノズル16
は、環状の配液室161と連通しており、配液路162
を介して冷却液7が供給されるようになっている。それ
らの注液ノズル16から被照射物4へ向けて冷却液7が
注液されることにより、被照射物4の表面のレーザ照射
部分5上に冷却液7の膜71が形成されることとなる。
この冷却液7の膜71をきれいに形成するためには注液
ノズル16をできるだけ多く配設するのが好ましい。ま
た、より好ましくは、冷却液7の流路となる注液ノズル
16の内面が鏡面研磨されていれば、冷却液7が乱れの
ない水柱状となって注液ノズル16から注液され、冷却
液7の膜71がよりきれいに形成されることとなる。
【0027】前述の注液ノズル16による冷却液7の膜
71の形成例を挙げると、例えば、突出長5mmで内径
100μmの四本の注液ノズル16を設け、冷却液7で
ある水を7〜20mlの注水量で被照射物4である骨の
表面へ向けて注水する。すると、長さ20〜70mmの
乱れのない水柱が形成でき、その骨の表面上に膜厚約
0.2〜1.2mmの水膜を形成できた。その際、水の
注水量を可変することにより膜厚が調整可能であった。
【0028】一方、前述のハンドピースの先端には、各
注液ノズル16を取り巻いて筒状の保護体17が取り付
けられている。この保護体17は、注液ノズル16が被
照射物4へ接触することにより、注液ノズル16が破損
し、また被照射物4が傷付くのを防止するための保護部
品であり、その先端部分(図2では最下端部分)が注液
ノズル16先端より被照射物4側へ設けられている。こ
の保護体17は、通気性のある網状部材で形成され、保
護体17自体がエア導入経路として機能する。すなわ
ち、保護体17表裏を透過させてハンドピース11周囲
の外気を開口端121へ導入できるようになっている。
【0029】次に、レーザ照射装置の使用方法につい
て、被照射物4を切開する場合を例に説明する。図1に
示すように、ハンドピース11の先端を被照射物4へ近
付け、ハンドピース11の先端から被照射物4上へレー
ザビームBを発射させる。すなわち、レーザ発生部30
からレーザビームBを発射させ、マニピュレータ40を
介してハンドピース11へ導き、図2に示すように、集
光レンズ13によりレーザビームBを集光して導光空間
12の開口端121を通じてハンドピース11外部へ発
射させる。
【0030】一方、前述のレーザビームBの発射と共
に、被照射物4への冷却液7の注液、導光空間12内で
のアシストガスの噴射及び導光空間12内での吸引をそ
れぞれを行う。
【0031】被照射物4への注液は、注液ノズル16へ
配液路162及び配液室161を介して冷却液7を給水
し、各注液ノズル16先端の注液口からそれぞれ冷却液
7を水柱状として被照射物4の表面へ向けて注液して行
う。この注液の際、水柱状となった各冷却液7の間を通
じて照射部分5(切開部)への視野が確保できるから、
注液しながら確実にレーザビームBを所定位置へ照射で
きる。そして、注液された冷却液7は、被照射物4の表
面上で広がって、照射部分5を中心とした膜71とな
る。
【0032】アシストガスの噴射は、導光空間12内面
に開設された供給口14からアシストガスを噴出させて
行われ、噴出したアシストガスは導光空間12の開口端
側へ向けて送り流されていく。このアシストガスの流れ
により開口端121から進入した飛散物6などが集光レ
ンズ13へ付着することはない。
【0033】導光空間12内での吸引は、導光空間12
内面に開設された吸引口15に吸引力を付与することに
より行われ、導光空間12内のアシストガスは全て吸引
口15へ吸引されることとなる。それに伴い、ハンドピ
ース11の先端付近の飛散物6は、開口端121を通じ
て導光空間12内へ吸引されることとなる。その際、飛
散物6と共に外気も吸引されるが、その外気は保護体1
7の表裏を透過して開口端121内へ導入されるから、
注液ノズル16による冷却液7の注液状態に影響を及ぼ
すことがない。このため、飛散物6の吸引と共に、確実
に冷却液7の膜71をレーザビームBの照射部分5上へ
形成できる。
【0034】一方、開口端121から発せられたレーザ
ビームBは、集光されエネルギー密度の高い状態となっ
ており、冷却液7の膜71を透過して被照射物4の表面
へ照射される。その際、膜71が乱れなく均一な厚みで
形成されているから、レーザビームBのエネルギーが膜
71で減衰することがなく、レーザビームBは効率良く
照射される。また、レーザビームBの照射は、前述のよ
うにハンドピース11先端を被照射物4へ接近させて行
うが、ハンドピース11に突設される先鋭な注液ノズル
16は保護体17で保護されているので、照射作業時に
注液ノズル16が被照射物4へ接触することがない。従
って、照射作業時に注液ノズル16が破損することがな
く、また注液ノズル16により被照射物4が損傷するこ
ともない。
【0035】前述のように、レーザビームBを照射する
ことにより、被照射物4の照射部分5は切開されてい
く。その切開に伴い熱が発生するが、照射部分5は常に
冷却液7の膜71で覆われいるので確実に冷却され、照
射による炭化、熱変性及び熱変形が回避できる。また、
切開に伴い、照射部分5が局部的に高温状態となり被照
射物4の組織が微粒子群となって表面から噴出してくる
(アブレーション)。しかしながら、その微粒子群は冷
却液7の膜71によりその噴出が阻止されるから、照射
部分5で飛散物6がほとんど発生せず、照射部分5の視
界が確保され切開作業が効率良く行える。
【0036】それでも、照射部分5から噴き出した飛散
物6は、開口端121を通じて導光空間12内へ吸込ま
れ、被照射物4上に飛び散って付着してしまうことはな
い。その際、保護体17を通じて外気が導光空間12内
へ導入されるから、前述の吸引により注液ノズル16か
らの冷却液7の注液状態が影響を受けることがなく、被
照射物4上に常時膜71が形成され、膜71による被照
射物4の冷却機能と飛散防止機能が損なわれることがな
い。
【0037】また、被照射物4が生体組織でありその切
開又は切除等に用いる場合であっても、前述の如く、導
光空間12を流れるアシストガスは全て吸引口15へ吸
引され導光空間12の開口端121から噴き出ることが
ないので、気腫又はガス塞栓症などの発生や感染などを
確実に予防できる。
【0038】尚、保護体17は、前述のものに限られる
ものでなく、注液ノズル16を保護でき、かつエア導入
経路を有するものであれば、例えば、図3のように線材
を螺旋状に巻回し各線材間でエア導入経路を確保した保
護体17a、図4のように二つリング体を同心状に所定
距離隔てて配置し連結した保護体17bなどであっても
よい。保護体17aにあっては全体がバネ状になってい
るので、レーザ照射時に保護体17a先端が被照射物4
へ接触しても、弾力的な接触となるので、被照射物4に
衝撃を与えず損傷を回避できる。また、保護体17bに
あっては、エア導入経路が非常に広いので飛散物6など
の目詰まりの心配がない。
【0039】更に、保護体17は、その内外を連通する
エア導入口171を開設してエア導入経路を確保したも
のであってもよい。例えば、図5のように保護体17c
は、下端を切り込んで形成したエア導入口171cを有
しており、このエア導入口171cを通じて導光空間1
2内へ外気が導入される。このエア導入口171cは冷
却液7の注液状態に影響を及ぼさないように、少なくと
も注液ノズル16の注液口より基端側(図5では上側)
で開口していることが肝要である。この保護体17cに
あってはエア導入口171cの加工が容易であるから、
ハンドピース11の製造性に優れている。また、図6の
ように内外を連通するスリット状のエア導入口171d
を開口させた保護体17dであってもよい。この保護体
17dにあっては、その先端部分に角部を有しないので
被照射物4への接触時に被照射物4の損傷が回避でき
る。尚、この保護体17c、17dはハンドピース11
と一体に形成しても勿論よい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。
【0041】すなわち、導光空間の内面に負圧源に接続
された吸引口を開設し、ハンドピース先端に被照射物へ
向けて冷却液を注液する注液ノズルを突設し、ハンドピ
ース先端にエア導入経路を有する注液ノズル保護用の保
護体を配設したことより、エア導入経路を通じて外気を
導入しながらレーザビーム照射時の飛散物を導光空間内
へ吸引するから、冷却液の注液状態が外気導入の影響を
受けず、飛散物の吸引と同時に被照射物上の所定位置へ
均一な冷却液の膜を確実に形成できる。従って、このよ
うな膜を透過してレーザビームを被照射物へ照射するこ
とで、飛散物の発生を抑え、効率良い穿孔や切開等を行
うことができる。また、先鋭な注液ノズルを保護体を保
護したことで、照射作業時に注液ノズルが被照射物へ直
接接触することがないから、注液ノズルの破損及び被照
射物の損傷を回避できる。
【0042】また、注液ノズルを導光空間の開口端を囲
む形で略平行に複数配設したことにより、独立した水柱
状となった冷却液がレーザビームの照射部分を囲んだ形
で注液される。このため、スポット状に注液された各冷
却液により照射部分に冷却液の膜を安定して形成でき
る。また、水柱状となった冷却液の間から照射部分を確
認できるから、精密な穿孔又は切開作業が可能となる。
【0043】更に、注液ノズルの内面を鏡面研磨したこ
とにより、冷却液が乱れのない水柱状となって注液ノズ
ルから注液され、乱れのない冷却液の膜が被照射物の表
面で形成される。従って、レーザビームの照射効率の向
上に伴い、穿孔又は切開の作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ照射装置の全体概要図であ
る。
【図2】レーザ照射装置のハンドピースの部分拡大図で
ある。
【図3】保護体の形態例を示す図である。
【図4】保護体の形態例を示す図である。
【図5】保護体の形態例を示す図である。
【図6】保護体の形態例を示す図である。
【図7】本発明の前提となる技術の説明図である。
【符号の説明】
B…レーザビーム、4…被照射物、5…照射部分、6…
飛散物、7…冷却液、11…ハンドピース、12…導光
空間、121…開口端、13…集光レンズ、14…供給
口、15…吸引口、16…注液ノズル、17…保護体、
20…本体、30…レーザ発生部、40…マニピュレー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にレーザビームの導光空間が軸方向
    に沿って形成されたハンドピースを有し、そのハンドピ
    ース先端の導光空間の開口端からレーザビームを被照射
    物へ照射するレーザ照射装置において、 前記導光空間内を負圧状態とし、レーザビーム照射に伴
    う飛散物を外気と共に前記開口端から前記導光空間内へ
    吸引する吸引手段と、 前記ハンドピースの先端から前記軸方向に突設され、前
    記被照射物へ向けて冷却液を注液する注液ノズルと、 前記ハンドピースの先端に前記注液ノズルの周囲を取り
    巻く形で配設され、前記外気を前記開口端へ導入するた
    めのエア導入路を有する保護体と、を備えたことを特徴
    とする、 レーザ照射装置。
  2. 【請求項2】 前記注液ノズルは、複数設けられ、前記
    開口端を囲む形で略平行に配置されていることを特徴と
    する、 請求項1に記載のレーザ照射装置。
  3. 【請求項3】 前記保護体は、通気性を有する素材で形
    成されたことを特徴する、 請求項1又は2に記載のレーザ照射装置。
  4. 【請求項4】 前記保護体は、螺旋状に巻回した線材よ
    りなることを特徴とする、 請求項1又は2に記載のレーザ照射装置。
  5. 【請求項5】 前記保護体は、同心状に配したリング体
    を所定距離隔てて連結した線材よりなることを特徴とす
    る、 請求項1又は2に記載のレーザ照射装置。
  6. 【請求項6】 前記保護体の前記エア導入経路は、前記
    注液ノズルの注液口より基端側で保護体の内外を貫通す
    るエア導入口であることを特徴とする、 請求項1又は2に記載のレーザ照射装置。
  7. 【請求項7】 前記注液ノズルは、その内面が鏡面研磨
    されたことを特徴する、 請求項1乃至6のいずれかに記載のレーザ照射装置。
JP7218511A 1995-08-28 1995-08-28 レーザ照射装置 Pending JPH0956724A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008012590A (ja) * 2006-05-09 2008-01-24 Branson Ultrasonics Corp レーザープラスチック溶着のための自動パーツフィードバック補償
JP2018522673A (ja) * 2015-08-07 2018-08-16 アドバンスト オステオトミー ツールズ − エーオーティー アーゲー レーザ−組織間接触面の状態を整えるためのデバイス

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