JPH0954825A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JPH0954825A
JPH0954825A JP7287710A JP28771095A JPH0954825A JP H0954825 A JPH0954825 A JP H0954825A JP 7287710 A JP7287710 A JP 7287710A JP 28771095 A JP28771095 A JP 28771095A JP H0954825 A JPH0954825 A JP H0954825A
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Yasuhiko Murayama
靖彦 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッジ部分等が白く抜けることなく鮮明な画
像を得ることのできる画像処理方法および画像処理装置
を実現する。 【解決手段】 原画像を周波数領域に変換するために直
交変換により原画像の直交変換を行い、直交変換された
周波数領域の周波数データに予め準備されている定数を
用いて周波数データの変更を行い、変更された周波数領
域の周波数データの逆直交変換を行なうことにより鮮明
化された画像を得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鮮明な画像を得る
ことのできる画像処理方法および画像処理装置、さらに
は、画像の拡大縮小処理を行う場合において鮮明な拡大
・縮小画像を得ることができ、また、データ圧縮処理を
行う場合においても、鮮明な画像を得ることを可能とし
た画像処理処理方法および画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像データベース、高精細画像印刷等の
分野において、高品質な画像処理技術が求められてお
り、その画像処理技術として、画像の鮮明化処理があ
る。
【0003】従来、画像の鮮明化処理方法としては、お
もにエッジ強調フィルタ、アンシャープマスクにより処
理が行われていた。図19はエッジ強調フィルタの一例
を示すもので、同図(a)は、エッジが水平方向、垂直
方向および45度方向に存在する場合のエッジ強調が可
能なフィルタであり、同図(b)はエッジが水平方向、
垂直方向に存在する場合のエッジ強調が可能なフィルタ
である。たとえば、図20に示すように、各画素G0,
G1,・・・,G8の画素値(この場合、輝度)がc
0,c1,・・・,c8である画像データがあって、こ
の画像データを図19(a)のようなフィルタを用い
て、画素G0のエッジ強調処理を行うと、当該画素G0
におけるエッジ強調後の画素値C0は〔1〕式のように
なる。
【0004】
【数1】
【0005】また、アンシャープマスクも処理対象とす
る画素および周りの画素を用いて鮮明化するものでる。
【0006】同様に拡大・縮小した画像においても同様
に鮮明な画像が求められている。従来、拡大・縮小した
画像の鮮明化は、補間する画像に近いサンプル画素の距
離比を用いて補間値を決定する線形補間法や、最も近い
サンプルの値を補間値とするニアレストネイバ法(near
est neighbor method)、FFT(高速フーリエ変換)
やDCT(ディスクリートコサイン変換)などの直交変
換を用いて、実空間の画像データ(人間の見たままの画
像データ)を、周波数空間の画像データに変換したのち
に拡大する方法(特開平2−76472、特開平5−1
67920)等による画像の拡大・縮小処理を行った後
に、上記エッジ強調フィルタ、アンシャープマスクによ
る画像の鮮明化を行うという2段階の処理により行って
いた。
【0007】さらに、たとえばJPEG(Joint Phot
ographic Expert Group)など、直交変換を用いた画
像の圧縮・展開処理においては、高周波データを落とす
ため、圧縮・展開前の画像と比べると、ぼやけた画像と
なるため、展開後の画像に対して、前記エッジ強調フィ
ルタ、アンシャープマスクによる画像の鮮明化を行うと
いう2段階の処理を行うことにより対処していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したエッ
ジ強調フィルタやアンシャープマスクによる鮮明化は、
図19に示すフィルタ例に見られるように局所的な情報
に基づき鮮明化処理が行われるため、エッジ部分におい
て色が白く抜ける現象である偽輪郭が生じるという問題
がある。また、偽輪郭が生じるのを防止するためには、
例えば図19中の係数値を変えることにより可能である
が、このために試行錯誤が必要とされるという問題もあ
る。
【0009】さらに、拡大・縮小画像に対する鮮明化処
理においては、一度拡大・縮小処理をした後に、エッジ
強調フィルタやアンシャープマスクにより鮮明化を行う
という2段階の処理を行わなければならないという問題
がある。
【0010】またJPEG等の直交変換を用いた画像の
圧縮・展開処理において、展開後の画像に対して、エッ
ジ強調フィルタ、アンシャープマスクによる画像の鮮明
化を行うという2段階の処理を行わなければならないと
いう問題がある。
【0011】そこで、本発明は、前記従来の問題を解決
すべくなされたもので、偽輪郭が生じず、かつ偽輪郭が
生じないようにするための試行錯誤を必要としないで、
鮮明な画像を得ることのできる画像処理方法および画像
処理装置を提供することを目的とする。また、拡大・縮
小画像、あるいはJPEG等の直交変換を用いた圧縮展
開画像の鮮明化において、拡大・縮小処理の後に、ある
いは圧縮・展開処理後に鮮明化処理を行うという2段階
の処理を踏まずに、1度の処理過程で拡大・縮小、ある
いは圧縮・展開と鮮明化処理が可能な画像処理方法およ
び画像処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、画像入力手段により入力された原画像に含まれる画
像情報に基づいて画像を鮮明化処理する画像鮮明化工程
を有する画像処理方法において、前記画像鮮明化工程
は、直交変換工程、周波数データ変更工程、逆直交変換
工程を有し、前記画像入力手段により入力された画像デ
ータを前記直交変換工程により直交変換し、前記原画像
を周波数領域に変換したのち、前記周波数データ変更工
程により、前記周波数領域における周波数データの特性
を考慮してその周波数領域における周波数データの変更
を行い、その変更後の周波数データを前記逆直交変換工
程により逆直交変換して、前記原画像の鮮明化を行うよ
うにしている。
【0013】このように、原画像を周波数領域に変換す
るためにN×Nのブロックを単位として原画像の直交変
換を行い、直交変換された周波数領域の周波数データの
変更を行い、変更された周波数領域の周波数データの逆
直交変換を行い、原画像を鮮明化するようにしているの
で、N×Nというある程度広い範囲を参照するため、エ
ッジ強調フィルタやアンシャープマスクによる鮮明化の
ように局所的な情報に基づく鮮明化処理のために生じる
エッジ部分において色が白く抜ける現象である偽輪郭が
生じるという問題が生じない。また、固定の定数で自然
に鮮明化が行えるので、エッジ強調フィルタやアンシャ
ープマスクによる鮮明化を行う際の偽輪郭が生じるのを
防止するための係数値を変えるという試行錯誤が必要と
されることがない効果を有する。
【0014】前記周波数データ変更工程は、前記直交変
換工程で直交変換された周波数領域における周波数デー
タに予め準備されている定数を掛けることにより周波数
データの変更を行うようにしてもよい。このように、直
交変換された周波数領域の周波数データに予め準備され
ている定数を掛けることにより周波数データの変更を行
うようにしているので、処理が単純で高速な処理が可能
となる。
【0015】また、前記周波数データ変更工程は、前記
直交変換工程で直交変換された周波数領域の周波数デー
タの平均値を求め、周波数データと前記平均値の差に対
して予め準備されている定数を掛けることにより周波数
データの変更を行うようにしてもよい。このように、平
均値を用いることにより周波数データの分布を考慮した
変更が可能となり、より鮮明な画像となる。
【0016】また、前記周波数データ変更工程は、前記
直交変換工程で直交変換された周波数領域の周波数デー
タに処理する周波数データの周期ごとに予め準備されて
いる値を掛けることにより周波数データの変更を行うよ
うにしてもよい。具体的には、高周波ほど予め準備して
いる値を大きくしているので、高周波部分における周波
数データの変更を大きくでき、ピントずれ等によりやや
ぼやけた画像における高周波情報の復元が可能となり、
より鮮明な画像を得ることができるようになる。
【0017】さらに、前記周波数データ変更工程は、前
記直交変換工程で直交変換された周波数領域の周波数デ
ータの平均値を求め、処理する周波数データと前記平均
値の差に対して周期ごとに予め準備されている値を掛け
ることにより周波数データの変更を行うようにしてもよ
い。このように、平均値を用いることにより周波数デー
タの分布を考慮した変更が可能となり、かつ、高周波ほ
ど予め準備している値を大きくしているため、高周波部
分における周波数データの変更を大きくでき、ピントず
れ等によりややぼやけた画像における高周波情報の復元
が可能となるので、さらに鮮明な画像を得ることができ
るようになる。
【0018】そして、前記周波数データ変更工程は、直
流成分である周波数データを変更の対象としないように
する。これにより、変更後の周波数データを逆直交変換
し画像領域に戻しても処理した画像の輝度変化が生じる
ことなく画像の鮮明化が可能である。
【0019】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
手段により入力された原画像に含まれる画像情報に基づ
いて画像を所定の倍率に拡大・縮小し、鮮明化処理する
画像拡大鮮明化工程を有する画像処理方法において、前
記画像拡大鮮明化工程は、直交変換工程、領域拡張工
程、周波数データ変更工程、逆直交変換工程を有し、前
記画像入力手段により入力された画像データを前記直交
変換工程により直交変換し、前記原画像を周波数領域に
変換したのち、前記領域拡張工程により拡大率に応じた
周波数領域を用意し、その周波数領域の拡大・縮小を行
い、前記周波数データ変更工程により、前記領域拡張工
程にて作成された周波数領域における周波数データを、
その周波数領域における周波数データの特性を考慮して
変更し、前記逆直交変換工程により前記変更後の周波数
データの逆直交変換を行い、前記原画像を拡大・縮小す
るとともに鮮明化を行うようにしている。
【0020】このように、原画像を周波数領域に変換す
るために直交変換工程により原画像の直交変換を行い、
拡大率に応じた周波数領域を用意し周波数領域における
拡大・縮小を行い、作成された周波数領域の周波数デー
タの変更を行い、変更後の周波数領域の周波数データの
逆直交変換を行なって、原画像を拡大・縮小するととも
に鮮明化された画像を得るようにしているので、従来の
拡大・縮小画像に対する鮮明化処理のように一度拡大・
縮小処理をした後に、エッジ強調フィルタやアンシャー
プマスクにより鮮明化を行うという2段階の処理を行わ
なければならないという問題が解決でき、1度の処理で
拡大・縮小および鮮明化処理が可能となる。
【0021】前記周波数データ変更工程は、前記領域拡
張工程で作成された周波数領域の周波数データに予め準
備されている定数を掛けることにより周波数データの変
更を行うようにしてもよい。このように、領域拡張工程
で作成された周波数領域の周波数データに予め準備され
ている定数を掛けることにより周波数データの変更を行
うようにしいるので、処理が単純で高速な処理が可能と
なる。
【0022】また、前記周波数データ変更工程は、前記
領域拡張工程で作成された周波数領域の周波数データの
平均値を求め、周波数データと前記平均値の差に対して
予め準備されている定数を掛けることにより周波数デー
タの変更を行うようにしてもよい。このように、平均値
を用いることにより周波数データの分布を考慮した変更
が可能となり、より鮮明な拡大・縮小画像となる。
【0023】また、前記周波数データ変更工程は、前記
領域拡張工程で作成された周波数領域の周波数データに
処理する周波数データの周期ごとに予め準備されている
値を掛けることにより周波数データの変更を行うように
してもよい。具体的には、高周波ほど予め準備している
値を大きくしているので、高周波部分における周波数デ
ータの変更を大きくでき、ピントずれ等によりややぼや
けた画像における高周波情報の復元が可能となり、より
鮮明な拡大・縮小画像を得ることができるようになる。
【0024】さらに、前記周波数データ変更工程は、前
記領域拡張工程で作成された周波数領域の周波数データ
の平均値を求め、処理する周波数データと前記平均値の
差に対して周期ごとに予め準備されている値を掛けるこ
とにより周波数データの変更を行うようにしてもよい。
このように、平均値を用いることにより周波数データの
分布を考慮した変更が可能となり、かつ、高周波ほど予
め準備している値を大きくしているため、高周波部分に
おける周波数データの変更を大きくでき、ピントずれ等
によりややぼやけた画像における高周波情報の復元が可
能となるので、さらに鮮明な拡大・縮小画像を得ること
ができるようになる。
【0025】そして、前記周波数データ変更工程は、直
流成分である周波数データを変更の対象としないように
する。これにより、変更後の周波数データを逆直交変換
し画像領域に戻しても処理した画像の輝度変化が生じる
ことなく画像の鮮明化が可能である。
【0026】また、本発明の画像処理方法は、画像入力
手段により入力された画像データを直交変換を用いて圧
縮・展開し、鮮明化処理する圧縮展開画像鮮明化工程を
有する画像処理方法において、前記圧縮展開画像鮮明化
工程は、画像データを直交変換後に圧縮処理を行う圧縮
処理工程と、圧縮データを展開処理後に逆直交変換行う
展開処理工程を有し、さらに、前記圧縮・展開処理工程
のいずれか一方に周波数データの変更を行う周波数デー
タ変更工程を加えて成り、前記画像入力手段により入力
された画像データを直交変換し、前記原画像を周波数領
域に変換したのち、前記周波数データ変更工程により、
その周波数領域における周波数データの特性を考慮して
その周波数領域における周波数データの変更を行い、そ
の変更後の周波数データを前記逆直交変換工程により逆
直交変換して、前記原画像を圧縮・展開するとともに鮮
明化を行うことを特徴とする。
【0027】このように、直交変換を用いた圧縮・展開
処理において、直交変換後の周波数領域における周波数
データの変更を行い、変更後の周波数領域の周波数デー
タを展開処理して逆直交変換を行なうことで、画像デー
タの圧縮・展開処理をおこなうとともに、鮮明化された
画像を得るようにしているので、従来の圧縮・展開画像
に対する鮮明化処理のように一度圧縮・展開処理をした
後に、エッジ強調フィルタやアンシャープマスクにより
鮮明化を行うという2段階の処理を行わなければならな
いという問題が解決でき、1度の処理で圧縮・展開およ
び鮮明化処理が可能となる。
【0028】前記周波数データ変更工程は、前記周波数
領域における周波数データに予め準備されている定数を
掛けることにより周波数データの変更を行うようにして
もよい。このように、直交変換された周波数領域の周波
数データに予め準備されている定数を掛けることにより
周波数データの変更を行うようにしているので、処理が
単純で高速な処理が可能となる。
【0029】また、前記周波数データ変更工程は、前記
周波数領域の周波数データの平均値を求め、周波数デー
タと前記平均値の差に対して予め準備されている定数を
掛けることにより周波数データの変更を行うようにして
もよい。このように、平均値を用いることにより周波数
データの分布を考慮した変更が可能となり、より鮮明な
画像となる。
【0030】また、前記周波数データ変更工程は、前記
周波数領域の周波数データに処理する周波数データの周
期ごとに予め準備されている値を掛けることにより周波
数データの変更を行うようにしてもよい。具体的には、
高周波ほど予め準備している値を大きくしているので、
高周波部分における周波数データの変更を大きくでき、
ピントずれ等によりややぼやけた画像における高周波情
報の復元が可能となり、より鮮明な画像を得ることがで
きるようになる。
【0031】さらに、前記周波数データ変更工程は、前
記周波数領域の周波数データの平均値を求め、処理する
周波数データと前記平均値の差に対して周期ごとに予め
準備されている値を掛けることにより周波数データの変
更を行うようにしてもよい。このように、平均値を用い
ることにより周波数データの分布を考慮した変更が可能
となり、かつ、高周波ほど予め準備している値を大きく
しているため、高周波部分における周波数データの変更
を大きくでき、ピントずれ等によりややぼやけた画像に
おける高周波情報の復元が可能となるので、さらに鮮明
な画像を得ることができるようになる。
【0032】また、前記周波数データ変更工程は、展開
処理工程にて行い、展開処理を行うために掛ける係数を
考慮した値を掛けることによって周波数データの変更を
行うようにする。このように、展開処理工程において周
波数データの変更処理を行うので、画像の圧縮率の低下
を生じることなく、また、展開処理を周波数データ変更
処理に含めて2つの処理を同時に行うようにしたので、
処理速度の低下を招くことがなくなる。
【0033】また、前記周波数データ変更工程は、直流
成分である周波数データに対しては、その周波数データ
の変更処理の対象としないようにする。これにより、変
更後の周波数データを逆直交変換し画像領域に戻しても
処理した画像の輝度変化が生じることなく画像の鮮明化
が可能である。
【0034】また、本発明の画像処理装置は、画像入力
手段により入力された原画像に含まれる画像情報に基づ
いて画像を鮮明化処理する画像鮮明化工程を有する画像
処理装置において、前記画像鮮明化手段は、前記原画像
を周波数領域に変換するために原画像の直交変換を行な
う直交変換手段と、前記前記直交変換手段で直交変換さ
れた周波数領域の周波数データを、前記周波数領域にお
ける周波数データの特性を考慮して変更する周波数デー
タ変更手段と、前記周波数データ変更手段により変更さ
れた周波数領域における周波数データの逆直交変換を行
なう逆直交変換手段とを有することを特徴とする。な
お、本発明の画像処理装置における作用効果について
は、前記画像処理方法において説明したので省略する。
【0035】前記周波数データ変更手段は、前記直交変
換手段で直交変換された周波数領域における周波数デー
タに予め準備されている定数を掛けることにより周波数
データの変更を行うようにしてもよい。
【0036】また、前記周波数データ変更手段は、前記
直交変換手段で直交変換された周波数領域における周波
数データの平均値を求め、前記周波数データと前記求め
られた平均値の差に対して予め準備されている定数を掛
けることにより前記周波数データの変更を行うようにし
てもよい。
【0037】また、前記周波数データ変更手段は、前記
直交変換手段で直交変換され周波数領域における周波数
データに、処理対象の周波数データの周期ごとに予め準
備されている値を掛けることにより前記周波数データの
変更を行うようにしてもよい。
【0038】また、前記周波数データ変更手段は、前記
直交変換手段で直交変換された周波数領域における周波
数データの平均値を求め、処理対象の周波数データと前
記平均値の差に対して、前記処理対象の周波数データの
周期ごとに予め準備されている値を掛けることにより前
記周波数データの変更を行うようにしてもよい。
【0039】そして、前記周波数データ変更手段は、直
流成分である周波数データに対しては、その周波数デー
タの変更処理の対象としないようにする。
【0040】また、本発明の画像処理装置は、画像入力
手段により入力された原画像に含まれる画像情報に基づ
いて画像を所定の倍率に拡大・縮小し、鮮明化処理する
画像拡大鮮明化手段を有する画像処理装置において、前
記画像拡大鮮明化手段は、前記原画像を周波数領域に変
換するために原画像の直交変換を行なう直交変換手段
と、拡大率に応じた周波数領域を用し、周波数領域にお
ける領域の拡大・縮小を行う領域拡張手段と、前記領域
拡張手段により作成された周波数領域における周波数デ
ータを、前記周波数領域における周波数データの特性を
考慮して変更する周波数データ変更手段と、前記変更後
の周波数領域における周波数データの逆直交変換を行な
う逆直交変換手段とを有することを特徴とする。
【0041】また、前記周波数データ変更手段は、前記
領域拡張手段で作成された周波数領域における周波数デ
ータに予め準備されている定数を掛けることにより周波
数データの変更を行うようにしてもよい。
【0042】また、記周波数データ変更手段は、前記領
域拡張手段で作成された周波数領域における周波数デー
タの平均値を求め、前記周波数データと前記求められた
平均値の差に対して予め準備されている定数を掛けるこ
とにより周波数データの変更を行うようにしてもよい。
【0043】また、前記周波数データ変更手段は、前記
領域拡張手段で作成された周波数領域における周波数デ
ータに、処理対象の周波数データの周期ごとに予め準備
されている値を掛けることにより周波数データの変更を
行うようにしてもよい。
【0044】また、前記周波数データ変更手段は、前記
領域拡張手段で作成された周波数領域の周波数データの
平均値を求め、処理対象の周波数データと前記平均値の
差に対して、前記処理対象の周波数データの周期ごとに
予め準備されている値を掛けることにより周波数データ
の変更を行うようにしてもよい。
【0045】そして、前記周波数データ変更手段は、直
流成分である周波数データに対しては、その周波数デー
タの変更処理の対象としないようにする。
【0046】また、本発明の画像処理装置は、画像入力
手段により入力された画像を直交変換を用いて圧縮・展
開し、鮮明化処理する圧縮展開画像鮮明化手段を有する
画像処理装置において、前記圧縮展開画像鮮明化手段
は、直交変換手段により直交変換された周波数領域にお
ける周波数データを用いて圧縮処理を行う圧縮処理手段
と、前記圧縮処理手段により圧縮された圧縮データを展
開処理後に逆直交変換行う展開処理手段とを有し、前記
直交変換後の周波数データを前記周波数領域における周
波数データの特性を考慮して変更する周波数データ変更
手段を、前記圧縮・展開処理手段のいずれか一方に設け
たことを特徴とする。
【0047】前記周波数データ変更手段は、前記周波数
領域における周波数データに予め準備されている定数を
掛けることにより周波数データの変更を行うようにして
もよい。
【0048】また、前記周波数データ変更手段は、前記
周波数領域の周波数データの平均値を求め、周波数デー
タと前記平均値の差に対して予め準備されている定数を
掛けることにより周波数データの変更を行うようにして
もよい。
【0049】また、前記周波数データ変更手段は、前記
周波数領域の周波数データに処理する周波数データの周
期ごとに予め準備されている値を掛けることにより周波
数データの変更を行うようにしてもよい。
【0050】さらに、前記周波数データ変更手段は、前
記周波数領域の周波数データの平均値を求め、処理する
周波数データと前記平均値の差に対して周期ごとに予め
準備されている値を掛けることにより周波数データの変
更を行うようにしてもよい。このように、平均値を用い
ることにより周波数データの分布を考慮した変更が可ま
た、前記周波数データ変更手段は、展開処理手段に設
け、展開処理を行うために掛ける係数を考慮した値を掛
けることによって周波数データの変更を行うようにす
る。
【0051】また、前記周波数データ変更手段は、直流
成分である周波数データに対しては、その周波数データ
の変更処理の対象としないようにする。
【0052】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明の第1の実施の形態
を説明する。
【0053】図1は、第1の実施の形態を説明するブロ
ック図である。10は画像処理装置1内に設けられた画
像鮮明化部であり、処理対象となる実空間の画像の領域
(以下、実領域という)を周波数空間の画像の領域(以
下、周波数領域という)へ変換するために、直交変換を
行う直交変換部11、周波数領域に変換された周波数デ
ータの変更を行うことにより画像の鮮明化を行う周波数
データ変更部12、周波数データ変更部12で変更され
た周波数領域の周波数データを実領域に変換する逆直交
変換部13、およびこれら各処理部を接続するためのバ
ス14より構成される。また、15は処理対象となる原
画像の入力を行うための画像入力装置15であり、光学
的な画像入力を行う場合は光学的画像入力装置(たとえ
ばスキャナ)や通信による入力装置、あるいは画像デ−
タを蓄える記憶装置などである。
【0054】また、前記各処理部は、ハードロジックに
より構成されるものであっても、さらにCPUを付加す
ることによりソフト的な処理により実現されるものであ
ってもよい。
【0055】次に画像鮮明化部10全体の概略的な処理
の流れについて説明する。図2はそのフローチャートで
ある。
【0056】まず、図3(a)のように原画像101を
ある大きさ、例えばN×N画素の大きさに分割したもの
を1つのブロック(ブロックB1,B2,・・・)と
し、そのN×N画素(以下では「N×N」のように記載
し、「画素」を省略する)のブロックを1つの単位とし
て、直交変換部11により実領域から周波数領域へ変換
を行うために直交変換を行う(ステップs1)。
【0057】そして、周波数データ変更部12により周
波数領域の周波数データに変更を加えることにより周波
数領域における画像の鮮明化処理を行う(ステップs
2)。
【0058】次に、逆直交変換部13により周波数デー
タ変更部12で変更された周波数領域の周波数データを
実領域へ逆直交変換を行い、1つのブロックの処理が終
了する(ステップs3)。この処理によりN×Nの部分
画像が鮮明化されることになる。
【0059】そして、分割された全ブロックの処理が終
了しているか否かの判断を行い、全ブロックの処理が終
了していなければ、次のブロックの処理を行ない、全ブ
ロックの処理が終了していれば、処理を終了する(ステ
ップs4)。
【0060】ここで、ブロックサイズが問題となるが、
これは任意であり、縦横の大きさが違っていてもよく、
また画像全体を1つのブロックとしてもよい。ただし、
処理時間はブロックサイズが小さいほど早くなるため、
処理速度と処理精度との関係から一般には4画素〜16
画素程度のブロックサイズで処理を行うのが都合がよ
い。
【0061】なお、画像をブロックに分割することによ
り拡大画像においてブロックの境界部分に歪みが生じる
場合があるが、図3(b)のように、隣合うブロックの
一部分が重なるようなブロックの分割を行い、逆直交変
換後の画像において重なりのある部分については、画素
単位での画素値(たとえば輝度値)の平均を求めること
によりブロック歪みの低減を図ることができる。
【0062】すなわち、図3(a)において、それぞれ
隣接するブロックB1,B2,B3,B4を例にとる
と、これらのブロックB1,B2,B3,B4を同図
(b)に示すように、それぞれの1部が重なり合うよう
にブロック分割する。そして、たとえば、ブロックB1
とB2との重なり部分w1に存在する画素については、
逆直交変換後の実領域におけるブロックB1での画素値
とブロックB2での画素値との平均を各画素単位で求
め、その平均値を当該画素の画素値とする。また、ブロ
ックB1,B2,B3,B4がすべて重なった部分w2
に存在する画素については、逆直交変換後の実領域にお
けるブロックB1〜B4での画素値の平均を各画素単位
で求め、その平均値を当該画素の画素値とする。
【0063】次に、前述した各処理部について説明す
る。まず、直交変換部11について説明する。直交変換
部11は実領域から周波数領域へ変換を行うために直交
変換を行う。直交変換の方法としては高速フーリエ変換
(FFT)、ディスクリート・コサイン変換(DC
T)、アダマール(Hadamard)変換、画像の傾斜成分を
効率良く表現するために考案されたスラント(Slant )
変換、変換の行列要素として+1,0,−1を含み、ア
ダマール変換とほぼ同様の効果が得られるハール(Haa
r)変換等がある。変換方法の一例として、M×Nのブ
ロックサイズに対するディスクリート・コサイン変換を
下記〔2〕式に、アダマール変換を下記〔3〕式に示
す。なお、〔3〕式にはブロックサイズがN=4の場合
の変換ベクトルの例も合わせて示してある。
【0064】
【数2】
【0065】
【数3】
【0066】なお直交変換方法はどれを用いてもよい。
【0067】次に周波数データ変更部12について述べ
る。周波数データ変更部12は、周波数領域の周波数デ
ータに変更を加えることにより周波数領域における画像
の鮮明化のための処理を行う。
【0068】まず、直交変換部11により変換された周
波数領域の周波数データ(変換係数値)について図4を
用いて説明する。ここで、周波数領域のブロックサイズ
はN×Nであるものとする。なお、以下では特に示す場
合を除くほか、処理するブロックサイズはN×Nである
ものとする。
【0069】図4において、周波数領域の左上に低周波
数のデータが、そして右下に向かうほど高周波数のデー
タが存在するものとする。またx1軸方向に向かって周
波数が0からN−1まで変化するものとし、y1軸方向
に向かっても同様に周波数が0からN−1まで変化する
ものとする。なお、以下では、x1軸方向の周波数がn
で、y1軸方向の周波数がmにおけるの周波数データを
「周波数データ(n,m)」と示し、単に「周波数デー
タ」とした場合には、断わりがない限り周波数領域のす
べての周波数データ(0≦n≦N−1、0≦m≦N−
1)を示すこととする。また図4のC1に示す周波数デ
ータ(0,0)は、特に「直流成分」と呼ぶものとす
る。
【0070】さらに、周波数データ(i,0)(0≦i
≦N−1)のN個の周波数データ群を周波数データH0
と呼び、周波数データ(i,1)(0≦i≦N−1)の
N個の周波数データ群を周波数データH1と呼ぶ。同様
にしてH0からHn-1までx1軸方向における周波数デー
タ群があるものとする。同様に垂直方向についても、周
波数データ(0,j)(0≦j≦N−1)のN個の周波
数データ群を周波数データV0と呼び、周波数データ
(1,j)(0≦j≦N−1)のN個の周波数データ群
を周波数データV1と呼ぶ。同様にしてV0からVn-1ま
でy1軸方向における周波数データ群があるものとす
る。
【0071】始めに、周波数領域における鮮明化につい
ての概要を図5を用いて説明する。図5は、図4におけ
る周波数データH0を示したものである。なお、ここで
はN=8であるものとする。図において横軸は周波数
を、縦軸は周波数データH0のそれぞれの係数の値を示
す。図中、実線で示すd1は、ピントずれ等によりやや
ぼやけた画像の直交変換後の周波数データH0を示すも
ので、点線で示すd2は、同一の画像においてピントの
あった鮮明な画像の直交変換後の周波数データH0を示
すものである。図から分かるように、鮮明な画像の方が
各周波数において絶対値が大きいことがわかる。図5で
は周波数データH0のみを示しているが、周波数領域の
周波数データ全体に同様な傾向が見られる。そこで、周
波数領域における画像の鮮明化は、周波数データの絶対
値を大きくするように変更することで実現する。具体的
な方法は、以下のようにして行う。
【0072】周波数データ変更部12を実現する第1の
方法は、周波数データを予め準備されている定数α1倍
することにより実現する。この方法は演算が簡単で高速
な処理を実現できるという利点がある。なおここでは、
直流成分は処理の対処としないものとする。なぜなら
ば、直流成分はN×Nのブロックにおける輝度を代表す
る値であり、変更すると逆直交変換部13における変換
後の実画像の輝度情報が大きく変わってしまうからであ
る。処理は、変更前の周波数データ(n,m)をa(n,
m)、予め準備されている定数α1変更後の周波数データ
(n,m)をA(n,m)とすると、式〔4〕のようにな
る。
【0073】
【数4】
【0074】なお、定数α1の値は、1.0から2.0の範囲
での設定でよく、実験によると1.4前後の数値におい
て、不自然なことなく鮮明化ができることが分かった。
【0075】周波数データ変更部12を実現する第1の
方法による周波数データの変更例を図6に示す。図6は
図5の処理対象となるややぼやけた画像の直交変換後の
周波数データH0であるd1に第1の方法による周波数
データの変更を行った後の周波数データH0であるd3
を示したものである。この処理により、例えば変更前の
周波数データa(4,0)は変更後にはA(4,0)(=a(4,0)
×α1)に、a(6,0)はA(6,0)(=a(6,0)×α1)に変
更される。
【0076】この方法は、処理ブロックがN×Nである
ことからある程度広い範囲を参照するため、エッジ強調
フィルタやアンシャープマスクによる鮮明化のように局
所的な情報に基づく鮮明化処理のために生じるエッジ部
分において色が白く抜ける現象である偽輪郭が生じると
いう問題が生じない。また、固定の定数で自然に鮮明化
が行えるので、エッジ強調フィルタやアンシャープマス
クによる鮮明化を行う際の偽輪郭が生じるのを防止する
ための係数値を変えるという試行錯誤が必要とされるこ
とがない効果を有する。
【0077】周波数データ変更部12を実現する第1の
方法においては、周波数データの値が0を中心として、
周波数データの変更処理を行っていた。しかし、周波数
データの分布は、0が中心となるとは限らず、周波数デ
ータの分布を考慮した変更とならない。そのため逆直交
変換後における画像は十分に鮮明な画像とはならない。
そこで、以下では周波数データの分布を考慮した周波数
データの変更を行うことにより、より鮮明な画像が得ら
れるような周波数データ変更部12を実現する第2の方
法について説明する。
【0078】周波数データ変更部12を実現する第2の
方法とは、周波数データの分布を平均値を用いることに
より周波数データの分布の考慮を行う。すなわち、平均
値を中心として周波数データに予め準備されている定数
α2を掛けることにより周波数データの変更を行う。
【0079】具体例を図7、図8を用いて説明する。図
7は、図5に示すややぼやけた画像の直交変換後の周波
数データH0であるd1を第2の方法で処理した周波数
データH0であるd4を示したものであり、図8は処理
の流れを示すフローチャートである。
【0080】まず、周波数データの分布を考慮すべく周
波数データの平均値bを求める(ステップs11)。な
お、平均値を求める際は直流成分を除いた周波数データ
を用いて行う。なぜならば、直流成分は処理対象とせ
ず、一般に他の周波数データとの絶対値が大きく違うか
らである。
【0081】次に、直流成分を除いた周波数データaか
ら平均値bを引いた値に対して予め準備されている定数
α2を掛け、それに平均値bを加えることにより、新た
な周波数データAを求める(ステップs12)。例え
ば、図7を例にすると、周波数データa(4,0)は、この
変更により A(4,0)=b+(a(4,0)−b)×α2 ・・・ 〔5〕 〔5〕式のようになり、周波数データa(6,0)は、この
変更により A(3,0)=b+(a(6,0)−b)×α2 ・・・ 〔6〕 〔6〕式のようになる。
【0082】なお、平均値を求め、周波数データの変更
を行う単位としては、直流成分を除く周波数領域の全周
波数データを単位とする。
【0083】また、別な処理単位としては図5に示す周
波数データ群であるH0からHn-1、V0からVn-1を単位
としてもよい。この場合、H0からHn-1の処理を行な
い、続いてV0からVn-1の処理を行う。なぜならば、処
理対象とする画像のサンプリングは直角に行われている
ため、水平あるいは垂直の周波数データ群間での関係が
強いからである。なお、この場合も直流成分は処理の対
象とせず、平均値bの算出においても除かれる。
【0084】なお、周波数領域の全周波数データを単位
とする処理を行う場合の定数α2の値は、1.0から
2.0の範囲での設定でよく、実験によると1.4前後
の数値において、不自然なことなく鮮明化ができること
が分かった。また、周波数データ群であるH0からHn-
1、V0からVn-1を単位する処理においては、周波数領
域の全周波数データを単位とする処理を行う場合の定数
α2の平方根をとった値を用いる。なぜならば、横方
向、縦方向で2度の処理が行われるためである。すなわ
ち、図4において周波数データa(1,0)に注目すると、
H0での処理、およびV1で処理が行われ、2回変更が行
われる。
【0085】このように周波数データ変更部12を実現
する第2の方法を用いることにより、周波数データの分
布を考慮した変更が可能となり、周波数データの分布を
考慮しない第1の方法に比べ、逆直交変換後における画
像は、より鮮明な画像となる。
【0086】ピントずれ等によりややぼやけた画像は、
どのような部分においてぼけるかというと、画像のエッ
ジ部分が特にぼける。すなわち、画像における物と物と
の境が不明瞭になる。ところで、画像のエッジ部分と
は、高周波に該当する部分である。よって、図5からも
分かるように、ピントずれ等によりややぼやけた画像の
直交変換後の周波数データH0を示すd1と、点線で示
す同一の画像においてピントのあった鮮明な画像の直交
変換後の周波数データH0を示すd2とを比較すると、
周波数データ値の差は特に周波数が大きな部分において
生じている。そこで、周波数データを実現する第3の方
法として、周波数による違いを考慮した周波数データの
変更方法を以下に説明する。
【0087】図9は、周波数による違いを考慮すべく、
変換のために値α3を周波数毎に変えた場合の値α3を示
した図である。すなわち、図5に示すようにぼけた画像
と鮮明な画像とでは高周波において差が大きくなること
から、高周波部分における値α3を大きくすることによ
り、高周波部分における周波数データの変更を大きくす
る。
【0088】なお、値α3は、〔7〕式のように定義す
ることができる。
【0089】
【数5】
【0090】ここで、nは周波数を表し、βは予め定め
られた定数を表す。また、βは〔8〕式のように定義す
る。
【0091】
【数6】
【0092】βの値をこのように定義することで、α3
は1から2の間で変化し、高周波ほど大きな値をとるこ
とになる。なお、〔7〕式〔8〕式は、値α3の一例で
ありこれに限定されるものではない。
【0093】周波数データ変更部12を実現する第3の
方法による周波数データの変更例を図10に示す。図1
0は図5の処理対象となるややぼやけた画像の直交変換
後の周波数データH0であるd1に周波数データ変更部
12を実現する第3の方法による周波数データの変更を
行った後の周波数データH0であるd5を示したもので
ある。この処理により、例えば変更前の周波数データa
(4,0)は変更後にはA(4,0)(=a(4,0)×α3(4))に、
a(6,0)はA(6,0)(=a(6,0)×α3(6))に変更され
る。
【0094】なお、直交変換部11により変換された周
波数領域の周波数データ全体に対する処理においては、
周波数データ(n,m)をa(n,m)、予め準備されてい
る値α3(k)を用いた変更後の周波数データ(n,m)を
A(n,m)とすると、式
〔9〕のようになる。ここで、max
(n,m)はn、mのうち大きい方の値を選択する関数であ
る。
【0095】
【数7】
【0096】なお、〔7〕式に定義する値α3を用いる
場合、直流成分におけるα3(0,0)の値は1であるので、
周波数データ変更部12を実現する第1あるいは第2の
方法のように処理対象外とする必要はない。ただし、直
流成分におけるα3(0,0)の値が1以外の場合は処理対象
とする。これは変換後の画像の輝度変化が大きく変化し
ないようにするためである。
【0097】周波数データ変換部12を実現する第3の
方法は周波数データの変更のための値α3を高周波部分
において大きくしているので、高周波部分における周波
数データの変更を大きくしている。そのため、ピントず
れ等によりややぼやけた画像における高周波情報を多く
することができ、より鮮明な画像を得ることができるよ
うになる。
【0098】周波数データ変更部12を実現する第3の
方法は、ピントのずれ等によりややぼけた画像等の特性
を考慮して高周波部分における周波数データの変更を大
きくできるような値α3を予め準備しているので、鮮明
な画像を得ることが可能となる。しかし、周波数データ
変更部12を実現する第3の方法においては、周波数デ
ータの値が0を中心として、周波数データの変更処理を
行っているが、周波数データの分布は、必ずしも0が中
心となるとは限らず、周波数データの分布を考慮した変
更とは言えない。そのため、逆直交変換後における画像
は十分に鮮明な画像とはならない。そこで、ピントのず
れ等によりややぼけた画像等の特性を考慮するととも
に、周波数データの分布を考慮した周波数データの変更
を行うことにより、より鮮明な画像が得られるような周
波数データ変更部12を実現する第4の方法について以
下に説明する。
【0099】周波数データ変更部12を実現する第4の
方法とは、周波数データの分布を平均値を用いることに
より周波数データの分布の考慮を行う。すなわち、平均
値を中心として周波数データに予め準備されている値α
4を掛けることにより周波数データの変更を行う。な
お、値α4は〔7〕式に示した値α3を使うものとする。
【0100】具体例を図11、図12を用いて説明す
る。図11は、図5に示すややぼやけた画像の直交変換
後の周波数データH0であるd1を周波数データ変更部
12を実現する第4の方法で処理した周波数データH0
であるd6を示したものであり、図12は処理の流れを
示すフローチャートである。
【0101】まず、周波数データの分布を考慮すべく周
波数データの平均値bをもとめる(ステップs21)。
なお、平均値を求める際は直流成分を除いた周波数デー
タを用いて行う。直流成分は処理対象としないからであ
る。
【0102】次に、直流成分を除いた処理対象とする周
波数データa(n,m)から平均値bを引いた値に対して予
め準備されている値α4(max(n,m))を掛け、それに平
均値bを加えることにより、新たな周波数データA(n,
m)を求める(ステップs22)。例えば、図11を例に
すると、周波数データa(4,0)はこの変更により、 A(4,0)=b+(a(4,0)−b)×α4(max(4,0)) ・・・ 〔10〕 〔10〕式のようになり、周波数データa(6,0)はこの
変更により、 A(6,0)=b+(a(6,0)−b)×α4(max(6,0)) ・・・ 〔11〕 〔11〕式のようになる。
【0103】なお、上記例では、平均値を求め周波数デ
ータの変更を行う単位として、直流成分を除く周波数領
域の全周波数データを単位としている。
【0104】別な処理単位として、図5に示す周波数デ
ータ群であるH0からHn-1、V0からVn-1を単位として
もよい。この場合、H0からHn-1の処理を行った後に、
続いてV0からVn-1の処理を行う様にする。なぜなら
ば、処理対象とする画像のサンプリングは直角に行われ
ているため、水平あるいは垂直の周波数データ群間での
関係が強いからである。なお、この場合も直流成分は処
理の対象としない。
【0105】また、周波数データ群であるH0からHn-
1、V0からVn-1を単位する処理においては、周波数領
域の全周波数データを単位とする処理を行う場合の値α
4の平方根をとった値をとして用いる。なぜならば、横
方向、縦方向で2度の処理が行われるためである。
【0106】このように周波数データ変更部12を実現
する第4の方法を用いることにより、ピントのずれ等に
よりややぼけた画像等の特性を考慮するとともに、周波
数データの分布を考慮した周波数データの変更を行え
る。そのため、より鮮明な画像が得られるようになる。
また、図5のピントの合った鮮明な画像の周波数データ
H0であるd2と図11に示した処理後のd6を比較す
るとより近い値に変更されていることが分かる。
【0107】次に、逆直交変換部13について説明す
る。逆直交変換部13は周波数データ変更部12にて処
理された周波数領域を実領域へと逆変換を行う処理をす
る。逆直交変換方法は、直交変換部11での直交変換方
法と同じ種類の変換方法を用いて行なう。すなわち、直
交変換部11でDCT変換を用いた場合は逆DCT変
換、直交変換部11でアダマール変換を用いた場合は逆
アダマール変換とする。一例として、M×Nのブロック
サイズの逆DCT変換式を〔12〕式に示す。なお、ア
ダマール変換の場合は、周波数領域への変換も実領域へ
の変換も〔3〕式により実現できる。すなわち、アダマ
ール変換は正変換、逆変換とも同じ方法により実現でき
る。
【0108】
【数8】
【0109】なお、周波数データ変更部12の処理によ
り、逆直交変換後の実領域におけるデータ値が本来表せ
るデータ範囲を越える場合がある。例えば、実領域にお
けるデータ値(この場合「輝度値」等がこれに相当す
る)が0から255までの範囲をとるものとすると、逆
直交変換後のデータ値が、−10や260等になる場合
がある。その場合は、0以下のデータ値であれば0に、
255以上のデータ値であれば、255に修正する処理
を逆直交変換部13は行うものとする。
【0110】第1の実施の形態における画像処理方法お
よび画像処理装置は、N×Nという範囲を参照した鮮明
化処理を行うため、エッジ強調フィルタやアンシャープ
マスクによる鮮明化のように局所的な情報に基づく鮮明
化処理のために生じるエッジ部分において色が白く抜け
る現象である偽輪郭が生じるという問題が生じず、かつ
固定の定数で自然に鮮明化が行えるので、エッジ強調フ
ィルタやアンシャープマスクによる鮮明化を行う際の偽
輪郭が生じるのを防止するための係数値を変えるという
試行錯誤が必要とされることがないという効果を有す
る。
【0111】(第2の実施の形態)以下、本発明の第2
の実施の形態を説明する。第2の実施の形態は画像の拡
大・縮小を行うと共に画像の鮮明化を同時に行なうこと
を可能とした画像処理方法および装置に関する。
【0112】図13は、第2の実施の形態の構成を説明
するブロック図である。20は画像処理装置2内に設け
られた画像拡大鮮明化部である。画像拡大処理部20は
画像の拡大・縮小とも可能であるが、ここでは単に「画
像拡大鮮明化部」とする。画像拡大鮮明化部20は処理
対象となる実空間の画像の領域を周波数空間の領域へ変
換するために、直交変換を行う直交変換部11、拡大・
縮小率に合わせた周波数領域を準備する領域拡張部2
1、周波数領域に変換された周波数データの変更を行う
ことにより画像の鮮明化を行う周波数データ変更部1
2、周波数データ変更部12で変更された周波数領域の
周波数データを実領域に変換を行う逆直交変換部13、
およびこれら各処理部を接続するためのバス14より構
成される。また、15は処理対象となる原画像の入力を
行うための画像入力装置15であり、光学的な画像入力
を行う場合は光学的画像入力装置(たとえばスキャナ)
や通信による入力装置、あるいは画像デ−タを蓄える記
憶装置などである。なお、第1の実施の形態において説
明した図1に示す画像処理装置1と同一の構成部分は同
一の番号を用いている。
【0113】また、前記各処理部は、ハードロジックに
より構成されるものであっても、さらにCPUを付加す
ることによりソフト的な処理により実現されるものであ
ってもよい。
【0114】次に画像拡大鮮明化部20全体の概略的な
処理の流れについて説明する。図14はそのフローチャ
ートである。
【0115】まず、図3(a)のように原画像101を
ある大きさ、例えばN×N画素の大きさに分割したもの
を1つのブロック(ブロックB1,B2,・・・)と
し、そのN×N画素のブロックを1つの単位として、直
交変換部11により実領域から周波数領域へ変換を行う
ために直交変換を行う(ステップs31)。
【0116】次に拡大率γに合わせて、周波数領域の周
波数領域の準備を行うとともに、周波数領域における画
像の拡大処理を行う(ステップs32)。
【0117】そして、周波数データ変換部12により周
波数領域の周波数データに変更を加えることにより周波
数領域における画像の鮮明化処理を行う(ステップs3
3)。
【0118】次に、逆直交変換部13により周波数デー
タ変更部12で変更された周波数領域の周波数データを
数領域を実領域へ逆直交変換を行い、1つのブロックの
処理が終了する(ステップs34)。この処理により
(γ×N)×(γ×N)の拡大・縮小画像が得られると
共に画像の鮮明化がされることになる。
【0119】そして、分割された全ブロックの処理が終
了しているか否かの判断を行い、全ブロックの処理が終
了していなければ、次のブロックの処理を行ない、全ブ
ロックの処理が終了していれば、処理を終了する(ステ
ップs35)。
【0120】ここで、ブロックサイズが問題となるが、
これは任意であり、縦横の大きさが違っていてもよく、
また画像全体を1つのブロックとしてもよい。ただし、
処理時間はブロックサイズが小さいほど早くなるため、
処理速度と処理精度との関係から一般には4画素〜16
画素程度のブロックサイズで処理を行うのが都合がよ
い。
【0121】なお、画像をブロックに分割することによ
り拡大画像においてブロックの境界部分に歪みが生じる
場合があるが、図3(b)のように、隣合うブロックの
一部分が重なるようなブロックの分割を行い、逆直交変
換後の画像において重なりのある部分については、画素
単位での画素値(たとえば濃度値)の平均を求めること
によりブロック歪みの低減を図ることができることは、
第1の実施の形態で説明した通りである。
【0122】次に、前記した各処理部について図15を
用いて説明する。まず、直交変換部11は第1の実施の
形態で説明した内容と同じであるのでここでは省略す
る。なお、直交変換部11によりN×Nの実領域の画像
図15(a)が、N×Nの周波数領域の周波数データ図
15(b)に変換される。
【0123】次に領域拡張部21により拡大率γに応じ
た周波数領域の準備を行う。準備する周波数領域の大き
さは(γ×N)×(γ×N)である。なお、拡大処理の
場合はγは1以上となり、N×Nより大きな領域が準備
されることとなり、縮小処理の場合はγは1以下とな
り、N×Nより小さな領域が準備されることとなる。
【0124】さらに領域拡張部21は、このように準備
された領域に、直交変換部11により変換された周波数
領域を図15(c)に示すように直流成分を一致させて
コピーを行う。なお、拡大処理においては、コピーされ
ない領域ができるが、この部分は図15(c)に示すよ
うに「ゼロ」を埋める。また、縮小処理においては、直
交変換部11により変換された周波数領域の全ての部分
がコピーされないこととなるが、この部分はコピーを行
わず破棄する。
【0125】なお、領域拡張部21は、拡大処理におい
てコピーされない領域に「ゼロ」を埋める代わりに特開
平6−54172に示すような高周波成分の復元処理を
行うものであってもよい。
【0126】そして周波数データ変更部12により周波
数領域における鮮明化処理を行うべく周波数データの変
更を行う。なお、周波数データ変更部12の処理内容は
処理する周波数領域の大きさがN×Nではなく(γ×
N)×(γ×N)である点に相違があるだけで実施例1
で説明した内容と同様であり、周波数データ変更部12
を実現する第1から第4のいずれの方法を用いてもよ
い。なお、周波数データ変更部12におけるそれぞれの
処理内容については第1の実施の形態にて詳細に説明し
たので、ここではその説明は省略する。
【0127】最後に、逆直交変換部13により周波数デ
ータ変更部12により変更された周波数領域を実画像領
域に戻すべく逆直交変換を行う。なお、逆直交変換部1
3の処理内容は処理する周波数領域の大きさがN×Nで
はなく(γ×N)×(γ×N)である点、直交変換部1
1と変換する領域の大きさが異なることによる全エネル
ギーに相違があるだけで、第1の実施の形態で説明した
内容と同様でありここではその処理内容の説明を省略す
る。
【0128】以上第2の実施の形態で説明した画像処理
方法および画像処理装置を用いることにより、従来の拡
大・縮小画像に対する鮮明化処理のように一度拡大・縮
小処理をした後に、エッジ強調フィルタやアンシャープ
マスクにより鮮明化を行うという2段階の処理を行わな
ければならないという問題が解決でき、一度の処理で拡
大・縮小および鮮明化処理が可能となる。
【0129】(第3の実施の形態)以下、本発明の第3
の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態は、直
交変換を用いた画像の圧縮・展開方法において、圧縮・
展開処理とともに、鮮明化処理を同時に行なうものであ
る。なお、この第3の実施の形態では、直交変換を用い
た画像の圧縮・展開の例として、入力されたカラー画像
を前記したJPEGを用いて圧縮・展開する例について
説明する。
【0130】まず、直交変換を用いた圧縮・展開の一例
であるJPEGの処理について図16のフローチャート
を参照しながら簡単に説明する。図16(a)は圧縮の
流れ、同図(b)は展開の流れを示している。
【0131】JPEGにおいては、8×8(画素)のブ
ロックを処理単位とする。これは、JPEGに用いられ
る直交変換はディスクリート・コサイン変換(DCT)
であり、このDCTにおいては、8×8(画素)単位で
直交変換処理(および逆直交変換処理)を行うためであ
る。
【0132】以下、図16(a)により、圧縮処理につ
いて説明する。まず、色変換処理(ステップs41)を
行う。この色変換処理は、ある色空間、例えばRGB色
空間を輝度(Y)・彩度(U,V)の色空間であるYU
V色空間に変換する。これは、人間の視覚特性を考慮し
たもので、人間は輝度(Y)の変換には敏感であるが、
彩度(U,V)にはあまり敏感でないため、この色空間
に変換し、彩度情報を落とす、つまり、彩度情報を間引
いて情報量を減らすことにより、画像データの圧縮率を
高めるためである。
【0133】この色変換処理を行ったのち、直交変換処
理を行う(ステップs42)。この直交変換処理は、D
CTが用いられ、8×8(画素)を処理単位として直交
変換を行う。この直交変換処理は、前記したように、実
空間の画像データを周波数空間の画像データに変換する
処理である。このように周波数空間の画像データに変換
されることにより、次のステップs43の量子化処理に
おいて、高周波成分のデータ量を落としやすくすること
ができる。なお、高周波成分のデータ量を落とすのは、
画像データの高周波成分は低周波成分に比べてデータ量
を多少間引いても画像の劣化が目立ちにくいためであ
る。この直交変換以下の処理はY,U,Vそれぞれ独立
に行われる。
【0134】前記量子化処理(ステップs43)は、情
報量を落とす処理として、周波数空間に変換された8×
8(画素)のブロックに対して、そのブロック内の各要
素ごとに定められたある値で割ることにより量子化を行
う。なお、高周波成分ほど大きな値で量子化される。こ
の量子化処理を行ったのち、符号化処理を行う(ステッ
プs44)。
【0135】符号か処理は、量子化された8×8(画
素)で構成されるブロックを、相関が高いと考えられる
1次元配列に変換し符号化処理を行う。符号化方式はD
C成分がDPCM(Differential PCM)、AC成分がラ
ンレングス・ハフマン符号化により行われる。そして、
すべてのブロックが終了したか否かを判断して(ステッ
プs45)、すべてのブロック処理が終了すると処理を
終える。
【0136】以上が圧縮処理であり、次に、図16
(b)によって展開処理(圧縮された画像データを展開
する処理)について説明する。
【0137】図16(b)において、復号化処理(ステ
ップs51)は、圧縮データの復号化を行い、復号化さ
れた1次元の配列を8×8(画素)のブロックにする。
次に、逆量子化処理(ステップs52)を行い、前記量
子化処理で割った値を掛けることにより逆量子化を行
う。そして、逆直交変換処理(ステップs53)によ
り、IDCT(Inverse DCT)を用いて、逆直交変換を
行たのち、色変換処理(ステップs54)により、YU
V色空間を必要とする色空間、例えばRGB色空間に変
換する。そして、全ブロック終了か否かを判断して(ス
テップs55)、すべてのブロック処理が終了すると処
理を終える。
【0138】以上が直交変換を用いたJPEGの処理の
概略である。このような直交変換を用いた圧縮・展開処
理においては、高周波成分のデータを量子化処理により
落とすために、展開後の画像は一般にぼやけたものとな
る。そこで、周波数空間に変換された周波数領域におい
て、前記第1、第2の実施の形態で説明したように、周
波数データの変更を行うことにより、画像のぼやけを解
消し、画像の鮮明化を図る。
【0139】これを実現するための実施の形態を本発明
の第3の実施の形態として以下に説明する。
【0140】図17は第3の実施の形態の構成を説明す
るブロック図である。なお、ここでは、直交変換を用い
た画像の圧縮・展開の例として、JPEGを用いた例に
ついて説明する。
【0141】図17において、30は画像処理装置3内
に設けられた圧縮展開画像鮮明化部である。この圧縮展
開画像鮮明化部30は、大きく分けると、圧縮処理部3
1と展開処理部32によって構成される。圧縮処理部3
1は、色変換部311、量子化部312、符号化部31
3、さらに、図1、図2に示した直交変換部11などに
より構成されている。一方、展開処理部32は、復号化
部321、逆量子化部322、色変換部323、さら
に、図1、図2に示した周波数データ変更部12、逆直
交変換部13などから構成されている。その他、図1、
図2と同様、各処理部を接続するためのバス14、画像
入力装置15が設けられ、これら図1、図2と同一符号
が付されたものは、図1、図2で示したものと同様の機
能を有するものである。なお、この場合、JPEG処理
であるので、直交変換部11はDCTであり、逆直交変
換部はIDCT(Inverse DCT)である。
【0142】なお、前記各処理部は、ハードロジックに
より構成されるものであっても、さらにCPUを付加す
ることによりソフト的な処理により実現されるものであ
ってもよい。
【0143】このような構成において、画像のぼやけを
解消するための処理の流れを図18により説明する。図
18は画像の展開処理において画像の鮮明化処理を施し
た例を示している。図18が図16(b)と異なるの
は、逆量子化処理後に、「周波数データの変更」を行っ
ている点にある。つまり、図18において、復号化処理
(ステップs61)によって、圧縮データの復号化を行
い、復号化された1次元の配列を8×8(画素)のブロ
ックにする。次に、逆量子化処理(ステップs62)を
行い、前記量子化処理で割った値を掛けることにより逆
量子化を行う。そして、周波数データの変更処理(ステ
ップs63)を行ったのち、逆直交変換処理(ステップ
s64)により、IDCT(Inverse DCT)を用いて逆
直交変換を行い、その後、色変換処理(ステップs6
5)により、YUV色空間を必要とする色空間に変換す
る。そして、全ブロック終了か否かを判断して(ステッ
プs66)、すべてのブロック処理が終了すると処理を
終える。
【0144】このように、逆量子化処理(ステップs6
2)の後に、周波数データ変更処理(ステップs63)
を行うことにより、画像のぼやけを解消し、鮮明な画像
とすることができる。なお、周波数データの変更処理
は、第1の実施の形態で説明した第1の方法から第4の
方法と同様の方法により行われる。したがって、ここで
は、これらの周波数データの変更処理については説明を
省略する。
【0145】ところで、逆量子化処理は、ある係数を掛
ける処理であり、周波数データの変更処理もある係数を
掛ける処理である。そこで、逆量子化処理において周波
数データの変更処理をも考慮した係数を掛けることで、
逆量子化処理と周波数データの変更処理を同時に行うこ
とができる。
【0146】すなわち、あらかじめ逆量子化において掛
ける係数K1(K1は8画素×8画素で構成されるブロ
ックの各要素によって決まる値)と周波数データの変更
処理において掛ける係数K2(K2は前記第1の実施の
形態で説明したα1,α2,α3,α4のいずれかに相
当する値であって、8画素×8画素で構成されるブロッ
クの各要素に共通の場合もあるが、各要素によって異な
る場合もある)をそれぞれ掛け合わせた係数K3(K3
(i,j)=K1(i,j)×K2(i,j)、0≦i,j≦7)をあらか
じめ用意し、これを新たに逆量子化における係数とする
ことにより、逆量子化処理を周波数データの変更処理に
含めることが可能となる。また、係数K3をあらかじめ
準備できる場合には、処理速度の低下を招くことがな
い。たとえば、前記第1の実施の形態にて説明した第1
の方法のように、予め準備したα1を周波数データに掛
け算(〔1〕式参照)して周波数データの変更処理を行
う場合には、前記係数K3は予め準備しておくことがで
きる。これに対して、第2の方法のように、周波数デー
タの平均値を求めてこの平均値を中心として周波数デー
タに定数α2を掛け算するというような処理を行う場合
は、平均値を求めるという処理が必要であるため、前記
係数K3を予め準備しておくということはできない。
【0147】なお、前記周波数データの変更処理は、以
上の説明では、展開処理側にて行う場合を説明したが、
図16(a)における圧縮処理において、直交変換の
後、量子化処理の前に周波数データ変更処理を行うこと
も考えられるが、前記周波数データ変更処理は、高周波
成分を増やすことになるので、圧縮率の低下を招くこと
になる。また、図16において、同図(a)の量子化に
おける係数と、同図(b)の逆量子化における係数を変
えることによっても、周波数データの変更が実現でき
る。このようにすれば、展開処理側で周波数データの変
更を行う場合と同様の効果を有して圧縮処理側での周波
数データの変更が可能となる。
【0148】以上説明したように、この第3の実施の形
態によれば、画像の展開処理とともに、周波数データの
変更処理を行うので、画像の圧縮率の低下を生じること
なく、画像のぼやけを解消し、鮮明な画像を得ることが
できる。また、逆量子化処理を周波数データの変更処理
に含めることも可能であり、これにより、処理速度の低
下を招くことがない。
【0149】なお、前記した例では、直交変換を用いた
圧縮・展開の例としてJPEGについて説明したが、こ
れに限らず、直交変換を用いる他の圧縮・展開にも用い
ることができるのは言うまでもない。また、JPEGは
静止画像に対する圧縮方式であるが、直交変換を用いた
動画に対する圧縮・展開、例えばMPEG(Moving Pic
ture Expert Group)においても応用可能である。
【0150】また、以上説明した本発明の処理を行うプ
ログラムはフロッピィディスクなどの記憶媒体に記憶さ
せておくことが可能であり、本発明は、その処理プログ
ラムが記憶された記憶媒体をも含むものである。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
画像を周波数領域に変換するために予め大きさが決めら
れた処理ブロックに対して原画像の直交変換を行い、直
交変換された周波数領域の周波数データを周波数領域で
の特性を考慮して予め用意された定数を用いて周波数デ
ータの変更を行い、変更された周波数領域の周波数デー
タの逆直交変換を行い原画像を鮮明化するようにしてい
るので、従来の鮮明化処理であるエッジ強調フィルタや
アンシャープマスクによる局所的な情報に基づく処理に
おいて生じるエッジ部分において色が白く抜ける現象で
ある偽輪郭が生じるという問題が生じることがない。ま
た、従来例における偽輪郭が生じるのを防止するための
係数値を変えるという試行錯誤も必要とない。
【0152】また、本発明は原画像を予め大きさが決め
られた処理ブロックに対して原画像の直交変換を行い、
拡大率に応じた周波数領域を用意し周波数領域における
拡大・縮小を行い、作成された周波数領域の周波数デー
タを周波数領域での特性を考慮して予め用意された定数
を用いて周波数データの変更を行い、変更後の周波数領
域の周波数データの逆直交変換を行い、原画像を拡大・
縮小するとともに鮮明化するようにしているので、拡大
・縮小処理をした後に、エッジ強調フィルタやアンシャ
ープマスクにより鮮明化を行うという2段階の処理を行
うことなく、一度の処理過程で拡大・縮小および鮮明化
処理が可能となる。
【0153】さらに、本発明は、直交変換を用いた圧縮
・展開処理において、直交変換後の周波数領域における
周波数データの変更を行い、変更後の周波数領域の周波
数データを展開処理して逆直交変換を行なうことで、画
像データの圧縮・展開処理をおこなうとともに、鮮明化
された画像を得るようにしているので、従来の圧縮・展
開画像に対する鮮明化処理のように一度圧縮・展開処理
をした後に、エッジ強調フィルタやアンシャープマスク
により鮮明化を行うという2段階の処理を行わなければ
ならないという問題が解決でき、一度の処理で圧縮・展
開および鮮明化処理が可能となる。また、前記周波数デ
ータ変更を、展開処理工程にて行い、展開処理を行うた
めに掛ける係数を考慮した値を掛けることによって周波
数データの変更を行うようにすれば、画像の圧縮率の低
下を生じることなく、また、展開処理を周波数データ変
更処理に含めて2つの処理を同時に行うことができるこ
とから、処理速度の低下を招くことがなくなり、圧縮・
展開処理における画像の鮮明化処理全体を高速化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を説明するブ
ロック図。
【図2】第1の実施の形態の全体的な処理を説明するフ
ローチャート。
【図3】原画像をブロックに分割する例を説明する図。
【図4】周波数領域を説明するための図。
【図5】周波数領域における鮮明化処理の概念を説明す
るための図。
【図6】第1の方法による鮮明化処理を説明するための
図。
【図7】第2の方法による鮮明化処理を説明するための
図。
【図8】第2の方法による鮮明化処理を説明するフロー
チャート。
【図9】第3の方法による鮮明化処理における値α3を
示した図。
【図10】第3の方法による鮮明化処理を説明するため
の図。
【図11】第4の方法による鮮明化処理を説明するため
の図。
【図12】第4の方法による鮮明化処理を説明するフロ
ーチャート。
【図13】本発明の第2の実施の形態の構成を説明する
ブロック図。
【図14】第2の実施の形態の全体的な処理を説明する
フローチャート。
【図15】第2の実施の形態の処理内容を説明するため
の図。
【図16】本発明の第3の実施の形態を説明するために
JPEGによる一般的な圧縮・展開の全体的な処理を説
明するフローチャート。
【図17】本発明の第3の実施の形態の構成を説明する
ブロック図。
【図18】第3の実施の形態の処理の一例を説明するフ
ローチャート。
【図19】エッジ強調処理に用いられるフィルタ例を示
す図。
【図20】図19に示すフィルタを用いてエッジ強調処
理を行おうとする画像データ例を示す図。
【符号の説明】
1,2,3・・・画像処理装置 10・・・画像鮮明化部 11・・・直交変換部 12・・・周波数データ変更部 13・・・逆直交変換部 20・・・画像拡大鮮明化部 21・・・領域拡張部 30・・・圧縮展開画像鮮明化部 31・・・圧縮処理部 32・・・展開処理部 311・・・色変換部 312・・・量子化部 313・・・符号化部 321・・・復号化部 322・・・逆量子化部 323・・・色変換部

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像入力手段により入力された原画像に
    含まれる画像情報に基づいて画像を鮮明化処理する画像
    鮮明化工程を有する画像処理方法において、 前記画像鮮明化工程は、直交変換工程、周波数データ変
    更工程、逆直交変換工程を有し、前記画像入力手段によ
    り入力された画像データを前記直交変換工程により直交
    変換し、前記原画像を周波数領域に変換したのち、前記
    周波数データ変更工程により、前記周波数領域における
    周波数データの特性を考慮してその周波数領域における
    周波数データの変更を行い、その変更後の周波数データ
    を前記逆直交変換工程により逆直交変換して、前記原画
    像の鮮明化を行うことを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記周波数データ変更工程は、前記直交
    変換工程で直交変換された周波数領域における周波数デ
    ータに予め準備されている定数を掛けることにより前記
    周波数データの変更を行うことを特徴とする請求項1記
    載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記周波数データ変更工程は、前記直交
    変換工程で直交変換された周波数領域における周波数デ
    ータの平均値を求め、前記周波数データと前記求められ
    た平均値の差に対して予め準備されている定数を掛ける
    ことにより前記周波数データの変更を行うことを特徴と
    する請求項1記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記周波数データ変更工程は、前記直交
    変換工程で直交変換された周波数領域における周波数デ
    ータに、処理対象の周波数データの周期ごとに予め準備
    されている値を掛けることにより周波数データの変更を
    行うことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記周波数データ変更工程は、前記直交
    変換工程で直交変換された周波数領域における周波数デ
    ータの平均値を求め、処理対象の周波数データと前記平
    均値の差に対して、前記処理対象の周波数データの周期
    ごとに予め準備されている値を掛けることにより周波数
    データの変更を行うことを特徴とする請求項1記載の画
    像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記周波数データ変更工程は、直流成分
    である周波数データに対しては、その周波数データの変
    更処理の対象としないことを特徴とする請求項1、2、
    3、4、または5に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 画像入力手段により入力された原画像に
    含まれる画像情報に基づいて画像を所定の倍率に拡大・
    縮小し、鮮明化処理する画像拡大鮮明化工程を有する画
    像処理方法において、 前記画像拡大鮮明化工程は、直交変換工程、領域拡張工
    程、周波数データ変更工程、逆直交変換工程を有し、前
    記画像入力手段により入力された画像データを前記直交
    変換工程により直交変換し、前記原画像を周波数領域に
    変換したのち、前記領域拡張工程により拡大率に応じた
    周波数領域を用意し、その周波数領域の拡大・縮小を行
    い、前記周波数データ変更工程により、前記領域拡張工
    程にて作成された周波数領域における周波数データを、
    その周波数領域における周波数データの特性を考慮して
    変更し、前記逆直交変換工程により前記変更後の周波数
    データの逆直交変換を行い、前記原画像を拡大・縮小す
    るとともに鮮明化を行うことを特徴とする画像処理方
    法。
  8. 【請求項8】 前記周波数データ変更工程は、前記領域
    拡張工程で作成された周波数領域における周波数データ
    に予め準備されている定数を掛けることにより周波数デ
    ータの変更を行うことを特徴とする請求項7記載の画像
    処理方法。
  9. 【請求項9】 前記周波数データ変更工程は、前記領域
    拡張工程で作成された周波数領域における周波数データ
    の平均値を求め、前記周波数データと前記求められた平
    均値の差に対して予め準備されている定数を掛けること
    により周波数データの変更を行うことを特徴とする請求
    項7記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記周波数データ変更工程は、前記領
    域拡張工程で作成された周波数領域における周波数デー
    タに、処理対象の周波数データの周期ごとに予め準備さ
    れている値を掛けることにより周波数データの変更を行
    うことを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記周波数データ変更工程は、前記領
    域拡張工程で作成された周波数領域の周波数データの平
    均値を求め、処理対象の周波数データと前記平均値の差
    に対して、前記処理対象の周波数データの周期ごとに予
    め準備されている値を掛けることにより周波数データの
    変更を行うことを特徴とする請求項7記載の画像処理方
    法。
  12. 【請求項12】 前記周波数データ変更工程は、直流成
    分である周波数データに対しては、その周波数データの
    変更処理の対象としないことを特徴とする請求項7、
    8、9、10、または11に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 画像入力手段により入力された画像デ
    ータを直交変換を用いて圧縮・展開し、鮮明化処理する
    圧縮展開画像鮮明化工程を有する画像処理方法におい
    て、 前記圧縮展開画像鮮明化工程は、画像データを直交変換
    後に圧縮処理を行う圧縮処理工程と、圧縮データを展開
    処理後に逆直交変換行う展開処理工程の少なくともいず
    れか一方の工程を有し、さらに、前記圧縮・展開処理工
    程のいずれか一方に周波数データの変更を行う周波数デ
    ータ変更工程を加えて成り、前記画像入力手段により入
    力された画像データを直交変換し、前記原画像を周波数
    領域に変換したのち、前記周波数データ変更工程によ
    り、その周波数領域における周波数データの特性を考慮
    してその周波数領域における周波数データの変更を行
    い、その変更後の周波数データを前記逆直交変換工程に
    より逆直交変換して、前記原画像を圧縮・展開するとと
    もに鮮明化を行うことを特徴とする画像処理方法。
  14. 【請求項14】 前記周波数データ変更工程は、前記周
    波数領域における周波数データに予め準備されている定
    数を掛けることにより周波数データの変更を行うことを
    特徴とする請求項13記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記周波数データ変更工程は、前記周
    波数領域における周波数データの平均値を求め、前記周
    波数データと前記求められた平均値の差に対して予め準
    備されている定数を掛けることにより周波数データの変
    更を行うことを特徴とする請求項13記載の画像処理方
    法。
  16. 【請求項16】 前記周波数データ変更工程は、前記周
    波数領域における周波数データに、処理対象の周波数デ
    ータの周期ごとに予め準備されている値を掛けることに
    より周波数データの変更を行うことを特徴とする請求項
    13記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 前記周波数データ変更工程は、前記周
    波数領域における周波数データの平均値を求め、処理対
    象の周波数データと前記平均値の差に対して、前記処理
    対象の周波数データの周期ごとに予め準備されている値
    を掛けることにより周波数データの変更を行うことを特
    徴とする請求項13記載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 前記周波数データ変更工程は、展開処
    理工程にて行い、展開処理を行うために掛ける係数を考
    慮した値を掛けることによって周波数データの変更を行
    うことを特徴とする請求項13、14、15、16、ま
    たは17に記載の画像処理方法。
  19. 【請求項19】 前記周波数データ変更工程は、直流成
    分である周波数データに対しては、その周波数データの
    変更処理の対象としないことを特徴とする請求項13、
    14、15、16、17、または18に記載の画像処理
    方法。
  20. 【請求項20】 画像入力手段により入力された原画像
    に含まれる画像情報に基づいて画像を鮮明化処理する画
    像鮮明化工程を有する画像処理装置において、 前記画像鮮明化手段は、 前記原画像を周波数領域に変換するために原画像の直交
    変換を行なう直交変換手段と、 前記前記直交変換手段で直交変換された周波数領域の周
    波数データを、前記周波数領域における周波数データの
    特性を考慮して変更する周波数データ変更手段と、 前記周波数データ変更手段により変更された周波数領域
    における周波数データの逆直交変換を行なう逆直交変換
    手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  21. 【請求項21】 前記周波数データ変更手段は、前記直
    交変換手段で直交変換された周波数領域における周波数
    データに予め準備されている定数を掛けることにより周
    波数データの変更を行うことを特徴とする請求項20記
    載の画像処理装置。
  22. 【請求項22】 前記周波数データ変更手段は、前記直
    交変換手段で直交変換された周波数領域における周波数
    データの平均値を求め、前記周波数データと前記求めら
    れた平均値の差に対して予め準備されている定数を掛け
    ることにより前記周波数データの変更を行うことを特徴
    とする請求項20記載の画像処理装置。
  23. 【請求項23】 前記周波数データ変更手段は、前記直
    交変換手段で直交変換され周波数領域における周波数デ
    ータに、処理対象の周波数データの周期ごとに予め準備
    されている値を掛けることにより前記周波数データの変
    更を行うことを特徴とする請求項20記載の画像処理装
    置。
  24. 【請求項24】 前記周波数データ変更手段は、前記直
    交変換手段で直交変換された周波数領域における周波数
    データの平均値を求め、処理対象の周波数データと前記
    平均値の差に対して、前記処理対象の周波数データの周
    期ごとに予め準備されている値を掛けることにより前記
    周波数データの変更を行うことを特徴とする請求項20
    記載の画像処理装置。
  25. 【請求項25】 前記周波数データ変更手段は、直流成
    分である周波数データに対しては、その周波数データの
    変更処理の対象としないことを特徴とする請求項20、
    21、22、23、または24に記載の画像処理装置。
  26. 【請求項26】 画像入力手段により入力された原画像
    に含まれる画像情報に基づいて画像を所定の倍率に拡大
    ・縮小し、鮮明化処理する画像拡大鮮明化手段を有する
    画像処理装置において、 前記画像拡大鮮明化手段は、 前記原画像を周波数領域に変換するために原画像の直交
    変換を行なう直交変換手段と、 拡大率に応じた周波数領域を用し、周波数領域における
    領域の拡大・縮小を行う領域拡張手段と、 前記領域拡張手段により作成された周波数領域における
    周波数データを、前記周波数領域における周波数データ
    の特性を考慮して変更する周波数データ変更手段と、 前記変更後の周波数領域における周波数データの逆直交
    変換を行なう逆直交変換手段と、 を有することを特徴とする画像処理装置。
  27. 【請求項27】 前記周波数データ変更手段は、前記領
    域拡張手段で作成された周波数領域における周波数デー
    タに予め準備されている定数を掛けることにより周波数
    データの変更を行うことを特徴とする請求項26記載の
    画像処理装置。
  28. 【請求項28】 前記周波数データ変更手段は、前記領
    域拡張手段で作成された周波数領域における周波数デー
    タの平均値を求め、前記周波数データと前記求められた
    平均値の差に対して予め準備されている定数を掛けるこ
    とにより周波数データの変更を行うことを特徴とする請
    求項26記載の画像処理装置。
  29. 【請求項29】 前記周波数データ変更手段は、前記領
    域拡張手段で作成された周波数領域における周波数デー
    タに、処理対象の周波数データの周期ごとに予め準備さ
    れている値を掛けることにより周波数データの変更を行
    うことを特徴とする請求項26記載の画像処理装置。
  30. 【請求項30】 前記周波数データ変更手段は、前記領
    域拡張手段で作成された周波数領域の周波数データの平
    均値を求め、処理対象の周波数データと前記平均値の差
    に対して、前記処理対象の周波数データの周期ごとに予
    め準備されている値を掛けることにより周波数データの
    変更を行うことを特徴とする請求項26記載の画像処理
    装置。
  31. 【請求項31】 前記周波数データ変更手段は、直流成
    分である周波数データに対しては、その周波数データの
    変更処理の対象としないことを特徴とする請求項26、
    27、28、29、または30に記載の画像処理方法。
  32. 【請求項32】 画像入力手段により入力された画像を
    直交変換を用いて圧縮・展開し、鮮明化処理する圧縮展
    開画像鮮明化手段を有する画像処理装置において、 前記圧縮展開画像鮮明化手段は、 直交変換手段により直交変換された周波数領域における
    周波数データを用いて圧縮処理を行う圧縮処理手段と、 前記圧縮処理手段により圧縮された圧縮データを展開処
    理後に逆直交変換行う展開処理手段と、 の少なくともいずれか一方の手段を有し、前記直交変換
    後の周波数データを前記周波数領域における周波数デー
    タの特性を考慮して変更する周波数データ変更手段を、
    前記圧縮・展開処理手段のいずれか一方に設けたことを
    特徴とする画像処理装置。
  33. 【請求項33】 前記周波数データ変更手段は、前記周
    波数領域における周波数データに予め準備されている定
    数を掛けることにより周波数データの変更を行うことを
    特徴とする請求項32記載の画像処理装置。
  34. 【請求項34】 前記周波数データ変更手段は、前記周
    波数領域における周波数データの平均値を求め、前記周
    波数データと前記求められた平均値の差に対して予め準
    備されている定数を掛けることにより周波数データの変
    更を行うことを特徴とする請求項32記載の画像処理装
    置。
  35. 【請求項35】 前記周波数データ変更手段は、前記周
    波数領域における周波数データに、処理対象の周波数デ
    ータの周期ごとに予め準備されている値を掛けることに
    より前記周波数データの変更を行うことを特徴とする請
    求項32記載の画像処理装置。
  36. 【請求項36】 前記周波数データ変更手段は、前記周
    波数領域における周波数データの平均値を求め、処理対
    象の周波数データと前記平均値の差に対して、前記処理
    対象の周波数データの周期ごとに予め準備されている値
    を掛けることにより前記周波数データの変更を行うこと
    を特徴とする請求項32記載の画像処理装置。
  37. 【請求項37】 前記周波数データ変更手段は、展開処
    理手段に設け、展開処理のために掛ける係数を考慮した
    値を掛けることにより周波数データの変更を行うことを
    特徴とする請求項32、33、34、35、または36
    に記載の画像処理方法。
  38. 【請求項38】 前記周波数データ変更手段は、直流成
    分である周波数データに対しては、その周波数データの
    変更処理の対象としないことを特徴とする請求項32、
    33、34、35、36、または37に記載の画像処理
    装置。
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