JPH0954109A - 流速センサ - Google Patents

流速センサ

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JPH0954109A
JPH0954109A JP20431695A JP20431695A JPH0954109A JP H0954109 A JPH0954109 A JP H0954109A JP 20431695 A JP20431695 A JP 20431695A JP 20431695 A JP20431695 A JP 20431695A JP H0954109 A JPH0954109 A JP H0954109A
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electrodes
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Nobuaki Honda
宣昭 本田
Nobuhiko Zushi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 限られた基台上における電極配置を、任意の
電極間で絶縁体表面の沿面距離を最大にする最適化配置
を行うことにより、電解腐食の発生を抑制する。 【解決手段】 導体または半導体上に絶縁体膜16を有
する基台1Aと、この基台1Aの一部に空間を設けて薄
肉状に形成されたダイアフラム部3と、このダイアフラ
ム部3に形成されたヒータエレメント4と、基台1A上
に形成されたヒータエレメント4の電極10′,11′
とを備え、基台1Aの縁部と電極10′,11′との間
の基台1A表面における沿面距離L1,L2,L3,L
4,L5,L6の最小値を1としたとき、電位の異なる
2つの電極10′,11′間の基台1A表面における沿
面距離L7の最小値を1.8以上2.2以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定流体の流速
を測定する流速センサに係わり、特に少なくとも発熱体
を備えたダイアフラム構造またはブリッジ構造を有する
流速センサに関し、詳細には各エレメントの電極の配置
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、この種の流速センサの構成を
示す平面図である。図11において、半導体からなる基
台1の表面中央部分には、この基台1に対して空隙部2
を介して熱的に絶縁された薄膜状のダイアフラム部3が
形成されており、このダイアフラム部3の中央部分に
は、ヒータエレメント4が形成され、さらにこのヒータ
エレメント4の両側にはそれぞれ独立した熱感知用の測
温抵抗エレメント5,6が形成されている。
【0003】また、この基台1上の表面には、この基台
1のエッチングのための多数のスリット31が開設さ
れ、ヒータエレメント4および測温抵抗エレメント5,
6の周辺部を、その基台1の表面に開設された多数の細
かいスリット31を介して例えば異方性エッチングを行
うことにより、内側の逆台形状の空気スペースを有する
空隙部2が形成されている。これによってこの空隙部2
の上部には、基台1からダイアフラム状に空間的に隔離
され、この基台1からヒータエレメント4および両側の
測温抵抗エレメント5,6が熱的に絶縁されて支持され
たダイアフラム部3が形成される構造となっている。
【0004】なお、8は被測定流体が流れる矢印方向を
示し、9は基台1上の周辺部に形成されかつ基台1の温
度を測定するための周囲測温抵抗エレメント、31はダ
イアフラム部3において、風上側から風下側に向かって
それぞれ測温抵抗エレメント5,ヒータエレメント4,
測温抵抗エレメント6の配列前後に空隙部2と貫通して
連続的に開設されたスリットである。
【0005】また、10,11はヒータエレメント4の
両端に接続された電極、12は周囲測温抵抗エレメント
9の一端に接続された電極、13は風上側の測温抵抗エ
レメント5の一端に接続された電極、14は風下側の測
温抵抗エレメント6の一端に接続された電極、15は風
上側の測温抵抗エレメント5の他端と風下側の測温抵抗
エレメント6の他端にそれぞれ接続された共通電極であ
る。なお、これらのヒータエレメント4,測温抵抗エレ
メント5,測温抵抗エレメント6および周囲測温抵抗エ
レメント9およびこれらの抵抗エレメント4,5,6,
9の端部に接続されている電極パターンは、例えば白金
などにより一体的形成され、これらの電極パターン上に
斜線部分で示すような形状で電極10〜15が形成され
る構造となっている。
【0006】このように構成される流速センサは、被測
定流体の流れの中に配置し、ヒータエレメント4に電流
を流して加熱し、矢印方向8から被測定流体が流れる
と、上流側の測温抵抗エレメント5は被測定流体の流れ
によって冷却されて降温し、一方、下流側の測温抵抗エ
レメント6は温度が上昇する。この結果、上流側の測温
抵抗エレメント5と下流側の測温抵抗エレメント6との
間に温度差が生じ、抵抗値が変化する。このため、上流
側の測温抵抗エレメント5と下流側測温抵抗エレメント
6とをホィートストンブリッジ回路に組み込み、その抵
抗値の変化を電圧に変換することにより、被測定流体の
流速に応じた電圧出力が得られ、この結果、被測定流体
の流速を検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された流速センサは、一般に水分,ハロゲン化
物または電界などが存在する環境下で使用されるため、
以下に説明するような問題があった。すなわち、この種
の流速センサは、基台1上に形成された電極10〜15
が絶縁体などにより完全に被覆されず、露出しているた
め、被測定流体中に電解質(特にハロゲン元素)を含む
ダストが含まれていると、ヒータエレメント4により形
成される温度分布および被測定流体の流れ方向などによ
り、ヒータエレメント4の横(被測定流体の流れと直交
する方向)の基台1とダイアフラム部3との境界線上お
よびその部分を起点とする流れと平行な下流方向の線を
延長した基台1上に仮想的に引かれた線分上にダスト付
着の偏りが発生する。このため、ダスト付着の多い部分
の近傍に電極が配設されていると、電解腐食が発生する
という問題があった。特に被測定流体中に含まれるダス
ト、特にハロゲン化物を含むダストは、水分と電界とを
伴って電解腐食を加速させることになる。
【0008】また、耐腐食性を向上させるために図4に
示す従来の電極10〜15の配置構造に対して図5に示
すように基台1の縦横寸法を大きく形成して電極配置可
能領域1S1,1S2内において、例えば電極11と電極
12との間の間隔lを拡大させて配設する構造は、コス
トアップとなるという問題があった。
【0009】また、電極配置可能領域1S1,1S2部分
を絶縁体で完全に被覆する対策として、基台1の全面を
薄い被膜で被覆すると、ヒータエレメント4および測温
抵抗エレメント5,6の熱容量を増加させたり、熱の逃
げを大きくしたりしてセンサ特性を低下させるという問
題が生じる。
【0010】また、電極配置可能領域1S1,1S2部分
をエポキシ樹脂またはシリコンゴムのような絶縁体で選
択的に被覆する場合では、コストアップのみならず、被
測定流体の流れに乱れを生じさせる。また、その絶縁体
の形状にばらつきがある場合には、そのばらつきがセン
サ特性のばらつきに大きく影響してしまうという問題が
生じる。
【0011】また、電極形状は、正方形または長方形な
どが一般的に用いられるが、これらの電極形状は、電極
の角部に電界が集中し、電解腐食に伴うマイグレーショ
ン現象による短絡不良に対する信頼性を著しく低下させ
ることになる。
【0012】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、限
られた基台上における電極配置を、任意の電極間で絶縁
体表面の沿面距離を最大にする最適化配置を行うことに
より、電解腐食の発生を抑制することができる流速セン
サを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、導体または半導体上に絶縁体膜を有
する基台と、この基台の一部に開口部を有する空間を設
けて薄肉状に形成されたブリッジ部と、このブリッジ部
上に形成された発熱体とを少なくとも有し、発熱体の電
極が基台上に配置された流速センサにおいて、基台の縁
部および開口部の縁部と、電極との間の基台表面におけ
る沿面距離の最小値を1としたとき、電位の異なる2つ
の電極間の前記基台表面における沿面距離の最小値を
1.8以上2.2以下とするものである。
【0014】また、他の発明は、導体または半導体上に
絶縁体膜を有する基台と、この基台の一部に空間を設け
て薄肉状に形成されたダイアフラム部と、このダイアフ
ラム部に形成された発熱体とを少なくとも有し、発熱体
の電極が基台上に配置された流速センサにおいて、基台
の縁部と、電極との間の基台表面における沿面距離の最
小値を1としたとき、電位の異なる2つの電極間の基台
表面における沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下
とするものである。
【0015】また、他の発明は、導体または半導体上に
絶縁体膜を有する基台と、この基台の一部に空間を設け
て薄肉状に形成されたダイアフラム部と、このダイアフ
ラム部に形成された発熱体と、ダイアフラム部に形成さ
れたスリットと、基台上に形成された基台温度検出器と
を少なくとも備え、発熱体および基台温度検出器の各電
極が前記基台上の縁部に配設された流速センサにおい
て、基台の縁部およびスリットの縁部と、電極との間の
基台表面における沿面距離および被測定流体の流れに対
して平行な方向のダイアフラム部と基台との境界部の中
央部および被測定流体に対してその下流側の領域と、電
極のうち最も電位の低い電極との間の基台の表面におけ
る沿面距離の最小値を1としたとき、電位の異なる2つ
の電極間の基台表面における沿面距離および被測定流体
の流れに対して平行な方向のダイアフラム部と基台との
境界部の中央部および被測定流体に対してその下流側の
領域と、電極のうち最も電位の低い電極以外の電極との
間の基台表面における沿面距離の最小値を1.8以上
2.2以下とするものである。
【0016】また、他の発明は、導体または半導体上に
絶縁体膜を有する基台と、この基台の一部に開口部を有
する空間を設けて薄肉状に形成されたブリッジ部と、こ
のブリッジ部に形成された発熱体と、この発熱体の両側
に形成された温度検出器と、基台上に形成された基台温
度検出器とを少なくとも備え、発熱体および基台温度検
出器の各電極が基台上の縁部に配設された流速センサに
おいて、基台の縁部および開口部の縁部と、電極との間
の基台表面における沿面距離および被測定流体の流れに
対して平行な方向のブリッジ部と基台との境界部の中央
部および被測定流体に対してその下流側の領域と、電極
のうち最も電位の低い電極との間の基台の表面における
沿面距離の最小値を1としたとき、電位の異なる2つの
電極間の基台表面における沿面距離および被測定流体の
流れに対して平行な方向のブリッジ部と基台との境界部
の中央部および被測定流体に対してその下流側の領域
と、電極のうち最も電位の低い電極以外の電極との間の
基台表面における沿面距離の最小値を1.8以上2.2
以下とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態について詳細に説明する。ここで、本発明による流
速センサの構成の理解を容易にするために電解腐食の発
生原因について詳細に説明する。図6(a)に示すよう
に一般にある電極間に電圧V0 が印加され、その電極間
にあるリークパスが存在している場合、電極とリークパ
スとの間に二重層容量Cdとファラデーインピーダンス
Zfとの並列成分が、また、リークパス自身にはそのイ
ンピーダンスRが存在する。
【0018】一般に電解腐食は、このようなリークパス
を電極間に持つ系にある電圧V0 が印加されている場
合、電極間にあるリーク電流IL が流れ、このうちのあ
る割合の電流が電解腐食に寄与している。すなわち、こ
のリーク電流を抑制すれば、電解腐食が抑制できること
になる。このリーク電流IL は、図6,図7および下記
式1に示す関係により必然的に決まってくる。
【0019】ここで、リーク電流をIL ,電極間印加電
圧をV0 ,リーク電流が流れる沿面絶縁抵抗をR,陽極
電極とリークパス界面との電位差をVa,陰極電極とリ
ークパス界面との電位差をVcとすると、概ね以下の関
係が成り立つ。 V0 =Va(Ic)+Vc(Ic)+IL ・R ・・・・(1) IL〜C1・exp(C2・Va) IL〜C3・exp(C4・Vc) ここでC1〜C4は定数である。
【0020】上記式1および図7から判るようにリーク
電流IL は、電極−リークパス界面の電位差Vaおよび
電位差Vcに対して一般に指数関数的に増加する。この
ため、リーク電流IL を小さく抑制するためには、印加
電圧V0 を小さくする若しくは沿面絶縁抵抗Rを増加さ
せ、IL ・Rによる電圧降下分を増加させ、電極界面の
電位差Vaおよび電位差Vcを減少させる二通りが考え
られる。
【0021】一般に印加電圧は、限定されているため、
この対策実施は困難である。しかしながら、電極間の沿
面絶縁抵抗Rを増加させる方法としては、以下の方法が
考えられる。 (1)電極間の距離を拡大する。 (2)絶縁体の沿面絶縁抵抗率を増加させる。 (3)電極を絶縁体で被覆する。
【0022】前述した(2)の対策に関しては、以下の
ような問題がある。センサデバイス自身を被測定流体に
接触させるような状態で使用される流速センサにおいて
は、電極間の絶縁体表面も被測定流体に晒されることに
なる。この場合、初期的に絶縁体表面を清浄にして沿面
絶縁抵抗を高くしたとしても、経時的にダストなどの付
着や水分の吸着により表面絶縁抵抗は劣化してしまう。
このため、前述した(2)の対策を効果のあるものにす
るためには完全なダストや水分の除去を行う機構が付加
的に必要になる。しかし、これを実現することは極めて
困難である。したがって前述した(2)の対策を実施す
ることは困難である。また、前述した(3)の対策に関
しても、前述した理由により問題が生じる。
【0023】一方、前述した(1)の対策は、経時的な
ダスト付着や水分吸着があっても、対策を施したもの
と、施さないものとの間には相対的な差異が歴然を現れ
る。すなわち、前述した(1)の対策では、デバイスの
設置される環境に依らず、相対的な改善効果が得られる
ことになる。
【0024】前述した(1)の対策を実現するには、以
下の三通りの方法が考えられる。 (A)図5に示すように基台1の縦横寸法のみを拡大
し、その結果として各電極間間隔lを拡大する。 (B)基台1の縦横寸法は変更せずに各電極の縦横寸法
を可能な限り小さくし、その結果として各電極間間隔l
を拡大する。 (C)図2に示すように基台1の縦横寸法は変更せずに
基台1の縁から電極までの寸法をLとしたとき、電極間
間隔を2L以上とするような電極の最適配置を行う。
【0025】前述した(A)は、一般に流速センサのコ
ストアップとなり、また、全体の形状が大きくなるた
め、狭い流路への設置が困難になるなどの問題が生じ
る。しかしながら、前述した(B),(C)については
電極形状および配置の変更のみで対応が可能であり、有
効である。本発明では、この(B),(C)の方法に対
応する。
【0026】
【実施例】以下、ダストの付着が問題とならない場合の
実施例について図面を用いて詳細に説明する。図1は、
本発明による発熱体および基台温度検出器を有する流速
センサの一実施例による構成を説明する要部平面図であ
り、前述した図と同一部分には同一符号を付してある。
図1において、例えばシリコンなどの半導体または導体
により形成されかつ表面に例えば窒化シリコン,酸化シ
リコンまたは酸化タンタルなどの絶縁膜16が形成され
た基台1Aには、その中央部にダイアフラム部3が形成
されるとともに、このダイアフラム部3上にはヒータエ
レメント4が形成され、基台1A上の対向する角部の電
極配置可能領域1S1 ,1S2 には、それぞれ電極寸法
を最小化したヒータエレメント4の電極10′,11′
および周囲測温抵抗エレメント9の電極12′,12″
が各電極間間隔lを大きくして配置されて電極配置が最
適化されている。なお、この場合、基台1Aは、縦横方
向の寸法が従来構造と全く同様で変更されていない構造
となっている。
【0027】この場合、各電極の配置構造は、基台1A
の縁部と各電極10′,11′,12′,12″との間
の基台表面における沿面距離をそれぞれL1,L2,L
3,L4,L5,L6,L8,L9,L10,L11,
L12としたとき、電位の異なる電極間距離L7,L1
2の最小値は、これらの距離L1,L2,L3,L4,
L5,L6,L8,L9,L10,L11の最小値の
1.8〜2.2倍となって形成されている。
【0028】ここで、これらの電極10′〜12″は、
図示しないが、ヒータエレメント4および周囲測温エレ
メント9の両端に接続されている電極パターン上に例え
ば窒化シリコンなどの絶縁膜を形成し、この絶縁膜を選
択的にエッチングして下地の白金膜が露出する開口部を
形成し、この開口部に金または金合金を被膜して形成さ
れる構造となっている。
【0029】図2は、本発明による流速センサの他の実
施例による構成を説明する要部平面図であり、前述した
図1と同一部分には同一符号を付してある。図2におい
て、基台1Aの一部には、開口部1aを有する空間を設
けて薄肉状に形成されたブリッジ部3′が形成されてい
る。また、このブリッジ部3′上には、ヒータエレメン
ト4が形成され、基台1B上には周囲測温抵抗エレメン
ト9が形成されるとともにヒータエレメント4の電極1
0′,11′および周囲測温抵抗エレメント9の電極1
2′,12″が形成されている。なお、この場合も、基
台1Aは、縦横方向の寸法が従来構造と全く同様で変更
されていない構造となっている。
【0030】この場合、各電極の配置構造は、基台1A
の縁部と各電極10′,11′,12′,12″との間
の基台表面における沿面距離をそれぞれL1,L2,L
3,L4,L5,L6,L10,L11,L12,L1
3とし、開口部1aの縁部と各電極10′,11′,1
2′,12″との間の基台表面における沿面距離をそれ
ぞれL7,L8,L14,L15としたとき、電位の異
なる電極10′,11′間および電極12′,12″間
の距離L9,L16の最小値は、これらの距離L1,L
2,L3,L4,L5,L6,L8,L10,L11,
L12,L13,L14,L15の最小値の1.8〜
2.2倍となって形成されている。
【0031】このような構成においては、基台1Aが半
導体または導体で形成され、基台1Aの縁部には半導体
または導体が露出しているので、各電極間および各電極
から基台1Aの縁部までの間隔を考慮する必要がある。
この場合、基台1Aの縁部から例えば電極12′までの
間隔をLとしたとき、電位の異なる電極12′と電極1
2″との間の間隔をほぼ2Lとするのが最適な配置とな
る。なお、電極10′と電極11′との間の間隔におい
ても同様である。
【0032】図3は、本発明による流速センサのさらに
他の実施例による構成を説明する要部平面図であり、前
述した図と同一部分には同一符号を付してある。図3に
おいて、図1と異なる点は、基台1Aの中央部に形成さ
れたダイアフラム部3には、ヒータエレメント4の周縁
部にスリット31が形成されて構成されている。なお、
この場合も、基台1Aは、縦横方向の寸法が従来構造と
全く同様で変更されていない構造となっている。
【0033】この場合、各電極の配置構造は、基台1A
の縁部と各電極10′,11′,12′,12″との間
の基台表面における沿面距離をそれぞれL1,L2,L
3,L4,L5,L6,L10,L11,L12,L1
3とし、各電極10′,11′,12′,12″とダイ
アフラム部3のスリット31との間の基台表面における
沿面距離をそれぞれL7,L8,L14,L15とした
とき、電位の異なる電極10′,11′間および電極1
2′,12″間の各距離L9,L16の最小値は、これ
らの距離L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7,
L8,L10,L11,L12,L13,L14,L1
5の最小値の1.8〜2.2倍となって形成されてい
る。
【0034】このような構成においても、縦横方向の寸
法を変更せずに形成された基台1A上の対向する角部の
電極配置可能領域1S1,1S2には、電極寸法を最小化
した電極10′,11′および電極12′,12″が各
電極間間隔l(2L)を大きくして配設されて電極配置
が最適化されている。なお、従来の電極配置構造を示す
図4においては、前述した実施例1〜3に比較して各電
極10〜15間における電極間間隔lが小さくなってい
る。
【0035】これらの実施例による構成によれば、各電
極10′〜12″間の基台1A上における沿面絶縁抵抗
値を大きくすることができるので、基台1Aの縦横方向
の寸法の拡大によるコストアップやその他のデバイス特
性上の不具合を生じることなく、耐電解腐食性を向上さ
せることができる。
【0036】ここで、耐電解腐食性向上のために各電極
間の沿面絶縁抵抗値を上げることの重要性について説明
する。半導体または導体などの基板上に絶縁膜を有する
基台を使用する場合には、以下に説明するような方針で
電極を配置する必要がある。基台は、半導体または導体
であり、この基台材料の抵抗率は、絶縁膜表面の絶縁抵
抗に比べれば極めて小さい。このため、電極間の絶縁抵
抗を引き上げるためには、この基台の露出部に注意を払
う必要がある。具体的には、基台の縁部および基台の一
部に開けられている開口部およびダイアフラム部上のス
リットの縁部は、基台が露出しており、この部分と電極
との間の距離が重要となる。
【0037】例えば、2つの電極間の基台を通したリー
クパスを考えると、基台の縁部と電極との間の距離を1
とすれば、そのリークパスの絶縁抵抗は基台表面上の電
極間の距離が2であることに相当する。すなわち、基台
上の電極間距離を広げようとして基台の縁部と電極との
間の距離を狭めることは、トータルとしてその電極間の
合成された絶縁抵抗を下げてしまうことになる。このた
め、最適な配置としては、基台の露出した部分と電極と
の間の距離を1とした場合に電極間の距離を2とし、限
定された電極を配置可能な領域内でこの絶対的な距離が
最大となるように電極を配置することが耐電解腐食性と
いう面からは最適配置となる。
【0038】しかしながら、実際の電極配置では、他の
諸事情により電極を配置できない領域がある。例えば流
速センサでは、被測定流体の流れを妨げるような発熱体
に対して前後の部分への電極の配置またはその他の性能
に支障をきたす領域、例えば発熱体の基台上のパターン
部が長くなると、この部分での発熱はダイアフラム部の
温度上昇には寄与しないため、発熱効率が低下するなど
の問題が生じる。
【0039】以上のような理由により、最適な位置に電
極を配置できないことが一般的には殆どである。このた
め、上記の最適な位置より20%の許容範囲内に位置す
ることによっても、本発明による耐電解腐食性の向上の
効果がある。そこで基台縁部等までの距離を1とした場
合に電極間距離の最小値を1.8〜2.2とするもので
ある。
【0040】以上は、ダストの付着の影響がない場合の
例であるが、以下、被測定流体中にダストを含む環境下
で使用される流速センサのように基台上に不均一にダス
トが付着する場合の例について説明する。一般に被覆さ
れていない電極近傍にダストが付着することは、耐電解
腐食性を大幅に低下させることになる。ダストは多くの
場合、種々の電解質を含んでいる。この電解質は、それ
自体が水分を吸着し易い性質と、水分を吸着することに
よりイオン化して電荷を運ぶキァリアとなる性質とを持
っている。このように電解質およびその周囲の絶縁体表
面が環境の水分を吸着することにより、電極間の沿面絶
縁抵抗が低下してしまい、電解腐食が加速されることに
なる。金電極の場合一般的には安定であるが、電解質と
してハロゲン系(特に塩素)のものが含まれる場合に
は、電解腐食の進行が加速されることになる。
【0041】以上のようにダストが電極の近傍、特に陽
極近傍に付着することは、電解腐食性に関する信頼性を
著しく低下させることになる。電解腐食は陽極電極側で
腐食が生じ、溶け出した金イオンはマイグレーションを
生じ、陰極側より析出し、最終的にはマイグレーション
による短絡不良または陽極電極の開放不良を生じる。こ
のため、電極は、センサ基台上のダスト付着の少ない部
分に配置する必要がある。基台上のダスト付着分布の偏
りがある場合、予めセンサ基台上のダストの付着分布を
把握し、ダスト付着の多い流速に電極を配置することを
避け、ダスト付着の少ない領域に電極を配置する電極配
置方法は、電解腐食に関する信頼性を向上させるうえで
極めて重要である。
【0042】被測定流体中にダストを含む流速センサに
おいては、熱泳動現象によりダストの基台上の付着に偏
りが生じという現象がある。ここで、熱泳動現象とは、
温度勾配の存在する気体中に粒子が置かれると、高温側
の気体分子は低温側に比べ、大きな運動エネルギーを持
っているため、粒子は高温側から低温側へ向かって移動
する現象のことである。この現象において、粒子に働く
力を熱流力と呼び、このときの粒子の移動速度である熱
速度Vtは、この熱流力と流体抵抗とのバランスから一
般式(2)がで表せる。 Vt=−(μ/(ρf・T))・KT・grad(T) ・・・・(2) ここで、KT はガスの希薄度を表すクヌッセン数Kn=
1/rp(rpは粒子半径)およびガスと粒子との熱伝導
度の比kg/Kpの関数である。
【0043】以下、極めてラフな見積を行う ダスト粒子の半径を2μm程度と仮定すると、空気分子
の平均自由行路は室温下で約0.06μmであるため、
Kn=1/rpは約0.03となる。ダスト(砂と仮定
した場合)と空気との熱伝導率には約2桁の差があるの
で、kg/Kpは約0.01となる。これらの値を用い
てDerjaguin&Yalamovの熱速度式を用いると、KTは約
0.2となる。薄膜状のダイアフラム部上にヒータエレ
メントを配設した流速センサでは、ダイアフラムエッジ
部の温度勾配は極めて大きく、5000[K/cm]と
仮定すると、熱速度Vtは約10[m/sec]とな
り、ダストが熱勾配より大きな熱流力を受け、極めて速
い速度で移動することが見積もれる。このため、急な温
度勾配の高温側へのダスト付着はほどんど見られず、温
度勾配の急な部分の低温側へのダストの付着が著しく多
くなる。
【0044】図8(a)に平面図で示すように流速セン
サでは、ヒータエレメント4により熱を発生させてお
り、その周囲に熱分布が生じている。この熱分布は、図
8(b)に図8(a)のA−A′線断面の温度プロファ
イルを見て判るようにダイアフラム部3のエッジ部で極
めて大きな温度勾配を持っている。これはダイアフラム
部3の厚さが薄いため、熱容量が極めて小さく、このた
め、ヒータエレメント4で発生される熱により温度上昇
し易いのに対し、基台1はバルクであるため、熱容量が
極めて大きい。このため、温度上昇し難い。
【0045】これらの大きな差異がダイアフラム部3の
エッジ部に大きな温度勾配を作り出している原因であ
る。このダイアフラム部3のエッジ部では、前述した式
(2)で示す温度勾配grad(T)の項が大きいた
め、熱速度Vtも大きくなる。このため、ヒータエレメ
ント4に流入したダストは、この熱泳動現象のためにヒ
ータエレメント4の外側に押し退けられ、大部分がこの
熱勾配の最も急峻な部分であるダイアフラム部3のエッ
ジ部より下流側に帯を引いた斜線部分で示す領域Bに付
着するという分布を呈する。このダストの付着の多い部
分は、流速センサにおいてはヒータエレメント4の熱分
布および被測定流体の流れの方向より前述したように予
測することが可能である。すなわち、流速センサの使用
中にダストが極めて多く堆積していく場所およびを予め
避けて電極を配置することが可能となる。このような構
成により、従来では得られなかった高い耐電解腐食性を
得ることができる。
【0046】図8(a)は、被測定流体にダストを含む
環境下で使用される薄膜ダイアフラム部3を持つ流速セ
ンサにおける電極配置の実施例であり、前述した図と同
一部分には同一符号を付してある。図8(a)におい
て、シリコンからなる基台1A上には、絶縁膜16が形
成されており、この絶縁膜16上には、各電極と基台1
Bの縁との間の間隔の最小値の2倍以上が各電極10′
〜15′間の距離となるように配置されている。この場
合、流速センサのヒータエレメント4の温度分布および
被測定流体の流れの方向8より予測したダスト付着の多
い領域は、現実のダスト付着分布と良く一致している。
この予測もしくはダスト付着加速試験結果をもとにその
ダスト付着の多い部分を避け、その部分を電位の最も低
い接地電極11′,14′に対して導体と見なし、その
他の電極10′,12′,13′,15′に対しては仮
想電極と見なし、その部分と実電極との間の距離も考慮
に入れた最適配置を行う。なお、電極10′,電極1
2′には約+1.5Vの電圧が印加され、電極15′に
は+1Vの電圧が印加され、電極13′には+2Vの電
圧が印加されている。
【0047】また、各電極10′,11′,12′,1
3′,14′,15′と基台1Aの縁部およびスリット
31の縁部までの縁面距離L1,L2,L3,L4,L
5,L6,L7,L8,L9,L10を第1の沿面距離
とし、最も電位の低い電極11′および電極14′とダ
スト付着の多い領域Bとの沿面距離L13を第2の沿面
距離としてこの第1の沿面距離および第2の沿面距離の
最小値をLminとした場合、電位の異なる電極間距離
L15,L16,L17,L18,L19を第3の沿面
距離とし、電位が最も低い電極以外の電極10′,1
2′,13′,15′とダストの多い領域Bとの沿面距
離L11,L12,L14を第4の沿面距離としてこの
第3の沿面距離および第4の沿面距離の最小値は、前記
最小値Lminの2倍が最適であるが、実施の場合は、
以下に示すような寸法となっており、その最適値の20
%の範囲内、すなわち、第3の沿面距離および第4の沿
面距離の最小値は、最小値Lminの1.8〜2.2の
範囲内に入っている。
【0048】具体的には、図8(a)に示すように基台
1の縦横寸法を約1.7mm,電極10′〜15′の縦
横寸法を約110μm,ダイアフラム部3の一辺の寸法
を約460μmとした場合、基台1の縁部から各電極1
0′〜15′までの概略距離および各電極10′,1
1′,12′,13′,14′,15′間の概略距離
は、距離L1,L2,L3,L4,L5,L6,L8は
約120μm,距離L7は約200μm,距離L9は約
250μm,距離L10は約240μm,距離L13は
約180μm,距離L11および距離L14は約300
μm,距離L12は約250μm,距離L15は約30
0μm,距離L16は約250μm,距離L17は約2
60μm,距離L18は約340μm,距離L19は約
500μmとなるように最適な位置より約20%の許容
範囲内に電極配置が行われている。
【0049】しかしながら、現実的にはこの電極間間隔
の距離を満足することは、種々のデザイン上の制限によ
り一般的に難しい場合が多い。そこで本実施例では、そ
の最適位置より相対距離にして20%の範囲内に電極1
0′〜15′を配置することにより、実施の実現性が容
易でかつ高い耐電解腐食性を実現可能にする。図9はこ
れらの各電極10′〜15′の電極間間隔を具体的に流
速センサに適用した平面図を示したものである。この場
合の最適電極間間隔は、この20%の許容範囲内に全て
が入れられている。
【0050】次にダスト付着の多い部分に対する電極の
配置構造について説明する。基台上の電極のうち、最も
電位の低い電極は、電解腐食の原理により、電解腐食が
生じない。このため、最も電位の低い電極とダストの付
着の多い部分との位置関係は、ダストが電解質を含み導
電性を持つことを考えて基台の露出部と同様の扱いで良
いこととなる。
【0051】しかしながら、基台上で最も電位の低い電
極以外の電極は、最も電位の低い電極に対して電位的に
高いので、電解腐食を生ずる可能性がある。この電解腐
食は、前述したようにハロゲン元素の存在により著しく
電解腐食速度が加速される。このため、耐電解腐食性を
向上させるためには、少なくとも電極間間隔と同様の距
離を離す必要がある。
【0052】図10は、前述した電極10′〜15′の
実施例を説明する平面図である。図10において、従来
では、図10(a)に示すように各電極17の形状は、
四隅に角部を有して形成されていたので、電極17の角
部に電界の集中によるマイグレーションによる短絡不良
を発生させていたが、本実施例においては、図10
(b),(c),(d)に示す3通りの電界集中を避け
る電極形状を採用することにより、マイグレーションに
よる短絡不良の発生を抑制することができる。例えば図
10(b)に示すような角を持たない楕円形状または円
形状の電極18では電極の角部に集中していた電界を分
散させることができる。
【0053】また、図10(c)に示すように電極面積
Sの平方根の1/10より大きい曲率半径Rの角しか持
たない電極19、具体的には一辺の幅Wが約110μm
の電極とした場合、曲率半径Rが約10μm以上で角を
丸めた電極形状(R≧(√S)/10)を意味し、この
形状によっても、従来の電極17の角部に集中していた
電界を分散することができる。また、図10(d)に示
すように角部があっても5角形以上の多角形からなる電
極20で角が鈍角(θ>90゜)の場合においても電界
の集中が緩和できる。
【0054】このような電極形状を用いれば、従来の電
極17の角部に集中していた電界を分散させ、マイグレ
ーションによる短絡不良に対する信頼性を向上させるこ
とができる。図10に示した流速センサの各電極10′
〜15′の電極形状は、電極の一辺の長さ約110μm
に対して角部に約20μmの曲率半径Rをつけて電界の
集中を防止している。
【0055】なお、前述した実施例においては、基台の
一部に空隙部を設けて形成した薄膜部構造をダイアフラ
ム構造とした場合について説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、マイクロブリッジ構造に適用
しても前述とほぼ同等の効果が得られることは言うまで
もない。
【0056】また、前述した実施例においては、基台上
に被測定流体の流れる方向に対して交差する方向に発熱
体を配設した例について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、発熱体が被測定流体の流れる方
向に交差しない方向に配設された構造に対しても前述と
同様の効果が得られることは勿論である。
【0057】また、前述した実施例においては、温度検
出器,基台温度検出器として白金膜からなる測温抵抗体
を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えばサーモパイルなどの温度セ
ンサを用いても前述と同様の効果が得られることは勿論
である。
【0058】また、前述した実施例では、電極の配置構
造を流速センサに適用した場合について説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、被測定流体中に
配設され電極が被覆されていない熱伝導検出器など適用
しても有効であることは勿論である。
【0059】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
基台の縦横寸法の拡大によるコストアップおよびセンサ
特性上の不具合を生じることなく、耐電解腐食性を向上
させることができる。また、本発明によれば、基台上に
絶縁膜や樹脂による電極のコーティングなどの対策を不
要としてセンサ特性を損なうことなく、耐電解腐食性を
向上させることができる。
【0060】また、本発明による電極配置では、付加的
なコストアップが生じることなく、耐電解腐食性を向上
させることができる。また、本発明による電極構造で
は、電解腐食に伴うマイグレーション現象による短絡不
良に対する信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による流速センサの一実施例による構
成を説明する要部平面図である。
【図2】 本発明による流速センサの他の実施例による
構成を説明する要部平面図である。
【図3】 本発明による流速センサのさらに他の実施例
による構成を説明する要部平面図である。
【図4】 従来の流速センサの構成を説明する要部平面
図である。
【図5】 従来の流速センサの他の構成を説明する要部
平面図である。
【図6】 電解腐食の発生のメカニズムを説明するため
の図である。
【図7】 図6における電圧−電流特性を示す図であ
る。
【図8】 本発明による流速センサの電極配置を説明す
る図である。
【図9】 本発明による流速センサの構成を示す平面図
である。
【図10】 本発明による流速センサに係わる電極の実
施例を説明する平面図である。
【図11】 従来の流速センサの構成を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1,1A…基台、1a…開口部、1S1,1S2…電極配
置可能領域、2…空隙部、3…ダイアフラム部、3′…
ブリッジ部、4…ヒータエレメント、5…測温抵抗エレ
メント、6…測温抵抗エレメント、10′,11′,1
2′,12″,13′,14′,15′…電極、16…
絶縁膜、17,18,19,20…電極、31…スリッ
ト。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に開口部を有する空間を設けて薄肉状に
    形成されたブリッジ部と、 前記ブリッジ部上に形成された発熱体と、を少なくとも
    備え、前記発熱体の電極が前記基台上に配置された流速
    センサにおいて、 前記基台の縁部および前記開口部の縁部と、前記電極と
    の間の前記基台表面における沿面距離の最小値を1とし
    たとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面にお
    ける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とするこ
    とを特徴とする流速センサ。
  2. 【請求項2】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、を少なくと
    も備え、前記発熱体の電極が前記基台上に配置された流
    速センサにおいて、 前記基台の縁部と、前記電極との間の前記基台表面にお
    ける沿面距離の最小値を1としたとき、電位の異なる2
    つの電極間の前記基台表面における沿面距離の最小値を
    1.8以上2.2以下とすることを特徴とする流速セン
    サ。
  3. 【請求項3】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記ダイアフラム部に形成されたスリットと、を少なく
    とも備え、前記発熱体の電極が前記基台上に配置された
    流速センサにおいて、 前記基台の縁部および前記スリットの縁部と、前記電極
    との間の前記基台表面における沿面距離の最小値を1と
    したとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面に
    おける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とする
    ことを特徴とする流速センサ。
  4. 【請求項4】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に開口部を有する空間を設けて薄肉状に
    形成されたブリッジ部と、 前記ブリッジ部上に形成された発熱体と、 前記基台に形成された基台温度検出器と、を少なくとも
    備え、前記発熱体および基台温度検出器の各電極が前記
    基台上の縁部に配置された流速センサにおいて、 前記基台の縁部および前記開口部の縁部と、前記電極と
    の間の前記基台表面における沿面距離の最小値を1とし
    たとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面にお
    ける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とするこ
    とを特徴とする流速センサ。
  5. 【請求項5】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記基台に形成された基台温度検出器と、を少なくとも
    備え、前記発熱体および基台温度検出器の各電極が前記
    基台上に配置された流速センサにおいて、 前記基台の縁部と、前記電極との間の前記基台表面にお
    ける沿面距離の最小値1としたとき、電位の異なる2つ
    の電極間の前記基台表面における沿面距離の最小値を
    1.8以上2.2以下とすることを特徴とする流速セン
    サ。
  6. 【請求項6】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記ダイアフラム部に形成されたスリット部と、 前記基台に形成された基台温度検出器と、を少なくとも
    備え、前記発熱体および前記基台温度検出器の各電極が
    前記基台上に配置された流速センサにおいて、 前記基台の縁部および前記スリットの縁部と、前記電極
    との間の前記基台表面における沿面距離の最小値を1と
    したとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面に
    おける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とする
    ことを特徴とする流速センサ。
  7. 【請求項7】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に開口部を有する空間を設けて薄肉状に
    形成されたブリッジ部と、 前記ブリッジ部に形成された発熱体と、 前記発熱体の両側に形成された温度検出器と、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、 を少なくとも備え、前記発熱体,温度検出器および基台
    温度検出器の各電極が前記基台上に配置された流速セン
    サにおいて、 前記基台の縁部および前記開口部の縁部と、前記電極と
    の間の前記基台表面における沿面距離の最小値を1とし
    たとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面にお
    ける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とするこ
    とを特徴とする流速センサ。
  8. 【請求項8】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記発熱体の両側に形成された温度検出器と、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、を少なくと
    も備え、前記発熱体,前記温度検出器および基台温度検
    出器の各電極が前記基台上に配置された流速センサにお
    いて、 前記基台の縁部と、前記電極との間の前記基台表面にお
    ける沿面距離の最小値を1としたとき、電位の異なる2
    つの電極間の前記基台表面における沿面距離の最小値を
    1.8以上2.2以下とすることを特徴とする流速セン
    サ。
  9. 【請求項9】 導体または半導体上に絶縁体膜を有する
    基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記発熱体の両側に形成された温度検出器と、 前記ダイアフラム部に形成されたスリットと、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、を少なくと
    も備え、前記発熱体,前記温度検出器および基台温度検
    出器の各電極が前記基台上に配置された流速センサにお
    いて、 前記基台の縁部および前記スリットの縁部と、前記電極
    との間の前記基台表面における沿面距離の最小値を1と
    したとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面に
    おける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とする
    ことを特徴とする流速センサ。
  10. 【請求項10】 導体または半導体上に絶縁体膜を有す
    る基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記ダイアフラム部に形成されたスリットと、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、を少なくと
    も備え、前記発熱体および基台温度検出器の各電極が前
    記基台上に配設された流速センサにおいて、 前記基台の縁部および前記スリットの縁部と、前記電極
    との間の前記基台表面における沿面距離および被測定流
    体の流れに対して平行な方向の前記ダイアフラム部と前
    記基台との境界部の中央部および前記被測定流体に対し
    てその下流側の領域と、前記電極のうち最も電位の低い
    電極との間の前記基台の表面における沿面距離の最小値
    を1としたとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台
    表面における沿面距離および前記被測定流体の流れに対
    して平行な方向の前記ダイアフラム部と前記基台との境
    界部の中央部および前記被測定流体に対してその下流側
    の領域と、前記電極のうち最も電位の低い電極以外の電
    極との間の前記基台表面における沿面距離の最小値を
    1.8以上2.2以下とすることを特徴とする流速セン
    サ。
  11. 【請求項11】 導体または半導体上に絶縁体膜を有す
    る基台と、 前記基台の一部に開口部を有する空間を設けて薄肉状に
    形成されたブリッジ部と、 前記ブリッジ部に形成された発熱体と、 前記発熱体の両側に形成された温度検出器と、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、を少なくと
    も備え、前記発熱体および前記基台温度検出器の各電極
    が前記基台上に配設された流速センサにおいて、 前記基台の縁部および前記開口部の縁部と、前記電極と
    の間の前記基台表面における沿面距離および被測定流体
    の流れに対して平行な方向の前記ブリッジ部と前記基台
    との境界部の中央部および前記被測定流体に対してその
    下流側の領域と、前記電極のうち最も電位の低い電極と
    の間の前記基台の表面における沿面距離の最小値を1と
    したとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台表面に
    おける沿面距離および前記被測定流体の流れに対して平
    行な方向の前記ブリッジ部と前記基台との境界部の中央
    部および前記被測定流体に対してその下流側の領域と、
    前記電極のうち最も電位の低い電極以外の電極との間の
    前記基台表面における沿面距離の最小値を1.8以上
    2.2以下とすることを特徴とする流速センサ。
  12. 【請求項12】 導体または半導体上に絶縁体膜を有す
    る基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記発熱体の両側に形成された温度検出器と、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、を少なくと
    も備え、前記発熱体,前記温度検出器および前記基台温
    度検出器の各電極が前記基台上に配置された流速センサ
    において、 前記基台の縁部と、前記電極との間の前記基台表面にお
    ける沿面距離および被測定流体の流れに対して平行な方
    向の前記ダイアフラム部と前記基台との境界部の中央部
    および前記被測定流体に対してその下流側の領域と、前
    記電極のうち最も電位の低い電極との間の前記基台の表
    面における沿面距離の最小値を1としたとき、電位の異
    なる2つの電極間の前記基台表面における沿面距離およ
    び前記被測定流体の流れに対して平行な方向の前記ダイ
    アフラム部と前記基台との境界部の中央部および前記被
    測定流体に対してその下流側の領域と、前記電極のうち
    最も電位の低い電極以外の電極との間の前記基台表面に
    おける沿面距離の最小値を1.8以上2.2以下とする
    ことを特徴とする流速センサ。
  13. 【請求項13】 導体または半導体上に絶縁体膜を有す
    る基台と、 前記基台の一部に空間を設けて薄肉状に形成されたダイ
    アフラム部と、 前記ダイアフラム部に形成された発熱体と、 前記発熱体の両側に形成された温度検出器と、 前記ダイアフラム部に形成されたスリットと、 前記基台上に形成された基台温度検出器と、を少なくと
    も備え、前記発熱体,前記温度検出器および前記基台温
    度検出器の各電極が前記基台上に配置された流速センサ
    において、 前記基台の縁部および前記スリットの縁部と、前記電極
    との間の前記基台表面における沿面距離および被測定流
    体の流れに対して平行な方向の前記ダイアフラム部と前
    記基台との境界部の中央部および前記被測定流体に対し
    てその下流側の領域と、前記電極のうち最も電位の低い
    電極との間の前記基台の表面における沿面距離の最小値
    を1としたとき、電位の異なる2つの電極間の前記基台
    表面における沿面距離および前記被測定流体の流れに対
    して平行な方向の前記ダイアフラム部と前記基台との境
    界部の中央部および前記被測定流体に対してその下流側
    の領域と、前記電極のうち最も電位の低い電極以外の電
    極との間の前記基台表面における沿面距離の最小値を
    1.8以上2.2以下とすることを特徴とする流速セン
    サ。
  14. 【請求項14】 請求項1,請求項2,請求項3,請求
    項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8,請求
    項9,請求項10,請求項11,請求項12または請求
    項13において、前記電極は、角部の全てが鈍角である
    電極形状を有することを特徴とする流速センサ。
  15. 【請求項15】 請求項1,請求項2,請求項3,請求
    項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8,請求
    項9,請求項10,請求項11,請求項12または請求
    項13において、前記電極は、角部の全てが電極面積の
    平方根の10分の1より大きな曲率半径を有する電極形
    状を有することを特徴とする流速センサ。
  16. 【請求項16】 請求項1,請求項2,請求項3,請求
    項4,請求項5,請求項6,請求項7,請求項8,請求
    項9,請求項10,請求項11,請求項12または請求
    項13において、前記電極は、円形または楕円形である
    電極形状を有することを特徴とする流速センサ。
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