JPH0954055A - 船舶海面没水部の水中電位差分布の計測方法 - Google Patents
船舶海面没水部の水中電位差分布の計測方法Info
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- JPH0954055A JPH0954055A JP7230755A JP23075595A JPH0954055A JP H0954055 A JPH0954055 A JP H0954055A JP 7230755 A JP7230755 A JP 7230755A JP 23075595 A JP23075595 A JP 23075595A JP H0954055 A JPH0954055 A JP H0954055A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 船舶海面没水部の水中電位差分布の計測を極
めて簡単かつ高精度に行うようにする。 【解決手段】 船舶11の全長における所要個所の舷側
に、先端に棒状の照合電極を備えた各絶縁支持杆12を、
それぞれの照合電極12a が海水面に没するよう固定し、
複数の照合電極12a 間の検出電位差信号により船舶周囲
の海面下の水中電位差分布を計測する。
めて簡単かつ高精度に行うようにする。 【解決手段】 船舶11の全長における所要個所の舷側
に、先端に棒状の照合電極を備えた各絶縁支持杆12を、
それぞれの照合電極12a が海水面に没するよう固定し、
複数の照合電極12a 間の検出電位差信号により船舶周囲
の海面下の水中電位差分布を計測する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶海面没水部の
水中電位差分布の計測方法に関するものである。
水中電位差分布の計測方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】海面下の船体外板表面の海水中には、船
体の腐食電流、防食電流、船内からの漏れ電流等の電界
が存在する。これらの電流による水中電位差の分布は、
船舶の種類、構造、防食方法等の違いにより、相違点が
あるので、水中電位差の分布を計測することにより、船
舶の塗膜劣化状態が海面下を経て陸上において判定でき
る。
体の腐食電流、防食電流、船内からの漏れ電流等の電界
が存在する。これらの電流による水中電位差の分布は、
船舶の種類、構造、防食方法等の違いにより、相違点が
あるので、水中電位差の分布を計測することにより、船
舶の塗膜劣化状態が海面下を経て陸上において判定でき
る。
【０００３】従来、船舶周囲の海面下の水中電位差分布
の計測方法は、図１に示す如く、船舶１が通過する海底
２上に、複数個重合した照合電極3aと防水型増幅器3bと
を基板3c上に一体的に設けた検出装置３を設置し、この
検出装置３における照合電極3aによる検出信号を増幅器
3bにて増幅し、増幅器3bの出力信号をケーブル４を介し
て陸上５の増幅器６へ入力させ、この増幅器６の出力信
号により陸上の計測器７を作動させて、船舶周囲の海面
下の水中電位差分布の計測を行っていた。
の計測方法は、図１に示す如く、船舶１が通過する海底
２上に、複数個重合した照合電極3aと防水型増幅器3bと
を基板3c上に一体的に設けた検出装置３を設置し、この
検出装置３における照合電極3aによる検出信号を増幅器
3bにて増幅し、増幅器3bの出力信号をケーブル４を介し
て陸上５の増幅器６へ入力させ、この増幅器６の出力信
号により陸上の計測器７を作動させて、船舶周囲の海面
下の水中電位差分布の計測を行っていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
計測方法にあっては、検出装置３の照合電極3aのみの重
量が約10kgと重いこと、検出装置３の増幅器3bとして完
全防水型を使用しなければならないこと、海底から陸上
までケーブルを布設しなければならないこと、照合電極
3aによる検出信号電圧が小さく、また減衰が大きいた
め、検出装置３の増幅器3bと陸上の増幅器６とによって
数千倍に増幅しなければならないこと等、設置に要する
諸費用が嵩み、しかも計測精度を維持するために、定期
的に検出装置３、ケーブル４等を陸上げして保守、点検
する必要があり、その作業に多大な時間と費用を要して
いた。また従来の計測方法は、船舶１が検出装置３の真
上を航行することが計測精度維持に必須条件なため、検
出装置３の設置場所が限定され、船舶の運航に大きな制
限を受けることになる。
計測方法にあっては、検出装置３の照合電極3aのみの重
量が約10kgと重いこと、検出装置３の増幅器3bとして完
全防水型を使用しなければならないこと、海底から陸上
までケーブルを布設しなければならないこと、照合電極
3aによる検出信号電圧が小さく、また減衰が大きいた
め、検出装置３の増幅器3bと陸上の増幅器６とによって
数千倍に増幅しなければならないこと等、設置に要する
諸費用が嵩み、しかも計測精度を維持するために、定期
的に検出装置３、ケーブル４等を陸上げして保守、点検
する必要があり、その作業に多大な時間と費用を要して
いた。また従来の計測方法は、船舶１が検出装置３の真
上を航行することが計測精度維持に必須条件なため、検
出装置３の設置場所が限定され、船舶の運航に大きな制
限を受けることになる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の計
測方法の問題を解決すべくなしたものであって、その要
旨とするところは、船舶の全長における所要個所の舷側
に、先端に照合電極を備えた各絶縁支持杆を、それぞれ
の照合電極が海水中に没するよう固定し、複数の照合電
極間の検出電位差信号により、船舶周囲の海面下の水中
電位差分布を計測することにある。
測方法の問題を解決すべくなしたものであって、その要
旨とするところは、船舶の全長における所要個所の舷側
に、先端に照合電極を備えた各絶縁支持杆を、それぞれ
の照合電極が海水中に没するよう固定し、複数の照合電
極間の検出電位差信号により、船舶周囲の海面下の水中
電位差分布を計測することにある。
【０００６】
【発明の実施の形態】図２は、本発明の計測方法の実施
例を示す概略説明図であって、船舶11の全長における所
要個所、例えば船首、中央、船尾の舷側の手摺りに、先
端に棒状の照合電極12a を備えた各絶縁支持杆12を、そ
れぞれの照合電極12a が海水中に没するよう固定し、各
照合電極12a による検出信号を、船舶11上の任意位置に
設置した増幅器13へ入力させ、この増幅器13の出力信号
により増幅器13の近傍に設置した計測器14を動作させ、
計測器14により、船舶11の周囲の海面下の水中電位差分
布を計測するようにしたのである。
例を示す概略説明図であって、船舶11の全長における所
要個所、例えば船首、中央、船尾の舷側の手摺りに、先
端に棒状の照合電極12a を備えた各絶縁支持杆12を、そ
れぞれの照合電極12a が海水中に没するよう固定し、各
照合電極12a による検出信号を、船舶11上の任意位置に
設置した増幅器13へ入力させ、この増幅器13の出力信号
により増幅器13の近傍に設置した計測器14を動作させ、
計測器14により、船舶11の周囲の海面下の水中電位差分
布を計測するようにしたのである。
【０００７】なお、前記各絶縁支持杆12の先端が計測中
に振れないよう、各絶縁支持杆12の先端と、舷側の手摺
りとの間にロープ15を張設する。また増幅器13、計測器
14が外乱を受けないよう、その電源にバッテリーを使用
すると共に、入出力ラインは、船舶の他の機器から絶縁
する。
に振れないよう、各絶縁支持杆12の先端と、舷側の手摺
りとの間にロープ15を張設する。また増幅器13、計測器
14が外乱を受けないよう、その電源にバッテリーを使用
すると共に、入出力ラインは、船舶の他の機器から絶縁
する。
【０００８】
【発明の効果】以上述べた本発明の計測方法によれば、
船舶の全長における所要個所の舷側に、先端に照合電極
を備えた各絶縁支持杆を、それぞれの照合電極が海水中
に没するよう固定するという極めて簡単な手段によっ
て、各照合電極による検出信号により、船舶周囲の海面
下の水中電位差分布を、船舶上の任意の位置において、
船舶の運航に全く関係なく、極めて容易かつ高精度に計
測することができるので、増幅器の増幅率を従来方法の
数100 分の１とすることができ、従って増幅器を小型化
できる。しかも照合電極として、市販の棒状のものを使
用するので、１個当りの重量が約 200ｇですみ、設置に
要する諸費用や、保守、点検等の費用を安価に抑えるこ
とができる。
船舶の全長における所要個所の舷側に、先端に照合電極
を備えた各絶縁支持杆を、それぞれの照合電極が海水中
に没するよう固定するという極めて簡単な手段によっ
て、各照合電極による検出信号により、船舶周囲の海面
下の水中電位差分布を、船舶上の任意の位置において、
船舶の運航に全く関係なく、極めて容易かつ高精度に計
測することができるので、増幅器の増幅率を従来方法の
数100 分の１とすることができ、従って増幅器を小型化
できる。しかも照合電極として、市販の棒状のものを使
用するので、１個当りの重量が約 200ｇですみ、設置に
要する諸費用や、保守、点検等の費用を安価に抑えるこ
とができる。
【０００９】図３は、従来の計測方法と本発明の計測方
法とによる水中電位差分布の比較データーであるが、両
者には大差が無いことが確認された。なお、船尾付近は
異種金属が多いため、水中電位差が大きい。
法とによる水中電位差分布の比較データーであるが、両
者には大差が無いことが確認された。なお、船尾付近は
異種金属が多いため、水中電位差が大きい。
【図１】 従来の計測方法を示す概略説明図である。
【図２】 本発明の計測方法を示す概略説明図である。
【図３】 従来の計測方法と本発明の計測方法とによる
水中電位差分布の比較データーである。
水中電位差分布の比較データーである。
11 船舶 12 絶縁支持杆 12a 棒状の照合電極 13 増幅器 14 計測器 15 ロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺西 陽子 東京都世田谷区用賀２−９−３カーサタチ バナ２−Ｅ (72)発明者 畑井 洋一郎 東京都大田区南蒲田１丁目21番12号日本防 蝕工業株式会社内 (72)発明者 千葉 健一 東京都大田区南蒲田１丁目21番12号日本防 蝕工業株式会社内 (72)発明者 大西 健次 東京都大田区南蒲田１丁目21番12号日本防 蝕工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 船舶の全長における所要個所の舷側に、
先端に照合電極を備えた各絶縁支持杆を、それぞれの照
合電極が海水中に没するよう固定し、複数の照合電極間
の検出電位差信号により、船舶周囲の海面下の水中電位
差分布を計測することを特徴とする船舶海面没水部の水
中電位差分布の計測方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7230755A JP2729292B2 (ja) | 1995-08-15 | 1995-08-15 | 船舶海面没水部の水中電位差分布の計測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7230755A JP2729292B2 (ja) | 1995-08-15 | 1995-08-15 | 船舶海面没水部の水中電位差分布の計測方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0954055A true JPH0954055A (ja) | 1997-02-25 |
| JP2729292B2 JP2729292B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=16912774
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7230755A Expired - Lifetime JP2729292B2 (ja) | 1995-08-15 | 1995-08-15 | 船舶海面没水部の水中電位差分布の計測方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2729292B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2328026A (en) * | 1997-06-16 | 1999-02-10 | Ultra Electronics Ltd | Electrical polarissation distribution of a vessel |
| JP2009011169A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Mitsubishi Heavy Industries Bridge & Steel Structures Engineering Co Ltd | サンゴ造礁用構造物の電流計測方法及びサンゴ造礁用構造物の電流計測装置 |
| JP2010047811A (ja) * | 2008-08-22 | 2010-03-04 | Tokyo Institute Of Technology | 表面電流測定装置及び表面電流測定方法 |
| JP2010047814A (ja) * | 2008-08-25 | 2010-03-04 | Tokyo Institute Of Technology | 導電性の液体中における犠牲陽極の電流測定方法及び電流測定装置 |
| JP2010106338A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Tokyo Institute Of Technology | 導電性の液体中における電極の電流測定方法及び電流測定装置 |
| JP2011088542A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Technical Research & Development Institute Ministry Of Defence | 船舶のｕｅｐ低減方法及び装置 |
-
1995
- 1995-08-15 JP JP7230755A patent/JP2729292B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2328026A (en) * | 1997-06-16 | 1999-02-10 | Ultra Electronics Ltd | Electrical polarissation distribution of a vessel |
| GB2328026B (en) * | 1997-06-16 | 2002-01-30 | Ultra Electronics Ltd | Electrical polarisation distribution of a vessel |
| US6512356B1 (en) | 1997-06-16 | 2003-01-28 | Geoffrey John Webb | Apparatus and method for determining electrical polarization of distribution of a vessel |
| JP2009011169A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Mitsubishi Heavy Industries Bridge & Steel Structures Engineering Co Ltd | サンゴ造礁用構造物の電流計測方法及びサンゴ造礁用構造物の電流計測装置 |
| JP2010047811A (ja) * | 2008-08-22 | 2010-03-04 | Tokyo Institute Of Technology | 表面電流測定装置及び表面電流測定方法 |
| JP2010047814A (ja) * | 2008-08-25 | 2010-03-04 | Tokyo Institute Of Technology | 導電性の液体中における犠牲陽極の電流測定方法及び電流測定装置 |
| JP2010106338A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Tokyo Institute Of Technology | 導電性の液体中における電極の電流測定方法及び電流測定装置 |
| JP2011088542A (ja) * | 2009-10-22 | 2011-05-06 | Technical Research & Development Institute Ministry Of Defence | 船舶のｕｅｐ低減方法及び装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2729292B2 (ja) | 1998-03-18 |
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