JPH095319A - 尿中の被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キット - Google Patents
尿中の被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キットInfo
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- JPH095319A JPH095319A JP17670195A JP17670195A JPH095319A JP H095319 A JPH095319 A JP H095319A JP 17670195 A JP17670195 A JP 17670195A JP 17670195 A JP17670195 A JP 17670195A JP H095319 A JPH095319 A JP H095319A
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- enzyme
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 尿に対する抽出操作を行うことなく尿中の反
応阻害物の影響をなくして抗原と抗体との反応性を向上
させることのできる方法および検出用キットの提供。 【構成】 尿に塩基性物質を添加して検体を作成する。
メタンフェタミンおよびアミン化合物よりなる群から選
ばれた化合物を酵素で標識化することにより得られたメ
タンフェタミン検出用酵素標識抗原を用意する。メタン
フェタミンに対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持
させた担体を用意する。前記共存下に検体中のメタンフ
ェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗原との競
合反応を行い、前記のメタンフェタミンに対して特異的
な免疫反応を示す抗体を担持させた担体に結合したメタ
ンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質を反応させる。
応阻害物の影響をなくして抗原と抗体との反応性を向上
させることのできる方法および検出用キットの提供。 【構成】 尿に塩基性物質を添加して検体を作成する。
メタンフェタミンおよびアミン化合物よりなる群から選
ばれた化合物を酵素で標識化することにより得られたメ
タンフェタミン検出用酵素標識抗原を用意する。メタン
フェタミンに対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持
させた担体を用意する。前記共存下に検体中のメタンフ
ェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗原との競
合反応を行い、前記のメタンフェタミンに対して特異的
な免疫反応を示す抗体を担持させた担体に結合したメタ
ンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質を反応させる。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、抗原抗体反応を利用した尿中の
被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キット
に関するものである。
被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キット
に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般に尿中に含まれる薬物、蛋白質等は、
抗体抗原反応を利用した免疫測定法により、検出または
測定することができる。免疫測定法は特定の抗原とこれ
に対する抗体が極めて特異的にかつ低濃度でも反応する
ことを利用したものである。一般的にはサンドイッチ法
と競争法が知られており、多くの場合固相に固定された
抗原または抗体と酵素や放射性物質などで標識された抗
体または抗原が用いられている。
抗体抗原反応を利用した免疫測定法により、検出または
測定することができる。免疫測定法は特定の抗原とこれ
に対する抗体が極めて特異的にかつ低濃度でも反応する
ことを利用したものである。一般的にはサンドイッチ法
と競争法が知られており、多くの場合固相に固定された
抗原または抗体と酵素や放射性物質などで標識された抗
体または抗原が用いられている。
【0003】抗体抗原反応は反応速度が速く、特異性に
優れた反応であり、これを利用した免疫測定法は、対象
とする物質を迅速かつ鋭敏に検出または測定することが
できるはずである。しかし尿を試料として免疫測定法を
行うと、尿に含まれる反応阻害物質のために正確な検出
または測定を行うことができない。尿を適当な希釈剤で
希釈することにより、尿に含まれる反応阻害物質の影響
を避けることもある程度可能であるが、検出あるいは測
定対象物質も希釈されるため検出あるいは測定感度が低
下する。また尿中から検出あるいは測定対象物質を抽出
することによっても、尿に含まれる反応阻害物質の影響
を避けることも可能であるが、抽出作業は煩雑であり、
検出あるいは測定の操作性を著しく低下させる。さらに
検出あるいは測定対象物質によっては抽出操作で変性あ
るいは分解することも考えられる。
優れた反応であり、これを利用した免疫測定法は、対象
とする物質を迅速かつ鋭敏に検出または測定することが
できるはずである。しかし尿を試料として免疫測定法を
行うと、尿に含まれる反応阻害物質のために正確な検出
または測定を行うことができない。尿を適当な希釈剤で
希釈することにより、尿に含まれる反応阻害物質の影響
を避けることもある程度可能であるが、検出あるいは測
定対象物質も希釈されるため検出あるいは測定感度が低
下する。また尿中から検出あるいは測定対象物質を抽出
することによっても、尿に含まれる反応阻害物質の影響
を避けることも可能であるが、抽出作業は煩雑であり、
検出あるいは測定の操作性を著しく低下させる。さらに
検出あるいは測定対象物質によっては抽出操作で変性あ
るいは分解することも考えられる。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗
原抗体反応を利用した免疫測定法において、尿に対する
抽出操作を行うことなく尿中の反応阻害物の影響をなく
して抗原と抗体との反応性を向上させることのできる方
法およびそれに用いる検出用キットを提供する点にあ
る。
原抗体反応を利用した免疫測定法において、尿に対する
抽出操作を行うことなく尿中の反応阻害物の影響をなく
して抗原と抗体との反応性を向上させることのできる方
法およびそれに用いる検出用キットを提供する点にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、尿中の被検出
物を抗原抗体反応を利用して検出するに当り、抗原抗体
反応を行わせる前に、塩基性物質を尿中に添加すること
を特徴とする尿中の被検出物質の検出方法に関する。
物を抗原抗体反応を利用して検出するに当り、抗原抗体
反応を行わせる前に、塩基性物質を尿中に添加すること
を特徴とする尿中の被検出物質の検出方法に関する。
【0006】前記被検出物質がメタンフェタミンである
場合には、つぎのような検出方法を採用することができ
る。すなわち、(a)尿に塩基性物質を添加して検体を
作成する、(b)一方、メタンフェタミンおよび下記一
般式(I)
場合には、つぎのような検出方法を採用することができ
る。すなわち、(a)尿に塩基性物質を添加して検体を
作成する、(b)一方、メタンフェタミンおよび下記一
般式(I)
【化3】 (ただし、nは0、1、2、3または4の整数であり、
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原を用意する、(c)メタンフェタミンに対して特異
的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体を用意する、
(d)前記(a)、(b)、(c)の共存下に検体中の
メタンフェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗
原との競合反応を行い、前記(c)のメタンフェタミン
に対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体
に結合したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質
を反応させる、ことを特徴とする尿中のメタンフェタミ
ンの検出方法である。
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原を用意する、(c)メタンフェタミンに対して特異
的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体を用意する、
(d)前記(a)、(b)、(c)の共存下に検体中の
メタンフェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗
原との競合反応を行い、前記(c)のメタンフェタミン
に対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体
に結合したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質
を反応させる、ことを特徴とする尿中のメタンフェタミ
ンの検出方法である。
【0007】前記検出方法は、つぎのような検出用キッ
トとすることができる。すなわち、(i)メタンフェタ
ミンに対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持した担
体、(ii)メタンフェタミンおよび下記一般式(I)
トとすることができる。すなわち、(i)メタンフェタ
ミンに対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持した担
体、(ii)メタンフェタミンおよび下記一般式(I)
【化4】 (ただし、nは0、1、2、3または4の整数であり、
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原含有容器、(iii)基質溶液含有容器、(iv)塩基性
物質またはその溶液含有容器、を含有する携帯可能なメ
タンフェタミン検出用キットとすることができる。前記
キットには、定量用スポイトや検体採取用容器を入れて
おくことが好ましい。
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原含有容器、(iii)基質溶液含有容器、(iv)塩基性
物質またはその溶液含有容器、を含有する携帯可能なメ
タンフェタミン検出用キットとすることができる。前記
キットには、定量用スポイトや検体採取用容器を入れて
おくことが好ましい。
【0008】前述の塩基性物質は、尿が水溶液であるた
め水溶液に溶解しやすい物質であることが好ましい。ま
た複数種の塩基性物質を任意の割合で組み合わせて用い
てもかまわない。
め水溶液に溶解しやすい物質であることが好ましい。ま
た複数種の塩基性物質を任意の割合で組み合わせて用い
てもかまわない。
【0009】前述の塩基性物質としては、ピプリジン、
ピペラジン、モルフォリン等の有機物や水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機物を挙げるこ
とができるが、安価でかつ変成しない点から水酸化ナト
リウムであることが好ましい。
ピペラジン、モルフォリン等の有機物や水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機物を挙げるこ
とができるが、安価でかつ変成しない点から水酸化ナト
リウムであることが好ましい。
【0010】尿に添加する塩基性物質の量は、添加する
塩基性物質の塩基性度と検出または測定する物質によっ
て異なる。尿に添加する塩基性物質の最適な量を実験に
よって決定するのが好ましい。
塩基性物質の塩基性度と検出または測定する物質によっ
て異なる。尿に添加する塩基性物質の最適な量を実験に
よって決定するのが好ましい。
【0011】尿中のメタンフェタミンを検出する場合の
メタンフェタミン検出用酵素標識抗原を形成するための
薬剤としては、メタンフェタミンのほか、一般式(I)
メタンフェタミン検出用酵素標識抗原を形成するための
薬剤としては、メタンフェタミンのほか、一般式(I)
【化5】 で示されるアミン化合物を挙げることができる。
【0012】前記アミン化合物の具体例としては、下記
式(i)
式(i)
【化6】 で示されるフェネチルアミン、下記式(ii)
【化7】 で示されるN−メチルフェネチルアミン、下記式(ii
i)
i)
【化8】 で示される3−フェニルプロピルアミン、下記式(iv)
【化9】 で示される4−フェニルブチルアミンなどを挙げること
ができる。
ができる。
【0013】前記酵素としては、β−ガラクトシダー
ゼ、グルコースオキシダーゼ、アセチルコリンエステラ
ーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、西洋ワサビペルオキ
シダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ、
チロシナーゼ、ウレアーゼなどを挙げることができる。
また、アミノブチル化もしくはカルボキシルメチル化メ
タンフェタミンあるいはアミノブチル化もしくはカルボ
キシメチル化した前記アミン類を前記酵素で標識化させ
る架橋剤としては、グルタルアルデヒド、1−エチル−
3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、
ジメチルホルムアミドマレイミドベンゾイルオキシサク
シンイミドなどが用いられる。メタンフェタミンあるい
は前記アミン類をそのまま酵素で標識化してもよいが、
適当な試薬を用いてアミノアルキル化またはカルボキシ
アルキル化したのちに酵素で標識化するのが望ましい。
ゼ、グルコースオキシダーゼ、アセチルコリンエステラ
ーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、西洋ワサビペルオキ
シダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ、
チロシナーゼ、ウレアーゼなどを挙げることができる。
また、アミノブチル化もしくはカルボキシルメチル化メ
タンフェタミンあるいはアミノブチル化もしくはカルボ
キシメチル化した前記アミン類を前記酵素で標識化させ
る架橋剤としては、グルタルアルデヒド、1−エチル−
3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、
ジメチルホルムアミドマレイミドベンゾイルオキシサク
シンイミドなどが用いられる。メタンフェタミンあるい
は前記アミン類をそのまま酵素で標識化してもよいが、
適当な試薬を用いてアミノアルキル化またはカルボキシ
アルキル化したのちに酵素で標識化するのが望ましい。
【0014】これら酵素とアミンの好適な組合せ例をつ
ぎの表1に示す。
ぎの表1に示す。
【表1】 文献(1)Antibodies Volume II,
D.Catty編(IRL PRESS)P97〜15
4 (2)生物化学実験法27.酵素標識法、石川榮治著、
学会出版センターP5〜29
D.Catty編(IRL PRESS)P97〜15
4 (2)生物化学実験法27.酵素標識法、石川榮治著、
学会出版センターP5〜29
【0015】前記担体は、試験管やピペットのような容
器、またはスティックであることが好ましいが、それ以
外にも球体状、立方体状、針状など任意の形状のものが
使用でき、材質としては格別の制限はないが、蛋白質が
付着しやすい性質をもつものが適当で、合成樹脂(例え
ば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリエステルな
ど)、ゴム、ガラス、ニトロセルロースなどを挙げるこ
とができる。
器、またはスティックであることが好ましいが、それ以
外にも球体状、立方体状、針状など任意の形状のものが
使用でき、材質としては格別の制限はないが、蛋白質が
付着しやすい性質をもつものが適当で、合成樹脂(例え
ば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリエステルな
ど)、ゴム、ガラス、ニトロセルロースなどを挙げるこ
とができる。
【0016】前記抗体としては、モノクローナル抗体で
もポリクローナル抗体でもよいが、以下にモノクローナ
ル抗体の製造法について記述する。A〜Eの順序でモノ
クローナル抗体を調製し、ひきつづいて、酵素標識モノ
クローナル抗体を調製する。
もポリクローナル抗体でもよいが、以下にモノクローナ
ル抗体の製造法について記述する。A〜Eの順序でモノ
クローナル抗体を調製し、ひきつづいて、酵素標識モノ
クローナル抗体を調製する。
【0017】〔モノクローナル抗体の製造について〕 A.免疫用抗原の調製 メタンフェタミンを蛋白質と結合させて複合体を得、こ
れを免疫用抗原とした。前記蛋白質としては、ウシ血清
アルブミン、卵白アルブミン、笠貝(陣笠貝、すかし
貝)ヘモシアニン、サイログロブリン、γ−グロブリン
等を挙げることができる。また、メタンフェタミンと蛋
白質を結合させる試薬としては、グルタルアルデヒド、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド、ジメチルホルムアミド、マレイミドベンゾ
イルオキシサクシンイミド等が用いられる。メタンフェ
タミンをそのまま蛋白質に結合してもよいが、適当な試
薬を用いてアミノアルキル化又はカルボキシアルキル化
したのちに蛋白質に結合するのが望ましい。
れを免疫用抗原とした。前記蛋白質としては、ウシ血清
アルブミン、卵白アルブミン、笠貝(陣笠貝、すかし
貝)ヘモシアニン、サイログロブリン、γ−グロブリン
等を挙げることができる。また、メタンフェタミンと蛋
白質を結合させる試薬としては、グルタルアルデヒド、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド、ジメチルホルムアミド、マレイミドベンゾ
イルオキシサクシンイミド等が用いられる。メタンフェ
タミンをそのまま蛋白質に結合してもよいが、適当な試
薬を用いてアミノアルキル化又はカルボキシアルキル化
したのちに蛋白質に結合するのが望ましい。
【0018】B.リンパ細胞の調製 前記免疫用抗原を哺乳動物(例えば、マウス、ラット
等)に1週間おきに4〜12回、腹腔、皮下または直接
脾臓に投与し、抗原に対する抗体が十分生成しているの
を確認後、その動物の血液、リンパ節、脾臓等からリン
パ細胞を得る。この時、免疫賦活剤として、アジュバン
ド(ミョウバン、結核死菌、核酸等を含む)を抗原物質
とともにエマルジョンとして動物に投与することが好ま
しい。抗体の生成を確認する手段としては、免疫した動
物から静脈血を採取し、後述のハイブリドーマ細胞の選
択の項にある酵素免疫測定法を用いることにより判定す
る手段が挙げられる。
等)に1週間おきに4〜12回、腹腔、皮下または直接
脾臓に投与し、抗原に対する抗体が十分生成しているの
を確認後、その動物の血液、リンパ節、脾臓等からリン
パ細胞を得る。この時、免疫賦活剤として、アジュバン
ド(ミョウバン、結核死菌、核酸等を含む)を抗原物質
とともにエマルジョンとして動物に投与することが好ま
しい。抗体の生成を確認する手段としては、免疫した動
物から静脈血を採取し、後述のハイブリドーマ細胞の選
択の項にある酵素免疫測定法を用いることにより判定す
る手段が挙げられる。
【0019】C.細胞融合とハイブリドーマ株の選択 細胞融合に用いたミエローマ細胞としては、例えばマウ
ス由来のP3−X63/Ag8株、NSI/1Ag4.
1株、X63/AG8.653株、NSO/u株、SP
2/OAG14株、ラット由来のY3−AG1.2.3
株、YB2/3.0AG20株、IR983株、ヒト由
来GH15006TG−A12株などを挙げることがで
きる。細胞融合は、前述したような免疫された動物のリ
ンパ球とミエローマ細胞を約2:1〜10:1になるよ
うに混合し、これを遠心分離してリンパ球とミエローマ
細胞の混合沈澱物を得、これにポリエチレングリコール
またはセンダイウイルスを含む細胞培養用培地を加え、
懸濁することにより行なうことができるが、操作が容易
であることより、30%〜60%のポリエチレングリコ
ールを用いることが好ましい。ハイブリドーマ株の選択
は、融合後の細胞懸濁液を遠心して上清を除き、これに
ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンと10%〜
20%のウシ胎児血清を含む細胞培養用培地に再懸濁し
て、この懸濁液を培養用プレートに分注することにより
行なうことができる。この操作により選択されたハイブ
リドーマ細胞をさらにヒポキサンチン、チミジンと10
%〜20%のウシ胎児血清を含む細胞培養用培地で培養
し、最終的には10%〜20%のウシ胎児血清を含む細
胞培養用培地で培養する。この間、増殖したハイブリド
ーマ細胞は培地上清中に抗体を産生するため、酵素免疫
測定法、ラジオアイソトープ免疫測定法、プラーク測定
法、凝集反応法等を用いて目的の抗体の有無を調べるこ
とができるが、操作のしやすさから酵素免疫測定法を用
いることが望ましい。この酵素免疫測定法は以下のよう
にして行なうことができる。前記Aで調製した免疫用抗
原を酵素免疫測定法用96穴プレートの各ウェルに固定
化して、次にウシ血清アルブミン、卵白アルブミン、笠
貝(陣笠貝、すかし貝)ヘモシアニン、スキムミルク、
免疫グロブリン等の生体高分子を各ウェルに固定化す
る。これは次の操作でハイブリドーマ細胞の産生した抗
体がウェルに非特異的に吸着するのを防ぐためである。
一定時間静置した後、上清液を捨て洗浄液(リン酸緩衝
液と生理食塩水溶液の混合液、界面活性剤を含む場合も
ある)で各ウェルを洗浄する。これに、ハイブリドーマ
細胞培養上清液を添加し一定時間静置する。同様に洗浄
液で各ウェルを洗浄し、次に酵素標識抗体、例えばマウ
スを用いた場合には抗マウスIgG抗体をアルカリホス
ファターゼや西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラク
トシダーゼ等の酵素で標識化したものを各ウェルに添加
し、一定時間静置する。洗浄液で各ウェルを洗浄し、次
に、用いた酵素に各々対応した基質溶液を添加し反応さ
せる。培養上清液中に目的とする抗体が存在していた場
合、酵素反応により生じた基質の色の変化を、肉眼か、
もしくは機械的に確認することができる。このようにし
て、目的とする抗体を産生しているハイブリドーマ細胞
を得ることができる。
ス由来のP3−X63/Ag8株、NSI/1Ag4.
1株、X63/AG8.653株、NSO/u株、SP
2/OAG14株、ラット由来のY3−AG1.2.3
株、YB2/3.0AG20株、IR983株、ヒト由
来GH15006TG−A12株などを挙げることがで
きる。細胞融合は、前述したような免疫された動物のリ
ンパ球とミエローマ細胞を約2:1〜10:1になるよ
うに混合し、これを遠心分離してリンパ球とミエローマ
細胞の混合沈澱物を得、これにポリエチレングリコール
またはセンダイウイルスを含む細胞培養用培地を加え、
懸濁することにより行なうことができるが、操作が容易
であることより、30%〜60%のポリエチレングリコ
ールを用いることが好ましい。ハイブリドーマ株の選択
は、融合後の細胞懸濁液を遠心して上清を除き、これに
ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンと10%〜
20%のウシ胎児血清を含む細胞培養用培地に再懸濁し
て、この懸濁液を培養用プレートに分注することにより
行なうことができる。この操作により選択されたハイブ
リドーマ細胞をさらにヒポキサンチン、チミジンと10
%〜20%のウシ胎児血清を含む細胞培養用培地で培養
し、最終的には10%〜20%のウシ胎児血清を含む細
胞培養用培地で培養する。この間、増殖したハイブリド
ーマ細胞は培地上清中に抗体を産生するため、酵素免疫
測定法、ラジオアイソトープ免疫測定法、プラーク測定
法、凝集反応法等を用いて目的の抗体の有無を調べるこ
とができるが、操作のしやすさから酵素免疫測定法を用
いることが望ましい。この酵素免疫測定法は以下のよう
にして行なうことができる。前記Aで調製した免疫用抗
原を酵素免疫測定法用96穴プレートの各ウェルに固定
化して、次にウシ血清アルブミン、卵白アルブミン、笠
貝(陣笠貝、すかし貝)ヘモシアニン、スキムミルク、
免疫グロブリン等の生体高分子を各ウェルに固定化す
る。これは次の操作でハイブリドーマ細胞の産生した抗
体がウェルに非特異的に吸着するのを防ぐためである。
一定時間静置した後、上清液を捨て洗浄液(リン酸緩衝
液と生理食塩水溶液の混合液、界面活性剤を含む場合も
ある)で各ウェルを洗浄する。これに、ハイブリドーマ
細胞培養上清液を添加し一定時間静置する。同様に洗浄
液で各ウェルを洗浄し、次に酵素標識抗体、例えばマウ
スを用いた場合には抗マウスIgG抗体をアルカリホス
ファターゼや西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラク
トシダーゼ等の酵素で標識化したものを各ウェルに添加
し、一定時間静置する。洗浄液で各ウェルを洗浄し、次
に、用いた酵素に各々対応した基質溶液を添加し反応さ
せる。培養上清液中に目的とする抗体が存在していた場
合、酵素反応により生じた基質の色の変化を、肉眼か、
もしくは機械的に確認することができる。このようにし
て、目的とする抗体を産生しているハイブリドーマ細胞
を得ることができる。
【0020】D.ハイブリドーマ細胞のクローニング 前記Cで確認されたウェル中の細胞は、遺伝的に異なる
ハイブリドーマ細胞の混合物である可能性があるため、
クローニング操作により単一な遺伝子からなるハイブリ
ドーマ細胞群を得る必要がある。この方法には限界希釈
法、シングルセルマニピュレーション法、軟寒天上のコ
ロニーを一つずつ拾い上げる方法などが挙げられるが、
特別な装置を使わない点で限界希釈法を用いることが望
ましい。この限界希釈法は以下のようにして行なうこと
ができる。上記ハイブリドーマ細胞を200個/ml、
50個/ml、10個/mlとなるように10%〜20
%ウシ胎児血清を含む細胞培養用培地で調整し、各々の
調整液を細胞培養用96穴プレート上の3、45、48
ウェルに0.1mlずつ分注する。このプレートをCO
2インキュベータ中で培養し、一つのコロニーが一つの
ハイブリドーマ細胞由来であることが確認されるような
ウェルを選択する。これらのウェルの上清液中に存在す
るモノクローナル抗体がメタンフェタミンを認識するか
どうかを、前記Cの酵素免疫測定法により再検討する。
このようにして、単一な遺伝子からなるハイブリドーマ
細胞群が得られたならば、この細胞から産生された抗体
はモノクローナル抗体であるといえる。
ハイブリドーマ細胞の混合物である可能性があるため、
クローニング操作により単一な遺伝子からなるハイブリ
ドーマ細胞群を得る必要がある。この方法には限界希釈
法、シングルセルマニピュレーション法、軟寒天上のコ
ロニーを一つずつ拾い上げる方法などが挙げられるが、
特別な装置を使わない点で限界希釈法を用いることが望
ましい。この限界希釈法は以下のようにして行なうこと
ができる。上記ハイブリドーマ細胞を200個/ml、
50個/ml、10個/mlとなるように10%〜20
%ウシ胎児血清を含む細胞培養用培地で調整し、各々の
調整液を細胞培養用96穴プレート上の3、45、48
ウェルに0.1mlずつ分注する。このプレートをCO
2インキュベータ中で培養し、一つのコロニーが一つの
ハイブリドーマ細胞由来であることが確認されるような
ウェルを選択する。これらのウェルの上清液中に存在す
るモノクローナル抗体がメタンフェタミンを認識するか
どうかを、前記Cの酵素免疫測定法により再検討する。
このようにして、単一な遺伝子からなるハイブリドーマ
細胞群が得られたならば、この細胞から産生された抗体
はモノクローナル抗体であるといえる。
【0021】E.モノクローナル抗体の調製 メタンフェタミンに対するモノクローナル抗体の調製に
は、前記Dで得たハイブリドーマ細胞をフラスコ内、も
しくは哺乳動物の腹腔内で培養することにより行なうこ
とができる。ハイブリドーマ細胞のフラスコ内での培養
は、0%〜20%のウシ胎児血清を含む細胞培養用培地
を用いて行う。この時、ハイブリドーマ細胞を最大限増
殖させ、その後遠心分離を行えば、分泌されたモノクロ
ーナル抗体が上清中に得られる。ハイブリドーマ細胞の
腹腔内での培養は、1×106〜10×106個の細胞
を、プリスタン等の鉱物油を投与した動物の腹腔内に注
入する。この時用いる動物種は、ハイブリドーマ細胞の
作成に用いたミエローマ細胞が増殖し易いように、由来
となっているミエローマ細胞と同種、同系の動物を用い
ることが望ましい。例えばマウスを用いた場合、この操
作により1〜2週間後から腹腔内にハイブリドーマ細胞
の増殖が認められ、それにともない腹腔内に腹水が蓄積
する。目的のモノクローナル抗体は腹水中に存在してい
るため腹腔より腹水を回収し、さらに、塩析、透析、イ
オン交換クロマトグラフィー、アフィニテイクロマトグ
ラフィー等の操作によりモノクローナル抗体を分離精製
することができる。
は、前記Dで得たハイブリドーマ細胞をフラスコ内、も
しくは哺乳動物の腹腔内で培養することにより行なうこ
とができる。ハイブリドーマ細胞のフラスコ内での培養
は、0%〜20%のウシ胎児血清を含む細胞培養用培地
を用いて行う。この時、ハイブリドーマ細胞を最大限増
殖させ、その後遠心分離を行えば、分泌されたモノクロ
ーナル抗体が上清中に得られる。ハイブリドーマ細胞の
腹腔内での培養は、1×106〜10×106個の細胞
を、プリスタン等の鉱物油を投与した動物の腹腔内に注
入する。この時用いる動物種は、ハイブリドーマ細胞の
作成に用いたミエローマ細胞が増殖し易いように、由来
となっているミエローマ細胞と同種、同系の動物を用い
ることが望ましい。例えばマウスを用いた場合、この操
作により1〜2週間後から腹腔内にハイブリドーマ細胞
の増殖が認められ、それにともない腹腔内に腹水が蓄積
する。目的のモノクローナル抗体は腹水中に存在してい
るため腹腔より腹水を回収し、さらに、塩析、透析、イ
オン交換クロマトグラフィー、アフィニテイクロマトグ
ラフィー等の操作によりモノクローナル抗体を分離精製
することができる。
【0022】F.担体上へのモノクローナル抗体の担持 ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルメタクリレート、スチレン等の合成樹脂は蛋白質を
吸着するため、これらを材質とする容器、またはスティ
ック等の担体表面上に、モノクローナル抗体を効率よく
結合させることができる。この反応は室温において、5
〜15分間で終了するが、反応終了後、グルタルアルデ
ヒド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド、ジメチルホルムアミド、マレイン
イミドベンゾイルオキシサクシンイミド等の架橋剤を用
いることにより、モノクローナル抗体が担体から剥離し
ないように、また、モノクローナル抗体がより多く担体
に吸着するように調製することもできる。
チルメタクリレート、スチレン等の合成樹脂は蛋白質を
吸着するため、これらを材質とする容器、またはスティ
ック等の担体表面上に、モノクローナル抗体を効率よく
結合させることができる。この反応は室温において、5
〜15分間で終了するが、反応終了後、グルタルアルデ
ヒド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド、ジメチルホルムアミド、マレイン
イミドベンゾイルオキシサクシンイミド等の架橋剤を用
いることにより、モノクローナル抗体が担体から剥離し
ないように、また、モノクローナル抗体がより多く担体
に吸着するように調製することもできる。
【0023】〔メタンフェタミンに特異的に反応するモ
ノクローナル抗体の検索方法について〕 (1)N−メチル−N−(4−アミノブチル)メタンフ
ェタミンの合成 メタンフェタミンを適当な蛋白質に結合させるために、
例えばChengらの方法〔FEBS LETTERS
36,339(1973)〕、Iwasakiらの方
法〔日法医誌41,217,(1987)〕に準じ、メ
タンフェタミンにアミノ基の導入を行った。400mg
のメタンフェタミンを40mlの脱水したエタノールに
溶解し、2.3gのN−(4−ブロモブチル)フタルイ
ミドと900mgの炭酸ナトリウムを添加して、窒素ガ
スの存在下で80℃、40時間還流した。次に、炭酸ナ
トリウムを濾過により除去し、等量の1N塩酸を加え、
さらに等量のベンゼンで3回抽出した。水層に等量のク
ロロホルムを加え、3回抽出した。得られたクロロホル
ム層を合し、脱水後、濃縮した。この操作によりN−メ
チル−N−ブチルフタルイミドメタンフェタミンが得ら
れた。これに10mlのエタノールと0.1mlの90
%の抱水ヒドラジンを添加して窒素ガス存在下で2時間
80℃で反応させた。反応終了後、エタノールを留去し
1N塩酸を20ml添加した。この水溶液を等量のクロ
ロホルムを用いて3回抽出し、水層に2N水酸化ナトリ
ウムを滴下してpH10に調整した。この水溶液を等量
のクロロホルムを用いて3回抽出し、クロロホルム層を
合し脱水後、濃縮した。このようにして、1.27gの
N−メチル−N−(4−アミノブチル)メタンフェタミ
ンを得た。また、マススペクトル分析機、核磁気共鳴分
析機を用いて、このN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)メタンフェタミンの構造を確認した。
ノクローナル抗体の検索方法について〕 (1)N−メチル−N−(4−アミノブチル)メタンフ
ェタミンの合成 メタンフェタミンを適当な蛋白質に結合させるために、
例えばChengらの方法〔FEBS LETTERS
36,339(1973)〕、Iwasakiらの方
法〔日法医誌41,217,(1987)〕に準じ、メ
タンフェタミンにアミノ基の導入を行った。400mg
のメタンフェタミンを40mlの脱水したエタノールに
溶解し、2.3gのN−(4−ブロモブチル)フタルイ
ミドと900mgの炭酸ナトリウムを添加して、窒素ガ
スの存在下で80℃、40時間還流した。次に、炭酸ナ
トリウムを濾過により除去し、等量の1N塩酸を加え、
さらに等量のベンゼンで3回抽出した。水層に等量のク
ロロホルムを加え、3回抽出した。得られたクロロホル
ム層を合し、脱水後、濃縮した。この操作によりN−メ
チル−N−ブチルフタルイミドメタンフェタミンが得ら
れた。これに10mlのエタノールと0.1mlの90
%の抱水ヒドラジンを添加して窒素ガス存在下で2時間
80℃で反応させた。反応終了後、エタノールを留去し
1N塩酸を20ml添加した。この水溶液を等量のクロ
ロホルムを用いて3回抽出し、水層に2N水酸化ナトリ
ウムを滴下してpH10に調整した。この水溶液を等量
のクロロホルムを用いて3回抽出し、クロロホルム層を
合し脱水後、濃縮した。このようにして、1.27gの
N−メチル−N−(4−アミノブチル)メタンフェタミ
ンを得た。また、マススペクトル分析機、核磁気共鳴分
析機を用いて、このN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)メタンフェタミンの構造を確認した。
【0024】(2)N−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)メタンフェタミン−ウシ血清アルブミン複合体の調
製 免疫用抗原の合成は上記のN−メチル−N−(4−アミ
ノブチル)メタンフェタミンを用いて行った。25mg
のN−メチル−N−(4−アミノブチル)メタンフェタ
ミンを1mlの脱イオン水に溶解後、50mgのウシ血
清アルブミンを1mlの生理食塩水を含むリン酸緩衝液
(pH7.4)に溶解して添加し、更に5mlの25%
グルタルアルデヒドを添加した。反応は室温で16時間
撹拌しながら行った。反応終了後、全反応液を生理食塩
水を含むリン酸緩衝液(pH7.4)に対して透析し、
未反応のグルタルアルデヒドとN−メチル−N−(4−
アミノブチル)メタンフェタミンを除き、N−メチル−
N−(4−アミノブチル)メタンフェタミン−ウシ血清
アルブミン複合体を得た。このN−メチル−N−(4−
アミノブチル)メタンフェタミン−ウシ血清アルブミン
複合体をマウスの免疫用抗原として用いた。
ル)メタンフェタミン−ウシ血清アルブミン複合体の調
製 免疫用抗原の合成は上記のN−メチル−N−(4−アミ
ノブチル)メタンフェタミンを用いて行った。25mg
のN−メチル−N−(4−アミノブチル)メタンフェタ
ミンを1mlの脱イオン水に溶解後、50mgのウシ血
清アルブミンを1mlの生理食塩水を含むリン酸緩衝液
(pH7.4)に溶解して添加し、更に5mlの25%
グルタルアルデヒドを添加した。反応は室温で16時間
撹拌しながら行った。反応終了後、全反応液を生理食塩
水を含むリン酸緩衝液(pH7.4)に対して透析し、
未反応のグルタルアルデヒドとN−メチル−N−(4−
アミノブチル)メタンフェタミンを除き、N−メチル−
N−(4−アミノブチル)メタンフェタミン−ウシ血清
アルブミン複合体を得た。このN−メチル−N−(4−
アミノブチル)メタンフェタミン−ウシ血清アルブミン
複合体をマウスの免疫用抗原として用いた。
【0025】(3)メタンフェタミンに特異的に反応す
るモノクローナル抗体の検索 (1)で合成したN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)メタンフェタミン−ウシ血清アルブミン複合体を免
疫用抗原として、6ヶ月間に渡りマウスに接種した。定
法に従ってマウス脾臓細胞を取りだし、ミエローマ細胞
(SP2/0−Ag14株)と細胞融合してハイブリド
ーマ細胞を得た。クローニングを行った後、各細胞の培
養上清液を用いてメタンフェタミンに特異的に反応する
モノクローナル抗体の検索を行った。メタンフェタミン
に特異的に反応するモノクローナル抗体の検索は、ハイ
ブリドーマ株である4B2株、2C3株、8Cl株、D
6株、4F5株、9H11株、2H3株をそれぞれ用い
てメタンフェタミン、エフェドリン、メチルエフェドリ
ン等による競争阻害を指標として行った。競争阻害実験
は、免疫用抗原を固定化した96ウエルマイクロプレー
トの各ウエルに各抗体1種類とメタンフェタミン等の各
薬剤1種類(終濃度100μg/ml)を加えて30分
静置した後に、各ウエルを洗浄し、ウエルに残った抗体
の量を二次抗体(西洋ワサビパーオキシダーゼ標識抗マ
ウスイムノグロブリン)にて測定した。ウエルに残った
抗体量は、二次抗体による酵素反応生成物が発色してい
るので、415nmの吸光度として測定できる。415
nmの吸光度が高いほどウエル中に抗体が残っているこ
とを示し、メタンフェタミン等の薬剤の添加によって4
15nmの吸光度が低下すれば、そのウエルに加えた抗
体は添加した薬剤に対して反応していることを示すもの
である。それぞれの結果を図11〜図17に示した。な
お、図11〜図17中、 MAはメタンフェタミン EPはエフェドリン MEPはメチルエフェドリン DBEDはジベンジルエチレンジアミン BMAはベンジルメチルアミン MPAはN−メチルフェネチルアミン PEAはフェニルエチルアミン BAはベンジルアミン PAは2−フェネチルアミン TEAは2−(p−トルイル)エチルアミン の場合を示している。図11は、ハイブリドーマ株4B
2株由来のモノクローナル抗体を用いた場合の各種表示
試薬の反応選択性を、それぞれの反応液の415nm吸
光度の相対比較により示す。図12は、ハイブリドーマ
株2C3株由来のモノクローナル抗体を用いた場合の各
種表示試薬の反応選択性を、それぞれの反応液の415
nm吸光度の相対比較により示す。図13は、ハイブリ
ドーマ株8Cl株由来のモノクローナル抗体を用いた場
合の各種表示試薬の反応選択性を、それぞれの反応液の
415nm吸光度の相対比較により示す。図14は、ハ
イブリドーマ株D6株由来のモノクローナル抗体を用い
た場合の各種表示試薬の反応選択性を、それぞれの反応
液の415nm吸光度の相対比較により示す。図15
は、ハイブリドーマ株4F5株由来のモノクローナル抗
体を用いた場合の各種表示試薬の反応選択性を、それぞ
れの反応液の415nm吸光度の相対比較により示す。
図16は、ハイブリドーマ株9H11株由来のモノクロ
ーナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応選択性
を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対比較に
より示す。図17は、ハイブリドーマ株2H3株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。その結果、メタンフェタミンでのみ強
く阻害される(吸光度の低い)抗体がハイブリドーマ細
胞8C1株の産生する抗体であることが確認できたの
で、モノクローナル抗体としてこれを選択した。
るモノクローナル抗体の検索 (1)で合成したN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)メタンフェタミン−ウシ血清アルブミン複合体を免
疫用抗原として、6ヶ月間に渡りマウスに接種した。定
法に従ってマウス脾臓細胞を取りだし、ミエローマ細胞
(SP2/0−Ag14株)と細胞融合してハイブリド
ーマ細胞を得た。クローニングを行った後、各細胞の培
養上清液を用いてメタンフェタミンに特異的に反応する
モノクローナル抗体の検索を行った。メタンフェタミン
に特異的に反応するモノクローナル抗体の検索は、ハイ
ブリドーマ株である4B2株、2C3株、8Cl株、D
6株、4F5株、9H11株、2H3株をそれぞれ用い
てメタンフェタミン、エフェドリン、メチルエフェドリ
ン等による競争阻害を指標として行った。競争阻害実験
は、免疫用抗原を固定化した96ウエルマイクロプレー
トの各ウエルに各抗体1種類とメタンフェタミン等の各
薬剤1種類(終濃度100μg/ml)を加えて30分
静置した後に、各ウエルを洗浄し、ウエルに残った抗体
の量を二次抗体(西洋ワサビパーオキシダーゼ標識抗マ
ウスイムノグロブリン)にて測定した。ウエルに残った
抗体量は、二次抗体による酵素反応生成物が発色してい
るので、415nmの吸光度として測定できる。415
nmの吸光度が高いほどウエル中に抗体が残っているこ
とを示し、メタンフェタミン等の薬剤の添加によって4
15nmの吸光度が低下すれば、そのウエルに加えた抗
体は添加した薬剤に対して反応していることを示すもの
である。それぞれの結果を図11〜図17に示した。な
お、図11〜図17中、 MAはメタンフェタミン EPはエフェドリン MEPはメチルエフェドリン DBEDはジベンジルエチレンジアミン BMAはベンジルメチルアミン MPAはN−メチルフェネチルアミン PEAはフェニルエチルアミン BAはベンジルアミン PAは2−フェネチルアミン TEAは2−(p−トルイル)エチルアミン の場合を示している。図11は、ハイブリドーマ株4B
2株由来のモノクローナル抗体を用いた場合の各種表示
試薬の反応選択性を、それぞれの反応液の415nm吸
光度の相対比較により示す。図12は、ハイブリドーマ
株2C3株由来のモノクローナル抗体を用いた場合の各
種表示試薬の反応選択性を、それぞれの反応液の415
nm吸光度の相対比較により示す。図13は、ハイブリ
ドーマ株8Cl株由来のモノクローナル抗体を用いた場
合の各種表示試薬の反応選択性を、それぞれの反応液の
415nm吸光度の相対比較により示す。図14は、ハ
イブリドーマ株D6株由来のモノクローナル抗体を用い
た場合の各種表示試薬の反応選択性を、それぞれの反応
液の415nm吸光度の相対比較により示す。図15
は、ハイブリドーマ株4F5株由来のモノクローナル抗
体を用いた場合の各種表示試薬の反応選択性を、それぞ
れの反応液の415nm吸光度の相対比較により示す。
図16は、ハイブリドーマ株9H11株由来のモノクロ
ーナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応選択性
を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対比較に
より示す。図17は、ハイブリドーマ株2H3株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。その結果、メタンフェタミンでのみ強
く阻害される(吸光度の低い)抗体がハイブリドーマ細
胞8C1株の産生する抗体であることが確認できたの
で、モノクローナル抗体としてこれを選択した。
【0026】〔ハイブリドーマ細胞8C1株(微工研菌
寄第13148号、特願平5−251067号)の産生
するモノクローナル抗体の精製について〕メタンフェタ
ミンに特異的に反応するモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマ細胞として、8C1株(微工研菌寄第1
3148号)を選抜した。8C1株の培養上清液400
mlに45%飽和になるように硫酸アンモニウムを加
え、抗体を含む蛋白質画分を不溶体として得た。150
00rpm、30分の遠心分離にて抗体を含む蛋白質画
分を培養上清液から分離した。抗体を含む蛋白質画分は
pH8のリン酸緩衝液に再溶解し、プロテインGをリガ
ンドとしたアフィニティークロマトに供した。一連の操
作によりモノクローナル抗体を26mg得た。
寄第13148号、特願平5−251067号)の産生
するモノクローナル抗体の精製について〕メタンフェタ
ミンに特異的に反応するモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマ細胞として、8C1株(微工研菌寄第1
3148号)を選抜した。8C1株の培養上清液400
mlに45%飽和になるように硫酸アンモニウムを加
え、抗体を含む蛋白質画分を不溶体として得た。150
00rpm、30分の遠心分離にて抗体を含む蛋白質画
分を培養上清液から分離した。抗体を含む蛋白質画分は
pH8のリン酸緩衝液に再溶解し、プロテインGをリガ
ンドとしたアフィニティークロマトに供した。一連の操
作によりモノクローナル抗体を26mg得た。
【0027】基質として尿素を使用した場合に用いるこ
とのpH指示薬(pH試験紙を含む)としては、ブロモ
クレゾールパープル、ブロモフェノールブルー、コンゴ
ーレッド、メチルオレンジ、レザズリン、メチルレッ
ド、クロロフェノールレッド、ヘマトキシリン(アルカ
リ性)、ブリリアントイエロー、ニュートラルレッド、
フェノールレッド、m−クレゾールレッド、m−クレゾ
ールレッドナトリウム塩、m−クレゾールパープル、チ
モールブルーなどを例示することができる。
とのpH指示薬(pH試験紙を含む)としては、ブロモ
クレゾールパープル、ブロモフェノールブルー、コンゴ
ーレッド、メチルオレンジ、レザズリン、メチルレッ
ド、クロロフェノールレッド、ヘマトキシリン(アルカ
リ性)、ブリリアントイエロー、ニュートラルレッド、
フェノールレッド、m−クレゾールレッド、m−クレゾ
ールレッドナトリウム塩、m−クレゾールパープル、チ
モールブルーなどを例示することができる。
【0028】〔メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示すモノクローナル抗体が認識できるアミン類の
選択〕 前記A.免疫用抗原の調製の項で記載した方法で調製し
た免疫用抗原溶液を、酵素免疫測定用96穴プレートの
各ウエルに一定量分注する。この酵素免疫測定用96穴
プレートを一定時間静置し免疫用抗原をウエルに固定す
る。一定時間後、内容物を捨て、次にウシ血清アルブミ
ン、卵白アルブミン、陣笠貝ヘモシアニン、スキムミル
ク、免疫グロブリン等の蛋白質溶液を各ウエルに一定量
分注する。これは次の操作中、ハイブリドーマ細胞の産
生した抗体がウエル内部に非特異的に吸着するのを防ぐ
ためである。以上の操作を終えた酵素免疫測定用96穴
プレートの各ウエルに、前記E.モノクローナル抗体の
調製の項で記載した方法により精製したモノクローナル
抗体と前記一般式(I)で表されるアミン類を含む各種
アミン類の内の一種類を混合して一定量分注する。次
に、酵素標識抗体(例えば、マウスを用いた場合には抗
マウスイムノグロブリンG抗体にアルカリホスファター
ゼや西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダー
ゼ等の酵素が結合したもの)を各ウエルに一定量添加す
る。一定時間静置した後に各ウエルを洗浄し、用いた酵
素に各々対応した基質溶液を添加し酵素反応を行なう。
培養上清液中に目的とする抗体が存在していた場合、酵
素反応により生じた基質の色の変化は肉眼もしくは機械
的に確認することができる。実験に供されたアミン類の
中に、このモノクローナル抗体が認識することができる
化合物が存在するならば、その化合物はモノクローナル
抗体と結合し、酵素免疫測定用96穴プレートの各ウエ
ルに担持された抗原とモノクローナル抗体との結合を競
争的に阻害する。従って、モノクローナル抗体が認識す
ることができる化合物とモノクローナル抗体の混合物を
分注したウエルは、モノクローナル抗体が残らないの
で、酵素反応により生ずるはずの基質の色の変化が弱く
なるかあるいは観察されない。この様にして、モノクロ
ーナル抗体が認識することができる化合物を各種アミン
類の中から選びだすことができる。
反応を示すモノクローナル抗体が認識できるアミン類の
選択〕 前記A.免疫用抗原の調製の項で記載した方法で調製し
た免疫用抗原溶液を、酵素免疫測定用96穴プレートの
各ウエルに一定量分注する。この酵素免疫測定用96穴
プレートを一定時間静置し免疫用抗原をウエルに固定す
る。一定時間後、内容物を捨て、次にウシ血清アルブミ
ン、卵白アルブミン、陣笠貝ヘモシアニン、スキムミル
ク、免疫グロブリン等の蛋白質溶液を各ウエルに一定量
分注する。これは次の操作中、ハイブリドーマ細胞の産
生した抗体がウエル内部に非特異的に吸着するのを防ぐ
ためである。以上の操作を終えた酵素免疫測定用96穴
プレートの各ウエルに、前記E.モノクローナル抗体の
調製の項で記載した方法により精製したモノクローナル
抗体と前記一般式(I)で表されるアミン類を含む各種
アミン類の内の一種類を混合して一定量分注する。次
に、酵素標識抗体(例えば、マウスを用いた場合には抗
マウスイムノグロブリンG抗体にアルカリホスファター
ゼや西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダー
ゼ等の酵素が結合したもの)を各ウエルに一定量添加す
る。一定時間静置した後に各ウエルを洗浄し、用いた酵
素に各々対応した基質溶液を添加し酵素反応を行なう。
培養上清液中に目的とする抗体が存在していた場合、酵
素反応により生じた基質の色の変化は肉眼もしくは機械
的に確認することができる。実験に供されたアミン類の
中に、このモノクローナル抗体が認識することができる
化合物が存在するならば、その化合物はモノクローナル
抗体と結合し、酵素免疫測定用96穴プレートの各ウエ
ルに担持された抗原とモノクローナル抗体との結合を競
争的に阻害する。従って、モノクローナル抗体が認識す
ることができる化合物とモノクローナル抗体の混合物を
分注したウエルは、モノクローナル抗体が残らないの
で、酵素反応により生ずるはずの基質の色の変化が弱く
なるかあるいは観察されない。この様にして、モノクロ
ーナル抗体が認識することができる化合物を各種アミン
類の中から選びだすことができる。
【0029】〔メタンフェタミン検出用酵素標識抗原の
調製〕前記一般式(I)で表されるアミン類と任意の酵
素を結合させた複合体を合成し、これらをメタンフェタ
ミン検出用酵素標識抗原とした。酵素としては、β−ガ
ラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アセチルコ
リンエステラーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、西洋ワ
サビペルオキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グルコ
アミラーゼ、チロシナーゼ、ウレアーゼなどが用いられ
る。また、前記一般式(I)で表されるアミン類と酵素
を結合させる試薬としては、グルタルアルデヒド、1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド、ジメチルホルムアミド、マレイミドベンゾイル
オキシサクシンイミドなどが用いられる。
調製〕前記一般式(I)で表されるアミン類と任意の酵
素を結合させた複合体を合成し、これらをメタンフェタ
ミン検出用酵素標識抗原とした。酵素としては、β−ガ
ラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アセチルコ
リンエステラーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、西洋ワ
サビペルオキシダーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グルコ
アミラーゼ、チロシナーゼ、ウレアーゼなどが用いられ
る。また、前記一般式(I)で表されるアミン類と酵素
を結合させる試薬としては、グルタルアルデヒド、1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド、ジメチルホルムアミド、マレイミドベンゾイル
オキシサクシンイミドなどが用いられる。
【0030】〔メタンフェタミン検出用酵素標識抗原を
用いたメタンフェタミン検知方法〕本発明のメタンフェ
タミン検知方法では、モノクローナル抗体結合担体を
0.1〜2%の蛋白質(例えばウシ血清アルブミン、陣
笠貝ヘモシアニン、卵白アルブミンなど)等を含む緩衝
液中にて、尿や唾液などのサンプルとともに反応させ
る。サンプル中にメタンフェタミンが存在しなければ
(陰性)、モノクローナル抗体結合担体には何も結合し
ない。この担体を適当な洗浄液を用いて洗浄し、メタン
フェタミン検出用酵素標識抗原と反応させる。メタンフ
ェタミン検出用酵素標識抗原は、抗原抗体反応によりモ
ノクローナル抗体結合担体に結合する。さらに、この担
体を適当な洗浄液を用いて洗浄し、メタンフェタミン検
出用酵素標識抗原の各酵素に対応する基質溶液を反応さ
せ、その変化を肉眼あるいは機械的に確認する。この反
応において、サンプル中にメタンフェタミンが存在して
いる(陽性)場合には、メタンフェタミンがモノクロー
ナル抗体結合担体に結合してしまい、次のメタンフェタ
ミン検出用酵素標識抗原のモノクローナル抗体結合担体
への結合が阻害される。従って、メタンフェタミン検出
用酵素標識抗原によって基質が十分に変換される陰性の
場合と比較して、陽性の場合のサンプル中のメタンフェ
タミンの存在が確認できる。
用いたメタンフェタミン検知方法〕本発明のメタンフェ
タミン検知方法では、モノクローナル抗体結合担体を
0.1〜2%の蛋白質(例えばウシ血清アルブミン、陣
笠貝ヘモシアニン、卵白アルブミンなど)等を含む緩衝
液中にて、尿や唾液などのサンプルとともに反応させ
る。サンプル中にメタンフェタミンが存在しなければ
(陰性)、モノクローナル抗体結合担体には何も結合し
ない。この担体を適当な洗浄液を用いて洗浄し、メタン
フェタミン検出用酵素標識抗原と反応させる。メタンフ
ェタミン検出用酵素標識抗原は、抗原抗体反応によりモ
ノクローナル抗体結合担体に結合する。さらに、この担
体を適当な洗浄液を用いて洗浄し、メタンフェタミン検
出用酵素標識抗原の各酵素に対応する基質溶液を反応さ
せ、その変化を肉眼あるいは機械的に確認する。この反
応において、サンプル中にメタンフェタミンが存在して
いる(陽性)場合には、メタンフェタミンがモノクロー
ナル抗体結合担体に結合してしまい、次のメタンフェタ
ミン検出用酵素標識抗原のモノクローナル抗体結合担体
への結合が阻害される。従って、メタンフェタミン検出
用酵素標識抗原によって基質が十分に変換される陰性の
場合と比較して、陽性の場合のサンプル中のメタンフェ
タミンの存在が確認できる。
【0031】メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗
原を用いたメタンフェタミンの検出方法の1例は、つぎ
のとおりである。前記方法で調製したモノクローナル抗
体結合担体を、1〜100μg/mlのメタンフェタミ
ン検出用ウレアーゼ標識抗原と0.1〜2%の蛋白質
〔例えばウシ血清アルブミン(BSA)、笠貝ヘモシア
ニン(KLH)、卵白アルブミン(OVA)〕等の生体
高分子を含む緩衝液中にて、尿を例えば水酸化ナトリウ
ムやピプリジンのような塩基性物質で処理したサンプル
と反応させる。サンプル中にメタンフェタミンが存在し
なければ(陰性)、メタンフェタミン検出用ウレアーゼ
標識抗原は抗原抗体反応によりモノクローナル抗体結合
担体に結合する。この担体を洗浄液(リン酸、トリス塩
酸緩衝液、0.01〜1%の界面活性剤を含む場合もあ
る)を用いて洗浄し、次に標識されているウレアーゼに
対応する基質、すなわち尿素溶液中で反応させ、その変
化を発色の程度で肉眼あるいは分析装置にて確認する。
この反応において、サンプル中にメタンフェタミンが存
在している(陽性)場合には、反応溶液中のメタンフェ
タミンがモノクローナル抗体結合担体に結合してしま
い、メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原のモノ
クローナル抗体結合担体への結合が阻害される。従っ
て、基質の変換も阻害され、基質が十分に変換する陰性
の場合と比較して、陽性の場合のサンプル中のメタンフ
ェタミンの存在が確認できる。すなわち、サンプル中に
メタンフェタミンがなければ、メタンフェタミン検出用
ウレアーゼ標識抗原はモノクローナル抗体結合体と反応
し、その結果、尿素を分解してアンモニアを発生する。
したがって、反応系のpHが上昇するので、これをpH
指示薬(pH試薬紙を含む)で検知する。サンプル中に
メタンフェタミンが存在する場合には、メタンフェタミ
ンが抗体と反応するため、メタンフェタミン検出用ウレ
アーゼ標識抗原はモノクローナル抗体結合担体に結合で
きず、したがって尿素のほとんどを分解することができ
ない。その結果、系のpHはほとんど上昇せず、pH指
示薬の変色がおこらない。
原を用いたメタンフェタミンの検出方法の1例は、つぎ
のとおりである。前記方法で調製したモノクローナル抗
体結合担体を、1〜100μg/mlのメタンフェタミ
ン検出用ウレアーゼ標識抗原と0.1〜2%の蛋白質
〔例えばウシ血清アルブミン(BSA)、笠貝ヘモシア
ニン(KLH)、卵白アルブミン(OVA)〕等の生体
高分子を含む緩衝液中にて、尿を例えば水酸化ナトリウ
ムやピプリジンのような塩基性物質で処理したサンプル
と反応させる。サンプル中にメタンフェタミンが存在し
なければ(陰性)、メタンフェタミン検出用ウレアーゼ
標識抗原は抗原抗体反応によりモノクローナル抗体結合
担体に結合する。この担体を洗浄液(リン酸、トリス塩
酸緩衝液、0.01〜1%の界面活性剤を含む場合もあ
る)を用いて洗浄し、次に標識されているウレアーゼに
対応する基質、すなわち尿素溶液中で反応させ、その変
化を発色の程度で肉眼あるいは分析装置にて確認する。
この反応において、サンプル中にメタンフェタミンが存
在している(陽性)場合には、反応溶液中のメタンフェ
タミンがモノクローナル抗体結合担体に結合してしま
い、メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原のモノ
クローナル抗体結合担体への結合が阻害される。従っ
て、基質の変換も阻害され、基質が十分に変換する陰性
の場合と比較して、陽性の場合のサンプル中のメタンフ
ェタミンの存在が確認できる。すなわち、サンプル中に
メタンフェタミンがなければ、メタンフェタミン検出用
ウレアーゼ標識抗原はモノクローナル抗体結合体と反応
し、その結果、尿素を分解してアンモニアを発生する。
したがって、反応系のpHが上昇するので、これをpH
指示薬(pH試薬紙を含む)で検知する。サンプル中に
メタンフェタミンが存在する場合には、メタンフェタミ
ンが抗体と反応するため、メタンフェタミン検出用ウレ
アーゼ標識抗原はモノクローナル抗体結合担体に結合で
きず、したがって尿素のほとんどを分解することができ
ない。その結果、系のpHはほとんど上昇せず、pH指
示薬の変色がおこらない。
【0032】容器の場合には、その内壁に、スティック
等の場合はその表面に前記モノクローナル抗体の層また
はそれを含有する層を形成することにより担持させる。
等の場合はその表面に前記モノクローナル抗体の層また
はそれを含有する層を形成することにより担持させる。
【0033】〔測定用簡易キットとその使用法〕 (1)担体として容器を使用する場合について 通常の容器を使用する場合について(図1、2参照) 容器内壁に前記モノクローナル抗体および蛋白質よりな
る組成物を付着させる。好ましくは、ポリスチレン製試
験管に塗着させる。一方、前記のメタンフェタミン検出
用酵素標識抗原、好ましくはメタンフェタミン検出用ウ
レアーゼ標識抗原を用意する。測定用簡易キットは、少
なくとも、前記モノクローナル抗体および蛋白質よりな
る組成物を容器内壁に塗着した試験用容器、前記メタン
フェタミンまたは一般式(I)のアミン化合物酵素標識
抗体液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ
標識抗原液含有容器、基質溶液、好ましくは尿素とpH
指示薬を含む基質溶液含有容器および塩基性物質または
その溶液含有容器とを含む。
る組成物を付着させる。好ましくは、ポリスチレン製試
験管に塗着させる。一方、前記のメタンフェタミン検出
用酵素標識抗原、好ましくはメタンフェタミン検出用ウ
レアーゼ標識抗原を用意する。測定用簡易キットは、少
なくとも、前記モノクローナル抗体および蛋白質よりな
る組成物を容器内壁に塗着した試験用容器、前記メタン
フェタミンまたは一般式(I)のアミン化合物酵素標識
抗体液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ
標識抗原液含有容器、基質溶液、好ましくは尿素とpH
指示薬を含む基質溶液含有容器および塩基性物質または
その溶液含有容器とを含む。
【0034】好ましい測定用簡易キットとしては、 1、前記、モノクローナル抗体で内壁がコーティングさ
れている試験管(1〜5ml、とくに2〜3ml) 2、メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミン化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原
液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識
抗原液含有容器 3、基質溶液、好ましくは尿素溶液含有容器 4、塩基性物質またはその水溶液含有容器 5、洗浄液含有洗浄びん 6、定量用スポイト(0.1〜0.5ml、とくに0.
2〜0.3ml) 7、採尿用カップ よりなる。
れている試験管(1〜5ml、とくに2〜3ml) 2、メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミン化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原
液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識
抗原液含有容器 3、基質溶液、好ましくは尿素溶液含有容器 4、塩基性物質またはその水溶液含有容器 5、洗浄液含有洗浄びん 6、定量用スポイト(0.1〜0.5ml、とくに0.
2〜0.3ml) 7、採尿用カップ よりなる。
【0035】覚醒剤使用容疑者から採取した尿を適量の
塩基性物質による前処理を行った後、この処理済の尿と
メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液とを前記
試験用容器にいれ、7〜10分間反応させる(図1参
照)。反応終了後、内溶液を捨て洗浄液で充分洗浄して
未反応のメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液
を除去する。ついで、アンモニア検知用の溶液、例えば
pH指示薬と尿素含有液を加えて反応させる。pH指示
薬としてブロモクレゾールパープルを用いた場合には約
1分後に陽性(メタンフェタミン含有)の場合には、初
めの黄色のまま変化せず、陰性の場合には紫色に変化す
る(図2参照)。なお、発色を固定したい場合には例え
ば1%チメロザール溶液を加えることができる。
塩基性物質による前処理を行った後、この処理済の尿と
メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液とを前記
試験用容器にいれ、7〜10分間反応させる(図1参
照)。反応終了後、内溶液を捨て洗浄液で充分洗浄して
未反応のメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液
を除去する。ついで、アンモニア検知用の溶液、例えば
pH指示薬と尿素含有液を加えて反応させる。pH指示
薬としてブロモクレゾールパープルを用いた場合には約
1分後に陽性(メタンフェタミン含有)の場合には、初
めの黄色のまま変化せず、陰性の場合には紫色に変化す
る(図2参照)。なお、発色を固定したい場合には例え
ば1%チメロザール溶液を加えることができる。
【0036】担体として吸引可能な容器を使用する場
合について(図3、4参照) 図3、4に示すような吸引可能な容器内壁に前記モノク
ローナル抗体および蛋白質よりなる組成物を塗着させ
る。好ましくは、ポリスチレン製のピペット型容器の内
壁に塗布させる。一方、前記のメタンフェタミン検出用
酵素標識抗原、好ましくはメタンフエタミン検出用ウレ
アーゼ標識抗原を用意する。測定用簡易キットは、少な
くとも、前記モノクローナル抗体および蛋白質よるなる
組成物を容器内壁に塗着したピペット型容器、前記メタ
ンフエタミンまたは一般式(I)のアミン化合物酵素標
識抗体液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアー
ゼ標識抗原液含有容器、基質溶液、好ましくは尿素とp
H指示薬を含む基質溶液含有容器および塩基性物質また
はその溶液含有容器とを含む。
合について(図3、4参照) 図3、4に示すような吸引可能な容器内壁に前記モノク
ローナル抗体および蛋白質よりなる組成物を塗着させ
る。好ましくは、ポリスチレン製のピペット型容器の内
壁に塗布させる。一方、前記のメタンフェタミン検出用
酵素標識抗原、好ましくはメタンフエタミン検出用ウレ
アーゼ標識抗原を用意する。測定用簡易キットは、少な
くとも、前記モノクローナル抗体および蛋白質よるなる
組成物を容器内壁に塗着したピペット型容器、前記メタ
ンフエタミンまたは一般式(I)のアミン化合物酵素標
識抗体液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアー
ゼ標識抗原液含有容器、基質溶液、好ましくは尿素とp
H指示薬を含む基質溶液含有容器および塩基性物質また
はその溶液含有容器とを含む。
【0037】好ましい測定用簡易キットとしては、 1.前記モノクローナル抗体で内壁がコーティングされ
ているピペット型容器 2.メタンフエタミンまたは一般式(I)のアミン化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原
液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識
抗原液含有容器 3.基質溶液、好ましくは尿素溶液含有容器 4.塩基性物質またはその水溶液含有容器 5.洗浄液含有洗浄びん 6.定量用スポイト 7.採尿用カップ よりなる。
ているピペット型容器 2.メタンフエタミンまたは一般式(I)のアミン化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原
液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識
抗原液含有容器 3.基質溶液、好ましくは尿素溶液含有容器 4.塩基性物質またはその水溶液含有容器 5.洗浄液含有洗浄びん 6.定量用スポイト 7.採尿用カップ よりなる。
【0038】覚醒剤使用容疑者から採取した尿を適量の
塩基性物質による前処理を行った後、この処理済の尿と
メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液とを前記
ピペット型容器を注射器などに接続して吸引、注入し、
7〜10分間反応させる(図3参照)。反応終了後、内
溶液を捨て洗浄液で充分洗浄して未反応のメタンフェタ
ミン検出用ウレアーゼ標識標識抗原液を除去する。つい
で、アンモニア検知用の溶液、例えば、pH指示薬と尿
素含有液を加えて反応させる。pH指示薬としてブロモ
クレゾールパープルを用いた場合には約1分後に、陽性
(メタンフェタミン含有)の場合には、初めの黄色のま
ま変化せず、陰性の場合には紫色に変化する(図4参
照)。なお、発色を固定したい場合には例えば1%チメ
ロザール溶液を加えることができる。
塩基性物質による前処理を行った後、この処理済の尿と
メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液とを前記
ピペット型容器を注射器などに接続して吸引、注入し、
7〜10分間反応させる(図3参照)。反応終了後、内
溶液を捨て洗浄液で充分洗浄して未反応のメタンフェタ
ミン検出用ウレアーゼ標識標識抗原液を除去する。つい
で、アンモニア検知用の溶液、例えば、pH指示薬と尿
素含有液を加えて反応させる。pH指示薬としてブロモ
クレゾールパープルを用いた場合には約1分後に、陽性
(メタンフェタミン含有)の場合には、初めの黄色のま
ま変化せず、陰性の場合には紫色に変化する(図4参
照)。なお、発色を固定したい場合には例えば1%チメ
ロザール溶液を加えることができる。
【0039】担体としてスティックを使用する場合
(図5〜6参照) スティック、例えばポリスチレン製スティックに、前記
モノクローナル抗体を塗着し、測定用スティックとす
る。一方、メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミ
ン化合物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標
識抗原液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアー
ゼ標識抗原液を用意する。測定用簡易キットは、少なく
とも、前記モノクローナル抗体を塗着した測定用スティ
ック、前記メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミ
ン化合物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標
識抗原液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアー
ゼ標識抗原液を含有する容器、基質溶液、好ましくは尿
素とpH指示薬を含む基質溶液含有容器および塩基性物
質またはその溶液含有容器を含む。好ましい測定用簡易
キットとしては、 1.モノクローナル抗体を塗着したスティック 2.メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミン化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原
液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識
抗原液含有容器 3.基質溶液、好ましくは尿素溶液含有容器 4.塩基性物質またはその水溶液含有容器 5.洗浄用試験管 6.定量用スポイト 7.採尿用カップ よりなる。
(図5〜6参照) スティック、例えばポリスチレン製スティックに、前記
モノクローナル抗体を塗着し、測定用スティックとす
る。一方、メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミ
ン化合物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標
識抗原液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアー
ゼ標識抗原液を用意する。測定用簡易キットは、少なく
とも、前記モノクローナル抗体を塗着した測定用スティ
ック、前記メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミ
ン化合物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標
識抗原液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアー
ゼ標識抗原液を含有する容器、基質溶液、好ましくは尿
素とpH指示薬を含む基質溶液含有容器および塩基性物
質またはその溶液含有容器を含む。好ましい測定用簡易
キットとしては、 1.モノクローナル抗体を塗着したスティック 2.メタンフェタミンまたは一般式(I)のアミン化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原
液、好ましくはメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識
抗原液含有容器 3.基質溶液、好ましくは尿素溶液含有容器 4.塩基性物質またはその水溶液含有容器 5.洗浄用試験管 6.定量用スポイト 7.採尿用カップ よりなる。
【0040】覚醒剤使用容疑者から採取した尿を適量の
塩基性物質による前処理を行った後、この処理済の尿と
メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液とを任意
の試験用容器、例えば、試験管に入れ、ここへ前記ステ
ィックを浸す。浸漬時間は7〜10分間で充分反応する
(図5〜6参照)。反応終了後、洗浄液を含む試験管内
に前記スティックを浸漬して洗浄する。この洗浄方法を
1〜4回繰り返す。ついで、別途、尿素溶液を試験管に
入れ、この中に前記洗浄ずみのスティックを浸漬処理す
る。前記浸漬処理約1分間で試験管内の溶液は陽性の場
合は黄色のまま、陰性の場合は紫色に変化する(図6参
照)。なお、発色を固定したい場合には、たとえば1%
チメロザール溶液を加えることができる。
塩基性物質による前処理を行った後、この処理済の尿と
メタンフェタミン検出用ウレアーゼ標識抗原液とを任意
の試験用容器、例えば、試験管に入れ、ここへ前記ステ
ィックを浸す。浸漬時間は7〜10分間で充分反応する
(図5〜6参照)。反応終了後、洗浄液を含む試験管内
に前記スティックを浸漬して洗浄する。この洗浄方法を
1〜4回繰り返す。ついで、別途、尿素溶液を試験管に
入れ、この中に前記洗浄ずみのスティックを浸漬処理す
る。前記浸漬処理約1分間で試験管内の溶液は陽性の場
合は黄色のまま、陰性の場合は紫色に変化する(図6参
照)。なお、発色を固定したい場合には、たとえば1%
チメロザール溶液を加えることができる。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例を具体的に説明す
る。なお、これらの実施例は本発明を例示するためのも
のであって、本発明の範囲を限定するものではない。
る。なお、これらの実施例は本発明を例示するためのも
のであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0042】実施例1 A.メタンフェタミンに特異的に反応するモノクローナ
ル抗体の調製 本発明者等の発明にかかる特開平6−261784号公
報の記載に従ってメタンフェタミンに特異的に反応する
モノクローナル抗体の調製を行った。メタンフェタミン
に特異的に反応するモノクローナル抗体を生産するハイ
ブリドーマ細胞として、8C1株(寄託番号FERM
P−13148)を前記〔0025〕〜〔0026〕の
方法に従って選抜した。8C1株の培養上清液400m
lに45%飽和になるように硫酸アンモニウムを加え、
抗体を含む蛋白質画分を不溶体として得た。15000
rpm、30分の遠心分離にて抗体を含む蛋白質画分を
培養上清液から分離した。抗体を含む蛋白質画分はpH
8のリン酸緩衝液に再溶解し、プロテインGをリガンド
としたアフィニティークロマトに供した。一連の操作に
よりモノクローナル抗体を26mg得た。
ル抗体の調製 本発明者等の発明にかかる特開平6−261784号公
報の記載に従ってメタンフェタミンに特異的に反応する
モノクローナル抗体の調製を行った。メタンフェタミン
に特異的に反応するモノクローナル抗体を生産するハイ
ブリドーマ細胞として、8C1株(寄託番号FERM
P−13148)を前記〔0025〕〜〔0026〕の
方法に従って選抜した。8C1株の培養上清液400m
lに45%飽和になるように硫酸アンモニウムを加え、
抗体を含む蛋白質画分を不溶体として得た。15000
rpm、30分の遠心分離にて抗体を含む蛋白質画分を
培養上清液から分離した。抗体を含む蛋白質画分はpH
8のリン酸緩衝液に再溶解し、プロテインGをリガンド
としたアフィニティークロマトに供した。一連の操作に
よりモノクローナル抗体を26mg得た。
【0043】B.メタンフェタミンに特異的に反応する
モノクローナル抗体が認識できるアミン類の検索 メタンフェタミンに特異的に反応するモノクローナル抗
体を生産するハイブリドーマ細胞として、8C1株(寄
託番号FERM P−13148)を選抜した。8C1
株の培養上清液400mlから硫酸アンモニウムによる
塩析、プロテインGをリガンドとしたアフィニティーク
ロマトによりモノクロナール抗体を26mg得た。メタ
ンフェタミン−ウシ血清アルブミン複合体を担持させた
担体(酵素免疫測定法用96穴プレート)の各ウエルに
8C1株の生産するモノクロナール抗体26mg/ml
と各種アミン類0.1mg/mlの混合物を0.1ml
分注し、30分間室温で静置した。つぎに各ウエルに内
容物を捨て脱イオン水で1回洗浄し、西洋ワサビパーオ
キシダーゼ標識抗マウスイムノグロブリンG抗体溶液を
ウエル当り0.1ml分注し、さらに30分間室温で静
置した。30分後各ウエルの内容物を捨て脱イオン水で
1回洗浄し、西洋ワサビパーオキシダーゼ用の発色基質
溶液(ABTS溶液)をウエル当り0.1ml分注し、
室温で2分間反応させた。2分後、1Nの硫酸をウエル
当り10ml添加することにより反応を停止し、マイク
ロプレートリーダーで415nmの吸収を測定した。ア
ミン類を添加していないウエルの値を1として1/3以
下の発色しか与えなかったアミン類としてメタンフェタ
ミン、ベンジルメチルアミン、フェネチルアミン、N−
メチルフェネチルアミン、3−フェニルプロピルアミ
ン、4−フェニルブチルアミンおよびフェネチルアミン
とN−メチルフェネチルアミンのN−アミノブチル化物
が選択され、これらのアミン類はメタンフェタミンに特
異的に反応するモノクローナル抗体が認識できるアミン
類と考えられた。
モノクローナル抗体が認識できるアミン類の検索 メタンフェタミンに特異的に反応するモノクローナル抗
体を生産するハイブリドーマ細胞として、8C1株(寄
託番号FERM P−13148)を選抜した。8C1
株の培養上清液400mlから硫酸アンモニウムによる
塩析、プロテインGをリガンドとしたアフィニティーク
ロマトによりモノクロナール抗体を26mg得た。メタ
ンフェタミン−ウシ血清アルブミン複合体を担持させた
担体(酵素免疫測定法用96穴プレート)の各ウエルに
8C1株の生産するモノクロナール抗体26mg/ml
と各種アミン類0.1mg/mlの混合物を0.1ml
分注し、30分間室温で静置した。つぎに各ウエルに内
容物を捨て脱イオン水で1回洗浄し、西洋ワサビパーオ
キシダーゼ標識抗マウスイムノグロブリンG抗体溶液を
ウエル当り0.1ml分注し、さらに30分間室温で静
置した。30分後各ウエルの内容物を捨て脱イオン水で
1回洗浄し、西洋ワサビパーオキシダーゼ用の発色基質
溶液(ABTS溶液)をウエル当り0.1ml分注し、
室温で2分間反応させた。2分後、1Nの硫酸をウエル
当り10ml添加することにより反応を停止し、マイク
ロプレートリーダーで415nmの吸収を測定した。ア
ミン類を添加していないウエルの値を1として1/3以
下の発色しか与えなかったアミン類としてメタンフェタ
ミン、ベンジルメチルアミン、フェネチルアミン、N−
メチルフェネチルアミン、3−フェニルプロピルアミ
ン、4−フェニルブチルアミンおよびフェネチルアミン
とN−メチルフェネチルアミンのN−アミノブチル化物
が選択され、これらのアミン類はメタンフェタミンに特
異的に反応するモノクローナル抗体が認識できるアミン
類と考えられた。
【0044】C.メタンフェタミン検出用酵素標識抗原
の調製 (1)アミノブチル化N−メチルフェネチルアミンの調
製 N−メチルフェネチルアミンを適当な酵素に結合させる
ために、例えばChengらの方法〔FEBS LET
TERS 36,339(1973)〕、Iwasak
iらの方法〔日法医誌41(3)、217(198
7)〕に準じ、N−メチルフェネチルアミンにアミノ基
の導入を行った。まず、1.4gのN−メチルフェネチ
ルアミンを50mlのテトラヒドロフランに溶解し、
2.8gのN−(4−ブロモブチル)フタルイミドと
0.4gの水酸化ナトリウムを添加して、窒素ガス存在
下で80℃、12時間還流した。次に、沈殿物を濾過に
より除去し、濾液のテトラヒドロフランを減圧により除
去した。残渣に50mlのクロロホルムを加え1Nの塩
酸を10ml加え、2回洗浄した。クロロホルムを減圧
で除去し、一連の操作により、N−メチル−N−ブチル
フタルイミド−フェネチルアミンが得られた。これに5
0mlのエタノールと0.8mlの90%の抱水ヒドラ
ジンを添加して12時間還流させた。反応終了後、エタ
ノールを留去し1Nの塩酸を20ml添加した。この沈
殿物を濾過により除去し、濾液を10Nの水酸化ナトリ
ウムにてpH10に調整した。この水溶液を等量のクロ
ロホルムを用いて3回抽出し、クロロホルム層を合し脱
水後、濃縮した。このようにして、500mgのN−メ
チル−N−(4−アミノブチル)フェネチルアミンを得
た。また、マススペクトル、核磁気共鳴分析機を用い
て、このN−メチル−N−(4−アミノブチル)フェネ
チルアミンの構造を確認した。
の調製 (1)アミノブチル化N−メチルフェネチルアミンの調
製 N−メチルフェネチルアミンを適当な酵素に結合させる
ために、例えばChengらの方法〔FEBS LET
TERS 36,339(1973)〕、Iwasak
iらの方法〔日法医誌41(3)、217(198
7)〕に準じ、N−メチルフェネチルアミンにアミノ基
の導入を行った。まず、1.4gのN−メチルフェネチ
ルアミンを50mlのテトラヒドロフランに溶解し、
2.8gのN−(4−ブロモブチル)フタルイミドと
0.4gの水酸化ナトリウムを添加して、窒素ガス存在
下で80℃、12時間還流した。次に、沈殿物を濾過に
より除去し、濾液のテトラヒドロフランを減圧により除
去した。残渣に50mlのクロロホルムを加え1Nの塩
酸を10ml加え、2回洗浄した。クロロホルムを減圧
で除去し、一連の操作により、N−メチル−N−ブチル
フタルイミド−フェネチルアミンが得られた。これに5
0mlのエタノールと0.8mlの90%の抱水ヒドラ
ジンを添加して12時間還流させた。反応終了後、エタ
ノールを留去し1Nの塩酸を20ml添加した。この沈
殿物を濾過により除去し、濾液を10Nの水酸化ナトリ
ウムにてpH10に調整した。この水溶液を等量のクロ
ロホルムを用いて3回抽出し、クロロホルム層を合し脱
水後、濃縮した。このようにして、500mgのN−メ
チル−N−(4−アミノブチル)フェネチルアミンを得
た。また、マススペクトル、核磁気共鳴分析機を用い
て、このN−メチル−N−(4−アミノブチル)フェネ
チルアミンの構造を確認した。
【0045】(2)N−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体の調製 メタンフェタミン検出用酵素標識抗原の調製は、上記の
N−メチル−N−(4−アミノブチル)フェネチルアミ
ンを用いて行った。10mgのN−メチル−N−(4−
アミノブチル)フェネチルアミンを1mlの脱イオン水
に溶解後、10mgのシグマ社製ナタマメ由来のウレア
ーゼを添加し、更に終濃度0.125mg/lのグルタ
ルアルデヒドを添加した。反応は室温で16時間撹拌し
ながら行った。反応終了後、全反応液を生理食塩水を含
む10mMリン酸緩衝液(pH7.4)に対して透析
し、未反応のN−メチル−N−(4−アミノブチル)フ
ェネチルアミンを除き、N−メチル−N−(4−アミノ
ブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を得た。
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体の調製 メタンフェタミン検出用酵素標識抗原の調製は、上記の
N−メチル−N−(4−アミノブチル)フェネチルアミ
ンを用いて行った。10mgのN−メチル−N−(4−
アミノブチル)フェネチルアミンを1mlの脱イオン水
に溶解後、10mgのシグマ社製ナタマメ由来のウレア
ーゼを添加し、更に終濃度0.125mg/lのグルタ
ルアルデヒドを添加した。反応は室温で16時間撹拌し
ながら行った。反応終了後、全反応液を生理食塩水を含
む10mMリン酸緩衝液(pH7.4)に対して透析
し、未反応のN−メチル−N−(4−アミノブチル)フ
ェネチルアミンを除き、N−メチル−N−(4−アミノ
ブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を得た。
【0046】D.モノクローナル抗体結合担体の調製 メタンフエタミンに特異的に反応するモノクローナル抗
体を生産するハイブリドーマ細胞として、8C1株(寄
託番号FERM P−13148)を選抜した。8C1
株の培養上清液400mlから硫酸アンモニウムによる
塩析、プロテインGをリガンドとしたアフィニティーク
ロマトによりモノクローナル抗体を26mg得た。モノ
クローナル抗体を蛋白質として10mg/mlになるよ
うに生理食塩水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
4)で調整し、酵素免疫測定法用96穴プレートにウエ
ル当り0.1mlずつ分注した。モノクローナル抗体溶
液を分注した酵素免疫測定法用96穴プレートは4℃、
一晩静置した後、内容物を捨て、蛋白質の非特異的吸着
を防ぐために、各ウエルに20mg/mlスキムミルク
と生理食塩水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
4)を0.2mlずつ分注した。こうしてモノクローナ
ル抗体結合担体(酵素免疫測定法用96穴プレート)を
調製した。
体を生産するハイブリドーマ細胞として、8C1株(寄
託番号FERM P−13148)を選抜した。8C1
株の培養上清液400mlから硫酸アンモニウムによる
塩析、プロテインGをリガンドとしたアフィニティーク
ロマトによりモノクローナル抗体を26mg得た。モノ
クローナル抗体を蛋白質として10mg/mlになるよ
うに生理食塩水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
4)で調整し、酵素免疫測定法用96穴プレートにウエ
ル当り0.1mlずつ分注した。モノクローナル抗体溶
液を分注した酵素免疫測定法用96穴プレートは4℃、
一晩静置した後、内容物を捨て、蛋白質の非特異的吸着
を防ぐために、各ウエルに20mg/mlスキムミルク
と生理食塩水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
4)を0.2mlずつ分注した。こうしてモノクローナ
ル抗体結合担体(酵素免疫測定法用96穴プレート)を
調製した。
【0047】E.N−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を用いたメタ
ンフェタミンの検知方法 前記Dに従って調製したモノクローナル抗体結合担体
(酵素免疫測定法用96穴プレート)の各ウエルに標準
サンプルとして調整した様々な濃度のメタンフェタミン
と生理食塩水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
4)0.1mlを添加し、室温で5分間静置した。つぎ
に各ウエルの内容物を捨て脱イオン水で1回洗浄し、前
記Cに従って調製したN−メチル−N−(4−アミノブ
チル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を生理食塩
水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.4)で希釈
し、各ウエルに0.1mlずつ分注した。10分間静置
した後に脱イオン水で3回洗浄し、0.1mlの基質溶
液(ブロモクレゾールパープル、尿素を含むpH5.0
の溶液)を添加した。サンプル中にメタンフェタミンが
なければ、N−メチル−N−(4−アミノブチル)フェ
ネチルアミン−ウレアーゼ複合体は、そのほとんどがウ
エルの内壁に結合したモノクローナル抗体と反応しウエ
ル中に残るため、尿素を分解してアンモニアが生成され
る。アンモニアの生成に伴う基質溶液のpH上昇はブロ
モクレゾールパープルの黄色から紫色への変化で測定で
きる。サンプル中にメタンフェタミンが存在する場合
は、メタンフェタミンが抗体と反応するため、ウエル中
に残るN−メチル−N−(4−アミノブチル)フェネチ
ルアミン−ウレアーゼ複合体が減少する。そのため、基
質溶液の色の変化は確認できない。上記の発色反応は1
0分以内に終了し、10mlの1%チメロザールを添加
することにより酵素反応を停止することができ、色の変
化を肉眼観察か、もしくはマイクロプレート用の吸光度
測定器を用いて600nmの吸光度として測定した。以
上の操作により、すべての行程を20〜25分間で行う
ことができ、また測定感度としては、肉眼観察では1m
g/mlのメタンフェタミンを判定することができた。
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を用いたメタ
ンフェタミンの検知方法 前記Dに従って調製したモノクローナル抗体結合担体
(酵素免疫測定法用96穴プレート)の各ウエルに標準
サンプルとして調整した様々な濃度のメタンフェタミン
と生理食塩水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.
4)0.1mlを添加し、室温で5分間静置した。つぎ
に各ウエルの内容物を捨て脱イオン水で1回洗浄し、前
記Cに従って調製したN−メチル−N−(4−アミノブ
チル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を生理食塩
水を含む10mMリン酸緩衝液(pH7.4)で希釈
し、各ウエルに0.1mlずつ分注した。10分間静置
した後に脱イオン水で3回洗浄し、0.1mlの基質溶
液(ブロモクレゾールパープル、尿素を含むpH5.0
の溶液)を添加した。サンプル中にメタンフェタミンが
なければ、N−メチル−N−(4−アミノブチル)フェ
ネチルアミン−ウレアーゼ複合体は、そのほとんどがウ
エルの内壁に結合したモノクローナル抗体と反応しウエ
ル中に残るため、尿素を分解してアンモニアが生成され
る。アンモニアの生成に伴う基質溶液のpH上昇はブロ
モクレゾールパープルの黄色から紫色への変化で測定で
きる。サンプル中にメタンフェタミンが存在する場合
は、メタンフェタミンが抗体と反応するため、ウエル中
に残るN−メチル−N−(4−アミノブチル)フェネチ
ルアミン−ウレアーゼ複合体が減少する。そのため、基
質溶液の色の変化は確認できない。上記の発色反応は1
0分以内に終了し、10mlの1%チメロザールを添加
することにより酵素反応を停止することができ、色の変
化を肉眼観察か、もしくはマイクロプレート用の吸光度
測定器を用いて600nmの吸光度として測定した。以
上の操作により、すべての行程を20〜25分間で行う
ことができ、また測定感度としては、肉眼観察では1m
g/mlのメタンフェタミンを判定することができた。
【0048】F.水酸化ナトリウムによる尿の前処理効
果 前記Cで合成したN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体と前記Dで作
成したモノクローナル抗体結合担体(酵素免疫測定法用
96穴プレート)を用いて、健常人の尿を1人につき1
mlずつ2本採取し、1検体にメタンフェタミンを終濃
度1mg/mlになるように添加した。このように調製
したメタンフェタミン添加尿と無添加尿を比べることに
より、尿中のメタンフェタミンを検出する実験を行っ
た。透析終了後のN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を75分の1
に希釈し、これにメタンフェタミン添加尿あるいは無添
加尿を4分の1量添加し、混合した。N−メチル−N−
(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複
合体とメタンフェタミン添加尿あるいは無添加尿の混合
液をモノクローナル抗体結合担体の各ウエルに0.1m
lずつ分注した。10分間静置した後に脱イオン水で3
回洗浄し、0.1mlの基質溶液(ブロモクレゾールパ
ープル、尿素を含むpH5.0の溶液)を添加して、モ
ノクローナル抗体結合担体に結合したN−メチル−N−
(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複
合体の活性を測定した。メタンフェタミン無添加尿を用
いた場合は、N−メチル−N−(4−アミノブチル)フ
ェネチルアミン−ウレアーゼ複合体はモノクローナル抗
体結合担体上の抗体と結合し、モノクローナル抗体結合
担体(酵素免疫測定法用96穴プレート)上に残る。モ
ノクローナル抗体結合担体上に残ったN−メチル−N−
(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複
合体のウレアーゼは発色液中の尿素を分解してアンモニ
アを生成する。これにより発色液のpHが上昇し、発色
液はpH指示薬であるブロモクレゾールパープルによっ
て黄色から紫色に変化する。これに対して、メタンフェ
タミン添加尿を用いた場合は、N−メチル−N−(4−
アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体と
尿中のメタンフェタミンが競合してともにモノクローナ
ル抗体結合担体上の抗体と結合する。このためモノクロ
ーナル抗体結合担体上の抗体と結合するN−メチル−N
−(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ
複合体は減少するので、モノクローナル抗体結合担体上
に残るウレアーゼの活性は低くなり、発色液は黄色から
あまり変化しない。従って、発色液の色の変化がない場
合には、尿検体中にメタンフェタミンが存在すること
を、発色液の色が黄色から紫色に変化した場合には、尿
検体中にメタンフェタミンが存在しないことを示す。最
初に尿の前処理を行わずに尿中のメタンフェタミンを検
出する実験を行った。結果を図7に示す。発色液の色の
変化を肉眼的に観察する場合、595nmにおける吸光
度で0.25から0.3が閾値となる。この閾値以下の
場合は黄色(変化なし)と見なされて、尿中にメタンフ
ェタミンが存在すると判断され、閾値以上の場合は紫色
(変化有り)と見なされて、尿中にメタンフェタミンが
存在しないと判断される。図7の結果では、20検体中
3検体においてメタンフェタミン添加尿でも閾値以上の
発色が観察され、尿中にメタンフェタミンが存在しない
と誤判断された。次に、2Mの水酸化ナトリウム20m
lを尿1mlに添加し、水酸化ナトリウムによる尿の前
処理効果を検討した。結果を図8に示す。図8の結果で
は、水酸化ナトリウムによる前処理を行った20検体全
てにおいて、メタンフェタミン添加尿で閾値以下の発色
が観察され、尿中にメタンフェタミンが存在すると正し
く判断され、また、メタンフェタミン無添加尿で閾値以
上の発色が観察され、尿中にメタンフェタミンが存在し
ないと正しく判断された。以上の実験より、水酸化ナト
リウムによる尿の前処理効果が明らかになった。
果 前記Cで合成したN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体と前記Dで作
成したモノクローナル抗体結合担体(酵素免疫測定法用
96穴プレート)を用いて、健常人の尿を1人につき1
mlずつ2本採取し、1検体にメタンフェタミンを終濃
度1mg/mlになるように添加した。このように調製
したメタンフェタミン添加尿と無添加尿を比べることに
より、尿中のメタンフェタミンを検出する実験を行っ
た。透析終了後のN−メチル−N−(4−アミノブチ
ル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体を75分の1
に希釈し、これにメタンフェタミン添加尿あるいは無添
加尿を4分の1量添加し、混合した。N−メチル−N−
(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複
合体とメタンフェタミン添加尿あるいは無添加尿の混合
液をモノクローナル抗体結合担体の各ウエルに0.1m
lずつ分注した。10分間静置した後に脱イオン水で3
回洗浄し、0.1mlの基質溶液(ブロモクレゾールパ
ープル、尿素を含むpH5.0の溶液)を添加して、モ
ノクローナル抗体結合担体に結合したN−メチル−N−
(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複
合体の活性を測定した。メタンフェタミン無添加尿を用
いた場合は、N−メチル−N−(4−アミノブチル)フ
ェネチルアミン−ウレアーゼ複合体はモノクローナル抗
体結合担体上の抗体と結合し、モノクローナル抗体結合
担体(酵素免疫測定法用96穴プレート)上に残る。モ
ノクローナル抗体結合担体上に残ったN−メチル−N−
(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複
合体のウレアーゼは発色液中の尿素を分解してアンモニ
アを生成する。これにより発色液のpHが上昇し、発色
液はpH指示薬であるブロモクレゾールパープルによっ
て黄色から紫色に変化する。これに対して、メタンフェ
タミン添加尿を用いた場合は、N−メチル−N−(4−
アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ複合体と
尿中のメタンフェタミンが競合してともにモノクローナ
ル抗体結合担体上の抗体と結合する。このためモノクロ
ーナル抗体結合担体上の抗体と結合するN−メチル−N
−(4−アミノブチル)フェネチルアミン−ウレアーゼ
複合体は減少するので、モノクローナル抗体結合担体上
に残るウレアーゼの活性は低くなり、発色液は黄色から
あまり変化しない。従って、発色液の色の変化がない場
合には、尿検体中にメタンフェタミンが存在すること
を、発色液の色が黄色から紫色に変化した場合には、尿
検体中にメタンフェタミンが存在しないことを示す。最
初に尿の前処理を行わずに尿中のメタンフェタミンを検
出する実験を行った。結果を図7に示す。発色液の色の
変化を肉眼的に観察する場合、595nmにおける吸光
度で0.25から0.3が閾値となる。この閾値以下の
場合は黄色(変化なし)と見なされて、尿中にメタンフ
ェタミンが存在すると判断され、閾値以上の場合は紫色
(変化有り)と見なされて、尿中にメタンフェタミンが
存在しないと判断される。図7の結果では、20検体中
3検体においてメタンフェタミン添加尿でも閾値以上の
発色が観察され、尿中にメタンフェタミンが存在しない
と誤判断された。次に、2Mの水酸化ナトリウム20m
lを尿1mlに添加し、水酸化ナトリウムによる尿の前
処理効果を検討した。結果を図8に示す。図8の結果で
は、水酸化ナトリウムによる前処理を行った20検体全
てにおいて、メタンフェタミン添加尿で閾値以下の発色
が観察され、尿中にメタンフェタミンが存在すると正し
く判断され、また、メタンフェタミン無添加尿で閾値以
上の発色が観察され、尿中にメタンフェタミンが存在し
ないと正しく判断された。以上の実験より、水酸化ナト
リウムによる尿の前処理効果が明らかになった。
【0049】実施例2:水酸化カリウムによる尿の前処
理効果 前項Fと同様にして水酸化カリウムによる尿の前処理効
果を水酸化ナトリウム(実施例1)と比較検討した。最
初に尿の前処理を行わずに尿中のメタンフェタミンを検
出する実験を行った。結果を図9に示す。発色液の色の
変化を肉眼的に観察する場合、595nmにおける吸光
度で0.25から0.3が閾値となる。この閾値以下の
場合は黄色(変化なし)と見なされて、尿中にメタンフ
ェタミンが存在すると判断され、閾値以上の場合は紫色
(変化有り)と見なされて、尿中にメタンフェタミンが
存在しないと判断される。図9の結果では、すべての検
体においてメタンフェタミン添加尿で閾値を上廻り発色
が観察されず、尿中にメタンフェタミンが存在しないと
誤判断された。次に、0.75Mの水酸化カリウム20
mlを尿1mlに添加し、水酸化カリウムによる尿の前
処理効果を水酸化ナトリウム(実施例1)による尿の前
処理効果と比較検討した。結果を図10に示す。図10
の結果では、図9において尿中にメタンフェタミンが存
在しないと誤判断された。水酸化カリウムによる前処理
を行った10検体全てにおいて、メタンフェタミン添加
尿で閾値以下の発色が観察され、尿中にメタンフェタミ
ンが存在すると正しく判断され、また、メタンフェタミ
ン無添加尿で閾値以上の発色が観察され、尿中にメタン
フェタミンが存在しないと正しく判断された。以上の実
験より、水酸化カリウムを用いても水酸化ナトリウムと
同様の尿の前処理効果が得られることが明らかとなっ
た。
理効果 前項Fと同様にして水酸化カリウムによる尿の前処理効
果を水酸化ナトリウム(実施例1)と比較検討した。最
初に尿の前処理を行わずに尿中のメタンフェタミンを検
出する実験を行った。結果を図9に示す。発色液の色の
変化を肉眼的に観察する場合、595nmにおける吸光
度で0.25から0.3が閾値となる。この閾値以下の
場合は黄色(変化なし)と見なされて、尿中にメタンフ
ェタミンが存在すると判断され、閾値以上の場合は紫色
(変化有り)と見なされて、尿中にメタンフェタミンが
存在しないと判断される。図9の結果では、すべての検
体においてメタンフェタミン添加尿で閾値を上廻り発色
が観察されず、尿中にメタンフェタミンが存在しないと
誤判断された。次に、0.75Mの水酸化カリウム20
mlを尿1mlに添加し、水酸化カリウムによる尿の前
処理効果を水酸化ナトリウム(実施例1)による尿の前
処理効果と比較検討した。結果を図10に示す。図10
の結果では、図9において尿中にメタンフェタミンが存
在しないと誤判断された。水酸化カリウムによる前処理
を行った10検体全てにおいて、メタンフェタミン添加
尿で閾値以下の発色が観察され、尿中にメタンフェタミ
ンが存在すると正しく判断され、また、メタンフェタミ
ン無添加尿で閾値以上の発色が観察され、尿中にメタン
フェタミンが存在しないと正しく判断された。以上の実
験より、水酸化カリウムを用いても水酸化ナトリウムと
同様の尿の前処理効果が得られることが明らかとなっ
た。
【0050】本発明の実施態様を以下に示す。 1. (a)尿に塩基性物質を添加して検体を作成す
る、(b)一方、メタンフェタミンおよび下記一般式
(I)
る、(b)一方、メタンフェタミンおよび下記一般式
(I)
【化10】 (ただし、nは0、1、2、3または4の整数であり、
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原を用意する、(c)メタンフェタミンに対して特異
的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体を用意する、
(d)前記(a)、(b)、(c)の共存下に検体中の
メタンフェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗
原との競合反応を行い、前記(c)のメタンフェタミン
に対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体
に結合したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質
を反応させる、ことを特徴とする尿中のメタンフェタミ
ンの検出方法。 2.前記塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア、ピプリジン、ピペラジンおよびモル
フォリンよりなる群から選らばれたものである前項1記
載の尿中の被検出物質の検出方法。 3.前記一般式(I)で表わされるアミン化合物が、下
記式(i)
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原を用意する、(c)メタンフェタミンに対して特異
的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体を用意する、
(d)前記(a)、(b)、(c)の共存下に検体中の
メタンフェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗
原との競合反応を行い、前記(c)のメタンフェタミン
に対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体
に結合したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質
を反応させる、ことを特徴とする尿中のメタンフェタミ
ンの検出方法。 2.前記塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア、ピプリジン、ピペラジンおよびモル
フォリンよりなる群から選らばれたものである前項1記
載の尿中の被検出物質の検出方法。 3.前記一般式(I)で表わされるアミン化合物が、下
記式(i)
【化11】 で示されるフェネチルアミン、下記式(ii)
【化12】 で示されるN−メチルフェネチルアミン、下記式(ii
i)
i)
【化13】 で示される3−フェニルプロピルアミン、下記式(iv)
【化14】 で示される4−フェニルブチルアミンである前項1また
は2記載の尿中のメタンフェタミンの検出方法。 4.(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫反応
を示す抗体を担持した担体、(ii)メタンフェタミンお
よび下記一般式(I)
は2記載の尿中のメタンフェタミンの検出方法。 4.(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫反応
を示す抗体を担持した担体、(ii)メタンフェタミンお
よび下記一般式(I)
【化15】 (ただし、nは0、1、2、3または4の整数であり、
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原含有容器、(iii)基質溶液含有容器、(iv)塩基性
物質またはその溶液含有容器、を含有する携帯可能なメ
タンフェタミン検出用キット。 5.前記塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア、ピプリジン、ピペラジンおよびモル
フォリンよりなる群から選らばれたものである前項4記
載の携帯可能なメタンフェタミン検出用キット。 6.前記(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示す抗体を担持した担体が前記モノクローナル抗
体で内壁がコーティングされている試験管である前項4
または5記載の携帯可能なメタンフェタミン検出用キッ
ト。 7.前記(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示す抗体を担持した担体が前記モノクローナル抗
体で内壁がコーティングされているピペット型容器であ
る前項4または5記載の携帯可能なメタンフェタミン検
出用キット。 8.前記(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示す抗体を担持した担体が前記モノクローナル抗
体を塗着したステックである前項4または5記載の携帯
可能なメタンフェタミン検出用キット。 9.前記(ii)がメタンフェタミンおよび一般式(I)
で表わされるアミン化合物よりなる群から選ばれた化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標
識抗原含有容器である前項4、5、6、7または8記載
の携帯可能なメタンフェタミン検出用キット。
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原含有容器、(iii)基質溶液含有容器、(iv)塩基性
物質またはその溶液含有容器、を含有する携帯可能なメ
タンフェタミン検出用キット。 5.前記塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、アンモニア、ピプリジン、ピペラジンおよびモル
フォリンよりなる群から選らばれたものである前項4記
載の携帯可能なメタンフェタミン検出用キット。 6.前記(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示す抗体を担持した担体が前記モノクローナル抗
体で内壁がコーティングされている試験管である前項4
または5記載の携帯可能なメタンフェタミン検出用キッ
ト。 7.前記(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示す抗体を担持した担体が前記モノクローナル抗
体で内壁がコーティングされているピペット型容器であ
る前項4または5記載の携帯可能なメタンフェタミン検
出用キット。 8.前記(i)メタンフェタミンに対して特異的な免疫
反応を示す抗体を担持した担体が前記モノクローナル抗
体を塗着したステックである前項4または5記載の携帯
可能なメタンフェタミン検出用キット。 9.前記(ii)がメタンフェタミンおよび一般式(I)
で表わされるアミン化合物よりなる群から選ばれた化合
物を酵素標識したメタンフェタミン検出用ウレアーゼ標
識抗原含有容器である前項4、5、6、7または8記載
の携帯可能なメタンフェタミン検出用キット。
【0051】
【効果】本発明により、尿に対する抽出操作などを行う
ことなく、尿中の反応阻害物の影響を排除することがで
きる。尿中の被検出物質あるいは反応阻害物質の抽出工
程を必要としないので、検出コストが安く、検出操作が
簡単である。本発明により、抗原と抗体との反応性が向
上するので、検出精度が高く、作業性もよく装置も簡単
ですむ。
ことなく、尿中の反応阻害物の影響を排除することがで
きる。尿中の被検出物質あるいは反応阻害物質の抽出工
程を必要としないので、検出コストが安く、検出操作が
簡単である。本発明により、抗原と抗体との反応性が向
上するので、検出精度が高く、作業性もよく装置も簡単
ですむ。
【図1】本発明のメタンフェタミン測定用簡易キットの
1使用態様を示す図面であり、図1と図2により、その
使用手順の全体を示すものである。
1使用態様を示す図面であり、図1と図2により、その
使用手順の全体を示すものである。
【図2】図1の使用手順の続きを示す。
【図3】本発明のメタンフェタミン測定用簡易キットの
他の使用態様を示す図面であり、図3と図4により、そ
の使用手順の全体を示すものである。
他の使用態様を示す図面であり、図3と図4により、そ
の使用手順の全体を示すものである。
【図4】図3の使用手順の続きを示す。
【図5】本発明のメタンフェタミン測定用簡易キットの
もう1つの使用態様を示す図面であり、図5と図6によ
り、その使用手順の全体を示すものである。
もう1つの使用態様を示す図面であり、図5と図6によ
り、その使用手順の全体を示すものである。
【図6】図5の使用手順の続きを示す。
【図7】尿を前処理しない場合の実施例1の尿中にメタ
ンフェタミンが含まれている場合と含まれていない場合
の吸光度の差を示す。
ンフェタミンが含まれている場合と含まれていない場合
の吸光度の差を示す。
【図8】実施例1の尿を水酸化ナトリウムで前処理を行
った場合、尿中にメタンフェタミンが含まれている場合
と含まれていない場合の吸光度の差を示す。
った場合、尿中にメタンフェタミンが含まれている場合
と含まれていない場合の吸光度の差を示す。
【図9】尿を前処理しない場合の実施例2の尿中にメタ
ンフェタミンが含まれている場合と含まれていない場合
の吸光度の差を示す。
ンフェタミンが含まれている場合と含まれていない場合
の吸光度の差を示す。
【図10】実施例3の尿を水酸化カリウムで前処理を行
った場合、尿中にメタンフェタミンが含まれている場合
と含まれていない場合の吸光度の差を示す。
った場合、尿中にメタンフェタミンが含まれている場合
と含まれていない場合の吸光度の差を示す。
【図11】図11は、ハイブリドーマ株4B2株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
【図12】図12は、ハイブリドーマ株2C3株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
【図13】図13は、ハイブリドーマ株8Cl株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
【図14】図14は、ハイブリドーマ株D6株由来のモ
ノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応選
択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対比
較により示す。
ノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応選
択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対比
較により示す。
【図15】図15は、ハイブリドーマ株4F5株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
【図16】図16は、ハイブリドーマ株9H11株由来
のモノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反
応選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相
対比較により示す。
のモノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反
応選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相
対比較により示す。
【図17】図17は、ハイブリドーマ株2H3株由来の
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
モノクローナル抗体を用いた場合の各種表示試薬の反応
選択性を、それぞれの反応液の415nm吸光度の相対
比較により示す。
Claims (2)
- 【請求項1】(a)尿に塩基性物質を添加して検体を作
成する、 (b)一方、メタンフェタミンおよび下記一般式(I) 【化1】 (ただし、nは0、1、2、3または4の整数であり、
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原を用意する、 (c)メタンフェタミンに対して特異的な免疫反応を示
す抗体を担持させた担体を用意する、 (d)前記(a)、(b)、(c)の共存下に検体中の
メタンフェタミンとメタンフェタミン検出用酵素標識抗
原との競合反応を行い、前記(c)のメタンフェタミン
に対して特異的な免疫反応を示す抗体を担持させた担体
に結合したメタンフェタミン検出用酵素標識抗原に基質
を反応させる、ことを特徴とする尿中のメタンフェタミ
ンの検出方法。 - 【請求項2】(i)メタンフェタミンに対して特異的な
免疫反応を示す抗体を担持した担体、 (ii)メタンフェタミンおよび下記一般式(I) 【化2】 (ただし、nは0、1、2、3または4の整数であり、
Rは水素またはアルキル基である)で表わされるアミン
化合物よりなる群から選ばれた化合物を酵素で標識化す
ることにより得られたメタンフェタミン検出用酵素標識
抗原含有容器、 (iii)基質溶液含有容器、 (iv)塩基性物質またはその溶液含有容器、 を含有する携帯可能なメタンフェタミン検出用キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17670195A JPH095319A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 尿中の被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17670195A JPH095319A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 尿中の被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH095319A true JPH095319A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=16018242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17670195A Pending JPH095319A (ja) | 1995-06-20 | 1995-06-20 | 尿中の被検出物質の検出方法およびそれに用いる検出用キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH095319A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003531375A (ja) * | 2000-04-14 | 2003-10-21 | ライフポイント インコーポレイテッド | サンプルpHに関連した検体の検出装置 |
-
1995
- 1995-06-20 JP JP17670195A patent/JPH095319A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003531375A (ja) * | 2000-04-14 | 2003-10-21 | ライフポイント インコーポレイテッド | サンプルpHに関連した検体の検出装置 |
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