【発明の詳細な説明】
CMY色空間における任意のHSL
補正用のブラック再計算法
関連出願
本発明は、本出願人の共に係属中の同日出願日の国際出願である(当方の内部
番号92/846)“CMY色空間におけるHSL補正”(“HSL CORR
ECTIONS IN CMY COLOR SPACE)に係わるものである
。
発明の背景
本発明は、プリプレスシステム(工程)におけるデジタル画像処理用の色操作
(法)に関する。
より一層直感的な色操作(調整)の導入を図るべく、HSL(色相Hue、彩
度Saturation、明度ないし輝度Luminance)の変化が3つの
ステップ(段階)で実施される。第1のステップでは、もとの画像、ないし、オ
リジナル−画像(元の画像、ないし、原画像)が、印刷可能なCMY色空間から
HSL(又は等価)−色空間(これは印刷可能でないが計算には便利である)へ
変換される。第2ステップでは、HSL−変化は、2進マスクに従って加えられ
、そして、新たな色空間内にて実施される。第3ステップにて、新たな画像は印
刷可能な色空間へ戻り変換
される。もとのブラック(黒)は、そのような色操作(調整)において変わらな
い儘である。
(CMY)original→色空間変換→[HSL(又は等価)]original
[HSL(又は 等価)]original→HSL−変化→[HSL(又は 等価
)]new
[HSL(又は 等価)]new→色空間変換→(CMY)new
当該のアプローチにおいては、次のことを行うことは困難である、即ち;
1)各色空間相互間の高品質変換を実施すること
2)精度要求を充足すること
3)印刷可能でない色の処理法を決定すること、
4)インタラクティブ(相互作用的)なパフォーマンス(機能、性能)を達成
すること、
5)2進重み付けの不都合な効果を回避すること
6)もとのグレイバランスを歪ませないこと
発明の要約
本発明の目的とするところは、上述の問題を解決すること、そして、殊に、も
とのグレイバランスを歪ませないことである。
本発明によれば、K(Kで表されるブラック(墨)Black)の新たな値が
、CMY成分における変化に相応して規定される。オリジナル(元、原)−CM
YK印刷色が用意(セッティング)される。もとのC
MY印刷色は、新たな印刷色を生成をするため補正される。オリジナル(元、原
)−CMY色のうちの最も小さいものの値が検出される。新たなCMY色のうち
の最も小さいものの値が検出される。それらの2つの最も小さい値の各々の使用
により、オリジナル(元、原)−Kブラック(墨)印刷色は、再計算されたK−
印刷色値を生成するため変更修正(モディファイ)される。
色操作(調整)は、色相、彩度、明度の調節によりなされる場合は比較的簡単
且つ自然である。ブラック(黒)バランスの回復は、直感的に予期され得べきも
のである。色相、彩度及び明度(輝度)の変化は、印刷色変換なしで1つのステ
ップで実施される。グレイバランスの回復は、色操作(調整)の際それに施され
る(加えられる)CMY−変化と結合されたオリジナル(元、原)−CMYK画
像に基づく。
色相、彩度及び明度(輝度)の変化は、直接CMY色に施され(加えられ)、
重み付けされたマスクに従って、CMY印刷色空間内でスムーズに(滑らかに)
実施される。CMY色操作(調整)の後、新たなブラック(黒)成分は、オリジ
ナル(元、原)−画像のグレイバランスを回復するため生成される。画像は常に
、同じ印刷可能CMYK印刷色空間内にとどまる。
すべての計算は、オリジナル(元、原)−CMYK画像に基づいており、そし
て、カラーキューブダイヤ
ゴナル(色立方体対角線)に関連付けないで、ノンリニヤ(非直線)グレイライ
ンに関連付けてパイクセルごとに実施される(グレイラインは、色を欠如してい
るが、明度は変化している)。グレイラインは、非直線的にCMY色空間を通っ
て延びる。2つのオリジナル(元、原)−及び新たな画像は、印刷可能CMY色
空間内に維持される。
CMY色操作(調整)の後、新たなブラック(墨)成分は、オリジナル(元、
原)−画像のグレイバランスを回復するため生成される。画像は、常に同じ印刷
可能CMYK印刷色内にとどまる。
グレイバランスの回復は、色操作(調整)の際それに施されるCMY−変化と
結合されたオリジナル(元、原)−CMYK画像に基づく。新たなブラック(墨
)計算は1つのステップで実施され、パイクセル毎に実施される。両方のオリジ
ナル(元、原)−及び新たな画像は、印刷可能CMYK色空間内にとどまる。
任意のCMY−変化に対するK(ブラック(墨))−処理が用意(セッティン
グ)される。色操作(調整)の際CMY色空間内で実施される変化が次のように
与えられる。
(CMY)original→色操作→(CMY)new
新たなブラック(墨)成分は、色操作(調整)の前後にCMY成分のスケルト
ン−ブラックグラデーション関数と結合されたオリジナル(元、原)−ブラック
(墨)から生成される。
Koriginal→新しいブラック(墨)生成→Knew
図面の簡単な説明
図1は、CMY成分における変化に対応するK(ブラック(墨))の新たな値
を規定するための本発明の方法を示すブロックダイヤグラムである。
図2は色相の変化を示すCMY色空間を示す。
図3は彩度の変化を示すCMY色空間を示す。
図4は明度の変化を示すCMY色空間を示す。
有利な実施例の説明
本発明によるK(ブラック(墨))の再計算は、図1のブロックダイヤグラム
に示されている如く、極めて容易に理解される。イメージスキャナは、オリジナ
ル(元、原)−値;Coriginal,Moriginal,Yoriginal及びKoriginalを生成
する。イメージスキャナ1は、オリジナル(元、原)−画像をスキャニング(走
査)することによりそれらの色値を生成する。次いで、色値は、CMY変換部2
内に入力され、ここでは、新たな色値;Cnew,Mnew及びYnew,が、CMY変
換部2内に入力されたHSLの変化に基づき生成される。マスキング関数f(d
)も入力される。
次いで、新たな色値;Cnew,Mnew及びYnewは、カラーコンピュータ3内に
入力され、該コンピュータ3
は、カラービデオディスプレイ4への入力のため、それらの色をRGBビデオ信
号へ変換する。紙種類(型式)も、カラーコンピュータ内に入力され得る。上記
のことは、本出願人の共に係属している下記名称の国際出願(当方の内部番号9
2/846)においてより詳細に記載されている。
“HSL CORRECTIONS IN CMY COLOR SPACE
”
本発明によれば、ブラック(墨)値Korigは、K再計算部内に入力される。最
小値選択部6は、3つの色値Corig,Morig,及びYorig.のうち最も小さい当該
の値を選択する最小値選択部7も、新たな色値Cnew,Mnew及びYnewのうち最
も小さい当該の値を選択する。次いで、それらの2つの最小値は、K(ブラック
(墨))−再計算部5内に入力され、該再計算部はKを再計算し、そして、Kre
calc.を出力する。
HSLの変化及びK(ブラック(墨))−処理についてより詳細に説明する。
色相の変化
図2に示すように、各色相の変化は、直接CMY色に加えられ、そしてCMY
色空間10内にて実施される。オリジナル(元、原)−色は、それの明度平面1
3(カラーキューブダイヤゴナル(色立方体対角線)
14に対して垂直方向に延びる)内で、当該平面とグレイライン12との交差(
交わり)部を中心として回転する(グレイラインは、色を欠如しているが、明度
の増大していることを表す)。
(CMY)original→色相変化→(CMY)new
最大の所望(目標)の色相変化は次のように表される。
-180°≦変化(CHANGE)≦ 180°
入力データは、1)及び2)から成り、即ち、
1)各パイクセルに対して(CMY)original成分を指定(特定)した際の、パ
イクセルのアレイ(配列)としての画像
2)各パイクセルに対して指定(規定)された最大の所望(目標)の変化のパー
セントを以ての最適重付けマスク
0≦d≦100%(グローバルな変化に対してd=100%)
画像の各パイクセルに対して、次の5つのステップが実施される:
1.2つの変化係数が、最大の所望(目標)色相及び任意最適重み付け(ウエイ
ト)の任意の関数に従って計算される。
COEFF1=cos[f(d)変化]及び
COEFF2=√3/3sin[f(d)変化]
2.色立方体(カラーキューブ)対角線とこれに対し
て垂直の明度平面の交差(交わり)部は次のように計算される:
D=1/3(Yoriginal+Moriginal+Coriginal)
3.グレイラインと明度平面との交差(交わり)部は、色立方体(カラーキュー
ブ対角線)と当該の平面との交差(交わり)部の、経験的に求められた関数とし
て計算される。
Ygray=fy(D),Mgray=fM(D)及び
Cgray=fc(D)
4.新たな色成分(色相変化後の)は、次のように計算される:
Ynew=COEFF1(Yoriginal−Ygray)+
(COEFF2(Yoriginal−Mgray−
Coriginal+Cgray)+Ygray
Mnew=COEFF1(Moriginal−Mgray)+
(COEFF2(Coriginal−Cgray−
Yoriginal+Ygray)+Mgray
Cnew=COEFF1(Coriginal−Cgray)+
(COEFF2(Yoriginal−Ygray−
Moriginal+Mgray)+Cgray
5.新たな色成分は、可用のCMY色空間の色限界間でクランプされ得、及び/
又は、彩度調節を受け、該
彩度調節により、次のように所望(目標)の相応の色相及び明度値が保持せしめ
られる(0≦Cgray≦Cmaxに対して):
Cnew,corr=COEFF(Cnew−Cgray)+
Cgray
Mnew,corr=COEFF(Mnew−Mgray)+
Mgray
Ynew,corr=COEFF(Ynew−Ygray)+
Ygray
ここで、COEFFは、下記のうち最も小さいものである。
(Climit−Cgray)/(Cnew−Cgray),
(Mlimit−Mgray)/(Mnew−Mgray)及び
(Ylimit−Ylimit/(Ynew−Ygray)
但し
COLORlimit=0;COLORnew<0に対して
COLORlimit=COLORmax;COLORnew
>COLORmaxに対して
COLORlimit=COLORnew
6.オリジナル(元、原)−CMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的
に求められたスケルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される:
SBoriginal.=fskeleton black(Yoriginal
,Moriginal,Coriginalのうち最も小さいもの)
7.新たなCMY色成分のうち最も小さいものに対す
る経験的に求められたスケルトンブラックグラデーション関数は次のように計算
される。
SBnew=fskeleton black(Ynew,corr,Mnew,corr,Cnew,corr,のうち
最も小さいもの)
8.新たなブラック(墨)成分は次のように計算される;
Knew=Koriginal−SBoriginal+SBnew
彩度(飽和度)変化
図3に示すように、各彩度変化は、直接CMY色に加えられ、そしてCMY色
空間10内にて実施される。オリジナル(元、原)−色は、線15に沿って動き
、該線15は、当該の色を、明度平面とグレイライン12との交差(交わり)部
に結び付ける。彩度における減少及び増大は、夫夫、当該の交差(交わり)部の
ところへ、及びそこから動かすかすことにより達成される。
(CMY)original→彩度(飽和度)変化→
(CMY)new
最大の所望(目標)彩度変化は、0≦変化≦1の彩度減少に対して、及び1<
変化(CHANGE)の彩度増大に対して、実際の彩度のパーセントとしてとし
て表される。入力データは、1)及び2)から成る、即ち:
1)各パイクセルに対して(CMY)original成分を
指定(特定)した際の、パイクセルのアレイ(配列)としての画像;
2)各パイクセルに対して指定(規定)された最大の所望(目標)の変化のパー
セントを以ての最適重付けマスク(0≦d≦100%グローバルな変化に対して
d=100%)。
画像の各パイクセルに対して、次の5つのステップが実施される:
1.変化係数が、最大の所望(目標)彩度(飽和度)及び任意最適重み付け(ウ
エイト)の任意の関数
COEFF=11+f(d)変化(CHANGE)
に従って計算される。
2.色立方体(カラーキューブ)対角線とこれに対して垂直の明度平面の交差(
交わり)部は次のように計算される。
D=1/3(Yoriginal+Moriginal+Coriginal)
3.グレイラインと明度平面との交差(交わり)部は、色立方体(カラーキュー
ブ対角線)と当該の(同)平面との交差(交わり)部の、経験的に求められた関
数として計算される。
Ygray=fy(D),Mgray=fM(D)及び
Cgray=fc(D)
4.新たな色空間(彩度変化後の)は、次のように計算される:
Ynew=COEFF(Yoriginl−Ygray)+Ygray
Mnew=COEFF(Moriginal−Mgray)+Mgray
Cnew=COEFF(Coriginal−Cgray)+Cgray
5.新たな色成分は、可用のCMY色空間の色限界間でクランプされ得、及び/
又は、彩度調節を受け、該彩度調節により、次のように所望(目標)の相応の色
相及び明度値が保持せしめられる。(0≦Cgray≦Cmaxに対して):
Cnew,corr=COEFF(Cnew−Cgray)+Cgray
Mnew,corr=COEFF(Mnew−Mgray)+Mgray
Ynew,corr=COEFF(Ynew−Ygray)+Ygray
ここで、COEFFは、下記のうち最も小さいものである。
(Climit−Cgray)/(Cnew−Cgray),
(Mlimit−Mgray)/(Mnew−Mgray)及び
(Ylimit−Ylimit/(Ynew−Ygray)
但し
COLORlimit=0;COLORnew<0に対して
COLORlimit=COLORmax;COLORnew
>COLORmaxに対して
COLORlimit=COLORnew
6.オリジナル(元、原)−CMY色成分ののうち最も小さいものに対する経験
的に求められたスケルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される
:
SBoriginal=fskeleton bkack(Yoriginal,M
original,Coriginalのうち最も小さいもの)
7.新たな色成分のうち最も小さいものに対する経験的に求められたスケルトン
ブラックグラデーション関数は次のように計算される。
SBnew=fskeleton black(Ynew,corr,Mnew,corr,Cnew,corr,のうち
最も小さいのも)
8.新たなブラック(墨)成分は次のように計算される;
Knew=Koriginal−SBoriginal+SBnew
明度の変化
図4に示すように各明度変化は、直接CMY色に加えられ、そしてCMY色空
間10内にて実施される。オリジナル(元、原)−色は、線16に沿って動き、
該線16は、当該の色を、明度平面とグレイライン12との交差(交わり)部に
結び付ける。明度における減少及び増大は、夫夫、当該の交差(交わり)部のと
ころへ、及びそこから動かすかすことにより達成される。
(CMY)original→明度変化→(CMY)new
最大の所望(目標)明度変化は、0≦変化≦1の明度減少に対して、及び1<
変化(CHANGE)の明度増大に対して、実際の明度のパーセントとして表さ
れる。
入力データは、1)及び2)から成り、即ち、
1)各パイクセルに対して(CMY)original成分を指定(特定)した際の、パ
イクセルのアレイ(配列)としての画像
2)各パイクセルに対して指定(規定)された最大の所望(目標)の変化のパー
セント (0≦d≦100%)を以ての最適重付けマスクから成る(グローバル
な変化dに対してd=100%)。
画像の各パイクセルに対して、次の5つのステップが実施される:
1.当該の変化係数が、最大の所望(目標)明度変化及び最適重み付け(ウエイ
ト)の任意の関数に従って計算される。
COEFF=1+f(d)変化
2.色立方体(カラーキューブ)対角線と最大の色明度平面の交差(交わり)部
は、次のように計算される:
Dmax=1/3(Ymax+Mmax+Cmax)
3.グレイライン上での最小の明度のポイント(点)は、次のように表される(
記述される)。
Ygray,max:fy(Dmax),Mgray,max=fM(Dmax)及びCgray,max=
fc(Dmax)
4.新たな色成分(明度変化後の)は、次のように計算される:
Ynew=COEFF(Yoriginl−Ygray,max)+Ygr
ay,max
Mnew=COEFF(Moriginal−Mgray,max)+Mgray,max
Cnew=COEFF(Coriginal−Cgray)+Cgray,max)+Cgray,max
5.新たな色成分は、可用のCMY色空間の色限界間でクランプされ得、及び/
又は、彩度調節を受け、該彩度調節により、次のように所望(目標)の相応の色
相及び明度値が保持せしめられる(0≦Cgray≦Cmaxに対して):
Cnew,corr=COEFF(Cnew−Cgray)+Cgray
Mnew,corr=COEFF(Mnew−Mgray)+Mgray
Ynew,corr=COEFF(Ynew−Ygray)+Ygray
ここで、COEFFは、下記のうち最も小さいものである。
(Climit−Cgray)/(Cnew−Cgray),
(Mlimit−Mgray)/(Mnew−Mgray)及び
(Ylimit−Ylimit)/(Ynew−Ygray)
但し
COLORlimit=0;COLORnew<0に対して
COLORlimit=COLORmax;COLORnew
>COLORmaxに対して
COLORlimit=COLORnew
色立方体(カラーキューブ)対角線と新たな色明度平面の交差(交わり)部は
次のように計算される。
Dnew=1/3 (Ynew+Mnew+Cnew)
グレイラインと新たな色明度平面との交差(交わり)部は、色立方体(カラー
キューブ)対角線と当該の平面との交差(交わり)部の、経験的に求められた関
数として計算される。
Ygray,new=fy(Dnew),Mgray,new−fM(Dnew)及びCgray,new=fc
(Dnew)
6.新たなCMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的に求められたスケ
ルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される:
SBoriginal.=fskeleton black(Yoriginal,Moriginal,Coriginal
のうち最も小さいもの)
7.新たなCMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的に求められたスケ
ルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される。
SBnew=fskeleton black(Ynew,corr,Mnew,corr,Cnew,corr,のうち
最も小さいもの)
8.新たなブラック(墨)成分は次のように計算される;
Knew=Koriginal−SBoriginal+SBnew
ブラック(墨)成分の生成
図1に示すように、 HSL(色相Hue、彩度Satuation、明度な
いし輝度Luminance)の変化の夫夫に対して、新たなブラック(墨)成
分は、色操作(調整)の前後におけるCMY成分のスケ
ルトンーブラックグラデーション関数と結合されたオリジナル(元、原)−ブラ
ック(墨)から生成される。
Koriginal→新しいブラック(墨)生成→Knew
要するに、入力データは、各パイクセルに対して(CMY)original成分を指
定(特定)した際の、パイクセルのアレイ(配列)としての画像から成る。画像
の各パイクセルに対して、次の3つのステップが実施される:
1.オリジナル(元、原)−CMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的
に求められたスケルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される:
SBoriginal=fskeleton black(Yoriginal,Moriginal,Coriginalの
うち最も小さいもの)
2.新たなCMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的に求められたスケ
ルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される。
SBnew=fskeleton black(Ynew,corr,Mnew,corr,Cnew,corr,のうち
最も小さいもの)
3新たなブラック(墨)成分は次のように計算される;
Knew=Koriginal−SBoriginal+SBnew
当該の新たなブラック(墨)値は、零と何等かの最大値との間にクランプされ
る。種々異なる(様々の)僅かな変化及び変更、変形(バリエーション)が当業
者により提案される得るとしても、それらの提案は、本発明の範囲に含まれる(
包含される)。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年11月8日
【補正内容】
明細書
CMY色空間における任意のHSL
補正用のブラック再計算法
関連出願
本発明は、本出願人の共に係属中の同日出願日の国際出願である、米国特許出
願US Serial No.08/302 237 1994“CMY色空間
におけるHSL補正”(“HSL CORRECTIONS IN CMY C
OLOR SPACE)の名称の当該の出願に係わるものである。
発明の背景
本発明は、プリプレスシステム(工程)におけるデジタル画像処理用の色操作
(法)に関する。デジタル色画像処理のための方法及び装置がEP−A−2−0
323265に既に記載されている。3原色の色信号は、3つの色再生信号及び
1つのブラック(墨)再生信号を取得するため処理される。ブラック(墨)再生
信号を取得するため3原色の最小信号に相応する値が取得され、そして当該の値
は最小ピークを有する連続関数により変換され、それにより、ブラック(墨)再
生信号として変換された値が規定される。1つのブラック(墨)再生信号のみが
生成されるが、本発明によっては色補正及び/又は色操作(調整)も達成するも
のである。より一層直感的な色操作(調整)の導入を図るべく、HSL(色相H
ue、彩度Saturation、明度ないし輝度Luminance)の変化
が3つのステップ(段階)で実施される。第1のステップでは、もとの画像、な
いし、オリジナル−画像(元の画像、ないし、原画像)が、印刷可能なCMY色
空間からHSL(又は等価)−色空間(これは印刷可能でないが計算には便利で
ある)へ変換される。第2ステップでは、HSL−変化は、2進マスクに従って
加えられ、そして、新たな色空間内にて実施される。第3ステップにて、新たな
画像は印刷可能な色空間へ戻り変換される。もとのブラック(黒)は、そのよう
な色操作(調整)において変わらない儘である。
(CMY)original→色空間変換→[HSL(又は等価)]original
[HSL(又は 等価)]original→HSL−変化→[HSL(又は 等価
)]new
[HSL(又は 等価)]new→色空間変換→(CMY)new
当該のアプローチにおいては、次のことを行うことは困難である、即ち;
1)各色空間相互間の高品質変換を実施すること
2)精度要求を充足すること
4)インタラクテイブ(相互作用的)なパフォーマンス(機能、性能)を達成
すること、
5)2進重み付けの不都合な効果を回避すること
6)もとのグレイバランスを歪ませないこと
発明の要約
本発明の目的とするところは、上述の問題を解決すること、そして、殊に、も
とのグレイバランスを歪ませないことである。
新たなブラック(墨)成分は、色操作(調整)の前後にCMY成分のスケルト
ン−ブラックグラデーション関数と結合されたオリジナル(元、原)−ブラック
(墨)から生成される。
Koriginal→新しいブラック(墨)生成→Knew
図面の簡単な説明
図1は、CMY成分における変化に対応するK(ブラック(墨))の新たな値
を規定するための本発明の方法を示すブロックダイヤグラムである。
図2は色相の変化を示すCMY色空間を示す。
図3は彩度の変化を示すCMY色空間を示す。
図4は明度の変化を示すCMY色空間を示す。
有利な実施例の説明
本発明によるK(ブラック(墨)で表されるK)の再計算は、図1のブロック
ダイヤグラムに示されている如く、極めて容易に理解される。イメージスキャナ
は、オリジナル(元、原)−値;Coriginal,Moriginal,Yoriginal及びKor
iginalを生成する。イメージスキャナ1は、オリジナル(元、原)−画像をスキ
ャニング(走査)することによりそれらの色値を生成する。次いで、色値は、C
MY変換部2内に入力され、ここでは、新たな色値;Cnew,Mnew及びYnewが
、CMY変換部2内に入力されたHSLの変化に基づき生成される。マスキング
関数f(d)も入力される。
次いで、新たな色値;Cnew,Mnew及びYnewは、カ
ラーコンピュータ3内に入力され、該コンピュータ3は、カラービデオディスプ
レイ4への入力のため、それらの色をRGBビデオ信号へ変換する。紙種類(型
式)も、カラーコンピュータ内に入力され得る。上記のことは、本出願人の共に
係属している下記名称の国際出願(米国特許出願 Serial No 08/
302 237 1994)“HSL CORRECTIONS IN CMY
COLOR SPACE”においてより詳細に記載されている。
本発明によれば、ブラック(墨)値Korigは、K再計算部内に入力される。最
小値選択部6は、3つの色値Corig,Morig,及びYorig.のうち最も小さい当該
の値を選択する。最小値選択部7も、新たな色値Cnew,Mnew及びYnewのうち
最も小さい当該の値を選択する。次いで、それらの2つの最小値は、K(ブラッ
ク(墨))−再計算部5内に入力され、該再計算部はK(ブラック(墨))を再
計算し、そして、Krecalc.(ブラック(墨)の再計算値)を出力する。
HSLの変化及びK(ブラック(墨))−処理についてより詳細に説明する。
ブラック(墨)成分の生成
図1に示すように、HSL(色相Hue、彩度Satuation、明度ない
し輝度Luminance)の変化の夫夫に対して、新たなブラック(墨)成分
は、色操作(調整)の前後におけるCMY成分のスケルトン−ブラックグラデー
ション関数と結合されたオリジナル(元、原)−ブラック(墨)から生成される
。
Koriginal→新しいブラック(墨)生成→Knew
要するに、入力データは、各パイクセルに対して(CMY)original成分を指
定(特定)した際の、パイクセルのアレイ(配列)としての画像から成る。画像
の各パイクセルに対して、次の3つのステップが実施される:
1.オリジナル(元、原)−CMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的
に求められたスケルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される:
SBoriginal=fskeleton black(Yoriginal,Moriginal,Coriginalのう
ち最も小さいもの)
2.新たなCMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的に求められたスケ
ルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される。
SBnew=fskeleton black(Ynew,corr,Mnew,corr,Cnew,corr,のうち
最も小さいもの)
3新たなブラック(墨)成分は次のように計算される
;
Knew=Koriginal−SBoriginal+SBnew
当該の新たなブラック(墨)値は、零と何等かの最大値との間にクランプされ
る。
請求の範囲
1.プリプレスシステム(工程)におけるデジタル画像処理用の色操作方法で
あって、画像の印刷色に対するオリジナル(元、原)−印刷色CMYK印刷色を
用意(セッティング)し、ここで、オリジナル(元、原)−CMY値は、印刷可
能な色空間を表わし、Kはブラック(墨)値であり、オリジナル(元、原)−C
MY印刷色を補正し、そして、CMY成分における変化に相応してK(ブラック
(墨))の新たな再計算された値を規定する当該の方法において、
オリジナル(元、原)−CMY印刷色を補正して新たなCMY印刷色を生成し
;
オリジナル(元、原)−CMY色のうちの1つの第一の最も小さい当該の色を
検出し、
新たなCMY色のうちの1つの第一の最も小さい値を検出し;
前記の最も小さい値の各々の使用により、オリジナル(元、原)−のブラック
(墨)K−印刷色の値を変更修正して1つの再計算されたブラック(墨)K−印
刷色を生成することを特徴とするCMY色空間における任意のHSL補正用のブ
ラック再計算法。
2.Kを次のようにして変更修正する、即ち、
先ず第1にグラデーション関数を規定し、
当該の最も小さい値のうちの2つをグラデーション
関数に加えて、第1及び第2の関数値を取得し、そして、
オリジナル(元、原)−ブラック(墨)K値から第1の値を差し引き(減算し
)、第2の値を加え(加算し)て、前記の再計算されたブラック(墨)K−印刷
色を取得することを特徴とする請求の範囲1記載の方法。
3.再計算されたブラック(墨)K値を、零と何等かの最大値との間にクラン
ピング(固定)することを特徴とする請求の範囲2記載の方法。
4.グレイバランスの歪みを補正するようにしたことを特徴とする請求の範囲
1記載の方法。
5.オリジナル(元、原)−CMY印刷色は、CMY変換部内へのHSL−変
化の入力により補正せしめられて、前記の新たなCMY印刷色を生成するように
したことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。
6.前記の新たな印刷色値はカラーコンピュータに入力せしめられ、該カラー
コンピュータは、次いでカラービデオディスプレイをドライブするためRGBビ
デオ信号を出力するようにしたことを特徴とする請求の範囲5記載の方法。
7.K(ブラック(墨))の1つの新たな値及びCMY成分の新たな値を、C
MY成分におけるHSL−変化に相応して規定する方法において
CMYK印刷色を用意(セッティング)し、
変換部内へのHSL−変化の入力により、オリジナル(元、原)−CMY印刷
色を補正して新たなCMY印刷色を生成し、
オリジナル(元、原)−CMY色のうちの1つの最も小さい当該の色を検出し
、
新たなCMY色のうちの1つの最も小さい当該の色を検出し、そして、
前記の最も小さい値の各々の使用により、オリジナル(元、原)−のブラック
(墨)K−印刷色の値を変更修正して1つの再計算されたブラック(墨)K−印
刷色を生成することを特徴とするCMY色空間における任意のHSL補正用のブ
ラック再計算法。
【図1】
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年12月5日
【補正内容】
Cnew,corr=COEFF(Cnew−Cgray)+Cgray
Mnew,corr=COEFF(Mnew−Mgray)+Mgray
Ynew,corr=COEFF(Ynew−Ygray)+Ygray
ここで、COEFFは、下記のうち最も小さいものである。
(Climit−Cgray)/(Cnew−Cgray),
(Mlimit−Mgray)/(Mnew−Mgray)及び
(Ylimit−Ylimit)/(Ynew−Ygray)
但し
COLORlimit=0;COLORnew<0に対して
COLORlimit=COLORmax;COLORnew
>COLORmaxに対して
COLORlimit=COLORnew
色立方体(カラーキューブ)対角線と新たな色明度平面の交差(交わり)部は
次のように計算される。
Dnew=1/3(Ynew+Mnew+Cnew)
グレイラインと新たな色明度平面との交差(交わり)部は、色立方体(カラー
キューブ)対角線と当該の平面との交差(交わり)部の、経験的に求められた関
数として計算される。
Ygray,new:fy(Dnew),Mgray,new−fM(Dnew)及びCgray,new=fc(
Dnew)
6.オリジナル(元、原)−CMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的
に求められたスケルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される:
SBoriginal.=fskeleton black(Yoriginal,Moriginal,Coriginal
のうち最も小さいもの)
7.新たなCMY色成分のうち最も小さいものに対する経験的に求められたスケ
ルトンブラックグラデーション関数は次のように計算される。
SBnew=fskeleton black(Ynew,corr,Mnew,corr,Cnew,corr,のうち
最も小さいもの)
8.新たなブラック(墨)成分は次のように計算される;
Knew=Koriginal−SBoriginal+SBnew