JPH09510871A - 生物学的昆虫制御剤 - Google Patents

生物学的昆虫制御剤

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JPH09510871A JP7525037A JP52503795A JPH09510871A JP H09510871 A JPH09510871 A JP H09510871A JP 7525037 A JP7525037 A JP 7525037A JP 52503795 A JP52503795 A JP 52503795A JP H09510871 A JPH09510871 A JP H09510871A
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ウィンダス,ジョン・デイヴィッド
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ゼネカ・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 ポリヘドリン遺伝子および殺虫性蛋白質を発現する非相同遺伝子を含むゲノムを持つ、昆虫制御剤として使用するための組換え体バキュロウイルスであって、ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子は同一のプロモーターの制御下にはなく、生存可能である野生型バキュロウイルスとの組換えにより産生されるウイルスの子孫がポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子の両方の発現を保持しないようにゲノム上に位置されている上記の組換え体バキュロウイルス。

Description

【発明の詳細な説明】 生物学的昆虫制御剤 本発明は昆虫の生物学的制御剤として使用するためのバキュロウイルス、特に 殺虫性蛋白質を発現することができる非相同遺伝子を含むバキュロウイルス、あ る種のウイルスの子孫の産生を最少にするバキュロウイルスの使用、および害虫 制御の方法に関する。 昆虫生物学的制御剤とは昆虫に関して用いられる場合、昆虫に感染し、正常な 生化学的および生理学的過程に干渉して最終的に昆虫を不能にするかまたは殺す ことができる薬剤を意味している。 バキュロウイルスは昆虫病原性ウイルスの最も大きくおよび最も多様な群の一 つを構成し、非相同性蛋白質の強力な発現系として普通に使用される。現在、昆 虫生物学的制御剤としてバキュロウイルスに大きな関心が寄せられている。特に 、バキュロウイルスの病原性と、毒素、ホルモンまたは昆虫に対して活性である 酵素の殺虫作用とを組み合わせることにより宿主昆虫を殺すために、ウイルスが 使用する時間を改良する研究が行われている。 能力を高められおよび市販品として販売可能なレベルの殺虫活性を生じる非相 同性殺虫遺伝子産物を発現できる組換え体バキュロウイルスの使用に対する関心 は、組換え体バキュロウイルスが野生型ウイルスと競合し、その結果環境内で確 立され、野生型ウイルス集団の肩代わりすることである。野生型バキュロウイル スとは非組換え体バキュロウイルスを意味している。それ故、殺虫効果は与える のに環境中に存続する必要がない組換え体バキュロウイルスを開発することが重 要である。 殺虫剤として使用される組換え体バキュロウイルスの生存能力を減少させるこ とを目的として、種々の(多少の)複合体系が提案されている。これらの案は潜 在的な欠点を持っている。 例えば、Miller et al(Biotechnology for Crop Protection,1988,Ed,Hedin et al, pp405)は効果的で安全な組換え体バキュロウイルスが共吸蔵法により製造 できることを提案している。この方法において、環境での安定性を確保するのに 必要な吸蔵体の産生に必要とされるポリヘドリン遺伝子の発現能力が欠けた組換 え体バキュロウイルスは、ポリヘドリン蛋白質を提供する野生型ウイルスと混合 して感染させて繁殖させる。組換え体および野生型ウイルス粒子の両方を含んで いる多角体が産生される。この提案の背後にある考えは共吸蔵過程がポリヘドリ ンマイナス(pol-)バキュロウイルス(即ち、機能的ポリヘドリン遺伝子を 欠くもの)を地面に感染型で放出するための方法を提供するであろうということ である。ウイルス集団中の共吸蔵されたpol-バキュロウイルスの永続性は、 ウイルスが昆虫から昆虫へ受け渡されるので両方のウイルス型を持つ個々の幼虫 および細胞の共感染の確率により決定される。 共吸蔵されたウイルス集団の生存特性の限定された野外試験がWoodらによ り報告されている(一般的な総説としてAnnu.Rev.Microbiol .(1991),45,p69−87、特に83ページを参照されたい)。バキ ュロウイルスの集団からのポリヘドリン欠損遺伝子の減退速度はむしろ驚くべき ことに遅いことが観察された。 製造の立場からは、共吸蔵ウイルス集団の製造は技術的に厳しいであろうし、 非常に注意深く制御された二重の感染法を必要とし、そして生産物のかなりの部 分が改良された殺虫効果を及ぼすことに関して有利ではないことから本質的に不 経済である。 多角体を作る能力が遺伝的に欠損したバキュロウイルス集団を提供するための 遺伝子操作の使用に関する別の方法は、ポリヘドリンを発現しないように遺伝子 工学的に操作された細胞株/宿主において機能的多角体遺伝子を欠くバキュロウ イルスを複製させることである。使用において得られたウイルス粒子は経口で活 性であるが、繁殖後、野生型ウイルスはポリヘドリンまたは吸蔵体を産生するこ とができない。そのような感染物の子孫は非常に不安定でありおよび/または感 染能力が低い。 この方法の欠点は次の点である;(i)天然のバキュロウイルス感染の間、吸 蔵体産生の時点においてポリヘドリンレベルは非常に高く、細胞株でのそのよう な発現レベルの再現は非常に困難であろう、および(ii)細胞株/宿主は機能 的ポリヘドリン遺伝子を運んでいなければならない。それ故、組換えにより殺虫 性蛋白質を産生する能力を保持しおよびポリヘドリンを作る能力を獲得したウイ ルスゲノムを生み出せるかなりの見込みが存在する。そのようなバキュロウイル スが環境に放出されたら遺伝子工学によるポリヘドリンが加わった(pol+) ウイルス(すなわち、機能的ポリヘドリン遺伝子を含む)のように振る舞うであ ろう。 Woodら(国際特許公開第93/22442号)は、ポリヘドリンの供給お よび吸蔵されたウイルスを産生する能力は高いレベルの経口活性を持つバキュロ ウイルスの産生には必ずしも必要とされないことを示唆している。ポリヘドリン 欠損ウイルスで感染した細胞の核において発生されるいわゆる”前吸蔵”ウイル スは経口で活性であり、非吸蔵ウイルスの限定された生存特性を持っていると期 待されると報告している。しかしながら、この方法の実現は不活性化される前に 野外で標的害虫がウイルスに出会って取り入れる高い確率が存在するのに十分な 期間「前吸蔵」ビリオンを保護できる処方技術の開発に依存するであろう。天然 の吸蔵体ポリヘドリンは少なくとも部分的にこの機能を満足している。 バキュロウイルスのゲノムは二本鎖DNAの閉環超らせん分子である。ゲノム 構造の変異が株内に観察されている。DNA配列の相違はゲノムの一部の再複製 の結果によるものであろう(配列の欠失および塩基置換)。再反復されたDNA 配列もまたゲノム内に観察され、例えばAcMNPVのゲノムはDNA相同性を 示す五つの領域を持っていることが報告されている。バキュロウイルス間の遺伝 子内相同性についていくつかの報告がなされている。例えば、ポリヘドリン遺伝 子およびp10遺伝子を含む領域は核多角体病ウイルス(NPV)感染鱗翅目間 では高度に保存されている。 ウイルスゲノム内へ宿主細胞DNAが挿入された場合も報告されている。特に 、細胞性DNAが二つの近縁のウイルス、AcMNPVおよびガレリア メロネ ラ(Galleria mellonella NBV、(GmMNPV))、 のゲノム内へ取り込まれていることも報告されている。理論に拘束されることは 望まないが、相同性領域がそのようなゲノム突然変異と関係しているであろうと 考 えられる。最近、SeMNPVのゲノム内への細胞性DNAの挿入と関係してい るであろう五つの領域が同定された。一般的総説としてはArif BM「ウイ ルスゲノムの構造」、26−27ページ、「Current Topics i n Microbiology and Immunology−The Mo lecular Biology of Baculoviruses」、Do erflerおよびBohm編、を参照されたい。 従って、野生型ウイルスとの競合と同様に、組換え体バキュロウイルスの放出 に伴う問題とは、それらが相同的組換えにより野生型と相互作用して新規なバキ ュロウイルスを導くということであるということが、認識された。そのような相 同的組換えでは、第二のウイルスのゲノム領域と相同的であるゲノムの二つの領 域間に存在するDNA領域がウイルス間で転移または交換される。組換え体バキ ュロウイルスの放出に伴う危険性は放出前に評価されているであろうが、野生型 とのそのような組換え体の子孫は変化した昆虫宿主範囲および/または標的害虫 に対する変化した毒性を持っているであろう。 本発明の一つの態様に従うと、非相同遺伝子(heterologous)および殺虫性蛋 白質を発現するポリヘドリン遺伝子を含むゲノムを持つ生物学的昆虫制御剤とし て使用するための組換え体バキュロウイルスが提供され、ここで非相同遺伝子お よびポリヘドリン遺伝子は同一のプロモーターの制御下にはなく、非相同遺伝子 およびポリヘドリン遺伝子は、ポリヘドリンおよび非相同遺伝子両方の発現を保 持する野生型バキュロウイルスとの組換えでの生存可能なウイルスの子孫の産生 を最少にするように十分に空間的に離れている。 本発明のもう一つ別の態様に従うと、ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子 (殺虫性蛋白質を発現する)を含むゲノムを持つ昆虫制御剤として使用するため の組換え体バキュロウイルスが提供され、ここでポリヘドリン遺伝子および非相 同遺伝子は同一のプロモーターの制御下にはなく、生存可能である野生型バキュ ロウイルスとの組換えにより生産されるウイルスの子孫がポリヘドリン遺伝子お よび非相同遺伝子の両方の発現を保持しないようにゲノム上に位置している。 生存可能とは子孫が必須遺伝子を欠いていないことを意味している。 本発明は以下に添付する図面を参照することにより最も良く説明できる: 図1は従来技術による組換え体ウイルスを含む組換えを模式的に示したもので あり、図中Fは従来技術による組換え体ウイルスであり、Bは組換えられる野生 型ウイルスであり、十字形は相同の領域を示しており、従って同時転移される領 域を定義しており、wh+は非相同遺伝子を示しており、およびpol+は多角体 遺伝子を示している。 Fにおいて、wh+およびpol+遺伝子はそれらの決まった位置に存在し、す なわち、遺伝子はお互いに非常に近くに存在する。遺伝子間に非常に小さな配列 が存在し、それ故他のウイルスと相同であろう機会は非常に少なく、組換えの基 質として働くことができる。相同配列が両方の遺伝子のどちらかの側に生じると いう十分により大きな機会があり、それ故組換えの間に両方の遺伝子が一つの単 位として一緒に動くであろうという対応したより大きな機会があることが理解さ れるであろう。 図2および3は各々本発明の一つの態様に従った組換え体ウイルス(Aにより 示されている)を含む組換えを模式的に示したものであり、野生型ウイルスは各 々CおよびDである。 相同的組換えによる他のウイルスへのwh+およびpol+遺伝子両方の同時転 移の見込みは従来技術の組換え体より本発明の組換え体では十分により小さいこ とが理解されるであろう。本発明に従ったwh+およびpol+遺伝子の分離とは 遺伝子間により多くの基質が存在し、それらに組換えが起こってもwh+および pol+遺伝子両方が一緒に転移されない機会は対応して大きいことを意味して いる。 図2に示されているようにAのwh+遺伝子により占められている位置で組換 えが起こったら、生じるAは二つのpol+遺伝子を持っているであろうが、実 用頭部を持っていず、生じるCはwh+を持っているであろうが、pol+遺伝子 を欠くことか、それが無能力であろうことを意味している。 図3に示されているようにAのpol+遺伝子により占められている位置で組 換えが起こったら、生じるAはwh+を持っているであろうが、pol+遺伝子を 欠くために無能力であり、生じる子孫ウイルスDは実用頭部を持っていないであ ろう。 本発明のさらなる特色は、たとえwh+pol+が同時転移されても、それらが 転移されたウイルスは過程中の少なくとも一つの必須遺伝子を失っているであろ うので、少なくとも無能力であるかまたは生存可能ではない見込みが従来技術よ り大きいということである。この状況は遠縁のウイルス間での同時転移に対して 特に確かである。この状況は模式的に図4に示されており、ここでXは必須遺伝 子の位置を表している。示されたような組換えが野生型ウイルスEからXが失わ れるように、AおよびEのゲノム上の異なった位置にXは位置している。 本質的に本発明に従ったウイルスは: −より野生型の構築物に基づいた構築物より安全であり; −ありそうな組換えに関して安全であり;および −産生が依然真っすぐ(straightforward)である。 好適には少なくともバキュロウイルスのゲノムの10%が非相同遺伝子および ポリヘドリン遺伝子を分離しなければならない。さらに好適にはゲノムの約12 %が二つの遺伝子を分離している。このことは簡単に参照できるように図6に示 されている。図6において、配列の位置は0−100地図単位のスケールに関し て報告されている。AcMNPVは約130/131キロ塩基対の大きさのゲノ ムを持っている。従って、本発明に従うと非相同遺伝子およびポリヘドリン遺伝 子は好適には少なくとも13kb、より好適には約15kbから約16kb離れ ている。 一般的には、バキュロウイルスのゲノムは約90から200kbの範囲内であ る。それ故、遺伝子間の適した分離距離は本発明に用いたバキュロウイルスに依 存するであろうことが理解されるであろう。 好適には、ポリヘドリン遺伝子はp10プロモーターの制御の下にあり、非相 同遺伝子は他のプロモーター、例えばポリヘドリンプロモーターの制御の下にあ る。 これは好適な態様ではあるが、疑いを避けるために、ポリヘドリン遺伝子はそ の天然の部位から離れたゲノム中の任意の他の部位(必須な遺伝子を破壊しない )に存在できることについて記載するであろう。同じことは非相同遺伝子につい ても当てはまる。 通常p10遺伝子により占められている位置にポリヘドリン遺伝子を持ち、p 10遺伝子は無能力化されているかまたは欠損されており、通常ポリヘドリン遺 伝子により占められているであろう位置に殺虫性蛋白質をコードしている遺伝子 を適応させるように遺伝子学的に操作できる組換え体は安定性が減少したウイル スの発生についての簡単な解決法を提供することも提案されている。そのような p10欠損ウイルスはそれらを殺虫剤として有効にする一方、野生型ウイルスに 関して遺伝子学的に無能力であるようにする多くの特色を持っている。 従って、本発明のもう一つ別の好適な態様に従うと、ゲノムはp10遺伝子を 無能力化するかまたは欠損させるために改変されている。 p10遺伝子を欠いた本発明に従うバキュロウイルスはまた以下の特色を持っ ていることが観察された: −そのようなウイルスで感染された昆虫は、同一の発育段階で野生型ウイルスで 感染させた昆虫と比較して死亡時点で生存可能な子孫の産出量が少なく; −産生された多角体は野生型多角体と比較すると小さくおよび形が悪い。従って 、それらは生存能力が減少しているようであり; −しかしながら多角体は野生型多角体と同様に感染性であり、産生は真っすぐあ ろうことを意味している。 本発明のこの特色は図5に例示されている(ここでMagn=倍率)。図5a はp10遺伝子が欠けているAcUW1バキュロウイルスを示している。図5b のp10+AcUW1バキュロウイルスと比較すると、p10-バキュロウイルス の多角体は不完全であることが容易に観察されるであろう。無能力化されたp1 0-AcUW1バキュロウイルスのクラスターは図5cに示されている。この図 5cは多角体が不完全であるだけではなく、これらのバキュロウイルスは遺失し たバイロンを持っていることを示している。再び、図5cの無能力化されたバキ ュロウイルスと図5dに示したより健康な無能力化されていないバキュロウイル スとを比較することができる。 これらの写真を作製するため、多角体を30%のグルタルアルデヒドを含む0 .05Mリン酸緩衝液中、4℃で90分固定し、1%の四酸化オスミウムを含む 0.05Mリン酸緩衝液で後固定した。脱水および浸透に続いて試料をSpur r樹 脂(Spurr,1969)に埋め込み薄断片を作り、2%酢酸ウランのアルコ ール溶液で15分、続いて0.2%のクエン酸鉛を含む0.1N水酸化ナトリウ ムで5分間染色した。 本発明の好適な態様は図6bにより非常に詳細に例示されており、その構築は 以下の実施例に説明されている。この図は図6aに示した組換え体バキュロウイ ルスの特色と直感的に比較できる。図6aは非相同遺伝子の通常の位置を示して おり、即ちポリヘドリン遺伝子に非常に近接している。 本発明の種々の好適な特色および態様がここで非常に詳細に説明されるであろ う。 本発明は参照を簡単にするため非相同遺伝子としてコノトキシン(conotoxin )の使用に関して説明され、特に軟体動物および甲殻類に活性な「キングコング 」コノトキシン(Hillyard et al.(1989)Biochem istry)に関し、これは後にKK−0[配列番号16](Woodward et al.(1990)EMBO J.9 1015−1020)と称され 、二つの関連ペプチドKK−1[配列番号17]およびKK−2[配列番号18 ]が1988年10月24−28日に開かれたConferences Jac ques Monod on Toxines Animales(Ausso is,Frannce)で報告されている。下記実施例1で詳述するように、K K−0、KK−1およびKK−2の報告されている配列に対応する合成ペプチド (図12参照)が製造され、成虫のペリプラナタ アメリカナ(Peripla nata americana)(目:網翅目)および幼虫のヘリオチス ビレ センス(Heliothis virescens)およびトリコプルシア ニ (Trichoplusia ni)(目:鱗翅目)の試料内へ注射することに より評価された。KK−0およびKK−1の調製物の両方が試験された試料の各 々において顕著な殺虫性および/または麻痺誘導活性を示した。また、「キング コング」(KK−0)コノトキシン(78アミノ酸の蛋白質であり、少なくとも コヌス テクスチレ(Conus textile)においては合成の間に分泌 経路に入るらしく、最初は前毒素として産生され、それは続いて成熟KK−0を 産生するために加工される、Woodward et al.(1990)EM BO J.9 1015−1020)の仮定された天然前駆体をコードしている であろうmRNA分子をコードするように設計された合成遺伝子[配列番号1] が使用されたことがわかるであろう。この研究で使用された合成遺伝子はコヌス テクスチレ(Conus textile)KK−0遺伝子の天然のヌクレオ チド配列を考慮せずに設計された。むしろ遺伝子は天然のKK−0前駆体をコー ドしているけれども、昆虫細胞系で効果的に発現されるようにおよび操作が容易 であることの両方を確実にするように設計された(詳しくは実施例2を参照され たい)。天然のKK−0遺伝子またはコヌス テクスチレ(Conus tex tile )からのcDNAは使用されなかったけれども、KK−0前駆体をコー ドできるそのような配列または他の合成遺伝子がバキュロウイルス宿主の作用の 速度を促進することに等しく有効ではないということを予測するための基礎もな い。使用された合成遺伝子(sKK−0)は実際には天然のKK−0 mRNA のコード配列とわずか77%のヌクレオチド配列同一性を有していた。この毒素 のさらなる詳細は我々の係属中の国際特許公開第WO94/23047号に記載 されている。 本発明が、入手可能なまたは開発されている、殺虫性蛋白質を発現する他の非 相同遺伝子に応用可能であることは当業者には容易に理解されるであろう。その ような遺伝子の例としては、北アフリカサソリ アンドロクトナス オーストラ リス(Androctonus australis)ヘクター(AaIT)の 毒素を発現する遺伝子およびわら皮癬虫ピエモテス トリチシ(Pyemote s tritici )のTox34毒素(Tomalski MD and M iller LK,Nature(1991),352,82−85)を発現す る遺伝子が挙げられる。 バキュロウイルスはオートグラファ カリフォルニカ(Autographa californica )多エンベロープ核多角体病ウイルス(AcMNPV) または遺伝子工学または操作技術に適した任意の他の入手可能なまたは開発され たウイルス種でもよい。さらなる例としては、カイコ(Bombyx mori )NPV、スポドプテラ エキシグア(Spodoptera exigua) MNPV、ガレリア メロネラ(Galleria mellonella)M N PV、トリコプルシア ニ(Trichoplusia ni)MNPV、コリ ストネウラ フミフェラナ(Choristoneura fumiferan )MNPV、オルギア シュードトスガータ(Orgyia pseudot sugata )MNPV、スポドプテラ フルギペルダ(Spodoptera frugiperda )MNPV、マメストラ ブラッシカエ(Mamest ra brassicae )MNPV、HPV−85−CLMEVと称されるい わゆるセレリー ルーパーウイルス(国際特許公開第WO90/10387に開 示されている)、我々の係属中の国際特許出願第PCT/GB94/02438 号に開示されているいわゆるNC−1ウイルスおよびヘリオチス ゼア(Hel iothis zea )SNPV(単エンベローフ核多角体病ウイルス)が含ま れる。 バキュロウイルスゲノムの改変に関係しての使用に適した任意のpol-伝達 ベクターが本発明の昆虫制御剤の製造に使用されるであろう。その例にはpVL 1392およびpVL1393が挙げられる。他の適当なベクターも本分野では 知られている。 図7および図8のDNA配列を取り込んだpVL1392に基づいたプラスミ ドが大腸菌へ導入され、1993年3月12日にNational Colle ction of Industrial and Marine Bacte ria(Aberdeen UK)へNCIMB40540の番号の下で寄託さ れた。 本発明に従った組換え体バキュロウイルスは既知の技術により構築できる。一 般的には、適当な運搬ベクターが上記のように構築される。この運搬ベクターは 、野生型ウイルスゲノム中のDNA配列に対し適した相同配列を含んでいる。ウ イルスDNAおよびプラスミドベクターの構築により、組換え体子孫は相同的組 換えにより生じるようである。次いで、組換え体ウイルスは常法を用いて親ウイ ルスから分離できる。 本発明の種々の好適な態様は以下の実施例により例示されるであろう。 実施例1 「キングコング」(KK−0)、KK−1およびKK−2ペプチドの合成標品の 生物学的評価 KK−0、KK−1およびKK−2ペプチドの合成標品の生物活性の予備的評 価は成虫のゴキブリ(ペリプラネタ アメリカナ(Periplaneta a mericana ):ゴキブリ科:網翅目)および第5虫齢タバコ芽虫幼虫(ヘ リオチス ビレセンス(Heliothis virescene:ヤガ科:鱗 翅目)を用いる一連の注入研究により行われた。 蛋白質は蒸留水および注射に通常使用される標準水性緩衝液には不溶であった 。KK−0およびKK−1は10mg/mlの濃度で0.1M炭酸水素アンモニ ウムに懸濁された。懸濁液を1時間穏やかにかき混ぜた後、0.2μmのフィル ターを通して濾過した。視覚による評価ではKK−0生成物の約50%が可溶化 されたが、一方KK−1生成物は実質的により少なくしか溶けないことを示した 。このことは正確な定量および異なった蛋白質の直接的用量比の比較を困難にし ている。しかしながら、送り込まれた最大用量の評価は可能であった。KK−2 は非常に疎水性であり、ml当たり10mgの粗生成物の濃度でDMSOに溶解 させた。 タバコ芽虫幼虫(TBW)には15mm33番ゲージ針を付けた10μlのハ ミルトンシリンジを用いて注射した。約300mgの平均体重を持つ初期第5虫 齢幼虫には各々の処置において1−4μlが注射された。典型的には各々の処置 は少なくとも5匹で行われた。成虫オスゴキブリには15mm27番ゲージ針を 付けた50μlのハミルトンシリンジを用いて注射した。各々の動物には1−1 0μlの試験溶液が注射された;平均体重は約840mgであった。対照昆虫に は等容量の適当な溶液が注射された。 注射後、処置昆虫は個々に給餌装置がついた容器中、制御された状態下(25 ℃、65%RH)に72時間まで保たれた。定期的に観察し、通常ではない総体 的症状をチェックした。タバコ芽虫 H.ビレセンス(H.virescens)幼虫へのKK−0およびKK−1 両方の注射により特徴的な「弛緩性麻痺」が生じた(表I)。典型的には症状は 幼虫に注射したほぼ直後に観察され、「麻酔状態」になっていくようであった。 影響を受けた幼虫は立つことおよび/または協調歩行ができなかった。さらに、 背を下にして置くと再び転回することができず、刺激への応答においては口部分 および把握器の弱い動きにのみ限られていた。「麻酔」のピークでは、影響を受 けた幼虫は足を引きずり、柔軟であった。しかしながらこれらの効果は比較的短 時間であり、注射後5−10分で完全な回復が通常生じた。全ての幼虫は生存し ており処置後24時間では元気であった(24HAT)。より高い用量の注射で は症状が重度であり、持続時間が長かった。総体的症状はKK−0ではより明白 であるようにみえた。 H.ビレセンス(H.virescens)幼虫へ、幼虫当たり約10μg蛋 白質の最大用量に等しい単一率(即ち33μg蛋白質/mg幼虫)でKK−2蛋 白質を注射した後でも異常な効果は観察されなかった。ゴキブリ 三つ全ての蛋白質はゴキブリに特有のおよび衰弱させる効果を生みだした(表 II)。各々の場合で、効果の強さは注射した蛋白質懸濁液の容量とともに増加し た。 ゴキブリへのKK−0蛋白質懸濁液の注射により、最初は重度の震えを起こし 、続いて協調の喪失、麻痺およびノックダウンが起こった。効果は最初は後ろ足 で観察され、急速に中間および最終的には前足にひろがり、昆虫が衰弱した。他 の症状としては背面の弓状化が挙げられる。影響を受けた昆虫は回復できず、2 2HATで死亡した。KK−1蛋白質を注射した昆虫は同様の総体的症状を示し たが、1μlの蛋白質懸濁液の最低用量では効果はわずかにより軽いように思わ れた。 異常効果が2および5μlのKK−2ペプチドを注射した昆虫でも短時間観察 された。症状には、背部の弓状化、羽の平板化および協調運動の喪失などが含ま れ、注射後数分以内に起こった。効果は一次的なものにみえ、影響を受けた昆虫 は注射後20分で完全に回復しているようにみえた。しかしながら、この処置に おいて、全ての動物は72HATで死亡した。最低率(1μl容量)で処置され た昆虫では異常な症状は観察されず、全ての昆虫は生存しており、72HATで 元気であった。 これらの観察は続いての実験で確認され、コノトキシン蛋白質はゴキブリおよ びTBW幼虫に対して殺虫活性を持っていることが示された。 実施例2 合成キングコング(sKK−0)コノトキシン遺伝子設計 天然のKK−0遺伝子のコドン使用が昆虫細胞においての発現に特に利点があ るということを信じる前もっての理由が全くなかったので、我々は新規合成(s KK−0)遺伝子を設計することに決定した。これはTRANSL、RESTR IおよびMUTSITEのようなPCGeneTM(Intelligeneti cs,700 East Camino Real,Mountain Vie w,California)プログラムの助けをかりて行われた。 sKK−0遺伝子の特色は下記のようである:− cDNAクローニング研究によりWoodwardら((1990)EMB O J.9 1015−1020)により記載されているKK−0プロペプチド のアミノ酸配列[配列番号2]を正確にコードしている。 KK−0プロペプチドをコードするために使用したコドンが選択された、な ぜなら、それらは発現研究は酵母で行われるであろうと予測されたので昆虫(ド ロソフィラ メラノガスター(Drosophila melanogaste ))および酵母(サッカロミセス セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae))で好まれるまたは少なくともしばしば遭遇するから である(Ashburner et al.(1984)Develop.Ge netics 4 295−312;Ikemura(1985)Mol.Bi ol.Evol.2 13−34;Sharp(1986)Nucleic A cids Research 14 5125−5143)。 翻訳開始コドン(ATG)のすぐ前のヌクレオチド配列はKozakにより 決定された動物mRNAに好適な配列と密接に一致している(Kozak(19 81)Nucleic Acids Research 9 523 3−5252;Kozak(1984)Nucleic Acids Rese arch 12 857−873;Kozak(1986)Cell 44 2 83−292;Kozak(1987)J.Mol.Biol.196 947 −950)。 KK−0プロペプチドをコードするためにConus textileによ って使用されたコドンの考慮は全くなされなかった(その結果、sKK−0と天 然KK−0遺伝子の全相同性は77.2%のみである)。 隣接する制限酵素認識部位(上流BglIIおよび下流XmaIIIおよびBam HI)が最初に選択されたバキュロウイルス転移ベクターpVL1392(In Vitrogen Corporation,3985 Sorrento V alley Boulevard,San Diego,California )内への直接的クローニングを容易にするために設計に組み込まれた。これらの 酵素によるクローニングは、この転移ベクターにより運ばれたAcMNPVポリ ヘドリンプロモーターから直接遺伝子を転写する可能性を生じさせると期待され た(図10参照)。 いくつかの追加の独特のヘキサヌクレオチド認識配列部位が、コードされてい るアミノ酸配列に影響を及ぼさないような遺伝子の位置でsKK−0配列内へ取 り込まれた。これらの部位は組み換え体の特徴決定および続いて行う可能性のあ る遺伝子の操作を容易にするために導入された(実施例14参照)。この部位の 取り込みによっても特に好ましくないコドンの包含は生じなかった。 得られたsKK−0配列[配列番号1]は図7(KK−0プロペプチドをコー ドしている配列は強調されている)、および図8(制限酵素認識部位の位置が強 調されている)に示されている。 実施例3 sKK−0遺伝子の合成 sKK−0遺伝子の組立に選択された方法は、図7および8に示されたDNA 断片をコードしている重複相補的オリゴヌクレオチドを合成し、続いてDNAポ リメラーゼ仲介により一本鎖領域を完成させ、そしてポリメラーゼ連鎖反応(P CR)で増幅して完全な遺伝子断片(図9)の十分な量を発生させることを含ん でいた。 従って、一緒になると完全sKK−0 DNA断片をコードしている4つのオ リゴヌクレオチド(ConoA、ConoB、ConoC、ConoD)[配列 番号3、4、5、6]はApplied Biosystems 380BDN A合成機を用い、常法により合成された。二つの追加のより短いオリゴヌクレオ チド、ConoPCR1およびConoPCR2[配列番号7、8](Cono AおよびConoDの5’の30および28のヌクレオチドと同一である)もま たPCRプライマーとして利用するために合成された。各々のオリゴヌクレオチ ドは55℃で約8時間インキュベーションすることにより脱保護し、続いて真空 下で乾燥した。それらは200μlのTE緩衝液(10mMトリス/HCl(p H8.0)、1mM EDTA)に溶解し、濃度をUV分光法により測定し(1 OD260単位/mlは約20μg/mlと等価である)、TEで希釈して約1 0μM貯蔵液を得た。これらは使用するまで−20℃で保存された。 sKK−0合成反応は以下の工程を含んでいる:− 1) 10μMのConoAおよびConoBの各々5μlを500μlの無菌 円錐形ポリプロピレン遠心分離チューブ中で5μlの10mM dGTP、10 mM dATP、10mM dCTP、10mM TTP、および5μlの50 0mM KCl、100mM トリス/HCl(pH8.5)、15mM Mg Cl2、0.1%ゼラチンと一緒に混合して水で49μlとなし、1μl(5単 位)のTaq DNAポリメラーゼ(Perkin/Elmer Cetus) を加えた後に、2滴の軽パラフィン油(Sigma)を層積した。チューブに蓋 をしてTechne PHC−1 プログラム可能Dri−BlockRに入れ 、以下の温度サイクルにかける:− 1.1’ @ 94℃ 1’ @ 55℃ 4’ @ 73℃ 5回、続いて7’@73℃の最終インキュベーション時間。 2) 10μMのConoCおよびConoDの各々5μlを混合して上記(1 )のように正確に処理する。 3) 0.5μlの反応(1)の生成物をとって0.5μlの反応(2)の生成 物と混合し、および5μlの反応(1)の生成物を反応(2)の生成物と混合す る。各々の混合物に10μlの10μM ConoPCR1;10μlの10μ M ConoPCR2;10μlの500mM KCl、100mMトリス−H Cl(pH8.5)、15mM MgCl2、0.1%ゼラチン;10μlの1 0mM dGTP、10mM dATP、10mM dCTP、10mM TT Pを加え水で99μlとなし、1μl(5単位)のTaq DNAポリメラーゼ (Perkin/ElmerCetus)を加えた後に、2滴の軽パラフィン油 (Sigma)を層積した。平行してPCRプライマー、反応1または反応2の 生成物を欠く対照反応を準備する。反応液はTechneプログラム可能Dri −BlockR中で、以下の温度サイクルにかける:− 1.1’ @ 94℃ 1’ @ 68℃ 4’ @ 73℃ 25回、続いて7’@73℃の最終インキュベーション時間。 反応3の生成物の10μlで分析用アガロースゲル電気泳動を行い、すべての 必要なDNA断片およびオリゴヌクレオチドを含む反応中でのみ、約270bp の断片が産生されたことを確認した。各々のDNA断片の残留物はエタノール沈 澱により回収する前に、等容量の水飽和フェノールによるフェノール抽出(2回 )次に等容量の水飽和n−ブタノール(2回)により後処理を行った。 実施例4 pVL1392/sKK−0組換え体転移ベクターの組立 回収後、上記PCR生成物の各々を使用説明書に従ってBglIIおよびEcl XI(XmaIIIのイソシゾマー)で消化した。平行して、市販品として入手可 能なバキュロウイルス(AcMNPV)転移ベクター(InVitrogen) pVL1392の5μlを同様に処理した。制限消化物は次いで、0.5μg/ mlのエチジウムブロミドを含む分取0.8%アガロース/トリス−酢酸電気泳 動ゲル上で泳動した。PCR生成物および直線状化ベクターDNA断片はUV照 射下でゲルから切り出した。それらはシリコン化ガラスウールを通した遠心分離 およびエタノール沈澱により回収した。単離された挿入物の一部およびベクター DNA断片を適当な緩衝液条件下(Sambrook J.,Fritsch E.F.&Maniatis T.(1989)「Molecular Clo ning:A Laboratory Manual」,Cold Sprin g Harbor Press)、T4リガーゼとともに混合した。次いで、ラ イゲーション混合物を使用してコンピテントDH5α細胞を標準的方法によって 形質転換した(Sambrook et al.上記文献)。子孫形質転換体は 100μg/mlアンピシリンを含むL寒天プレート上で一夜増殖させることに より選別した。 形質転換体は次に常法による(Sambrook et al.上記文献)H yBond−N(Amersham International)フィルター 上のコロニーハイブリダイゼーションによりsKK−0遺伝子と相補的な配列の 存在についてスクリーニングした。使用したハイブリダイゼーションプローブは g32P−ATP(Amersham International)およびT4 ポリヌクレオチドキナーゼ(Northumbria Biologicals Ltd.)による処理により5’がホスホリル化されているオリゴヌクレオチ ドConoBであった。プラスミドDNAは六つの強くハイブリダイズするコロ ニーから製造された。これらのDNAの制限分析は、三つがsKK−0に期待さ れる大体の大きさおよび特性を持つ挿入物を含むpVL1392誘導体であるこ とを示唆した。 選択されたpV11392組換え体(#2.2、#5.2、#6.1)中に存 在する挿入物の配列がSequenaseTM(USB,Cleveland,O hio)キットおよびBglIIおよびXmaIII認識部位に隣接するpVL13 92の領域にハイブリダイズするように、およびこれらの部位間(図10参照) に導入された挿入物の配列決定を可能にするように設計された二つの合成オリゴ ヌクレオチドプライマー(pVL1392FORおよびpVL1392REV) [配列番号13、14]を用いてチェックされた。三つの組換え体の一つの(# 2.2)挿入物[配列番号15]の配列がクローン化されたsKK−0に期待さ れるものと期待される様式(図11参照)で厳密に一致した。他のプラスミドは 小さな配列変異(突然変異)を持つ挿入物を含んでいた。 組換え体#2.2(AcMNPVポリヘドリンプロモーターの転写制御下の遺 伝子sKK−0を含む転移ベクターpVL1392の誘導体)が従ってすべての 以下の研究のために選択された。組換え体プラスミドpVL1392/sKK− 0 #2.2を運ぶ大腸菌DH5α培養物はNCIMB40540の寄託番号と してNational Collection of Industrial and Marine Bacteria,Aberdeen,UKに寄託され ている。 実施例5 sKK−0を運ぶ組換え体(ポリヘドリン マイナス)AcMNPVの発生 King & Possee(1992)「The Bacculoviru s Expression System:A Laboratory Gui de」(Chapman & Hall)の実施例に記載されているような標準 バキュロウイルス技術を用いて、ポリヘドリンプロモーターの転写制御下にsK K−0を運んでいるが機能的ポリヘドリン遺伝子が欠けている組換え体AcMN PVウイルスが、Sf21細胞と約200ngのSaul(Boehringe r,Mannheim)直線状化AcMNPV.lacZ(Possee & Howard(1987)Nucleic Acids Research 1 5 10233−10248)および1μgのpVL1392/sKK−0 # 2.2DNAとのコトランスフェクションにより発生させた。組換え体ウイルス の選択は最初に組換え体lacZ−ウイルスがSf−21細胞単層培養で発生す るプラーク中のX−gal(GIBCO/BRL,Grand Island, New York)を代謝できないことに基づくものとした。6個のそのような lacZ−ウイルス(「CONO−A」、「CONO−B」、「CONO−C」 、「CONO−D」および「CONO−E」)を選び取り、それらを均一に精製 するためおよびそれらがβガラクトシダーゼを合成する能力がないことを確認す るためにSf−21細胞上に再び播種した。次に25cm2の組織培養フラスコ (Bibby,Stone,Staffs.)中、4mlのTC100/7.5 %ウシ胎児血清培地(両方ともGIBCO/BRLから)に1.5x106個の Sf21細胞を播種し、28℃で一夜インキュベートし、単一精製プラークをほ じることにより回収されたウイルスの50%を加え、さらに6日間28℃でイン キュベーションを続けることにより各々の精製されたウイルスの小規模の(約4 ml)培養物が製造された。これらのウイルス貯蔵物の各々のアリコートでバイ オアッセイ(実施例6参照)が行われた。相等しいアリコートは物理分析のため に、ウイルスDNAの少量の試料の調製に使用された(King & Poss ee(1992)上記文献)。 予期されたsKK−0/AcMNPV組換え体で行われた診断的物理分析は以下 のものであった:− a)sKK−0、そして平行してβガラクトシダーゼ遺伝子特異的プライマーを 用いてのPCR研究。 b)ClaIおよびBglIIで処理されたウイルスDNAに対するサザンブロッ ト分析、1%アガロースゲル上での電気泳動により分画し、HyBond−Nフ ィルターに移し、そして単離されたランダムプライムドα32P−dCTP標識さ れたsKK−0プローブでハイブリダイズした。 これらの研究により、ウイルス「CONO−C」がsKK−0遺伝子を含んで おり、すべての予期された物理特性を持ち、そしてβガラクトシダーゼ遺伝子が 欠けていたことが確認された。他の予期された組換え体ウイルスはsKK−0遺 伝子が欠けていた。 実施例6 予期されたAcMNPV/pVL1392/sKK−0組換え体ウイルスのバイ オアッセイ 推定AcMNPV/pVL1392/sKK−0ウイルスの生物学的活性は後 期段階のヘリオチス ビレセンス(Heliothis virescens) 幼虫を用いた一連の注射実験において評価された。精製された非吸蔵ウイルスの アリコートは15mm33番ゲージ針をつけた10μlハミルトンシリンジを用 いて第4または5虫齢のH.ビレセンス幼虫内へ注射された。典型的には、処置 あたり少なくとも5匹の幼虫がウイルス懸濁液1μlの標準容量で注射された。 対照昆虫には等容量のAcMNPV/pVL1392/lacZウイルス、Ac MNPV野生型ウイルスまたは無菌水が注射された。注射後、幼虫は人工飼料で 個々に保持され、24時間間隔で以後さらに7日間試験された。各々の評価機会 時に生きているおよび死んだ幼虫の数が記録された。生き残っている幼虫は異常 な総体的症状および/または行動応答に関してが試験された。 最初に、実施例5に記載したように発生された六つの推定AcMNPV/pV L1392/sKK−0クローンが試験された。ただ一つのAcMNPV/pV L1392/sKK−0 CONO−Cが異常な効果を示した。生物学的観察で 、CONO−Cウイルスのみが予期された物理特性のすべてを持つsKK−0遺 伝子を運んでいることを示した実施例5に記載の物理分析が確認された。AcM NPV/pVL1392/sKK−0 CONO−Cの生物学的特性を特徴付け るさらなる注射アッセイはウイルスの使い古しの貯蔵物を用いて実施された。 初期第4虫齢H.ビレセンス幼虫に対するAcMNPV/pVL1392/s KK−0 CONO−CおよびAcMNPV/pVL1392/lacZウイル ス間の生物学的効力を比較したデータが表IIIに示されている。処置後72時間 では(72HAT)、AcMNPV/pVL1392/sKK−0 CONO− Cで処置した4/11の幼虫は全または部分的弛緩性麻痺を示した。「完全に麻 痺した」と分類された幼虫は死にかけていた:立つこと、再転回または歩行がで きず、刺激に応答して口部分および把握器の非常に弱い動きのみしかできない。 「部分的に麻痺した」幼虫は体の中部および後部の局部的麻痺を示したが、頭部 および口部分を含む前部領域は刺激に対して正常の応答ができた。これらの幼虫 はその背部上に置いても再転回でき、動きは遅くて協調性は悪いが限られた運動 は可能であった。96HATではAcMNPV/pVL1392/sKK−0 CONO−Cウイルスで処置したすべての幼虫は死ぬかまたは異常な総体的症状 を示した。対照的に、AcMNPV/pVL1392/lacZ対照ウイルスが 注射されたすべての幼虫は96HATでは生存しており、正常に行動していた; これらの幼虫の1/10は120HATで死亡しており,6/10の幼虫は14 4HATで死亡した。lacZ遺伝子を運んでいるAcMNPV/pVL139 2誘導体は野生型ウイルスより死亡させる速度が遅かった。典型的には、野生型 AcMNPVは120HATおよび越えた時点で著しく死亡率が高くなり始めた 。従って、AcMNPV/pVL1392/sKK−0 CONO−C構築物は AcMNPV野生型およびAcMNPV/pVL1392/lacZ対照ウイル スの両方よりも早い作用速度を示し、殺虫効果が促進されている。 実施例7 pAcUW21/sKK−0組換え体転移ベクターの組立 経口で感染性であり、それ故用量応答効果が現実的に評価でき、および作物防 護効果を評価するためのポリヘドリン+(吸蔵された)組換え体AcMNPV/ sKK−0誘導体を製造する目的で、pAcUW21転移ベクター(AMS B iotechnology(UK)Ltd.)を使用することを最初に選択した 。この転移ベクターは、強力な後期p10プロモーターの制御下での昆虫選択的 毒素遺伝子の発現のため、加速された生物学的効果の引渡しができる組換え体ウ イルスの製造に従来成功的に使用された転移ベクターpAcUW2b(Stew art et al.(1991)Nature 352 85−88;McC utchen et al.(1991)Biotechnology 9 8 48−852)の単純な誘導体である(Possee R.D.私信)。 pAcUW21内への導入に適したsKK−0挿入物を放出させるため、pV L1392/sKK−0 #2.2プラスミドDNAの20μgのアリコートを EcoRIおよびBglII制限酵素で消化した。平行して、pAcUW21転移 ベクターDNAの10μgのアリコートを同様に処理した。制限消化物は次に0 .5μg/mlのエチジウムブロミドを含む分取1%アガロース/トリス−酢酸 電気泳動ゲルで泳動した。放出されたsKK−0挿入物(約282塩基対)およ び直線状化ベクターDNAはUV照射下でゲルから切り出した。それらはシリコ ン化ガラスウールを通した遠心分離およびエタノール沈澱により回収された。 単離されたsKK−0挿入物のアリコートおよびpAcUW21ベクターDN A断片を適当な緩衝液条件下(Sambrook et al.(1989)「 Molecular Cloning:A Laboratory Manua l」,Cold Spring Harbor Press)、T4リガーゼと ともに混合した。ライゲーション混合物は常法により(Sambrook et al.上記文献)コンピテントDH5α細胞を形質転換するのに使用された。 子孫形質転換体は100μg/mlアンピシリンを含むL寒天プレート上で一夜 増殖させることにより選別した。プラスミドDNAは六つの推定組換え体コロニ ーから製造された。これらのDNAの制限分析は、6個すべてがpAcUW21 誘導体であり、sKK−0に対して予期される大きさおよび特色を持つ挿入物を 含んでいることを示唆した。 上記六つの組換え体の二つ(#A1&#A2)に存在する挿入物の配列はSe quenaseTM(USB,Cleveland,Ohio)キットおよびsK K−0挿入物にハイブリダイズするように設計された二つの合成オリゴヌクレオ チドプライマーを用いてチェックされた。両方のクローンの挿入物の配列はクロ ーン化されたsKK−0に予期されるものと意図した様式で正確に一致した。 AcMNPV.p10プロモーターの転写制御下の遺伝子sKK−0を含む転 移ベクターpAcUW21の誘導体である組換え体#A1が続いての研究のため に選択された。この組換え体転移ベクターはまた天然のポリヘドリンプロモータ ーの制御下にある無傷のAcMNPVポリヘドリン遺伝子も持っている。 実施例8 p10プロモーター/sKK−0遺伝子発現ユニットを運ぶ組換え体(ポリヘド リン プラス)AcMNPVの発生 標準バキュロウイルス技術(King & Possee(1992)「Th e Bacculovirus Expression System:A L aboratory Guide」(Chapman & Hall))をp1 0プロモーターの転写制御下にsKK−0遺伝子を運んでいるポリヘドリン+( 吸蔵された)AcMNPV誘導体を生成するために使用した。これはSf21細 胞と約200ngのSauI(Boehringer,Mannheim)直線 状化AcMNPV.lacZ(Possee & Howard(1987)N ucleic Acids Research 15 10233−10248 )および1μgのpAcUW21/sKK−0 組換え体#A1 DNAとのコ トランスフェクションにより達成された。組換え体AcMNPV/sKK−0ウ イルスの候補はSf21細胞単層上のプラーク精製(King & Posse e(1992)上記文献)により選択され、最初にウイルスがX−gal(GI BCO/BRL、Grand Island,New York)を代謝できな いこと、そして顕微鏡により判断されるように多角体(ウイルス吸蔵体)を産生 できることをスクリーニングした。6個のそのようなlacZ−ウイルス(Ac MNPV/pAcUW21/sKK−0 #1、AcMNPV/pAcUW21 /sKK−0 #2、AcMNPV/pAcUW21/sKK−0 #3、Ac MNPV/pAcUW21/sKK−0 #4、AcMNPV/pAcUW21 /sKK−0 #5およびAcMNPV/pAcUW21/sKK−0 #6) が拾い上げられた。それらを均一に精製するため、およびそれらがβガラクトシ ダーゼを合成できないこと、およびそれが多角体を生成することができることを 確認するために、Sf21細胞単層上で上記6個のクローンを用いて第二のプラ ークアッセイを実施した。 実施例5に記載したように各々の精製されたウイルスの小規模な培養物が作ら れた。これらのウイルス貯蔵物の各々のアリコートでバイオアッセイが行われた (実施例9参照)。相等しいアリコートを用いて物理分析のためのウイルスDN Aの少量の試料を調製した。 サザンブロット分析が予期されるAcMNPV/pAcUW21/sKK−0 ウイルスDNAに対して実施された。これらのDNAは(a)HindIIIおよ び(b)EcoRIおよびBamHIで処理され、1%アガロースゲルによる電 気泳動により分画され、Hybond−Nフィルターに移され、そして単離され たランダムプライムドα32P−dCTP標識されたsKK−0プローブでハイブ リダイズされた。 これらの実験によりウイルスAcMNPV/pAcUW21/sKK−0 # 1、AcMNPV/pAcUW21/sKK−0 #4およびAcMNPV/p AcUW21/sKK−0 #5が各々すべての予期される物理特性を持つsK K−0遺伝子を含み、βガラクトシダーゼ遺伝子を欠いており、そしてポリヘド リン+ウイルス粒子を産生することが確認された。ウイルスAcMNPV/pA cUW21/sKK−0 #1がすべての以下の研究のために選択された。 実施例9 予期されたAcMNPV/pAcUW21/sKK−0組換え体ウイルスのバイ オアッセイ 推定AcMNPV/pAcUW21/sKK−0ウイルスの生物学的特性はH .ビレセンス(H.virescens)に対する一連の注射および経口投薬研 究により評価された。精製された非吸蔵ウイルス貯蔵物を用いる注射アッセイは 実施例6に概説した方法を用いて実施された。精製された多角体による経口投薬 試験はHughesおよびWood((1981)J.Invertebr.P athol.37,54)による新生幼虫のための小滴摂取法の改良版を用いて 行われた。 実施例8に記載したように生成させた6個の推定AcMNPV/pAcUW2 1/sKK−0ウイルスでの予備的注射研究では三つのクローン(AcMNPV /pAcUW21/sKK−0 #1、#4および#5)のみがsKK−0遺伝 子を運んでいることが示された。これらのウイルスで処理された幼虫のいくつか はAcMNPV/pVL1392/sKK−0 CONO−Cウイルスで処理さ れた昆虫で観察されたものと最初は同じように思える異常な症候を示した。しか しながら、AcMNPV/pCUW21/sKK−0 #1についてのその後の 研究により、これらの「異常」効果は一般的には明白ではなくて特別に衰弱させ てはおらず、AcMNPV/pAcUW21/sKK−0 #1は行動の速度ま たは殺虫効果に関しては野生型AcMNPVに優る顕著な利点を示さなかった。 AcMNPV/pAcUW21/sKK−0 #1および野生型AcMNPVの 生物学的効果を比較する経口投薬研究から前記の観察が確認された。 実施例10 組換え体AcMNPVの生成のためのAcUW1−PH DNAの製造 sKK−0遺伝子がp10プロモーターから発現されるポリヘドリンプラスA cMNPV誘導体(実施例7、8&9)と比較した場合のsKK−0遺伝子がポ リヘドリンプロモーターから発現されるポリヘドリンマイナスAcMNPV誘導 体(実施例4、5&6)の異なった振る舞いに鑑みて、改良された殺虫効果がp 10プロモーター/sKK−0発現ユニットではなくポリヘドリンプロモーター /sKK−0発現ユニットで達成できているかどうかを確立するためにsKK− 0遺伝子がポリヘドリンプロモーターから発現されるポリヘドリンプラス誘導体 を構築することを決定した。 ポリヘドリンプロモーター/sKK−0発現ユニットの受容体として選択され たウイルスはAcUW1−PH(Weyer et al.(1990)J.G en.Virol.71 1525−1534および図6参照)であった。この ウイルスは野生型AcMNPVにおいてp10遺伝子で占められている座位にp 10プロモーター/ポリヘドリン遺伝子発現ユニットを、そして通常ポリヘドリ ン遺伝子で占められている位置にポリヘドリンプロモーター/lacZインジケ ーター遺伝子発現ユニットを運んでいる。従って、それはAcMNPV吸蔵体を 運ぶ細胞を含み、(X−Gal指示薬(GIBCO/BRL、Grand Is land,New York)の存在下で青に染色される)Sf21細胞単層上 でプラークを形成するであろう。ポリヘドリンプロモーター/lacZ発現ユニ ットをpVL1392/sKK−0 #2.2組換え体転移ベクターのポリヘド リンプロモーター/sKK−0発現ユニットへの置き換えはポリヘドリンプロモ ーター/sKK−0遺伝子発現ユニットを運ぶポリヘドリンプラスAcMNPV 誘導体を製造する都合の良い手段であろうことが予想される。 未知の力価のAcUW1−PHウイルス貯蔵物はR.D.Possee博士( NERC Institute of Virology and Envir omental Microbiology,Mansfield Road, Oxford)から親切にも提供された。25cm2の組織培養フラスコ(Bi bby,Stone,Staffs.)中、4mlのTC100/10%ウシ胎 児血清培地(両方ともGIBCO/BRLから)に三つのロットの1.5x106 Sf21細胞を播種し、28℃で一夜インキュベートし、次に貯蔵ウイルスの 50μl、5μlおよび1/10希釈液の5μlを各々一つのフラスコに加え、 さらに6日間28℃でインキュベーションを続けることによりこのウイルスの小 規模の増殖培養物が製造された。これらの小規模の増殖物は標準プラークアッセ イ技術(King & Possee(1992)「The Bacculov irus Expression System:A Laboratory Guide」(Chapman & Hall))を用いて滴定した。得られた すべてのプラークは封入体を含み、X−Galの存在下で青に染色された。最初 に50μlを加えた培養物から産生されたウイルス貯蔵物は2.3x107pf u/mlの力価を持っており、より大きなAcUW1−PHの200mlスピナ ー貯蔵培養物の製造に使用され、それからウイルスの精製貯蔵物およびその後の ウイルスDNAが常法により製造された(King & Possee(199 2)上記文献&Possee & Howard(1987)Nucleic Acids Research 15 10233−10248)。直線状化A cUW1−PH DNAの貯蔵物は3μgのウイルスDNAを使用説明書に従っ てSaul(Boehringer Mannheim)で消化することにより (この酵素はβガラクトシダーゼ遺伝子内のみを切断し、AcMNPV.lac Zのようにこのことは組換え体AcMNPV子孫の製造および検出を容易にする であろう方法であるものと予測された、King & Possee(1992 )上記文献)製造された。 実施例11 ポリヘドリンプロモーター/sKK−0遺伝子発現ユニットを運ぶ組換え体(ポ リヘドリンプラス)AcMNPVの生成 標準バキュロウイルス技術(King & Possee(1992)上記文 献)を用いてポリヘドリンプロモーターの転写制御下のsKK−0を運び、活性 ポリヘドリン遺伝子を持つ組換え体AcMNPVウイルスが、pVL1392/ sKK−0 #2.2からのポリヘドリンプロモーター/sKK−0発現モジュ ールの受容体としてSauI線状化AcUW1−PHウイルスDNAを使用して 生成された。このことはSf21細胞と、実施例10に記載したように製造した 200ngのSauI線状化AcUW1−PH DNAおよび1μgのpVL1 392/sKK−0 #2.2DNAとをコトランスフェクションにより達成さ れた。プラークアッセイ技術を用い(ウイルスはSf21細胞単層培養でプラー クを発生する)、X−gal(GIBCO/BRL、Grand Island ,New York)を代謝できる能力を欠くが、吸蔵体(多角体)を産生する 能力は保持しているウイルスを最初にスクリーニングすることにより組換え体ウ イルスを選択した。六つのそのようなlacZ−ウイルス(AcUW1−PH/ KKO #1、AcUW1−PH/KKO #2、AcUW1−PH/KKO #3、AcUW1−PH/KKO #4、AcUW1−PH/KKO #5、A cUW1−PH/KKO #6)を拾い上げた。均一に精製するため、およびそ れらがβガラクトシダーゼを合成できないこと、およびそれらが多角体を生成で きることを確認するために、Sf21上で上記6個のクローンの各々に対して第 二のプラークアッセイを実施した。実施例5に記載したように各々の精製された ウイルスの小規模な培養物が作られた。これらのウイルス貯蔵物の各々のアリコ ートでバイオアッセイが行われた(実施例12参照)。平行して、小規模のウイ ルス貯蔵物のアリコートを使用して、物理分析のためのウイルスDNAの少量の 試料を調製した。 サザンブロット分析が予期されるAcUW1−PH/pVL1392/sKK −0ウイルスDNAに対して実施された。これらのDNAはBglIIおよびBs cI(ClaIのイソシゾマー)で処理され、1.4%アガロースゲルによる電 気泳動により分画され、Hybond−Nフィルターに移され、そして単離され たランダムプライムドα32P−dCTP標識されたsKK−0プローブでハイブ リダイズされた。これらの研究により、ウイルスAcUW1−PH/sKK−0 #2、AcUW1−PH/sKK−0 #4、AcUW1−PH/sKK−0 #5およびAcUW1−PH/sKK−0 #6が各々すべての予期される物 理特性を持つsKK−0遺伝子を含み、βガラクトシダーゼ遺伝子を欠いており 、そしてポリヘドリン+ウイルス粒子を産生することが確認された。 AcUW1−PH/sKK−0 #2ウイルスが以後の研究のために選択され た。実施例12 予期されたAcUW1−PH/pVL1392/sKK−0組換え体ウイルスの バイオアッセイ 推定AcUW1−PH/pVL1392/sKK−0組換え体ウイルスの生物 学的特性はヘリオチス ビレセンス(Heliothis virescens )幼虫に対する一連の注射および経口投薬研究により評価された。精製された非 吸蔵ウイルス貯蔵物を用いる注射アッセイは実施例6に記載した方法を用いて実 施された。精製された多角体による経口投薬試験は実施例9に記載の小滴摂取法 の改良版を用いて行われた。 実施例11に記載したように生成させた6個の推定AcUW1−PH/pVL 1392/sKK−0ウイルスの生物学的活性を比較した予備的注射研究ではウ イルスAcUW1−PH/sKK−0 #2、AcUW1−PH/sKK−0 #4、AcUW1−PH/sKK−0 #5およびAcUW1−PH/sKK− 0 #6のみが野生型ウイルスと比較して促進された殺虫効果を持っているよう であることが示された。AcUW1−PH/pVL1392/sKK−0 #2 がスケールアップおよびさらなる特性付けに選択された。 注射アッセイのデータはAcUW1−PH/pVL1392/sKK−0 # 2ウイルスで処理された幼虫は72HATから先において異常な総体的症状が現 れることを示している(表IV)。96HATで幼虫の大多数が死滅し、生き残っ たものも麻痺している。144HATまでにすべての幼虫が死滅した。対照的に 、野生型AcMNPVで処理した幼虫は50%の幼虫が死ぬ120HATまで異 常 な効果は観察されず;野生型AcMNPVに対し144HATで100%の死亡 率が記録された。 AcUW1−PH/pVL1392/sKK−0および野生型AcMNPVの 生物学的効力を比較するため、精製された多角体を用いて一連の経口投薬研究が 実施された。すべての場合において、AcUW1−PH/pVL1392/sK K−0 #2は野生型に比べて殺虫の速度が有意に速く、それ故殺虫効果は改良 されていることが示された。AcUW1−PH/pVL1392/sKK−0ウ イルスで処理した幼虫は麻痺症状および死亡を72HATから先で示し始めた( 表V)。用量応答データのプロビット分析で、AcUW1−PH/pVL139 2/sKK−0 #2の殺虫速度は野生型AcMNPVの速度より72および9 6HATで有意に速かったが、120HATまでに野生型ウイルスが追いついて いることが確認された。 本発明のバキュロウイルスは本分野の既知のまたは開発された技術を用いて昆 虫または昆虫の存在部位へ適用することができるであろう。好適には、バキュロ ウイルスは処方される。任意の既知のまたは開発された処方が適宜使用すること ができる。処方は殺虫の速度を至適から最大にするようにしなければならず、好 適にはu.v.放射からバキュロウイルスを保護する。 バキュロウイルスは、空中に(特に森林害虫に対して)、農作物にはブーム型 スプレイ器で、主として果実および野菜作物には高圧装置で適用することができ る。一般的に粉末または顆粒処方よりもスプレーで適用され、湿潤可能な散剤は 好適な適用手段である。補助剤(例えば、スプリーダーのような表面活性剤)、 固着剤および乳化剤、日光防護剤、緩衝剤および味覚促進剤もまた添加してもよ い。 本発明に従って相同的組換えが起こった事実は、常法を用いて確かめることが できる。特に、ウイルスゲノム中での正確な変化は例えばエンドヌクレアーゼ制 限なたは配列決定を用いて調べることができる。宿主範囲の変化もまた既知のバ イオアッセイ法を用いて評価できる。ゲノムマーカーを使用してのウイルス遺伝 子組立の追跡もまた可能である。 操作されたウイルスおよび他のウイルス間の遺伝子交換の最初の研究、または 宿主細胞DNAの取得さえも実験室内で行わなければならず、その中で幼虫の群 を野生型および組換え体ウイルスで感染させる。追加の幼虫は継続する世代の代 わりとして加えることができる。 その次の研究は抑制された野外試験により行うことができる。そのような試験 において、幼虫は野外に放つ前に実験室内で感染させ、野外では四六時中ウイル ス集団がモニターされた。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年2月16日 【補正内容】 請求の範囲 1. ポリヘドリン遺伝子および殺虫性蛋白質を発現する非相同遺伝子を含むゲ ノムを持つ、昆虫制御剤として使用するための組換え体バキュロウイルスであっ て、ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子が同一のプロモーターの制御下には なく、バキュロウイルスのゲノムの少なくとも10%がポリヘドリン遺伝子およ び非相同遺伝子を分離して、生存可能である野生型バキュロウイルスとの組換え により産生されるウイルスの子孫がポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子の両 方の発現を保持していないような、上記の組換え体バキュロウイルス。 2. 野生型ウイルスのゲノムの領域と相同的である少なくとも一つのゲノムの 領域がポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子間に存在する請求項1に記載の組 換え体バキュロウイルス。 3. ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子がゲノムの二つの領域間に位置さ れ、その領域は野生型ウイルスのゲノムの領域と相同的であり、およびこの位置 は野生型ウイルス中の相同的領域間に存在する必須遺伝子を欠いている請求項1 および2のいずれかに記載の組換え体バキュロウイルス。 4. ポリヘドリン遺伝子がp10プロモーターの制御下にある請求項1から3 のいずれか1項に記載の組換え体バキュロウイルス。 5. 非相同遺伝子がポリヘドリンプロモーターの制御下にある前記任意の請求 項に記載の組換え体バキュロウイルス。 6. ゲノムがp10遺伝子を無能力化または欠損するように改変されている前 記任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイルス。 7. 分離がゲノムの約12%である前記任意の請求項に記載の組換え体バキュ ロウイルス。 8. ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子が少なくとも13キロ塩基対によ って分離されている前記任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイルス。 9.分離が約15キロ塩基対である請求項8に記載の組換え体バキュロウイルス 。 10.図6bに示された組換え体に匹敵し得るゲノム構成および特性を持つ前記 任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイルス。 11.前記の請求項のいずれか1項に従ったバキュロウイルス組換え体から誘導 される子孫バキュロウイルス。 12.組換え体ウイルスおよび野生型ウイルスの間の組換えにより、ポリヘドリ ン遺伝子および非相同遺伝子の両方の発現を保持した生存可能なウイルス子孫の 産生を防止または最少にするための前記任意の請求項に記載の組換え体バキュロ ウイルスの使用。 13.請求項1から11のいずれか1項に記載の組換え体バキュロウイルスで害 虫またはそのいる場所を処置することを含む有害昆虫を駆除するための方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD, MG,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,R U,SD,SG,SI,SK,TJ,TT,UA,US ,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ポリヘドリン遺伝子および殺虫性蛋白質を発現する非相同遺伝子を含むゲ ノムを持つ、昆虫制御剤として使用するための組換え体バキュロウイルスであっ て、ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子が同一のプロモーターの制御下には なく、生存可能である野生型バキュロウイルスとの組換えにより産生されるウイ ルスの子孫がポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子の両方の発現を保持しない ようにゲノム上に位置されている上記の組換え体バキュロウイルス。 2. 野生型ウイルスのゲノムの領域と相同的である少なくとも一つのゲノムの 領域がポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子間に存在する請求項1に記載の組 換え体バキュロウイルス。 3. ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子がゲノムの二つの領域間に位置さ れ、その領域は野生型ウイルスのゲノムの領域と相同的であり、およびこの位置 は野生型ウイルス中の相同的領域間に存在する必須遺伝子を欠いている請求項1 および2のいずれかに記載の組換え体バキュロウイルス。 4. ポリヘドリン遺伝子がp10プロモーターの制御下にある請求項1から3 のいずれか1項に記載の組換え体バキュロウイルス。 5. 非相同遺伝子がポリヘドリンプロモーターの制御下にある前記任意の請求 項に記載の組換え体バキュロウイルス。 6. ゲノムがp10遺伝子を無能力化または欠損するように改変されている前 記任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイルス。 7. 少なくとも10%のバキュロウイルスのゲノムがポリヘドリン遺伝子およ び非相同遺伝子を分離している前記任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイ ルス。 8. 分離がゲノムの約12%である請求項7に記載の組換え体バキュロウイル ス。 9. ポリヘドリン遺伝子および非相同遺伝子が少なくとも13キロ塩基対によ って分離されている前記任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイルス。 10.分離が約15キロ塩基対である請求項9に記載の組換え体バキュロウイル ス。 11.図6bに示された組換え体に匹敵し得るゲノム構成および特性を持つ前記 任意の請求項に記載の組換え体バキュロウイルス。 12.前記の請求項のいずれか1項に従ったバキュロウイルス組換え体から誘導 される子孫バキュロウイルス。 13.組換え体ウイルスおよび野生型ウイルスの間の組換えにより、ポリヘドリ ン遺伝子および非相同遺伝子の両方の発現を保持した生存可能なウイルス子孫の 産生を防止または最少にするための前記任意の請求項に記載の組換え体バキュロ ウイルスの使用。 14.請求項1から12のいずれか1項に記載の組換え体バキュロウイルスで害 虫またはそのいる場所を処置することを含む有害昆虫を駆除するための方法。
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