JPH09510867A - 食品処理システムにおける電気化学及び電気泳動作用を防止する方法 - Google Patents

食品処理システムにおける電気化学及び電気泳動作用を防止する方法

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JPH09510867A JP7518553A JP51855395A JPH09510867A JP H09510867 A JPH09510867 A JP H09510867A JP 7518553 A JP7518553 A JP 7518553A JP 51855395 A JP51855395 A JP 51855395A JP H09510867 A JPH09510867 A JP H09510867A
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Abstract

(57)【要約】 食品に電気的に接触するように配置された電極(16)を使用して食品(10)内の微生物が不活性化される。指定の時間周期中に電流信号が電極に付与されて、第1電極(16)に不活性化電荷を蓄積させる。この不活性化電荷から電界強度が少なくとも5,000V/cmの電界が生じる。放電周期中に実質的に全ての残留電荷が第1電極(16)から除去され、放電周期の後にほぼゼロの正味電荷が第1電極に供給され、電気泳動の副次的作用を減少する。電流信号は、電極における電気的二重層を規定電圧へ変化させる。1つの実施形態において、規定電圧は、規定の反応材料種の反応電圧を規定のスレッシュホールド時間以上越えることがなく、これにより、食品内の電気化学的反応を減少する。

Description

【発明の詳細な説明】 食品処理システムにおける電気化学及び電気泳動作用を防止する方法発明の分野 本発明は、詰め込み食品の処理に係り、より詳細には、詰め込み食品又は食料 品における生体を不活性化する処理システム及び方法であって、このような食品 又は食料品の保存期間を延長するシステム及び方法に係る。更に詳細には、本発 明は、詰め込み食品内の生体を不活性化するための非常に高い強度の電界システ ムにおいて電極の汚染を防止又は低減し、及び/又は電気化学的反応を防止又は 低減することに係る。先行技術の説明 ここに使用する「生体を不活性化すること」、「生体を不活性化する」、「生 体の不活性化」又は同様の用語は、バクテリア、ウイルス、菌類、寄生虫、等の 生体を殺し又は殺菌することを意味する。 乳製品や、天然果汁や、卵入りの流動食や、詰め込み肉食品、例えば、牛又は 七面鳥の挽き肉のような腐敗しやすい流動性食品の保存に相当の技術的努力が払 われている。このような流動食品は、通常、種々様々な微生物を含んでおり、こ のような微生物にとって優れた培養基である。 商業的にかなり利用されている実用的な保存方法は、主として、微生物の集群 を不活性化又は減少するための低温殺菌法のような熱処理である。例えば、乳製 品は、これまで、少なくとも約72℃の最低温度で15秒間(又はそれと同等の 時間/温度関係)低温殺菌されて、病原菌バクテリア及びほとんどの非病原菌生 体を破壊し、減成酵素システムも、部分的又は完全に不活性化される。しかしな がら、この方法で処理された製品は、一般的にまだ非殺菌状態であり、冷蔵温度 においても保存期間が限定される。流動性食料品の保存期間は、140℃の温度 で4秒間の「超高温度の低温殺菌法」又は「超高温度(UHT)処理」のような 高い熱処理プロセスにより実質的に延長することができる。これらプロセスは、 食品内の全てのバクテリア及び胞子を完全に破壊するために無菌パッケージに関 連して使用されるが、このような熱処理は、通常は、食品の風味に悪影響を及ぼ し、その含有タンパク質を少なくとも部分的に変性したり、さもなくば、流動性 食品の所望の特性に悪影響を及ぼしたりする。流動性食品の保存に対する他の解 決策は、化学添加物又はイオン化放射の使用を含むが、これにも幾つかの欠点が ある。 19世紀の終わりから電流の殺菌効果も研究されており、食品の処理に電流を 使用するための様々な努力が払われている。このような努力が、とりわけ、米国 特許第1,900,509号;第2,428,328号;第2,428,329 号;及び第4,457,221号;並びにドイツ特許第1,946,267号; 及び第2,907,887号に開示されており、これらは全て参考としてここに 取り上げる。電界強度の低い低周波交流の致死効果は、主として、直接接触電極 に電流を付与することにより電解化学生成物が生じることと、電気抵抗媒体に電 流が流れることによりオーミック加熱が生じることに起因している。しかしなが ら、不都合なことに、低周波数、低強度の電界方法により発生される電解化学生 成物は、流動性食品において望ましからぬものであり、そして上記加熱も、又、 流動性食品に望ましくない作用を生じさせる。 参考としてここに取り上げる米国特許第3,594,115号に開示されたよ うに、高電圧アーク放電の致死効果は、電気液圧衝撃波に起因する。爆発性アー ク放電を用いて微生物学的な致死衝撃波を形成することは、食用の流動性食料品 を保存するための非常に効果的な手段ではないので、広く応用されていない。加 えて、このような爆発性アーク放電は、処理されている食料品に不所望な化学的 副産物を生成し得る。 最近、微生物に対する強力な電界(又は非常に強度の高い電界)の作用が、微 生物の細胞膜及び個々の細胞の透磁率を可逆に又は不可逆に増加するためのメカ ニズムとして研究されている。非常に強度の高い電界を付与して細胞の透磁率を 可逆に増加することは、生物細胞の細胞融合を行うと共に、通常含まれない成分 を生物細胞に導入するために利用されている。又、非滋養媒体における非常に強 度の高い電界は、臨界電界レベルより高い電界強度と、付与された非常に強度の 高い電界の時間巾とに基づく不活性化率で微生物に対して直接的な不可逆な致死 効果を及ぼし得る。 非常に短い時間巾の非常に高い強度の電界パルスを用いて食品内の微生物を不 活性化するパルス電界処理装置が、ブッシュネル氏等の米国特許第5,235, 905号(以下、’905特許)及び第5,048,404号(以下、’404 特許);並びにダン氏等の米国特許第4,838,154号(以下、’154特 許)及び第4,695,472号(以下、’472特許)に開示されており、こ れらは全て参考としてここに取り上げる。一般に、これらの特許によれば、通常 優れた細菌学的成長媒体である流動性食料品(又は詰め込み食料品)を保存する ための方法及び装置が提供される。このような保存は、非常に短い巾(約100 マイクロ秒以下)の非常に高強度の電界パルス(少なくとも5000V/cm) を全ての詰め込み食品に印加することにより達成される。 「詰め込み(pumpable)」、「液体性」又は「流動性」、及び「食品」又は「食 料品」という用語は、食品を処理ゾーンに強制的に通流させられる例えば約10 00ポイズ以下の粘性又は押し出し特性を有する食用の食品を意味する。これら の食品は、押し出し食品、例えば、生パン又は乳状肉、例えば、ハンバーガー; 流動性食品、例えば、飲料、グレービ、ソース、スープ、及び流動性搾乳製品、 例えば、ミルク;スラリー状食料を含む粒状食品、例えば、シチュー;スープ、 調理又は未調理野菜又は粒状スラリーを含む粒状食品;並びに卵やゼラチンを含 むゼラチン状食品を含む。 「細菌学的成長媒体」という用語は、0℃ないし約30℃の範囲の温度で保管 する場合に、流動性食品が、固有の微生物学的集群をもつか又は試験用の生体が 種付けされたときに、顕微鏡での直接的な計数、適当な二次媒体上での移植生成 単位、新陳代謝作用の最終製品分析、生物学的な乾燥又は濡れ重量、或いは生物 学的な活動又は含有物の増加を監視する他の定質的又は定量的な分析方法により 検出できる生物学的な含有量又は活動の増加を時間の関数として示すものを意味 する。例えば、このような条件のもとでは、細菌学的成長媒体である詰め込み食 料品の微生物学的集群は、2日の期間に少なくとも2倍になる。 生物学的成長媒体である典型的な流動性食品の組成は、米国農林省の農林ハン ドブック第456号(1975年)「共通単位でのアメリカンフードの栄養価(N utritive Value of American Foods in Common Units)」から抜粋すると、次の 通りである。 非常に強度の高い電界は、高電界強度設計の処理セルによって付与され、その 例がブッシュネル氏等及びダン氏等によって詳細に開示されている。基本的に、 食料品は、実際に、第1電極と第2電極との間に電気的に挿入される。第1電極 と第2電極との間に非常に高い強度の電界が発生され、この非常に高い強度の電 界は食品を通過し、その中の微生物に非常に高い強度の電界を受けさせる。一般 に、第2電極は、接地電極で構成され、そして第1電極には、比較的高い又は低 い電圧が印加される。 ブッシュネル氏等及びダン氏等の特許では、高強度の電気パルス処理ゾーンに おいて、詰め込み流動食品に、少なくとも1つの非常に高い強度の電界及び電流 密度電気パルスを受けさせ、そしてその流動性食品の少なくとも一部分に、複数 の非常に高い強度の電界及び電流密度電気パルスを受けさせる。1つの処理技術 においては、流動性食品は、2つの電極間の処理ゾーン即ちセルに導入され、こ れらの電極は、誘電体トラッキングや他のブレークダウンを生じることなくそれ らの間に実質的に均一な電界を発生する構成を有する。これら電極に非常に高い 強度の電界パルスが付与され、流動性食品にパルス電界装置により多パルス処理 を受けさせる。非常に高い強度の電界パルスを発生するために、パルス電界装置 は、例えば、集中伝送線回路、ブランレイン(Blumlein)伝送回路及び/又は容量 性放電回路を使用する。或いは又、ブッシュネル氏等の特許は、容量性放電シス テム(又はパルス形成ネットワーク)に電界逆転技術を使用して、処理セル間の 有効な電位を増加することを述べている。例えば、一方の極性の非常に高い電界 強度(例えば20,000ボルト/cm)の短い電界パルスを短い時間中(例え ば2マイクロ秒)処理セル間に印加し、次いで、短い時間内(例えば2マイクロ 秒)に印加電位を急激に逆転することにより、40kV/cmに達する有効電界 がセル間に得られる。 流動性食料品(即ち詰め込み食料品)が、非常に高い強度の電界パルスが周期 的に付与される処理ゾーンに連続的に導入され、そしてそれに伴って流動性食料 品が処理ゾーンから引き出される場合は、処理ゾーンを通る流動性食料品の通過 率をパルス処理率と整合させて、全ての詰め込み食料品に処理ゾーン内で少なく とも1つの非常に高い強度の電界パルスを受けさせることができる。流動性食料 品は、ブッシュネル氏等により詳細に説明されたように、複数の順次のこのよう な処理ゾーン又はセルにおいて処理を受けることができる。 ブッシュネル氏等及びダン氏等により開示された装置及び/又は方法、或いは それと同等のものを用いて、ミルク又はタンパク質に富んだ溶液のような幾つか の食品を処理する際の問題として、第1及び/又は第2電極上に材料の膜が収集 又は凝集することがある。この材料の膜は、ミルク又は他のタンパク質に富んだ 材料に存在するタンパク質及び/又は他の材料(ここでは、汚れ又は汚染材と称 する)で構成される。電極の膜形成即ち汚れは、処理電極に隣接した食品の境界 層内に荷電分子が電気泳動的に集中することによると考えられる不所望な副次的 作用である。例えば、食品が生のミルクで構成される場合には、汚れがアノード (即ち電子が流れて行く電極)のみに生じ、一方、カソード(即ち電子が流れ出 す電極)は、膜の蓄積又は凝集が比較的ないままである。不都合なことに、長い 処理期間中に電極に汚れ材がこのように凝集すると、セルの電気的なブレークダ ウンやシステムの汚れ即ち汚染を生じることになると共に、ある場合には、流動 性食品の流れを停止することもある。ある食品の場合には、たった数分のシステ ム運転時間の後に、電極(1つ又は複数)に著しい汚れが生じる。他の食品の場 合には、電極(1つ又は複数)の汚れが著しくなる前に数時間以上の時間が経過 する。 同様の問題、即ち電気分解を解決するための1つの試みがダン氏等の特許に示 されている。これら特許の教示によれば、パルス状の電界を付与した際の流動性 食品の直接的な電気分解を防止するように第1及び第2電極を構成できることが 示唆される。即ち、電極は、各々、導電性の電解電極、イオン浸透膜及び中間の 電解液を使用し、導電性電極との直接的な接触によるのではなくイオン浸透膜を 通して流動性食品とイオン電気接続が形成される。しかし、このような電解電極 は、電気泳動の問題に向けられたものではなく、パルス電界処理装置に高価で且 つ厄介な付加的な部品を使用しなければならないという問題を招く。従って、汚 れ材が電極に電気泳動的に凝集するのを防止する方法が要望される。 又、電気分解の問題も見落とすことができない。食品内で電極に生じる電気分 解は、食品の電気化学的作用という更に別の問題を課する。これらの電気化学的 作用は、電極において食品内に化学的な副産物を生じさせ及び/又は食品内に他 の不所望な作用を生じさせるといった不所望な副次的作用である。ダン氏等によ り示されたようにイオン浸透膜を使用することは、この問題に対する1つの解決 策をもたらすが、電極を取り巻くイオン浸透膜の追加を必要とし、コストを高め ると共に、電極の設計を複雑なものにする。従って、食品の微生物を不活性化す るための非常に高い強度の電界システムにおいて電気分解を防止する簡単な解決 策が要望される。 ここで使用する「電気泳動」という用語は、流動性食品(例えば、詰め込み食 品又は液体食品)のような溶液に懸濁された荷電粒子(例えば、比較的大きなタ ンパク質分子)が、溶液への電界付与により溶液を通して移動されるプロセスを 指す。電界を発生するのに使用される電極は、溶液内に配置されてもよいしされ なくてもよい。電極自体、即ち電極を構成する材料は、電気泳動には参加せず、 電界を発生する。 ここで使用する「電気分解」という用語は、化学的システムに電流が流れるこ とによりシステムが分解することを指す。電気分解は、化学薬品が化学的成分に 分解したり、金属が電着又は電気メッキされたり、金属が還元されたり、電気化 学的バッテリが充電されたりすることを含む。発明の要旨 本発明は、食品内の微生物を不活性化し、そして食品内の汚れ材による装置の 高エネルギー電極の汚れを防止又は減少し、及び/又は食品内の電気化学的作用 を防止又は減少するための装置及び方法を提供する。 第1の実施形態におい、電極は、食品供給と電気的に接触するように配置され る。微生物を不活性化するために、5kV/cm以上、通常は、10kV/cm 以上の非常に高い強度の電界が食料品又は食品に印加される。スイッチ(又はス イッチングデバイスによって電極に接続された電荷供給回路は、電荷を供給し、 電荷は、非常に高い強度の電界(少なくとも約5000V/cm)に応答して食 品に流れる。 食品内の汚れ材による電極の汚れ(即ち電気泳動)を防止又は減少し、及び/ 又は食品内の電気化学的作用(即ち電気分解)を防止するために、第1の実施形 態の1つの態様におけるスイッチングデバイスは、電極へ第1電流を供給するよ うに電荷供給回路を構成し、次いで、電極から第2電流を吸収するよう電荷供給 回路を順次に構成する。(電荷供給回路は、電極から第2電流を吸収するとき、 即ち電極から残留電荷を除去するときは、電荷ゼロ化回路網と称される。)第1 電流は、スイッチが第1状態をとるのに応答して供給され、そして第2電流は、 スイッチが第2状態をとるのに応答して吸収される。第1及び第2の状態は、各 々、第1及び第2の時間周期中にとられ、第1電流と第1時間周期が第1電荷を 定義し、そして第2電流と第2時間周期が第2電荷、即ち残留電荷を定義する。 第1及び第2電流と、第1及び第2時間周期を適切に選択することにより、第1 及び第2電荷は、実質的に等しい電荷とされ、第1は供給されそして第2は電極 により吸収される。従って、電極に供給される正味電荷は、第1及び第2の時間 周期の後に実質的にゼロになる。このゼロの正味電荷供給は、電極上の汚れ材の 凝集を実質的に防止し、且つ電極における電気分解又は電気化学的作用を減少す る。(電気泳動作用及び電気化学的作用は、ここでは、電気的な副次的作用と称 する。)第1及び第2の時間周期中に各々第1及び第2の電流を供給する順次の プロセスは、パルス電界処理装置の動作が所望される限り、繰り返される。 本発明の第2の実施形態は、食品の供給体に電気的接触する電極の汚れを防止 又は減少し、及び/又は電極における電気化学的反応を防止又は減少する装置を 特徴とする。この装置は、(1)電極に接続された電荷供給回路と、該電荷供給 回路に接続されたスイッチとを備えている。このスイッチは、電極に電荷を供給 するよう電荷供給回路を構成する第1状態と、電極から電荷を実質的に吸収する よう電荷供給回路を構成する第2状態とを有している。又、この装置は、(3) 上記スイッチに接続されたコントローラであって、規定の時間周期中に第1状態 及び第2状態をとるようにスイッチを制御するコントローラを備えている。従っ て、このコントローラは、電極に供給される正味電荷を規定の時間周期中にほぼ ゼロにする(最初に電荷を供給し、次いで、電荷を吸収することにより)。この ように、電極の汚れ及び/又は化学的副産物の発生が実質的に防止される。 又、第3の実施形態において、本発明は、食品の微生物を不活性化する方法を 特徴とする。この方法は、第1に、(a)食品の供給体に電極を配置することを 含む。第2に、(b)第1電圧信号が第1の規定の時間周期中に電極に印加され て、第1電流を電極に通流させる。この第1電流と第1の規定の周期で第1電荷 が定められる。第3に、(c)第2電圧信号が第2の規定の時間周期中に電極に 印加されて、第2電流を電極から通流させる。この第2電流と第2の規定の時間 周期で第2電荷即ち残留電荷が定められ、第1電荷と第2電荷はほぼ等しい電荷 である。その結果、第1の規定の時間周期及び第2の規定の時間周期の後に電極 に転送された正味電荷は、ほぼゼロとなる。第1及び第2の電圧信号の順次の印 加は、規定の動作周期中繰り返すことができ、例えば、所望量の食品中で微生物 が不活性化されるまで繰り返すことができる。 又、スイッチングデバイスは、電極に接続された能動的又は受動的回路として 広範囲に説明される。この回路によって供給される正味電荷は、実質的に(又は ほぼ)ゼロであり、ゼロからの許容変化量は、電極における凝集率及び/又は電 極に生じる電気化学的反応の率の関数であると共に、本発明の特定の用途、例え ば、特定の食品について受け入れられる凝集及び/又は電気化学的反応の量の関 数である。 実際に、能動的回路は、供給時間中に、対応する複数の時間周期に対し複数の 電流を供給する。複数の電流及びそれに対応する時間周期のどれも、複数の電流 及びそれに対応する時間周期の他のものと組み合わされたときに、ゼロの正味電 荷を供給する必要はない。むしろ、供給周期中に供給される複数の電流の組合せ が、ゼロの正味電荷を電極に供給させる。この実施形態の1つの特定例において は、無限数の電流があって、その各々が供給周期中の無限に短い時間周期に供給 され、これは、例えば連続的な電流関数が電極に付与される場合と同様である。 この特定例においては、供給される正味電荷は、次の式で定められる。 但し、Qは、供給時間周期TDにわたって供給される電荷であり、I(t)は、 連続的な時間関数である。供給周期の終了前に電極に供給される最後の電荷は、 ゼロの正味電荷の供給を生じるので、この最後の電荷をゼロ化電荷と称すること ができる。又、無限数の電流と無限に短い時間周期とによって不連続な電流関数 を定めることもでき、従って、これを用いて本発明の教示を実施できることにも 注意されたい。 更に別の実施形態では、受動的回路は、ゼロの正味電流を供給する。これは、 高電圧電源に接続された受動的回路、及び一般的には、スイッチングデバイスを 用いて達成される。受動的回路は、トランスコンダクタンス関数G(s)を定義 し、sは、一般化された周波数(又は複素周波数)であり、G(0)は、ほぼ0 であり、即ち受動的回路は、高電圧電源及びスイッチに応答して直流を実質的に 通過しない。従って、受動的回路からの電流出力は、ゼロの正味電荷を次のよう に定める。 但し、Qは、パルス周期即ち供給時間周期TDにわたり供給される電荷であり、 I(t)は、連続的な時間関数である。能動的回路が使用されたときと同様に、 供給周期の終了前に電極に供給される最後の電荷は、ゼロ化電荷と称することが できる。 上記実施形態の1つの変形態様は、電極の境界における「電気的な二重層」が 反応電位以上に荷電するのを防止し、即ち電極において電気化学的反応が生じ始 める電位以上に荷電するのを防止する。それ故、この変形態様においては、非常 に高い強度の電界の付与により食品内に生じる電気化学的反応が防止され又は減 少される。反応電位の大きさ(即ちスレッシュホールド電位)は、典型的に約1 ボルトであるが、処理されている特定の食品及び防止又は減少されるべき電気化 学的反応の関数として決定される。電流が最初に電極に付与されるときは、電極 に流れる電流が非ファラディ電流であり、即ち電気的な二重層を荷電する電流で ある。電気的な二重層のこの荷電は、実際には、容量性の荷電であり、それ故、 電気的な二重層は、「二重層キャパシタ」と称する。この二重層キャパシタが荷 電され、即ち反応電位に到達すると、ファラディ電流が流れ始める。これは、二 重層キャパシタの電荷が約1ボルトに到達したときに生じる。食品内に電気化学 的反応、即ち電気分解を生じさせるのは、このファラディ電流である。 実際に、本発明の上記実施形態のこの変形態様は、第1の時間周期及び第2の 時間周期中に電極に流れる電荷の量を制限することにより、二重層キャパシタが 反応電位即ち約1ボルト以上の電位に荷電するのを防止する。第1の時間周期中 に、第1の電流は、二重層キャパシタを反応電位未満に荷電し、そして第2の時 間周期中に、第2の電流は、二重層キャパシタから残留電荷を放電する。典型的 に、この残留電荷は、第1の時間周期中に電極に流れる電荷の量に接近する。と いうのは、第2の電流が付与される前に、二重層キャパシタが非常にゆっくりと 放電するからである。従って、この変形態様では、電極に流れる電流は、非ファ ラディ電流だけであるから、電気化学的反応の発生が防止される。 この変形態様の多数の実施が意図される。例えば、電気化学的反応の完全な防 止ではなく減少したレベルが特定の食品に対して受け入れられる場合には、二重 層キャパシタにかかる電圧が反応電位を越える時間を排除するのではなく、制限 又は制御することができる。その結果、電気化学的反応は、例えば、特定食品内 に受け入れられる特定の化学副産物の量の関数である許容レベルに減少すること ができる。 従って、本発明の特徴は、幾つかの実施形態において、汚染材を含む食品内の 微生物を不活性化するように電極を使用し、このような食品の保存期間を延ばす ことである。 本発明の別の特徴は、幾つかの実施形態において、微生物を不活性化するプロ セス中に汚染材で電極が汚れるのを減少又は実質的に防止するように、電極への 電流(ひいては、電荷)の供給を制御することである。 本発明の付加的な特徴は、更に別の実施形態において、食品内の電気化学的な 反応、即ち電解反応を防止することである。 本発明の更に別の特徴は、幾つかの実施形態において、イオン透過膜のような 複雑で且つ経費のかかる装置を必要とせずに、電極の汚れを防止又は著しく減少 し、及び/又は食品内の電気化学的反応を防止又は減少することである。図面の簡単な説明 本発明の上記及び他の特徴、並びに効果は、添付図面を参照した以下の詳細な 説明から明らかとなろう。 図1は、食料品の微生物を不活性化するのに使用されるパルス状電界処理装置 であって、このような処理装置に使用される高エネルギー電極の汚れを防止又は 減少し、及び/又は食品内の電気化学的反応を防止又は減少する本発明の特徴を 有する装置のブロック図である。 図2Aは、図1に示された本発明の第1の実施形態の回路図であって、能動的 回路即ちスイッチを用いて高電圧電源を電極に接続するところを示す図である。 図2Bは、図2Aに示された第1の実施形態により発生された第1電流及び第 2電流を縦軸に示し、そしてこれら電流が各々発生される第1時間周期及び第2 時間周期を横軸に示す例示的なグラフである。 図3は、図1に示す本発明の第1の実施形態を実施した回路図であって、パル ス形成ネットワークが高電圧電源により第1電荷で選択的に荷電され、次いで、 電極へと放電され、そしてバイアス電源を用いて電極から第2電荷が吸収され、 電極にゼロ正味電荷を供給するところを示した図である。 図4は、図3に一般的に示された第1の実施形態を実施する詳細な回路図であ る。 図5は、図1に示すような本発明の第2の実施形態であって、高電圧電源と、 sが一般化された周波数そしてG(0)=0であるトランスコンダクタンス関数 G(s)を有する受動的な回路とを用いて、電極にゼロ正味電荷を供給する第2 の実施形態の回路図である。 図6Aは、パルス形成ネットワークが電極を経てゆっくり荷電され、次いで、 電極を経て急速に放電される第2の実施形態の第1実施例を示す図である。 図6Bは、図6Aに示す第2の実施形態により発生される第1電流及び第2電 流を縦軸に示し、そしてこれら電流が各々発生される第1時間周期及び第2時間 周期を横軸に示す例示的なグラフである。 図7は、図6Aに一般的に示された本発明の第2の実施形態の第1実施例の詳 細な回路図である。 図8は、パルス形成ネットワークが高電圧電源により第1電荷で選択的に荷電 され、そして結合キャパシタを経て電極へと放電され、更に、結合キャパシタか らの第2電荷が電極から吸収され、そして放電素子へと放電されるような図5に 示す第2の実施形態の第2実施例を示す回路図である。 図9は、図8に一般的に示された本発明の第2の実施形態の第2実施例を詳細 に示す回路図である。 図10は、図5に示した第2の実施形態の第3実施例であって、パルス形成ネ ットワークが高電圧電源によって第1電荷で選択的に荷電され、そして電極へと 放電され、次いで、第2電荷が電極から分路インダクタへ吸収されるような第3 実施例の回路図である。 図11は、図10に示された第2の実施形態の第3実施例の回路を近似するの に使用されるモデル回路の回路図である。 図12は、図10に一般的に示された本発明の第2の実施形態の第3実施例の 詳細な回路図である。 図13は、図5に示した第2の実施形態の第4実施例であって、パルス形成ネ ットワークが高電圧電源によって第1電荷で選択的に荷電され、次いで、パルス 変成器を経て電極へと放電され、更に、電極からの第2電荷がパルス変成器によ って吸収されるような第4実施例を示す回路図である。 図14は、図13に一般的に示された本発明の第2の実施形態の第4実施例を 詳細に示す回路図である。 多数の図面全体にわたり対応する要素は、対応する参照文字で示してある。好ましい実施形態の詳細な説明 以下の説明は、本発明を実施するための最良の態様と現在考えられるものであ る。この説明は、本発明を何ら限定するものではなく、本発明の一般的な原理を 単に説明するものに過ぎない。本発明の範囲は、請求の範囲に規定する。 図1は、食品の微生物を不活性化するのに使用されるパルス状電界処理装置を 示すブロック図である。この装置は、高エネルギー電極の汚れを防止又は減少し 及び/又は食品又は食料品内の電気化学的な作用を防止又は減少する本発明の特 徴を備えている。 液体食品10(例えば、約1000センチポイズ未満の粘性をもつ)は、処理 ゾーン12(又はセル)を通して循環され、この循環する食品10は、第1電極 16と第2電極14との間に挿入され、これらの電極は、誘電体トラッキングや 他のブレークダウンを生じることなくそれらの間に実質的に均一な電界を発生す る構成を有する。従って、セル12は、電極14、16と、食品10が循環する これら電極間の循環スペースとを備えていると言える。非常に高い強度の電界パ ルス(少なくとも約5,000V/cm、好ましくは少なくとも約10,000 V/cmの電界強度を有する)が電極14、16に付与されて、食品10にパル ス状電界処理回路18によるパルス状電界処理を受けさせる。好ましくは、液体 食品10は、約1ないし1000Ω−cmの抵抗率を有する。 上記したように、ミルクやタンパク質に富んだ溶液のようなある食品を処理す る際には、その材料の電気泳動搬送により第1電極16及び/又は第2電極14 に材料の膜が集まり又は凝集し得る。不都合なことに、処理周期中の電極14及 び/又は16上のこの膜の凝集即ち汚染物は、セル12の電気的なブレークダウ ンや、システムの汚れ又は汚染を生じると共に、ある場合には、セル12を通る 流動性食品の循環を停止することがある。 又、上記したように、ある食品の処理中には、非常に高い強度の電界を付与す ることにより食品内に電気化学的反応、即ち電解反応が生じる。これら電解反応 は、食品内に化学的な副産物又は他の減成作用を生じさせ、従って、流動性食品 処理システムの価値をかなり低下させる。水の電気分解は、非常に高い強度の電 界システムにおける処理から生じる最も起こりやすい反応の1つである。水の電 気分解の主たる生成物は、レドックス平衡式で示されるように、アノードの酸素 (O2ガス)と、カソードの水素(H2ガス)である。 但し、NHEは、「通常の水素電極」を指す。 処理セルに流れる全ての電流がファラディ電流であり、即ちこれらの副産物を 生成するように働くと仮定すれば、その生成量は、ファラディの法則に基づいて 計算することができる。例えば、約0.01C/cm3の典型的な電荷転送の全 てがファラディである場合には、それにより得られるH2ガス及びO2ガスの濃度 は、各々、〜52μM及び〜26μMである。更に、2つの電極面の界面にまた がる電圧降下は、水の電気分解を生じさせるための正式電位1.2ボルトを越え ねばならない。これは、無視できる電気化学的作用が生じることろの1.2ボル トの「窓」となる。電極にまたがる電位が1.2ボルトを越えない場合には、著 しいファラディ電流が流れず、電気化学的な副産物は生成されない。 別の潜在的な電気化学的反応は、NaClを含む水溶液にH2ガス及びCl2ガ スを生成することを含み、これは、次のレドックス平衡式で示される。 オレンジジュースのような典型的な液体食品/飲料の場合は、Clの濃度が、 〜55Mの水の濃度に比して〜50mMである。0.01C/cm3の電荷転送 の全てがファラディであり、そして対抗する水の電気分解と塩素の反応が濃度に よって区切られる場合には、〜3.3ppbの塩素ガスが発生することになる。 しかしながら、上記のように、電極にまたがる電位が電極の正式電位、この場合 は、アノードの1.36ボルト及びカソードの−0.83ボルトを越えるまで、 電気化学的反応は生じない。本発明のある実施形態によれば、これらの正式電位 に決して到達しない(従って、電気分解が生じない)か、又は短い時間中だけ到 達する(従って、僅かな制御された量の電気分解のみが生じる)。 実際には、著しい電気分解が生じる前に、反応電位(正式電位とは異なる)に 到達しなければならないことに注意されたい。反応電位は、標準化された測定値 である正式電位とは異なる。というのは、H+濃度又はpH、温度、化学的濃度 等の外部要因が、特定の電気分解反応が生じる傾向に影響するからである。例え ば、−0.83Vの正式電位は、基本溶液(pH=14)の場合の水からの水素 の発生に対応する。pHの関数としての反応電位の例示的な変化を、次のテーブ ルに示す。 pH=7において、アノードでのH+イオンの発生は、pHをアノードにおい て負の方向にシフトする。カソードでのOH-イオンの発生は、pHをカソード において正の方向にシフトする。従って、これらpHシフトに基づいて水の電気 分解を続けるには、1.23V以上が必要である。電極プロセス、特に酸素発生 のゆっくりとした運動は、別の0.2ないし0.5Vを所要の反応電位に容易に 追加し得る。 水素及び酸素電位がpHに基づくのと同様に、塩素電位も、塩素の濃度及び塩 素の許容レベルに対して補正されねばならない。 但し、Rは普遍的なガス定数であり、Tは絶対温度であり、Pcl2は塩素ガスの 分圧であり、そしてCcl-はClイオンの濃度である。Ccl-=0.05M及びPcl2 =8.8x108原子とすれば(Cl2の可溶性に基づきそして〜0.5pp cと仮定する)、これは(25℃において)、次のようになる。 塩素を生成する場合は、酸素の発生と競合することになり、これは、熱力学的 に好ましい。酸素反応の運動性が不充分であると、バランスが塩素に向かってシ フトし、そして水に対してClの濃度が低いと、バランスは塩素の発生から離れ るようシフトする。しかしながら、電極間に、即ち電極に表面に形成される電気 的な二重層(即ち二重層キャパシタ)にまたがって反応電位が確立されるまで、 いずれの反応も生じない。 二重層キャパシタに関連するキャパシタンスを充電するために、非ファラディ 電流が電極へ/から流される。二重層が、反応分子種の反応電位に等しい電位に 荷電されるまで、著しい電気化学的(電気分解)作用は生じない。 通常の非常に高い強度の電界処理において行われる測定は、〜17mFの二重 層キャパシタンスを指示する。典型的なセルは、〜70cm2の面積を各々有す る2つの電極で構成され、そして2つの電極の二重層キャパシタンスは直列であ るから、これは、約480μF/cm2の比キャパシタンスに等しい。これは、 完全に滑らかな電極面に対して予想されるものより大きいが、ここに述べる実施 形態において好ましい比較的粗野なグラファイト電極については、不合理なもの ではない。 電気抵抗率が200Ω−cmの食品の30kV/cm、150J/cc処理の 場合に、電流密度は、J=150A/cm2であり、そして単位面積当たりの全 電荷は、5mC/cm2である。非常に高い強度の電界処理が2μsパルスで与 えられる場合に、パルス当たりの電荷転送は、300μC/cm2であり、そし て完全な処理を与え、即ち生体の充分な不活性化を行うのに、〜17のパルスが 必要となる。1つのパルス中に、電極電位が変化し得る量は、1つのパルスに対 する単位面積当たりの電荷(qA〜300μC/cm2)と、電極二重層の比キャ パシタンスCE(〜480μF/cm2)とによって決定される。1つのパルスに よる各電極の全電圧変化は、ほぼ次の通りである。 これは、2つの電極界面にまたがって〜1.2ボルトを生じ、これは、水の電気 分解に対する正式電位(〜1.2ボルト)に匹敵し、且つ上記の塩素の生成のた めの正式電位より低い。 最初に中性である溶液の場合には、カソード電位は、水素の発生を行うために −0.41V未満でなければならない。0.5ppb(ある食品規制目的の重要 な濃度である)において塩素を成形するために1.23ボルトの反応電位が必要 な場合には、2つの電極界面にまたがった許容電圧降下は、1.64Vである。 2つの電極界面にまたがって1.64ボルトの電位を形成するのに必要な時間を 計算することができる。これは、直列な2つの電極−溶液界面の比キャパシタン ス(240μF/cm2)及び電流密度150A/cm2に基づくものである。 従って、2μsパルスからの全ての電流が電気的二重層の荷電に消費され、 電気化学的反応が開始し得る電位には到達しない。このように、電気分解、即ち 電気化学的な副次的作用は、ここに示す実施形態において防止できる。 一般に、パルス状の電界強度Eで処理される電気抵抗率ρをもつ食品の場合、 次の式で表されたパルス巾τを用いることにより電気化学的作用を回避すること ができる。 但し、Cdは、直列な2つの電極−溶液界面の比キャパシタンス(即ち単位面積 当たりのキャパシタンス)であり、そしてVRは、電気化学的反応が開始し得る 電位、即ち反応電位(例えば、塩素発生の場合には、VR≒1.64ボルト)で ある。式(7)で与えられるものより短い巾のパルスの場合には、反応電位に決 して到達せず、著しい電気分解、即ち電気化学的反応は生じない。 ここに述べる実施形態の重要な特徴は、反応電位への到達を回避するために、 電荷、即ち二重層キャパシタに残っている残留電荷が、非常に高い強度の電界パ ルス間に二重層キャパシタから除去されることである。その他の点で、非常に高 い強度の電界パルス間に非常にゆっくりと放電する二重層キャパシタは、幾つか の数のパルスの後に、結局は充分な電荷を蓄積し、反応分子種の反応電位に到達 し、そしてある程度の電気化学的作用が生じることになる。 ここに例示する多数の技術を使用して、正味電荷転送を排除し、これにより、 二重層キャパシタにおける電荷の蓄積を防止することができる。典型的に、これ は、非常に高い強度の各電界パルスの後に二重層を放電することにより達成でき るが、二重層キャパシタにまたがる累積電圧が反応分子種の反応電位を越えない 限り、パルス間に電気的二重層を放電せずに2つ以上のパルスを供給することが できる。以下に述べるように、これらの技術は、低電圧バイアス回路を用いて、 パルス間に打消電荷を与え、処理セルを通してパルス形成回路を荷電し、交互の 極性のパルスを使用し、及び他の考えられる解決策を使用することを含む。汚染 物の電気泳動付着による電極の汚染を減少するのにも使用できるこれら技術は、 非常に高い強度の電界パルスが充分に短いものであるときには、電気化学反応を 回避し、二重層キャパシタの電圧が反応電位に到達するのを防止する。 好都合なことに、電気泳動で誘起される汚染物の凝集と、電解化学反応の両方 は、ここに述べる本発明の実施形態によって防止又は減少することができる。こ のような防止又は減少を図1に示す装置11で達成するために、スイッチ(又は スイッチングデバイス)20は、先ず、例えば、第1電流を第1電極16に供給 するよう電荷供給回路22を構成し、次いで、例えば、第2電流を第1電極16 から吸収するよう電荷供給回路22を順次に構成する。(電荷供給回路22は、 第1電極16から第2電流を吸収するときは、電荷ゼロ化ネットワークと称する のが適当であることに注意されたい。)更に、電解化学反応を防止するために、 スイッチ20が第1電流を供給するよう電荷供給回路22を構成する時間、及び スイッチ20が第2電流を吸収するように電荷供給回路22を構成する時間は、 所与の電界強度を仮定して、各電極における二重層キャパシタ間の電圧が正式電 位を越えるのを防止するように制限されねばならない。 ここに述べる電流は、第1電極16へ「供給される」又はそこから「吸収され る」ものとして説明するが、実際には、電流は第1電極16と食品10との間に 流れなくてもよいことを理解されたい。むしろ、他の電気的な作用が、第1電極 16と第2電極14との間でセル12を通る有効な電荷転送、例えば、食品10 内のイオン搬送に対して考慮される。いずれにせよ、第1電極16へゼロの正味 電荷を供給し又はセル12を通るゼロの正味電荷を達成するものとして本発明を 正確に説明する。 或いは又、本発明は、第2電極14から電流を「吸収し」、又はそこへ電流を 「供給する」ものと考えることもできる。第1電極16は、この場合は単に一例 として参照する。強調されるべきは、本発明が、セル12を通るゼロの正味電荷 転送を達成することである。 第1電流は、スイッチ20が第1状態をとるのに応答して供給され、そして第 2電流は、スイッチ20が第2状態をとるのに応答して吸収され、第1及び第2 状態は、各々、第1及び第2の時間周期中とられる。上記したように、第1及び 第2の時間周期は、第1及び第2電極16、14における二重層キャパシタにま たがる電位が、防止しようとする電気化学的反応の種に対する正式電位を越えな いように制限することができる。第1電流と第1時間周期は、第1電荷を定め、 そして第2電流と第2時間周期は、第2電荷即ちゼロ化電荷を定める。第1及び 第2電荷は、この実施形態では、等しい電荷であり、その第1は、第1電極16 へ供給され、そしてその第2は、第1電極16から吸収される。従って、第1電 極16へ供給される(その結果、セル12を通る)正味電荷は、供給周期の後に 実質的にゼロとなる。好都合にも、ゼロの正味電荷供給は、第1電極16及び/ 又は第2電極14における汚染物の凝集を実質的に防止することが分かった。第 1及び第2電流を各々第1及び第2の時間周期中に供給する順次のプロセスは、 パルス状電界処理装置の動作が所望される限り、次々の供給周期中に繰り返され る。 コントローラ24は、スイッチ20に接続され、そして第1及び第2の規定の 時間周期に対して第1及び第2状態をとるようにスイッチ20を制御する。コン トローラ24は、簡単なタイミング回路、或いは複雑なデジタル又はアナログコ ンピュータシステム、例えば、パーソナルコンピュータを含む種々の公知形態を とることができる。 図2Aは、本発明の第1の実施形態を示す回路図であり、能動的回路即ちスイ ッチ20は、高電圧電源28(この実施形態では、図1の電荷供給回路22より 成る)を第1電極16に接続する。 図2Aに示されたスイッチ20のような種々の形式の能動回路(又は能動回路 デバイス)を第1の実施形態に使用することができる。この能動回路が、一例と して上記したように、第1及び第2の時間周期中にのみ各々第1及び第2の電流 のみを発生することは、本質的ではない。それ故、各々潜在的に異なる大きさを 有する複数の電流と、各々潜在的に異なる長さを有する複数の時間周期が、能動 回路によって形成され又は使用されてもよいことを理解されたい。更に、この能 動回路は、無限の複数の電流を発生してもよく、この場合、複数の時間周期が無 限の複数の無限に小さな時間周期となる。これら複数の電流及び複数の時間周期 は、本発明によりゼロの正味電荷を一緒に構成する複数の電荷を定める。 又、複数の電流のいずれか1つ及びそれに対応する時間周期は、複数の電流の 他のもの及びそれに対応する時間周期と対にされて、ゼロの正味電荷を生じるこ とは本質的ではない。むしろ、ゼロの正味電荷は、供給周期中に能動回路によっ て形成された複数の電流及び複数の時間周期に応答して供給周期にわたり供給さ れる。従って、実際に、ゼロの正味電荷は、周期的に即ち供給周期の終わりに供 給され、供給周期中のいかなるときにも非ゼロの正味電荷の供給が可能となる。 供給周期の長さは、処理されている食品10における汚れ材の量と、第1又は第 2電極16、14に汚れ材の凝集を許すように汚れ材から分離する食品の傾向と に基づいて選択される。より詳細には、第1又は第2電極16、14の汚れを生 じる傾向の強い食品10は、電極の汚れを生じる傾向の少ない食品10よりも、 相対的に短い供給周期の選択を必要とする。同様に、電気化学的な反応を防止す べき場合には、供給周期の長さを、各電極の二重層キャパシタ間の電圧が、防止 しようとする反応の種の正式電圧を越えないように選択しなければならない。或 いは又、電気化学的反応又は電極の汚れのいずれかの減少のみが所望される場合 には、供給周期の長さを、汚れ又は電気分解が防止される供給周期を規定の裕度 周期だけ越えるように選択することができる。電気分解の減少の場合には、この 規定の裕度周期は、その裕度周期中に電極へファラディ電流が流れるように正式 電圧を越える規定の裕度電圧を定める。 又、実際に、各供給周期中に充分な数の複数の電流及び時間周期が、微生物を 不活性化するに充分な大きさの電界を処理ゾーン12内に発生するに充分な電荷 を定義することにも注意されたい。この充分な数の電流及び時間周期は、処置又 は処理されている食品10の形式、処理ゾーン12を通る食品の流量及び/又は 不活性化されている微生物の形式に基づいて選択される。 図2Aに示されたように、能動的回路デバイスは、スイッチ20である。スイ ッチ20は、例えば、ある遅延時間中、第1状態(a)をとる。次いで、スイッ チ20は、第1の規定の周期中に第2状態(b)をとり、その間に第1電流が電 源28により第1電極16へ供給される。電源により供給される電圧は、この実 施形態では、少なくとも2000ボルト、例えば、5000ボルト以上である。 第1の規定の周期の後に、任意であるが、付加的な遅延周期が続き、その間に、 スイッチ20が再び第1状態位置(a)をとる。次いで、スイッチ20は、第2 の規定の周期中、第3状態(c)をとる。スイッチ20が第3状態(c)にある 間に、第2電流が電源28によって第1電極16から吸収される。遅延周期、第 1時間周期、付加的な遅延周期、及び第2時間周期は、供給周期を構成する。ス イッチ20は、コントローラ24に応答して、これら状態の各々をとる。 この動作のタイミング波形図が、図2Bに示されている。第1電流I1及び第 1時間周期T1は、電源28により供給される第1電荷を定め、そして第2電流 I2及び第2時間周期T2は、電源28によって供給される第2電荷を定める。( この実施形態において、電源28は、第1時間周期中に第1電流を供給するとき には電荷供給回路と称することができ、そして第2時間周期中に第2電流を吸収 するときには電荷ゼロ化回路と称することができる。)第1及び第2の規定の時 間周期と、第1及び第2の電流とを適切に選択することにより、第1及び第2の 電荷は等しい電荷とされ、第1は電極へ供給され、そして第2は電極により吸収 される。例えば、第1及び第2の規定の時間周期は、2マイクロ秒の時間周期で よく、そして第1及び第2の電流は、20,000アンペアの電流でよい。この 実施形態では、第1及び第2の両方の電流は、一般に、食品10の供給体におい て微生物の不活性化を生じさせるに充分な大きさのものであることに注意された い。このように、第1及び第2の時間周期の後に、実質的にゼロの正味電荷が第 1電極16に供給される。上記のように、ゼロの正味電荷の供給は、第1電極1 6及び/又は第2電極14における汚れ材の凝集を実質的の防止又は減少し、及 び/又は食品10内の電気化学的反応を防止又は減少する。 スイッチ20は、本発明の範囲内で多数の形態をとることができる。例えば、 スイッチ20は、機械的なスイッチであって、第1、第2及び第3状態が、単極 3投(SPTT)型スイッチの物理的な位置で構成されてもよく、この場合に、 第1状態(a)は接地位置に対応し、第2状態(b)は正の位置に対応し、そし て第3状態(c)は負の位置に対応する。或いは又、スイッチ20は、2つのパ ルス発生器、例えば、2つのチューブパルサーで構成されてもよく、その各々は 互いに他と極性が逆で且つ互いに他と重畳しないようにタイミングどりされたパ ルスを発生する。スイッチ20の多数の他の形態が本発明の範囲内で意図され、 これらは、電子設計分野の当業者に良く知られている。上記したように、コント ローラ24は、スイッチ20の状態を制御するのに使用され、例えば、非常に高 い強度の電界パルスを発生させる電流パルスの巾及び振幅をセットするタイミン グ回路を含む従来設計のものでよい。 図2Aにおいて、スイッチ20は、3つの考えられる位置(a)、(b)又は (c)のみに接続されて示されており、その各々は、電極12への電流の供給を 生じさせる。しかしながら、スイッチ20は、本発明の範囲内で、無限数の考え られる位置に接続することができ、その各々は、無限の複数の無限に小さな時間 周期の対応する特定の1つに対しセル12に供給されるべき無限の複数の電流の 特定の1つに対応することを理解されたい。 このように、ゼロの正味電荷は、スイッチ20、又は対応する複数の時間周期 に対し複数の電流を供給するように高電圧電源を構成する他の能動的回路に応答 して、第1電極16に供給される。その結果、ゼロの正味電荷が、供給周期中に 電極12に供給される。 図3は、高電圧電源28がパルス形成ネットワーク30と並列な組合せで接続 されるような本発明の第1の実施形態の実施を示す回路図である。この並列な組 合せは、単極単投(SPST)スイッチ21又はそれに等価なスイッチングデバ イス、及びセル12に直列である。スイッチ21が開状態をとるときに、高電圧 電源28は、パルス形成ネットワーク30を充電する。 パルス形成ネットワーク30を充電するに充分な時間中開状態に保持された後 に、スイッチ21は、第1の規定の時間周期中(即ち第1時間周期中)閉状態を とり、パルス形成ネットワーク30がセル12に第1電流を供給するようにさせ る。パルス形成ネットワークは、少なくとも2000ボルト、例えば、5000 ボルト又はそれ以上の電圧を電極に供給する。第1電流は、比較的高い電流、例 えば、20,000アンペアであり、そして第1時間周期は、比較的短い時間周 期、例えば、2マイクロ秒である。第1電流の供給は、第1の規定の時間周期中 続けられる。パルス形成ネットワーク30に並列な高電圧電源28は、第1電流 に対して無視できる程度の作用しか与えない。 この実施形態では、第1の規定の時間周期の直後に続く第2の規定の時間周期 (即ち第2時間周期)の間に、スイッチ21は、再び開状態をとり、そしてパル ス形成ネットワーク30は、高電圧電源によって再び充電される。スイッチ21 は、コントローラ24に応答して開状態及び閉状態の両方をとる。 又、第2の規定の時間周期中に、セル12に並列に接続されたバイアス電源3 4が第1電極16から第2電流を吸収させる。この第2電流は、例えば、1アン ペアの比較的小さな電流であり、そして第2時間周期は、例えば、40ミリ秒の 比較的長い時間周期である。この実施形態において、高電圧電源28、パルス形 成値とワーク30、ローパスフィルタ32(以下に述べる)、及びバイアス電源 34は、一緒に、電荷供給回路22(図1)を構成する。ローパスフィルタ32 及びバイアス電源34は、電荷ゼロ化回路を構成する。 図3において、バイアス電源34は、第1及び第2の両時間周期中即ちスイッ チ21が開又は閉のときにセル12に接続されたままとなり、そしてローパスフ ィルタ32は、セル12とバイアス電源34との間に挿入されて、バイアス電源 34を第1時間周期中に第1電流から保護することに注意されたい。又、比較的 小さな第2電流は、第1時間周期中に第1電流に対して無視できる程度の負の作 用しか与えないことにも注意されたい。 このように、第1電流は、第1の規定の時間周期中に第1電極16に流れ、そ して第2電流は、第2時間周期中に第1電極16から流れる。 図2Aについて述べた第1の実施形態と同様に、この実施例の第1及び第2電 流と、第1及び第2時間周期は、第1及び第2の等しい電荷を定める。従って、 第1及び第2の規定の時間周期の後、即ち供給周期の後に、ゼロの正味電荷が電 極から食品に転送される。 図4は、第2の実施形態の図3の実施を示した詳細な回路図である。サイラト ロンスイッチ21’がスイッチ20(図3)として使用され、そしてキャパシタ 及びインダクタの直列/並列ネットワーク30’がパルス形成ネットワーク30 (図3)として使用される。この目的に適したサイラトロンスイッチ21’は、 ペンシルバニア州、イーストンのITTコーポレーション、エレクトロン・テク ノロジー・デビジョンから入手できるF−175である。ローパスフィルタ32 は、パルス形成ネットワーク30’から供給された高電圧パルスがバイアス電源 34にダメージを及ぼすのを防止するように設計される。これは、比較的短い高 電圧パルスを充分に減衰するが、バイアス電源34により発生される連続的な低 電圧の直流電流はほとんど減衰しないように、ローパスフィルタ32の設計内の 部品に対し例えば抵抗値及びキャパシタンスの値を選択することによって行われ る。バイアス電源34は、例えば、50ボルトの比較的低い電圧において直流電 流を発生し、そしてそれに応答して、パルス形成ネットワーク30によりセル1 2へ供給された第1電荷に等しく且つそれと逆の第2電荷即ちゼロ化電荷を供給 するように選択される。 図5には、本発明の第2の実施形態が示されており、トランスコンダクタンス 関数G(s)を有する受動的回路37が高電圧電源28及びセル12に接続され ている。トランスコンダクタンス関数G(s)は、s=0に対し、G(0)=0 であり、即ち換言すれば、受動的回路37が直流を通さないことを特徴とする。 この第2の実施形態を実現するのに使用できる受動的回路37の幾つかの例につ いて図6−14を参照して以下に説明する。 次いで、図6Aを参照すれば、第2の実施形態の第1実施例が示されており、 SPSTスイッチ21又はそれと同等のスイッチングデバイスが高電圧電源28 に並列な組合せで接続されている。この並列の組合せは、パルス形成ネットワー ク30及びセル12に直列に接続される。この実施形態において、電源28及び パルス形成ネットワーク30は、電荷供給回路22(図1)を構成する。スイッ チ21が第1状態、即ち開状態にあるときに、電源28は、セル12を通してパ ルス形成ネットワーク30をゆっくりと充電し、図6Bに示す比較的小さな第1 電流I1’が第1電極16へ、食品10へ効果的にそして第2電極14へ効果的 に流れるようにする。この実施形態では、第1電流I1’は、一般に、微生物を 不活性化するほど充分な大きさではないことに注意されたい。スイッチ21が開 状態にあるときに、スイッチ21は電気的接続を形成せず、即ちそれらの端子間 は開路である。従って、電源28、パルス形成ネットワーク30及び第1電極1 6は、スイッチ21が開状態にあるときに直列に接続される。 コントローラ24によって制御されるスイッチ21は、図6Bに示すように、 第1の規定時間周期T1’中は開状態をとり、そして第2の規定時間周期T2’中 は閉状態をとる。スイッチ21は、コントローラ24により制御されてこれら状 態の各々をとる。この実施例では、第1及び第2の時間周期の間、その前又はそ の後に遅延周期は使用されない。閉状態においては、パルス形成ネットワーク3 0は、スイッチ21を経て迅速に放電し、比較的大きな第2電流I2’が第1電 極16から効果的に流れるようにする。又、パルス形成ネットワーク30は、第 2の規定時間周期中は電荷ゼロ化回路と称することもできる。第2電流は、微生 物を不活性化するに充分な大きなものである。 スイッチ21が閉状態にあるときに、スイッチ21は、電気的接続を形成し、 即ちその端子間は短絡となる。従って、パルス形成ネットワーク30と、第1及 び第2電極16、14を含むセル12は、スイッチ21が閉状態にあるときに直 列に接続され、電源28を効果的に短絡させる。(高電圧電源は、スイッチ21 が閉じた時間中にダメージが生じるのを防止する内部短絡保護機能を含むことに 注意されたい。) 第1周期T1’及び小さな第1電流I1’は、第1電極16に供給される第1電 荷を定め、そして第2周期T2’及び大きな第2電流I2’は、第1電極16から 吸収される第2電荷を定める。第1及び第2電荷は実質的に等しいので、ゼロの 正味電荷が電極16へ供給され、即ちセル12を経て供給される。 図7は、第2の実施形態の第1実施例の詳細な回路図である。サイラトロンス イッチ21’は、スイッチ21(図6A)の機能を発揮するように使用され、そ してキャパシタ及びインダクタの直列/並列ネットワーク30’は、パルス形成 回路網30(図6A)として使用される。サイラトロンスイッチ21’は、図4 について上記したサイラトロンスイッチ21’と同じである。もちろん、SPS Tスイッチ機能を発揮する他の形式のスイッチ装置、例えば、3極管、バイポー ラ接合トランジスタ、電界効果トランジスタ、シリコン制御整流器等も、使用で きる。 図8には、本発明の第2の実施形態の第2実施例が示されており、高電圧電源 28は、パルス形成ネットワーク30に並列の組合せで接続され、そしてこの並 列の組合せは、SPSTスイッチ21及び放電素子36に直列に接続される。セ ル12は、結合キャパシタ38を経て放電素子36にまたがって並列に接続され る。高電圧電源28、パルス形成ネットワーク30、放電素子36及び結合キャ パシタ38は、この実施形態の電荷供給回路22(図1)として機能する。放電 素子36及び結合キャパシタ38は、電荷ゼロ化回路として機能する。 動作に際し、SPSTスイッチ21は、先ず、パルス形成ネットワーク30を 充電するに充分な時間周期中、開状態をとる。スイッチ21が開状態をとるのに 応答して、高電圧電源28はパルス形成ネットワーク30を充電する。第2に、 スイッチ21は、第1の規定の時間周期中に閉状態をとる。スイッチ21が閉状 態をとるのに応答して、パルス形成ネットワーク30は、結合キャパシタ38を 経て放電し、第1電流を第1電極16へ通流させる。 第1電流とは別に、パルス形成ネットワークの放電の一部分が放電素子36を 経て生じる。しかしながら、放電素子36のインピーダンスは、ほとんどのエネ ルギーがセル12を経て放電されるように選択され、即ち放電素子36のインピ ーダンスは、パルス形成ネットワーク30のインピーダンスに対して非常に大き い。更に、結合キャパシタ38は、パルス形成ネットワーク30のキャパシタン スより相当に大きい、例えば、百倍程度大きいキャパシタンスをもつように選択 され、第1電流により生じる電圧降下のほとんど、例えば、99%程度が、セル 12にまたがって、即ち第1電極16と第2電極14との間に生じ、結合キャパ シタ38にまたがって生じるのではないようにされる。 第1の規定の時間周期の後に、スイッチ21は、第2の規定時間周期中開状態 に復帰する。スイッチ21が開状態にある間に、結合キャパシタ38は、放電素 子36を経て放電し、第2電流を第2の時間周期中セル12に通流させる。又、 第2の時間周期中に、電源28は、パルス形成ネットワーク30を上記のように 再び充電する。SPSTスイッチ21は、コントローラ24により制御されて閉 及び開の両方の状態をとる。 このように、パルス形成ネットワーク30の放電により生じた電流は、第1の 時間周期中に第1電極16に供給され、そして結合キャパシタ38の放電により 生じた第2電流は、第2の時間周期中に第1電極16から吸収される。一般に、 この実施形態では、第2電流が第1電流よりも相当に小さく、そして第2時間周 期が第1時間周期よりも相当に長い。 上記の実施形態と同等に、第1電流及び第1時間周期が、第1電極16に供給 されるべき第1電荷を定め、そして第2電流及び第2時間周期が、第1電極16 から吸収されるべき第2電荷を定める。このような電流及び時間周期を適切に選 択することにより、第1及び第2の電荷は、等しい電荷とされ、そして第1及び 第2の時間周期の後に、ゼロの正味電荷が第1電極16に転送され、即ちセル1 2を経て送られる。 図9には、第2の実施形態の第2実施例の詳細な回路図が示されている。この 場合も、サイラトロンスイッチ21’がスイッチ21(図8)として使用され、 そしてキャパシタ及びインダクタの直列/並列ネットワーク30’がパルス形成 ネットワーク30(図8)として使用される。インダクタ36’は、放電素子3 6として使用される。インダクタ36’及び結合キャパシタ38の代表的な値は 各々10mH及び100μFである。 図10には、本発明の第2の実施形態の第3実施例が示されている。この実施 例は、第2の実施例と同様であるが、結合キャパシタ38がなく、放電素子36 は、分路インダクタ40で構成される。換言すれば、第3の実施例は、パルス形 成ネットワーク30に並列の組合せで接続された高電圧電源28より成る。この ような並列の組合せは、更に、SPSTスイッチ21及び分路インダクタ40に 直列に接続され、セル12は、分路インダクタ40と並列に接続される。高電圧 電源28、パルス形成ネットワーク30及びインダクタは、この実施形態におけ る電荷供給回路22(図1)として機能する。分路インダクタ40は、電荷ゼロ 化回路として機能する。 充分な巾の充電時間周期中に、パルス形成ネットワーク30は、第2実施例に ついて上記したように充電される。この充電周期の終わりに、スイッチ21は、 閉状態に切り換わり、そして第1の電流は、第1の時間周期中、第1電極16へ 流れ始める。 図11は、第2の実施形態の第3実施例の動作を示している。図11では、図 10の第2の実施形態の第3実施例は、高電圧電源28及びパルス形成ネットワ ーク30に対応する電源V(t)が、スイッチ21と、分路インダクタ40及び 抵抗Rを含む並列組合体とに直列に接続されたものにより近似されている。抵抗 Rは、第1電極16、食品10及び第2電極14の全抵抗、即ちセル12の抵抗 を近似する。 第1の時間周期中に、第1電流がセル12に流れ、第2電流が分路インダクタ 40に流れ、これは、良く知られたように、分路インダクタ40のまわりに磁界 を伸張させる。第1電流に応答して、第1電荷が第1電極16に供給される。第 1時間周期の後、スイッチ21は、コントローラ24に応答して開状態をとる。 その結果、磁界が崩壊し始めるときに、第1電流はセル12に流れるのを止め、 そして第2電流は分路インダクタ40に流れ続ける。従って、第2電流は、第1 電極16から流れ始め、そして第2電荷が第1電極16から転送される。分路イ ンダクタ40のインダクタンス及び第1時間周期の巾は、第1電荷を第2電荷と 実質的に等しくするように選択され、これにより、第1及び第2の時間周期の後 にゼロの正味電荷が第1電極16に流される。 図12には、第2の実施形態の第3実施例の詳細な回路図が示されている。上 記のように、サイラトロンスイッチ21’は、SPSTスイッチ21(図10) として使用され、そしてキャパシタ及びインダクタの直列/並列ネットワーク3 0’は、パルス形成ネットワーク30(図10)として使用される。 図13には、本発明の第2実施形態の第4実施例が示されており、分路インダ クタ40がパルス変成器42に置き換えられている。この変成器42の一次コイ ル44は、パルス形成ネットワーク30及びSPSTスイッチ21と直列に接続 され、そして変成器42の二次コイル46は、セル12と直列に接続される。第 3の実施例(図10及び12)の場合と同様に、高電圧電源28は、パルス形成 ネットワークと並列である。この実施例において、高電圧電源28、パルス形成 ネットワーク及び変成器42は、電荷供給回路22(図1)として機能する。パ ルス変成器42は、電荷ゼロ化回路として働く。 この第4の実施例は、図10及び12の第3の実施例と同様に機能し、パルス 変成器42は、分路インダクタ40(図10及び12)の分路インダクタンスと して機能するように設計された磁化インダクタンスを有する。このように、第1 及び第2の電荷が第1電極16に供給される(又はそこから吸収される)。上記 のように、第1及び第2の電荷は等しい電荷であるから、第1及び第2の時間周 期の後に、ゼロの正味電荷がセル12に通される。 図14は、第2の実施形態の第4実施例の詳細な回路図である。上記したよう に、サイラトロンスイッチ21’は、SPSTスイッチ21(図13)として働 き、そしてキャパシタ及びインダクタの直列/並列ネットワーク30’は、パル ス形成ネットワーク30(図13)として使用される。パルス変成器42は、従 来設計のもので、例えば、20,000アンペアのピーク電流容量を有する。 以上、特定の実施形態及びその応用について本発明を説明したが、請求の範囲 に規定された本発明の範囲から逸脱せずに多数の変更及び修正がなされることが 当業者に明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,KR (72)発明者 ダン ジョセフ イー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92084 ヴィスタ アルタ ヴィスタ ド ライヴ 1761 (72)発明者 ロイド サミュエル ダブリュー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 91942 ラ メサ ヴィーマック アベニ ュー 6090

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.食品内の生体を不活性化する方法において、 (a)食品を第1電極に接触させ、 (b)指定の時間周期中に第1電極に電流信号を付与し、この電流信号は第1 電極に不活性化電荷を蓄積し、この不活性化電荷により生じる電界は、電界強度 が少なくとも5,000V/cmであって、食品を通過して生体を不活性化し、 そして (c)放電周期中に第1電極から実質的に全ての残留電荷を除去し、この残留 電荷は、上記指定時間周期の後に第1電極に残留するものであり、これにより、 放電周期の後には第1電極にほぼゼロの正味電荷が供給されることを特徴とする 方法。 2.(d)上記段階(b)及び(c)を繰り返す請求項1に記載の方法。 3.上記段階(b)は、上記電流信号を上記第1電極に上記指定の時間周期中 付与することを含み、上記電流信号は、上記第1電極における電気的な二重層を 規定の電圧まで荷電させ、この規定の電圧は、上記食品内の規定の反応材料種の 反応電圧を、規定のスレッシュホールド時間以上越えないものである請求項1に 記載の方法。 4.上記段階(b)は、上記電流信号を上記第1電極に上記指定の時間周期中 付与することを含み、上記電流信号は、上記第1電極における第1の電気的二重 層を規定の電圧まで荷電させ、この規定の電圧は、上記食品内の規定の反応材料 種の反応電圧を越えないものであり、これにより、上記食品内の規定の反応材料 種の電気化学的反応を実質的に防止する請求項1に記載の方法。 5.上記段階(b)は、上記電流信号を上記第1電極に上記指定の時間周期中 付与することを含み、上記指定の時間周期は、次のように定められ、 但し、τは、上記指定の時間周期であり、ρは、上記食品の電気抵抗率であり、 Eは、上記電界の電界強度であり、Cdは、上記第1の電気的二重層の単位面積 当たりの第1キャパシタンスであって、これは、第2の電気的二重層の単位面積 当たりの第2キャパシタンスと直列であり、この第2の電気的二重層は第2電極 にあり、そしてVRは、上記規定の反応材料種の上記反応電圧である請求項4に 記載の方法。 6.食品内の生体を不活性化する装置において、 電極に接続された電流発生器を備え、この電流発生器は、指定の時間周期中に 少なくとも1つの電流パルスを電極へ供給し、少なくとも1つの電流パルスは、 少なくとも1つの電荷を定め、少なくとも1つの電流パルスから生じる電界は、 少なくとも5,000V/cmの電界強度を有し、少なくとも1つの電荷の供給 に応答して食品を通過し、そしてその生体を不活性化し、 指定の時間周期中に電極にゼロ化電荷を供給する電荷ゼロ化手段を備え、この ゼロ化電荷は、上記少なくとも1つの電荷とあいまって、上記指定の時間周期内 に電極にほぼゼロの正味電荷を供給させることを特徴とする装置。 7.上記電荷ゼロ化手段は、ゼロ化周期中にバイアス電流を供給するためのバ イアス電源手段を備え、バイアス電流とゼロ化周期が上記ゼロ化電荷を定める請 求項6に記載の装置。 8.上記電荷ゼロ化手段は、トランスコンダクタンス関数G(s)を有する受 動的回路手段を備え、但し、sは一般化された周波数であり、そしてG(0)は ほぼ0である請求項6に記載の装置。 9.上記電荷ゼロ化手段は、スイッチングデバイスが開状態をとるのに応答し て上記電流発生器により荷電されそしてスイッチングデバイスが閉状態をとるの に応答して放電されるパルス形成ネットワーク手段を備え、このパルス形成ネッ トワーク手段は、これが放電するときに上記少なくとも1つの電荷を供給し、そ してこれが充電するときに上記ゼロ化電荷を供給するためのものである請求項8 に記載の装置。 10.上記電荷ゼロ化手段は、結合キャパシタ手段を備え、この結合キャパシ タ手段は、これを通して上記少なくとも1つの電荷が上記電極に供給されるのに 応答して上記少なくとも1つの電荷で充電され、そして更に、上記結合キャパシ タ手段から上記少なくとも1つの電荷を放電することにより上記電極に上記ゼロ 化電荷を供給するための放電素子手段を備えた請求項8に記載の装置。 11.上記電荷ゼロ化手段は、上記少なくとも1つの電荷が上記電極に供給さ れるのに応答して拡張する磁界を発生しそして該磁界の崩壊に応答して上記ゼロ 化電荷を発生するための分路インダクタ手段を備えた請求項8に記載の装置。 12.上記電荷ゼロ化手段は、上記少なくとも1つの電荷が上記電極に供給さ れるのに応答して磁界を拡張させそして該磁界の崩壊に応答して上記ゼロ化電荷 を発生するためのパルス変成器手段を備えた請求項8に記載の装置。
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