JPH09510131A - 有効物質の蒸発用電気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、その中に配置された電気加熱装置を有するハウジングからなる、有効物質の蒸発用電気装置に関する。加熱装置は加熱要素および熱交換器からなり、加熱要素によつて発生された熱を熱交換器に供給しかつそれを蒸発されるべき物質へ運ぶ。本発明によれば、加熱要素は、２本の電極間に締め付けられた、ＰＴＣ要素からなり、そのさい２本の電極の少なくとも一方が熱交換器に近接して配置されかつそれと一体に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 有効物質の蒸発用電気装置 本発明は請求の範囲第１項の前文による有効物質の蒸発用電気装置に関する。 その種の一般的な装置は、加熱要素によつて発生された熱を熱交換器に供給し かつ該熱を蒸発されるべき物質へ運ぶために、加熱要素および熱交換器を有する 、その中に配置された電気加熱装置を備えたハウジングからなる。 本発明の目的はさらに容易に製造されることができかつ低い電力損失で作動す るようにその種の装置を開発することにある。 この目的は請求の範囲第１項の特徴からなる装置によつて達成される。本発明 による解決は加熱要素が２本の電極間に締め付けられるＰＴＣ要素であり、そし て前記２本の電極の少なくとも一方が熱交換器に近接して配置されかつそれと一 体に形成されることにより特徴付けられる。 加熱装置を設けることにより、電気加熱要素用の電極が同時に熱交換器に加熱 要素により解放された熱を供給するために役立つということが達成される。電極 は熱交換器と一体に形成されるので、装置は幾つかの部品のみからなり、その結 果装置は低コストで容易に製造され得る。そのうえ、本発明による装置は電力損 失が低く保持されるように加熱要素と熱交換器との間の良好な熱伝導性を有する 。 簡単な実施形態において、装置は、芯がその中に配置される、蒸発されるべき 物質用のハウジングに接続可能な容器からなり、そして熱交換器は芯を取り囲む 通路チヤンネルからなる。 熱交換器は好ましくは芯に対して同軸的に延びる成形部分を有して設けられる 。この熱交換器の実施形態において、芯に対する熱の良好な結合が行われ、それ は装置の良好な効率を結果として生じる。 代替の実施形態において、熱交換器は、蒸発されるべき物質用容器のための支 持面として役立つ、平らな加熱面として設けられる。この実施形態において、蒸 発されるべき物質全体への熱交換器により解放された熱の直接の影響は加熱面へ の容器の直接接近によれ可能とされる。 電極および／または熱交換器は好ましくはそれと一体に形成される接続導管を 備えている。電極、熱交換器および接続導管を一体に形成することにより、部品 の数が減少され、それは通常の撚り線接続が回避されかつほとんどすべての電気 部品が共通の打ち抜き部材上で製造され得るので、装置の製造を簡単化する。 接続導管、熱交換器および電極が必要ならば打ち抜き後屈曲され、そして増加 された固有の安定性または熱絶縁が要求される点においてプラスチツク材料によ り被覆される打ち抜きシート上に一体に形成されるならば有利である。これは、 すべての部品が製造機械の使用により平らな加工片から製造され得るので、装置 の製造をかなり簡単化する。 さらに他の好適な実施形態において、減少されたワイヤ断面を有する領域が接 続導管と電極または熱交換器との間に設けられ、前記領域は電極に十分な電気的 接触を備えるが熱を導くのが困難である。それにより接続導管を通る熱の損失が 大いに回避される。 本発明のさらに他の実施形態において、電極は互いに対向する側でプラスチツ ク材料によつて取り囲まれ、かつ電極の外方縁部において互いに向かい合う側で ウエブからなる。電極間に配置されたＰＴＣ要素はそれによりウエブ間に形状嵌 合方法において保持され、その結果加熱要素用の追加の保持要素は必要ない。 好ましくは、弾性要素が電極とＰＴＣ要素との間に配置され、そして締め付け 要素が２本の電極と該２本の電極間に配置されたＰＴＣ要素を締め付ける。この 配置において、ＰＴＣ要素への電極の密接接触が達成され、それは緊密な電気的 接続を導くだけでなく、また加熱要素と電極との間の熱結合を改善する。 本発明を図面を参照して実施形態の助けにより新たに説明する。 図１は装置の側面図； 図２はハウジング内に配置された装置の加熱装置の側面図； 図３は、図２に示された、加熱装置の上面図； 図４はプラグおよび本発明の第１回転継ぎ手部材の側面図； 図５は第１回転継ぎ手部材の正面図； 図６は、装置の必須部分を含む、打ち抜きシート部材の図；そして 図７はそれと一体に形成された熱交換器を有する電極の拡大断面図である。 図１によれば、装置はハウジング１ａ，１ｂの２つの半モノコツク部分からな り、蒸発されるべき物質、例えばその中に溶解された有効物質を備えた液体が置 かれる、それに接続し得る容器２を有するハウジングからなる。ハウジングと容 器２との間の取着手段は容器の上方端に取着された外ネジおよびハウジング１ｂ の下方半モノコツク部分に形成されたそれぞれの内ネジからなる。芯３は容器２ 内に配置され、炭素繊維または繊維撚り糸からなる。蒸発されるべき液体は芯を 通って図２および図３により精密に定義される、加熱装置４へ運ばれる。それに 取着される２つのプラグ接点６を有するプラグ５がハウジング内に回転可能に支 持される。図４から引き出され得るように、プラグは、ハウジングが閉じられる 場合に、ハウジング１ａ，１ｂの半モノコツク部分の対応して形成された縁部に 係合する環状溝７からなる。 加熱装置４は、電極の大部分が熱抵抗かつ絶縁プラスチツク材料で被覆されか つＰＴＣ要素の自由な眺めを阻止するので、図２および図３に直接示されない、 互いの頂部に配置された２本の電極８間に締め付けられるＰＴＣ要素からなる。 電極は反対側でプラスチツク材料に埋め込まれる。互いに向かい合う側は、ＰＴ Ｃ要素に完全に接触するのに十分に大きい接触面からなる。連続ウエブが電極の 外縁に沿って形成され、そのさいウエブはそれらが互いに噛み合うような方法に おいて上方および下方電極上に配置される。それにより、閉止されたキヤビテイ が形成され、それによりＰＴＣ要素が形状嵌合方法において保持される。弾力の 有る導電性要素が下方電極とＰＴＣ要素との間に配置され、導電性要素は、外側 から電極を取り巻くＵ形状の締め付けばね９とともに、電極とＰＴＣ要素間の良 好な接触を引き受ける。加熱装置の電気部分はさらに、その１部分が、図６によ り明瞭に見ることができるように、電極８に減少されたワイヤ断面を有する領域 １１によつて接続される、接続導管１０からなる。 熱交換器１２は、電極と同一の金属材料から作られた成形部分１４からなる、 互いの頂部に配置された２つの環状部分１３からなる。図７に見ることができる ように、成形領域１３の長さと電極の厚さの比はおよそ６：１である。成形過程 は成形領域の材料強度がその自由端に向かって減少するような方法において実施 される。成形においてとくに重要なことは、十分な材料が良好な熱遷移が成形部 分に保証されるように成形部分１４と環状部分１３との間に存在しているという ことである。加熱要素に近接する点でのより大きい材料厚さは加熱エネルギが外 方端にまで良好に伝達されるという結果を導く。環状のかつ成形された領域１３ または１４はプラスチツク材料中に完全に埋め込まれる。熱交換器の被覆された 、環状のかつ成形領域は図３において見られることができ、前記熱交換器は軸方 向に心出しされた通路チヤンネル１２ａからなる。環状領域はその内壁において 薄い絶縁材料で被覆され、その結果できるだけ多くの熱エネルギが通路チヤンネ ル１２ａに導かれ得る。環状領域の外壁は順次、成形領域の軸方向において自由 端に向かってより厚くなる厚い絶縁層を有する。その方法において形成された絶 縁は熱損失を減少しかつこの方法において伝達される熱が通路チヤンネルの所望 の点に正確に搬送されることを引き受ける。 本発明による装置を製造する必須の過程を次に説明する。 図６は電気加熱装置の必須部分を備えた打ち抜きシート部分１５を示す。完全 に打ち抜いた状態において、図面に点線で示されたシート部分は完全に分離され る。２本の電極８は、各々成形部分１４からなる、電極と一体に形成された、環 状部分１３により見られることが可能である。接続導管１０は、部分的に減少さ れた断面を有する領域１１を経て電極８および環状部分１３と一体に形成される 。接続導管はリングの四分の一の形状を有しかつ互いに向かい合っている、図６ に示される、打ち抜き部材の左半分に設けられ、そしてそれらの各々は約９０° ずれた１対の接点を支持する。 さらに他の方法段階において、打ち抜きシートは増加された固有の安定性また は熱絶縁が要求される点においてプラスチツク材料で被覆される。リングの四分 の一のの形状を有するリングの被覆はほとんど閉止されたリングが形成されるよ うに実施され、接点１６がその内壁において半径方向に内方に突出する。ウエブ １７はリングの前側に形成され、前記ウエブはリングの軸方向に延びている。ウ エブはリングのほぼ四分の一の長さに延びかつその内壁において傾斜面（図３） を有する複数の凹所１８からなる。被覆工程後、図６に点線で示されたスポツト が、完全に切り離すように分離され、それは左半分に示される電極を生じる。次 いで、ほとんど閉じられたリングに埋め込まれる、リングの四分の一の形状を有 する、接続導管が、図２に見られ得る、加熱装置の残りの電気部分に対して約９ ０°だけ部分１９において屈曲される。 最後に、加熱装置は全体として抵抗器２０および発光ダイオード２１を備えて いる。 装置の作動の間中、加熱装置の電気回路は以下のごとく機能する。すなわち、 接続導管１０で開始すると、加熱電流は、上方電極８と一体に形成された、上方 環状部分１３に安全抵抗器２０を通って流れる。この電極から、電流はＰＴＣ加 熱要素を通って下方電極８へかつ次いでプラスチツク材料によつて完全に被覆さ れる、第２接続導管１０へ流れる。２つの接続導管１０は、図１に示される、プ ラグ５のプラグ接点６と接続される。保護抵抗器２０は、それと直列に接続され た発光ダイオード２１と、１対の電極８に対して並列に接続される。保護抵抗器 および発光ダイオード用の接続導管は熱交換器１２の上方および下方環状部分１ ３に配置される。 ＰＴＣ要素はそれら自体それらの寸法に依存する温度で安定化することが知ら れている。本実施形態に関して、ＰＴＣ要素はそれが予め定義された作動電圧に おいて１５０°Ｃの温度を発生するように選ばれた。上方および下方電極８が加 熱要素と緊密な接触にあり、かつ環状部分が加熱要素において成形部分と一体に 形成されるので、加熱要素によつて発生された熱は熱交換器１２に搬送される。 本発明による装置の実施形態を基礎にして、熱損失は約１２８°Ｃの温度が芯に おいて中央チヤンネルで測定されるように低い。ＰＴＣの作動温度に関連して２ ２°Ｃのみの小さい温度損失は注目すべきである。そのうえ０．５°Ｃのみの非 常に小さい温度変動が長時間の試験の間中認められた。 実施形態に記載された加熱装置が単なる例でありかつ非常に多くの技術的可能 性がこの加熱装置を実現するのに存在することが指摘されねばならない。加熱要 素は、例えば、必ずしもＰＴＣ加熱要素からならねばならないことはないが、ま た、セラミツク加熱体に埋め込まれる、加熱ワイヤから作られた加熱巻線にする ことも可能である。 図面には示されない、本発明の別の実施形態は、異なる熱交換器８によつて上 述した実施形態から異なる。この実施形態において、環状部分１３および成形部 分１４は平らな加熱面によつて置き換えられる。そのうえ、加熱面の上方に置か れる容器、例えば、その中に保持される芯を有する容器２の代わりに、熱抵抗プ ラスチツクボウルが設けられる。蒸発されるべき物質はボウル内に配置され、そ れはボウルの下に直接置かれた加熱面によつて規則的に加熱される。この実施形 態においてハウジングは、容器がそれを通して蒸発されるべき物質を供給され得 る、適宜な開口からなる。 第１回転継ぎ手部材２２を説明する図４および図５に新たに言及する。 第１回転継ぎ手部材２２はプラグ５に堅固に接続されかつ基本的には２つの対 向帯状電気接点２４を支持する円板状担体部分２３からなる。電気接点２４は接 触ピン２５を介してプラグ接点６に接続される（図５）。カム２６が円板状担体 部分２３の外周に設けられ、その自由端で２つの表面を有する前記カムは互いに およそ１２０°の角度を含んでいる。 第２回転継ぎ手部材２７は基本的にはリングの四分の一（図２および図３比較 ）として形成された、接続導管１０の被覆から展開した、ほとんど閉止されたリ ングおよび多数の凹所からなる、それに接続されたウエブ１７からなる。 本発明による装置が取り付けられる場合に、第１回転継ぎ手部材２２の担体部 分２３は環状の第２回転継ぎ手部材１７に係合する。担体部分２３に形成された カム２６は、第２回転継ぎ手部材の内壁に形成された、凹所１８に係合する。プ ラグ５がハウジングに関連してそれに取着される第１回転継ぎ手部材と回転させ られる場合には、カム２６は第２回転継ぎ手部材の凹所１８の上方に係止して摺 動する。ハウジングに関連するプラグ５の回転は、詳細に示されない、制限手段 によつて、およそ９０°に制限される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ハウジングおよびその中に配置される加熱装置からなり、前記加熱装置が 加熱要素および熱交換器からなつており、前記加熱要素により発生された熱を前 記熱交換器に供給しかつそれを蒸発されるべき物質へ運ぶ、有効物質、香水また は同様な揮発性物質の蒸発用電気装置において、 前記加熱要素が２本の電極（８）間に締め付けられる、ＰＴＣ要素からなり、 そして前記２本の電極（８）の少なくとも一方が熱交換器に近接して配置されか つそれと一体に形成されることを特徴とする有効物質の蒸発用電気装置。 ２．前記ハウジング（１ａ，１ｂ）に接続可能な容器（２）が蒸発されるべき 物質のために設けられ、芯（３）が前記容器内に保持され、そして前記熱交換器 （１２）が、前記芯（３）を取り囲んでいる通路チヤンネル（１２ａ）からなる ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の有効物質の蒸発用電気装置。 ３．前記熱交換器（１２）が前記芯（３）に対して同軸的に延びる成形部分（ １４）を有して設けられることを特徴とする請求の範囲第２項に記載の有効物質 の蒸発用電気装置。 ４．前記熱交換器（１２）が、蒸発されるべき物質用容器のための支持面とし て役立つ、平らな加熱面として設けられることを特徴とする請求の範囲第１項に 記載の有効物質の蒸発用電気装置。 ５．前記電極（８）および／または熱交換器（１２）が、加熱装置（４）とプ ラグ（５）との間の電気的接続を確立するために、それと一体に形成される接続 導管（１０）を備えていることを特徴とする請求の範囲第１項ないし第４項のい ずれか１項に記載の有効物質の蒸発用電気装置。 ６．前記接続導管（１０）、前記熱交換器（１２）および前記電極（８）が、 必要ならば、打ち抜き後屈曲され、そして増加された固有の安定性または熱絶縁 が要求される点においてプラスチツク材料により被覆される、打ち抜きシート（ １５）上に一体に形成されることを特徴とする請求の範囲第５項に記載の有効物 質の蒸発用電気装置。 ７．減少されたワイヤ断面を有する領域（１１）が前記接続導管（１０）と前 記電極（８）または前記熱交換器（１２）との間に設けられることを特徴とする 請求の範囲第５項に記載の有効物質の蒸発用電気装置。 ８．前記電極（８）が互いに対向する側でプラスチツク材料によつて取り囲ま れ、かつ前記電極（８）の外方縁部において形成された、ＰＴＣ要素に向かい合 う側でウエブからなり、そして前記ＰＴＣ要素は前記ウエブ間に形状嵌合方法に おいて保持されることを特徴とする請求の範囲第６項に記載の有効物質の蒸発用 電気装置。 ９．弾性要素が前記電極（８）と前記ＰＴＣ要素との間に配置され、そして締 め付け要素（９）が外部から前記電極（８）を取り囲みかつ前記ＰＴＣ要素を前 記電極（８）に密接接触に保持することを特徴とする請求の範囲第１項ないし第 ４項のいずれか１項に記載の有効物質の蒸発用暖気装置。