JPH09509664A - 4−n−置換シアル酸およびそれらのシアロシド類 - Google Patents
4−n−置換シアル酸およびそれらのシアロシド類Info
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Abstract
(57)【要約】
シアロシドを含む新規なアジド基、およびそれらの調製方法が提供される。その方法および得られる化合物は、インフルエンザウイルス・ノイラミニダーゼの阻害に関して、薬物学的に興味あるものであるかもしれない。
Description
【発明の詳細な説明】
4−N−置換シアル酸およびそれらのシアロシド類
発明の分野
シアル酸は、ウイルス、毒素、接着タンパク質、抗体およびレクチンに対する
レセプター決定基として役立つ糖タンパク質および糖脂質において、他の糖にグ
リコシド結合したものとして見いだされる一群の酸性の炭素9個のケト糖である
。合成シアロシドおよびそれらの類似体の設計は、薬物学的興味を有する。本発
明は、シアロシドを含む新規なアジド、アミノおよびアシルアミノ基、それらの
調製法、およびインフルエンザ・シアリダーゼ活性の阻害におけるそれらの使用
方法を提供する。
技術的背景
シアリダーゼは、ウイルスのタンパク質コートおよび細菌の外膜に存在する酵
素である。それらは、宿主細胞表面に見い出されるシアル酸で終結する糖タンパ
ク質および糖脂質の炭水化物部分を処理するのに役立つ。これらの糖タンパク質
および糖脂質部分の処理は、病原体複製サイクルにとって重大である。この特定
の宿主−病原体種の特定の例は、インフルエンザウイルスと赤血球である。イン
フルエンザウイルスは、細胞表層の炭水化物への付着をとおして赤血球に結合す
る。具体的には、ウイルスは、宿主(赤血球)細胞上のシアリルオリゴ糖と相互
作用する2種の表層糖タンパク質、赤血球凝集素とノイラミニダーゼ(シアリダ
ーゼ)をもつ膜エンベロープを有する。細菌シアリダーゼによる赤血球や宿主細
胞の前処理が、ウイルスの吸着および/または感染を阻止するので、シアル酸が
、レセプター決定基の必須の構成であることを示唆していることは、以前より知
られていた(Burnet,F.M.and Stone,J.
D.,Aust.J.Exp.Biol.Med.Sci.,25,227-233(1947)and Stone,J.D.,
Aust.J.Exp.Biol.Med.Sci.,26,48-64(1948))。赤血球凝集素は、シアル
酸、ガラクトースおよびN−アセチルグルコサミンを含む宿主細胞構造体に付着
する。レセプターからシアル酸を加水分解するノイラミニダーゼ機能、および感
染細胞の高い病原体レベルにおけるこのノイラミニダーゼ活性は、宿主膜からの
出芽ウイルスの溶離を助け、かくして病原体の複製を促進する。
4−アミノ−および−グアニジノ−2,3−デヒドロシアル酸が、最近、イン
フルエンザウイルス・ノイラミニダーゼの非常に強力な阻害剤であることが示さ
れ、抗ウイルス薬として有用になるかもしれない。これらの非天然化合物の高い
結合力は、デヒドロシアル酸の4−アミノまたはグアニジノ基と、ノイラミニダ
ーゼの活性部位のカルボキシル残基との間の静電的相互作用から生じることが示
された。また、そのような相互作用は、糖タンパク質および糖脂質の末端炭水化
物構造を表すケトシド様結合されたシアロシドにおいて可能であるにちがいない
(M.von Itzstein et al.,Nature,418-423(1993))。
M.von Itzstein et al.,Carbohydrate Research,244: 181-185(1993)は、
メチル(5−アセトアミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−2,6−アンヒ
ドロ−4−アジド−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−
ノン−2−エン)オナート(3)の調製方法を開示している。この化合物のさら
なる反応に関しては、いかなる開示も示唆もない。
発明の概要
本発明は、反応式
[式中、R1は、C1〜C20アルキルであり、
R2は、アジドもしくは水素であり、
R3は、HまたはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり
、そして
R4は、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルである]
にしたがう、4−アジド−2,3−デヒドロシアル酸または4−デオキシ−2,
3−デヒドロシアル酸(I)の、対応する4−アジド−2−クロロシアル酸また
は4−デオキシ−2−クロロシアル酸(II)への塩化水素化の方法を提供する
が、その方法は、4−アジド−2,3−デヒドロシアル酸または4−デオキシ−
2,3−デヒドロシアル酸を、極性非プロトン性溶媒または有機カルボン酸溶媒
の存在下、反応条件下で無水塩化水素と接触させることを含む。この方法は、さ
らに塩化リチウムの存在によって増進される。
さらに、本発明は、構造IIの4−アジド−2−クロロシアル酸または4−デ
オキシ−2−クロロシアル酸を提供する。
さらに、本発明は、構造IIIの化合物を提供する。
式中、
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり;
R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷
移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ
ウムイオンであり;
R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノ、
水素もしくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルであり
;
R5は、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり;
R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、
一、二もしくはオリゴ糖、またはR7'がHでない場合、R7 '
と一緒になってアルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、H
でなければならないが、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はない;
そして
R7およびR7'は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アル
キル、アリール、または、隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒になってア
ルキリデンであり;
この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ
ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである。
さらに、本発明は、構造IVの化合物を提供する。
式中、
R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷
移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ
ウムイオンであり;
R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノ、
グアニジノもしくは水素であり;そして
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルであり
;
R8は、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビル、炭素原子1〜
8個を含むアシルであり;
R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもし
くは置換ヒドロカルビルであり;
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11である。
さらに、本発明は、式IIIの化合物とシアリダーゼを接触させることを含む
シアリダーゼ活性を阻害する方法を提供する。
式中、
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり;
R1は、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷移金属の一、二また
は多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニウムイオンであり;
R2は、アミノもしくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、Hであり;
R5は、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり;
R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換ア
ルコキシ、一、二もしくはオリゴ糖、またはR7'がHでない場合にはR7'と一緒
になってアルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなけ
ればならないが、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はなく;そして
R7およびR7'は、H、または隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒にな
ってアルキリデンであり;
この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ
ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである。
さらに、本発明は、シアリダーゼ耐性をもつ式IIIの化合物を提供する。
式中、
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり;
R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷
移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ
ウムイオンであり;
R2は、アミノもしくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、Hであり;
R5は、H、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり;
R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、
一、二もしくはオリゴ糖、またはR7'がHでない場合のR7'と一緒になってアル
キリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなければならない
が、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はなく
R7およびR7'は、H、または隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒にな
ってアルキリデンであり;
この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ
ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである。
図の簡単な説明
図1は、実施例において調製された化合物の化学構造を示す。
図2は、4−アミノ−シアロシド12(パネルA)および4−アミノ−チオシ
アロシド14(パネルB)によるαDNeuAc2,6βDLacNAcのイン
フルエンザ・ノイラミニダーゼ加水分解に対する阻害を示す。
発明の詳細な記述
本発明は、(1)4−アジド、アミノおよびアセトアミド−置換シアリル二糖
の最初の簡潔な合成;(2)O−結合シアロシドのシアル酸の4位におけるアジ
ドもしくはアセトアミド基が、ノイラミニダーゼの加水分解作用に対する耐性を
付与するという発見;そして(3)インフルエンザ・ノイラミニダーゼの強力な
4−アミノ−シアロシドおよび4−
アミノ−チオシアロシド阻害剤の同定を提供する。
本発明の方法の出発材料は、既知化合物である。例えば、メチル(5−アセト
アミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−2,6−アンヒドロ−4−アジド−
3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノン−2−エン)オ
ナート、R1がメチルであり、R2がアジドであり、R3がメチルであり、そして
R4がアセチルである一般式Iの化合物では、合成経路は、既知の市販されてい
るN−アセチル−ノイラミン酸(1)から出発する。実施例1,2および3で実
施されたこの合成は、合成経路1において具体的に説明される。
本発明の方法は、一般構造Iの化合物(Iにおいて、R1がCH3であり、R2
がN3であり、R3がCH3であり、そしてR4がCH3COである
特定の化合物4)の、一般構造IIの化合物(IIにおいて、R1がCH3であり
、R2がN3であり、R3がCH3であり、そしてR4がCH3COである特定の化合
物5)への転化について、実施例4で具体的に説明される。
本発明の方法、すなわち一般構造Iの化合物の一般構造IIの化合物への転化
の方法にとっては、無水塩化水素の給源が必要である。これは、無水塩化水素ガ
スそれ自体を含んでもよいし、あるいは、例えば分子ふるいによって、水を含有
する塩化水素のイン・サイチューでの脱水を伴ってもよい。
本方法は、実質的に無水条件下で不活性ガス雰囲気下、例えば窒素もしくはア
ルゴン下で実施される。
本方法は、溶媒中、例えば、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシドのような非プロトン性有機溶媒、および
塩化メチレン、クロロホルムおよび四塩化炭素のようなハロゲン化有機溶媒、ま
たは酢酸のような有機カルボン酸溶媒中で実施される。アセトニトリルが好適で
ある。
本方法は、一般に、0℃〜25℃において、長時間かけて、すなわち24時間
〜6日以上で行われる。
塩化リチウムが、場合により本方法の反応媒体に添加されてもよい。それは、
反応に利用できる塩化物濃度を増大するのに役立つ。その存在は、必ずしも必要
ではない。
化合物IIの新規化合物IIIおよびIVへの転化は、実施例6〜14によっ
て具体的に説明される。化合物IIの、他の種類のIII化合物への転化は、技
術上既知の方法によって実施される。例えば、XがC
R9R10である場合のIIIを調製するためには、化合物IIは、適当なカルボ
アニオンと反応させられる。XがNR11である場合のIIIを調製するためには
、化合物IIは、適当なアミンと反応させられる。エステル官能基は、加水分解
でき、その結果R1は、Hまたは種々の塩に転化できる。
R4がアシルもしくはアルキルである化合物IIIおよびIVは、技術上既知
の方法による加水分解によって、R4がHである化合物に転化できる。
シアリダーゼ活性を阻害する方法において、特に有用な化合物は、XがSであ
り、R1がNaであり、R2がNH2であり、R3がCH3であり、R4がHであり、
R5がCH3であり、R6およびR6'の1つがOHであり、その他がHであり、そ
してR7およびR7'がHであるか、またはXがOであり、R1がNaであり、R2
がNH2であり、R3がCH3であり、R4がHであり、R5がHであり、R6および
R6'の1つがOHであり、その他がHであり、そしてR7およびR7'がHである
一般構造IIIをもつ。これらは、実施例11および13において調製される。
ノイラミニダーゼ加水分解活性に対して耐性な好適な化合物は、XがSであり、
R1がNaであり、R2がH、アジドもしくはアセトアミドであり、R3がCH3で
あり、R4がHであり、R5がCH3であり、R6およびR6'の1つがOHであり、
その他がHであり、そしてR7がHである一般構造IIIの化合物である。
ノイラミニダーゼ加水分解活性に対して耐性なその他の好適な化合物は、Xが
Oであり、R1がNaであり、R2がアジドであり、R3がCH3であり、R4がH
であり、R5がHかCH3であり、R6およびR6'の1
つがOHであり、その他がHであり、そしてR7がHである一般構造IIIの化
合物である。
さらに、ノイラミニダーゼ加水分解活性に対して耐性なその他の好適な化合物
は、XがOであり、R1がNaであり、R2がアセトアミドであり、R3がCH3で
あり、R4がHであり、R5がHであり、R6およびR6'の1つがOHであり、そ
の他がHであり、そしてR7がHである場合、ならびにXがOであり、R1がNa
であり、R2がアセトアミドであり、R3がCH3であり、R4がHであり、R5が
CH3であり、R6が2−(トリメチルシリル)エトキシであり、R6'がHであり
、そしてR7がHである一般構造IIIの化合物である。
図1は、実施例において調製された化合物の化学構造を示す。一般構造III
では、置換基のコーディングは、次のとおりである:
化合物8 X=S,R1=Me,R2=N3、R3=Me、R4=CH3C
O、R5=Me、R6=H、R6'は、R7'と一緒になった
イソプロピリデンオキシであり、そして両R7'=イソプ
ロピリデン、
化合物9 X=OおよびR5=H以外は8と同じ、
化合物10 X=O,R1=Na,R2=N3、R3=Me、R4、R5、
R6とR6'の1つはHであり、その他がOHであり、そし
てR7とR7'=H、
化合物11 R2=NHC(=O)CH3以外は10と同じ、
化合物12 R2=NH2以外は10と同じ、
化合物13 X=S,R1=Na,R2=N3、R3=Me、R4=H
、R5=Me、R6とR6'の1つはHであり、その他がOHであ
り、そしてR7とR7'=H、
化合物14 R2=NH2以外は13と同じ。
チオシアロシドによるノイラミニダーゼの阻害
ノイラミニダーゼ阻害剤としての問題のチオシアロシドの有効性を測定するた
めに、インキュベーションは、ノイラミニダーゼ、チオシアロシド阻害剤、およ
び14C−標識基質、14C−標識αDNeuAc(2−6)βDGal(1−4)
DGlcNAc(A)を含めて行われた。
実験1
14C−標識αDNeuAc(2−6)βDGal(1−4)DGlc(A)の 調製
この化合物は、Unversagt,C.et al.,J.C.,J.Am.Chem.Soc.1990,112
,9308-9309記載のように作成された。14C−標識N−アセチル−D−グルコサ
ミン(14C−D−GlcNAc、50uCi、NEN,MA)を、MnCl2(10m
mole)、カコジル酸ナトリウム(50mmole)およびガラクトシルトラ
ンスフェラーゼ(5U,EC.2.4.1.22,Sigma Chemical Company,St
.Louis,MO)を含むバッファー(1.7ml,pH7.4)に溶解されたD−
GlcNAc(13.5mg,61.1mmole)およびUDP−ガラクトー
ス(45.3mg,80mmole)と混合し、そして37℃で24時間インキ
ュベートした。反応混合液を、上端に充填されたChelex樹脂(500mg
)を含むDowex燐酸塩樹脂カラム(200〜400メッシュ)を通過させた
。カラムを、脱イオン水(30ml)で溶出し、そして溶出液を濃縮して乾燥残
渣とし、それを、CMP−NeuAc(50mg,Sigma Chemical Co.)、ウシ
・アルカリホスファターゼ(6U)、ウシ
血清アルブミン(5mg)およびGalβ1,4GlcNAc2,6シアリルト
ランスフェラーゼ(500mU,E.C.2.4.99.5)を含む100mM
カコジル酸ナトリウムバッファー(2.5ml,pH6.5)中に溶解し、そし
て37℃で24時間インキュベートした。反応混合液を水で12mlまで希釈し
、Dowex燐酸塩樹脂(200−400メッシュ)のカラムに適用し、そして
水(75ml)で溶出した。次いで、溶出バッファーを、5mMリン酸ナトリウ
ムバッファー(pH6.8)に変え、画分(7.5ml)を回収した。画分のサ
ンプル(10μl)を、シンチレーション液(3ml,Formula 989
,NEN,MA)で希釈し、そして放射能を測定した。生成物は、画分17−30に
出現した。これらを蓄え、乾燥残渣になるまで濃縮して、水に再溶解し、そして
脱イオン水で平衡化し、溶出するSephadexG−15カラム(75ml)
に適用した。放射能をもつ画分(2ml)を蓄え、凍結乾燥して無色の物質(3
8mg)を得た。
阻害剤の阻害定数を、阻害剤の存在または不在下で、ノイラミニダーゼととも
に、4種の異なる濃度におけるAの溶液をインキュベーション(37℃)するこ
とによって決定した。反応後、反応混合液を、脱イオン水で希釈し、Dowex
樹脂のカラムを通過させた。カラムを、さらに、脱イオン水で溶出した。これら
の条件下では、遊離のLacNAcのみが溶出する。溶出液を、シンチレーショ
ン液(10ml,Formula 989,NEN,MA)で希釈し、放射能を測定
し、そして、遊離された遊離LacNAc量を決定した。
実施例
一般的方法
特に記さない限り、すべての試薬は、Aldrich Chemical Co.(St.Louis,MO
)から購入された。薄層クロマトグラフィーは、Silica Gel 60F254
(EM Science)のプレコーティングされたプレートで実施し、スポットは、エ
タノール中5%硫酸含有液のスプレー、続く加熱によって現像した。カラムクロ
マトグラフィーは、シリカゲル60(230−400メッシュ、EM Science)で
実施した。1HNMRスペクトルを、300,500もしくは600MHz(G
E Omega−300,GE Omega 500もしくはBruker A
M−500,AMX−600)で記録し、そして13C−NMRスペクトルを、7
5.48もしくは125.74MHz(300および500MHz、それぞれプ
ロトンに対して)における上記機器操作によって記録した。有機溶媒中の水素お
よび炭素の化学シフトは、テトラメチルシラン(TMS)に比較して表される。
水素および炭素原子は、還元末端ユニットから数えられる。酸化重水素もしくは
重水素化メタノール中の化合物溶液では、水素化学シフト値は、HODシグナル
(296°Kにおいて4.75ppm,内部アセトン2.23ppm)に比較し
て表され、そして炭素化学シフトは、1,4−ジオキサンの化学シフトを66.
9ppmにセットした分光計の重水素ロックを用いて、外部TMSに比較して表
される。
本主題の事柄のために、次の用語および略語が用いられる:“sec”は、秒
を意味し、“min”は、分を意味し、“h”は、時間を意味し、“d”は、日
を意味し、“ml”は、ミリリットルを意味し、そして“g”は、グラムを意味
する。
実施例1
メチル (5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−2,4,7,8,
9−ペンタ−O−アセチル−β−D−グリセロ−D−ガラクトノヌロピラノシル
)オナート 2:化合物2を、公表された方法(Baggett,N; Marsden,B.J.C
arbohydr.Res.(1982)110,11-18; Hasegawa,A.; Ohki,H.; Nagahama,T.;
Ishida,H.; Kiso,M.Carbohydr.Res.(1991)212,277-281)にしたがって調
製した。無水メタノール(350ml)中N−アセチル−ノイラミン酸(1)(
15.0g,Chemica Alta Ltd.,Edmonton,Alberta,Canada)および酸性樹脂
(15.0g,A
リルで洗浄、BioRad,Richmond,CA,USA)を、室温で18時間撹拌した。次い
で、樹脂を濾過し、濾液を蒸発乾固し、そして残渣を、ピリジン(100ml)
および無水酢酸(50ml)に溶解した。20時間後、反応混合液を、砕氷上に
注入し、生成物を、ジクロロメタンで抽出した。その有機層を分離し、氷冷0.
5M塩酸で洗浄し、この操作を、水層が酸性になるまで繰り返した。次いで、有
機層を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濾過、蒸発して、泡状残渣(21.6g)を得た。
実施例2
メチル 7,8,9−トリ−O−アセチル−2,3−ジデヒドロ−2,3,5
−トリデオキシ−4’,5’−ジヒドロ−2’−メチルオキサゾロ[5,4−d
]−D−グリセロ−D−タロ−2−ノヌロピラノシドナート 3:化合物3を、
文献の方法(Schreider,E.; Zbiral,E.; Kleineidam,R.G.; Schauer,R.Li
ebigs Ann.Chem.(1991)129-134)にしたがって調製した。トリフルオロメタ
ンスルホン酸トリメチルシリル(13.0g,Aldrich Chemical Co.Inc.,Mil
waukee,WI)を含む
無水アセトニトリル(150ml)中化合物2(14.4g)を、50℃で3時
間加熱した。反応混合液を、氷浴中で冷却し、無水炭酸ナトリウム(13.0g
)とともに3時間撹拌した。次いで、その反応混合液を濾過し、乾燥残渣まで濃
縮し、そして残渣を、CH2Cl2に再溶解し、重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した
。有機層を、MgSO4で乾燥し、濾過、蒸発して、シロップ状物質(9.0g
)を得た。生成物3の構造は、公表されたNMRデータ(Schreiner et al.)と
比較して確認された。
実施例3
メチル (5−アセトアミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−2,6−ア
ンヒドロ−4−アジド−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラク
ト−ノン−2−エン)オナート 4: 化合物4を、公表された方法(von Itzs
tein,M.; Jin,B.; Wu,W.Y.; Chandler,M.Carbohydr.Res.(1993)244,
181-185)にしたがって調製した。t−ブタノール(50ml)中化合物3(5
.7g)の溶液に、アジ化トリメチルシリル(7.65ml,Aldrich Chemical
Co.Inc.,Milwaukee,WI)を添加し、80℃で4時間加熱した。反応混合液を
、濃縮乾固し、そして残渣を、ジクロロメタンに溶解し、水および飽和塩化ナト
リウム溶液で洗浄した。次いで、溶媒を蒸発し、生成物を、溶離液として酢酸エ
チル−ヘキサン−エタノール(10:15:1)を用いるクロマトグラフィーに
よって精製した。生成物の収量は、5.0gであった。4の構造は、公表された
NMRデータ(von Itzstein et al.)と比較して確認された。
実施例4
メチル (5−アセトアミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−4
−アジド−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノヌロピ
ラノシルクロリド)オナート 5: 無水HClガス(Aldrich Chemical Co.I
nc.,Milwaukee,WI)を、4Å分子ふるい(5.0g)と塩化リチウム(1.0
g)を含むアセトニトリル(50ml)中4(2.0g)の氷冷溶液中に、20
分間通気した。次いで、その溶液を、周囲温度で4日間撹拌した。反応混合液を
、氷浴中で冷却し、HClガスを、さらに10分間通気し、反応を、さらに2日
間継続した。次いで、反応混合液を減圧蒸発して乾固し、そして残渣を、ジクロ
ロメタンで抽出した。ジクロロメタン溶液を、氷冷水(2x)、次いで飽和重炭
酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、濾過、濃縮して乾燥残渣
(1.6g)を得た。粗生成物の1H−NMRでは、生成物が、化合物5を85
%超、出発物質4を約10%を含むことを示した。1
H−NMR(CDCl3)δ:5.63(d,1H,J=9.6Hz,NH)、5
.46(dd,1H,J=2.8,7.2Hz,H−7)、5.19(m,1H,H
−8)、4.52(dd,J=2.8,11.0Hz,H−6)、4.40(dd,
J=3.2,12.8Hz,H−9a)、4.26(m,1H,H−4)、4.10
(dd,J=5.6,12.8Hz,H−9b)、3.88(s,C))CH3)、
3.76(m,H−5)、2.79(dd,J=4.8,14.3Hz,H−3e
q)、2.14,2.07,2.06および2.03(4xs,CH3COO−)。
実施例5
6,7−ジデオキシ−1,2;3,4−ジ−O−イソプロピリデン−6−チオ
−α−D−ガラクトヘプトピラノース 6: これを、特許出願 U.S.S.N.07/90
4,233に記載のように調製した。0℃で、CH2Cl2
(150ml)中7−デオキシ−1,2;3,4=ジ−O−イソプロピリジン−
α−D−グリコ−D−ガラクトヘプトピラノース(Lemieux et al.,Can.J.Ch
em.60,81-86(1981)のように調製)(7.8g)の溶液に、ピリジン(10
ml)と無水トリフルオロメタンスルホン酸(10.2g)を添加し、反応混合
液を、0℃で1時間撹拌した。その反応混合液を、ジクロロメタンで希釈し、そ
して水、氷冷1M塩酸および飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。溶媒を蒸発
し、粗生成物を、チオ酢酸カリウム(5.5g,Janssen Chemica,New Brunswi
ck,NJ)を含むDMF(150ml)に溶解し、そして室温で18時間撹拌した
。溶媒を蒸発し、残渣をジクロロメタンに溶解し、そして水、氷冷1M塩酸およ
び飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。酢酸エチル−ヘキサン(1:12)を
用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製で、6,7−ジデオキシ−
1,2;3,4−ジ−O−イソプロピリデン−6−アセチルチオ−α−D−グリ
セロ−D−ガラクトヘプトピラノース(5.6g)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:5.58(d,H−1)、4.58(dd,H−3
)、4.37(dd,H−4)、4.29(dd,H−2)、3.88(dd,H
−5)、3.74(m,H−6)、2.31(s,S−Ac)、1.52,1.45
,1.33および1.32(イソプロピリデン メチル)、1.43(d,H−7
)。
上記残渣の一部(4.6g)を、30%水酸化アンモニウム(4.6ml)と
ジチオトレイトール(2.8g)を含む0℃の乾燥メタノール(40ml)中に
溶解した。0℃で16時間後、溶媒を蒸発し、残渣を
CH2Cl2に溶解し、無水MgSO4で乾燥し、そして濃縮した。シリカゲルカ
ラムでのクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン=1:20)による生成物
の精製で、表題の生成物6(3.3g)を得た。
DCl3)δ:5.54(d,H−1)、4.65−4.59(m,2H)、4.3
0(dd,1H)、3.45(dd,1H)、3.12(m,H−6)、1.66
(d,SH)、1.4(d,H−7)、1.53,1.44,1.35および1.3
3(イソプロピリデン メチル)。13C NMR(CDCl3)δ:109.1,
108.6,96.8,73.6,71.1,70.97,70.4,33.63,2
6.0,25.9,24.9,24.4,21.7。計算値C13H22O5S:C,53
.79;H,7.58:実測値C,53.90;H,7.71。
実施例6
メチル 5−アセトアミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−4−アジド−
2−メチルチオ−3,4,5−トリデオキシ−α−D−グリセロ−D−ガラクト
−ノヌロピラノシロナート 7: ナトリウムチオメトキシド(1.13g,1
6.2mmol,Aldrich Chemical Co.Inc.,Milwaukee,WI)を、分子ふるい
(4Å、1.0g)を含むアセトニトリル(20ml)中化合物5(1.6g)
の溶液に添加し、乾燥窒素雰囲気下で40時間撹拌した。次いで、その反応混合
液を、濃縮乾固し、残渣を、ジクロロメタンに懸濁し、氷冷HClに注入した。
有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、そして濃縮して乾燥残渣(1.4g)を得た。粗生成物の1H−NMR
では、塩化物5中に存在する微量の4とともに、主成分7の存在
を確認した。粗物質の純度は、続いてのグリコシル化反応には十分であることが
分かった。分析的に純粋な7は、溶出液として酢酸エチル−ヘキサン−エタノー
ル(10:15:1)を用いるシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーによっ
て得られた。
IR(CHCl3)cm-1:2103(N3)、1742(エステル)。1H−N
MR(CDCl3)δ:5.60(d,J=9.6Hz,NH)、5.38(m,1
H,H−8)、5.30(dd,J=1.8,9.0Hz,H−7)、4.30(d
d,J=2.7,12.2Hz,H−9a)、4.17(dd,J=4.6,12.
2Hz,H−6b)、4.07(dd,J=1.9,10.6Hz,H−6)、4.
0(m,1H,H−4)、3.81(s,3H,COOCH3)、3.30(m,
1H,H−5)、2.75(dd,1H,J=4.6,12.9Hz,H−3eq
)、2.16,2.15,2.10,2.04および1.99(5xs,4xCH3C
OO−およびS−CH3)、1.75(dd,1H,J=11.8,12.9Hz,
H−3ax)。
実施例7
メチル 5−アセトアミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−4−アジド−
2−メチルチオ−3,4,5−トリデオキシ−α−D−グリセロ−D−ガラクト
−ノヌロピラノシロナート(2−S−6)−7−デオキシ−1,2;3,4−ジ
−O−イソプロピリデン−α−D−ガラクトヘプトピラノース 8: 水素化ナ
トリウム(23mg)を、無水DMF(10ml)中6(290mg)の冷溶液
(−20℃)に添加した。5分後、DMF(5ml)中粗5(492mg)の溶
液を添加し、その反応混合液を、−20℃で4時間撹拌した。次いで、それを、
減圧下で
蒸発乾固し、残渣を、ジクロロメタンおよび水で抽出し、一緒に合わせた。ジク
ロロメタン層を分離し、氷冷0.5MHCl、次に飽和重炭酸ナトリウム溶液で
洗浄した。溶媒の蒸発後得られた混合物を、溶出液として酢酸エチル−ヘキサン
−エタノール(10:15:1)を用いるシリカゲルカラムでのクロマトグラフ
ィーによって精製して、純粋な8(350mg)を得た。1
H−NMR(CDCl3)δ:5.57(d,J=8.4Hz,NH)、5.50
(d,1H,J=4.9Hz,H−1)、5.32(m,1H,H−8)、5.2
8(dd,1H,J=2.2,8.4Hz,H−7)、4.55(dd,J=2.7
,8.0Hz,H−3)、4.40−4.17(3H,H−9'a,b,H−2,H
−4)、4.13(dd,1H,H−6')、4.00(m,1H,H−4')、3
.81(s,3H,COOCH3)、3.49(dd,J=1.9,8.0Hz,H
−5)、3.38−3.18(H−6,H−5')、2.78(dd,J=4.3,
12.5Hz,H−3'eq)、2.16,2.13,2.06および1.98(4x
s,CH3COO)、1.79(t,1H,J=12.4Hz,H−3'ax)、1
.48,1.44,1.32および1.31(4s,4−イソプロピリデン メチル
)、1.46(d,H−7)。
実施例8
メチル 5−アセトアミド−7,8,9−トリ−O−アセチル−4−アジド−
3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノヌロピラノシド)
オナート(2−6)−1,2;3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−ガ
ラクトヘプトピラノース 9: 臭化メチルスルフェニル(1,2−ジクロロエ
タン中1M)を、−30℃で、アセ
トニトリル−ジクロロメタン混合液(4:1,25ml)中、7(850mg)
、1,2;3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−ガラクトピラノース(
655mg,Pfanstiehl Laboratories,Inc.,Waukegan,IL)、トリフルオロ
メタンスルホン酸銀(518mg)および粉末3Å分子ふるい(1.5g)の溶
液に添加した。続いて、その溶液を、−38℃で16時間撹拌した。飽和重炭酸
ナトリウム溶液(3ml)を添加し、反応混合液を、室温で10分間撹拌した。
次いで、それを、Celiteパッドで濾過し、残渣を、ジクロロメタンで洗浄
した。濾液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、そして濃縮して乾燥残渣を得た。酢酸エチル−ヘキサン−エタノール(1
0:15:1)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーによるこの生成物の
精製では、未反応の1,2;3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−ガラ
クトピラノース(400mg)、次に純粋な9(216mg)、およびグリカル
4を約10%混入した9の混合物(431mg)を得た。
IR(CHCl3)cm-1:2104(N3),1747(エステル)。1H−N
MR(CDCl3)δ:5.51(broad d,2H,J=4.3Hz,H−1,N
H)、5.39(m,1H,H−8')、5.29(dd,1H,J=1.9,8.
2Hz,H−7')、4.59(dd,1H,J=H−3)、4.35−4.20(
m,H−2,H−4,H−9'a,b,H−6')、3.95−3.75(H−4'
,H−6,H−5,COOCH3)、3.59(m,H−6b?)、3.37(m
,H−5')、2.67(dd,1H,J=4.4,13.2Hz,H−3'eq)
、2.15,2.13,2.04および1.98(4xs,4xCH3COO)、1.
7
4(t,1H,J=13.3Hz,H−3'ax)、1.53,1.42,1.32
および1.31(4xs,4−イソプロピリデン メチル)。
実施例9
5−アセトアミド−4−アジド−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−
D−ガラクト−ノヌロピラノシロン酸(2−6)−α−D−ガラクト−ピラノー
スのナトリウム塩 10: シアロシド9(純度90%,425mg)を、メタ
ノール(25ml)に溶解し、続いて、0.5Mナトリウムメトキシド溶液(0
.2ml)を添加した。4時間後、反応混合液を、酸性樹脂で中和し、蒸発乾固
し、水(5ml)に再溶解し、そしてBiogelP−2によるゲル浸透クロマ
トグラフィーによって精製し、純粋なメチル (5−アセトアミド−4−アジド
−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノヌロピラノシロ
ナート(2−6)−1,2;3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−ガラ
クト−ピラノース(270mg)を得た。この一部(110mg)を、50%ト
リフルオロ酢酸水溶液(10ml)に溶解し、氷浴温度に1時間、次いで、室温
で4時間維持した。次に、それを蒸発乾固し、水に再溶解し、水で平衡化し溶出
するBiogelP2(20−400メッシュ,1800ml)のカラムに適用
し、そしてU.V.活性(220nm)画分(7.5ml、119−126)を
蓄え、凍結乾燥した(78mg,10のメチルエステル)。前述のChelex
樹脂(760mg)によるメチルエステル(65mg)の加水分解で、シアロシ
ド10(71mg)を得た。13
C−NMR δ:176.0,174.3,101.4,97.5,93.4,7
4.6,74.0,73.7,72.9,72.8,70.4,70.
1,69.9,69.4,69.2,65.1,64.9,63.7,60.6,51.
1,38.3,23.1。
実施例10
4,5−ジアセトアミド−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガ
ラクト−ノヌロピラノシロン酸(2−6)−α−D−ガラクト−ピラノースのナ
トリウム塩 11: 化合物10(162mg)を、10%Pd−C(48mg
)を含むメタノール(15ml)に溶解し、水素雰囲気下で18時間放置した。
続いて、それを、Celiteパッドで濾過し、濃縮して乾燥残渣とし、ピリジ
ン(1ml)と無水酢酸(0.5ml)を含むCH2Cl2(15ml)に再溶解
した。15分後、メタノール(0.5ml)を添加し、反応混合液を、CH2C
l2で希釈し、そして水、氷冷塩酸および飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した
。これから得られる残渣を、メタノール中0.5Mナトリウムメトキシドを用い
て脱O−アセチル化し、酸性樹脂で中和し、濃縮して得た残渣を、50%CF3
COOH水溶液に溶解し、そして氷浴温度で16時間放置した。次に、それを蒸
発乾固し、水に再溶解し、前記BiogelP−2のカラムに適用して、10の
メチルエステル(75mg)を得た。この一部(65mg)を、Chelex樹
脂(650mg)を用いて加水分解して、10(74mg)を得た。13
C NMR δ:175.0,174.1,173.7,100.7,96.8,
92.7,73.9,73.6,73.5,73.0,72.1,69.7,69.3,
69.2,68.6,64.3,64.1,63.0,50.2,48.8,37.9,
22.2。
実施例11
5−アセトアミド−4−アミノ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−
D−ガラクト−ノヌロピラノシロン酸(2−6)−α−D−ガラクト−ピラノー
スのナトリウム塩 12: 化合物10(26mg)を、10%Pd−C(20
mg)を含む90%エタノール水溶液(15ml)に溶解し、水素雰囲気下で1
6時間放置した。続いて、それを、Celiteパッドで濾過し、濃縮して乾燥
残渣とし、水に再溶解して、凍結乾燥した(12mg)。その構造は、1HNM
Rによって確認された。
実施例12
5−アセトアミド−4−アジド−2−チオ−3,4,5−トリデオキシ−D−
グリセロ−D−ガラクト−ノヌロピラノシロン酸(2−S−6)−7−デオキシ
−α,β−D−グリセロ−D−ガラクト−ヘプトピラノースのナトリウム塩 1
3: シアロシド8(370mg)を、無水メタノール(15ml)に溶解し、
続いて、0.5Mナトリウムメトキシド溶液(0.2ml)を添加した。2時間
後、その溶液をH+樹脂で中和し、濾過、蒸発して、メチル (5−アセトアミ
ド−4−アジド−2−チオ−3,4,5−トリデオキシ−D−グリセロ−D−ガ
ラクト−ノヌロピラノシル)オナート(2−S−6)−7−デオキシ−1,2;
3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α,−D−グリセロ−D−ガラクト−ヘプ
トピラノース 39を得た。その残渣を、50%CF3COOH水溶液(10m
l)に溶解し、室温で4時間、次に4℃で16時間放置した。その溶液を蒸発乾
固し、BiogelP−2(200−400メッシュ、1800ml)のカラム
で精製した。これにより、13のメチルエステル(196mg)を得た。メチル
エステル(185mg)の加水
分解を、Chelex樹脂(1.0g、40℃、3日)を用いて実施して、13
(185mg)を得た。その構造は、1HNMRによって確認された。
実施例13
5−アセトアミド−4−アミノ−2−チオ−3,4,5−トリデオキシ−D−
グリセロ−D−ガラクト−ノヌロピラノシロン酸(2−S−6)−7−デオキシ
−α,β−D−グリセロ−D−ガラクト−ヘプトピラノースのナトリウム塩 1
4: 化合物13(25mg)を、20%Pd(OH)2−C(25mg)を含
む90%エタノール水溶液(10ml)に溶解し、水素雰囲気下で90分間撹拌
した。反応混合液を、濃縮乾固し、水に再溶解し、そして水で平衡化し、溶出さ
れるSephdexG−15のカラムに適用した。220nmにおけるU.V.
吸収で証明される生成物を含む画分を、プールし、凍結乾燥した(12mg)。13
C−NMR δ:175.4,173.8,97.1,92.6,87.0,86.
9,77.3,75.1,73.3,72.5,72.3,72.2,72.1,69.
9,69.5,69.1,68.6,68.0,67.9,62.7,51.1,48.
0,39.9,39.6,37.4,22.4,20.6,20.4。
実施例14
比色法ノイラミニダーゼ・アッセイによって測定されるシアリダーゼ基質の加 水分解
ノイラミニダーゼの活性を、放射能標識した基質を用いて測定した。放射能標
識アッセイでは、阻害剤の存在(3種の阻害剤濃度で)または不在下で、ノイラ
ミニダーゼとともに、4種の異なる濃度(その酵素に
対するAのKmの約0.5、1、2および4倍において)におけるAの溶液を、
20または30分間インキュベーション(37℃)することによって、12と1
4に対する阻害定数(Ki)を測定した。これに続いて、遊離した遊離LacN
acの量を算定した。これらのノイラミニダーゼ反応に使用されるバッファーは
、100mMNaOAc−5mMNa2HPO4(pH5.5)であった。12と
14の両方についてのこれらのインフルエンザA・ノイラミニダーゼのアッセイ
に使用されたAの4種の濃度は、1.0,2.0,4.0および8.0mMであ
った。阻害剤濃度は、0.07,0.14および0.28mMであった。
ノイラミニダーゼ濃度は、総反応容積60μl中インフルエンザAウイルス5
3μgであった。反応後、反応混合液を、脱イオン水(1ml)で希釈し、Do
wex樹脂のカラム(リン酸塩型、200−400メッシュ、脱イオン水中1g
/mlの樹脂懸濁液2ml)を通過させた。そのカラムを、さらに、脱イオン水
(2ml)で溶出した。これらの条件下では、遊離のLacNAcのみが溶出し
た。溶出液を、シンチレーション液(10ml,Formula 989,NEN
,MA)で希釈し、放射能を液体シンチレーションカウンターを用いて、2または
5分間測定した。Aの加水分解に関するLinweaver−Burkプロット
から、阻害定数Kiを、技術上既知の方法により算出した。
図2、パネルAは、12の不在(I=0)および3種の濃度での存在下におけ
る、Aのインフルエンザウイルス・ノイラミニダーゼ加水分解を示す。パネルB
は、14についての同様のプロットを示す。これらの結果から、12および14
の両方とも、インフルエンザ・ノイラミニダーゼの良好な阻害剤(それぞれ、K
i=100および51mM)である
ことが、立証される。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年1月31日
【補正内容】
式中、
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり;
R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷
移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ
ウムイオンであり;
R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノ、
水素もしくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルであり
;
R5は、H、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり;
R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、
一、二もしくはオリゴ糖、または、R7'がHでない場合にはR7'と一緒になって
アルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなければなら
ないが、R6およびR6'は、両者とも
に、Hである場合はなく;そして
R7およびR7'は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アル
キル、アリール、または、隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒になってア
ルキリデンであり;
式中、
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり;
R1は、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷移金属の一、二また
は多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニウムイオンであり;
R2は、アミノもしくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、Hであり;
R5は、H、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり;
R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、
一、二もしくはオリゴ糖、またはR7'がHでない場合にはR7'と一緒になってア
ルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなければならな
いが、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はなく;そして
R7およびR7'は、H、または隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒にな
ってアルキリデンであり;
この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ
ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである。
さらに、本発明は、シアリダーゼ耐性をもつ式III
2. さらに、塩化リチウムの存在下で反応を遂行することを含む、請求の範
囲1の方法。
3. 構造II
式中、
R1は、C1〜C20アルキルであり、
R2は、アジドであり、
R3は、HまたはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり
、そして
R4は、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルである、
の化合物。
4. 構造
式中、
Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり;
R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷
移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ
ウムイオンであり;
R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノ、
水素もしくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C10アルキルであり
;
R5は、H、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり:
R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、
一、二もしくはオリゴ糖、またはR7'がHでない場合にはR7'と一緒になってア
ルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなければならな
いが、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はなく;そして
R7およびR7'は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アル
キル、アリール、または、隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒になってア
ルキリデンであり;
この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ
ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである、
の化合物。
5. 構造
式中、
R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷
移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ
ウムイオンであり;
R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノも
しくはグアニジノであり;
R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ
り;
R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルであり
;
R8は、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビル、炭素原子1〜
8個を含むアシルであり;
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07H 15/04 8615−4C C07H 15/04
15/203 8615−4C 15/203
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 反応式 [式中、R1は、C1〜C20アルキルであり; R2は、アジドもしくは水素であり; R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ り;そして R4は、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルである] にしたがう、4−アジド−2,3−デヒドロシアル酸または4−デオキシ−2, 3−デヒドロシアル酸(I)の、対応する4−アジド−2−グロロシアル酸また は4−デオキシ−2−クロロシアル酸(II)への塩化水素化の方法であって、 4−アジド−2,3−デヒドロシアル酸または4−デオキシ−2,3−デヒドロ シアル酸を、極性非プロトン性溶媒または有機カルボン酸溶媒の存在下の反応条 件下で無水塩化水素と接触 させることを含む方法。 2. さらに、塩化リチウムの存在下で反応を遂行することを含む、請求の範 囲1の方法。 3. 請求の範囲1の構造II生成物の4−アジド−2−クロロシアル酸また は4−デオキシ−2−クロロシアル酸。 4. 構造 の化合物。式中、 Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり; R1は、H、C1〜C20アルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷 移金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニ ウムイオンであり; R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノ、 水素もしくはグアニジノであり; R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ り; R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルであり ; R5は、H、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルで あり; R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、 一、二もしくはオリゴ糖、または、R7'がHでない場合にはR7'と一緒になって アルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなければなら ないが、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はなく;そして R7およびR7'は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アル キル、アリール、または、隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒になってア ルキリデンであり; この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである。 5. 構造 の化合物。式中、 R1は、H、C1〜C20ルキル、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷移 金属の一、二または多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニウ ムイオンであり; R2は、アジド、アシル基が炭素原子1〜8個を含むアシルアミノ、アミノ、 グアニジノもしくは水素であり; R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ り; R4は、H、炭素原子1〜8個を含むアシル、またはC1〜C20アルキルであり ; R8は、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビル、炭素原子1〜 8個を含むアシルであり; R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもし くは置換ヒドロカルビルであり;そして Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11である。 6. 式III の化合物とシアリダーゼを接触させることを含むシアリダーゼ活性を阻害する方 法。式中、 Xは、酸素、硫黄、CR9R10、もしくはNR11であり; R1は、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくは遷移金属の一、二また は多価カチオン、またはアンモニウムもしくは置換アンモニウムイオンであり; R2は、アミノもしくはグアニジノであり; R3は、H、またはC1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであ り; R4は、Hであり; R5は、H、C1〜C20ヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビルであり; R6およびR6'は、H、OH、C1〜C20アルコキシもしくは置換アルコキシ、 一、二もしくはオリゴ糖、または、R7'力用でない場合にはR7'と一緒になって アルキリデンオキシであるが、但しR6およびR6'の1つは、Hでなければなら ないが、R6およびR6'は、両者ともに、Hである場合はなく;そして R7およびR7'は、H、または隣接するR6、R6'R7もしくはR7'と一緒にな ってアルキリデンであり; この場合、R9、R10およびR11は、独立して、H、またはC1〜C20ヒドロカ ルビルもしくは置換ヒドロカルビルである。 7. シアリダーゼ耐性をもつ請求の範囲4の化合物。
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