JPH09509481A - 分析物検出用の組成物及び方法 - Google Patents

分析物検出用の組成物及び方法

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JPH09509481A JP7516329A JP51632995A JPH09509481A JP H09509481 A JPH09509481 A JP H09509481A JP 7516329 A JP7516329 A JP 7516329A JP 51632995 A JP51632995 A JP 51632995A JP H09509481 A JPH09509481 A JP H09509481A
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ケネディ,スティーヴン・ジェイ
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バイオシステムズ・テクノロジー・コーポレーション
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54373Apparatus specially adapted for solid-phase testing involving physiochemical end-point determination, e.g. wave-guides, FETS, gratings
    • G01N33/5438Electrodes

Abstract

(57)【要約】 本発明は、混合物中の分析物を定性的に又は定量的に検出するために、脂質膜に付随する結合要素を、シグナル要素と組合せて含むバイオセンサー組成物に関する。結合要素による分析物結合がシグナル要素の測定可能な変化を惹起するように、組成物を配置する。この組成物は、結合要素の反応を中間化学反応によってシグナル要素に関連づけるための仲介要素を、任意に含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 分析物検出用の組成物及び方法 技術分野 本発明は流体中の分析物検出用の組成物及び方法に関する。さらに詳しくは、 本発明は、混合物の成分を定性的かつ定量的に検出するために、脂質膜に付随し た結合要素をシグナル要素(signaling element)と組合せて含むバイオセンサー 組成物に関する。この組成物は、結合要素への分析物結合がシグナル要素に測定 可能な変化を生じるように配置される。発明の背景 混合物中の成分を検出し及び/又はその量を測定するためには技術上知られた 、多くの方法がある。問題の成分と特異的に結合する抗体を用いるイムノアッセ イは、よく知られた測定方法の1つである。標準的な方法は、分析物を含むサン プルをこの分析物に特異的な抗体の既知過剰量と反応させる工程と、遊離抗体か ら結合抗体を分離する工程と、いずれか一方の量を測定する工程とを含む。結合 分析物の量の測定を容易にするために、抗体をしばしばリポーター基によって標 識する。リポーター基又は“標識”は通常、蛍光基又は放射性基又は酵素である 。 多くの初期形態のイムノアッセイは混合物からの非標識分析物との競合反応に 放射性分析物を用いていた。標識分析物と非標識分析物の両方を抗体によって結 合させることができる。結合した放射能量を用いて、混合物中の非標識分析物の 濃度を算出していた。 検出系に放射性標識を用いることには、欠点がある。放射性標識はそれらの貯 蔵寿命を制限する自然崩壊を受け、装置の再キャリブレーションを必要とする。 放射性物質の使用に関連した環境及び安全性問題がある。放射性標識を用いる試 験は、分析を実施するための複雑な機器(instrumentation)と熟練した人員とを 必要とする。これらの固有の問題が費用を増大させ、分析を実施することができ る場所を制限する。これらの理由から、ラジオイムノアッセイは蛍光標識又は酵 素標識を用いるイムノアッセイ系によって置換されている。 “サンドイッチイムノアッセイ”と呼ばれる、他の形態のイムノアッセイは分 析物に特異的な2種の抗体を用い、その1種を適当なリポーター基によって標識 する。通常、固体支持体に結合する第1抗体は混合物からの分析物を結合し、抗 体−分析物複合体を形成する。標識第2抗体を加え、この複合体に結合させる。 支持体を洗浄して、非結合標識抗体を除去し、結合した標識抗体量を測定する。 第2抗体の標識が酵素である場合には、存在する酵素活性量を測定することによ って、分析物量を定量する。例えば、一部の酵素は有色生成物が形成される反応 を触媒する。分光測光法によって色の変化を監視することができる。第2抗体の 標識が蛍光又は発光である場合には、結合分析物量を蛍光又は発光の測定量に基 づいて算出する。 イムノアッセイテクノロジーを改良しようとする試みは、一層敏感な標識の開 発とアッセイ操作の簡単化とに向けられている。同種(homogeneous)イムノアッ セイは、遊離形(free)から結合形(bound)の分離を必要としないイムノアッセイ である。これらのアッセイは種々な方法での分析物と抗体との複合体化(complex ation)を検出する。例えば、蛍光偏光測定は遊離の標識抗体の存在下で結合標識 抗体を検出することができる。この方法の欠点は、分析物が、抗体と結合したと きに、抗体の回転拡散速度に有意に影響を与えるほど大きい分子でなければなら ないことである。 バイオセンサーは、多様な物理的方法を用いて、抗体と分析物との複合体化を 検出するイムノアッセイテクノロジー分野における比較的最近の開発である。数 種類のバイオセンサーは表面に結合する抗体又は他の結合剤(binding agent)を 用いて、分析物が結合するときに生ずる表面電荷の変化を測定する。Janat a等の米国特許第3,966,580号では、その表面に付着した結合剤を有す る疎水性ポリマー膜を用いて、表面電荷の測定に用いる電極を被覆する。McC onnellの米国特許第4,490,216号では、付着した結合剤を有する 二層膜を用いて、電極又は半導体デバイスを被覆する。Taniguchi等の 米国特許第4,839,017号では、付着した抗体又は抗原を有する導電性ポ リマーフィルムを用いて、電極を被覆する。Cheung等の米国特許第5,0 74,977号では、結合剤を電界効果形トランジスターのゲートに直接付着さ せる。Hafeman等の米国特許第5,164,319号では、付着した結合 剤を有する絶縁層(insulating layer)を用いて、半導体電極を被覆する。 これらのデバイスの全てが表面電荷の変化を感知するが、全てが、供給される 結合剤に特異的に結合するか否かに拘わらず、表面に結合する物質によって生じ る表面電荷の変化に敏感であると言う重大な限界を有する。例えば全血、血清又 は血漿のような生物学的サンプル流体は、流体と接触する表面に非特異的に接着 する、多様な表面活性剤を含む。これらの物質は試験すべき分析物よりもはるか に大きい濃度でしばしば存在し、正確な読取り値を得る、これらのセンサーの能 力を非常に妨害しうる。 他のバイオセンサー技術は表面に付着する結合剤を用いて、分析物の結合時の 表面電荷以外の、支持体の物理的性質の変化を測定する。例えば、Malmro sの米国特許第4,444,892号では、ポリマー半導体支持体を用いて、分 析物の結合時の支持体の抵抗の変化を測定する。Reading等の米国特許第 4,927,502号では、付着した結合剤を有する電池(galvanic)電極を用い て、電流を伝導する。分析物の結合が電極の作用を妨害して、電流を低下させる 。Ribiの米国特許第5,156,810号では、付着した結合剤を有する導 電性ポリマー層を形成する。分析物の結合が導電性ポリマー層の電気的、光学的 又は構造的性質の変化を惹起する。これらの技術も、表面への非特異的結合が表 面に付着した結合剤への特異的結合と同様に検出されると言う点で限定される。 他のバイオセンサー技術は、測定可能な変化を生じるために、標識結合剤又は 抗原の特異的性質を利用する。Mroczkowskiの米国特許第4,794 ,089号は、結合剤に付着した、例えばコロイド状金のような、導電性金属ゾ ル粒子を用いて、分析物と結合剤との複合体化を検出する。分析物結合時のコン ダクタンス(conductance)の変化を測定するために用いる2個の電極間の非導電 性表面上で複合体化が生ずる。Forrest等の米国特許第4,945,04 5号では、結合剤を例えばフェロセンのような電子転移仲介体によって標識する 。複合体化は電極表面で行われるレドックス反応を強化するか又は妨害する。I ssicharの米国特許第5,156,972号では、結合剤と分析物類似体 (analogs)とが一緒に連結して、感知表面に結合する。蛍光体と蛍光消光物質(fl uorescence quencher)の場合のように、成分の複合体化状態に敏感である、異な る グループ(group)によって成分を標識する。結合剤と分析物類似体との間の内部 複合体では、蛍光が消光され、シグナルは発生されない。サンプルの添加時に、 分析物が複合体からこの類似体を排除して取って代わり、蛍光は増加する。感知 表面は、減衰波現象を用いて蛍光又は発光を検出する導波管であることができる 、又は感知表面は圧電気(piezoelectric)デバイスであることができ、この場合 には、成分を標識せず、感知表面に結合した質量(mass)の増加を測定する。 脂質膜又はポリマー膜がセンサーデバイスに用いられており、この場合には導 電率の変化が測定される。Rechnitz等の米国特許第4,402,819 号では、イオンキャリヤーに結合した抗原を含む疎水性ポリマー膜を用いて、抗 体結合時に生ずるイオンコンダクタンスの変化を測定することによって、抗原に 特異的な抗体の存在を検出する。複合体形成剤(complexing agent)は酵素、抗体 又は生物学的受容体であることができる。Taylor等の米国特許第5,00 1,048号はトランスジューサーを被覆するフィルムを提供する、このフィル ムは生物学的受容体と、ベースタンパク質(base protain)と、安定剤との混合物 から重合される。受容体への分析物の結合はフィルムの電気的特徴の変化を生じ 、これが測定される。Fare等の米国特許第5,111,221号では、半導 体基板を分析物に特異的な受容体フィルムで被覆する。分析物の結合はフィルム を通るイオン電流を増加させ、これが半導体と関連回路構成(associated circui try)とによって測定される。Yager等の米国発明登録 H201では、一定 分析物に特異的な膜タンパク質を生物学的細胞から抽出し、精製し、脂質二重層 中に再び組み入れる、この場合に分析物の結合が経膜的(transmembrane)電圧又 はコンダクタンスを変化させる。 先行技術の一部では、抗体、酵素及びレクチンを含めた結合剤の種類を包括し て、“受容体”なる用語が用いられる;例えば、Krull等の米国特許第4, 661,235号と第4,849,343号、及びRibiの米国特許第5,1 56,810号を参照のこと。このような用法はこの用語の一般に認められた定 義に反する。ここでは、“受容体”なる用語は、特異的リガンドに対して結合活 性を有し、このリガンドの結合を測定可能な反応に変換することができる膜内在 性タンパク質(integral membrane protein)又は糖タンパク質を意味するように 用いる。 上記膜及び受容体デバイスの一部は、経膜的コンダクタンスを高める非膜タン パク質の使用によって限定される。例えば、上記で挙げた2つのKrull特許 は、脂質二重層の構造を“動揺させて(perturb)”、それによって経膜的イオン 流を高めるために用いられる抗原−抗体複合体の形成を開示する。このような水 溶性タンパク質複合体は脂質二重層膜の疎水性内部を通るイオン流を促進するた めに最適ではない。イオンチャンネルはこのような使用に適当なタンパク質であ る。イオンチャンネルは、脂質二重層に及んで、イオンの伝導経路を形成する膜 内在性タンパク質である。これらのデバイスは、ごく少ない種類の化合物のみが それらと相互作用して、経膜的イオン流に影響を与えるに過ぎないと言う欠点を 有する。上記膜及び受容体デバイスの全ては、それらが天然発生(生物学的)受 容体を用いなければならない点で限定される。生物学的受容体は細胞〜細胞シグ ナル伝達)機能に重要であり、受容体は典型的に、ホルモン、成長因子及び神経 伝達物質、例えばインシュリン、グルカゴン、ステロイドホルモン、アセチルコ リン、グルタメート、セロトニン、サイトカイン(cytokine)及びペプチド神経伝 達物質に結合する。これらの化合物の一部は診断の見地から重要であるが、受容 体を用いて検出可能である化合物の範囲は限定され、天然受容体(すなわち、天 然リガンドとそれらの類似体)と反応するような化合物を含む。これらの生物学 的受容体の範囲と可能な有用性は、殆どあらゆる物質に結合するように産生され うる、例えば抗体のような、他の結合剤に比べて非常に小さい。 これらの膜と受容体デバイスの他の限定は、イオン流動を上昇させる受容体を 必要とすることである。また、ごく少ない種類の受容体が経膜的イオンチャンネ ルになり、リガンド結合を経膜的イオン流の増加に転換することができるに過ぎ ない。これらの受容体は例えばアセチルコリン、グルタメート及びγ−アミノ酪 酸(GABA)の受容体のような、リガンド−ゲート制御イオンチャンネルファ ミリー(ion-gated ion channel family)の要素である。大抵の受容体は特異的リ ガンドの結合を酵素活性の上昇又は例えばG−タンパク質のような第2分子の活 性化に転換する。 必要であるものは、抗体と同程度に大きい機能的結合多様性(functional bind ing diversity)を有する膜結合受容体を可能にする手段と、受容体の反応を他の 作用剤の活性の変化に関連づけて測定可能なシグナルを発生する手段とである。 また、経膜的コンダクタンスの調節に用いるためのイオンチャンネルを形成す る手段と、イオンチャンネルをゲート制御する手段と、イオンチャンネルの活性 を受容体の反応に関連づける手段とが必要である。本発明の概要 本発明は、分析物の存在下でシグナル要素の活性を調節することができる、膜 に会合した結合要素を含む、流体中の分析物を測定するための組成物に関する。 結合要素の反応を中間化学反応によってシグナル要素に関連づけるために、1種 以上の中間要素を組成物に含めることができる。 シグナル要素の活性は結合要素の複合体化の状態を反映するので、この組成物 を同種イムノアッセイ系に用いることができる。幾つかの実施態様では、結合要 素は複数のシグナル作用剤の活性を調節して、分析物結合に関連したシグナルを 増幅する手段を提供することができる。 本発明の1実施態様では、結合要素は免疫グロブリンスーパーファミリーの要 素、例えば抗体、細胞接着分子、T細胞受容体、T細胞補助分子(例えば、CD 2、CD3、CD4及びCD8)、Fc受容体、ある種の受容タンパク質チロシ ンキナーゼ及び多くの他の要素から選択された天然発生タンパク質である。 また、結合要素は免疫グロブリンスーパーファミリーの要素の遺伝子操作(gen etically engineered)形であることもできる。遺伝子工学によって結合要素を作 製する場合には、例えば結合の特異性の変化と、リガンド結合、膜付着手段の添 加若しくは欠失又はその手段の変化に対する結合要素の反応の変化のような、変 化を分子に導入することができる。 結合要素はまた、例えばホルモン、成長因子、サイトカイン、神経伝達物質、 臭気物質、ビタミン、抗体、細菌、ウイルス、血清リポタンパク質、その他のタ ンパク質、トキシン、又は結合剤−リガンド対(例えば、抗体−抗原複合体、炭 水化物−レクチン複合体及び金属結合分子と金属イオンとの複合体)のような分 子の受容体として機能する天然発生タンパク質であることもできる。 結合要素は、新しい結合特異性を生じるための、天然生成タンパク質からの結 合ドメインの再組合せであることもできる。 結合要素はまた、細胞の細胞質ゾル部分に通常見い出される受容体の人為的に 作製された膜結合形であることができる。受容体は、受容体に合わせて膜成分を 遺伝子操作することによって結合した膜であることができる、又は膜成分が受容 体に共有結合することができる。 本発明の他の実施態様では、シグナル要素は酵素である。シグナル要素は、新 しい基質の反応を触媒し、正常基質の反応動力学の変化を示し、補酵素の結合の 変化を示すことができるか、又は異なる補酵素若しくは因子を必要とする、遺伝 子操作された酵素であることもできる。 シグナル要素は電圧−ゲート制御イオンチャンネルタンパク質の天然発生群の 要素又はリガンド−ゲート制御イオンチャンネルタンパク質の天然発生群の要素 でもあることができる。 シグナル要素は電圧−ゲート制御イオンチャンネルタンパク質のスーパーファ ミリーの遺伝子操作要素又はリガンド−ゲート制御イオンチャンネルタンパク質 のスーパーファミリーの遺伝子操作要素でもあることができる。チャンネルの遺 伝子操作特徴は天然発生形の変化である。これはチャンネルを移動するイオンの 種類の変化、チャンネルの電圧依存性若しくはゲート制御動力学の変化、チャン ネルブロック領域若しくはドメインの添加、欠失若しくは修飾、チャンネル形成 に関係するタンパク質ドメイン若しくはサブユニットの数の変化、チャンネル形 成に関係するタンパク質ドメイン若しくはサブユニットの種類の変化、又はチャ ンネル形成に関係するタンパク質ドメイン若しくはサブユニットの他の性状(asp ect)の変化であることができる。 本発明の他の実施態様では、脂質二重層と脂質単層とから成る群から膜が選択 される。脂質膜は場合により架橋することができ、脂質以外の分子を含むことが できる。 本発明の他の実施態様では、結合要素とシグナル要素との上記組合せの1つが 脂質膜の可能な形態の1つに付随し、この組成物の電気パラメーターが測定され る。他の実施態様では、結合要素とシグナル要素との上記組合せの1つが脂質膜 の可能な形態の1つに付随し、この組成物の光学的パラメーターが測定される。 本発明の目的の1つは、抗体と同程度に大きい、機能的結合多様性を有する膜 結合受容体を提供することである。 本発明の他の目的は、受容体の反応を、測定可能なシグナルを生じる、他の作 用剤の活性の変化に関連づける手段を提供することである。 本発明の他の目的は、経膜的コンダクタンスの調節に有用なイオンチャンネル と、イオンチャンネルをゲート制御する手段と、イオンチャンネルの活性を受容 体の反応に関連づける手段とを提供することである。 本発明のさらに他の目的は、受容体と、イオンチャンネルと、他の作用剤とを 製造し、取り扱い、操作し、配置する手段を提供することである。 本発明のさらに他の目的は、非常に数多くの、多様な化合物を検出するための 均一イムノアッセイ系を提供し、複数の化合物の一回での検出を可能にすること である。 本発明の組成物を用いて、流体中の分析物を正確に測定するためのアッセイ系 を提供することができる。この流体は例えば血液、血清又は他の体液(bodily fl uid)のような混合物であることができる。 本発明を用いて、診断決定要因としてのサンプル中の分析物の濃度の変化を疾 患の推移にわたって、手術処置中に、又は治療の過程にわたって監視することが できる。 本発明を用いて、ヒト、動物又は他の生物体からの診断用サンプル中の感染病 原体(infectious agent)、ホルモン、薬物、代謝産物又は他の化学薬品の存在を 検出し、及び/又は量を測定することができる。 本発明を用いて、新規な薬物及び治療剤の探求において候補の薬剤化合物を選 別することができる。 また、本発明を用いて、動物、植物、土壌、空気又は水からのサンプル中の環 境トキシン又は汚染物の存在を検出することができる。 本発明の上記その他の目的、特徴及び利点は、開示する実施態様の下記詳細な 説明と添付請求の範囲とを考察した後に明らかになるであろう。図面の簡単な説明 図1は、1つの膜タンパク質における結合要素とシグナル要素との組合せ及び 結合形膜タンパク質と多価結合要素膜タンパク質との二量体化の概略図である。 図2は、結合要素及び仲介要素として機能するチロシンキナーゼの概略横断面 図である。 図3は、典型的な電圧−ゲート制御イオンチャンネルの概略横断面図である。 図4は、特異的分析物と相互作用して、二量体を形成し、シグナル要素を誘発 する一価結合要素の概略図である。 図5は、電圧−ゲート制御イオンチャンネルの正常機能の概略図である。開放 、閉鎖及び不活化段階を説明する。 図6は、電圧−ゲート制御イオンチャンネルの不活化段階を阻害する分析物結 合の概略図である。 図7は、付着したトキシン分子による、イオンチャンネルの機能阻害の概略図 である。特異的な結合要素を添加すると、分析物の存在は付着した毒素分子によ る阻害を防止する。 図8は、脂質膜の支持体構造の概略図である。 図9は、脂質膜を支持体構造に固定する分子の概略図である。詳細な説明 本発明は混合物中の分析物の存在を検出するための組成物を提供する。この組 成物は膜に付随した結合要素(例えば、抗体又は受容体)を、シグナル要素(例 えば、酵素又はイオンチャンネル)と組合せて含む。結合要素による分析物結合 はシグナル要素の活性の測定可能な変化を生じる。結合要素の反応を中間化学反 応によってシグナル要素に関連づけるための仲介要素を組成物に含めることがで きる。結合要素 本発明の結合要素は、タンパク質の免疫グロブリンファミリー又は他の天然生 成結合タンパク質若しくは受容体から選択することができる。結合要素はこれら のタンパク質の一部若しくは組合せ若しくは変化形、又は技術上周知である遺伝 子工学技術によって開発された、全く新しい形のタンパク質であることもできる 。 免疫グロブリンスーパーファミリーには、限定する訳ではなく、IgG、Ig E、IgM及びIgAを非限定的に含むあらゆる種類の抗体、細胞接着分子、T 細胞受容体、T細胞補助分子(例えば、CD2、CD3、CD4及びCD8)、 B細胞受容体、Fc受容体、ある一定の受容体チロシンキナーゼ、ある一定の受 容体チロシンホスファターゼ等がある。これらの分子の顕著な特徴は、免疫グロ ブリン折り畳みとして知られる、特徴的なドメイン構造である。免疫グロブリン 折り畳みの三次元構造は充分に特徴づけられており、遺伝子工学技術を用いて、 抗体結合特性を修飾することができる。これらのタンパク質の結合部位は相補性 決定領域(Complementarity Determining Regions)又はCDRとして知られるポ リペプチド鎖によって形成される。CDRは標準遺伝子工学技術を用いて、スー パーファミリーの1要素から他の要素へ移すことができる。さらに、CDRを含 み、結合の特異性を決定するドメイン(Fvドメイン)を1要素から他の要素に 移すことができる。例えば、知られた結合特異性を有する抗体のCDR又はRv 領域をスーパーファミリーの膜結合要素に移して、親抗体の特異性を有する結合 要素を形成することができる。より大きなセグメント又は多重ドメインも移すこ とができる。抗体分子を修飾し、抗体可変領域を含む一本鎖ポリペプチドを製造 する方法は、Ladner等に発行された米国特許第4,946,778号に述 べられており、この特許は本明細書に援用される。 分析物結合に対する結合要素の反応は結合要素の種類に依存する。一部の結合 要素はグアノシンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)を活性化するこ とができ、これが次にアデニレートシクラーゼを活性化又は阻害する。アデニレ ートシクラーゼは“第2メッセンジャー”サイクリックAMPを産生させ、これ がタンパク質キナーゼカスケードを活性化させて、種々なタンパク質のホスホリ ル化を生じる。 他の結合要素は、ホスホリパーゼC(PLC)を活性化するGタンパク質を活 性化する。これは2種類の第2メッセンジャー:ジアシルグリセロール(DAG )とイノシトール1,4,5−三リン酸(IP3)の産生を生じる。ジアシルグ リセロールはタンパク質キナーゼC(PKC)を活性化して、種々なタンパク質 のホスホリル化を生じ、IP3はカルシウムイオンチャンネルを開放(又はゲー ト制御)することによって、内部貯蔵(internal store)からカルシウムイオンを 放出させる。 さらに他の結合要素はタンパク質キナーゼ、ホスファターゼ、シクラーゼ又は 他の酵素若しくはエフェクターを活性化する。 本発明の結合要素によって直接活性化される化合物を種々な実施態様における シグナル要素として用いることができる、又はこれらを仲介要素として用いて、 結合要素の反応を中間化学反応を介してシグナル要素に関連づけることができる 。本発明の組成物に1つ以上の仲介要素を含めることができる。 図1には、結合要素4とシグナル要素5(例えば、受容体チロシンキナーゼ( RTK))との複合形を示す。複合分子の膜スパン(spanning)部分6は分子が脂 質膜から解離するのを防止する。分析物7の結合はキナーゼ活性を上昇させる。 図2では、受容体チロシンキナーゼが結合要素として機能し、仲介要素が示され る。分析物7の結合は、キナーゼドメインに、シグナル要素(この場合には、チ ロシンホスファターゼ ドメイン8)を関連(associated)膜スパン部分9によっ てホスホリル化させる。ホスホリル化はホスファターゼの活性を変化させ、これ が測定される。 本発明のある一定の実施態様では、複数の結合要素を用いることができる。例 は抗体と、この抗体に特異的なFc受容体との組合せである。抗体への分析物の 結合はFc受容体の反応を誘発する。仲介要素 仲介要素は本発明の任意の要素である。仲介要素は天然に生成するタンパク質 若しくは化学物質、又は遺伝子工学によって修飾されるタンパク質でよい。仲介 タンパク質の例は、Gタンパク質、カルモジュリン(calmodulin)、キナーゼ、ホ スファターゼ、シクラーゼ及びリパーゼである。仲介化学物質の例はサイクリッ クヌクレオチド、ジアシルグリセロール、イノシトール三リン酸及びカルシウム イオンである。 仲介タンパク質はまた、遺伝子工学技術によって変化させることもできる。例 えば、一部のGタンパク質は溶解性細胞質ゾルタンパク質であり、そのため、膜 内又は膜上に存在しない。細胞質ゾルGタンパク質は疎水性領域の添加によって 膜に結合することができる。仲介タンパク質の部分又はドメインは1種類の仲介 タンパク質から他の種類の仲介タンパク質へ移すこともできる。例えば、RTK のチロシンキナーゼドメインは、親RTKの基質特異性を変化させるために、セ リン/スレオニンキナーゼドメインと置換することができる。 仲介要素を用いる、本発明の実施態様では、シグナル要素をホスホリル化又は 脱ホスホリル化して、活性の測定可能な変化を生じることができる。また、シグ ナル要素はサイクリックAMP又は活性化Gタンパク質又は第2メッセンジャー (例えば、IP3若しくはカルシウムイオン)に反応して、測定可能な変化を生 じることができる。シグナル要素 本発明のシグナル要素は酵素、電圧ゲート制御イオンチャンネルタンパク質の スーパーファミリー及びリガンドゲート制御イオンチャンネルタンパク質のスー パーファミリーから成る群から選択することができる。シグナル要素はまた、こ れらののタンパク質の一部若しくは組合せ若しくは変化形、又は技術上周知であ る遺伝子工学技術によって開発された、全く新しい形のタンパク質であることも できる。 電圧ゲート制御イオンチャンネルタンパク質のスーパーファミリーはDros ophilaからのShakerカリウムチャンネルによって例示される。この ファミリーのタンパク質はナトリウム、カリウム及びカルシウムのチャンネルと 、サイクリックヌクレオチドゲート制御チャンネルと、カルシウム活性化カリウ ムチャンネルとを含む。これらのタンパク質は6個の推定経膜的ヘリカル領域と 、チャンネル選択性を規定する孔領域とから成る特徴的なドメイン構造によって 識別される。 典型的な電圧ゲート制御イオンチャンネルの正常な機能を、横断面図として、 図3に示す。チャンネルタンパク質10は脂質膜1に及ぶ。チャンネルの閉鎖状 態では、チャンネルドメイン又はサブユニット11はイオンがチャンネルを通っ て流れるのを可能にしない。膜の減極はサブユニットのコンフォーメーション(c onformational)変化に有利であり、開放状態を生じて、チャンネルタンパク質を 通る経膜的イオン流のために経路12を与える。チャンネル開放後に、イオン経 路はチャンネルに付随するタンパク質ドメイン13によって閉鎖され、不活化状 態を生じる。膜の再分極時に、チャンネルは閉鎖状態に戻り、再び活性化される 準備をする。 リガンドゲート制御イオンチャンネルタンパク質のスーパーファミリーはニコ チンアセチルコリン受容体によって例示される。このファミリーのタンパク質は アセチルコリン、グリシン及びGABAの受容体を含み、4個の推定経膜的ヘリ カル領域を含むドメイン構造を特徴とする。 イオンチャンネルの構造は明確であり、遺伝子工学技術を用いて、イオンチャ ンネルの特性を修飾することができる。例えば、”水性孔(aqueous pore)”のラ イニングを形成するチャンネルタンパク質の領域を1つのチャンネル型から他の チャンネル型に移植して、チャンネルのイオン選択性を変化させることができる 。孔領域における個々のアミノ酸残基を修飾することもでき、特定のチャンネル を一定イオン種に関する選択性を上昇又は低下させることができる。 チャンネルの不活化の原因であるチャンネル領域を削除することによって、又 は“電圧センサー”領域(ヘリックスS4及び関連残基)を1つのチャンネル種 から他のチャンネル種に移植することによって、チャンネルの活性化又は不活化 特性を修飾することができる。 ホスホリル化部位をチャンネルタンパク質の種々な位置に導入することができ 、既存のホスホリル化部位を除去又は修飾することができる。 例えば、2個(若しくは4個)のカリウムチャンネルポリペプチドを連結して 共有結合二量体(若しくは四量体)を形成することによって、又はナトリウムチ ャンネルの4ドメインを非共有結合ポリペプチドに分離することによって、チャ ンネルの多量体(multimer)構造を修飾することもできる。 電圧ゲート制御イオンチャンネルは、経膜的電位(transmembrane potential) の変化によって開閉されるので、このように名付けられる。しかし、多様な第2 メッセンジャー及びエフェクタータンパク質も電圧ゲート制御イオンチャンネル の機能に影響を与える又はこの機能を修飾することができる。カルシウム活性化 カリウムチャンネル(K(Ca)チャンネル)は、カルシウムイオン濃度の上昇 によって開放される。ある種のK(Ca)チャンネルは電圧とカルシウムイオン とによって相乗作用的に開放され、他の種のK(Ca)チャンネルはごく僅かに 電圧依存性であるに過ぎない。サイクリックヌクレオチドゲート制御チャンネル はサイクリックGMP及び/又はサイクリックAMPによって開放される。ある 種のカルシウムチャンネルは上記のようにIP3によってゲート制御され、関連 したチャンネルはIP4によってゲート制御される。最後に、Gタンパク質によ って直接活性化されるチャンネルの例、並びにタンパク質キナーゼによるホスホ リル化によって修飾されるチャンネルの例が存在する。 これらの種類のイオンチャンネルの任意のチャンネルを本発明の実施にシグナ ル要素に用いることができる。特定のシグナル要素は、結合要素への分析物の結 合がシグナル要素の活性の測定可能な変化を生じるように、適当な仲介要素を組 成物に含めることを必要とする可能性がある。 イオンチャンネルの活性は電気的に測定することができ、これらの測定技術は 技術上周知である。電気的測定技術は単一イオンチャンネルタンパク質の活性を 検出することができる。通常、経膜的電圧を制御し(“電圧クランプ”条件)、 経膜的電流を測定する。この電流は存在するイオンチャンネル全てを通る電流プ ラス バックグラウンド又は“漏出”電流成分の合計である。しかし、経膜的電 位の開放回路電圧測定もイオンチャンネルの活性を反映することができる。すな わち、例えば、電位感受性蛍光染料を用いて、又はK(Ca)チャンネルを開放 させるカルシウムチャンネル電流の場合のように、チャンネル活性の二次効果を 測定することによって、イオンチャンネル活性を測定することができる。 酵素を本発明におけるシグナル要素として用いることができ、使用可能な酵素 の種類は、キナーゼ、ホスファターゼ、シクラーゼ及びリパーゼを含む。酵素活 性の種々な測定技術が技術上周知である。分光測光法は、酵素への暴露時の適当 な酵素基質の吸光度又は蛍光の変化を測定し、入射光線及び放射又は透過光線を 導くために光学繊維を用いることによって小型化することができる。シグナル要 素が酵素である場合の本発明の実施に、上記方法及びその他の同様な方法を用い ることができる。シグナル要素に結合した結合要素 受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、分析物の細胞外結合を細胞膜の内側で のチロシン残基のホスホリル化に変換する、多様な種類の膜受容体である。分析 物結合後に行われる第1イベントはある一定の受容体チロシン残基の自己ホスホ リル化である。これらのホスホリル化チロシン残基は、RTKに結合してチロシ ンホスホリル化によって活性化される、種々な仲介タンパク質の結合部位として 役立つ。これらの仲介タンパク質の活性化は直接又は間接的に、例えばcAMP 、IP3、カルシウム又はジアシルグリセロールのような第2メッセンジャーの 産生を生じる。一部の仲介タンパク質はそれら自体がキナーゼであり、それらの 活性化は、細胞中の種々なタンパク質及び酵素を活性化(又は不活化)する一連 のホスホリル化イベントを生じる。 多くのRTKは、Igドメインに相同である細胞外結合ドメインを含むので、 タンパク質の免疫グロブリンスーパーファミリーの要素である。これらの領域を 上記のような遺伝子工学技術を用いて修飾して、結合特異性を変化させることが できる。このようにして、本質的に任意の分析物に対して選択性を示すRTKを 産生することができる。 RTKは結合ドメインと、分析物結合によって誘導される測定可能な酵素活性 との両方を有するので、本発明の幾つかの実施態様は、結合要素とシグナル要素 の両方を与えるために、単独RTKを用いることができる。特定のRTKのキナ ーゼ活性は種々な手段によって測定可能である。1つの方法は基質タンパク質中 への放射性ホスフェートの組込みを測定することを含む。他の方法は、キナーゼ ドメインによってホスホリル化されることができる染料の吸光度又は蛍光の上昇 又は低下を測定することである。 RTKによる分析物結合が、ある場合には受容体二量体化を生じることが判明 しており、このことがシグナル変換の必要な部分であると考えられる。ある一定 の種類のRTKでは、一価リガンドの結合が受容体のコンフォーメーション変化 を生じ、二量体化をもたらす。他の種類のRTKでは、2個の受容体への多価リ ガンドの結合によって二量体化が生ずる。場合によっては、2個の同じ一価受容 体分子がリガンドの1分子に結合して、ホモ二量体受容体−分析物複合体を形成 する。幾つかの多価リガンドが2種類の受容体分子に結合してヘテロ二量体受容 体−分析物複合体を形成する。 本発明の実施では、多価分析物の結合によってこのような二量体化を生じるこ とができる、又は一価分析物を検出することが望ましい場合には、一価リガンド によって活性化されるようなRTKの使用によって、二量体化を生じることがで きる。或いは、問題の分析物に特異的な第2多価結合要素を用いて、二量体化を 誘導することができる。多価結合要素は、第1結合要素によって結合されるエピ トープとは異なる、分析物上のエピトープと結合するように設計すべきである。 図4では、多価分析物14が1分子として結合要素4とシグナル要素5との複合 形によって1エピトープに結合し、多価結合要素15によって別のエピトープに 結合する。分析物14の第2分子の結合は結合要素の凝集と、シグナル要素5の 自己ホスホリル化及び活性化とを生じる。 分析物誘導の受容体二量体化を生じるための他の手段は、結合要素の一部を別 々の2タンパク質の各々に組込むことである。この概念も図4に説明する、図4 では一価結合要素16が、それぞれ膜スパン部分6に結合した、2つの別々のド メイン(17,18)と、シグナル要素5(この場合には、チロシンキナーゼ) から構成される。結合ドメインは、各ドメインの他方のドメインに対するアフィ ニティが不充分であって、分析物の不存在下で二量体化を生じないように、選択 されるか又は設計される。分析物19の結合は二量体20の形成を誘導する。二 量体化はチロシンキナーゼドメインの自己ホスホリル化を惹起し、シグナル要素 のチロシンキナーゼ活性を活性化する。 他の実施態様では、チロシンキナーゼドメインが仲介要素として機能して、分 析物結合をシグナル要素又は他の仲介要素に関連づけることができる。酵素ホス ホリパーゼC−γ(PLC−g)は血小板誘導成長因子(PDGF)の受容体と 結合したチロシンキナーゼによるホスホリル化によって活性化される。複数の仲 介要素を用いる、本発明の1実施態様はRTKと、酵素PLC−gと、ホスファ チジルイノシトール4,5−ビスホスフェート(PIP2)と、IP3ゲート制御 カルシウムチャンネルとの組合せである。この実施態様では、分析物の結合がR TKキナーゼ活性を活性化し、これがPLC−gを活性化し、PLC−gがPI P2をDAGとIP3とに開裂し、IP3がカルシウムチャンネルを開放する。こ の実施態様におけるカルシウムチャンネルはシグナル要素として作用することが でき、その活性を技術上周知の種々な方法によって測定することができる。或い は、チャンネルによって案内されるカルシウムイオンを別の中間要素として用い て、例えば発光タンパク質(例えば、エコーリン(aequorin))又はカルシウム感 受性蛍光染料のようなシグナル要素を活性化することができる。 これらの実施態様の実施では、結合要素と、仲介要素と、シグナル要素とを形 成するタンパク質の遺伝暗号を適当なクローニング又は発現ベクターのゲノムに おいて組合せて、このようなベクターによって形質転換される宿主細胞ラインに 発現させることができる。イオンチャンネルのタンパク質操作(protein engineering) 電圧活性化イオンチャンネルは、それらの天然状態において、細胞膜の減極に よって開放される。図3を参照。膜電位の変化後に、電圧活性化チャンネルが典 型的に開放し、イオン流を一定時間、案内した後に、不活化として知られる機構 によって閉鎖する。不活化は活性化とは分離したプロセスであり、チャンネルの 細胞内口(intracellular mouth)の物理的閉塞を生じるチャンネルタンパク質の コンフォーメーション変化を含む。正常な膜電位の回復時に、不活化チャンネル は閉鎖状態に戻る。 チャンネル機能を分析物依存的に変化させる手段を提供することによって、イ オンチャンネルを外部分析物の存在に反応するように修飾することができる。図 5に示すように、分析物22を特異的に結合する結合要素4を電圧ゲート制御イ オンチャンネルタンパク質に導入して、リガンドゲート制御もされるハイブリッ ドチャンネルを形成することができる。分析物の不存在(21)下では、チャン ネルサブユニット11と不活化粒子13とは正常に機能する。結合要素4による 分析物22の結合は、不活化構造13によるチャンネル不活化を防止する。 イオンチャンネルは、不活化粒子による内部口でのチャンネル閉塞を思わせる 形式で、ある種のトキシンによっても閉塞される。チャリブドトキシン(charybd otoxin)(CTX)はサソリ毒から単離される、37アミノ酸ペプチドであり、 Shakerカリウムチャンネルの外部口に結合して、外部口を閉塞する。図6 は、不活化ドメインを有さず、導入された結合要素4とトキシン分子23とを含 むイオンチャンネルタンパク質10を示す。図6に示すように、トキシン分子は チャンネルに付着することも、溶液中で遊離状態であることもできる。分析物の 不存在(24)下では、チャンネルはトキシン分子によって閉塞される。分析物 25が結合要素4によって結合されるときには、トキシン分子23がイオンチャ ンネルの機能を妨害することが防止される。 イオンチャンネル機能を分析物依存的に調節する他の手段を図7に示す。結合 要素4を付随するイオンチャンネルタンパク質10は分析物類似体26とブロッ キング領域27をも付随している。分析物類似体と付随ブロッキング領域とは、 図7に示すように、チャンネルに付着するも、溶液中で遊離状態であることもで きる。分析物の不存在下では、類似体は結合要素に結合し、チャンネル開口の付 近でブロッキング領域27が保持され、イオン流を妨害する。分析物28の存在 下では、分析物類似体とブロッキング領域とが排除されて、イオンがチャンネル を通って流動することができる。 これらの実施態様の重要な特徴は、分析物の存在下と不存在下とでチャンネル 機能の測定可能な差が存在することであると認識されるであろう。結合要素の挿 入は、未修飾又は“ネイティブ”チャンネルに比べて、幾つかのチャンネル特性 を変化させることができる。分析物の結合は不活化もトキシン結合も分析物類似 体結合も完全に破壊させる訳ではない。これらの効果は、分析物の存在がチャン ネル機能の測定可能な変化を生じるかぎり、重要ではない。 タンパク質の電圧依存的イオンチャンネルスーパーファミリーの要素はオリゴ マーであるか、又は多重の相同ドメインを有する。したがって、結合要素がチャ ンネル内の多重部位に導入されることができる。このことは、結合の感受性又は 特異性の改良が望ましい場合には、有利であると考えられる。結合パートナー上 の異なるエピトープに対する特異性を有する2結合要素を、チャンネル機能が修 飾される前に両要素への同時結合が必要であるように、配置することができる。 この配置は、1チャンネルにつき1結合要素のみが存在する状況に比べて、感受 性及び特異性の強化をもたらす。タンパク質単量体の四量体配置によって、カリ ウムチャンネルが形成されるので、単量体への結合要素の挿入が、4個の同じ結 合部位を有するチャンネルを生じる。或いは、2個又は4個の単量体タンパク質 を結合させ、2個又は4個の結合部位を有するチャンネルが形成されるように、 結合要素を挿入することができる。この配置は、多価分析物を検出すべきである 状況において、感受性及び特異性の強化をもたらすと考えられる。 本発明のこれらの実施態様に用いた方法が電圧ゲート制御チャンネル以外の他 の種類のチャンネルにも適用可能であることは明らかである。ブロッキングタン パク質又はトキシンが多くの種類のイオンチャンネルに関して知られており、一 定のイオンチャンネルのために遺伝子工学技術によって、新規なブロッキングタ ンパク質を製造することもできる。特定のイオンチャンネルのために、新規なブ ロッキングタンパク質又はペプチドを製造する1方法は、バクテリオファージの 表面上に表現されるランダム配列ポリペプチドのライブラリーを選別するために チャンネルを用いることである。チャンネルに結合するファージを単離し、クロ ーン化して、結合ポリペプチドの配列を決定する。二次選別(secondary screeni ng)を用いて、いずれのペプチドがチャンネルを閉鎖し、チャンネルに結合する かを知ることができる。このプロセスの複数回サイクルを用いて、ブロッキング 粒子のサイズ又はチャンネルへのそのアフィニティを微調整することができる。 同じプロセスを用いて、特定の結合要素に結合する分析物類似体を製造すること ができる。 これらの実施態様において、イオンチャンネルとその付随ブロッキングタンパ ク質とはシグナル要素として機能し、チャンネルは、結合要素として作用する挿 入ドメインを含む。これらの実施態様の実施において、結合要素とシグナル要素 との遺伝暗号を適当な発現ベクターのゲノムとして組合せて、適当な宿主細胞ラ インの形質転換に用いることができる。膜支持体 本発明の実施では、結合要素とシグナル要素とを組合せて、脂質膜に付随させ る。ある一定の実施態様では、この組合せと付随とを遺伝子工学技術によって実 施して、結合要素とシグナル要素とを適当な宿主細胞ラインに発現させることが できる。本発明の要素に対して用いるために適当な、細胞ラインと発現ベクター とは技術上周知である。用いる脂質膜は二重層又は単層構造のいずれでもよく、 必要な場合には、膜構造の安定剤又はエンハンサーとして、脂質以外の分子を含 むことができる。膜は発現ベクターの細胞膜に由来することができ、親細胞の膜 に存在する分子のいずれをも含むことができる。膜は固体支持体に付着させる又 は付随させることができる。 本発明は、混合物中の分析物への細胞又は小胞の外側の暴露がシグナル要素の 変化を生じるように、これら細胞又は小胞を囲む膜中に結合要素及びシグナル要 素が埋封された、結合要素及びシグナル要素を含む細胞又は小胞を提供すること もできる。 或いは、本発明のタンパク質含有脂質膜を、分析及び結合用途に用いるために 、支持体に組込むことができる。膜を形成するために、本発明のタンパク質を、 これらのタンパク質が産生され、予め形成された脂質膜に組込まれている細胞の 膜から抽出することができる。取り扱いの容易さとタンパク質安定性の強化との ために、脂質小胞にタンパク質を組込むことができる。これらの小胞を平面的脂 質膜に融合させるか、又は小胞を支持体に直接付着させて、平面形に転換するこ とができる。平面形は、膜の両側が接近可能であると言う利点を有し、本来は細 胞内である、膜の側にサンプル混合物を適用することができるように、支持体を 設計することができる。 支持体の環状開口上又は環状開口内に小胞又は細胞を付着させ、前記小胞又は 細胞を破壊開放する(breaking open)ことによって、平面膜を形成することがで きる。図8は、小胞又は細胞を平面膜に転換する実施のために有用な支持体を示 す。薄い電気絶縁体30中の円筒形開口29は、片面において、細胞又は小胞の 脂質膜中に浸透又はこれを透過することができる付着疎水性分子32を表面上に 有する環状リング31によって囲まれる。写真平版法を用いて、環状リング並び に例えば銀又は白金電極33のような付着金属を含む隣接面積を画定する。支持 体を小胞又は細胞の懸濁液に暴露させると、前記小胞又は細胞が環状リングに付 着し、円筒形開口上に集中する。 疎水性分子32は分子の1末端に配置された反応基34を介して環状リングに 付着する。図9に示すように、疎水性分子32の疎水性部分35は、この疎水性 部分35の遠位端部の極性光不安定性(photolabil)保護基36に結合する。極性 基36は、細胞又は小胞の膜中に疎水性分子が浸透するのを阻止するように設計 される。このような場合に、小胞又は細胞が支持体部分のみに付着するように、 写真平板法を用いて、光不安定性結合37を破壊し、支持体部分を“脱保護”す ることができる。続いて他の区分を暴露させ、異なる小胞又は細胞を固定させる ことは、多重分析物を同時に検出することができるセンサーの形成手段を提供す る。さらに、膜を透過する非極性開裂可能基38に、分子の疎水性部分を結合さ せて、開裂時に極性基を暴露することができる。これらの基を連結する結合39 を、小胞又は細胞に含まれる酵素又は他の作用剤によって開裂すると、暴露され た極性基40が、ひと度小胞又は細胞に浸透した疎水性分子の取り出しを阻止す る。 疎水性部分35は、適当なサイズと疎水性とを有する、炭化水素、ペプチド又 は他の分子であることができる。反応性基34はスルフヒドリル、アミノ、又は 環状リングの表面との共有結合反応(covalent reaction)に適した他の基である ことができる。光不安定性結合37はオルト−ニトロエステル等でよい。極性基 36と40はカルボキシレート、スルフェート、ホスフェート、炭水化物等、又 はこれらの組合せであることができる。非極性開裂可能基38は脂肪族若しくは 芳香族のエステル等でよい。 静水圧又は上記のような疎水性分子を用いて、小胞又は細胞を円筒形開口内に 固定することもできる。 支持体に付着させた後に、小胞を破壊開放して、平面膜を形成することができ る。この破壊はエレクトロポレーション(electroporation)と同様な方法によっ て電気的に実施することができ、この場合には、印加電圧の大きさと期間は小胞 又は細胞の再シーリングを防止するほど充分であるようにする。以前に開示され た電極を用いて、小胞又は細胞を破壊するための電圧パルスを印加し、得られる 平面膜に含まれるイオンチャンネルを通過する電流を監視することができる。写 真平板法の場合には、平面膜が各側に電極を有するように、薄い支持体の下面(l ower surface)にも電極を備える。これらの電極を用いて、経膜的電圧を印加し 、生ずる経膜的電流を測定する。或いは、本発明の細胞又は小胞の破壊を超音波 、剪断力又は物理的接触を用いて行うことができる。後者の場合には、上記膜透 過性分子を用いて、対立する2面に細胞又は小胞を付着させる。次に、これらの 2面を引き離し、各面に付着した平面膜を残す。 下記実施例によって、本発明をさらに説明するが、これらの実施例を本発明の 範囲を制限するものと解釈すべきではない。反対に、本明細書を読んだ後に、当 業者に自明であるような、本発明の、種々な他の実施態様、改良及び同等物が本 発明の要旨及び/又は請求の範囲から逸脱せずに、本発明に含まれることが明白 に理解されるべきである。実施例I 卵母細胞におけるイオンチャンネルのクローン化、修飾及び発現 1.8kb Shaker K+チャンネルcDNA(ShaK)または、不 活化を除去するためにアミノ酸残基6〜46が欠失させた、変異チャンネル(S hak△I)とを含むcDNAを、標準ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用 いて得て、商業的ベクター(pBluescript,Stratagene) に挿入する。17アミノ酸ペプチドエピトープのShaker K+チャンネル の読み取り枠(open reading frame)への挿入は次のように実施する。簡単には、 Shaker読み取り枠の開始コドンと停止コドンをはさみ、並びにS1−S2 、S2−S3及びS3−S4ループ内にあるようにプライマーを設計する。各ル ープ内のプライマー対は17アミノ酸ペプチドのコーディング領域に相当する伸 長部(extension)をそれらの5’末端に有する。鋳型としてクローン化Shak er cDNAを用いる出だしのPCR反応は、読み取り枠のNH2−末端側と COOH−末端側とに相当し、それぞれ、それらの各末端に追加された抗原イン サートを有する生成物を製造する。鋳型として、NH2−とCOOH−末端プラ イマーと2個の初期PCR生成物とを用いるPCRの第2回ラウンドは、J領域 (joining region)に接合された抗原タグを有するShaker cDNA構造体 の2半体の融合を生じる。これらの構造体に用いるプライマーは商業的に(Op eron Technologies)から入手して、商業的なPCR熱サイク ル機器(Perkin Elmer)においてPfuポリメラーゼ(Strat agene)を用いて伸長させる。 第1回PCR生成物をSephadex G−50カラム上で脱塩して、第1 ラウンドプライマーを除去して、アガロースゲル上での臭化エチジウム染色によ って定量する。次に、2種類の初期PCR生成物の等量を混合して、増幅の第2 回 ラウンドを受けさせる。最終PCR生成物をTAクローニングベクター(pCR II,Invitrogen)に製造者の指示に従ってクローン化する。最終構 造体を“ジデオキシ”チェインターミネーター法と、合成オリゴヌクレオチドプ ライマーとを用いて、二本鎖鋳型として配列決定し、PCRプロセス中にコーデ ィング領域中にエラー(error)が存在しなかったことを確認する。修飾されたK+ チャンネルcDNAを含む組換え体cDNAプラスミドをHindIIIによる 消化によって線状化し、1:1フェノール:クロロホルムによって抽出し、酢酸 ナトリウム中で0.3Mにし、2.5倍量のエタノールによって沈殿させる。線 状化鋳型DNAを260nmにおける分光測光法によって定量する。 10mM NaCl、10mMジチオスレイトール、6mM MgCl2、2 mM スペルミジン、0.5mMジグアノシン5’−5’三リン酸、0.5mM の各リボヌクレオシド三リン酸、1〜3mgの鋳型cDNA、140単位のヒト 胎盤RNアーゼ阻害剤及び60単位のT7 RNAポリメラーゼ(Promeg a)を含む40mM Tris(pH7.4)中で、37℃においてmRNAへ の転写を実施する。RNAのインビトロ(in vitro)合成後に、37℃における5 単位のDNアーゼ(Promega)との15分間インキュベーションによって cDNA鋳型を破壊する。RNAを1:1フェノール:クロロホルムによって抽 出し、酢酸ナトリウム中で0.3Mにし、2.5倍量のエタノールによって沈殿 させる。遠心分離後に、RNAペレットを70%エタノールによって洗浄し、蒸 留水中に約200ng/μlで懸濁させる。転写体をアガロースゲル電気泳動と その後の臭化エチジウム染色によって定量する。 新鮮なツメガエル属(Xenopus)卵母細胞(V期およびVI期)を商業的に(Xe nopus One)入手し、100mM NaCl、2mM KCl、1mM MgCl2及び5mM HEPESを含む溶液(pH7.5)中の2mg/m lのコラーゲナーゼ(Typel,Sigma)によって小胞除去する(defolli culated)。処理した卵母細胞を、ペニシリン(100単位/ml)と、ストレプ トマイシン(100μg/ml)と、2.5mMピルビン酸ナトリウムとを補充 した、ND96(96mM NaCl、2mM KCl、1.8mM CaCl2 、1mM MgCl2及び5mM HEPES,pH7.5)中に保存する。2 4時間内に、マイクロピペッターを用いて、卵母細胞にRNA(濃度 約200 ng/μl)50nlを注入し、上記溶液中で2〜3日間、20℃においてイン キュベートして、カリウムチャンネルを発現させる。実施例II 分析物結合領域のイオンチャンネル中への挿入と、分析物の存在下でのチャンネ ル機能の調節 ウシ成長ホルモン(bGH)に特異的な一本鎖結合タンパク質をコードするc DNAをLadner等の米国特許第4,946,778号の実施例2に従って 製造する。このcDNA構造体を、上記実施例Iに記載したように、チャンネル のS2−S3ループに相当する、ShaK cDNAの領域中に枠内挿入する。 最終PCR生成物を精製し、mRNAに転写し、上記のように、ツメガエル属卵 母細胞に発現させる。チャンネル機能をSmith等(1985)に記載される 標準パッチクランプ法(patch clamp technique)を用いて分析する。切断したパ ッチにおいて、浴へのbGHの添加はチャンネル不活化速度の顕著な遅延を生じ る。 上記説明が本発明の好ましい実施態様にのみ関するものであり、これらの多く の改良又は変更が、添付請求の範囲に定義される本発明の要旨及び範囲から逸脱 せずになされうることを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07K 16/00 0275−2J G01N 27/46 Z G01N 27/327 0275−2J 27/30 357

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.流体中の分析物を測定するための組成物であって、 a.膜に付随する、分析物と結合可能な結合要素と; b.分析物の存在下でシグナル要素の活性が調節されるように、結合要素に関 係するシグナル要素と、 を含む組成物。 2.結合要素とシグナル要素とに機能的に関係する仲介要素をさらに含む、 請求項1記載の組成物。 3.結合要素が免疫グロブリン、細胞接着分子、T細胞受容体、T細胞受容 体補助分子、Fc受容体及び受容体チロシンキナーゼから成る群から選択される 、請求項1記載の組成物。 4.シグナル要素が電圧ゲート制御イオンチャンネルタンパク質及びリガン ドゲート制御イオンチャンネルタンパク質から成る群から選択される、請求項1 記載の組成物。 5.仲介要素がGタンパク質、キナーゼ、ホスファターゼ、シクラーゼ及び リパーゼから成る群から選択される、請求項2記載の組成物。 6.仲介要素がサイクリックヌクレオチド、ジアシルグリセロール、イノシ トール三リン酸及びカルシウムイオンを含む請求項5記載の仲介要素。
JP7516329A 1993-12-06 1994-12-06 分析物検出用の組成物及び方法 Pending JPH09509481A (ja)

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