JPH09508114A - 卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型新規組成物 - Google Patents

卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型新規組成物

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JPH09508114A JP7519345A JP51934595A JPH09508114A JP H09508114 A JPH09508114 A JP H09508114A JP 7519345 A JP7519345 A JP 7519345A JP 51934595 A JP51934595 A JP 51934595A JP H09508114 A JPH09508114 A JP H09508114A
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デ・レーウ,レナト
ロムボウト,フエルデイナンド
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アクゾ・ノベル・エヌ・ベー
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/59Follicle-stimulating hormone [FSH]; Chorionic gonadotropins, e.g.hCG [human chorionic gonadotropin]; Luteinising hormone [LH]; Thyroid-stimulating hormone [TSH]
    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型混合物、このようなイソ型を含む医薬組成物、及び卵胞の発育と成熟を誘導する方法に関する。塩基性イソ型を比較的高い割合で有する医薬組成物を制御された過度の刺激のために投与したときに、より良い結果が得られた。より多くの卵母細胞を回収でき、より低い投与量とより短い処置期間で十分であった。

Description

【発明の詳細な説明】 卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型新規組成物 本発明は、卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型混合物を含む医薬組成物 及び卵胞の発育と成熟を誘導する方法の改良に関する。 下垂体前葉により産生される卵胞刺激ホルモン(FSH)は、精巣のセルトリ 細胞と卵巣の顆粒膜細胞に対する調節作用を介し性腺の分化と成熟を刺激して、 女性と男性の生殖に主要な役割を果たす。FSHは、全体の電荷、レセプター結 合親和力、生物活性、及び血漿滞留時間で異なる各種の分子型(イソホルモン又 はイソ型)で、下垂体により産生、分泌される。この微小不均一性は、炭水化物 残基、特にシアル酸の量及び/又は組成の違いによる。多型のゴナドトロピンが 、非哺乳動物とヒトを含む哺乳動物の幾つかの種の下垂体前葉、血清及び尿から 分離され、特徴付けがなされた。より重度にシアル化されている比較的酸性のF SHイソ型は、より塩基性のイソ型より、より小さいレセプター親和力とin vit ro生物活性を示す。しかし、血漿滞留時間がより長いため、これらのより酸性の 型は、より大きいin vivo 生物活性を有する(Ulloa-Aguirre ら、1988, Hum,Reprod.,3,491-501)。 FSHは、体外受精(IVF)において排卵誘発と制御された卵巣刺激のため に使用される。制御された過排卵の目的は、IVFと次の胚移植(ET)のため の回収できる成熟卵母細胞数を増加させることである。一般的に3つの胚までが 、1回の移植で移植される。通常1回より多くの処置が必要なので、大抵の不妊 診療所では予備の胚又は受精卵母細胞を凍結し、次回の周期において移植する。 正常の受精では、回収される卵母細胞の数が多いほど、移植できる数が多くなり 、1回の処置周期後の女性の妊娠の機会が多くなる。男性不妊の場合にも、受精 、ひいては妊娠の機会は、回収される卵母細胞の数とともに増える。 正常の月経周期の卵胞期と黄体期において循環しているFSHのイソ型の大部 分は、4.8 未満のpI値を有し、一方中間期又はエストロゲン処置後には、顕著 によりアルカリ性のFSHイソ型が存在することが、以前に示された(Padmanab han ら、1988,J.Clin.Endocrinol.Metab.,67,465-473)。これは、より酸性の FSHイソ型は、卵胞期に卵巣の卵胞の発育と漸増(recruitment)にある役割を もつことを示す。 これまで臨床目的のために、天然源から分離されたFSH調製物が使用されて きた。市販の調製物のイソホルモン分布特性が報告されている(例えば、Harlin ら、1986,Fert.Ster,,46,1055-1061)。これらのFSH組成物は比較的酸性 のイソホルモン分画からなるように思われる。 驚くべきことに今や、4.8-4.2 の間及びこの範囲から外れて分布する等電点を 有し、卵胞刺激活性を有し、イソ型の15%より多くが4.8 より大の等電点を有 し、イソ型の30%未満が4.2 未満の等電点を有する糖タンパク質イソ型混合物 が、同一の臨床の場で使用されるときに、公知の糖タンパク質組成物より良好な 効果を発揮することが知見された。 本発明の、組換えDNA法で得られる糖タンパク質イソホルモンの組成物を使 用して、臨床研究がなされた。等電点(pI)によるFSHイソホルモンの分離 により、本発明の調製物は比較的に塩基性のイソ型を有することが分かった。本 明細書で記載する等電点は、クロマトフォーカシングにより測定した(実施例1 参照)。 一般に知られる糖タンパク質イソホルモン組成物(この臨床研究で使用された MetrodinRはその1例である)は、より酸性 の特性(profile)を有する。 より塩基性のイソホルモン特性により、過排卵のため良好な結果を得るという 事実は驚くべきことである。何故ならば、in vivo での生体利用性は、該糖タン パク質の卵胞刺激効果の最重要因子であると文献上考えられてきたからである( 欧州特許出願EP 388 223)。より塩基性のイソホルモンは、より酸性のイソ型よ り短い半減期を有し、このことは塩基性イソ型をIVFスキームでの使用に、よ り適切でないものとするであろうし、本発明を教示するものではない。 本発明の糖タンパク質イソホルモン混合物は、比較的塩基性のイソ型を比較的 高い割合で含むのが好ましい。これは、イソ型の15%より多くのものが4.8 よ り大の等電点を有し、30%未満が4.2 未満の等電点を有する糖タンパク質イソ 型組成物により達成され得る。また好ましくはイソ型の15%より多くのものが 4.8 より大の等電点を有し、25%未満が4.2 未満の等電点を有するイソ型混合 物を使用できる。また好ましくはイソ型の25%より多くのものが4.8 より大の 等電点を有し、25%未満が4.2 未満の等電点を有する。また好ましくはイソ型 の25%より多くのものが4.8 より大の等電点を有し、20 %未満が4.2 未満の等電点を有する。 本発明で使用するイソ型の割合は、クロマトフォーカシング後に回収される免 疫反応性のイソ型の相対量として定義される。あるいは、タンパク質含量はまた 、比色法により測定できる。 本明細書に記載する臨床研究において、制御された過排卵で回収される卵母細 胞数は、使用される2つのFSH調製物、即ち本発明の調製物及びMetrodinRで 異なっている。本発明の調製物で処置される群からより多くの卵母細胞が回収で きた。更に有意に少ないFSH投与量とより短い処置期間で十分であった。 本発明の糖タンパク質混合物は尿由来であり得る。天然のFSH調製物の場合 、各イソ型種の数と相対量は、由来源(下垂体、血清又は尿)、供与者の年齢と 内分泌状態、及びその精製のために適用される分離方法による(Wide,1981,J .Clin.Endocrinol.Metab.,55,682-688; Wide 及びHobson,1983,J.Clin .Endocrinol.Metab.,56,371-375)。 あるいは該糖タンパク質はまた組換え糖タンパク質であり得る。 組換えFSH(rec FSH)の場合、電荷の不均一性はその 産生のために選択される宿主細胞系及び細胞培養条件により決定される。FSH のような糖タンパク質の場合、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞系は 明白に選択されるものである。何故ならば、これらの細胞は、ヒトで見出された ものと同一の、又は密接に関連したオリゴ糖を有する糖タンパク質を産生するこ とが知られているからである(Sasakiら、J.Biol.Chem.,1987,262,12095-1 2076)。しかし、他の宿主細胞系も使用できる。 本発明の組換えFSH調製物は、ヒトFSH(hFSH)をコードする2つの サブユニット遺伝子を含むプラスミドで安定にトランスフェクトされたCHO細 胞系で産生できる。 このようなCHO細胞系は、培養培地に分泌される完全なグリコシル化された hFSHを産生する。該培養培地は更なる精製の源である。このようなバッチは 、(van Wezenbeek ら、1990,: From Clone to Clinic,Kluwer Academic Publ ishers,245-251)に記載のように調製できる。以前の前臨床研究によると、rec FSHのレセプター結合親和力及びin vitroとin vivoの効果は、天然源から分 離されたFSHのそれと同等である(Mannaerts ら、1991,Endocrinology,129 ,2623-2630)。 本発明のFSH調製物は、クロマトフォーカシング特性(profile)に基づい て選択できる。更に、該特性は、特定の宿主細胞系の選択又は培養条件の適応に より影響され得る。 あるいはまた、本発明の糖タンパク質イソ型混合物は、該糖タンパク質遺伝子 の調節配列の部位特異的ターゲティングにより、細胞系の該糖タンパク質遺伝子 の発現が発動されるその細胞系から分離できる(PCT出願国際公開92/19255) 。 野生型細胞系に加えて、塩基性イソホルモンは、グリコシル化の弱い細胞系で の組換えFSHの発現により得ることができる。このような細胞系は、例えばN −アセチルグルコサミン転移酵素又はゴルジ体へのシアル酸輸送において欠陥の ある細胞系であり得る(Galway ら、1990,Endocrinology,127,93-100)。 本発明の他の実施態様は、酵素的又は化学的修飾によって得られる塩基性糖タ ンパク質イソ型混合物である。このような処理により、炭水化物鎖の一部が、ア ミノ酸配列に影響を与えずに除去され得る。糖タンパク質バッチは、例えばHF で処理できる(Chenら、1982,J.Biol.Chem.,257,14446-14452)。 部分的脱シアル化は、ノイラミニダーゼによる酵素的加水分解 で行うことができる(Vaitukaitis 及びRoss,1971,J.Clin.Endocrinol.-Met ab,,33,308-311)。 本発明の主題はまた、サブユニットの一方から1つ以上のN−結合オリゴ糖鎖 を除去することにより調製される、生物活性即ち卵胞刺激活性を有する塩基性糖 タンパク質ホルモン混合物である。これらの鎖は、糖タンパク質をコードする遺 伝子の部位特異的突然変異誘発により除去できる。この方法において、炭水化物 結合部位がもはや存在しないように、単一のアミノ酸変化を起こすことができる 。結果として、1つ又は幾つかの炭水化物鎖は、α又はβサブユニットに結合で きない(Matzuk及びBoime,1988,J.Cell Biol.,106,1049-1059)。 比較的に塩基性のイソホルモン型の混合物は、例えば排卵誘発又は制御された 卵巣刺激の処置のために使用される医薬の製造のために、本発明により使用でき る。 このように、本発明は、医薬的に許容可能な補助剤を混和したこれらの糖タン パク質イソ型を含む医薬組成物に関する。調製物と混和物の製造法は、Remingto ns's Pharmaceutical Sciences,pp.1463-1497(16th ed.1980,Mack Publ.Co of Easton,Pa,USA)に開示されている。例えば、本発明の医薬組 成物を含むアンプルは糖タンパク質混合物を1〜1000μg含み得る(例えば、75I Uは治療用量と考えられる)。 本発明はまた、上述した塩基性糖タンパク質イソ型の混合物を含む医薬組成物 を使用する、卵胞の発育と成熟を誘導する改良方法に関する。本発明によれば、 より酸性のイソ型混合物の投与を、処置スケジュールに入れる必要はない。 該方法の別の改良は、卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型混合物を含む 医薬組成物(各医薬組成物が同一の、即ち同じイソ型特性(profile)を有する )を繰返し投与することからなる。このように、処置期間中に比較的に塩基性の イソ型だけの投与で十分である。 このような混合物はまた、例えば分取クロマトフォーカシングにより、塩基性 イソ型だけの分離によって調製できる。このようなイソ型は4.2 より大の等電点 を有するのが好ましい。イソ型混合物の分画は、(化学的にもしくは酵素的に修 飾されていてもよいし修飾されてなくてもよい)尿又は組換えDNA細胞系から 分離される調製物などの異なる起源から得られる糖タンパク質バッチでなし得る ことは明白であろう。 本発明の医薬組成物は、臨床処置において、過排卵を誘発す るために、例えばGnRHアンタゴニストもしくはアゴニスト及び/又はLH活 性、例えばHCGもしくはLHと組合せて使用できる。実施例1 組換えヒトFSH(Org 32489)及び尿FSH(MetrodinR)のFSH免疫反 応性イソホルモン特性の比較 本研究において、hFSHをコードする遺伝子でトランスフェクトしたチャイ ニーズハムスター卵巣細胞由来のOrg 32489(組換えヒトFSH,N.V.0rgan on)のいくつかのバッチのイソホルモン特性を試験し、市販のバッチの尿hFS H、即ちMetrodinRの特性と比較した。 精製した(99% 以上)Org 32489のバルクと最終製品調製物をそれぞれDios ynthとOrganon(オランダ)から得た。尿hFSH、即ちMetrodinR(Serono,Ro me,Italy; IS70/45 に関し75IU/アンプルと宣言されたIn vivo 生物活性)を 参照として使用した。合計12個のOrg 32489バルクバッチのうち、5つのO rg 32489臨床用調製物(CP)、及び12個のMetrodinRバッチをイソホルモン の比較のために使用した。企業内CP−コードで示されたMetrodinRバッチを、 臨床効果を 比較するためにOrg 32489CPバッチと共に試験で使用した(実施例2参照) 。 クロマトフォーカシングを使用して、等電点(pI)に基づいてhFSHの各 種のイソホルモンを分離した。全てのイソ型に対し同等の活性を示す抗体を使用 して酵素免疫アッセイによる定量後、hFSHの分布を決定した。 polybuffer exchanger 94(PBE-94; Pharmacia)を充填し、塩酸でpH6.2 に調整 した0,034 モル/IL−ヒスチジン(Aldrich Chemie,Steinheim,FRG)で平衡化 したタンパク質高速液体クロマトグラフィー(FPLC)カラムHR 5/20(Pharmacia,W oerden,オランダ)上でpH6-3 の範囲で、クロマトフォーカシングを行った。使 用前に、蒸留水で1:11(容量比)に希釈し、塩酸でpH3.0 に調整したpolybuffe r74(Pharmacia)(溶出緩衝液)を53ml使用して、pH6〜3 の一定の傾斜のpHカー ブが得られるまで各カラムを溶出した。各実験ランの前に、溶出緩衝液及び100 μg/mlのヒト血清アルブミン(HSA; Behring,Marburg,FRG)を含む2ml の0.03 4 モル/lL−ヒスチジンでカラムを溶出した。 各ホルモン調製物から、in vivo 生物活性で約225IU のFSHを、平衡緩衝液 3ml 溶解し(保存溶液)、この溶液の2ml (150IU)をカラムにかけた。次に、そのカラムを溶出緩衝液で溶出した。1ml の 分画を、流速1ml/分で集めた。53分画の後、2 モル/lのNaCl溶液の2ml をカラム に導入し、追加の7分画を集めた。FSHの定量のために、分画1,2,3 及び分画 4,5,6 をプールしなければならなかった。1g/lのウシ血清アルブミン(BSA; Sigm a,St.Louis,MO,USA)を補充したHAM F12 とDMEM(Gibco,Grands Islands,NY ,USA)の1:1混合物(メディウム+ (medlum+)で、他の全ての分画を2.5ml に調整した。更に、FSH保存溶液の0.3ml を、2.2ml のメディウム+で2,5ml に調整した。12mlメディウム+で平衡化したPD-10 カラム(Pharmacia)に各分画を かけて全てのFSH分画を脱塩した。3.5ml メディウム+で溶出した後、集めた 試料を、FSH免疫反応性の測定まで -20℃で保存した。 FSH免疫反応性は、以前に記載されたように(Mannaertsら、1991,Endocrin ology,129,2623-2630)、β特異的補捉抗体(モノクローナル抗体4B)及びα特 異的HRP-標識検出抗体(モノクローナル抗体116B)を使用して、2部位サンドイ ッチ酵素免疫アッセイで測定した。このアッセイは、完全な2量体だけを認識し 、全てのFSHイソ型を等しく良好に検出することが 知見された。IS70/45 によるアッセイ感度は0.4IU/lであり、内部アッセイ(int ra-assay)と相互間アッセイ(interassay)の変異係数は、それぞれ7%と8%であっ た。hLH及びhCGとの交差反応性は、それぞれ0.01% 未満と0.01% 未満であ った。 Org 32489及びMetrodinRのイソホルモン組成を定量するために、クロマト フォーカシング後のFSH免疫反応性の分布を、次の6つのpH範囲に分けた。 >5.3, 5,30-4.81, 4.80-4.20, 4,19-3.60, 3.59-3.00, <3.0(塩分画) これらのpH範囲を選択して、Org 32489のクロマトフォーカシング後のベ ル型分布のFSH免疫反応性の対称的分割を得た。各pH範囲内で溶出したFS H免疫反応性の量は、溶出されたFSH免疫反応性の合計に対する割合(%)と して表した。更に、回収率、即ちカラムにかけたFSH免疫反応性に対する割合 (%)として表わした溶出FSH免疫反応性の合計、 pH範囲、pHトップを測定した。75% 未満と125% を超える回収率は許容でき ないと考え、そのクロマトフォーカシングランを無視した。 Org 32489バルクとMetrodinRバッチのクロマトフォーカシング後のFSH 免疫反応性の回収率、pH範囲、pHトップ及び分布を表1に示す。Org 324 89の代表的クロマトフォーカシング特性を図1に示す。Org 32489とMetrodinR のクロマトフォーカシング後のFSH免疫反応性の回収率は同等であり、それ ぞれ93.7(SD 8.9)%と89.1(SD 6.1)%であった。Org 32489は、pH4.53(SD 0. 08)にトップのあるpH範囲5.68(SD 0,11)−3,18(SD 0.09)のベル型分布のFS H免疫反応性を示した(n=12)。MetrodinRのFSH免疫反応性特性は、pH4.28に トップを有し(SD 0.13)、5.58(SD 0.18)〜3.07(SD0.05)に分布した(n=12)。 6つのpH範囲に渡ってのFSH免疫反応性の分布によると、MetrodinRと比 較して、Org 32489はpI>4.8 の比較的塩基性のイソ型を約2倍高い割合( 20.9% 対 12.7%)で、pI<4.2 の比較的酸性のイソ型を約2倍低い割合(21.1% 対41.7%)で含んでいた(表1及び表2)。更に、全てのMetrodinRバッチ は、pIが3.0 未満のFSHイソ型を示す塩分画により大きいFSH免疫反応性 を含んでいた(3.3 %対Org 32489の0.8%)。 上述のOrg 32489バルクバッチに加えて、5つの臨床用調製物のクロマトフ ォーカシング特性を研究した。これらの臨床用調製物(CP)のFSH分布の平均 はバルクバッチで見出されたものと非常に同等のものであった(表1)。イソホ ルモン比較のために使用した12のバッチのOrg 32489とMetrodinのように、 臨床効果(実施例2参照)を比較するために使用したOrg 32489とMetrodinの 臨床用調製物は、塩基性と酸性イソ型の相対的分布において同一の違いを示した 。即ち、Org 32489 臨床用調製物は、Metrodin臨床用調製物より多くの塩基 性のイソ型を含んでいた(pI>4.8 ならば、17.120.2% 対12.7%)。 Org 32489と尿hFSH、即ちMetrodinRのクロマトフォーカシング特性を 含む上述の比較研究によると、Org 32489は、MetrodinよりもpI>4.8 の塩 基性のイソ型をより多く、pI<4.2 の酸性イソ型をより少なく含んでいた。実施例2 IVFを受ける患者におけるOrg 32489調製物の効果の比較研究 研究計画 本研究を、多数のセンターで、無作為化した、評価者にも分からないようにし た、群比較研究として計画した。本研究では、Org 32489とMetrodinRの安全 性と効果を、体外受精(IVF)と胚移植(ET)を受ける不妊の、下垂体が抑 制された患者で比較した。本研究には約千人の患者が含まれ、Org 32489処置 とMetrodinR処置の患者の比は3:2であった。研究期間は最高3回までの処置 周期であった。効果の分析は最初の処置周期だけで行った。 患者は以下の基準に基づいて選ばれた。 包含基準 −スクリーニング時に18才以上39才以下; −IVFにより解決される可能性のある、患者の不妊原因; −卵母細胞が少なくとも一度集められた、以前のIVF、配遇子卵管内移植(G IFT)又は受精卵卵管内移植(GIFT)の試みが最高3回; −平均の長さが24〜35日間で、個人内の変化が±3日の正常排卵周期(しか し決して24〜35日間の範囲から外れない); −肉体及び精神の良好な健康; −理想体重の80〜130%の体重; −インフォームドコンセントを書類で提出する意志のあること。 除外基準 −高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群、及び卵巣機能の無いことなどの内 分泌異常による不妊; −次の基準によって定義される男性不妊:<10×106精子/mL及び/又は< 40%正常形態及び/又は40%正常運動性; −GnRHアナログ、FSH、hMG、及び/又はhCGの使用の禁忌兆候; −適当な超音波検査を妨害するあらゆる卵巣及び/又は腹部異常; −高血圧(静座拡張期血圧>90mmHg及び/又は収縮期血圧>150mmHg); −慢性の心臓血管疾患、肝臓疾患、腎臓疾患、又は肺疾患; −アルコール又は薬物の乱用歴(12ケ月以内)又は現在の乱 用; −スクリーニング前の3ヶ月以内の研究用薬剤の投与。 処置スケジュール 月経周期の最初の日にブセレリン処置を開始した。月経周期の最初の日を、患 者が月経出血に気付いた最初の日と定義した。Org 32489(75IU/アンプル) 又はMetrodinR(75IU/アンプル)による処置を、ブセレリン摂取の開始後14〜 18日に開始した。このときに、ブセレリン摂取により、低ゴナドトロピン状態 になっていた(即ち、血清E2<50pg/mL)。この状態にならなかった場合には 、Org 32489又はMetrodin処置を延期し、ブセレリン投与量を4×300μg/ 日まで増やした。FSH処理を終えるときまで更なる処置期間中、この増加した ブセレリン投与を維持した。ブセレリンによる前処置は5週間を越えなかった。 もし完全なダウンレギュレーション後、FSH処理の最初の日に卵胞嚢胞が20mm 以上に発達していたならば、この嚢胞は、最初のFSH注入前に穿刺された。 各処置周期で、投与を以下のスケジュールにより行った。 少なくとも3つの17mm以上の卵胞が存在したとき、HCG(10.000IU)を投与し た。最高3つの胚だけを戻し、凍結胚を自然の周期又は刺激された周期に戻した 。胚移植が起こらなかったならば、周期は取り消すものと考えた。黄体期をプロ ゲステロン評価で監視した。黄体期を、10,000IUのhCG注入後少なくとも2週 間支持した(例えば、1日につき筋肉内注射で1500IUのhCGもしくは少なくと も50mgのプロゲステロン又は1日につき400mg のプロゲステロンの膣内投与の3 回の投与)。統計的評価 最初の処置周期で回収した卵母細胞の合計数は、効果に関する第1の変数であ った。最初の処置周期で分析した他の変数は、 卵巣刺激のために投与したFSHアンプル数とFSH処置の継続期間であった。 これらのパラメーターの結果を、個々のセンターの結果を結び付けるCochran 法 により分析した。更に、Wilcoxonのランクサム検定(Wilcoxon rank sum test) と分散分析(ANOVA)を、Cochran 法の結果を強化するために適用した。最初の処置周期の研究結果 全部で981 人の患者が、18の研究センターでFSH処置を開始した。全部で90 7 人、Org 32489群が546 人、Metrodin群が 361人の患者が穿刺を受けた。穿 刺患者のこの数により、2つの処置群の間で少なくとも1.2 卵母細胞の差を検出 することが確率0.8(いわゆる本研究における検定力(power of the study))で 可能であった。 各センター当りで各処置群において回収された卵母細胞の数を表3に示す。全 てのセンターで、Org 32489群は、Metrodin群より、平均回収卵母細胞数がよ り大きかった。卵母細胞の全体での平均数(センターに対し重みを付けて)は、 0rg 32489で10.84 卵母細胞であり、Metrodin群で8.95卵母細胞であり、Or g 32489のほうが良く、1.89卵母細胞の処置 差となった。1.89卵母細胞の差は、その標準誤差の5倍より大きく、高度に有意 (P<0.0001)であった。結果として95%信頼区間によると、平均でOrg 3248 9で処置した患者は、MetrodinRで処理した患者より、少なくとも1.2、多くて2.6 卵母細胞が多いことが分かった。回収卵母細胞の合計数から未成熟卵母細胞を除 外しても、処置効果に影響を及ぼさなかった(表4参照)。 穿刺患者に投与したアンプルの合計数は、表5にセンター毎に示す。18センタ ーのうち14で、Org 32489投与量の合計は、MetrodinRの投与量の合計より少 なかった。全体のFSH投与量の平均(センターに対し重みを付けて)は、Or g 32489群で28.5アンプルであり、Metrodin群で31.8アンプルであり、統計的に 高度に有意な3.3 アンプルの処置差があった(P<0.0001)。結果としての95% 信頼区間によると、平均でOrg 32489処置患者は、MetrodinR処理患者よりも 最小で2.1、最大で4.5 アンプル少なく投与された。 穿刺患者のFSH処置期間は、表6にセンター毎に示す。処置期間は、18セン ターの内13で、Org 32489群のほうがMetrodin群より短かった。処置期間の全 体の平均(センター に対し重みを付けて)は、Org 32489群で10,7日であり、Metrodin群で11.3日 であり、統計的に高度に有意である(P<0.0001)0.6日の処理差となった。結 果として95% 信頼区間によると、Org 32489処置の患者の平均で、処置期間は 、MetrodinR処置の患者より最小で0.3日、最大で0.9日短かった。 Wilcoxonランクサム検定と分散分析の結果により、上述の知見の全てを確認し た。 このように、本研究において、Org 32489処置による制御された過排卵は、 有意に少ないFSH投与量と短い処置期間と共に回収される卵母細胞の数に関し MetrodinRよりも優れていることを実証したと結論できる。説明 図1 ある特定のOrg 32489バッチのクロマトフォーカシング後のFSH免疫反応 性の分布。1つのバッチの特性を例として示す。上図と下図は別々のランを示す 。(sf=塩分画)。総回収率は、それぞれ91.9と91.3% である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,E E,FI,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,S I,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.4.8〜4.2 の範囲内又はそれから外れて分布する等電点を有し、卵胞刺激活 性を有し、医薬的に許容できる補助剤と混和している、糖タンパク質ホルモンイ ソ型混合物を含む医薬組成物であって、イソ型の15%より多くのものが4.8 より大の等電点を有し、イソ型の30%未満が4.2未満の等電点を有すること を特徴とする組成物。 2.イソ型の15%より多くのものが4.8より大の等電点を有し、イソ型の2 5%未満が4.2未満の等電点を有することを特徴とする請求項1に記載の組成 物。 3.イソ型の25%より多くのものが4.8より大の等電点を有し、イソ型の2 5%未満が4.2未満の等電点を有することを特徴とする請求項2に記載の組成 物。 4.イソ型の25%より多くのものが4.8より大の等電点を有し、イソ型の2 0%未満が4.2未満の等電点を有することを特徴とする請求項3に記載の組成 物。 5.糖タンパク質が組換え卵胞刺激ホルモンであることを特徴とする請求項1な いし4のいずれかに記載の組成物。 6.糖タンパク質が酵素的又は化学的処理により修飾されていることを特徴とす る請求項1ないし5のいずれかに記載の組成物。 7.組換え卵胞刺激ホルモンがN−結合オリゴ糖鎖の少なくとも1つを除去され ることにより修飾されていることを特徴とする請求項5に記載の組成物。 8.請求項1ないし7のいずれかに記載の医薬組成物を投与することにより、女 性において卵胞の発育と成熟を誘導する方法。 9.卵胞刺激活性を有する糖タンパク質イソ型混合物の同一の医薬組成物を、排 卵周期において投与することにより、卵胞の発育と成熟を誘導する方法であって 、該イソ型が4.2より大の等電点を有することを特徴とする方法。
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