JPH09507796A - 空気圧式動力工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ピストル型ハンドル（１１）を備えたハウジング（１０）と、ハウジング内に配置されたモータと、互いにほぼ平行にハンドル（１１）内に延在する加圧空気入口通路（１３）と排気通路（１４）と、モータを円滑に始動し、低速作動するための２つの連続する活性化可能な弁要素（５１、５３）を有する手動操作可能な絞り弁（１２）と、工具の「前進」、「後退」操作に各々対応する２つの位置間を適宜に切り替える回転可能スリーブ（４０）とを有する空気圧式動力工具。

Description

【発明の詳細な説明】 空気圧式動力工具 本発明は、ピストル型のハンドルを有するハウジングと、ハウジング内に設け られたモータと、ハンドル内を互いにほぼ平行に延びる加圧空気入口通路、加圧 空気出口通路と、加圧空気入口通路内に配置された、手動操作可能な絞り弁とを 備えたタイプの空気圧式動力工具に関するものである。 このタイプの動力工具の一例として英国特許明細書第2 098 528号に示された 工具があり、これには、外端に手動操作の押しボタンと、内端に弁頭を備えた、 縦方向に変位可能な弁棒を有する絞り弁が具体化されている。弁棒の内端部は、 空気入口開口内に延びており、空気入口開口を包囲するシートが、弁棒の弁頭に よって密閉的に係合するように配置されている。 このタイプの絞り弁は一般的ではあるが、絞り弁を開放するために比較的高い 作動力を必要であることと、また工具の円滑な始動や低速での運転が不可能であ るという２つの点において不都合である。 前記の絞り弁と同じ設計で、さらに円滑な２段始動と低速運転が可能な工具が 米国特許明細書第4 258 799号に開示されている。しかし、この既知の工具は大 型であり、前進、後退弁機能の調整が不可能であるという不利点を有している。 本発明の目的は、円滑な２段開放機能を有し、非常に小型な設計であり、適切 に後退弁機能を実行する絞り弁を備えた空気圧式動力工具を提供することである 。 本発明のさらなる目的は、円滑な始動と低速運転が可能であり、小型で、適切 に前進、後退弁を調整する動力工具絞り弁を提供することである。 本発明の好ましい具体例を、添付の図面を参照しながら以下に述べる。 第１図は本発明による動力工具の側面図、および、部分的な断面図である 。 第２図は第１図に示した動力工具の一部を拡大した図である。 第３図は第２図中の動力工具を線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿って切った断面図である 。 第４図は本発明による絞り弁の縦断面図である。 第５図は第４図中の絞り弁を線Ｖ−Ｖに沿って切った断面図である。 図面に示した動力工具は、ピストル型ハンドル１１と絞り弁１２を有するハウ ジングを備えている。ハウジング内には空気圧式モータ（図示せず）が配置され ており、この空気圧式モータには入口通路１３を介して動加圧空気が供給され、 また、出口通路１４を介して空気が排出される。入口通路１３と出口通路１４は 、ハンドル１１内に、相互にほぼ平行に延びている。 絞り弁１２は押しボタン１６による手動操作が可能であり、また入口通路１３ の一部を形成している。絞り弁１２は出口通路１４を横切っており、さらに、出 口通路１４の一部を形成する２つの側面開口１８、１９を備えた外側スリーブ１ ７を有している。絞り弁１２については、以下に詳しく説明する。 ハンドル１１は、入口通路１３の一部を形成する中央管心棒２０を有している 。また中央管心棒２０は、ハウジング１０から延びる突起２１と、２つの環状部 ２２、２３とによって形成されている。２つの環状部２２、２３は、ねじ継手２ ４により相互に連絡し、また、もう１つのねじ連絡（ねじ継手では？）２５の手 段によりハウジング突起２１に固定されている。外管部２３には、加圧空気供給 通路と連絡するためにねじ切りされたソケットが設けられている。 外管部２３の内端には、中空グリップ部材３０を工具ハウジング１０に堅固に 固定するために、相対して対向する肩２９と係合する環状肩２８が設け られている。ハウジング１０の首部３１上に支持されている中空グリップ部材３ ０は、中央管心棒２０を包囲し、中央管心棒２０と共に出口通路１４の一部を画 定する。相対して対向する肩２９は中空グリップ部材３０の内輪部３２によって 形成され、片側をステー部材３２により支持されている。 管出口拡散３４は外管部２３の周囲で同軸的に支持されており、ロックリング ３５によって、ねじ切りされたソケット２７内に取り付けられた円周溝３６に軸 方向に止められている。しかし、片側に複数の出口スロット３７を備えた管出口 拡散３３（３４では？）は、排出流方向を変更するために回転可能になっている 。 中空グリップ部材３０は、外管部２３を取り外した後に工具ハウジングから容 易に取り外すことができる。また、中空グリップ部材３０は熱絶縁樹脂性材料の 中で鋳造されるため、技師は冷却された排出空気から保護される。 中空グリップ部材３０はまた、異なる技師の手に対応するようサイズや形の違 うグリップと交換することができる。つまり、本明細書に記載の中空グリップ部 材３０は、ハンドルグリップのサイズや形の違う２種以上の交換可能なグリップ 部材の内の１種ということである。 絞り弁１２は後退機能を具体化し、内側スリーブ４０を有している。内部スリ ーブ４０は前記の外側スリーブ１７内に回転可能に支持され、工具運転の「前進 」と「後退」位置を適宜に切り替える。このために外部スリーブ１７には、ハウ ジング１０内の２つの空気供給通路４２ａ、ｂと連絡する２つの角度をなして離 間した空気供給開口４１ａ、ｂ（１つのみ図示）と、１つの側面空気分配開口４ ３を有する内側スリーブ４０が設けられている。内側スリーブ４０は、内側スリ ーブ４０を角度をなして変位することによって、空気供給開口４１ａ、ｂと適宜 に心合わせができるように、移動可能になっている。外側スリーブ４０の外端に 設けられた操縦リング４４によって 、「前進」、「後退」位置の間の切り替えが可能になる。また、横ロックピン３ ８により２つのスリーブ１７、４０が軸止めされるが、内側スリーブ４０だけは 限定された範囲内で回転できる。 外側スリーブ１７はその内端において、端壁つまり環状ディスク４５によって 閉鎖される。環状ディスク４５は外側スリーブ１７と、入口通路１３の肩４６と の間に固定され、中央空気入口開口４７を画定する。外端に押しボタン１６を備 えた弁棒４８は、内側スリーブ４０中の案内ボア４９内に延びて、縦方向に変位 する。内側スリーブ４０はまた、外側スリーブ１７内の側面開口１８と１９との 間に流れ通路を形成する腰部３９を備えている。 弁棒４８は、その内端に、中央空気入口開口４７と共動する弁手段５０を備え ている。この弁手段５０は、弁棒４８に設けられた円周溝内に支持されたＯリン グ５１の形をとる第１弁要素と、弁棒４８上に可動的に支持された非弾性座金５ ３の形をとる第２弁要素と、弁棒４８上に設けられ、非弾性座金５３と共動する 肩５４とを有している。肩５４は、円周溝５２からある距離を置いて配置され、 また、弁棒４８が開口方向に所定の変位をした後に、肩５４が非弾性座金５３と 係合するようになっている。弁棒４８はさらに、弁が開いた際に、非弾性座金５ ３から中央空気入口開口４７まで空気通路を形成する、２つの対向する平面部５ ５ａ、ｂを有している。 Ｏリング５１が非弾性座金５３と密閉的に共動するのに対し、非弾性座金５３ は、端壁４５内の中央空気入口開口４７と共動するように配置されている。非弾 性座金５３と中央空気入口開口４７との間に確実に画定され、また非常に狭い接 触面を得るには、非弾性座金５３が斜面５６を設け、中央空気入口開口４７の端 のみと係合するようにする。 絞り弁１２は加圧空気により閉鎖状態に保たれ、押しボタン１６の操縦により 開放される。閉鎖状態において、Ｏリング５１は非弾性座金５３と密閉 的に共動し、非弾性座金５３は中央空気入口開口４７の端と密閉的に接触され続 ける。 押しボタン１６を押し始めると、非弾性座金５３からＯリング５１が引き上げ られ、少量の加圧空気が平面部５５ａ、ｂを介して非弾性座金５３内を流れる。 Ｏリング５１で密閉された範囲が比較的狭いため、弁を開放する作動力も非常に 弱い。 弁棒４８を所定の距離でさらに変位させた後、肩５４は非弾性座金５３と係合 し、中央空気入口開口の端から非弾性座金５３を引き上げ始める。その結果、さ らに広い範囲が開放されて、中央空気入口開口４７を通過する加圧空気の量も増 える。非弾性座金５３を中央空気入口開口の端から所定の距離において引き上げ 、それにより、非弾性座金５３の中央開口と中央空気入口開口４７との両方を通 過する加圧空気の量を増加させることで、絞り弁を充満させる量の加圧空気を流 すことができる。 上記の弁概念によって、円滑に作動し、２段作動と、低作動力とを有し、さら に非常に小型な絞り弁が得られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ハウジング（１０）と、空気圧式モータと、ハウジング内（１０）の加圧 空気入口通路（１３）と、手動操作可能な絞り弁（１２）とを有し、前記手動操 作可能な絞り弁（１２）が閉鎖状態と開放状態の間で切り替えが可能であり、外 端に押しボタン（１６）を備え、内端が空気入口開口（４７）を通って延び、さ らに前記空気入口開口（４７）と共動する弁手段（５０）を備えた、縦方向に変 位可能な弁棒（４８）を設ける空気圧式動力工具において、 前記弁手段（５０）が、前記弁棒（４８）と、前記弁棒（４８）に堅固に取り 付けられた第１弁要素（５１）と、前記弁棒（４８）上に離脱可能に案内された 第２環状弁要素（５３）とを有し、前記閉鎖状態において、前記第１弁要素が、 前記第２弁要素（５３）と密閉的に共動するように配置され、また前記第２弁要 素（５３）が前記空気入口開口（４７）と密閉的に共動するように配置され、そ れにより、前記弁要素（５３）によって密閉された範囲が、前記第弁要素（５１ ）によって密閉された範囲に比べてかなり広く、前記弁棒（４８）の操作により 前記第１弁要素（５１）が先ず開放される順番で、前記第１、第２弁要素が連続 して開放されるように配置されることを特徴とする空気圧式動力工具。 ２． 前記弁棒（４８）が、前記第１弁要素（５１）からある距離で離間して配 置された環状肩（５４）を備え、前記第１弁要素（５１）が前記第２弁要素（５ ３）から所定の距離だけ引き上げられるに従い、前記第２弁要素（５３）を前記 空気供給開口端より引き上げ、絞り弁（１２）２段開放を提供することを特徴と する請求の範囲１に記載の動力工具。 ３． 前記空気入口開口（４７）が、前記ハウジング（１０）内の横断壁（４５ ）内に形成され、前記空気入口開口（４７）の端がシートを形成して 、前記第２弁要素（５３）と密閉的に共動することを特徴とする請求の範囲１ま たは２に記載の動力工具。 ４． 前記第１弁要素（５１）が、前記弁棒（４８）に設けられた円周溝（５２ ）内に取り付けられたＯリングを有し、前記第２弁要素（５３）が、前記空気入 口開口（４７）の端と密閉的に共動する斜面（５６）を備えた非弾性座金を有す ることを特徴とする請求の範囲１から３のいずれか１項に記載の動力工具。 ５． 前記弁棒（４８）が、前記第１弁要素（５１）が前記第２弁要素（５３） から引き上げられると、前記第２弁要素（５３）を介して空気通路を形成する少 なくとも１つの平面部（５５ａ、ｂ）を設けていることを特徴とする請求の範囲 １から４のいずれか１項に記載の動力工具。 ６． ハウジング（１０）がモータの「前進」、「後退」操作に対応する２つの 空気供給通路（４２ａ、ｂ）を有しており、 さらに前記絞り弁が、ハウジング（１０）内に堅固に取り付けられ、前記空気 供給通路（４２ａ、ｂ）と連絡する２つの空気供給開口（４１ａ、ｂ）を備えた 外側円筒形スリーブ（１７）を有し、前記外側筒形スリーブ（１７）内に回転的 に支持された内側スリーブ（４０）を有し、前記内側スリーブ（４０）が側面空 気分配開口（４３）を備えて、前記内側スリーブ（４０）の回転変位により、モ ータの前記「前進」、「後退」運転に応じて各々前記空気供給開口（４１ａ、ｂ ）と適宜連絡することを特徴とする請求の範囲１から５のいずれか１項に記載の 動力工具。