JPH09506067A - 多孔質支持体(p.e.アズラクトン)の内部にリガンドをカップリングする方法及びその使用法 - Google Patents

多孔質支持体(p.e.アズラクトン)の内部にリガンドをカップリングする方法及びその使用法

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Abstract

(57)【要約】 多孔質支持体内部にリガンドをカップリングさせる方法を開示する。この方法は、多孔質支持体に対するリガンドのカップリング反応を抑制するに十分な条件下でリガンドと多孔質支持体を混合しながらリガンドが多孔質支持体中に入りその内部で拡散する速度を反応速度に対して相対的に高める段階と、次いで条件を変更して多孔質支持体内部にリガンドが迅速にカップリングすることを促進する段階とを含む。拡散条件からカップリング条件への変更には、反応溶液中のpH、イオン強度、温度又はカップリング競争体の変更が含まれ、拡散条件の際には比較的低いティーレモジュラスがカップリング条件の際には比較的高いティーレモジュラスに変化する。この方法により製造された誘導体化された多孔質支持体も開示する。この誘導体化された多孔質支持体は高い官能効率を示す。アズラクトン官能性多孔質支持体から製造された誘導体化された多孔質支持体も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 多孔質支持体(P.E.アズラクトン)の内部にリガンドをカップリングする方法及 びその使用法 発明の分野 本発明は、リガンドを支持体に共有結合で固定化するための改良された方法と その方法から得られた生成物とに関する。 発明の背景 タンパク質などの生物学的に活性のある物質は、支持体表面に共有結合で固定 化されると、すなわちリガンドとしてカップリングされると、その利用性が高ま る。アフィニティークロマトグラフィーのような分離技法は、カップリングされ たリガンドが他の物質混合物の中で標的の生物活性物質と特異的に結合できる能 力に基づくものである。アフィニティークロマトグラフィー技法の通常の例とし て、カップリングされたタンパク質を用いた免疫グロブリンの結合性及びカップ リングされた抗体を用いた抗原の結合性が挙げられる。 リガンドカップリングの成功は二つの因子、すなわち固定化量と固定化の質に かかっている。固定化量は、支持体の単位体積当たりの密度として表現されるが 、その固定化の質とは無関係にカップリングされたリガンドの量を示すものであ る。実際には、支持体の高密度領域にカップリングされたタンパク質の大部分は 生物学的に不活性である。これは無駄である。 固定化の質は、結合特異的(bound specific)生物活性として表現されるが、リ ガンドがその生物活性を保持するように支持体上にカップリングされたリガンド の量を示すものである。結合特異的生物 活性を最大限に高めることが望まれる。しかしながら、実用性を得るためには十 分なリガンド密度が必要である。 リガンドカップリングにおける最適条件は、結合特異的生物活性が最高である リガンドのカップリング量を最大とする条件であろう。この条件では、支持体上 にカップリングされたリガンドのリゲート(ligate)結合性又は官能効率が最適と なる。 このように、本出願明細書の目的では、「官能効率」とは許容できるリガンド カップリング量と許容できる結合後特異的生物活性との組合せを意味する。 リガンド候補のほとんどは、生物活性を保持するために必要な特別なコンフォ メーションを有する巨大分子である。抗原が抗体と結合する場合、抗原の結合効 率の低さは、抗体の表面密度、多孔質支持体に対する抗体結合点が複数あること 、共有結合によって強いられる制限された望ましくないコンフォメーション、立 体効果及び配向効果が合わさった作用に原因がある。モノクローナル抗体のFab 部分を合成抗原で遮蔽(mask)してからその抗体を支持体表面に共有結合で固定化 し、その後脱遮蔽した場合に、官能効率が向上する方法について開示しているVe landerらの「The Use of Fab-Masking Antigens to Enhance the Activity of I mmobilized Antibodies」[Biotechnology and Bioengineering, Vol.39,1013- 1023,1992]を参照されたい。 生物学的に活性な物質をアズラクトン官能性支持体に共有結合で固定化する際 にポリアニオン性塩を約0.5Mよりも高い濃度で使用することによって結合特異的 生物活性を高める方法が、国際特許出願公開公報WO92/07879号(1992年 5月14日 )に記載されている。好ましくは、ポリアニオン性塩の他に、共有結合固定化の 際に生物活性物質と競争する量のアズラクトンクエンチャーが共有結合固定化の 際に添加される。 リガンドカップリング技法分野のこうした利点にも関わらず、高価で貴重な生 物活性物質をリガンドとして支持体にカップリングするときの官能効率を最適化 するという課題が存在している。 最適な官能効率という問題は未だ解決されていない。例えば、米国特許第4,96 8,742号明細書(Lewisら)は、カップリング可能な官能性基を導入するための活性 化剤でポリマーを誘導体化する方法であって、その誘導体化を、ポリマー上の活 性化剤と同じ官能価と反応する遮断剤の存在下で実施することでリガンドの共有 結合固定化のためにカップリング可能な官能基の数を制御するといった精巧な逐 次方法を利用してリガンドをカップリングさせている。 米国特許第4,839,419号明細書(Kramerら)は、タンパク質を支持体上に吸着 させた後にそのタンパク質を支持体に架橋させる方法であって、カップリングの ための反応条件を吸着の条件と同じにする方法について記載している。 米国特許第4,775,714号明細書(Hermannら)は、疎水性相互作用と共有結合固定 化の工程を含む、生物学的に効率的な化合物を担体に固定化するための二段階プ ロセスについて記載している。その中の実施例5〜7には、生物学的に効率的な 化合物と担体とを含有する反応容器へ濃度0.5M〜3.0Mの無機塩溶液を逐次添加し た後、ゆっくりとした反応(適当な攪拌下、40℃で40時間)によって、固定化さ れた生物学的に活性な化合物を得る方法が記載されている。 カップリングされたタンパク質が活性化された多孔質支持体に対してどのよう に分布しているかを実験的に求めるための検討がなされている。臭化シアンで活 性化したSepharose(商標)ビーズにカップリングされた免疫グロブリンの分布は 均一であると報告しているStageらのBiochimicaet Biophysica 343,382-391(1 974)を参照 されたい。さらに、Sepharose(商標)ビーズのCNBr活性化が非常に高い(>50mg/ml )及び/又はカップリング効率が90%よりも高い場合を除いて、フェリチンの均 一な分布が認められたと報告しているLaschらのEur.J.Biochem. 60,163-167(1 975)についても参照されたい。このように、不均一分布は高いカップリング効率 からもたらされた。 反応条件の変更を利用して多孔質支持体上へ固定化された酵素の不均一分布に ついて検討がなされており、場合によっては好ましいことが認められているが、 他方では、Sepharose(商標)ビーズ上の不均一な抗体固定化が平均抗体密度の増 加と共に結合活性が低下する原因となっている可能性があるとの警告もある。Th arakanらのJ.Chrom.522,153-162(1990)を参照されたい。 固定化の際に塩濃度及び時間を利用して「反応速度制御」を行うことによりイ オン性支持体に対する酵素の分布を制御し且つこの分布を定着するために添加さ れる試薬と化学的にカップリングさせる方法によって、固定化酵素の性能の改良 を目的としたものもある。BorcherらのBiotechnology and Bioengineering(26)7 ,727-736(1984)を参照されたい。また、反応条件を検討することで、タンパク 質が支持体にさらにカップリングされないようにすることができる多孔質支持体 中の細孔の開口部における制限効果を提案したものもある。ClarkらのBiotechno logy and Bioengineering 26(8),892-900(1984)を参照されたい。 一般に、当該技術分野では、高いカップリング能を達成するための条件で反応 させることによって結合特異的生物活性を犠牲にすることでカップリング効率が 得られるという認識がある。反対に、当該技術分野では、(カップリングされる 全リガンド量が低下するため)カップリング効率を低くすることで高い結合特異 的生物活性が 得られるという認識がある。これらどちらの場合においても、米国特許第4,775, 714号明細書(Hermannら)の実施例5〜7に記載されたものを除いては、反応処理 中に反応条件を変更するものはなかった。その場合、塩の逐次添加はリガンド溶 液と支持体とを一緒にした後であっても40℃、40時間の反応を開始する前であっ た。 発明の概要 本発明は、多孔質支持体内表面にカップリングされたリガンドとしての生物学 的に活性な物質の官能効率を意外なほど高める迅速な共有結合固定化法に関する 。本発明の方法は、リガンドを支持体表面にカップリングさせる前に支持体内部 に効果的に分布させるものである。この方法は、反応条件が工程間で変更される 2段階カップリング法を採用するものであり、また工程間で固定化剤を添加しな いことが好ましい。 結果として、リガンドによって誘導体化された支持体は、標的となる生物学的 活性物質との官能効率を最適化する。 この方法の第一段階は、条件又はリガンドと多孔質支持体との他の反応を抑制 することで、リガンドが支持体中に入りその内部で拡散する速度を反応速度に対 して相対的に高めることである。この方法の第二段階は、リガンドが支持体に迅 速に、すなわち約4時間以内にカップリングするようにカップリング条件を高め て、リガンドがカップリングにとって望ましい位置から移動してしまう前にリガ ンドを支持体にカップリングさせることである。 本発明の方法は、別法ではリガンドの生物活性を阻害又は低下させてしまう表 面付近への集中を回避するリガンドカップリングを達成する。本発明の方法で調 製された誘導体化支持体表面にカップリングされたリガンドは、従来知られてい る方法で誘導体化された支 持体よりも空間的に著しく均一に分布している。本発明によって得られた誘導体 化支持体は、従来既知の方法を採用した場合の約1.25倍〜10倍高い官能効率を達 成する。 本発明の特徴は、官能効率を最適化するようなリガンドカップリングのゆるさ にある。 本発明の別の特徴は、支持体上にカップリングするためのリガンドのような貴 重な又は高価な生物学的活性物質の利用効率を高めることにある。 本発明の利点は、支持体の単位体積当たりカップリングした一定量のリガンド について固定化された生物学的活性物質により付与される一定の生化学的処理能 を達成するために必要な誘導体化支持体の量が劇的に削減されることである。裏 返していえば、その利点は、本発明により調製された一定量の誘導体化支持体を 使用すると生化学的処理能が劇的に高まることである。いずれにしても、本発明 によって生化学的処理能が劇的に改良される。 本発明の別の利点は、誘導体化支持体の官能効率が意外なほど向上したために 生化学的処理能の関連コスト(例、緩衝水溶液のような処理流体の出費)が節約 される点にある。 本発明の別の利点は、支持体にカップリングされるリガンドの空間的分布がさ らに均一になることである。この利点のため、支持体にカップリングされるリガ ンドの空間密度が低下し、求電子性官能価を支持体表面に存在させて利用するこ とがさらに増大する。この利点はまた、支持体の外部表面で又はその付近でリガ ンドが過密状態となることなく、支持体にカップリングされるリガンドの平均密 度をリガンド量の増加と共に高めることをも可能にする。 こうして、本発明は、多孔質支持体内部にリガンドをカップリングさせる方法 であって、多孔質支持体に対するリガンドのカップリ ング反応を抑制するに十分な条件下でリガンドと多孔質支持体を混合しながらリ ガンドが多孔質支持体中に入りその内部で拡散する速度を反応速度に対して相対 的に高める段階と、条件を変更して多孔質支持体内にリガンドが迅速にカップリ ングすることを促進する段階とを含む方法を提供するものである。 本発明の別の態様として、この方法によると、多孔質支持体にカップリングさ れたリガンドへの結合の立体効果によって又は多孔質支持体中への拡散が制限さ れることによって他の方法では悪影響を受ける、リゲートを結合する官能効率が 向上する。この方法の段階は上記の2段階拡散/カップリング法によりリガンド を多孔質支持体にカップリングさせる工程を含む。これにより、支持体の表面に カップリングされたリガンドの空間的分布が、別法では制限された拡散又は立体 効果によって影響を受けるリゲートの官能効率、及び空間的に分布したリガンド へのリゲートの結合性を高める結果、リガンドの官能効率が、多孔質支持体中へ の拡散の制限若しくはリゲート結合の立体効果又はその両方が存在する状況にお いてカップリングされたリガンドの官能効率よりも高くなる。 本発明はまた、本発明の方法によって製造される誘導体化多孔質支持体をも提 供する。 本発明はまた、カップリング効率約80%以上で多孔質支持体にカップリングさ れたプロテインAを含み且つ結合性免疫グロブリンに対する官能効率が約3.0結 合IgG/カップリングされたプロテインAよりも高い誘導体化多孔質支持体をも 提供する。膨潤又は水和支持体1ml当たりカップリングされたプロテインAのカ ップリング密度が約6mg〜約15mgである場合に15%を上回る官能効率の増加が達 成できると考えられる。 本発明はまた、約70%よりも高いカップリング効率で多孔質支持 体にカップリングされたリゲートタンパク質(例、プロテインC)に対する抗体 を含み且つカップリングされた抗リゲートタンパク質(例、プロテインC抗体) に対する結合性リゲートタンパク質(例、プロテインC)に対する官能効率がリ ゲートタンパク質対抗体モル比2:1において約20%よりも高い誘導体化多孔質 支持体をも提供する。膨潤又は水和支持体1ml当たりカップリングされた抗体の カップリング密度が約3mg〜約10mgである場合に15%を上回る官能効率が達成で きると考えられる。 本発明はまた、カップリングされたリガンドの量の30%以上が内部表面、すな わち支持体の幾何中心の70%以内に含まれる表面にカップリングされるように多 孔質支持体にカップリングされたリガンドを含む誘導体化多孔質支持体をも提供 する。球形粒子について表現したならば、内部表面とは、粒子の全半径の70%の 半径を有する球体の内部に含まれる表面である。 本発明はまた、多孔質支持体の内部表面にカップリングされるリガンドの透過 率が約30%となるように多孔質支持体にカップリングされたリガンドを含む誘導 体化多孔質支持体をも提供する。 本発明をさらに認識するため、本発明の実施態様を図面の簡単な説明に続き説 明する。 図面の簡単な説明 第1図は、支持体の主に外部表面にカップリングされたプロテインAリガンド の分布が一様ではないために望ましくない「ハロ効果」を示している、従来技術 の方法で製造された誘導体化多孔質支持体の断面を示す比較用の蛍光顕微鏡写真 である。 第2図は、支持体の全面にわたりカップリングされたプロテインAリガンドの 分布が一様であるため官能効率が向上していることを 示している、本発明に従い製造された誘導体化多孔質支持体の断面を示す蛍光顕 微鏡写真である。 第3図は、支持体の主に外部表面にあるプロテインAに結合された免疫グロブ リンの分布が一様ではないために官能効率について望ましくない「ハロ効果」を 示している、第1図と同じ誘導体化多孔質支持体の断面を示す比較用の蛍光顕微 鏡写真である。 第4図は、支持体の全面にわたりカップリングされたプロテインAリガンドに 対する免疫グロブリンの結合が一様であるため官能効率が向上していることを示 している、第2図と同じ誘導体化多孔質支持体の断面を示す蛍光顕微鏡写真であ る。 本発明の実施態様多孔質支持体 本発明において使用が許容される多孔質支持体には、アフィニティークロマト グラフィー技法用に市販されているものが含まれる。多孔質支持体は、天然物で あっても合成物であっても、また有機物であっても無機物であっても、多孔質構 造を示し且つ水又は水溶液に不溶性であるならばいずれの多孔質固体であっても よい。多孔質構造を有する適当な固体は、平均直径が30ナノメートル以上で且つ 0.1cm3/gを上回る孔体積を示す細孔を有する。平均細孔径は、細孔が大きいほど 拡散に対して制限が少なくなるので50ナノメートル以上であることが好ましい。 細孔を取り囲む表面積が大きくすることにより潜在的能力を高めるため、孔体積 は0.5cm3/g以上であることが好ましい。 限定するものではないが、このような多孔質支持体の例として、多糖類、セル ロース及びアガロースなどの天然修飾又は合成修飾された天然組成物が挙げられ る。市販のアガロースの一例として、ス ェーデンのUppsalaのPharmacia ABから市販されているSepharose(商標)ビーズ が挙げられる。このような多孔質支持体は、リガンドを共有結合固定化するため 、臭化シアンやシアノ移動剤などの組成物で活性化する必要がある。このような 活性化は、本発明の方法を使用する前に行う必要がある。 限定するものではないが、このような多孔質支持体の別の例として、アクリレ ート、メタクリレート、アクリルアミド、ビニル芳香族及びビニルアルコールの 合成ホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。このようなホモポリマー又はコ ポリマーは、官能価(例、アズラクトン、アルデヒド、等)を有するか、又はリ ガンドと迅速に直接共有反応して誘導体化支持体を形成させることができる官能 価を提供するように修飾されることが望ましい。本発明の方法にはオキシラン又 はエポキシド官能価は適していない。というのは、このような基はカップリング 反応が迅速には起こらないか又は迅速なカップリングには不利に高いpHを必要と するからである。YarmushらのBiotech Adv. 10,413-446(1992)を参照された い。米国特許第4,775,714号明細書(Hermannら)の実施例5に記載されているよう に、カップリング反応時間は適当な振盪下、40℃で40時間であった。これは迅速 な(すなわち、約4時間以内)カップリング反応とはいえない。 限定するものではないが、このような多孔質支持体の別の例として、多孔質ガ ラス、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム及びその他の金属酸化物のような無 機粒子が挙げられる。 多孔質支持体は膜、多孔質繊維、ウェブ又はビーズのような粒子であることが できる。本発明に有用な多孔質支持体は、リガンドが支持体に共有結合でカップ リングできるように反応性の多孔質粒子であることが好ましい。 本発明により使用される前に活性化が必要な上記支持体の他に、中間の活性化 工程を必要としない共有結合反応性を示す表面を有する支持体もある。このよう な直接反応性多孔質支持体が粒子であることが好ましい。 本発明に有用な直接反応性多孔質粒子は、一般に広く2種類のタイプ:化学修 飾無機粒子と有機ポリマー粒子、に分けられる。 例えば、無機粒子は、アルミナ、シリカ及びジルコニア;ガラスビーズ、ガラ スバブル及び細孔を制御したガラス;等であることができる。これらの粒子は、 反応性官能基を含むポリマー(通常は有機)による被覆などの方法によって、或 いは反応性官能基を含む適当な試薬(例、アルコキシシランカップリング剤)と の反応によって、化学修飾される。 有機粒子は、例えば、適当な反応性官能基を含むモノマーの重合若しくは共重 合によって、上記のように粒子支持体を被覆することによって又は別のポリマー を化学修飾して反応性官能基を導入することによって調製された架橋又は非架橋 ポリマーであることができる。 有用な粒子のいくつかは市販されているか又は当該技術分野で周知の技法によ って調製することができる。それらのリストの一部を以下の表1に見ることがで きる。 望ましくは、本発明で有用な直接反応性粒子は、球形、規則形又は不規則形で あることができる。反応性粒子の寸法は本発明の範囲内で幅広く変動することが でき、またある程度は粒子の使用目的に依存する。 一般に、反応性粒子の寸法は平均径で0.1マイクロメートル〜5ミリメートル の範囲をとる。 直接的な共有結合反応であっても、臭化シアンのような組成物で 間接的に活性化された場合であっても、本発明の目的に有用な共有結合反応性の 官能基は一般に求電子性種として分類することができる。求核種(例、アミン、 アルコール又はメルカプタン)と反応すると、付加反応又は置換反応(この場合 には副生物分子が放出される)のいずれかによって、共有化学結合が形成する。 付加型の反応が好ましい。 有用な直接及び間接の反応性官能基の例と、それらを含む市販の粒子の例を表 1に記載する。 本発明において有用な反応性粒子として特に好ましいものは、このような粒子 の内部表面及び/又は外部表面にアズラクトン官能基を有する粒子である。この ような反応性粒子は式Iで示されるアズラクトン官能基を有する。 上式中、R1とR2は、各々独立に、炭素原子数1〜14個のアルキル基、炭素原子 数3〜14個のシクロアルキル基、環原子数5〜12個のアリール基、炭素原子数6 〜26個のアレニル(arenyl)基並びに0〜3個のS、N及び非ペルオキシド系O異 種原子であることができるか、或いはR1とR2はそれらが結合している炭素と共 に一緒になって環原子数4〜12個の炭素環式環を形成することができ、そしてn は0又は1の整数である。 本発明ではアズラクトン官能性の反応性粒子が特に好ましいが、これはこのよ うな粒子は表1に示した市販の反応性官能基よりも良好にリガンドと迅速且つ直 接に共有結合でカップリングするからである。さらに、このようなアズラクトン 官能基はリガンドとの共有結合カップリング前にはかなり安定である。さらに、 アズラクトン官能基とリガンドとの共有結合カップリングは副生物分子の置換を 全く伴わないので、リガンドとの共有結合カップリング後に複合体製品を精製す るという望ましくない工程が回避される。 また、アズラクトン官能基は、プロテインAなどの生物学的活性物質との共有 結合カップリング能が高いことが知られている。さらに、プロテインAとの共有 結合カップリング能がこのように高いこ とはまた、カップリングされたリガンドとしてのプロテインAの特異的結合生物 活性をも高くする。こうして、本発明においては、アズラクトン官能性の反応性 粒子を使用することが特に好ましい。 アズラクトン官能性ポリマー粒子は、例えば、本明細書では参照することによ り取り入れることとする米国特許第4,737,560号及び同第4,871,824号明細書に記 載されているように、(メト)アクリロイルアミノ酸とその他各種のラジカル重 合性コモノマーとを共重合させた後に環化剤を反応させる方法、又は同様に本明 細書では参照することにより取り入れることとする欧州特許第 0 392 735号公報 に記載されているように、アルケニルアズラクトンと他のコモノマーとを共重合 させる方法によって製造することができる。また、同様に上記欧州特許第 0 392 735号公報に記載されているように、アズラクトン官能ポリマーを有機又は無機 粒子表面に溶液コーティングする方法によってアズラクトン官能性粒子を製造す ることもできる。 アズラクトン官能性の反応性粒子は、米国特許第5,013,795号明細書及び欧州 特許第 0 392 783号公報に記載されているように、アズラクトングラフトコポリ マーから製造することもできる。 アズラクトン官能性粒子の粒径は約0.1〜1,000マイクロメートル、好ましくは 0.5〜250マイクロメートルであることができる。乾燥したアズラクトン官能性粒 子の平均孔径は約1〜約300ナノメートル、好ましくは5〜約200ナノメートルで あることができる。アズラクトン官能性粒子の平均孔体積は粒子1g当たり1.0c m3以上であることができる。径が50〜80マイクロメートルである粒子では、1.2c m3/g以上の孔体積は粒子体積の約60%に当たる孔体積を提供する。同じ粒子にお いて、その表面積は50m2/g以上となる。このように、アズラクトン官能性粒子の 内部には、本発明により共有結合 固定化に利用できる実質的な表面積が存在する。 本発明に有用な多孔質支持体は、St.Paul,MNのMinnesota Mining and Manuf acturing Companyから市販されているEmphaze(商標)多孔質アズラクトン官能性 活性化アフィニティークロマトグラフィービーズであることが最も好ましい。共有結合固定化のためのリガンド 上記のように、多孔質支持体上の反応性官能基は求電子性種であることが望ま しい。このため、直接的共有結合固定化のためには、本発明に有用なリガンドは 求核性種を含有する。 限定するものではないが、リガンド官能基の例として、第一アミン、第二アミ ン、アルコール及びメルカプタンが挙げられる。これらの中ではアミン官能性リ ガンドが特に好ましい。 アダクト複合体の調製に有用なリガンドもまた本発明の範囲内で様々なものを 採用することができる。リガンドの選定は、誘導体化された多孔質支持体の所期 の末端用途に基づいて行われることが好ましい。 本発明の方法に従いリガンドをカップリングさせた後は、吸着、複合化、触媒 又は試薬末端用途など、官能効率の高い生物学的又は化学的相互作用にこれらの リガンドを利用することができる。 誘導体化された多孔質支持体は、吸着剤として、錯生成剤として、触媒として 、試薬として、酵素や他のタンパク質を担持する支持体として、そしてクロマト グラフィー製品として有用である。 本発明の好ましい態様では、共有結合固定化に望まれるリガンドは求核性官能 基を有する生物学的活性物質又は化合物である。限定するものではないが、生物 学的活性物質の例として、生物学的、免疫化学的、生理学的又は薬理的に活性な 物質が挙げられる。生物学的活性物質の例として、タンパク質、ペプチド、ポリ ペプチド、抗 体(モノクローナル又はポリクローナル)、抗原性物質、酵素、コファクター、 インヒビター、レクチン、ホルモン、レセプター、凝集因子、アミノ酸、ヒスト ン、ビタミン、薬物、細胞表面マーカー及びこれらと相互作用する物質が挙げら れる。 生物学的活性物質のうち、共有結合固定化に望ましいものはタンパク質、酵素 及び抗原性物質である。限定するものではないが、タンパク質、酵素及び抗原性 物質の例として、天然及び組換えのプロテインA(Prot A)、免疫グロブリン、例 えば、ラット(rIg)、ヒト(hIg)、ウシ(bIg)、ウサギ(rIg)及びマウス(mIg)、コ ンカナバリンA(ConA)、ウシ血清アルブミン(BSA)、チログロブリン(TG)、アポ フェリチン(Af)、リソチーム(Ly)、炭酸脱水酵素(CA)並びに細菌抗原(BA)が挙げ られる。限定するものではないが、凝集因子の例として、プロテインC(Prot C) 、ヘパリン、フィブリノーゲン及びトロンビンが挙げられる。 カップリングされたタンパク質、酵素及び抗原性物質の使用法については欧州 特許第 0 392 735号公報に記載されている。凝集因子の使用法には、酵素前駆体 を活性タンパク質へ活性化すること、例えば、カップリングされたトロンビンに よってプロテインCを活性プロテインCへ活性化することが含まれる。 現在好ましい生物学的活性物質は抗体とProt Aである。 別法として、本発明の誘導体化された多孔質支持体は、カップリングされた酵 素を含むことにより該酵素によって認識される物質の化学変換を触媒することが できる。また、カップリングされた抗原性物質を含む誘導体化多孔質支持体を利 用して、複雑な生物学的流体から対応する抗体をアフィニティー精製することが できる。 別の例として、本発明の方法に従い内部及び外部表面にカップリングされたプ ロテインAを有する多孔質粒子によって、アフィニテ ィー分離プロセスのために免疫グロブリンGのような生物学的活性物質を吸着す ることができる。別の例では、誘導体化多孔質支持体を用いて、抗体を固定化す ること、又は免疫診断若しくはウェスタンブロッティングを行うことができる。 現在好ましいアズラクトン官能基は、アミン、チオール及びアルコールによっ て求核攻撃をされる。こうして、アズラクトン官能性多孔質支持体における共有 結合固定化の候補として、少なくとも一つのアミン、チオール又はアルコール基 を表面に有するリガンドが挙げられる。 本発明の方法は、多孔質支持体中への拡散が制限されることによって若しくは 密にカップリングされたリガンドへの結合の立体効果によって又はその両方によ って別法では影響を受ける大きなリゲートを結合させるのに特に有用である。 限定するものではないが、大きなリゲートとは、細孔の開口部表面においてカ ップリングされているリガンドに結合されたリゲートを既に有する細孔を横切る ことができないようなリゲートとして特徴付けることができる。このため、誘導 体化された支持体の内部にカップリングされたリガンドは、リガンドがカップリ ングされている細孔の開口部表面がリゲートを結合し且つ多孔質支持体内部の誘 導体化表面への通路を遮断している場合には、結合の際の利用が不十分であるか 恐らくは利用されないままとなる。 また、大きなリゲートとは、新たに別のリゲートの結合を立体効果によって不 利に変えてしまうようなリゲートとして特徴付けることもできる。こうして、リ ゲートの結合は起こっても非効率的に(例えば、カップリングされたリガンドの 廃棄が生じるように)起こる可能性がある。そのリガンドがより均一に空間的に 分布していたならば、支持体は、より高い結合能及びより高い官能効率の両方 を収容することができる。 リゲートの「大きさ」は、多孔質支持体の孔径、カップリングされたリガンド の反応性及び密度、並びにその他の要因の相対的な結果である。限定するもので はないが、大きなリゲートの例として、ペプチド、ポリペプチド、アミノ酸及び 薬物のような小さな分子を除く、先にリガンド候補として示した生物学的活性物 質が挙げられる。共有結合固定化法 本発明の方法は二つの段階を含む。第一の段階はリガンドを多孔質支持体の表 面付近に運搬することである。第二の段階は、そのリガンドを多孔質支持体の表 面に迅速に共有結合固定化、すなわち約4時間以内でカップリングさせることで ある。本発明の利点は、本発明の方法に従いリガンドをカップリングさせること によって達成される優れた官能効率である。 第一の段階は、単一の反応容器において、支持体に対するリガンドのカップリ ング反応を十分に抑制すると同時に、リガンドが多孔質支持体中に入りその内部 に拡散する速度を反応速度に対して相対的に高める条件を採用する。こうして、 第一段階はリガンドの拡散速度に対してリガンドのカップリング速度を抑制する 。 限定するものではないが、反応容器中でカップリング反応を抑制する条件の例 として、pH、イオン強度、温度及びカップリング競争体の組合せの一つ以上に おいて特定の範囲の条件を採用することが挙げられる。カップリングを抑制する 条件として現在好ましいものは、リガンドと多孔質支持体がカップリングのため に混合される、又はカップリング条件に置かれる、反応溶液のpHの制御及び/ 又はイオン強度の制御である。pHは約3〜約7の範囲で制御することができる 。この範囲のpHでは、リガンド上の求核性基と多孔質 支持体表面の求電子性種との反応が最小限に抑えられる拡散条件が得られる。 より好ましくは、拡散時のpHは、求電子性官能基の加水分解に対する安定性 はpHの増加と共に高くなるので、約4〜約6とすべきである。 最も好ましくは、求電子性官能基が起こりうる加水分解に対してさらに安定と なるため、拡散時のpHは約5とする。 反応溶液のpHが約3〜約7の範囲にある場合、その他の反応条件は固定化技 術分野で常用されている条件とすることができる。換言すれば、pHの調整だけ で十分にカップリング条件を抑制すると同時にリガンドが多孔質支持体の中に入 りその内部で拡散する速度を反応速度に対して相対的に高くすることができる。 ポリアニオン塩(例、硫酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、等)の存在 によるイオン強度は、拡散の際にカップリング条件の抑制を最小限に抑える。拡 散時の反応溶液中のポリアニオン塩のモル濃度は約0.01〜約0.4Mであることが好 ましい。 カップリング競争体(以下、詳細に記載する)は、官能基との求核反応に対し て競争するであろうが、0〜2モル濃度とすることができる。 拡散時の反応溶液の温度は、リガンドのカップリング反応速度を遅らせるよう に制御する必要がある。好ましくは、その温度は水溶液の凝固点付近から約25℃ までとすることができる。 反応溶液は緩衝剤を含むことが普通である。水性媒体用の緩衝剤にはアセテー ト、ホスフェート、ピロホスフェート、ボレート及びその他当業者には周知の塩 が含まれ、こうした緩衝剤の具体例についてはGoodらのBiochemistry, 5,(1966 )p.467等に記載されている。 水性媒体中での緩衝剤の濃度は、カップリング用に選定された生物学的活性物 質の濃度及び反応溶液のイオン強度に影響を及ぼしうる他の任意成分の濃度に依 存して、約10mM〜約750mM、望ましくは約50mM〜約200mMの範囲をとることができ る。 第一段階の期間は、多孔質支持体の全ての表面付近にリガンドが確実に拡散す るよう十分に長くとるべきである。この時間の長さは、用いた多孔質支持体の種 類、多孔質支持体の孔径及び孔体積、多孔質支持体の孔体積内を拡散するリガン ドの大きさ及びコンフォメーション並びにその他の物理的検討事項によって変わ る場合がある。一般に、許容できる拡散を達成するためには5分以上の拡散時間 で十分である。少なくとも10分間は拡散を継続させて拡散を向上させることが望 ましい。支持体の形状寸法が小さい場合にはほとんどの多孔質支持体において拡 散を15分以上続けて確実に拡散を行う。支持体の形状寸法がより大きな場合には 、支持体の平均厚さを興味のあるリガンドの水溶液中での拡散率で割った値であ る特性拡散時間以上に拡散を継続する。 第二の段階は、多孔質支持体の表面にリガンドを迅速且つ確実にカップリング させるものである。こうして、第二段階での反応条件は第一段階の条件からは急 激に変更され、また好ましくは反応溶液へカップリング剤を添加することなく実 施される。「カップリング剤」とは、リガンド又は支持体のいずれかと反応して リガンドの支持体へのカップリングを促進する試薬を意味し、カップリング競争 体、すなわち多孔質支持体上の反応部位に対して競争する試薬を意味するもので はない。 カップリング速度は、カップリング速度定数、リガンド濃度、支持体の単位面 積当たりの官能基の反応性、リガンドの支持体中への拡散速度及び温度の関数で ある。 反応溶液のpHを使用して拡散条件を確立した場合、pHの変更が第二段階を構成 する。 反応溶液のpHを求核性リガンドのあるpKaの範囲内のpH、通常は約7〜約10に 変更すると、カップリング条件が高められる。この範囲ではリガンドが多孔質支 持体へ迅速且つ確実にカップリングされる。 この範囲のpHでは、多孔質支持体表面の求電子性基とリガンド上の求核性基と の反応を最大にするカップリング条件が得られる。 反応溶液のカップリングのためのpHを約7.5〜約9.5にし、加水分解又は溶媒と の別の反応を減少させることがより好ましい。 最も好ましくは、反応溶液のカップリングのためのpHを約8.5にし、リガンド 、特にタンパク質性リガンドの生物学的活性を維持することである。 拡散段階からカップリング段階への反応条件の変更は、pHの変更に限定しても よいし、また他の変更を伴うことも可能である。 pHの変更の他に、又はpHの変更の代わりに、反応溶液のイオン強度を変化させ ることで、多孔質支持体にカップリングされたリガンドの官能効率を高めること ができる。イオン強度の変化量は、リガンドのカップリングを向上させ且つカッ プリングされたリガンドの官能効率を向上させるに十分な量にすることができる 。 拡散段階からカップリング段階へのイオン強度の変化量は約0.5M〜約1.5Mの範 囲とすることができる。好ましくは、イオン強度の変化量を約0.6M〜約1.2Mとし てリガンド、特にタンパク質性リガンドの溶解度を維持する。最も好ましくは、 カップリング段階における溶液のイオン強度の変化を約1.0〜1.2Mとすることが できる。 イオン強度の変化は1種以上のポリアニオン塩を反応溶液へ添加することによ って誘発させる。好適なポリアニオン塩が、無機物、 有機物共に、国際特許出願公開PCT WO 92/07879号公報及び米国特許第5,200,471 号明細書(Colemanら)に記載されている。 好ましいアズラクトン官能性支持体に関するColemanらの説明にもあるように 、水性緩衝媒体中で無機ポリアニオン塩を用いてアズラクトン官能性ポリマー支 持体へタンパク質を共有結合で固定化すると、無機モノアニオン塩(例えば、Na Cl)を用いた場合と比較して、生物学的活性物質の結合特異的生物活性が二倍を 上回る。 この固定化効率の向上は非常に迅速且つ簡単に達成される。無機ポリアニオン 塩を高濃度で使用しても、周囲温度で達成可能な非常に迅速な共有結合固定化な ど、アズラクトン官能性ポリマー支持体を使用するその他の貴重な特徴を消失さ せることはない。 無機ポリアニオン塩の中では、水性媒体中の無機ポリアニオンのモル濃度に対 する結合特異的生物活性が増加するので、硫酸塩が望ましい。無機ポリアニオン 塩を使用する場合、約pH4〜約pH9に緩衝化された水性媒体中で(金属カチオン によって影響されることのない活性を有する)タンパク質をカップリングする際 に使用される現在好ましい塩は、Na2SO4である。硫酸塩がリン酸塩よりも好まし い理由は、アズラクトン官能性ポリマー支持体上に同等密度のリガンドをカップ リングさせるのに必要なモル濃度がリン酸塩よりも硫酸塩の方が少ないからであ る。この利点の証拠についてはColemanらのJ.Chromatogr.,512(1990)345-36 3に見ることができる。 好ましくは、有機ポリ酸とその塩は、無機ポリアニオン塩よりも、好ましいア ズラクトン官能性ポリマー支持体上にリガンドをさらに生産性よく且つ効率的に カップリングさせることができる。有機ポリアニオン塩は、ほとんどの共有結合 固定化が行われるpH7〜pH9のpH範囲において且つ本発明の拡散段階からカップ リング段階へのpH変更の好ましい範囲において、無機ポリアニオン塩よりもイオ ン 性が一貫している。このため、有機ポリアニオン塩はポリアニオン1モル当たり のイオン強度が高い。その結果、共有結合固定化に必要な有機塩のモル数は少な くて済む場合が多い。さらに、共有結合固定化に用いられる緩衝化水性媒体にお いて十分な可溶性を示す有機ポリアニオン塩は無機ポリアニオン塩よりも多種多 様である。このため、現在のところは有機ポリアニオン塩の方が無機ポリアニオ ン塩よりも好ましい。 有機ポリ酸候補の中では、二酸、三酸及び四酸又はそれらの塩が望ましい。限 定するものではないが、このような酸の例として、マロネート、マレート及びタ ルトレート系二酸のアルカリ金属塩、シトレート系三酸及びニトリロ三酢酸(NTA )のアルカリ金属塩、並びにエチレンジアミン四酢酸(EDTA)系四酸のアルカリ金 属塩が挙げられる。現在好ましい有機ポリアニオン塩はクエン酸ナトリウムであ る。 pHの変更及び/又はイオン強度の変更の他に、或いはpHの変更及び/又はイオ ン強度の変更の代わりに、反応溶液へカップリング競争体を添加することにより 、多孔質支持体にカップリングされたリガンドの官能効率を高めることもできる 。 カップリング競争体は、カップリングされたリガンドの官能効率が高くなるよ うにリガンドの結合特異的生物活性を向上させるに十分な量で(しかし、カップ リングされるリガンドの量を実質的に減少させる量ではない)、添加することが できる。 カップリング競争体の種類は、多孔質支持体にカップリングすべきリガンドの 性質によって変わることがある。多孔質支持体とリガンドとの(とりわけ、反応 溶液のpH、リガンド濃度、温度、イオン強度によって影響を受ける)反応速度論 によって、使用するカップリング競争体の量や種類が決まる。 特定の理論に限定するものではないが、カップリング競争体は、これがなけれ ばリガンドがカップリングする多孔質支持体表面の反応性部位に対して競争する 。反応性部位の数が減少するため、リガンドがそのコンフォメーションを変えて その生物活性を低下又は消失するようなカップリングをする可能性が制限されう る。意外なことに、カップリング競争体は、カップリングのための反応性部位を 過剰に排除することなく反応性部位を散在させることによって、カップリングさ れたリガンドの官能効率を高めるものと考えられる。このことはまた、カップリ ングされたリガンドをより均一又は有効に分布させる傾向もある。 好適なアズラクトン官能性多孔質支持体を使用する場合、カップリング競争体 はアズラクトンクエンチャーとなる。好適なアズラクトンクエンチャーについて も国際特許出願公開PCT WO 92/07879号公報及び米国特許第5,200,471号明細書(C olemanら)に記載されている。 限定するものではないが、アズラクトンクエンチャーの例として、エタノール アミン、ウシ血清アルブミン、カゼイン溶解物、ヒドロキシルアミン、エチルア ミン、水酸化アンモニウム、グリシン、硫酸アンモニウム、ブチルアミン、グリ シンアミド、TRIS、ゼラチン、リソチーム、非脂肪ドライミルク、β−メルカプ トエタノール、メルカプトエチルエーテル、ジチオスレイトール、グルタチオン 、アルギニン、グアニジン、リジン、ジアミン及びこれらの混合物が挙げられる 。これらの非限定例の中には、望まれる固定化とは「無関係な」タンパク質を含 むものもある。 本発明の方法の第二段階でpHの変更及び/又はイオン強度の変更と共に添加さ れるアズラクトンクエンチャーの濃度は、約0.1M〜約10Mの範囲をとることがで きる。この範囲は約0.5M〜約2Mの範囲 にあることが望ましい。アズラクトンクエンチャーとしてエタノールアミンを使 用する場合、その濃度は約0.1M〜約1Mとすることができる。アズラクトンクエ ンチャーとして現在好ましいエタノールアミン濃度は約0.5M〜約1Mである。 pHの変更、イオン強度の変更若しくはカップリング競争体の添加又はこれらの 組合せの他に、或いはpHの変更、イオン強度の変更若しくはカップリング競争体 の添加又はこれらの組合せの代わりに、反応溶液の温度上昇を利用することによ り、多孔質支持体にカップリングされたリガンドの官能効率を高めることもでき る。この温度変化量は、反応速度が迅速である限りリガンドのカップリングを促 進し、且つカップリングされたリガンドの官能効率を高めるに十分な量とするこ とができる。 温度上昇は約10℃〜約35℃、好ましくは約20℃〜約30℃とすることができる。 というのは、この範囲の温度上昇であればリガンドの生物活性に悪影響を及ぼす ことなく支持体に対するリガンドの反応性が高くなるからである。 特定の理論に限定されるものではないが、pHの上昇、イオン強度の増加、温度 の上昇又は反応溶液へのカップリング競争体の添加のうちの一つ又は二つ以上に よって、リガンドの結合特異的生物活性が保持されるようにリガンドがカップリ ングする。この保持は、カップリングされたリガンドに結合しようとするリゲー トの立体効果又は拡散の制限を最小限に抑えるようにリガンドがより均一又は有 効に分布することによる。このため、生物活性のないカップリングされたリガン ドの数が最小限に抑えられ且つカップリングされたリガンドの量が最大になるこ とによって、得られたカップリングされたリガンドの官能効率が向上する。 第二段階におけるカップリングは迅速且つ確実である。この段階 の所要時間は0.5〜4時間の範囲とすることができる。 カップリング反応は、多孔質支持体上に残存する実質的にすべての反応性部位 にカップリングするクエンチャーを過剰に添加して残存反応性部位を消し去るこ とによって完了する。 多孔質支持体がアズラクトン官能性である場合、クエンチャーとしては先に記 載したアズラクトンクエンチャーのいずれのものでも過剰濃度で使用することが できる。 特定の理論に限定するものではないが、本発明の方法は、その拡散段階及びカ ップリング段階の際にティーレモジュラス(Thielemodulus)を制御する利点を利 用するものである。 ティーレモジュラスは、拡散速度に対する反応速度の比として無次元項で一般 に表され、以下の方程式(1)で表すことができる。 φ=Rp(ka/De)1/2 (1) 上式中、Rpはリガンドの反応性であり、kは一次速度定数であり、aは内部表面積 であり、そしてDeはリガンドの有効拡散率である。 ティーレモジュラスは以下の方程式(2)でも表される。 φ=1/2(dp)(Vmaxρ/KmDe)1/2 (2) 上式中、dpは担体の直径であり、Vmaxは活量であり、ρは密度であり、Kmはカッ プリングの速度論定数であり、そしてDeは有効拡散率である。上記のBorchertら の刊行物を参照されたい。 本発明の第一段階は、カップリング条件を抑制してカップリング速度に対する 拡散の相対速度を高める段階である。この第一段階は、第二段階と比較して低い ティーレモジュラス(拡散速度が反応速度よりも認知できる程度に高い)を利用 する。反対に、第二段階は第一段階よりも高いティーレモジュラス(反応速度が 拡散速度よりも認知できる程度に高い)を利用する。 こうして、別の表現をすれば、本発明の方法は、比較的低いティ ーレモジュラスを使用する条件でより均一に空間分布させるための透過段階に続 き、比較的高いティーレモジュラスを使用する条件で迅速にカップリングさせる ためのカップリング段階を実施する方法である。 比較的低いティーレモジュラス条件は、低いpH、低いイオン強度反応媒体、低 温、カップリング競争体及びこれらの組合せで達成することができる。 比較的高いティーレモジュラス条件は、高いpH、高いイオン強度反応媒体、高 温、カップリング競争体及びこれらの組合せで達成することができる。 リガンドの拡散及びカップリングのためのティーレモジュラスに対するこれら の因子の影響は、選ばれたリガンドに依存する。例えば、アズラクトン官能性ビ ーズにカップリングされたプロテインAの官能効率は、イオン強度の増加、カッ プリング競争体の添加、これら二つの因子の組合せを利用してカップリング段階 を開始するティーレモジュラスの変更によって高めることができる。しかしなが ら、pHを変更するだけで、多孔質アズラクトン官能性ビーズ上の抗プロテインC 抗体の官能効率は向上する。 溶液中のいずれのリガンド濃度においても、第一段階と第二段階との間でティ ーレモジュラスの差を制御した際の結果の一つは、多孔質支持体内部の表面にあ る官能基へリガンドをカップリングさせるのに必要な活性化エネルギーの変化で ある。ティーレモジュラスの低い条件はカップリング反応に必要な活性化エネル ギーを上昇させるが、ティーレモジュラスの高い条件はカップリング反応に必要 な活性化エネルギーを低下させる。 拡散段階後にカップリング段階を開始するためにティーレモジュラス条件の段 階変化を急激に行うことは、リガンドの支持体からの 逆拡散を最小限にすることになる。これにより、拡散段階の際に分散された空間 分布の大部分が維持される。さらに、多孔質支持体表面にある官能基の反応速度 論によって、支持体内部でより均一に空間分布された望ましいリガンドが失われ る前にカップリング反応の迅速性が高められる。カップリング反応の迅速性は約 4時間未満、好ましくは約1時間未満である。 本発明の有用性 本発明の方法は、カップリングされたリガンドの相当部分を不活性化させてし まう表面での過密状態を回避するように生物学的活性物質を多孔質支持体上に固 定化する方法を提供するものである。誘導体化された支持体にカップリングされ たリガンドは分子的に散在しており、その官能効率は、表面でより高密度にカッ プリングされたリガンドよりも有意に高くなる。 第1図と第2図は本発明の利点を直接に比較するものである。 第1図は、従来技術で採用されており以下の比較例6で記載した方法により製 造された誘導体化多孔質支持体の断面を示す比較用の蛍光顕微鏡写真である。こ の方法では、拡散反応後にカップリング反応を行う2段階反応は行われていない 。この断面図は、支持体の外部表面にカップリングされた不均一に分布している リガンドを示している。これは本発明の方法が回避する過密状態を示している。 第2図は、本発明の方法であって以下の実施例7に従い製造された誘導体化多 孔質支持体の断面を示す蛍光顕微鏡写真である。この方法では、拡散段階とカッ プリング段階の間でpHを変化させている。ビーズの多孔質断面全体にわたり、支 持体の全表面にリガンドが有意に均一な分布をしてカップリングされていること がわかる。外部表面にカップリングされているリガンドが分子的に散在しており 、 しかもカップリングされたリガンドが多孔質支持体の全表面にわたり分布してい るため、最適なカップリングが達成されている。 第1図と第2図の比較からわかるように、リガンドの30%以上が支持体の幾何 中心から70%以内に含まれる内部表面にカップリングされるように、カップリン グされたリガンドはより均一に空間分布されている。このように、本発明の方法 は、多孔質支持体に対するリガンドのカップリングの空間分布をより均一に制御 することができる。 本発明の誘導体化多孔質支持体は、その外部表面へのリガンドのカップリング がまばらになっており且つその内部表面へのリガンドのカップリングが増大され ている。 本発明の方法を採用してカップリングされたリガンドの官能効率は、従来法を 用いて得られる官能効率の1.1〜10倍程度上昇することができる。このように、 意外にも優れた誘導体化支持体が達成される。 第3図は、従来技術で採用されており以下の比較例8で記載した方法により製 造された第1図に示した誘導体化多孔質支持体に免疫グロブリンを結合させた状 態での断面を示す比較用の蛍光顕微鏡写真である。この断面は、支持体の外部表 面にカップリングされたリガンドに結合しているリゲートの一様でない分布を示 している。このことは、不十分な官能効率の「ハロ効果」を示す拡散の制限及び 立体効果の証拠である。 第4図は、本発明の方法であって以下の実施例9に従い製造された第2図に示 した誘導体化多孔質支持体の断面を示す蛍光顕微鏡写真である。この方法では、 リゲートがビーズ全体にわたりより均一に結合しており、そして拡散の制限及び 立体効果が排除されている。ビーズの多孔質断面全体にわたり、支持体の全表面 にカップリング されたリガンドにリゲートが有意に均一な分布をして結合されていることがわか る。多孔質支持体の全表面にわたりカップリングされたリガンドの上にリゲート が分布して結合されているため、最適な官能効率が達成される。 本発明の範囲をさらに理解できるように、以下に実施例を記載する。 実施例比較例1 この例は、従来技術の1段階法によってプロテインAをEmphaze(商標)Biosu pport Medium AB1にカップリングする方法を説明するものである。乾燥Emphaze( 商標)ビーズ(Minnesota Mining and Manufacturing Company,St.Paul,MN)を それぞれ50ミリグラム含有する三つの15mlスクリューキャップ式ポリプロピレン チューブへ天然プロテインA(Fermentech,Ltd.,Edinburgh,UK)を1.2MのNa2SO4 、0.1MのNaH2PO4(pH7.5)の中に1.6ミリグラム/ミリリットルで含む溶液2.5ミ リリットルを入れて混合することにより乾燥ビーズをすべて湿潤させた。次いで 、その反応混合物を室温で全75分間、転倒型回転器で攪拌した。1200×gで10分 間遠心分離後、その上澄液を取り出して残存しているプロテインAを比色定量分 析法(Pierce Chemical Company,Rockford,ILのBCA法)によって分析した。カッ プリングしたプロテインAの量とそのカップリング効率を差計算によって決定し た。カップリングの結果を表Aに示す。これらのビーズを、pH9.0で約18時間( 一晩)かけて3Mエタノールアミン4.0ミリリットルでクエンチした。次いで、三 つを一緒にしたビーズを、焼結ガラスフリット漏斗(多孔度D)の上で、リン酸 緩衝化塩化ナトリウム水溶液(PBS: 0.025MNaH2PO4,0.15M NaCl, pH7.4)、0.2M酢酸ナトリウムpH5.0、0.5M重炭酸ナトリウムpH8.5及びPBSを各液2 0〜30体積分用いて逐次洗浄した。 次いで、洗浄後のビーズを3×50mmのオムニガラスカラムに充填し、そして試 験液として精製ヒトIgG(Sigma Chemical Company,St.Louis,MO)を用いてクロ マトグラフィーを行って、免疫グロブリンの結合能について試験した。総量48ミ リグラム(0.01M NaH2PO4 pH 7.5中1ミリリットル当たり3ミリグラムのものを1 6ミリリットル)を0.57ミリリットル/分の流速で装填した後、6.8ミリリットル のローディングバッファー、6.8ミリリットルの2M NaCl,0.01M NaH2PO4 pH7.5 、4.6ミリリットルのローディングバッファーで洗浄し、そして4.6ミリリットル の0.1Mグリシン,2%酢酸pH2.2で結合IgGを溶離させた。溶離画分を集め、存在 するIgGの量を280nmの吸光度で測定した。これらのビーズの結果を表Aに示す。比較例2 この例は、従来技術に従い比較例1と同様にしてプロテインAをEmphaze(商 標)ビーズにカップリングするものであるが、但し、カップリング溶液は、硫酸 ナトリウム及びリン酸緩衝液(pH7.5)の他に、カップリング競争体、0.5Mトリス (ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)を含有するものとした。 (比較例1に記載したように)カップリング反応とIgG結合能を評価した結果 を表Aに示す。実施例3 この例は、比較例1と直接比較するものとして、プロテインAをEmphaze(商 標)ビーズにカップリングする本発明の2段階法を説明するものである。こうし て、最終溶液条件は比較例1の条件と同じであるが、第一段階における反応混合 物のイオン強度に違いがあ る。第二段階において、反応混合物のイオン強度を増加させる。15ミリリットル のスクリューキャップ式ポリプロピレンチューブに乾燥Emphaze(商標)ビーズ5 0ミリグラムを含む三つの試料に、0.5ミリリットルのプロテインA溶液(0.05M N aH2PO4 1ミリリットル当たり8ミリグラム)を室温で加え、そのビーズを15分間 水和させた。次いで、第二段階において、2.0ミリリットルの1.5M Na2SO4,0.12 5M NaH2SO4(pH7.5)を加え、実施例1と同様の攪拌をさらに60分間継続した。比 較例1と同様にカップリング反応とIgG結合能を評価し、その結果を表Aに示す 。実施例4 この例は、比較例2と直接比較するものとして、プロテインAをEmphaze(商 標)ビーズにカップリングする本発明の2段階法を説明するものである。第二段 階において、反応混合物のイオン強度を増加させ、アズラクトンを不活化するカ ップリング競争体を添加し、そしてpHを上昇させる。この方法は実施例3の方法 と似ているが、プロテインAは0.05M酢酸ナトリウム(pH5.0)に含有させ、また第 二段階で添加した溶液は硫酸ナトリウム及びリン酸緩衝液(pH7.5)の他に0.5M TR ISを含有するものとした。比較例1と同様にプロテインAのカップリング反応と IgG結合能を測定し、その結果を表Aに示す。比較例5 この例は、プロテインAをEmphaze(商標)ビーズにカップリングする際に、 第一段階と第二段階との間でpHだけを変化させた本発明の2段階法を採用したも のである。これが比較例である理由は、実施例3及び実施例4とは異なるpHを使 用したこと、及び第一段階から第二段階にかけてpHを変化させただけではプロテ インAには作用しないことである。この方法は実施例3の方法と似ているが、プ ロテインAは0.05M酢酸ナトリウム(pH5.0)に含有させ、また第二段階は0.125Mホ ウ酸溶液(pH9.5)を使用するものとした。比較例1と同様にプロテインAのカッ プリング反応を測定し、その結果を表Aに示す。 本発明の2段階法(実施例3及び4)の官能効率は、従来技術の1段階法(比較 例1及び2)と比較して、どちらも増加した。その増加分は22%〜62%であった 。また、第二段階においてアズラクトンクエンチャーを添加したこととイオン強 度を増大させたことの付加効果もあった。その増加分は32%であった。比較例6及び実施例7 これらの例は、比較例6の従来技術による方法と実施例7の本発明による方法 との異なるカップリング法から得られたタンパク質の分布を測定するために、蛍 光標識されたプロテインAをカップリングしたEmphaze(商標)ビーズの調製を 説明するものである。プロテインAをJ.Immunological Methods 50,193-204(1 982)に記載のTitusらの方法によってTexas Red(Sigma Chemical Company)と組み 合わせて、PBS中の5mg/ml溶液を得た。これを未標識のプロ テインAと混合して最終濃度を25mg/mlとした。次いで、この溶液を希釈して、 比較例6には比較例1に記載の方法に従い、また実施例7には実施例4に記載の 方法に従い、20ミリグラムのビーズと全部で1.0ミリリットルの溶液を用いてEmp haze(商標)ビーズへカップリングした。(ビーズ1ml当たりに正規化した)カ ップリングしたプロテインAの量及びカップリング効率は、比較例1及び実施例 4で未標識プロテインAについて得られた値と本質的に同じであることがわかっ た。 次いで、これらビーズの試料をJB4-Plus埋封媒体(Polysciences,Warrington ,PA)中に流延し、そしてガラスナイフで厚さ約4μmのセクションに区分した 。次いで、これらを搭載し、倍率500×で蛍光条件下で検査し、そして写真撮影 した。第1図及び第2図は、Emphaze(商標)ビーズへカップリングされたプロ テインAの空間分布が顕著に異なることを示している。どちらの調製物も全プロ テインA含有量は同じであるため、第1図(比較例6のビーズ)のプロテインA の「ハロ」形分布は、第2図(実施例7のビーズ)のより均一な分布よりもリガ ンドが著しく狭い領域に濃縮されていることを示唆している。プロテインAは、 ビーズの幾何中心から35%以内に含まれるビーズの内部表面に、カップリングさ れたプロテインAの量の70%以上がカップリングされるように、ビーズにカップ リングされている。比較例8及び実施例9 これらの例は、プロテインAをカップリングさせたEmphaze(商標)ビーズに 結合した蛍光標識ヒトIgGの空間分布を測定する方法を説明するものである。比 較例1及び実施例4のビーズ約100マイクロリットルのアリコートをFITC標識ヒ トIgG(Sigma Chemical社)、0.5ミリリットルのPBS中約1.5ミリグラムと共に室温 で一晩イン キュベートした。次いで、ビーズ試料をそれぞれ2.0ミリリットルのPBSで五回洗 浄し、結合しなかった抗体を除去した。 次いで、これらのビーズを比較例6及び実施例7に記載のように顕微鏡観察用 に調製した。これらのビーズの光学顕微鏡写真を第3図及び第4図に見ることが できる。ここで、結合したリゲートの分布は第1図及び第2図のカップリングさ れたリガンドと同様である。このことは、第2図で認められたより均一に分布し たプロテインAリガンドが、「ハロ」分布したプロテインA(第1図及び第3図 )よりも均一に分布した結合IgGリゲート(第4図)並びに比較例1のビーズの 低いIgG結合能よりも高い結合能をもたらすことを示唆している。このことはま た、本発明のカップリング法が、得られる生物学的活性支持体の官能効率を決め ることができるリガンドの空間分布に影響を与えられることを確認するものでも ある。こうして、この例では、支持体は実質的に球形粒子であり、そしてその粒 子の全半径の70%に当たる半径以内に含まれる内部表面にカップリングされたリ ガンドにリゲートが結合されている。リガンドは、多孔質支持体の内部表面への カップリングされたリガンドの透過率が約70%になるように多孔質ビーズにカッ プリングされている。比較例10 この例は、従来技術の1段階法を採用してプロテインAを臭化シアンで活性化 したSepharose(商標)アガロースへカップリングする方法を説明するものであ る。CNBr−活性化Sepharose(商標)4B(Pharmacia LKB,Biotechnology AB,Up psala,Sweden)は、製造業者の指示書に従い調製し、ゲル0.6ミリリットルに相 当するスラリーのアリコートを15ミリリットルのスクリューキャップ式ポリプロ ピレンチューブに入れた。上澄みの緩衝液を除去した後、0.5MNaHCO3 pH8.5中そ の1ミリリットル当たり1.0ミリグラムのプロ テインAを含む溶液3.75ミリリットルを加え、そしてその混合物を転倒式回転器 で室温で全75分間攪拌した。その後、比較例1と同様にそのスラリーを1200×g で5分間遠心分離し、そしてその上澄液を分離してプロテインAのカップリング 量を定量した。結果を表Bに示す。そのゲルを4.0ミリリットルの3Mエタノール アミン(pH9.0)に再懸濁させ、室温で一晩(約18時間)攪拌した。その後、その ゲルをPBS、1M NaCl PBS溶液及びPBSを各8ミリリットル使用して逐次洗浄した 。 次いで、これらのビーズを比較例1の方法によってカップリングしたプロテイ ンAの結合能について評価した。結果を表Bに示す。比較例11 この例は、第一段階から第二段階にかけてpHのみを調整した2段階法を採用し て、臭化シアンで活性化したSepharose(商標)へプロテインAをカップリング する方法を説明するものである。比較例10に記載したようにCNBr−活性化Sephar ose(商標)4Bのスラリーアリコート(0.6ミリリットル)を調製し、そして1ミリ リットル当たり5.0ミリグラムのプロテインAを含む溶液0.75ミリリットル及び0 .05M酢酸ナトリウム(pH5.0)と4℃で15分間反応させた。第二段階において3.0ミ リリットルの0.625M重炭酸ナトリウム(pH8.5)を添加し、そしてその反応混合物 を転倒式回転器で室温でさらに60分間攪拌した。次いで、その混合物を比較例10 と同様に処理して、カップリングしたプロテインAの量とその結合能を測定した 。結果を表Bに示す。比較例12 この例は、比較例10に類似した従来技術の1段階法であるが、但しカップリン グ溶液が1.0M Na2SO4,0.5M NaHCO3(pH8.5)を含むことが異なる方法で、臭化シ アンで活性化したSepharose(商標) へプロテインAをカップリングする方法を説明するものである。比較例1に記載 したように測定したプロテインAのカップリング結果と結合能を表Bに示す。実施例13 この例は、実施例11に類似した本発明の2段階法であるが、但し第二段階で用 いた溶液が1.25M Na2SO4,0.625M NaHCO3(pH8.5)を含むことが異なる方法により 、臭化シアンで活性化したSepharose(商標)へプロテインAをカップリングす る方法を説明するものである。比較例1に記載したように測定したプロテインA のカップリング結果と結合能を表Bに示す。比較例14 この例は、比較例10に類似した1段階法であるが、但しカップリング溶液が1. 0M Na2SO4,0.5M NaHCO3,0.4M TRIS(pH8.5)を含むことが異なる方法によって、 臭化シアンで活性化したSepharose(商標)へプロテインAをカップリングする 方法を説明するものである。比較例1に記載したように測定したプロテインAの カップリング結果と結合能を表Bに示す。実施例15 この例は、実施例11に類似した本発明の2段階法であるが、但し第二段階で用 いた溶液が1.25M Na2SO4,0.625M NaHCO3,0.5M TRIS(pH8.5)を含むことが異 なる方法により、臭化シアンで活性化したSepharose(商標)へプロテインAを カップリングする方法を説明するものである。比較例1に記載したように測定し たプロテインAのカップリング結果と結合能を表Bに示す。 2段階法(実施例13及び実施例15)によると、それらの対応する1段階法(そ れぞれ比較例12及び比較例14)と個別に比べて官能効率が向上する。実施例13及 び実施例15の官能効率の増加分は、それぞれ比較例12及び比較例14に対して7% 及び12%である。これらの本発明の2段階法は、製造業者推奨の条件下で1段階 又は2段階法(比較例10及び11)のどちらのカップリングよりも優れた結果を生 み出すことがわかる。TRISを存在させた1段階法(比較例14)のカップリング効 率はTRISを存在させた2段階法(実施例15)よりも顕著に低いが、どちらもCNBr −活性化Sepharose(商標)4BへプロテインAをカップリングした他の例よりも 低い。しかしながら、実施例15から比較例14にかけて官能効率は高い。実施例16 1mgの7D7B10-Mab(American National Red Crossから入手)を125mgのEmphaze (商標)ビーズと共にpH4.0でインキュベートし、その溶液を0.5M Trisの存在下 、4℃で10分間ビーズに浸透させた。0.5M Trisによる最初の10分間のインキュ ベーション後、塩濃度を pH4.0で0.8M Na2SO4に高め、4℃で10分間ビーズに浸透させた。次いで、1N NaO Hを数滴加えてpHを9.0に上昇させた。pH9.0における反応を4℃で40分間進行させ た。透過/拡散反応の時間は4℃で全体で60分とした。上澄液をピペットで除去 した。残存する反応部位を、0.05Mピロリン酸ナトリウム中に1.0Mのエタノール アミンを含む溶液4ml(pH9.3)を用いて室温で30分かけて遮断した。ビーズを沈降 させ、そして上澄液をピペットで除去した。そのビーズにさらに4mlの遮断溶液 を混合し、室温で60分間インキュベートした。第二遮断段階完了後、カラム体積 の4倍量の0.5M NaClでビーズを洗浄し、そしてタンパク質免疫吸着のためにロ ーディングバッファーで平衡化した。アズラクトンに対する7D7B10-Mabのカップ リング効率は70%を上回った。pH6.5で3mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM EDT Aに0.07又は0.7mgの組換えヒトプロテインCを含む溶液をバッチ式で装填し、そ して4℃で7D7B10-Mab:アズラクトンビーズを含有する1.0cm×10.0cm(長さ)のガ ラスクロマトグラフィーカラムの中で線速度1cm/分でカラム溶離した。プロテ インCは、4.0mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM CaCl2(pH6.5)により線速度1 cm/分において免疫吸着体から溶離した。免疫吸着官能効率は約16%であった。 この実施例16の結果は、第一段階と第二段階の間のpH調整がカップリングを起こ させなかった比較例5(プロテインA)の結果を比較することができる。実施例17 10mgの7D7B10-Mabを125mgのEmphaze(商標)ビーズと共にpH4.0でインキュベ ートし、その溶液を0.5M Trisの存在下、4℃で10分間ビーズに浸透させた。0.5 M Trisによる最初の10分間のインキュベーション後、塩濃度をpH4.0で0.8M Na2S O4に高め、4℃で10分間ビーズに浸透させた。次いで、1N NaOHを数滴加えてpH を9.0に上昇させた。pH9.0における反応を4℃で40分間進行させた。透過/拡散 反応の時間は4℃で全体で60分とした。上澄液をピペットで除去した。残存する 反応部位を、0.05Mピロリン酸ナトリウム中に1.0Mのエタノールアミンを含む溶 液4ml(pH9.3)を用いて室温で30分かけて遮断した。ビーズを沈降させ、そして上 澄液をピペットで除去した。そのビーズにさらに4mlの遮断溶液を混合し、室温 で60分間インキュベートした。第二遮断段階完了後、カラム体積の4倍量の0.5M NaClでビーズを洗浄し、そしてタンパク質免疫吸着用のローディングバッファ ーで平衡化した。アズラクトンに対する7D7B10-Mabのカップリング効率は70%を 上回った。pH6.5で3mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM EDTAに0.07又は0.7mg の組換えヒトプロテインCを含む溶液をバッチ式で装填し、そして4℃で7D7B10 -Mab:アズラクトンビーズを含有する1.0cm×10.0cm(長さ)のガラスクロマトグラ フィーカラムの中で線速度1cm/分でカラム溶離した。プロテインCは、pH6.5に おいて4.0mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM CaCl2により線速度1cm/分におい て免疫吸着体から溶離した。免疫吸着官能効率は約16%であった。実施例18 1mgの7D7B10-Mabを125mgのEmphaze(商標)ビーズと共に0.5M Trisの存在下 、pH4.0で、4℃において10分間インキュベートした。0.5M Trisによる最初の10 分間のインキュベーション後、1N NaOHを数滴加えてpHを9.0に上昇させた。pH9. 0における反応を4℃で50分間進行させた。透過/拡散反応の時間は4℃で全体 で60分とした。上澄液をピペットで除去した。残存する反応部位を、0.05Mピロ リン酸ナトリウム中に1.0Mのエタノールアミンを含む溶液4ml(pH9.3)を用いて室 温で30分かけて遮断した。ビーズを沈降させ、そして上澄液をピペットで除去し た。7D7B10-Mabのカップ リング効率は50%を上回った。そのビーズにさらに4mlの遮断溶液を混合し、室 温で60分間インキュベートした。第二遮断段階完了後、カラム体積の4倍量の0. 5M NaClでビーズを洗浄し、そしてタンパク質免疫吸着用のローディングバッフ ァーで平衡化した。pH6.5で2.0mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM EDTAに0.07 又は0.7mgの組換えヒトプロテインCを含む溶液をバッチ式で装填し、そして4 ℃で7D7B10-Mab:アズラクトンビーズを含有する1.0cm×10.0cm(長さ)のガラス クロマトグラフィーカラム中で線速度1cm/分でカラム溶離した。プロテインC は、pH6.5において4.0mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM CaCl2により線速度1 cm/分において免疫吸着体から溶離した。免疫吸着官能効率は約14%であった。実施例19 10mgの7D7B10-Mabを125mgのアズラクトンビーズと共に0.5M Trisの存在下、pH 4.0で4℃において10分間インキュベートした。0.5M Trisによる最初の10分間の インキュベーション後、1N NaOHを数滴加えてpHを9.0に上昇させた。pH9.0にお ける反応を4℃で50分間進行させた。透過/拡散反応の時間は4℃で全体で60分 とした。上澄液をピペットで除去した。残存する反応部位を、0.05Mピロリン酸 ナトリウム中に1.0Mのエタノールアミンを含む溶液4ml(pH9.3)を用いて室温で30 分かけて遮断した。ビーズを沈降させ、そして上澄液をピペットで除去した。7D 7B10-Mabのカップリング効率は50%を上回った。そのビーズにさらに4mlの遮断 溶液を混合し、室温で60分間インキュベートした。第二遮断段階完了後、カラム 体積の4倍量の0.5M NaClでビーズを洗浄し、そしてタンパク質免疫吸着用のロ ーディングバッファーで平衡化した。pH6.5で2.0mlの0.125M Tris,0.1M NaCl, 25mM EDTAに0.07又は0.7mgの組換え ヒトプロテインCを含む溶液をバッチ式で装填し、そして4℃で7D7B10-Mab: ア ズラクトンビーズを含有する1.0cm×10.0cm(長さ)のガラスクロマトグラフィ ーカラム中で線速度1cm/分でカラム溶離した。プロテインCは、pH6.5において 4.0mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,25mM CaCl2により線速度1cm/分において免疫 吸着体から溶離した。免疫吸着官能効率は約14%であった。実施例20 20mgの12A8-Mabを350mgのEmphaze(商標)ビーズと共に0.5M Trisの存在下、p H4.0で、4℃において10分間インキュベートした。0.5M Trisによる最初の10分 間のインキュベーション後、塩濃度をpH4.0で0.8M Na2SO4に高め、4℃で10分間 ビーズに浸透させた。次いで、1N NaOHを数滴加えてpHを9.0に上昇させた。pH9. 0における反応を4℃で40分間進行させた。透過/拡散反応の時間は4℃で全体 で60分とした。上澄液をピペットで除去した。残存する反応部位を、0.05Mピロ リン酸ナトリウム中に1.0Mのエタノールアミンを含む溶液10ml(pH9.3)を用いて 室温で30分かけて遮断した。ビーズを沈降させ、そして上澄液をピペットで除去 した。12A8-Mabのカップリング効率は70%を上回った。そのビーズにさらに10ml の遮断溶液を混合し、室温で60分間インキュベートした。第二遮断段階完了後、 カラム体積の4倍量の0.5M NaClでビーズを洗浄し、そしてタンパク質免疫吸着 用のローディングバッファーで平衡化した。pH6.5で30mlの0.125M Tris,0.1M N aCl,25mM EDTAに3.0mgの組換えヒトプロテインCを含む溶液を、12A8-Mab:アズ ラクトンビーズを含有する1.0cm×10.0cm(長さ)のガラスクロマトグラフィー カラム中に4℃において線速度1cm/分でカラム装填した。プロテインCは、pH1 0.0で、15.0mlの0.1M NaHCO3,0.15M NaClにより線速度1cm/分において免疫吸 着体から溶離し た。免疫吸着官能効率は25%であった。実施例21 750mgの12A8-Mab(American National Red Crossから入手)を24gのアズラクト ンビーズと共に0.5M Trisの存在下、pH4.0で、4℃において10分間インキュベー トした。0.5M Trisによる最初の10分間のインキュベーション後、塩濃度をpH4.0 で0.8M Na2SO4に高め、4℃で10分間処理した。次いで、1N NaOHを数滴加えてpH を9.0に上昇させた。pH9.0における反応を4℃で40分間進行させた。透過/拡散 反応の時間は4℃で全体で60分とした。上澄液をピペットで除去した。残存する 反応部位を、0.05Mピロリン酸ナトリウム中に1.0Mのエタノールアミンを含む溶 液240ml(pH9.3)を用いて室温で30分かけて遮断した。ビーズを沈降させ、そして 上澄液をピペットで除去した。12A8-Mabのカップリング効率は70%を上回った。 そのビーズにさらに240mlの遮断溶液を混合し、室温で60分間インキュベートし た。第二遮断段階完了後、カラム体積の4倍量の0.5M NaClでビーズを洗浄し、 そしてタンパク質免疫吸着用のローディングバッファーで平衡化した。pH8.0で6 00mlの0.125M Tris,0.1M NaCl,15mM MgCl2に125mgの組換えヒトプロテインC を含む溶液を、4℃で12A8-Mab:アズラクトンビーズを含む5.0cm×50.0cm(長さ )のガラスクロマトグラフィーカラム中に1cm/分の線速度でカラム装填した。 プロテインCは、pH10.0で、210mlの0.1M NaHCO3,0.15M NaClにより線速度1cm /分において免疫吸着体から溶離した。免疫吸着官能効率は25%であった。 実施態様が同定され例示されたが、以下の請求の範囲とその均等物が本発明の 範囲を提供するものである。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1994年9月26日 【補正内容】 請求の範囲(請求の範囲翻訳文第45頁第25行〜第47頁) 請求の範囲 5.多孔質支持体へリガンドがカップリングする空間分布を制御するための手 段を提供し、且つ前記多孔質支持体の内部表面と外部表面とにリガンドを共有結 合カップリングさせる、請求の範囲1に記載の方法。 6.段階(b)のカップリング条件において濃度範囲0.1M〜10Mのカップリング競 争体を使用する、請求の範囲1〜5のいずれか一つに記載の方法。 7.多孔質支持体がアズラクトン官能性である、請求の範囲1に記載の方法。 8.段階(a)のティーレモジュラスを段階(b)よりも相対的に低くする、請求の 範囲1に記載の方法。 9.多孔質支持体中への拡散が制限されているため或いは多孔質支持体にカッ プリングされたリガンドに結合する際の立体効果のため他の方法では悪影響が及 ぼされるリゲートの結合方法において、 (1)請求の範囲1〜8のいずれか一つに記載の方法の段階(a)及び段階(b)に従 い多孔質支持体にリガンドをカップリングさせる段階と、 (2)空間的に分布しているリガンドへリゲートを結合させる段階とを含む前記 方法。 10.請求の範囲1〜8のいずれか一つに記載の方法により製造された誘導体化 された多孔質支持体。 11.カップリングされたリガンド量の30%以上が多孔質支持体の幾何中心から 70%以内に含まれる内部表面にカップリングされるよ うに、アズラクトン官能性の多孔質支持体にカップリングされたリガンドを含む 誘導体化された多孔質支持体。 12.80%以上のカップリング効率で直接反応性の多孔質支持体にカップリング されたプロテインAを含み且つ結合性免疫グロブリンに対する官能効率が結合免 疫グロブリン/カップリングされたプロテインAで約3.0よりも高い、請求の範 囲11に記載の誘導体化された多孔質支持体。 13.70%以上のカップリング効率で直接反応性の多孔質支持体にカップリング された抗体を含み且つリゲートタンパク質と抗体とのモル比2:1における結合 性リゲートタンパク質に対する官能効率が約20%よりも高い、請求の範囲11に記 載の誘導体化された多孔質支持体。 14.支持体が粒子である、請求の範囲11〜13のいずれか一つに記載の誘導体化 された多孔質支持体。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年4月19日 【補正内容】 1)明細書 国際出願明細書第4頁(明細書翻訳文第5頁第1行〜第6頁第8行「これらど ちらの…ことにある。」) これらどちらの場合においても、米国特許第4,775,714号明細書(Hermannら)の 実施例5〜7に記載されたものを除いては、反応処理中に反応条件を変更するも のはなかった。その場合、塩の逐次添加はリガンド溶液と支持体とを一緒にした 後であっても40℃、40時間の反応を開始する前であった。 国際特許出願公開第WO-A-8 907 618号公報は、「ワンポット」系を利用して多 糖類の存在下でモノマーを重合させた後にその多糖類のヒドロキシ基を形成され たポリマーに結合させる方法で変性した多糖類支持体のアフィニティーマトリッ クスの製造方法について記載している。結合工程で用いられる温度は、モノマー の重合に用いられる温度よりも高い。 発明の概要 本発明は、多孔質支持体内表面にカップリングされたリガンドとしての生物学 的に活性な物質の官能効率を意外なほど高める迅速な共有結合固定化法に関する 。本発明の方法は、リガンドを支持体表面にカップリングさせる前に支持体内部 に効果的に分布させるものである。この方法は、反応条件が工程間で変更される 2段階カップリング法を採用するものであり、また工程間で固定化剤を添加しな いことが好ましい。 結果として、リガンドによって誘導体化された支持体は、標的となる生物学的 活性物質との官能効率を最適化する。 この方法の第一段階は、条件又はリガンドと多孔質支持体との他の反応を抑制 することで、リガンドが支持体中に入りその内部で拡散する速度を反応速度に対 して相対的に高めることである。この方法の第二段階は、リガンドが支持体に迅 速に、すなわち約4時間以内にカップリングするようにカップリング条件を高め て、リガンドがカップリングにとって望ましい位置から移動してしまう前にリガ ンドを支持体にカップリングさせることである。 本発明の方法は、別法ではリガンドの生物活性を阻害又は低下させてしまう表 面付近への集中を回避するリガンドカップリングを達成する。本発明の方法で調 製された誘導体化支持体表面にカップリングされたリガンドは、従来知られてい る方法で誘導体化された支持体よりも空間的に著しく均一に分布している。本発 明によって得られた誘導体化支持体は、従来既知の方法を採用した場合の約1.25 倍〜10倍高い官能効率を達成する。 本発明の特徴は、官能効率を最適化するようなリガンドカップリングのゆるさ にある。 本発明の別の特徴は、支持体上にカップリングするためのリガンドのような貴 重な又は高価な生物学的活性物質の利用効率を高めることにある。 2)請求の範囲(請求の範囲翻訳文第45頁〜第46頁第22行) 請求の範囲 1.多孔質支持体の内部にリガンドをカップリングさせる方法であって、 (a)リガンドを多孔質支持体中に拡散させる段階と、 (b)条件を変更して前記リガンドを前記多孔質支持体へ迅速に共有結合カップ リングさせる段階とを含み、 段階(a)におけるリガンドのカップリング速度を段階(b)におけるリガンドのカ ップリング速度よりも低くし、且つ 段階(a)から段階(b)へ移る際に変更される条件として、pHの上昇、イオン濃度 の増加若しくは温度上昇又はこれらの組合せを含む前記方法。 2.段階(a)の拡散条件のpHが段階(b)のカップリング条件のpHよりも低く、 段階(a)の拡散条件のpHが約3〜約7の範囲にあり、そして 段階(b)のカップリング条件のpHが約7〜約10の範囲にある、請求の範囲1に 記載の方法。 3.拡散段階(a)のイオン濃度が段階(b)のカップリング条件のイオン濃度より も低く、そして 段階(a)から段階(b)へのイオン濃度の変化量が約0.5M〜約1.5Mの範囲にある、 請求の範囲1に記載の方法。 4.段階(a)の温度が段階(b)の温度よりも低く、そして 段階(a)から段階(b)への温度の変化量が約10℃〜約35℃の範囲にある、請求の 範囲3に記載の方法。 5.多孔質支持体へリガンドがカップリングする空間分布を制御 するための手段を提供し、且つ前記多孔質支持体の内部表面と外部表面とにリガ ンドを共有結合カップリングさせる、請求の範囲1に記載の方法。 6.段階(b)のカップリング条件において濃度範囲0.1M〜10Mのカップリング競 争体を使用する、請求の範囲1〜5のいずれか一つに記載の方法。 7.多孔質支持体がアズラクトン官能性である、請求の範囲1に記載の方法。 8.段階(a)のティーレモジュラスを段階(b)よりも低くする、請求の範囲1に 記載の方法。 9.多孔質支持体中への拡散が制限されているため或いは多孔質支持体にカッ プリングされたリガンドに結合する際の立体効果のため他の方法では悪影響が及 ぼされるリゲートの結合方法において、 (1)請求の範囲1〜8のいずれか一つに記載の方法の段階(a)及び段階(b)に従 い多孔質支持体にリガンドをカップリングさせる段階と、 (2)空間的に分布しているリガンドへリゲートを結合させる段階とを含む前記 方法。 10.請求の範囲1〜8のいずれか一つに記載の方法により製造された誘導体化 された多孔質支持体。 11.カップリングされたリガンド量の30%以上が多孔質支持体の幾何中心から 70%以内に含まれる内部表面にカップリングされるように、アズラクトン官能性 の多孔質支持体にカップリングされたリガンドを含む誘導体化された多孔質支持 体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベランダー,ウィリアム エイチ. アメリカ合衆国,バージニア 24060,ブ ラックスバーグ,クラフト ドライブ 1900,スウィート 107 (72)発明者 ミルブラス,ディーン エス. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.多孔質支持体の内部にリガンドをカップリングさせる方法であって、 (a)リガンドを多孔質支持体中に拡散させる段階と、 (b)条件を変更して前記リガンドを前記多孔質支持体へ迅速に共有結合カップ リングさせる段階とを含み、 段階(a)におけるリガンドのカップリング速度を段階(b)におけるリガンドのカ ップリング速度よりも低くし、且つ 段階(a)から段階(b)へ移る際に変更される条件として、pHの上昇、イオン濃度 の増加若しくは温度上昇又はこれらの組合せを含む前記方法。 2.段階(a)の拡散条件のpHが段階(b)のカップリング条件のpHよりも低く、 段階(a)の拡散条件のpHが約3〜約7の範囲にあり、そして 段階(b)のカップリング条件のpHが約7〜約10の範囲にある、請求の範囲1に 記載の方法。 3.段階(a)の拡散条件のイオン濃度が段階(b)のカップリング条件のイオン濃 度よりも低く、そして 段階(a)から段階(b)へのイオン濃度の変化量が約0.5M〜約1.5Mの範囲にある、 請求の範囲1に記載の方法。 4.段階(a)の温度が段階(b)の温度よりも低く、そして 段階(a)から段階(b)への温度の変化量が約10℃〜約35℃の範囲にある、請求の 範囲3に記載の方法。 5.多孔質支持体へリガンドがカップリングする空間分布を制御するための手 段を提供し、且つ前記多孔質支持体の内部表面と外部表面とにリガンドを共有結 合カップリングさせる、請求の範囲1に 記載の方法。 6.段階(b)のカップリング条件において濃度範囲0.1M〜10Mのカップリング競 争体を使用する、請求の範囲1〜5のいずれか一つに記載の方法。 7.多孔質支持体がアズラクトン官能性である、請求の範囲1に記載の方法。 8.段階(a)のティーレモジュラスを段階(b)よりも相対的に低くする、請求の 範囲1に記載の方法。 9.多孔質支持体中への拡散が制限されているため或いは多孔質支持体にカッ プリングされたリガンドに結合する際の立体効果のため他の方法では悪影響が及 ぼされるリゲートの結合方法において、 (1)請求の範囲1〜8のいずれか一つに記載の方法の段階(a)及び段階(b)に従 い多孔質支持体にリガンドをカップリングさせる段階と、 (2)空間的に分布しているリガンドへリゲートを結合させる段階とを含む前記 方法。 10.請求の範囲1〜8のいずれか一つに記載の方法により製造された誘導体化 された多孔質支持体。 11.カップリングされたリガンド量の30%以上が多孔質支持体の幾何中心から 70%以内に含まれる内部表面にカップリングされるように、直接反応性の多孔質 支持体にカップリングされたリガンドを含む誘導体化された多孔質支持体。 12.80%以上のカップリング効率で直接反応性の多孔質支持体にカップリング されたプロテインAを含み且つ結合性免疫グロブリンに対する官能効率が結合免 疫グロブリン/カップリングされたプロテインAで約3.0よりも高い誘導体化さ れた多孔質支持体。 13.70%以上のカップリング効率で直接反応性の多孔質支持体に カップリングされた抗体を含み且つリゲートタンパク質と抗体とのモル比2:1 における結合性リゲートタンパク質に対する官能効率が約20%よりも高い誘導体 化された多孔質支持体。 14.リガンドが多孔質支持体にアズラクトン官能性反応部位を介してカップリ ングしている、請求の範囲11〜13のいずれか一つに記載の誘導体化された多孔質 支持体。
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