JPH09506022A - トロカール装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 トロカール装置（１０）は、トロカール管（１１）と、トロカールプランジャ（１２）と、患者とは反対側のトロカール管（１１）の端部に形成された弁機構（１３）とを備えて成る。トロカール管（１１）は、螺旋部材（２２）により安定化される可撓性を有する材料から製造される。トロカール管（１１）は、トロカールプランジャ（１２）がトロカール管（１１）に挿入された状態で、円形の肩部（１５）に支持され得る患者に隣接する端部のテーパ（２１）を有する。トロカール管（１１）は、矢印（２３）の方向に屈曲可能であり、矢印（２４）の方向に伸長可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 トロカール装置 本発明は、管腔を画成する可撓性を有するトロカール管と、トロカールプラン ジャと、患者とは反対側のトロカール管の端部に形成された弁機構とを有するト ロカール装置に関する。 この種のトロカール装置は、DE-OS 43 12 147から当技術分野で公知である。 これらのトロカール装置は、錆ない鋼鉄やその他の剛性の材質から製造される栓 子と、PTFG、ポリウレタン又はPVCなどのプラスチックから製造されるカニュー レを備えて成る。この種のプラスチックから製造されるカニューレは、開口した 遠位端部及び近位端部を有し、その内径を増大させなくても体腔内にカニューレ を通して湾曲した外科器具を導入するのを容易にするために可撓性を有している 。 DE-OS 41 34 655から当技術分野で公知なのは、より外側の断面を有するマン ドリンとより内側の断面を有するシャフトであって、カニューレを組識内に導入 するときに、カニューレを「運び」その部材の変位を回避しながらそれを伸長す るために、マンドリンにかかる圧力によって、マンドリンのテーパとシャフトの テーパ間の接触が容易になるように、シャフト先端の近傍にテーパが形成された 非外傷性カニューレである。 DE-OS 43 12 147のトロカール装置は、基本的に中空の身体 領域に湾曲した手術器具を導入するのに適している。しかし、手術器具によって 、組織内でトロカール管の前後動又は変位が発生する可能性がある。このため、 トロカール管は、特に、非常に強く湾曲した器具が導入される時には、組織内に しっかり固定される必要がある。 したがって、本発明の目的は、組織内におけるトロカール管の固定が改善され るように従来の可撓性トロカール装置をさらに改良し、また、強く湾曲した器具 のトロカール管内への導入を可能にすることを保証することである。 この目的は、本発明によれば、トロカール管が軸方向長さに関して伸長可能で あり、トロカール管が患者に隣接する端部でテーパ状になり、該テーパがトロカ ールプランジャの先端の円形の段又は円錐形の部分と係合し、該トロカールプラ ンジャが弁機構の弁ハウジングとの接続に適合していることにおいて達成される 。 テーパは、トロカールプランジャの先端領域における密接に連結した着座が可 能なように形成される。このようにして、テーパがトロカールプランジャの先端 の円形の段又は円錐形の部分と係合する。連動結合により、トロカール管を押し たり位置決めしたりする方向と逆にはたらく軸方向の力を受容可能になる。患者 とは反対側のトロカール管の端部に弁ハウジングに着座可能なフランジが形成さ れている。該フランジは、フランジの材中のインレー（inlays）により又は支持 リングにより強化 可能であり、軸方向に変位しないように弁ハウジング内に支持される。本発明の 更なる態様においては、トロカール管は回転可能に弁ハウジング内に支持するこ ともできるであろう。 この技術的教示により構成されるトロカールは、トロカール管が限定された仕 方でトロカールプランジャで初荷重を与え(pretension)得るという利点を有する 。したがって、トロカール管の容認できない過度の伸長を防止することができる 。トロカール管が初荷重を与えられた(pretensioned)場合には、トロカール管は 、例えば、弁ハウジングを介してトロカールプランジャに着脱可能に結合され得 る。この目的で、トロカール管は、トロカールプランジャの円形の段に支持され 、好ましくは、器械に近接した端部を介して他方の側がトロカールプランジャに 付着される。トロカールプランジャシャフトがその先端より細い場合は、トロカ ールプランジャは、トロカール管内で、トロカールプランジャの先端がトロカー ル管のテーパに連結するまで容易に摺動させることが可能である。 本発明により構成されるトロカールのもう一つの利点は、トロカール管の断面 がトロカール管を伸長したときに縮小されるという点である。トロカールプラン ジャをトロカール管から抜き出した後では、トロカール管は、再び収縮し、それ により短くなる。このようにして、トロカール管の断面は、増大される。この断 面における増大によりトロカール管が組織に固定される強度が増大する。このよ うにして、組織内における管の外傷作 用を低減し、トロカール管の組織内への付着又は固定が大きく増大し、手術中の トロカール管の滑りが防止される。 組織内におけるトロカール管の固定が改善されることにより、中空の身体領域 からガスが不意に漏れることも防止される利点がある。 本発明に係るトロカール装置は、大きな軸方向に向けられた力がトロカール管 ブッシングの先端に作用した場合にもトロカール管が圧縮されることなく導かれ るという利点がある。組織層への挿入時、トロカールプランジャは、配置し押し 込む方向と逆の方向にトロカール管を変位させることなく、トロカール管がトロ カールプランジャに沿って運ばれる。トロカール管とトロカールプランジャが本 発明により互いに適合させられた場合は、軸方向に向けられた力に関して不十分 な強さの剛性しか持たない管シャフトも位置決めすることが可能である。 トロカール管が、半径方向の力の適切な受容に適合させられている弾性を有す る管状の材料で製造されている場合は、シャフト領域ならびに弁領域の両方にお いてゴム弾性を有する一つの又は複数のシールリングを介して気密性を保証しト ロカール管に沿って管腔が狭くなる危険を首尾良く防止することが可能である。 シャフト材を選択する時に、トロカールプランジャが引き抜かれる時に屈曲して 、管腔が変わらないで湾曲した器具の導入中の容認できない挫屈を防止しながら 、強く湾曲した器具さえも受納するトロカール管を設けることができる。 本発明の好ましい態様においては、トロカール管は、個々の螺旋の巻きが互い に離れている弾性材で被覆された螺旋部材として構成され、該弾性材は、トロカ ール管の軸方向長さに沿う個々の螺旋の巻き間の中間の隙間を塞ぐ。 螺旋部材は、良好な低摩擦特性を有する弾性材を用いて被覆された螺旋状ワイ ヤばねとして構成することができる。螺旋ワイヤは、器具を挿入するときの困難 を回避するために屈曲されたときに、トロカール管の管腔が、容認できないほど 変化することを信頼性よく防止する。螺旋部材は、患者と隣接する自由端部を、 トロカール管の全長に沿う残りのワイヤインサートがそうであるように、組織が 感受しないプラスチックを用いて被覆されたリングとして構成することができる 。ワイヤインサートは、任意の構成のものが可能であり、必ずしも螺旋ばねとし て構成しなければならないものではない。 本発明の更なる構成においては、トロカールプランジャは、非作動状態のトロ カール管よりも大きい軸方向長さを有する。 これは、トロカール管が挿入に先立って伸長可能であるという利点を有する。 トロカールプランジャの断面の直径がトロカール管より小さければ、トロカール 管は、軸方向に伸長されたときに直径が先細になりうる。これにより、低減され た全体の断面によって同様に挿入抵抗が低減するので、トロカールプランジャの 組織層への挿入が容易になる。 本発明のもう一つの好ましい態様においては、弁機構は弁ハ ウジング内に保持され、前記弁機構は、気密に前記トロカール管内の前記トロカ ールプランジャを囲み、前記トロカールプランジャが抜き出される時に気密に管 腔をシールする少なくとも一つの弾性シールを有する。 一以上のシール円板が弁機構として利用される場合は、軸方向構成の高さを低 減することが弁領域において可能であり、シール領域は、更なる可撓性を有する 。一つの又は複数のシール円板は弁機構の近傍における管腔を縮小又は閉塞しな いので、任意の種類の湾曲した又は大きく湾曲した外科器具が限定された管腔で トロカール管中を容易に通過可能である。シールリングが圧力を受けて破損する ことがあり得るが、必要に応じて更なる出費を要さずに迅速に交換可能である。 本発明のもう一つの態様は、分解可能な弁ハウジングを備えてなる。 トロカール管は、弁ハウジング内で保持され案内される。フランジが弁ハウジ ングの内側のハウジング床に着座する。支持リング又はシール円板は、フランジ に隣接可能である。弁ハウジングは、一つ又は複数のシール円板を管状のシャフ トのフランジに押圧するハウジング蓋を介して閉塞される。ハウジング蓋は、ク ランプを用いて弁ハウジングに保持される。弁ハウジングは、クランプを解放し たときに容易に分解し清浄することができる。不良な個々の構成部品は迅速に交 換可能である。好適なシール円板又はシールリングを弁ハウジング内のシール手 段として利用することができる。 本発明の更なる態様においては、トロカール装置の全ての個々の部品は、清浄 及び滅菌可能な材料から製造される。 これには、本発明に係るトロカール装置が複数回使用可能であるという利点が ある。必要ならば、シール手段を交換して常に装置の気密な挙動を保証するよう にすることが可能である。 本発明の更なる態様においては、トロカール管は、外周表面の保持手段、好ま しくは、患者とは反対側の端部の近傍に、例えば、タブ、ウイング（wing）、リ ング状の部材、又は膨張性のカフなどを備えて成る。これには、本発明のトロカ ール管が、例えば、患者の胃壁にも固定可能であるという利点がある。着座した トロカール管が不適切に変位させられた場合は、保持手段がこの動きに抗する。 本発明に係るトロカール管の重要な自己固定も、延長されて位置決めされたトロ カール管が、トロカールプランジャが引き抜かれた時にそのもとの長さに戻ろう とするという事実により既に達成されている。このようにして、トロカール管の 外径が増大しトロカール管の外側輸郭が直ぐ隣接した組織内に貫入する。このよ うにしてトロカール管がしっかりとしかるべき位置に保持される。 本発明のトロカール装置については、可撓性を有するトロカール管を、挿入か ら最後の位置決めまで、トロカールプランジャの端部領域にしっかりと支持して 、トロカール管材の容認されない圧縮を回避することができる。弁機構（円板及 び／又は リング）の近傍において構造上の高さを低減することは、シール手段により達成 可能である。これにより、より大きい曲率半径の器具をさらに導入することが可 能になる。本発明のトロカール管は、配置時に中心に位置決めされ、トロカール プランジャの抜き出し後自動的に着座する。トロカール管の限定された初荷重と トロカールプランジャへの取付は、使用に先んじて準備することができる。トロ カール管の容認できない軸方向の過剰な伸長は、発生しない。要求される可撓性 に加えて、本装置は、トロカール管の全長と弁機構の近傍において気密であり、 全装置の清浄と分解が容易であることが同様に保証される。シール円板などの個 々の部品は、容易にアクセス可能であり容易に交換可能である。 本発明により、シールリングのみならずシール円板も弁ハウジング内で気密に トロカールプランジャを囲むことが可能である。シール円板は、トロカールプラ ンジャが引き込まれた時に十分気密に管腔を自動的に閉塞可能であるという利点 を有する。 更なる利点は、詳細な説明及び添付の図面により導き出すことが可能である。 上記の特徴及び下記におけるそれらは、本発明により、任意の組合せで個別に又 はまとめて使用することが可能である。記述された態様は、網羅的な列挙と解さ れるべきではなく、むしろ例示としての性格のみを有する。 本発明は、図面において示され、実施例と関連して説明される。 図１は、弁ハウジングとトロカールプランジャとを有するトロカール管を備え て成る本発明に係るトロカール装置を示す。 図２は、トロカール管を図示された個々の構成要素を受容する開かれた状態の 弁ハウジングとともに示す。 図面の各図は、本発明の対象を一部模式的に示し、示された寸法は厳密に一定 の尺度で解されるべきものではない。 図１は、トロカール管１１、トロカールプランジャ１２及びトロカール管１１ に接続された弁ハウジング１３を示す。円形の肩部１５がトロカールプランジャ １２の先端領域１４に形成され、その隣に円錐形の心軸１６がある。トロカール プランジャ１２の軸部１７は、先端領域１４からハンドル１８まで延びているが 、先端領域１４に比べて小さな直径を有している。ハンドル１８は、トロカール プランジャ１２の先端領域１４とは反対の側に形成され、そこでトロカールプラ ンジャ１２を把持し、弁ハウジング１３中を通してトロカール管１１内に押し入 れることができる。 シールキャップ２０は、弁ハウジング１３に形成されているが、ゴム弾性を有 する材料で製造され、トロカールプランジャ１２が弁ハウジング１３とトロカー ル管シャフト内に導入された時にトロカールプランジャ１２を囲んでシールする ことが可能である。トロカール管１１は、患者と隣接する端部２１にテーパが形 成されている。 トロカール管１１は、ゴム弾性を有するプラスチック材によ り囲まれた螺旋部材２２から製造される。個々の螺旋の巻きは、互いに離されて おり、螺旋の巻き間の隙間は同様にプラスチック材により充填されている。トロ カール管１１は、矢印２３の方向に可撓性を有し、また矢印２４の方向に伸長可 能である。螺旋部材２２は金属の螺旋材から製造されるのが好ましい。 弁ハウジング１３を含むトロカール管１１の直径より大きい長さを有するトロ カールプランジャ１２がトロカール管１１に挿入される場合は、トロカールプラ ンジャ１２を、トロカール管１１内に、トロカールプランジャ１２の円形の段又 は肩部１５が患者と隣接するトロカール管１１の端部のテーパに固定するように 係合する点まで挿入することができる。トロカールプランジャ１２を矢印２４の 方向に弁ハウジング１３を静止させて挿入すると、トロカール管１１は矢印２４ の方向に伸長する。 弁ハウジング１３は分解可能に構成され、クランプ２５により一つに保持され ている。図１には二つのクランプ２５が示されている。 図２は、トロカール管１１と、開いて内部に配される個々の構成要素を分解し た状態の弁ハウジング１３とを示す。トロカール管１１は患者に隣接する端部の テーパを介して弁ハウジング１３内に挿入することができる。フランジ２６がト ロカール管１１に形成され、トロカール管１１が挿入されたときに弁ハウジング １３のハウジング床部２７に着座する。トロカール管１１が弁ハウジング１３内 に挿入された状態で、靭性を有する 材料又は安定した形状を有する材料から製造された支持リング２８が安定化の目 的でフランジ２６に載置される。シールリング２９は、第１のシール円板３０及 び第２のシール円板３１がそれにより支持されるのであるが、支持リング２８上 に載置される。シール円板３０、３１は、弁ハウジング１３が閉じられた時に弁 ハウジング１３中をトロカールプランジャ１２が貫通できるようにスリット３０ ‘、３１’を有する。スリット３０‘、３１’は、互いに９０度回転させて互い の上に位置させることができる。弁ハウジング１３は、クランプ２５により弁ハ ウジング１３内の挿入された構成部品上に押しつけられるハウジング蓋を用いて 閉鎖される。管状の肩部３３が、ゴム弾性を有するシールキャップ２０を載置可 能なハウジング蓋３２に形成されている。 保持手段は、トロカール管１１の外側表面に設けられ、組織内のトロカール管 １１の位置をしっかり固定する。タブ又はリング状のフランジは、トロカール管 １１を組織から引き込む時に開いて対向する力を発生させる保持手段として適し ている。トロカール管１１の引き込みの時にかけられる力が最大の対抗力を超過 した場合は、これらの保持手段がトロカール管１１の引き込み方向に裏返しにな り外側表面に対して着座する。保持手段の最大保持力が超過されると、トロカー ル管１１をさらに力をかけることなく組織から抜き出すことができる。トロカー ル管の外側表面に導入された螺旋部材又は膨張性のカフ（cuff） が保持手段として好適である。保持手段は好ましくは、弁ハウジング１３の下に そこから一定距離離して、トロカール管シャフト上の一定の軸方向長さに沿って 形成されることが好ましい。 トロカール装置１０は、トロカール管１１と、トロカールプランジャ１２と、 患者とは反対側のトロカール管１１の端部に形成された弁ハウジング１３を備え て成る。トロカール管１１は、螺旋部材１２により安定化された可撓性材料から 製造される。トロカール管１１は、患者に隣接する端部２１にテーパを有し、ト ロカールプランジャ１２がトロカール管１１内に挿入された状態で円形の肩部１ ５に支持されうる。トロカール管１１は、矢印２３の方向に曲げることができ矢 印２４の方向に伸長可能である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年１月４日 【補正内容】 明細書 トロカール装置 本発明は、管腔を画成する可撓性を有するトロカール管と、トロカールプラン ジャと、患者とは反対側のトロカール管の端部に形成された弁機構であってその 弁ハウジングを貫通して前記トロカールプランジャが前記トロカール管内に挿入 可能である弁機構とを有するトロカール装置に関する。 この種のトロカール装置は、DE-OS 43 12 147から当技術分野で公知である。 これらのトロカール装置は、錆ない鋼鉄やその他の剛性の材質から製造される栓 子と、PTFG、ポリウレタン又はPVCなどのプラスチックから製造されるカニュー レを備えて成る。この種のプラスチックから製造されるカニューレは、開口した 遠位端部及び近位端部を有し、その内径を増大させなくても体腔内にカニューレ を通して湾曲した外科器具を導入するのを容易にするために可撓性を有している 。 DE-OS 41 34 655から当技術分野で公知なのは、より外側の断面を有するマン ドリンとより内側の断面を有するシャフトであって、カニューレを組識内に導入 するときに、カニューレを「運び」その部材の変位を回避しながらそれを伸長す るために、マンドリンにかかる圧力によって、マンドリンのテーパとシャフトの テーパ間の接触が容易になるように、シャフト先端の近 傍にテーパが形成された非外傷性カニューレである。 DE-OS 43 12 147のトロカール装置は、基本的に中空の身体領域に湾曲した手 術器具を導入するのに適している。しかし、手術器具によって、組織内でトロカ ール管の前後動又は変位が発生する可能性がある。このため、トロカール管は、 特に、非常に強く湾曲した器具が導入される時には、組織内にしっかり固定され る必要がある。 したがって、本発明の目的は、組織内におけるトロカール管の固定が改善され るように従来の可撓性トロカール装置をさらに改良し、また、強く湾曲した器具 のトロカール管内への導入を可能にすることを保証することである。 この目的は、本発明によれば、トロカール管が軸方向長さに関して伸長可能で あり、トロカール管が患者に隣接する端部でテーパ状になり、該テーパがトロカ ールプランジャの先端の円形の段又は円錐形の断面と連動するように係合する点 において達成される。 テーパは、トロカールプランジャの先端領域における密接に連結した着座が可 能なように形成される。このようにして、テーパがトロカールプランジャの先端 の円形の段又は円錐形の部分と係合する。連動結合により、トロカール管を押し たり位置決めしたりする方向と逆にはたらく軸方向の力を受容可能になる。患者 とは反対側のトロカール管の端部に弁ハウジングに着座可能なフランジが形成さ れている。該フランジは、フランジ の材中のインレー（inlays）により又は支持リングにより強化可能であり、軸方 向に変位しないように弁ハウジング内に支持される。本発明の更なる態様におい ては、トロカール管は回転可能に弁ハウジング内に支持することもできるであろ う。 この技術的教示により構成されるトロカールは、トロカール管が限定された仕 方でトロカールプランジャで初荷重を与え(pretension)得るという利点を有する 。したがって、トロカール管の容認できない過度の伸長を防止することができる 。トロカール管が初荷重を与えられた(pretensioned)場合には、トロカール管は 、例えば、弁ハウジングを介してトロカールプランジャに着脱可能に結合され得 る。この目的で、トロカール管は、トロカールプランジャの円形の段に支持され 、好ましくは、器械に近接した端部を介して他方の側がトロカールプランジャに 付着される。トロカールプランジャシャフトがその先端より細い場合は、トロカ ールプランジャは、トロカール管内で、トロカールプランジャの先端がトロカー ル管のテーパに連結するまで容易に摺動させることが可能である。 本発明により構成されるトロカールのもう一つの利点は、トロカール管の断面 がトロカール管を伸長したときに縮小されるという点である。トロカールプラン ジャをトロカール管から抜き出した後では、トロカール管は、再び収縮し、それ により短くなる。このようにして、トロカール管の断面は、増大される。この断 面における増大によりトロカール管が組織に固定される 強度が増大する。このようにして、組織内における管の外傷作 請求の範囲 １． 管腔を画成するトロカール管（１１）と、トロカールプランジャ（１２） と、患者とは反対側のトロカール管（１１）の端部に形成された弁機構（１３） であって、その弁ハウジングを貫通して前記トロカールプランジャが前記トロカ ール管内に挿入可能である弁機構とを備え、前記トロカール管（１１）は、その 軸方向長さに沿って伸長可能であり、前記トロカール管（１１）は、患者に隣接 する端部に、前記トロカールプランジャ（１２）の先端の円形の段又は円錐形の 部分と連動するように係合するテーパ（２１）を有することを特徴とするトロカ ール装置。 ２． 前記トロカール管（１１）は、弾性材料で被覆された螺旋部材（２２）で 構成されることを特徴とする請求の範囲第１項記載のトロカール装置。 ３． 前記螺旋部材（２２）の個々の螺旋の巻きは、互いに離れており前記弾性 材料が前記トロカール管（１１）の軸方向長さに沿って該螺旋の巻き間の中間の 隙間を閉塞することを特徴とする請求の範囲第２項記載のトロカール装置。 ４． 前記トロカールプランジャ（１２）は、非作動状態の前記トロカール管（ １１）より長い軸方向長さを有することを特徴とする請求の範囲第１〜３項のい ずれか１項に記載のトロカール 装置。 ５． 前記弁機構が前記弁ハウジング（１３）内に保持され、該弁機構は、気密 に前記トロカール管（１１）内の前記トロカールプランジャ（１２）を囲み、前 記トロカールプランジャ（１２）が取り出される時に気密に前記管腔を閉鎖する 少なくとも一つの弾性シール（３０、３１）を有することを特徴とする請求の範 囲第１〜４項のいずれか１項に記載のトロカール装置。 ６． 前記弁ハウジング（１３）は、分解可能であることを特徴とする請求の範 囲第１〜５項のいずれか１項に記載のトロカール装置。 ７． 前記トロカール装置の全ての個々の構成部品は、清浄し、滅菌することが 可能な材料から製造されることを特徴とする請求の範囲第１〜６項のいずれか１ 項に記載のトロカール装置。 ８． 前記トロカール管（１１）は、外周表面の保持手段、好ましくは、患者と は反対側の端部の近傍に、タブ、ウイング（wing）、管状の部材、又は膨張性の カフなどを備えてなることを特徴とする請求の範囲第１〜７項のいずれか１項に 記載のトロカール装置。 【手続補正書】 【提出日】１９９６年１１月８日 【補正内容】 補正後の請求の範囲 １． 管腔を画成するトロカール管（１１）と、トロカールプランジャ（１２） と、患者とは反対側のトロカール管（１１）の端部に形成された弁機構（１３） であって、その弁ハウジングを貫通して前記トロカールプランジャが前記トロカ ール管内に挿入可能である弁機構とを備え、前記トロカール管（１１）は、その 軸方向長さに沿って伸長可能であり、前記トロカール管（１１）は、患者に隣接 する端部に、前記トロカールプランジャ（１２）の先端の円形の段又は円錐形の 部分と連動するように係合するテーパ（２１）を有することを特徴とするトロカ ール装置。 ２． 前記トロカール管（１１）は、弾性材料で被覆された螺旋部材（２２）で 構成されることを特徴とする請求の範囲第１項記載のトロカール装置。 ３． 前記螺旋部材（２２）の個々の螺旋の巻きは、互いに離れており前記弾性 材料が前記トロカール管（１１）の軸方向長さに沿って該螺旋の巻き間の中間の 隙間を閉塞することを特徴とする請求の範囲第２項記載のトロカール装置。 ４． 前記トロカールプランジャ（１２）は、非作動状態の前記トロカール管（ １１）より長い軸方向長さを有することを特徴とする請求の範囲第１〜３項のい ずれか１項に記載のトロカール装置。 ５． 前記弁機構が前記弁ハウジング（１３）内に保持され、該弁機構は、気密 に前記トロカール管（１１）内の前記トロカールプランジャ（１２）を囲み、前 記トロカールプランジャ（１２）が取り出される時に気密に前記管腔を閉鎖する 少なくとも一つの弾性シール（３０、３１）を有することを特徴とする請求の範 囲第１〜４項のいずれか１項に記載のトロカール装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤコウベク フランツ ドイツ連邦共和国、デー−78576 リプテ ィンゲン アウフ デル ヘーヘ 15 (72)発明者 クラウテル ヨアヒム ドイツ連邦共和国、デー−71404 コルプ ブリュールシュトラーセ ８／１

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 管腔を画成するトロカール管（１１）と、トロカールプランジャ（１２） と、患者とは反対側のトロカール管（１１）の端部に形成された弁機構（１３） とを有し、前記トロカール管（１１）は、その軸方向長さに沿って伸長可能であ り、前記トロカール管（１１）は、患者に隣接する端部に、前記トロカールプラ ンジャ（１２）の先端の円形の段又は円錐形の部分と係合するテーパ（２１）を 有し、前記トロカールプランジャ（１２）は、前記弁機構の弁ハウジング（１３ ）と結合可能であることを特徴とするトロカール装置。 ２． 前記トロカール管（１１）は、弾性材料で被覆された螺旋部材（２２）で 構成されることを特徴とする請求の範囲第１項記載のトロカール装置。 ３． 前記螺旋部材（２２）の個々の螺旋の巻きは、互いに離れており前記弾性 材料が前記トロカール管（１１）の軸方向長さに沿って該螺旋の巻き間の中間の 隙間を閉塞することを特徴とする請求の範囲第２項記載のトロカール装置。 ４． 前記トロカールプランジャ（１２）は、非作動状態の前記トロカール管（ １１）より長い軸方向長さを有することを特徴とする請求の範囲第１〜３項のい ずれか１項に記載のトロカール装置。 ５． 前記弁機構が前記弁ハウジング（１３）内に保持され、該弁 機構は、気密に前記トロカール管（１１）内の前記トロカールプランジャ（１２ ）を囲み、前記トロカールプランジャ（１２）が取り出される時に気密に前記管 腔を閉鎖する少なくとも一つの弾性シール（３０、３１）を有することを特徴と する請求の範囲第１〜４項のいずれか１項に記載のトロカール装置。 ６． 前記弁ハウジング（１３）は、分解可能であることを特徴とする請求の範 囲第１〜５項のいずれか１項に記載のトロカール装置。 ７． 前記トロカール装置の全ての個々の構成部品は、清浄し、滅菌することが 可能な材料から製造されることを特徴とする請求の範囲第１〜６項のいずれか１ 項に記載のトロカール装置。 ８． 前記トロカール管（１１）は、外周表面の保持手段、好ましくは、患者と は反対側の端部の近傍に、タブ、ウイング（wing）、管状の部材、又は膨張性の カフなどを備えてなることを特徴とする請求の範囲第１〜７項のいずれか１項に 記載のトロカール装置。