JPH09504106A - 中性分子用センサー - Google Patents

中性分子用センサー

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JPH09504106A
JPH09504106A JP7511509A JP51150995A JPH09504106A JP H09504106 A JPH09504106 A JP H09504106A JP 7511509 A JP7511509 A JP 7511509A JP 51150995 A JP51150995 A JP 51150995A JP H09504106 A JPH09504106 A JP H09504106A
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チエン,ゼン
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Abstract

(57)【要約】 材料中に存在する化学物質の検出法であって、該方法は、そのパラ縁にレドックス活性置換基を有するカリキサレンを、該材料全体又はその一部を液体と混合して得られた溶液又は懸濁液に暴露し、該溶液又は懸濁液への暴露中又は暴露後にカリキサレンの電気的挙動の変化を基準状態と比較して測定し、そのような電気的挙動の変化を化学物質の存在と関連付けることからなる。該溶液又は懸濁液に暴露するカリキサレンは、式(I)(式中、Y1〜Y4は独立に、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル又はレドックス活性置換基から選択され、R1〜R4は独立に、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、又は重合性部分から選択され、Y1〜Y4の少なくとも1つがレドックス活性置換基である)のカリキス[4]アレンであるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 中性分子用センサー 本発明は、化学物質、特に中性荷電物質の検知へのカリキサレン(calix arenes)の使用と、前記のような物質に対して感受性であるカリキサレン 含有導電材料とに係わる。本発明はまた、上記導電材料を含む電極、カリキサレ ン主体の前記電極を含むセンサー装置、及び前記電極及び装置への使用に適する 新規なカリキサレンにも係わる。 幾つかの有機化合物は中性分子とホスト−ゲスト式に相互作用する能力を有す ることが証明されており、この能力によって中性分子はホスト化合物の空隙内に 取り込まれる。上記相互作用の例には、シクロファンとナフタレン、キシレン及 びジュレンなどの芳香族化合物とのもの; クリプトファンとクロロカーボンと のもの; 及びキャビタンド(cavitands)とアセトニトリル、クロロ ホルム及び芳香族化合物などのゲストとのものが含まれる。このような相互作用 は様々な分野に適用され、それによってゲストは、他の場合には溶解しない溶媒 に適用されたり、ホストの存在が望ましくない環境やホストを再利用のために回 収するべきである環境からのホストの除去や回収に適用 されたりし得る。 別の重要なホスト分子群に、その2,5位において互いに結合した4、5、6 または8個のフェノールモノマーを通常有するフェノール−ホルムアルデヒド縮 合物を含む一群の環化合物であるカリキサレンが有り、前記4種の特定分子は“ カリキス[4]アレン”、“カリキス[5]アレン”、“カリキス[6]アレン ”及び“カリキス[8]アレン”とそれぞれ呼称される。芳香族溶媒誘導シフト (ASIS)NMRを用いる、クロロホルム中でのカリキサレンと中性分子との 錯体形成の研究によって、比1:1に基づくテトラマーのカリキス[4]アレン とトルエンゲストとの間の弱い相互作用が証明された。有機可溶性カリキサレン と他の多くのゲストとの錯形成は証明されていないが、これはホストと溶媒との 相互作用ゆえであると考えられる(Gutsche及びBauer, Tet. Lett.22 , p.4763, 1981及びJ. Am. Chem. Soc. , p.6052, 1985)。 硫化ジメチル(DMS)がビス(フェロセノイル)−p−t−ブチル−カリキ ス[4]アレンのサイクリックボルタンメトリー曲線(CV)に及ぼす影響がJ . P. M artinによって彼の博士論文(October 1991−Univers ity of Birmingham, UK ‘The synthesis and evaluation of calixarene hydrop hobic hosts designed to recognise sm all organicmolecules’)中に報告されている。1当量の DMSを添加すると、電流ピーク電位が酸化及び還元に関して80mV及び−2 0mVずつ変移することが判明した。ピーク電流は酸化と還元との両方に関して 同時に15〜20%低下した。この現象はカリキサレンの、パラ置換基が存在す る‘上縁(upper rim)’におけるDMS取り込みに関連し、前記DM S取り込みにより置換基が押し遣られて解離し、その結果‘下縁(lower rim)’において、電子的環境を変化させる立体配座変化が起こると説明され た。この引例の場合、下縁はレドックス活性置換基で置換されていた。 構造の類似するDMSOの取り込みは結晶X線分析によって証明されているが 、Martinが報告したDMSの取り込みは再現が困難であることが判明した 。上記影響 の実現に失敗したことにより、本発明者は中性化合物の検知にレドックス活性カ リキサレンを用いる方策を再考するに至ったが、なぜなら本発明者は‘上縁’基 と‘下縁’基との間隔が、下縁のレドックス特性にホスト−ゲスト相互作用が顕 著にかつ確実に影響を与えるには大きすぎることを確認したからである。そのか わり、本発明者はカリキサレンの‘上縁’をレドックス活性基で置換する新規な アプローチを用意し、このアプローチがゲスト−ホスト相互作用の存在の確実な 報告をもたらすことを発見した。 本発明者はまた、導電性基板表面上での上記のようなカリキサレンの重合は導 電作用を生じず、従って上縁の立体配座変化を前記基板を介して検知し得ること も発見した。しかし、本発明者は、上記重合により有機導電モノマーとカリキサ レンとのコポリマーが生成する場合はそれによって上記ゲスト−ホスト式立体配 座変化が検知できることを確認した。即ち本発明者は、試料セルに該セルを挟ん で接続された電気的監視装置に、特に中性分子であり、また荷電分子でもあるゲ スト物質の存在を報告し得るカリキサレン被覆電極を設置する方法を決定した。 本発明の第一の実施形態は、材料中に存在する化学物質 を検出する方法であって、そのパラ縁上に1個以上のレドックス活性置換基を有 するカリキサレンを材料の溶液または懸濁液に曝露し、溶液または懸濁液への曝 露の間または後にカリキサレンの電気的挙動の、基準状態と比較しての変化を測 定し、測定した電気的挙動変化を化学物質の存在と関連付けることを含む方法を 提供する。 好ましくは、溶液または懸濁液に曝露するカリキサレンは一般式I 〔式中Y1〜Y4は独立に水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル及 びレドックス活性置換基の中から選択され、R1〜R4は独立に水素、アルキル、 アルケニル、アリール、アラルキル及び重合可能部分の中から選択され、Y1〜 Y4のうちの少なくとも1個はレドックス活性置換基である〕のカリキス[4] アレンである。 好ましい重合可能部分はカリキサレン環から離隔した位 置に1個以上の重合可能基を有するもので、特にピロールもしくはチオフェン部 分、または類似部分と重合して導電ポリマーをもたらし得る類似の5、6もしく は7員環であり、このような部分は好ましくは重合可能基をカリキサレン環から 十分に離隔させ、それによって懸濁液または溶液中の任意の化学物質が上縁に達 することを可能にしつつ、環の基板への‘係留(tethering)’を、導 電性表面の形成が不可能となるように分子に立体障害を付与することなく可能に する。 重合可能部分を含めた適当な基R1〜R4に−CH2CONH(CH2n−NC4 4〔式中nは整数で、好ましくは2〜4、最も好ましくは3である〕またはそ のチオフェン類似体が含まれることが判明したが、ヨーロッパ特許第04906 31号に開示された重合可能な不飽和部分も含まれ得る。 Y1〜Y4に適するレドックス活性置換基は検出しようとするゲスト分子に応じ て選択するが、典型的には、ビス−(フェロセノイル)、イミノジピリジル、並 びにこれらの誘導体もしくは錯体、または添付の図1(a)〜(d)に示したよ うな他の基などとする。 本発明の方法で用いるカリキサレンにとって好ましい標的ゲスト物質は、空気 中または水中にきわめて少量しか存在しないような潜在的高毒性または超毒性物 質、例えば硫黄または窒素マスタードガスとそのヘミマスタードガス誘導体(H MG)などの化学戦物質やPCBなどの有毒物質である。 本発明の方法のホスト−ゲスト相互作用測定の実施に適した、カリキサレン部 分で被覆した基板を用意するべく、本発明は、(a)その下縁、好ましくはその ヒドロキシ置換基の酸素原子から懸垂する(pendant)重合可能部分を有 するカリキサレンと、(b)導電ポリマーへと重合可能な1種以上のモノマーと の重合生成物を含む新規なポリマーを提供する。 好ましくは(a)対(b)のモル比を約1:1とするが、単純なベンチ実験に よって他の比率を、適当な導電生成物をもたらすものと確認することができる。 好ましいモノマー(b)はピロール及びチオフェンであるが、類似の5、6及び 7員環化合物を用いることも可能である。 カリキサレンモノマー(a)は、該モノマー(a)とモノマー(b)との共重 合生成物の電気的特性を監視するこ とによって測定できる、ゲスト−ホスト相互作用に起因する電気特性変化を有す る任意のカリキサレンとし得る。好ましくは、カリキサレンモノマーは先の式I の化合物のうちの一つであり、当該化合物の基R1〜R4のうちの少なくとも1個 、好ましくは2個は、1種以上のモノマー(b)と共重合し得る重合可能部分を 有する。上記のようなポリマーの形成に用いるのに適した構造体の例を図2に示 す。これらの構造体の誘導体も使用可能であることは、当業者には理解される。 好ましくは、適当な溶媒からの電気重合(electropolymeris ation)によって基板、例えば電極上にコポリマーの薄膜を設ける。このよ うな好ましい方法の一つでは、等モル量のモノマー(a)及び(b)を有機溶媒 、例えばアセトニトリルに溶解させて溶液を製造し、この溶液に被覆するべき基 板の表面を曝露し、その後前記基板と、やはり溶液に曝露した別の基板、例えば 電極との間に電位を印加する。好ましくは、当業者に良く知られている電位サイ クリングを行なう(例えばHeinziJ. Topics in Curre nt Chemistry, Streckhan ed. Spring er−Verlag, Berlin Heidelberg, Vol.15 2, p.1, 1990)。このようにして、本発明のセンサー装置に組み込 むことができる、カリキサレンを保持する適当な被覆電極を用意する。 表面にカリキサレンを適用して電極としての能力を付与する別の方法では、カ リキサレンを被覆材料のマトリックス中に存在させる。容易に製造できる前記マ トリックスの一つにポリ塩化ビニルのマトリックスが有り、このマトリックスは ジクロロメタンなどを溶媒としたカリキサレン含有溶液から固体、例えばガラス 棒の表面へ析出させ得る。ガラス状炭素(glassy carbon)、イン ジウム−錫酸化物または白金などの導電性コーティングで好ましく被覆した棒へ の通電のため使用前に使用に備えて、前記コーティングの露出表面に導体を接続 する。 典型的な本発明のセンサー装置は、少なくとも1個の本発明のポリマーまたは マトリックス被覆基板を例えば電極として有し、試料溶液または懸濁液を、曝露 前及び後のカリキサレンの電気的特性を測定し得るようにして前記基板と接触さ せた状態で支持し得るように構成される。このようにして、基板を溶液または懸 濁液に曝露した際に所定の 電気的変化が生起すれば、それによって標的化学物質の存在が確認される。 被覆基板の電気的特性は幾つかの任意方法で測定し得ると認められるが、好ま しい一方法ではサイクリックボルタンメトリーを用い、その際電圧源及び測定機 器を含む回路を介して被覆基板/電極と接続した別の電極を同時に溶液または懸 濁液に曝露する。基板と別の電極との間に印加する電圧をサイクリックに変更し 、電流のレドックスピークを監視して基板上のカリキサレンの、標的ゲストの存 在を示す変化を測定する。被覆基板の電気的特性を測定する第二の方法では矩形 波ボルタンメトリーを用いる。 あるいは他の場合には、本発明は、R1〜R4が重合可能型でない式Iのカリキ サレンをサイクリックボルタンメトリー条件下に試料溶液または懸濁液に単に添 加するだけのシステムを提供する。上記添加の済んだ溶液または懸濁液を通常設 計のサイクリックボルタンメトリー装置に掛ければ、類似のレドックス変化を測 定し得る。即ち、試験するべき試料をボルタンメトリー装置での処理前にカリキ サレンと混合するだけでよい。このようなシステムは、カリキサレンの特性変化 がもたらす信号を増幅し、増幅した信号 をディスプレイまたは音声式警告装置へと伝送し得る何等かの信号強化装置を組 み込まないかぎり、ポリマー被覆電極装置ほど高感度とはならないと考えられる 。 本発明は、本発明の方法、システム及び装置で用いる新規なカリキサレン、ポ リマー及び被覆基板も提供する。 本発明のカリキサレン、ポリマー、被覆基板、方法、システム及び装置の例を 、添付図面及び実施例に示した比限定的な実施形態を参照して以下に詳述する。 前記実施形態を参照すれば、本発明の範囲内に有る他の実施形態も当業者には明 らかとなろう。図面 図1は幾つかの好ましい本発明のカリキサレンの基Y1〜Y4として用いるのに 適した置換基を有するレドックス中心の構造を示す説明図である。 図2は重合可能なピロール部分を含む下縁基R1〜R4を有する2種のカリキス [4]アレンの構造を示す説明図である。 図3は、R1及びR4がHであり、R2及びR3はメチルであり、Y1及びY4は図 1(b)に示した基であり、Y2及びY3はHである式Iのカリキス[4]アレン を10-4 Mの濃度で用いた場合の電流比対化学物質濃度をプロットしたグラフである。 図4は図3の測定において電流の測定に用いたサイクリックボルタンメトリー 装置の概略的説明図である。 図5は(i)下記実施例2でCH2Cl2溶液として用いたカリキス[4]アレ ン、(ii)DMSを添加したもの、及び(iii)DMSOを添加したものについ てのサイクリックボルタンメトリー曲線を示すグラフである。 図6は(i)下記実施例3でCH2Cl2溶液として用いたカリキス[4]アレ ン、(ii)DESを添加した前記溶液、及び(iii)HMGを添加した前記溶液 についてのサイクリックボルタンメトリー曲線を示すグラフである。 図7は実施例1に述べた化合物43、44及び45の構造を示す説明図である 。 図8は実施例1に述べた化合物46、47、48及び49の構造を示す説明図 である。 図9は実施例1に述べた化合物50、51、52、53、54及び57の構造 を示す説明図である。 図10は実施例1に述べた化合物55及び56の構造を示す説明図である。 図11は58及び59の合成の概略的説明図であり、かつニトロ−キノンカリ キス[4]アレンの構造を示す。 図12は下縁において特定の置換パターンを実現するのに用い得る反応の概略 的説明図である。メチル化を図示したが、Meを他の必要な基、例えば他のアル キル基によって置き換えれば当該基での置換が実現する。 図13(a)はカリキス[4]アレンを有する3−置換ピロール環の製造に用 いる反応の概略的説明図であり、図13(b)はカリキス[4]アレンを有する 3′−置換チオフェン環の製造に用いる反応の概略的説明図である。実施例1.本発明の方法に用いるカリキス[4]アレンの合成 1991年10月の英国バーミンガム大学のJ.P.Martinの論文に記 載された方法に類似の標準合成法を用いてパラ置換カリキス[4]アレンを合成 した。THF酢酸中のホルムアルデヒドは、パラ基の標準的な導入法であった( 該論文の39ページ参照)。 以下の4種のカリキス[4]アレンを合成した:(i)アミン官能基を介して フェロセンに結合し、上縁に大きなキャビティーを有するカリキス[4]アレン (図7の化合 物43、44及び45)、(ii)アミド官能基を介してフェロセンに結合したカ リキス[4]アレン(図8の化合物46、47、48及び49),(iii)イミ ン官能基を介してビピリジンに結合したカリキス[4]アレン(図9の化合物5 0)、(iv)いくつかのスペーサー基を含むビスカリキス[4]アレン(図9及 び図10の化合物50、51、53、54、55、56及び57)。 800g規模でt−ブチルカリキス[4]アレン(表1の化合物1)を調製し 、Gutsche及びLin,Tetrahedron(1986)42,16 33ページの方法により脱t−ブチル化した。アセトニトリル中のK2CO3(1 .1当量)及びそれぞれのアルキル化剤(過剰量)と共に24〜48時間還流さ せて、数種の1,3−二置換カリキサレン(表1の3〜18)を調製した。Cs CO3を用い、Reinhoudt,Tetrahedron(1991)47 ,8379ページの方法により、モノメチル化カリキス[4]アレンを調製した 。DMF中で塩基としてBaO、Ba(OH)2を、アルキル化剤として硫酸ジ メチルを用い、Gutscheら,Tetrahedron(1991)39, 409ページの方法によりカ リキス[4]アレン10をトリメチル化した。 THF中で塩基としてNaHを用い、1,3−二置換カリキス[4]アレンと 所要のアルキル化又はトシル化試薬とを反応させて、別の三置換カリキス[4] アレンを調製し、生成物11、13及び15を得た。1H NMRスペクトル及び X線結晶学を用いて生成物を同定した。二置換カリキス[4]アレンとNaH及 び過剰なアルキル化又はトシル化剤とを反応させて、数種の四置換カリキス[4 ]アレン(12、14、16、17、18)を調製した。 下縁で選択的に置換されたカリキス[4]アレンをニトロ化して、遊離フェノ ールに対するパラ位置のみがニトロ化された生成物を得る。CH2Cl2/氷酢酸 溶媒系中の発煙硝酸でカリキス[4]アレンをニトロ化することを含む方法〔R einhoudtら(1990)J.Org.Chem.55,5639ページ 〕では、低く予測不能な収率しか得られないことが知見された。次いで、新規な 2相ニトロ化法を見いだし、開発して、カリキス[4]アレンに対して用いた〔 Keller(1994)Bull.Soc.Chim.Fr.131,27ペ ージ〕;該方法によって、生成物の分布全体がよりうまく制御され得る。特 定の条件下では、ニトロ化カリキス[4]アレン23及び24よりむしろニトロ キノン30及び31(図14参照)が形成され、ニトロカリキス[4]アレン1 9、23、24、27、28及び29の収率も高くなる。 窒素手順と同程度の選択性を示し、同様な収率が得られる硝酸アミルを用いた カリキス[4]アレンのニトロソ化法が開発された。該方法は、カリキス[4] アレンの求電子置換法としてはニトロ化手順と比べて何ら有利な点はないが、こ れらの新規なニトロカリキス[4]アレン20、21、22及び26の異なる化 学特性を利用して、上縁が官能化されたカリキス[4]アレンを生成することが できる。 いくつかの他の置換基導入法が考案された。下縁にアリル官能基を有するカリ キス[4]アレン(化合物8及び18)のクライゼン転移〔Gutscheら, J.Org.Chem.(1985)50,5802ページ〕により、上縁が置 換された生成物35及び32を得た。ある場合には、生成された末端アルケンを 内部アルケンに異性化(Reinhoudtら,J.Org.Chem.(19 90)55,5639ページ)(化合物33)し、次いで、該化 合物をRuCl3/NaIO4で酸化して、カルボン酸34を得た。マニッヒタイ プの反応においては、カリキス[4]アレンをホルムアルデヒド及びジベンジル アミンで縮合して新規な上縁官能化カリキス[4]アレン36を得、これをジベ ンジルアミノメチルフェロセン58の脱保護によるフェロセンメチルアミン59 の合成に用いた。 ラネーニッケル及びヒドラジン水和物を用いる、接触水素化により、ニトロカ リキス[4]アレン及びニトロソカリキス[4]アレンをアミンに還元した。カ リキス[4]アレン39、40、41、42を、種々のレドックス活性基及びス ペーサー基と縮合して、最終レセプター分子を得た。フェロセン及びビピリジン 化合物全てをIH NMRにより、またいくつかのケースではFAB質量分析法及 び微量分析により解析した。 41及び42とフェロセンカルボキシアルデヒドとの反応によりシフ塩基を得 たが、単離せずに、その場でアミン43及び44に還元し、次いで44をさらに 置換して化合物45を得た。39及び41とフェロセンカルボニルクロリドとの 反応により化合物46及び47を得たが、化合物47は、ジクロロメタン及びい くつかの他の一般的有機溶 媒には不溶であることが判明した。溶解性に関わる問題を克服するために、より 親油性の高いt−ブチル及びエチルエステルを下縁に有する数種のフェロセン誘 導体化カリキス[4]アレンを調製したが、これも、多くの有機溶媒では比較的 不溶であることが判明した。化合物40からトシル化化合物48を調製したが、 該化合物は、塩素化有機溶媒には47よりはるかに高い溶解度を示した。41を 4−カルボキシアルデヒド−4′−メチルビピリジンと縮合してシフ塩基生成物 50を得た。 カリキス[4]アレンモノアミン41及び42を二置換レドックス活性基及び スペーサー基と縮合して、数種のビスカリキス[4]アレン49、51、53、 54、55及び56を調製した。さらに、トリスカリキス[4]アレン57も調 製した。53とRu(ビピリジル)2Cl2・2H2Oとの錯体を形成しようとの 試みは失敗であることが判明し、より溶解度の高い類似体54を合成した。実施例2.本発明の方法における溶液中のカリキス[4]アレンのサイクリック ボルタマグラムに及ぼすゲストホスト相互作用の影響 全ての電子化学作業をEG & G PARポテンシオス タット/ガルバノスタットモデル273で実施した。作用電極として、1cm2 の白金ゲージカウンター電極を備えた白金ディスク(o5mm)又はガラス状炭素 ディスク(o7mm)を用いた。基準電極は、CH2Cl2用には飽和カロメル、C H3CN用にはAg+/Agであった。1コンパートメントセル(図4参照)又 は3コンパートメントセルを用い、溶媒及び支持電解質は、それぞれ[CH3( CH234NBF4を含むCH2Cl2又はCH3CNであった。 式1〔式中、Y1及びY4は、図1に示されている基(a)、Y2及びY3は水素、 R1及びR4はメチル、R2及びR3は水素である〕のカリキス[4]アレンを、C H2Cl2溶液中でサイクリックボルタンメトリーにかけた。50mV/秒の走査 速度を用い、2つのレドックス電流ピーク対を形成したが、該ピーク対はどちら も、一電子移動反応(可逆又は不可逆)のものより幅広であった。溶液中のカリ キス[4]アレン(3.7×10-4M)のみのレドックス挙動は、4個のフェロ セノイル基に起因し得るが、これは、該基が酸化により2組に分割されることを 示している。4個の基の中2個は、他の2個より低い電位でその電子を失う が、この差は、同一の窒素に結合した正に帯電した2個のフェロセノイル基間の 相互作用によると考えられる。各ピークの幅は、同一組中の異なる窒素原子に結 合した2個のフェロセノイル基間のはるかに弱い相互作用に起因し得るが、溶液 中の該フェロセノイル基の順応性も、ピークの幅(図5参照)に貢献し得る。 同溶液に中性ゲストDMSO、DMS又はDESを加えると、CVに2つの変 化が認められる:(a)各ピーク対の相対位置の移動及び(b)幅広ピークから 2つの識別し得るピークへの分割。この分割作用はDMSOの場合が最も顕著で ある。実施例3:本発明の方法におけるカリキス[4]アレン溶液のCVに及ぼすゲス トホスト相互作用の影響 式1〔式中、Y1及びY4は図1に示されている(b)、Y2及びY3は水素、R1 及びR4はメチル、R2及びR3は水素である〕のカリキス[4]アレンを、CH2 Cl2溶液中、10-4Mの濃度で、サイクリックボルタンメトリーにかけた。2 つの不可逆還元ピークが認められた。 DES及びHMGの影響は、実施例2のカリキス[4]アレンに対するものよ り明白であり、最も顕著な変化は、 第1ピークの電流がその濃度の上昇に従って増大するのに対し、第2ピークの電 流は減少することである。DESの場合、この変化は、2つのピークが合体し、 HMGの濃度が上昇するにつれ第1還元ピークの左側に新しい電流肩が出現する ことであった。この特性を用いて、溶液中のDESに関連してHMGを同定する ことが可能である。実施例2のカリキス[4]アレンのピーク分割作用とは異な り、HMG及びDESの濃度に応じた電流の変動により、より多くの特性情報が 得られる(図6参照)。実施例4:本発明の方法におけるカリキス[4]アレンの1H NMRに及ぼすゲ ストホスト相互作用の影響 支持電解質を用いずに、実施例2と実施例3のカリキス[4]アレンを共に1 H NMRにより分析した。DMSO、DMS、DES及びHMGを加えるとN MRスペクトルに変化が認められたが、CVの場合ほど顕著ではなかった。最も 大きな変化は、DMSOを実施例2の化合物のCH2Cl2溶液に加えたときに認 められ、芳香族ピークの化学シフト領域の変化であった。1〜5当量のDMSO を加えると、5〜12Hz(0.016〜0.040ppm)の変化が生じた。実施例5:下縁にピロール及びチオフェン含有基を有するカリキス[4]アレン の合成 (a)ピロール基:意図する最終生成物のために所望の上縁置換パターンを有す るカリキサレンは、ジクロロメタン中の過剰な塩化チオニル中で還流して酸塩化 物基に変換した所望数の下縁ヒドロキシ基を有している。フェロセニル最終生成 物の場合には、適当な塩化チオニル耐性前駆体を選択する。次いで、ピリジンの 存在下に、酸塩化物をジクロロメタン中のピロールアミンと反応させる。ピロー ルをN又は3位で縮合すべきアミンが位置するアルキル鎖で置換するのが好まし い。3−ピロール置換を用いる場合には、Nの水素を、例えばトシル基で保護す る必要がある。図2の化合物の調製に用いられるアルキルアミノピロール基は市 販されている。 (b)チオフェン基:上縁に所望の置換基、下縁に遠位離脱基Xを含むアルキル 鎖を有するカリキサレンを、塩基の存在下にチオフェンアルコールと反応させ、 チオフェン置換カリキサレンを得る。チオフェンを3位で置換するが、ヒドロキ シ基をピロールに結合するアルキル鎖は任意の長さのものであってよい。 該両手順をチオフェン基又はピロール基のいずれに施してもよく、(a)の場 合にはチオフェンアミンをピロールアミンで置換し、(b)の場合にはピロール アルコールをチオフェンアルコールで置換する。どちらの場合も、上縁の基は、 (a)及び(b)の処理に対する該基の耐性に応じて選択される。実施例6:導電性基板表面へのカリキス[4]アレンの固定化:カリキサレンホ スト/ゲスト相互作用感受性電極の形成 5×10-4Mのピロール及びカリキス[4]アレン(ここで、Y1〜Y4はそれ ぞれ第3級ブチルであり、式1のR1〜R4は図2の式IIの通りである)の混合物 を含むアセトニトリル溶液を逐次電位サイクルにかけることにより、カリキサレ ンを電極表面上で共重合した。 アセトニトリル中に式IIのカリキサレンのみを含む導電性フィルムを形成しよ うとしたが、恐らくは2個を超えるピロールを有する鎖の形成を阻む立体障害の ために失敗に帰した。カリキス[4]アレンのみを含む5×10-3Mのアセトニ トリル溶液の逐次電位サイクルから得られたサイクリックボルタモグラムは、不 可逆酸化電流波を示し、電 流はその後の走査の間に急激に低下する。これは、作用電極が、絶縁体である酸 化物質で被覆されていたことを示している。ピロールが唯一の酸化可能な基であ るから、酸化波は、該基に関連付けられるはずであり、従って、コーティングは 、ピロールの連結が導電性を得るのに十分な程長くはないカリキス[4]アレン の二量体、三量体又は他のオリゴマーでなければならない。 カリキス[4]アレンとピロールとのコポリマーを形成することによって、よ り長鎖のピロール部分が形成されるはずであり、それによって、導電性にするの が可能になるが、これは、5×10−4Mの純粋ピロール溶液に関する試験結果 と比較した、2個のモノマーのアセトニトリル溶液のサイクリックボルタンメト リーに関する試験結果により実証される。 2つの大きな差異は以下に見ることができる:(a)電流は、モノマー混合物 の各走査後には純粋ピロールの場合よりはるかに速く増大し、(b)モノマー種 の酸化により電流が急激に増大した後で見いだされたレドックス波対の陽極部は 、純粋ピロールの場合には単一の電流ピークであるが、混合物の場合には電流プ ラトーである。レドックス 対は、ポリマーフィルム自体の酸化・還元に対応するので、該差異は、ピロール 単位を介してポリマー鎖に結合したカリキサレン部分の存在、又はポリマーフィ ルム中の2つのレドックス対、即ち、ピロール単位により影響を受けたカリキサ レンと影響を受けていないカリキサレンとの存在を感知したことを暗示している 。 アセトニトリル溶液のCVから誘導されたポリマー被覆電極を0.1Mの[C H3(CH234NBF4のみを含む新鮮なアセトニトリルバックグラウンド溶 液に移したが、該溶液中で両方のポリマーフィルムは電位走査速度が増大するに つれ直線的に増大した。表面特性はレドックス種を抑制した。実施例7:別のカリキス[4]アレンに関する電気化学試験 サイクリックボルタンメトリー及び矩形波ボルタンメトリーにより、1×10-3 モルdm-3のホスト及び支持電解質として[NBu4][BF4]を用い、ジク ロロメタン中で記録することにより、レドックス活性カリキス[4]アレン誘導 体43、44、45、46及び49の電気化学特性を試験した。引用した値は、 Ag/Ag+基準電極に 関するものである。化合物43、44及び45は全て、フェロセンの可逆的酸化 に対して類似の陽極波及び陰極波を示し、第2の疑似可逆波が低電位で出現した が、これはアミン基の酸化によるものと推定される。 化合物44及び45にフェロセン酸化による単一波が存在するということは、 これらの分子中のフェロセン全てが、ほぼ同一の電位でそれぞれ2及び4の一電 子法で酸化されることを示唆している。それを確認するために、クーロン試験を 行う。化合物43、44及び45を用いた矩形波ボルタンメトリー試験により、 2つの酸化ピークの存在が示され、その第2のピークはフェロセンの酸化による 。 化合物46は、フェロセン酸化による可逆的酸化波及び高電位での第2の不可 逆ピークを示した。化合物49は、フェロセン酸化による可逆的酸化波及び高電 位でのより複雑な第2のピークを示した。いずれの場合も、第2のピークはアミ ド基又はフェノールの酸化によるものと考えられる。矩形波ボルタンメトリーに より、49に認められた第2酸化ピークが、2つの別々の酸化プロセスの存在に 起因し得ることが示された。 ジクロロメタン溶液中、0.05モルdm-3のマスター ドガスゲスト濃度で、サイクリック及び矩形波ボルタンメトリーにより、化合物 43、44、45、46及び49を試験した。これらの条件下では、43、44 、45及び46の電気化学的挙動に何ら顕著な変化は認められなかったが、化合 物49は、ピークが約0.95Vで消え、約0.40Vで新規なピークが出現す る複雑な電気化学的応答を示した。 1,1′−ビスクロロエチルエーテル、ヘミマスタードガス又はジエチルスル フィドを含む溶液中でも化合物46及び49の電気化学的挙動を試験した。これ らのゲストのいずれにも何ら顕著な変化が認められなかったが、49は、標的マ スタードガス物質1,1′−ビスクロロエチルスルフィドに対する特異性を示し た。実施例8:PVCマトリックス中に化合物49を含む電極の製造 PVCマトリックス中の化合物49のフィルムを、ジクロロメタンとDMFと の溶液から該溶液の30μlを固体基板電極表面に流して塗布し、溶媒を蒸発さ せて可視フィルムを得た。ジクロロメタンを用いて製造したフィルムのみを試験 した。試験した基板には、ガラス状炭素、インジ ウム−スズ酸化物及び白金が含まれる。サイクリックボルタンメトリーにより、 フェロセンに起因する酸化ピークを観察すると、49はフィルムに固定化された が、3サイクル後にはフェロセン酸化ピークが消えたことが示され、これは、該 固定化法が使い捨て電極用にしか適していないことを示している。化合物49の フェロシニウムイオンは電極溶液に可溶であるか、又は49は用いられた条件下 に電気化学的に分解されるものと考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07F 17/02 9450−4H C07F 17/02 C08G 61/12 NLJ 8619−4J C08G 61/12 NLJ G01N 27/333 7419−4H C07C 43/20 D // C07C 43/20 0275−2J G01N 27/30 331C 0275−2J 331J 0275−2J 331Y (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT, LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK ,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 シエイド,マチユー イギリス国、オツクスフオード・オー・エ ツクス・1・3・キユー・アール、サウ ス・パークス・ロード、ユニバーシテイ・ オブ・オツクスフオード、イノーガニク・ ケミカル・ラボラトリーズ(番地なし) (72)発明者 チエン,ゼン イギリス国、オツクスフオード・オー・エ ツクス・1・3・キユー・アール、サウ ス・パークス・ロード、ユニバーシテイ・ オブ・オツクスフオード、イノーガニク・ ケミカル・ラボラトリーズ(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.材料中に存在する化学物質の検出法であって、パラ縁に1個以上のレドック ス活性置換基を有するカリキサレンを、液体中の該材料の溶液又は懸濁液に暴露 し、該溶液又は懸濁液に暴露している間又は暴露後のカリキサレンの電気的挙動 の変化を基準状態と比較して測定し、そのような電気的挙動の変化を化学物質の 存在に関連付けることからなる方法。 2.前記溶液又は懸濁液に暴露されるカリキサレンが、式1: (式中、Y1〜Y4は独立に、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキ ル又はレドックス活性置換基から選択され、R1〜R4は独立に、水素、アルキル 、アルケニル、アリール、アラルキル又は重合性部分から選択され、Y1〜Y4の 少なくとも1つがレドックス活性置換基である) のカリキス[4]アレンである請求項1に記載の方法。 3.重合性部分がそのカリキサレン環から遠位の末端に重合性基を有する請求項 2に記載の方法。 4.重合性部分又は基が、ピロール、チオフェン若しくは近縁の環と重合して導 電性ポリマーを生成し得る類似の5、6又は7員環であるか、又は該化合物を含 むものである請求項2又は3に記載の方法。 5.前記部分が、−CH2CONH(CH2n−NC44又は−CH2CONH( CH2n−SC44(ここでnは整数である)である請求項3又は4に記載の方 法。 6.nが2〜4である請求項5に記載の方法。 7.Y1〜Y4が独立に、水素、及びビス−(フェロセノイル)又は金属中心イミ ノジピリジル並びにこれらの誘導体若しくは錯体を含む基、又は図1(a)〜( d)に記載の他の基から選択される請求項2から6のいずれか一項に記載の方法 。 8.前記化学物質が中性の電荷を有する請求項1から7のいずれか一項に記載の 方法。 9.前記化学物質が環境試料由来である請求項1から8のいずれか一項に記載の 方法。 10.前記化学物質が化学戦物質である請求項8に記載の方法。 11.前記物質がマスタードガスである請求項8から10のいずれか一項に記載 の方法。 12.カリキス[4]アレンが図3に記載の構造を有する化合物の1種である請 求項1から11のいずれか一項に記載の方法。 13.(a)(パラ−)上縁に1個以上のレドックス活性置換基を有し且つその 下縁から懸垂する1つ以上の重合性部分を有するカリキサレンと、(b)重合に より導電性ポリマーを生成し得る1種以上のモノマーとの共重合生成物からなる ポリマー。 14.前記重合性部分がその下縁のヒドロキシ置換基の1個以上の酸素原子から 懸垂している請求項13に記載のポリマー。 15.モノマー成分(a)及び(b)が、ピロール、チオフェン及び/又は類似 の5、6及び7貞環を含む請求項14に記載のポリマー。 16.カリキサレンモノマー(a)が、(b)との共重合生成物の電気特性をモ ニターすることにより測定し得る、 ゲストホスト相互作用に誘発されて変化する電気的特性を有するカリキサレン部 分を含む請求項14又は15に記載のポリマー。 17.カリキサレンモノマーが、上記式1〔式中、基R1〜R4の少なくとも1つ は(a)のモノマーと共重合し得る重合性部分を有する基から選択される〕の化 合物の1種である請求項16に記載のポリマー。 18.請求項13〜17のいずれか一項に記載のポリマーからなる薄層で被覆さ れた導電性材料からなる導電性基板。 19.有機溶媒中のモノマー溶液からコポリマーを電気重合して製造することを 特徴とする請求項17に記載の基板。 20.等モル量のモノマー(a)及び(b)を有機溶媒に溶解し、被覆すべき基 板表面を該溶液に暴露し、該基板と該溶液に暴露すべき別の電極とを介して該溶 液全体に電位をかけて製造することを特徴とする請求項18又は19に記載の基 板。 21.請求項18から20のいずれか一項に記載の被覆基板を含む電極。 22.請求項17から19のいずれか一項に記載の少なくとも1個の被覆基板を 含むセンサー装置であって、暴露前 と後のカリキサレンの電気特性を測定し得るように、試料溶液又は懸濁液を前記 基板と接触状態で支持し得るような構造を有することを特徴とするセンサー装置 。 23.式1(式中、Y1〜Y4の1つ以上がレドックス活性基からなる)の新規な カリキサレン。 24.レドックス活性基が独立に、ビス−(フェロコニル)又は金属中心イミノ ジピリジル含有基から選択される請求項23に記載のカリキサレン。 25.レドックス活性基が独立に、図1に示されている基、1(a)、1(b) 、1(c)及び1(d)から選択される請求項23に記載のカリキサレン。 26.レドックス活性基がフェロセンアミド基である請求項23に記載のカリキ サレン。 27.アミド結合により同一のフェロセン基に連結した2つのカリキス[4]ア レン部分を含む請求項23に記載のカリキサレン。 28.アミド結合により同一のジピリジル基に連結した2つのカリキス[4]ア レン部分を含む請求項23に記載のカリキサレン。 29.イミド結合により同一のジピリジル基に連結した2 つのカリキス[4]アレン部分を含む請求項23に記載のカリキサレン。
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