JPH09502518A - 核磁気共鳴(nmr)イメージングにおける改良 - Google Patents

核磁気共鳴(nmr)イメージングにおける改良

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JPH09502518A JP7505664A JP50566495A JPH09502518A JP H09502518 A JPH09502518 A JP H09502518A JP 7505664 A JP7505664 A JP 7505664A JP 50566495 A JP50566495 A JP 50566495A JP H09502518 A JPH09502518 A JP H09502518A
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    • G01R33/48NMR imaging systems
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、勾配エコー法を用いて固体対象物の画像を作成するという用途に、特に好適に適用し得る、改良したNMR映像法を記載したものである。いわゆる勾配エコー法を用いて画像作成対象物についての周波数エンコードされた情報を得るためには、いわゆる90°rfパルスを、略々勾配ゼロクロス点において印加すればよい。ところが、使用されている非常に強力な磁場によってそのrfパルスが歪むため、プロフィールの品質劣化が発生する。パルス長を90°以下に短縮することによって勾配エコー映像法を改善することが可能であり、これはこれまでにも行われていた。しかしながら、それによって、各パルスの印加に伴って発生するエコーのS/N比が低下するということがあった。本発明はこの問題を解決するものであり、そのために、高速振動する磁場勾配を印加すると共に、勾配ゼロクロス点から外れた時点で高周波パルスを印加し、また、結果として得られるプロフィールに対して実質的に位相回転が施されるようにした。これによって、情報が保存され、パルスの帯域幅が一定に維持され、しかも在来のシステムより優れたS/N比が得られるという、すばらしい効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 核磁気共鳴(NMR)イメージングにおける改良 本発明は、核磁気共鳴(NMR)イメージングに関するものであり、より詳し くは、勾配エコー法を用いて、これまでより改良された固体対象物のNMR画像 を得るための装置及び方法に関するものである。 S.P.Cottrell、M.R.Halse 及び J.H.Strange による共著「Meas.Sci.Tec hnol.,1(1990)624」や、Y.Mat Daud 及び M.R.Halse による共著「Physic a B,176(1992)167」には、勾配エコー法、並びに勾配エコー法から派生した 種々の技法が論じられているが、それら技法は、固体等のようにT2の短い系の 磁気共鳴イメージングのために開発された技法である。その基本的な装置及び方 法は、大振幅の高速振動する磁場勾配を用いるというものであり、これについて は英国特許出願公開公報 GB-A-8915090-8 号に記載されており、また同特許出願 の請求の範囲の主題にもなっている。その構成について説明すると、90°高周 波(rf)パルスを勾配ゼロクロス点においてサンプルに印加し、それによって 発生する、空間情報で周波数エンコードされた勾配エコーを、1勾配周期の後に 得るというものである。パルスが有限パルスであるために生じるプロフィール( profile)の品質劣化は、パルスの中心位置を勾配ゼロクロス点に対して相対的 にシフトさせるか、或いは、パルスの中心位置を勾配ゼロクロス点に合わせたま まで、結果として得られるプロフィールに空間位置に応じた位相回転を与えるか の、いずれかの手段を取ることによってその品質劣化の大部分を回復することが できる。ただしいずれの手段を取るにしても、線形化処理に変更を加えることが 必要になる。そのエコーに線形化処理を施してフーリエ変換を施すことによって 、勾配方向の一次元プロフィールが得られる。 上で言及した特許出願中に記載されている構成では、液体に適用した場合には 良好な解像度が得られるが、固体に適用した場合には不十分な解像度しか得られ なかった。通常の勾配エコー映像法を用いた場合に得られるプロフィールの一端 から他端までの間のピクセルの最大個数は、次の式で表される個数までに制約さ れることが分かっている。 この式において、Lはサンプルの長さ、δrは解像度、τは勾配周期、そして、 t90は高周波パルス長(高周波パルス幅)(radio frequency pulse length)で ある。例えば、勾配周期がτ=80μs、パルス長がtp=10μsである場合 には、Nmaxは42個より少なくなる。この個数では、高感度の空間解像度を得 ることはできない。 以上に説明した勾配エコー法の利点は、それより以前の、例えば、rfパルス の印加中は傾斜磁場をオンになってしておかねばならない様々な技法と比べて、 必要とされるパルス帯域幅が格段に縮小されるということにある。ところが実際 問題として、パルス長を限りなく狭めることは不可能であり、もしそうしたなら ば帯域幅が限りなく広がってしまう。そのため、rfパルスの印加期間中に勾配 がゼロを横切ってその正負が切換わるようにせざるを得ず、それによってrfパ ルスが著しく劣化する。パルスの印加期間中に勾配がどのような作用を及ぼすか を理解すれば、勾配エコー映像法の実験を行った際にこれまで観察されていた多 くの画像欠陥及び誤りについても理解することができる。特にこれまで常に観察 されていたのは、「最良」エコーは、1つではなく2つのピークを持ち、その中 心点で位相が回転しているということであった。このことによって、結果として 得られるプロフィールは、その解像度が低下して、「ウィング部(wings)」に おける強度が低下したものとなっていた。これらの問題を克服するための方法の 1つが、P.J.McDonald、K.L.Perry 及び S.P.Roberts による共著「勾配エコ ー映像法の変形技法である反復パルス法(A repetitive pulse variant of grad ient echo imaging)」という題名の論文に記載されており、同論文は、現在で は刊行物に掲載されている(P.J.McDonald,K.L.Perry,S.P.Roberts,Meas .Science Technology 4(1993)896-898を参照されたい)。同論文には、勾配 エコー 映像法の変形技法であるフラッシュ法において、フリップ角の小さな反復パルス を使用することにより、解像度を向上させることができると記載されている。し かしながら、この種の勾配エコー映像法には、パルス長が狭まるために、各パル スの印加に伴って発生するエコーのS/N比が低下するという問題が付随してい た。 本発明は、パルスの帯域幅に関する問題と、エコーがピークを2つ持つという 問題とを追求した結果として成されたものであり、真正の90°パルス(true90 °pulses)を使用することによって得られる利点をそのまま保持しつつ、以上に 説明したそれら問題を解決したものである。 本発明の第1の局面によれば、NMRイメージングの方法において、画像作成 対象物に静磁場と高速振動する磁場勾配とを印加するステップと、勾配ゼロクロ ス点(a zero gradient crossing)から外れた時点で高周波パルスを印加するス テップと、結果として得られるプロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾 配振幅、及びパルス長に応じた回転量だけ回転させるステップとを含んでいるこ とを特徴とする方法が提供される。 容易に理解されるように、それらパラメータのうちには相互に関連性を有する ものがある。そのような2つのパラメータは互いに関連付けて変化させるように すればよい。これに該当するパラメータは、その一方が、勾配ゼロクロス点と高 周波パルス印加点との間の時間間隔(いわゆるパルス・シフト量)であり、その 他方が、結果として得られるプロフィールの位相回転角度(phase rotation)で ある。従って、綿密な選定を行えば、パルス・シフト量を変化させることによっ て、この位相回転角度を、ゼロ位相回転角度にするか、或いはゼロ位相回転角度 にできる限り近付けることができる。また逆に、結果として得られるプロフィー ルの位相回転角度を変化させることによって、パルス・シフト量を、ゼロ・パル ス・シフト量にするか、或いはゼロ・パルス・シフト量にできる限り近付けるこ とができる。 従ってこのことからも分かるように、本発明の更なる特徴は、発明的に互いに 関連した幾つかの局面を提供するものである。 本発明の第2の局面によれば、NMRイメージングの方法において、rfパル ス印加点と勾配ゼロクロス点との間の時間間隔(パルス・シフト量)を、結果と して得られるプロフィールにおいて必要とされる位相回転角度がゼロになるよう に選定し得ることを特徴とする方法が提供される。 本発明の第3の局面によれば、NMRイメージングの方法において、勾配ゼロ クロス点で高周波パルスを印加し、結果として得られるプロフィールの位相を回 転させることを特徴とする方法が提供される。 本発明の更なる局面によれば、NMRイメージングのための装置において、画 像作成対象物に静磁場と高速振動する磁場勾配とを印加する手段と、勾配ゼロク ロス点から外れた時点で高周波パルスを印加する手段と、結果として得られるプ ロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾配振幅、及びパルス長に応じた回 転量だけ回転させる手段とを備えたことを特徴とする装置が提供される。 容易に理解されるように、それらパラメータのうちには相互に関連性を有する ものがある。そのような2つのパラメータは互いに関連付けて変化させるように すればよい。これに該当するパラメータは、その一方が、勾配ゼロクロス点と高 周波パルス印加点との間の時間間隔(いわゆるパルス・シフト量)であり、その 他方が、結果として得られるプロフィールの位相回転角度である。従って、綿密 な選定を行えば、パルス・シフト量を変化させることによって、この位相回転角 度を、ゼロ位相回転角度にするか、或いはゼロ位相回転角度にできる限り近付け ることができる。また逆に、結果として得られるプロフィールの位相回転角度を 変化させることによって、パルス・シフト量を、ゼロ・パルス・シフト量にする か、或いはゼロ・パルス・シフト量にできる限り近付けることができる。 従ってこのことからも分かるように、本発明の更なる特徴は、発明的に互いに 関連した幾つかの局面を提供するものである。 本発明の更に別の局面によれば、NMRイメージングのための装置において、 rfパルス印加点と勾配ゼロクロス点との間の時間間隔(パルス・シフト量)を 、結果として得られるプロフィールにおいて必要とされる位相回転角度がゼロに なるように選定し得ることを特徴とする装置が提供される。 本発明のまた別の局面によれば、NMRイメージングのための装置において、 勾配ゼロクロス点で高周波パルスを印加し、結果として得られるプロフィールの 位相を回転させるための手段を備えたことを特徴とする装置が提供される。 本発明の特徴は思いがけないものであり、なぜならば、パルスをシフトさせる ためには、勾配ゼロクロス点でパルスを印加する場合と比較してより広い帯域幅 を有するパルスが必要になるものと考えられがちだからである。しかしながら、 以下に明らかにするように、決してそのようなことはなく、実際に帯域幅を一定 に保ったままで、問題の軽減が成されているのである。 パルス・シフト量の項は、負の実数値を含めた任意の実数値とすることができ る。このパルス・シフト量とは、rfパルス印加点と勾配ゼロクロス点との間の 時間間隔であると定義される。パルス・シフト量が負であれば、それは、rfパ ルスが勾配ゼロクロス点よりも後の時点で印加されることを意味している。 これより図面を参照しつつ、本発明をどのように実施し得るかを、具体例に即 して説明して行く。図面については以下の通りである。 図1は、勾配ゼロクロス点とパルス・タイミングとの位置関係を示した詳細 な模式図であり、垂直な矢印で示したa及びbの時点で、磁化がリフォーカス( refocussed)されている。 図2は、勾配周期を216μs、勾配振幅を27G/cm、そしてパルス振幅 を3Gとしたときの、勾配ゼロクロス点からシフトさせたrfパルスの印加に伴 って発生する、(プロトン(proton)の)横磁化の位相の計算値を示したグラフで ある。 図3は、勾配周期を216μs、勾配振幅を27G/cm、そしてパルス振幅 を3Gとしたときの、勾配ゼロクロス点からシフトさせたrfパルスの印加に伴 って発生する、(プロトンの)横磁化の振幅の計算値を「1」に対して正規化し て示したグラフである。 図4は、厚さ1mmの6枚のラバー薄層を夫々の間に2mmの間隔をおいて積層 した積層材料で製作したラバー製人体模型の1H密度プロフィールを示したグラ フであり、(a)は勾配エコー法をそのまま用いたときのもの、(b)は勾配エコ ー法をそのまま用いたが、ただしそれに続いて40゜cm-1のプロフィール回転を 施したときのもの、そして、(c)は勾配ゼロクロス点から−3μsだけrfパ ルスをシフトさせたときのものである。(いずれも吸収プロフィールだけ を示した)。 図1は、文字tで表されるパルスの様々な時間関連パラメータを、勾配周期の 時間τに対して誇張して示したグラフである。パルス・シフト量やそれに代わる 位相回転角度の大きさは、主としてパルスの時間幅(パルス長;pulse length) に応じて設定されるものであり、勾配振幅や勾配周期にはそれほど左右されるも のではないことが知られている。パルス・シフト量「t0」は、ブロッホの式(B loch equations)(緩和を含まない)を、数学的にパルスの持続時間に亙って積 分することによって算出することができる。磁化は初期状態では回転座標系のz ’軸方向を向いていて平衡状態にあり、この磁化は、傾斜磁場とパルス磁場とを 組合わせた合成磁場の方向を軸として歳差運動をするようになると、次第に展開 して行く。時刻tから時刻(t+δt)までの間のz’軸方向の傾斜磁場は次の 式で表すことができる。 この式において、rは実験位置(laboratory position)であり、grは勾配振幅 である。τは勾配周期である。これに対応するパルス磁場(パルスが90°y’ パルスならば、この磁場の方向はy’軸方向である)は、その大きさがB1であ り、次の式で表される期間だけオンになっている。 この式において、t0は、t=0にある勾配ゼロクロス点を基準として表された パルス・シフト量であり、γは磁気回転比である。上式は図1のタイミング図か らも読み取れる。 BgとB1とから合成される合成磁場の大きさは、Beff=(Bg 2+B1 21/2で あり、この合成磁場の方向は、z’軸に対してtan-1(B1/Bg)の角度で傾斜し ている。磁化は、歳差運動によって、Beffの方向を回転軸として、期間δtの 間にγBeffδtの角度だけ回転する。具体的な一例として図2に、公称90° パルスの印加に伴って発生するx’y’平面内の磁化の位相αを、x’軸方向を 基準方向に取り、rの関数で示した。この図2に示した位相αの値は、あるプロ トンNMR実験(proton NMR experiment)における値であり、その実験では勾 配振幅をgr=27G/cm、パルス振幅をB1=3G、そして勾配周期をτ=21 6μsとした。従って、パルス長tpは約20μsであった。各曲線は夫々に異 なったオフセット量に対応している。この図に示した位相は、−9〜9μsの範 囲内のパルス中心点オフセット量t0に対応している。この図から、この具体例 では最適オフセット量が約−3μsであるということが分かる。オフセット量を この値にしたときには、プロフィールの全幅に亙って位相シフト量が略々ゼロに なる。 以上と同じパルスを印加した直後に発生する磁化の、x’y’平面への投影の 大きさを示したのが図3である。パルス振幅は3G、勾配振幅は27G/cm、そ して勾配周期は216μsである。各曲線は、−9〜9μsの範囲内の夫々に異 なったオフセット量に対応している。この図から、おおむね全ての磁化がこの平 面内に存在することが分かる。オフセット量を−3μsにしたときには、プロフ ィールの4cmの幅の中で磁化の85%以上を利用することができる。 パルスを時間軸上でシフトさせない場合、即ちto=0とする場合には、真正 の吸収プロフィール(true absorption profile)を得るためには、エコーのフ ーリエ変換(FT)を行った後に、結果として得られる吸収及び分散プロフィー ルのデータに対して位相回転を施す必要がある。これが必要であるのは、位置r にある原子核は、リフォーカスする際に、x’軸方向にリフォーカスせずに、x ’軸方向に対して角度α(r)だけ傾斜した方向にリフォーカスするからである 。図2から分かるように、to=0とした場合には、α(r)がプロフィールの 全幅に亙って略々線形になる。ノイズがゼロで磁化が正であるという理想的な場 合においては、データの対数を取ることによって位相を回転させるのと同じ効果 が得られる。しかしながら、このような方法は、一般的にあまり望ましい方法と はいえず、また常に可能であるとも限らない。例えば、先行する反転パルスの印 加に 伴って生じたスピン−格子緩和時間強調エコーは、プロフィールの全幅の中の位 置によって、正磁化になるこもとあり、負磁化になることもあるからである。 フーリエ変換を行うためには、その前に先ず、実際に記録されたエコーを勾配 が一定であったならば記録されたはずのエコーへ変換するための線形化処理を実 行する必要がある。元々の勾配エコー法は、パルス印加の時点を勾配ゼロクロス 点に一致させることと、その時点では横磁化の位相が揃っていることとを前提条 件とした方法である。このような条件の下では、磁化は正確に1勾配周期の後に リフォーカスする。従って、フーリエ変換を施すべき磁化M'(t')は、次の式 に従ってシフトした時刻に記録した測定磁化M(t)に等しくなる。 この式において、t>τの場合を正に取り、t<τの場合を負に取るようにし、 これについては、S.P.Cottrell、M.R.Halse 及び J.H.Strange が「Meas.Sc i.Technol.,1(1990)624」において論じ、また、Y.Mat Daud 及び M.R.Ha lseが「Physica B,176(1992)167」において論じ、また、R.J.Ordidge 及びP .Mansfield が米国特許第 4509015号において論じている通りである。尚、t’ は、エコーの中心点をもってその原点としている。 ただし、これについて更に詳しく説明すると、磁化の位相が最初に揃った状態 になる(或いは、少なくとも磁化の位相を最初に知ることができる)のは、パル スの印加後の時点である。この時点は、最初の勾配ゼロクロス点とは一致してい ない。パルスの印加終了後、傾斜磁場の積分値がゼロになる時点ごとに、スピン のリフォーカスが生じる。図1には、この事象が生じる時点が2箇所示されてお り、それらは、勾配周期の終了点の近傍の、夫々aとbとで示した時点である。 そしてこれこそが、一般的に観察される二重ピーク・エコーの発生原因である。 記録されるエコーのうちの前半部は、図1にaで示したリフォーカスに至るまで のτ/2からτ−tdまでの期間内のデータによって決定することができ、また 後半部は、bで示したリフォーカス以後のτ+tdから3τ/2までの間のデー タによって決定することができる。ここで、 であり、従って、 である。元々の方法と同様に、前半部の勾配エコーの虚数部分の正負符号は反転 させる必要がある。 次に図4を参照して、具体的な実験例について説明する。図4は、厚さ1mmの 6枚のラバー薄層を夫々の間に厚さ2mmのテフロン(登録商標)製スペーサを挟 んで積層した積層材料で製作したラバー製人体模型の、3つの吸収1H密度プロ フィールを示しており、それらプロフィールは、上記のシミュレーシヨンと同一 のパラメータを使用して、勾配エコー映像法によって得たものである。またそれ らプロフィールを得るためには、MAGNEX SCIENTIFIC LTD.社製の超電導磁石と能 動遮蔽を施した勾配装置とを組み合わせたものに、更に SMIS LTD.社製のNMR 画像コンソールを組み合わせたものを使用し、そのNMR画像コンソールを30 MHz で固体対象物を扱うように調整して用いた。 図4aに示したプロフィールは、t0=0として、即ちパルスと勾配ゼロクロ ス点とを慎重に位置合わせして得たものであり、その位置合わせには、磁石に備 えられているサーチ・コイルと、パルスでトリガするようにしたオシロスコープ とを使用した。エコー・データの解析は、何ら修正を加えていない画像再構成ア ルゴリズムによって行った。図4bは、同一のデータ・セットを適正にサンプリ ングし、吸収及び散乱データに対して図2に基づいて決定した40°cm-1の位相 回転を施せば、真正の吸収プロフィールがを得られるという効果を示したもので ある。最後に図4cは、第2の実験の結果を示したものであって、この実験では (ソフトウェア制御によって)パルスを−3μsだけシフトさせ、エコーを適正 にサンプリングしたものである。図4cでは、位相回転を施していない。図4b のプロフィール品質の改善度と、特に図4cのプロフィール品質の改善度とが同 等であることは明らかである。 液体磁気共鳴映像法において選択励起後にリフォーカス用の勾配を印加するこ とについては、R.J.Sutherland 及び J.M.S.Hutchison による共著「J.Phys. E Sci.Instrum.,11(1978)79」や、D.R.Bailes 及び D.J.Bryantによる共 著「Contemp.in Phys.25(1984)441」、それに P.T.Callaghan 著「″Princ iples of Nuclear Magnetic Resonance Spectroscopy″1991,Clarendon Press, pages 98-115」において論じられている。液体磁気共鳴映像法において選択励 起後にリフォーカス用の勾配を印加するということは、今にして思えば、本明細 書に記載した位相シフトに似たところがある。しかしながら、それらの一方から 他方が容易に導かれるということはなく、なぜならば、勾配エコー映像法におい ては、パルス印加中にも勾配が時間とともに変化していて選択励起法のように一 定してはおらず、また、リワインド(rewind)が行われるのもrfパルスの印加 中であって印加終了後ではないからである。勾配エコー映像法においてパルス・ シフトを施した場合には、パルスの前半部に作用する勾配の振幅の積分値とパル スの後半部に作用する勾配の振幅の積分値とがバランスしなくなるという結果が 生じる。この勾配のアンバランス部分は、リワインド用の勾配に相当する。必要 なパルス・シフト量は、パルス幅の0.14倍程度であることが分かっている。 このことは、明らかに次の事実に関係しており、その事実とは、パルスの印加中 に勾配が一次関数的に変化するのであれば、そのパルスのオフセット量を約0. 14tpとしたときに、その勾配のアンバランス部分の時間積分値が2つのバラ ンス部分の間の差し引き分に等しくなるということである。このような対称性も また、選択励起法を連想させる。 以上に、勾配エコー映像法では、パルス長が有限であるということに十分に対 処する必要があることを説明すると共に、それに対処することによってプロフィ ールの品質を改善し得ることを明らかにした。以上に説明した改良は特に、サン プル量が大量であるためにrf電力を小さくせざるを得ない場合やT2が短いた めに勾配周期を短くせざるを得ない場合等のように、理想的なパルス長の短いパ ルスとすることが不可能な状況での、勾配エコー映像法に適したものである。 尚、以上に説明した実施例はあくまでも具体例を提示するという目的で説明し たものであり、この実施例に対しては、本発明の範囲から逸脱することなく様々 な改変を加え得ることを理解されたい。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年8月7日 【補正内容】 この式において、Lはサンプルの長さ、wrは解像度、tは勾配周期、そして、 t90は高周波パルス長(高周波パルス幅)(radio frequency pulse length)で ある。例えば、勾配周期がt=80ms、パルス長がtp=10msである場合に は、Nmaxは42個より少なくなる。この個数では、高感度の空間解像度を得る ことはできない。 以上に説明した勾配エコー法の利点は、それより以前の、例えば、rfパルス の印加中は傾斜磁場をオンになってしておかねばならない様々な技法と比べて、 必要とされるパルス帯域幅が格段に縮小されるということにある。ところが実際 問題として、パルス長を限りなく狭めることは不可能であり、もしそうしたなら ば帯域幅が限りなく広がってしまう。そのため、rfパルスの印加期間中に勾配 がゼロを横切ってその正負が切換わるようにせざるを得ず、それによってrfパ ルスが著しく劣化する。パルスの印加期間中に勾配がどのような作用を及ぼすか を理解すれば、勾配エコー映像法の実験を行った際にこれまで観察されていた多 くの画像欠陥及び誤りについても理解することができる。特にこれまで常に観察 されていたのは、「最良」エコーは、1つではなく2つのピークを持ち、その中 心点で位相が回転しているということであった。このことによって、結果として 得られるプロフィールは、その解像度が低下して、「ウィング部(wings)」に おける強度が低下したものとなっていた。これらの問題を克服するための方法の 1つが、P.J.McDonald、K.L.Perry 及び S.P.Roberts による共著「勾配エコ ー映像法の変形技法である反復パルス法(A repetitive pulse variant of grad ient echo imaging)」という題名の論文に記載されており、同論文は、現在で は刊行物に掲載されている(P.J.McDonald,K.L.Perry,S.P.Roberts,Meas .Science Technology 4(1993)896-898を参照されたい)。同論文には、勾配 エコー映像法の変形技法であるフラッシュ法において、フリップ角の小さな反復 パルスを使用することにより、解像度を向上させることができると記載されてい る。しかしながら、この種の勾配エコー映像法には、パルス長が狭まるために、 各パル スの印加に伴って発生するエコーのS/N比が低下するという問題が付随してい た。 本発明は、パルスの帯域幅に関する問題と、エコーがピークを2つ持つという 問題とを追求した結果として成されたものであり、真正の90°パルス(true90 °pulses)を使用することによって得られる利点をそのまま保持しつつ、以上に 説明したそれら問題を解決したものである。 国際特許出願第 WO-A1-9006523号には、パルス及び勾配を用いてスライス選択 を行うようにしたNMR信号の選択励起のための方法が記載されている。この方 法は軟組織に対して好適に適用し得るものである。 本発明の第1の局面によれば、NMRイメージングの方法において、画像作成 対象物に静磁場と高速振動する磁場勾配とを印加するステップと、勾配ゼロクロ ス点(a zero gradient crossing)から外れた時点で高周波パルスを印加するス テップと、結果として得られるプロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾 配振幅、及びパルス長に応じた回転量だけ回転させるステップとを含んでいるこ とを特徴とする方法が提供される。 (請求の範囲) 請求の範囲 1.NMRイメージングの方法において、 勾配エコーを発生させるために固体の画像作成対象物に、静磁場と、振幅がゼ ロ値を中心として正弦波状に高速振動する磁場勾配とを印加するステップと、勾 配ゼロクロス点から外れた時点で高周波(rf)パルスを印加するステップと、 結果として得られるプロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾配振幅、パ ルス長、及びパルス・オフセット量に応じた回転量だけ回転させるステップとを 含んでいることを特徴とする方法。 2.空間座標、勾配周期、勾配振幅、パルス長、及びパルス・オフセット量か ら成る集合に所属するパラメータのうちの任意のパラメータを互いに関連付けて 変化させることを特徴とする請求項1記載の方法。 3.勾配ゼロクロス点と高周波パルス印加点との問の時間間隔を変化させるこ とを特徴とする請求項2記載の方法。 4.結果として得られるプロフィールの位相回転角度を変化させることを特徴 とする請求項2記載の方法。 5.勾配ゼロクロス点と高周波パルス印加点との間の時間間隔を変化させるこ とによって前記位相回転角度が略々ゼロになるようにすることを特徴とする請求 項2記載の方法。 6.結果として得られるプロフィールの位相回転角度を変化させることによっ て勾配ゼロクロス点とrfパルス印加点との間の時間間隔が略々ゼロになるよう にすることを特徴とする請求項2記載の方法。 7.勾配エコーを発生させるために固体の画像作成対象物に、静磁場と、振幅 がゼロ値を中心として正弦波状に高速振動する磁場勾配とを印加するステップと 、勾配ゼロクロス点から外れた時点で高周波(rf)パルスを印加するステップ と、を含んでいるNMRイメージングの方法において、高周波パルス印加点と勾 配ゼロクロス点との間の時間間隔を、結果として得られるプロフィールにおいて 必要 とされる位相回転角度が略々ゼロになるように選定することを特徴とする方法。 8.前記パルス・シフト量が、負の実数値を含めた任意の実数値を取り得るこ とを特徴とする請求項7記載の方法。 9.NMRイメージングのための装置において、 画像作成対象物に静磁場と高速振動する磁場勾配とを印加する手段と、勾配ゼ ロクロス点から外れた時点で高周波パルスを印加する手段と、結果として得られ るプロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾配振幅、パルス・オフセット 量、及びパルス長に応じた量だけ回転させる手段とを備えたことを特徴とする装 置。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 N比が得られるという、すばらしい効果が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.NMRイメージングの方法において、 画像作成対象物に静磁場と高速振動する磁場勾配とを印加するステップと、勾 配ゼロクロス点から外れた時点で高周波(rf)パルスを印加するステップと、 結果として得られるプロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾配振幅、パ ルス長、及びパルス・オフセット量に応じた回転量だけ回転させるステップとを 含んでいることを特徴とする方法。 2.空間座標、勾配周期、勾配振幅、パルス長、及びパルス・オフセット量か ら成る集合に所属するパラメータのうちの任意のパラメータを互いに関連付けて 変化させることを特徴とする請求項1記載の方法。 3.勾配ゼロクロス点と高周波パルス印加点との間の時間間隔を変化させるこ とを特徴とする請求項2記載の方法。 4.結果として得られるプロフィールの位相回転角度を変化させることを特徴 とする請求項2記載の方法。 5.勾配ゼロクロス点と高周波パルス印加点との間の時間間隔を変化させるこ とによって前記位相回転角度が略々ゼロになるようにすることを特徴とする請求 項2記載の方法。 6.結果として得られるプロフィールの位相回転角度を変化させることによっ て勾配ゼロクロス点とrfパルス印加点との間の時間間隔が略々ゼロになるよう にすることを特徴とする請求項2記載の方法。 7.NMRイメージングの方法において、高周波パルス印加点と勾配ゼロクロ ス点との間の時間間隔を、結果として得られるプロフィールにおいて必要とされ る位相回転角度が略々ゼロになるように選定することを特徴とする方法。 8.NMRイメージングの方法において、勾配ゼロクロス点で高周波パルスを 印加し、結果として得られるプロフィールの位相を回転させることを特徴とする 方法。 9.前記パルス・シフト量が、負の実数値を含めた任意の実数値を取り得るこ とを特徴とする請求項1から8までのいずれか記載の方法。 10.NMRイメージングのための装置において、 画像作成対象物に静磁場と高速振動する磁場勾配とを印加する手段と、勾配ゼ ロクロス点から外れた時点で高周波パルスを印加する手段と、結果として得られ るプロフィールの位相を、空間座標、勾配周期、勾配振幅、パルス・オフセット 量、及びパルス長に応じた量だけ回転させる手段とを備えたことを特徴とする装 置。
JP7505664A 1993-07-30 1994-07-29 核磁気共鳴(nmr)イメージングにおける改良 Pending JPH09502518A (ja)

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