JPH09502137A - 調節式ステアリングコラムの相対摺動構成要素間に用いる減摩要素 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 調節式ステアリングコラムの二つの相対的に摺動する金属構成要素（２、３）の間に用いる減摩要素（１）が二つの前記構成要素（２、３）の間に取りつけでき、前記構成要素がクランプをゆるめられた状態では、二つの対向する弾力性のフランジ（７）が二つの構成要素を互いに押し離して接触を断ち、構成要素が減摩要素の上を相対的に自由に摺動できるように作用し、構成要素がクランプされた状態では、前記フランジは撓められて二つの前記金属構成要素の表面の間に直接接触を生じさせて締めつけ摩擦を生じさせるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 調節式ステアリングコラムの相対摺動構成要素間に用いる減摩要素 本発明は、車両用の調節式ステアリングコラム構成の相対的に摺動する構成要 素の間で用いる減摩要素に関する。 調節式ステアリングコラムに用いるクランプ機構の公知の構成の場合、傾斜角 又はリーチが調節できようとできまいと、クランプ機構は、クランプをゆるめら れた状態においてステアリングコラムの一方の部分ともう一方の部分の間に相対 摺動を許し、一方、いったん運転者によって所望の位置を設定されると、二つの 部分は締めつけ合わされる。二つの部分は金属なので、相対的に摺動する金属面 は使用者に不満足な“感じ”を与える可能性がある。 本発明の一つの面によれば、車両用の調節式ステアリングコラム構成のクラン プ機構における相対的に摺動する構成要素の間に用い、二つの前記構成要素の間 に取りつけできる減摩要素において、構成要素がクランプをゆるめられた状態で は、減摩要素の一部分が構成要素を互いに押して接触を断ち構成要素が減摩要素 の上を相対的に自由に摺動できるように作用し、構成要素がクランプされた状態 では、前記部分は撓められて二つの構成要素の表面の間に直接接触を生じて締め つけ摩擦を生じさせることができるようにすることを特徴とする減摩要素が提供 される。 本発明はまた、本質的に上に限定した減摩要素を組み込んだ調節式ステアリン グコラムにわたっている。 本発明のもう一つの面によれば、第１のクランプ部材、第１のクランプ部材に 対して摺動自在な第２のクランプ部材を備え、第１のクランプ部材と第２のクラ ンプ部材は、ステアリングコラムがクランプされた状態にあるとき互いに接触し 、さらに第１のクランプ部材と第２のクランプ部材の間に挿入された減摩要素を 備えたステアリングコラムクランプ機構において、前記減摩要素は、ステアリン グコラムがゆるんだ状態にあるとき第１のクランプ要素と第２のクランプ要素を 接触を断つようにバイアスし、ステアリングコラムがクランプさたた状態にある とき第１のクランプ部材と第２のクランプ部材が各々減摩要素と摺動接触状態に ある調節式ステアリングコラム用のステアリングコラム・クランプ機構が提供さ れる。 減摩要素はプラスチック材料で作られ、相対摺動構成要素は金属であることが 好ましい。 減摩要素は、フランジ及びスロット付ライナの形にすることができ、ライナの フランジまたは各フランジはある程度の弾力を有し、前に限定した前記部分を構 成するような方法で形成されている。 発明をさらに良く理解するため及び発明を実施する方法を示すために、次に例 として添付図面を参照する。図面において、 図１は車両用のステアリングコラム構成の相対摺動構成要素間に用いる減摩要 素の図解斜視図であり、 図２はクランプをゆるめられた状態において二つの相対摺動構成要素の間に置 かれた図１の減摩要素を示し、 図３は、図２と同様な図であるがクランプされた状態を示し、 図４は、一つはステアリングコラムの直線調節のためのものであり、他方はス テアリングコラムの垂直調節のためのものである二つの上記のような減摩要素を 組み込んでいる調節自在なステアリングコラム構成を示す一部分断面の側面図で あり、 図５は、図４に示された構成の断面端面図である。 図１を参照すると、図示の減摩要素は、車両用調節式ステアリングコラムの二 つの相対摺動構成要素２と３の間に挿入されるスロット及びフランジ付ライナ１ の形になっている。 ライナ１は、調節機構の調節棒５を収容する縦長スロット付のほぼ矩形の形を しており、調節棒５はクランプ機構のクランプハンドル６（図４、５）に連結さ れている。図４に示されているように、二つのライナ１が設けられ、それらのう ちの一つ（１Ａ）は、ステアリングコラムの直線またはリーチ調節のためのもの であり、他方（１Ｂ）は、ステアリングコラムの垂直または傾斜調節のためのも のである。 図１に最も良く見られるように、ライナ１は、自由状態においてライナの上面 ８の平面からある角度をなして伸びる二つの対向するフランジ７を備えている。 図２ないし５に示されているように、プラスチックライナ１は、二つの相対摺 動金属構成要素２と３の間にあり、図２は、クランプ機構がゆるんだ状態にある とき、ライナ１のフランジ７は、構成要素２と３を互いに押し離すように作用し 、相対摺動が低い摩擦状態で（互いに直接接触している相対摺動金属構成要素の 場合のような大きな摩擦効力ではなく）ライナ１のプラスチック表面８に起こる ようにしている。 図３は、クランプ機構のクランプされた状態にある構成要素を示しており、こ こではフランジ７が互いに押しつけられている構成要素２と３によって表面８の 平面の方へ撓められているので、構成要素２と３の隣接表面が互いに接触して金 属対金属の接触になって大きなクランプ力に耐えるのが分かる。 前述のように、図４は、一つだけの上記のようなライナが一つの平面において 調節するだけである機構に設けられれば良いことが分かるが、二つの上記のよう なライナを示している。 図５において２／３と記された部分はもちろん垂直調節ライナ１Ｂの金属構成 要素２と接触するようにクランプされている金属構成要素３であり、それはまた 直線調節装置のライナ１Ａを挿入した金属構成要素３と接触する金属構成要素２ である。 したがって、減摩要素のこの構成は、調節のための低摩擦プラスチック接触及 びクランプ機構の確実なロッキングのための高摩擦金属接触を可能にする二重目 的のスロット付ライナを考慮している。

───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．車両用の調節式ステアリングコラム構成のクランプ機構における相対的 に摺動する構成要素（２、３）の間に用い、二つの前記構成要素（２、３）の間 に取りつけできる減摩要素（１）において、構成要素がクランプをゆるめられた 状態では、前記減摩要素の一部分が構成要素を互いに押し離して接触を断ち、構 成要素が減摩要素の上を相対的に自由に摺動できるように作用し、構成要素がク ランプされた状態では、前記部分は撓められて二つの前記構成要素の表面の間に 直接接触を生じて締めつけ摩擦を生じさせることができるようにすることを特徴 とする減摩要素。 ２．プラスチック材料で作られている請求項１に記載の減摩要素。 ３．フランジ及びスロット付ライナ（１）の形になっており、前記ライナの フランジ（７）がある程度の弾力を有し、前記部分を構成するような方法で形成 されている請求項１または２に記載の減摩要素。 ４．二つの前記フランジ（７）が設けられ、一つは前記構成要素（２、３） の一つが一つが摺動するように意図されている前記ライナの表面（８）の各対向 側にあり、前記フランジが前記ライナの自由状態において前記ライナの前記表面 にある角度をなして伸びている請求項３に記載の減摩要素。 ５．前記ライナのスロット（４）が前記ライナの前記表面（８）の中にある 請求項４に記載の減摩要素。 ６．請求項１ないし５のいずれか一つに記載の減摩要素を組み入れた車両用 調節式ステアリングコラム。 ７．二つの前記減摩要素（１）が設けられ、一方は傾斜調節と関連して用い るためのものであり、他方はリーチ調節に関連して用いるためのものである請求 項６に記載の調節式ステアリングコラム。 ８．第１のクランプ部材（２）と、第１のクランプ部材に対して摺動自在な 第２のクランプ部材（３）を備え、第１のクランプ部材と第２のクランプ部材は 、ステアリングコラムがクランプされた状態にあるとき互いに接触し、さらに第 １のクランプ部材と第２のクランプ部材の間に挿入された減摩要素（１）を備え たステアリングコラムクランプ機構において、前記減摩要素（１）は、ステアリ ングコラムがクランプをゆるめられた状態にあるとき第１のクランプ要素（２） と第２のクランプ要素（３）の接触を断つようにバイアスし、ステアリングコラ ムがクランプされた状態にあるとき第１のクランプ部材と第２のクランプ部材が 各々減摩要素と摺動接触状態にあることを特徴とする調節式ステアリングコラム 用のステアリングコラム・クランプ機構。