JPH09501291A - 音声伝送における音声スクランブリングおよびアンスクランブリングのためのプロセスおよび装置 - Google Patents

音声伝送における音声スクランブリングおよびアンスクランブリングのためのプロセスおよび装置

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JPH09501291A JP7515354A JP51535495A JPH09501291A JP H09501291 A JPH09501291 A JP H09501291A JP 7515354 A JP7515354 A JP 7515354A JP 51535495 A JP51535495 A JP 51535495A JP H09501291 A JPH09501291 A JP H09501291A
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Abstract

(57)【要約】 この発明に関するプロセスは、デジタル化された実音声信号が、複素の、好ましくはヒルベルトフィルタ処理を用いて、サンプリングレートにマッチングする複素フィルタの帯域幅を有する、サンプリング低減を受ける複素信号に変換される。こうして発生した複素信号は、乱数発生器により発生されるコード信号を用いて位相変調され、同様に確率論的に位相変調されたパイロット信号と加法的に組合されて、転送可能なスクランブリングされた有効信号を形成する。この有効信号は、受信機側同期および有効信号の等化のために用いられるプリアンブルとともにシーケンシャルに伝送される。受信機側で、再び、プリアンブル認識段階中における複素フィルタ処理および対応のサンプリング低減の後、受信機側で発生される位相変調されたパイロット信号のためのクロック同期を生じさせるために、デジタル化された受信信号が作られ、受信機側等化器(51)のために等化係数が計算され、そこで、有効信号復元段階の段階が初期設定される。スクランブリングされた、伝送された有効信号は、同期される、受信機側で発生されたパイロット信号と組合されることによって、その送信側で重ねられた位相変調パイロット信号から分離され、次いで、結果として生じた、位相が変調された、スクランブリングされたデジタル音声信号は、受信機側で発生されかつプリアンブルによってクロック制御されるコード信号を用いてミキシングを解くことによって復元される。

Description

【発明の詳細な説明】 音声伝送における音声スクランブリングおよび アンスクランブリングのためのプロセスおよび装置 この発明は、音声伝送における、ならびに、一方で音声信号をデジタル化し、 伝送信号を所定の伝送チャネルにマッチングさせ、および/または、他方で受信 信号をデジタル化し、その条件付けられた受信信号を音声再生装置にマッチング させるためのフロントエンドユニットを備える音声伝送のための装置における、 音声暗号化および解読のための方法および装置に関する。 キーワードのようにまとめた、音声暗号化および解読のための先行技術に関連 する以下の公知の方法を参照する。 1.音声信号のデジタル化、デジタル値のエンコード、およびMODEMを用い てのデジタルデータとしての伝送。 2.音声信号のシーケンスの記憶、このシーケンスの、複数のより小さい時間区 間への分割、これらのサブシーケンスの、元のシーケンス以外のシーケンスでの 伝送。 3.伝送されるスペクトル帯域の、より小さいサブ帯域への分割、スペクトルサ ブ帯域を相互交換することによって生ずる信号の送信。 4.周波数帯域反転、つまり、固定または可変分割装置を用いての、伝送される 可聴周波数スペクトルの高周波数と低周波数との相互交換(鏡像周波数法)。 5.方法2ないし4の組合せ。 これらの公知の方法は以下の根本的な不利な点を有する: Re 1.) 概して、暗号化されない音声に関し、デジタルデータの伝送の ために、同じチャネルが用いられなければならない。これらのチャネルは制限さ れた帯域幅しか有さないため、データ整理法が必要である。受信端でのこれらの (整理された)データの再構成後に、人の通話を信頼性をもって識別するのは可 能ではない。 Re 2.) 生理学上の理由から、サブ区間の数および時間持続期間は、厳 密な範囲内においてのみ変動し得る。これは、伝送信号をデコードするのを容易 にすることに繋がる。 相互交換されるサブ区間間の遷移は一般には受信端においては正しい位相では 再構成され得ず、暗号化されない信号と比較して信号品質の低下が聞かれ得る。 根本的に、この方法では通話と信号伝送との間に認知可能な遅延が存在し、こ れは、あるタイプの伝送チャネルにおいては、人の通話の、妨害をもたらすエコ ー効果に繋がる。 Re 3.) 生理学上の理由から、スペクトルサブ区間の数および帯域幅は 厳密な範囲内に設定される。これは、伝送信号が容易にデコードされることが可 能になることに繋がる。サブスペクトルの生成および再構成に必要なフィルタの 避け難い帯域幅重複は、伝送品質における劣化に繋 がる。 Re 4.) 伝送信号のデコードは、技術を比較的ほとんど費やすことなく 可能である。暗号化された信号の残りの理解性は高く、訓練された耳ならば技術 的補助がなくても伝送をモニタすることができる。 Re 5.) 種々の方法の組合せは一般に解読に対するセキュリティを向上 させるが、それらは、信号対ノイズ比の劣化、および伝送チャネルの単純な群の わずかな数への制限のような、不利な特性の集まりにも繋がる。 この発明は、したかって、(レトロフィット可能でもある)簡潔な態様でモジ ュールとして作られ、かつ第三者によるモニタおよび評価に対し公知の方法およ び装置よりもかなりよいセキュリティを保証する、音声伝送における音声暗号化 および解読のための方法および装置を作り出すという目的に基づく。 音声暗号化のための以下のさらなる要件がこの目的に関連して設定される: − 十分な音声理解性 − 十分な音声認識 − 品質において、クリアオペレーションとほとんど差がない − ユーザにとって大部分が透明なオペレーションおよび制御性 − 受信端における暗号化された信号の自動認識 − アナログ無線ネットワークおよび電話機の分野において利用可能であるこ と − 特定化される、利用可能な伝送帯域幅との適合 この発明に従う、音声伝送における音声暗号化および解読のための方法は、送 信端においては、 − デジタル化された音声信号は、伝送チャネルの帯域幅に対応する帯域幅を 有する第1の複素入力フィルタによって、複素信号に変換され、この複素信号は 、擬似乱数により制御されるコード信号によって位相変調され、 − この位相変調された音声信号は、同様に擬似ランダム分布において位相変 調されるパイロット信号と加法的に組合せられて、伝送される、暗号化された有 効信号を形成し、 − この有効信号は、受信端における同期および有効信号等化のために用いら れるプリアンブルとともにシーケンシャルな態様で第1の複素出力フィルタを複 素信号として通過し、この出力フィルタは実出力信号を発生し、この実出力信号 はデジタル/アナログ変換の後に伝送信号コンディショナーに送られることを特 徴とし、 受信端においては、 − デジタル化された受信信号が、伝送チャネルの帯域幅に対応する帯域幅を 有する第2の複素入力フィル タによって複素信号に変換され、 − この複素信号から、プリアンブル認識段階中に、一方では、受信端で生じ 、プリアンブルによって初期設定される擬似ランダム順序で位相変調されるパイ ロット信号のためのクロック同期が行なわれ、他方では、受信端の等化器のため に等化器係数が計算され、有効信号解読の段階がしたがって初期設定され、 − 暗号化された有効信号は、受信端で生じる同期されるパイロット信号とリ ンクすることによって、受信端でスーパーインポーズされたその位相変調された パイロット信号から分離され、 − こうして得られた、位相変調された、暗号化されたデジタル音声信号は、 受信端で生じプリアンブルによってクロック制御されるコード信号による反転位 相変調によって解読され、複素信号として第2の複素出力フィルタを通過し、第 2の複素市写フィルタは実出力信号を生じ、その実出力信号はデジタル/アナロ グ変換後に受信信号コンディショナーに送られることを特徴とする。 この発明に従う方法にとってとりわけ本質的である観点は、送信端および受信 端の両方の入力側におけるデジタル化の後、複素フィルタリングが、各場合にお いて、好ましくはヒルベルトフィルタによって実行され、このフィルタリングに よって、それぞれの複素フィルタの帯域幅がその 低減されるサンプリングレートに対応するサンプリングレート低減を受ける複素 信号が実信号から発生される、ということである。さらなる方法にとって本質的 なすべての動作は、次いで、低減されたクロック周波数で複素信号を用いて生ず る。 出力側では、複素信号は、送信端および受信端の両方において、データフロー への0の挿入によるサンプリングレート増大を好ましくは受ける。各場合におい て下流で接続される、好ましくは同様にヒルベルトフィルタである複素フィルタ が補間フィルタとして用いられ、チャネル帯域幅に対応するサンプリング周波数 で実信号を生ずる。 一方で、音声信号をデジタル化し、伝送信号を所定の伝送チャネルとマッチン グさせ、および/または、他方で、受信信号をデジタル化し、その条件付けられ た受信信号を音声再生装置にマッチングさせるためのフロントエンドユニットを 備える、音声伝送のための装置における音声暗号化および解読のための、この発 明に従う装置は、 送信端において、 − (擬似)乱数発生器によって制御されるコード発生器が、デジタル化され た音声信号を位相変調するデジタル位相変調器に作用し、 − その位相変調された音声信号は、パイロット信号発生器により供給され同 様にランダム分布において位相変調されるパイロット信号と組合せられて有効信 号を形成し、 − プリアンブル発生器は、受信機端での同期と有効信号等化とのために用い られる、規定されるクロックシーケンスで動作する切換スイッチを介して、送信 信号条件付けのためにフロントエンドユニットへ、有効信号とともにシーケンシ ャルに発されるプリアンブルを生ずることを特徴とし、 受信端においては、 − 伝送チャネルにより引起こされる、デジタル化された受信信号の歪みを等 化するためのデジタル等化フィルタがあり、その等化器係数はプリアンブル受信 中に計算されて設定され、 − 受信される有効信号内におけるプリアンブルの検出のための装置が設けら れ、この装置は、プリアンブルの規定される部分の関数として、よりハイレベル の計算ユニットにおいて等化器フィルタのための等化器係数の計算を開始し、し たがって、クロック同期装置を活性化することによって有効信号の解読を初期設 定し、クロック同期装置は、一方で、受信された、復調されたパイロット信号か ら、受信端で発生されるパイロット信号による複素乗算によって、サンプリング クロック補正のための制御信号を供給し、他方では、同様にクロック同期で初期 設定される(擬似)乱数発生器の制御下で、受信端のパイロ ット信号発生器によって供給され変調器を介するパイロット信号から、位相変調 されたパイロット信号を供給し、このパイロット信号は、等化された有効信号と リンクされ、したがって、位相変調音声信号として、受信端にある位相復調器に おいて同期される乱数発生器により制御されて、変調されないデジタル音声信号 に変換され、それが音声信号への変換のためにフロントエンドユニットに送られ ることを特徴とする。 音声暗号化および解読のための、この発明に従う方法および装置の有利な微細 な点および改良点は、従属の特許請求項に含まれ、当業者には、特に例示的実施 例を用いおよび図面を参照してこの発明の説明をさらに行なう過程で開示され、 それらの注解、ブロック図等は、この発明にとって、本記載と同じほど重要な公 開物と見なされる。 図1は、以下の文中においては「SEモジュール」として指定される、この発 明に従う音声暗号化/解読モジュールのブロック図であり、 図2は、任意に選択される時間グラフでの暗号化の原理を示し、 図3は、SEモジュールの送信部の機能ブロック図を示し、 図4は、これも正確な時間尺度を参照しない、解読の原理を示し、 図5は、SEモジュールの受信部の機能ブロック図を示し、 図6は、SEモジュールの送信端での信号処理のブロック図を示し、 図7は、好ましくはヒルベルトフィルタである、入力側の(第1の)複素フィ ルタの構造を示し、 図8は、図7に従う、入力側の(第1の)複素フィルタの周波数応答を示し、 図9は、SEモジュールの送信部における、好ましくはヒルベルトフィルタで ある第1の複素出力フィルタの構造を示し、 図10は、図9に従う第1の複素出力フィルタの周波数応答を示し、 図11は、プリアンブル認識段階(クリアポジション)における受信端での信 号処理のブロック図を示し、 図12は、解読段階における受信端での信号処理のブロック図を示し、 図13は、図6のブロック図に従う、送信端での信号処理のための動作および 機能シーケンス図を示し、 図14は、図11および図12のブロック図に従う、受信端での信号処理のた めの動作および機能シーケンスプログラムを示す。 理解を容易にするために、この発明に従うSEモジュールの例示的実施例の回 路構成および/または動作の方法は、 複数の個別のセクションを用いて、以下の文中において説明される。 1.SEモジュールの回路説明 SEモジュールは本質的に、高性能デジタル信号プロセッサシステムと、現代 信号処理アルゴリズムにリンクされる、動作のために必要な周辺構成要素とから なる。図1に示されるブロック図は、デジタル信号処理に重要な構成要素および アセンブリを示す。電源、クロック発生、離散的入力、ならびにアナログ入力お よび出力段等の機能は、より明瞭にするために、示されていない。 図1に従うSEモジュールの構成は、試験およびアルゴリズム開発のさらなる 開発のためにもある程度用いられている、実現され実用化されているプロトタイ プに対応する。ブロック図の図解自体は、目的とする製品設計を示す。この例示 的実施例の説明は、決してこの発明の単一の可能な実施例として理解されるもの ではない。むしろ、当業者には理解され得るように、送信端および受信端の両方 における部分領域およびアセンブリのすべてにおいて、ここに示される技術的教 示の範囲から逸脱することなく、数多くの修正および変更が可能である。 主要な信号処理ユニットは、少なくともプロトタイプ設計において、アナログ ・デバイシズ・カンパニー(Analog Devices Company)からのADSP21ms p55プロセッサタイプが用いられる信号プロセッサ1である。この信 号プロセッサ1は、たとえば16ビットの分解能と8kHzのサンプリングレー トとを有するA/D変換器2およびD/A変換器3を既に含む。さらに、別個の RAM領域4、5が、一方ではデータのために(1k×16)、他方ではプログ ラムのために(2k×24)、一体化される。内部メモリ構成はハーバード・ア ーキテクチャに対応するため、演算コードフェッチに加えて、1つのデータアク セスが各コマンドサイクルにおいてさらに可能である。すべてのプロセッサ動作 は例外なく1つのサイクルを要する。13MIPS(整数)の処理能力がしたが って利用可能である。 プログラムメモリ側に2k×24ビットの大きさのROM6を付加的に有する 、このプロセッサのマスクプログラムされる変形(ADSP21msp56)が シリーズ製品のために設けられる。 さらなるA/DおよびD/A変換器の対8、9が複信のために必要である。こ れは、別個のハウジングにおいて信号プロセッサ1と同じ変換器を含む、タイプ AD28msp02変換器チップ7によって実現される。変換器チップ7と信号 プロセッサ1との間のデータ伝送は、高速直列インタフェースを介して実行され る。 外部メモリとしてEEPROM10が設けられ、これは、たとえば、コード( 後のさらなる説明を参照されたい)のような、滅多に変更されない変数と並んで ロードされ得るプログラム部に対処する。メモリサイズは、この例では、 図1に示されるように、8k×8(製品)および32k×8(プロトタイプ)で ある。 音声の基調と、無線装置11のスケルチ論理と、および暗号ON/OFFスイ ッチとの状態は、信号プロセッサ1によって、離散的入力信号(図示せず)上で 問合せされ得る。 信号処理に関連してそのさらなる詳細が説明される動作シーケンスは、以下の ように簡単に説明できる: 動作電圧の印加後、数ミリ秒の持続期間を有するRESET信号がまず生ずる。 この後、 信号プロセッサ1はその内部プログラムRAM5に外部EEPROM 10の内容をロードしてプログラムを開始する。現在試験中の、SEモジュール のプロトタイプの例では、特定の時間に必要とされるプログラム全体がさらにま ずこのRAM(2×命令)において提供されなければならない。図1に既に示さ れている、SEモジュールの製品構成では、ROM6において2kの命令がさら に利用可能である。 たとえば、コード等の可変パラメータを読み変更することができるようにする ために、外部EEPROM10はデータメモリとしてアドレス指定されることも できる。 プログラムシーケンスは、8kHzの特定される変換速度で自由に行なわれ、 各場合において変換が実行された後に割込を引起こすアナログインタフェースの 割込みによって、ちょうどよい時期に構成される。 2.信号処理 SEモジュールのすべての機能はデジタル信号処理によって実現される。 この信号処理の原理をまず説明する。 図3は、SEモジュールの送信部の機能ブロック図を示す: その補助によってマイクロフォンの入力信号つまり音声信号を暗号化するコー ド信号が、送信端においてコード信号発生器23で発生される。いわゆるプリア ンブルはプリアンブル発生器24で発生され、図2の3つの、時間に関連した図 の要素に見られるように、PTTキー(図示せず)を操作することによって、暗 号化された音声信号の直前に伝送される。 プリアンブルは、さらなるコード信号を発生器43(cf.図5)の同期、お よび受信端における等化器40の設定のために必要とされる。 この論議に繋げることを可能にする意図があるならば、プリアンブルは、現在 試験中のプロトタイプの例においては5秒ごとである、固定された時間フレーム で定期的に伝送される。暗号化された音声信号は、この例では、プリアンブルの 持続期間(現在では約200ms)の間マスクされる。 パイロット信号発生器20は、後にさらに詳細に説明されるように、暗号化さ れた音声信号に加法的にリンクされ、 受信端でサンプリングクロックの同期のために用いられる特別なパイロット信号 を供給する。2つのサブブロックで示されるフロントエンドユニット22a/2 2bは、アナログ入力信号の予めの条件付け、およびデジタル信号への変換、な らびに送信端で暗号化される音声信号の最終的な条件付け、およびそれぞれの伝 送装置および伝送チャネルとのマッチングを実行する。さらなる詳細は以下にさ らに説明される。 図4に見られるように、暗号化された送信信号の始まりはプリアンブルによっ て特徴付けられる。この理由から、受信信号の解析は、受信端において、受信機 が解読モードにないときには必ず生ずる。この段階中、受信信号はSEモジュー ルによって変わることなくループされる。プリアンブルの終わりが認識された場 合には、解読プロセスがこの認識で開始され、つまり受信端のコード発生器43 が起動されて、受信される有効信号が解読される(図4の「音声信号」)。 図5は、SEモジュールの受信部の機能ブロック図を示す。受信信号は、受信 信号を認識して解析することがその目的である機能ブロック44に供給される。 プリアンブルが受信されると、それを用いて、伝送チャネルの特性がまず決定さ れ、それから、受信端の等化器51のためのフィルタ係数が決定される。 プリアンブルの終わりが検出されると、伝送チャネルと マッチングされた等化器がこのとき利用可能となる。デジタル受信機の受信フィ ルタの初期同期およびマッチングの詳細に関しては、文書DE−C1−41 0 8 806(文献[4])を参照する。同時に、受信端のコード発生器43が、 有効信号を解読するために起動される。サンプリング同期55は、有効信号の上 にスーパーインポーズされたパイロット信号を評価して、このパイロット信号を 有効信号から分離する。解読された有効信号はこの後送られる。 送信端および受信端の以下の詳細な説明に、さらなる詳細が示される。 図6は、解読の場合の送信端における信号処理の詳細なブロック図を示す。個 々の機能ブロックは、以下のサブセクションにおいて、より詳細に記載される。 図13のシーケンス図の表記によって示されるすべての信号処理機能は、1つの 信号プロセッサ1(cf.図1)の補助で実現される。図6の二重線および二重 矢印は解析信号を示すことを意図するものである。実信号は1本の線および1本 の矢印で表わされる。 原理上、3つのタイプの信号処理を区別することが可能である: まず、アナログフロントエンド22におけるアナログ信号処理、8kHzのクロ ックレートでのデジタル信号処理、および2.667kHz(8/3kHz)の クロックレー トでのデジタル信号処理である。図6の例示の場合、対応する信号は、パラメー タ名称t=アナログ、v=デジタル、8kHzクロック、およびn=デジタル、 2.667kHzクロックによって区別される。 クリアテキストモードは、アナログフロントエンド22のデジタル側における 単純なフィードバックによって実現される。 この点で、この発明に従うSEモジュールのこのプロトタイプのオペレーショ ンのフィードは現在のアナログ伝送チャネルに見られるということが言及される べきである。 受信端のアナログフロントエンドユニット22は、レベルマッチング、アナロ グ入力信号c(t)のサンプリング、およびデジタル信号c(v)への変換とい う目的を有する。 アナログフロントエンド22のA/D変換器部は、2つのアナログ入力増幅器 およびA/D変換器からなる。 SEモジュールの試験中のプロトタイプの場合のアナログフロントエンド22 のA/D変換器部に対して、以下の仕様が適用される: サンプリング周波数: 8 kHz ワード長: 16ビット 10進化フィルタ 通過域: 0〜3.7 kHz リプル: ±0.2 dB 逆減衰: 65 dB アナログフロントエンド22の構成および動作のさらなる詳細のために、付属 書類に明記される文献目録の文献[1]および文献[2]が参照されるべきであ り、これらの文献の内容が恐らくさらなる説明を与えてくれるであろう。 ディジタル化された入力信号c(v)は、低い側波帯を抑圧するために、第1 の複素入力フィルタ30に作用する。このフィルタ30は、入力信号(ディジタ ル化された音声信号)の帯域幅が伝送チャネルの帯域幅つまりこの例示的実施例 においては2.667kHzに対応する帯域幅に制限されることをさらに保証す る。第1の複素入力フィルタ30は、実入力信号から、実部と虚部とからなる複 素出力信号、つまり、任意の所望の周波数に対して実部と虚部との間に存在する 90°の位相シフト(解析信号)を生ずる。同時に、伝送チャネルの利用可能な 帯域幅の外のスペクトルエレメントは抑圧される。好ましくは、および試験中の この発明の実施例の例においては、第1の複素入力フィルタは(さらに以下を参 照して、受信端の複素入力フィルタと同様に)、高次のヒルベルトフィルタであ る。 送信端の第1のヒルベルトフィルタ30は、伝達関数が で与えられる再帰型フィルタである。このフィルタの構造 は図7に示される。 このヒルベルトフィルタ30の入力信号は、述べられるように、サンプリング された実受信信号c(v)である。このフィルタの再帰部は実係数biのみを有 するため、実動作のみが同様にここでは必要とされる。トランスバース部は複素 係数aiを有する。 この第1のヒルベルトフィルタ30の設計は、楕円ローパスフィルタの設計に 基づく。このローパスフィルタは周波数ドメインの変換によってヒルベルトバン ドパスフィルタに変換される。 この発明のプロトタイプにおいて実現されるヒルベルトフィルタ30の周波数 応答は図8に示される。 第1の複素入力フィルタ(ヒルベルトフィルタ)の、帯域が制限された出力信 号d(v)は、サンプリングレート減少31として示され、この例示的実施例に おいては因子3である、特別の、好ましくは整数の因子によってサンプリングク ロックが2.667kHzに減少される機能ブロックに作用する。入力側の第1 のヒルベルトフィルタ30の好適な寸法決めにより、エイリアシング効果が生じ ないことが保証される。 ヒルベルトフィルタ30とサンプリング減少31との組合せは、すべての有効 な情報を含む2.667kHz帯域幅を有するランダムに選択された周波数帯域 をもたらす。 原則して、ヒルベルトフィルタ30の入力側信号c( v)の3番目ごとの出力値のみがサンプリングレート低減のために用いられる。 実際には、これは、8/3kHzで動作するヒルベルトフィルタ30のトランス バース部によって実現される。これは、フィルタ出力値が、8kHzサンプリン グクロックの3番目ごとのクロックパルスでもってのみ計算されさらに処理され ることを意味する。 パイロット信号発生器20は、受信端においてクロックスレーブのために用い られるパイロット信号q(n)を発生するために用いられる。パイロット信号は 、さらに後に記載される、パイロット信号の位相変調によって発生される。 (疑似)乱数発生器34(cf.図6)は、コード信号発生器23の一部とし て、たとえば1ないし64の範囲において等しく分布される数を発生するという 目的を有する。これらの数は、64の複素値の体からランダム値を選択するとい う目的のために用いられる(cf.図6の「データセット」ブロック)。これら の選択値から2つのコード信号zs(n)、zp(n)が発生され、それらのコー ド信号のうちの1つ(zs(n))は有効信号の位相変調のために用いられ、第 2のコード信号(zp(n))はパイロット信号q(n)を発生するために用い られる。 この発明の本実施例において実現される乱数発生器34は、線形合同法に基づ く。ランダム値r(n)は、法則 r(n)=(a・r(n−1)+c)mod m n=1,2… (2) に従って計算される。定数値aおよびcが好適に選択される場合には、すべての m個の可能な値はランダム順序が繰返される前に発生されるため、開始値r(0 )は一般には重要ではない。発生された乱数は、0から(m−1)までの範囲に 一様に分布される。 試験される実施例の例では、m=232が選択された。これにより長いシーケン スが発生される。加えて、等式(2)のモジュロ関数が次いで、信号プロセッサ 1によって、複雑さをほとんど伴うことなく実施され得る。 定数は、クヌツ(Knuth)の法則に従ってa=1664525およびc=327 67になるよう選択された(cf.文献[6])。 1と64との間における一様に分布された乱数を得るためには、それぞれのラ ンダム値r(n)の6ビットを考慮し、それらをさらに乱数として用いれば十分 である。この実施例の場合には、6ビットは有効信号x(n)の「スクランブリ ング」(位相変調)のための乱数の発生のために用いられ、6ビットはパイロッ トトーンp(n)の「スクランブリング」(位相変調)のための乱数の発生のた めに用いられる。したがって、乱数発生器34は各場合において各クロックサイ クルで2つの乱数rs(n)およびrp(n)を供給する。 プリアンブルの各伝送後、乱数発生器34は、規定され る開始値x(0)で再初期設定される。 位相変調器32および33の制御値は、64の複素値のデータセットによって 表わされる。乱数発生器34はこのセットから値を選択し、こうして位相変調の ためのランダム信号を発生する。 64の複素値 ai=ej2πi/64 i=1,2,…,64 (3) がデータセットとして用いられる。制御または入力値zs(n)およびzp(n) はすべて振幅「1」を有するが、異なる位相にある。乱数により制御される位相 変調器32、33は以下でさらに詳細に説明される。 2つの位相変調ユニット32および33は、SEモジュールの送信部において 必要とされる(図6)。一方の位相変調器33は、乱数発生器34により供給さ れるコード信号zs(n)による有効信号x(n)の暗号化のために必要とされ る。他方の位相変調器32は、パイロットトーン発生器により供給されるパイロ ットーンp(n)から、他方のコード信号zp(n)の補助でパイロット信号q (n)を発生するために用いられる。コード信号zs(n)、zp(n)は同じ振 幅と異なる位相とを有する複素値のランダム順序であるため、各位相変調器32 、33は、それぞれのコード信号値によって、それぞれの入力信号値の複素乗算 を実行する。 図6に示されるように、解析フィルタ出力信号の信号値 がx(n)で示され、かつ関連のコード信号の信号値がzs(n)で示される場 合、位相変調された有効信号の信号値は次のようになる。 y(n)=x(n)・zs(n) (4) 位相変調された有効信号y(n)は、雑音信号のような特性を有する。この有 効信号に含まれる情報は、2.667kHzの幅を有する周波数帯域にわたって 完全に分布される。 ここで、この発明に従う位相変調は、ディジタル伝送技術において用いられる ように、64段PSK変調とのある類似性を有することが言及されるべきである 。しかしながら、この例における目的は全く異なるものである: PSK変調を用いるディジタルデータ伝送の場合では、搬送波信号の位相はサン プリングクロックレートで変調される(位相シフトキーイング)。搬送波信号の 位相はしたがって、伝送されるディジタル情報を含む。受信端で、搬送波の位相 は規定されるサンプリング時間で決定される。弁別器が、各決定された位相に、 対応するディジタル情報を割当て、伝送された情報がこうして得られる。 一方、この発明に従ってここに提示される位相変調の例では、変調されるべき 信号は、変調信号ではなく、伝送されるべき情報を運ぶ。この情報は、その準連 続信号プロファイルによって予め決定される。位相変調は、元の信号プロファイ ルを推論することがもはやできないように、送信 されるべき信号を変えるという目的のためにのみ用いられる。音声信号はこうし て完全に理解性がなくなる。有効情報は位相変調によって暗号化される。 受信端で、有効情報は、逆演算によって、等式(4)に回復され得る。 2つの条件が満たされる場合にのみ、完全な回復が可能である。まず、受信信号 y(n)が(位相変調された)送信信号y(n)と一致しなければならない。第 2に、変調信号つまりコード信号zs(n)が受信端において既知でなければな らない。 第1の要件は、受信端における伝送チャネルの等化に依存する。第2の要件は 、受信端においてコード信号が既知であることと正確な同期とに依存する。 コード信号zs(n)の値の数が変調のステップ数(この例では64)によっ て規定される一方で、x(n)およびy(n)の可能な値の数は信号処理におけ るワード長によって決定される。 発生されたパイロットトーンの信号値がp(n)で示され、かつ関連するコー ド信号の値がzp(n)で示される場合、パイロット信号の信号値は次の関係式 q(n)=p(n)・zp(n) (6) によって与えられる。したがって、選択された乱数発生器 34の特性のため、こうして発生されたパイロット信号q(n)は白色雑音であ る。 2.667kHzのクロック周波数で発生される解析信号を伝送し得るために は、その伝送される信号が伝送チャネルとマッチングしなければならない。示さ れる例では、アナログフロントエンド22により予め定められるサンプリング周 波数は8kHzであるため、8kHzへのサンプリングレートの増大がまず実行 されなければならない。 因子3によるサンプリングレートの増加、つまり2.667kHzから8kH zへの増加は、2つの存在する信号値の間における、値0を有する、各場合にお ける2つの信号値の挿入、つまり、 ds(ν)=...,w(n−1),0,0,w(n),0,0,w(n+1),... (7) によって達成される。 サンプリングレート増加は、解析伝送信号を伝送チャネルへマッチングするた めの第1の複素出力フィルタ35に関連して実行される。この複素出力フィルタ 35の解析出力信号の実部は、アナログフロントエンド22に供給される。 第1の複素出力フィルタ35は、まず、複素入力信号ds(v)から、任意の 所与の周波数に対して実部および虚部が90°位相シフトされた解析信号を発生 させ、それから、実出力信号cs(v)を発生する。同時に、伝送チャ ネルの利用可能な帯域幅の外にあるスペクトルエレメントは抑圧される。 出力側の第1の複素フィルタ35は、好ましくは、(第2の)ヒルベルトフィ ルタ、つまり再帰型フィルタであり、その構造は図9に示される。 この第2のヒルベルトフィルタ35の入力信号ds(v)は、述べられるよう に、解析信号であり、一方、出力信号cs(v)は実信号である。 このフィルタの設計は、楕円ローパスフィルタの設計に基づく。このローパス フィルタは、次いで、周波数ドメインにおける変換によって、ヒルベルトバンド パスフィルタに変換される。 送信端における出力側の(第2の)ヒルベルトフィルタ35の周波数応答は図 10に示される。 第2のヒルベルトフィルタ35のディジタル出力信号Cs(v)の、アナログ 出力信号への変換は、アナログフロントエンド22の出力部で行なわれる(図3 の参照番号22b)。この変換は局所マッチングをさらに含む。 その実現において、アナログフロントエンド22(詳細な説明はなされない) のD/A変換器部3(図1)は、D/A変換器と、アナログ平滑化フィルタと、 プログラマブル増幅器と、差動増幅器とからなる。 この発明の例示される実施例におけるアナログフロントエンド22の出力に対 して、以下の仕様が適用される: クロック周波数: 8 kHz ワード長: 16ビット 利得: −15 dBから+6 dBの範囲で調整可能補間フィルタ 周波数応答: 0ないし3.7 kHz リプル: ±0.2 dB 逆減衰: 65 dB ここでもう一度、アナログフロントエンド22での送信端出力についてのさら に詳細な情報のために、文献[1]および文献[2]を参照されたい。 プリアンブル発生器24は、無線通信路または電話通信路を介する伝送の始ま りでプリアンブルを発生するために用いられる。受信端において進行中の伝送に 接続することを可能にするために、プリアンブルの発生は固定時間間隔で開始さ れる。 用いられるプリアンブルは2つの連続する信号部分からなる。第1の信号部分 は、いわゆるCPFSK(連続位相周波数シフトキーイング)信号である。第2 の部分は雑音状の信号である。第1の部分は、受信機において、プリアンブルの 検出と、受信機の同期とのために用いられる。第2の信号部分は、伝送チャネル の等化のために用いられる。 CPFSK信号は、特別なデータ周波数のCPFSK変調によって発生される 。このシーケンスの長さは、たとえば、240ビットである。伝送速度は1.7 78kビット /sである。データシーケンスの構造は受信端で特殊な方法を用いて非常に信頼 性のあるプリアンブル検出が可能であるように選択される。ここで今一度、さら なる詳細のために、文書DE−C1 41 08 806(文献[4])および 文献[5]を参照されたい。 全体として、この例におけるプリアンブルの持続期間は約230msである。 SEモジュールの2つの異なる動作モードが受信端で区別され得る。これらの うちの一方は、SEモジュールがクリアポジションにあるプリアンブル認識の段 階であり、他方は解読段階である。送信端と同じように、3つのタイプの信号処 理、つまり、アナログ信号処理、8kHzクロックレートでのディジタル信号処 理、および2.667kHzのクロックレートでのディジタル信号処理が区別さ れ得る。等化器係数の計算は、特定のサンプリングクロックにリンクすることな く、背景部で行なわれる。 装置がオンに切換えられた後は、SEモジュールは常にプリアンブル認識段階 にある。図11は、信号処理の機能ブロック図を示す。この段階では、受信信号 は、それ自身のフィルタを有するアナログフロントエンド52を通過するのみで ある。受信信号は、本質的に、SEモジュールによっては影響されないままであ る。 サンプリングされた受信信号(8kHzサンプリング周波数、16ビットワー ド長)は、フィルタリングの後、受 信端の第2の複素入力フィルタ40、特に第3のヒルベルトフィルタ(バンドパ スフィルタ)に、および、プリアンブル認識ブロック55への2.667kHz へのサンプリングレート低減43へ供給される。同時に、受信信号のサンプル値 はバッファ41に記憶される。プリアンブル認識ブロック55は、プリアンブル の受信を、自動的にかつ高い信頼性をもって検出する。文献[4](DE−C1 −41 08 806)および文献[5]に引用箇所が見出され得る。 第2の複素入力フィルタ40の動作および構造は、上述の、送信端の第1の複 素入力フィルタ30に本質的に対応する。 プリアンブル認識は2つの機能を有し:第1は、プリアンブルの受信の検出と 解読への切換とである。第2に、プリアンブルは正確な時間基準を与える。これ は、解読プロセスの初期設定および同期に必要である。 したがって、特定的には、受信端の乱数発生器54およびパイロット信号発生 器50の初期設定が、プリアンブルの認識でもって生ずる。加えて、等化器係数 を決定するためのプロセスが開始される。計算された係数の集合は、解読モード に必要な等化器51をセットするために用いられる。 プリアンブルの第2の部分つまり雑音信号は、等化器係数を決定するために評 価される。これは、この部分の特定 部がバッファ41に入るまで待つことを意味する。等化器フィルタ51のための パルス応答および係数の集合が、次いで、FFT(高速フーリエ変換)と、受信 機にありプログラムRAM5(図1)に記憶される公称スペクトルとの補助によ って計算される。 プリアンブルの認識後、SEモジュールは解読モードに入る。図12は、この 段階における信号処理を示す。受信端での信号処理の機能シーケンスステップの ためのシーケンス図が図14に示される。 受信信号は、アナログフロントエンド52によって、たとえば8kHzサンプ リング周波数および16ビットワード長を有するディジタル信号に変換される。 この信号は、さらに後に詳細に説明されるように、伝送チャネルの等化を目的と する等化器51を通過する。第2の複素入力フィルタ40(特に、第3のヒルベ ルトフィルタ:バンドパスフィルタ;同様に、さらに後に詳細に記載される)を 介するフィルタリングと、因子3によるサンプリングレート低減43との後、サ ンプリング周波数2.667kHzを有する解析信号が生ずる。この信号s(n )は、暗号化された有効信号と、スーパーインポーズされたパイロット信号とか らなる。上述されるように、パイロット信号は位相変調された信号である。パイ ロット信号はクロック同期ブロック45で評価されて有効信号から分離される。 有効信号の解読はこの後位相復調器(デスクランブラ)59によっ て行なわれる。 8kHzへのサンプルレート増加61と、その後の、第2の複素出力フィルタ 62、特に第4のヒルベルトフィルタ(バンドパスフィルタ)を用いるフィルタ リングとが実行されると、受信機端アナログフロントエンド52におけるアナロ グ信号への変換が生じる。この信号は解読された音声信号である。 第2の複素出力フィルタ62の動作および構造は、第1の複素出力フィルタ3 5のそれに本質的に対応する。 クロック同期ブロック55におけるパイロット信号の評価は、サンプリングク ロックにおける変動を調整するための、制御された変数をさらに供給する(ブロ ック補正)。サンプリングクロックの調整は、解読中における同期性に対する厳 しい要件のため、必要である。サンプリングクロックの変動は、使用される水晶 発振器の設置とドリフトとの間の散乱によって引き起こされる。 パイロット信号を評価するために、低減されたサンプリングレートでの受信信 号g(n)は、位相復調器(デスクランブラ)58を通過する。この位相復調器 58の出力信号q(n)は、搬送波信号エレメントと、有効信号から生ずる、雑 音信号のようなスーパーインポーズされた信号エレメントとからなる。この搬送 波信号は、パイロットトーン発生器50により発生される信号を用いて、ベース バンド信号に変換される。平均化器56の後、実部がパイロッ ト信号のレベルの尺度でありかつ虚部がサンプリングクロックを調整するための 制御される変数として用いられる解析ベースバンド信号が利用可能となる。 パイロット信号の決定されたレベルと、パイロット信号発生器50と、位相変 調器(スクランブラ)57とを用いて、パイロット信号q(n)が受信端で発生 されて受信信 確に対応するので、有効信号はこの減算によってパイロット信号から完全に分離 される。等化が最適である場合には、 ーパーインポーズされた雑音信号を除き、送信端の位相変調器33の出力の信号 y(n)に一致する(cf.図6)。 位相変調器57および2つの位相復調器58、59は2つの(疑似)乱数発生 器54によって制御される。一方の乱数発生器はクロック同期ブロック55の位 相変調器57および位相復調器58を制御し、他方は有効信号y(n)の解読の ための位相復調器59を制御する。乱数発生器は送信端のそれらに対応し;乱数 発生器は、プリアンブルの認識によって、パイロット信号発生器50と同じよう に、受信信号に同期される。 図12の個々の機能ブロックの目的および実施が、以下に詳細に記載される。 アナログフロントエンド52の入力部は、レベルマッチ ング、アナログ受信信号のサンプリング、およびディジタル信号への変換という 目的を有する。 ここでもう一度、アナログ・デバイシズ・カンパニーからのAD28msp0 2チップがプロトタイプ実現例におけるアナログフロントエンド52として用い られる(cf.文献[3])。このチップは、ADSP21msp55信号プロ セッサに用いられるアナログフロントエンドに厳密に対応する。 ここでも、アナログフロントエンド52は、2つのアナログ入力増幅器と、接 続され得る20dB前置増幅器と、A/D変換器とからなる。 アナログフロントエンド52のA/D変換器部に対し、以下の仕様が適用され る: サンプリング周波数: 8 kHz ワード長: 16ビット 10進化フィルタ 通過域: 0ないし3.7 kHz リプル: ±0.2 dB 逆減衰: 65 dB 等化器51は、たとえば、300Hzから3kHzまでの伝送帯域幅の領域に おける伝送チャネルの周波数応答の等化のために用いられる。伝送チャネルは、 送信部の第1 の複素出力フィルタ35から受信部の第2の複素入力フィルタ40までのアセン ブリをすべて含む(両端を含む)。 等化器51は、128の段を有するトランスバーサルディジタルフィルタによ って実現される。伝達関数は: である。係数eiは1つのプリアンブルの受信中に決定される。 第2の複素入力フィルタ40(ヒルベルトフィルタ)は、入力信号の低側波帯 を抑圧し、入力信号(受信音声信号)の帯域幅を約2.66kHzの帯域幅に制 限するために用いられる。 第2の複素入力フィルタ40(ヒルベルトフィルタ)は、その構造が入力側の 第1の複素フィルタ30のそれに対応する再帰型フィルタであるので、その範囲 において、図7を参照することができる。 第2の複素入力フィルタ40の入力信号は、等化器51の実出力信号c(v) である。 このフィルタの設計は楕円ローパスフィルタの設計に基づく。このローパスフ ィルタは、周波数ドメインにおける変換によって、ヒルベルトバンドパスフィル タに変換された。 例示の実施例においてサンプリングレートを因子「3」によって2.667k Hzに低減するために、サンプリン グレート低減43が、受信部において、送信部と類似の態様でさらに実行される 。第2の複素入力フィルタ40の好適な寸法決めによって、エイリアシング効果 が生じないことが保証される。 複素入力フィルタ40とサンプリングレート低減43との組合せは、すべての 有効な情報を含む2.667kHz帯域幅を有する任意の選択された周波数帯域 をもたらす。 実際には、第2の複素入力フィルタ40のトランスバース部が8/3kHzで 動作するため、このフィルタの各3番目の出力値の処理が実施される。これは、 8kHzサンプリングクロックの各3番目のクロックサイクルにおいてのみフィ ルタ出力値が計算されさらに処理されることを意味する。 パイロットトーン発生器50は、送信端のパイロット信号発生器37のそれと 同じ信号を供給する。この信号は、受信された、復調されたパイロット信号q( n)の、ベースバンド信号への変換と、位相変調されたパイロット信号p(n) の受信端発生とのために、クロック同期ブロック55において必要とされる。 既に上に述べたように、平均化器56はベースバンドに変換された解析信号q (n)を平均化するために用いられるので、受信されたパイロット信号のレベル は実部として発生され、サンプリングクロックスレーブ(クロック補正)のため の制御される変数は虚部として発生される。 この平均化は、128のサンプリングクロックサイクル毎に、平均値が、ベー スバンド信号に変換される、最後の128の入力信号値q(n)にわたって形成 されるようにして実施される。 乱数発生器54は、送信端の乱数発生器34と全く類似して、1から64まで の範囲において一様に分布される数を発生するという目的を有する。これらの数 は、ここでも、64の複素値の体からランダム値を選択するために用いられる。 ここでも、その選択値から2つのコード信号zp(n)およびzs(n)が発生さ れ、そのうち一方(zs に用いられ、第2の信号(zp(n))は、一方では受信されたパイロット信号 の解読のために、他方では受信端パイロット信号の発生のために、クロック同期 ブロック55において用いられる。クロック同期のため、これらのコード信号は 、当然ながら、送信端のコード信号zp(n)およびzs(n)と同じである。 乱数発生器54の実現は他の態様では送信部における実現例と同じであるため 、上述の設計を参照することができる。 位相変調器57ならびに位相復調器58および59に供給される乱数は、乱数 発生器54によって離散値がそこから選択される64の複素値の集合からなる。 送信端と類似の態様で、同じ64の複素値 ai=ej2πi/64 i=1,2,…,64 (9) がデータセットとして用いられる。 2つの既に述べた位相復調器58、59は、SEモジュールの受信部において 必要とされる。一方の位相復調器5 n)の解読のために用いられる。他方の位相復調器48は、受信されたパイロッ ト信号からのパイロットトーンの回復のために用いられる。既に述べたように、 これらのコード信号は送信端のコード信号と同じでなければならない。 (n)で示され、かつパイロットトーンのコード信号の信号値がzp(n)で示 される場合、クロック同期ブロック55における位相復調器58の出力での信号 値は: となる。 号化のためのコード信号がzs(n)で示される場合、位相復調器59の出力で の解読された信号は: となる。 位相復調器57は、パイロットトーン発生器50によって供給されるパイロッ トトーンからパイロット信号を発生するために用いられる。 発生されたパイロットトーンの信号値がp(n)で示される場合、位相変調さ れたパイロットトーンの信号値は次の関係式から生ずる: q(n)=p(n)・zp(n) (12) 2.667kHzのクロック周波数で発生されるディジ するためには、まず、8kHzへのサンプリングレート増加を実行することが必 要である。 因子3によるサンプリングレートの増加、つまり例示の実施例においては2. 667kHzから8kHzへの増加は、各場合において、2つの信号値の間に、 値「0」を有する2つの信号値を挿入することによって実行され、それは次の関 係式に対応する: さらなる(第2の)複素出力フィルタ62、好ましくは(第4の)ヒルベルト フィルタは、解析出力信号を実出力信号に変換するために用いられる。このフィ ルタは出力信号(音声信号)の帯域幅を約2.667kHzに制限するために用 いられる。 第2の複素出力フィルタ62は、ここでも、その構造が送信端の第1の複素出 力フィルタ35のそれに対応しかつ図9に示される再帰型フィルタである。 第2の複素出力フィルタ62(第4のヒルベルトフィル タ)の入力信号は、ここでも、解析信号である。出力信号は実信号である。 試験される、この発明の例示的実施例の場合、フィルタの設計は楕円ローパス フィルタの設計に基づく。このローパスフィルタは、周波数ドメインにおける変 換によって、ヒルベルトバンドパスフィルタに変換される。 出力側のアナログフロントエンド52は、ディジタル出力信号をアナログ出力 信号(音声信号)に変換するという目的を有する。このことはレベルマッチング をさらに含む。 詳細には示されてはいない、アナログフロントエンド52(出力)のD/A変 換器部は、D/A変換器と、アナログ平滑化フィルタと、プログラマブル増幅器 と、差動増幅器とからなる。 アナログフロントエンド52の出力に対し、以下の仕様が適用される クロック周波数: 8 kHz ワード長: 16ビット 利得: −15 dBから+6 dBまでの範囲で調整可能 補間フィルタ 周波数応答: 0ないし3.7 kHz リプル: ±0.2 dB 逆減衰: 65 dB この発明の本質は、記載されたSEモジュールの実施例に決して限定されるも のではない。主に暗号化のセキュリティに関し、拡大オプションが、この発明に 基づいて、当業者には認識され得る。記載される例示的実施例の場合では、コー ド信号を発生するために、単純な(疑似)乱数発生器のみが用いられている。別 個の異なる乱数発生器を使用することによって、暗号化セキュリティをさらに改 善する可能性もある。 加えて、記載される例示的実施例の場合には、使用される乱数発生器54はす べての再同期において同じ起点で起動するものとされた。この起点が再同期毎に 変更されれば、暗号化のセキュリティを向上することができる。これは、乱数発 生器54の起点がプリアンブルで伝送されることによって達成され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュパーリンガー,ギュンター ドイツ連邦共和国、デー―70188 シュト ゥットガルト、ハークベルクシュトラー セ、7 【要約の続き】 合されることによって、その送信側で重ねられた位相変 調パイロット信号から分離され、次いで、結果として生 じた、位相が変調された、スクランブリングされたデジ タル音声信号は、受信機側で発生されかつプリアンブル によってクロック制御されるコード信号を用いてミキシ ングを解くことによって復元される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 音声伝送における音声暗号化および解読のための方法であって、 送信端においては、 デジタル化された音声信号c(v)は、伝送チャネルの帯域幅に対応する帯域 幅を有する第1の複素入力フィルタ(30)によって、疑似乱数により制御され るコード信号(zs(n))によって位相変調される複素信号x(n)に変換さ れ、 位相変調された音声信号(y(n))は、同様に疑似ランダム分布において位 相変調されたパイロット信号(q(n))と加法的に組合されて、伝送されるべ き暗号化された有効信号(s(n))を形成し、 有効信号(s(n))は、シーケンシャルな態様で、受信端での同期および有 効信号等化のために用いられるプリアンブルとともに、複素信号(w(n))と して第1の複素出力フィルタ(35)を通過し、前記出力フィルタ(35)は実 出力信号(cs(v))を発生し、前記実出力信号(cs(v))はデジタル/ア ナログ変換後に伝送信号コンディショナに送られることと、および、 受信端においては、 デジタル化された受信信号(c(v))は、伝送チャネルの帯域幅に対応する 帯域幅を有する第2の複素入力フィルタ(40)によって、複素信号(s(n) )に変換され、 この複素信号(s(n))から、プリアンブル認識段階中に、一方では、受信 機端で発生されて、プリアンブルにより初期設定される疑似ランダム順序におい て位相変調されるパイロット信号(q(n))のための同期が実行され、他方で は、受信機端の等化器(51)のための等化器係数が計算され、したがって有効 信号解読の段階が初期設定され、 暗号化された有効信号(s(n))は、受信機端で発生される同期されるパイ ロット信号(q(n))とリンクすることによって、受信機端でスーパーインポ ーズされたその位相変調されたパイロット信号から分離され、 こうして得られた、位相変調された、暗号化されたデジタル音声信号(y(n ))は、受信機端で発生されプリアンブルによりクロック制御されるコード信号 (zs(n))による反転位相変調により解読されて、複素信号(x(n))と して第2の複素出力フィルタ(62)を通過し、前記第2の複素出力フィルタ( 62)は実出力信号(cs(v))を発生し、前記実出力信号(cs(v))はデ ジタル/アナログ変換後に受信信号コンディショナに送られることとを特徴とす る、音声伝送における音声暗号化および解読のための方法。 2. 複素入力および出力フィルタ(それぞれ、30、40および35、62) として、高次のヒルベルトフィルタが用いられることを特徴とする、請求項1に 記載の方法。 3. 送信端および受信端の両方で、帯域を制限する複素入力フィルタリングに 関連してサンプリングレート低減が実行され、対応するサンプリングレート増加 は複素出力フィルタリングの前に実行され、それはサンプリングレート増加にマ ッチングすることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。 4. サンプリングレート低減は整数比、特に1:3の比で実行され、サンプリ ングレート増加よ応じて同様に整数比、特に3:1の比で実行されることと、複 素フィルタ(30、35、40、62)として高次の再帰型フィルタが用いられ ることとを特徴とする、請求項3に記載の方法。 5. プリアンブルは固定された時間フレームで定期的に伝送され、暗号化され た音声信号は該プリアンブルの持続期間の間マスクされることを特徴とする、先 行する請求項の1つに記載の方法。 6. 固定された時間フレームは複数秒間、特に3ないし10秒間持続し、プリ アンブルの持続期間は数十ms、特に約200msであることを特徴とする、請 求項5に記載の方法。 7. 伝送チャネルの特性は受信機端においてプリアンブルの受信中に試験され 、受信端等化器(51)のためのフィルタ係数はこれから決定されることを特徴 とする、請求頃6に記載の方法。 8. 各送信されたプリアンブルの終わりは受信機端で再 同期のために検出され、その得られた信号を用いて、有効信号を解読するために 、コード発生器のための疑似乱数発生器(54)は起動されることを特徴とする 、請求項7に記載の方法。 9. デジタル化された音声信号のおよびパイロット信号の、乱数により制御さ れる位相変調は、異なる乱数発生器によって行なわれることを特徴とする、請求 項1ないし請求項7の1つに記載の方法。 10. 暗号化セキュリティを向上させるために、プリアンブル内における、受 信機端の乱数発生器(54)のための起点は変更可能なようにセットされ得るこ とを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の方法。 11. 一方では、音声信号をデジタル化し送信信号を所定の伝送チャネルにマ ッチングさせ、および/または、他方では、受信信号をデジタル化しその条件づ けられた受信信号を音声再生装置にマッチングするためのフロントエンドユニッ ト(22、52)を設ける、音声伝送のための装置における音声暗号化および解 読のための装置であって、 送信端においては、 (疑似)乱数発生器(34)により制御されるコード発生器(23)は、デジ タル化された音声信号を位相変調するデジタル位相変調器(33)に作用し、 位相変調された音声信号(y(n))は、パイロット信号発生器(20)によ り供給され同様にランダム分布にお いて位相変調されるパイロット信号(q(n))と組合されて有効信号(s(n ))を形成し、 プリアンブル発生器(24)は、受信機端での同期および有効信号等化のため に用いられる、有効信号とともにシーケンシャルに発されるプリアンブル(v( n))を発生し、それを、規定されるクロックシーケンスで動作し得る切換スイ ッチ(25)を介して、送信信号条件づけのためにフロントエンドユニット(2 2)に送ることを特徴とし、さらに、 受信端においては、 デジタル化された受信信号の伝送チャネルの等化のためのデジタル等化フィル タ(51)があり、前記等化器の係数はプリアンブルの受信中に計算されて設定 され、 装置(44)は受信された有効信号内におけるプリアンブルの検出のために設 けられ、前記装置は、プリアンブルの規定される部分の関数として、ハイレベル 計算ユニットにおいて等化器フィルタ(51)のためのフィルタ係数の計算を開 始して、したがって、クロック同期装置(55)を活性化することによって有効 信号の解読を初期設定し、前記クロック同期装置(55)は、一方では、受信さ れた、復調されたパイロット信号から、受信端で発生されたパイロットトーン( 50)による複素乗算(63)によって、サンプリングクロック補正のための制 御信号を供給し、他方では、同様にクロック同期で初期設定される乱数発生器 (54)の制御下で、受信端のパイロットトーン発生器により変調器(57)を 介して供給されるパイロットトーンから、位相変調されたパイロット信号(q( n))を供給し、前記位相変調されたパイロット信号(q(n))は、伝送され たパイロット信号を分離するために、等化された有効信号(s(n))と減法的 にリンクされ、位相変調された音声信号として、位相復調器(59)において、 受信端の同期される乱数発生器(54)により制御され、変調されないデジタル 音声信号に変換され、この変調されないデジタル音声信号は音声信号への変換の ためにフロントエンドユニット(52)に送られることを特徴とする、音声伝送 のための装置における音声暗号化および解読のための装置。 12. サンプリングレート低減のための、送信端の(第1の)装置(31)に よって特徴づけられ、前記装置(31)は、送信端のフロントエンドユニット( 52)により供給されるデジタル化された音声信号を、入力側の第1の複素入力 フィルタ(30)を介する、固定された因子により低減されるサンプリングレー トでの帯域制限の後に位相変調装置へ送る、請求項11に記載の装置。 13. サンプリングレート増加のための、送信端にある(第1の)装置(36 )によって特徴づけられ、前記装置(36)は、固定される因子により決定され る信号値によって、有効信号(s(n))とプリアンブル(v(n)) とからなる、音声が暗号化された伝送信号(w(n))を増加させ、前記信号を 伝送信号条件づけのために第1の複素出力フィルタ(35)を介してフロントエ ンドユニット(22)に送る、請求項11または請求項12に記載の装置。 14. サンプリングレート低減のための、受信端にある(第2の)装置(61 )によって特徴づけられ、前記装置(61)は、受信端でフロントエンドユニッ ト(52)によって供給されるデジタル化された受信信号を、等化と、第2の複 素入力フィルタ(40)を介する、固定された因子により低減されたサンプリン グレートでの帯域制限との後、位相変調装置(55、59)に送る、請求項12 または請求項13に記載の装置。 15. サンプリングレートを増加するための、受信端の(第2の)装置(61 )によって特徴づけられ、前記装置(61)は、固定された因子によって決定さ れる信号値によって、変調された受信信号(x(n))を増加させ、それらを音 声信号条件づけのために第2の複素出力フィルタ(62)を介して受信端のフロ ントエンドユニット(52)に送る、請求項14に記載の装置。 16. サンプリングレート低減のための因子とサンプリングレート増加のため の因子とは、等しくかつ整数となるように選択されることを特徴とする、請求項 12および請求項13ならびに請求項14および請求項15に記載の装 置。 17. 両方の因子は「3」になるように選択されることを特徴とする、請求項 16に記載の装置。 18. 送信端の乱数発生器(34)と受信端の乱数発生器(54)とは、線形 合同法に従い、n=整数として1,2,…とし、aおよびcは整数の定数を示す ものとし、mは選択可能な数を示すものとして、次の法則 r(n)=(a・r(n−1)+c)mod m に対応してランダム値(r(n))を供給することを特徴とする、先行する請求 項11ないし請求項17の1つに記載の装置。 19. 整数の定数は、a=1664525、およびc=32767となるよう に規定され、mはm=232となるように選択されることを特徴とする、請求項1 8に記載の装置。 20. クロック補正のための制御信号と、受信端で、復調された受信パイロッ ト信号の平均化(56)から発生される、パイロット信号のレベルのための制御 される変数とは、固定された数のサンプル値にわたって得られることを特徴とす る、請求項11に記載の装置。 21. 異なるコード信号は、各場合において、送信端での音声信号の統計的位 相変調のために、およびパイロット信号の分離後の受信信号の復調(59)のた めに、ならびにパイロット信号の送信端位相変調およびパイロット信号 の受信端復調のために用いられることを特徴とする、先行する請求項11ないし 請求項20の1つに記載の装置。 22. 高次の再帰型フィルタとして動作するヒルベルトフィルタ(30、35 、40、62)は複素フィルタとして用いられることを特徴とする、先行する請 求項11ないし請求項21の1つに記載の装置。
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