【発明の詳細な説明】
溶融金属の出湯口を開栓する方法及び装置
この発明は、溶融金属取り扱い容器に関するものであり、とくに容器例えば取
鍋の底の開口の改良を提供することに関するものである。容器の出湯通路の下に
はバルブが設けられ、バルブは流路を持った移動可能のバルブ部材から成り、流
路はバルブの閉鎖状態では互いに位置を異にしており、バルブの開放位置では互
いに一致するので、溶湯が流路を通って容器から流れ出ることができる。
このタイプの容器及びその周辺装置はスライドゲート機構と呼ばれ、数種の異
なった形状に設計されて使用されており、その設計はバルブ部材が直線状の並進
的な相対移動をするものと、バルブ部材が相対的に回転移動をするものとを含ん
でいる。このタイプのバルブの例は、とりわけWO/87/07306に記載さ
れている。
取鍋を例に取ってこの発明をさらに以下で説明する。
取鍋の底にはスライドゲートバルブ機構に通じる出湯口がある。溶湯がバルブ
内へ流下し、凝固して出湯通路を塞ぐのを防ぐために、出湯口には普通砂を充填
している。それにも拘わらず、溶融鋼で満たされた取鍋の出湯バルブを開いて鋼
をインゴットモールド又はタンディッシュへ何時流下させるべきかは、鋼の製造
過程中で重要な瞬間である。或る割合で起こることは、バルブを開く時にバルブ
内で又は出湯口に関連して起こる或る種の閉塞のために、鋼が流出しないという
ことである。
バルブを開いている時に溶融金属の自発的な流出が起こらないと、
経済並びに作業環境に関連した一連の問題を生じる。通常、溶湯は保護管を通っ
て取鍋から流出し、保護管は空気が溶融鋼と接触するに至ることを防ぐ。出湯口
通路の閉塞が起こると、保護管を取り除き、障害物を除くための酸素燃焼装置が
接近できるようにしなければならない。その後、閉塞物を焼失させるために、酸
素管に接続されたパイプランスを出湯口の流路へ手作業で差し込まなければなら
ない。
この作業の際には溶融鋼とスラグが出湯口の周りに飛び散り、障害物が取り除
かれているので、鋼が激流となって作業者近くのタンディッシュへ流れ落ちる。
この作業に伴う危険は全く明らかである。酸素ランス及び酸素の費用は別として
も、この作業は出湯通路を構成している耐火材の消耗を大きくする。さらに、閉
塞された取鍋を開くのに時間が掛かるので、タンディッシュから鋳型までの最適
な鋳造速度が達成されない結果となり、そのために鋼の品質が低下する。最悪の
場合には、鋳造を中止しなければならず、改めて鋳造を開始するためのその後の
準備と、取鍋内の鋼を再加熱することを伴うこととなる。
スライドゲートを開く直前に、出湯通路へアルゴンガスを吹き込み、それによ
って通路を加圧し、出湯口の入口を覆っている焼結された高温の砂の殻、又は場
合によっては凝固した鋼を取り除くことが提案された。この提案におけるアルゴ
ンガスは、バルブが閉じた状態で出湯通路の下部から導入され、従って大きな抵
抗の下に砂柱全体の中を無理やりに進んで通路の上部に到達しなければならない
。
この提案を試みる際には、砂が吹き飛ばされ、鋼が出湯通路へ流下して、バル
ブを開く前に鋼が凝固するだけの時間があった。さら
に、密封を伴う問題が重要であった。
こうして、色々な理由により取鍋バルブの開口に関連しては、自然発生的な出
湯を改良する必要があるので、そのような改良を提供するのがこの発明の目的で
ある。
従って、この発明は、ガス好ましくはアルゴンガスを出湯通路内の比較的高い
ところまで導入する手段によって、ガスを利用することを基礎としている。その
操作の間には、この発明によると、比較的こわれ易い材料で作られたチューブが
出湯通路内へ導入され、チューブはバルブが閉じた状態でバルブの両部分を貫通
している。その後、ガスがチューブ内へ吹き込まれ、その後にバルブが開かれそ
れによってチューブが切断される。出湯の間の溶鋼の流れが起こる前に、砂の流
出に続いて切断されたチューブの端が流出する。
従って、この発明の一面では、溶融金属取り扱い容器における出口を開閉する
ための装置を提供するが、その装置は出口に通じていて相対的に移動可能なバル
ブ部材を備えたバルブを含み、そのバルブ部材はそれぞれ開口を備え、その開口
は互いに位置を異にしてバルブ従って出口を閉じ、またその開口は互いに連通し
従って出口と連通して出口を開き、それによって溶融金属が容器から流出できる
ことになる溶融金属取り扱い容器における出口開閉装置であって、ガスを通すこ
とのできるこわれ易いチューブが用意され、そのチューブは両バルブ部材を貫通
して容器の出口へ延びるに充分な長さを持っており、それによってガスを出口へ
通すことができ、バルブ部材の相対移動によってバルブが開口するとチューブが
破壊され、その結果チューブが開口を妨げないことを特徴とし、またチューブの
端がカップ状の座り部分を持っていて、バルブ内又はバルブに近接
して設けられた相似のカップ状の窪みに嵌まり込んでいることを特徴とする溶融
金属取り扱い容器における出口開閉装置が提供される。
他面では、この発明は、バルブが出口と連通するように設けられ、バルブは相
対的に移動可能なバルブ部材を備え、バルブ部材はそれぞれ開口を持っていて、
開口が互いに位置を異にしてバルブを閉じ従って出口を閉じ、また開口が互いに
連通し従って出口とも連通するように設けられて出口を開き、それによって溶融
金属が容器から流出することができる溶融金属取り扱い容器における出口開閉方
法であって、そこではバルブが閉じられた状態にある間、バルブ部材を通って出
口へこわれ易いチューブを挿入し、チューブを通ってガスを出口へ注入して出口
の障害物を除き、バルブを開いて出口内にあるチューブを長さ方向に切断するこ
とを特徴とし、またチューブの端にカップ状の座り部分を設けて、バルブ内又は
バルブに近接して設けられた相似のカップ状の窪みにチューブの端を嵌まり込ま
せることを特徴とする、溶融金属取り扱い容器における出口開閉方法を提供する
ものである。
比較的こわれ易いチューブは、例えば移動可能なバルブ部材を通ってバルブ開
口即ち流路の側方へ延び、さらに固定されたバルブ部材内の開口即ち流路へ延び
ていてもよい。
こわれ易いチューブのカップ状座り部分は、バルブの下部すなわちスライドゲ
ートバルブの移動可能な部材の下側に付設されている接続具内の対応する形状の
窪み内に嵌まり込むのが好都合である。
カップ状座り部分は例えば実質的に半球状又は一部半球状にすることができる
ので、以下では便宜上これらの具体例について述べる。しかし、この発明が、こ
れら特定の形状に限定されないことは云う
までもない。
チューブ端の半球状座り部分は、チューブそのものの直径よりも大きい直径を
持つことが好ましい。従って、その半球状座り部分は、チューブの一端に球根状
の拡大部を形成し、半球の極をチューブから最も離れたところに(チューブの反
対側に)置く。
チューブを貫通するガス用通路は、云うまでもなく半球状部分を貫通して連続
しているか、又は半球状部分の上でチューブに入らなければならないが、そのう
ちでは前者が好ましい。
こわれ易いチューブの端すなわち使用時の下端が、完全な半球である必要はな
くて、実際には座り部分が平坦な下面を持った切頭半球状となるように、座り部
分を成形することが好ましく、のちにさらに詳しく説明するように、チューブ内
でガスが流れる通路を提供する点では、この構造が有利であることが判明してい
る。
この発明はチューブが付設される時に、バルブ部材内にチューブを全体として
正確に配置するに劣らず、こわれ易いチューブを確保する手段を与えるという点
で、有利である。従って、半球状の座り部分がないと、チューブを要求された線
から僅かに外れたところで固定することが起こり、従ってその後その設置又はバ
ルブの操作中に損傷され、その結果重要な時に要求されるような役目を果たすこ
とができない、ということが起こる。この発明は、適切なまた有効な方法でこの
問題を解決するものである。要求された線から外れたどのような配置誤差でも容
易に吸収して、半球状の嵌合座り機構によって調整できることとなる。
さらに別の面では、この発明は、ガスを通過させる少なくとも1箇の長さ方向
の通路を持ったこわれ易いチューブで,チューブの一
端がカップ状の座り部分、すなわち実質的に半球状の座り部分を備えており、そ
の座り部分が溶融金属取り扱い容器の出口バルブ内又は出口バルブの近くに設け
られた対応する形状の窪みに嵌まり込んでいるチューブを提供するものである。
こわれ易いチューブは、溶融鋼の温度に耐えることができて、バルブが開かれ
ると容易に破壊するようなセラミック材料で作られることが好ましい。そのチュ
ーブは、長さ全体にわたって軸方向に貫通する数箇の例えば4箇のガス通路を備
えていてもよい。半球状の突起を備えたチューブは、例えば型による成形又は大
きい直径のチューブからの機械加工によって作ることができる。
数箇の小直径の軸方向に向かうガス通路を設けることは、バルブが開くときに
、ガスチューブが破壊し、ガスチューブの下部片が移動可能なバルブ板に固定さ
れたままになっているという点で、有利である。その後、出湯継続中にスライド
ゲートバルブを閉じなければならないときに、チューブの残留片が栓を形成し、
その結果、残っている近づき易い流出領域がチューブ内の孔によって限定される
。従って数箇のより小さい孔は、ガスを自由に通すのに、溶湯が凝固することに
より、またそのためにそれ自身の通路が塞がれることによって、溶湯が通過する
のを妨げる。
バルブを開くときにバルブを貫通している部分が破壊するならば、チューブが
長さ全体にわたってこわれ易い材料で作られることは必要でない。残りの部分即
ちチューブの上部は、例えば金属で作られていてもよい。金属チューブがこわれ
易いチューブの上端に設けられた適当な窪み内に嵌まり、又はこれと逆になって
もよく、又はこの両者間に押し込みによる気密嵌合があってもよい。必要ならば
、
それらを一体に保持するために適当な接着剤を用いてもよい。
好ましい実施態様では、こわれ易いチューブの付設器具が、必要な垂直位置か
らの配置誤差を補正するための調整をするような接続具を含んでいてもよい。こ
の接続具は「浮動スピンドル」を含み、その中で接続具に設けられたカップ状座
り窪みが、側方へ即ちこわれ易いチューブの望ましい縦軸に対して垂直方向へ動
くことができて、そのような誤配列を補正することができる。そのような接続具
が、図面を参照して以下にさらに詳しく説明される。
この発明は、添付の図面を参照して例示だけのためにさらに説明する。
添付図面中の第1図は、この発明に従って組み立てられたスライドゲート機構
を備えた取鍋の底部分の断面を示している。
第2、3及び4図は、バルブを開いたときのその後の段階を示す同様な断面で
ある。
第5図は、ガスチューブ用の適当な設計物の拡大斜視図を示している。
第6図は、第5図の矢印Aの方向から見た一層大きく拡大した正面図を示して
いる。
第7図は、第1図の領域Aの拡大図を示している。
これらの図面中で、1は取鍋の底を示し、2は取鍋の煉瓦の内張を示し、3は
取鍋の底にあけられた孔を示している。ウエルブロック4が孔3内に嵌め込まれ
、セラミックチューブ5(これは内側ノズルと呼ばれている)で内張りされ、セ
ラミックチューブ5が取鍋の出湯通路5aの輪郭を形成している。
取鍋の底1にはスライドゲートバルブ機構6が固定され、バルブ
機構6は上部ハウジング7と移動可能な同様な下部ハウジング部材8とで構成さ
れる。バルブ機構6は取鍋に取り付けることができ、その後分離することのでき
るユニットである。バルブ機構は、耐火性のバルブ板9を含み且つ貫通する流路
開口10を備えた上部ハウジング7と、出口通路12を備えた耐火性のバルブ板
11を含んでいる下部ハウジング8とで構成されている。バルブ機構の上部ハウ
ジング7は、図に示された位置では取鍋に対して動かないように配置され、そこ
では流路開口10が内側ノズル5によって構成される開口の下方に軸を同じくし
て位置し、即ち内側ノズル5は出湯流路5aと同軸になっている。第1図ではバ
ルブ機構を閉じた状態で示しており、移動可能なバルブ下部8が左側へ位置して
、バルブ板11内の出口流路12がバルブ板9内の流路開口10の側方へ片寄り
、バルブ板11の表面が出湯通路5aを横切って閉じている。バルブ機構は上述
した通りであるから、それは公知の同様な機構に対応するものである。
この発明によると、ガスチューブ13が、下部ハウジング8と出湯通路5aを
閉じているバルブ板11の部分とを貫通している。ガスチューブ13の上端は流
路5の上部へ延びており、その下端は座り接続片14内に位置しており、接続片
14は下部ハウジングの下側につき合わせになっている。図示していないガス源
が接続片14によってガスチューブに接続される。ガスチューブ13は比較的こ
われ易い、すなわち比較的脆い耐火材で作られている。
ガスチューブ13の下端13aは切頭半球状にされて、接続片14内の相似の
形状の窪み内に嵌まっている。ガスチューブのこの形状の端は、第5図と第6図
とを参照して以下でさらに説明する。
この取鍋では、煉瓦の内張2、ウエルブロック4及び内側ノズル5の上方に(
図示していない)溶湯が存在し、知られているように、ノズル5によって限定さ
れた出湯通路5aが、(図示していない)砂という良好な手段で充填され、溶湯
に接触する領域の砂は焼結して円屋根状の殻を形成する。
取鍋から出湯が行われる時には、ガス、好ましくはアルゴンガスが接続片14
から吹き込まれ、出湯通路内の障害物、すなわち焼結した砂の殻15を破壊する
が、殻15は第2図では破壊された状態で示されている。出湯通路5a内へ相当
な距離だけ延びているガスチューブのために(底から測ってノズル高さの約4分
の3が良い結果を与えることが示された)、取り除くべき障害物の真下に高いガ
ス圧が導入される。さらに、大部分の砂がノズル中に残り、従って出湯通路の凝
固と閉塞の危険を伴う溶湯のノズルへの流下を防ぐ。また、残っている砂が下方
へ向かう背圧を与え、結果として漏洩の危険が少なくなる。しかし、必要ならば
、(図示していない)適当なガスケットを板9の開口10の底に設け、チューブ
13を包囲し板9と移動可能な板11との間をシールしてもよい。ガスケットは
圧縮でき、非多孔性で高温に耐える材料、例えば雲母の被覆層を持ったセラミッ
ク繊維材料で作られていなければならない。ガス圧機構はバルブ開口のための(
図示していない)駆動ユニット、例えば油圧ピストン及びシリンダユニットの役
目を果たさないので、移動可能な下部ハウジング8は第1図の右へ移動してノズ
ル孔ユニットを開く。この関係でガスチューブ13が内側ノズル5の内壁に出会
い内壁の下端に衝突して切断される。この状態が第3図に示されている。しかし
、実際には、ガスチューブは、その挿入された部分が
内側ノズル5内の砂によって固定されているために、もっと早い時期に破壊され
る。ガスチューブ13のバルブ板11より上にある挿入された部分は、その間に
第3図に示された位置に押しやられることがある。開口の移動が継続すると、出
湯通路の全部がむき出しになり、従って溶湯が内側ノズル5を通り、流路開口1
0を通り、その後にバルブ下方板の出口通路12を通って流れ出ることとなる。
この場合、ガスチューブ13の切断された部分が一緒に流れ出る。ハウジング下
部8中に残っているガスチューブ13の残留部分は、出湯が終わったあとで、接
続片14をハウジング下部8に固定している(図示していない)器具を外すこと
により取り除かれる。
こわれ易いチューブ13が、図5及び図6にさらに一層詳しく示されている。
その下端は切頭半球状の座り部分13aを備え、その座り部分の湾曲表面は接続
片14中の相似の湾曲した窪みと密接するような形に作られている。座り部分1
3aと接続片14との間の嵌合面の湾曲のために、チューブにおける必要な軸方
向からの配置誤差を調節することができ、バルブから出口へチューブを挿入する
過程でチューブが損傷されなくなる。
図示したように、チューブ13は、チューブの上端から延びて、切頭半球状座
り部分の平らな端面13cに現れる、4箇の軸方向に貫通するガス通路13bを
備えている。既に述べたように、半球状の座り部分が平らな端面を備えているこ
とは重要なことではないが、平らな端面の形成は、孔13bが湾曲した部分に現
れるよりも、孔13bが半球状部分の生成の間に閉塞される可能性が少ないので
、有利であることがわかる。
1例を述べるだけであるが、チューブ13と端面13cとは直径
が約8mmで、半球もまた直径が約8mmとすることができる。軸方向に延びる各通
路は直径が約2mmとすることができる。チューブは長さが200mm以上、例えば
長さが350から700mmとすることができる。
第7図では、こわれ易いチューブ13の下端とバルブハウジングの下側との間
に、「浮動スピンドル」接続具が示されている。
この具体例では、こわれ易いチューブ13のカップ状端13aが、浮動スピン
ドル20の上面に設けられた補完する窪み内に嵌まり込んでいる。スピンドル2
0は、円筒状ハウジング21内に付設され、ハウジング21はベース22を介し
てバルブ部材8の下側に止められている。密封用のO−リング21aがハウジン
グ21をベース22との間で密封している。環状のギャップ23がスピンドル2
0とハウジング21の内壁との間に形成されている。カップ状の下端13aがワ
ッシャ22aを介してベース22の下側に付設されている。(図示されていない
)ガス源に接続されたパイプ24によってチューブ13内にガスが導入され、ガ
スは環状ギャップ23へ入り、スピンドル20の通路25へ入り、チューブ13
の下端13aに達する。
栓26がハウジング21の下端を閉じ、O−リング27によってハウジングの
内壁との間を密封している。栓26は上部に環状の肩28を持ち、肩28の上部
周囲は段付き保持リング29を支持している。スピンドル20の下部は垂下する
中心ボス30と環状の肩31とを持っている。肩31は保持リング29の上面上
に乗るが、ボス30は保持リングから突出して、それ自体と保持リングとの間に
環状の隙間を残している。ボス30は垂直に延びて中心に位置する空
洞を持ち、その空洞は逆T形の接続片又は保持板32の足を受け入れている。逆
T形の横棒はその肩28の間で栓26の上面26aに乗っているが、肩28から
離れている。
この構造は、チューブ13とハウジング21内での据えつけ機構との便宜な組
み立てを可能にしている。環状ギャップ23と29aとはスピンドル20の横方
向への移動を許すので、スピンドル20は浮動してチューブ13の縦方向の配列
誤差を満足させる。これは、チューブ13のカップ状の端の配列特徴と共に、最
も有利な装置を提供している。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年7月13日
【補正内容】
訂正した請求の範囲
1.出口(5a)に連通して相対的に移動可能なバルブ部材(7、9及び8、
11)を持ったバルブ(6)と、互いに異なる位置にあってバルブを閉じ従って
出口(5a)を閉じ、また互いに連通し従って出口(5a)とも連通して出口を
開き、それによって溶融金属が容器から流出することのできる開口(10、12
)を持ったバルブ部材と、ガスを通すことのできるこわれ易いチューブ(13)
とを含み、チューブ(13)は両バルブ部材(7、9及び8、11)を貫通して
容器の出口(5a)へ延びており、それによってガスを出口へ通すことができ、
その後バルブ部材(9、11)を相対的に移動させることにより、バルブ(6)
の開口がチューブ(13)を破壊し、その結果チューブが開口を妨害しなくなる
溶融金属取り扱い容器における出口(5a)を開閉させる装置であって、チュー
ブ(13)の端がカップ状の座り部分(13a)を持ち、バルブ(6)内又はバ
ルブ(6)に接近して設けられた相似の形状の窪みに嵌まり込んでいることを特
徴とする、溶融金属取り扱い容器における出口開閉装置。
2.こわれ易いチューブ(13)が、移動可能なバルブ部材(8、11)を貫
通してバルブ部材の開口(12)の側方へ延び、さらに固定されたバルブ部材(
7、9)内の開口(10)へ延びていることを特徴とする、請求項1に記載の装
置。
3.チューブ(13)のカップ状座り部分(13a)が、スライドゲートバル
ブ(6)のバルブ下部(8)の下側に付設された接続具(
14)に設けられた対応する形状の窪み内に嵌まり込んでいることを特徴とする
、請求項1又は2に記載の装置。
4.接続具が浮動するスピンドル(20)を含んだ円筒状ハウジング(21)
から成り、対応する形状の窪みが浮動するスピンドル(20)の上面に設けられ
ていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
5.チューブ(13)のカップ状座り部分(13a)が、半球状又は一部半球
状をしていることを特徴とする、請求項1−4の何れかに記載の装置。
6.半球状又は一部半球状をしている部分(13a)がチューブ(13)より
も大きい直径を持ち、半球の極をチューブから最も離れたところに置いて、球根
状の拡大部を形成していることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
7.座り部分(13a)が平らな下面を持った切頭半球状のものであることを
特徴とする、請求項5又は6に記載の装置。
8.装置が、こわれ易いチューブ(13)を取り巻いて出口内に位置している
ガスケットを含み、相対的に移動可能なバルブ部材間を密封していることを特徴
とする、請求項1−7の何れかに記載の装置。
9.バルブ(6)が出口と連通するように位置しており、バルブは相対的に移
動できる部材(7、9及び8、11)を備えており、各バルブ部材は開口(10
、12)を備えており、その開口は互いに位置を異にしてバルブ従って出口(5
a)を閉じ、またその開口は互いに連通し、従って出口とも連通して出口を開き
、これによって溶融金属が容器から流出できることとなり、バルブが閉じた状態
にある間にバルブ部材(7、9及び8、11)を通って出口(5a)内へこわれ
易いチューブ(13)を挿入し、ガスをチューブ(13)
から出口(5a)内へ注入して、障害物があればそれを出口へ取り除き、それに
よってバルブ(6)を開いて出口(5a)内のチューブ(13)の長さを切断す
ることから成る溶融金属取り扱い容器における出口(5a)を開閉する方法であ
って、チューブ(13)の端にカップ状の座り部分を設け、これをバルブ(6)
内又はバルブ(6)に接近して設けた相似の形状の窪みに嵌め込むことを特徴と
する、溶融金属取り扱い容器における出口(5a)を開閉する方法。
10.こわれ易いチューブ(13)をスライドゲートバルブ(6)のバルブ下部
(8)の下側に付設した接続具(14)に付設することを特徴とする、請求項9
に記載の方法。
11.接続具を浮動するスピンドル(20)を含んだ円筒状ハウジング(21)
で構成し、対応する形状の窪みを浮動するスピンドルの上面に存在させ、それに
よって、チューブ(13)をバルブ部分(7、8)内へ挿入するとき、浮動する
スピンドルを横方向に移動できるようにして出口に対するチューブの縦方向の配
列誤差を補正することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
12.ガスを通過させる長さ方向に延びる通路(13b)を少なくとも1箇持っ
たこわれ易いチューブ(13)であって、チューブ(13)の一端がカップ状の
座り部分(13a)を備えていて、溶融金属取り扱い容器の出口バルブ内又は出
口バルブに接近して設けられた対応する形状の窪みに嵌まり込むようになってい
るこわれ易いチューブ(13)。
13.こわれ易いチューブがセラミック材料で作られ、セラミックチューブの長
さ方向に長さ全体にわたって貫通する通路(13b)を複数個備えていることを
特徴とする、請求項12に記載のこわれ易い
チューブ。
14.チューブ(13)の長さ方向の一部がセラミック材料で作られており、チ
ューブ(13)の長さ方向の残部が金属で作られていることを特徴とする、請求
項12又は13に記載のこわれ易いチューブ。
15.カップ状の座り部分(13a)が切頭半球状であることを特徴とする、請
求項12、13又は14に記載のこわれ易いチューブ。
16.座り部分(13a)がチューブ(13)よりも大きい直径のものであるこ
とを特徴とする、請求項12−15項の何れか1つに記載のこわれ易いチューブ
。
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フロントページの続き
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