JPH09501054A - ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター - Google Patents
ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプターInfo
- Publication number
- JPH09501054A JPH09501054A JP7506554A JP50655495A JPH09501054A JP H09501054 A JPH09501054 A JP H09501054A JP 7506554 A JP7506554 A JP 7506554A JP 50655495 A JP50655495 A JP 50655495A JP H09501054 A JPH09501054 A JP H09501054A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- receptor
- human
- glp
- cells
- glucagon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/72—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for hormones
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/575—Hormones
- C07K14/605—Glucagons
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Diabetes (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Endocrinology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Obesity (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Hematology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Emergency Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
ヒトGLP−1レセプターをクローニングし、これをin vitroアッセイで使用して、ヒトGLP−1レセプターに特異的に結合する化合物(例えば糖尿病の症状を軽減するのに効果的な化合物)についてスクリーニングする。本発明は、アッセイ、アッセイで使用するクローン化ヒトレセプター、他のヒトタンパク質を含まない単離ヒトGLP−1レセプター、及びヒトGLP−1レセプターと選択的に結合するこの新規なクローン化レセプターを使用して同定される化合物を包含する。
Description
【発明の詳細な説明】発明の名称
ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター図面の簡単な説明
図1.ヒトGLP−1レセプターの配列。cDNA配列から推定される463
残基長アミノ酸配列を一文字コードで示す。変性PCRによって単離された33
7塩基対(bp)断片(hGLP−1断片1)には下線を引く。N結合グリコシ
ル化の起こりうる3つのコンセンサス配列には菱形の印を付ける。
図2.ヒト及びラットのGLP−1レセプターcDNA配列の比較。GCG(遺
伝学コンピューター協会)提供のギャッププログラムを用いて、ヒト(top)
及びラットのGLP−1レセプターを比較した。推定上の7つのトランスメンブ
ランドメインは四角で囲む。
図3.[125I]GLP−1(7−36)アミドと、トランスフェクトしたCO
S−7細胞との結合の推移。COS−7細胞(7×106個の細胞)を、pcD
NAI/neo中のヒトGLP−1レセプターcDNA20μgでトランスフェ
クトし、細胞から膜を調製して凍結した。27μgの膜タンパク質を50pM[125
I]GLP−1(7−
36)アミド及び規定濃度のリガンドと共にインキュベートした。図示するデー
タは2回の測定の平均±標準偏差であり、2回の実験を代表するものである。記
号:四角、GLP−1(7−36)アミド;三角、グルカゴン;菱形、ガストリ
ックインヒビトリーペプチド;円、セクレチン。
図4.トランスフェクトしたCOS−7細胞でのcAMP蓄積。COS−7細胞
(7×106個の細胞)を、100μgのヒトGLP−1レセプターcDNAで
トランスフェクトした。細胞を採取し、実施例に示すようにcAMP蓄積を調べ
た。図示するデータは1回の実験で3回測定した値の平均±標準偏差であり、3
回の実験を代表するものである。記号、三角、GLP−1 7−36アミド;四
角、グルカゴン。発明の背景
グルカゴン様1ペプチド(GLP−1)は、グルコースによって誘発されるイ
ンシュリン分泌を促進することが判明している数種のホルモンの1種である。イ
ンクレチンとして知られているこのようなホルモン類は腸内で産生され、食事に
反応して放出される。このホルモンが膵臓島の特異レセプターと相互作用すると
、インシュリンがグルコース
依存的に分泌される(H.−C.Fehmann,J.F.Habener,T
rends in Endocrinol.and Met.3,158−16
3(1992))。GLP−1は腸L細胞中のプログルカゴン遺伝子の翻訳後プ
ロセッシングにより産生され、生物学的に不活性な37アミノ酸形態[GLP−
1(1−37)]から、2種の生物学的に活性な形態のGLP−1(7−37)
アミド及びGLP−1(7−36)アミドとなる。これらの生物学的に活性な形
態のGLP−1は、公知のものでは最も効力のあるインクレチンであり、10p
Mという低濃度でグルコースを媒介とするインシュリン分泌への作用が認められ
る。II型糖尿病患者にGLP−1(7−36)アミドを注入すると、グルコース
依存的にインシュリンの分泌が増す(D.M.Nathan,E.Schrei
ber,H.Fogel,S.Mojsov,J.F.Habener,Dia
betes Care 15,270−276(1992);M.Gutnia
k,C.Orskov,J.J.Holst,B.Ahren,E.S,New
Engl.J.Med.326,1316−1322(1992))。これら
のデータは、GLP−1レセプターを介し
て作用する化合物がII型糖尿病の治療薬になり得ることを示唆している。
GLP−1レセプターは、肺(G.Richter,R.Goke,B.Go
ke,A.R.,FEBS Lett.267,78−80(1990))、脂
肪(C.Ruiz−Grande,C.Alarcon,E.Merida,I
.Vaverde,Peptides 13,13−16(1992))、脳(
N.S.Hoosein,G.R.S,FEBS.Lett.178,83−8
6(1984))、及び胃腫瘍細胞系HGT−1(A.B.Hansen,C.
P.Gespach,G.E.Rosselin,J.J.Holst,FEB
S Lett.236,119−122(1988))についても記載されてい
る。最近、GLP−1レセプターをコードするcDNAがラット膵臓島からクロ
ーニングされた(B.Thorens,Proceedings of the
National Academy of Sciences U.S.A.
89,8641−8645(1992))。このレセプターは7つの推定上のト
ランスメンブランドメインを有し、Gタンパク質結合レセプターに大別される。
GLP−1レセ
プターは、グルカゴン及びセクレチン用レセプターを含む最近定義されたGタン
パク質結合レセプターの他のメンバーと極めて相同である。GLP−1レセプタ
ーは、アデニリルサイクラーゼの刺激により作用して、細胞内レベルのcAMP
を産生する(Fehmann等、上掲)。
本発明は、胃腫瘍細胞系HGT−1からのヒトGLP−1レセプターのクロー
ニング、発現、及び薬理特性分析に関する。発明の要約
ヒトグルカゴン様1ペプチド(GLP−1)をクローニングして発現し、これ
をin vitroアッセイで使用して、レセプターに結合する化合物(例えば
レセプターの活性を特異的に刺激又は阻害する化合物)についてスクリーニング
する。本発明は、該アッセイ、該アッセイで使用するクローン化レセプター、単
離したヒトGLP−1レセプター、クローン化レセプターを発現する細胞、及び
ヒトGLP−1レセプターに選択的に結合するクローン化GLP−1レセプター
(例えばレセプターの特異的なアゴニスト又はアンタゴニスト)を用いて同定さ
れる化合物を包含する。本出願のヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター
を胃腫瘍細胞系HGT−1からクローニングした。cDNAクローンは463ア
ミノ酸のタンパク質をコードする。予測される二次構造によれば、このレセプタ
ーは、7つのトランスメンブランドメインのGタンパク質結合レセプターの部類
に属する。ヒトGLP−1レセプターをCOS−7細胞内にトランスフェクトす
ると、これらの細胞で[125I]GLP−1(7−36)アミドとの高い親和結
合が得られる。ヒトGLP−1レセプターでトランスフェクトしたCOS−7細
胞から調製した膜では、GLP−1(7−36)アミド>グルカゴン>セクレチ
ンの効力順で[125I]GLP−1(7−36)アミドの結合が阻害される。こ
れは、GLP−1レセプターの特徴である。COS−7細胞中に発現されるヒト
GLP−1レセプターを機能的に結合させて、細胞内cAMPを増加させる。ヒ
トGLP−1レセプターを発現するCOS−7細胞をGLP−1(7−36)ア
ミドと共にインキュベートすると、基礎レベルに比べて環状AMPが4倍に増加
し、EC50は25pMである。発現されたヒトレセプターでのアゴニストとして
のGLP−1の効力に比べると、グルカゴンのそれは200分の1である。発明の詳細な説明
本発明者らは、細胞培養物でヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター(GLP
−1)を同定、クローニングし、発現した。ポリメラーゼ連鎖反応技術(PCR
)により、このレセプターの部分コード領域を作成した。ラットGLP−1レセ
プター中に存在するアミノ酸をコードする変性オリゴヌクレオチドを使用し、ヒ
トHGT−1 cDNAを鋳型として用いてPCR反応を開始させた。予測され
た寸法の生成物をクローニングして配列決定した。増幅したcDNAを解析する
と、ラットGLP−1レセプターと約91%相同なタンパク質をコードする開放
読み枠が得られた。この部分配列を使用して、ヒトHGT−1ライブラリーから
より大きなcDNAクローンを得た。PCR−RACE(Rapid Ampl
ification of cDNA ends)手順(M.A.Frohma
n,M.K.Dush,G.R.Martin,Proc.Natl.Acad
.Sci.U.S.A.85,8998−9002(1988))の改変手法に
より、残りのレセプターcDNAを得た。実施例に記載するようにHGT−1
cDNAやプラスミドpcDNA IからcDNAライブラリ
ーを作成した。ヒトGLP−1レセプター及びpcDNA I両方の部分断片に
対するプライマーやHGT−1ライブラリーを用いてPCRを実施した。一連の
重複cDNA断片が得られ、これを配列決定した。
PCR反応でHGT−1 cDNAライブラリー並びにプライマー5’TGG
TGGATTCCTGAACTCC3’(配列番号3)及び5’CCTGTGG
TTTCACAAGAAGC3’(配列番号4)を使用して、完全レセプター配
列を作成した(図1)。この配列に含まれる開放読み枠は、ラットGLP−1レ
セプター配列(図2)と約91%同一の463アミノ酸タンパク質をコードする
。
哺乳動物細胞系(限定はされないが、COS−7、CHO又はL細胞が含まれ
る)で発現されたときのクローン化ヒトGLP−1レセプターを使用して、レセ
プターと結合してその機能を変化させるか又は刺激するリガンドを発見する。更
には、クローン化GLP−1レセプターでは、RNase保護アッセイによって
、ヒト組織(例えば膵臓系及び胃腸系)のmRNAレベルを定量することができ
る。これらの目的のために、レセプターの完全コード配列を提供する。
GLP−1レセプターとの親和性を示す各化合物の結合特異性は、クローン化
GLP−1レセプターでトランスフェクトした細胞から得られた膜及びGLP−
1レセプターを発現することが知られている組織からの膜と化合物との親和性を
測定することにより示される。クローン化GLP−1レセプターの発現、放射性
標識GLP−1(7−36)アミドの結合を阻害する化合物又は上記細胞でcA
MP産生を刺激する化合物のスクリーニングは、化合物の選択や予測可能な薬理
活性を有する新規化合物の発見に有用である。
一旦ヒトレセプターをCOS−7細胞又はCHO細胞のような非ヒト細胞系で
クローニングして発現すると、その組換えGLP−1レセプターは他のヒトタン
パク質をもたない。次いで、ヒトGLP−1レセプターを発現する組換え細胞か
らの膜を当業界でよく知られた方法に従って単離し、これを種々の膜会合レセプ
ター結合アッセイで使用することができる。このようなアッセイの一例はStr
ader等が記載している(Proc.Natl.Acad.Sci.USA
84,4384−4388,1987)。一般に、問題の化合物を使用して、既
知で定量可能なGL
P−1レセプターリガンドの結合と競合させる。かくして、この目的のために、
放射性標識した[125I]GLP(7−36)アミド又は[3H]−GLPを使用
することができる。125I検出は簡単なので、この目的のためには[125I]GL
P(7−36)アミドが好ましい。非標識試験化合物の量を増すと、標識化合物
がレセプターから追い出される。これらの実験から、各試験化合物及びレセプタ
ーサブタイプのIC50値を調べる。
更には、添加化合物がCOS−7又はCHO細胞で発現されたレセプターを媒
介とするcAMP産生を増加させる能力を測定することによって、レセプターを
活性化するアゴニストリガンドを検出してもよい。ラジオイムノアッセイによっ
て、又は当業界でよく知られた方法により細胞から調製した膜でアデニリルサイ
クラーゼを刺激することにより(Salomon,Y.,Landos,C.及
びRodbell,M.1974,Anal.Biochemistry,58
巻,541−548)直接cAMPを測定することができる。
従って、本発明によれば、
a. ヒトグルカゴン様1ペプチド(GLP−1)レセプ
ターをクローニングし、
b. クローン化GLP−1レセプターを発現ベクター中にスプライシングして
、GLP−1レセプターが、原核又は真核細胞内に構築物を導入してレセプター
の発現を誘発するのに十分な転写及び翻訳シグナルと機能的に接続されているよ
うな構築物を産生し、
c. 構築物を導入しなければヒトGLP−1レセプターを発現しない原核又は
真核細胞内に構築物を導入し、
d. 段階cで生成した細胞又はその細胞から単離した膜を、ヒトGLP−1レ
セプターに結合することが知られている定量可能な化合物と共にインキュベート
し、その後、レセプターに対して定量可能な化合物と競合するような濃度範囲の
試験化合物を添加して、試験化合物のIC50を、定量可能な化合物の50%がレ
セプターから離れる試験化合物濃度として計算し、
e. 段階cで生成した細胞又はその細胞に由来する膜を、試験化合物のED50
が得られるような濃度範囲の試験化合物と共にインキュベートする(ED50は、
細胞内環状AMPを、試験化合物とヒトGLP−1レ
セプターとの相互作用によって生成されるcAMPの最大量の50%まで増加さ
せる化合物濃度であると定義する)
段階を含む、ヒトGLP−1レセプターに特異的な化合物の同定方法を提供する
。
GLP−1が糖尿病患者でインシュリンの分泌を増加させることが判明したの
で、上述の方法で発見されたヒトGLP−1レセプターのアゴニストは糖尿病治
療に有用であろう。
以下の実施例で本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記
載事項に限定されるものではない。
実施例1 HGT−1及びCOS−7細胞の培養
Dr.C.L.LaboisseからHGT−1細胞(細胞系C1.19A、
ヒト胃ガン細胞系)を入手して、(Laboisse等,Cancer Res
earch 42,1541−1528(1982))に記載の方法で培養した
。COS−7細胞をHGT−1細胞と同様に培養した。
実施例2 部分cDNAヒトGLP−1レセプタークローンのクローニング
Fast−Trackシステム(Invitrogen)を用いて、ポリA+
RNAをHGT−1細胞から単離した。Riboclone cDNA合成シス
テム(Promega)を用いたランダムヘキサヌクレオチド及びオリゴdTプ
ライマーによる同時プライミングにより、5μgのHGT−1ポリA+RNAか
らcDNAを調製した。HGT−1 cDNA及びラットcDNA配列に基づく
変性プライマー(B.Thorens,Proceedings of the
National Academy of Sciences U.S.A.
89,8641−8645(1992))をPCR反応物中に混合して、ヒトG
LP−1レセプターcDNAの部分断片(図1、下線)を増幅させた。手順を以
下に記載する:
変性PCR
Boehringer Mannheim Biochemicals(BMB
)製の10×PCR緩衝液5μl
2.5μM dATP、dCTP、dGTP及びdTTPストック各々4μl
HGT−1 cDNA 2μl
20μMプライマー[5’ATGCA(AG)TA(CT)TG(CT)GTN
GC3’;配列番号5]1μl
20μMプライマー[5’AT(AG)TCNGT(AC)TT(AG)CAC
AT3’;配列番号6]1μl
Amplitaq DNAポリメラーゼ(Cetus)0.25μl(2単位)
水36.75μl
反応条件:95℃で1分間、45℃で0.5分間、72℃で1分間を40サイク
ル。
TAクローニングキット(Invitrogen)を用いて、優性PCR生成
物である337塩基対(bp)DNA断片(hGLP−断片1)をプラスミドp
CR II中にクローニングし、大腸菌INVαF’中に形質転換した。プラスミ
ドDNAを単離し、ジデオキシ鎖終結法によりDNA配列を決定した。
実施例3 完全ヒトGLP−1レセプターをコードするcDNAのPCR増幅、クローニン グ及び配列決定
Fast−Trackシステム(Invitrogen)
を用いて、HGT−1細胞からポリA+RNAを単離した。Riboclone
cDNA合成システム(Promega)を用いたランダムヘキサヌクレオチ
ド及びオリゴdTプライマーによる同時プライミングにより、5μgのHGT−
1ポリA+RNAからcDNAを調製した。
cDNAを非パリンドローム性BST XIリンカー(Invitrogen
)と連結した。cDNAサイジングカラム(Gibco−BRL)によるゲル濾
過により、過剰リンカーを除去した。PCR−RACE手順の関係で、BST
XIで制限した後に、cDNAをプラスミドpcDNA I(Invitrog
en)内に連結した。hGLP断片1(実施例2)及びpcDNA Iの配列に
対する一連のプライマーを作成した。PCRは以下のように実施した:
10×PCR緩衝液(BMB)5μl
2.5μM dATP、dCTP、dGTP及びdTTPストック各々4μl
HGT−1 cDNA 2μl
hGLP断片1由来の20μMプライマー1μl
pcDNA 1由来の20μMプライマー1μl
Amplitaq DNAポリメラーゼ0.25μl(2単位)
水36.75μl
反応条件:95℃で1分間、55℃で0.5分間、72℃で1分間を35サイク
ル。
TAクローニングキット(Invitrogen)を用いて、PCR反応物の
一部をプラスミドpCR II中にクローニングし、大腸菌INVαF’中に形質
転換した。[32P]標識hGLP断片1をプローブとして用いたフィルターハイ
ブリダイゼーションにより、ヒトGLP−1レセプター特異断片を同定した。以
下のハイブリダイゼーション条件を使用した:
5×SSC(1×SSCは0.15M塩化ナトリウム、0.015Mクエン酸ナ
トリウム)
5×Denharts溶液(1%Ficoll、1%ポリビニルピロリドン)
100μg/mlサケ精子DNA
50%ホルムアミド
42℃で一晩ハイブリダイズする。
フィルターを1×SSC、0.1%SDS中にて室温で
10分間ずつ2度洗浄し、それぞれその後、0.1×SSC、0.1%SDS中
で20分間ずつ2度洗浄した。陽性クローンをオートラジオグラフィーで同定し
た。陽性クローンのDNA配列がジデオキシ鎖終結法で得られた。この手順を用
いて、5’又は3’非翻訳領域に由来するDNA配列を含むクローンを得た。
ポリメラーゼ連鎖反応を用いた増幅により、完全hGLP−1レセプター配列
をコードする単一分子が得られた。以下の条件を使用した:
10×PCR Pfuポリメラーゼ緩衝液(Stratagene)5μl
2.5μM dATP、dCTP、dGTP及びdTTPストック各々4μl
HGT−1 cDNA 2μl
20μMプライマー5’TGGTGGATTCCTGAACTCC3’;配列番
号7 1μl
20μMプライマー5’CCTGTGGTTTCACAAGAAGC3’;配列
番号8 1μl
Pfuポリメラーゼ(Stratagene)1μl(5単位)
ジメチルスルホキシド5μl
水29μl
反応混合物を96℃で5分間加熱し、次いで95℃で1分間、55℃で0.5分
間、72℃で2分間の加熱サイクルを35回実施した。
PCR反応物の一部をプラスミドpCR−Script SK+(Strat
agene)中に平滑末端でクローニングし、大腸菌XL−1 Blue中に形
質転換した。[32P]標識hGLP断片1をプローブとして用いたフィルターハ
イブリダイゼーションにより、ヒトGLP−1レセプター特異断片を同定した。
使用したハイブリダイゼーション条件は実施例3に記載した通りである。
フィルターを1×SSC、0.1%SDS中にて室温で10分間ずつ2度洗浄
し、それぞれその後、0.1×SSC、0.1%SDS中で20分間ずつ2度洗
浄した。陽性クローンをオートラジオグラフィーで同定した。陽性クローンのD
NA配列がジデオキシ鎖終結法で得られた。得られた配列は図1に示す。
実施例4 クローン化ヒトGLP−1レセプターの発現
エレクトロポレーションにより、COS−7細胞を、真核生物発現ベクターp
cDNA I/neo(Invitrogen)中にサブクローニングしたヒト
GLP−1レセプターcDNAでトランスフェクトした。60〜72時間後に細
胞を採取した。文献に記載の方法(C.D.Strader等,Proc.Na
tl.Acad.Sci.U.S.A.84,4384−4388(1987)
)で、発現したレセプタータンパク質を含む膜を調製した。ヒトGLP−1レセ
プターcDNAを含むベクターでトランスフェクトしたCOS−7細胞から調製
した膜は、GLP−1レセプターアゴニスト[125I]GLP−1(7−36)
アミドと特異的に結合した(図3)。ベクターだけでトランスフェクトした細胞
から調製した膜は、[125I]GLP−1(7−36)アミドとは特異的に結合
せず、ヒトGLP−1レセプターの発現が証明された。図3に示すように、GL
P−1(7−36)アミドは、[125I]GLP−1(7−36)アミドとレセ
プターとの結合を阻害し、IC50は4nMである。グルカゴン、ガストリックイ
ンヒビトリーペプチド及びセクレチンは[125I]GLP−1(7−36)アミ
ドの結合を阻害するが、効力は少なくと
も100分の1であり、この知見はGLP−1レセプターのようなレセプターの
同定結果と一致している。
以下の条件下にて、最終容量が200μlのPBS(10mMリン酸ナトリウ
ム、1mMリン酸カリウム、2.7mM塩化カリウム、137mM塩化ナトリウ
ム、pH7.0)中で結合反応を実施した:
トランスフェクトした細胞から調製したCOS−7膜10〜25μg
0.1%ウシ血清アルブミン
50pM[125I]GLP−1(7−36)アミド
0〜1μM GLP−1(7−36)アミド(又は図3の説明に記載した他の化
合物)
膜を室温で1時間振盪しながらインキュベートした。予め0.5%ポリエチレ
ンイミン/0.1%BSA中に浸漬したGF/Cフィルター(Whatman)
上で膜を採取した。フィルターを氷冷PBSで3度洗浄し、γカウンターで結合
放射能を測定した。Inplotプログラム(Graphpad Softwa
re)を用いてデータ解析した。
ヒトGLP−1レセプターを、過渡トランスフェクトし
たCOS−7細胞中のアデニリルシクラーゼに機能的に連結した(図4)。ヒト
GLP−1レセプターを発現するCOS−7細胞をGLP−1(7−36)アミ
ドと共にインキュベートすると、基礎レベルに比べて環状AMP(cAMP)が
4倍に増加した。同一のアッセイ条件下において、偽性トランスフェクトしたC
OS細胞は、基礎レベルに比べてcAMPがそれほど増加しなかった。GLP−
1(7−36)アミドはcAMP蓄積を刺激し、EC50は25pMである。グル
カゴンも、ヒトGLP−1レセプターでトランスフェクトしたCOS−7細胞中
のcAMP蓄積を刺激するが、GLP−1(7−36)アミドと比較すると効力
は200分の1に低下する(図4)。グルカゴンでのこの効力低下は、グルカゴ
ンのヒトGLP−1レセプターを介した作用に対応している。hGLP−1レセ
プターアッセイでトランスフェクトしたインタクトCOS−1細胞でのcAMP
蓄積を、120μl容量のACC(75mMトリスpH7.4、250mMスク
ロース、12.5mM塩化マグネシウム、1.5mMエチレンジアミン四酢酸(
EDTA)、0.1mMホスホジエステラーゼ阻害剤Ro−201724)中で
刺激した。この阻害剤は更に以下の成
分:
ヒトGLP−1レセプター発現構築物でトランスフェクトした50,000個の
COS−7細胞、及び
0〜100μM GLP−1(7−36)アミド又はグルカゴン
を含んでいる。
反応混合物を室温で45分間振盪しながらインキュベートした。3〜5分間沸騰
させて、反応を終了させた。cAMPをラジオイムノアッセイにより調べた。
実施例5 スクリーニングアッセイ:グルカゴン様ペプチド−1レセプターに媒介された細 胞内cAMPの増加
組換えヒトGLP−1レセプターを発現するトランスフェクト細胞を使用して
、このレセプターに対するアゴニストである化合物を同定することができる。こ
れは、細胞を試験化合物のED50が得られるような濃度範囲の試験化合物と共に
インキュベートすることにより実施される。ED50は、細胞内環状AMP(cA
MP)を、試験化合物とヒトGLP−1レセプターとの相互作用によって生成さ
れるcAMPの最大量の50%まで増加させる化合物濃度である
と定義する。これらの反応は、以下の成分:
ヒトGLP−1レセプターでトランスフェクトした50,000個のCOS−7
細胞、及び
様々な濃度の試験化合物
を含む120μl容量のACC中で実施する。
反応混合物を室温で45分間振盪しながらインキュベートした。3〜5分間沸騰
させて、反応を終了させた。cAMPをラジオイムノアッセイにより調べた。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C12P 21/02 9281−4B C12N 5/00 B
C12Q 1/02 9051−4C A61K 37/28 ADP
//(C12P 21/02
C12R 1:91)
(72)発明者 ボルコウスキ,ドーリーン・エイ
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
07090、ウエストフイールド、エツジウツ
ド・アベニユー・237
(72)発明者 チツチ,ゲイリー・ジー
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
08816、イースト・バーンズウイツク、フ
ロスト・アベニユー・64
(72)発明者 ヘイ,パトリシア・ジエイ
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
07023、フアンウツド、メアリー・レー
ン・10
(72)発明者 ストラーダー,キヤサリン・デイー
アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・
07044、ベローナ、モーニングサイド・ロ
ード・119
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.本質的にヒトグルカゴン様1ペプチドレセプターをコードするDNAからな る単離精製したDNA分子。 2.レセプターを原核細胞又は真核細胞中に導入して発現できるように、レセプ ターをコードするDNAが調節配列に機能的に接続されている請求項1に記載の DNA分子。 3.請求項1に記載のDNA分子によってコードされるヒトグルカゴン様1ペプ チドレセプター。 4.請求項1に記載のDNA分子を含み、クローン化ヒトグルカゴン様1ペプチ ドレセプターを発現する細胞。 5.(a) ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプターをクローニングし、 (b) クローン化グルカゴン様1ペプチドレセプターを発現ベクター中にスプ ライシングして、グルカゴン様1ペプチドレセプターが、原核又は真核細胞内に 構築物を導入して該レセプターの発現を誘発するのに十分な転写及び翻訳シグナ ルと機能的に接続するような構築物を産生し、 (c) 構築物を導入しなければヒトレセプターを発現しない原核又は真核細胞 内に構築物を導入し、 (d) 段階(c)で生成した細胞又はその細胞から単離した膜を、ヒトグルカ ゴン様1ペプチドレセプターに結合することが知られている定量可能な化合物と 共にインキュベートし、その後、レセプターに対して定量可能な化合物と競合す るような濃度範囲の試験化合物を添加し、 (e) 試験化合物と、段階(d)の細胞又は膜との相対結合度を計算する 段階を含む、ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプターに特異的に結合する化合物 の同定方法。 6.請求項5に記載の方法によって同定される化合物。 7.ヒトGLP−1レセプターに特異的に結合する化合物を医薬的に効果的な量 投与することからなる非ヒト動物における糖尿病作用の軽減方法。 8.図1に示す核酸配列を有する請求項1に記載のDNA分子。 9.請求項8に記載のDNA分子によってコードされ、図1に示すアミノ酸配列 を有する精製ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US10451793A | 1993-08-09 | 1993-08-09 | |
US104,517 | 1993-08-09 | ||
PCT/US1994/008913 WO1995004821A1 (en) | 1993-08-09 | 1994-08-03 | Human glucagon-like 1 peptide receptor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09501054A true JPH09501054A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=22300913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7506554A Pending JPH09501054A (ja) | 1993-08-09 | 1994-08-03 | ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0716694A4 (ja) |
JP (1) | JPH09501054A (ja) |
CA (1) | CA2168448A1 (ja) |
WO (1) | WO1995004821A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997044357A1 (en) * | 1996-05-22 | 1997-11-27 | Merck & Co., Inc. | Synthetic glucagon binding proteins |
US5889167A (en) * | 1996-05-22 | 1999-03-30 | Merck & Co., Inc. | Synthetic glucagon binding proteins |
US8592553B2 (en) | 1996-12-13 | 2013-11-26 | Nps Pharmaceuticals, Inc. | Cloned glucagon-like peptide-2 receptors |
EP0946591B1 (en) * | 1996-12-13 | 2007-04-04 | Allelix Biopharmaceuticals Inc. | Cloned glucagon-like peptide-2 receptors |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DK39892D0 (da) * | 1992-03-25 | 1992-03-25 | Bernard Thorens | Peptid |
-
1994
- 1994-08-03 EP EP94925207A patent/EP0716694A4/en not_active Withdrawn
- 1994-08-03 JP JP7506554A patent/JPH09501054A/ja active Pending
- 1994-08-03 WO PCT/US1994/008913 patent/WO1995004821A1/en not_active Application Discontinuation
- 1994-08-03 CA CA002168448A patent/CA2168448A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0716694A1 (en) | 1996-06-19 |
CA2168448A1 (en) | 1995-02-16 |
WO1995004821A1 (en) | 1995-02-16 |
EP0716694A4 (en) | 1997-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Kinunel et al. | Tubulin genes of the African trypanosome Trypanosoma brucei rhodesiense: nucleotide sequence of a 3.7-kb fragment containing genes for alpha and beta tubulins | |
JP2001512307A (ja) | プロエキセンジンをコードするポリヌクレオチドならびにその作製方法および使用 | |
EP0668910B1 (en) | Human neuropeptide y-y1 receptor | |
AU689078B2 (en) | Glucagon receptors | |
JP2002528066A (ja) | T細胞誘導性因子(tif)をコードする単離された核酸分子、コードされたタンパク質およびその使用 | |
CN104302772A (zh) | 用于糖尿病治疗的蛋白、蛋白缀合物及其应用 | |
JPH11308993A (ja) | cDNAライブラリーの作製方法およびポリペプチドのスクリーニング方法 | |
AU607306B2 (en) | Human platelet-derived growth factor receptor | |
JPH03502878A (ja) | 免疫グロブリンE受容体のαサブユニットまたはその断片を暗号化しているデオキシリボ核酸 | |
JPH08500606A (ja) | グルカゴンアンタゴニスト及びグルカゴンアンタゴニストの検出法 | |
US5242822A (en) | Recombinant bacteria expressing functional r76 mammalian receptors on their surface | |
US5408037A (en) | Methods for detecting glucagon antagonists | |
JP4003069B2 (ja) | 新規なグアノシン三リン酸(gtp)結合タンパク質共役型のレセプタータンパク質、bg37 | |
US5846766A (en) | Oxytocin receptor and DNA coding therefor | |
WO1992015015A1 (en) | Methods for detecting galanin antagonists | |
JPH10201492A (ja) | 新規7−トランスメンブラン受容体をコードしているcDNAクローンHE8CS41 | |
JP2000083669A (ja) | Cxcr4ケモカイン受容体のヒトスプライス変異体cxcr4b | |
KR100270348B1 (ko) | 전사인자 에이피알에프 | |
Kastern | Characterization of two class I major histocompatibility rat cDNA clones, one of which contains a premature termination codon | |
CN100445300C (zh) | Glp-1融合蛋白及其制备方法和医药用途 | |
JPH09501054A (ja) | ヒトグルカゴン様1ペプチドレセプター | |
JP2636864B2 (ja) | 免疫グロブリンeに対するポリペプチド競争体 | |
Mayne et al. | Direct expression of human growth in Escherichia coli with the lipoprotein promoter | |
JPH07508654A (ja) | セロトニン作動性レセプター(5ht5a)活性を有するポリペプチド,これらのポリペプチドをコードする核酸および使用 | |
CN105085659B (zh) | 一种重组利钠肽及其制备方法 |