JPH09500916A - 不けん化物の濃度が高められた植物由来の脂肪画分の製造方法及びその画分の化粧用及び/又は薬剤組成物、特に皮膚用組成物製造に対する使用 - Google Patents

不けん化物の濃度が高められた植物由来の脂肪画分の製造方法及びその画分の化粧用及び/又は薬剤組成物、特に皮膚用組成物製造に対する使用

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JPH09500916A JP6520722A JP52072294A JPH09500916A JP H09500916 A JPH09500916 A JP H09500916A JP 6520722 A JP6520722 A JP 6520722A JP 52072294 A JP52072294 A JP 52072294A JP H09500916 A JPH09500916 A JP H09500916A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、不けん化物の濃度が高められた植物由来の脂肪画分の新規な製造方法に関し、上記植物由来の脂肪をケトン型の極性溶媒で処理し、上記熱ケトン溶剤に不溶で、不けん化物に富む最初の画分を構成する一方の画分(I)と、ケトン溶剤中のいわゆる熱可溶性の画分の溶液とを回収し、その熱可溶性画分を0℃以下の温度でいわゆる晶出溶剤中で晶出工程にかけ、そして、生成物をろ過し、晶出溶剤の蒸発後に不けん化物に富む第2画分(I’)を構成するろ液(F)を回収することを特徴とする。本発明の方法では、不けん化物に富む2つの画分をそれから混合する。本発明は、特にシアバターに適用でき、更に不けん化物の濃度が高められた混合物の、化粧用及び/又は皮膚用組成物の製造に対する使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 不けん化物の濃度が高められた植物由来の脂肪画分の製造方法及びその画分の化 粧用及び/又は薬剤組成物、特に皮膚用組成物製造に対する使用 本発明は、不けん化物の濃度が高められた植物(vegetable)由来の脂肪画分 の新規な製造方法に関する。更に、化粧用及び/又は薬剤組成物、特に皮膚用組 成物製造に対するこれらの画分及びその混合物の使用に関する。 含有量を決定する方法(基準方法)を記載する標準NF T 60−205− 1に与えられた定義によれば、不けん化物(unsaponifiable material)は、水 酸化カリウムを用いた最後のもののけん化及び明記された溶剤での抽出後、特定 された条件の下で不揮発性である生産物中に存在する全ての物質である。 例えば、上記標準に記載されているように、不けん化物は、脂肪の天然成分を 含み、それは、例えばステロール、脂肪族及びテルペンの高級アルコール及び炭 化水素、及び含む可能性がある異質の有機物で、溶剤によって抽出され、103 ℃で不揮発性のもの(例えば鉱油)である。 本開示において、”不けん化物(unsaponifiable material)”とは、上記で 定義されたような不けん化物を意味するものとする。 医薬や化粧品工業では、最も古くから植物由来の脂肪抽出物を用いてきた。か なり以前、これらの工業において、不けん化物に富む植物油脂又は植物脂肪の抽 出物の使用に起因する特に生物学的性質が明らかになってきた。 ある種の植物脂肪、例えばアボカドノキ、大豆、菜種、オリーブ、特にシアバ ター油は、特に不けん化物に富むことが知られ、及び/又はこれらの不けん化物 中に、前述した分野において一つ又はそれ以上の重要な成分が含まれることが知 られている。 別の工業、特に食品工業及び薬剤若しくは化粧品工業で不けん化物を使用する ため、それらの成分のいくつかを回収したり除去したりする目的で、植物由来の 脂肪の分別に対する多数の方法が知られている。 シアバターノキは非常に特別重要であることが立証されてきている。 シアバター油の多数の分別方法が記載されている。これらの方法の大部分は、 脂肪族ケトンを用い、及びココア油脂代用品及び/又は等価品としてココア工業 で用いられるケトン可溶性の画分を回収するためにカリテンの除去を提案する。 上述した方法と異なるが、いまだ食品工業で使用可能な生産物を回収する目的 で、US特許4103039は、シアバターの脂肪を熱エタノールに溶解し、エ タノール不溶分を除去し、残る溶液を20と60℃の間の温度に冷却し、その溶 液を、上層は脂肪分が少なく、下層は脂肪に富む2つの明瞭な液相に分離する方 法を提案する。その文献において、脂肪に富む層は続いてヘキサン等の有機溶媒 に溶解され、次にヘキサンなどの溶媒から晶出によって分別操作される。 その文献は、画分の一つでも不けん化物で濃度を高める試みを行っておらず、 その目的は食品での使用のためにココア油脂代替品の製造にある。更に、その文 献で記載された方法は、2つの溶剤、即ちガムが不溶なエタノールと、それから 分別を行うヘキサンを用いなければならない。 これらの本質的な特徴の一つから、本発明は、不けん化物の濃度が高められた 植物(Vegetable)由来の脂肪画分(fraction)の製造方法に関し、上記植物由 来の脂肪をケトン型の極性溶媒で処理し、上記熱ケトン溶剤に不溶で、不けん化 物に富む最初の画分を構成する一方の画分(I)と、ケトン溶剤中のいわゆる熱 可溶性の画分の溶液とを回収し、その熱可溶性画分を0℃以下の温度でいわゆる 晶出溶剤中で晶出工程にかけ、そして、生成物をろ過し、晶出溶剤の蒸発後に不 けん化物に富む第2画分(I’)を構成するろ液(F)を回収する。 本発明方法によって処理されることができる脂肪は、植物由来のいかなる脂肪 でも良い。 これらは、脂肪を生ずる植物の種(例えは菜種、大豆)又は果実(例えはシア バターノキ、アボカド、オリーブ)に由来する天然のままの又は精製した脂肪で よい。 本発明による方法は、また植物油、例えばマーワ又はボルネオ油脂、サラノキ 油脂、マンゴストーン油脂(mango stone fat)、アランブラキア(allanblacki a)、コクム(kokum)、ゴアタロー(goa tallow)、ドュパ脂肪(dhupa fat) 、及び熱帯植物と同様に、アカテツ科及びフタバガキ科由来の油脂又は脂肪の処 理にも適用することができる。 好ましく選択される脂肪としては、天然に不けん化物に富むもの及び/又は不 けん化物が美容、薬学又は医学の分野で有用な性質を持つ可能性がある一つ又は それ以上の成分を含有するものである。 本発明方法を受ける植物由来の脂肪が天然のままの脂肪であれば、それは、一 般的な技術、特にオリーブ、シアバターノキ、又はアボカドの場合における圧力 技術、又は例えば大豆、アボカド又は菜種の場合における圧力/抽出技術によっ て得ることができる。それはまた、シアバターの場合におけるように、便覧にあ る技術によっても得ることができる。 発明方法にかけられる植物油来の脂肪は、また予め精製工程を受けていても良 い。 挙げることができる精製方法の例としては、一般的な化学的又は物理的精製方 法、又は特に不けん化物の最大量を維持することを可能にする、シアバターの精 製のためのより特殊化された方法がある。 本発明による方法を受ける前に植物脂肪に適用され、有利に用いられる化学的 精製としては、一般的な化学的精製方法、特に次の工程を含む方法とすることが できる。 工程1:いわゆる脱粘質(demucilagination)工程で、一般的には酸、最も頻繁 にはリン酸の存在下で、水を用いるリン脂質の不溶化工程と、デカンテーション 又は遠心分離(連続法)による分離工程とを含有する。 工程2:水酸化ナトリウムの添加と、生成した石鹸(中和ペーストと呼ばれる) の分離、最も頻繁には数回の水洗後の遠心分離による分離による、脂肪から生じ る遊離脂肪酸の中和工程で、工程1と2はしばしば同時に行われる。 工程3:活性漂白土を用いる減圧下約100℃での脱色工程とろ過工程。 工程4:油の匂いの原因である化合物を除去し、良好な品質を保つ精製食用油を 生産するために必要な脱臭操作。この操作は、脱臭器と呼ばれる装置の中で行わ れ、4torr程度の真空下(即ち、約532Pa)と定量以上のスチームの注 入で、油を高温(180−220℃)に加熱することを含む方法である。 物理的精製方法を受けた植物脂肪もまた、本発明による方法を受けることがで きる。 物理的精製は、実際は上述した化学的精製方法の変形として理解されており、 違いは、水酸化ナトリウムでの中和工程が行われず、油からの遊離脂肪酸の除去 が脱臭操作の間になされることであり、その後、より高温で適合した装置内にお いて中和操作として行われる。 シアノキの場合、不けん化物及び/又はそのいくつかの成分の損失を最小にす るため、脱粘質を行わず、2重の中和化及び穏やかな条件下で白土を用いた軽い 処理による方法を行うことが好ましい。 ケトン型の極性溶媒を用いた処理は、その溶剤の沸点で行うことが好ましい。 多くとも10の炭素原子を含有するいかなるケトンもケトン溶剤として選択し うる。 アセトン及びメチルイソブチルケトンが本発明による好ましいケトン溶剤の例 として示すことができる。アセトンを選択することが好ましい。 ケトン溶剤の量は、処理される植物脂肪の関数として決定されるであろう。特 に決定されるものとしては、不溶性物質、特にカリテンの選択的な回収を可能に する一方、同時に次の晶出工程を妨げることがないように、溶剤の過度の量の使 用を避ける最適の量である。 シアバターの処理の場合における例として、約1リットルのアセトンの量が、 シアバター200g毎に用いられるであろう。 ケトン溶剤に溶解する全ての生産物の良好な抽出を確実にするために、沸騰は 、十分な時間、有利的には30分程度、不溶分をデカンテーションにより分離し 、それからろ過又は遠心分離する前に、維持されるであろう。 0℃以下の温度での晶出工程は、本発明による方法の第1工程で用いられた熱 ケトン溶剤に溶解する画分に対するいかなる溶剤中でも行うことができる。 アセトン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエ タン、酢酸エチル又はイソプロパノールがそのような溶剤の例として特に挙げる ことができる。 もし、晶出工程で用いられる溶剤がその前の熱不溶化工程で用いられた溶剤と 異なる溶剤であるときは、熱不溶化で用いられたケトン溶剤は、晶出溶剤に溶解 する前に、除去される。この除去は、真空下でケトン溶剤の蒸発による通常の方 法で行うことができる。 本発明による方法の一つの特に有利な変形においては、晶出工程で用いられた 溶剤は、熱溶解工程で用いられたものと同じである。 一つの特に有利な変形では、晶出工程は、熱ケトン溶剤に不溶の画分の除去後 に回収されるそのケトン溶剤で直接行うことができる。 一つの有利な変形では、アセトンが熱溶解及び晶出工程の両方での溶剤として 用いられる。 一つの有利な変形では、5〜30重量%、有利には20重量%程度のケトン溶 剤中での植物物質の希釈が行われる。 アセトンがこの工程の好ましい溶剤として選択されるであろう。 晶出温度は、好ましくは0℃よりかなり低い、好ましくは−15と−30℃の 間が望ましい。しかしながら、これより低い温度でも可能である。 もし、晶出工程がバッチ方法として実験室又はパイロット規模で行われるとき は、晶出時間は12〜24時間程度である。しかしながら、冷却規模を固定して 望みの晶出温度に低下させ、次にろ過に先立ってこの温度で熟成を行うことを可 能にする工業的晶出の使用は、最適化された方法を可能にし、特に操作時間を短 縮することができる。 晶出後、生産物はろ過され、一方ではろ液(F)、他方では溶剤の一部を含む 凝結物(concrete)と呼ばれる固形の画分を回収する。 溶剤の蒸発後、この凝結物は、不けん化物が著しく減ったことを除けば、出発 の植物脂肪と非常に似た物理化学的性質を持つ。これは、特に例えばシアバター の場合に非常な好都合を提供する。なぜなら、それは、変化していないシアバタ ーよりも食品分野において非常に価値がある生産物を提供するからで、特にココ アバター代用及び/又は等価物の工業で価値があり、ここでは、脂肪酸やトリグ リセリドの組成物に密接に関連する脂肪のレオロジーや溶融の性質が、決定的な 要素となるからである。 ろ液は、それから溶剤除去工程、例えば真空蒸発工程を受ける。この工程は、 不けん化物に富む第2画分(I’)の回収につながる。 上述したように、本発明による方法の一つの利点は、不けん化物に富む2つの 画分が生じることである。これらの2つの画分は、次に全部又は部分的に混合す ることができ、不けん化物の濃度が高められた新規な混合物を与える。このよう に、一つの特に有利な変形では、本発明による方法は、また、不けん化物の濃度 が高められた画分のそれぞれの少なくとも一部、好ましくは全部を混合する工程 を含む。 このように、画分(I’)又はこの画分の一部は、有利には、熱ケトンに不要 の部分からなる不けん化物に富む最初の画分(画分I)と、又はこの画分の一部 と混合される。 本発明による方法の一つの有利な変形では、画分(I)は画分(I’)と混合 される前に溶剤に溶解される。 塩素化溶剤の同族に所属する溶剤、例えばクロロホルム、塩化メチレン、ジク ロロメタン、ジクロロエタン、又はフルーゲン(flugen)型のクロロフルオロ溶 剤が画分(I)を溶解する好ましい溶剤として選択されるであろう。 画分(I’)と画分(I)又はこれらの画分の望みの量の混合、及び溶剤の蒸 発後、回収された最終的な生産物は、特に不けん化物の濃度が高められた処理さ れた植物物質の画分を構成する。 本発明の方法の一つの有利は、それが2つの画分を混合することによって、不 けん化物の濃度を、晶出温度と同様に、2つの画分の比率を異ならせることで変 えることができる、不けん化物の濃度が高められた画分を提供することであるこ とを認めることができる。 このように、例として、中和及び脱色され、0.42%のオレイン酸と6.4 %の不けん化物を含有するシアバター3kgの処理が、以下の実施例6の条件下 、本発明による方法を用いて行われ、画分(I)と(I’)の混合後、2.8% のオレイン酸と少なくとも48%の不けん化物を含有する不けん化物の濃度が高 められた画分150gが得られた。 本発明の方法によって得られ、不けん化物の濃度が高められた画分の混合物、 とりわけシアノキから得られたものは、化粧用及び/又は薬剤組成物、特に皮膚 用組成物の活性素として特に価値を有することが証明されている。 このように、第2の特徴によれば、本発明は、不けん化物の濃度が高められた 画分の上記混合物を、抗遊離基(anti-free radical)及び/又は抗エラスター ゼ活性(antielastase activity)を有する化粧用又は薬剤組成物、特に皮膚用 組成物の製造へ使用することに関する。 一つの変形では、上述した組成物は、皮膚が受ける通常の攻撃、即ち化学的、 熱的及び物理的攻撃、並びに可視光及び紫外線に晒されることから生じる攻撃に 対して、良好な保護を与える。 他の変形では、上述した組成物は抗炎症性の活性を持つ。 これらの特徴の他のものによれば、本発明は、活性成分として、本発明方法に よるシアバターの処理によって得られ、不けん化化合物の濃度が高められた画分 の混合物の化粧用的な有効量を含有する化粧用組成物に関する。 これらの特徴の他のものによれば、本発明は、活性成分として、本発明方法に よって得られ、不けん化物の濃度が高められた画分の混合物の薬剤的な有効量を 含有する、薬剤組成物、特に皮膚用組成物に関する。 両方の上記特徴によれば、シアバターの処理によって得られた不けん化物に富 む画分を使用することが好ましい。 不けん化画分の混合物は、不けん化物を18〜50重量%、更に好ましくは2 0〜50%、特に好ましくは30%程度含有することが好ましい。 これらの混合物は、0.5〜99重量%の間の濃度、好ましくは2〜60%の 濃度で、化粧用的に又は薬剤的に許容される添加剤(excipient)、賦形剤(veh icle)、坦体(carrier)に組み込まれるであろう。 上記でわかるように、上述した方法によって得られた不けん化物の濃度が高め られた画分の混合物を用いている化粧用又は薬剤組成物、特に皮膚用組成物の価 値は、主に2つの利点を生む。即ち、 1.得られた濃度が高められた画分又は複数の画分は、使用が容易で、優れた 外観を持つ半凝固(semiconcrete)の天然脂肪のそれと同一の外観を持ち、 2.大幅に不けん化物の濃度が高められているので、上記画分は、皮膚が受け る通常の攻撃、即ち化学的、熱的及び物理的な攻撃、並びに可視光及び紫外線に 晒されることから生じる攻撃に対して、良好な保護を与える。 良好な抗遊離基(anti-free)の性質は、これは上述した方法によって不けん 化物の濃度が高められていない出発脂肪のそれに対して遥かに優れているが、特 に上述した混合物、及びそれ自身の混合物を用いて生産されたエマルジョンに基 づいて、生体外で行われた試験によって明らかにされている。 抗遊離基活性は、いわゆる”赤血球”試験を用いて有利に明らかにされた。そ の試験の原理は、以下に示されており、分子の抗遊離基力を生体外での評価を可 能にする。遊離基攻撃を受けた赤血球の溶血を阻害する能力が検討された。 水可溶性の遊離基発生剤2,2’−アゾビスジアミジノプロパン 塩酸塩がこ の試験のために用いられた。 もっと正確には、この試験は、その血漿から分離された赤血球に酸化型の攻撃 を受けさせ、これを、細胞膜が変化を受け、次に細胞の破裂と溶解が生じるまで 、赤血球に、この攻撃に耐えるように、全てのそれらの酵素の及び分子の資質を 利用させることを可能にする制御され標準化された条件下で行うことからなる。 ヘモグロビンはそれから分光測光で測定された。 試験された赤血球の個体数の耐性は、それからヘモグロビン量の50%が放出 されたとされた時間(T50)として表現される。 溶血に対する防護パーセンテージが計算される。計算は、試験のT50(50 %溶血)と対照標準のそれと比較して行われる。 試験のT50が高くなればなるほど、防護が大きくなり、溶血が遅れる。逆に 、低いT50は分子がより親酸化性(pro-oxidizing)であることを示す。 例えば、本発明により得られた不けん化物の濃度が高められた混合物では、1 28〜196のT50値が達成された。 同様に、良好な抗エラスターゼ(antielastase)性質は、上述した方法により 不けん化化合物の濃度が高められていない出発脂肪のそれに対して優れ、本発明 の混合物について、特に以下で記述され、人間の白血球エラスターゼ(HLE) の妨害を証明することを可能にする生体外試験方法により、明らかにされている 。 次の2つの試験が主として用いられた。 a)N−メトキシコハク酸−(アラ)2−プロ−バル−パラニトロアニリド(N-m ethoxysuccinyl-(ala)2 -pro-val-paranitroanilide)、HLEに対する合成基 質の使用 この試験において、白血球エラスターゼによる基質の加水分解は、5分間の間 分光測定法で監視された。 異なった濃度の阻害剤が酵素の存在下で反応緩衝液中で培養され、その後基質 を加えた。 阻害率が参照曲線、即ち阻害剤の存在下での基質の加水分解に関して計算され た。 酵素の50%阻害が得られた時の阻害剤濃度(=IC50)も測定された。 b)繊維質エラスチン、天然のHLEに対する基質の使用 この試験はより生理的な条件に相当する。 この試験では、異なった濃度の阻害剤が酵素の存在下で反応緩衝液中で培養さ れ、その後放射性同位元素でラベルされた繊維質エラスチン150μgが加えら れた。 サンプルは振盪させながら37℃で培養した。基質の加水分解は1、2、4及 び6時間の培養後に測定した。 消化されていない(不溶性の)エラスチンを加水分解された(可溶性の)エラ スチンから10000rpm、30秒間遠心分離により分離した。エラスチンの 加水分解に起因する放射能を50μlの上清中で測定した。 阻害率及びIC50値を合成基質を用いた方法と同様の方法で測定した。 本発明による不けん化物の濃度が高められた混合物は、人間白血球エラスター ゼの阻害率が16〜80%であった。 上で述べた技術は、分子又は分子群が炎症の分野で価値があるかどうかを知る ことを可能ならしめている。実際、炎症性の病理学上の状態では、様々な遊離基 (free radical)の局所の生成及び人間白血球エラスターゼの合成の増加がある 。これらの試験は生体外(in vitro)で行われるが、生体内(in vivo)又は生 体外(ex vivo)に適合する。つまりそれらは美容の客観化の方法として認めら れている。 本発明の一つの有利な変形では、化粧用及び/又は薬剤組成物、特に皮膚用組 成物は、更に、他の成分を含むことができ、その成分は、皮膚攻撃に対して保護 作用が知られたもの、及び本発明により用いられた不けん化物の濃度が高められ た混合物と相互依存的に作用するものである。 例えば、次の成分が有利的に伴われる。 :トコフェロール又はトコトリエノール、特にビタミンE、 :n−3型とn−6型の多不飽和脂肪酸、又はそれらを含有する油又は植物抽 出物、 :植物又は動物由来のセラミド、セレブロシド及びグリコシルセラミドのよう な糖脂質(グリコリピド)。 これらの成分は、化粧用組成物の製造前に一般的に脂肪親和相に溶解される。 より正確には、 :トコフェロール及びトコトリエノールは、メチル基により1位が置換された 8−メチル−クロマン−6−オールであり、16の炭素原子を含有するポリイソ プレン型の飽和(トコフェロール)又は3つの不飽和(トコトリエノール)鎖で あり、アルファー(α)、ベータ(β)、ガンマー(γ)、及びデルタ(δ)種 は5位と7位におけるメチル基の数と位置が互いに異なる。 トコフェロールとトコトリエノールは、一般的に精製されていない植物油1k gあたり200〜1200mg存在し、更にある種の動物(魚)油にも存在する 。 トコフェロールは通常多数の油や油脂、特にヒマワリ中に存在する。 トコトリエノールはより希に見い出されるが、特に油、とりわけ小麦麦芽やパ ーム油に存在する。 これらの成分は抗酸化性を有する。α−トコフェロールはビタミンEという名 前でよく知られている。 :それらの名前が暗示するように、n−3型とn−6型の多不飽和脂肪酸は、 それらの炭素鎖にいくつかの単位の不飽和を持つ脂肪酸である。 更に、n−3(又はn−6)型では、最初の二重結合は、炭素鎖のメチル基か ら数えて、3番目(又は6番目)と4番目(又は7番目)の間に位置している。 n−6型の最も一般的な脂肪酸はリノール酸、C18:2(n−6,9)、ガ ンマリノール酸、C18:3(n−6,9,12)、及びアラキドン酸、C20 :4(n−6,9,12,15)。 n−3型の最も一般的な脂肪酸は、αリノレン酸、C18:3(n−3,6, 9)、エイコサペンタエン酸又はEPA、C20:5(n−3,6,9,12, 15)、及びドコサヘキサエン酸又はDHA、C22:6(n−3,6,9,1 2,15,18)。 :糖脂質はある種の高等植物(葉、根、種、藻、酵母、菌)から抽出された極 性の脂質の重要な画分を代表する。小麦は特に認められた供給源であり、全脂質 を基準として約3%の糖脂質を含有する。 この種の多数の成分から次のものを選択することができる。: ・セラミド:スフィンゴシン型のアミノアルコールと、アミノ基と結合してアミ ドを形成した脂肪酸との化合物。 ・セレブロシド又はグリコシルセラミド:第1級アルコール基が砂糖(モノヘキ ソシド、ポリヘキソシドセラミド)でエーテル化されたセラミド。 これらのスフィンゴ脂質(セラミド及びセレブロシド)は、様々な認定された 性質、例えば抗遊離基活性、抗エラスターゼ力及び潤いを与える作用等の性質を 有する。 次の実施例は限定を意味せず、また純粋に本発明の例示のためである。 実施例 以下の結果において示されたパーセントと組成物は、特に断らない限り、重 量で表現されている。 全ての実施例において、不けん化物は、標準AFNOR NF T60205 −1により評価され、その標準は、エタノール溶剤でのけん化後、ジエチルエー テルを用いた抽出を含む基準方法である。 オレイン酸の酸性度は、ジエチルエーテル/エタノール混合法による標準AF NOR NF T60−204に基づいて決定された。 薄層クロマトグラフィによる分離を0.25mm厚のシリカゲル板(タイプ6 0、メルク)を用いて行った。溶離剤は80:20(v/v)ヘキサン/酢酸エ チル混合であり、スポットは、50%H2SO4溶液をスプレーし、150℃で無 機質化により呈色させた。 成分を次の標準物の保持距離と比較することによって同定した。 :オレイルアルコール、コレステロール、スクアレン、エイコセン、β−アミリ ン、トリグリセリド及びオレイン酸。 遊離脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド及びステロール に関する組成は、化合物のTMS誘導体を作製した後、SE30非極性(apolar )固定層を用いた短キャピラリーカラム(7m)によりガスクロマトグラフィで 決定した。 注入は”オンカラム”(on-column)型であり、FIDは350℃に設定し、 分析は温度プログラミング(100〜340℃)で行った。 成分はそれらの保持時間で同定した。 結果は100(パーセンテージ組成)に標定した。 実施例1 a)実験1: 7%の不けん化物を含有する50gのシアバターを500mlのアセトンに溶 解した。アセトンを15分間沸騰させ、熱アセトンに不溶の残留物(I)とアセ トン溶液を回収し、このアセトン溶液を−20℃に冷却した。 混合物を−20℃で12時間保った。 沈殿後、上清をろ過して取り除いた。沈殿物を数回大量の(冷)アセトンです すいだ。真空下で溶剤を蒸発させた後、ろ液を乾燥させ、重量を測定した。 表1にこの実験の結果を示した。 残留物(I)の分析は、この熱不溶画分が、ガム、又はとりわけカリテンを含 有するラテックス型の非極性の(apolar)の不けん化成分を強く表すことを示し ている。熱不溶画分を冷溶解画分と混合した。 b)実験2: 方法は、出発物質が500mlのアセトンに溶解したシアバター100gであ る以外は実験1と同様である。 結果を表1にまとめた。 c)実験3: 方法は、晶出を−10℃で行った以外は実験1と同様である。 結果を表1にまとめた。 実施例2 方法は実施例1と同様であり、以下の3つの実験、no.4、5、6は、アセ トン中でのシアバターの希釈効果を示すために行われた。これらの実験において 、熱可溶画分の冷画分の工程は−20℃で行った。 結果を表IIにまとめた。ここでパーセンテージは重量で示している。 実施例3 方法は前述した実施例と同様であり、以下の実験(7、8、9)は、冷分別温 度の、冷可溶性不けん化物画分の収率、この可溶性画分中の不けん化物の含有量 、及びこの工程での不けん化物の収率に与える影響を示すために行われた 晶出温度は分別効率に大きな影響を及ぼす因子である。 −30℃に温度を下げることは、不けん化物に関し、35%以上の純度を持つ 画分を得ることを可能にし、これは出発の天然のままの油脂と比較して5倍に濃 度を高めたことを示している。 実施例4 下記の実験10、11及び12において、特徴が以下の表IVに与えられた3 つの異なった品質のシアバターを本発明方法により処理した。 結果を表Vに示した。 これらの実験は、不けん化物に関するアセトン可溶画分の純度は、出発物質( 天然、半精製、又は精製)の性質のほとんど依存しないことを示している。 実験5 2つの天然シアバター(AとB)、中和化及び脱色されたバター(C)が選択 された。それらの物理化学的性質を表VIに示す。非極性成分、即ち”ガム”又 はカリテン中の割合が多いか少ないかを示すために、不けん化物を薄層クロマト グラフィで測定した。半定量分析の結果を表VIに示した。ここで、”+”は” 存在”を示し、”+++”は”非常に強い存在”を示す。 晶出は、−30℃で、アセトンで10%希釈した50gの試料を用いた。 熱アセトンに不溶画分(ガム)を熱クロロホルム中に溶解させて分離して回収 し、その後、冷可溶画分に加えた。 得られた結果を表VIIに示した。ここで、実験13、14及び15は上記バ ターA、B及びCをそれぞれ用いて行った。 得られた結果は全て矛盾がない。 得られた不けん化物の含有量は、30%を超え、そして不けん化物で濃度が高 められた画分は出発のシアバターの10%+に相当する。 脱色・中和されたバターから得られた画分の遊離酸性度は約2%であることが 注目される。 不けん化物の純度は、70%を超える収率が全ての実験で達成され、熱不溶画 分(ガム)の再使用の有効性を示していることを示している。 標準による正確な不けん化物の含有量の決定は、正確には困難である。なぜな ら、溶媒相(不けん化物)及び水−アルコール相(脂肪酸石鹸)に不溶のこれら のガムが存在するからである。 この理由のため、わかった値は、シアバターについてでさえ、低く評価されて いるかもしれない。 薄層クロマトグラフィによる分析は次のことを示している。 :冷不溶画分はほとんどトリグリセリドからなる。不けん化物(脂肪アルコール 及びステロール)の痕跡が明白である。 :熱不溶物質と冷可溶物質の混合で得られる画分は、次の極性の減る順序で並べ たものからなる;ステロール、遊離酸、脂肪及びトリテルペン脂肪アルコール、 トリグリセリド、そして非常に非極性の成分。最後のものは熱不溶画分、即ちカ リテン又はガムに対応する。 不けん化物に対して行われた同じTLCは、約1.5〜2%の率で冷不溶画分 に残存するものは、アルコールとステロールからなることを示す。ガムは残存し ていない一方、冷可溶画分に濃縮された不けん化部分は、脂肪アルコール、ステ ロール及びガムを含む。 ガスクロマトグラフィによる分析は、ガムが存在しない画分の異なった成分の パーセンテージ組成を得ることを可能にするが、ガムの非常に高い分子量はガス クロマトグラフィに適合しない。 クロマトグラフィにより分離できる成分を次に示す :トリグリセリド、 :遊離脂肪酸、 :部分グリセリド :不けん化物:ステロール及び脂肪アルコール。 この分析は次のことを確認する ・冷不溶画分中の不けん化物の事実上の不存在、 ・不けん化物の濃度が高められた画分中の遊離脂肪酸及びトリグリセリドの存在 中における部分グリセリドの濃度。 得られたパーセンテージ組成を表VIIIに示す。 高速液体クロマトグラフィ(HPLC)による分析で次のことが確認された。 1)熱不溶画分はカリテン(ガム)に相当する。 2)不けん化物の濃度が高められた画分は、シアバターノキの不けん化物の全て の天然成分を含む: *カリテン(ガム)、 *トリテルペンアルコール、 *ステロール。 実施例6 晶出実験を、実施例5の生産物Cの特性を有するものに相当する中和化、脱色 されたシアバター3kgについて行った。 次の操作条件によって行った、 :試料:3×1kg、 :5×200gの3バッチの実行、 :アセトンの容積:200g毎に11、即ち20%の希釈、 :シアバターの撹拌しなからの溶解(沸点で)、 :デカンテーション:15分、 :不溶画分(ガム)のクロロホルムによる回収 :晶出:−30℃、12時間、 :ろ過(沈殿物のすすぎなしに)、 :アセトンの蒸発、 :(熱不溶)+(冷可溶)画分のクロロホルムでの混合、 :蒸発+乾燥。 次の結果が得られた :不けん化物の濃度が高めれた画分の重量:約150g、 :不けん化物の濃度が高められた画分の収率:5%、 :不けん化物の濃度が高められた画分の外観:濃厚な黄色の油、 :後者に関し、不けん化物の濃度が高められた画分の純度:48%より大。 実施例7 無水組成物(バルサム(balm)の形態で) 以下に与えられた重量で示された組成物のバルサムの形態の組成物を、40と 50℃の間の温度で下記に示す成分を単純に混合して得た: 不けん化物の濃度が高められたシアバター画分:1−60%、好ましくは5%、 ワセリン(petrolatum):30−60%、 パラフィン ワックス:0−30%、 香料:1−3% ビタミンE:0−1%、 糖脂質又はスフィンゴ脂質:0−2%、 魚油:0−1%。 これらの組成物において、不けん化物の濃度が高められたシアバター画分は、 それぞれ実施例1〜6で得られた熱不溶画分(I)と冷可溶画分(I’)との混 合物からなる。 実施例8 顔用及び身体用油 次の組成物を実施例7と同じ不けん化物の濃度が高められた画分から製造した : 濃度を高めたシアバター画分:2−10、好ましくは5%、 液体ワセリン:90−95、 魚油:1% ビタミンE:1% 糖脂質又はスフィンゴ脂質:0−2% 実施例9 ケアクリーム:w/oエマルジョン 次の組成物を実施例7と同じ不けん化物の濃度が高められた画分から製造した : 濃度を高めたシアバター画分:10−25、好ましくは15%、 液体ワセリン:10−15% セチルアルコール:4% ソルビタンステアリン酸エステル:3% ビタミンE:0−1% 魚油:0−1% 糖脂質又はスフィンゴ脂質:0−2% 水、香料、防腐剤qsp100。 実施例10 ケアクリーム:o/wエマルジョン 次の組成物を実施例7と同じ不けん化物の濃度が高められた画分から製造し た: シアバター画分:10−20%、好ましくは15%、 セチルアルコール:3%、 トリエタノールアミン:1%、 グリセロールステアリン酸エステル:3%、 着色剤:3%、 ビタミンE:0−1%、 糖脂質又はスフィンゴ脂質:0−2%、 魚油:0−1%、 水、香料、防腐剤qsp100。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カステラ アン フランス国、ペサック33600、ルー フラ ンシス ジェイムス12ビス (72)発明者 モルデゥレ フランソワ フランス国、グラディニャン33170、ルー ドルモン 152 (72)発明者 パジュ−グザタール−パレ グザヴィエー ル フランス国、セスタ33610、アヴェニュー デ ヴェルダン53

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 不けん化物の濃度が高められた植物(Vegetable)由来の脂肪画分(fract ion)の製造方法であって、 上記植物由来の脂肪をケトン型の極性溶媒で処理し、上記熱ケトン溶剤に不溶 で、不けん化物に富む最初の画分を構成する一方の画分(I)と、ケトン溶剤中 のいわゆる熱可溶性の画分の溶液とを回収し、 その熱可溶性画分を0℃以下の温度でいわゆる晶出溶剤中で晶出工程にかけ、 そして、生成物をろ過し、晶出溶剤の蒸発後に不けん化物に富む第2画分(I ’)を構成するろ液(F)を回収する ことを特徴とする不けん化物の濃度が高められた植物由来の脂肪画分の製造方法 。 2. ケトン溶剤での処理がその溶剤の沸点で行われることを特徴とする請求項 1による方法。 3. ケトン溶剤が最大限10の炭素原子を含有することを特徴とする請求項1 又は2の一つによる方法。 4. ケトン溶剤がアセトンであることを特徴とする請求項1乃至3の一つによ る方法。 5. 晶出工程が、熱ケトン溶剤に可溶な画分に対する溶剤中で行われることを 特徴とする請求項1乃至4の一つによる方法。 6. 晶出工程が、前記植物油脂を前記熱ケトン溶剤で処理する工程後、回収さ れたケトン溶剤中の溶剤を直接用いて行われることを特徴とする請求項5による 方法。 7. ケトン溶剤がアセトンであることを特徴とする請求項6による方法。 8. 晶出が−15℃以下、好ましくは−15〜−30℃の間の温度で行われる 請求項1乃至7の一つによる方法。 9. 出発脂肪が、脂肪を生ずる植物の種又は果実由来の脂肪であり、通常の圧 力又は圧力/抽出法によって得られたものであり、その脂肪は天然のまま又は前 もって精製されていてもよいことを特徴とする請求項1乃至8の一つによる方法 。 10. 脂肪がシアバターであることを特徴とする請求項1乃至9の一つによる 方法。 11. シアバターが天然のままであることを特徴とする請求項10による方法 。 12. シアバターが、不けん化物の最大量を維持し、その成分を保持する精製 工程を受けていることを特徴とする請求項10による方法。 13. 更に、不けん化物に富む2つの画分(IとI’)のそれぞれの少なくと も一部、好ましくは全部を混合する工程を含む請求項1乃至12の一つによる方 法。 14. 請求項13の方法によるシアバターの処理によって得られ、不けん化物 の濃度が高められた画分の、抗遊離基(anti-free radical)及び/又は抗エラ スターゼ活性(antielastaseactivity)を有する化粧用又は薬剤組成物、特に皮 膚用組成物の製造への使用。 15. 前記組成物が、皮膚が受ける通常の攻撃、即ち化学的、熱的そして物理 的な攻撃、及び可視光と紫外線に晒されることから生じる攻撃に対して良好な保 護を提供することを特徴とする請求項14による使用。 16. 活性成分として、請求項13記載の方法によるシアバターの処理によっ て得られ、不けん化化合物の濃度が高められた画分の混合物の化粧用的な有効量 を含有する化粧用組成物。 17. 活性成分として、請求項13記載の方法によるシアバターの処理によっ て得られ、不けん化化合物の濃度が高められた画分の混合物の医薬的な有効量を 含有する薬剤組成物、特に皮膚用組成物。 18. 不けん化化合物の濃度が高められた前記画分の混合物が、不けん化化合 物を18〜50重量%、好ましくは20〜50%、とりわけ30%程度で含む請 求項16又は17の一つによる組成物。 19. 前記混合物が、化粧用的に又は医薬的に許容できる添加剤(excipient )、賦形剤(vehicle)又は坦体(carrier)中に、0.5〜99重量%の間の濃 度で、好ましくは2〜60%の間で混合されている請求項16〜18の一つに よる組成物。 20. 更に、次の :トコフェロール又はトコトリエノール(tocotrienol)、特にビタミンE、 :n−3型とn−6型の多不飽和脂肪酸、又はそれらを含有する油若しくは植物 抽出物、 :植物又は動物由来のセラミド、セレブロシド、グリコシルセラミド(glycosyl ceramide)等の糖脂質及びスフィンゴ脂質、 からなる群から選ばれる少なくとも一つの生成物を含むことを特徴とする請求項 16〜19の一つによる組成物。
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