JPH09500457A - 改良されたポケット型同定用ブレスレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 窓型のポケット（４２）を有するラミネートよりなる同定用ブレスレット（１０）。ポケット（４２）は下側のラミネート（３４）に接着されたラミネート（３６）のポケット領域（３８）が接着されないことにより形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 改良されたポケット型同定用ブレスレット 本発明は、同定装置に係り、病院患者の同定、物品の同定、群衆の統制（コン サートや祭りに参加した個人に同定用バンド又はブレスレットが与えられる）、 他の種々の用途を含む多様な用途に使用される同定用バンド又はブレスレットと して具体化される。 発明の背景 本発明に関連する種類の同定装置や同定用ブレスレットは従来より熱シールや 接着法によって互いに接着され固定された合成プラスチックシート材料より製造 されている。所要の構成にて同定装置や同定用ブレスレットを形成するための原 材料を構成するラミネートは上述のプラスチックシート材料より製造される。 従来より同定装置やブレスレットはストラップ部及び同定部を有する構造にて 形成され、これらの部分と共動する締結装置が同定装置や同定用ブレスレットを 物品や人に固定するために同定装置や同定用ブレスレットに設けられる。 本発明に関連する同定装置や同定用ブレスレットの如き同定装置や同定用ブレ スレットに於いては、ブレスレットによって同定される物品や人に関連する情報 手段を受け入れるためのポケットがブレスレットの同定部分に形成される。 従来技術の装置は、前述のラミネート構造体と重なり合う関係に固定された適 当なシート材料の別の部分的なラミ ネートより形成されたポケットを有している。かかるラミネート構造体は前述の 方法にて固定された二つ又はそれ以上のシートを含み、そのシートに対しポケッ ト構造を郭定する次の部分的なシートが固定される。 かくしてポケットを設けるには追加の材料を使用する必要があり、また先に形 成されたラミネートの表面にポケット材料を固定するためには、追加の製造工程 を行う必要があることが多い。 これらの追加の製造工程はブレスレットの製造コストを増大させ、またブレス レットの同定部に於けるブレスレットの厚さを増大させ、そのためブレスレット のその部分に於ける柔軟性が他の部分に比して低下する。 発明の目的及び利点 従って本発明の一つの目的は、ブレスレットの形状をなす複数のラミネートよ りなる同定用ブレスレット又は同定装置であって、ブレスレットはストラップ部 及び同定部を有し、ラミネート形成工程後に前記複数のラミネートのうちの外側 のラミネートによりブレスレットのポケットが形成された同定用ブレスレット又 は同定装置を提供することである。 本発明の対応する目的は、上述の特徴を有するブレスレットであって、同定用 ブレスレットに窓部分が設けられるよう、ポケット用ラミネートが透明であるブ レスレットを提供することである。 本発明の更に他の一つの目的は、ラミネートを互いに固定するために使用され る粘着剤が適用されない部分を設けることによりブレスレットの同定部に形成さ れる窓部であって、所要のポケットの大きさと同一の大きさを有する窓部を透明 のラミネートに設けることである。 本発明の他の一つの目的は、前記ラミネートのうちの一つに形成されたスリッ トによって形成された前記ポケットへのアクセス手段であって、前記窓部と重な り合う関係に情報手段を挿入することを可能にすると共に前記窓部により郭定さ れたポケットに収容することを可能にするアクセス手段を上述の特徴を有する装 置に設けることである。 本発明の更に他の一つの目的は、上述の特徴を有する同定装置であって、前記 スリットが前記窓の一端に設けられた同定装置を提供することである。 図面の簡単な説明 本発明の他の目的及び利点は以下の説明及び添付の図面より明らかである。 図１は複数の同定用ブレスレットのシートの底面を示している。 図２はシートより取り外された一つの同定用ブレスレットの底面を示す斜視図 である。 図３は図２の破線３−３に沿う横断面図である。 図４は図２の破線４−４に沿う長手方向断面図である。 図５はブレスレットの同定部の上面を示す部分斜視図で ある。 発明の好ましい実施形態の説明 添付の図面、特に図１乃至図５に、本発明に従って構成された同定用ブレスレ ット１０であって、一端にストラップ部１２を有し他端に同定部１４を有する同 定用ブレスレット１０が図示されている。 ストラップ部１２は締結装置１８を受け入れるための互いに隔置された締結装 置受入れ孔１６を有している。締結装置１８は高密度ポリエチレンの如き適当な プラスチックにて形成された雄形部材２０と雌形部材２２とよりなり、ブレスレ ット１０をそれにより同定されるべき物品又は人と同定の機能を果たす関係に維 持すると共に、ブレスレットが許可なく取り外されることを防止すべく、図には 示されていない自動ロック装置が組み込まれたスナップファスナとして機能する 。 前述の如く、同定用ブレスレット１０は従来より合成プラスチックシート材の ラミネートより形成され、図１に示されたブレスレット１０のシート３０はかか るラミネートの典型的な例である。シート材の製造に於いては、ブレスレット１ ０に必要な強度及び可撓性が確保されるよう複層のラミネートが使用される。図 示のブレスレット１０の実施形態に於いては、互いに重ね合わされたシートは上 側の可撓性を有する透明のラミネート３２と、中間の透明のラミネート３４と、 下側のラミネート３６とよりなり、これ らのラミネートはそれぞれ第一のラミネート、第二のラミネート、第三のラミネ ートとも呼ばれる。 当業者によく知られている如く、ラミネートの形成に使用可能な広範囲の種々 の合成プラスチックシート材が存在するが、本発明のブレスレットに特に適した 材料は、第一のラミネート３２については可撓性を有する透明のポリエチレンシ ートであり、中間ラミネート、即ち第二のラミネート３４については透明のポリ エステルシートであり、第三のラミネート３６についてはポリエチレンシートで ある。ポリエステルよりなる中間ラミネート３４はブレスレット１０に構造的安 定性及び強度を付与するために使用される。第一のラミネート３２及び第二のラ ミネート３４は少なくとも同定用の領域に於いては透明であるが、第三のラミネ ート３６は不透明でも透明でもよく、またその表面に装飾が施されてもよい。 ラミネートの製造工程に於いては、シートにブレスレット１０の正確な形状を 与える前に、耐水性の接着剤３７（図４参照）が第三のラミネート３６の上面に 適用され、得られるラミネート構造体のエッジが互いに整合するよう中間ラミネ ート３４が前記上面に接着され、図１及び図２に良好に図示されている如く長方 形の複数の間隙３８が形成される。 かかるラミネートの形成が完了した後には、第一のラミネート３２が中間ラミ ネート３４の上面に適用され得る状 態にある。しかしかかる適用に先立ち、前記上面に接着剤の被覆が適用される。 第三のラミネート３６の上面の間隙３８、即ち接着剤が塗布されていない部分 は、中間ラミネート３４の同定部１４に形成される。 第一のラミネート３２が中間ラミネート３４の上面に固定される際には、第一 のラミネート３２の全体が中間ラミネート３４に固定され、これによりブレスレ ット１０は一端より他端まで互いに接合されしかも未接着の領域３８を有するラ ミネートにて形成される。 前述の如く、未接着の領域３８はブレスレット１０の上面に設けられた透明の 窓４０の下方に位置し、後に詳細に説明する要領にて情報手段４４を受け入れる ためのポケット４２を郭定している。 シート３０を形成するために三つのラミネートを使用することについて説明し たが、必要ならば二つ又は四つ以上のラミネートが使用されてもよい。 複数のブレスレットのシート３０であるラミネート状シートよりブレスレット １０を製造するためには、ストラップ部１２がラミネート状シートの側部に形成 される同定部１４と互いに隣接する関係にて形成されなければならないので、未 接着の領域３８はシート３０の両側部に形成される。ラミネート状シートの形成 が完了すると、ラミネート状シートはブレスレット１０の最終形状を郭定する切 り目 線５０を形成する金型装置（図示せず）へ搬送される。次いで締結装置受入れ孔 １６がストラップ部１２に形成される。窓４０にはポケット４２への入り口を構 成するスリット６２によりアクセス手段６０が設けられる。 締結装置１８を受入れる締結装置受入れ孔がブレスレット１０の同定部１４に 形成されると、シート３０はブレスレット１０を使用する位置に於いて互いに引 き離される所望の数のブレスレット１０に切断される。 プラスチックシートを接合してラミネートを形成する際に使用されるに適した 一つの耐水性接着剤は、Morton Thiokol Corp.により製造されているLamal であ る。 本発明のブレスレット１０の主要な利点の一つは、窓やポケットを形成するた めにブレスレットに材料が追加されることがないので、ブレスレットが一様な形 状及び厚さを有しているということである。本発明の一体的な構造によれば、ポ ケット用の材料を付加する必要がないので、ブレスレットを製造する際に使用さ れる材料の量が大きく低減され、またブレスレットの製造に費やされる時間も低 減される。 ブレスレット１０を使用する場合には、カード４６により構成される情報手段 がスリット６２を経て挿入され、観察用の窓４０の下方にてポケット４２内に配 置される。スリットが窓の材料の降下によって実質的に閉じた位置に戻ることが できるよう、カード４６の長さはポケット４２の 長さよりも僅かに短い長さでなければならない。 図示のカード４６はバーコード４８を有しているが、種々の型式の磁気テープ や他の情報記録及び表示手段が使用されてもよい。例えば患者の氏名を表示する カード４６は刻印された患者の情報を含んでいてもよい。 或いはチップの如きデータ記録装置が視覚的に読取り可能な患者の氏名の刻印 との組合せにてポケット内に配置されてもよい。 かくして本発明によれば、情報手段を収容するポケットを形成するための追加 の材料や追加の工程を不要にすることにより、従来の装置に比して低廉に且迅速 に製造可能であることを特徴とする同定用ブレスレットが得られる。以上に於い ては本発明を病院患者の同定用ブレスレットとして具体化された実施形態につい て説明したが、本発明の装置は広範囲の種々の同定されるべき物品に適用されて もよく、本発明の範囲は図示の特定の実施形態に限定されるものではなく、本発 明は開示内容及び請求の範囲に照らし解釈されるべきものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年１１月２９日 【補正内容】 請求の範囲 １．同定装置にして、透明の窓を郭定する部分を有し可撓性を有する透明の第一 のラミネートと、前記第一のラミネートの表面と同一の範囲に延在する表面を有 し可撓性を有する第二のラミネートとを含み、前記第一のラミネート及び第二の ラミネートの前記窓に隣接する表面以外の表面は全領域に亙り互いに固定されて おり、前記第一のラミネート及び第二のラミネートは前記窓の下面と前記第二の ラミネートの上面との間にポケットを郭定していることを特徴とする同定装置。 ２．請求の範囲第１項の同定装置に於いて、前記第二のラミネートには前記窓の 下方にて前記ポケット内へ情報手段を挿入するための孔が設けられていることを 特徴とする同定装置。 ３．請求の範囲第２項の同定装置に於いて、前記孔は前記窓の一端に形成されて いることを特徴とする同定装置。 ４．同定装置にして、ストラップ部と同定部とを有し前記同定部は透明の窓を有 する透明の第一のラミネートと、前記第一のラミネートの前記ストラップ部及び 同定部と同一の範囲に延在するストラップ部及び同定部を有する第二のラミネー トとを含み、前記窓の部分以外に於ける前記第一及び第二のラミネートはそれら の一端より他端まで互いに他に対し固定されており、前記窓と前記第二のラミネ ート の上面との間にポケットが郭定されていることを特徴とする同定装置。 ５．請求の範囲第４項の同定装置に於いて、前記窓の下方に情報手段を挿入する ための孔が前記第二のラミネートに形成されていることを特徴とする同定装置。 ６．同定装置にして、一端にストラップ部を有し他端に同定部を有し可撓性を有 し前記同定部は透明の窓を有する透明の第一のラミネートと、前記第一のラミネ ートの前記ストラップ部及び前記同定部と同一の範囲に延在するストラップ部及 び同定部を有する第二のラミネートとを有し、前記第一及び第二のラミネートの 前記ストラップ部及び前記同定部は互いに他に対し接着されており、前記窓は前 記第二のラミネートの接着されていない部分に重なっており、これにより前記第 一のラミネートと前記第二のラミネートとの間にポケットを郭定していることを 特徴とする同定装置。 ７．請求の範囲第６項の同定装置に於いて、前記ストラップ部及び前記同定部に は、前記同定装置を同定されるべき物品に装着された状態に維持するための締結 装置を受け入れる孔が設けられていることを特徴とする同定装置。 ８．請求の範囲第６項の同定装置に於いて、前記ポケットには前記第一及び第二 のラミネートの一方に形成されたアクセス孔が設けられていることを特徴とする 同定装置。 ９．請求の範囲第８項の同定装置に於いて、前記アクセス 孔は前記窓の一端に近接して形成されていることを特徴とする同定装置。 １０．ラミネートよりなる同定装置にして、一端に近接した位置に透明の窓を有 し可撓性を有する透明の第一のラミネートと、前記第一のラミネートと重なり合 う状態に接着され前記第一のラミネートの形状に対応する形状を有し可撓性を有 する第二のラミネートとを含み、前記第二のラミネートに重なり合う前記第一の ラミネートの前記窓が接着されないことにより前記窓の下方にポケットが郭定さ れており、前記第一のラミネート及び前記第二のラミネートの他の部分は互いに 固定されていることを特徴とする同定装置。 １１．請求の範囲第１０項の同定装置に於いて、前記第一及び第二のラミネート には互いに対応するストラップ部及び同定部が設けられており、前記窓及び前記 ポケットは前記第一のラミネートの前記同定部に形成されていることを特徴とす る同定装置。 １２．請求の範囲第１０項の同定装置に於いて、前記ポケットへのアクセス孔が 前記第一及び第二のラミネートの一方に形成されていることを特徴とする同定装 置。 １３．請求の範囲第１２項の同定装置に於いて、前記アクセス孔は前記窓の一端 に形成されていることを特徴とする同定装置。 １４．ラミネートよりなる同定装置にして、一端に近接し た位置に透明の窓を有し可撓性を有する透明の上層のラミネートと、前記上層の ラミネートと重なり合う状態に接着され前記上層のラミネートの形状に対応する 形状を有する中層のラミネートであって、前記中層のラミネートに重なり合う前 記上層のラミネートの前記窓が接着されないことにより前記窓の下方にポケット が郭定された可撓性を有する中層のラミネートと、前記上層のラミネート及び前 記中層のラミネートと同一の形状を有しその全領域に亘り前記中層のラミネート に接着された下層のラミネートとを含んでいることを特徴とする同定装置。 １５．請求の範囲第１４項の同定装置に於いて、前記中層及び下層のラミネート には互いに対応するストラップ部及び同定部が設けられており、前記窓及び前記 ポケットは前記上層のラミネートの前記同定部に形成されていることを特徴とす る同定装置。 １６．請求の範囲第１４項の同定装置に於いて、前記ポケットへのアクセス孔が 前記ラミネートの一つに形成されていることを特徴とする同定装置。 １７．請求の範囲第１６項の同定装置に於いて、前記アクセス孔は前記窓の一端 に形成されていることを特徴とする同定装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．同定装置にして、透明の可撓性を有する第一のラミネートと、前記第一のラ ミネート及び第二のラミネートの全長に亙り前記第一のラミネートに固定された 可撓性を有する第二のラミネートとを含み、前記第一のラミネートには前記第二 のラミネートに接着されていない部分が存在し、該部分は前記第一のラミネート に透明の窓を郭定しており、該窓はその窓と前記第二のラミネートの上面との間 にポケットを郭定していることを特徴とする同定装置。 ２．請求の範囲第１項の同定装置に於いて、前記第二のラミネートには前記窓の 下方にて前記ポケット内へ情報手段を挿入するための孔が設けられていることを 特徴とする同定装置。 ３．請求の範囲第２項の同定装置に於いて、前記孔は前記窓の一端に形成されて いることを特徴とする同定装置。 ４．同定装置にして、ストラップ部と同定部とを有する透明の第一のラミネート と、前記第一のラミネートの前記ストラップ部及び同定部に対応するストラップ 部及び同定部を有する第二のラミネートとを含み、前記第一及び第二のラミネー トはそれらの一端より他端まで互いに他に対し固定されており、前記第一のラミ ネートは前記同定部に於いては前記第二のラミネートに固定されておらず、これ により第一のラミネートに窓を郭定していることを特徴とする同定装置。 ５．請求の範囲第４項の同定装置に於いて、前記窓の下方に情報手段を挿入する ための孔が前記第二のラミネートに形成されていることを特徴とする同定装置。 ６．同定装置にして、一端にストラップ部を有し他端に同定部を有する透明の可 撓性を有する第一のラミネートと、前記第一のラミネートの前記ストラップ部及 び前記同定部に対応するストラップ部及び同定部を有する第二のラミネートとを 有し、前記第一及び第二のラミネートは互いに他に対し固定されており、前記第 一のラミネートは前記同定部に前記第二のラミネートの固定されていない部分に 重なる窓を郭定し、該窓は前記第一のラミネートと前記第二のラミネートとの間 にポケットを郭定していることを特徴とする同定装置。 ７．請求の範囲第６項の同定装置に於いて、前記ストラップ部及び前記同定部に は、前記同定装置を同定されるべき物品に装着された状態に維持するための締結 装置を受け入れる孔が設けられていることを特徴とする同定装置。 ８．請求の範囲第６項の同定装置に於いて、前記ポケットには前記第一及び第二 のラミネートの一方に形成されたアクセス孔が設けられていることを特徴とする 同定装置。 ９．請求の範囲第８項の同定装置に於いて、前記アクセス孔は前記窓の一端に近 接して形成されていることを特徴とする同定装置。 １０．ラミネートよりなる同定装置にして、可撓性を有す る透明の第一のラミネートと、前記第一のラミネートと重なり合う状態に固定さ れ前記第一のラミネートの形状に対応する形状を有する可撓性を有する第二のラ ミネートとを含み、前記第二のラミネートに重なり合う前記第一のラミネートの 一部が固定されない状態に維持され、これにより前記第一のラミネートに観察用 の窓を郭定すると共に前記第一のラミネートの下方にポケットを郭定するよう、 前記第一のラミネートは前記第二のラミネートに固定されていることを特徴とす る同定装置。 １１．請求の範囲第１０項の同定装置に於いて、前記第一及び第二のラミネート には互いに対応するストラップ部及び同定部が設けられており、前記窓及び前記 ポケットは前記第一のラミネートの前記同定部に形成されていることを特徴とす る同定装置。 １２．請求の範囲第１０項の同定装置に於いて、前記ポケットへのアクセス孔が 前記第一及び第二のラミネートの一方に形成されていることを特徴とする同定装 置。 １３．請求の範囲第１２項の同定装置に於いて、前記アクセス孔は前記窓の一端 に形成されていることを特徴とする同定装置。