JPH09500201A - 媒介物質のないグルコース測定のためのペルオキシダーゼコロイド状金オキシダーゼバイオセンサー - Google Patents

媒介物質のないグルコース測定のためのペルオキシダーゼコロイド状金オキシダーゼバイオセンサー

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JPH09500201A JP6523088A JP52308894A JPH09500201A JP H09500201 A JPH09500201 A JP H09500201A JP 6523088 A JP6523088 A JP 6523088A JP 52308894 A JP52308894 A JP 52308894A JP H09500201 A JPH09500201 A JP H09500201A
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Abstract

(57)【要約】 コロイド状金の上に固定化され、次いで電極表面上に沈着された西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)は、電子移動媒介物質なしで低電圧(Ag/AgCl)で妥当な速度で還元され得る。電極表面上に位置した、コロイド状金に吸着されたオキシダーゼおよびコロイド状金に吸着されたHRPの両方を組み合わせるバイオ電極は、グルコースオキシダーゼが感知酵素として使用されるとき、特に試料中の低グルコースレベルの測定に効果的なバイオ検出器である。このバイオ検出器は、使用されるオキシダーゼに応じて広範な種類の分析物の媒介物質のない検出に使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 媒介物質のないグルコース測定のための ペルオキシダーゼコロイド状金オキシダーゼバイオセンサー 発明の背景 発明の分野 本発明は、ペルオキシダーゼコロイド状金バイオセンサーに関し、このバイオ センサーは、電極表面での酸化還元タンパク質の直接酸化を基にした検出可能な 電気化学的応答を提供する。より詳細には、グルコースの媒介物質(mediator)を 必要としない検出が、グルコースオキシダーゼの存在下、コロイド状の金が吸着 された西洋ワサビペルオキシダーゼにより可能である。本発明はまた、種々の分 析物の媒介物質を必要としない検出方法、およびコロイド状の金が吸着されたペ ルオキシダーゼを基にしたバイオ電極(bioelectrode)の調製プロセスを包含する 。関連技術の記載 酵素と電極表面との間の直接電子移動は、実用的および理論的に興味深い。電 極上に固定化された、直接に電子を移動させ得る酵素は、分析物溶液に媒介物質 を添加することなく、酵素基質の電気化学的測定を可能にする。不運にも、タン パ ク質電気化学に伴う重大な課題は、遅い大量輸送プロセスと、電極表面へのタン パク質分子の強い吸着である。 タンパク質分子の表面に吸着する傾向のため、電極表面へのまたは電極表面か らの直接電子移動は、電極上のタンパク質の最初の層についてのみ可能である。 単層区域、および吸着単層と電極表面との間の完全可逆的電気化学を仮定したと して、酸化還元タンパク質の吸着単層と電極表面との間の直接電子移動は、充電 電流の電流の約1/2の電流を生じ得る。 電極表面での酸化還元タンパク質の直接酸化に基づく検出可能な電気化学的応 答のいくつかの例があるが、検出は困難である(JoenssonおよびGorton、1989; Bowdenら、1984)。いくつかの場合では、信号の増幅が酵素基質を添加するこ とにより達成され得る。 一般に、信号を検出するために、酵素の代謝回転を誘導するため基質が添加さ れる(GuoおよびHill、1991)。このことは、そうでなければ一般に検出されるに は弱すぎる信号を有意に増幅する。種々の酵素と電極表面との間の直接電子移動 を示す少数の限られた例は、表面が改変された電極での、またはプロモーターの 存在下の、シトクロムcペルオキシダーゼ(ArmstrongおよびLannon、1987)、p-ク レゾールメチルヒドロキシラーゼ(GouおよびHill、1989)、およびシトクロムc55 2 (GuoおよびHill、1990)を含む。その他の例は、熱分解グラファイト(pyrolytic graphite)上に不可逆的に吸着されたシトクロムcペルオキシダーゼ(Paddockお よびBowden、1989)、なら びに分光グラファイト(spectrographic graphite)上のリシルオキシダーゼ(Govi ndarajuら、1987)および西洋ワサビペルオキシダーゼ(JoenssonおよびGorton、1 989)を含む。 タンパク質および酵素が介在しない電気化学の現在の理論は、直接電子移動を 促進することにおいて電極表面の重要性を強調する(GuoおよびHill、1991)。直 接電子移動は酸化還元タンパク質のネイティブな環境に類似の環境を提供する電 極表面にまたはこのような電極から最も容易に進み得ることがまた示唆されてい る(Armstrong、1991)。しかし、恐らくタンパク質変性のため、酸化還元タンパ ク質を電極表面上に直接沈着するアプローチを用いては限られた成功例があるに 過ぎない。 西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)が、バイオ電極として示唆および研究され ている。HRP電極は、H2O2に対して高い特異性を有し、各HRP分子は、1分間あた り約25,000のH2O2分子をH2Oに効果的に転換する。H202の存在下で、HRPは、効果 的にその酸化型HRPoxに転換される(反応(1))(Frewら、1986)。次いで、これは 、反応(2)に示されるように、直接にまたは電子シャトルとして作用する電子移 動媒介物質のいずれかにより還元され得る(Frewら、1986)。 H2O2+HRPred ---> HRPox+H2O (1) HRPox+2e- ---> HRPred (2) 西洋ワサビペルオキシダーゼに基づく電極は、直接電子移動を示す(Joensson およびGorton、1989)が、HRPを利用する酸 化還元系の開発における主要な課題は、妥当な速度で、異質(heterogeneous)の 電子移動ステップ(反応ステップ2)が進行するように誘導することである。受 容可能な移動速度は、媒介物質の存在下で得られるが、媒介物質なしでは、速度 は、実用的価値があるためには遅すぎる。 グルコースを測定するためのバイオセンサーは特に興味があり、感知酵素とし てグルコースオキシダーゼを利用するバイオセンサーがある。ゲル固定化グルコ ースオキシダーゼに基づくグルコースセンサーは、グルコース酸化のラクトン産 物を加水分解するグルコノラクターゼと同時固定化されたときのpH変化を検出す る(Nakamoto、1992)。しかし、このタイプのグルコースセンサーは、約0.1mM未 満のグルコースレベルに対しては比較的高感度でない。 ポリマー性表面被覆を使用するより感度の高い酵素電気化学センサー電極が開 発されている。ポリマー中に分散されたグルコースオキシダーゼのような酵素が 、酵素被覆された電極とともに参照/対向電極を取り込んだ系を使用するとき、 反応の間に生成された過酸化水素の検出を容易にする(Rishponら、1992)。 一般原則として、グルコースバイオセンサーの作動中、グルコースオキシダー ゼは、グルコースの酸化の間に還元され;還元された酵素は、次いで、それ自身 が電極表面上で再酸化されるようになる電子移動媒介物質、または、溶液中に存 在する分子状酸素のいすれかにより、再酸化される。酸素還元 から生じる産物は過酸化水素であり、これは高い正電位の電極で再酸化され得、 または高い負電位で水に還元され得る。いずれの場合においても、試料マトリッ クスからの妨害の高い危険性を伴い高いバックグラウンド信号が生じる。 化学的レベルで、グルコースバイオセンサーは、触媒、グルコースオキシダー ゼ(GOD)の存在下で、グルコース(GO、基質または分析物)のグルコノラクトン(GL )への転換に基づき、以下の式で表される: GO+GOD ---> GL+GODred (3) GOの連続的酸化を維持するために、GODredがGODに再酸化されねばならない。式4 -6は、GODをリサイクルするための3種の異なる経路を表す。 GODred−2e- --> GOD (4)電極表面上 GODred+O2 --> GOD+H2O2 (5)分子状酸素 GODred+MEDox--> GOD+MEDred (6)電子移動剤を添加 添加された電子移動剤または媒介物質は、式(7)に示されるように再酸化され得 る。 MEDred−e----> MEDox (7) 分子状酸素の還元から生成した過酸化水素は、条件に依存して、式(8)で表され る還元様式、または式(9)で表される酸化様式で反応する。 H2O2+2e-+2H+ --> 2H2O (8)還元様式 H2O2−2e---> O2+2H+ (9)酸化様式 式(4)で表されるプロセスは、通常、非常に遅くそしてそれ故 非実用的と考えられる。式(5)に示す分子状酸素との反応は、酸素が系から追い 出されない場合に起こる。式(6)で表される媒介される反応は、媒介物質に依存 して極めて効果的であり得る。 実用的なグルコースバイオセンサーを開発する目的には、式3〜9に基づく3 種のオプションが挙げられ得る: 様式1:(3)->(6)->(7): 酸化様式; 様式2:(3)->(5)->(9): 酸化様式;および 様式3:(3)->(5)->(8): 還元様式 様式1は、0.3〜0.4Vの電位で作動し、そしてグルコースオキシダーゼ酸化還 元プロセスの直接測定という利点を有する。しかし、媒介物質が有効であるため に電極表面近くに固定化されねばならないという要求を含むいくつかの欠点が存 在する。有効性、作動電位(0.3-0.4V/Ag/AgCl)およびバックグラウンド電流は媒 介物質に依存する。さらに、媒介物質は、最初、初期バックグラウンド電流を最 小にするためにその酸化形態でなければならない。不運にも、良好な媒介物質、 例えば、フェロセンおよびその誘導体は、それらの還元形態しか容易に入手でき ない。 様式1のなお別の欠点は、分子状酸素に対する感度である。O2は、存在すると き、媒介物質と競合する。実際の事項として、酸素を追い出すことは、大規模作 動では時間がかかりおよび高価である。O2の影響は、式(5)および(6)で示される 反応の相対的速度に依存する。さらなる欠点は、O2影響の、グ ルコース濃度および存在する分子状酸素の濃度への依存性である。従って、周囲 のO2濃度の変動が、媒介信号に対して予測不能な影響を有する。一定O2濃度でさ え、低グルコース濃度では、より高いグルコース濃度に比べより損傷を生じるの で、予測することは困難である(Haleら、1991;GreggおよびHeller、1990)。現 在、酸素の影響を除去するに十分、効果的に作動する媒介物質は報告されていな い。 様式2は、0.6-0.7Vの電位で作動し、そして通常溶液中には十分な酸素が存在 する場合、低グルコース濃度で酸素に対して感受性でないという事実を含み、い くつかの利点を有する。さらに、媒介物質を必要とせず、そして試料中に妨害物 質が添加されないと仮定して、競合反応は存在しない。 しかし、様式2は、いくつかの欠点を有する。このプロセスは、通常存在する 酸素が制限されるようになり得る場合、高濃度のグルコースで酸素に対して感受 性である。酵素酸化還元プロセスでなく、産物が測定される。そして0.6-0.7V/A g/AgClの高作動電位では、高いバックングラウンド電流が生じ、その結果、信号 電流を検出することが困難であり得る。 様式3は、0V Ag/AgClで作動し、多くの利点を有する。この系は、電極上0Vで 、式(8)で表される還元様式で直接電子移動してHRPにカップルし得る。様式2に おけるように、媒介物質を必要とせず、競合反応がなく、そして低グルコース濃 度で酸素感受性でない。明確な利点は、低作動電位に起因する低いバックグラウ ンドおよび低い妨害である。 様式3の欠点は、高グルコース濃度での酸素への感受性、および酵素酸化還元 プロセスを直接にというよりむしろ産物の測定であることを含む。さらに、系に 、複雑性および製造に可能なさらなる費用を付加する、2種の酵素が要求される 。 グルコース測定用の酵素電気化学センサーが記載されている(Rishponら、1992 )。これらの様式における1つのタイプのバイオセンサーは、GODが電極表面の近 くの膜に取り込まれ、望ましくない酸化可能化合物の妨害を減少し、そして酸素 感受性を減少させる。しかし、この電極は、約1mM未満のグルコース濃度に感受 性でない。 フェロセンのような電子移動剤が、グルコースオキシダーゼと組み合わせて使 用されている。しかし、2つの主要な欠点が存在する。通常の使用上、電子移動 媒介物質は、小分子であり、代表的にはグルコースオキシダーゼを基礎とするバ イオセンサー用のフェロセンである。一般に、媒介物質を表面に密接に保つため それを固定化することが望ましい;しかし、小分子は固定化することが困難であ る。より困難な問題は、分子状酸素が至るところに存在することである。酸素は 、媒介物質の存在下でさえ、常にある程度還元される。その結果、媒介される応 答は、比較的高濃度のグルコースに対して満足な応答を生じ得る一方、バックグ ラウンド電流および酸素の影響のため、低グルコース濃度(100μM範囲)を測定す ることは容易ではない。 発明の要旨 本発明は、前記の1つまたはそれ以上の課題に関し、伝導表面上に沈着したコ ロイド状金固定化ペルオキシダーゼの還元から生じる直接電子移動で作動する新 規バイオセンサーを提供する。本発明のバイオ電極は、変換器と適切に組み合わ されたとき、バイオセンサーの伝導表面上で、過酸化水素のペルオキシダーゼと の反応から生じた電流を検出し得る。過酸化水素が、適切な基質のオキシダーゼ 触媒反応の間に酸素の存在下で生成され、表面に沈着したコロイド状金吸着ペル オキシダーゼを効果的に酸化する。コロイド状金吸着西洋ワサビペルオキシダー ゼおよびグルコースオキシダーゼを用いて調製された開示のバイオ電極は、グル コースの測定に特に適している。1μM程度の低グルコース濃度のグルコース存 在下で電流が生成する。アルコールオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、 乳酸オキシダーゼ、アミノ酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、キサ ンチンオキシダーゼなどのようなその他のオキシダーゼがまた、触媒反応の間に 、過酸化水素が生成する限り、本発明の実施において有用である。 本発明は、固定化コロイド状金吸着ペルオキシダーゼ、およびオキシダーゼク ラス中の少なくとも1つのその他の酵素を使用する新規なコロイド状金を基礎に したバイオ電極に関する。好ましい実施では、バイオ電極は、最初、コロイド状 金のゾル粒子上に吸着され、そして次いで、伝導電極表面上に沈着される西洋ワ サビペルオキシダーゼから調製される。 次いで、1種またはそれ以上のオキシダーゼ酵素が、選択された分析物の測定の 前に添加される。特定の分析物に選択的なオキシダーゼが、可溶性または固定化 形態で試料溶液に添加され得る。もしくは、好ましくは、ペルオキシダーゼが沈 着される伝導表面上または近くに固定化される。伝導表面上または近くどちらに 位置するにしても、オキシダーゼは、HRPと、そして本明細書で先に述べた式(3) 、(5)および(8)の還元様式(様式3)で作動するように伝導表面と「連絡」して いるようにカップルし得ることが理解される。 西洋ワサビペルオキシダーゼは、過酸化水素に非常に特異的な活性を有し、そ してその酸化形態に効果的に転換される。本明細書で開示されるように、伝導電 極表面上に存在する西洋ワサビペルオキシダーゼは、0ボルト Ag/AgCl近くの電 位で電極表面上で直接に効果的に還元され得る。これは、直接電子転移により起 こり、そして電子移動媒介物質を必要としない。本発明の新規な局面は、伝導電 極表面上に酵素を沈着する前の、コロイド状金粒子の表面上への西洋ワサビペル オキシダーゼの吸着である。 本発明は、西洋ワサビペルオキシダーゼを用いて示されるが、西洋ワサビに限 定する必要はなく、その他のペルオキシダーゼの供給源がまた、使用され得るこ とが理解される。さらに、その他のペルオキシダーゼタイプの酵素が、その酵素 が基質として過酸化水素を受容する限り、有用てあると予期される。所望の特定 のバイオ電極に依存して、考慮されるべ きいくつかの特性がある。酵素安定性、高い比活性、および過酸化水素の有効な 転換のような特性が考慮すべき因子である。本発明は、固定化されたネイティブ のペルオキシダーゼに限定される必要はない。遺伝的に加工された、活性な触媒 部位を含む切形酵素、または改変された触媒的に活性な種がまた有用であり得、 そして特定の用途ではより有効でさえあり得る。 開示されたバイオ電極の第2の成分はオキシダーゼを含む。本明細書で使用さ れるように、オキシダーゼは、触媒反応の間に過酸化水素を生成し得る任意の酵 素を含む。オキシダーゼは所望の分析物との反応を触媒するために選択される。 分析物とは、選択された酵素の基質を意味する。作動可能な系の形成におけるさ らなる束縛は、触媒反応の間に、電極表面上に位置するコロイド状金吸着西洋ワ サビペルオキシダーゼを酸化する過酸化水素に転換する、分子状酸素の存在であ る。参照/対向電極と適切に組み合わされるとき、電極表面で直接電子移動が生 じ、西洋ワサビペルオキシダーゼの還元形態の再生が起こる。 本発明のバイオ電極は、基本的には、2種の酵素の電極である。感知する酵素 、代表的には、西洋ワサビペルオキシダーゼが、コロイド状金ゾル粒子の表面に 吸着される。コロイド状金粒子表面への吸着は酵素を安定化し、そして伝導性マ トリックスを提供するようである。実際、コロイド状金吸着HRPが伝導性電極表 面上に沈着される。沈着は、噴霧、浸漬、 電着、溶媒蒸着または種々のその他の周知の技法によりなされ得るが、最も都合 良くは、電極表面上へのコロイド状金吸着西洋ワサビペルオキシダーゼ溶液を単 純に蒸着することにより達成される。オキシダーゼは、所望の分析物を検出する ために提供される。分析物の例は、コレステロール、キサンチン、グルコースの ような単糖類、アミノ酸およびアルコールを含む。しかし、選択されるオキシダ ーゼは、所望の分析物の触媒的転換の間に過酸化水素を生成する。生成した過酸 化水素は、伝導電極表面上に固定化されたペルオキシダーゼにより検出される。 西洋ワサビペルオキシダーゼと組み合わせて使用される酵素は、代表的には、 オキシダーゼを含む。そのような酵素は、触媒反応中に分子状酸素から過酸化水 素を生じる。好ましい酵素は、コレステロールオキシダーゼ、アミノ酸オキシダ ーゼ、アルコールオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ 、および最も好ましくは、グルコースオキシダーゼを含む。 本発明のなお別の局面では、コロイド状金吸着酵素は、最初、マトリックス中 に固定化され、次いで、このマトリックスは電極表面にまたは近くに位置される 。いくつかのタイプのマトリックスが適切であり、カラゲナン(carrageenan)、 寒天および類似の親水性ゲルのような親水性ポリマーを含む。選択されるマトリ ックスは、単に、ゲルの表面を保護するために使用され得、またはそれに代わり 、例えば、コロイド状 金吸着酵素が分散した第2の固定化物質として使用され得る。1種以上の酵素が ゲルマトリックス内に都合良く分散され得ることが予期される。バイオセンサー として成形されるとき、電極電位の適切な改変は、1種以上の分析物の連続的測 定を可能にする。 本発明の別の局面は、所望の分析物の酵素的電気化学的検出法を包含する。本 明細書で記載されるようなバイオ電極が、目的の分析物を含み得る試料と接触す る。試料中に存在する分析物が、伝導表面で固定化されたペルオキシダーゼによ る過酸化水素還元から生じた電流量から測定される。酵素で触媒される分析物転 換の間に生成される過酸化水素は、電極表面上の西洋ワサビペルオキシダーゼに より、選択的に水に還元される。開示される系におけるすべての電子移動は、電 子移動媒介物質を添加することなく作動し、そして適切な調製方法が使用される とき、媒介物質が存在するときに比べより有効に作動する。しかし、このことは 、所望であれば、媒介物質の使用を排除しない。特定の形態では、媒介物質の使 用はより有効な移動を提供し得る。 本発明により分析される分析物は、水、尿、血液、汗、および膣液または精液 のようなその他の体液を含む、広範な水性試料中に見い出され得る。最も好まし い実施態様では、西洋ワサビペルオキシダーゼ/グルコースオキシダーゼバイオ 電極は、直接電子移動によりグルコースを検出する。 本発明のなお別の局面は、グルコース検出のための選択的 バイオ電極である。そのようなバイオ電極は、伝導性電極表面上に沈着されたコ ロイド状金吸着西洋ワサビペルオキシダーゼの第1の層、およびコロイド状金吸 着HRPの第1の層を好適に覆うコロイド状金吸着グルコースオキシダーゼの第2 の層を含む。好ましい伝導性電極表面は、ガラス状カーボン(glassy carbon)で あるが、使用可能な伝導表面は、カーボン、金、プラチナなどを含む。好ましい 実施では、コロイド状金吸着酵素の両方の層は、伝導性表面上に蒸着により沈着 される。代表的には、コロイド状金上に固定化されるグルコースオキシダーゼは 、コロイド状金吸着HRPと接触する。このように構築されたグルコースバイオ電 極は、少なくとも1μM程度の低グルコースレベルを検出し得、そして一般に250 μM程度の高グルコース濃度に対して直線的な応答を示す。 グルコースを検出するために都合の良いバイオ電極は、代表的には、参照電極 および対向電極と組み合わせることによりバイオセンサーとして構築される。グ ルコースを含むまたはグルコースを含むと思われる試料がバイオ電極と接触し、 そして生成する電流量が存在するグルコース量に相関する。電流が、バイオ電極 の伝導表面で過酸化水素の還元により生成し、そして代表的には、0ボルト/Ag対 Ag/AgClで測定される。 本発明の新規な局面は、開示されるバイオ電極が、電子移動媒介物質に対する 必要性がなく電極表面で直接電子移動により選択された分析物を電流滴定的に測 定する能力にある。検出する酵素、代表的には、西洋ワサビペルオキシダーゼ、 と接触する表面、および、驚くべきことに、コロイド状金粒子の表面上の酵素被 覆分布が、電極の反応性および応答に寄与する。一般に、HRPによるコロイド状 金粒子表面の単層区域が、媒介物質なしに最も有効な電子移動を提供するようで ある。このことは、単層以下の区域または不完全または部分被覆による有効な媒 介物質のない電子移動を排除しない。これは、コロイド状金に吸着する酵素、お よびゾル粒子の性質、例えばサイズにある程度依存するようである。コロイド状 金粒子の表面上のHRPのさらなる層は、少なくともグルコースバイオ電極に関す る限り応答を増加しない。単層に比べ有意により大きな表面区域は、一般に、直 接電子移動応答を阻害し得る。 図面の簡単な説明 図1は、0V/Agで、0.2mMのフェロセンカルボン酸(ferrocenecarboxylic acid) 媒介物質と共にまたはなしの撹拌緩衝液中の、過酸化物濃度に対する電流の定常 状態電流滴定測定を示す。■)媒介物質なしでガラス状カーボン上に蒸着させたH RP溶液;□)溶液中の媒介物質と共にガラス状カーボン上に蒸着させたHRP溶液; ●)媒介物質なしでガラス状カーボン上に蒸着させたAu-HRPゾル。 図2は、コロイド状金固定化HRPがガラス状カーボン上よりむしろガラス電極 表面上の金フィルム上に沈着されたことを除いて、図1と同一の測定である。 図3は、アジ化ナトリウム濃度に対する活性比(アジ化物の存在下の電極応答 /アジ化物非存在下の電極応答)のプロットである。 図4は、コロイド状金/HRP電極に対する過酸化水素のマイクロモル濃度に対す るnAで表した定常状態電流のプロットを示す。電子移動媒介物質非存在下の酢酸 塩緩衝液(△)およひリン酸塩緩衝液(□)中の応答が示される。 図5は、グルコース濃度に対して生じた電流を示す。検出バイオ電極は、コロ イド状金グルコースオキシダーゼ層の下のコロイド状金/HRP沈着層から構築され た。測定は、媒介物質のないマイクロセル中でなされた。pHの影響[酢酸塩緩衝 液(△)およびリン酸塩緩衝液(□)]が示される。 図6は、図5で示されたプロットの、300μMグルコース濃度までの領域の増幅 部分である。 好適な実施態様の詳細な説明 電極表面に付着した酸化還元酵素および低分子量タンパク質に関連する電気化 学は、重要になりそして良く確立された研究分野である(Cass,,1986)。文献に おける大部分の報告は、シトクロムc(Alberyら、1981)およびフェレドキシン(Ha gen、1989)のような小さな酸化還元タンパク質の電気化学を記載し、一般に、表 面改変電極、または酵素と電極表面との間の媒介れた電子移動(例えば、フェロ セン誘導体を媒介物質として用いるグラファイト電極上のグルコースオキシダー ゼ(Cassら、 1990))に関する。 コロィド状の金は、電子顕微鏡検査のマーカーとして使用されるタンパク質の 固定化支持体として使用されている。これらの条件下て、生物学的マクロ分子が 生物学的活性を保持することが知られている。いくつかの酵素がコロイド状金上 に固定化されたとき、それらの酵素的および電気化学的活性を維持することが示 されている(Henkensら、1987)。コロイド状金への酸化還元酵素の固定化は、タ ンパク質が好適な方向をとることを助けおよび/または補欠分子族(prosthetic g roup)と電極表面との間の伝導チャネルを提供する。いずれの状況においても、 有効な電子移動距離が減少し、それによって電荷移動を容易にする。 任意の多くのペルオキシダーゼが、バイオ電極の伝導表面で電子移動酵素とし て使用され得ることが予期されるが、西洋ワサビペルオキシダーゼが特に好まし く、そして本発明を説明するために使用される。西洋ワサビペルオキシダーゼ(H RP)は、非常に高い比活性を有して純粋形態で入手可能であり、そしてその生物 活性を保持しながらコロイド状金に首尾良く固定化される(Henkensら、1991)。 固定化HRPの媒介する還元は、0V(Ag/AgCl)で妥当な速度で起こる。 改変電極でネイティブなHRPのその第1鉄形態への還元が、比較的高い負電位( -0.71V/SCE)で起こる。酸化されたHRPのそのネイティブな状態への還元(式2) は、ガラス状カーボン電極で媒介物質の非存在下および媒介物質フェロセンカル ボン 酸の存在下で進行する(Frewら、1986)。このことは、0V/Ag近くの電極表面上でH RPの直接還元の熱動力学的可能性を示す。電子移動媒介物質の非存在下では、サ イクリックボルタメトリーまたはH2O2の存在または非存在下でHRP改変電極を用 いる定常状態電気滴定により測定される電流は、直接HRP還元の指標である。 電極でグルコースオキシダーゼの媒介電子移動に関連する高いバックグラウン ド電流問題は、低濃度分析物を感知するための二重(dual)酵素電極の部分として 西洋ワサビペルオキシダーゼを使用することで克服される。西洋ワサビペルオキ シダーゼは、理想電位(0V対Ag/AgCl)でペルオキシダーゼ還元のために同時固定 化され得る。試料マトリックスからのバックグラウンドおよび妨害は、除去また は大きく減少される。二重酵素HRP/グルコースオキシダーゼ電極は、酸素および 低グルコース濃度での酸素濃度の変動に対して、信号電流に関してより高いグル コース濃度のときより影響が少なく、より感受性でない。材料および方法 HRP、タイプVIAは、Sigma Chemical Co.(St.Louis,MO)から購入し、そして 使用前に2mMリン酸ナトリウムに対してpH7.0で透析し、またはさらなる処理をせ ずに直接使用した。 三塩化金(HAuCl4・3H2O)は、Fisher Chemical Co.から購入した;フェロセン カルボン酸は、Aldrichから購入した。金ゾルの調製 金ゾルは、約30nmの粒子直径で調製した。0.3%のクエン酸ナトリウム水溶液を 、沸騰かつ急速に撹拌中の0.01%の三塩化金水溶液に添加し、そしてこの溶液を3 0分間環流した。最終濃度(W/V)は、0.01%のHAuCl4および0.03%のクエン酸ナトリ ウムであった。粒子サイズは、Amicon微小限外濾過ユニットを用いて孔サイズの 異なるポリカーボネート膜(Nuclepore Corp.)を通じてゾルを濾過することによ り推定した。約40%のゾルが、500ÅのNucleporeフィルターを通過し、そして300 ÅのNucleporeフィルター上に定量的に集めた。コロイド状金吸着酵素の調製 金ゾルを室温での遠心分離により濃縮した。濃縮ゾルを適切な量のHRPと混合 し、そしてAu-HRPゾルの固定量を、同一平面カーボン電極表面上で蒸着させた。 電極活性に対して測定されたゾル中のHRP濃度を、Au-HRPゾルの最適組成を決定 するために使用した。電極 ガラス状カーボン電極を、銅またはステンレス鋼棒接続部と共に、ガラス状カ ーボン棒を、熱、軟質テフロンシリンダー中に挿入することにより調製した。冷 却に際し、テフロンは、ガラス状カーボン棒の回りを堅く覆うようになった。銀 エポキシを、金属とガラス状カーボンを接続するために供し た。 同一平面ガラス状カーボン電極を、最初ガラス質カーポン棒を熱収縮管で覆う ことにより調製した。銀線を、参照電極として、そしてプラチナ箔を対向電極と して供し、それぞれを、さらなる熱収縮管で、3種の電極のそれぞれの間に絶縁 管の少なくとも1つの層を有して覆った。3種のすべての電極は、同一表面上に むき出された。 2種の電極材料を使用して4種の異なるHRPまたはHRPコロイド状金(HRP-Au)改 変電極を調製した。1つはガラス上の3つの蒸気沈着金細片からなった(Au/ガラ ス)。銀を細片の1つに参照電極として電気メッキした。HRP溶液またはHRP-Auゾ ル(3μl)を細片の1つに蒸着し、HRP-AuまたはHRP改変作業電極を作成した。残 りの裸の細片を補助電極として供した。第2のHRP電極形態は、ガラス状カーボ ン作業電極、Ag/AgCl参照電極およびPt線補助電極から構成された。HRP-Auゾル またはHRP溶液を、作業電極上に蒸着した。3つの電極セルを、5mLの試料サイズ で用いた。HRP被覆電極表面は、約7mm2の面積を有した。 緩衝液溶液は、別に特定されなければ、10mM KClを有するpH 6.8のリン酸塩で あった。ほとんどの場合脱気は必要なかった。媒介実験では、フェロセンカルボ ン酸を、0.20mMの濃度で用いた。それは電極応答が媒介物質濃度に独立である領 域中で良好である。 IBM-386コンピューターにインターフェースされたPine Instrument RD4 bi-po tentiostatを、測定に使用した。このシシステムは、ASYSTプログラムで制御さ れ、そして電気化学的データを直接収集しそしてコンピューターで処理した。サ イクリックボルタモグラムを、溶液を撹拌することなく得た。定常状態電流滴定 実験では、電位を撹拌緩衝液中で0V/Agにセットし、そして定常状態電流を測定 した。 酸化還元タンパク質と電極との間の直接電子移動の文献において実験例が存在 するが、電子の容易な移動は、非官能化電極表面では一般に困難であると考えら れている。平坦なAu/ガラス上に吸着されたHRPは、電子移動媒介物質が存在しな い場合H2O2に応答せず、HRPの直接還元の欠如を示す。しかし、HRPがコロイド状 金ゾルに吸着され、そして次いでガラス状カーボン上(図1(●))または平坦な金 属表面(図2(●))に沈着されたとき、電極表面上でHRPの直接還元が観察された 。 新たに研磨されたガラス状カーボン表面は、多くの官能基を有し、その結果、 ある意味で、化学的に改変された表面が溶液に曝される(Kinoshita、1989)。官 能基は、電子移動を促進する吸着部位として作用し得る。新たに研磨されたガラ ス状カーボン上へ吸着されたHRPは、媒介物質なしにH2O2の還元を触媒した(図 1、■)。ガラス状カーボンの表面上に見い出されるような官能基を有さない金 膜表面は、H2O2の直接還元を触媒しなかった(図2、■)。還元は、媒介物質の 存在下で理にかなって進行した(図2、□)。 HRP-Auゾルのガラス状カーボン上への(図1(●))またはガラス上のAuへの(図 2(●))沈着により調製された電極は、低過酸化物濃度(<50μM H2O2)で、撹拌 速度依存様式でH2O2に応答した。曲線のこの領域では、反応は、主に拡散制御さ れ、基質の電極表面への拡散が(速度)律速段階であった。 高過酸化物濃度(>150μM H2O2)で、応答は、撹拌速度への依存性の欠如に示 されるように、酵素的に制御された。曲線のこの領域では、媒介物質の分析物溶 液への添加が応答を有意に増加し、即ち、媒介物質の添加は直線範囲を拡げた。 これは、いくつかのコロイド状金吸着HRP分子が直接電子移動に対して適切な向 きにないことから生じ得る。媒介物質の添加は、より多くの吸着HRP分子を電子 移動反応に参加させ、応答を増加する。 最適条件下、コロイド状金粒子表面上のHRP被覆が単層区域またはそれ以下に 相当するとき、HRP負荷に比例する明らかな媒介物質効果および直接電子移動は ない。 ガラス状カーボン電極上のHRPの単純吸着については、吸着HRP分子の第1の層 のみが、電極表面から直接に電子を受容すると仮定され得る。電極から第2の層 へのおよび超えての直接電子移動は、関与する長い電子移動距離、および電子ホ ッピングまたは自己交換が生じるために必要な特定の向きのため、無視され得る 。しかし、電子移動媒介物質の存在は、第1の層を超える有効電荷移動を促進す るはずである。媒介物質の添加が、平坦なガラス状カーボン表面上の単純吸着の 場 合において触媒電流のわずかな増加しか与えない(図1、□)という観察は、HR Pの単層だけが表面上に吸着されたことを示した。電極上のHRPの全酵素活性に基 づく吸着タンパク質量の測定は、表面区域が単層の5%未満であることを示した 。媒介物質の添加に際の信号の小さな増加はまた、吸着タンパク質分子の大部分 が電極表面官能基に良好に接近したことを示す。吸着は、特異的および均一のよ うであった。 コロイド状金表面は、平坦なバルク金とは非常に異なる。コロイド状金/タン パク質/電極表面相互作用の正確な性質は完全に明らかにされていないが、コロ イド状金が酸化還元タンパク質と電極表面との間の電子移動を補助するように可 視化され得るいくつかの方法がある。コロイド状金粒子は、高い表面積/体積比 を有する。汚染されていない金ゾル粒子表面は、高い表面エネルギーを有し、そ してそれ故非常に活性である。タンパク質分子との相互作用は、非常に強力であ り得る。コロイド状金粒子の小サイズ(約30nm)は、タンパク質分子の向きをより 自由にし、従って、補欠分子族が金属粒子表面により接近する可能性を増加する 。タンパク質と金属粒子との距離がより短くなるにつれ、電荷移動を容易にする 。コロイド状金吸着HRPが電極表面上に沈着されるとき、HRP被覆コロイド状金粒 子が、補欠分子族と電極表面との間の電子伝導経路として機能する。 コロイド状金粒子のより大きい有効表面領域は、電極表面でまたはその近くに 、より多くの酵素分子を固定化させ得る。 有効Au-HRP層の多層の可能性は、コロイド状金補助固定化からの信号が増加する 別のメカニズムであり得る。しかし、有効層は深すぎるべきではない。何故なら 、信号は、電子移動媒介物質と共にまたはなしで、沈着されたHRP-Auゾル量(3m m直径ガラス状カーボン表面上に1-10μl)に比例して増加しないからである。媒 介されない電子移動は、沈着HRP-Au層が薄すぎる場合減少し、多分内部酵素-Au 層がガラス状カーボンより有効な伝導物質でないからである。 ゾル粒子の平均直径が30nmおよび密度が17.0g/mlとすると、3μlの、直径3m mのガラス状カーボン表面上に沈着された7.5mg Au/mlゾルは、Auゾル粒子の約12 の層に相当する。この表面区域は、媒介物質と共にまたはなしで、最良の性能を 与える。付加的なAu層は、非媒介応答に特定の悪化を引き起こすが、媒介応答に はほとんど影響しない。このことは、沈着Au層が多孔性でなく、そして接近可能 な深さが沈着Auゾルの約12の層であることを示唆する。12の層の中でさえ、最も 外側の層が重要であり、何故なら、4から12の層への変化が、媒介物質と共にま たはなしで、10-20%だけ信号を増加したからである。電極性能およびコストの 両方を考慮すると、直径3mmのガラス状カーボン表面に対して、3μlのHRP-Au ゾルが最適である。 最も外側の金層のみが、接近可能な酵素分子の主要部分に寄与するようである が、コロイド状金補助固定化に関して酵素負荷および媒介物質の影響は、表面上 単純吸着と比較した 場合より有意に高い。電極表面上で沈着前のコロイド状金上に吸着されたHRPの 酵素的活性に対する分光学的データは、金ゾル粒子表面上の活性酵素区域が、理 論上緻密な単層の約40%であることを示す。これは、ラテックス粒子上へのγグ ロブリンの吸着(FairおよびJamieson、1980)に一致する。固体支持体表面上の タンパク質分子の多層吸着は無視できるようである。吸着が特異的でない場合、 タンパク質分子は、表面上で複数の方向を向き得る。タンパク質とAuゾル表面と の間の強い相互作用は、吸着タンパク質の表面密度を増加し得、そしていくつか の制限された方向がまた、タンパク質分子と伝導材表面との間の直接電子移動を 促進し得る。すべての活性酵素分子が吸着表面の第1の層上にあるが、分子の一 部のみが直接電子移動に対して正確な向きを有するらしい。 実施例1 この実施例は、ガラス状カーボン表面上に沈着されたコロイド状金吸着HRPが 、媒介物質なしで、過酸化水素に対して優れた電極応答を生成することを例示す る。コロイド状金またはHRP単独では、応答がないかまたは非常に低い応答しか 示さなかった。電極表面上の沈着コロイド状ゲル コロイド状金ゾルを調製し、ガラス状カーボンまたはAu/ガラス表面上に蒸着 した。試験した電極のいずれもが、0V/Agで 定常状態電流滴定測定でH2O2(200μMまで)に対して有意な応答を有さなかった。 感度は、フェロセンカルボン酸の存在下または非存在下で0.05 nA/μM H2O2未満 であった。ガラス状カーボン上に沈着されたコロイド状金から調製された電極は 、0〜2mM H2O2で記録されたサイクリックボルタモグラムで触媒電流を示さな かった。電極表面上に沈着されたHRP コロイド状金のない緩衝液中のHRP溶液のアリコートを、Au-ガラスまたはガラ ス状カーボン電極の表面上に蒸着し、そしてこれら電極のH2O2に対する応答を定 常状態電流滴定により測定した。HRP/ガラス状カーボン電極は、電子移動媒介物 質の非存在下でH2O2に対して低い応答を示した(図1、■)。フェロセンカルボン 酸の添加は、わずかにH2O2に対する応答を増加した(図1、□)。HRP/Au/ガラス 電極は、フェロセンカルボン酸の非存在下でH2O2に対してほとんど応答しなかっ たが(図2、■)、媒介物質の存在下で改善された応答を与えた(図2、□)。電極表面上に沈着されたコロイド状金-HRP 電極を、ガラス状カーボンまたはAu/ガラス表面上にHRP-Auゾルを蒸着するこ とにより調製した。図1(●)は、電子移動媒介物質の非存在下で変化するH2O2濃 度に対する、HRP-Auゾル/ガラス状カーボン(HRP-Au/C)電極の強い応答を示す。 電流 の定常状態電流滴定測定を、0 V/Agで、0.2mMフェロセンカルボン酸を含むまた は含まない、撹拌されたpH6.8緩衝液(50mMリン酸塩、10mM KCl)中で測定した。 電極表面の面積は7mm2であった。 図2(●)は、電子移動媒介物質の非存在下で、変化するH2O2濃度に対する、Au /ガラス表面上へのコロイド状金吸着HRPの沈着から調製された電極の同様の強い 応答を示す。両方の電極材料(ガラス状カーボンおよびAu/ガラス)について、HRP -Auゾル改変電極は、媒介物質の非存在下で、コロイド状Auなしで調製された電 極に比べ、媒介物質の存在下でさえ、変化するH2O2濃度に対してより良い応答を 与えた。これは、部分的に、平坦電極表面上に比べ、高い表面積のコロイド状金 粒子上に固定化されたより大きい量のHRPのためである。HRP-Auゾルの酵素活性 から、Auに対する吸着HRPの比は、Aulグラムあたり35mg HRPであったと測定され た。単位体積あたりの酵素活性は、HRP電極を調製するために使用されたHRP溶液 について、コロイド状Auゾル上のHRPについてより、わずかにより高かった。HRP はまた、ガラス状カーボンに対してより、コロイド状金に対してより強く吸着し 得る。 実施例2 電極でのHRP応答に対するpHの影響が以下の実施例で示される。電極応答に対するpHの影響 3μlのコロイド状金吸着HRPゾルを、3つのガラス状カーボン(3mm直径)上へ 蒸着的に沈着し、約7mm2の表面区域を与えることにより電極を調製した。 電極応答に対するpHの影響を図4に示す。コロイド状金吸着HRPをガラス状カ ーボン上に沈着することにより調製された電極は、0.002M KClを含むpH 5.0の0. 05 M酢酸ナトリウム緩衝液中で少なくとも800μMまでの過酸化物に対して、直線 状の定常状態電流応答を示した。応答は、0.05 Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7 .0)中で約250μMの過酸化物まで直線状であった。 実施例3 電極表面上に固定化されたHRPのH2O2応答は、コロイド状粒子上のHRP表面区域 により影響された。媒介物質と共におよびなしの応答は影響された。HRP電極応答に対する金ゾル表面区域の影響 実施例2に従って調製されたHRP電極を、電子移動媒介物質としてフェロセン モノカルボン酸を含むまたは含ずに、0V/Ag/AgCl(2mM KCl)で、pH 7.0の0.05 M リン酸塩緩衝液、およびpH 5.0の0.05 M酢酸ナトリウム緩衝液中で試験した。HR P/コロイド状金ゾルを、7mm2の表面積を被覆するために2〜3μlを用いて、ガ ラス状カーボン表面上に蒸着した。 コロイド状金粒子上の表面区域は、ゾル粒子直径30nmおよび密度17g/ml、25nm2 の断面積を有するHRPについて5nmの直 径と仮定して計算した。これらの数値を用い、そしてゾル粒子への吸着に対して 異なる量のHRPを添加し、過酸化物濃度に対する電流信号の測定は、媒介物質フ ェロセンモノカルボン酸の添加が信号に影響しないことを示した。電流信号は、 HRPの計算された単層区域まで、ゾル粒子表面上へのHRP-Au負荷に正比例した。 HRPを有するゾル表面区域が1つの単層より過剰であったとき、電流信号の減 少があった。フェロセンカルボン酸の添加は、信号電流の増加を引き起こした。 結果は、媒介物質が、コロイド状金粒子表面が単層より過剰のHRPで被覆された ときまで、信号電流に対して影響を有さなかったことを示した。より高い負荷で は、多分、粒子がコロイド状金吸着HRPの付加的な層で被覆されるので、増加す る「媒介物質効果」が観察された。同時に、直接電子移動は減少した。 実施例4 電極応答の阻害 アジ化ナトリウムをHRP-Auから調製された電極に添加した。定常状態電流測定 は、この阻害剤の存在下および非存在下で、0 V/Agで、HRP-Auゾル/ガラス状カ ーボン電極(HRP-Au/C)を用いて、撹拌された緩衝液中で行った。分析物溶液は、 図3に示されるように、50 mMリン酸カリウム、10 mM KCl、pH6.8、200-300μM 過酸化水素および変化する濃度のアジ化ナトリウムを含んでいた。媒介物質は存 在しなかった。図3に示され るように、HRPの強力な阻害剤であるアジ化ナトリウムの添加は、HRP-Auゾル改 変電極のH2O2に対する応答を大きく減少させた。 HRP改変電極のH2O2に対する応答は、電極表面でH2O2の酵素触媒還元に明らか に起因する。HRPのない電極(裸のガラス状カーボン、ガラス上の裸の金、ガラス 状カーボン上に沈着されたAuゾル、ガラス上の金上に沈着されたAuゾル)は、H2O2 に対して応答しなかった。HRP-Au改変電極の応答は、実際、HRP阻害剤アジ化ナ トリウムの分析物溶液への添加により除去された(図3参照)。このことは、触媒 的に活性な酵素がこれら電極の必須成分であることを示した。 実施例5 この実施例は、媒介物質のないグルコースセンサーのいくつかの型を示す。1 つの型は、そこでは、グルコースオキシダーゼは溶液中で遊離しており、良好な 応答を示し、その一方、特定の型は、そこでは、GODおよびHRPの両方が固定化さ れ、乏しい応答性を与えた。グルコースの測定 9.8mg Au/mlを有するHRP-Auゾルを、実施例2のように調製した。ゾル粒子を 単層表面被覆する、HRP-Auゾル3μlを、7mm2の矩形のガラス状カーボン電極表 面上に被覆した。本明細書で先に記載された、同一平面上の3つの電極セットア ップを、2mM KClを含むpH 7.0のリン酸塩緩衝液中の100μl試料 と共に使用した。作業電極を、バックグラウンド電流を最小にするために0V/Ag/ AgClに調整した。試料溶液を、グルコースの各添加後簡単に撹拌したが、それ以 外は乱さなかった。各グルコース添加の後、定常状態電流を測定した。 測定を行う前に、固定化HRP/コロイド状金を有する電極を、100μlの緩衝液お よび3μlの35mg/mlグルコースオキシダーゼを添加する前に水ですすいだ。電流 を測定し、そしてバックグラウンド電流として記録した。3〜5μlの5mMまた は100mMグルコース溶液を混合して添加し、そして定常状態電流を記録した。添 加グルコースに対する応答は、2mMグルコースまでは直線範囲で良好であった。 応答時間は遅く、定常状態値に到達するために数分を要した。HRP-Au-GOD電極を用いるグルコースの測定 電極を、2μlの35mg/mlグルコースオキシダーゼ(GOD)を、ガラス状カーボン 表面上に蒸着前にHRP-Auゾルに添加したことを除いて、実施例2のように調製し た。過酸化物またはグルコースのいずれかに対する応答は、媒介物質なしで貧弱 であった。 第2のHRP-Au-GOD電極を、各酵素の2つの層を、両方とも最初コロイド状金に 吸着して、別々に形成することにより調製した。GOD-Auを、30μlの9.8mg/mlの コロイド状金ゾルに、2μlの35mg/ml GODを添加することにより調製した。GOD- Auゾルを、ガラス状カーボン表面上に蒸着し、次いで、このGO D-Au層上にHRP-Auゾルを蒸着した。この調製は、媒介物質なしにグルコースまた は過酸化水素に対する応答において貧弱な信号電流を与えた。 実施例6 溶液中の分析物に曝されるGOD層、およびHRP下層を用いた2工程の固定化法が 、グルコースに対して速い応答および高感度の新規電極を提供した。二重層HRP/GODコロイド状金電極を用いたグルコース測定 HRP-AuおよびGOD-Auを、実施例5のように調製した。HRP/Auを、まず、カーボ ン表面上に沈着し、次いでGOD/Auを蒸着した。得られる表面は、輝く金色であり そして洗浄に安定であった。実施例5のプロトコールを用いて、グルコースを溶 液に添加したとき、応答時間は1分未満であった。感度は、30-300μMグルコー スの直線範囲で2.5nA/μlであった。40分の期間に亘る連続作動で信号が20%減 少した。 図5は、酢酸塩緩衝液pH 5.0中(△)、およびリン酸塩緩衝液pH 7.0中(□)のグ ルコースに対するHRP-Au/GOD-Au電極の応答を示す。図6に示すように、範囲が 、図5で示される直線範囲からとられ、約300μMグルコースまで直線状である。 実施例7 この実施例は、本発明のバイオセンサーのいくつかの可能 な使用の1つを例示する。この実施例では、グルコースバイオセンサーを利用し て、いくつかの試料調製の直接的な方法が血液中のグルコースを測定することに おける可能な使用に対して示される。血液中のグルコースの測定 血液試料を収集しそして直ちにリン酸塩(pH 7.0)または酢酸塩緩衝液(pH 5.0) で100-1000倍希釈する。正常な血糖レベルは、約8mMの範囲であるが、グルコー ス誘発後または糖尿病ではより高くあり得る。あるいは、電極は、実施例6に従 って調製され得るが、GOD-Au層の上の電極表面上で拡散層が付加される。拡散層 の厚さは、適切な濃度でGODに対するグルコースの接近を決定する。その他の代 替物では、GODまたはGOD-Auが透析膜の表面上に固定化され得、次いでそれはHRP -Au層の上に置かれる。 グルコースを次いで、実施例6におけるように測定する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 27/416 7363−2J G01N 27/30 353F 7363−2J 27/46 338 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,CA, CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,HU,J P,KP,KR,LK,LU,MG,MN,MW,NL ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SK,UA,VN (72)発明者 オダリー,ジョン ピー. アメリカ合衆国 ノースカロライナ 27510,カーボロ,ジャスミン コート 112

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下を備えるバイオ電極: 伝導性表面; 単層または単層に近い層でコロイド状金粒子上に吸着されたペルオキシダーゼ であって、ここで該コロイド状金に吸着されたペルオキシダーゼが該伝導性表面 上に沈着され;および 該沈着コロイド状金に吸着されたペルオキシダーゼ上のオキシダーゼ層であっ て、ここで該バイオ電極が参照/対向電極と適切に組合わせられたとき、分析物 の存在下で、該伝導性表面への直接電子移動が生じる。 2.前記ペルオキシダーゼが西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項1に記 載のバイオ電極。 3.コロイド状金に吸着されたオキシダーゼが前記ペルオキシダーゼの上に沈着 される、請求項1に記載のバイオ電極。 4.前記オキシダーゼが、キサンチンオキシダーゼ、アミノ酸オキシダーゼ、乳 酸オキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、グリコレートオキシダーゼ、ピリド キサール-4-オキシダーゼ、ソルボースオキシダーゼ、グロノラクトースオキシ ダーゼまたはガラクトースオキシダーゼである、請求項1に記 載のバイオ電極。 5.前記オキシダーゼがコレステロールオキシダーゼである、請求項1に記載の バイオ電極。 6.前記オキシダーゼがグルコースオキシダーゼである、請求項1に記載のバイ オ電極。 7.前記オキシダーゼが前記電極の伝導性表面でマトリックス中に固定化される 、請求項1に記載のバイオ電極。 8.前記マトリックスが親水性ポリマーである、請求項7に記載のバイオ電極。 9.前記親水性ポリマーがカラゲナンである、請求項8に記載のバイオ電極。 10.媒介物質のないグルコースの電気化学的検出のためのバイオ電極であって 、単層で被覆されたコロイド状金に吸着された西洋ワサビペルオキシダーゼの第 1の沈着層、および該第1の層の上のコロイド状金に吸着されたグルコースオキ シダーゼの第2の沈着層を備える伝導性表面を有する、バイオ電極。 11.前記伝導性電極表面がガラス状カーボンである、請求項10に記載のバイ オ電極。 12.前記コロイド状金に吸着された西洋ワサビペルオキシダーゼの第1の層が 、前記コロイド状金に吸着されたグルコースオキシダーゼの第2の層の蒸着沈着 の前に、前記電極表面上に蒸着的に沈着される、請求項10に記載のバイオ電極 。 13.前記沈着された単層で被覆されたコロイド状金ペルオキシダーゼ層の上に 、さらに、少なくとも2種のオキシダーゼ酵素の沈着を含む、請求項1に記載の バイオ電極。 14.バイオ電極を調製するプロセスであって、伝導性表面上に、10から20の間 の、ペルオキシダーゼのコロイド状金に吸着された単層を沈着することを包含す る、プロセス。 15.請求項14に記載のプロセスにより調製される、バイオ電極。 16.請求項1に記載のバイオ電極を備える、オキシダーゼ基質の濃度を測定す るための器具。 17.分析物の酵素電気化学測定のための請求項1に記載のバイオ電極の使用。
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