JPH09500006A - Ph遺伝子およびそれらの使用 - Google Patents

Ph遺伝子およびそれらの使用

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JPH09500006A
JPH09500006A JP6523484A JP52348494A JPH09500006A JP H09500006 A JPH09500006 A JP H09500006A JP 6523484 A JP6523484 A JP 6523484A JP 52348494 A JP52348494 A JP 52348494A JP H09500006 A JPH09500006 A JP H09500006A
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エス. チャック,ジョージ
ケイ. ドーナー,ユーゴー
コートネイ−ガッターソン,ニール
ケラー,ジャニス
エス. ニジャー,チャランジット
ジェイ. ラルストーン,エドワード
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ディーエヌエイ プラント テクノロジー コーポレイション
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、液胞pHを調節するための組成物および方法を提供する。Ph遺伝子に実質的に同一の配列を含む単離されたDNA構築物が提供される。本発明の方法は、代表的には、前記構築物を植物に導入する工程を包含し、それによって液胞pHがトランスジェニック植物において改変される。

Description

【発明の詳細な説明】 PH遺伝子およびそれらの使用 本出願は、米国特許出願第08/049,282号の一部継続出願であり、この出願は本 明細書中で参考として援用される。 発明の背景 本発明は、植物細胞における細胞内pH、例えば、液胞pHを制御するための組成 物および方法に関する。より詳細には、本発明は、Ph遺伝子の単離および特徴付 けならびに液胞pHの制御におけるPh遺伝子の使用に関する。 液胞は、植物細胞の重要な構成要素であり、そしてしばしば細胞容積の大部分 を占める。液胞は、水、ならびに、糖、有機酸、タンパク質、アントシアニン(a nthocyanin)色素のような種々の有機化合物および無機化合物、ならびにシュウ 酸カルシウム(calcium oxalate)およびタンニン(tannin)化合物のような排泄産 生物を含む。 液胞は、液胞中へのおよび液胞からの物質の移動を調節する膜(トノプラスト 膜)により囲まれる。このように、植物細胞は、液胞内で液体すなわち細胞液の 内容物を制御している。植物細胞により調節される細胞液の性質の一つは、その 溶液のプロトン濃度すなわちpHである。 多くのタンパク質が液胞pHに影響し得る。例えば、液胞の ATPアーゼは、ATPを加水分解することおよびトノプラスト膜を横切ってプロトン をポンピングすることにより、pH勾配および電気的勾配を生じる。Nelsonら、Tr ends in Biochemical Science, 14:113-116 (1989)。液胞pHに影響する別の酵素 は無機ピロホスファターゼ(pyrophosphatase)である。ナズナ(Arabidopsis)では 、この酵素は単一の遺伝子によりコードされる単一の81kDaタンパク質である(Sa rafianら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:1775-1779(1992))。 植物において、Ph遺伝子と呼ばれる遺伝子群もまた、液胞pHに影響するタンパ ク質をコードする。ペチュニア(ツクバネアサガオ)(Petunia hybrida)にお いては、多くのPh遺伝子が液胞pHを決定することにおいて役割を演じることが知 られているが、単離されたまたは配列決定されたと報告されたpH遺伝子はない。 de Vlamingら、Theor. App1. Genet. 66:271-278 (1983)およびVieringら、Mono graphs on Theoretical and Applied Genetics 9: Petunia, K.C. Sink編(Sprin ger-Verlag, Berlin 1984), 49-67頁、Geratsら、Dev. Gen. 10:561-568(1989 )(これらの全ては本明細書中で参考として援用される)。 酵母において、酸性化に必要な少なくとも17種の異なるvph(液胞pH遺伝子)が 同定されている。例えば、vph1変異は液胞pHの増加を引き起こす。Prestonら、P roc. Natl. Acad. Sci. USA 86:7027-7031 (1989)。この変異体は、ATPアーゼの 95kDaの膜内在性サブユニットをコードする遺伝子における損傷 の結果として、ATPアーゼ活性を欠くことが示されている。Manolsonら、J. Biol . Chem. 267:14294-14303 (1992)。第2のvph変異体vat2は、ATPアーゼの60kDa サブユニットの合成に欠陥があり、そしてまた増加した液胞pHを示す。Nelsonら 、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:3503-3507(1990)。 液胞pHは、植物の多くの形質を決定することにおいて重要である。例えば、ペ チュニアにおいては、特定の形態のアントシアニンが、低いpH(例えばpH5.5)で 赤色に見え、より高いpH値(例えばpH5.9)で青色に見えることが示されている。T imberlakeら、The Flavonoids, Harborneら編 (Academic Press, New York, 19 75) 214-266頁。このように、花の色が、花冠(corolla)細胞の液胞pHが変化する につれ変化することが示されている。さらに、トマトまたは柑橘類のような果実 の酸度は、液胞内容物のpHに依存する。液胞pHにより影響されることが知られて いる他の形質は、種子外皮発達、雌性稔性、タンパク質輸送を包含する。 現在、花の色および果実の酸度のような、液胞pHにより影響を受けた改変され た特徴を有する新たな植物変種を産生する方法が必要とされている。液胞pHに影 響を及ぼすタンパク質をコードする遺伝子の発現の制御は、この課題への有用な アプローチを提供する。本発明は、これらの要求および他の要求に取り組む。 発明の要旨 本発明は、Ph遺伝子由来のポリヌクレオチド配列を含む、単離されたDNA構築 物を提供する。本明細書で定義されるように、Ph遺伝子は、液胞pHを調節するタ ンパク質をコードする。好ましくは、Ph遺伝子は、1つまたはそれ以上の遺伝子 (即ち下流遺伝子)の転写を制御することによりpHを調節し、これら遺伝子は液胞 pHを直接調節するタンパク質を順次コードする。このようなPh遺伝子によりコー ドされるタンパク質は、代表的には転写アクチベーター配列、特にヘリックス− ループ−ヘリックス主要素(motif)を含む。この主要素は、真核生物の転写アク チベーターのmycファミリーの特徴である。pH遺伝子の好ましい実施態様は、配 列番号1の配列と実質的に同一の配列、または配列番号1内に含まれる配列と実 質的に同一の配列を含む。 また、その変異が野生型に比較して植物に以下の1つまたはそれ以上の特徴を 与える遺伝子も本発明の範囲内である:1)増加した液胞pH;2)アントシアニン色 素に対するpH影響の結果として、赤色から青色への花色シフト;3)増強された、 老化(aging)に伴う花色の退色(fading);および4)しわの寄ったまたは不規則形 状のおよびより少ない色素を有する種子の外観。 本発明の構築物を使用して、代表的には、内在性Ph遺伝子の発現を改変するこ とにより、花または果実のような植物の器官または植物部分の液胞pHを変化させ る。したがって、DN A構築物は、ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターをさら に含み得る。このプロモーターは、好ましくは植物プロモーター、例えば果実特 異的プロモーターまたは花特異的プロモーターである。内在性Ph遺伝子の抑制が 望ましい場合、ポリヌクレオチド配列は、センス方向またはアンチセンス方向で プロモーターに連結され得る。 本発明はまた、ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結された植物プロモータ ーを含む組換え発現カセットを含むトランスジェニック植物(例えば、ペチュニ ア植物またはトマト植物)を提供する。トランスジェニック植物は、1つまたは それ以上のタイプの組織において、改変された液胞pHを示す。多くの目的のため に、組換え発現カセットの導入は、好ましくは内在性Ph遺伝子を阻害し、その結 果、増加した液胞pHを有する植物を得る。 本発明は、さらに、植物において液胞pHを改変する方法を提供する。この方法 は、Ph遺伝子由来のポリヌクレオチド配列に作動可能に連結された植物プロモー ターを含む組換え発現カセットを、センス方向またはアンチセンス方向で植物組 織中へ導入する工程を包含する。このプロモーターは、組織特異的プロモーター 、例えば果実特異的プロモーターまたは花特異的プロモーターであり得る。この 発現カセットを、代表的にはアグロバクテリウム(Agrobacterium)または他の標 準的な手段を使用して植物組織中へ導入する。形質転換した植物組織を、完全な 植物へ再生させる。それによって、通常、 再生した植物が、導入されたポリヌクレオチド配列を転写する。次いで、この植 物を、改変された液胞pHについてアッセイおよび選択する。 本発明は、さらに、植物からPh遺伝子を単離する方法をも提供する。この方法 は、単離したPh遺伝子由来のポリヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドプ ローブを用いて、この植物から調製されたDNAライブラリー(例えば、cDNAライブ ラリー)をプローブする工程を包含し得る。または、この方法は、トランスポゾ ン(例えば、Acトランスポゾン)を含むDNA構築物を用いて植物を形質転換する工 程、ならびにトランスポゾンのDNA構築物から切除およびPh遺伝子中の挿入の結 果に起因する増加した液胞pHについて植物を評価する工程を包含し得る。次いで 、増加した液胞pHを有するそれら植物を選択する。好ましい方法は、ストレプト マイシン耐性遺伝子が作動不能であるように挿入されたトランスポゾンを使用す る。このトランスポゾンがその遺伝子から切除された植物を、ストレプトマイシ ン上の増殖能力により同定する。 定義 語句「核酸配列」は、5'末端から3'末端へ読まれるデオキリボシヌクレオチド 塩基またはリボヌクレオチド塩基の1本鎖ポリマーまたは2本鎖ポリマーをいう 。それは、DNAまたはRNAの感染性ポリマー、および非機能的DNAまたはRNAの両方 の自己複製プラスミドを含む。 用語「プロモーター」は、転写開始点から上流の、そして転写を開始するため のRNAポリメラーゼおよび他のタンパク質の認識および結合に関与するDNA領域を いう。「植物プロモーター」は、植物細胞において転写を開始し得るプロモータ ーである。 用語「植物」は、完全な植物体、植物器官(例えば、葉、茎、根など)、種子、 および植物細胞ならびにその子孫を包含する。本発明の方法において使用され得 る植物のクラスは、一般に形質転換技法が適用可能な高等植物のクラスと同じ広 さで、単子葉植物および双子葉植物を含む。それは、種々の倍数性レベルの植物 を含み、倍数体、二倍体、および半数体を含む。 「異種配列」は、全く異なる種を起源とする配列、または、同一種起源である 場合、その原形態から実質的に改変された配列である。例えば、構造遺伝子に作 動可能に連結された異種プロモーターは、その構造遺伝子が由来した種とは異な る種由来であり、または、同一種由来の場合、その原形態から実質的に改変され ている。 「Ph遺伝子由来のポリヌクレオチド配列」とは、トランスジェニック植物中に 存在するとき、所望の効果、例えば内在性Ph遺伝子の発現を阻害する、Ph6遺伝 子のようなPh遺伝子のサブ配列または完全長ポリヌクレオチド配列である。導入 遺伝子の発現および(例えば、アンチセンス、またはセンス抑制による)内在性遺 伝子の阻害の両方の場合において、当業者は、挿入されたポリヌクレオチド配列 は同一である必要はなく、 そしてそれが由来した遺伝子の配列に「実質的に同一」であり得ることを理解し 得る。以下に説明するように、これらの改変体は、この用語により特定して包含 される。 挿入されたポリヌクレオチド配列が転写および翻訳されて機能的ポリペプチド を生成する場合、当業者は、コドン縮重のために多数のポリヌクレオチド配列が 、同一のポリペプチドをコードし得ることを認識し得る。これらの改変体は、上 記の用語により特定して包含される。さらに、用語「Ph遺伝子由来のポリヌクレ オチド配列」は、Ph遺伝子配列と実質的に同一(下記のように決定される)の完全 長配列を特定して包含し、そしてPhタンパク質の機能を保持するタンパク質をコ ードする。従って、本明細書で開示されるPh6遺伝子の場合、上記の用語は、本 明細書で開示された配列と実質的な同一性を有する改変体ポリヌクレオチド配列 を包含し、そして下記のアッセイにおいて検出されるように、液胞pHを変化させ 得るタンパク質をコードする。 内在性遺伝子の発現を阻害するために使用するポリヌクレオチドの場合におい ては、導入される配列はまた、標的の内在性遺伝子の配列に完全に一致する必要 はない。導入されるポリヌクレオチド配列は、代表的には標的の内在性配列に少 なくとも実質的に同一(以下で決定されるように)であり得る。 2つの核酸配列またはポリペプチドは、下記のように最大の一致について整列 されたとき、2つの配列においてヌクレオチドまたはアミノ酸残基の配列がそれ ぞれ同じであれば、 「同一」であると言われる。用語「相補的」は、本明細書では、相補配列が参照 ポリヌクレオチド配列の全てまたは部分に同一であることを意味するために使用 される。 2種(またはそれ以上)のポリヌクレオチドまたはポリペプチド間の配列比較は 、代表的には「比較窓」越しにこの2種の配列の配列を比較することにより実施 し、局所領域の配列類似性を同定および比較する。「比較窓」とは、本明細書で 使用されるように、少なくとも約20の連続位置、通常約50から約200、さらに通 常には約100から約150の連続する位置のセグメントをいい、そこでは2種の配列 を最適に整列した後に、配列を同じ数の連続する位置の参照配列と比較し得る。 比較のための配列の最適な整列は、SmithおよびWaterman Adv. Appl. Math. 2 : 482 (1981)の局所相同性アルゴリズムにより、NeedlemanおよびWunsch J. Mo l. Biol. 48: 443(1970)の相同性整列アルゴリズムにより、PearsonおよびLipma n Proc. Natl. Acad. Sci. (U.S.A.) 85: 2444 (1988)の類似性方法のための サーチにより、これらのアルゴリズムのコンピューター化による実行(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group (GCG), 575 Science D r., Madison, WI中のGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)、または検査により 実施され得る。これらの参考文献は、本明細書に参考として援用される。 「配列同一性の百分率」を、2種の最適に整列させた配列を比較窓越しに比較 して決定する。ここで、ポリヌクレオチ ド配列の比較窓中の部分は、2種の配列の最適の整列に対して、参照配列(付加 または欠失を含まない)と比較した場合に、付加または欠失(すなわち、ギャップ )を含み得る。百分率は、両方の配列において同一の核酸塩基または同一のアミ ノ酸残基が生じる位置の数を決定し一致した位置の数を得る工程、一致した位置 の数を比較窓中の位置の全数で除する工程、および配列同一性の百分率を得るた めに上記結果に100を乗ずる工程により計算される。 ポリヌクレオチド配列の、用語「実質的な同一性」は、ポリヌクレオチドが、 標準的な変数を使用して上記のプログラム(好ましくはBESTFIT)を使用して参照 配列と比較し、少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少 なくとも90%、そして最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する配列を 含むことを意味する。当業者は、コドン縮重、アミノ酸類似性、リーディングフ レームの位置などを考慮することにより、これらの値を、2種のヌクレオチド配 列によりコードされるタンパク質の相当する同一性を決定するために適切に調節 し得ることを認識し得る。これらの目的には、アミノ酸配列の実質的な同一性は 、通常少なくとも40%、好ましくは少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも 90%、そして最も好ましくは少なくとも95%の配列同一性を意味する。 本発明のPh遺伝子およびタンパク質の場合では、配列を、好ましくは、以下に 記載されるように、転写アクチベーターの特徴を示す、保存されたヘリックス− ループ−ヘリックス 領域の外側の領域で比較する。関連のない転写アクチベーターは、ヘリックス− ループ−ヘリックス領域においてのみ高い配列同一性を有し、その一方、本発明 のPh遺伝子は、本明細書中で開示した配列に、ヘリックス−ループ−ヘリックス 領域およびこの領域の外側の配列において実質的に同一である。 ヌクレオチド配列が実質的に同一であることの別の証拠は、2つの分子が緊縮 条件下でお互いにハイブリダイズする場合である。緊縮条件は、配列依存性であ り、そして異なる環境においては異なり得る。一般に、緊縮条件を、規定された イオン強度およびpHで、特定の配列の融点(Tm)より約5℃低く選択する。Tmは、 その温度で50%の標的配列が、完全に一致するプローブにハイブリダイズする(規 定されたイオン強度およびpH下で)温度である。代表的には、緊縮条件は、塩濃 度がpH7で少なくとも約0.02モルそして温度が少なくとも約60℃である条件であ る。 本明細書で使用されるように、「Ph遺伝子」は、液胞pHを調節または液胞pHに 影響する、ATPアーゼまたはピロホスファターゼ以外のタンパク質をコードする 遺伝子である。Ph遺伝子は、代表的には、花色、期間を通じての花色の安定性、 稔性、および種子の外形を含む、多くの植物の特徴に影響する。 Ph遺伝子を、正常なPh遺伝子発現が分断された(例えば、変異体Ph遺伝子の存 在のために)場合、植物が、1つまたはそれ以上の以下の特徴を示す事実に基づ いて同定および定義し得 る:1)下記のアッセイを使用して測定されるような、増加した液胞pH;2)アント シアニン色素に対するpH影響の結果として、赤色から青色への花色シフト;3)増 強された、老化に伴う花色の退色;および4)しわの寄ったまたは不規則形状の、 および野生型に比べより少ない色素を有する種子の外観。このような特徴はまた 、本明細書中で教示する抑制方法を使用するPh遺伝子の抑制の結果であり得る。 さらに、対立性検定(allelism test)を使用して、変異体遺伝子が既知のPh遺伝 子を相補し得るか否かを決定し得る。 本発明のPh遺伝子は、好ましくは、液胞pHに影響するタンパク質をコードする 、1種またはそれ以上の遺伝子の転写に影響を及ぼすタンパク質をコードする。 代表的には、Ph遺伝子は、下記のように、ヘリックス−ループ−ヘリックス主要 素を有する転写アクチベーターであるタンパク質をコードする。 本明細書で使用されるように、特定のPh遺伝子(例えば、ペチュニアのPh6遺伝 子)の相同体(homolog)は、第1の遺伝子中の配列と実質的に同一である(上記の ように決定される)、少なくとも50の連続するヌクレオチドのポリヌクレオチド 配列を有する第2の遺伝子(同じ植物のタイプにおけるまたは異なる植物のタイ プにおける)である。一般に、相同体は共通の進化歴を共有すると信じられる。 図面の簡単な説明 図1Aは、ph6-ml(AC)対立遺伝子について同型接合(homozygous)である植物によ り産生された雑色のペチュニア花冠を示す。 図1Bは、雑色変異体の花(下)および固定色の復帰変異体の花(上)を有する植物 を示す。 図1Cは、新しく開花した雑色の花(右)の分枝体に対して、退色した背景色を有 する、より古い雑色の花(左)を示す分枝体を示す。 図2Aおよび2Bは、trAc因子を有する植物3057.12の、雑色および固定色子孫のD NAゲルブロット分析を示す。Pは3057.12親;V1からV6は雑色子孫;S1からS8は固 定色子孫;GBはV26の遺伝的背景を有する非トランスジェニック植物を示す。分 子長マーカーを左にキロベースとして与える。図2Aは、AcのEcoRI-HindIII断片 から作成されたプローブへのハイブリダイゼーションを示す。図2Bは、Ac挿入物 に隣接するBstXI-EcoRI断片から作成されたプローブへのハイブリダイゼーショ ンを示す。 図2Cは、Acの挿入により変異したPh6のDNAの制限酵素地図を示す。Acに対応す るプローブの位置および隣接するDNAに対応するプローブの位置は、地図の上部 に横線により示される。 図3Aおよび3Bは、復帰変異体のDNAゲルブロット分析を示す。このブロットは 、Ac挿入物(図2C中の横線)に隣接するDNA由来のBstXI-EcoRI断片でプローブされ た。分子長マーカーを左にキロベースとして与える。図2Aは、図1Bに示した体性 (somat ic)セクターの分析を示す。レーン1は3057.12親植物体;レーン2および3はそれ ぞれ雑色分枝体に生じた葉および花;レーン4および5はそれぞれ固定色分枝体に 生じた葉および花。図3Bは、胚性の(germinal)復帰変異体である。レーン1はV26 同系交配系;レーン2、5、および6は雑色植物の固定色子孫;レーン3および4は 同じ植物の雑色子孫。 図4は、ph6-ml(Ac)変異により産生された種子を示す。矢印により示される着 色種子は正常に見え、そしておそらく種子外皮発達初期におけるAc切除事象の結 果として生じた。 図5Aおよび5Bは、ph6に対する対立性検定からの花の表現型を示す。図5Aは、 ともにV26/W160遺伝的背景にあるPh6/ph6(上)およびph6-ml(Ac)/ph6(下)を示す 。図5Bは、変異体背景上の小さな復帰変異体セクターを示す、5Aの下の花の拡大 図である。 図6A〜Cは、3種のプローブに順次ハイブリダイズされた野生型および変異体の 花の芽および葉のRNAゲルブロットを示す。図6Aは、Ac挿入物(図2C)の左側のEco RI-BamHI DNA断片へのハイブリダイゼーションを示す。図6Bは、花特異的CHS-A プローブへのハイブリダイゼーションを示す。図6Cは、小麦rDNAプローブへのハ イブリダイゼーションを示す。レーン1、変異体の葉;レーン2、2cmの突然変異 体の花の芽;レーン3、野生型の葉;レーン4、2cmの野生型花の芽。上の矢印は2 8S rRNAの位置を示す;下の矢印は18S rRNAの位置を示す。 図7は、本発明の2種類の組換え構築物の概略図である。 好ましい実施態様の説明 本発明は、液胞pHを調節するための組成物および方法を提供する。本発明の方 法は、下記のようにPh遺伝子由来のポリヌクレオチド配列を含む組み換えベクタ ーを用い得る。本発明において有用なPh遺伝子は、ペチュニアにおいて同定され たPh遺伝子、およびペチュニアおよび他の植物(同一の属または種、もしくは異 なる属または種)における相同体を含む。 Ph遺伝子の液胞pHに対する影響は、これらの遺伝子の同型接合劣性対立遺伝子 を研究することにより明らかにされてきた。例えば、Ph1遺伝子またはPh2遺伝子 (ph1およびph2と呼ばれる)のいずれかの劣性対立遺伝子について同型接合である 植物において、花冠のpHは増加し、そして花は青みを帯びた色を有する。ph3遺 伝子が同型接合である植物では、花冠のpHが増加し、そして雌性不稔を示す。ph 4遺伝子が同型接合の場合、その影響はph3の影響と同様であるが、その植物は稔 性である。Vieringら、前述。 Ph遺伝子はまた、他の花色形質と関連し得る。例えば、ph3およびph4について 劣性の同型接合であるいくつかの植物において、花の色が退色することが観察さ れている。代表的には、開花から約2〜3日後、アントシアニンが消失し始め、そ して花がしぼむ時までにはこの花は完全に白色である。遺伝実験は、退色形質は 、ある特定のクラスのアントシアニンを蓄積する植物に限定されることを示して いる。de Vlamingら、Theor. Appl. Genet. 61:41-46 (1982)。 配列番号2におけるアミノ酸配列は、示されるように、配列NHVLAER(残基191 から始まる)で始まり、そして配列KKVQDLE(残基244で終わる)まで伸びるヘリク ッス−ループ−ヘリックス構造的主要素を含む。ヘリクッス−ループ−ヘリック ス主要素は、多くの真核生物の遺伝子において見い出され、そして転写活性化の 間のDNA結合に関係すると考えられている。この主要素を含むタンパク質は、シ ョウジョウバエ(Drosophila)におけるガン遺伝子のmycファミリー、神経および 筋肉発達の調節因子、ならびに卵割(segmentation)および器官パターン化(patte rning)の調節因子を含む。植物においては、この主要素は、トウモロコシにおい てアントシアニン生合成の調節に関係するタンパク質、R(S)において見い出され る。Ludwigら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:7092-7096 (1989)。標準的な変 数(ギャップウエイト(gap weight):3.000、レングスウエイト(length weight) :0.100)を使用してGCGのBESTFITプログラムにより実施された、Ph6とR(S)配列 との54アミノ酸のヘリクッス−ループ−ヘリックス領域にわたる比較は、この2 つのタンパク質の間に57%のアミノ酸同一性を検出した。この領域外では、19%の 同一性しか見い出されなかった。 任意の特定の理論に束縛されることを望まずに、転写アクチベーターによりコ ードされる先に記載したタンパク質とは異なり、本発明のPh遺伝子によりコード されるタンパク質は、液胞pHを制御するタンパク質をコードする1つまたは複数 の下流の遺伝子を特異的に標的すると考えられる。即ち、ATPア ーゼおよびピロホスファターゼとは異なり、このPhタンパク質は、液胞pHに直接 影響する他のタンパク質の発現を調節することにより液胞pHを改変する。したが って、本発明の方法は、単一のPh遺伝子の発現を抑制または増強することにより 液胞pHの制御を可能にする。ここで、Ph遺伝子は、1つまたはそれ以上の下流遺 伝子の発現を順次調節する。 本発明の方法を使用して、液胞pHを所望するように調整し得る。例えば、液胞 pHを1pH単位またはそれ以上まで、代表的には約0.5pH単位ごとに増加または減少 し得る。0.3pH単位またはそれ以下(例えば、0.2または0.1pH単位)の変化が所望 により得られ得る。このpHにおける変化を下記のアッセイを使用して検出し得る 。 液胞pHにより影響される、任意の植物形質が、本発明の方法を使用して改変さ れ得る。このような改変は、花、果実または他の植物の部分を包含し得る。例え ば、ペチュニア、バラ、カーネーションなどのような観賞植物の花色が改変され 得る。果実の貯蔵特性もまた、pHを調整することにより改善され得る。果実の酸 度を、種々の植物の果実、例えば柑橘類、トマト、ブドウ、パイナップル、トロ ピカルフルーツ(マンゴー、トケイソウの実、パパイア)、イチゴ類(例えば、ス トロベリー)、メロン、バナナ、リンゴ、西洋ナシ、モモ、アプリコット、ネク タリン、サクランボ、アボガド、キウイ、およびコーヒーで調整し得る。また、 他の植物組織、例えば食用蔬菜(vegetable)部分のpHもまた、これらの方法を使 用して調 整し得る。 一般に、果実の風味(フレーバー)は、4つのクラスの化合物の相互作用に依存 する:糖類、酸類、不揮発性の風味化合物および揮発性「芳香」化合物。糖:酸 の比率が、特定の風味化合物および芳香化合物の組合わせで、任意の特定の果実 の独特の風味を与える。風味の強さは、しばしば個々の風味化合物によるという よりも糖類および酸類の絶対レベルにより決定される。 多くの果実、例えばトマトまたは柑橘類の果実の風味は、その果実の細胞の酸 度により一部は決定される。甘味および酸味のバランスは、広範囲の果実の風味 に対する鍵であり、果実の相対的酸性は相対的酸味を決定する。このことは、St evensら、J. Amer. Soc. Hort. Sci., 104:40-42, (1979)により、トマト系統の 1セットの比較において示されている。トマトの酸度に関しては、Sakiyamaら、 J. Amer. Soc, Hort. Sci., 101:394-96, (1976)およびPicha、 HortScience, 2 2:94-96, (1987)もまた参照のこと。Stevensらはまた、酸度の増加はトマト風味 の強さを増加させることに寄与することを示した。トマト果実において、トマト の品種間で4.0〜5.0のpH値の範囲が見い出された。一般に、この範囲内のより低 い果実pHはより良い風味強度を与える。本発明は、果実pHを既知の範囲で調整す ることまたは果実pHをそれらの範囲の外へ移動させるために使用され得る。 本発明は、任意の高等植物におけるpH関連形質、例えば風 味(食べられれば)、色、またはその両方を変更することに使用される。したがっ て、本発明は、オランダイチゴ(Fragaria)属、ミヤコグサ(Lotus)属、ウマゴヤ シ(Medicago)属、オノブリキス(Onobrychis)属、シャジクソウ(Trifolium)属、 トリゴネラ(Trigonella)属、ビグナ(Vigna)属、ミカン(Citrus)属、アマ(Linum) 属、フウロソウ(Geranium)属、キャッサバ(Manihot)属、ニンジン(Daucus)属、 ナズナ(Arabidopsis)属、アブラナ(Brassica)属、ダイコン(Raphanus)属、カラ シ(Sinapis)属、アトロパ(Atropa)属、トウガラシ(Capsicum)属、ヒヨス(Hyoscy armus)属、トマト(Lycopersicon)属、タバコ(Nicotiana)属、ナス(Solanum)属、 ツクバネアサガオ(Petunia)属、ジギタリス(Digitalis)属、マジョラナ(Majoran a)属、シアホリウム(Ciahorium)属、ヒマワリ(Helianthus)属、アキノノゲシ(La ctuca)属、キツネガヤ・イヌムギ(Bromus)属、アスパラガス(Asparagus)属、キ ンギョソウ(Antirrhinum)属、ヘレロカリス(Hererocallis)属、ネメシア(Nemesi s)属、テンジクアオイ(Pelargonium)属、キビ(Panieum)属、チカラシバ・トウジ ンビエ(Pennisetum)属、キンポウゲ・タガラシ・バイカモ(Ranunculus)属、セネ シオ(Senecio)属、サルメンバナ(Salpiglossis)属、キウリ・メロン(Cucumis)属 、ブロワアリア(Browaalia)属、ダイズ(Glycine)属、ドクムギ(Lolium)属、トウ モロコシ(Zea)属、コムギ(Triticum)属、モロコシ(Sorghum)属、およびDaturaか らの種を含む広範囲のタイプの植物にわたって使用される。 さらに詳細には、本発明が酸度関連形質(花、色またはその他)を改変すること に使用され得るための植物は、油作物、例えばカノラ(Brassica sp.)、綿(Gossy pium sp.)、ピーナッツ(Arachis sp.)、ヒマワリ(Helianthus sp.)、ヤシ(Elaei s sp.)、アマ(Linum sp.)、ベニバナ(Carthamus sp.)、ココナツ(Cocos ap.)お よび大豆(Glycine sp.);穀類作物、例えば小麦(Triticum sp.)、トウモロコシ( Zea sp.)、モロコシ(Sorghum sp.)、オオムギ(Hordeum sp.)、ライ麦(Secale sp .)、オート麦(Avena sp.)およびコメ(Oryza sp.);果実作物、例えばバナナ(Mus a sp.)、柑橘類(Citrus sp.)、イチゴ類(例えばストロベリー(Fragaria sp.)ま たはキイチゴ(Rubus sp.))、マンゴー(Mangifera sp.)、メロン(Cucumis sp.)、 ナシ(Pyrus sp.)、キュウリ(Cucumis sp.)、およびアプリコット、モモ、サクラ ンボ、プラムおよびプルーン(Prunus sp.);蔬菜作物、例えばエンドウ(Pisum s p.)、インゲン豆(Vicia sp.)、ブロッコリーおよび関連のアブラナ(Brassica sp .)、ホウレンソウ(Spinacia sp.)、タマネギ(Allium sp.)、セロリ(Apium sp.) 、ニンジン(Daucus sp.)、アスパラガス(Asparagus sp.)およびアーティチョー ク(Helianthus sp.);さらに観賞用作物、例えばチューリップ(Tulipa sp.)、キ ンギョソウ(Antirrhinum sp.)、アヤメ(Iris sp.)、ラン(Cymbidium sp.およびC attleya sp.)、ペラルゴニューム(pelargonium);飲料用作物、例えばコーヒー( Coffea sp.)および紅茶(Thea sp.);ハーブ作物、例えばミント(Mentha sp.)、 タチジャコウソウ (Thymus sp.)およびマヨラナ(origanum sp.)を含む。 液胞pHと関連する遺伝子、特にPh遺伝子の発現の制御は、変異を遺伝子中に導 入することによりまたは組換えDNA技法を使用することにより達成され得る。こ れらの技法は、一般に、当業者に周知であり以下で簡単に議論される。 下記の方法を使用して、所望の変異(例えば、Ph遺伝子発現が阻害された)を有 する植物が、液胞pHの変化について評価することにより選択され得る。したがっ て、目的がPh遺伝子発現の阻害である場合は、増加した液胞pHを有する植物を選 択する。Ph遺伝子の過剰発現が望まれる場合は、減少した液胞pHを有する植物を 選択する。あるいは、例えば、改変された花色により証明されるように、色素沈 着における変化のような他の所望の表現型の変化を使用し得る。 多くの方法が、遺伝的変異をPh遺伝子中へ導入するために有用である。例えば 、種子または他の植物材料を、変異原性化学物質で、標準的な技法に従い処理し 得る。このような化学物質は以下を含むが、これらに限定されない:ジエチルサ ルフェート(diethyl sulfate)、エチレンイミン(ethylene imine)、エチルメタ ンスルホネート(ethyl methanesulfonate)およびN-ニトロソ-N-エチル尿素(N-ni troso-N-ethylurea)。または、供給源からの電離放射線、例えばX線またはγ線 を使用し得る。次いで、変異体植物またはその子孫は、所望の改変された表現型 (Ph遺伝子における突然変異に起因する)、例えば花色、果実酸度または下記のア ッセイを使用するホモ ジナイズされた組織のpHに基づいて選択する。Ph6遺伝子の転写アクチベーター 配列の変異は、Ph6遺伝子により制御される下流遺伝子の阻害を生じ得る;Goff ら、Genes & Dev,5:298-309 (1991)。 以下の実施例のセクションは、ペチュニアにおけるPh6遺伝子の単離および特 徴付けを記載し、それはPh遺伝子を単離するための一般的なアプローチの例示で ある。この遺伝子の単離により、当業者が、ペチュニアおよび他の植物種におい て相同遺伝子を容易に単離することが可能になる。次いで、単離された遺伝子を 使用して、トランスジェニック植物におけるPh遺伝子発現を改変するための組換 えベクターを構築し得る。 一般に、下記の組換えDNA技法における名称および実験室手順は、当該分野に おいて周知でありそして通例用いられるのものである。標準的な技法を、クロー ン化、DNA単離およびRNA単離、増幅および精製のために使用する。一般に、DNA リガーゼ、DNAポリメラーゼ、制限エンドヌクレアーゼなどを含む酵素反応を、 製造業者の仕様書に従って行う。これらの技法および種々の他の技法は、Sambro okら、Molecular Cloning - A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Labora tory, Cold Spring Harbor, New York, (1989)(参考として本明細書に援用され る)に従い一般的に行う。 Ph遺伝子の単離は、多くの技法により達成され得る。例えば、Ph遺伝子のトラ ンスポゾン結合(tagging)は、相当する遺 伝子の単離を援助し得る。トランスポゾン結合は、植物において標的遺伝子の変 異および検出可能な表現型の変化に至る、トランスポゾンの植物中への導入を包 含する。次いで、トランスポゾンに対するプローブを使用して、変異遺伝子を単 離し得る。プローブとして単離された変異遺伝子においてトランスポゾンに近接 するDNAを使用して、標的遺伝子の正常な野生型対立遺伝子を単離し得る。例え ば、Haringら、Plant Mol. Biol. 16:449-469 (1991)およびWalbot、Ann. Rev. Plant Mol. Biol. 43:49-82 (1992)を参照のこと。下記に示されるように、特に 有用なトランスポゾン結合系は米国特許第5,013,658号(本明細書中で参考として 援用される)に開示されているものである。 代替の方法は、cDNAライブラリーまたはゲノムDNAライブラリーにおいて所望 の遺伝子を同定するために、オリゴヌクレオチドプローブを使用する。ゲノムラ イブラリーを構築するために、ゲノムDNAの大きなセグメントを、例えば制限エ ンドヌクレアーゼを使用してランダム断片化により生成し、そしてベクターDNA を用いて連結し、適切なベクター中にパッケージ化され得るコンカテマー(鎖状 体)を形成する。cDNAライブラリーを調製するために、mRNAを、花のような所望 の器官から単離し、そしてPh遺伝子の転写物を含むcDNAライブラリーをmRNAから 調製する。あるいは、cDNAを、Ph遺伝子または相同体が発現される他の組織タイ プ(器官)、例えば種子、果実、葉、茎、および根から抽出したmRNAから調製され 得る。 次いで、cDNAライブラリーまたはゲノムライブラリーを、クローンされた、Ph 6のようなPh遺伝子の配列に基づくプローブを使用してスクリーニングし得る。 プローブを使用して、ゲノムDNA配列またはcDNA配列とハイブリダイズさせ、同 一の植物種または異なる植物種において相同な遺伝子を単離し得る。相同遺伝子 を同定するための、このようなハイブリダイゼーション技法の使用は、当該分野 において周知であり、そしてさらに記載される必要はない。 あるいは、ポリヌクレオチドを、技術文献に記載されているように周知の技法 により合成し得る。例えば、Carruthersら、Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol. 47:411-418 (1982)、およびAdamsら、J. Am. Chem. Soc. 105:661 (1983) (共に本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。次いで、2本鎖DNA断 片が、相補鎖を合成し、そして適切な条件下で鎖を一緒にアニールすること、ま たは適切なプライマー配列と共にDNAポリメラーゼを使用して相補鎖を添加する ことにより得られ得る。 本明細書中に記載されるように調製された単離した配列を、多くの技法におい て使用し、内在性Ph遺伝子の発現を抑制し得る(即ち、pHを上昇させそしてそれ 故酸性を下げること)。例えば、アンチセンス技法を、都合よく使用してPh遺伝 子発現を阻害し得る。このことを達成するために、所望の遺伝子由来の核酸セグ メントを、クローン化し、そしてRNAのアンチセンス鎖が転写されるようにプロ モーターに作動可能に連結 する。次いで、この構造物を、植物中へ形質転換し、そしてRNAのアンチセンス 鎖を生成する。植物細胞において、アンチセンスRNAは、目的の酵素をコードす るmRNAの蓄積を妨げることにより、遺伝子発現を阻害することが示されている。 例えば、本明細書中で参考として援用される、Sheehyら、Proc. Nat. Acad. Sci . USA, 85:8805-8809 (1988)、およびHiattら、米国特許第4,801,340号を参照の こと。 導入されるべき核酸セグメントは、一般に、抑制されるべき内在性Ph遺伝子ま たは遺伝子群の少なくとも一部分に実質的に同一である。しかし、この配列は、 発現を抑制するために完全に同一である必要はない。阻害効果が、標的遺伝子に 相同性のまたは実質的に相同性を示す遺伝子ファミリー内の他のタンパク質に適 用されるように、本発明のベクターを設計し得る。例えば、Ph6遺伝子の抑制は 、十分な同一性を有する他のPh遺伝子に、同じ抑制効果を課するために働き得る 。同様に、ペチュニア由来のPh遺伝子由来セグメントを使用して、例えば本明細 書に記載されたセンスまたはアンチセンス抑制技法を、直接または遺伝子を抑制 するために使用されるべき対応する配列を得るための手段としてのいすれかで使 用して、異なる植物種において相同遺伝子の発現を阻害し得る。 導入した配列もまた、1次転写産物または完全にプロセッシングされたmRNAの いずれか対して完全長である必要はない。一般に、より高度な相同性を使用して 、より短い配列の使用を補償し得る。さらに、導入した配列は、同一のイントロ ン パターンまたはエキソンパターンを有する必要はなく、そして非コード化セグメ ントの相同性は、同等に効果的であり得る。普通、約30または40ヌクレオチドと 約2000ヌクレオチドとの間の配列を使用すべきであるが、少なくとも約100ヌク レオチドの配列が好ましく、少なくとも約200ヌクレオチドの配列がさらに好ま しく、そして少なくとも約500ヌクレオチドの配列が特に好ましい。 触媒RNA分子またはリボザイムもまた、Ph遺伝子群の発現を阻害するために使 用し得る。事実上任意の標的RNAと特異的に対をなし、そして特定の位置でホス ホジエステル骨格を開裂し、それによって標的RNAを機能的に不活性化するリボ ザイムを設計することは可能である。この開裂を行うことにおいて、リボザイム 自身は変化せず、そしてそれ故リサイクルして他の分子を開裂し得、リボザイム を真の酵素にする。アンチセンスRNA内にリボザイム配列を含むことは、それら にRNA開裂活性を与え、それによってその構築物の活性を増加させる。 多数のクラスのリボザイムが同定されている。あるクラスのリボザイムは、植 物において自己開裂および自己複製し得る多くの小環状RNA由来である。このRNA は、単独で(ウイロイドRNA)またはヘルパーウイルスと共に(サテライトRNA)複製 する。例には、アボカドサンブロッチウイロイド(avocado sunblotch viroid)由 来のRNA、およびタバコ輪班ウイルス(tobacco ringspot virus)、ルーサー一過 性条班ウイルス(lucerne transient streak virus)、ベルベットタバコ班紋ウイ ルス (velvet tobacco mottle virus)、ソラナムノディフロラム班紋ウイルス(solanu m nodiflorum mottle virus)、および地下クローバー班紋ウイルス(subterranea n clover mottle virus)由来のサテライトRNAが含まれる。標的RNA特異的リボザ イムの設計および使用は、Haseloffら、Nature, 334:585-591 (1988)(本明細書 中に参考として援用される)に記載されている。 別の抑制の方法はセンス抑制である。センス方向に配列された核酸の導入は、 有効な手段であり、それによって標的遺伝子の転写を遮断することが最近示され た。内在性遺伝子の発現を調節するためのこの方法の使用の例については、Napo liら、The Plant Cell 2:279-289 (1990)および米国特許第5,034,323号(共に参 考として本明細書中で援用される)を参照のこと。 一般に、発現の阻害が望まれる場合、導入した配列の特定の転写が起こらなけ ればならない。導入した配列自体が、コード配列を含まず、イントロンまたは内 在性配列の1次転写物中に存在する配列に相同な翻訳されない配列のみを含む場 合に、この効果は生じ得る。この導入した配列は、一般に、抑制されることを意 図した内在性配列に実質的に同一であり得る。この場合の最小の同一性は、代表 的には約65%より大きく、しかしより高い同一性は内在性配列の発現のより効果 的な抑制を奏し得る。実質的に約80%を超える、より大きな同一性が好ましいが 、完全同一に対し約95%が最も好ましい。アン チセンス調節については、この効果は、相同性または実質的相同性を示す類似の 遺伝子ファミリー内の任意の他のタンパク質に適用されるべきである。 導入した配列は、決して完全な同一性を必要としないが、1次転写産物または 完全にプロセッシングされたmRNAのいずれかに対して完全長である必要もない。 完全長の配列より短い配列におけるより高い同一性は、より長く、より少ない同 一性の配列を補償する。さらに、導入した配列は、同じイントロンまたはエキソ ンパターンを有する必要はなく、そして非コード化セグメントの同一性は同程度 に効果的である。通常、アンチセンス調節については上記のサイズ範囲の配列を 使用する。 本明細書中に記載のように調製された、単離された配列はまた、内在性Ph遺伝 子発現を増強または増加させるため(即ち、pHを低くし、そしてそれ故酸度を上 げるため)に使用され得る。Ph遺伝子の過剰発現が望まれる場合は、異なる種由 来のPh遺伝子を使用し、潜在的なセンス抑制効果を減少し得る。例えば、ペチュ ニアPh6遺伝子を使用して、トマト果実における発現を増大させ得る。 当業者は、Ph遺伝子によりコードされるポリペプチドが、他のタンパク質と同 様に、異なる機能を遂行する異なるドメインを有することを認識し得る。したが って、Ph遺伝子配列は、そのタンパク質の所望の機能ドメインが表現される限り 、完全長である必要はない。改変されたタンパク質鎖もまた、 当業者に周知の、そして以下に詳細に記載される種々の組換えDNA技法を利用し て容易に設計し得る。例えば、このタンパク質鎖は、アミノ酸置換、アミノ酸付 加、アミノ酸欠失などにより1次構造レベルで天然配列から変化し得る。これら の改変を、多数の組合せで使用して最終の改変タンパク質鎖を生成し得る。 上記の技法で単離したPh配列を使用するために、植物細胞の形質転換に適した 組換えDNAベクターを調製する。広範な高等植物種を形質転換するための技法が 周知であり、技術文献および科学文献に記載されている。例えば、Weisingら、A nn. Rev. Genet. 22:421-477 (1988)(本明細書中で参考として援用される)を参 照のこと。所望のPhポリペプチドをコードするDNA配列、例えば完全長のタンパ ク質をコードするcDNA配列を、形質転換された植物の意図する組織でPh遺伝子由 来配列の転写を支配する転写および翻訳開始調節配列と組合わせ得る。 例えば、再生植物の全ての組織においてPhの発現を支配し得る植物プロモータ ー断片を用い得る。このようなプロモーターは、本明細書中で「構成的な」プロ モーターと呼ばれ、そしてほとんどの環境条件下、および発達または細胞分化状 態のもとで活性である。構成的プロモーターの例としては、カリフラワーモザイ クウイルス(CaMV)の35S転写開始領域、アグロバクテリウム チュメファシエン ス(Agrobacterium tumefaciens)のT-DNA由来の1'-または2'-プロモーター、およ び当業者に公知の種々の植物遺伝子由来の他の転写開始領域が含 まれる。 あるいは、植物プロモーターは、特定の組織におけるPh遺伝子の発現を支配し 得、またはそうでなければさらに正確な環境の制御下または発達の制御下にある 。このようなプロモーターは、本明細書では「誘導可能な」プロモーターと呼ば れる。誘導可能なプロモーターにより転写をもたらす環境条件の例としては、嫌 気条件または光の存在が含まれる。 発達制御下のプロモーターの例としては、特定の組織、例えば果実、種子、ま たは花においてのみ転写を開始するプロモーターが含まれる。例えば、ポリガラ クツロナーゼ(polygalacturonase)プロモーターの使用は、果実におけるPhポリ ペプチドの発現を支配し得、CHS-A(ペチュニア由来のカルコンシンターゼA(chal cone synthase A))プロモーターは、植物の花におけるPhポリペプチドの発現を 支配し得る。 適切なポリペプチド発現が望まれる場合、Phコード領域の3'末端にポリアデニ ル化領域を含むべきである。ポリアデニル化領域は天然遺伝子由来であり、また は種々の他の植物遺伝子由来、T-DNA由来であり得る。 Ph遺伝子由来の配列を含むベクターは、代表的には植物細胞に選択可能な表現 型を与えるマーカー遺伝子を含む。例えば、このマーカーは、殺菌性耐性、特に 抗生物質耐性、例えばカナマイシン(kanamycin)、G418、ブレオマイシン(bleomy cin)、ハイグロマイシン(hygromycin)に対する耐性、または除草剤耐性、例えば クロロスルホロン(chlorosluforon)また はバスタ(Basta)耐性をコードし得る。 このようなDNA構造物は、種々の従来技法により、所望の植物宿主のゲノム中 へ導入され得る。例えば、DNA構造物は、植物細胞プロトプラストのエレクトロ ポレーションおよびマイクロインジェクションのような技法を使用して植物細胞 のゲノムDNA中へ直接導入され得、またはDNA構造物は、DNAパーティクルボンバ ードメント(particle bombardment)のような衝撃法を使用して、植物組織へ直接 導入され得る。または、DNA構造物は、適切なT-DNA隣接領域と組合わせ、そして 従来のアグロバクテリウム チュメファシエンス宿主ベクター中へ導入され得る 。アグロバクテリウム チュメファシエンス宿主の病原性機能が、植物細胞がこ の細菌に感染する場合、この構造物および隣接マーカーの植物細胞DNA中への挿 入を支配する。 マイクロインジェクション技法は、当該分野において公知であり、科学文献お よび特許文献に詳しく記載されている。ポリエチレングリコール(polyethylene glycol)沈降を使用するDNA構造物の導入は、Paszkowskiら、Embo J. 3:2717-272 2 (1984)に記載されている。エレクトロポレーション技法は、Frommら、Proc. N atl. Acad. Sci. USA 82:5824 (1985)に記載されている。衝撃的形質転換技法は 、Kleinら、Nature 327:70-73 (1987)に記載されている。これらの参考文献それ ぞれの全部の開示が、本明細書中で参考として援用される。 アグロバクテリウム チュメファシエンスを介する形質転換技法は、科学文献 に詳細に記載されている。例えば、Horsch ら、Science 233:496-498 (1984)およびFraleyら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80:4803 (1983)(これらの全ては、本明細書中で参考として援用される)を参照 のこと。 上記の任意の形質転換技法により得られた形質転換植物細胞を培養し、形質転 換された遺伝子型、そしてそれ故、所望のPh制御表現型を有する完全な植物に再 生し得る。このような再生の技法は、組織培養増殖培地における特定の植物ホル モンの操作に依存し、代表的には、Phヌクレオチド配列と共に導入された、殺菌 性マーカーおよび/または除草剤マーカーに依存する。培養プロトプラストから の植物の再生は、Evansら、プロトプラスト単離および培養,Handbook of Plant Cell Culture, 124-176頁, MacMillilan Publishing Company, New York, 1983 ;およびBinding、植物の再生、Plant Protoplasts, 21-73頁,CRC Press Boca Raton, 1985(これらの全ては本明細書中で参考として援用される)に記載されて いる。再生はまた、植物カルス、外植片、器官、またはそれらの部分から得られ 得る。このような再生の技法は、Kleeら、Ann. Rev. of Plant Phys. 38:467-48 6 (1987)(これは本明細書中で参考として援用される)に一般的に記載されている 。 本発明の方法は、自然には見い出されない方法および環境の下で、Ph遺伝子を 形質転換植物中へ組込むために特に有用である。特に、Phポリペプチドを、天然 植物の特徴ではない時間または量で発現し得る。 当業者は、発現カセットがトランスジェニック植物に安定 して組み込まれ、そして作動可能であることが確認された後、性的交配により他 の植物中へ導入され得ることを認識し得るる。任意の多数の標準的な繁殖技法が 、交配される種に依存して使用され得る。 Ph遺伝子発現の改変の効果は、液胞pHを測定することにより好都合に検出され る。液胞pHは、従来のアッセイ技法を使用して測定され得る。例えば、花冠のpH を、de Vlamingら(前述)により記載されているように、水中でホモジナイズした 新鮮な花組織中でpHを測定するためにpHメーターを使用することにより検出し得 る。 花色に対する所望の改変の場合、Ph遺伝子発現の阻害を、アントシアニン色素 沈着における赤色から青色への変化により検出し得る。さらに、内在性遺伝子の アンチセンスまたはセンス抑制を、例えばノザンブロットにより測定されるよう なmRNAレベルの減少により検出し得る。 以下の実施例を、限定ではなく、例示の意図で提供する。 実施例 I.Acを有するペチュニア系統における雑色花色変異の単離 この実施例は、ペチュニアにおいて、Ac転移因子を有する独立の形質転換体の 生成を記載する。ここで使用される株V26は、高度に同系交配(inbred)された、 紫色の花の遺伝系統であり、アムステルダム自由大学(Free University of Amst erdam)のコレクションから得られた。 形質転換に使用されたバイナリーベクターpJJ4411は、一般に、米国特許出願 第5,013,658号で記載されたように構築された。このベクターは、本明細書に参 考として援用されるKellerら、Plant Mol. Biol. 21:157-170(1993)に記載のよ うに構築された。 ハイグロマイシン(hygromycin)耐性形質転換マーカーに加えて、このベクター は、右および左のT-DNA境界の間にストレプトマイシンホスホトランスフェラー ゼ(SPT)::Ac切除マーカーを含む。トウモロコシ因子Acは、SPT遺伝子を妨害し、 そしてその発現を妨げる。タバコおよびナズナ(Arabidopsis)のようないくつか の植物では、このマーカーは、体性(somatic)のおよび胚性(germinal)のAc活性 の有用な視覚的指標である。しかし、ペチュニアにおいては、ストレプトマイシ ン発芽スクリーン(screen)はそれほど信頼性がない。それは、転移したAc因子(t rAc)を有する植物を濃縮するために使用され得る。この手法は、ペチュニアにお いて、trAcについて10倍以上の濃縮をもたらす。 分析された植物の1つ(3057.12)は、異型接合状態で2つのAc因子を保有する 。1つのAc因子はなおそのT-DNA中の存在部位にあり、そして他方は非連鎖の染 色体位置にあり、それはそこに異なるT-DNAから二次転移事象の後で組み込まれ たものである。植物3057.12を、転移Ac(trAc)因子を同型接合に、そして、従っ て、trAc挿入により任意の変異を引き起こすために同系交配させた(selfed)。 同系交配子孫を植えたとき、新しい雑色花色の表現型が、単純な劣性のメンデ ル形質として分離することが見い出された。図1Aに見られるように、雑色花の 表現型は目立つ。この花では、花冠の淡色(変異体)背景に対して、白色の縁の輪 郭を有する浅黒い色(darkly colored)(復帰変異体)のセクターが鮮やかに目立っ た。背景および復帰変異体セクターの色は、在来の遺伝子型に依存して変動する 。他の遺伝系統との異系交配からの分離個体においては、背景色は青色で、そし て復帰変異体色は赤色である。すべての花において、白色の縁が、復帰変異体セ クターを変異体背景から分離した。 異なる色の境界が、アントシアニン雑色の例でまれに観察される。それらが観 察されるとき、縁は、それらが分界する領域に比べ、より多く、より少なくでは なく、着色される傾向にある。境界細胞における新しいアントシアニン色素形成 は、近接細胞からの蓄積中間体の拡散に起因している。本発明の植物の雑色花に おける白色の縁の存在は、化合物が、近接細胞から境界細胞中に拡散し得る、即 ち、アントシアニン色素沈着に関する変異遺伝子の影響は厳密には自律的(auton omous)でないことを示唆する。 II.新規な変異がAcにより付与される証拠 以下の証拠は、新規な雑色変異が、Ac転移事象の結果として生じ、そしてそれ 故、Acにより付与されたことを示す。 A.Acとハイブリダイズするバンドとの同時分離 雑色(変異型)および固定色(親型)子孫からの植物3057.12.DNAの同系交配子孫 の、DNAゲルブロットにおける新規なAcとハイブリダイズするバンドと同時分離 した変異を、異なる酵素を用いた消化およびAcプローブとのハイブリダイゼーシ ョンにより分析した。これを行うために、ゲノムDNA(6μg)を酵素で消化し、1% アガロースゲル上の電気泳動で分離し、そして標準技法に従ってナイロン膜に移 した。 図2Aに示されるゲノムDNAゲルブロット中で見られるように、EcoRI消化物に おいて新規なAcとハイブリダイズするバンドは、新規な雑色表現型と同時分離す ることが見い出された。特に、4.7-kbのバンドは、雑色植物(V1−V6)毎に存在し たが、いくつかの固定色の子孫(S1、S2およびS3)にのみ存在した。より大きな(5 -kb)バンドは第2の非連鎖Ac因子を表わす。このバンドは、雑色および固定色子 孫の両方において分離することが観察され得る。 両方のAcフラグメントを受容したこれらの雑色植物の中で、5-kbバンドに対す る4.7-kbバンドの強さは、同じ(V5)または2倍(V2、V3およびV4)のいずれかであ り、新規な4.7-kbバンドは同型接合であるが、5-kbバンドは、同型接合(V5)また は異型接合(V2、V3、V4)であることを示唆する。逆に、いくつかの固定色子孫(S 3およびS7)は、5-kbについては同型接合であるが、4.7-kbバンドについてはそう ではないようである。 全部で、26の雑色子孫が分析され、そしてすべてが、新規な、ほぼ同じ相対強 度で、Acとハイブリダイズするバンドを 示した。分析された25の固定色子孫のうち、16が4.7-kbバンドを有し、結果は、 固定色のクラス内で期待される、新規な変異について異型接合の比率(3分の2) と一致する。これらのデータは、新規な変異がtrAcバンドに連鎖することを示す (χ2=10.2、P 0.01)。同系交配子孫において組換えは観察されなれないけれども 、このタイプのF2連鎖データ(相反相、完全優性)の分析能は制限され、組換え画 分、pの推定値に対する95%の信頼区間は大きい(p=0;CI=0−0.34)。 B.Acが付与されるフラグメントについての同型接合性 すべての変異体植物は、Ac付与DNAフラグメントについて同型接合であった。 このAc同型接合の4.7-kb EcoRIフラグメントは、Acの一部分およびAc挿入に近接 するDNAを含み、ベクターλZapII(Stratagene)中にクローン化された。このフラ グメント(および続いて分離された6.8-kb EcoRIフラグメント)の制限酵素地図を 図2Cに示す。4.7-kbのAcフラグメント中のAcの側にあるBstXI-EcoRIフラグメ ントを標識し、そして図2Aに示したブロットを再プローブするために使用した 。雑色植物が実際に新たな4.7-kbのAcバンドについて同型接合であれば、それら は対立遺伝子野生型フラグメントを欠くはずであり、逆に、それらはすべての固 定色子孫に存在するはずである。 図2Bに示したDNAゲルブロットはこのことを確認した。固定色子孫は、野生 型V26の同系交配の親において見られるバンドと同じ移動度の7-kbのバンドを示 す。対照的に、雑色子孫 は、そのバンドを欠くか、かなり減少した強度でそれを示すかのいずれかである 。雑色子孫に存在する弱いバンドは、Acの時として起こる体性切除に起因し得る 。 図2Aにおいて4.7-kbのAc同型接合バンドを示さなかったこれらの固定色子孫 は、V26野生型フラグメントについて同型接合である。4.7-kbのAc同型接合バン ドを示した固定色子孫は、V26フラグメントについては異型接合である。 2つの異なるプローブ(Acおよびその側にある配列)を用いた植物3057.12の子 孫の計測から得られたすべての分離は以下の通りである。分析された25の固定色 子孫のうち、16がAc/+、9が+/+、そしてAc/Acはなかった。26の雑色子孫の うち、すべてがAc/Acであった。このF2子孫のより完全な遺伝子型分類は、pにつ いて95%の信頼区間(p=0;CI=0−0.05)のサイズを有意に減少させ、新規な変異が 、実際、Acに緊密に連鎖していることを示す。 C.野生型表現型への復帰 変異の野生型表現型への復帰は、野生型のサイズのDNAフラグメントの回復に 関連した。変異が、実際、Acにより付与されることの確認は、復帰変異体の分析 から求められ得る。何故なら、野生型表現型を回復するAcの切除はまた、もとの 野生型サイズのDNAフラグメントを生成するはずだからである。雑色植物からの 子孫を生育させ、そして体性および胚性の復帰事象についてスクリーニングした 。固定色の花を有する分枝体は、大きな体性の復帰変異体セクターを表し、ほと んど 雑色花を生成する植物に時として観察された(図1B)。1つのそのような植物の 固定色および雑色分枝体からのDNAを調製し、そしてDNAゲルブロッティングによ り分析した。 図3Aに示されるブロットは、Acの側にあるBstXI-EcoRIDNAフラグメントを用 いてプローブした(図2C)。ほぼ等しい強度の2つのバンドが、復帰変異分枝体 で生じた花および葉からのDNAを含むレーンで観察され得る(レーン4および5) 。1つは7kbの野生型サイズのバンドで、そして他は、Acにまたハイブリダイズ する(データは示さず)4.7kbのバンドである。この観察は、復帰変異体セクター は、もとのAcで誘導された変異およびキメラ植物の発達の間のAcの切除により生 成された復帰変異対立遺伝子座について異型接合であることを示す。復帰変異分 枝体で生じたさく果(capsule)は、固定色および雑色個体を3:1の比で生成し、復 帰変異事象が遺伝したことを確認した。雑色分枝体で生じた花および葉からのDN Aを含むレーン(図3A、レーン2および3)は、対照的に、強い4.7-kbのAcバン ドおよび弱い7-kbバンドを示す。後者のバンドは、多分、雑色花の形成の間のAc の体性切除により生成した空の部位を示す。雑色分枝体に生じたさく果は、期待 されるように、ほとんど、雑色子孫を生成した。 固定色花のみを有する植物は、雑色植物の子孫のなかで、6〜27%の範囲の頻 度で得られ、新規な変異がまた、胚では不安定で、そして野生型状態に頻繁に復 帰変異することを示した。代表的な復帰変異データは表1に示される。 10の独立の胚性の復帰変異体をDNAゲルブロットにより分析し、体性の復帰変 異体セクターについてより先になされた観察を確認した。図3Bは、3つのその ような胚性の復帰変異体の分析を示す。すべての復帰変異体(レーン2、5、お よび6)は、4.7-kbのバンドに加えて、7-kbの野生型サイズのバンドを示した。 それらは、従って、復帰変異対立遺伝子座およびもとのAc誘導変異について異型 接合である。その一方、分離する雑色子孫(図3B、レーン3および4)は、4.7- kbバンドのみを示した;それらは、それらの表現型に一致してAc変異について同 型接合である。さらに、分析された8つの復帰変異体の6つは、新規のAcバンド を有し、切除されたAc因子 が再挿入され得続けるこを示した。 上記の証拠は、新規な雑色ペチュニア変異体が、トウモロコシ因子Acの花の色 に影響する遺伝子中への転移にから生じたことを示す。 III.Ac付与遺伝子は花冠の酸度に影響する いくつかの考慮は、新規Ac付与変異体がPh遺伝子の変異であったことを示唆し た。第1に、特定の遺伝的背景では、雑色花における復帰変異体セクターは赤色 で現れ、その一方、変異体背景は、別個の青みかがった色あいである。この色変 化は、アントシアニン蓄積細胞における液胞pHを増加させることによる花冠の青 色化を引き起こす上記のPh変異により生じることを思い起こさせる(Viering、前 述)。溶液中のアントシアニンは、酸度が減少するにつれ、赤色から青色への類 似のシフトを受ける。 第2に、新規な変異は、花冠のpHに、既知のPh変異体ph1と類似の様式で影響 する。このことは、雑色植物の同系交配子孫、それはまたHf1 Ph1/hf1 ph1であ った、で生じた変異体および復帰変異体植物の花冠pHを比較することにより確立 された。Hf1およびPh1は、花冠の色素沈着に影響する染色体1上の緊密に連鎖し た遺伝子である。Hf1は、アントシアニンB環の5'位でヒドロキシル化をコント ロールし、そして花冠の青色化を引き起こす。Ph1は、花冠の液胞中の酸度を増 加させ、そしてより赤みがかった色あいを生成する。 Hf1 Ph1/hf1 ph1異型接合体は、雑色V26植物(Hf1 Ph1)のM59系統(hf1 ph1)へ の異系交配から得られた。Hf1分離個体のなかでは、花冠のpHは、復帰変異体植 物(5.57±0.03)におけるより変異体植物(5.89±0.02)においてより高く、結果は 、新規変異が花冠の酸度を改変したことを示唆した。pHにおけるこの増加は、同 一分離ファミリーにおけるph1変異により引き起こされるそれに比較され得る。p h1およびhf1は、1センチモルガンしか離れているので、hf1分離個体はまた、ph 1/ph1であるはずでありそして、それ故、ph1および新規変異の花冠pHに対する影 響を比較するために使用した。hf1クラス(そして、多分、ph1/ph1)の2つの復帰 変異体子孫が回収され、そして両者は、Hf1クラスの雑色花で測定されたと同様 に、高い花冠pH値(5.90±0.05)を有した。 第3に、いくつかの雑色植物では、花の色は老化とともに退色し(図1C)、現 象はまた、上記のように、Fa対立遺伝子座とともに特定のph変異を有するペチュ ニアの系統で観察される(de Vlamingら、前述)。雑色系統の退色した花冠に存在 する色素を、ph4変異体系統の退色した花冠に存在するそれと比較した。両方の 場合において、退色した花は、紫外線光の下で青色の蛍光を発するフェノール性 化合物を蓄積した。この化合物は、最近開いた、退色していない花の抽出物中に は存在しなかった。 第4に、新しい変異は、種子発達について多面的な影響を有し、影響はまた、 いくつかのph変異に伴う(Viering、前述)。 30倍拡大の下で調べられたとき、変異体植物で生じた種子は異常な外見を有する 。いくつかはしわが寄りまたは不規則形状であり、そして大多数が雑色である。 正常なペチュニア種子の種子外皮は、均一に色素を有し網目状である。図4に示 されるように、変異体種子外皮は、大部分は色素がなく、そして色素を有し網目 状の周縁構造が回復したサイズの異なる領域を除いて正常種子のハニカムネット ワークを欠く。Acで誘導される変異の雑色種子表現型は、体性不安定性の別の現 れとして容易に説明され得る:変異体種子外皮の正常セクターは、種子発達の間 に起こるAc切除の結果として形成され得る。 上記で与えられた観察は、AcがPh遺伝子群の1つに挿入されるようになったこ とを累積的に示唆した。対立性検定を、既知のph変異体を用いて実施し、雑色変 異体が、図5に示されるように、ph6を除いて、試験された変異体のすべてを相 補し得たことを確認した。新しいAc付与ph6変異をph6-ml(Ac)と名付けた。相補 性試験で使用された標準ph6変異を有するペチュニアの系統はW160である。(アム ステルダム自由大学のコレクションから入手可能である)。 W160への異系交配においてph6-ml(Ac)対立遺伝子座により調製された花の表現 型は、純粋なV26系統または混合V26/M59遺伝的背景で生成されたそれとは明瞭に 異なる。花発達の後期に起こる復帰変異事象に起因して小さなセクターのみが観 察され得る(図5)。種子表現型は同様に影響を受ける:異系 植物に生じた2〜3の種子が色素沈着の痕跡を示したが、大多数は色素沈着しな かった。 IV.ph6-ml(Ac)変異は花特異的転写物の改変形態をコードする Ph6転写物を検出するために、全RNAを、Ph6およびph6-ml(Ac)の花の芽および 葉から調製した。RNAを、1.1%アガロースゲル上で分離し、ナイロン膜上にブロ ットし、そしてAc中のBamHI部位から挿入部位の左まで伸びるEcoRI-BamHIフラグ メント(図2C)を用いてプローブした。対応するRNAゲルブロットは図6Aに示 される。約2.8-kbの転写物が野生型の花の芽で検出された(レーン4)。変異体の 花の芽では(レーン2)、2.8-kb転写物の痕跡のみが観察され得;代わりに、2-kb の転写物により主要なシグナルが得られた。おそらく、Ac挿入により引き起こさ れる別のスプライシングが、変異体に見られる複数の転写物を説明する(Wessler 、 1988)。変異体または野生型の葉のいずれにおいても、転写物は検出されず( レーン1および3)、Ph6遺伝子が優先的に花で発現されることを示唆した。 RNAゲルブロットを、最初のプローブを洗い流した後、ペチュニアの花に特異 的なchalconeシンターゼプローブCHS-A(Koesら、Plant Mol. Biol. 12:213-225( 1989))を用いて再ハイブリダイズした(図6B)。同一サイズおよび強度の転写物 が、変異体および野生型の花の芽で検出されたが(それぞれ、レー ン2および4)、変異体および野生型の葉では検出されなかった(それぞれ、レー ン1および3)。この結果は、変異体のRNA試料が分解されなかったことを示し、 そしてPh6転写物の花に特異的な性質を確実にする。 図6Cは、RNAゲルブロットを小麦rDNAプローブで再ハイブリダイズしたとき 、4種のRNA試料により得られる比較し得る28S rRNAシグナルを示し、4つのレ ーンにほぼ同じ量のRNAが負荷されたことを確実にした。 V.Ph6 DNAの単離 ポリ(A)RNAを、花の芽からの全RNAから単離し(上記の実施例IV)、そしてベク ターλZapII(Strategene)中のcDNAライブラリーを生成するために用いた。図2 c中のAcの左手側のSstI〜BamHIフラグメントを、pPet14-1(Ph6 cDNAを含む)を 単離するために用い、その配列を配列番号1に示す。配列決定は、Promega fmol キットを用いるジデオキシ配列決定法を経由した。cDNAクローンpPet14-1(配列 番号3)から、ならびに上記の実施例IIBで記載された4.7および6.8Kbゲノムクロ ーンからの配列情報の比較を、Ac因子がPh6遺伝子内の挿入によりこの遺伝子を 破壊したことを確実にするため、そしてまた、Ph6遺伝子が転写調節因子である ことを示すために使用した。 VI.Ph6構築物で形質転換されたペチュニア植物における内因性Ph6遺伝子の抑制 A.構築物:バイナリーベクターp7575およびp7524を、トランジェニックペチ ュニアにおいて野生型Ph6遺伝子の発現を抑制するために、設計および構築した 。これらの構築物において、Ph6遺伝子の一部分を、センス方向で、花特異的ペ チュニアCHS-Aプロモーター(Koesら、(1989) Plant Mol. Biol. 12: 213-225)ま たは構成的CaMV 35Sプロモーター(Harpsterら、(1988) Mol. Gen. Genet. 212: 182-190)のいずれかに連結した(図7参照)。構築物中で使用されたPh6遺伝子の 一部分は、1.87-kbペチュニアPh6 cDNA、 pPET14-1の1.36-kb SphIフラグメント (配列番号3)であった。このフラグメントは、基礎ヘリックス-ループ-ヘリック ス領域(図7におけるPstI部位間の濃く点刻された箱)および酸性領域(図7にお けるNdeI部位の左の斜めのすじの箱)を含む。この遺伝子融合は転写可能である が、3つのすべてのリーディングフレームにおいて翻訳終止シグナルがPh6配列 の5'末端にあるため、翻訳可能でない。キメラPh6遺伝子に加えて、これらのベ クターは、左右T-DNA境界の間に、カナマイシン耐性形質転換マーカー(Beckら、 (1982) Gene 19: 327-336)を有する。 p7524については、pPET14-1をSphIおよびSstIで消化し、そして両部位を、4 種すべてのデオキシリボヌクレオチド3リン酸(dNTP)の存在下で、T4ポリメラー ゼを用いて平滑にした。1.36KbのcDNA挿入物をアガロースによりゲル精製し、そ して、XhoIおよびBamHIで消化され平滑末端を作成するためにクレノウおよびdNT Pで処理されたp2104-CABL(Harpsterら、前述)に 連結した。得られるプラスミドp75119は、1.34Kbの35Sプロモーター配列、60bp のペチュニアCAB非翻訳リーダー配列、センス方向の1.36KbのPh6 cDNA配列、お よび260bpのアグロバクテリウム チュメファシエンス ノパリンシンセターゼ転 写終止(NOS3')配列を含む。p35S-Ph6-NOS 3'挿入物を、p75119からEcoRIおよびH indIIIを用いた消化により除去した。挿入物をゲル精製し、そして形質転換のた めおよびカナマイシン耐性植物組織の選択のためのネオマイシンホスホトランス フェラーゼ(NPT II)遺伝子を含むバイナリーベクター(WTT2161)中に連結した。 得られるプラスミドをp7524と呼んだ。プラスミドpWTT2161は、以下の供給源か らのDNAを含んでいる: 1.プラスミドベクターのpACYC184由来の部分中の大腸菌(Escherichia coli) DNA、β-ガラクトシダーゼ遺伝子のlacZaフラグメント、nptII遺伝子およびテト ラサイクリン耐性(tet R)遺伝子のコード配列。 2.プラスミドベクターのpVSI-由来の部分中のPseudomonas aeruginosa DNA 。 3. T-DNAの左右境界領域にあるアグロバクテリウム チュメファシエンスオ クトピン株DNAおよびオクトピンシンターゼ遺伝子のポリアデニル化信号。 4.ノパリンシンターゼ遺伝子のプロモーター中のアグロバクテリウム チュ メファシエンスノパリン株DNA。 p7575については、pPET14-1をSphIで消化しそしてT4ポリメラーゼおよびdNTP で処理し、1つの平滑末端を作成し、そし て次いでSstIで消化した。1.36kb挿入物をゲル精製し、そしてpCHSA-NOS 3'カセ ット(WTT2145)(NcoIで消化され、クレノウおよびdNTPで平滑末端とし、そして次 いでSstIで再消化されている)中センス方向に連結した。 得られるプラスミドはp7492と呼んだ。プラスミドpWTT2145は、以下の供給源 からのDNAを含む: 1.プラスミドベクターのpUC119由来の部分中の大腸菌(Escherichia coli)DN A。 2.ノパリンシンターゼ遺伝子のポリアデニル化シグナル中のアグロバクテリ ウム チュメファシエンスノパリン株DNA。 3.CHSA遺伝子のプロモーター中のPetunia hybrida DNA。 プラスミドp7492は、1.36Kb Ph6 cDNA配列および260bpのNOS 3'配列に続く、 約800bpのCHSAプロモーター配列を有する。pCHSA-Ph6-Nos 3'遺伝子融合を、p74 92内のpUCを基礎とするプラスミドから、BglIIおよびEcoRIを用いる消化により 放出した。次いでゲル精製し、そして植物形質転換および選択のためにバイナリ ーベクター(WTT2161)のBamHIおよびEcoRI部位中に連結し、p7575を作成した。 B.形質転換:V26とM59系統との交配由来のマゼンタ色の花Ph6 F1ペチュニア 植物(174植物)を上記の構築物で形質転換した。バイナリーベクターp7575および p7524を、本明細書に参考として援用される、Napoliら、Plant Cell 2:279-289( 1990)中に記載のように、アグロバクテリウムのLBA 4404株を用いて、V26xM59ペ チュニア植物中に導入した。形質転換体 を、カナマイシンの存在下で根および徒長枝(shoot)を生育させるそれらの能力 に基づいて選択した。p7575で形質転換された8種の植物およびp7524で形質転換 された7種の植物を、サザンブロットにより分析し、そして移転遺伝子の1〜3 コピーを保持することを確認した。カナマイシン耐性マーカーのみを含みペチュ ニア配列を含まないバイナリーベクターpWTT2161で形質転換された植物(30)をコ ントロールとして用いた。 C.花色素表現型:いくつかのトランスジェニック植物は、表現型で肉眼で見 える変化を示した。この表現型変化は、以下に述べるように、花冠pHの増加の結 果として、花の色における、マゼンタ赤色から青色へのシフトにあった。青色は 、これらの植物ではFa対立遺伝子が存在するので、花の老化とともに退色した( 実施例III参照)。 センス抑制実験で一般に観察されるように、トランスジェニック植物の一画分 のみが表現型で変化を示した。より多くのセンス抑制植物が、p7575構築物を用 いてよりもp7524構築物を用いて得られた(20/94対1/80)。2種の構築物はいくぶ ん異なる表現型を生成した。p7575(CHS-A/Ph6)構築物で形質転換された改変植物 においては、花は均一な青色、または青色および赤色組織のキメラのいずれかで あった。2〜3日後、これら植物における優性な退色因子(fading factor)Faの 存在により青色は白色に退色した。p7524(35S/Ph6)構築物で形質転換されたセン ス抑制植物において新たに開いた花は、赤色、および白色または急速にしばしば 開花と同日のうちにに白色 に退色する淡い青色組織のいずれかの変化し得るパターンを与えた。再び、Fa因 子の存在が淡い青色から白色への退色を説明し得る。しかしこの退色は、Ph6変 異体植物またはp7575(CHS-A/Ph6)構築物で形質転換した植物よりかなり速く起こ るようであった。コントロールでは表現型変化は観察されなかった。 D.花冠pH. 花冠抽出物のpHを、本明細書に参考として援用されるVlamingら 、Theor. Appl. Genet. 66: 271-278(1983)に記載のように測定した(実施例III 参照)。21の形質転換体について、形質転換体あたり少なくとも3つの花を重複 して(in duplicates)アッセイした。両方の構築物について、Ph6遺伝子の抑制を 示した植物由来の花ホモジネートのpHは、同一構築物で形質転換した植物からの 抽出物のpHより約0.3pH単位高かったが、表現型に影響せず、即ち、コントロー ル植物に類似のマゼンタ色の花を有した。pHにおけるこの増加は、ph6変異によ り生成された大きさと同一の大きさであった。Chuckら、Plant Cell 5:371-378 (1993)。 VII.トマトにおけるPH6遺伝子の過剰発現 A.構築物:プラスミドは、35Sプロモーターの制御下にありそしてNOS遺伝子 由来の3'領域を有する、Ph6の完全長cDNAを含んで構築された。完全長のcDNAク ローン(2.2kb)は、2種の不完全cDNAクローン由来のフラグメント(インタクトの 5'末端を含む1つのcDNAクローンからの0.77-kb PvuII-SacIIフラ グメント、およびインタクトの3'末端を含む別のcDNAクローンからの1.4-Kb Sac II-XbaIフラグメント)を一緒にスプライシングすることによりアセンブルした。 完全長cDNAを、35S/cabLプロモーター/リーダーおよびNOS 3'末端を保有するpBS (Stratagene)を基礎とするプラスミド(Harpsterら、前述)中にクローン化し、プ ラスミドp7692を得た。35S/cabL/Ph6/NOS 3'構築物を含むEcoRI-HindIIIフラグ メントを次いでバイナリーベクターpWTT2161中にクローン化した。 B.形質転換.Ph6を含むプラスミドを用いたBaxter Early Bushトマトの子葉 (cotyledon)片の形質転換は以下のように実施した。コントロールはpWTT2161(ペ チュニアPh6配列のないバイナリー)である。すべての操作は滅菌条件下で行われ る。pWTT2161:Ph6プラスミドを含むアグロバクテリウムLBA4404の培養を、28℃ で、最小A培地(10.5g/l K2PO4、4.5g/l KH2PO4、1g/l (NH4)2SO4、0.5g/lクエ ン酸Na・2H2O、0.25g/l MgSO4・7H2O、2g/lグルコース)中24時間生育させる。発芽 培地(OMSに1%(W/V)スクロースおよび0.8%(W/V)TC寒天を添加)上の殺菌生育させ たL.esculentum苗の7〜8日令の子葉の真ん中のセクションから移植片を切除す る。OMSは、MS塩類およびFeEDTA(MurashigeおよびSkoog Physiol. Plant 15:473 -497,1962);B5ビタミン類(Gamborgら、Exp. Cell Res. 50:151-158, 1968); 3m M MESである。アグロバクテリウム培養を、2%(W/V)グルコース添加OMS中で、5 ×105/mlの最終濃度に希釈する。この移植片を20〜30分間アグロバクテリウム懸 濁液中 に浸し、そして同時培養培地(2%(W/V)スクロース、0.05mg/l IAA、1mg/lゼアチ ン(zeatin)、100Mアセトシリンゴン(acetosyringone)および0.8%TC寒天を添加し たOMS)上に、25℃で2日間置く。次いで移植片を再生培地(3%スクロース、0.05m g/l IAA、0.5mg/l ゼアチン、500mg/lカルベニシリン(carbenicillin)、200mg/l カナマイシンおよび0.8%TC寒天添加OMS)上に置き、そして25℃で8時間暗い期間 とともに高い光影響下で培養する。約10日後、カナマイシン耐性カルスが出現し 、そして次いで小さな徒長枝の芽が約3週間までに出現する。約5週間後、健康 なカルスおよび徒長枝を新鮮な再生培地に移し、そして約2週間以内に形質転換 徒長枝が現れる。この徒長枝を切除しそして発根培地(1%スクロース、500mg/l カルベニシリン、150mg/lカナマイシンおよび0.8%TC寒天添加OMS)に移す。この 培地で約6〜10日で首尾良く根を発達させる植物が形質転換体である。これらの 植物を、2週間の間、非選択的発根培地に移し、残存アグロバクテリウムについ てチェックし、次いで土壌に植える。 C.結果.形質転換体を、ジュースの増加した酸度について、pHおよび滴定酸 度の項目の両方についてコントロールと比較してスクリーニングする。非形質転 換トマトにおける通常の変動は、プラスマイナス0.1pH単位である。0.2pH単位ま たはそれ以上pHが低下した形質転換体を選ぶ。収集した種子の再び植えることに より子孫を得、そして増加した酸度の安定性/遺伝力を測定する。安定な子孫を 、増加した香味(flav or)の点および加工目的の安定性の点で有用である。 前述の発明は、理解を明瞭にする目的で詳細に記載したが、添付の請求項の範 囲内で特定の改変が実施され得ることが明らかであり得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドーナー,ユーゴー ケイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94596, ウォルナット クリーク,ブラックウッド ドライブ 2011 (72)発明者 コートネイ−ガッターソン,ニール アメリカ合衆国 カリフォルニア 94618, オークランド,ゴールデン ゲイト アベ ニュー 5169 (72)発明者 ケラー,ジャニス アメリカ合衆国 カリフォルニア 94546, カストロ バレイ,タングルウッド ドラ イブ 21423 (72)発明者 ニジャー,チャランジット エス. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94804, リッチモンド,クリントン アベニュー 2505 (72)発明者 ラルストーン,エドワード ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94523, プレザント ヒル,チョウサー ドライブ 52

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.Ph遺伝子由来の少なくとも約30ヌクレオチドのポリヌクレオチドを含む、 単離されたDNA構築物。 2.前記Ph遺伝子が液胞pHを調節するタンパク質をコードする遺伝子の発現を 制御する、請求項1に記載のDNA構築物。 3.前記Ph遺伝子がヘリックス−ループ−ヘリックス主要素を有するタンパク 質をコードする、請求項2に記載のDNA構築物。 4.前記Ph遺伝子がペチュニア由来である、請求項1に記載のDNA構築物。 5.前記Ph遺伝子がPh6である、請求項1に記載のDNA構築物。 6.前記ポリヌクレオチド配列が配列番号1由来の少なくとも約30ヌクレオチ ドの配列と実質的に同一である、請求項1に記載のDNA構築物。 7.前記ポリヌクレオチド配列が配列番号1と実質的に同一である、請求項1 に記載のDNA構築物。 8.前記ポリヌクレオチド配列が完全長のPh遺伝子である、請求項1に記載の DNA構築物。 9.前記ポリヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターをさらに 含む、請求項1に記載のDNA構築物。 10.前記ポリヌクレオチド配列が前記プロモーターにアンチセンス方向に連結 される、請求項9に記載のDNA構築物。 11.前記プロモーターが植物プロモーターである、請求項9に記載のDNA構築 物。 12.前記プロモーターが果実特異的なプロモーターである、請求項11に記載の DNA構築物。 13.前記プロモーターが花特異的なプロモーターである、請求項11に記載のDN A構築物。 14.遺伝子由来の少なくとも約30ヌクレオチドのポリヌクレオチド配列を含む DNA構築物であって、該遺伝子は、該遺伝子の変異形態を有する植物に、1つま たはそれ以上の以下の特徴を付与する、DNA構築物: 1)増加した液胞pH; 2)アントシアニン色素の改変、それによって青みがかった 色を有する花を生成する; 3)老化とともに退色する花色;および 4)野生型種子に比べより少ない色素を有するしわが寄ったまたは不規則形状の 種子。 15.前記Ph遺伝子がペチュニア由来のPh6である、請求項1から14のいずれか に記載のDNA構築物。 16.Ph遺伝子由来の少なくとも約30ヌクレオチドのポリヌクレオチド配列に作 動可能に連結された植物プロモーターを含む組換え発現カセットを含む、トラン スジェニック植物。 17.前記植物プロモーターが異種プロモーターである、請求項16に記載のトラ ンスジェニック植物。 18.前記ポリヌクレオチド配列がアンチセンス方向で前記プロモーターに連結 された、請求項16に記載のトランスジェニック植物。 19.前記植物がペチュニアである、請求項16に記載のトランスジェニック植物 。 20.前記Ph遺伝子が液胞pHに影響するタンパク質をコードする遺伝子の発現を 調節する、請求項16に記載のトランスジ ェニック植物。 21.前記Ph遺伝子がヘリックス−ループ−ヘリックス主要素を有するタンパク 質をコードする、請求項16に記載のトランスジェニック植物。 22.前記Ph遺伝子がペチュニア由来である、請求項16に記載のトランスジェニ ック植物。 23.前記Ph遺伝子がPh6である、請求項16に記載のトランスジェニック植物。 24.前記ポリヌクレオチド配列が配列番号1由来の少なくとも約30ヌクレオチ ドの配列と実質的に同一である、請求項16に記載のトランスジェニック植物。 25.植物における液胞pHを改変する方法であって、該方法は以下の工程を包含 する: 植物組織に、Ph遺伝子由来のポリヌクレオチド配列に作動可能に連結された植 物プロモーターを含む組換え発現カセットを導入する工程; 該植物組織を完全植物に再生する工程であって、それによって該再生された植 物が該ポリヌクレオチド配列を転写する工程;および 改変された液胞pHを有する植物を選択する工程。 26.前記植物組織が、ペチュニア、バラまたはトマト由来である、請求項25に 記載の方法。 27.前記組換え発現カセットがアグロバクテリウムを用いて前記植物組織に導 入される、請求項25に記載の方法。 28.前記ポリヌクレオチド配列が前記プロモーターにアンチセンス方向で連結 される、請求項25に記載の方法。 29.前記ポリヌクレオチド配列が前記プロモーターにセンス方向で連結される 、請求項25に記載の方法。 30.前記ポリヌクレオチド配列が配列番号1と実質的に同一である、請求項25 に記載の方法。 31.前記プロモーターが果実特異的なプロモーターである、請求項25に記載の 方法。 32.前記プロモーターが花特異的なプロモーターである、請求項25に記載の方 法。 33.植物からPh遺伝子を単離する方法であって、該方法は 単離されたPh遺伝子由来のポリヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドプロ ーブを用いて、該植物から調製されたDNAライブラリーをプローブする工程を包 含する。 34.前記DNAライブラリーがcDNAを含む、請求項33に記載の方法。 35.前記単離されたPh遺伝子がペチュニア由来のPh6である、請求項33に記載 の方法。 36.植物からPh遺伝子を単離する方法であって、該方法は以下の工程を包含す る: 植物をトランスポゾンを有するDNA構築物で形質転換する工程; 該植物を、該DNA構築物からのトランスポゾン切除およびPh遺伝子におけるト ランスポゾン挿入の結果である増加した液胞pHについてアッセイする工程; 増加した液胞pHを有する植物を選択する工程; および 該選択された植物からPh遺伝子を単離する工程。 37.前記トランスポゾンがAcトランスポゾンである、請求項36に記載の方法。 38.前記トランスポゾンが、ストレプトマイシン耐性遺伝子中に該遺伝子が作 動不能であるように挿入され、それによってトランスポゾンが該遺伝子から切除 された植物がストレプトマイシン上で生育する能力により同定される、請求項36 に記載の方法。
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