JPH094854A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JPH094854A
JPH094854A JP15588695A JP15588695A JPH094854A JP H094854 A JPH094854 A JP H094854A JP 15588695 A JP15588695 A JP 15588695A JP 15588695 A JP15588695 A JP 15588695A JP H094854 A JPH094854 A JP H094854A
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JP
Japan
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heating
environment
heating chamber
food
heated
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JP15588695A
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English (en)
Inventor
Shigeki Ueda
茂樹 植田
Tomomi Uchiyama
智美 内山
Yasuhiro Inada
育弘 稲田
Kazumi Hirai
和美 平井
Akiko Mori
章子 森
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Priority to AU61382/96A priority patent/AU6138296A/en
Priority to CN96194931A priority patent/CN1109850C/zh
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は多様な食品をすみやかに良好な品質
を維持しつつ、加熱調理する食品加熱調理方法に関する
ものであり、食品が置かれる環境を調整するという新し
い概念の導入で多様な食品を良好に加熱調理することを
目的とする。 【構成】 食品19を加熱室13内に収容し、この食品
19の加熱の進行に応じて蒸気発生器15を制御して加
熱室13内の温度と湿度を変化させ、加熱室環境を食品
19の近傍の環境と略一致するよう調整し、かつ食品1
9に照射するマイクロ波を制御する。 【効果】 食品と食品を取り巻く環境との間での熱や水
分の交換を原理上なくしてしまうことができ、多様な食
品を良好に加熱調理できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多様な食品をすみやかに
良好な品質を維持しつつ、加熱調理するマイクロ波を利
用した高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の食品加熱方法としては、特
公昭55−51541号公報に記載の食品解凍式調理炉
が知られていた。以下、その構成について図6を参照し
ながら説明する。図6に示すように、従来の食品解凍式
調理炉は密閉自在な炉1内の天井2に攪拌器3を備え、
その近くにマグネトロン照射部4が配設される。炉1内
には着脱自在な食品載置棚5を有し、その下方に食品A
を浸漬することもできる取外し可能な水、油等の液入皿
6が配され、さらにその下方にガス、電熱等の加熱器7
が設けられる。これらマグネトロン照射部4および液入
皿6と加熱器7の組み合わせにより、上方からはマグネ
トロン照射による加熱、下方からは沸騰水によるスチー
ム加熱を併用できるものである。
【0003】かかる構成により、冷凍食品の加熱に当た
っては、解凍の際に食品の細胞膜の破壊を生じる最大氷
結晶生成帯での停滞をなくし、ここをすみやかに通過さ
せることで旨味成分の流出が少なく、解凍むらもない均
一な解凍加熱が実現できる、との記載がある。最大氷結
晶生成帯を通過する際の解凍条件は、内部加熱のマグネ
トロン照射と水蒸気を発生せしめてスチーム加熱の併用
を献立種別に対応して選定する。また、この従来技術は
多様な冷凍食品の種類に対応してさまざまな加熱調理を
可能にし、例えば、液入皿に油を入れてフライやてんぷ
ら類の冷凍調理食品を直接オイル解凍したり、液入皿を
外して冷凍パックのままマグネトロン照射と加熱器によ
る熱風加熱(天井の攪拌器で熱風を攪拌する)とを併用
したりする構成が開示されている。さらに水蒸気が発生
するので冷凍パン、冷凍ケーキ類の解凍、醗酵焼き上げ
の全工程のパン、ケーキ加工器としても利用できる旨の
記載がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
さまざまな冷凍食品をスチームを発生させながらマイク
ロ波加熱すると、しゅうまいや肉まんなどの蒸し料理は
スチームから水分を吸収し、マイクロ波のみで加熱する
よりもふっくらと良好な仕上がりとなったが、焼成済み
の冷凍パンや油調済み冷凍てんぷらの解凍では蒸気が食
品の表面に付着するためべたついておいしさに欠ける。
また、蒸気の温度がかなり高いため(ほぼ100℃)、
食品の中央と表面での温度ムラができやすく、もともと
含水量の少ない冷凍パンの解凍などではパン生地を傷
め、香りや弾力を損ねたり、歯触りが悪くなったり、と
いう問題を生じた。
【0005】図7はこのような従来のマイクロ波加熱と
スチーム加熱との併用に基づく加熱室内の温度と食品温
度の時間推移を示す線図であるが、冷凍温度(−20
℃)からスタートした食品の温度は最大氷結晶生成帯
(−1〜−5℃)で大きなエネルギーを要するため、若
干の時間を経てここを通過する。食品が凍っている間は
マイクロ波はあまり効率良くは吸収されず、その代わり
食品内部への浸透は深く、また熱の伝導も速やかに行わ
れるため、食品内の温度は比較的均一である。前記した
従来技術には、スチームを併用することでここを早く通
過するよう構成することができる、との記載がある。
【0006】ところがこのゾーンを通過すると、食品内
部に溶けた部位とまだ凍ったままの部位が混在し、溶け
た部位は凍った部位の数倍〜数十倍もの誘電損失を示し
てマイクロ波を選択的に吸収し、著しい加熱ムラを生じ
る。また蒸気(100℃)が食品の表面にどんどん付着
し、食品のごく表層で盛んに熱交換するため、表面温度
が上昇しやすくなり、食品中央の平均的な温度が食べご
ろの適温に達した時には、表面は適温を大きく超えてし
まう。
【0007】適温は食品ごとに異なるが、蒸し料理のよ
うにそれが80℃を超え、しかも水分を吸収して膨化し
て仕上がるものは問題ないが、パンの適温は常温もしく
は体温より若干高い程度の温度であり、温度を上げ過ぎ
ればパン生地を傷め、香りや弾力を損ねたり、歯触りを
悪くする。てんぷらも60〜70℃が適温であり、熱く
しすぎると揚げ種が脱水し、水分を衣に奪われるためま
ずくなる。またパンもてんぷらも食品の表面がべたつい
てはならない。
【0008】要するに、従来の食品加熱方法では最大氷
結晶生成帯を如何にすみやかに通過させるかにのみ要点
が置かれ、献立種別に対応してマグネトロン照射とスチ
ーム加熱の併用を選定したり、液入皿に油を入れてオイ
ル解凍したり、液入皿を外してマグネトロン照射と加熱
器による熱風加熱とを併用したりする多様な加熱方法を
選択することによりこの課題の解決を図っているが、マ
グネトロン照射とスチーム加熱の併用を選定した際に最
大氷結晶生成帯を通過した後、すなわち解凍後の加熱調
理を如何に上手に仕上げるかの工夫に関しては何ら言及
していない。
【0009】本発明はこのような従来の課題の解消を図
るもので、食品が置かれる環境を調整するという新しい
概念の導入で冷凍食品のみならず多様な食品を良好に加
熱調理することを第1の目的とする。
【0010】また第2の目的は食品に応じて加熱中のマ
イクロ波出力を変化させ、食品の温まり方をも制御する
ことで、調整される加熱室の環境に食品を同化させ、適
温で加熱を終え水分の損失も少ない、理想に近い加熱調
理を実現しようとするものである。
【0011】本発明の第3の目的は加熱室の環境を直接
観測しながら、この結果をフィードバックすることで加
熱室の環境を確実に制御することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の目的を達
成するために、食品を収容する加熱室と、加熱室内の環
境を変化させる環境調整手段と、食品にマイクロ波を照
射するマイクロ波発生手段と、環境調整手段およびマイ
クロ波発生手段を制御する制御部とを備え、制御部は環
境調整手段を制御して加熱室内の環境を加熱の進行に応
じて被加熱物の近傍の環境と略一致するよう調整し、マ
イクロ波発生手段により被加熱物にマイクロ波を照射す
る構成とした。
【0013】また、環境調整手段は加熱室内の温度と湿
度とを変化させる手段を有する構成とした。
【0014】さらに加熱方法をコード化して入力する入
力手段と、入力されるコードに対応する加熱条件を記憶
する記憶手段とを有し、入力手段から入力された指令に
基づいて記憶手段を検索し、加熱室の環境が食品の加熱
の進行とともにあらかじめ定められた状態になるよう環
境調整手段を制御して加熱室内の環境を調整するよう構
成とした。
【0015】また、記憶手段には環境調整手段を制御す
るデータが時系列的にもしくはある数式で蓄えられ、制
御部はこの蓄えられた時系列データに則るかもしくはあ
る数式を演算して得た時系列データに則り、環境調整手
段を制御して加熱室の環境をあらかじめ定められた状態
になるよう制御する構成とした。
【0016】本発明は第2の目的を達成するために、制
御部が食品の加熱の進行に応じてマイクロ波発生手段へ
の給電を変化させる構成とした。
【0017】また、マイクロ波発生手段への給電の仕方
は、入力された加熱方法のコードに対応して記憶手段の
中に環境調整手段の制御のしかたとともに記憶する構成
とした。
【0018】コード化された加熱方法の一つとして入力
手段より被加熱物として冷凍された食品を加熱する指令
を入力し、記憶手段には加熱の前半にマイクロ波発生手
段への給電をある出力で行い、加熱の後半には環境調整
手段により加熱室の温度と湿度を上昇させるとともにマ
イクロ波発生手段への給電を前半よりは低減せしめるよ
う記憶させた構成とした。
【0019】本発明は第3の目的を達成するために、加
熱室の環境を検出する環境検出手段を有し、制御部はマ
イクロ波発生手段への給電を行いながら環境検出手段に
より加熱室内の環境を検出し、環境調整手段の作動を調
整する構成とした。
【0020】
【作用】本発明は上記した構成によって、入力手段より
入力された加熱方法に従い、記憶手段の中にあらかじめ
定められた加熱条件に則り、環境調整手段とマイクロ波
発生手段とを制御して加熱室内の環境を、加熱の進行に
応じて食品の近傍の環境と略一致するよう調整するの
で、食品と食品を取り巻く環境との間での熱や水分の交
換を原理上なくしてしまうことができ、適温で加熱を終
え水分の損失も少ない加熱調理を実現できる。
【0021】また、加熱室の環境を直接検出すること
で、あらかじめ定められた状態に確実に加熱室の環境を
調整することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0023】図2は本発明の食品加熱方法に係わる加熱
装置の外観図である。本体8の前面には扉体9が開閉自
在に軸支され、食品が収容される加熱室の開口を閉塞し
ている。操作盤10には入力手段である加熱指令キー1
1が配され、一桁あるいは数桁で入力されるコードが食
品の種類や分量、保存温度(冷凍かチルド保存か)、加
熱完了温度など、加熱法に影響を与える因子と対応づけ
されており、これを後述する制御部に指令する。本体の
右側面には給水タンク12が着脱自在に配設される。
【0024】図3は加熱室の正面断面図であり、加熱室
13にはマイクロ波を照射するマイクロ波発生手段であ
るマグネトロン14と、環境調整手段である蒸気発生器
15とが結合されている。蒸気発生器15はボイラ16
と超音波振動子を有する霧化器17、調温ヒータ18か
ら構成され、給水タンク12よりボイラ16に給水され
る水を霧化器17が細かな水滴にして放散させ、調温ヒ
ータ18がこの霧化された微小な水滴を加熱して所望の
温度に上昇せしめる。霧化器17の作動制御と調温ヒー
タ18の入力制御によって蒸気発生器15は所望の温
度、所望の湿度を備えた空気を作り出すことができる。
食品19は多数の小孔もしくはスリットを有する載置皿
20上に載置される。
【0025】図4は制御システム構成を示すブロック図
であり、制御部21は加熱指令キー11から入力された
加熱指令コードを解読し、記憶手段であるメモリ22か
ら指定された加熱条件を読み出す。加熱条件としては蒸
気発生器15の制御データ、すなわち霧化器17の作動
制御と調温ヒータ18の入力制御を示すデータと、マグ
ネトロン14への給電条件を示すデータとが記憶されて
いる。これらのデータは各々のブロックの時系列データ
的な制御値であってもよいし、ある数式であっても構わ
ない。数式の場合には、制御部21はこれを演算して時
系列データを得て、この時系列データに則り、霧化器1
7と調温ヒータ18、マグネトロン14への給電を制御
して、加熱の進行に応じて加熱室13内に導入される蒸
気の温度と湿度、食品の温度をあらかじめ定められたよ
うに制御する。
【0026】図1の図(a)は本発明における加熱中の
加熱室内の温度と食品温度を示す線図であり、図(b)
は加熱室内の湿度の推移を、図(c)ではマイクロ波出
力の状態をそれぞれ表している。図(a)において冷凍
温度(−20℃)からスタートした食品の温度は最大氷
結晶生成帯(−1〜−5℃)を若干の時間を経て通過す
る(時点A)。加熱の開始からこの時点Aまでは、食品
はマイクロ波をわずかしか吸収せず、また食品内部での
熱伝導も良好なので、図(c)に示すようにマイクロ波
出力は前半には全出力で凍結した食品に照射され、食品
が部分的に溶け始める後半には適宜低減される。この解
凍の期間は加熱室内の温度は室温かもしくは若干高めに
維持され、湿度も図(b)に示すように常湿もしくは若
干高めに調整される。すなわち、解凍は食品の凍結時に
は特に深くまで浸透するマイクロ波加熱に主に担わせ、
蒸気は抑制する。
【0027】次いで時点Aを過ぎると、溶けた部位と未
解凍の部位を混在したまま、食品は急激にマイクロ波を
吸収するようになる。既述したように溶けた部位(水
分)は凍った部位の数倍〜数十倍もの誘電損失を示すた
め、図(c)に示すようにマイクロ波出力は全出力の数
分の一にまで低減される。また、加熱室内の温度および
湿度は図(a)および図(b)に示すようにこの時点A
もしくはその近辺より上昇させていく。ただし加熱室内
の温度は加熱の進行につれて上昇する食品の温度と略一
致するよう制御される。ただ空気は熱容量が小さいの
で、食品がマイクロ波によりすみやかに加熱されるた
め、環境は図示したようにわずかに高めに制御すると効
率が良い。加熱指令キーから入力されるコードにより制
御部は食品の種類や分量、保存温度(冷凍かチルド保存
かなど)、加熱完了温度などに対応する蒸気発生器とマ
グネトロンの制御データをメモリを検索して読み出すこ
とができるので、これに基づいて刻々と制御を実行すれ
ばよい。
【0028】かかる制御により、食品と食品の周囲の環
境とはその差が微小となり、温度や湿度(水分)の交換
が極めて起こりにくくなる。すなわち、食品中央の平均
的な温度が適温に達した時、環境がほぼ同じ温度になっ
ているので、食品表層での熱交換も水分の移行も起こり
にくいのである。そのため、適温が常温もしくは体温よ
り若干高い程度のパンも、内外の温度差が少ないため、
パン生地が傷まず、冷凍直前の焼き立ての香りや弾力を
維持し、歯触り良く、出来たてを再生できる。
【0029】また、てんぷらは揚げ種が60〜70℃に
達した時、衣もほぼ同様の温度にすることができ、その
ために揚げ種は水分を衣に奪われることなく、ジューシ
ーなまま再生できる。
【0030】さらに、パンもてんぷらも食品の表面は加
熱直後はわずかに蒸気の影響でしっとりしているが、加
熱後に食卓に運ぶまでの数分の間にカラッと仕上がる。
実験を繰り返し行ったが、加熱後に数分経過すると環境
調整しないでマイクロ波のみで加熱したものよりもカラ
ッと仕上がった。これは定かではないが、環境調整され
た加熱室から取り出した途端に、食品は乾燥した低い温
度の室内に移動させられることで熱および水分を失うこ
とになり、この損失するわずかな水分をあらかじめ食品
の表面に与えておくことで、数分後により出来たてに近
づくのだと推定される。一方、マイクロ波のみの加熱で
は加熱後に時間が経過するほどに衣は水っぽくなってい
った。これは揚げ種の方が衣よりも温度が高く、揚げ種
の水分が衣に移行するため衣は水っぽくなり、揚げ種は
脱水が進むのであろう。
【0031】なお、本実施例ではセンサなどの検知手段
を設けず、入力手段より入力された加熱方法に従い、記
憶手段の中にあらかじめ定められた加熱条件に則り、加
熱を進める構成を示したが、加熱室の環境を計測し、蒸
気発生器への給電をフィードバックする検知手段を設け
ても良い。かかる検知手段としては温度検知手段や湿度
検知手段がある。
【0032】図5はかかる第2の実施例を示す加熱室の
正面断面図である。加熱室13には環境検知手段である
温度センサ23と、湿度センサ24が取りつけられてい
る。そして加熱室13内の温度と湿度を検出して、制御
部21へ入力する。制御部はかかるデータに基づいて加
熱室内の環境を正確に把握することができ、あらかじめ
定めた状態通りに制御できているのか、これからずれて
いるのかが判る。ずれていれば、蒸気発生器15への通
電を変化させて所定の環境に戻るよう制御すればよい。
【0033】なお、本実施例のように温度と湿度の両者
を直接検出すれば確実であるが、湿度の発生量は蒸気発
生器への通電入力でおおよそ把握することができるの
で、少なくとも加熱室の温度を検出することで、加熱室
の環境をおおよそ監視することができる。
【0034】また、加熱室内に電熱ヒータを備えた高周
波加熱装置においては、環境調整手段のうちの調温ヒー
タをかかる電熱ヒータに置換し、機能を複合させる構成
も考えられる。
【0035】蒸気発生器も本実施例に掲げたものに限定
されるものではなく、通常のボイラにシーズヒータを投
げ込んでも構わないし、ボイラの外側にロウづけ等で固
着してもよい。ただし、この場合、発生する蒸気の温度
を任意に制御するため、ヒータの一部はボイラ内の水位
より突出させ、発生した蒸気に独立したかたちで温度を
上昇させられる構成が好ましい。
【0036】本発明が適用可能な食品としては、既に記
載した冷凍パンや冷凍てんぷらの他に、複数の食材が一
つのパッケージの中に混在し、従来マイクロ波加熱だけ
では解凍や再加熱が難しかった弁当、最大氷結晶生成帯
を通過させ、冷蔵庫温度で停止させる冷蔵庫解凍などに
適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は下記の効果を奏する。
【0038】(1)加熱室内の環境を加熱の進行に応じ
て食品の近傍の環境と略一致するよう調整するので、食
品を食品を取り巻く環境に同化させ、少なくとも熱の交
換をなくしてしまうことができ、冷凍食品のみならず多
様な食品を良好に加熱調理できる。
【0039】(2)加熱室の環境として温度と湿度を調
整するので、食品と食品を取り巻く環境との間での熱や
水分の交換を原理上なくしてしまうことができる。
【0040】(3)加熱方法がコード化して入力され、
このコードに対応する加熱条件が記憶されており、また
環境を調整するデータが時系列的にもしくはある数式で
蓄えられ、この蓄えられた時系列データに則るかもしく
はある数式を演算して得た時系列データに則り、加熱室
の環境をあらかじめ定められた状態になるよう制御でき
るので、センサ等を用いなくとも加熱室の環境を指令さ
れた食品の加熱の進行に合わせてあらかじめ定められた
状態に制御できる。
【0041】(4)食品に応じて加熱中のマイクロ波出
力を変化させ、食品の温まり方をも制御することで、調
整される加熱室の環境に食品を同化させ、適温で加熱を
終え水分の損失も少ない、理想に近い加熱調理を実現で
きる。
【0042】(5)食品ごとのマイクロ波出力の制御の
しかたは蒸気発生器の制御データとともにメモリ内に記
憶されるので、センサ等を用いなくとも食品の加熱の進
行に合わせてマイクロ波出力を制御できる。
【0043】(6)冷凍食品を加熱する際、加熱の前半
をあるマイクロ波出力で加熱し、加熱の後半には加熱室
の温度と湿度を上昇させるとともにマイクロ波出力を前
半よりは低減せしめる構成なので、解凍時には食品の凍
結時には深くまで浸透するマイクロ波加熱に主に任せ、
蒸気を抑制し、加熱むらが出やすい後半の加熱調理では
逆にマイクロ波の効果を抑制し、蒸気によって食品を適
温に持ち上げることができる。
【0044】(7)加熱室の環境を直接観測できるよう
センサを設け、この結果をフィードバックすることであ
らかじめ定めた加熱室の環境をより確実に制御すること
ができる。
【0045】(8)加熱を終えて食されるまでの間に空
気中で失われるごくわずかな熱と水分をあらかじめ食品
の表層に余剰に付与しておくことができ、食べる瞬間に
より出来たてに近づけられる。てんぷらの衣はカラッと
仕上げ、パンの皮はパリッと再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例を示す高周波加熱装置
の加熱室内の温度と食品の加熱状態を示す線図 (b)同加熱室内の湿度を示す線図 (c)同マグネトロン出力の状態を示す線図
【図2】同加熱装置の外観図
【図3】同加熱室の正面断面図
【図4】同制御システムの構成を示すブロック図
【図5】本発明の他の実施例を示す高周波加熱装置の加
熱室の正面断面図
【図6】従来の食品解凍式調理炉の加熱室の正面断面図
【図7】同加熱室内の温度と食品の加熱状態を示す線図
【符号の説明】
11 加熱指令キー(入力手段) 13 加熱室 14 マグネトロン(マイクロ波発生手段) 15 蒸気発生器(環境調整手段) 21 制御部 23 温度センサ(環境検出手段) 24 湿度センサ(環境検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 11/00 7456−3K H05B 11/00 E (72)発明者 平井 和美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 森 章子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物を収容する加熱室と、前記加熱室
    内の環境を変化させる環境調整手段と、被加熱物にマイ
    クロ波を照射するマイクロ波発生手段と、前記環境調整
    手段およびマイクロ波発生手段を制御する制御部とを備
    え、前記制御部は前記環境調整手段を制御して前記加熱
    室内の環境を加熱の進行に応じて被加熱物の近傍の環境
    と略一致するよう調整し、前記マイクロ波発生手段によ
    り被加熱物にマイクロ波を照射する構成とした高周波加
    熱装置。
  2. 【請求項2】環境調整手段は加熱室内の温度と湿度とを
    変化させる手段を有する請求項1記載の高周波加熱装
    置。
  3. 【請求項3】加熱方法をコード化して入力する入力手段
    と、入力されるコードに対応する加熱条件を記憶する記
    憶手段とを有し、制御部は前記入力手段より入力された
    指令に基づいて前記記憶手段を検索し、加熱室の環境が
    被加熱物の加熱の進行とともにあらかじめ定められた状
    態になるよう環境調整手段を制御して加熱室内の環境を
    調整する構成とした請求項1もしくは請求項2記載の高
    周波加熱装置。
  4. 【請求項4】記憶手段には環境調整手段を制御するデー
    タが時系列的にもしくはある数式で蓄えられ、制御部は
    この蓄えられた時系列データに則るかもしくはある数式
    を演算して得た時系列データに則り、前記環境調整手段
    を制御して加熱室の環境をあらかじめ定められた状態に
    なるよう制御する構成とした請求項3記載の高周波加熱
    装置。
  5. 【請求項5】制御部は被加熱物の加熱の進行に応じてマ
    イクロ波発生手段への給電を変化させる構成とした請求
    項1もしくは請求項2記載の高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】加熱方法をコード化して入力する入力手段
    と、入力されるコードに対応する加熱条件を記憶する記
    憶手段とを有し、制御部は前記入力手段より入力された
    指令に基づいて前記記憶手段を検索し、マイクロ波発生
    手段への給電を変化させる構成とした請求項5記載の高
    周波加熱装置。
  7. 【請求項7】コード化された加熱方法の一つとして入力
    手段より被加熱物として冷凍された食品を加熱する指令
    を入力し、記憶手段には加熱の前半にマイクロ波発生手
    段への給電をある出力で行い、加熱の後半には環境調整
    手段により加熱室の温度と湿度を上昇させるとともに前
    記マイクロ波発生手段への給電を前半よりは低減せしめ
    るよう記憶させた構成とした請求項6記載の高周波加熱
    装置。
  8. 【請求項8】加熱室の環境を検出する環境検出手段を有
    し、制御部はマイクロ波発生手段への給電を行いながら
    前記環境検出手段により加熱室内の環境を検出し、環境
    調整手段の作動を調整する構成とした請求項1もしくは
    請求項2記載の高周波加熱装置。
  9. 【請求項9】被加熱物を加熱室内に収容し、この被加熱
    物の加熱の進行に応じて加熱室内の環境を変化させて被
    加熱物の近傍の環境と略一致させ、かつ被加熱物に照射
    するマイクロ波を制御する構成とした高周波加熱装置。
JP15588695A 1995-06-22 1995-06-22 高周波加熱装置 Pending JPH094854A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102959944A (zh) * 2010-07-26 2013-03-06 柯达公司 自动的数码相机摄影模式选择

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