JPH0947281A - 微生物資源スクリーニング装置及びそれを利用した微生物の生理的性質選別確定システム。 - Google Patents
微生物資源スクリーニング装置及びそれを利用した微生物の生理的性質選別確定システム。Info
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- JPH0947281A JPH0947281A JP18912294A JP18912294A JPH0947281A JP H0947281 A JPH0947281 A JP H0947281A JP 18912294 A JP18912294 A JP 18912294A JP 18912294 A JP18912294 A JP 18912294A JP H0947281 A JPH0947281 A JP H0947281A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 土壌微生物のスクリ−ニングに当たって必要
な各種動作を自動化するとともに、菌株やデ−タの管理
を完全に行って、信頼性を高めた微生物資源スクリ−ニ
ング装置の提供。 【構成】 コロニ−の位置検出を行なう画像処理装置
と、回転動作機構と、上下動作機構を有しワ−クの搬送
を行なうエレベ−タ部と、ロボット操作により釣菌およ
び植菌位置を決めながら釣菌および植菌を行なう釣菌/
植菌部と、ワ−クの移動運搬を行なうワ−ク搬送部と、
ワ−クの蓋の開閉を制御するフタ開閉部と、液体倍地の
分注を行なう液体分注部と、運転モ−ド指示等の制御動
作を行なうホストコンピュ−タ部とを備え、微生物資源
スクリ−ニングを自動的に行うものである。
な各種動作を自動化するとともに、菌株やデ−タの管理
を完全に行って、信頼性を高めた微生物資源スクリ−ニ
ング装置の提供。 【構成】 コロニ−の位置検出を行なう画像処理装置
と、回転動作機構と、上下動作機構を有しワ−クの搬送
を行なうエレベ−タ部と、ロボット操作により釣菌およ
び植菌位置を決めながら釣菌および植菌を行なう釣菌/
植菌部と、ワ−クの移動運搬を行なうワ−ク搬送部と、
ワ−クの蓋の開閉を制御するフタ開閉部と、液体倍地の
分注を行なう液体分注部と、運転モ−ド指示等の制御動
作を行なうホストコンピュ−タ部とを備え、微生物資源
スクリ−ニングを自動的に行うものである。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、微生物資源スクリーニ
ング装置、特に微生物資源のスクリーニング作業をトー
タルして自動的に行なうことができる微生物資源スクリ
ーニング装置に関するものである。また、この発明は、
微生物資源スクリ−ニング装置を用いて、得られる分離
コロニ−から特定の生理的性質を有する微生物を選別す
るシステムに関するものである。
ング装置、特に微生物資源のスクリーニング作業をトー
タルして自動的に行なうことができる微生物資源スクリ
ーニング装置に関するものである。また、この発明は、
微生物資源スクリ−ニング装置を用いて、得られる分離
コロニ−から特定の生理的性質を有する微生物を選別す
るシステムに関するものである。
【従来の技術】バイオテクノロジ−の発達に伴い、我が
国の製薬企業はめざましい発展をとげており、より良い
薬の開発のための地道な努力が続けられている。このよ
うな新薬開発を行うには、土壌微生物を探索することが
重要な役割をはたすが、この探索は、土壌採取、菌株分
離、培養という多くの過程を含む微生物資源のスクリ−
ニング作業を経て行われる。そして、土壌微生物の探索
を行ってもすぐに良い結果が得られるというものではな
く、数万〜数10万、ときには100万回程の探索をし
て1つの新しい有用物質生産菌株が発見されればよいと
されている。しかも、このような土壌微生物の探索は、
ほとんど調べ尽くされた感があり、今日では、新たな生
理的特性を有する微生物のスクリ−ニングが行なわれて
いる。
国の製薬企業はめざましい発展をとげており、より良い
薬の開発のための地道な努力が続けられている。このよ
うな新薬開発を行うには、土壌微生物を探索することが
重要な役割をはたすが、この探索は、土壌採取、菌株分
離、培養という多くの過程を含む微生物資源のスクリ−
ニング作業を経て行われる。そして、土壌微生物の探索
を行ってもすぐに良い結果が得られるというものではな
く、数万〜数10万、ときには100万回程の探索をし
て1つの新しい有用物質生産菌株が発見されればよいと
されている。しかも、このような土壌微生物の探索は、
ほとんど調べ尽くされた感があり、今日では、新たな生
理的特性を有する微生物のスクリ−ニングが行なわれて
いる。
【発明が解決しようとする課題】このような微生物資源
スクリ−ニングの作業においては、たとえばコロニ−を
選別して釣菌する作業、液体培地への植菌作業、あるい
は寒天および液体培地への分注作業などは研究者の手作
業で行なわれており、スクリ−ニングに時間がかかり、
また、菌種や菌種を植えたコロニ−の管理、およびその
デ−タの管理が複雑となって管理しきれなくなったりす
る問題点を有していた。そこで、本願発明者らは、土壌
微生物のスクリ−ニングに当たって必要な各種動作を自
動化するとともに、菌株やデ−タの管理を完全に行っ
て、信頼性を高めた微生物資源スクリ−ニング装置を提
供せんとするものである。
スクリ−ニングの作業においては、たとえばコロニ−を
選別して釣菌する作業、液体培地への植菌作業、あるい
は寒天および液体培地への分注作業などは研究者の手作
業で行なわれており、スクリ−ニングに時間がかかり、
また、菌種や菌種を植えたコロニ−の管理、およびその
デ−タの管理が複雑となって管理しきれなくなったりす
る問題点を有していた。そこで、本願発明者らは、土壌
微生物のスクリ−ニングに当たって必要な各種動作を自
動化するとともに、菌株やデ−タの管理を完全に行っ
て、信頼性を高めた微生物資源スクリ−ニング装置を提
供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、コロニ−の位置検出を行なう画像処理装
置と、回転動作機構と、上下動作機構を有しワ−クの搬
送を行なうエレベ−タ部と、ロボット操作により釣菌お
よび植菌位置を決めながら釣菌および植菌を行なう釣菌
/植菌部と、ワ−クの移動運搬を行なうワ−ク搬送部
と、ワ−クの蓋の開閉を制御するフタ開閉部と、液体倍
地の分注を行なう液体分注部と、運転モ−ド指示等の制
御動作を行なうホストコンピュ−タ部とを備えた微生物
資源スクリ−ニング装置を本旨とする。また、この発明
は、4×6の24ウェルプレート(以下24ウェルとい
う。)を用いて、この24ウェルの培地設定装置と、こ
の設定された培地に関して、24ウェルを画像として取
り込む画像取込装置と、取り込まれた画像から生育状態
判定のため培地との比較のため補正を行なう画像補正装
置と、その補正された結果を2値デ−タにする2値化装
置と、2値化されたデ−タが所定の値以上であるか、ま
たは、以下であるか、さらには、それらのいずれとも言
い難いものであるかと判定する生育判定装置と、前記生
育判定装置の結果に基づき、生育ありの判定結果、生育
なしの判定結果およびそれらのいずれにも属さない不定
の判定結果について所定のフラグを書込むフラグ書込み
装置と、前記フラグ書込み結果に基づいて生育フラグ統
計表を作成する生育フラグ統計表作成装置と、この作成
された生育フラグ統計表を画面に表示する表示装置とか
らなり、分離コロニ−の生理的諸特性(例えば、炭素源
資化パタ−ン等)を表示させるものである。
成するために、コロニ−の位置検出を行なう画像処理装
置と、回転動作機構と、上下動作機構を有しワ−クの搬
送を行なうエレベ−タ部と、ロボット操作により釣菌お
よび植菌位置を決めながら釣菌および植菌を行なう釣菌
/植菌部と、ワ−クの移動運搬を行なうワ−ク搬送部
と、ワ−クの蓋の開閉を制御するフタ開閉部と、液体倍
地の分注を行なう液体分注部と、運転モ−ド指示等の制
御動作を行なうホストコンピュ−タ部とを備えた微生物
資源スクリ−ニング装置を本旨とする。また、この発明
は、4×6の24ウェルプレート(以下24ウェルとい
う。)を用いて、この24ウェルの培地設定装置と、こ
の設定された培地に関して、24ウェルを画像として取
り込む画像取込装置と、取り込まれた画像から生育状態
判定のため培地との比較のため補正を行なう画像補正装
置と、その補正された結果を2値デ−タにする2値化装
置と、2値化されたデ−タが所定の値以上であるか、ま
たは、以下であるか、さらには、それらのいずれとも言
い難いものであるかと判定する生育判定装置と、前記生
育判定装置の結果に基づき、生育ありの判定結果、生育
なしの判定結果およびそれらのいずれにも属さない不定
の判定結果について所定のフラグを書込むフラグ書込み
装置と、前記フラグ書込み結果に基づいて生育フラグ統
計表を作成する生育フラグ統計表作成装置と、この作成
された生育フラグ統計表を画面に表示する表示装置とか
らなり、分離コロニ−の生理的諸特性(例えば、炭素源
資化パタ−ン等)を表示させるものである。
【作用】この発明は、上記構成により、ワ−クとして搬
送されてきた丸シャ−レ、24ウェルあるいはボトルを
画像処理装置により認識し、さらに、ロボットによって
釣菌/植菌を行ない、また、同時に2種類以上の液体培
地の分注を行なう。さらに、シャ−レ、24ウェル、ボ
トルに格納されている各ワ−クは、バ−コ−ドラベルで
管理され、このバ−コ−ドデ−タは、ホストコンピュ−
タによって管理されるとともに、このホストコンピュ−
タの処理によって、装置の動作状態をオンラインのモニ
タで監視することができる。また、この発明は、ワ−ク
として搬送されてきたシャ−レ、24ウェルあるいはボ
トルを画像処理装置により認識し、さらに、ロボットに
よって釣菌/植菌を行ない、また、同時に2種類以上の
液体培地の自動分注を行ない、その後、所定の培養過程
を経た後、上記の画像処理装置により24ウェルに釣菌
/植菌された菌の生育状態を判定する。そして、判定し
た菌の生育状態を示すフラグをつける。しかる後、その
フラグに基づいて、生育フラグ統計表を自動的に作成
し、これを画面に表示して、その分離コロニ−の生理的
諸特性(例えば、炭素源資化パタ−ン等)を認識する。
送されてきた丸シャ−レ、24ウェルあるいはボトルを
画像処理装置により認識し、さらに、ロボットによって
釣菌/植菌を行ない、また、同時に2種類以上の液体培
地の分注を行なう。さらに、シャ−レ、24ウェル、ボ
トルに格納されている各ワ−クは、バ−コ−ドラベルで
管理され、このバ−コ−ドデ−タは、ホストコンピュ−
タによって管理されるとともに、このホストコンピュ−
タの処理によって、装置の動作状態をオンラインのモニ
タで監視することができる。また、この発明は、ワ−ク
として搬送されてきたシャ−レ、24ウェルあるいはボ
トルを画像処理装置により認識し、さらに、ロボットに
よって釣菌/植菌を行ない、また、同時に2種類以上の
液体培地の自動分注を行ない、その後、所定の培養過程
を経た後、上記の画像処理装置により24ウェルに釣菌
/植菌された菌の生育状態を判定する。そして、判定し
た菌の生育状態を示すフラグをつける。しかる後、その
フラグに基づいて、生育フラグ統計表を自動的に作成
し、これを画面に表示して、その分離コロニ−の生理的
諸特性(例えば、炭素源資化パタ−ン等)を認識する。
(実施例1)以下、本発明の一実施例について、図面を
参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例におけ
る微生物資源スクリーニング装置の機能ブロック図であ
る。この図において、符号1は対象コロニーの位置検出
を行なう画像処理装置、2は丸型シャーレ、24ウェ
ル、ボトル等の各ワークの搬送を回転動作機構と上下動
作により行なうエレベータ部、3はロボット操作により
位置決めを行ないながら釣菌作業と植菌作業を行なう釣
菌/植菌部、4は各ワークの搬送及び搬出動作を行なう
ワーク搬送部、5はワークのフタ開閉を、真空弁を用い
て制御するフタ開閉部、6は前記ロボットに取り付けた
分注ノズルを用いて液体培地の分注動作を行なう液体分
注部、7はロボットを併用して寒天培地の分注動作を行
なう寒天分注部、8は装置の運転、警報等を管理するメ
ンテナンス部、9は微生物資源のデータ管理、ワークに
取り付けるバーコードラベルの発行、運転モード指示、
リアルタイムモニタ等システムを総合的に管理するホス
トコンピュータ部、10は作業エリアの環境管理、設備
等を管理するシステム部、11は前記各機能部に接続さ
れ、これらの機能部間の動作手順を管理するシーケンサ
である。画像処理装置1は釣菌或いは分注を行なう位置
を定めるX、Y軸座標を検出するX、Y軸座標検出部2
1と、装置内の照明をオン、オフ制御する照明オン/オ
フ部22とを備えている。エレベータ部2は、釣菌作業
のための昇降動作を行なう釣菌系エレベータ23と、分
注作業のための昇降動作を行なう分注系エレベータ24
と、釣菌系エレベータ23の動作をコントロールする第
1のコントローラ25と、分注系エレベータ24の動作
をコントロールする第2のコントローラ26と、釣菌お
よび分注用テーブルを回転運動させるテーブル回転部2
7と、各エレベータ23、24の停止位置を規定するオ
ーバーラン防止部28と、テーブルの位置を決定するテ
ーブル位置決め部29と、トレイ搬出部30と、ラック
を把持するラック掴み部31とを備えている。釣菌/植
菌部3はX軸、Y軸の位置決めを行なう2軸ロボットを
用いており、また、この釣菌/植菌部3は前記ロボット
の動作を制御するロボットコントローラと、ロボットの
ヘッドを回転動作させるヘッド回転部33と、釣菌に用
いるピンセットの先端を開閉するピンセット開閉部34
と、ヒータ移動部35と、ヒータをスイッチオンおよび
オフさせるヒータオン/オフ部36と、ヒータによる加
熱温度を検知する温度センサー37とを備えている。ワ
ーク搬送部4は、Y軸テーブルの位置決めを行なうため
にロボットの動作を制御するロボットコントローラ38
と、中間テーブル39と、ラックの位置を決定するラッ
ク位置決め部40と、トレイの位置を決定するトレイ位
置決め部41と、トレイ送り用搬送部42と、トレイ戻
し用搬送部43とを備えている。フタ開閉部5は、フタ
を前後に開閉動作させるフタ前後開閉部45と、フタを
ワークから離脱させるフタ離脱部46と、フタを開閉ま
たは離脱動作させるためにこのフタを吸着させるフタ吸
着部47と、フタ吸着部47にフタが吸着されたことを
確認する吸着確認部48とを備えている。液体分注部6
は、マグネチックスターラー49と、液体培地への分注
動作を行なうベリスタポンプ50とを有し、また寒天分
注部7は、恒温水槽オン/オフ部51と、寒天培地への
分注動作を行なうベリスタポンプ52とを有している。
これら液体分注部6および寒天分注部7にはそれぞれ第
1の分注器53および第2の分注器54とが隣接して設
けられている一方、これら第1および第2の分注器5
3、54間で分注動作を切り換える切換器55が設けら
れている。メンテナンス部8は、システムの異常を報知
する警報部56と、装置の運転内容を表示する表示部5
7と、装置に動作指示を入力するキー操作部58と、シ
ステムの異常を検出する異常検出部59と、装置の運転
等の操作を遂行するマニアル操作部60とを備えてい
る。ホストコンピュータ9は、コンピュータにデータや
コマンドを入力するキーボード61と、処理内容を表示
するディスプレイ62と、データ処理に必要な各種デー
タが格納される記憶部63と、処理結果をハードコーピ
ーとして出力するシリアルプリンタ64と、バーコード
データを出力するバーコードプリンタ65とを有してお
り、またこれらの機能部とは別にバーコードリーダ67
が設けられており、このバーコードリーダからのバーコ
ードデータを判読する機能も有する。システム部10は
作業エリアの環境管理等を行なうために、蛍光灯68、
殺菌灯69、サイレントコンプレッサ70、陽圧ブース
71、ドアチェック部72、真空ポンプ73を有してい
る。図2にはホストコンピュータ9のソフトウェア構成
を示す。このソフトウェアは、システムメニュー80と
して釣菌および分注作業を自動運転する自動運転メニュ
ー81と、バーコードラベルの発行を行なうバッチメニ
ュー82と、菌の基本情報管理を行なうマスタメンテナ
ンス83と、管理データの印字を行なう印字処理84
と、シーケンサとの通信を管理する通信モジュール85
とを含んでいる。自動運転メニューには、シャーレから
24ウェルへの植菌を行なうシャーレ/トレイ釣菌モー
ド86と、24ウェルトレイからボトルへの植菌を行な
うトレイ/ボトル釣菌モード87と、寒天培地を24ウ
ェルに分注する寒天培地分注モード88と、液体培地を
ボトルに分注する液体培地分注モード89とを含み、そ
れぞれのモードは、オンラインモニタ90、91、9
2、93を含んでいる。バッチメニュー82は自動ラベ
ル発行94を含む。また、マスタメンテナンス83はタ
イプ1、タイプ2、タイプ3のファイルを含み、印字処
理84もまた前記タイプ1〜3に対応してデータ管理
1、データ管理2、データ管理3を含んでいる。通信モ
ジュール85はデータや命令コマンド等の情報交換を行
なうためにファイルアクセス95を含む。かかる構成を
有する微生物資源スクリーニング装置の動作について以
下説明する。図3はこの実施例に係る微生物資源スクリ
ーニング装置の運転モードの概要を示す。ここに示され
た各運転モードは、先に説明したソフトウェアによって
実行されるもので、運転メニュー100としては、シャ
ーレから24ウェルへの釣菌を行なうシャーレ/トレイ
釣菌モード101と、24ウェルからボトルへの釣菌を
行なうトレイ/ボトル釣菌モード102と、寒天培地を
24ウェルに分注する寒天培地分注モード103と、液
体培地をボトルに分注する液体培地分注モード104と
を含む。またその他の運転メニューとして、装置の異常
を検知する異常監視モード105と、情報テーブルの維
持管理を行なう情報テーブルメンテナンス動作106
と、処理内容をディスプレイ表示する表示出力動作10
7と、この実施例の装置全体の管理を行なうシステム管
理動作108と、装置の動作チェックを行なうテストモ
ード109と、バーコード印字および読み取り動作をコ
ントロールするバーコード制御モード110と、通信管
理を行なう通信モジュール111とを含む。シャーレ/
トレイ釣菌モード101は、エレベータの動作を制御す
るエレベータコントロールAと、このエレベータコント
ロールAと同様な動作であるエレベータコントロールB
と、24ウェルに植え付けられる菌であるワークの運搬
をコントロールするワーク搬送制御動作112と、釣
菌、或いは植菌のために真空弁によるワークのフタ開閉
をコントロールする蓋取り/蓋閉め制御動作113と、
対象コロニーの位置検出を行なう画像処理動作114
と、釣菌動作をコントロールする釣菌制御動作115
と、植菌動作をコントロールする植菌制御動作116と
を含む。トレイ/ボトル釣菌モード102もまた、前記
シャーレ/トレイ釣菌モード101におけると同様、エ
レベータの動作を制御するエレベータコントロールA
と、このエレベータコントロールAと同様な動作である
エレベータコントロールBと、24ウェルプレートに植
え付けられる菌であるワークの運搬をコントロールする
ワーク搬送制御動作117と、釣菌、或いは植菌のため
に真空弁によるワークのフタ開閉をコントロールする蓋
取り/蓋閉め制御動作118と、対象コロニーの位置検
出を行なう画像処理動作119と、釣菌動作をコントロ
ールする釣菌制御動作120と、植菌動作をコントロー
ルする植菌制御動作121とを含む。寒天培地分注モー
ド103はエレベータコントロールBと、ワーク搬送制
御動作122と、蓋取り/蓋閉め制御動作123と、寒
天培地分注制御動作124とを含む。また、液体培地分
注モード104はエレベータコントロールBと、ワーク
搬送制御動作125と、蓋取り/蓋閉め制御動作126
と、液体培地分注制御動作127とを含む。図4には、
上に述べた動作メニューより、起動後のフローチャート
を示す。この実施例に係る微生物資源スクリーニング装
置によるスクリーニング動作がスタートすると、処理ス
テップ(以下単にステップという)ST1において、シ
ステムメニューがホストコンピュータ9のディスプレイ
62に表示される。ここでキーボード61を通してメニ
ューセレクト信号が入力されると(ステップST2)、
自動運転するか否かをチェックし(ステップST3)、
自動運転ではないと判断されれば次にバッチメニューに
入るか否かをチェックする(ステップST4)。ここに
おいてバッチメニューは実行しないと判断されれば、次
にマスタファイルメンテナンス動作を実行するか否かを
チェックし(ステップST5)、マスタファイルメンテ
ナンス動作を実行しないと判断されればステップST6
において印字処理を実行するか否かをチェックし、この
印字処理を実行しないと判断されれば再びステップST
2に戻ってメニューセレクトを待つ。ステップST3に
おいて自動運転をすると判断されたときは、ステップS
T7に移行して自動運転動作がシャーレ/トレイ釣菌モ
ードであるか否かをチェックし、この動作モードであれ
ばステップST8においてシャーレ/トレイ釣菌モード
用の情報テーブルをセットする。一方、ステップST7
においてシャーレ/トレイ釣菌モードでなければステッ
プST9においてトレイ/ボトル釣菌モードであるか否
かをチェックし、この動作モードであればステップST
10においてトレイ/ボトル釣菌モード用の情報テーブ
ルをセットする。一方、ステップST9においてトレイ
/ボトル釣菌モードでなければステップST11におい
て寒天培地分注モードであるか否かをチェックし、この
動作モードであればステップST12において寒天培地
分注モード用の情報テーブルをセットする。一方、ステ
ップST11において寒天培地分注モードでなければス
テップST13において液体培地分注モードであるか否
かをチェックし、この動作モードであればステップST
14において液体培地分注モード用の情報テーブルをセ
ットする。一方、ステップST7において液体培地分注
モードでなければステップST15において自動運転を
終了するか否かをチェックし、終了であればステップS
T1のシステムメニュー表示に戻る一方、自動運転終了
でなければステップST7に戻って自動運転項目の検索
判断を行なう。ステップST8、ST10、ST12、
およびST14においてそれぞれの自動運転モード用の
情報テーブルがセットされると、次にステップST16
においてシーケンサ11の初期化が行なわれ、次いでス
テップST17において情報テーブルへの書き込みが行
なわれる。次にステップST18においてデータファイ
ルの初期化が行なわれるとともに、ステップST19に
おいてはシーケンサ11が起動される。するとステップ
ST20においてオンラインモニタが起動し、さらにシ
ーケンサ監視ルーチンが起動する(ステップST2
1)。このシーケンサ監視ルーチンが起動すると、次に
通信モジュールが起動して(ステップST22)、各機
能部間でデータの送受信が可能になる。するとホストコ
ンピュータ9はステップST23においてデータ受信が
あったか否かをチェックし、データ受信がなければ再び
ステップST22の処理に戻る一方、データ受信があれ
ば受信データの中にエラー情報があるか否かをチェック
する。このエラー情報の有無のチェックにおいてエラー
情報有りと判断された場合は、ステップST25におい
てエラーコマンドの解析が行なわれ、続くステップST
26においてエラー情報がセットされ、さらにステップ
ST27においてそのエラー情報が表示プログラム57
の作動によってディスプレイ62に表示される。次にス
テップST28に移行して再起動解析ルーチンが起動
し、ここでキー入力がなされるとステップST29にお
いて受信データ中に接続コマンドがあるか否かをチェッ
クする。そして、接続コマンドがあればステップST3
0においてエラー情報ファイルバックアップ処理が行な
われ、次いでステップST31においてシーケンサに再
起動をかけた後ステップST22の処理動作に戻る。一
方、ステップST29において接続コマンドがないと判
断された場合は、ステップST32においてエラー解析
動作終了か否かをチェックし、終了でなければステップ
ST25の処理に戻る一方、終了であると判断されれば
ステップST1の最初の処理に戻る。また、先のステッ
プST24のエラー情報有無のチェック動作においてエ
ラー情報無しと判断された場合はステップST33にお
いて受信したデータが通信動作終了コマンドであるか否
かをチェックし、終了コマンドであればステップST3
4においてオンラインモニタ画面を更新し、次いでステ
ップST35においてキー入力を解析するプログラムが
起動する。そして、ステップST36において入力デー
タがメニュー分岐コマンドであるか否かをチェックし、
メニュー分岐コマンドでなければ再度ステップST34
の処理に戻る一方、メニュー分岐コマンドであると判断
されればステップST1の最初の処理に戻る。他方、ス
テップST33のチェック動作において受信データが通
信終了コマンドでないと判断された場合はステップST
37においてオンラインモニタ画面を更新し、次いでス
テップST38においてデータファイルを更新する。さ
らにステップST39においてデータが中断コマンドで
あるか否かをチェックし、中断コマンドであればステッ
プST40においてシーケンサの停止処理を行ない、そ
の後ステップST25に移行してエラーコマンド解析の
処理を実行する。ステップST39において中断コマン
ドでないと判断された場合はステップST22に移行し
て通信モジュール起動の処理を実行する。以上がこの実
施例の微生物資源スクリーニング装置における自動スク
リーニング動作である。このスクリーニング装置では、
前記自動スクリーニングどうさに加えてデータの分類管
理のためのバッチ処理等の動作も行なうことができるよ
うになっているため、これらの動作についても説明す
る。図4のフローチャートにおいて、ステップST3の
チェック動作で自動運転でないと判断された場合は、ス
テップST4においてバッチメニュー呼び出しか否かを
チェックし、バッチメニューの呼び出しであればステッ
プST41においてバッチメニューの表示が行なわれ、
続くステップST42においてラベル印字情報がキーボ
ード61を通して入力されると、ステップST43にお
いてラベル印字が起動される。次にステップST44に
おいては、バッチ処理中断か否かをチェックし、中断で
あればステップST46において再起動解除ルーチンを
実行させてステップST43の処理に戻る一方、中断で
なければステップST45においてバッチ処理が終了化
否かをチェックし、終了であればステップST1の最初
の処理に戻る。また終了でなければ、ステップST41
の処理に移行してバッチメニューの表示動作を行なう。
また、ステップST5において、マスタファイルメンテ
ナンス処理であると判断された場合は、キー入力を待っ
てステップST47においてマスタファイルセレクト動
作を行なう。この動作では、ステップST48において
マスタファイルはタイプ1のものであるか否かをチェッ
クし、タイプ1のものであればステップST49におい
てタイプ1のマスタファイルをセレクトし、タイプ1の
ものでないと判断されれば、ステップST50において
マスタファイルはタイプ2のものであるか否かをチェッ
クし、タイプ2のものであればステップST51におい
てタイプ2のマスタファイルをセレクトし、タイプ2の
ものでないと判断されれば、ステップST52において
マスタファイルはタイプ3のものであるか否かをチェッ
クし、タイプ3のものであればステップST53におい
てタイプ3のマスタファイルをセレクトする。そしてタ
イプ1、タイプ2、またはタイプ3のいずれかのファイ
ルのセレクトが行なわれると、ステップST54におい
てマスタファイルメンテナンスの動作を継続するか否か
をチェックし、継続するということであればステップS
T47の処理に戻る一方、継続しないと判断された場合
はステップST1の最初の処理に戻る。また、ステップ
ST52においてタイプ3のものでないと判断されれ
ば、ステップST55においてマスタファイルメンテナ
ンス動作を終了するか否かをチェックし、終了する場合
はステップST1の最初の動作に戻る一方、終了しない
と判断された場合はステップST47の処理に戻る。次
に、ステップST6において印字処理であると判断され
た場合は、キー入力を待ってステップST56において
印字タイプセレクト動作を行なう。この動作では、ステ
ップST57において印字される内容はデータ管理表1
のものであるか否かをチェックし、データ管理表1のも
のであればステップST58においてデータ管理表1を
印字し、データ管理表1のものでないと判断されれば、
ステップST59において印字される内容はデータ管理
表2のものであるか否かをチェックし、データ管理表2
のものであればステップST60においてデータ管理表
2を印字し、データ管理表2のものでないと判断されれ
ば、ステップST61において印字される内容はデータ
管理表3のものであるか否かをチェックし、データ管理
表3のものであればステップST62においてデータ管
理表3を印字する。そしてデータ管理表1、データ管理
表2、またはデータ管理表3のいずれかの得た管理表の
印字が行なわれると、ステップST63において印字処
理の動作を継続するか否かをチェックし、継続するとい
うことであればステップST56の処理に戻る一方、継
続しないと判断された場合はステップST1の最初の処
理に戻る。また、ステップST61においてデータ管理
表3のものでないと判断されれば、ステップST64に
おいて印字処理動作を終了するか否かをチェックし、終
了する場合はステップST1の最初の動作に戻る一方、
終了しないと判断された場合はステップST56の処理
に戻る。 (実施例2)次に、本実施例の微生物資源スクリ−ニン
グ装置を用いて、新しい炭素資化性パタ−ンを示す菌株
を分離する方法について説明する。これは、既知の菌株
が、新たな生理的特性、例えば、糖に対する資化性パタ
−ン(炭素源資化性パタ−ン)を有することが分かれ
ば、その菌株は、新たな生理的特性を有すると見ること
ができ、それは、新たな薬品の開発の可能性につなが
る。このような新たな生理的特性を調べるためには、膨
大な量の試験をしなければならないため、上記実施例に
掲げた微生物資源スクリ−ニング装置を使用すること
は、省力化等に、特に大きな効用が見いだされる。この
ため、本実施例においては、最初に、24ウェルに4種
類の糖培地を準備した。この24ウェルの4列の穴に、
前記4種類の糖培地を装填し、ここに、別途丸シャ−レ
で培養分離された菌株のコロニ−から釣菌/植菌し、そ
れを培養した後、各菌株の糖に対する生育パタ−ンを調
べる。すなわち、本実施例は、図3におけるモ−ド1
(シャ−レ/トレイ釣菌モ−ド)の動作を利用するもの
であり、図5に示すように、A列にはアラビノ−ス地
が、B列にはキシロ−ス地が、C列にはイノシト−ル地
が、D列にはマンニト−ル地が、それぞれ用意された2
4ウェル206に、丸シャ−レ201で培養された菌株
のコロニ−群202〜205から、コロニ−202の金
株を釣菌する概略を示すものである。もちろん、前記丸
シャ−レで培養されたコロニ−は、どの土壌からのもの
か明確に管理されている。次に、それらのデ−タを管理
するための操作をデ−タ入力画面に基づいて説明する。
図6の入力画面は、丸シャ−レから24ウェル培地への
釣菌/植菌をするモ−ドを「モ−ド1」とし、24ウェ
ル培地からボトル培地への釣菌/植菌を行なうモ−ドを
「モ−ド2」として、それぞれスクリ−ニングを行なう
際の、ロットデ−タを入力する際の入力画面を示すもの
である。図6の、移植タイプは、24ウェル培地への移
植において、4連のうち1連または2連を使用して移植
する態様か、あるいは、4連の全部を使用して移植をす
る態様かのどちらかを決定するものである。このような
デ−タ入力ができるようにしておいた後、前述したよう
に、24ウェルのA列にはアラビノ−ス地を、B列には
キシロ−ス地を、C列にはイノシト−ル地を、D列には
マンニト−ル地をそれぞれ準備し、丸シャ−レ201で
培養された菌株のコロニ−群202〜205の中のコロ
ニ−202の菌(例えば、菌株番号000001−12
3456)を釣菌した。なお、移植条件としては、モ−
ド1では、釣菌深さ2mmとし、植菌深さ3mmとし
た。次に、この24ウェルを、28℃で14日間培養
し、その結果を評価し、生育フラグをつける方法につい
て説明する。図7は、生育フラグ入力画面であり、左側
にロット番号(例えば、1234)およびウェルワ−ク
番号(例えば、123)を所定のロットおよび各ウェル
ワ−クに従って入力する。次に、右側に表示された24
ウェル概略を表示した各欄に生育フラグを判定し、その
結果を書込む。生育フラグは、図8のフロ−チャ−トに
従って、最初のステップでウェルを読み込み、次に、こ
れを画像処理して、所定の生育判定値より大きいものを
「生育あり(+)」、培地成分に等しいものを「生育な
し(−)」、さらには、生育判定値より小さく、どちら
とも判断のつき難いものを「不定(*)」としてフラグ
付けを行なう。「不定(*)」とは、コロニ−らしいも
のは存在し、菌の生育は認めれるが、著しく生育程度の
低いものをいう。入力順序は、例えば、(D−1)、
(C−1)、(B−1)、(A−1)、(D−2)、
(C−2)、・・・・・・・・・・(D−6)、(C−
6)、(B−6)、(A−6)のウェルの順序で行な
う。最後の(A−6)のウェルについて入力が行なわれ
ると、次のウェルワ−クについてのフラグ入力が開始さ
れる。このようにして、24ウェルの各ウェルについ
て、菌の生育状況が書き込まれ、次のステップにおい
て、この書き込まれた生育フラグに基づいて生育フラグ
統計表を作成する。本実施例では、一実施例として、土
壌分離株の菌を用い、このアラビノース、キシロース、
イノシトール、マントールに対する資化性パターンを検
討した。表1に現在知られている代表的なストレプトマ
イセス種の資化性パターンを示す。
参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例におけ
る微生物資源スクリーニング装置の機能ブロック図であ
る。この図において、符号1は対象コロニーの位置検出
を行なう画像処理装置、2は丸型シャーレ、24ウェ
ル、ボトル等の各ワークの搬送を回転動作機構と上下動
作により行なうエレベータ部、3はロボット操作により
位置決めを行ないながら釣菌作業と植菌作業を行なう釣
菌/植菌部、4は各ワークの搬送及び搬出動作を行なう
ワーク搬送部、5はワークのフタ開閉を、真空弁を用い
て制御するフタ開閉部、6は前記ロボットに取り付けた
分注ノズルを用いて液体培地の分注動作を行なう液体分
注部、7はロボットを併用して寒天培地の分注動作を行
なう寒天分注部、8は装置の運転、警報等を管理するメ
ンテナンス部、9は微生物資源のデータ管理、ワークに
取り付けるバーコードラベルの発行、運転モード指示、
リアルタイムモニタ等システムを総合的に管理するホス
トコンピュータ部、10は作業エリアの環境管理、設備
等を管理するシステム部、11は前記各機能部に接続さ
れ、これらの機能部間の動作手順を管理するシーケンサ
である。画像処理装置1は釣菌或いは分注を行なう位置
を定めるX、Y軸座標を検出するX、Y軸座標検出部2
1と、装置内の照明をオン、オフ制御する照明オン/オ
フ部22とを備えている。エレベータ部2は、釣菌作業
のための昇降動作を行なう釣菌系エレベータ23と、分
注作業のための昇降動作を行なう分注系エレベータ24
と、釣菌系エレベータ23の動作をコントロールする第
1のコントローラ25と、分注系エレベータ24の動作
をコントロールする第2のコントローラ26と、釣菌お
よび分注用テーブルを回転運動させるテーブル回転部2
7と、各エレベータ23、24の停止位置を規定するオ
ーバーラン防止部28と、テーブルの位置を決定するテ
ーブル位置決め部29と、トレイ搬出部30と、ラック
を把持するラック掴み部31とを備えている。釣菌/植
菌部3はX軸、Y軸の位置決めを行なう2軸ロボットを
用いており、また、この釣菌/植菌部3は前記ロボット
の動作を制御するロボットコントローラと、ロボットの
ヘッドを回転動作させるヘッド回転部33と、釣菌に用
いるピンセットの先端を開閉するピンセット開閉部34
と、ヒータ移動部35と、ヒータをスイッチオンおよび
オフさせるヒータオン/オフ部36と、ヒータによる加
熱温度を検知する温度センサー37とを備えている。ワ
ーク搬送部4は、Y軸テーブルの位置決めを行なうため
にロボットの動作を制御するロボットコントローラ38
と、中間テーブル39と、ラックの位置を決定するラッ
ク位置決め部40と、トレイの位置を決定するトレイ位
置決め部41と、トレイ送り用搬送部42と、トレイ戻
し用搬送部43とを備えている。フタ開閉部5は、フタ
を前後に開閉動作させるフタ前後開閉部45と、フタを
ワークから離脱させるフタ離脱部46と、フタを開閉ま
たは離脱動作させるためにこのフタを吸着させるフタ吸
着部47と、フタ吸着部47にフタが吸着されたことを
確認する吸着確認部48とを備えている。液体分注部6
は、マグネチックスターラー49と、液体培地への分注
動作を行なうベリスタポンプ50とを有し、また寒天分
注部7は、恒温水槽オン/オフ部51と、寒天培地への
分注動作を行なうベリスタポンプ52とを有している。
これら液体分注部6および寒天分注部7にはそれぞれ第
1の分注器53および第2の分注器54とが隣接して設
けられている一方、これら第1および第2の分注器5
3、54間で分注動作を切り換える切換器55が設けら
れている。メンテナンス部8は、システムの異常を報知
する警報部56と、装置の運転内容を表示する表示部5
7と、装置に動作指示を入力するキー操作部58と、シ
ステムの異常を検出する異常検出部59と、装置の運転
等の操作を遂行するマニアル操作部60とを備えてい
る。ホストコンピュータ9は、コンピュータにデータや
コマンドを入力するキーボード61と、処理内容を表示
するディスプレイ62と、データ処理に必要な各種デー
タが格納される記憶部63と、処理結果をハードコーピ
ーとして出力するシリアルプリンタ64と、バーコード
データを出力するバーコードプリンタ65とを有してお
り、またこれらの機能部とは別にバーコードリーダ67
が設けられており、このバーコードリーダからのバーコ
ードデータを判読する機能も有する。システム部10は
作業エリアの環境管理等を行なうために、蛍光灯68、
殺菌灯69、サイレントコンプレッサ70、陽圧ブース
71、ドアチェック部72、真空ポンプ73を有してい
る。図2にはホストコンピュータ9のソフトウェア構成
を示す。このソフトウェアは、システムメニュー80と
して釣菌および分注作業を自動運転する自動運転メニュ
ー81と、バーコードラベルの発行を行なうバッチメニ
ュー82と、菌の基本情報管理を行なうマスタメンテナ
ンス83と、管理データの印字を行なう印字処理84
と、シーケンサとの通信を管理する通信モジュール85
とを含んでいる。自動運転メニューには、シャーレから
24ウェルへの植菌を行なうシャーレ/トレイ釣菌モー
ド86と、24ウェルトレイからボトルへの植菌を行な
うトレイ/ボトル釣菌モード87と、寒天培地を24ウ
ェルに分注する寒天培地分注モード88と、液体培地を
ボトルに分注する液体培地分注モード89とを含み、そ
れぞれのモードは、オンラインモニタ90、91、9
2、93を含んでいる。バッチメニュー82は自動ラベ
ル発行94を含む。また、マスタメンテナンス83はタ
イプ1、タイプ2、タイプ3のファイルを含み、印字処
理84もまた前記タイプ1〜3に対応してデータ管理
1、データ管理2、データ管理3を含んでいる。通信モ
ジュール85はデータや命令コマンド等の情報交換を行
なうためにファイルアクセス95を含む。かかる構成を
有する微生物資源スクリーニング装置の動作について以
下説明する。図3はこの実施例に係る微生物資源スクリ
ーニング装置の運転モードの概要を示す。ここに示され
た各運転モードは、先に説明したソフトウェアによって
実行されるもので、運転メニュー100としては、シャ
ーレから24ウェルへの釣菌を行なうシャーレ/トレイ
釣菌モード101と、24ウェルからボトルへの釣菌を
行なうトレイ/ボトル釣菌モード102と、寒天培地を
24ウェルに分注する寒天培地分注モード103と、液
体培地をボトルに分注する液体培地分注モード104と
を含む。またその他の運転メニューとして、装置の異常
を検知する異常監視モード105と、情報テーブルの維
持管理を行なう情報テーブルメンテナンス動作106
と、処理内容をディスプレイ表示する表示出力動作10
7と、この実施例の装置全体の管理を行なうシステム管
理動作108と、装置の動作チェックを行なうテストモ
ード109と、バーコード印字および読み取り動作をコ
ントロールするバーコード制御モード110と、通信管
理を行なう通信モジュール111とを含む。シャーレ/
トレイ釣菌モード101は、エレベータの動作を制御す
るエレベータコントロールAと、このエレベータコント
ロールAと同様な動作であるエレベータコントロールB
と、24ウェルに植え付けられる菌であるワークの運搬
をコントロールするワーク搬送制御動作112と、釣
菌、或いは植菌のために真空弁によるワークのフタ開閉
をコントロールする蓋取り/蓋閉め制御動作113と、
対象コロニーの位置検出を行なう画像処理動作114
と、釣菌動作をコントロールする釣菌制御動作115
と、植菌動作をコントロールする植菌制御動作116と
を含む。トレイ/ボトル釣菌モード102もまた、前記
シャーレ/トレイ釣菌モード101におけると同様、エ
レベータの動作を制御するエレベータコントロールA
と、このエレベータコントロールAと同様な動作である
エレベータコントロールBと、24ウェルプレートに植
え付けられる菌であるワークの運搬をコントロールする
ワーク搬送制御動作117と、釣菌、或いは植菌のため
に真空弁によるワークのフタ開閉をコントロールする蓋
取り/蓋閉め制御動作118と、対象コロニーの位置検
出を行なう画像処理動作119と、釣菌動作をコントロ
ールする釣菌制御動作120と、植菌動作をコントロー
ルする植菌制御動作121とを含む。寒天培地分注モー
ド103はエレベータコントロールBと、ワーク搬送制
御動作122と、蓋取り/蓋閉め制御動作123と、寒
天培地分注制御動作124とを含む。また、液体培地分
注モード104はエレベータコントロールBと、ワーク
搬送制御動作125と、蓋取り/蓋閉め制御動作126
と、液体培地分注制御動作127とを含む。図4には、
上に述べた動作メニューより、起動後のフローチャート
を示す。この実施例に係る微生物資源スクリーニング装
置によるスクリーニング動作がスタートすると、処理ス
テップ(以下単にステップという)ST1において、シ
ステムメニューがホストコンピュータ9のディスプレイ
62に表示される。ここでキーボード61を通してメニ
ューセレクト信号が入力されると(ステップST2)、
自動運転するか否かをチェックし(ステップST3)、
自動運転ではないと判断されれば次にバッチメニューに
入るか否かをチェックする(ステップST4)。ここに
おいてバッチメニューは実行しないと判断されれば、次
にマスタファイルメンテナンス動作を実行するか否かを
チェックし(ステップST5)、マスタファイルメンテ
ナンス動作を実行しないと判断されればステップST6
において印字処理を実行するか否かをチェックし、この
印字処理を実行しないと判断されれば再びステップST
2に戻ってメニューセレクトを待つ。ステップST3に
おいて自動運転をすると判断されたときは、ステップS
T7に移行して自動運転動作がシャーレ/トレイ釣菌モ
ードであるか否かをチェックし、この動作モードであれ
ばステップST8においてシャーレ/トレイ釣菌モード
用の情報テーブルをセットする。一方、ステップST7
においてシャーレ/トレイ釣菌モードでなければステッ
プST9においてトレイ/ボトル釣菌モードであるか否
かをチェックし、この動作モードであればステップST
10においてトレイ/ボトル釣菌モード用の情報テーブ
ルをセットする。一方、ステップST9においてトレイ
/ボトル釣菌モードでなければステップST11におい
て寒天培地分注モードであるか否かをチェックし、この
動作モードであればステップST12において寒天培地
分注モード用の情報テーブルをセットする。一方、ステ
ップST11において寒天培地分注モードでなければス
テップST13において液体培地分注モードであるか否
かをチェックし、この動作モードであればステップST
14において液体培地分注モード用の情報テーブルをセ
ットする。一方、ステップST7において液体培地分注
モードでなければステップST15において自動運転を
終了するか否かをチェックし、終了であればステップS
T1のシステムメニュー表示に戻る一方、自動運転終了
でなければステップST7に戻って自動運転項目の検索
判断を行なう。ステップST8、ST10、ST12、
およびST14においてそれぞれの自動運転モード用の
情報テーブルがセットされると、次にステップST16
においてシーケンサ11の初期化が行なわれ、次いでス
テップST17において情報テーブルへの書き込みが行
なわれる。次にステップST18においてデータファイ
ルの初期化が行なわれるとともに、ステップST19に
おいてはシーケンサ11が起動される。するとステップ
ST20においてオンラインモニタが起動し、さらにシ
ーケンサ監視ルーチンが起動する(ステップST2
1)。このシーケンサ監視ルーチンが起動すると、次に
通信モジュールが起動して(ステップST22)、各機
能部間でデータの送受信が可能になる。するとホストコ
ンピュータ9はステップST23においてデータ受信が
あったか否かをチェックし、データ受信がなければ再び
ステップST22の処理に戻る一方、データ受信があれ
ば受信データの中にエラー情報があるか否かをチェック
する。このエラー情報の有無のチェックにおいてエラー
情報有りと判断された場合は、ステップST25におい
てエラーコマンドの解析が行なわれ、続くステップST
26においてエラー情報がセットされ、さらにステップ
ST27においてそのエラー情報が表示プログラム57
の作動によってディスプレイ62に表示される。次にス
テップST28に移行して再起動解析ルーチンが起動
し、ここでキー入力がなされるとステップST29にお
いて受信データ中に接続コマンドがあるか否かをチェッ
クする。そして、接続コマンドがあればステップST3
0においてエラー情報ファイルバックアップ処理が行な
われ、次いでステップST31においてシーケンサに再
起動をかけた後ステップST22の処理動作に戻る。一
方、ステップST29において接続コマンドがないと判
断された場合は、ステップST32においてエラー解析
動作終了か否かをチェックし、終了でなければステップ
ST25の処理に戻る一方、終了であると判断されれば
ステップST1の最初の処理に戻る。また、先のステッ
プST24のエラー情報有無のチェック動作においてエ
ラー情報無しと判断された場合はステップST33にお
いて受信したデータが通信動作終了コマンドであるか否
かをチェックし、終了コマンドであればステップST3
4においてオンラインモニタ画面を更新し、次いでステ
ップST35においてキー入力を解析するプログラムが
起動する。そして、ステップST36において入力デー
タがメニュー分岐コマンドであるか否かをチェックし、
メニュー分岐コマンドでなければ再度ステップST34
の処理に戻る一方、メニュー分岐コマンドであると判断
されればステップST1の最初の処理に戻る。他方、ス
テップST33のチェック動作において受信データが通
信終了コマンドでないと判断された場合はステップST
37においてオンラインモニタ画面を更新し、次いでス
テップST38においてデータファイルを更新する。さ
らにステップST39においてデータが中断コマンドで
あるか否かをチェックし、中断コマンドであればステッ
プST40においてシーケンサの停止処理を行ない、そ
の後ステップST25に移行してエラーコマンド解析の
処理を実行する。ステップST39において中断コマン
ドでないと判断された場合はステップST22に移行し
て通信モジュール起動の処理を実行する。以上がこの実
施例の微生物資源スクリーニング装置における自動スク
リーニング動作である。このスクリーニング装置では、
前記自動スクリーニングどうさに加えてデータの分類管
理のためのバッチ処理等の動作も行なうことができるよ
うになっているため、これらの動作についても説明す
る。図4のフローチャートにおいて、ステップST3の
チェック動作で自動運転でないと判断された場合は、ス
テップST4においてバッチメニュー呼び出しか否かを
チェックし、バッチメニューの呼び出しであればステッ
プST41においてバッチメニューの表示が行なわれ、
続くステップST42においてラベル印字情報がキーボ
ード61を通して入力されると、ステップST43にお
いてラベル印字が起動される。次にステップST44に
おいては、バッチ処理中断か否かをチェックし、中断で
あればステップST46において再起動解除ルーチンを
実行させてステップST43の処理に戻る一方、中断で
なければステップST45においてバッチ処理が終了化
否かをチェックし、終了であればステップST1の最初
の処理に戻る。また終了でなければ、ステップST41
の処理に移行してバッチメニューの表示動作を行なう。
また、ステップST5において、マスタファイルメンテ
ナンス処理であると判断された場合は、キー入力を待っ
てステップST47においてマスタファイルセレクト動
作を行なう。この動作では、ステップST48において
マスタファイルはタイプ1のものであるか否かをチェッ
クし、タイプ1のものであればステップST49におい
てタイプ1のマスタファイルをセレクトし、タイプ1の
ものでないと判断されれば、ステップST50において
マスタファイルはタイプ2のものであるか否かをチェッ
クし、タイプ2のものであればステップST51におい
てタイプ2のマスタファイルをセレクトし、タイプ2の
ものでないと判断されれば、ステップST52において
マスタファイルはタイプ3のものであるか否かをチェッ
クし、タイプ3のものであればステップST53におい
てタイプ3のマスタファイルをセレクトする。そしてタ
イプ1、タイプ2、またはタイプ3のいずれかのファイ
ルのセレクトが行なわれると、ステップST54におい
てマスタファイルメンテナンスの動作を継続するか否か
をチェックし、継続するということであればステップS
T47の処理に戻る一方、継続しないと判断された場合
はステップST1の最初の処理に戻る。また、ステップ
ST52においてタイプ3のものでないと判断されれ
ば、ステップST55においてマスタファイルメンテナ
ンス動作を終了するか否かをチェックし、終了する場合
はステップST1の最初の動作に戻る一方、終了しない
と判断された場合はステップST47の処理に戻る。次
に、ステップST6において印字処理であると判断され
た場合は、キー入力を待ってステップST56において
印字タイプセレクト動作を行なう。この動作では、ステ
ップST57において印字される内容はデータ管理表1
のものであるか否かをチェックし、データ管理表1のも
のであればステップST58においてデータ管理表1を
印字し、データ管理表1のものでないと判断されれば、
ステップST59において印字される内容はデータ管理
表2のものであるか否かをチェックし、データ管理表2
のものであればステップST60においてデータ管理表
2を印字し、データ管理表2のものでないと判断されれ
ば、ステップST61において印字される内容はデータ
管理表3のものであるか否かをチェックし、データ管理
表3のものであればステップST62においてデータ管
理表3を印字する。そしてデータ管理表1、データ管理
表2、またはデータ管理表3のいずれかの得た管理表の
印字が行なわれると、ステップST63において印字処
理の動作を継続するか否かをチェックし、継続するとい
うことであればステップST56の処理に戻る一方、継
続しないと判断された場合はステップST1の最初の処
理に戻る。また、ステップST61においてデータ管理
表3のものでないと判断されれば、ステップST64に
おいて印字処理動作を終了するか否かをチェックし、終
了する場合はステップST1の最初の動作に戻る一方、
終了しないと判断された場合はステップST56の処理
に戻る。 (実施例2)次に、本実施例の微生物資源スクリ−ニン
グ装置を用いて、新しい炭素資化性パタ−ンを示す菌株
を分離する方法について説明する。これは、既知の菌株
が、新たな生理的特性、例えば、糖に対する資化性パタ
−ン(炭素源資化性パタ−ン)を有することが分かれ
ば、その菌株は、新たな生理的特性を有すると見ること
ができ、それは、新たな薬品の開発の可能性につなが
る。このような新たな生理的特性を調べるためには、膨
大な量の試験をしなければならないため、上記実施例に
掲げた微生物資源スクリ−ニング装置を使用すること
は、省力化等に、特に大きな効用が見いだされる。この
ため、本実施例においては、最初に、24ウェルに4種
類の糖培地を準備した。この24ウェルの4列の穴に、
前記4種類の糖培地を装填し、ここに、別途丸シャ−レ
で培養分離された菌株のコロニ−から釣菌/植菌し、そ
れを培養した後、各菌株の糖に対する生育パタ−ンを調
べる。すなわち、本実施例は、図3におけるモ−ド1
(シャ−レ/トレイ釣菌モ−ド)の動作を利用するもの
であり、図5に示すように、A列にはアラビノ−ス地
が、B列にはキシロ−ス地が、C列にはイノシト−ル地
が、D列にはマンニト−ル地が、それぞれ用意された2
4ウェル206に、丸シャ−レ201で培養された菌株
のコロニ−群202〜205から、コロニ−202の金
株を釣菌する概略を示すものである。もちろん、前記丸
シャ−レで培養されたコロニ−は、どの土壌からのもの
か明確に管理されている。次に、それらのデ−タを管理
するための操作をデ−タ入力画面に基づいて説明する。
図6の入力画面は、丸シャ−レから24ウェル培地への
釣菌/植菌をするモ−ドを「モ−ド1」とし、24ウェ
ル培地からボトル培地への釣菌/植菌を行なうモ−ドを
「モ−ド2」として、それぞれスクリ−ニングを行なう
際の、ロットデ−タを入力する際の入力画面を示すもの
である。図6の、移植タイプは、24ウェル培地への移
植において、4連のうち1連または2連を使用して移植
する態様か、あるいは、4連の全部を使用して移植をす
る態様かのどちらかを決定するものである。このような
デ−タ入力ができるようにしておいた後、前述したよう
に、24ウェルのA列にはアラビノ−ス地を、B列には
キシロ−ス地を、C列にはイノシト−ル地を、D列には
マンニト−ル地をそれぞれ準備し、丸シャ−レ201で
培養された菌株のコロニ−群202〜205の中のコロ
ニ−202の菌(例えば、菌株番号000001−12
3456)を釣菌した。なお、移植条件としては、モ−
ド1では、釣菌深さ2mmとし、植菌深さ3mmとし
た。次に、この24ウェルを、28℃で14日間培養
し、その結果を評価し、生育フラグをつける方法につい
て説明する。図7は、生育フラグ入力画面であり、左側
にロット番号(例えば、1234)およびウェルワ−ク
番号(例えば、123)を所定のロットおよび各ウェル
ワ−クに従って入力する。次に、右側に表示された24
ウェル概略を表示した各欄に生育フラグを判定し、その
結果を書込む。生育フラグは、図8のフロ−チャ−トに
従って、最初のステップでウェルを読み込み、次に、こ
れを画像処理して、所定の生育判定値より大きいものを
「生育あり(+)」、培地成分に等しいものを「生育な
し(−)」、さらには、生育判定値より小さく、どちら
とも判断のつき難いものを「不定(*)」としてフラグ
付けを行なう。「不定(*)」とは、コロニ−らしいも
のは存在し、菌の生育は認めれるが、著しく生育程度の
低いものをいう。入力順序は、例えば、(D−1)、
(C−1)、(B−1)、(A−1)、(D−2)、
(C−2)、・・・・・・・・・・(D−6)、(C−
6)、(B−6)、(A−6)のウェルの順序で行な
う。最後の(A−6)のウェルについて入力が行なわれ
ると、次のウェルワ−クについてのフラグ入力が開始さ
れる。このようにして、24ウェルの各ウェルについ
て、菌の生育状況が書き込まれ、次のステップにおい
て、この書き込まれた生育フラグに基づいて生育フラグ
統計表を作成する。本実施例では、一実施例として、土
壌分離株の菌を用い、このアラビノース、キシロース、
イノシトール、マントールに対する資化性パターンを検
討した。表1に現在知られている代表的なストレプトマ
イセス種の資化性パターンを示す。
【表1】 この表から知り得るようにパターン番号7、10、・・
・等の資化性パターンを示すストレプトマイセス種は現
在知られてはいない。表2に、本実施例によって得られ
た土壌分離株に対する資化性パターンを示す。
・等の資化性パターンを示すストレプトマイセス種は現
在知られてはいない。表2に、本実施例によって得られ
た土壌分離株に対する資化性パターンを示す。
【表2】 この表2においては、前記表1では、見られなかったパ
ターン(例えば パターン番号20)に2株カウントさ
れていることが知れる。したがって、この分離株2株
は、少なくともストレプトマイセス属の中でも新しい炭
素原資化性パターンを有する生理的特性株であることが
知りうる。本実施例では、資化性パタ−ンを用いて、分
離株が新たな生理特性を有するか否かを容易に知りうる
ようにしたが、これは、同じ手法を用いて、例えば、糖
培地に代えて、pH値の異なる培地や、各種抗生物質添
加の培地等を用いて、新たな生理的特性を有する菌株を
分離し、新薬開発に寄与することができる。
ターン(例えば パターン番号20)に2株カウントさ
れていることが知れる。したがって、この分離株2株
は、少なくともストレプトマイセス属の中でも新しい炭
素原資化性パターンを有する生理的特性株であることが
知りうる。本実施例では、資化性パタ−ンを用いて、分
離株が新たな生理特性を有するか否かを容易に知りうる
ようにしたが、これは、同じ手法を用いて、例えば、糖
培地に代えて、pH値の異なる培地や、各種抗生物質添
加の培地等を用いて、新たな生理的特性を有する菌株を
分離し、新薬開発に寄与することができる。
【発明の効果】以上のようにして、本発明の微生物資源
スクリーニング装置は、従来において多くの手作業を必
要としていたスクリーニングを大幅に自動化し、さらに
膨大なデータをバーコード管理することを可能にしたた
め、大量のデータを時間を節約しながら収集することが
できるようになり、新薬の開発などにかかる時間を短縮
するのに大いに役立つようになる。また、画像処理によ
って、コロニー内の微生物の判別を行なえるようにした
ため、菌の特徴分析などが確実に行なえる等種々の効果
が得られる。また、作成された生育フラグ統計表に基づ
いて、土壌分離株の菌の、例えば、特定の糖類に対する
資化性パタ−ンを検討し、これと、既に知られているそ
の分離株の代表的な資化性パタ−ンと比較して、そのパ
タ−ンの相違から、この土壌分離株が有する菌の新しい
生理的特性を知ることができる。また、同様にして、p
H値の異なる培地や、抗生物質の培地等を用いて、その
パターンから新たな生理的特性を有する菌種を分離し、
新薬開発に寄与することができる。
スクリーニング装置は、従来において多くの手作業を必
要としていたスクリーニングを大幅に自動化し、さらに
膨大なデータをバーコード管理することを可能にしたた
め、大量のデータを時間を節約しながら収集することが
できるようになり、新薬の開発などにかかる時間を短縮
するのに大いに役立つようになる。また、画像処理によ
って、コロニー内の微生物の判別を行なえるようにした
ため、菌の特徴分析などが確実に行なえる等種々の効果
が得られる。また、作成された生育フラグ統計表に基づ
いて、土壌分離株の菌の、例えば、特定の糖類に対する
資化性パタ−ンを検討し、これと、既に知られているそ
の分離株の代表的な資化性パタ−ンと比較して、そのパ
タ−ンの相違から、この土壌分離株が有する菌の新しい
生理的特性を知ることができる。また、同様にして、p
H値の異なる培地や、抗生物質の培地等を用いて、その
パターンから新たな生理的特性を有する菌種を分離し、
新薬開発に寄与することができる。
【図1】図1は、本発明の一実施例における微生物資源
スクリーニング装置の機能ブロック図である。
スクリーニング装置の機能ブロック図である。
【図2】図2は、前記実施例に係る微生物資源スクリー
ニング装置で用いられるホストコンピュータのソフトウ
ェア構成を示す図である。
ニング装置で用いられるホストコンピュータのソフトウ
ェア構成を示す図である。
【図3】図3は、前記実施例に係る微生物資源スクリー
ニング装置の運転モードの概要を示す図である。
ニング装置の運転モードの概要を示す図である。
【図4】図4は、前記実施例に係る微生物資源スクリー
ニング装置の処理動作手順を説明するフローチャートで
ある。
ニング装置の処理動作手順を説明するフローチャートで
ある。
【図5】図5は、A列にはアラビノ−ス培地が、B列に
はキシロ−ス培地が、C列にはイノシト−ル培地が、D
列にはマンニト−ル培地が、それぞれ用意された24ウ
ェルプレートの概略を示す。
はキシロ−ス培地が、C列にはイノシト−ル培地が、D
列にはマンニト−ル培地が、それぞれ用意された24ウ
ェルプレートの概略を示す。
【図6】図6は、丸シャ−レからウェルプレート培地へ
の釣菌/植菌をするモ−ドを「モ−ド1」とし、ウェル
プレート培地からボトル培地への釣菌/植菌を行なうモ
−ドを「モ−ド2」として、それぞれスクリ−ニングを
行なう際の、ロットデ−タを入力する際の入力画面を示
す。
の釣菌/植菌をするモ−ドを「モ−ド1」とし、ウェル
プレート培地からボトル培地への釣菌/植菌を行なうモ
−ドを「モ−ド2」として、それぞれスクリ−ニングを
行なう際の、ロットデ−タを入力する際の入力画面を示
す。
【図7】図7は、生育フラグ入力画面である。
【図8】図8は、生育フラグ作成のための処理のフロ−
チャ−トである。
チャ−トである。
1 画像処理部 2 エレベータ部 3 釣菌/植菌部 4 ワーク搬送部 5 フタ開閉部 6 液体分注部 7 寒天分注部 8 メンテナンス部 9 ホストコンピュータ 10 システム部 11 シーケンサ 65 バーコードプリンタ 67 バーコードリーダ 201 丸シャ−レ 202〜205 コロニ−群 206ウェルプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小塚 真治 東京都世田谷区上北沢4ー17ー19 東洋測 器株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】コロニーの位置検出を行なう画像処理装置
と、回転動作機構と、上下動作機構を有しワークの搬送
を行なうエレベータ部と、ロボット操作により釣菌およ
び植菌位置を決めながら釣菌および植菌を行なう釣菌/
植菌部と、ワークの移動運搬を行なうワーク搬送部と、
ワークの蓋の開閉を制御するフタ開閉部と、液体培地の
分注を行なう液体分注部と、寒天培地の分注動作を行な
う寒天分注部と、微生物資源のデータ管理、運転モード
指示等の制御動作を行なうホストコンピュータ部とを備
えた微生物資源スクリーニング装置。 - 【請求項2】4×6の24ウェルプレートを用いて、こ
の24ウェルプレ−トに所定の培地を設定する培地設定
装置と、この設定された培地に関して、24ウェルプレ
−トを画像として取り込む画像取込装置と、各ウェル穴
に対して生育状態判定のため比較の補正を行なう画像補
正装置と、その補正された結果を2値デ−タにする2値
化装置と、2値化されたデ−タが所定の値以上である
か、または、以下であるか、さらには、それらのいずれ
とも言い難いものであるかと判定する生育判定装置と、
前記生育判定装置の結果に基づき、所定のフラグを書込
むフラグ書込み装置と、前記フラグ書込み結果に基づい
て生育フラグ統計表を作成する生育フラグ統計表作成装
置と、この作成された生育フラグ統計表を画面に表示す
る表示装置とからなることを特徴とする微生物の生理的
性質選別確定システム。 - 【請求項3】前記微生物の生理的性質選別確定システム
は、丸シャ−レを用い、このシャ−レに培地を設定する
培地設定装置と、設定された培地に関し、シャ−レの画
像を取り込む画像取込装置と、各シャ−レに対して生育
状態判定のため比較の補正を行なう画像補正装置と、そ
の補正された結果を2値デ−タにする2値化装置と、2
値化されたデ−タが所定の値以上であるか、または、以
下であるか、さらには、それらのいずれとも言い難いも
のであるかと判定する生育判定装置と、前記生育判定装
置の結果に基づき、所定のフラグを書込むフラグ書込み
装置と、前記フラグ書込み結果に基づいて生育フラグ統
計表を作成する生育フラグ統計表作成装置と、この作成
された生育フラグ統計表を画面に表示する表示装置とか
らなることを特徴とする請求項2記載の微生物の生理的
性質選別確定システム。 - 【請求項4】前記微生物の生理的性質確定選別システム
は、シャ−レに代え、液体ボトルを使用したことを特徴
とする請求項3記載の微生物の生理的性質選別確定シス
テム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18912294A JPH0947281A (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 微生物資源スクリーニング装置及びそれを利用した微生物の生理的性質選別確定システム。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18912294A JPH0947281A (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 微生物資源スクリーニング装置及びそれを利用した微生物の生理的性質選別確定システム。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0947281A true JPH0947281A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16235765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18912294A Pending JPH0947281A (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 微生物資源スクリーニング装置及びそれを利用した微生物の生理的性質選別確定システム。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0947281A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003081471A1 (fr) * | 2002-02-18 | 2003-10-02 | Celestar Lexico-Sciences, Inc. | Dispositif de gestion de donnees d'expression genetique |
WO2011055791A1 (ja) | 2009-11-05 | 2011-05-12 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 細菌コロニー釣菌装置及びその方法 |
JP5943314B2 (ja) * | 2013-03-22 | 2016-07-05 | 大日本印刷株式会社 | 画像解析システム、培地情報登録システム、プログラム及び衛生管理システム |
-
1994
- 1994-06-20 JP JP18912294A patent/JPH0947281A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003081471A1 (fr) * | 2002-02-18 | 2003-10-02 | Celestar Lexico-Sciences, Inc. | Dispositif de gestion de donnees d'expression genetique |
WO2011055791A1 (ja) | 2009-11-05 | 2011-05-12 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 細菌コロニー釣菌装置及びその方法 |
US9109194B2 (en) | 2009-11-05 | 2015-08-18 | Hitachi High-Technologies Corporation | Device for harvesting bacterial colony and method therefor |
JP5943314B2 (ja) * | 2013-03-22 | 2016-07-05 | 大日本印刷株式会社 | 画像解析システム、培地情報登録システム、プログラム及び衛生管理システム |
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