JPH0945237A - 画像表示装置のカソード側放電電極およびその製造方法 - Google Patents
画像表示装置のカソード側放電電極およびその製造方法Info
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- JPH0945237A JPH0945237A JP19552795A JP19552795A JPH0945237A JP H0945237 A JPH0945237 A JP H0945237A JP 19552795 A JP19552795 A JP 19552795A JP 19552795 A JP19552795 A JP 19552795A JP H0945237 A JPH0945237 A JP H0945237A
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- discharge electrode
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 緻密なカソード側放電電極をガラス基板上に
安定に成膜することを可能にするカソード側放電電極の
製造方法を提供する。 【構成】 表面ガラス7に形成されるカソード8のライ
ン幅がw、膜厚がδの場合に、一次粒子の粒子径dの平
均値が10μm≦d≦δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦
d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小さい範囲に属し、
この一次粒子を集合させた造粒粒子を少なくとも30μm
以上の粒子径に造粒し、この造粒粒子をカソード材料5
としてプラズマジェットJに供給することにより、ライ
ン幅が100μm程度で、厚さが数十μm程度のカソード8
が表面ガラス7上に緻密に成膜され、かつカソード8が
表面ガラス7に強固に付着するので、電気抵抗が小さく
特性が優れたカソード8をプラズマ溶射法によって製造
することが可能になる。
安定に成膜することを可能にするカソード側放電電極の
製造方法を提供する。 【構成】 表面ガラス7に形成されるカソード8のライ
ン幅がw、膜厚がδの場合に、一次粒子の粒子径dの平
均値が10μm≦d≦δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦
d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小さい範囲に属し、
この一次粒子を集合させた造粒粒子を少なくとも30μm
以上の粒子径に造粒し、この造粒粒子をカソード材料5
としてプラズマジェットJに供給することにより、ライ
ン幅が100μm程度で、厚さが数十μm程度のカソード8
が表面ガラス7上に緻密に成膜され、かつカソード8が
表面ガラス7に強固に付着するので、電気抵抗が小さく
特性が優れたカソード8をプラズマ溶射法によって製造
することが可能になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーテレビジョン受
像機等において文字あるいは画像を表示するパネル形画
像表示装置のガラス基板上に成膜されるカソード側放電
電極、およびその製造方法に関するものである。
像機等において文字あるいは画像を表示するパネル形画
像表示装置のガラス基板上に成膜されるカソード側放電
電極、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像表示装置の構成を図面に基づ
いて説明する。図12は従来の画像表示装置における表示
パネルの構成を示した斜視図である。基本的に、この画
像表示装置は表面ガラス26と背面ガラス27との間に表示
セルを構成し、ガス放電によって紫外線を発生させ、こ
の紫外線を蛍光体28に放射することによってカラー表示
を可能とする、いわゆるカラープラズマディスプレイ装
置といわれるものである。
いて説明する。図12は従来の画像表示装置における表示
パネルの構成を示した斜視図である。基本的に、この画
像表示装置は表面ガラス26と背面ガラス27との間に表示
セルを構成し、ガス放電によって紫外線を発生させ、こ
の紫外線を蛍光体28に放射することによってカラー表示
を可能とする、いわゆるカラープラズマディスプレイ装
置といわれるものである。
【0003】ガラス基板である表面ガラス26と背面ガラ
ス27とには、それぞれの相対向する面上に電極線が形成
され、表面ガラス26と背面ガラス27との電極線はマトリ
ックス状に配置されるように互いに直交した方向に配列
されている。表面ガラス26にはカソード側放電電極(以
下、カソードという)29が、また背面ガラス27にはアノ
ード側放電電極(以下、アノードという)30が形成されて
いる。カソード29とアノード30との交点付近には一つの
表示セルが構成され、各表示セルは隔壁31によって他の
セルから分離され、一つ一つが微細な放電管を構成して
いる。各表示セルには所定の配列となるように赤(R)、
緑(G)、青(B)の蛍光体28が塗布されている。隔壁31は
ガラス26,27間の間隔を保つとともに、表示セル間の混
色を防ぐ役割を担う。またアノード30上には絶縁層32が
形成され、絶縁層32は各表示セルの領域でアノード30の
一部を露出させている。
ス27とには、それぞれの相対向する面上に電極線が形成
され、表面ガラス26と背面ガラス27との電極線はマトリ
ックス状に配置されるように互いに直交した方向に配列
されている。表面ガラス26にはカソード側放電電極(以
下、カソードという)29が、また背面ガラス27にはアノ
ード側放電電極(以下、アノードという)30が形成されて
いる。カソード29とアノード30との交点付近には一つの
表示セルが構成され、各表示セルは隔壁31によって他の
セルから分離され、一つ一つが微細な放電管を構成して
いる。各表示セルには所定の配列となるように赤(R)、
緑(G)、青(B)の蛍光体28が塗布されている。隔壁31は
ガラス26,27間の間隔を保つとともに、表示セル間の混
色を防ぐ役割を担う。またアノード30上には絶縁層32が
形成され、絶縁層32は各表示セルの領域でアノード30の
一部を露出させている。
【0004】カラープラズマディスプレイ装置では、ガ
ラス26,27間に封入するガスとしては電離によって紫外
線を放射するものを用い、図示の装置では、ガラス26,
27間にヘリウムとキセノンとの混合ガスがガス圧力が数
百Torr程度になるように封入されている。
ラス26,27間に封入するガスとしては電離によって紫外
線を放射するものを用い、図示の装置では、ガラス26,
27間にヘリウムとキセノンとの混合ガスがガス圧力が数
百Torr程度になるように封入されている。
【0005】上記構成のカラープラズマディスプレイ装
置では、アノード30とカソード29間に所定値以上の電圧
を印加するとカソード29からアノード30に向かって電子
が放出され、この電子がガスを電離しながらアノード30
に達し、その電離によって生じる紫外線が周囲の蛍光体
28を励起し、各表示セルでの発光によってカラーの表示
が可能となる。このカラープラズマディスプレイ装置
は、放電電極29,30が放電空間に露出し、かつ放電の維
持が直流の放電電流を流すことによって持続する、いわ
ゆる直流方式によって駆動するものである。
置では、アノード30とカソード29間に所定値以上の電圧
を印加するとカソード29からアノード30に向かって電子
が放出され、この電子がガスを電離しながらアノード30
に達し、その電離によって生じる紫外線が周囲の蛍光体
28を励起し、各表示セルでの発光によってカラーの表示
が可能となる。このカラープラズマディスプレイ装置
は、放電電極29,30が放電空間に露出し、かつ放電の維
持が直流の放電電流を流すことによって持続する、いわ
ゆる直流方式によって駆動するものである。
【0006】このような直流方式のカラープラズマディ
スプレイ装置においては、カソード29は非常に重要な要
素であり心臓部とも言え、特にパネル点灯時の低電力化
や長期安定性にとって重要であり、材料的には金属系、
酸化物系等種々の材料が考えられるが、一般的な材料系
として金属アルミニウムが使われている。
スプレイ装置においては、カソード29は非常に重要な要
素であり心臓部とも言え、特にパネル点灯時の低電力化
や長期安定性にとって重要であり、材料的には金属系、
酸化物系等種々の材料が考えられるが、一般的な材料系
として金属アルミニウムが使われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のカラープラ
ズマディスプレイ装置では、基本的な画像表示性能は確
保されるが、次のような課題を有している。この課題と
しては、まず、パネル点灯時の低電力化を実現するとと
もに、各ラインにおけるドット間での電圧差を小さくす
るためにカソード29のライン抵抗を小さくすることであ
り、また、パネル点灯時の放電電圧の長期安定のために
カソード29のスパッタによる形状変化を抑制することで
ある。
ズマディスプレイ装置では、基本的な画像表示性能は確
保されるが、次のような課題を有している。この課題と
しては、まず、パネル点灯時の低電力化を実現するとと
もに、各ラインにおけるドット間での電圧差を小さくす
るためにカソード29のライン抵抗を小さくすることであ
り、また、パネル点灯時の放電電圧の長期安定のために
カソード29のスパッタによる形状変化を抑制することで
ある。
【0008】上記の課題と関連するカソードの形成方法
には、いわゆる公知の厚膜印刷法を用いるもの、また公
知のプラズマ溶射法を用いるものがある。しかしなが
ら、厚膜印刷法で形成したカソードは、製造プロセスの
本質に起因する課題を有している。例えば、厚膜印刷法
では、カソード材料とガラス基板との付着力を確保する
ためには、カソード材料に鉛ガラスなどのフリットガラ
スを混合させる必要があるが、このフリットガラスがカ
ソード材料そのものの特性を劣化させる。例えば、カソ
ード材料である金属の導電率を低下させ、さらに放電状
態が維持されることにより経時的にフリットガラスが電
極表面へ析出して放電特性を劣化させる。
には、いわゆる公知の厚膜印刷法を用いるもの、また公
知のプラズマ溶射法を用いるものがある。しかしなが
ら、厚膜印刷法で形成したカソードは、製造プロセスの
本質に起因する課題を有している。例えば、厚膜印刷法
では、カソード材料とガラス基板との付着力を確保する
ためには、カソード材料に鉛ガラスなどのフリットガラ
スを混合させる必要があるが、このフリットガラスがカ
ソード材料そのものの特性を劣化させる。例えば、カソ
ード材料である金属の導電率を低下させ、さらに放電状
態が維持されることにより経時的にフリットガラスが電
極表面へ析出して放電特性を劣化させる。
【0009】また、厚膜印刷法では、フリットガラスの
混合による導電率の低下を補償してライン抵抗の増加を
防止するために、カソードの膜厚を厚くする必要があ
り、さらに厚いカソードを形成するために印刷工程が複
雑になるなどの欠点も有している。
混合による導電率の低下を補償してライン抵抗の増加を
防止するために、カソードの膜厚を厚くする必要があ
り、さらに厚いカソードを形成するために印刷工程が複
雑になるなどの欠点も有している。
【0010】一方、プラズマ溶射法は、粉末のカソード
材料を高温プラズマ状態のジェット気流(以下、プラズ
マジェットという)のなかに投入してカソード材料を溶
融状態にし、高速でガラス基板に付着させることによ
り、厚膜印刷法のようにカソード材料にフリットガラス
を混入させる必要がないため、膜厚を厚くすることなく
カソードのライン抵抗値を十分小さくすることができ、
大気圧下での溶射でも厚膜印刷法に比べてライン抵抗の
小さいカソードを得ることが可能になる。
材料を高温プラズマ状態のジェット気流(以下、プラズ
マジェットという)のなかに投入してカソード材料を溶
融状態にし、高速でガラス基板に付着させることによ
り、厚膜印刷法のようにカソード材料にフリットガラス
を混入させる必要がないため、膜厚を厚くすることなく
カソードのライン抵抗値を十分小さくすることができ、
大気圧下での溶射でも厚膜印刷法に比べてライン抵抗の
小さいカソードを得ることが可能になる。
【0011】プラズマ溶射法によるカソードの製造方法
は図13に示すように、金属等の基板載置台33にガラス基
板である表面ガラス34を載置し、表面ガラス34の上方で
移動可能に支持されたプラズマ溶射トーチ(以下、トー
チという)35より高温・高速のカソード材料粒子36を表
面ガラス34に衝突させてカソード37を成膜するものであ
る。この際、カソード37をライン状に形成する方法とし
ては、いわゆるリフトオフ法などを用いるのが一般的で
ある。また、成膜時にトーチ35あるいは表面ガラス34を
図中の矢印L方向及び矢印T方向で交互に移動させるこ
とにより、表面ガラス34全面に亘ってカソード材料粒子
36を溶射してカソード37を成膜する。
は図13に示すように、金属等の基板載置台33にガラス基
板である表面ガラス34を載置し、表面ガラス34の上方で
移動可能に支持されたプラズマ溶射トーチ(以下、トー
チという)35より高温・高速のカソード材料粒子36を表
面ガラス34に衝突させてカソード37を成膜するものであ
る。この際、カソード37をライン状に形成する方法とし
ては、いわゆるリフトオフ法などを用いるのが一般的で
ある。また、成膜時にトーチ35あるいは表面ガラス34を
図中の矢印L方向及び矢印T方向で交互に移動させるこ
とにより、表面ガラス34全面に亘ってカソード材料粒子
36を溶射してカソード37を成膜する。
【0012】プラズマディスプレイ装置は直視型画像表
示装置として大面積表示が薄型装置で実現できることが
大きな特徴であり、そのためにカソードが形成される方
形の基板としては一辺が1m近くで、厚みが2〜3mm程
度のガラス基板が用いられる。このような薄肉で大面積
のガラス基板にプラズマ溶射を行うと、成膜が行われて
いる領域とそれ以外の領域とで大きな温度差が生じ、そ
の熱応力のためにガラス基板が破損してしまうことがあ
った。また、このような大面積のガラス基板に溶射によ
りカソードを成膜した場合、ガラス基板の全面に亘る膜
厚の均一性が保てなくなることにより、膜厚の不均一に
起因する放電特性の不均一性が発生する。特に、比重量
の小さい金属をカソード材料として大面積に亘って細幅
のカソードを形成しようとする場合は、溶射に用いるカ
ソード材料の粒子径等の選択が重要になり、カソード材
料の選択がカソードの特性に対して大きな影響を与え
る。
示装置として大面積表示が薄型装置で実現できることが
大きな特徴であり、そのためにカソードが形成される方
形の基板としては一辺が1m近くで、厚みが2〜3mm程
度のガラス基板が用いられる。このような薄肉で大面積
のガラス基板にプラズマ溶射を行うと、成膜が行われて
いる領域とそれ以外の領域とで大きな温度差が生じ、そ
の熱応力のためにガラス基板が破損してしまうことがあ
った。また、このような大面積のガラス基板に溶射によ
りカソードを成膜した場合、ガラス基板の全面に亘る膜
厚の均一性が保てなくなることにより、膜厚の不均一に
起因する放電特性の不均一性が発生する。特に、比重量
の小さい金属をカソード材料として大面積に亘って細幅
のカソードを形成しようとする場合は、溶射に用いるカ
ソード材料の粒子径等の選択が重要になり、カソード材
料の選択がカソードの特性に対して大きな影響を与え
る。
【0013】本発明は、かかる点に鑑みて、特性が優れ
たカソード側放電電極をガラス基板上に安定に成膜する
ことを可能にし、またカソード側放電電極の成膜時に大
面積のガラス基板が損傷することが防止されるカソード
側放電電極の製造方法を提供することを目的とし、また
膜厚の均一性と緻密性とを有して特性が優れたカソード
側放電電極を提供することを目的とするものである。
たカソード側放電電極をガラス基板上に安定に成膜する
ことを可能にし、またカソード側放電電極の成膜時に大
面積のガラス基板が損傷することが防止されるカソード
側放電電極の製造方法を提供することを目的とし、また
膜厚の均一性と緻密性とを有して特性が優れたカソード
側放電電極を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載のカソード側放電電極の製造
方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方のガラス
基板上に配列されたアノード側放電電極と他方のガラス
基板上に配列されたカソード側放電電極とがマトリック
ス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前記アノ
ード側放電電極と前記カソード側放電電極との交点付近
の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる画像表
示装置におけるカソード側放電電極の製造方法であっ
て、カソード材料をプラズマ溶射して前記他方のガラス
基板上に前記カソード側放電電極を成膜する際に、カソ
ード側放電電極のライン幅がw,膜厚がδである場合、
一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d≦δ/2(δ≧20μ
m)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小
さい範囲に属し、この一次粒子を集合させて造粒した少
なくとも30μm以上の粒子径を有する造粒粒子を前記カ
ソード材料としてプラズマジェットに供給することを特
徴とする。
め、本発明の請求項1記載のカソード側放電電極の製造
方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方のガラス
基板上に配列されたアノード側放電電極と他方のガラス
基板上に配列されたカソード側放電電極とがマトリック
ス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前記アノ
ード側放電電極と前記カソード側放電電極との交点付近
の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる画像表
示装置におけるカソード側放電電極の製造方法であっ
て、カソード材料をプラズマ溶射して前記他方のガラス
基板上に前記カソード側放電電極を成膜する際に、カソ
ード側放電電極のライン幅がw,膜厚がδである場合、
一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d≦δ/2(δ≧20μ
m)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小
さい範囲に属し、この一次粒子を集合させて造粒した少
なくとも30μm以上の粒子径を有する造粒粒子を前記カ
ソード材料としてプラズマジェットに供給することを特
徴とする。
【0015】さらに、請求項2記載のカソード側放電電
極の製造方法は、前記一次粒子はアルミニウムを原材料
とすることを特徴とする。
極の製造方法は、前記一次粒子はアルミニウムを原材料
とすることを特徴とする。
【0016】また、請求項3記載のカソード側放電電極
の製造方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、前記他方のガラス基板を、断熱体を挾んだ状態
で基板載置台上に設置し、このガラス基板上にカソード
材料をプラズマ溶射して前記カソード側放電電極を成膜
することを特徴とする。
の製造方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、前記他方のガラス基板を、断熱体を挾んだ状態
で基板載置台上に設置し、このガラス基板上にカソード
材料をプラズマ溶射して前記カソード側放電電極を成膜
することを特徴とする。
【0017】さらに、請求項4記載のカソード側放電電
極の製造方法は、前記断熱体は前記他方のガラス基板と
前記基板載置台断熱手段との間に設けられた閉空間に充
填される空気層であることを特徴とする。
極の製造方法は、前記断熱体は前記他方のガラス基板と
前記基板載置台断熱手段との間に設けられた閉空間に充
填される空気層であることを特徴とする。
【0018】また、請求項5記載のカソード側放電電極
の製造方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、方形の前記他方のガラス基板の任意の1辺ある
いは4辺から任意に選択された隣接する2辺のみを拘束
して他方のガラス基板を基板載置上に設置し、このガラ
ス基板上にカソード材料をプラズマ溶射して前記カソー
ド側放電電極を成膜することを特徴とする。
の製造方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、方形の前記他方のガラス基板の任意の1辺ある
いは4辺から任意に選択された隣接する2辺のみを拘束
して他方のガラス基板を基板載置上に設置し、このガラ
ス基板上にカソード材料をプラズマ溶射して前記カソー
ド側放電電極を成膜することを特徴とする。
【0019】また、請求項6記載のカソード側放電電極
の製造方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、前記他方のガラス基板上にカソード材料をプラ
ズマ溶射して前記カソード側放電電極を成膜する際に、
成膜時間の経過とともに単位面積当りのカソード材料の
溶射量を漸次減少させることを特徴とする。
の製造方法は、相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、前記他方のガラス基板上にカソード材料をプラ
ズマ溶射して前記カソード側放電電極を成膜する際に、
成膜時間の経過とともに単位面積当りのカソード材料の
溶射量を漸次減少させることを特徴とする。
【0020】さらに、請求項7記載のカソード側放電電
極の製造方法は、前記成膜時間の経過とともにプラズマ
溶射トーチと前記一方のガラス基板との相対的な移動速
度を漸次増加させることを特徴とする。
極の製造方法は、前記成膜時間の経過とともにプラズマ
溶射トーチと前記一方のガラス基板との相対的な移動速
度を漸次増加させることを特徴とする。
【0021】また、請求項8記載のカソード側放電電極
は、ガラス基板上にカソード材料をプラズマ溶射して成
膜されたカソード側放電電極であって、成膜するカソー
ド側放電電極のライン幅がw,膜厚がδである場合に、
一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d≦δ/2(δ≧20μ
m)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小
さい範囲に属し、この一次粒子を集合させて造粒した少
なくとも30μm以上の粒子径を有する造粒粒子を前記カ
ソード材料としてプラズマジェットに供給し、かつ成膜
時に前記ガラス基板を断熱体を挾んだ状態で基板載置台
上に設置するとともに、成膜時間の経過とともに単位面
積当りのカソード材料の溶射量を漸次減少させて成膜し
たことを特徴とする。
は、ガラス基板上にカソード材料をプラズマ溶射して成
膜されたカソード側放電電極であって、成膜するカソー
ド側放電電極のライン幅がw,膜厚がδである場合に、
一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d≦δ/2(δ≧20μ
m)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小
さい範囲に属し、この一次粒子を集合させて造粒した少
なくとも30μm以上の粒子径を有する造粒粒子を前記カ
ソード材料としてプラズマジェットに供給し、かつ成膜
時に前記ガラス基板を断熱体を挾んだ状態で基板載置台
上に設置するとともに、成膜時間の経過とともに単位面
積当りのカソード材料の溶射量を漸次減少させて成膜し
たことを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明は、請求項1記載のカソード側放電電極
の製造方法によれば、カソード材料をプラズマ溶射して
前記他方のガラス基板上に前記カソード側放電電極を成
膜する際に、カソード側放電電極のライン幅がw,膜厚
がδである場合、一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d
≦δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧9
0μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一次粒子を集
合させて造粒した少なくとも30μm以上の粒子径を有す
る造粒粒子を前記カソード材料としてプラズマジェット
に供給することにより、ライン幅が100μm程度で、厚さ
が数十μm程度のカソード側放電電極がガラス基板上に
緻密に成膜され、かつカソード側放電電極がガラス基板
に強固に付着する。
の製造方法によれば、カソード材料をプラズマ溶射して
前記他方のガラス基板上に前記カソード側放電電極を成
膜する際に、カソード側放電電極のライン幅がw,膜厚
がδである場合、一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d
≦δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧9
0μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一次粒子を集
合させて造粒した少なくとも30μm以上の粒子径を有す
る造粒粒子を前記カソード材料としてプラズマジェット
に供給することにより、ライン幅が100μm程度で、厚さ
が数十μm程度のカソード側放電電極がガラス基板上に
緻密に成膜され、かつカソード側放電電極がガラス基板
に強固に付着する。
【0023】また、請求項3記載のカソード側放電電極
の製造方法によれば、ガラス基板を断熱体を挾んだ状態
で基板載置台上に設置し、このガラス基板上にカソード
材料をプラズマ溶射してカソード側放電電極を成膜する
ことにより、プラズマ溶射トーチによってカソード材料
が溶射されている溶射領域の基板温度とそれ以外の領域
の基板温度との差が小さくなるので、ガラス基板に作用
する熱応力が抑制されてガラス基板の破壊を防止でき
る。
の製造方法によれば、ガラス基板を断熱体を挾んだ状態
で基板載置台上に設置し、このガラス基板上にカソード
材料をプラズマ溶射してカソード側放電電極を成膜する
ことにより、プラズマ溶射トーチによってカソード材料
が溶射されている溶射領域の基板温度とそれ以外の領域
の基板温度との差が小さくなるので、ガラス基板に作用
する熱応力が抑制されてガラス基板の破壊を防止でき
る。
【0024】また、請求項5記載のカソード側放電電極
の製造方法によれば、方形のガラス基板の任意の1辺あ
るいは4辺から任意に選択された隣接する2辺のみを拘
束して他方のガラス基板を基板載置上に設置し、このガ
ラス基板上にカソード材料をプラズマ溶射してカソード
側放電電極を成膜することにより、プラズマ溶射時にガ
ラス基板の温度が上昇した場合でもガラス基板の熱膨張
が許容されるので、ガラス基板における熱応力の発生が
防止されてガラス基板の破壊を防止することができる。
の製造方法によれば、方形のガラス基板の任意の1辺あ
るいは4辺から任意に選択された隣接する2辺のみを拘
束して他方のガラス基板を基板載置上に設置し、このガ
ラス基板上にカソード材料をプラズマ溶射してカソード
側放電電極を成膜することにより、プラズマ溶射時にガ
ラス基板の温度が上昇した場合でもガラス基板の熱膨張
が許容されるので、ガラス基板における熱応力の発生が
防止されてガラス基板の破壊を防止することができる。
【0025】また、請求項6記載のカソード側放電電極
の製造方法によれば、ガラス基板上にカソード材料をプ
ラズマ溶射してカソード側放電電極を成膜する際に、成
膜時間の経過とともに単位面積当りのカソード材料の溶
射量を漸次減少させることにより、成膜時間の経過とと
もにガラス基板の温度が上昇してガラス基板での成膜効
率が変化した場合にも、成膜速度が常に一定に保たれる
ので、成膜時の基板温度に影響されてカソード側放電電
極の膜厚が不均一になることが防止され、大面積のガラ
ス基板全体に亘って厚さが均一で、均質なカソード側放
電電極の成膜が可能になる。
の製造方法によれば、ガラス基板上にカソード材料をプ
ラズマ溶射してカソード側放電電極を成膜する際に、成
膜時間の経過とともに単位面積当りのカソード材料の溶
射量を漸次減少させることにより、成膜時間の経過とと
もにガラス基板の温度が上昇してガラス基板での成膜効
率が変化した場合にも、成膜速度が常に一定に保たれる
ので、成膜時の基板温度に影響されてカソード側放電電
極の膜厚が不均一になることが防止され、大面積のガラ
ス基板全体に亘って厚さが均一で、均質なカソード側放
電電極の成膜が可能になる。
【0026】また、請求項8記載のカソード側放電電極
によれば、成膜するカソード側放電電極のライン幅が
w,膜厚がδである場合に、一次粒子の平均粒子径dが
10μm≦d≦δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w
/9(w≧90μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一
次粒子を集合させて造粒した少なくとも30μm以上の粒
子径を有する造粒粒子を前記カソード材料としてプラズ
マジェットに供給し、かつ成膜時に前記ガラス基板を断
熱体を挾んだ状態で基板載置台上に設置するとともに、
成膜時間の経過とともに単位面積当りのカソード側放電
電極の成膜速度を漸次低下させてカソード側放電電極を
成膜したことにより、ライン幅が100μm程度で、厚さが
数十μm程度のカソード側放電電極がガラス基板上に緻
密に成膜され、かつカソード側放電電極がガラス基板に
強固に付着し、かつガラス基板上でカソード側放電電極
の膜厚が不均一になることが防止される。
によれば、成膜するカソード側放電電極のライン幅が
w,膜厚がδである場合に、一次粒子の平均粒子径dが
10μm≦d≦δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w
/9(w≧90μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一
次粒子を集合させて造粒した少なくとも30μm以上の粒
子径を有する造粒粒子を前記カソード材料としてプラズ
マジェットに供給し、かつ成膜時に前記ガラス基板を断
熱体を挾んだ状態で基板載置台上に設置するとともに、
成膜時間の経過とともに単位面積当りのカソード側放電
電極の成膜速度を漸次低下させてカソード側放電電極を
成膜したことにより、ライン幅が100μm程度で、厚さが
数十μm程度のカソード側放電電極がガラス基板上に緻
密に成膜され、かつカソード側放電電極がガラス基板に
強固に付着し、かつガラス基板上でカソード側放電電極
の膜厚が不均一になることが防止される。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明のカソード製造方法の第1実施例を
説明するためのトーチ及び表面ガラスの断面図であり、
公知のプラズマ溶射法を用いてガラス基板にカソードを
形成している状態を示している。
する。図1は本発明のカソード製造方法の第1実施例を
説明するためのトーチ及び表面ガラスの断面図であり、
公知のプラズマ溶射法を用いてガラス基板にカソードを
形成している状態を示している。
【0028】プラズマ溶射トーチ(以下、トーチという)
1は、水冷された陰極2と水冷された陽極3の間に電源
4によって電圧を印加されることにより、陰極2と陽極
3との間に直流アークAを発生させ、陰極2の先端部か
ら噴射されるプラズマ作動ガスGを直流アークAによっ
て加熱電離し、プラズマジェットJとしてノズル40から
噴出させる。プラズマ作動ガスGとしては、通常、アル
ゴン、ヘリウム、水素などが用いられるが、本実施例で
はアルゴンを用いている。
1は、水冷された陰極2と水冷された陽極3の間に電源
4によって電圧を印加されることにより、陰極2と陽極
3との間に直流アークAを発生させ、陰極2の先端部か
ら噴射されるプラズマ作動ガスGを直流アークAによっ
て加熱電離し、プラズマジェットJとしてノズル40から
噴出させる。プラズマ作動ガスGとしては、通常、アル
ゴン、ヘリウム、水素などが用いられるが、本実施例で
はアルゴンを用いている。
【0029】カソード材料5は粉末状態で粉末供給ポー
ト6からキャリアガスと共にプラズマジェットJの中に
吹き込まれ、プラズマジェットJによって加熱溶融さ
れ、かつ加速されてガラス基板である表面ガラス7に高
速で衝突してアルミニウムの溶射膜を形成する。表面ガ
ラス7は厚みが2mm程度のソーダガラス等が長方形に形
成されたものであり、この表面ガラス7の表面には、カ
ソード8のパターンを規定する開口部9aを有したフィ
ルム9が貼着されている。
ト6からキャリアガスと共にプラズマジェットJの中に
吹き込まれ、プラズマジェットJによって加熱溶融さ
れ、かつ加速されてガラス基板である表面ガラス7に高
速で衝突してアルミニウムの溶射膜を形成する。表面ガ
ラス7は厚みが2mm程度のソーダガラス等が長方形に形
成されたものであり、この表面ガラス7の表面には、カ
ソード8のパターンを規定する開口部9aを有したフィ
ルム9が貼着されている。
【0030】表面ガラス7にフィルム9を貼着して、こ
の上方からカソード材料5をプラズマ溶射することによ
り、開口部9aに目標とする厚さのカソード8を成膜
し、成膜が完了した後にフィルム9を剥離することによ
り、開口部9aのパターンに従ってカソード8が形成さ
れた表面ガラス7が得られる。本実施例では、表面ガラ
ス7に形成するカソード8の幅が100μm程度であり、そ
の膜厚が30μm程度であるものとし、このとき、カソー
ド8を形成するためのフィルム9としては厚さが50μm
程度のものを用いる。この際、このような微細なカソー
ド8を形成するためには、カソード材料5の一次粒子と
しては可能なかぎり微細なものを用いることが望まし
い。
の上方からカソード材料5をプラズマ溶射することによ
り、開口部9aに目標とする厚さのカソード8を成膜
し、成膜が完了した後にフィルム9を剥離することによ
り、開口部9aのパターンに従ってカソード8が形成さ
れた表面ガラス7が得られる。本実施例では、表面ガラ
ス7に形成するカソード8の幅が100μm程度であり、そ
の膜厚が30μm程度であるものとし、このとき、カソー
ド8を形成するためのフィルム9としては厚さが50μm
程度のものを用いる。この際、このような微細なカソー
ド8を形成するためには、カソード材料5の一次粒子と
しては可能なかぎり微細なものを用いることが望まし
い。
【0031】本実施例のトーチ1は、プラズマジェット
Jへのカソード材料5の供給を、陽極3の外部から供給
するいわゆる外挿式を採用し、カソード材料5の原材料
としてはアルミニウムを用いている。トーチの形式とし
てはカソード材料5を陽極3の内部に供給する内挿式の
トーチもあるが、アルミニウムのような低融点材料を内
挿式トーチに供給した場合には、ノズルの内壁に溶融粒
子が付着し、堆積した粒子塊の噴出や、ノズル内の堆積
物によるプラズマジェットJの分布変化によって、均質
な膜を形成することが困難になる。一方、本実施例のよ
うな外挿式のトーチ1では、アルミニウムのような比重
量が小さい溶射材料が微細粒子の状態で供給された場合
には、溶射材料がプラズマジェットJ内に完全に入り込
まず加熱が不十分になって、未溶融状態で表面ガラス7
に到達したり、未溶融状態であることによるリバウンド
ロス等によって溶射の効率が低下するなどの問題を生じ
やすい。
Jへのカソード材料5の供給を、陽極3の外部から供給
するいわゆる外挿式を採用し、カソード材料5の原材料
としてはアルミニウムを用いている。トーチの形式とし
てはカソード材料5を陽極3の内部に供給する内挿式の
トーチもあるが、アルミニウムのような低融点材料を内
挿式トーチに供給した場合には、ノズルの内壁に溶融粒
子が付着し、堆積した粒子塊の噴出や、ノズル内の堆積
物によるプラズマジェットJの分布変化によって、均質
な膜を形成することが困難になる。一方、本実施例のよ
うな外挿式のトーチ1では、アルミニウムのような比重
量が小さい溶射材料が微細粒子の状態で供給された場合
には、溶射材料がプラズマジェットJ内に完全に入り込
まず加熱が不十分になって、未溶融状態で表面ガラス7
に到達したり、未溶融状態であることによるリバウンド
ロス等によって溶射の効率が低下するなどの問題を生じ
やすい。
【0032】そこで、本実施例では、溶射材料であるカ
ソード材料5を完全溶融させ、溶射の効率を向上させ
て、カソード8の均質性を高めるために、複数の微細な
一次粒子を集合させて造粒された造粒粒子を用いてい
る。図2は本実施例に用いられる一次粒子と造粒粒子と
の説明図であり、10は粒子径がdの一次粒子、11はPV
A(ポリビニルアルコール)等によって複数の一次粒子10
を結合させることにより造粒された造粒粒子である。発
明者等の実験によれば、40kW級のプラズマ溶射装置を
用いた場合、造粒粒子11のサイズとして一次粒子の粒子
径dによらず、その粒子径Dを30μm以上とし、この造
粒粒子11をカソード材料5として粉末供給ポート6から
供給することにより、カソード材料5がプラズマジェッ
トJ中に均一に投入されて良質なカソード8が成膜され
ることが明らかになった。さらに、造粒粒子11の一個一
個の表面ガラス7への衝突後の偏平過程に着目した場
合、溶射膜であるカソード8の緻密性、および表面ガラ
ス7との付着力が強いカソード8が確保されるのは、造
粒粒子11がその粒子径Dの約3倍の径に扁平化されて表
面ガラス7に付着し、それぞれの造粒粒子11が積層され
たときであることを実験的に確認した。
ソード材料5を完全溶融させ、溶射の効率を向上させ
て、カソード8の均質性を高めるために、複数の微細な
一次粒子を集合させて造粒された造粒粒子を用いてい
る。図2は本実施例に用いられる一次粒子と造粒粒子と
の説明図であり、10は粒子径がdの一次粒子、11はPV
A(ポリビニルアルコール)等によって複数の一次粒子10
を結合させることにより造粒された造粒粒子である。発
明者等の実験によれば、40kW級のプラズマ溶射装置を
用いた場合、造粒粒子11のサイズとして一次粒子の粒子
径dによらず、その粒子径Dを30μm以上とし、この造
粒粒子11をカソード材料5として粉末供給ポート6から
供給することにより、カソード材料5がプラズマジェッ
トJ中に均一に投入されて良質なカソード8が成膜され
ることが明らかになった。さらに、造粒粒子11の一個一
個の表面ガラス7への衝突後の偏平過程に着目した場
合、溶射膜であるカソード8の緻密性、および表面ガラ
ス7との付着力が強いカソード8が確保されるのは、造
粒粒子11がその粒子径Dの約3倍の径に扁平化されて表
面ガラス7に付着し、それぞれの造粒粒子11が積層され
たときであることを実験的に確認した。
【0033】また、カソード8は、他の用途に使用され
る溶射膜と比較して基板である表面ガラス7との接触面
積が小さく、かつ膜厚も薄いことが特徴である。そこ
で、ライン幅が100μmで、厚さが30μmのアルミニウム
溶射膜の形成実験を行い、基板との付着力が確保でき、
かつ溶射膜の電気抵抗が最低になる、すなわち膜質が緻
密になる最適な一次粒子の粒子径を検討した。その結
果、前述の一次粒子10が扁平化されて約3倍の径になる
条件下では、厚さとしては扁平化された造粒粒子11が3
枚以上積層されているとき、また表面ガラス7と付着し
た状態では1本のライン幅内に3個以上の造粒粒子11が
付着しているときに、最適な膜質となることを実験的に
確認した。すなわち、一次粒子10の原材料としてアルミ
ニウムを用い、上記したような条件となる造粒粒子11の
粒子径Dを選定し、さらに造粒粒子11の径が表面ガラス
7上で約3倍に扁平化する溶射条件を設定することで、
画像表示装置に用いられるカソード側放電電極として優
れた特性の溶射膜を製造することが可能となる。
る溶射膜と比較して基板である表面ガラス7との接触面
積が小さく、かつ膜厚も薄いことが特徴である。そこ
で、ライン幅が100μmで、厚さが30μmのアルミニウム
溶射膜の形成実験を行い、基板との付着力が確保でき、
かつ溶射膜の電気抵抗が最低になる、すなわち膜質が緻
密になる最適な一次粒子の粒子径を検討した。その結
果、前述の一次粒子10が扁平化されて約3倍の径になる
条件下では、厚さとしては扁平化された造粒粒子11が3
枚以上積層されているとき、また表面ガラス7と付着し
た状態では1本のライン幅内に3個以上の造粒粒子11が
付着しているときに、最適な膜質となることを実験的に
確認した。すなわち、一次粒子10の原材料としてアルミ
ニウムを用い、上記したような条件となる造粒粒子11の
粒子径Dを選定し、さらに造粒粒子11の径が表面ガラス
7上で約3倍に扁平化する溶射条件を設定することで、
画像表示装置に用いられるカソード側放電電極として優
れた特性の溶射膜を製造することが可能となる。
【0034】具体的には、図3に示すように表面ガラス
7に形成されるカソード8のライン幅がw、膜厚がδの
場合に、一次粒子10の粒子径dの平均値が10μm≦d≦
δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90
μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一次粒子10を集
合させた造粒粒子11を少なくとも30μm以上の粒子径D
に造粒し、この造粒粒子11をカソード材料5としてプラ
ズマジェットJに供給することにより、ライン幅が100
μm程度で、厚さが数十μm程度のカソード8が表面ガラ
ス7上に緻密に成膜され、かつカソード8が表面ガラス
7に強固に付着するので、電気抵抗が小さく特性が優れ
たカソード8をプラズマ溶射法によって製造することが
可能になる。
7に形成されるカソード8のライン幅がw、膜厚がδの
場合に、一次粒子10の粒子径dの平均値が10μm≦d≦
δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90
μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一次粒子10を集
合させた造粒粒子11を少なくとも30μm以上の粒子径D
に造粒し、この造粒粒子11をカソード材料5としてプラ
ズマジェットJに供給することにより、ライン幅が100
μm程度で、厚さが数十μm程度のカソード8が表面ガラ
ス7上に緻密に成膜され、かつカソード8が表面ガラス
7に強固に付着するので、電気抵抗が小さく特性が優れ
たカソード8をプラズマ溶射法によって製造することが
可能になる。
【0035】図4は本発明のカソード製造方法の第2実
施例を説明するためのトーチ及び基板載置台の側面図で
あり、図1乃至図3に基づいて説明した部材に対応する
部材については同一符号を付して説明を省略する。図4
は基板載置台21に載置された長方形の表面ガラス7を短
手方向からみたものであり、カソード8は、そのライン
方向が表面ガラス7の長手方向と一致するように配列す
る。
施例を説明するためのトーチ及び基板載置台の側面図で
あり、図1乃至図3に基づいて説明した部材に対応する
部材については同一符号を付して説明を省略する。図4
は基板載置台21に載置された長方形の表面ガラス7を短
手方向からみたものであり、カソード8は、そのライン
方向が表面ガラス7の長手方向と一致するように配列す
る。
【0036】金属等で形成された基板載置台21は、その
上面に表面ガラス7を支持する基板支持具22が配置され
ている。表面ガラス7が基板載置台21に載置され基板支
持具22に嵌めこまれた状態で、表面ガラス7と基板載置
台21との間には厚さが1mm程度の空間23が形成される。
基板載置台21の上方にはトーチ1が配置され、この外挿
式のトーチ1は、溶融したカソード材料5を含んだプラ
ズマジェットJを表面ガラス7に衝突させて、カソード
8に対応するパターンが開口したフィルム(図示省略)が
貼られている表面ガラス7上に溶射膜を成膜する。
上面に表面ガラス7を支持する基板支持具22が配置され
ている。表面ガラス7が基板載置台21に載置され基板支
持具22に嵌めこまれた状態で、表面ガラス7と基板載置
台21との間には厚さが1mm程度の空間23が形成される。
基板載置台21の上方にはトーチ1が配置され、この外挿
式のトーチ1は、溶融したカソード材料5を含んだプラ
ズマジェットJを表面ガラス7に衝突させて、カソード
8に対応するパターンが開口したフィルム(図示省略)が
貼られている表面ガラス7上に溶射膜を成膜する。
【0037】成膜時には、図示を省略した移動手段によ
ってトーチ1あるいは表面ガラス7を所定の移動パター
ンに沿って所定速度で移動させて表面ガラス7全体に溶
射膜を成膜し、この成膜過程を所定回数だけ繰り返すこ
とにより、表面ガラス7には、フィルムによって規定さ
れた形状のカソード8が形成される。本実施例では、カ
ソード8が短手方向Tにおいて一定ピッチごとに配置さ
れ表面ガラス7の長手方向に延在しているので、溶射時
に、まずトーチ1を長手方向で移動させ、次にトーチ1
を短手方向Tでカソード8の離間ピッチに対応する距離
だけ移動させることを繰り返すことにより、表面ガラス
7に貼着されたフィルムの開口部全体にカソード8が形
成される。
ってトーチ1あるいは表面ガラス7を所定の移動パター
ンに沿って所定速度で移動させて表面ガラス7全体に溶
射膜を成膜し、この成膜過程を所定回数だけ繰り返すこ
とにより、表面ガラス7には、フィルムによって規定さ
れた形状のカソード8が形成される。本実施例では、カ
ソード8が短手方向Tにおいて一定ピッチごとに配置さ
れ表面ガラス7の長手方向に延在しているので、溶射時
に、まずトーチ1を長手方向で移動させ、次にトーチ1
を短手方向Tでカソード8の離間ピッチに対応する距離
だけ移動させることを繰り返すことにより、表面ガラス
7に貼着されたフィルムの開口部全体にカソード8が形
成される。
【0038】本実施例でのポイントは、トーチ1からの
プラズマジェットJによって表面ガラス7に供給される
熱量を基板載置台21に急激に逃がさないことである。従
来、プラズマ溶射法によって表面ガラス上にカソードを
形成する場合、プラズマジェットからの供給熱量が大き
いために、この熱量を速やかに基板載置台側に逃すこと
が重要であると考えられていた。
プラズマジェットJによって表面ガラス7に供給される
熱量を基板載置台21に急激に逃がさないことである。従
来、プラズマ溶射法によって表面ガラス上にカソードを
形成する場合、プラズマジェットからの供給熱量が大き
いために、この熱量を速やかに基板載置台側に逃すこと
が重要であると考えられていた。
【0039】本実施例との比較のために、図13に示す従
来のカソード製造方法で用いられる基板載置台の側面図
を図6に示す。基板載置台33に載置された表面ガラス34
は、その下面が直接基板載置台33の上面に接触してい
る。図7は、図6に示すa´,b´およびc´点で測定
された表面ガラス34の下面の温度変化を示す測定図であ
り、縦軸には表面ガラス34の下面の温度がプロットさ
れ、横軸には溶射開始からの経過時間がプロットされ
て、曲線A´,B´,C´がそれぞれa´,b´,c´
点における温度変化を示している。
来のカソード製造方法で用いられる基板載置台の側面図
を図6に示す。基板載置台33に載置された表面ガラス34
は、その下面が直接基板載置台33の上面に接触してい
る。図7は、図6に示すa´,b´およびc´点で測定
された表面ガラス34の下面の温度変化を示す測定図であ
り、縦軸には表面ガラス34の下面の温度がプロットさ
れ、横軸には溶射開始からの経過時間がプロットされ
て、曲線A´,B´,C´がそれぞれa´,b´,c´
点における温度変化を示している。
【0040】図6から明らかなように、短手方向Tにお
いてトーチ35がa´,b´又はc´点にそれぞれ近づく
とともに、その点での温度が上昇し、トーチ35がその点
の真上を通過する時に略最大温度となり、その点から遠
ざかるにつれて低下する。この際、このa´,b´,c
´点における温度の上昇および下降の勾配は、表面ガラ
ス34から基板載置台33側への熱移動が速やかであればあ
るほど急峻になる。このため、トーチ35が直上にある領
域の最高温度と、トーチ35が通過してから一定時間経過
した領域での温度との温度差TGAP´が、例えば図7の
曲線B´によって示されるように非常に大きくなる。こ
のことにより、表面ガラス34では、最高温度の領域と一
定時間冷却された領域との間で熱応力が発生し、この熱
応力によって表面ガラス34が破壊することがある。さら
に、表面ガラス34から基板載置台33側への熱移動が速や
かであるために、表面ガラス34の下面における最高到達
温度の絶対値は低下するが、ガラスの熱伝導率が小さい
ために表面ガラス34の上面では瞬間的に高温になる。こ
のため、表面ガラス34の上面と下面との温度差が大きく
なって、その温度差によって生じる熱応力によって表面
ガラス34が破壊することもある。
いてトーチ35がa´,b´又はc´点にそれぞれ近づく
とともに、その点での温度が上昇し、トーチ35がその点
の真上を通過する時に略最大温度となり、その点から遠
ざかるにつれて低下する。この際、このa´,b´,c
´点における温度の上昇および下降の勾配は、表面ガラ
ス34から基板載置台33側への熱移動が速やかであればあ
るほど急峻になる。このため、トーチ35が直上にある領
域の最高温度と、トーチ35が通過してから一定時間経過
した領域での温度との温度差TGAP´が、例えば図7の
曲線B´によって示されるように非常に大きくなる。こ
のことにより、表面ガラス34では、最高温度の領域と一
定時間冷却された領域との間で熱応力が発生し、この熱
応力によって表面ガラス34が破壊することがある。さら
に、表面ガラス34から基板載置台33側への熱移動が速や
かであるために、表面ガラス34の下面における最高到達
温度の絶対値は低下するが、ガラスの熱伝導率が小さい
ために表面ガラス34の上面では瞬間的に高温になる。こ
のため、表面ガラス34の上面と下面との温度差が大きく
なって、その温度差によって生じる熱応力によって表面
ガラス34が破壊することもある。
【0041】そこで、本実施例では基板載置台21と表面
ガラス7との間に薄い空間23を設けることにより、表面
ガラス7は、空間23に充填される空気を挾んだ状態で基
板載置台21上に設置されることになり、この空間23の空
気の断熱作用によって表面ガラス7から基板載置台21へ
の熱伝達が抑制される。この結果、トーチ1が直上にあ
る領域の最高温度と、トーチ1が通過してから一定時間
経過した領域での温度との温度差TGAP、および表面ガ
ラス7の上面と下面との温度差がそれぞれ抑制される。
ガラス7との間に薄い空間23を設けることにより、表面
ガラス7は、空間23に充填される空気を挾んだ状態で基
板載置台21上に設置されることになり、この空間23の空
気の断熱作用によって表面ガラス7から基板載置台21へ
の熱伝達が抑制される。この結果、トーチ1が直上にあ
る領域の最高温度と、トーチ1が通過してから一定時間
経過した領域での温度との温度差TGAP、および表面ガ
ラス7の上面と下面との温度差がそれぞれ抑制される。
【0042】図5は、図4に示すa,bおよびc点で測
定された表面ガラス7の下面の温度変化を示す測定図で
あり、縦軸には表面ガラス7の下面の温度がプロットさ
れ、横軸には溶射開始からの経過時間がプロットされ
て、曲線A,B,Cがそれぞれa,b,c点における温
度変化を示している。ここで、a,b,c点は、図6に
示すa′,b′,c′点に対応する位置に設定され、
a,b,c点間の距離はa′,b′,c′点間の距離と
等しくなっている。例えば、図5から明らかなように、
トーチ1が直上にある領域の最高温度と、トーチ1が通
過してから一定時間経過した領域での温度との温度差T
GAPが、図7に示す温度差TGAP´より小さくなり、かつ
表面ガラス7の上面と下面との温度差も抑制されること
により、これらの温度差に起因する表面ガラス7の破壊
が防止された。これらの温度差が小さくなる理由は、空
間23に充填される空気が断熱材としての役割を果たし、
基板載置台21への急峻な熱移動を抑制するためである。
定された表面ガラス7の下面の温度変化を示す測定図で
あり、縦軸には表面ガラス7の下面の温度がプロットさ
れ、横軸には溶射開始からの経過時間がプロットされ
て、曲線A,B,Cがそれぞれa,b,c点における温
度変化を示している。ここで、a,b,c点は、図6に
示すa′,b′,c′点に対応する位置に設定され、
a,b,c点間の距離はa′,b′,c′点間の距離と
等しくなっている。例えば、図5から明らかなように、
トーチ1が直上にある領域の最高温度と、トーチ1が通
過してから一定時間経過した領域での温度との温度差T
GAPが、図7に示す温度差TGAP´より小さくなり、かつ
表面ガラス7の上面と下面との温度差も抑制されること
により、これらの温度差に起因する表面ガラス7の破壊
が防止された。これらの温度差が小さくなる理由は、空
間23に充填される空気が断熱材としての役割を果たし、
基板載置台21への急峻な熱移動を抑制するためである。
【0043】本実施例では、空間23は、ガラス基板7と
基板載置台21と基板支持具22とによって略密閉された閉
空間となるように形成されている。これは、もし空間23
が充分な通気性を有する開空間であるならば、ガラス基
板7の下面の温度上とともに空間23内に自然対流が発生
するので、この自然対流により熱伝達が促進されて、断
熱効果が阻害されてしまうからである。また、この断熱
効果を大ならしめるためには、この空間23の厚みを少な
くとも1mm程度確保することが望ましい。本実施例で
は、空気を断熱材として利用しているが、もちろん他の
断熱材を空間23充填しても良い。
基板載置台21と基板支持具22とによって略密閉された閉
空間となるように形成されている。これは、もし空間23
が充分な通気性を有する開空間であるならば、ガラス基
板7の下面の温度上とともに空間23内に自然対流が発生
するので、この自然対流により熱伝達が促進されて、断
熱効果が阻害されてしまうからである。また、この断熱
効果を大ならしめるためには、この空間23の厚みを少な
くとも1mm程度確保することが望ましい。本実施例で
は、空気を断熱材として利用しているが、もちろん他の
断熱材を空間23充填しても良い。
【0044】また、図5に示されるように、トーチ1の
移動とともに、ガラス基板7の最高到達温度が図5の一
点鎖線Dに示すように上昇する。これは断熱効果による
蓄熱のためであり、このことにより、溶射膜の表面付近
での状態が溶射が開始されてからの時間経過とともに変
化し、このためにカソード材料5の付着状態の変わるこ
とが観察された。
移動とともに、ガラス基板7の最高到達温度が図5の一
点鎖線Dに示すように上昇する。これは断熱効果による
蓄熱のためであり、このことにより、溶射膜の表面付近
での状態が溶射が開始されてからの時間経過とともに変
化し、このためにカソード材料5の付着状態の変わるこ
とが観察された。
【0045】図8は、本実施例における単位面積当たり
のカソード材料の溶射量の経時的変化を説明するための
特性図である。図8において、横軸には溶射開始からの
経過時間をプロットし、溶射開始からトーチ1は、表面
ガラス7上を短手方向Tで一方向に向かって移動してい
るものとする。縦軸の下段には経過時間に対応するカソ
ード材料5の供給量を、中段には経過時間に対応する表
面ガラス7上での成膜速度を、上段には経過時間に対応
する表面ガラス7の最高到達温度をそれぞれプロットし
ている。図中、実線E,F,Gは本実施例での実験結果
を、また一点鎖線E´,F´,G´は従来のカソード製
造方法による実験結果をそれぞれ示している。
のカソード材料の溶射量の経時的変化を説明するための
特性図である。図8において、横軸には溶射開始からの
経過時間をプロットし、溶射開始からトーチ1は、表面
ガラス7上を短手方向Tで一方向に向かって移動してい
るものとする。縦軸の下段には経過時間に対応するカソ
ード材料5の供給量を、中段には経過時間に対応する表
面ガラス7上での成膜速度を、上段には経過時間に対応
する表面ガラス7の最高到達温度をそれぞれプロットし
ている。図中、実線E,F,Gは本実施例での実験結果
を、また一点鎖線E´,F´,G´は従来のカソード製
造方法による実験結果をそれぞれ示している。
【0046】一点鎖線E´に示すようにカソード材料5
の表面ガラス7への単位面積当たりの供給量を常に一定
としている場合には、表面ガラス7の最高到達温度は、
一点鎖線G´に示すように経過時間の進行とともに徐々
に上昇する。この時、表面ガラス7上に成膜される溶射
膜の単位時間当たりの成膜厚、すなわち成膜速度も、一
点鎖線F´に示すように最高到達温度の上昇に伴って上
昇する。このことの原因は、カソード材料5を構成する
アルミニウムを用いた粒子の付着効率が表面ガラス7の
温度上昇とともに上昇することによるものと考えられ
る。
の表面ガラス7への単位面積当たりの供給量を常に一定
としている場合には、表面ガラス7の最高到達温度は、
一点鎖線G´に示すように経過時間の進行とともに徐々
に上昇する。この時、表面ガラス7上に成膜される溶射
膜の単位時間当たりの成膜厚、すなわち成膜速度も、一
点鎖線F´に示すように最高到達温度の上昇に伴って上
昇する。このことの原因は、カソード材料5を構成する
アルミニウムを用いた粒子の付着効率が表面ガラス7の
温度上昇とともに上昇することによるものと考えられ
る。
【0047】そこで、本実施例では、実線Eに示すよう
に溶射開始からの経過時間の進行とともに、カソード材
料5の表面ガラス7への単位面積当たりの供給量を徐々
に減少させる。このカソード材料5の表面ガラス7への
単位面積当たりの供給量を減少させる方法としては、プ
ラズマジェットJの出力を減少させる方法、カソード材
料5のトーチ1への供給量を減少させる方法等がある
が、本実施例では、トーチ1あるいは表面ガラス7の少
なくとも一方の移動速度を徐々に上昇させ、短手方向T
におけるトーチ1と表面ガラス7との相対的な移動速度
を上昇させることにより、カソード材料5の表面ガラス
7への単位面積当たりの供給量を減少させる。このこと
により、実線Gに示すように表面ガラス7の最高到達温
度の上昇を抑制することも可能になって成膜条件を安定
させることができ、かつ実線Fに示すように、成膜速度
を略一定に制御することが可能になった。
に溶射開始からの経過時間の進行とともに、カソード材
料5の表面ガラス7への単位面積当たりの供給量を徐々
に減少させる。このカソード材料5の表面ガラス7への
単位面積当たりの供給量を減少させる方法としては、プ
ラズマジェットJの出力を減少させる方法、カソード材
料5のトーチ1への供給量を減少させる方法等がある
が、本実施例では、トーチ1あるいは表面ガラス7の少
なくとも一方の移動速度を徐々に上昇させ、短手方向T
におけるトーチ1と表面ガラス7との相対的な移動速度
を上昇させることにより、カソード材料5の表面ガラス
7への単位面積当たりの供給量を減少させる。このこと
により、実線Gに示すように表面ガラス7の最高到達温
度の上昇を抑制することも可能になって成膜条件を安定
させることができ、かつ実線Fに示すように、成膜速度
を略一定に制御することが可能になった。
【0048】図9は本発明のカソード製造方法の第3実
施例に用いられる基板載置台の側面図、図10及び図11は
それぞれ本実施例に用いられる基板載置台の断面図であ
り、図1乃至図4に基づいて説明した部材に対応する部
材については同一符号を付して説明を省略する。図10
は、図9のH−H線における断面を示し、図11は、図9
のI−I線における断面を示している。
施例に用いられる基板載置台の側面図、図10及び図11は
それぞれ本実施例に用いられる基板載置台の断面図であ
り、図1乃至図4に基づいて説明した部材に対応する部
材については同一符号を付して説明を省略する。図10
は、図9のH−H線における断面を示し、図11は、図9
のI−I線における断面を示している。
【0049】第3実施例のカソード製造方法において、
第2実施例と異なる点は、成膜時に表面ガラス7を、第
2実施例の基板載置台21とは異なる構造の基板載置台24
に載置することである。基板載置台24の上面には一対の
基板支持具25aおよび一対の基板支持具25bが配置されて
いる。基板載置台24に載置された表面ガラス7は、基板
支持具25a,25bによって所定の位置に支持され、表面ガ
ラス7と基板載置台24との間には、第2実施例の基板載
置台21に載置した場合と同様に略密閉された空間23が形
成される。
第2実施例と異なる点は、成膜時に表面ガラス7を、第
2実施例の基板載置台21とは異なる構造の基板載置台24
に載置することである。基板載置台24の上面には一対の
基板支持具25aおよび一対の基板支持具25bが配置されて
いる。基板載置台24に載置された表面ガラス7は、基板
支持具25a,25bによって所定の位置に支持され、表面ガ
ラス7と基板載置台24との間には、第2実施例の基板載
置台21に載置した場合と同様に略密閉された空間23が形
成される。
【0050】一方の基板支持具25aは、図10に示すよう
に基板載置台24に載置された表面ガラス7の一長辺の位
置を短手方向Tで拘束し、同時に他方に基板支持具25a
は、図11に示すように基板載置台24に載置された表面ガ
ラス7の一短辺の位置を長手方向Lで拘束する。また、
一対の基板支持具25bは、高さ方向でのみ表面ガラス7
の位置を拘束する。
に基板載置台24に載置された表面ガラス7の一長辺の位
置を短手方向Tで拘束し、同時に他方に基板支持具25a
は、図11に示すように基板載置台24に載置された表面ガ
ラス7の一短辺の位置を長手方向Lで拘束する。また、
一対の基板支持具25bは、高さ方向でのみ表面ガラス7
の位置を拘束する。
【0051】第3実施例では、一方の基板支持具25aが
表面ガラス7の一長辺を短手方向Tで拘束し、かつ他方
の基板支持具25aが表面ガラス7の一短辺を長手方向L
で拘束し、拘束されていない他方の長辺および他方の短
辺が短手方向Tおよび長手方向Lで移動することを許容
し、この表面ガラス7にカソード材料5を溶射してカソ
ード8を成膜することにより、プラズマジェットJから
の供給熱によって表面ガラス7の温度が上昇した場合で
も表面ガラス7の熱膨張が許容されるので、表面ガラス
7における熱応力の発生を防止して表面ガラス7の破壊
を防止することができる。
表面ガラス7の一長辺を短手方向Tで拘束し、かつ他方
の基板支持具25aが表面ガラス7の一短辺を長手方向L
で拘束し、拘束されていない他方の長辺および他方の短
辺が短手方向Tおよび長手方向Lで移動することを許容
し、この表面ガラス7にカソード材料5を溶射してカソ
ード8を成膜することにより、プラズマジェットJから
の供給熱によって表面ガラス7の温度が上昇した場合で
も表面ガラス7の熱膨張が許容されるので、表面ガラス
7における熱応力の発生を防止して表面ガラス7の破壊
を防止することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、請求項
1記載のカソード側放電電極の製造方法によれば、ライ
ン幅が100μm程度で、厚さが数十μm程度のカソード側
放電電極がガラス基板上に緻密に成膜され、かつカソー
ド側放電電極がガラス基板に強固に付着することによ
り、電気抵抗が小さく特性が優れたカソード側放電電極
をプラズマ溶射法によって製造することが可能になる。
1記載のカソード側放電電極の製造方法によれば、ライ
ン幅が100μm程度で、厚さが数十μm程度のカソード側
放電電極がガラス基板上に緻密に成膜され、かつカソー
ド側放電電極がガラス基板に強固に付着することによ
り、電気抵抗が小さく特性が優れたカソード側放電電極
をプラズマ溶射法によって製造することが可能になる。
【0053】また、請求項3又は5記載のカソード側放
電電極の製造方法によれば、プラズマ溶射トーチによっ
てカソード材料が溶射される溶射領域の基板温度とそれ
以外の領域の基板温度との差が小さくなるので、ガラス
基板に作用する熱応力が抑制されることにより、特に大
面積のガラス基板の破壊を効果的に防止することが可能
になるので、大面積のガラス基板を破壊することなく、
カソード側放電電極を安定して形成することができる。
電電極の製造方法によれば、プラズマ溶射トーチによっ
てカソード材料が溶射される溶射領域の基板温度とそれ
以外の領域の基板温度との差が小さくなるので、ガラス
基板に作用する熱応力が抑制されることにより、特に大
面積のガラス基板の破壊を効果的に防止することが可能
になるので、大面積のガラス基板を破壊することなく、
カソード側放電電極を安定して形成することができる。
【0054】また、請求項6記載のカソード側放電電極
の製造方法によれば、成膜時間の経過とともにガラス基
板の温度が上昇してガラス基板での成膜効率が変化した
場合にも、成膜速度が常に一定に保たれるので、成膜時
の基板温度に影響されてカソード側放電電極の膜厚が不
均一になることが防止され、大面積のガラス基板全体に
亘って厚さが均一で、均質なカソード側放電電極の成膜
が可能になる。
の製造方法によれば、成膜時間の経過とともにガラス基
板の温度が上昇してガラス基板での成膜効率が変化した
場合にも、成膜速度が常に一定に保たれるので、成膜時
の基板温度に影響されてカソード側放電電極の膜厚が不
均一になることが防止され、大面積のガラス基板全体に
亘って厚さが均一で、均質なカソード側放電電極の成膜
が可能になる。
【0055】また、請求項8記載のカソード側放電電極
によれば、ライン幅が100μm程度で、厚さが数十μm程
度のカソード側放電電極がガラス基板上に緻密に成膜さ
れ、かつカソード側放電電極がガラス基板に強固に付着
し、かつガラス基板上でカソード側放電電極の膜厚が不
均一になることが防止される。
によれば、ライン幅が100μm程度で、厚さが数十μm程
度のカソード側放電電極がガラス基板上に緻密に成膜さ
れ、かつカソード側放電電極がガラス基板に強固に付着
し、かつガラス基板上でカソード側放電電極の膜厚が不
均一になることが防止される。
【図1】本発明のカソード製造方法の第1実施例を説明
するためのトーチ及び表面ガラスの断面図である。
するためのトーチ及び表面ガラスの断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に用いられる一次粒子と造
粒粒子との説明図である。
粒粒子との説明図である。
【図3】本発明の第1実施例において表面ガラスに形成
されたカソードの説明図である。
されたカソードの説明図である。
【図4】本発明のカソード製造方法の第2実施例を説明
するためのトーチ及び基板載置台の側面図である。
するためのトーチ及び基板載置台の側面図である。
【図5】図4に示すa,bおよびc点で測定された表面
ガラスの下面の温度変化を示す測定図である。
ガラスの下面の温度変化を示す測定図である。
【図6】図13に示す従来のカソード製造方法に用いられ
る基板載置台の側面図である。
る基板載置台の側面図である。
【図7】図6に示すa´,b´およびc´点で測定され
た表面ガラスの下面の温度変化を示す測定図である。
た表面ガラスの下面の温度変化を示す測定図である。
【図8】本発明の実施例における単位面積当たりのカソ
ード材料の溶射量の経時的変化を説明するための特性図
である。
ード材料の溶射量の経時的変化を説明するための特性図
である。
【図9】本発明のカソード製造方法の第3実施例に用い
られる基板載置台の側面図である。
られる基板載置台の側面図である。
【図10】本発明の第3実施例に用いられる基板載置台
の断面図である。
の断面図である。
【図11】本発明の第3実施例に用いられる基板載置台
の断面図である。
の断面図である。
【図12】従来の画像表示装置における表示パネルの構
成を示した斜視図である。
成を示した斜視図である。
【図13】従来のプラズマ溶射法によるカソードの製造
方法に用いられる装置の斜視図である。
方法に用いられる装置の斜視図である。
1…トーチ(プラズマ溶射トーチ)、 2…陰極、 3…
陽極、 4…電源、 5…カソード材料、 6…粉末供
給ポート、 7…表面ガラス、 8…カソード、9…フ
ィルム、 10…一次粒子、 11…造粒粒子、 21,24…
基板載置台、22,25a,25b…基板支持具、 23…空間、
40…ノズル。
陽極、 4…電源、 5…カソード材料、 6…粉末供
給ポート、 7…表面ガラス、 8…カソード、9…フ
ィルム、 10…一次粒子、 11…造粒粒子、 21,24…
基板載置台、22,25a,25b…基板支持具、 23…空間、
40…ノズル。
Claims (8)
- 【請求項1】 相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、 カソード材料をプラズマ溶射して前記他方のガラス基板
上に前記カソード側放電電極を成膜する際に、カソード
側放電電極のライン幅がw,膜厚がδである場合、一次
粒子の平均粒子径dが10μm≦d≦δ/2(δ≧20μm)あ
るいは10μm≦d≦w/9(w≧90μm)のいずれか小さい
範囲に属し、この一次粒子を集合させて造粒した少なく
とも30μm以上の粒子径を有する造粒粒子を前記カソー
ド材料としてプラズマジェットに供給することを特徴と
するカソード側放電電極の製造方法。 - 【請求項2】 前記一次粒子はアルミニウムを原材料と
することを特徴とする請求項1記載のカソード側放電電
極の製造方法。 - 【請求項3】 相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、 前記他方のガラス基板を、断熱体を挾んだ状態で基板載
置台上に設置し、このガラス基板上にカソード材料をプ
ラズマ溶射して前記カソード側放電電極を成膜すること
を特徴とするカソード側放電電極の製造方法。 - 【請求項4】 前記断熱体は前記他方のガラス基板と前
記基板載置台断熱手段との間に設けられた閉空間に充填
される空気層であることを特徴とする請求項3記載の放
電電極の製造方法。 - 【請求項5】 相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、 方形の前記他方のガラス基板の任意の1辺あるいは4辺
から任意に選択された隣接する2辺のみを拘束して他方
のガラス基板を基板載置上に設置し、このガラス基板上
にカソード材料をプラズマ溶射して前記カソード側放電
電極を成膜することを特徴とするカソード側放電電極の
製造方法。 - 【請求項6】 相対向する一対のガラス基板で、一方の
ガラス基板上に配列されたアノード側放電電極と他方の
ガラス基板上に配列されたカソード側放電電極とがマト
リックス状に配置され、前記一対のガラス基板間で、前
記アノード側放電電極と前記カソード側放電電極との交
点付近の空間に希ガス放電を発生させて発光が行われる
画像表示装置におけるカソード側放電電極の製造方法で
あって、 前記他方のガラス基板上にカソード材料をプラズマ溶射
して前記カソード側放電電極を成膜する際に、成膜時間
の経過とともに単位面積当りのカソード材料の溶射量を
漸次減少させることを特徴とするカソード側放電電極の
製造方法。 - 【請求項7】 前記成膜時間の経過とともにプラズマ溶
射トーチと前記一方のガラス基板との相対的な移動速度
を漸次増加させることを特徴とする請求項6記載のカソ
ード側放電電極の製造方法。 - 【請求項8】 ガラス基板上にカソード材料をプラズマ
溶射して成膜されたカソード側放電電極であって、 成膜するカソード側放電電極のライン幅がw,膜厚がδ
である場合に、一次粒子の平均粒子径dが10μm≦d≦
δ/2(δ≧20μm)あるいは10μm≦d≦w/9(w≧90
μm)のいずれか小さい範囲に属し、この一次粒子を集合
させて造粒した少なくとも30μm以上の粒子径を有する
造粒粒子を前記カソード材料としてプラズマジェットに
供給し、かつ成膜時に前記ガラス基板を断熱体を挾んだ
状態で基板載置台上に設置するとともに、成膜時間の経
過とともに単位面積当りのカソード材料の溶射量を漸次
減少させて成膜したことを特徴とするカソード側放電電
極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19552795A JPH0945237A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 画像表示装置のカソード側放電電極およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19552795A JPH0945237A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 画像表示装置のカソード側放電電極およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0945237A true JPH0945237A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16342579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19552795A Pending JPH0945237A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 画像表示装置のカソード側放電電極およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0945237A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000019479A1 (fr) * | 1998-09-29 | 2000-04-06 | Fujitsu Limited | Procede de fabrication d'un ecran a plasma et d'une structure de substrat |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP19552795A patent/JPH0945237A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000019479A1 (fr) * | 1998-09-29 | 2000-04-06 | Fujitsu Limited | Procede de fabrication d'un ecran a plasma et d'une structure de substrat |
US6888310B2 (en) | 1998-09-29 | 2005-05-03 | Fujitsu Limited | Plasma display panel with dielectric layer containing a filler of mica coated with titanium dioxide |
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