JPH0945002A - 再生装置 - Google Patents

再生装置

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JPH0945002A
JPH0945002A JP21141695A JP21141695A JPH0945002A JP H0945002 A JPH0945002 A JP H0945002A JP 21141695 A JP21141695 A JP 21141695A JP 21141695 A JP21141695 A JP 21141695A JP H0945002 A JPH0945002 A JP H0945002A
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JP
Japan
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JP21141695A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kuroiwa
仁 黒岩
Kimihisa Komurasaki
公久 小紫
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐振機能に関してディスクに応じて好適な設
定を行なうこと、及び耐振機能実行時に好適な動作を提
供すること。 【解決手段】 ローディングされた記録媒体に対して、
音声データの再生に先立って、高速レートでの読出動作
を実行させ、読出データの継続状態が所定データ量以上
とぎれるか否かを判別する(F208)。そしてとぎれなけれ
ば耐振機能をオン(F211)、とぎれたら耐振機能をオフと
する(F214)。また、読出データの継続性のチェックの際
のOK/NGの基準を、その時点のバッファメモリのデ
ータ蓄積状態に応じて変化させるようにし、蓄積量に余
裕のある場合は比較的厳しいチェックを実行し、一方蓄
積量に余裕のない場合は、蓄積量の消費を最小限とする
ため、継続性のチェックを緩めるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク等のディ
スク状記録媒体に対応した再生装置にに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスクを音声信号の記録媒体として
用いる再生装置として、CD(コンパクトディスク)プ
レーヤが広く普及している。近年、特に車載用や携帯用
のCDプレーヤにおいては、耐振性の向上のために、バ
ッファメモリを用いた方式が実用化されている。即ち、
ディスクからのデータの読出については、例えばディス
ク回転速度を2倍速にするなどして、高速レートで行な
い、読み出したデータを一旦バッファメモリに蓄積す
る。バッファメモリからは通常レートで、蓄積されてい
るデータを読み出して、再生音声信号として出力する。
このようにすることで、バッファメモリには常時或る程
度のデータ蓄積がなされ、例えば外乱によって光学ヘッ
ドのトラックジャンプが生じるなどして一時的にディス
クからのデータ読出ができない状態となっても、再生音
声としてはとぎれることなく出力されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
バッファメモリにデータを蓄積していくには、ディスク
からのデータ読出動作は高速レートで間欠的に行なって
いかなければならない。高速レートとするには例えばデ
ィスク回転を2倍速、4倍速にするなどの方法がとられ
る。
【0004】ところがこのような高速読出時には、エラ
ー訂正能力が低下することが知られており、このため傷
の多いディスクや、偏心の大きいディスクなどの場合は
対応しきれず、良好な再生音声出力ができなくなるとい
う問題が発生していた。このような問題に対しては、例
えば傷の多いディスクを再生する場合などには耐振機能
をオフとし、つまり通常速度でディスクからの読出が行
なわれるようにすればよいのであるが、このために耐振
機能のオン/オフ操作部を設けることで、操作性の煩雑
化を招く。また余分な操作部を設けることにより小型
化、低コスト化も阻害することになってしまう。
【0005】また、耐振機能のためにバッファメモリを
介して再生出力を実行している際には、なるべく常時バ
ッファメモリの蓄積量がフルに近い状態が好ましい。蓄
積量が多いほど、とぎれなく再生音声出力できる時間が
長くなり、その間に欠落した読出データの再読出などの
余裕ができるためである。
【0006】ここで、外部振動その他の原因で一時的に
読出データに欠落部分が生じた場合、ほんの多少の欠落
(再生音声としてデータ欠落が認識できない程度)であ
れば、そのままOKとし、読出動作を継続していくこと
で、むやみにバッファメモリの蓄積データを減少させ
ず、また再生音声がとぎれてしまうことを極力避けるよ
うにしている。欠落部分をOKとするかNGとするか
は、欠落部分のデータ長が或る所定の値以内か否かで判
別している。
【0007】ところが、このような読出データの継続性
のチェックは、できれば厳密に行なうのが好ましいが、
一方では、バッファメモリの蓄積データをなるべく消費
しないようにしたいという相反する要請があり、必ずし
も好適な処理が設定されていないという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
に鑑みて、耐振機能に関してディスクに応じて好適な設
定を行なうこと、及び耐振機能実行時に好適な動作を提
供することを目的とする。
【0009】このため再生装置として、記録媒体から高
速レートで読み出した音声データを一旦バッファメモリ
に蓄積し、バッファメモリから通常レートで音声データ
を読み出して再生出力する第1の再生モードと、記録媒
体から通常レートで読み出した音声データを再生出力す
る第2の再生モードとを選択的に実行制御することがで
きる再生制御手段を設ける。また、再生可能状態にロー
ディングされた記録媒体に対して、音声データの再生動
作開始に先立って、高速レートでの読出動作を実行さ
せ、読出データの継続状態が所定データ量以上とぎれる
か否かを判別する判別手段と、判別手段の判別結果とし
て、読出データの継続状態が所定データ量以上とぎれな
ければ第1の再生モードを、また読出データの継続状態
が所定データ量以上とぎれたときは第2の再生モード
を、再生制御手段に実行させるモード設定手段とを設け
る。このようにすることで、個々のディスクに応じて耐
振機能のオン/オフを自動的に設定できる。
【0010】また、再生装置として、記録媒体から高速
レートで読み出した音声データを一旦バッファメモリに
蓄積し、バッファメモリから通常レートで音声データを
読み出して再生出力する再生動作を実行制御できる再生
制御手段と、再生動作中に、読出データの継続状態が所
定データ量以上とぎれたか否かを判別する判別手段と、
判別手段によって読出データの継続状態の所定データ量
以上のとぎれが判別された場合及びバッファメモリがフ
ル蓄積状態となった場合に、再生制御手段に、読出デー
タの連続性を保持するための読出動作制御を実行させる
とともに、判別手段による判別動作の基準となる所定デ
ータ量としての値を、バッファメモリのデータ蓄積状態
に応じて可変するデータ継続性保持手段を設ける。つま
り、読出データの継続性のチェックの際のOK/NGの
基準を、その時点のバッファメモリのデータ蓄積状態に
応じて変化させるようにし、蓄積量に余裕のある場合は
比較的厳しいチェックを実行し、一方蓄積量に余裕のな
い場合は、蓄積量の消費を最小限とするため、継続性の
チェックを緩めるようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図13により本発明
の実施の形態を説明する。ここでは、光ディスク(C
D)を複数個収納して選択的に再生できる再生装置(C
Dチェンジャープレーヤ)を例にあげる。説明は次の順
序で行なう。 1.CDチェンジャープレーヤの構成 2.TOC及びサブコード 3.ESPモード設定処理 4.再生時のデータ蓄積及び音つなぎ処理
【0012】1.CDチェンジャープレーヤの構成 図1はCDチェンジャープレーヤのブロック図である。
ディスク1はスピンドルモータ2により回転駆動された
状態で、光学ヘッドにより情報が読み取られる。光学ヘ
ッド3はディスク1に対してレーザ光を照射し、その反
射光から、例えばディスク1にピット形態で記録されて
いる情報(音楽信号)を読み取る。
【0013】このようにディスク1からのデータ読出動
作を行なうため、光学ヘッド3はレーザ出力手段として
のレーザダイオード3cや、偏光ビームスプリッタ、1
/4波長板などから構成される光学系3d、レーザ出力
端となる対物レンズ3a、及び反射光を検出するための
ディテクタ3bなどが搭載されている。対物レンズ3a
は2軸機構4によってディスク半径方向(トラッキング
方向)及びディスクに接離する方向(フォーカス方向)
に変位可能に保持されており、また、光学ヘッド3全体
はスレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能と
されている。
【0014】再生動作によって、光学ヘッド3によりデ
ィスク1から検出された情報はRFアンプ/演算部7に
供給される。RFアンプ/演算部7は供給された情報の
演算処理により、再生RF信号、トラッキングエラー信
号TE、フォーカスエラー信号FE等を抽出する。
【0015】抽出された再生RF信号はデコーダ部8に
供給される。再生RF信号はデコーダ部8でEFM復
調、CIRCデコード、デインターリーブ等の処理が施
された後、メモリコントローラ12の制御によって一旦
バッファメモリ13蓄積される。そして所定タイミング
でバッファメモリ13から読み出されたデータ(デジタ
ルオーディオデータ)は、D/A変換器14によってア
ナログ信号とされ、端子15から所定の増幅回路部へ供
給されて例えばL,Rオーディオ信号として再生出力さ
れる。
【0016】バッファメモリ13は例えばD−RAMで
構成され、再生音声として約4秒分のデジタルオーディ
オデータを記憶する容量とされる。このようにバッファ
メモリ13を用いて再生動作を行なうことにより、耐振
機能を得ることができる。即ち、スピンドルモータ2に
よるディスク1の回転速度を通常の2倍速とし、光学ヘ
ッド3、RFアンプ/演算部7、及びデコーダ部8の処
理を2倍レートで行なって、デコードされたデジタルオ
ーディオデータをバッファメモリ13に書き込んでい
く。一方、バッファメモリ13からの読出は、メモリコ
ントローラ12の制御によって通常レートで行なわれ、
再生出力されることで、音楽等は通常の速度、音程で再
生出力される。
【0017】ここで、このバッファメモリ13の書込ビ
ットレートと読出ビットレートの差により、常に或る程
度のデータがバッファメモリ13に蓄積されることにな
る。従ってもし外乱等によりトラックジャンプなどが生
じ、光学ヘッド3によるディスク1からのデータ読み出
しが一時的に途絶えても、バッファメモリ13からの読
み出しは継続できるため、再生音声はとぎれないことに
なる。この場合、光学ヘッド3は、蓄積データによる再
生が継続している間に適正位置からの読み出しを再開す
るようにすればよい。なお、バッファメモリ13へのデ
ータの書込は、蓄積量がフル容量となった時点で中断さ
れるように間欠的に行なわれる。
【0018】このようにバッファメモリ13を用いるこ
とで電気的な処理による耐振機能を実現することができ
る。以下、このような機能をESP機能(エレクトリカ
ルショックプロテクション)という。
【0019】デコーダ部8では、オーディオデータとと
もにディスク1に記録されているサブコード情報、即ち
TOCやアドレスデータなどを抽出し、システムコント
ローラ11に供給する。また、デコーダ部8では再生R
F信号(EFM信号)をPLL回路に注入して再生デー
タに同期した再生クロックを生成し、デコードなどの各
種処理に用いているが、この再生クロックは、ディスク
回転速度に同期した信号となるため、再生クロックと、
マスタークロックから生成された基準クロックを比較
し、その差分として、スピンドルエラー信号SPEを得
るようにしている。このスピンドルエラー信号SPEは
サーボ回路9に供給される。なお、ディスク1の回転を
通常速度から例えば2倍速にするには、基準クロックの
周波数を2倍にすればよい。
【0020】RFアンプ/演算部7で得られたトラッキ
ングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEもサー
ボ回路9に供給される。サーボ回路9は、供給されたト
ラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE
や、システムコントローラ11からのトラックジャンプ
指令、アクセス指令、デコーダ部8からのスピンドルエ
ラー信号SPE等により各種サーボ駆動信号を発生させ
る。
【0021】サーボ回路9はフォーカスエラー信号FE
に応じて例えばPWM変調信号としてのサーボ信号を発
生し、サーボドライバ10に供給する。サーボドライバ
10は供給されたPWM変調信号に基づいたフォーカス
ドライブ信号FDを発生させ、2軸機構4のフォーカス
コイルに印加する。つまりフォーカスドライブ信号FD
に基づいて対物レンズ3aがフォーカス方向に駆動され
る。またサーボ回路9はフォーカスサーチの際には、フ
ォーカスサーボループをオフとし、システムコントロー
ラ11からのサーチ電圧発生制御に基づいて、その発生
すべき電圧値に応じたPWM変調信号をサーボドライバ
10に供給する。サーボドライバ10は供給されたPW
M変調信号に基づいてフォーカスドライブ信号FDとし
てフォーカスサーチ電圧を2軸機構4のフォーカスコイ
ルに印加することになる。
【0022】またサーボ回路9はトラッキングエラー信
号TEに応じてPWM変調信号としてのサーボ信号を発
生し、サーボドライバ10に供給する。サーボドライバ
10は供給されたPWM変調信号に基づいたトラッキン
グドライブ信号TDを発生させ、2軸機構4のトラッキ
ングコイルに印加する。つまりトラッキングドライブ信
号TDに基づいて対物レンズ3aがトラッキング方向に
駆動される。さらに、サーボ回路9はトラッキングエラ
ー信号TEの低域成分からPWM変調信号としてのスレ
ッドサーボ信号を発生し、サーボドライバ10に供給す
る。サーボドライバ10は供給されたPWM変調信号に
基づいたスレッドドライブ信号SLDを発生させ、スレ
ッド機構5を駆動する。
【0023】またサーボ回路9はデコーダ部8からのス
ピンドルエラー信号SPE、システムコントローラ11
からのスピンドルキック、スピンドルブレーキ指令等に
基づいてスピンドルサーボ信号を発生させ、サーボドラ
イバ10に供給する。サーボドライバ10は、スピンド
ルサーボ信号に基づいたスピンドルドライブ信号SPD
をスピンドルモータ2に印加する。これによってスピン
ドルモータ2の回転、停止、及び回転中の一定線速度
(CLV)制御が実行される。
【0024】システムコントローラ11はマイクロコン
ピュータにより構成され、上述した各部の制御やマスタ
ークロックの供給などを行なうことになる。またサーボ
回路9に対しては上記した制御のほか、各サーボゲイン
の設定及び変更を行なうことができるようにされてい
る。RAM16は、本実施の形態においては各ディスク
についての、ESP機能を実行するか否かの情報を記憶
するメモリとして示している。
【0025】またディスク1はディスクマガジン21に
おいて複数枚収納されることができ、搬送機構20によ
って或る1枚のディスクが選択されて、光学ヘッド3に
よる再生可能位置にローディングされることになる。
【0026】2.TOC及びサブコード ディスク1(CD−DA;CDデジタルオーディオ)に
おいてリードインエリアに記録されるTOC及びサブコ
ードについて説明する。CD−DAにおいて記録される
データの最小単位は1フレームとなる。98フレームで
1ブロックが構成される。
【0027】1フレームの構造は図10のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビット
が同期データ、続く14ビットがサブコードデータエリ
アとされる。そして、その後にデータ及びパリティが配
される。
【0028】この構成のフレームが98フレームで1ブ
ロックが構成され、98個のフレームから取り出された
サブコードデータが集められて図11(a)のような1
ブロックのサブコードデータが形成される。98フレー
ムの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+
1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同
期パターンとされている。そして、第3フレームから第
98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+
98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ち
P,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが
形成される。
【0029】このうち、アクセス等の管理のためにはP
チャンネルとQチャンネルが用いられる。ただし、Pチ
ャンネルはトラックとトラックの間のポーズ部分を示し
ているのみで、より細かい制御はQチャンネル(Q1
96)によって行なわれる。96ビットのQチャンネル
データは図11(b)のように構成される。
【0030】まずQ1 〜Q4 の4ビットはコントロール
データとされ、オーディオのチャンネル数、エンファシ
ス、CD−ROMの識別などに用いられる。即ち、4ビ
ットのコントロールデータは次のように定義される。 『0***』・・・・2チャンネルオーディオ 『1***』・・・・4チャンネルオーディオ 『*0**』・・・・CD−DA 『*1**』・・・・CD−ROM 『**0*』・・・・デジタルコピー不可 『**1*』・・・・デジタルコピー可 『***0』・・・・プリエンファシスなし 『***1』・・・・プリエンファシスあり
【0031】次にQ5 〜Q8 の4ビットはアドレスとさ
れ、これはサブQデータのコントロールビットとされて
いる。このアドレス4ビットが『0001』である場合
は、続くQ9 〜Q80のサブQデータはオーディオQデー
タであることを示し、また『0100』である場合は、
続くQ9 〜Q80のサブQデータがビデオQデータである
ことを示している。そしてQ9 〜Q80で72ビットのサ
ブQデータとされ、残りのQ81〜Q96はCRCとされ
る。
【0032】リードインエリアにおいては、そこに記録
されているサブQデータが即ちTOC情報となる。つま
りリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデー
タにおけるQ9 〜Q80の72ビットのサブQデータは、
図12(a)のような情報を有するものである。サブQ
データは各8ビットのデータを有している。
【0033】まずトラックナンバが記録される。リード
インエリアではトラックナンバは『00』に固定され
る。続いてPOINT(ポイント)が記され、さらにト
ラック内の経過時間としてMIN(分)、SEC
(秒)、FRAME(フレーム番号)が示される。さら
に、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録される
が、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POI
NTの値によって意味が決定されている。
【0034】POINTの値が『01』〜『99』のと
きは、その値はトラックナンバを意味し、この場合PM
IN,PSEC,PFRAMEにおいては、そのトラッ
クナンバのトラックのスタートポイント(絶対時間アド
レス)が分(PMIN),秒(PSEC),フレーム番
号(PFRAME)として記録されている。
【0035】POINTの値が『A0』のときは、PM
INに最初のトラックのトラックナンバが記録される。
また、PSECの値によってCD−DA,CD−I,C
D−ROM(XA仕様)の区別がなされる。POINT
の値が『A1』のときは、PMINに最後のトラックの
トラックナンバが記録される。POINTの値が『A
2』のときは、PMIN,PSEC,PFRAMEにリ
ードアウトエリアのスタートポイントが絶対時間アドレ
スとして示される。
【0036】例えば6トラックが記録されたディスクの
場合、このようなサブQデータによるTOCとしては図
13のようにデータが記録されていることになる。図1
3に示すようにトラックナンバTNOは全て『00』で
ある。ブロックNO.とは上記のように98フレームに
よるブロックデータとして読み込まれた1単位のサブQ
データのナンバを示している。各TOCデータはそれぞ
れ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。図示
するようにPOINTが『01』〜『06』の場合、P
MIN,PSEC,PFRAMEとしてトラック#1〜
トラック#6のスタートポイントが示されている。
【0037】そしてPOINTが『A0』の場合、PM
INに最初のトラックナンバとして『01』が示され
る。またPSECの値によってディスクが識別され、こ
のディスクがCD−DAの場合は、図示するようにPS
EC=『00』とされる。なお、CD−ROM(XA仕
様)の場合は、PSEC=『20』、CD−Iの場合は
『10』となる。
【0038】そしてPOINTの値が『A1』の位置に
PMINに最後のトラックのトラックナンバが記録さ
れ、POINTの値が『A2』の位置に、PMIN,P
SEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタート
ポイントが示される。ブロックn+27以降は、ブロッ
クn〜n+26の内容が再び繰り返して記録されてい
る。
【0039】トラック#1〜#n及びリードアウトエリ
アにおいては、そこに記録されているサブQデータは図
12(b)の情報を有する。まずトラックナンバが記録
される。即ち各トラック#1〜#nでは『01』〜『9
9』のいづれかの値となる。またリードアウトエリアで
はトラックナンバは『AA』とされる。続いてインデッ
クスとして各トラックをさらに細分化することができる
情報が記録される。
【0040】そして、トラック内の経過時間としてMI
N(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム番号)
が示される。さらに、AMIN,ASEC,AFRAM
Eとして、絶対時間アドレスが分(AMIN),秒(A
SEC),フレーム番号(AFRAME)として記録さ
れている。
【0041】このようにTOC及びサブコードが形成さ
れているわけであるが、ディスク上のアドレス、即ちA
MIN,ASEC,AFRAMEは、98フレーム単位
で記録されることが理解される。この98フレームは1
サブコーディングフレームと呼ばれ、音声データとして
の1秒間には75サブコーディングフレームが含まれる
ことになる。つまり、アドレスとしての『AFRAM
E』がとりうる値は『0』〜『74』となる。
【0042】3.ESPモード設定処理 本実施の形態におけるCDチェンジャープレーヤにおい
ては、上述したようにバッファメモリ13を利用したE
SP機能を実行するESPモードが実行可能とされる
が、さらに、ESP機能を実行しない、通常のCDプレ
ーヤの再生方式も可能となる。つまり、ディスク1の回
転速度を通常速度とし、読み出されたデータをデコード
したら、そのまま再生出力するものである。この場合、
電気的な耐振作用は得られないものとなる。
【0043】ところで、ESP機能を実行した場合、デ
ィスク1の回転速度を例えば2倍とし、高速レートでデ
ータを読み出すわけであるが、このようにした場合、デ
コード部8におけるエラー訂正能力が低下することが知
られている。このため、傷の多いディスクなどでは読出
データとしての欠落部分が生じる可能性が高くなり、甚
だしい場合は、再生音声のとぎれが生じることもある。
このような場合は、ESP機能を実行せずに通常の再生
動作としたほうが良好な再生音声を得ることができる場
合が多い。
【0044】そこで、本CDチェンジャープレーヤで
は、ディスク1の再生の際には、まず高速レートで部分
的にデータの読出を実行させ、読出データの欠落状態を
確認する(フレームチェック)。そしてその確認結果に
基づいてESPモードのオン/オフを自動的に設定する
ようにしている。以下、このような動作について説明す
る。
【0045】図2、図3はフレームチェック及びESP
モードのオン/オフ設定のためのシステムコントローラ
11の処理を示すフローチャートである。ディスク1が
光学ヘッド3の位置、即ち再生可能位置にローディング
されると、システムコントローラ11はまずディスク最
内周側に記録されているTOCデータの読取を実行させ
る。つまり光学ヘッド3にリードインエリアの再生動作
を実行させ、デコーダ部8で抽出されるTOCデータを
取り込む。このTOCデータを読み込むことでローディ
ングされたディスクに対して各トラックのアドレス等を
把握でき、再生動作制御が可能となるものである。
【0046】ここで、このTOC情報内容は各ディスク
について固有のものであるため、これを利用してカスタ
ムファイルを作成することで、ディスク固有のデータ登
録が可能となる。このカスタムファイルとしては例えば
まずディスク固有のID(以下、TOC−IDという)
を作成する。これにはTOC情報内の、例えば総演奏時
間データと、最終フレームナンバを組み合わせるなどし
て、ディスク固有の値を得ることができるため、これを
TOC−IDとする。このようにTOC−IDを作成し
たら、そのTOC−IDとともに所要のデータを登録し
ておけば、各ディスクに固有のデータをRAM16に保
持できることになる。
【0047】このCDチェンジャープレーヤでは、図4
に示すように、TOC−IDに対応させて、ESPモー
ドのオン/オフの別を記憶するようにしている。ESP
モードのオン/オフの別とは、即ち図2のステップF103
以降及び図3の処理で判別される情報であるが、一度或
るディスクについて図2、図3の処理によりESPモー
ドのオン/オフの別が判断されたら、その判断結果をT
OC−IDとともに、図4のような形態でRAM16に
記憶するようにしている。このため、ディスクがローデ
ィングされた際に、ステップF101で、まずTOC−ID
を参照してRAM16に記憶されているか否かを判断す
る。そして記憶されていた場合(つまり過去に一度以上
ローディングされたディスクであった場合)は、ステッ
プF102において、RAM16に記憶されているESPモ
ードのオン/オフの別を読み込めばよく、ステップF103
以降及び図3の処理は不要となる。
【0048】なお、本例の場合、図4のようなデータ
は、ディスクマガジン21が取り出されることに応じて
消去されるようにしている。つまり、ディスクがCDチ
ェンジャープレーヤ装置の外部に取り出された場合は、
ディスクに傷がつく可能性が生じるものであり、その結
果それまでESPモードのオンとしてよかったディスク
であっても、ESPモードオフとした方が良くなる場合
もあるからである。このため、図4のようなデータは、
ディスクマガジン21が取り出されず、ディスク1が装
置内部に存在する期間においてのみ有効なデータとして
いる。
【0049】なお、このようにディスクマガジン21の
取り出しがない(つまりディスクの入れ換えがない)期
間のみ有効なデータであるため、TOC−IDのかわり
に、ディスクマガジン21内での収納位置に基づいて割
り当てられるディスクナンバを用いて各ディスクを区別
し、ESPモードのオン/オフの別を記憶するようにし
てもよい。
【0050】ステップF101で否定結果が出た場合は、ロ
ーディングされたディスクについてフレームチェック及
びESPモードの設定を行なうことになる。まずフレー
ムチェックとしてデータ読出を実行する位置を設定す
る。このために読み込んだTOCデータから最終トラッ
クナンバを確認し、最終トラックナンバ=1、つまり、
トラックが1つしか記録されていないディスクであった
場合は、ステップF103からF104,F105 に進み、変数M=
1とする。また変数N(1)=1とする。そして図3の
フレームチェック処理に移る。
【0051】また最終トラックナンバ=2、つまり、ト
ラックが2つしか記録されていないディスクであった場
合は、ステップF106からF107,F108 に進み、変数M=2
とする。また変数N(1)=1,変数N(2)=2とす
る。そして図3のフレームチェック処理に移る。
【0052】最終トラックナンバが3以上、つまり、ト
ラックが3つ以上記録されているディスクであった場合
は、ステップF109,F110 に進み、変数M=3とする。ま
た変数N(1)=1,変数N(3)=最終トラックナン
バ、変数N(2)はINT{(N(3)−1)/2)+
1}とする。ここでINTとは整数であることの条件を
示しており、つまり変数N(2)は、トラック#1〜ト
ラック#n(最終トラック)の中間のトラックナンバの
値とされる。例えば9トラックが記録されたディスクで
ある場合、N(1)=1、N(3)=9、N(2)=5
とされる。このようにN(1)〜N(3)が設定された
ら図3のフレームチェック処理に移る。
【0053】以上の図2の処理では、つまりフレームチ
ェックのための読出位置が設定されるものである。つま
り、1トラックしかなければ、トラック#1が、また2
トラックしかなければ、トラック#1と#2が、3トラ
ック以上あれば、トラック#1と、最終トラックと、中
間位置のトラックが、フレームチェックのための読出ト
ラックとされるものである。
【0054】図3のフレームチェックに進んだら、シス
テムコントローラ11はまずタイマをスタートさせる(F
201)。このタイマは、フレームチェックのためのデータ
読出を実行する期間を設定するタイマとなる。次に変数
L=1とし(F202)、続いて光学ヘッド3をN(L)トラ
ックにアクセスさせる(F203)。つまりまずN(1)トラ
ックにアクセスさせることになり、図2の処理で説明し
たように、N(1)トラックとは、ディスク1の収録ト
ラック数がいづれの場合であっても第1トラックであ
る。
【0055】このようにまず第1トラックにアクセスし
て、2倍速回転においてデータ読取を実行させ、サブコ
ードQデータ(以下サブQデータ)を読み込む(F204)。
まず最初のサブコーディングフレームから図12(b)
に示したサブQデータが取り込まれたら、それを前回の
サブQデータとしての変数subQ(OLD)として保
持する(F205)。続いて次のサブコーディングフレームか
らのサブQデータを読み込み(F206)、それを今回のサブ
Qデータとしての変数subQ(NEW)として保持す
る(F207)。
【0056】そして、変数subQ(NEW)から変数
subQ(OLD)の減算、つまり2回目に取り込まれ
たアドレス(分/秒/フレーム)から、1回目に取り込
まれたアドレス(分/秒/フレーム)を減算する(F20
8)。ここで、ディスク1からのデータ読出に異常がな
く、しかも適正にデコードできた場合は、ステップF208
の減算結果は1フレームとなるはずである。減算結果が
1フレームとなった場合は、データの連続性が保たれて
いることを意味する。
【0057】また、減算結果が30フレーム以下となっ
た場合は、そのフレーム分だけデータが欠落しているこ
とになるが、甚だしい欠落ではないと判断することにし
ている。つまり、ステップF208では30フレーム以下の
欠落は連続性がとぎれたとはみなさず、ステップF209に
進む。そしてステップF201で開始されたタイマー計数が
1秒に達していない間は、ステップF210に進み、今回の
サブQデータとしての変数subQ(NEW)の値を、
前回のサブQデータとしての変数subQ(OLD)に
代入し、ステップF206に戻る。そして新たに次のサブコ
ーディングフレームからサブQデータを抽出し、それを
今回のサブQデータとしての変数subQ(NEW)の
値とする。そしてステップF208で、アドレスの連続性を
確認することになる。
【0058】つまり、1秒間の間に、サブコーディング
フレーム単位で順次取り込まれるアドレスをチェックし
ていき、この1秒間で、アドレス値として30フレーム
以上のデータのとぎれがみられなかった場合は、ステッ
プF211に進んで、ESPモードをオンとする。そして、
変数Lをインクリメントし(F212)、変数Lが変数M+1
以上であれば処理を終える。例えばディスク1の収録ト
ラック数が1であった場合は、図2のステップF105でM
=1とされているため、トラック#1についてフレーム
チェックを行ない、例えばステップF211でESPモード
オンとされた時点で、図3の処理は終えることになる
(F213→RET)。
【0059】もしくは、1秒間のフレームチェック期間
において、ステップF208でアドレス値として30フレー
ム以上のデータのとぎれが確認された場合は、ステップ
F214に進んで、ESPモードをオフとして処理を終える
(F214→RET)。
【0060】ところが、収録トラック数が2であって図
2のステップF107に進んだ場合は、M=2であるため、
トラック#1についてフレームチェックを行ない、ステ
ップF213に進んだ場合は、ここで否定結果が得られ、ス
テップF203に進んで、次にN(L)トラックにアクセス
することになる。即ち、収録トラック数が2であった場
合には、トラック#1での1秒間のフレームチェックに
おいて、もしESPモードオンとする結果が得られた場
合は、続いてトラック#2についても1秒間のフレーム
チェックを行なうことになる。
【0061】そして、このときもESPモードオンとす
る結果が得られた場合は、ESPモードオンとして処理
を終えることになる (F212→F213→RET)。一方、このト
ラック#2のフレームチェックでステップF214に進み、
ESPモードオフとする結果が得られた場合は、トラッ
ク#1でのフレームチェックではESPモードオンとさ
れたにも関わらず、最終的にESPモードオフと設定さ
れて処理を終えることになる (F214→RET)。
【0062】収録トラック数が3以上であって図2のス
テップF109に進んだ場合は、M=3であるため、トラッ
ク#1についてフレームチェックを行ない、ステップF2
13に進んだ場合は、ここで否定結果が得られ、ステップ
F203に進んで、次にN(L)つまりN(2)トラックに
アクセスすることになる。即ち、収録トラック数のうち
のほぼ中間のトラックでフレームチェックを行なう (F2
03〜F210) 。そしてこのときもESPモードオンとする
結果が得られた場合(F211)、こんどはN(3)トラッ
ク、つまり最終トラックでのフレームチェックが行なわ
れることになる(F212,F213, F203〜F210) 。そしてこの
ときもESPモードオンとする結果が得られた場合には
(F211)、最終的にESPモードオンとして処理を終える
ことになる(F212→F213→RET)。
【0063】一方、3回のフレームチェックが終了する
までに、一度でもステップF208で肯定結果が得られた場
合は、ステップF214でESPモードをオフして、その時
点で処理を終えることになる。
【0064】以上のようにESPモードがオン又はオフ
に設定されたら、それに基づいて再生が実行されること
になる。つまり、2倍速回転とした状態でデータを読
取、その連続性を確認するというフレームチェック動作
において、アドレス量として30フレーム以上のデータ
欠落が確認された場合は、そのディスクは2倍速再生に
適さない、つまりESPモードえ再生することが好適で
はないとし、ESPモードをオフとして再生動作を実行
させる。一方、30フレーム以上の欠落が確認されなけ
れば、そのディスクは、ESPモードにおける高速回転
再生でも十分にデータが読み取れるものと判断し、ES
Pモードを実行して耐振機能が発揮されるようにする。
【0065】このような処理により、ディスクの状態に
応じて好適な再生モード(ESPモードのオン/オフ)
が自動的に選択され、ユーザーに操作負担をかけること
なく、最良の再生音声出力状態を得ることができるよう
になる。
【0066】4.再生時のデータ蓄積及び音つなぎ処理 次に、上述した処理によってESPモードがオンとされ
ている再生時の処理について説明する。ESPモードが
オンの場合は、高速レートで読み出したデータをバッフ
ァメモリ13に蓄積するとともに、バッファメモリから
通常レートで読み出したデータを再生出力するものであ
る。
【0067】このため、バッファメモリ13内の蓄積デ
ータがフルとなった時点では、読出データのバッファメ
モリ13への書込を中断する必要が生じ、所定時点でデ
ータ継続性を保持したうえで、書込を再開する動作を行
なうこととなる。つまり、再生音声として音のつなぎが
良好の状態となるようにうまくデータを繋げなければな
らない。
【0068】また、外乱によるトラックジャンプなどの
原因でディスクからの読出データにおける連続性がとぎ
れた場合は、再度連続性を修復できるようにデータの読
み直し(リトライ)を行ない、再生音声として連続性が
保たれるようにバッファメモリ13にデータを書き込む
動作が行なわれることになる。このため、再生時には継
続してフレームチェックを行ない、読出データの継続性
のチェックを行なっている。
【0069】ここで、読出データの継続性のチェック
は、できれば厳密に行なうのが好ましいが、一方では、
バッファメモリの蓄積データをなるべく消費しないよう
にしたい。つまり、継続性がとぎれることで読出をリト
ライすることは、その時間分だけ蓄積データを消費する
ことになり、従ってチェックを厳しくすればするほど、
リトライ回数が増え、その分蓄積量が低下して、耐振性
は弱くなる。このように両者は相反する要請となる。
【0070】再生音声としてとぎれが認識できない程度
のデータの欠落であれば、継続性がとぎれたとはみなさ
ないことで、リトライを実行せず、耐振性の低下を回避
できる。ところが、厳密にはその程度のとぎれであって
も、再生音声としては音が詰まって聞こえてしまうこと
になるため、可能な限りはリトライを実行して正確に音
声データを繋げるようにしたほうがよい。そこで本案で
は、バッファメモリ13の容量に応じてフレームチェッ
ク、つまりデータ連続性のとぎれが発生したと認識する
基準を変更するようにすることで、なるべく厳密に連続
性が保たれるようにするとともに、バッファメモリ13
による耐振機能が低下しないようにしている。
【0071】このような動作のためのシステムコントロ
ーラ11の制御による再生時のバッファメモリ13への
データ蓄積及び音つなぎ処理を図5、図6に示す。まず
図5のデータ蓄積処理として、バッファメモリ13の残
量、即ちデータ蓄積量を確認する(F401)。ここで、残量
なしの場合は、再生音声が無音となることを意味し、こ
の場合ステップF402からエラー処理に進む。
【0072】残量なしでなければ、ステップF403におい
てフレームチェックのための基準値FCを設定する。こ
こでは残量に応じて基準値FCを設定することになる。
この処理は図7、図8に示される。即ちバッファメモリ
13がフル容量で4秒分のデータ蓄積が可能とした場
合、図7のように、まず残量が2秒以上であれば、基準
値FC=5(サブコーディングフレーム)とする(F301,
F302) 。また残量が1秒以上であれば、基準値FC=2
0(サブコーディングフレーム)とする(F303,F304) 。
そして残量が1秒未満であれば基準値FC=30(サブ
コーディングフレーム)とする(F305)。
【0073】基準値FCとは、データ欠落がFCフレー
ム以内であれば、欠落とはみなさないという値であり、
つまり基準値FCの値が小さいほどフレームチェック
(連続性チェック)は厳しいものとなる。つまり、図8
のように残量として余裕が或る場合は、基準値FC=5
としてフレームチェックを厳しくする。この場合、或る
程度リトライを行なっても、時間的余裕が大きいため、
耐振性能にはさほど影響はない。このため、読出データ
としてとぎれが発生しても、リトライにより継続性をほ
ぼ修復することができる。
【0074】ところが、残量が少ない場合、つまり残量
が1秒〜2秒分の場合は基準値FC=20とし、また残
量が1秒未満の場合は、基準値FC=30として、段階
的にフレームチェックの厳しさを緩めるようにしてい
る。これは、読出のリトライをあまり何度も実行する
と、そのときの耐振性能を勘案した場合に、残量なしの
状態に達してしまう可能性の高いとされる場合であり、
このようなときは、フレームチェックをゆるめ、あまり
リトライを行なわないようにすることで、残量なしとな
ることを極力回避するようにすることを意味する。つま
り、このときは再生音声として多少の音つまりは許す
が、少なくとも音声出力が無音になることを避けること
を優先させることになる。
【0075】図5のステップF403でフレームチェックの
基準値FCを設定したら、ステップF404でバッファメモ
リ13の残量がフル状態か否かを判断する。フル状態と
なったら、バッファメモリ13へのデータの書込を一時
中断しなければならない。そこで、その後所定タイミン
グから、続きのデータを書き込むという音つなぎ処理に
移行することになる。
【0076】一方、バッファメモリ13の残量がフル状
態でなければ、ステップF405でサブQデータを読み込
み、ステップF406でフレームチェックを行なうことにな
る。この図5の処理では、ステップF408において前回読
み込まれたサブQデータ(アドレス)は、変数SUB
(Last)として保持されているため、ステップF406
では、ステップF405で読み込んだ今回のサブQデータ
(アドレス)と、変数SUB(Last)として保持さ
れている前回のサブQデータ(アドレス)を比較する処
理となる。
【0077】前述したように、全く連続性がとぎれてい
なければ、前回と今回のアドレス差は1フレームである
はずである。ただし、5フレーム程度の欠落は再生音声
として殆ど影響はない。そこで、ステップF406では前回
と今回のアドレス差が基準値FC以内であれば連続性O
Kとみなすようにしている。即ち図9のように、今回の
サブQデータが、前回のサブQデータSUB(Las
t)から基準値FCを加えたアドレス値となっていれ
ば、OKとしている。ここで、基準値FCは上記のよう
にバッファメモリ13の残量に応じて設定されることに
なるため、残量が多ければ連続性のチェックが厳しくな
り、また残量が少なければチェックが緩くなることにな
る。
【0078】連続性OKと判断されれば、ステップF407
において、そのときのデータ(つまりデジタルオーディ
オデータ)をバッファメモリ13に書き込む。そしてス
テップF408で今回のサブQデータを、次回のフレームチ
ェックにおいて前回のサブQデータとして使用するよう
に変数SUB(Last)に代入する。そしてステップ
F401に戻り、同様の処理を繰り返し続けることになる。
【0079】ここで、ステップF406で基準値FC以上の
データ欠落が確認された場合は、データ連続性がとぎれ
たとして、音つなぎ処理(つまり読出リトライ)を行な
うことになる。
【0080】バッファメモリ13のデータ蓄積量がフル
となったか、もしくはデータの連続性がとぎれた場合、
図6の音つなぎ処理が行なわれる。音つなぎ処理とは、
一旦バッファメモリ13へのデータ書込を中断した後、
連続性を保持した状態で続きのデータの書込を再開する
処理となる。
【0081】この音つなぎ処理では、まず光学ヘッド3
で1トラックジャンプで1周回トラック分だけディスク
上の読出位置を後退させる(F501)。ここで、バッファメ
モリ13の残量を確認し(F502)、もし残量なしの状態と
なっていれば、これは再生音声が無音となることを意味
し、この場合ステップF503からエラー処理に進む。残量
なしでなければ、ステップF504で、残量に応じてフレー
ムチェック基準値FCを設定する。これは前述した図7
の処理、つまりステップF403と同様の処理となる。
【0082】そして、サブQデータとしてアドレス値を
読み込み、この時点で前回のサブQデータである変数S
UB(Last)と比較する。このときの変数SUB
(Last)とは、バッファメモリ13へデータ書込を
中断したときの、最後のデータのアドレスの値となって
いる。
【0083】そして読出動作自体はステップF501の1ト
ラックジャンプにより読出位置が後退しているため、ス
テップF505で読み込まれるアドレスは、最後のデータの
アドレスの前後のどのアドレスとなるかは、そのときど
きの事情により異なるものとなる。
【0084】もし、読み込んだサブQデータとしてのア
ドレスが、変数SUB(Last)、つまりその時点で
バッファメモリ13内に蓄積されている最後のデータの
アドレスと一致していた場合は、次のサブコーディング
フレーム(アドレス)からのデータが、続きのデータで
ある。そこで、ステップF506からF510に進んで、次のア
ドレスからの音声データを、バッファメモリ13に蓄積
していく処理を開始し、図5の処理に戻ることになる。
【0085】またステップF505で読み込んだサブQデー
タとしてのアドレスが、変数SUB(Last)より前
のアドレスであった場合は、まだ読出データがバッファ
メモリ13に書き込むべき続きのデータのアドレスに達
していないことになる。そこでステップF507からF502に
戻る。そしてデータ読出を継続する。するとある時点で
ステップF505で読み込んだサブQデータとしてのアドレ
スが、変数SUB(Last)と一致することになり、
そのときはステップF510に進んで、次のアドレスからの
音声データを、バッファメモリ13に蓄積していく処理
を開始し、図5の処理に戻ることになる。
【0086】またステップF505で読み込んだサブQデー
タとしてのアドレスが、変数SUB(Last)を越え
たアドレスであった場合は、ステップF507からF508に進
んでそのアドレスが、変数SUB(Last)より基準
値FCの範囲内であるか否かを判断する。つまり図9の
許容範囲以内であるか否かを判断することになる。この
許容範囲内であれば、多少のデータ欠落(例えば5フレ
ーム以内)は許すこととし、ステップF509に進んで、そ
のときの音声データからを、バッファメモリ13に蓄積
していく処理を開始し、図5の処理に戻ることになる。
【0087】ステップF508で読み込んだデータのアドレ
スが変数SUB(Last)を大幅に越えていると判断
された場合は、読出位置が不適当と判断し、ステップF5
01に戻って再び1トラックジャンプで後退する。これが
必要回数繰り返されることにより、読出位置が、変数S
UB(Last)の値から基準値FC以内より、前のア
ドレスの位置とすることができ、即ちステップF506又は
F508で肯定結果を得る機会を作ることができる。
【0088】ところで、この音つなぎ処理の場合も、基
準値FCはバッファメモリ13の残量に応じて設定して
いる。つまり、音つなぎを厳密(5フレームの欠落まで
のみを許容)に実行する場合は、バッファメモリ13に
余裕のある場合のみとし、残量が少なく時間的余裕のな
い場合は或る程度(20フレーム又は30フレーム)の
欠落は許容するようにすることで、少なくとも再生音声
が無音となってしまう事態は避けるようにしている。
【0089】以上のように、ESPモードオンとして再
生を行なう場合は、フレームチェックの厳しさをバッフ
ァメモリ13の残量に応じて設定することで、その各時
点の状況に応じ、すくなくとも再生音声にデータ欠落に
よる無音状態が生じさせないということを最優先とした
うえで、最も好適な動作が行なわれることになる。
【0090】以上本発明の実施の形態としてのCDチェ
ンジャープレーヤについて説明してきたが、本発明とし
ては各種の変形例が考えられる。例えばESPモードの
場合はディスク回転を2倍速としたが、4倍速とするこ
となども可能であるし、またディスクに対するフレーム
チェックの結果に応じて4倍速/2倍速/ESPオフ
(通常速度)のように段階的にモードを設定するように
することもできる。またチェンジャープレーヤでなくと
も、1枚のディスクを収納するプレーヤにおいても適用
できることはいうまでもない。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明の再生装置
は、ローディングされた記録媒体に対して、音声データ
の再生動作開始に先立って、高速レートでの読出動作を
実行させ、読出データの継続状態が所定データ量以上と
ぎれるか否かを判別する。そして読出データの継続状態
が所定データ量以上とぎれなければ耐振機能を発揮する
第1の再生モードを、また読出データの継続状態が所定
データ量以上とぎれたときは耐振機能をオフとする第2
の再生モードを自動的に設定するようにしている。この
ため、個々のディスクの状態に応じて耐振機能のオン/
オフ、つまり再生音声が良好となる可能性の高いモード
が自動的に設定されることになるという効果がある。ま
たこのような設定のためにユーザーの判断や操作を必要
としないという利点もある。
【0092】また、読出データの継続状態の判定の基準
となる所定データ量としての値を、バッファメモリのデ
ータ蓄積状態に応じて可変するようにしている。つま
り、読出データの継続性のチェックの際のOK/NGの
基準を、その時点のバッファメモリのデータ蓄積状態に
応じて変化させるようにし、蓄積量に余裕のある場合は
比較的厳しいチェックを実行し、一方蓄積量に余裕のな
い場合は、蓄積量の消費を最小限とするために継続性の
チェックを緩めるようにしている。このようにすること
で、少なくともバッファメモリにおける蓄積データが使
い切られて再生音声が無音となってしまうことを避ける
ことが最優先とされたうえで、可能な限りデータの欠落
は見逃さないで読出リトライを行なうことができるとい
う効果があり、つまり再生音声としての好適な状態維持
することについて最適な処理が実現され、再生クオリテ
ィを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のCDチェンジャープレー
ヤのブロック図である。
【図2】実施の形態におけるフレームチェック処理のフ
ローチャートである。
【図3】実施の形態におけるフレームチェック及びモー
ド設定処理のフローチャートである。
【図4】実施の形態におけるモードデータ保持状態の説
明図である。
【図5】実施の形態におけるデータ蓄積処理のフローチ
ャートである。
【図6】実施の形態における音つなぎ処理のフローチャ
ートである。
【図7】実施の形態における基準値設定処理のフローチ
ャートである。
【図8】実施の形態における基準値設定処理の説明図で
ある。
【図9】実施の形態における連続性判断基準の説明図で
ある。
【図10】CDのフレーム構造の説明図である。
【図11】CDのサブコーディングの説明図である。
【図12】CDのサブQデータの説明図である。
【図13】CDのTOCデータの説明図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 スピンドルモータ 3 光学ヘッド 3a 対物レンズ 4 2軸機構 7 RFアンプ/演算部 8 デコーダ部 9 サーボ回路 10 サーボドライバ 11 システムコントローラ 12 メモリコントローラ 13 バッファメモリ 14 D/A変換器 16 RAM 20 搬送機構 21 ディスクマガジン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体から高速レートで読み出した音
    声データを一旦バッファメモリに蓄積し、バッファメモ
    リから通常レートで音声データを読み出して再生出力す
    る第1の再生モードと、記録媒体から通常レートで読み
    出した音声データを再生出力する第2の再生モードとを
    選択的に実行制御することができる再生制御手段と、 再生可能状態にローディングされた記録媒体に対して、
    音声データの再生動作開始に先立って、高速レートでの
    読出動作を実行させ、読出データの継続状態が所定デー
    タ量以上とぎれるか否かを判別する判別手段と、 前記判別手段の判別結果として、読出データの継続状態
    が所定データ量以上とぎれなければ第1の再生モード
    を、また読出データの継続状態が所定データ量以上とぎ
    れたときは第2の再生モードを、前記再生制御手段に実
    行させるモード設定手段と、 を有して構成されることを特徴とする再生装置。
  2. 【請求項2】 前記モード設定手段によって設定された
    或る記録媒体に対応する再生モードは、当該記録媒体が
    再生装置より外部に取り出されるまでの間、その記録媒
    体に固有の再生モードとして、記憶手段に記憶しておく
    ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 【請求項3】 前記モード設定手段は、再生可能状態に
    ローディングされた記録媒体に対して前記記憶手段に再
    生モードが記憶されているか否かを検索し、記憶されて
    いた場合は、その記憶されている再生モードを前記再生
    制御手段に実行させることを特徴とする請求項2に記載
    の再生装置。
  4. 【請求項4】 記録媒体から高速レートで読み出した音
    声データを一旦バッファメモリに蓄積し、バッファメモ
    リから通常レートで音声データを読み出して再生出力す
    る再生動作を実行制御できる再生制御手段と、 再生動作中に、読出データの継続状態が所定データ量以
    上とぎれたか否かを判別する判別手段と、 前記判別手段によって読出データの継続状態の所定デー
    タ量以上のとぎれが判別された場合、及び前記バッファ
    メモリがフル蓄積状態となった場合に、前記再生制御手
    段に、読出データの連続性を保持するための読出動作制
    御を実行させるとともに、前記判別手段による判別動作
    の基準となる所定データ量としての値を、前記バッファ
    メモリのデータ蓄積状態に応じて可変するデータ継続性
    保持手段と、 を備えて構成されることを特徴とする再生装置。
JP21141695A 1995-07-28 1995-07-28 再生装置 Withdrawn JPH0945002A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998038639A1 (en) * 1997-02-28 1998-09-03 Deutsche Thomson-Brandt Gmbh Method and arrangement for controlling the data stream in a vibration-resistant playback device

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