JPH0943138A - 試料冷却装置 - Google Patents

試料冷却装置

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JPH0943138A
JPH0943138A JP19772995A JP19772995A JPH0943138A JP H0943138 A JPH0943138 A JP H0943138A JP 19772995 A JP19772995 A JP 19772995A JP 19772995 A JP19772995 A JP 19772995A JP H0943138 A JPH0943138 A JP H0943138A
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JP
Japan
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sample
cooling device
gas
refrigerant
chamber
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JP19772995A
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English (en)
Inventor
Toshiro Yamamoto
俊郎 山本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の試料冷却装置では、液化冷媒の消費量
が多く、試料の測定前や測定後に試料の乾燥作業を行う
必要があり、また試料の測定後に液化冷媒中に氷が混入
し、測定結果の信頼性を低下させていた。 【解決手段】 液化冷媒16を入れるための冷媒槽15
と、気化した冷媒ガスを排気する排気口19と、試料1
2を液化冷媒16に浸す保持手段と、液化冷媒16と接
触する光学窓27aとを備えた試料冷却装置11におい
て、排気口側にゲートバルブ20により連通又は遮断さ
れる試料出し入れ室22が形成され、試料出し入れ室2
2にガス供給管24及びガス排気管25が配設された構
成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料冷却装置に関
し、より詳細にはSiウエハ等の半導体試料の低温での
光吸収スペクトルやフォトルミネッセンス等を計測する
際に用いられる試料冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、Si結晶等の半導体中の不純物の
測定法として、フォトルミネッセンス法が多く用いられ
ている。フォトルミネッセンスとは、光照射により物質
中に過剰の電子や正孔を発生させた際、これらが発光性
再結合する結果、物質より放出される光のことをいい、
このスペクトルより不純物の量を正確に測定するために
は、試料を、例えば液体ヘリウムの温度付近まで冷却す
る必要がある。また通常、試料に照射する光として、A
rレーザ(波長514.5nm)を使用する。
【0003】試料を冷却する方法としては、試料を液
化冷媒に直接浸して冷却する方法と、液化冷媒で冷却
した熱交換体(固体)を用いて間接的に冷却する方法と
がある。通常、試料に照射するArレーザ光は10〜1
00mWと、かなりのエネルギーを有しており、前記
の方法では、レーザ光を照射した際に試料の温度が上昇
するという問題があり、試料の周囲全体に冷媒が存在
し、Arレーザを照射しても試料の温度が上昇しにくい
という点から前記の方法を採用した方がより正確に不
純物濃度を測定することが可能である。
【0004】図5は、従来の前記の方法を採用した試
料冷却装置を模式的に示した断面図である。
【0005】この試料冷却装置61は二重構造となって
おり、外槽67の内部に液化冷媒16及び試料12を入
れるための冷媒槽65が形成されており、外槽67と冷
媒槽65との間は空洞部となっている。そして通常、こ
の空洞部は真空に保たれ、断熱作用を有している。さら
に、断熱作用を向上させるために、外槽17から輻射熱
を遮断する目的で、この空洞部に例えば液体窒素が入れ
られた第2の冷却槽(図示せず)が設けられていてもよ
い。
【0006】またレーザ光を液化冷媒16の中に浸漬し
た試料12に照射するため、外槽67及び冷媒槽65に
はそれぞれ窓部72、73が形成されており、外槽67
に形成された窓部72は、光学窓押え板72bが外槽6
7にネジ込まれ、O−リング72c及びシール材72d
を介して光学窓72aが外槽67側に固定されて構成さ
れている。また、冷媒槽65に形成された窓部73にお
いても、同様に光学窓押え板73bが固定ネジ73dに
より冷媒槽65に固定され、これによりインジウム箔か
らなるシール材73cを介して光学窓73aが冷媒槽6
5側に固定されて構成されている。
【0007】冷媒槽65上部には冷媒槽蓋71が固定ネ
ジ71aにより固定され、これにより冷媒槽65に蓋が
されており、この冷媒槽蓋71には、冷媒供給管68、
及び排気管69が固定され、また試料出入口66が突出
形成されている。この試料出入口66には、押え管70
が螺着され、その内部にはO−リング70aが挿入され
ている。そして、このO−リング70aを介して試料支
持棒63bが気密状態に抑え管70に保持され、この試
料支持棒63bの先端に試料12が装着された試料支持
体63aが接続されている。冷媒槽65には液化冷媒1
6が封入され、試料12は液化冷媒16に浸漬されてい
る。
【0008】上記したように、液化冷媒16としては液
体ヘリウムが使用されることが多いが、この液体ヘリウ
ムは冷媒供給管68を通じて冷媒コンテナから供給され
る。液化冷媒16は非常に気化し易く、この気化した冷
媒ガスは排気管69より排気される。
【0009】測定を行う際には、試料出入口66から、
試料12が試料支持体63aに装着された試料支持棒6
3bを冷媒槽65の内部に入れ、その後押え管70を冷
媒槽蓋71に螺着する。そして、冷媒槽65の内部がヘ
リウムガスで完全に置換され、試料12表面に付着した
水分が除去された後に試料12を液化冷媒16の中に浸
漬し、液化ヘリウムの温度である約4.2Kの温度にま
で冷却する。このとき、窓部72、73を通してレーザ
光を照射することができる位置にまで試料12を移動さ
せておき、窓部72、73を通してレーザ光を照射する
ことにより試料12から生じるフォトルミネッセンスの
測定を行う。
【0010】次に、試料冷却装置61を使用して、試料
12から生じるフォトルミネッセンスを測定する装置に
ついて説明する。
【0011】図6はフォトルミネッセンス測定装置全体
を表したブロック構成図であり、図中、40はレーザ発
振装置を示している。
【0012】このフォトルミネッセンス測定装置30に
おいては、レーザ発振装置40より発振されるレーザ光
を試料12に導く過程において、レーザ光中に含まれる
赤外線を除去するための赤外カットフィルター31a、
レーザ光を断続的に照射するための光チョッパー32、
光路変更用の平面鏡33が配設されている。また、試料
12から生じるフォトルミネッセンス光のスペクトルを
測定して表示するための装置又は機器として、前記フォ
トルミネッセンス光を分光器36へ導く集光レンズ34
a、必要な波長領域のみの光を通過させる長波長透過フ
ィルター31b、分光器36、分光器36により分光さ
れた光を集光する集光レンズ34b、集光後の光を検出
する光検出器35、光検出器35で検出した信号を光チ
ョッパ32と位相同期させて増幅するロックインアンプ
37、増幅された信号のメモリ・処理等を行うパソコン
38、前記処理信号に基づいてスペクトルを描くプロッ
ター39が配設されている。また、ロックインアンプ3
7と光チョッパ32とは接続されており、これにより位
相を同期させてデータを取り込むことができるようにな
っている。また、パソコン38と分光器36とも接続さ
れており、パソコン38により分光器36において分光
される光の波長を制御する。
【0013】Siウエハ中の不純物濃度の測定を行う際
には、まず、上記構成の試料冷却装置61内に試料12
をセットする。
【0014】次に、レーザ発振装置40より、波長が5
14.5nmのArレーザを発振させ、このレーザ光の
赤外線を赤外カットフィルター31aでカットし、光チ
ョッパー32で断続させ、平面鏡33を介して試料12
に照射する。このレーザ光の照射により試料12より発
生したフォトルミネッセンス光は、集光レンズ34aで
集光され、赤外カットフィルター31bで必要な光の波
長領域のみが選択され、分光器36に導かれる。
【0015】そして、この分光器36で分光された後、
集光レンズ34bにおいてさらに集光され、光検出器3
5により各波長での光が検出される。検出された各波長
での光の強度に関する信号はロックインアンプ37で増
幅され、パソコン38に入力されてメモリ・処理され、
プロッター39によりプロットアウトされる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように試料冷却装
置61を使用したフォトルミネッセンス測定装置30を
用いることにより、試料12(Siウエハ)中に存在す
るB、Al、P等の不純物を定量的に測定することがで
きる。
【0017】しかし、従来の試料冷却装置61において
は、特に試料12を前処理することなく液化冷媒16中
に浸漬するため、浸漬の際に液化冷媒16(液体ヘリウ
ム)が多量に気化し、高価な液体ヘリウムの消費量が多
くなるという課題があった。
【0018】この液体ヘリウムが多量に気化すると、前
記した経済的な損失の他に、冷媒槽65での液体ヘリウ
ムの量が減少することにより、フォトルミネッセンス測
定中に液体ヘリウムの液面が試料支持体63aの上部、
さらには試料12より低下し、試料12の温度が安定し
ないという課題もあった。
【0019】また、試料冷却装置61から取り出した試
料支持体63aは、すぐに別の試料を取り付けられるよ
うな状態になっていないという課題もあった。すなわ
ち、試料12の取り出し直後には、試料12や試料支持
体63aが冷却されているため、その表面に水分や氷が
付着し、この付着した水分等の乾燥作業が必要であっ
た。
【0020】さらに、試料12や試料支持体63a等の
乾燥が不十分な場合には、試料支持体63aを再冷却し
たときに、付着していた水分が氷となって液化冷媒16
中に混入する。また、試料支持体63aを冷媒槽65に
入れるとき、排気管69から極低温の冷媒ガスが排気さ
れ、そのために空気中の水分が氷となって、冷媒槽65
内に落下する。このようにして液化冷媒16中に混入し
た氷はレーザ光を散乱し、測定結果の信頼性を低下させ
るという課題もあった。
【0021】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、液化冷媒(液体ヘリウム)の消費量が少なく
てすみ、試料の測定前や測定後にも特別に乾燥作業を行
う必要がなく、液化冷媒中への氷の混入等の虞れもない
試料冷却装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係る試料冷却装置(1)は、液
化冷媒を入れるための冷媒槽と、気化した冷媒ガスを排
気する排気口と、試料を前記液化冷媒に浸す保持手段
と、該液化冷媒と接触する光学窓とを備えた試料冷却装
置において、排気口側に開閉手段により連通又は遮断さ
れる試料出し入れ室が形成され、該試料出し入れ室にガ
スを供給するガス供給手段及びガスを排出するガス排出
手段が接続されていることを特徴としている。
【0023】上記試料冷却装置(1)によれば、前記試
料出し入れ室を経由して前記試料を出し入れすることに
より、液化冷媒(液体ヘリウム)の消費量を少なくする
ことができ、試料の測定前や測定後に別に乾燥作業を行
う必要がなくなり、前記液化冷媒中への氷の混入等の虞
れをなくすことができ、測定結果の信頼性を向上させる
ことができる。
【0024】また、本発明に係る試料冷却装置(2)
は、上記試料冷却装置(1)において、試料出し入れ室
に接続されたガス供給手段に、供給するガスの温度を制
御する温度制御手段が設けられていることを特徴として
いる。
【0025】上記試料冷却装置(2)によれば、前記試
料を液化冷媒中に浸漬する際に、液化冷媒の消費量をよ
り低減させることができる。また、前記液化冷媒中から
前記試料を取り出す際に、前記試料出し入れ室に加熱さ
れたガスを導入することができ、より迅速に試料を取り
出すことができる。
【0026】以上のように本発明に係る試料冷却装置
(1)、又は試料冷却装置(2)を使用することによ
り、試料中の不純物の濃度を安価に測定することがで
き、Si等の半導体の評価コストを削減することができ
るので、廉価なSi等の半導体ウエハを販売することが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る試料冷却装置
の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】図1は実施の形態に係る試料冷却装置を模
式的に示した縦断面図であり、図2は前記試料冷却装置
を模式的に示した平面図である。
【0029】図1に示したように、実施の形態に係る試
料試料冷却装置11は、試料取り出し部分を除き、基本
的に図5に示した従来の試料冷却装置と略同様に構成さ
れている。すなわち、液化冷媒16を保冷するため、液
化冷媒16及び試料12を入れる部分は二重構造になっ
ており、内側が冷媒槽15、外側が外槽17となってい
る。冷媒槽15と外槽17との間は空洞部となってお
り、真空状態に維持される。また、液化冷媒16を供給
するための冷媒供給管18が外槽17を貫通し、冷媒槽
15の内部に達している。
【0030】冷媒槽15及び外槽17に形成された窓部
26、27の構造は、図5に示した従来の装置の場合と
全く同様であるので、ここではその説明を省略すること
にする。
【0031】次に、試料取り出し部分の構造について説
明する。実施の形態に係る試料冷却装置11において
は、冷媒ガスの排気口と試料12を出し入れする部分と
が一部重複しており、その上部に試料出し入れ室22が
形成されている。
【0032】すなわち、冷媒槽15から冷媒ガス排出管
を兼ねる試料出し入れ管21が上方に伸び、その下部に
は排気口19が形成され、排気口19の先端にはバルブ
(図示せず)が接続されている。また、試料出し入れ管
21の中間部分に、その上部と下部とを気密に仕切る開
閉手段としてのゲートバルブ20が配設され、このゲー
トバルブ20より上の部分が試料出し入れ室22となっ
ている。試料出し入れ室22には、図2に示したよう
に、ガス供給管24及びガス排気管25が接続されてお
り、これらを使用して試料出し入れ室22内に所望のガ
スを流通させるようになっている。また、試料出し入れ
室22の上部は試料出し入れ口23となっており、端部
は蓋部材28が螺着され、試料出入口23の内部に配設
されたO−リング23aにより気密性が保たれるように
なっている。
【0033】試料支持棒13bは従来よりも長いものが
使用され、その先端に接続され、試料12が装着される
試料支持体13aは試料出し入れ口23及び試料出し入
れ室22を通って、冷媒槽15内の液化冷媒16に浸漬
されるようになっている。
【0034】なお、実施の形態に係る試料冷却装置11
を使用したフォトルミネッセンス装置の構成及び前記フ
ォトルミネッセンスの測定方法自体は、従来の場合と全
く同様であるので、ここではその説明を省略することに
し、実施の形態に係る試料冷却装置11に試料12をセ
ットする方法、及び試料12を試料冷却装置11から取
り出す方法について説明する。
【0035】試料12を試料冷却装置11にセットする
際には、まず、試料12を装着しておいた試料支持体1
3aを試料出入口23から挿入する。このとき、ゲート
バルブ20を閉じておき、試料出し入れ管21の上下が
完全に分離されるようにしておく。次に、ガス供給管2
4及びガス排気管25のバルブ(図示せず)を開けて、
ヘリウムガスを試料出し入れ室22内に流通させ、試料
出し入れ室22内の空気をヘリウムガスで完全に置換す
る。次に、ガス供給管24及び排気口19のバルブのみ
を閉じ、ガス排気管25のバルブは開けて置き、ゲート
バルブ20を開けることにより、冷媒槽15内の冷媒ガ
スを試料出し入れ室22に導入し、試料12及び試料支
持体13aを冷却する。試料12が一定温度まで冷却さ
れた時点で、試料12をさらに徐々に下げて行き、試料
支持棒13bも冷却しながら液化冷媒16中に試料12
及び試料支持体13aを浸漬し、レーザ光を照射するこ
とができる位置に試料12をセットする。
【0036】一方、測定を終了した後には、まず、排気
口19のバルブを開けて試料12を試料出し入れ室22
の部分まで引き上げる。次に、ガス供給管24及びガス
排気管25のバルブを閉じておき、ゲートバルブ20を
完全に閉じ、冷媒ガスは排気口19から排出されるよう
にする。次に、ガス供給管24及びガス排気管25のバ
ルブを開け、試料出し入れ室22内に高温のヘリウムガ
スを流通させて試料12及び試料支持体13aの温度を
上げる。試料12がほぼ室温になった後、試料12を試
料出入口23から取り出す。
【0037】このように、一旦、試料出し入れ室22を
介して試料12を試料冷却装置11内に出し入れする
と、試料12及び試料支持体13aが試料出し入れ室2
2内で十分に冷却されるので、その後に液化冷媒16中
に浸漬してもヘリウムが余り気化することはなく、高価
なヘリウムガスの消費量を少なくすることができる。ま
た、気化量が少ないため、フォトルミネッセンス測定中
に液体ヘリウムの液面が試料支持体13aの上部、さら
には試料12より低下することもなく、試料12の温度
を液化冷媒16の温度に安定させることができる。さら
に、試料12は乾燥雰囲気中で冷却、昇温が行われるた
め、試料12を出し入れする際に試料12に氷等が付着
することもなく、液化冷媒16中への氷の混入を防止
し、液化冷媒16中での氷によるレーザ光の散乱を防止
することができ、正確なフォトルミネッセンス光の測定
を行うことができる。また、試料支持体13aに氷や水
分の付着がないため、試料交換を短時間で行うことがで
きる。
【0038】前述の実施の形態に係る試料冷却装置11
の説明においては、試料出し入れ室22において冷媒槽
15で気化した低温のヘリウムガスを使用した場合につ
いて説明したが、試料12を試料冷却装置11に入れる
際、試料出し入れ室22の内部をヘリウムガスで置換す
る前に、試料出し入れ室22に液体窒素を含む窒素ガス
を供給して試料12を冷却した後、ヘリウムガスで置換
してもよい。このような方法を採用することにより、液
体ヘリウムの消費量をさらに減少させることができる。
【0039】図3は、実施の形態に係る液体窒素を含む
窒素ガスを供給するための液体窒素送出装置40を模式
的に示した断面図であり、液化窒素41を貯蔵する部分
が二重構造となっており、中間部分が真空に維持され、
このような断熱構造を有する貯蔵容器42の内部に液体
窒素41が貯蔵されている。また、貯蔵容器42の開口
部分には、栓45が差し込まれ、この栓45により先端
が液体窒素41の内部まで入り込んでいる供給管44と
先端が液体窒素41上方の空間部分にある加圧管43と
が支持されており、供給管44は試料冷却装置11を構
成するガス供給管24に接続されている。
【0040】このような構造を有する液体窒素送出装置
40に、加圧管43から一定の圧力をかけることによ
り、液体窒素41を含む窒素ガスは、試料冷却装置11
のガス供給管24を通じて試料出し入れ室22に導入さ
れ、この液体窒素41又はその温度に近い窒素ガスによ
り、試料12が液体窒素の温度近くまで冷却される。従
って、その後試料出し入れ室22にヘリウムガスを導入
し、さらに冷媒槽15中の液化冷媒16から気化したヘ
リウムガスを導入すれば、試料12を冷却する際に、消
費するヘリウムガスの量をより減少させることができ
る。
【0041】一方、試料12のフォトルミネッセンス光
を測定した後、試料12を試料冷却装置11より外に取
り出す際には、試料12を液化冷媒16中より引き上
げ、試料12を試料出し入れ室22に入れた後、試料出
し入れ室22に加熱したヘリウムガスを導入することに
より、より迅速に試料12温度を上昇させることができ
る。
【0042】図4は、実施の形態に係るヘリウムガスを
加熱するガス加熱装置50を模式的に示した断面図であ
り、ガラス管54の内部にヒータ53が配設されてお
り、このヒータ53は導線封入部52aを介して外部の
電源51に接続されている。また、ガラス管54の一端
は図示しない樹脂製の管を介してガス供給管24に接続
されている。従って、電源51のスイッチ51aをオン
にしてヒータ53に通電し、ヘリウムガスを流通させる
ことにより、加熱されたヘリウムガスを試料出し入れ室
22に導入することができる。
【0043】また、上記実施の形態に係る試料冷却装置
11(図1及び図2)には示していないが、別の実施の
形態に係る試料冷却装置においては、試料出し入れ室2
2の側壁がコバールガラス(コバールと融着可能な透明
ガラス)により形成されていてもよく、この場合には、
試料出し入れ室22の内部を常温のヘリウムガスで置換
しながら、同時に赤外線又は可視光を試料12や試料支
持体13aに照射することができ、これにより試料12
の温度上昇を早めることができる。従って、試料12の
試料冷却装置11よりの取り出しを、より迅速に行うこ
とができる。
【0044】
【実施例】実施例に係るフォトルミネッセンス測定装置
として、前記実施の形態に係るフォトルミネッセンス測
定装置(図1及び図2に示した試料冷却装置11を使
用)を用い、Siウエハを試料12としてフォトルミネ
ッセンスの測定を行った。
【0045】なお、比較のために従来のフォトルミネッ
センス測定装置30を用いて同様にSiウエハのフォト
ルミネッセンスの測定を行った。
【0046】その結果、従来のフォトルミネッセンス測
定装置30を使用した場合には、1回目の試料12交換
後、フォトルミネッセンスの測定を行っている途中で液
化冷媒16である液体ヘリウムの液面が試料12の位置
より低下し、液体ヘリウムを追加する必要があったのに
対し、実施例に係るフォトルミネッセンス測定装置を使
用し、試料出し入れ室22で試料12を冷媒槽15で気
化したヘリウムガスにより冷却した場合には、試料12
を2回交換しても液面が低下することはなかった。さら
に、試料出し入れ室22で試料12を液体窒素により冷
却した場合には、液面が低下したのは試料12を5回交
換した後であった。
【0047】また、試料12を交換した後も実施例に係
る試料冷却装置11では、液化冷媒16中に氷の混入は
なかった。さらに、従来の試料冷却装置61では、試料
12を交換するのに、氷を取り除くために要した時間も
入れて約20分を要したのに対し、実施例に係る試料冷
却装置11では試料12を交換するのに10分しかかか
らず、試料12交換の時間を10分間短縮することがで
きた。また、試料出し入れ室22の壁を透明なガラスで
構成し、試料12を交換する際に周辺から加熱すると、
試料12の交換時間は約5分に短縮された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る試料冷却装置を模式
的に示した縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る試料冷却装置を模式
的に示した平面図である。
【図3】実施の形態に係る液体窒素送出装置を模式的に
示した断面図である。
【図4】実施の形態に係るガス加熱装置を模式的に示し
た断面図である。
【図5】従来の試料冷却装置を模式的に示した断面図で
ある。
【図6】フォトルミネッセンス測定装置全体を表した構
成図である。
【符号の説明】
11 試料冷却装置 12 試料 13a 試料支持体(保持手段) 13b 試料支持棒(保持手段) 15 冷媒槽 16 液化冷媒 19 排気口 20 ゲートバルブ 22 試料出し入れ室 24 ガス供給管 25 ガス排気管 27a 光学窓 40 液体窒素送出装置 50 ガス加熱装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化冷媒を入れるための冷媒槽と、気化
    した冷媒ガスを排気する排気口と、試料を前記液化冷媒
    に浸す保持手段と、該液化冷媒と接触する光学窓とを備
    えた試料冷却装置において、排気口側に開閉手段により
    連通又は遮断される試料出し入れ室が形成され、該試料
    出し入れ室にガスを供給するガス供給手段及びガスを排
    出するガス排出手段が接続されていることを特徴とする
    試料冷却装置。
  2. 【請求項2】 試料出し入れ室に接続されたガス供給手
    段に、供給するガスの温度を制御する温度制御手段が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の試料冷却
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016035493A1 (ja) * 2014-09-05 2016-03-10 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 電子線装置および電子線装置用ガス供給装置
JPWO2016035493A1 (ja) * 2014-09-05 2017-06-22 株式会社日立ハイテクノロジーズ 電子線装置および電子線装置用ガス供給装置

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