JPH0943019A - 熱式流量測定装置 - Google Patents

熱式流量測定装置

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JPH0943019A
JPH0943019A JP7192926A JP19292695A JPH0943019A JP H0943019 A JPH0943019 A JP H0943019A JP 7192926 A JP7192926 A JP 7192926A JP 19292695 A JP19292695 A JP 19292695A JP H0943019 A JPH0943019 A JP H0943019A
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伸一 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗体を含む回路設計の自由度を高めること
ができると共に、低電圧駆動においても高精度な流速測
定を行うことが可能な装置を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 流体温度測定用の感温用抵抗体R1 と、
流速測定用の感温用抵抗体R2 とを各々独立した電力源
8,10及び増幅手段9,11に接続することにより、
それら各抵抗体R1 ,R2 に流れる電流値I1 ,I2
抵抗値を互いに独立して所定の値に容易に設定すること
ができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス流量計、フロ
ーメータ等の分野で利用され、流体の温度変化から流量
を測定する熱式流量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱式流量測定装置として、シリン
ダ等の空気流量測定用として用いられる空気流量測定装
置を例に挙げて説明する。図6はその空気流量測定装置
の駆動回路の構成例を示す。この駆動回路は、ブリッジ
回路1と、差動アンプ2と、電力制御トランジスタ3と
により構成されている。ブリッジ回路1は、薄膜抵抗体
3 ,R4 と、基準抵抗器R1 ,R2 とからなってい
る。薄膜抵抗体R3 ,R4は空気の流れの経路内に配置
され、共に同等な大きな抵抗温度係数をもっている。薄
膜抵抗体R3 は空気温度測定用として用いられ、薄膜抵
抗体R4 は温度変化による空気の流速測定用として用い
られる。この場合、薄膜抵抗体R3 に対して薄膜抵抗体
4 がある一定温度高くなった状態でブリッジ回路1の
バランスがとれるように調整されている。
【0003】そして、このようにバランス調整されたブ
リッジ回路1において、空気の流れにより薄膜抵抗体R
4 の温度が下がると、ブリッジ回路1のバランスが崩
れ、ab間に電位差が生じる。この電位差は差動アンプ
2により増幅され、電力制御トランジスタ3からブリッ
ジ回路1へ供給される電力が増加するように制御され
る。この制御により、薄膜抵抗体R4 に供給される電流
量が増加してそのR4 がより多く発熱し、ブリッジ回路
1のバランスが回復する。一方、空気の流れにより薄膜
抵抗体R4 の温度が上がると、ブリッジ回路1のバラン
スが崩れ、電力制御トランジスタ3からブリッジ回路1
へ供給される電力が減少するように制御される。この制
御により、薄膜抵抗体R4 に供給される電流量が減少し
てそのR4 の発熱が抑えられ、ブリッジ回路1のバラン
スが回復する。このように空気の流れが速くなれば薄膜
抵抗体R4 の熱は一段と空気に奪われやすくなり、流速
と薄膜抵抗体R4 に供給される電力との間に比例関係が
生じる。これにより、薄膜抵抗体R4 への電力量を調べ
ることによって空気の流量を測定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
ブリッジ回路1においては、薄膜抵抗体R3 の抵抗値は
空気の流れによらず、空気の温度のみで変化する必要が
ある。このときブリッジバランスの条件は、 R14 =R23 …(1) として表わされる。この場合、薄膜抵抗体R3 が空気の
温度のみで変化するためには、その薄膜抵抗体R3 へは
発熱しないように小さな電流を流し、薄膜抵抗体R4
は発熱するように大きな電流を流す必要がある。すなわ
ち、薄膜抵抗体R3 の抵抗値がその通電電力により発熱
しないような小さな値であることが望ましく、しかも、
薄膜抵抗体R4 の抵抗値に比べて薄膜抵抗体R3 の抵抗
値を大きな値に設定しなければならない。
【0005】しかし、従来のブリッジ回路1において
は、薄膜抵抗体R3 ,R4 の抵抗温度係数を互いに同等
な値にする必要があるため同一の抵抗材料や同一のプロ
セス条件にて作成しなければならず、このため薄膜抵抗
体R3 ,R4 の抵抗値を限定された大きさや形状の範囲
内で大きく異ならせて作成することが非常に難しい。ま
た、それら抵抗値を制御しきれずに作成すると、薄膜抵
抗体R4 を発熱させようとして薄膜抵抗体R3 も発熱し
てしまい、空気の流速により薄膜抵抗体R3 の抵抗値が
変化してブリッジバランスに誤差が生じて正確な流速測
定を行うことができなくなる。さらに、薄膜抵抗体R4
に印加される電圧は、ブリッジ回路1の電圧を基準抵抗
器R2 と薄膜抵抗体R4 とにより分圧した値である。こ
のため、ブリッジ回路1を低電圧電源により駆動したよ
うな場合、薄膜抵抗体R4 に十分な電圧が印加されず、
発熱に必要な電力が供給できなくなる。
【0006】また、ブリッジ回路の他の構成例として、
図7に示すような特開昭61−80057号公報に開示
されたものがある。流速測定用としてセンサRaが用い
られ、流体温度測定用としてセンサRbが用いられてい
る。この場合、センサRaにトランジスタ4から電流が
供給される信号線と、センサRaの両端の接続点A1
1 により電圧が検出される信号線とは分離して構成さ
れている。同様に、センサRbにトランジスタ5から電
流が供給される信号線と、接続点A2 ,B2 により電圧
が検出される信号線とは分離して構成されている。この
ように電流供給用の信号線と、電圧感知用の信号線とを
分離して構成することによって、電流量により測定電圧
に誤差が生じるのを防いでいる。しかし、前述した図6
と同様にブリッジ回路を構成しているため、同一の抵抗
材料やプロセス条件で抵抗値が大きく異なるセンサR
a,Rbを作り込むのは難しく、その結果、流速測定の
際に配線抵抗による誤差が含まれないとは必ずしも言え
ない。
【0007】また、図8の回路は、上述した図6,図7
のようなブリッジ回路の構成をとらない定電流源を用い
たものであり、特開平6−117899号公報に開示さ
れている。定電流源I1 側の信号線には流速測定用の熱
式抵抗体R1 と基準抵抗R2とが接続され、定電流源I2
側の信号線には室温測定用の感温抵抗体R3 が接続さ
れている。熱式抵抗体R1 と感温抵抗体R3 とは流体の
流れの経路内に配置されている。この場合、ブリッジ回
路を構成していないため、感温抵抗体R3 の抵抗値を自
由に設定することができる。しかし、一方の信号線の定
電流源I1 と熱式抵抗体R1 と感温抵抗体R2 とは直列
に接続されているため、感温抵抗体R2へ流れる電流は
定電流源I1 から供給され、熱式抵抗体R1 の抵抗値変
化は感温抵抗体R2 へ流れる電流変化を引き起こさず、
感温抵抗体R2 の電圧変化は空気の流速と必ずしも対応
しておらず、正確な測定を行うことができない。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、第一の電力源により電力が供給された状態にあ
る第一の感温用抵抗体は流体温度の変化に伴って出力値
(抵抗値)が変化し、その出力値は第一の増幅手段によ
り増幅され、一方、第二の電力源により電力が供給され
かつ発熱体により発熱された状態にある第二の感温用抵
抗体は流体の流速の変化に伴って出力値(抵抗値)が変
化し、その出力値は第二の増幅手段により増幅され、そ
の後、第一,第二の増幅手段により各々増幅された増幅
値は出力手段により比較され、その比較して得られた値
(差分された比較値)により流量が求められる。このよ
うに第一,第二の感温用抵抗体を各々別個の電力源及び
増幅手段と接続しているため、それら各抵抗体の抵抗値
を独立して所定の値に容易に設定することができ、ま
た、第一,第二の感温用抵抗体は従来のようにブリッジ
回路を構成していないため、各抵抗体に各電力源の電力
値(電圧値又は電流値)に近い値を設定することができ
る。
【0009】請求項2記載の発明においては、出力手段
の比較値が増加すると第三の電力源から発熱体へ供給さ
れる電力値が増加し、出力手段の比較値が減少すると第
三の電力源から発熱体へ供給される電力値が減少し、こ
れにより、発熱体の発熱量を出力手段の比較値に基づい
て制御することが可能となる。
【0010】請求項3記載の発明においては、第一,第
二の電力源からの電力はそれぞれ直列接続された第一,
第二の感温用抵抗体に供給され、第一,第二の増幅手段
には供給されず、また、第一,第二の増幅手段には第
一,第二の感温用抵抗体の出力値のみが取り出される。
これにより、感温用抵抗体に電力を供給する信号線と、
信号成分を取り出す信号線とを電気的に切り離すことが
できる。
【0011】請求項4記載の発明においては、第一の電
力源により電力が供給された状態にある感温用抵抗体は
流体温度の変化に伴って出力値(抵抗値)が変化し、そ
の出力値は第一の増幅手段により増幅され、一方、第二
の電力源により電力が供給されかつ発熱された状態にあ
る発熱用抵抗体は流体の流速の変化に伴って出力値(抵
抗値)が変化し、その出力値は第二の増幅手段により増
幅され、その後、第一,第二の増幅手段により各々増幅
された増幅値は出力手段により比較され、その比較して
得られた値(差分値)により流量が求められる。このよ
うに第二の電力源に接続された発熱用抵抗体を発熱させ
ているため、温度制御時における熱時定数を小さくする
ことができる。また、感温用抵抗体及び発熱用抵抗体を
各々別個の回路により構成しているため、請求項1記載
の発明と同様に、各抵抗体の抵抗値を独立して所定の値
に容易に設定することができると共に、各抵抗体に各電
力源の電力値(電圧値又は電流値)に近い値を設定する
ことができる。
【0012】請求項5記載の発明においては、出力手段
の比較値が増加すると第二の電力源から発熱用抵抗体へ
供給される電力値が増加し、出力手段の比較値が減少す
ると第二の電力源から発熱用抵抗体へ供給される電力値
が減少し、これにより、発熱用抵抗体の発熱量を出力手
段の比較値に基づいて制御することが可能となる。
【0013】請求項6記載の発明においては、第一,第
二の電力源からの電力はそれぞれ直列接続された感温用
抵抗体及び発熱用抵抗体に供給され、第一,第二の増幅
手段には供給されず、また、第一,第二の増幅手段には
感温用抵抗体及び発熱用抵抗体の出力値のみが取り出さ
れ、請求項3記載の発明と同様に、感温用抵抗体に電力
を供給する信号線と、信号成分を取り出す信号線とを電
気的に切り離すことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第一の形態を図1
に基づいて説明する(請求項1記載の発明に対応す
る)。図1は、熱式流量測定装置の駆動回路を示す。電
流I1 を流す定電流源8(第一の電力源)には、空気の
温度を測定するための薄膜抵抗体R1 (第一の感温用抵
抗体)が直列に接続されている。定電流源8と薄膜抵抗
体R1 との接続点aには、抵抗器R3 を介してアンプ9
(第一の増幅手段)が接続されている。このアンプ9の
入出力端子間には抵抗器R4 が接続されている。一方、
電流I2 を流す定電流源10(第二の電力源)には、空
気の流速を測定するための薄膜抵抗体R2 (第二の感温
用抵抗体)が直列に接続されている。薄膜抵抗体R2
近接した位置には、発熱体Rhが配置されている。ま
た、定電流源10と薄膜抵抗体R2 との接続点bには、
抵抗器R5 を介してアンプ11(第二の増幅手段)が接
続されている。このアンプ11の入出力端子間には抵抗
器R6 が接続されている。そして、アンプ9とアンプ1
1とは、差動型のアンプ12(出力手段)に接続されて
いる。なお、定電流源8,10としては、例えば、定電
流ダイオード、トランジスタ、FET等の定電流特性を
有するものが用いられる。また、アンプ9,11として
は、OPアンプが用いられる。
【0015】薄膜抵抗体R1 と薄膜抵抗体R2 とは、同
一(又は略同一)の大きな抵抗温度係数を有している。
これら薄膜抵抗体R1 ,R2 と、発熱体Rhとは、空気
流の経路内に配置されている。また、アンプ9の増幅度
はA=−R4/R3で決定され、アンプ11の増幅度はB
=−R6/R5で決定される。一般に、抵抗Rの抵抗温度
係数をαとし、基準温度Toでの抵抗をRoとし、温度
Tと基準温度Toとの温度差をΔTとすると、温度Tで
の抵抗Rは、 R=Ro(1+αΔT) …(2) として表わされる。この(2)式により、温度Tでの薄
膜抵抗体R1 ,R2 の値が求められる。また、薄膜抵抗
体R1 ,R2 の基準温度Toでの抵抗をR10,R20とす
ると、 AI110=BI220=C …(3) となる。この(3)式を満足するように、アンプ9,1
1の増幅率A,B、定電流源8,10の電流値I1 ,I
2 、薄膜抵抗体R1 ,R2 の抵抗値がそれぞれ設定され
る。
【0016】このような構成において、本装置の動作に
ついて述べる。薄膜抵抗体R1 には定電流源8により一
定の電流I1 が流れており、空気の温度が変化すると薄
膜抵抗体R1 の抵抗値は(2)式に従って変化する。こ
の薄膜抵抗体R1 の抵抗変化と対応して、接続点aの電
位Va=I11 も変化する。一方、薄膜抵抗体R
は定電流源10により一定の電流I が流れている
が、その薄膜抵抗体R2 の抵抗値は発熱体Rhにより熱
せられた状態にある。このため、空気流が発生すると、
薄膜抵抗体R2 の抵抗値は熱を奪われ、その空気の流速
に比例して抵抗値が変化する。この薄膜抵抗体R2 の抵
抗変化と対応して、接続点bの電位Vb=I22 も変
化する。
【0017】また、定電流源8からの電流I1 は接続点
aから抵抗器R3 の方向へ流れ、定電流源10からの電
流I2 は接続点bから抵抗器R5 の方向へ流れる。これ
により、電位Vaは増幅度Aのアンプ9によりA倍の値
(=AVa)に増幅され、電位Vbは増幅度Bのアンプ
11によりB倍の値(=BVb)に増幅される。これに
より、アンプ12では、それら2つの電圧差を求め、V
o(比較値)として出力する。このVoは、前記
(2),(3)式を考慮して、 Vo=Cα(ΔT1−ΔT2) …(4) ΔT1:R1 の温度変化 ΔT2:R2 の温度変化 として表わすことができる。この(4)式から、空気流
がない場合は、薄膜抵抗体R1 ,R2 の温度差(ΔT
1 ,ΔT2 )は一定であるため、Voは空気の温度に関
係なく一定の値を出力する。これに対して、空気流があ
る場合は、発熱体Rhにより熱せられている薄膜抵抗体
2 の熱を空気流が奪うため、このときの温度差は空気
流がないときの薄膜抵抗体R1 ,R2 の温度差と異なる
値となり、その異なる値は流速に対応して現われる。従
って、(4)式から空気流がないときのVoの値に対し
て空気流があるときのVoの値を求めることによって、
空気流の流速に比例した値を得ることができ、これによ
り流量を正確に測定することができる。
【0018】また、薄膜抵抗体R1 ,R2 をそれぞれ別
個の定電流源8,10及びアンプ9,11と接続してい
るため、それら各抵抗体の抵抗値及び電流値I1 ,I2
を独立して所定の値に容易に設定することができ、回路
設計の自由度を高めることができる。また、薄膜抵抗体
1 ,R2 は従来のようにブリッジ回路を構成していな
いため、各抵抗体に流れる電流値を各定電流源8,10
の電流値I1 ,I2 に近い値を設定することができ、低
電圧駆動が可能な回路を得ることができる。
【0019】なお、ここでは、薄膜抵抗体R1 を空気温
度測定用とし、薄膜抵抗体R2 を発熱体Rhにより加熱
される流速測定用としたが、これとは反対に、薄膜抵抗
体R1 を加熱する流速測定用として構成してもよい。ま
た、流体として空気を例に挙げたが、これに限るもので
はなく、プロパンガスや他の気体でもよい。また、アン
プ9,11としては、OPアンプに限るものではない。
【0020】次に、本発明の実施の第二の形態を図2に
基づいて説明する(請求項4記載の発明に対応する)。
なお、前述した実施の第一の形態と同一部分についての
説明は省略し、その同一部分については同一符号を用い
る。
【0021】ここでは、定電流源10と直列に接続され
た流速測定用の薄膜抵抗体R2 は、発熱用抵抗体として
構成されている。これにより、薄膜抵抗体R2が発熱す
るように、定電流源10の電流値I2 を大きな値に設定
する。一方、定電流源8の電流値I1 は、空気温度測定
用の薄膜抵抗体R1 (感温用抵抗体)が発熱しないよう
に十分小さな値に設定する(I1 ≪I2 )。また、これ
に伴って、アンプ9の増幅度Aをアンプ11の増幅度B
よりも大きく設定する(A>B)。ただし、AI1 とB
2 とが等しいか又は近い値になるようにする。そし
て、これら薄膜抵抗体R1 ,R2 は、空気流の経路内に
配置される。
【0022】このような構成において、定電流源10か
らの電流I2 により薄膜抵抗体R2は発熱される。この
ような状態で、空気流がある場合は薄膜抵抗体R2 の熱
がその空気流により奪われるため、このときの薄膜抵抗
体R1 ,R2 の温度差(ΔT1 ,ΔT2 )は空気流がな
い場合の温度差と異なり、空気流の流速に対応した値を
得ることができる。従って、前記(4)式の関係から、
空気流がないときのVoの値に対して空気流があるとき
のVoの値を求めることによって、空気流の流速に比例
した値を得ることができ、流量を正確に測定することが
できる。
【0023】また、ここでは、発熱体Rhを設置してお
らず、薄膜抵抗体R2 を定電流源10の電流I2 により
直接発熱させているため、その抵抗体の温度を制御する
ときにおける熱時定数を小さく設定することができる。
これにより、一段と高精度な流速測定を行うことができ
ると共に、回路構成を簡素化することができる。
【0024】次に、本発明の実施の第三の形態を図3に
基づいて説明する(請求項2記載の発明に対応する)。
なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明
は省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0025】図3は、前述した図1の変形例である。発
熱体Rhには、電流I3 を流す電流源13a(第三の電
力源)が直列に接続されている。この電流源13aは、
アンプ12の出力端子と接続されている。
【0026】このように接続された状態で、アンプ12
により求められた流速信号を示すVoの値が増加する
と、電流源13aの発熱体Rhへ供給する電力が増加
し、また、Voが減少すると、電流源13aの発熱体R
hへ供給する電力が減少するように電流源13aは制御
される。これに伴い、発熱体Rhでは、流速が速いとき
には電流源13aから供給される電流I3 が増加して発
熱量が大きくなり、流速が遅いときにはその供給される
電流I3 が減少して発熱量が小さくなる。これにより、
発熱体Rhの薄膜抵抗体R2 への発熱温度を流速に関係
なく一定に保つことが可能となる。従って、Voの感度
の流速依存性をなくすことができるため、流量の測定精
度を一段と向上させることができる。なお、第三の電力
源として、電流源13aを用いたが、電圧源を用いて構
成してもよい。
【0027】次に、本発明の実施の第四の形態を図4に
基づいて説明する(請求項5記載の発明に対応する)。
なお、前述した各実施の形態と同一部分についての説明
は省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0028】図4は、前述した図2の変形例である。こ
こでは、電流源10a(第二の電力源)が、アンプ12
の出力端子と接続されている。
【0029】このように接続された状態で、アンプ12
により求められた流速信号を示すVoの値が増加する
と、電流源10aの発熱体Rhへ供給する電力が増加
し、また、Voが減少すると、電流源10aの発熱体R
hへ供給する電力が減少するように電流源10aが制御
される。これに伴い、薄膜抵抗体R2 では、流速が速い
ときには電流源10aから供給される電流I2 が増加し
て発熱量が大きくなり、流速が遅いときにはその供給さ
れる電流I2 が減少して発熱量が小さくなる。ただし、
電流I2 は薄膜抵抗体R2 が発熱するような大きな値と
し、定電流源8による電流I1 は薄膜抵抗体R1 が発熱
しないような十分小さな値とし、また、AI1 とBI2
とが等しく(又は略等しく)なるように設定する。
【0030】これにより、電流源10aによる薄膜抵抗
体R2 への発熱温度を流速に関係なく一定に保つことが
可能となる。従って、Voの感度の流速依存性をなくす
ことができるため、流量の測定精度を一段と向上させる
ことができる。
【0031】次に、本発明の実施の第五の形態を図5に
基づいて説明する(請求項3,6記載の発明に対応す
る)。なお、前述した各実施の形態と同一部分について
の説明は省略し、その同一部分については同一符号を用
いる。
【0032】図5は、図2の変形例を示す。定電流源8
に直列接続された薄膜抵抗体R1 の両端子a,c間に
は、差動型のアンプ9が接続されている。定電流源10
に直列接続された薄膜抵抗体R2 の両端子b,d間に
は、差動型のアンプ11が接続されている。
【0033】このように接続された状態で、定電流源8
からの電流I1 は接続点aを介して薄膜抵抗体R1 に供
給され、さらに接続点cからeを介してアース(GN
D)に導かれる。一方、定電流源10からの電流I2
は、接続点bを介して薄膜抵抗体R2 に供給され、さら
に接続点dからfを介してアースに導かれる。そして、
薄膜抵抗体R1 の両端電圧Vacは差動型のアンプ9によ
りA倍に増幅され、薄膜抵抗体R2 の両端電圧Vbdは差
動型のアンプ11によりB倍に増幅され、それら増幅さ
れた2つの電圧をアンプ12により差分して求めること
によって流速信号を示すVoを求めることができる。
【0034】この場合、定電流源8からの電流I1 は接
続点aからc方向にのみ流れ、接続点aから差動型のア
ンプ9の方向には流れない。同様に、定電流源10から
の電流I2 は接続点bからd方向にのみ流れ、接続点b
から差動型のアンプ11の方向には流れない。このこと
は言い替えると、定電流源8から電流I1 が供給される
信号線14と薄膜抵抗体R1 の電圧を取り出す信号線1
5とは分離され、また、定電流源10から電流I2 が供
給される信号線16と薄膜抵抗体R2 の電圧を取り出す
信号線17とは分離されていることを意味する。従っ
て、このように信号線14,15間、信号線16,17
間をそれぞれ電気的に分離することによって、薄膜抵抗
体R1 ,R2 の状態を検出するとき、それら抵抗体への
配線抵抗による測定誤差を一段と低減させることが可能
となる。これにより、流速測定の精度を一段と向上させ
ることができる。なお、上述したような差動型のアンプ
9,11を用いて各信号線間を電気的に分離する構成
は、発熱体Rhを備えた前記図1のような回路にも適用
できる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、流体温度測定
用の第一の感温用抵抗体と、流速測定用の第二の感温用
抵抗体とを各々別個の電力源及び増幅手段に接続して構
成したので、それら各抵抗体の抵抗値や電流値を独立し
て所定の値に容易に設定することができ、これにより、
各抵抗体の抵抗値の設計の自由度を高めることができる
と共に、流量測定の精度を向上させることができる。ま
た、第一の感温用抵抗体と第二の感温用抵抗体とは従来
のようにブリッジ回路を構成していないので、各抵抗体
に各電力源の電力値に近い値を設定することができ、こ
れにより、低電圧駆動が可能となり、省電力化を図るこ
とができる。
【0036】請求項2載の発明では、出力手段の比較値
をもとに第三の電力源の電力値を制御するようにしたの
で、発熱体へ供給する電力量を流速に応じて変化させる
ことができ、これにより、流体温度に対する第二の感温
用抵抗体への発熱温度を流速に関係なく一定に保つこと
ができ、流量測定の精度を一段と向上させることができ
る。
【0037】請求項3載の発明では、第一,第二の感温
用抵抗体からの信号成分取出用の信号線と、第一,第二
の感温用抵抗体への電力供給用の信号線とを電気的に分
離したので、配線抵抗による各抵抗体の出力値の測定誤
差を低減することができ、これにより、一段と高精度な
測定を行うことができる。
【0038】請求項4載の発明では、発熱体を設置せ
ず、第二の電力源に接続された発熱用抵抗体を発熱させ
ているので、その抵抗体の温度制御時における熱時定数
を小さくすることができ、これにより、回路構成を簡素
化させ、流量測定の精度を向上させることができる。ま
た、ここでは、感温用抵抗体と発熱用抵抗体とを各々別
個の回路により構成したので、請求項1記載の発明と同
様に、各抵抗体の抵抗値の設計の自由度を高めることが
できると共に、低電圧駆動が可能となり省電力化を図る
ことができる。
【0039】請求項5載の発明では、出力手段の比較値
をもとに第二の電力源の電力値を制御するようにしたの
で、流体温度に対する発熱用抵抗体への発熱温度を流速
に関係なく一定に保つことができ、流量測定の精度を一
段と向上させることができる。
【0040】請求項6記載の発明では、感温用抵抗体及
び発熱用抵抗体からの信号成分取出用の信号線と、感温
用抵抗体及び発熱用抵抗体への電力供給用の信号線とを
電気的に分離したので、請求項3記載の発明と同様に、
配線抵抗による各抵抗体の出力値の測定誤差を低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態である熱式流量測定
装置の駆動回路を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の第二の形態である駆動回路を示
す回路図である。
【図3】本発明の実施の第三の形態である駆動回路を示
す回路図である。
【図4】本発明の実施の第四の形態である駆動回路を示
す回路図である。
【図5】本発明の実施の第五の形態である駆動回路を示
す回路図である。
【図6】ブリッジ回路により駆動回路を構成した場合の
従来例を示す回路図である。
【図7】電力供給側と信号検出側とで信号線を分離して
構成した場合の従来例を示す回路図である。
【図8】電流源を用いて駆動回路を構成した場合の従来
例を示す回路図である。
【符号の説明】
8 第一の電力源 9 第一の増幅手段 10,10a 第二の電力源 11 発熱用抵抗体 12 出力手段 13a 第三の電力源 14〜17 信号線 R1 第一の感温用抵抗体 R2 第二の感温用抵抗体(発熱用抵抗
体) Rh 発熱体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の電力源と、この第一の電力源に直
    列に接続されて流体温度により抵抗値が変化する第一の
    感温用抵抗体と、第二の電力源と、この第二の電力源に
    直列に接続されて流体の流速により抵抗値が変化する第
    二の感温用抵抗体と、前記第一の感温用抵抗体の出力値
    を増幅する第一の増幅手段と、前記第二の感温用抵抗体
    の出力値を増幅する第二の増幅手段と、前記第一の増幅
    手段の増幅値と前記第二の増幅手段の増幅値とを比較す
    る出力手段と、前記第二の感温用抵抗体を発熱させる発
    熱体とからなることを特徴とする熱式流量測定装置。
  2. 【請求項2】 発熱体へ電力を供給する第三の電力源を
    設け、この第三の電力源の電力値を出力手段の比較値を
    もとに制御することを特徴とする請求項1記載の熱式流
    量測定装置。
  3. 【請求項3】 第一の感温用抵抗体の出力値を増幅する
    第一の増幅手段への信号線と、第一の電力源から前記第
    一の感温用抵抗体へ電力が送られる信号線とを分離して
    設け、第二の感温用抵抗体の出力値を増幅する第二の増
    幅手段への信号線と、第二の電力源から前記第二の感温
    用抵抗体へ電力が送られる信号線とを分離して設けたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の熱式流量測定装
    置。
  4. 【請求項4】 第一の電力源と、この第一の電力源に直
    列に接続されて流体温度により抵抗値が変化する感温用
    抵抗体と、第二の電力源と、この第二の電力源に直列に
    接続されて流体の流速により抵抗値が変化する発熱用抵
    抗体と、前記感温用抵抗体の出力値を増幅する第一の増
    幅手段と、前記発熱用抵抗体の出力値を増幅する第二の
    増幅手段と、前記第一の増幅手段の増幅値と前記第二の
    増幅手段の増幅値とを比較する出力手段とからなること
    を特徴とする熱式流量測定装置。
  5. 【請求項5】 発熱用抵抗体へ電力を供給する第二の電
    力源の電力値を、出力手段の比較値をもとに制御するこ
    とを特徴とする請求項4記載の熱式流量測定装置。
  6. 【請求項6】 感温用抵抗体の出力値を増幅する第一の
    増幅手段への信号線と、第一の電力源から前記感温用抵
    抗体に電力が送られる信号線とを分離して設け、発熱用
    抵抗体の出力値を増幅する第二の増幅手段への信号線
    と、第二の電力源から前記発熱用抵抗体に電力が送られ
    る信号線とを分離して設けたことを特徴とする請求項4
    又は5記載の熱式流量測定装置。
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