JPH0942811A - リキッドアイスの連続的製造方法及び装置 - Google Patents

リキッドアイスの連続的製造方法及び装置

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JPH0942811A
JPH0942811A JP6264281A JP26428194A JPH0942811A JP H0942811 A JPH0942811 A JP H0942811A JP 6264281 A JP6264281 A JP 6264281A JP 26428194 A JP26428194 A JP 26428194A JP H0942811 A JPH0942811 A JP H0942811A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、純粋な氷晶を製造する間の
エネルギーの消費が少なく、所定のパラメータへの厳守
に関する要求が少なく、且つ維持費と同様に僅かな費用
で、絶対不可欠な全ての操作パラメータを最適にする、
リキッドアイスの連続的な製造のための方法及び装置を
提供する点にある。 【構成】 溶液からのリキッドアイスの連続的製造装置
において、循環タンク22と、ポンプと、少なくとも管
状エレメントを通る溶液を冷却するための冷媒循環路
と、氷晶核及び微少純粋氷晶核の生成を起こす、液体分
離装置−熱交換器と、氷晶核と微少氷晶とを含む冷却さ
れた溶液が中に排出される氷晶成長容器18と、氷晶成
長容器18から供給される氷分離器20とを含む。純粋
氷晶は、循環タンク22に還流される濃縮溶液から分離
され、純粋氷晶は氷分離器20から連続的に排出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リキッドアイスの製造
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】製氷装置及び製氷方法は米国特許No.
4,551,159号に記載されている。この中においてコンテ
ナ内での混合溶液は、コンテナを囲繞する冷媒によって
連続的に冷却される。このコンテナの壁表面は、コンテ
ナ壁上の氷層の形成を防止するために十分に速い速度で
スクレーパーによって擦られる。氷晶は、コンテナにお
いて成長し、コンテナから連続的に排出される。その
際、所定の溶液濃度を維持するために水が絶えず加えら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術による方法では、過度に高い発熱により、殆ど稼動せ
ず、稼動したとしても能率が悪い。熱量は少なくとも 4
000 BTU ( 12.6 kw/m2 )である。この方法は、エネルギ
ーを無駄にするのみならず、不純な氷も製造する。上記
のごとき熱流は、氷層成長率に対して0.07 m/h の余分
である。斯かる氷層成長率では、塩水若しくは低凝固点
溶液の中の固体粒子が初期の氷晶の表面に移動できる速
度が、凝固速度になる。それ故に、これらの粒子は結晶
化によって氷晶内部から氷晶外部に水を絞り出すための
時間を有することができず、したがって、水が氷晶内部
にせき止められ、”汚い氷”を製造することとなる。ま
た、沈殿した液体冷媒がエバポレーターに還流される
間、及び同時に熱交換器として熱っせられた気体及び冷
却された液体冷媒を膨張弁の上流側へ遡行させる間に、
乾燥冷媒気体のみを供給することにより冷蔵コンプレッ
サを保護する液体分離装置−熱交換器、及び溶液の予冷
のための熱交換器としての溶液及び冷媒循環路の重要な
構成を、従来技術に係る方法及び装置は開示することを
怠っている。
【0004】さらに、従来技術の重大な欠点として、装
置が確実に機能するために、冷却された壁表面の溶液層
の温度は、溶液中の水の凝固点温度よりも1℃以上低く
なくてはならず、冷却された溶液の全体の温度は、水の
凝固点温度よりも0.2 ℃以上大きくてはならない。これ
らの条件は、実際の使用状態で、経済的なコストを維持
するために大変重要な、溶液濃縮、熱流、熱抵抗の均一
性、熱伝導係数等の、様々なパラメータの微妙な調整を
必要とされる。
【0005】本発明の目的は、純粋な氷晶を製造する間
のエネルギーの消費が少なく、所定のパラメータへの厳
守に関する要求が少なく、且つ維持費と同様に僅かな費
用で、絶対不可欠な全ての操作パラメータを最適にす
る、リキッドアイスの連続的な製造のための方法及び装
置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の要
旨は、所定濃度で、零下の凝固点温度を有する溶液を備
える工程と、前記溶液を循環タンクから引導し、エバポ
レーター−クリスタライザーにおける沸騰冷媒に熱交換
可能に外壁表面が直接接触する少なくとも一つの筒状エ
レメントを通過させ、前記筒状エレメントの壁を横断す
る、前記冷媒との熱交換が、前記筒状エレメントの内側
表面近くの溶液層を冷却し、前記内側表面に付着する氷
晶核を生じさせる工程と、前記エバポレーター−クリス
タライザーから液体分離装置に前記沸騰冷媒によって生
ぜしめられた液体粒子を含む冷媒蒸気を導き、エバポレ
ーター−クリスタライザーに分離された液体冷媒を還流
する工程と、氷晶核及び微小純粋氷晶の形成を促進する
ために前記氷晶核を前記内側表面から移動させ、かつ、
前記筒状エレメント全体の隅々に、均一に冷却された壁
近傍の溶液層と同じように、氷晶核を分配する装置を使
用する工程と、前記核及び前記純粋氷晶を濃縮溶液と共
に、前記筒状エレメントから移動させる工程と、前記氷
晶を前記濃縮溶液から分離する工程と、前記濃縮溶液を
前記循環タンクに還流し、所定値に濃縮する工程とを備
えたリキッドアイスの連続的製造方法に存する。
【0007】請求項2記載の発明の要旨は、所定濃度
で、零下の凝固点温度を有する溶液を備える工程と、少
なくとも一つの磁場を発生させる手段を設ける工程と、
循環タンクから前記溶液を引導する工程と、少なくとも
一つの前記磁場を通して前記溶液を導く工程と、前記磁
場によって作用を受けた前記溶液を、エバポレーター−
クリスタライザー内の沸騰冷媒に外側表面が直接接す
る、少なくとも一つの筒状エレメント内を通過させ、前
記筒状エレメントの壁を横断する、前記冷媒との熱交換
が、前記筒状エレメントの内側表面近くの溶液層に、前
記内側表面に付着する氷晶核を生じさせる工程と、氷晶
核及び微小純粋氷晶の形成を促進するために前記氷晶核
を前記内側表面から移動させ、かつ、前記筒状エレメン
ト全体の隅々に、均一に冷却された壁近傍の溶液層と同
じように、氷晶核を分配する装置を使用する工程と、前
記核及び前記純粋氷晶を前記濃縮溶液と共に、前記筒状
エレメントから移動させる工程と、前記氷晶を前記濃縮
溶液から分離する工程と、前記濃縮溶液を前記循環タン
クに還流し、所定値に濃縮する工程とを備えたリキッド
アイスの連続的製造方法に存する。
【0008】請求項11記載の発明の要旨は、所定濃度
と異なる溶液を受け、それを所定濃度に調整し、所定濃
度の溶液を供給するための循環タンクと、沸騰冷媒を備
えたエバポレーター−クリスタライザー内の少なくとも
一つの筒状エレメント内に、前記循環タンクから溶液を
送出させるためのポンプ手段と、氷晶核及び微小純粋氷
晶の形成を生じさせ、少なくとも一つの前記筒状エレメ
ントを通過する溶液を冷却するための冷媒循環路と、前
記エバポレーター−クリスタライザーの上に設けられた
液体分離装置−再循環熱交換器と、前記液体分離装置と
エバポレーター−クリスタライザーとを相互に連通する
導管手段と、氷晶核及び微小氷晶を含む冷却された前記
溶液が導管を介して内部に放出され、微小粒子を除去す
ることにより実用的な寸法の氷晶を断熱的に内部で製造
し、いかなる結晶も無い濃縮溶液を他の導管を介して前
記循環タンクに還流する氷晶成長容器と、前記氷晶成長
容器から供給される濃縮溶液から純粋氷晶を分離し、純
粋氷晶を分離した濃縮溶液をその他の導管を介して前記
循環タンクに還流し、前記純粋氷晶を連続的に放出する
氷分離器とを備えたリキッドアイスの連続的製造装置に
存する。
【0009】請求項12記載の発明の要旨は、所定濃度
と異なる溶液を受け、それを所定濃度に調整する、所定
濃度のための溶液を供給するための循環タンクと、沸騰
冷媒を備えたエバポレーター−クリスタライザー内の少
なくとも一つの筒状エレメント内に、前記循環タンクか
ら溶液を送出させるためのポンプ手段と、少なくとも一
つの前記筒状エレメント内に導かれる前に、前記冷媒に
熱を奪うことによって前記溶液が予冷される、前記ポン
プ手段の下流に望み、かつ少なくとも一つの前記筒状エ
レメントの上流に望む、熱交換器と、氷晶核及び微小純
粋氷晶の形成を生じさせる、少なくとも一つの前記筒状
エレメントを通過する溶液を冷却するための冷媒循環路
と、前記エバポレーター−クリスタライザー内の沸騰液
体冷媒から生じた冷媒蒸気を過熱すること、及び前記液
体冷媒を過冷することに供し、さらに、前記冷媒循環路
に乾燥冷媒蒸気を供するために、予冷する前記熱交換器
から排出される液体冷媒と蒸気冷媒との混合物を分離す
ることに供する、前記エバポレーター−クリスタライザ
ーの上に設けられた液体分離装置−再循環熱交換器と、
分離された前記液体冷媒を前記エバポレーター−クリス
タライザーに還流するための前記エバポレーター−クリ
スタライザーと前記液体分離装置とを相互に連通する導
管手段と、氷晶核及び微小氷晶を含む冷却された前記溶
液が導管を介して内部に放出され、微小粒子を除去する
ことにより実用的な寸法の氷晶を断熱的に内部で製造
し、いかなる結晶も無い濃縮溶液を他の導管を介して前
記循環タンクに還流する氷晶成長容器と、前記氷晶成長
容器から供給される濃縮溶液から純粋氷晶を分離し、純
粋氷晶を分離した濃縮溶液をその他の導管を介して前記
循環タンクに還流し、前記純粋氷晶を連続的に放出する
氷分離器とを備えたリキッドアイスの連続的製造装置に
存する。
【0010】
【実施例】本実施例の理解を容易にするために、以下に
掲げるものを以下に掲げる符号により示す。
【0011】 水 W 溶液 B 濃縮溶液 BC 液体冷媒 RL 冷媒蒸気 RV 液体冷媒と冷媒蒸気との混合物 RL+V 氷晶 I 濃縮溶液と氷晶との混合物 BC +I さらに溶液については、溶媒が、水及び本発明の目的を
達成するために好適な溶解可能物質である低凝固点液体
等である。本発明に係る方法においては、溶質は好適に
は一般の塩であり、食品貯蔵用濃塩水として一般的に知
られる溶液を構成する。その他の可能性としてはグリコ
ールを基材とする溶液がある。
【0012】以下図面を参照すると、図1に見られるエ
バポレーター−クリスタライザー2は、エバポレーター
ハウジング34と、筒状エレメント38と、インレット
マニホールド37と、筒状エレメント38のためのアウ
トレットマニフォールド39と、エバポレーター−クリ
スタライザー2の上方に望む液体分離装置−熱交換器4
と、コンプレッサー6と、オイルセパレーター8と、冷
媒蒸気RV が液体冷媒RL に戻されるコンデンサー10
と、液体冷媒RL をエバポレーター−クリスタライザー
2に供給する受容器12と、ポンプ16によってコンデ
ンサー10を介して循環される水Wを冷却するためのク
ーリングタワー14と、氷晶I の成長が促進される氷晶
成長容器18と、濃縮溶液、例えば、循環タンク22に
移送される以下に示す食品貯蔵用濃塩水から氷晶I が分
離されるウォッシングタワーの形として好適な氷分離器
20とを備えている。循環タンク22においては、溶液
の濃度が高すぎる場合には水を加えて調整し、それが低
すぎる場合は濃度維持容器24から濃縮溶液BC を加え
て調整する。溶液Bはポンプ26によって循環される。
その凝固降下点に近い温度に溶液の温度を維持するため
に、溶液をエバポレーター−クリスタライザー2に導く
前に、液体冷媒RL に熱を逃がす熱交換器28によって
予冷することが好適である。エバポレーター−クリスタ
ライザー2の上流側の第一膨張弁30及び熱交換器28
の上流側に第二膨張弁32が設けられている。
【0013】図1に示すごとき本発明に係る装置は、熱
的に相互依存する二つの循環路である、(コンデンサー
10のためのヒートシンクとして役立つ、上述の冷却水
循環路から分離されている)溶液循環路と、冷媒循環路
とを備えている。
【0014】溶液循環路は、循環タンク22と、ポンプ
26と、熱交換器28と、筒状エレメント38と、イン
レットマニホールド37と、アウトレットマニフォール
ド39と、微少粒子を剥離する事によって実用可能サイ
ズの結晶を製造する氷晶成長容器18と、氷分離器20
とを含む。氷晶が分離された濃縮溶液BC は、氷晶成長
容器18及び氷分離器20から、循環タンク22に還流
され適切に薄められ、再循環される。
【0015】良く知られた冷媒循環路は、コンデンサー
10からの液体冷媒RL を収集する受容器12と、最初
に通過する液体分離装置−熱交換器4と、この液体分離
装置−熱交換器4を介して至る第一膨張弁30と、エバ
ポレーター−クリスタライザー2のエバポレーター部
と、第二膨張弁32と、液体分離装置−熱交換器4とを
備えている。液体分離装置−熱交換器4には、例えば液
体冷媒と冷媒蒸気との混合物RL+V 等の”湿潤気体”と
して冷媒が至る。冷媒蒸気RV は、液体分離装置−熱交
換器4からコンプレッサー6によって、コンデンサー1
0の中にオイルセパレーター8を介して圧入される。液
体分離装置−熱交換器4においてもたらされた液体冷媒
L は、エバポレーター−クリスタライザー2のエバポ
レーターハウジング34に還流される。上記液体分離装
置−熱交換器4において、液体冷媒RL が過冷されてい
る間、冷媒蒸気RV は、液体冷媒RL から熱を吸収し、
加熱される。第一膨張弁30の上流側で液体冷媒RL
過冷することは、絞り損失を減少させるとして効果的で
あり、従って、冷媒の冷却容量を増加させる。
【0016】さらに、本発明においては、図2に示すよ
うに、超音波の効果と同様に磁場の効果を実現させる。
【0017】強磁性粒子は、様々の取扱水に常に存し、
結晶化と凝固との過程において確実な影響を有する。こ
れら鉄製混合物は、例えば、イオン、コロイド、大きい
散乱粒子等と異なり、超磁性体と同様に、それらの全て
が強磁性のものとして活動する。そしてそれらの有効性
は、溶液の飽和度を増加させ、順次、成長可能な核の数
を増加させることによって、結晶形成行程の加速を促
す。磁場の影響の効果は、5 × 103 A/m を越える強さ
の磁場以外では得られない。
【0018】磁気化されたばかりの溶液が遅滞無く製造
される場合以外では、効果を奏する磁気メモリーが低下
する傾向にあるので、磁場を生成する磁石(若しくは電
気磁石)の配置は、結晶化を起こす場所に可能な限り近
くすべきである。この理由は、マグネット41はインレ
ットマニホールド37から上流側に僅かに離れた位置に
望み、氷晶成長容器18に影響を与える場所に第二マグ
ネット43は配置されるからである。
【0019】その他の効果は、金属腐食の減少である。
【0020】筒状エレメント38内の溶液への超音波の
応用は、筒状エレメント38の内壁表面からの氷晶核の
剥離と、筒状エレメント38内での氷晶核の増加との双
方についての有益な効果を有する。これは氷晶核の成長
において、固有振動数と超音波の周波数との間に共振点
があり、共振点において、氷晶の振幅は瞬間的に鋭く増
加し、氷晶等を剥離させるという事実による。もし、超
音波源が高出力のものであるならば、粒子加速度が非常
に高くなるとともに、キャビテーションが出現する。こ
れは、氷晶核と壁表面との間の付着力よりも、10から10
0 倍大きい力を生じる非常に高い加速度を生ずる。キャ
ビテーションは、少なくとも 2 W/cm の出力で、15KHZ
周波数で開始する。
【0021】最も良い結果は、磁気処理と超音波処理と
の併用により得られる。斯かる併用は、1.5-2.0 倍の、
純粋な氷晶の製造の増加を可能とする。
【0022】図2は、超音波発信器45と、音響変換器
( acoustic transducer )47と、筒状エレメント3
8とを示す。
【0023】本発明に係るエバポレーター−クリスタラ
イザー2の実用的な第一実施例は、図3乃至図5に示
す。
【0024】図において、二つの鏡板36を有する、水
平に配列された筒状のエバポレーターハウジング34が
記載されている。鏡板36には複数の、本実施例におい
ては、7つの筒状エレメント38が固設されている。筒
状エレメント38は、滑らかな内側表面を有し、その内
部は冷媒によって形成された氷晶に満ちた溶液で充満す
る。図3においては、理解を容易にするために7つの筒
状エレメント38のうちの中央に存する一つのみを描い
ている。同様の理由により、インレットマニホールド3
7及びアウトレットマニフォールド39は示されていな
い。
【0025】各筒状エレメント38の一端に、ボールベ
アリング42を有するヘッド40が固定されている。ボ
ールベアリング42はシャフト44を支持している。各
筒状エレメント38の他端は、マウンティングエレメン
ト46(図5d)の中心部に支持されている。シャフト
44には、ラグ48がピン結合されている。ラグ48に
は、レバー50(図5a)により、一組のテフロンブレ
ード52が節結合されている。一組のテフロンブレード
52は、トーションスプリング54によって筒状エレメ
ント38の壁に常時押圧されている。本実施例において
は、図5a、図5b及び図5cに見られるように、一対
のテフロンブレード52から成るユニットが三対示され
ている。これらユニットテフロンブレード52、52
は、他のユニットテフロンブレード52、52に対して
周方向に角度をつけてずらされており、かつ僅かに長手
方向において重ね合わされている。
【0026】図4に示されているように、プーリー56
は、シャフト44の一端にピン固定され、全てのプーリ
ー56にシングルベルト58が張設されている。電動モ
ーター(図示せず)の速さは、好適な速さに調節され
る。シャフト44の回転はギアトランスミッションによ
り、若しくはギアトランスミッションとベルトとの組合
せにより伝達される。
【0027】テフロンブレード52の回転による直接的
な剪断作用は、筒状エレメント38の壁における氷晶の
凝集をそれほど防止するものではない。しかし、テフロ
ンブレード52の急速な回転は、溶液B内において生成
され、導かれる溶液波面の洗流の影響によって氷晶の凝
集を防止する。
【0028】10°−20°Brixの濃度に調節された溶液B
は、ポンプ26(図1)によって入口ソケット60を介
して筒状エレメント38内に導かれる。溶液Bは筒状エ
レメント38において濃縮溶液と氷晶との混合物BC
I となる。この混合物BC+I は、氷晶成長容器18
(図1)に導くダクト64が取り付けられた出口ソケッ
ト62を通って熱交換器28から排出される。
【0029】受容器12から第一膨張弁30(図1)を
介して導かれた液体冷媒RL は、インレットソケット6
6を通ってエバポレーターハウジング34に導かれる。
エバポレーターハウジング34で液体冷媒と冷媒蒸気と
の混合物RL+V となり、この混合物RL+V は、エバポレ
ーターハウジング34の頂部に設けられたアウレットソ
ケット68を通って排出される。エバポレーターハウジ
ング34の底部に設けられた第二アウトレットソケット
70は、液体分離装置−熱交換器4(図1)において沈
殿した液体冷媒RL をエバポレーターハウジング34に
還流させるのに役立つ。
【0030】筒状エレメント38の内壁表面と、この表
面上で形成された氷晶、というよりはむしろ氷晶核との
間における付着力を減少させるために、前記内壁表面
を、表面粗度が 3×10-5m に磨き及び/ 又は非付着性被
覆(”non-stick coaring ”)する。外壁表面、即ち、
沸騰冷媒に接触する表面は、熱伝達を良好にするために
効果的な粗さにしてある。この方法は本技術分野におい
ては周知であり、0.1 mm乃至 1 mm の厚さの多孔性被覆
でもよい。
【0031】上記エバポレーター−クリスタライザー2
を用いた装置は、図2に示すように、磁場及び超音波変
換器を備えて変形することができる。
【0032】図2に示される構成において、超音波振動
が液体の媒体、例えば溶液を介して増加する間、本発明
の目的のためにエバポレーター−クリスタライザーの構
成要素のいくつかを使用することができる。したがっ
て、図3の破線に示すように、超音波変換器71を結合
部材73によってシャフト44に取り付けることができ
る。超音波変換器71は、シャフト44及びこれに直接
関係する全ての構成部材を超音波振動させる。振動モー
ド(縦、横若しくはねじれ振動の振動モード)は、設計
と使用変換器の取付方法との重要な要素となる。図示さ
れないスリップリングは、回転する変換器を電源に接続
する必要がある。
【0033】図8に示される他の構成では、シャフト4
4は、図8aに明確に示されるように、超音波変換器7
1に適応するように中空である。超音波変換器71は、
その軸がシャフト44の軸に垂直である。コンセントレ
ーター49は、コンセントレーター49に取り付けられ
た細長表面51に超音波エネルギーを伝達し、シャフト
44と共に回転する。放射状に設けられた細長表面51
が筒状エレメント38の内壁表面から微小間隔あけて分
割されており、コンセントレーター49は氷晶核を壁か
ら剥離させる。
【0034】図9において示される実施例は、図3に示
す実施例と図8とに示される実施例とを合わせた物であ
る。超音波変換器71は図3に示すようにシャフト44
に取り付けられ、ラジエーターのごとく作用する細長表
面51に超音波振動が伝達される。
【0035】図6及び図7に示すエバポレーター−クリ
スタライザー2は、図3乃至図5に示すものに類似した
設計の物である。エバポレーター−クリスタライザー2
は垂直に配置され、水平に配置された液体分離装置−熱
交換器4に送流する点で、図3乃至図5に示すものと異
なる。ヘッド40及びプーリー56のための空間を設け
るために、エバポレーター−クリスタライザー2は脚7
2に取り付けられている。その他の異なる点は、液体冷
媒と冷媒蒸気との混合物RL+V は、エバポレーターハウ
ジング34から大径パイプ74を介して液体分離装置−
熱交換器4に送られ、液体分離装置−熱交換器4におい
て凝結され、液体冷媒RL がエバポレーターハウジング
34に大径パイプ74を介して還流される。冷媒蒸気R
V は液体分離装置−熱交換器4からパイプソケット76
を介してコンプレッサー6(図1)に送出される。冷媒
循環路及び溶液循環路は図1に示される物と同様であ
り、装置は、図2において示される磁場及び超音波変換
器により変更することができる。
【0036】垂直式のエバポレーター−クリスタライザ
ー2の特徴は、それが沸騰している冷媒、特にフレオン
の上に生じる泡沫の集中的な形成にある。この泡沫の形
成は、安定している時、冷媒と溶液との熱交換効率を非
常に高める。しかしながら、泡沫が上昇し、液体分離装
置に侵入し、コンプレッサー6(図1)に至ることは防
止しなければならない。この防止は、受容器12(図
1)から液体冷媒RLを供給する熱交換コイル78によ
り実現される。熱交換コイル78は相対的に高温であ
り、泡沫が熱交換コイル78の表面に接触すると分解さ
れる。この実施例の液体分離装置−熱交換器4のその他
の機能は、最初に述べられた物と同じである。
【0037】この図10に示された実施例においては、
氷晶核及び微小氷晶の筒状エレメント38の壁からの剥
離は、筒状エレメント38の弾性変形を生ずる慣性力が
氷晶核及び微小氷晶を壁表面から剥離させるように働く
原理に基づく。
【0038】図10には角柱形のエバポレーター−クリ
スタライザー2が示され、このエバポレーター−クリス
タライザー2には、垂直に配置された筒状エレメント3
8の配列が取り付けられている。これら筒状エレメント
38は、その断面がリング状の物ではなく、断面が効率
的に一方向に拡径された物で、図面には短径の方が示さ
れている。それらの一端はインレットマニホールド37
に開設され、他端はアウトレットマニフォールド39に
開設されている。所定濃度の溶液Bは入口ソケット60
を介してインレットマニホールド37内に導かれ、濃縮
溶液BC とアウトレットマニフォールド39内の氷晶I
との混合物BC +I となり、筒状エレメント38から排
出される。液体冷媒RL は、インレットソケット66を
介してエバポレーターハウジング34に流入する。そこ
から液体冷媒と冷媒蒸気との混合物RL+V として、図6
にも示されるフォーク状の双方向送流可能な大径パイプ
74を介して、液体分離装置−熱交換器4(図示せず)
に送出される。分離された液体冷媒RL もエバポレータ
ーに還流される。
【0039】エバポレーター−クリスタライザー2に
は、熱的には隔離されて、循環タンク22に還流される
濃縮溶液BC のためのアウトレットソケット80を有す
る氷分離器20が取り付けられている。氷分離器20を
覆うアウトレットマニフォールド39の底部はストレイ
ナー82として設計されており、それ故に、以下に説明
される方法において、濃縮溶液BC +I(濃縮溶液+リキ
ッドアイス)が使用者に届く途中においてストレイナー
82を横切る時、濃縮溶液BC は、氷分離器20内に落
流し、アウトレットソケット80を介して排出される。
【0040】初めに述べたセパレーター−エバポレータ
ーユニット20/ 2は、弾性を有する抑制体、本実施例
においては二組の板バネ84(図10においては2組の
内の一つが見られる)に載設されている。各板バネ84
の、上部はセパレーター−エバポレーターユニット20
/ 2に固設され、下部はリアクティブマスに固設されて
いる。剛性ヨーク86は、フラットスプリング90を備
えたマッシブベース88に搭載されている。
【0041】機械的なシェーカー92は、マッシブベー
ス88に載設されており、偏心距離を調節可能な、クラ
ンクピン95を有するクランクディスク94 と、クラン
クピン95に取り付けられた連結ロッド96とを備え、
連結ロッド96の他端は剛性ヨーク86の上部にヒンジ
結合されている。剛性ヨーク86の各端部には弾性緩衝
器98、100が各別に設けられている。セパレーター
−エバポレーターユニット20/ 2の各端壁には、カウ
ンタバッファ102、103が設けられており、弾性緩
衝器98とカウンタバッファ103との間及び弾性緩衝
器100とカウンタバッファ102との間に(効果的に
調節可能な)ギャップ104が設けられている。
【0042】シェーカー92が起動されたとき、剛性ヨ
ーク86は強制振動を開始する。振動周波数はクランク
ディスク94 の角速度に依存し、振幅はクランクピン9
5の偏心距離に依存する。剛性ヨーク86の強制振動
は、板バネ84により連成振動を行うように構成されて
いるので、ユニット20/ 2も起振される。斯かる振動
において、弾性緩衝器98、100とカウンタバッファ
102、103とは、互いに衝突し、筒状エレメント3
8が弾性変形に耐える程度の大きさの加速度に減速し、
筒状エレメント38の内壁表面への氷晶核の付着力の1
0乃至15倍の慣性力を生じる。
【0043】筒状エレメント38の内壁表面から剥離し
た氷の核及び結晶は、浮力によって筒状エレメント38
の頂部に移動し、アウトレットマニフォールド39に流
入し、シェーカー92のその他の影響を受ける。弾性緩
衝器98よりも大きい剛性のエラストマーを用いて弾性
緩衝器100を形成することによって、弾性緩衝器10
0とカウンタバッファ102との衝突によるユニット2
0/ 2の減速は、弾性緩衝器98とカウンタバッファ1
03との衝突による減速に比し、より大きくなる。それ
によって、アウトレットマニフォールド39内で溶解し
た氷の核及び結晶の慣性揺動移動は、図面左方向に作用
する力によって偏向し、従って、(濃縮溶液BC を消失
させる)ストレイナー82を横切り、アウトレットソケ
ット106に向かって質量を着実に移動させ、そこにお
いて純粋な氷として氷使用者が使用可能となる。
【0044】振動しているユニット20/ 2に接続され
ている導管は、振動による移動に対して柔軟に対応でき
る物でなければならない。
【0045】筒状エレメント38の内壁表面への氷の核
及び微小結晶の付着を防止することができる、振動を利
用するその他の実施例が、図11に描かれている。
【0046】この実施例は、加振器108を有し、この
加振器108はコンセントレーター110を介して筒状
エレメント38に弾性変形を起こさせる物である。加振
器108は、断続器−分配器112によってコントロー
ルされる。断続器−分配器112は所定寸法の氷晶の形
成のために求められる時間だけ周期的に加振器108を
稼動させる。加振と同時に、加振に続けて、或いは位相
をずらして、パルスも用いられる。振動により剥離され
た氷晶は、溶液の流れによって送流され、出口ソケット
62に向かって運ばれる。この点から、本実施例は図1
のレイアウトに示される。
【0047】加振器108には、電気磁石、ピエゾ電気
的なもの、磁気歪み的なもの等、種々の物を用いること
ができる。図11に示される断続器−分配器112から
延びる、なにも指示していない2本の矢印は、追加の加
振器108に供給するための追加線を意味する。
【0048】振動を利用するその他の実施例が、図12
に示されている。ヘッド114は、筒状エレメント38
のインレットに取り付けられた物であり、それぞれボー
ル116を有する。各ボール116は、ボール120に
設けられたプレート118によって支持されている。
【0049】振動の影響は以下の方法で生じる。断続器
−分配器112はヘッド114内のプレート118を介
して筒状エレメント38内に溶液のパルスを周期的に送
る。
【0050】脈動流によって、ボール116は乱動し、
プレート118とヘッド114の内壁との双方に衝突す
る。付着している氷晶核及び氷晶の解放は、急激な変動
を生じる筒状エレメント38を通過する溶液の脈動流
と、ヘッド114に周期的に衝撃を与えるボール116
とによる、筒状エレメント38内において生じる振動の
相互作用にって実現される。
【0051】この実施例においても、図1のレイアウト
に一致する。
【0052】全ての実施例は、図2において示され且つ
詳細に説明された磁石を設けることができる。しかしな
がら、図3、図6及び図8においてのみ、図2において
示される超音波アタッチメントも適用する事ができる。
【0053】なお、本実施例に係る装置及び方法は、海
水の塩分除去、並びに溶液、及び例えば、ジュース、ビ
ール、ワイン等の懸濁液の濃縮にも用いることができ
る。エアーコンディションニング、腐敗しやすいの保
管、魚及び家禽の処理、調剤方法、排水処理等にも用い
ることができる。
【0054】本発明は本実施例に限定されるものではな
く、本発明の精神および精髄から乖離することなく具体
化することができる。故に、上記実施例は全ての説明に
おいて考慮され、本発明の範囲は、上記説明により、と
いうよりはむしろ付加請求項により示される発明の範
囲、及び発明の中に受け入れ可能な請求項と同等の意味
及び範囲の中の全ての変化において考慮され、拘束され
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る第1実施例の一般的なレ
イアウト及びフローダイアグラムである。
【図2】図2は、本発明に係る第2実施例の一般的なレ
イアウト及びフローダイアグラムである。
【図3】図3は、本発明に係る第1実施例のエバポレー
ター−クリスタライザーの縦断面図である。
【図4】図4は、図1のエバポレーター−クリスタライ
ザーの側面図である。
【図5a】図5aは、図3の実施例の筒状エレメントの
一つの横断面図である。
【図5b】図5bは、図3の実施例の筒状エレメントの
一つの横断面図である。
【図5c】図5cは、図3の実施例の筒状エレメントの
一つの横断面図である。
【図5d】図5dは、図3の実施例の筒状エレメントの
一つの横断面図である。
【図6】図6は、鉛直タイプの実施例に係る、水平液体
分離装置−再熱交換器とともに、エバポレーター−クリ
スタライザーを示す。
【図7】図7は、図6のVIIーVII線に沿った断面図で
ある。
【図8】図8は、本発明に係るエバポレーター−クリス
タライザーの他の実施例の断面図である。
【図8a】図8aは、本発明に係るエバポレーター−ク
リスタライザーの他の実施例の断面図である。
【図8b】図8bは、本発明に係るエバポレーター−ク
リスタライザーの他の実施例の断面図である。
【図9】図9は、本発明に係るエバポレーター−クリス
タライザーの他の実施例の断面図である。
【図9a】図9aは、本発明に係るエバポレーター−ク
リスタライザーの他の実施例の断面図である。
【図9b】図9bは、本発明に係るエバポレーター−ク
リスタライザーの他の実施例の断面図である。
【図9c】図9cは、本発明に係るエバポレーター−ク
リスタライザーの他の実施例の断面図である。
【図10】図10は、本発明に係る、振動性のエバポレ
ーター−クリスタライザーの実施例の略図である。
【図11】図11は、筒状エレメントが起振される実施
例を示す。
【図12】図12は、今までの水力振動性のエバポレー
ター−クリスタライザーの断面図である。
【符号の説明】
2…エバポレータ−クリスタライザー、4…液体分離装
置−再熱交換器、6…コンプレッサー、8…オイルセパ
レーター、10…コンデンサー、12…受容器、14…
クーリングタワー、16…ポンプ、18…氷晶成長容
器、20…氷分離器、22…循環タンク、24…濃度維
持容器、26…ポンプ、28…熱交換器、30…第一膨
張弁、32…第二膨張弁、34…エバポレーターハウジ
ング、36…鏡板、37…インレットマニホールド、3
8…筒状エレメント、39…アウトレットマニフォール
ド、40…ヘッド、41…マグネット、42…ボールベ
アリング、43…第二マグネット、44…シャフト、4
5…超音波発信器、46…マウンティングエレメント、
47…音響変換器、48…ラグ、49…コンセントレー
タ、50…レバー、51…細長表面、52…テフロンブ
レード、54…トーションスプリング、56…プーリ
ー、58…シングルベルト、60…入口ソケット、62
…出口レットソケット、64…ダクト、66…インレッ
トソケット、68…アウトレットソケット、70…第二
インレットソケット、71…超音波変換器、72…脚、
73…結合部材、74…大径パイプ、76…パイプソケ
ット、78…熱交換コイル、80…アウトレットソケッ
ト、82…ストレイナー82、84…板バネ、86…剛
性ヨーク、88…マッシブベース、90…フラットスプ
リング、92…シェーカー、94 …クランクディスク、
95…クランクピン、96…連結ロッド、98、100
…弾性緩衝器、102、103…カウンタバッファ、1
04…ギャップ、106…アウトレットソケット、10
8…加振器、110…コンセントレーター、112…断
続器−分配器、114…ヘッド、116…ボール、11
8…プレート、120…ホール。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボリス・エム・メニン イスラエル国、80300 オファキム、ヘル ゾグ・ストリート 1122/11 (72)発明者 セミオン・エム・ノバック イスラエル国、29000 キリヤト・ヤム、 ラヒシュ・ストリート 56/5 (72)発明者 ウリ・カビリ イスラエル国、53221 ジバタイイム、ボ レホブ・ストリート 41

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定濃度で、零下の凝固点温度を有する
    溶液を備える工程と、 前記溶液を循環タンクから引導し、エバポレーター−ク
    リスタライザーにおける沸騰冷媒に熱交換可能に外壁表
    面が直接接触する少なくとも一つの筒状エレメントを通
    過させ、前記筒状エレメントの壁を横断する、前記冷媒
    との熱交換が、前記筒状エレメントの内側表面近くの溶
    液層を冷却し、前記内側表面に付着する氷晶核を生じさ
    せる工程と、 前記エバポレーター−クリスタライザーから液体分離装
    置に前記沸騰冷媒によって生ぜしめられた液体粒子を含
    む冷媒蒸気を導き、エバポレーター−クリスタライザー
    に分離された液体冷媒を還流する工程と、 氷晶核及び微小純粋氷晶の形成を促進するために前記氷
    晶核を前記内側表面から移動させ、かつ、前記筒状エレ
    メント全体の隅々に、均一に冷却された壁近傍の溶液層
    と同じように、氷晶核を分配する装置を使用する工程
    と、 前記核及び前記純粋氷晶を濃縮溶液と共に、前記筒状エ
    レメントから移動させる工程と、 前記氷晶を前記濃縮溶液から分離する工程と、 前記濃縮溶液を前記循環タンクに還流し、所定値に濃縮
    する工程とを備えたリキッドアイスの連続的製造方法。
  2. 【請求項2】 所定濃度で、零下の凝固点温度を有する
    溶液を備える工程と、 少なくとも一つの磁場を発生させる手段を設ける工程
    と、 循環タンクから前記溶液を引導する工程と、 少なくとも一つの前記磁場を通して前記溶液を導く工程
    と、 前記磁場によって作用を受けた前記溶液を、エバポレー
    ター−クリスタライザー内の沸騰冷媒に外側表面が直接
    接する、少なくとも一つの筒状エレメント内を通過さ
    せ、前記筒状エレメントの壁を横断する、前記冷媒との
    熱交換が、前記筒状エレメントの内側表面近くの溶液層
    に、前記内側表面に付着する氷晶核を生じさせる工程
    と、 氷晶核及び微小純粋氷晶の形成を促進するために前記氷
    晶核を前記内側表面から移動させ、かつ、前記筒状エレ
    メント全体の隅々に、均一に冷却された壁近傍の溶液層
    と同じように、氷晶核を分配する装置を使用する工程
    と、 前記核及び前記純粋氷晶を前記濃縮溶液と共に、前記筒
    状エレメントから移動させる工程と、 前記氷晶を前記濃縮溶液から分離する工程と、 前記濃縮溶液を前記循環タンクに還流し、所定値に濃縮
    する工程とを備えたリキッドアイスの連続的製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のリキッドアイスの
    連続的製造方法において、前記循環タンクから引導した
    後、前記筒状エレメントの通過の前に、さらに、溶液を
    予冷する行程を備えたリキッドアイスの連続的製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のリキッドアイス
    の連続的製造方法において、前記溶液の所定濃度は10
    °乃至20°Brixであるリキッドアイスの連続的製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のリキッドアイスの
    連続的製造方法において、前記溶液から前記沸騰冷媒へ
    の熱伝導密度は、5000W/m2 乃至11000W/
    2 であるリキッドアイスの連続的製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のリキッドアイスの
    連続的製造方法において、前記濃縮溶液から前記氷晶核
    及び前記微小氷晶を分離する前に、さらに、少なくとも
    一つの前記筒状エレメントから運ばれてきた氷晶核及び
    微小氷晶を実用的な寸法に成長させる工程を備えたリキ
    ッドアイスの連続的製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のリキッドアイスの連続的
    製造方法において、前記氷晶核及び前記微小氷晶と共に
    前記筒状エレメントから前記溶液が移動した後、前記溶
    液を通過させるために第二磁場を設けたリキッドアイス
    の連続的製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載のリキッドアイスの
    連続的製造方法において、さらに、前記筒状エレメント
    内の冷却された前記溶液を超音波による照射に曝す工程
    を備えたリキッドアイスの連続的製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2記載のリキッドアイスの
    連続的製造方法において、前記氷晶核、及び壁近傍の前
    記溶液層の、前記内側表面からの移動は、前記表面を掃
    き流し且つ少なくとも一つの前記筒状エレメントの方へ
    前記氷晶核及び前記溶液層を偏向させる溶液波面を生じ
    させることによって実現されるリキッドアイスの連続的
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1又は2記載のリキッドアイス
    の連続的製造方法において、前記氷晶核、及び壁近傍の
    前記溶液層の、前記内側表面からの移動は、少なくとも
    一つの前記筒状エレメントに振動誘導弾性変形を起こさ
    せることによって実現されるリキッドアイスの連続的製
    造方法。
  11. 【請求項11】 所定濃度と異なる溶液を受け、それを
    所定濃度に調整し、所定濃度の溶液を供給するための循
    環タンクと、 沸騰冷媒を備えたエバポレーター−クリスタライザー内
    の少なくとも一つの筒状エレメント内に、前記循環タン
    クから溶液を送出させるためのポンプ手段と、 氷晶核及び微小純粋氷晶の形成を生じさせ、少なくとも
    一つの前記筒状エレメントを通過する溶液を冷却するた
    めの冷媒循環路と、 前記エバポレーター−クリスタライザーの上に設けられ
    た液体分離装置−再循環熱交換器と、 前記液体分離装置とエバポレーター−クリスタライザー
    とを相互に連通する導管手段と、 氷晶核及び微小氷晶を含む冷却された前記溶液が導管を
    介して内部に放出され、微小粒子を除去することにより
    実用的な寸法の氷晶を断熱的に内部で製造し、いかなる
    結晶も無い濃縮溶液を他の導管を介して前記循環タンク
    に還流する氷晶成長容器と、 前記氷晶成長容器から供給される濃縮溶液から純粋氷晶
    を分離し、純粋氷晶を分離した濃縮溶液をその他の導管
    を介して前記循環タンクに還流し、前記純粋氷晶を連続
    的に放出する氷分離器とを備えたリキッドアイスの連続
    的製造装置。
  12. 【請求項12】 所定濃度と異なる溶液を受け、それを
    所定濃度に調整する、所定濃度のための溶液を供給する
    ための循環タンクと、 沸騰冷媒を備えたエバポレーター−クリスタライザー内
    の少なくとも一つの筒状エレメント内に、前記循環タン
    クから溶液を送出させるためのポンプ手段と、 少なくとも一つの前記筒状エレメント内に導かれる前
    に、前記冷媒に熱を奪うことによって前記溶液が予冷さ
    れる、前記ポンプ手段の下流に望み、かつ少なくとも一
    つの前記筒状エレメントの上流に望む、熱交換器と、 氷晶核及び微小純粋氷晶の形成を生じさせる、少なくと
    も一つの前記筒状エレメントを通過する溶液を冷却する
    ための冷媒循環路と、 前記エバポレーター−クリスタライザー内の沸騰液体冷
    媒から生じた冷媒蒸気を過熱すること、及び前記液体冷
    媒を過冷することに供し、さらに、前記冷媒循環路に乾
    燥冷媒蒸気を供するために、予冷する前記熱交換器から
    排出される液体冷媒と蒸気冷媒との混合物を分離するこ
    とに供する、前記エバポレーター−クリスタライザーの
    上に設けられた液体分離装置−再循環熱交換器と、 分離された前記液体冷媒を前記エバポレーター−クリス
    タライザーに還流するための前記エバポレーター−クリ
    スタライザーと前記液体分離装置とを相互に連通する導
    管手段と、 氷晶核及び微小氷晶を含む冷却された前記溶液が導管を
    介して内部に放出され、微小粒子を除去することにより
    実用的な寸法の氷晶を断熱的に内部で製造し、いかなる
    結晶も無い濃縮溶液を他の導管を介して前記循環タンク
    に還流する氷晶成長容器と、 前記氷晶成長容器から供給される濃縮溶液から純粋氷晶
    を分離し、純粋氷晶を分離した濃縮溶液をその他の導管
    を介して前記循環タンクに還流し、前記純粋氷晶を連続
    的に放出する氷分離器とを備えたリキッドアイスの連続
    的製造装置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、結晶の形成を増加及び
    加速させるために、少なくとも一つの前記筒状エレメン
    トへの溶液の引導する前に、さらに、前記溶液に作用す
    る少なくとも一つの磁場発生手段を備えたリキッドアイ
    スの連続的製造装置。
  14. 【請求項14】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記氷晶成長容器の内
    容物に作用するために設計された、少なくとも一つの第
    二磁場が生ぜしめられているリキッドアイスの連続的製
    造装置。
  15. 【請求項15】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、さらに、前記内側表面
    での結晶化層の剥離を容易にするために、及び前記筒状
    エレメント内の全溶液の混合を促進させるために、少な
    くとも一つの前記筒状エレメント内の前記溶液に作用す
    る超音波発生器及び少なくとも一つの超音波変換器とを
    備えたリキッドアイスの連続的製造装置。
  16. 【請求項16】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記エバポレーター−
    クリスタライザーは水平に配置されているリキッドアイ
    スの連続的製造装置。
  17. 【請求項17】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記エバポレーター−
    クリスタライザーは垂直に配置され、前記液体分離装置
    −再循環熱交換器は水平に配置されているリキッドアイ
    スの連続的製造装置。
  18. 【請求項18】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、複数の筒状エレメント
    が設けられ、その内側表面は高品質に磨かれ若しくは非
    付着性被覆され、且つその外側表面は粗くなっているリ
    キッドアイスの連続的製造装置。
  19. 【請求項19】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記筒状エレメントの
    外側表面は、多孔性被覆されているリキッドアイスの連
    続的製造装置。
  20. 【請求項20】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記氷晶核を移動させ
    る手段は、前記複数の筒状エレメント内側のシャフトに
    設けた複数の回転ブレードであり、前記各シャフトは駆
    動プーリーを有し、該プーリーの全ては駆動ベルトによ
    り回動するリキッドアイスの連続的製造装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載のリキッドアイスの連
    続的製造装置において、さらに、少なくとも一つの前記
    シャフトに繋がり、このシャフトに超音波振動を生じさ
    せる超音波発生装置及び少なくとも一つの超音波変換器
    を備えているリキッドアイスの連続的製造装置。
  22. 【請求項22】 請求項21記載のリキッドアイスの連
    続的製造装置において、少なくとも一つのシャフトは中
    空で、前記超音波変換器に適合し、少なくとも一つの前
    記超音波変換器の軸は、少なくとも一つの前記シャフト
    の軸に垂直であるリキッドアイスの連続的製造装置。
  23. 【請求項23】 請求項21記載のリキッドアイスの連
    続的製造装置において、さらに、少なくとも一つの前記
    シャフトに取り付けられ、このシャフトと共に回動し、
    少なくとも一つの前記変換器によって生ぜしめられる超
    音波エネルギーが作用する複数の細長表面を備えたリキ
    ッドアイスの連続的製造装置。
  24. 【請求項24】 筒状エレメントの配列を包含するエバ
    ポレーター−クリスタライザーは、箱型状のもので、単
    一ユニットに形成するために氷分離器に結合されてお
    り、 前記ユニットは、バネによって、U 字状のヨークに、こ
    のヨークに対しての平行移動において1自由度を有する
    方法で、取り付けられ、 該ヨークはバネによって、安定した基盤上に、この基盤
    に対しての平行移動において1自由度を有する方法で取
    り付けられ、前記ユニット及び前記基盤の平行移動は同
    一面上において行われ、 前記ヨークの平行移動は前記基盤に固設されたシェーカ
    ーによって実現され、 該シェーカーの効果は、最終的に前記ヨークに伝達さ
    れ、 前記筒状エレメント内で形成された氷が、アウトレット
    ソケットを有するアウトレットマニフォールド内に浮上
    し、 前記ヨークは、前記シェーカーによって作用を受けたと
    き、 シェーカーとの同一平面内において強制振動させられ、 それによって、前記ユニットにおいて反動振動が誘起さ
    れ、 U 字状の前記ヨークは、さらに、前記ヨークのリムの上
    端部に取り付けられたエラストマー性の緩衝器と、該緩
    衝器に対する、前記ユニットの端壁に取り付けられた剛
    性の対緩衝器とを備えており、振動している前記ユニッ
    トが、振動している前記ヨークに衝突した時に、それに
    よって前記筒上エレメントに弾性変形を生じさせ、 前記外側ソケットに近傍の、ヨークに取り付けられた緩
    衝器の剛性が、前記ヨークの他端に取り付けられた緩衝
    器の剛性よりも大きく、 これによって、ユニットとヨークとの衝突の際、前記ア
    ウトレットマニフォールド内の氷を、アウトレットソケ
    ットの方へ移動させ且つそれを通過させる力を生じさせ
    るリキッドアイスの連続的製造装置。
  25. 【請求項25】 請求項24記載のリキッドアイスの連
    続的製造装置において、前記筒上エレメントは一方向に
    拡径された断面を有し、その長軸は振動面に垂直な方向
    において延在するリキッドアイスの連続的製造装置。
  26. 【請求項26】 請求項24記載のリキッドアイスの連
    続的製造装置において、前記氷分離器の上端を覆う前記
    アウトレットマニフォールドの底部は、ストレイナーと
    して形成されているリキッドアイスの連続的製造装置。
  27. 【請求項27】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記氷晶核を移動させ
    る前記手段は、所定の寸法の氷晶の形成のために必要と
    される時間と等しい時間だけ周期的に振動させる断続器
    −分配器によって制御される複数の加振器であり、稼働
    時には、筒上エレメントを弾性変形をさせるリキッドア
    イスの連続的製造装置。
  28. 【請求項28】 請求項11又は12記載のリキッドア
    イスの連続的製造装置において、前記氷晶核を移動させ
    る前記手段は、前記筒状エレメントの入口端部に取り付
    けられた複数のヘッドであり、各ヘッドは、静止状態に
    おいて、穿孔されたプレートの孔の上に支持されるボー
    ルを包含しており、水力学的な断続器−分配器は、溶液
    のパルスを穿孔された前記プレートを介して前記筒状エ
    レメントに定期的に送り、前記ボールを乱動させ、それ
    によって、前記ボールは、前記プレートと、前記ヘッド
    の壁とに激しく衝突し、よって、周期的な振動と、前記
    壁から前記氷晶核の剥離のための圧力変動とを前記筒状
    エレメント内に生じさせるリキッドアイスの連続的製造
    装置。
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