JPH0940669A - ベンズイミダゾール化合物 - Google Patents

ベンズイミダゾール化合物

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JPH0940669A
JPH0940669A JP19277795A JP19277795A JPH0940669A JP H0940669 A JPH0940669 A JP H0940669A JP 19277795 A JP19277795 A JP 19277795A JP 19277795 A JP19277795 A JP 19277795A JP H0940669 A JPH0940669 A JP H0940669A
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JP19277795A
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Kozo Aoki
幸三 青木
Kazuhiro Aikawa
和広 相川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記式(Yは単結合又はS;R1はH、ハ
ロゲン原子、アルキル基等;n は1〜3の整数;LはC
2-12 アルキレン基等:Qは5若しくは6員複素環基、
又は環構成原子数が8〜10個の縮合複素環基を示す)で
示されるベンズイミダゾール化合物。 【化1】 【効果】 高脂血症の予防・治療や動脈硬化症の予防・
治療剤の有効成分として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベンズイミダゾー
ル化合物に関する。さらに詳しくいうと、本発明は、高
脂血症や動脈硬化の治療や予防に用いる医薬の有効成
分、ハロゲン化銀感光材料の添加剤、又は液晶の構成成
分として有用な新規なベンズイミダゾール化合物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年平均寿命の伸びに伴い、動脈硬化
症、高血圧症、糖尿病などいわゆる成人病が増加し続け
ている。特に、高カロリー・高コレステロール食を多く
とることにより高脂血症及びこれに起因する動脈硬化症
が急増しており、大きな社会問題となってきている。現
在、高脂血症及び動脈硬化症の薬物療法に用いられてい
る薬剤は、対症療法的に血中コレステロールを低下させ
るものであり、動脈硬化巣そのものの縮退を期待できる
薬物ではない。動脈硬化症は血管の内膜肥厚と脂質蓄積
により特徴付けられる病変であり、最近の生化学的知見
から、マクロファージの泡沫化が動脈硬化巣の形成に中
心的な役割を果たしていることが明らかにされている。
従って、マクロファージ泡沫化を抑制することによっ
て、動脈硬化巣の形成を阻害して動脈硬化症を予防し、
あるいは、動脈硬化巣を縮退させて動脈硬化症を根治で
きる可能性があるが、従来、このような作用を有する薬
剤は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、マク
ロファージの泡沫化を抑制する作用を有し、動脈硬化症
の予防及び/又は治療に用いる医薬の有効成分として有
用な化合物を提供することにある。また、本発明の別の
目的は、上記の作用を有し、高脂血症の予防及び/又は
治療剤の有効成分として有用な化合物を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意努力した結果、下記の式で示される新
規なベンズイミダゾール化合物が、マクロファージの泡
沫化を抑制する作用を有し、動脈硬化症の予防・治療剤
や高脂血症の予防・治療剤の有効成分として有用である
ことを見い出した。本発明は上記の知見を基にして完成
されたものである。
【0005】すなわち本発明は、下記の式(I):
【化2】 Yは単結合又は硫黄原子を示し;R1は水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシル
アミノ基、スルホニルアミノ基、シアノ基、ヒドロキシ
基、又はニトロ基を示し;R2は水素原子、アルキル基、
アシル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ス
ルファモイル基、又はカルバモイル基を示し;n は1、
2又は3の整数を示し、n が2又は3を示す場合には、
それぞれ2又は3個の同一又は異なるR1がベンゼン環上
に置換していることを示し;Lは炭素数 2〜12のアルキ
レン基、又は1若しくは2個以上のフェニレン基若しく
はエーテル基を含み連結鎖長を構成する原子数が 4〜12
のアルキレン基から選ばれる連結基を示し;Qは5員若
しくは6員環の置換若しくは無置換の複素環基を示す
か、又は環を構成する原子数が8〜10個の置換若しくは
無置換の縮合複素環基を示す)で示されるベンズイミダ
ゾール化合物が提供される。
【0006】さらに、本発明の別の態様により、上記化
合物からなる医薬が提供される。この発明の好ましい態
様によれば、上記化合物を有効成分として含む、高脂血
症予防・治療剤、及び動脈硬化症予防・治療剤;マクロ
ファージの泡沫化抑制剤;動脈硬化巣縮退剤;動脈硬化
巣形成阻害剤;及び、コレステロール低下剤が提供され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】上記式中、Yは単結合又は硫黄原
子を示す。Yが単結合を示す場合、R2が置換するイミダ
ゾール環の2個の窒素原子に挟まれた炭素原子(ベンズ
イミダゾール環の2-位炭素)が連結基Lと直接結合して
いる。これらのうち、Yが硫黄原子であることが好まし
い。
【0008】R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、スルファモイル基、アシルアミノ基、スル
ホニルアミノ基、シアノ基、ヒドロキシ基、又はニトロ
基を示し、n は1,2, 又は3の整数を示す。R1が水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アル
コキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、又はニトロ
基であることが好ましく、R1が水素原子、塩素原子、C
1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルコキシカ
ルボニル基、置換若しくは無置換のカルバモイル基、置
換若しくは無置換のスルファモイル基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、又はニトロ基であることが特
に好ましい。
【0009】n が1を示す場合、1個のR1がベンゼン環
上の任意に位置に置換していることを示し、n が2又は
3を示す場合には、それぞれ2又は3個のR1がベンゼン
環上の任意の置換していることを示す。n が2又は3を
示す場合、複数のR1は同一でも異なっていてもよい。1
又は2個のR1がベンズイミダゾール環の5-位及び/又は
6-位に置換していることが好ましい。
【0010】R1が示す各置換基について具体的に説明す
ると、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭
素原子、又はヨウ素原子のいずれを用いてもよく、好ま
しくはフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子、特に好ま
しくは塩素原子を用いることができる。アルキル基とし
ては、直鎖、分岐鎖又は環状のC1-18(炭素数 1〜18の)
アルキル基を用いることができ、例えば、メチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、
sec-ブチル基、tert- ブチル基、シクロプロピル基、シ
クロヘキシル基、n-オクチル基、n-ドデシル基、又はn-
オクタデシル基などを用いることができる。好ましくは
直鎖、分岐鎖又は環状のC1-8アルキル基、より好ましく
は直鎖又は分岐鎖のC1-4アルキル基、特に好ましくはメ
チル基を用いることができる。
【0011】ハロゲン化アルキル基としては、1又は2
以上の同一又は異なるハロゲン原子が置換した、上記の
直鎖、分岐鎖又は環状のC1-18 アルキル基、より好まし
くは直鎖、分岐鎖又は環状のC1-8アルキル基、より好ま
しくは直鎖又は分岐鎖のC1-4アルキル基を用いることが
できる。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子又
は塩素原子、より好ましくはフッ素原子を用いることが
できる。例えば、モノクロロメチル基、トリフルオロメ
チル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、ペンタフルオロ
エチル基などを用いることができ、特に好ましくはトリ
フルオロメチル基を用いることができる。
【0012】アリール基としては置換若しくは無置換の
C6-14 アリール基(例えば、置換若しくは無置換のフェ
ニル基又は置換若しくは無置換のナフチル基など)を挙
げることができ、好ましくは置換若しくは無置換のフェ
ニル基、より好ましくは無置換フェニル基を用いること
ができる。アリール基の置換基としては、上記のアルキ
ル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、下記のアルコキシ基などを挙げることができる。
アリールオキシ基としては、上記アリール基の環上の1
個の水素原子を酸素原子で置換することにより形成され
るC6-14 アリールオキシ基を用いることができ、例え
ば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオ
キシ基などを用いることができる。
【0013】アルコキシ基としては直鎖、分岐鎖又は環
状のC1-18 アルコキシ基を用いることができ、例えば、
メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert- ブトキ
シ基、シクロヘキソキシ基、n-オクチルオキシ基、n-ド
デシルオキシ基、又はn-オクタデシルオキシ基などを用
いることができる。好ましくは、直鎖、分岐鎖又は環状
のC1-8アルコキシ基、より好ましくは直鎖又は分岐鎖の
C1-4アルコキシ基、特に好ましくはメトキシ基又はエト
キシ基を用いることができる。アルコキシカルボニル基
としては、上記の直鎖、分岐鎖又は環状のC1-18 アルコ
キシ基、好ましくは直鎖、分岐鎖又は環状のC1-8アルコ
キシ基、より好ましくは直鎖又は分岐鎖のC1-4アルコキ
シ基が置換したカルボニル基を用いることができる。例
えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
n-ブトキシカルボニル、tert- ブトキシカルボニル基、
n-オクチルオキシカルボニル、n-ドデシルオキシカルボ
ニル、n-オクタデシルオキシカルボニル基などを用いる
ことができ、好ましくは、メトキシカルボニル基又はエ
トキシカルボニル基を用いることができる。
【0014】カルバモイル基としては置換又は無置換の
カルバモイル基を用いることができ、置換カルバモイル
基としては、モノ−又はジ置換カルバモイル基を用いる
ことができる。カルバモイル基に置換する1又は2個の
置換基としては、例えば、上記のC1-18 アルキル基や上
記のC6-14 アリール基を用いることができ、これらの1
又は2個の置換基の合計炭素数が、例えば、18以下、好
ましくは12以下、より好ましくは6以下となることが望
ましい。置換カルバモイル基としては、例えば、メチル
カルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、n-オクチル
カルバモイル基、n-ヘキサデシルカルバモイル基、又は
フェニルカルバモイル基、好ましくはメチルカルバモイ
ル基などを用いることができる。
【0015】スルファモイル基としては置換又は無置換
のスルファモイル基を用いることができ、置換スルファ
モイル基としては、モノ−又はジ置換スルファモイル基
を用いることができる。スルファモイル基に置換する1
又は2個の置換基としては、例えば、上記のC1-18 アル
キル基や上記のC6-14 アリール基を用いることができ、
これらの1又は2個の置換基の合計炭素数が、例えば、
18以下、好ましくは12以下、より好ましくは6以下とな
ることが望ましい。置換スルファモイル基としては、例
えば、メチルスルファモイル基、ジエチルスルファモイ
ル基、n-オクチルスルファモイル基、n-ヘキサデシルス
ルファモイル基、フェニルスルファモイル基、好ましく
はメチルスルファモイル基などを用いることができる。
【0016】アシルアミノ基を構成するアシル基として
は、上記のC1-18 アルキル基が置換したカルボニル基で
あるアルキルカルボニル基、上記のハロゲン化C1-18
ルキル基が置換したハロゲン化アルキルカルボニル基、
又は、上記のC6-14 アリール基が置換したアリールカル
ボニル基などを用いることができ、カルボニル基に置換
するこれらのアルキル基、ハロゲン化アルキル基、又は
アリール基の炭素数は、好ましくは12以下、より好まし
くは6以下となることが望ましい。アシルアミノ基とし
て、例えば、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基、n-ブタノイルアミノ
基、n-オクタノイルアミノ基、n-ヘキサデカノイルアミ
ノ基、又はベンゾイルアミノ基、好ましくはアセチルア
ミノ基又はプロピオニルアミノ基、特に好ましくはプロ
ピオニルアミノ基を用いることができる。
【0017】スルホニルアミノ基を構成するスルホニル
基としては、上記のC1-18 アルキル基が置換したスルホ
ニル基であるアルキルスルホニル基、上記のハロゲン化
C1-18 アルキル基が置換したハロゲン化アルキルスルホ
ニル基、又は、上記のC6-14アリール基が置換したアリ
ールスルホニル基などを用いることができ、スルホニル
基に置換するこれらのアルキル基、ハロゲン化アルキル
基、又はアリール基の炭素数は、好ましくは12以下、よ
り好ましくは6以下となることが望ましい。スルホニル
アミノ基としては、例えば、メタンスルホニルアミノ
基、トリフルオロメタンスルホニルアミノ基、エタンス
ルホニルアミノ基、n-ブタンスルホニルアミノ基、n-オ
クタンスルホニルアミノ基、n-ヘキサデカンスルホニル
アミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、又はp-トルエ
ンスルホニルアミノ基、好ましくは、メタンスルホニル
アミノ基などを用いることができる。
【0018】R2は水素原子、アルキル基、アシル基、ス
ルホニル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル
基、又はカルバモイル基を示す。R2が示すアルキル基と
しては、上記のC1-18 アルキル基、好ましくはこれらの
うち直鎖又は分岐鎖のもの、より好ましくは直鎖又は分
岐鎖のC1-8アルキル基、特に好ましくは直鎖又は分岐鎖
のC1-4アルキル基、最も好ましくはメチル基を用いるこ
とができる。R3及びR4が示すアシル基としては、上記の
C1-18 アルキル基が置換したカルボニル基であるアルキ
ルカルボニル基、上記のハロゲン化C1-18 アルキル基が
置換したハロゲン化アルキルカルボニル基、又は、上記
のC6-14 アリール基が置換したアリールカルボニル基な
どを用いることができる。
【0019】R2が示すスルホニル基としては、上記のC
1-18 アルキル基が置換したスルホニル基であるアルキ
ルスルホニル基、上記のハロゲン化C1-18 アルキル基が
置換したハロゲン化アルキルスルホニル基、又は、上記
のC6-14 アリール基が置換したアリールスルホニル基な
どを用いることができ、アルコキシカルボニル基として
は上記のC1-18 アルコキシ基、好ましくは、C1-8アルコ
キシ基、より好ましくは直鎖又は分岐鎖のC1-4アルコキ
シ基が置換したカルボニル基を用いることができる。ま
た、カルバモイル基及びスルファモイル基としては、そ
れぞれ上記で説明した置換又は無置換のカルバモイル基
及びスルファモイル基を用いることができる。R2として
は、水素原子、直鎖若しくは分岐鎖のC1-5アルキル基、
又は直鎖若しくは分岐鎖のC1-4アルキルカルボニル基な
どが好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
【0020】上記式中、Lは連結基を示し、該連結基は
C2-12 アルキレン基、又は1若しくは2個以上のフェニ
レン基若しくはエーテル基を含み連結鎖長を構成する原
子数が 4〜12のアルキレン基から選ばれる。これらのア
ルキレン基は他の置換基で置換されていてもよく、アル
キレン基は直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい。C2-12
ルキレン基としては、例えば、エチレン基、1,4-ブチレ
ン基、1,5-ペンチレン基、1,6-ヘキシレン基、1,10- デ
シレン基などを用いることができる。好ましくは直鎖又
は分岐鎖のC4-12 アルキレン基、より好ましくは直鎖又
は分岐鎖のC4-11 アルキレン基、さらに好ましくは直鎖
のC4-8アルキレン基、特に好ましくはC5アルキレン基を
用いることができる。
【0021】Lが1若しくは2個以上のフェニレン基若
しくはエーテル基を含む場合、連結鎖の鎖部分を構成す
る炭素原子又は酸素原子(これらを連結鎖長を構成する
原子という)の数は 4〜12個である(ただしフェニレン
基の場合は原子数4とする)。フェニレン基は他の1又
は2以上の同一又は異なる置換基、例えば、上記のR1
ついて説明した置換基(アルキル基、ハロゲン化アルキ
ル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、又はヒドロキシ基
など)を有していてもよい。
【0022】フェニレンを含む連結基としては、例え
ば、1,4-キシリレン、1,3-キシリレン、1,2-キシリレ
ン、2-エチレン−4-フェニルメチル基等のアルキレン−
フェニレン−アルキレン基を挙げることができ、エーテ
ル基を含む連結基としては、例えば、エチリレンオキシ
エチル、又はエチレンオキシエトキシエチル基などを挙
げることができる。LがC4-8アルキレン基又はエチレン
オキシエチル基であることが好ましく、C5-6アルキレン
基であることが特に好ましい。
【0023】Qは5若しくは6員の複素環基を示すか、
又は、環を構成する原子数が 8〜10個の縮合複素環基を
示す。これらの複素環基は置換若しくは無置換のいずれ
でもよい。上記複素環に含まれるヘテロ原子の数は1以
上であれば特に限定されず、環の全部がヘテロ原子によ
り構成されていてもよい。ヘテロ原子の種類は特に限定
されないが、例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子な
どを用いることができる。
【0024】5若しくは6員の複素環基を構成する複素
環としては飽和若しくは不飽和のいずれでもよく、例え
ば、ピリジン(例えば、2-ピリジル若しくは4-ピリジル
基)、ピリミジン(例えば、2-ピリミジル若しくは4-ピ
リミジル基)、ピラジン(例えば、2-ピラジル基)、ピ
ペリジン(例えば、2-ピペリジル基)、ピペラジン(例
えば、2-ピペラジル基)、モルフォリン(例えば、2-モ
ルフォリノ基)、キノリン(例えば、2-キノリル基、4-
キノリル基、8-キノリル基)、ピロール(例えば、2-ピ
ロロ基)、チオフェン(例えば、2-チエニル基)、フラ
ン(例えば、2-フリル基)、イミダゾール(例えば、2-
イミダゾリル基)、トリアゾール(例えば、1,2,4-トリ
アゾ-3- イル基)、テトラゾール(例えば、1,2,3,4-テ
トラゾ-5- イル基)、チアゾール(例えば2-チアゾリル
基若しくは3-イソチアゾリル基)、チアジアゾール(例
えば、2-チアジアゾリル基)、オキサゾール(例えば、
2-オキサゾリル基若しくは3-イソオキサゾリル基)、オ
キサジアゾール(例えば、2-オキサジアゾリル基)、プ
リン(例えば、6-プリニル若しくは8-プリニル基)、又
はピラゾロ[3,4-d] ピリミジン(例えば、1H- ピラゾロ
[3,4-d] ピリミジン-4- イル基)などを好適に用いるこ
とができる。
【0025】環を構成する原子数が 8〜10個の縮合複素
環基としては、上記の5若しくは6員の複素環基に対し
て1個のベンゼン環若しくは上記の5若しくは6員の複
素環が縮合したものを用いることができる。上記の複素
環又は縮合複素環が置換基を有する場合、置換基として
は、上記の R1 において説明したハロゲン原子、アルキ
ル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、スルファモイル基、アシルアミノ基、スル
ホニルアミノ基のほか、上記の5若しくは6員の複素環
基、ニトロ基、置換若しくは無置換アミノ基(例えば、
アミノ基、モノアルキルアミノ基、若しくはジアルキル
アミノ基など)、ヒドロキシ基、上記アルキル基で置換
されたチオール基であるアルキルチオ基、上記アリール
基で置換されたチオール基であるアリールチオ基、メル
カプト基、シアノ基、オキソ基、チオキソ基、複素環を
構成する窒素原子上のオキシド基、又は上記の5若しく
は6員の複素環基などを挙げることができる。
【0026】ただし、上記のうち、Qが置換若しくは無
置換の2-ベンズイミダゾリル、置換若しくは無置換の2-
ベンゾオキサゾリル、置換若しくは無置換の2-ベンゾチ
アゾリル、及び置換若しくは無置換の4,5-ジフェニル-2
- イミダゾリル基を示す場合は除かれる。
【0027】本発明の上記化合物は酸付加塩を形成する
ことができ、また、R1がヒドロキシ基の場合には塩基付
加塩を形成することができる。これらの酸付加塩及び塩
基付加塩はいずれも本発明の範囲に包含される。さら
に、R1がヒドロキシ基の場合には分子内でツビッター型
の化合物として存在する場合もあるが、このような化合
物も本発明の範囲に包含される。酸付加塩としては、例
えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、又は燐
酸塩などの鉱酸塩の他、p-トルエンスルホン酸塩、メタ
ンスルホン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、
クエン酸塩などの有機酸塩を挙げることができる。塩基
付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシ
ウム塩、又はカルシウム塩などの金属塩の他、アンモニ
ウム塩、トリエチルアミン塩などを挙げることができ
る。
【0028】本発明の化合物は、R1又はR2の種類に応じ
て1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合がある。こ
のような場合、1個又は2個以上の不斉炭素に基づく光
学異性体、及び2個以上の不斉炭素に基づくジアステレ
オ異性体が存在することがあるが、純粋な形態の任意の
光学異性体若しくはジアステレオ異性体はいずれも本発
明の範囲に包含される。また、任意の光学異性体の任意
の割合の混合物、ラセミ体、又は任意のジアステレオ異
性体の任意の割合の混合物なども本発明の範囲に包含さ
れる。さらに、遊離形態若しくは塩の形態の本発明化合
物の任意の水和物若しくは溶媒和物も本発明の範囲に包
含されることはいうまでもない。
【0029】本発明の好ましい態様として、 (a) Yが単結合又は硫黄原子であり;R1が水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシ
ルアミノ基、スルホニルアミノ基、又はニトロ基であ
り;R3が水素原子、アルキル基、又はアシル基であり;
n が1又は2であり;Lが炭素数 4〜11のアルキレン
基、又は1若しくは2個以上のエーテル基を含み連結鎖
長を構成する原子数が 5〜8 のアルキレン基から選ばれ
る連結基である上記化合物;
【0030】(b) Yが単結合又は硫黄原子であり;R1
水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコ
キシ基、C1-4アルコキシカルボニル基、置換若しくは無
置換のカルバモイル基、置換若しくは無置換のスルファ
モイル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、又は
ニトロ基であり;R2が水素原子、C1-4アルキル基、又は
C1-4アルキルカルボニル基であり;n が1又は2であ
り;Lが炭素数 4〜11のアルキレン基、又は1若しくは
2個以上のエーテル基を含み連結鎖長を構成する原子数
が 5〜8 のアルキレン基から選ばれる連結基である上記
化合物;
【0031】(c) Yが単結合又は硫黄原子であり;R1
水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコ
キシ基、C1-4アルコキシカルボニル基、C1-4アルキルカ
ルバモイル基、C1-4アルキルスルファモイル基、C1-4
ルキルカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルア
ミノ基、又はニトロ基であり;R2が水素原子、C1-4アル
キル基、又はC1-4アルキルカルボニル基であり;n が1
又は2であり;Lが炭素数 4〜11のアルキレン基、又は
1若しくは2個以上のエーテル基を含み連結鎖長を構成
する原子数が 5〜8 のアルキレン基から選ばれる連結基
である上記化合物;
【0032】(d) 上記(c) の化合物であって、n が2で
あり、かつ、2個のR1がベンズイミダゾールの5-位およ
び6-位に置換する上記化合物; (e) 上記(c) 又は(d) の化合物であって、ただし、Yが
単結合を示す場合にはR1が水素原子、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、又はニトロ基であり;R2が水素原子で
ある化合物; (f) 上記(c) の化合物であって、ただし、Lが1若しく
は2個以上のエーテル基を含み連結鎖長を構成する原子
数が 5〜8 のアルキレン基である場合には、Yが硫黄原
子である化合物; (g) 上記(f) の化合物において、R1が水素原子である化
合物; (h) 上記(g) の化合物において、Qが5員複素環基であ
る化合物; が提供される。
【0033】これらの化合物において、R1が示すハロゲ
ン原子が塩素原子であり、C1-4アルキル基がメチル基で
あり、C1-4アルコキシ基がメトキシ基若しくはエトキシ
基であり、C1-4アルコキシカルボニル基がエトキシカル
ボニル基であり、C1-4アルキルスルファモイル基がメチ
ルスルファモイル基であり、C1-4アルキルカルボニルア
ミノ基がエチルカルボニルアミノ基であり、C1-4アルキ
ルスルホニルアミノ基がメチルスルホニルアミノ基であ
り;R2が示すC1-4アルキル基がメチル基であり、C1-4
ルキルカルボニル基がエチルカルボニル基であり、Lが
示す1若しくは2個以上のエーテル基を含み連結鎖長を
構成する原子数が 5〜8 のアルキレン基がエチリレンオ
キシエチル若しくはエチレンオキシエトキシエチル基で
ある化合物は、それぞれ本発明の化合物として特に好ま
しい化合物である。本発明の化合物のうち、特に好まし
い化合物を以下に例示するが、本発明の範囲はこれらの
化合物に限定されることはない。また、下記の化合物に
おけるQはQの好ましい例として理解されるべきであ
る。
【0034】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【0035】本発明の化合物は、例えば、以下に示すス
キームに従って容易に入手可能な原料化合物(II)から当
業者に周知の反応により製造できる。これらの方法の具
体的方法は本明細書の実施例に詳細に説明されており、
以下に述べる一般的な説明と実施例とを参照し、必要に
応じてこれらの方法に適宜の改変や修飾を加えることに
より、当業者は本発明の化合物を容易に製造することが
できる(スキーム中、R1, R2, n,Y,及びLは特に言及
しない場合には前記の通りであり、X1はハロゲン原子又
はアルキル若しくはアリールスルホニルオキシ基など求
核置換反応に対する離脱基を示し、X2は上記離脱基、カ
ルボキシル基、又はアルコキシカルボニル基を示す)。
【0036】
【化9】
【0037】式(IV)の化合物の製造に用いる2-メルカプ
トベンズイミダゾール化合物(II)のうち、公知化合物に
ついてはそれぞれの文献に記載された方法で製造するこ
とができるが、新規化合物などについては、一般的に O
rg. Syn. Col. Vol.4, p.569に記載の方法で製造するこ
とができる。また、一部の化合物については試薬として
市販のものを入手可能である。化合物(II)を連結基試薬
(X1-L-X2: III)と反応させることにより化合物(IV)を製
造することができる(工程1)。上記反応は、例えば、
エタノール、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、
ジメチルホルムアミド(DMF) 、テトラヒドロフラン(TH
F) などの一般的な有機溶剤中で行うのが一般的であ
る。
【0038】必要に応じて、脱酸剤として水酸化ナトリ
ウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ナトリウムエ
チラートなどの塩基触媒の存在下で反応を行ってもよい
が、アルコール中で触媒の非存在下に加熱することによ
っても反応は良好に進行する。塩基を用いる場合、反応
温度は基質化合物や溶媒の種類に応じて適宜選択すれば
よいが、通常、0 〜150 ℃、好ましくは20〜100 ℃で行
えばよい。アルコール中で触媒の非存在下に反応を行う
場合には、50〜120 ℃程度が好適である。
【0039】X1及びX2の両方が離脱基の場合には、副反
応を抑えるために化合物(II)に対して過剰量の化合物(I
II) を用いることが好ましい。通常の場合、2倍から10
倍量を用いればよいが、好ましくは4倍から10倍量を用
いることができる。なお、一般的には未反応の化合物(I
II) は反応終了後に回収可能である。一方、X2がカルボ
キシル基又はアルコキシカルボニル基の場合には、副反
応を抑えるために化合物(II)に対してほぼ等モルの化合
物(III) を用いるべきである。例えば、化合物(II)に対
して 0.8〜1.2 倍モル、好ましくは0.95〜1.1 倍モル程
度の化合物(III) を用いることが好ましい。X2がカルボ
キシル基の場合には、反応終了後に生成するカルボン酸
化合物(IV)を中和し、析出する結晶を集めるか有機溶剤
で抽出して単離することができる。
【0040】X2が塩素原子、臭素原子、又はp-トルエン
スルホニルオキシ基などの離脱基である場合には、化合
物(IV)に対して2-メルカプ置換複素環化合物(V) を反応
させて、本発明の化合物(スキーム中の式-2の化合物)
を製造することができる。この工程2において反応試薬
として用いる化合物(V) は、一般的には公知の方法で製
造することができ、一部の化合物については市販品を入
手することも可能である。化合物(IV)と化合物(V) との
反応は上記の工程1の条件に準じて行うことができる。
【0041】
【化10】
【0042】また、上記のスキームに従って、2-メルカ
プト置換複素環化合物と過剰量の連結基試薬(III) とを
反応させて得られる化合物(VI)を本発明化合物の製造中
間体として用いてもよい。化合物(VI)を製造する上記反
応は、上記の工程1の反応に準じて行うことができる。
X2がハロゲン原子またはアルキル若しくはアリールスル
ホニルオキシ基である場合には、化合物(VI)を2-メルカ
プトベンズイミダゾール(VII) と反応させることによ
り、本発明の化合物を製造することができる。この反応
は、上記工程1に準じて行うことが可能である。2-メル
カプトベンズイミダゾール(VII) は公知の方法で容易に
合成することができるが、市販品を入手することも可能
である。
【0043】一方、X2がカルボキシル基またはアルコキ
シカルボニル基である場合には、化合物(VI)をo-フェニ
レンジアミン類(VIII)と反応させることによって本発明
の化合物を製造することができる。o-フェニレンジアミ
ン類(VIII)は公知の方法で容易に合成することができる
が、市販品を入手することも可能である。化合物(VI)と
o-フェニレンジアミン類(VIII)とを酸触媒の存在下で処
理することにより、縮合閉環により目的物を製造するこ
とができる。酸触媒としては、塩酸、臭化水素酸、硫
酸、燐酸およびp-トルエンスルホン酸のような有機スル
ホン酸が好適に使用できる。反応は無溶媒で行ってもよ
いが、水又は上記の有機溶剤の存在下に行ってもよい。
化合物(VI)とo-フェニレンジアミン類(VIII)とのモル比
率は 0.8〜1.2 の間が好ましく、0.95〜1.1 の範囲が特
に好ましい。酸触媒の量は化合物(VI)に対して 0.1〜10
倍モル、好ましくは 1〜5 倍モル程度の量を用いること
ができる。
【0044】上記の反応において、R2が水素原子の場
合、原料化合物(II)又は式-2、式-3、若しくは式-4の化
合物をアルキル化又はアシル化反応に付することによ
り、さらに別の本発明化合物を製造することができる。
アルキル化は、上記の一般的な有機溶剤中で行うことが
でき、脱酸剤として水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、
トリエチルアミン、ナトリウムエチラートなどの塩基触
媒を用いてアルキルハライドやアルキルトシラートなど
の反応性アルキル化剤を反応させればよい。反応温度は
基質化合物や溶媒の種類に応じて適宜選択すればよい
が、通常、 0〜100 ℃、好ましくは20〜60℃程度の温度
で行うことが好適である。
【0045】アシル化反応は、一般的には、通常の不活
性溶媒中で脱酸剤として塩基触媒(例えば炭酸カリウ
ム、トリエチルアミン、ピリジンなど)の存在下に対応
する酸ハライドと反応させればよい。不活性溶媒として
は、例えばアセトニトリル, 酢酸エチル, THF, DMF, ジ
メチルアセトアミド(DMAc)などを用いることができる
が、極性の強い DMF, DMAc, アセトニトリルなどを用い
る場合には塩基触媒の非存在下でも反応が進行する。酸
ハライドは基質化合物に対して 1.8〜2.4 倍モル程度の
量を用いることが好ましく、反応温度は30〜150 ℃程
度、好ましくは、50〜100 ℃程度の範囲で行うことがで
きる。
【0046】本発明の化合物は、動脈硬化症における動
脈硬化巣の形成に関与するマクロファージの泡沫化を強
力に抑制する作用を有しており、医薬の有効成分、好ま
しくは動脈硬化症の予防及び/又は治療に用いる医薬の
有効成分、あるいは血中コレステロールを低下させるこ
とによる高脂血症の予防及び/又は治療剤の有効成分と
して有用である。従って、本発明の別の態様により、上
記化合物からなる医薬、上記化合物を有効成分として含
む動脈硬化症の予防及び/又は治療剤、並びに、高脂血
症の予防及び/又は治療剤が提供される。
【0047】いかなる特定の理論に拘泥するわけではな
いが、泡沫化したマクロファージが動脈壁に侵入する
と、それが引き金となって動脈壁の平滑筋の異常増殖を
惹起され、動脈硬化症が発症することが知られている(S
chaffner, T. et al., Amer. J. Pathol., 110, pp.57-
73, 1980; Gerrity, R.G., Amer. J. Pathol. 103, pp.
181-190, 1981)。本発明の医薬は、動脈硬化巣の形成に
関与するマクロファージの泡沫化を抑制することによ
り、動脈硬化巣の形成を直接抑制するとともに、動脈硬
化巣の縮退をも可能にする。従って、本発明の医薬は、
種々の原因で惹起される動脈硬化症や高脂血症の治療及
び/又は予防に有用である。
【0048】本発明の上記医薬の投与形態は特に制限さ
れず、経口的・非経口的に投与することができる。本発
明の医薬として、有効成分である上記式(I) の化合物を
そのまま用いてもよいが、通常は、有効成分である式
(I) の化合物に対して、必要により、薬理学的、製剤学
的に許容しうる添加物を加えて、当業者に周知な形態の
製剤として提供されるべきである。経口投与に適する製
剤の例としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細
粒剤、顆粒剤、液剤、又はシロップ剤等を挙げることが
でき、非経口投与に適する製剤としては、例えば、注射
剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収
剤、又は貼付剤等を挙げることができる。薬理学的、製
剤学的に許容しうる添加物としては、例えば、賦形剤、
崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティン
グ剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、
等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等
を用いることができる。
【0049】例えば、経口投与、あるいは経皮又は経粘
膜投与に適する製剤には、薬理学的、製剤学的に許容し
うる添加物として、例えば、ブドウ糖、乳糖、D-マンニ
トール、デンプン、又は結晶セルロース等の賦形剤;カ
ルボキシメチルセルロース、デンプン、又はカルボキシ
メチルセルロースカルシウム等の崩壊剤又は崩壊補助
剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、又はゼラ
チン等の結合剤;ステアリン酸マグネシウム又はタルク
等の滑沢剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白
糖、ポリエチレングリコール又は酸化チタン等のコーテ
ィング剤;ワセリン、流動パラフィン、ポリエチレング
リコール、ゼラチン、カオリン、グリセリン、精製水、
又はハードファット等の基剤を用いることができる。ま
た、フロン,ジエチルエーテル、又は圧縮ガス等の噴射
剤;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ポリイソブチレン、ポリブテン
等の粘着剤;木綿布又はプラスチックシート等の基布等
の製剤用添加物を用いて製剤を製造してもよい。
【0050】注射あるいは点滴用に適する製剤には、例
えば、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコー
ル等の水性あるいは用時溶解型注射剤を構成しうる溶解
剤又は溶解補助剤;ブドウ糖、塩化ナトリウム、D-マン
ニトール、グリセリン等の等張化剤;無機酸、有機酸、
無機塩基又は有機塩基等のpH調節剤等の製剤用添加物を
添加してもよい。
【0051】本発明の医薬の投与量は特に制限されない
が、投与形態、治療及び/又は予防の目的、患者の年
齢、体重、症状等に応じて適宜選択すればよい。例え
ば、静脈内投与の場合には、成人1日あたり有効成分量
として10〜400 mg程度、好ましくは10〜100 mg程度を投
与すればよく、経口的に投与する場合には、成人1日あ
たり有効成分量として10〜800 mg程度、好ましくは10〜
300 mg程度を用いればよい。本発明の医薬は1日あたり
1回もしくは数回に分けて投与してもよく、投与期間
も、患者の年齢、症状の改善度等に応じて任意に定める
ことができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定される
ことはない。実施例中、化合物番号を付した化合物は、
本発明の特に好ましい化合物として上記の構造式を例示
した化合物の番号に対応している。
【0053】例1:5-(2'-ベンズイミダゾイルチオ) ペ
ンチルブロマイドの合成 2-メルカプトベンズイミダゾール 6.0 gと1,5-ジブロモ
ペンタン 60 g とをエタノール 50 mlに溶解し、6時間
加熱還流した。減圧で溶媒を留去した後、残渣に酢酸エ
チル 50 mlとヘキサン 50 mlを加えてダイジェストし固
形物約 12 g を得た。この固形物に水100 mlを加えて水
酸化ナトリウム水溶液で中和した。析出した油溶物を酢
酸エチルで抽出し、水洗後に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 220 g、溶
媒:クロロホルム) で分取して 8.7gの粗結晶を得た。
この粗結晶をエタノールから再結晶して表記化合物 7.8
gを得た。 融点 126-127 ℃ 元素分析 C12H15N2S1Br として 計算値: C,48.15;H,5.05;N,9.36 (%) 実測値: C,47.98;H,5.11;N,9.21 (%)
【0054】例2:1-(2'-ベンズイミダゾイルチオ)-5-
(2"-イミダゾイルチオ)ペンタン(化合物1) の合成 5-(2'-ベンズイミダゾイルチオ)ペンチルブロマイド
0.30 g と2-メルカプトイミダゾール 0.10 g をエタノ
ール 3 ml に溶解し、この溶液にトリエチルアミン 0.1
6 mlを添加して7時間加熱還流した。冷却後、反応液を
水酸化ナトリウム水溶液で中和し、析出した油状物を酢
酸エチルで抽出した。水洗後減圧で溶媒を留去した後、
アセトニトリルから晶析して表記目的物 0.23 g を得
た。 融点 101-104 ℃ 元素分析 C15H18N4S2 として 計算値:C,56.57 ;H,5.70;N,17.60 (%) 実測値:C,56.43 ;H,5.61;N,17.66 (%)
【0055】例3 例1及び例2と同様にして下記表1の化合物を合成し
た。
【表1】 ────────────── 化合物番号 融点(℃) ────────────── 化合物2 57- 58 化合物4 133-135 化合物5 150-152 化合物6 82- 83 化合物7 100-102 化合物8 108-110 化合物9 130-133 化合物10 119-120 化合物11 48- 49 化合物12 84- 85 化合物13 148-149 化合物14 254-256 化合物15 89- 91 化合物16 82- 83 化合物17 182-183 化合物18 79- 81 化合物19 96- 98 化合物20 89- 91 化合物22 127-128 化合物24 132-134 化合物25 76- 77 化合物26 141-143 化合物27 122-124 化合物29 107-109 化合物30 98-101 化合物31 94- 95 化合物32 102-103 化合物36 145-147 化合物37 121-123 化合物38 108-110 化合物39 149-152 化合物40 108-110 化合物41 79- 80 化合物42 84- 85 化合物49 102-103 化合物50 75- 77 化合物51 88- 89 化合物52 120-123 化合物53 125-127 化合物54 135-137 化合物56 102-104 化合物57 106-107 化合物58 170-172 化合物59 174-177 化合物60 166-168 化合物61 152-154 化合物62 130-132 化合物63 125-126 化合物66 129-131 ───────────────
【0056】例4 例1及び例2と同様にして、化合物3、化合物21、化合
物23、化合物28、化合物33、化合物35、及び化合物55を
製造した。これらの化合物はいずれも油状物であり、反
応終了後に炭酸ナトリウムで中和した後、酢酸エチルで
抽出し、水洗、濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル−クロロホルム)
で精製した。
【0057】例5:5-(2'-ピリジルチオ) ペンチルブロ
マイド・ハイドロブロマイドの合成 2-メルカプトピリジン 5.55 g と 1,5- ジブロモペンタ
ン 68.7 g とをエタノール 40 mlに溶解し、9時間加熱
還流した。減圧で溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチル
50 mlとヘキサン 50 mlでダイジェストし表記化合物約
12 gを固形物として得た。
【0058】例6:1-(2'-(5'-メトキシベンズイミダゾ
イル)-5-(2"-ピリジルチオ) ペンタン(化合物34)の合
成 5-(2'-ピリジルチオ) ペンチルブロマイド・ハイドロブ
ロマイド 0.37 g と5-メトキシ -2-メルカプトベンズイ
ミダゾール 0.58 g をエタノール 3 ml に溶解して14時
間加熱還流した。冷却後、反応液を炭酸ナトリウム水溶
液で中和し、酢酸エチルで抽出し、水洗後に減圧で溶媒
を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:酢酸エチル−クロロホルム) で精製し、
表記化合物 0.3 gを油状物として得た。
【0059】例7:6-(2- ピリジルチオ)カプロン酸エ
チルの合成 2-メルカプトピリジン 5.84 g と 6- ブロモカプロン酸
9.75 g をエタノール50 mlに溶解して14時間加熱還流
した。冷却後、反応液に水を加え、炭酸ナトリウム水溶
液でpHを8に調整した。析出した油状物を酢酸エチルで
抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:クロロホルム−酢酸エチル) で精製して表記目的物
13.6 g を得た。
【0060】例8:1-(2'-ベンズイミダゾイルチオ)-5-
(2"-ピリジル)ペンタン(化合物43)の合成 6-(2- ピリジルチオ)カプロン酸エチル 2.5 gと o- フ
ェニレンジアミン 1.1gを濃塩酸 3.3 ml と水 7 ml に
溶解し、窒素気流下で20時間加熱還流した。冷却後、反
応液に水を加えて炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチル
で抽出した。水洗、濃縮後、残渣を酢酸エチル−アセト
ニトリルから晶析して表記目的物 1.54g を得た。 融点 135-136 ℃ 元素分析 C16H19N3S2 として 計算値: C,67.33;H,6.71;N,14.73 (%) 実測値: C,67.25;H,6.62;N,14.59 (%)
【0061】例9 例6及び例7と同様にして以下の表2の化合物を合成し
た。また、同様の方法により化合物44(油状物)を合成
した。化合物44については、反応終了後に炭酸ナトリウ
ムで中和した後、酢酸エチルで抽出し、水洗、濃縮後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:メタノール−クロロホルム)で精製した。
【表2】 ────────────── 化合物番号 融点(℃) ────────────── 化合物45 122-125 化合物46 112-114 化合物47 99-101 化合物48 88- 90 ──────────────
【0062】例10:5-(2'-(1'-メチルベンズイミダゾイ
ル)-チオ)-1-(2"-ピリジルチオ)ペンタン(化合物64)
の合成 5-(2'-ベンズイミダゾイルチオ)-1-(2"-ピリジルチオ)
ペンタン(化合物30)0.33 gをジメチルホルムアミド
2.2 ml に溶解し、沃化メチル 0.17 g および炭酸カリ
ウム 0.27 g を加えて40℃で3時間攪拌した。反応液を
水にあけて酢酸エチルで抽出し、水洗後に溶媒を減圧で
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:酢酸エチル−クロロホルム) で精製して表
記目的物 0.3 gを油状物として得た。
【0063】例11:5-(2'-(1'-プロピオニルベンズイミ
ダゾイル)-チオ)-1-(2"-ピリジルチオ)ペンタン(化合
物65) の合成 5-(2'-ベンズイミダゾイルチオ)-1-(2"-ピリジルチオ)
ペンタン(化合物30)0.33 gをジメチルアセトアミド
1.0 ml 、アセトニトリル 1.5 ml およびトリエチルア
ミン 0.3 ml の混合物に溶解し、この溶液に50℃でプロ
ピオニルクロライド 0.12 mlをゆっくりと添加した。3
時間攪拌した後、反応液を水にあけて酢酸エチルで抽出
し、水洗後、減圧で溶媒を留去した。残渣を含水アセト
ニトリルより晶析して表記目的物 0.23 g を得た。 融点 54-55 ℃ 元素分析 C20H23N3OS2として 計算値: C,62.30;H,6.01;N,10.90 (%) 実測値: C,62.18;H,5.92;N,10.78 (%)
【0064】例12:2-(2-(2-p-トルエンスルフォニルオ
キシ)-エトキシ)-エチルメルカプトベンズイミダゾール
の合成 2-メルカプトベンズイミダゾール 3.1 gとジエチレング
リコール・ジ -p-トシレート 8.3 gをアセトニトリル中
で18時間加熱還流した。減圧で溶媒を留去した後、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して
表記目的物 2.4gを得た(ワックス状) 。
【0065】例13:2-(2-(2-(2'-ピリジルチオ)-エトキ
シ)-エチルメルカプトベンズイミダゾール(化合物67)
の合成 例1と同様にして2-(2-(2-p-トルエンスルフォニルオキ
シ)-エトキシ)-エチルメルカプトベンズイミダゾール
0.27 g と2-メルカプトピリジン 0.10 g から表記目的
物 0.21 g を油状物として得た。油状物はシリカゲルク
ロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル−クロロホル
ム) で精製した。
【0066】例14:2-(2-(2-(2-p- トルエンスルフォニ
ルオキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エチルメルカプトベン
ズイミダゾールの合成 2-メルカプトベンズイミダゾール 3.1 gとトリエチレン
グリコール・ジ -p-トシレート 9.6 gをアセトニトリル
中で18時間加熱還流した。減圧で溶媒を留去した後にシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで分取して表記目的
物 3.3 gを得た(ワックス状) 。
【0067】例15:2-(2-(2-(2-(2'- ピリジルチオ)-エ
トキシ)-エトキシ)-エチルメルカプトベンズイミダゾー
ル(化合物68)の合成 例1と同様にして2-(2-(2-(2-p- トルエンスルフォニル
オキシ)-エトキシ)-エトキシ)-エチルメルカプトベンズ
イミダゾール 0.31 g と2-メルカプトピリジン0.10 g
から表記目的物 0.18 g を油状物として得た。油状物は
シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル
−クロロホルム) で精製した。
【0068】例16:本発明化合物のマクロファージの泡
沫化抑制効果 動脈硬化症の引き金となるマクロファージ泡沫化を抑制
する本発明の化合物の作用を、マウス腹腔マクロファー
ジを用いたイン・ビトロ試験により検討した。15週齢の
雌ICR マウス(日本SLC 製)の頸部を切断して放血した
後、腹腔内にハンクス緩衝液(日本製薬)を注入した。
腹部をもんだ後に緩衝液を速やかに回収し、1,000 r.p.
m.で5分間遠心することにより腹腔マクロファージを集
めた。ついで、集めたマクロファージをGTI 培地(和光
純薬工業製)に懸濁して、24穴マイクロプレートに播種
した。37℃、5% CO2条件下で2時間培養したのち、培地
をダベンコ変法イーグルMEM 培地(日本製薬製)に変換
した。更に、37℃、5% CO2条件下で16時間培養した後、
下記の被検化合物とリポソームとを添加した。
【0069】1)被験化合物: DMSO(和光純薬工業製)に
溶解したもの 2)リポソーム: PC/PS/DCP/CHOL=50/50/10/75 (nmol) PC: フォスファチジルコリン(フナコシ製); PS: フォスファチジルセリン(フナコシ製); DCP: ジセチルフォスフェイト(フナコシ製); CHOL: コレステロール(シグマ製) 37℃、5% CO2条件下で更に16時間培養したのち、クロロ
ホルムとメタノールで脂質画分を抽出した。抽出した脂
質画分をイソプロピルアルコールで溶解し、酵素発光法
を用いて生成したコレステロールエステル(CE)を定量し
た。コレステロールエステルの生成率は、薬物を添加し
ない対照を100%としたときの比率で算出した。細胞毒性
は顕微鏡下で細胞の形態の変化から調べた。結果を以下
の表1に示す(表中、化合物番号は上記の実施例中に記
載した本発明の化合物番号に対応している)。なお、対
照として下記の化合物を用いた。
【0070】
【化11】
【0071】
【表3】
【0072】上記の結果から、本発明の化合物はマクロ
ファージに対して細胞毒性を示すことなくコレステロー
ルエステルの生成率を顕著に抑制しており、動脈硬化症
発症の直接の引き金であるマクロファージの泡沫化を抑
制できることが明らかである(上記表中、数値は小さい
ほど抑制が大きいことを示し、100%は抑制なしを示
す)。一方、対照として用いたジフェニルイミダゾール
誘導体はマクロファージに対して泡沫化抑制作用を示さ
なかった。
【0073】例17:本発明化合物の動脈硬化巣形成抑制
効果(イン・ビボ試験) 高コレステロール飼料食ウサギを用いて、本発明の化合
物の血中脂質への作用および動脈硬化巣形成抑制作用を
検討した。体重約2 Kg の NZWウサギ(雄性)を高コレ
ステロール飼料 (100 g/日 /匹:オリエンタル酵母社製
OCR-4+0.5%コレステロール+0.5%オリーブ油)で7日
間飼育して高コレステロール血症の状態とした。1群3
匹に本発明の化合物(化合物16及び化合物49)を 100 m
g/Kg /日/匹の量で上記飼料に混合して7週間連続投与
した。1群3匹を高コレステロール飼料のみで飼育して
対称群とした。
【0074】1週間毎に耳下静脈より採血し、総コレス
テロール、LDL コレステロール、HDL コレステロール、
GOT 、GPT を測定した。本発明化合物投与群においては
対照群と比較して総コレステロールに差は認められなか
ったが、LDL コレステロールは化合物(16)投与群で 35%
低下しており、化合物(49)投与群では 30%低下してい
た。一方、HDL コレステロールは本発明化合物投与群で
はいずれも 30%の上昇が認められた。また、この間にGO
T およびGPT には異常値は認められなかった。
【0075】投与7週間終了後に大動脈を摘出し、血管
内壁のコレステロール沈着量を測定した。化合物16投与
群及び化合物49投与群では、対照に比べてそれぞれコレ
ステロール沈着量が40% 及び45% 低下していた。これら
の結果から、本発明化合物は毒性が低く、また、優れた
LDLコレステロールの低下作用および HDLコレステロー
ルの上昇作用を有し、動脈硬化巣の形成抑制作用を有し
ていることが明らかである。
【0076】
【発明の効果】本発明の化合物は医薬として有用であ
り、例えば、高脂血症の予防・治療剤及び動脈硬化症の
予防・治療剤の有効成分として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/44 A61K 31/44 31/505 ABX 31/505 ABX C07D 401/12 235 C07D 401/12 235 413/12 235 413/12 235 413/14 213 413/14 213 417/12 235 417/12 235 417/14 233 417/14 233 473/08 473/08 473/30 473/30 487/04 143 9271−4C 487/04 143 146 9271−4C 146

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式: 【化1】 (式中、Yは単結合又は硫黄原子を示し;R1は水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル
    基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイ
    ル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、シアノ
    基、ヒドロキシ基、又はニトロ基を示し;R2は水素原
    子、アルキル基、アシル基、スルホニル基、アルコキシ
    カルボニル基、スルファモイル基、又はカルバモイル基
    を示し;n は1、2又は3の整数を示し、n が2又は3
    を示す場合には、それぞれ2又は3個の同一又は異なる
    R1がベンゼン環上に置換していることを示し;Lは炭素
    数 2〜12のアルキレン基、又は1若しくは2個以上のフ
    ェニレン基若しくはエーテル基を含み連結鎖長を構成す
    る原子数が 4〜12のアルキレン基から選ばれる連結基を
    示し;Qは5若しくは6員の置換若しくは無置換の複素
    環基を示すか、又は環を構成する原子数が8〜10個の置
    換若しくは無置換の縮合複素環基を示し;ただし、Qが
    置換若しくは無置換の2-ベンズイミダゾリル、置換若し
    くは無置換の2-ベンゾオキサゾリル、置換若しくは無置
    換の2-ベンゾチアゾリル、及び置換若しくは無置換の4,
    5-ジフェニル-2- イミダゾリル基を示すことはない)で
    示されるベンズイミダゾール化合物。
  2. 【請求項2】 Yが単結合又は硫黄原子であり;R1が水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
    ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイ
    ル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、又はニト
    ロ基であり;R3が水素原子、アルキル基、又はアシル基
    であり;n が1又は2であり;Lが炭素数4〜11のアル
    キレン基、又は1若しくは2個以上のエーテル基を含み
    連結鎖長を構成する原子数が 5〜8 のアルキレン基から
    選ばれる連結基である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Yが単結合又は硫黄原子であり;R1が水
    素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキ
    シ基、C1-4アルコキシカルボニル基、置換若しくは無置
    換のカルバモイル基、置換若しくは無置換のスルファモ
    イル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、又はニ
    トロ基であり;R2が水素原子、C1-4アルキル基、又はC
    1-4アルキルカルボニル基であり;n が1又は2であ
    り;Lが炭素数4〜11のアルキレン基、又は1若しくは
    2個以上のエーテル基を含み連結鎖長を構成する原子数
    が 5〜8 のアルキレン基から選ばれる連結基である請求
    項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Yが単結合又は硫黄原子であり;R1が水
    素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキ
    シ基、C1-4アルコキシカルボニル基、C1-4アルキルカル
    バモイル基、C1-4アルキルスルファモイル基、C1-4アル
    キルカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミ
    ノ基、又はニトロ基であり;R2が水素原子、C1-4アルキ
    ル基、又はC1-4アルキルカルボニル基であり;n が1又
    は2であり;Lが炭素数 4〜11のアルキレン基、又は1
    若しくは2個以上のエーテル基を含み連結鎖長を構成す
    る原子数が 5〜8 のアルキレン基から選ばれる連結基で
    ある請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 n が2であり、かつ、2個のR1がベンズ
    イミダゾールの5-位および6-位に置換する請求項2ない
    し4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Yが単結合を示す場合には、R1が水素原
    子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、又はニトロ基であ
    り;かつ、R2が水素原子である請求項5に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 Lが1若しくは2個以上のエーテル基を
    含み連結鎖長を構成する原子数が 5〜8 のアルキレン基
    である場合には、Yが硫黄原子である請求項5に記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】 R1が水素原子である請求項7に記載の化
    合物。
  9. 【請求項9】 Qが5員の複素環基である請求項8に記
    載の化合物。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の化合物からなる医薬。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の化合物を有効成分として含む高脂血症予防・治療
    剤。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の化合物を有効成分として含む動脈硬化症予防・治療
    剤。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の化合物を有効成分として含むコレステロール低下
    剤。
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