JPH093607A - 電子電気機器用放熱材及びその製造方法 - Google Patents

電子電気機器用放熱材及びその製造方法

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JPH093607A
JPH093607A JP15774295A JP15774295A JPH093607A JP H093607 A JPH093607 A JP H093607A JP 15774295 A JP15774295 A JP 15774295A JP 15774295 A JP15774295 A JP 15774295A JP H093607 A JPH093607 A JP H093607A
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JP
Japan
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alloy
skeleton
heat radiating
heat
heat dissipation
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JP15774295A
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English (en)
Inventor
Masato Asai
真人 浅井
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱放散性と加工性に優れ、廉価な電子電気機
器用放熱材を提供する。 【構成】 Fe−25〜60wt%Ni合金又はFe−20〜45
wt%Ni−10〜28wt%Co合金のスケルトン形状体に良
熱伝導性金属材料が複合されている電子電気機器用放熱
材。 【効果】 従来の42アロイ製の放熱材より熱放散性が優
れ、複合材やセラミックス材製の放熱材より、基板加工
が迅速に行えて生産性に優れ、又材料代を含めた製造コ
ストが安い。依って、将来、パッケージの高密度集積化
・小型化が更に進んだ場合にも十分に対応することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱放散性及び加工性に
優れ、廉価な電子電気機器用放熱材及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置のヒートシンク材や基
板等の電子電気機器用放熱材には、SiやGaAs等の
半導体素子と略同等の熱膨張係数を有し、且つ耐熱性に
優れる42アロイ(Fe−Ni系合金)等が用いられてき
た。しかし、近年、パッケージ内の高密度集積化が進む
につれ、前記42アロイでは十分な熱放散性が得られない
という問題が生じた。そこで、Cu/W、Cu/Mo等
の複合材や、BeO、AlN等のセラミックス材等の耐
熱性と熱放散性を有する放熱材が開発された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記複合材やセラミッ
クス材は、原料粉末を混合、圧粉、焼結する粉末加工法
により製造する為製造加工費が高く、又硬質の為基板等
の製品に加工するのが困難で生産性に劣った。本発明
は、熱放散性及び加工性に優れ、廉価な電子電気機器用
放熱材及びその製造方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
Fe−25〜60wt%Ni合金又はFe−20〜45wt%Ni−
10〜28wt%Co合金のスケルトン形状体に良熱伝導性金
属材料が複合されていることを特徴とする電子電気機器
用放熱材である。
【0005】この発明の放熱材は、所定組成のFe−N
i系合金又はFe−Ni−Co系合金のスケルトン形状
体によって強度が保持され、又前記スケルトン形状体に
良熱伝導性金属材料を複合することによって熱放散性が
付与されたものである。この発明の放熱材には、半導体
素子等の被放熱材が搭載される。強度を保持するスケル
トン形状体と被放熱材との熱膨張係数が異なると、被放
熱材に歪みが生じ、被放熱材の特性が低下する。従って
スケルトン形状体の熱膨張係数は、搭載する被放熱材が
基板との熱膨張差で歪みが生じない程度に、被放熱材の
熱膨張係数と略同等なことが必要である。
【0006】本発明において、Fe−Ni系合金のNi
の含有量を25〜60wt%に限定した理由は、Niの含有量
が25wt%未満でも、60wt%を超えても半導体素子等との
熱膨張差が大きくなって半導体素子等の特性が低下する
為である。特に望ましいNiの含有量は30〜45wt%であ
る。又Fe−Ni−Co系合金のNiの含有量を20〜45
wt%、Coの含有量を10〜28wt%にそれぞれ限定した理
由は、Niの含有量が20wt%未満でも、45wt%を超えて
も、又Coの含有量が10wt%未満でも、28wt%を超えて
も、半導体素子等との熱膨張差が大きくなって半導体素
子等の特性が低下する為である。前記組成のFe−Ni
−Co系合金は、非磁性の特性を示すので、この合金を
用いた放熱材は、ホール素子等の磁気に敏感な半導体素
子パッケージ用としても充分使用できるものである。
【0007】この発明において、スケルトン形状体と
は、内部に連続的な繋がりのある空孔を有する立体網目
構造体である。前記空孔に良熱伝導性金属材料が複合さ
れることにより良好な電気伝導性が得られる。前記良熱
伝導性金属材料は前記スケルトン形状体内に連続して複
合されていることが肝要であり、空孔内に充満していな
くても良い。
【0008】前記スケルトン形状体の熱膨張係数は、そ
の合金組成、又はスケルトン形状体の見かけ密度(充填
率)によって調整することができる。Fe−Ni系合金
又はFe−Ni−Co系合金のスケルトン形状体の見か
け密度は、前記各々の合金の真密度の50〜90%、特には
65〜85%が、強度的にも、又熱膨張係数の観点からも望
ましい。前記見掛け密度が大きいと、熱膨張係数が小さ
くなる。
【0009】前記スケルトン形状体に複合する高熱伝導
性金属材料には、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシ
ウム、亜鉛等の任意の高導電性金属材料が用いられる
が、特に、銅、アルミニウム、又はそれらの合金は導電
率が高く、低コストで有利である。銅合金では導電率が
80%IACS以上の合金、アルミニウム合金では導電率が55
%IACS以上の合金が良好な熱放散性が得られ望ましい。
ここで、導電率は熱伝導度と1対1に対応する。前記ア
ルミニウム又はアルミニウム合金は、銅又は銅合金より
熱放散性が劣るので、軽量、低コストを要する用途に適
している。
【0010】請求項2記載の発明は、Fe−25〜60wt%
Ni合金チップ又はFe−20〜45wt%Ni−10〜28wt%
Co合金チップを溶融プレスしてスケルトン形状体と
し、これらのスケルトン形状体に良熱伝導性金属材料を
溶融含浸させることを特徴とする請求項1記載の電子電
気機器用放熱材の製造方法である。
【0011】この発明において、チップ材には切削片や
切粉等が使用できる。前記チップ材を型内に入れて溶融
プレスすると、前記チップ材同士が部分的に融着してス
ケルトン形状体が形成される。プレス温度はスケルトン
形状体構成合金(Fe−Ni系合金又はFe−Ni−C
o系合金)の融点Sm 以上で、(Sm +100)℃以下が望
ましい。その理由は、融点Sm 未満ではチップ材同士が
融着せず、又(Sm +100)℃を超えるとチップ材が過度
に融着して、必要とするスケルトン形状や空隙量が得ら
れなくなる為である。
【0012】前記スケルトン形状体に、良熱伝導性金属
材料を含浸させるときの温度は、良熱伝導性金属材料の
融点Cm 以上で、(Sm +100)℃以下が望ましい。その
理由は、Cm 未満では良熱伝導性金属材料は固相状態で
スケルトン形状体の空隙部分に侵入せず、(Sm +100)
℃を超えると、スケルトン形状体が、溶融したり、良熱
伝導性金属材料と反応して、得られる放熱材の熱伝導性
が低下したりする為である。
【0013】
【作用】本発明の放熱材は、所定組成のFe−Ni系合
金又はFe−Ni−Co系合金のスケルトン形状体に良
熱伝導性金属材料が複合されたものである。従って、前
記スケルトン形状体によって強度が保持され、前記スケ
ルトン形状体に複合される良熱伝導性金属材料により熱
放散性が付与される。前記スケルトン形状体の熱膨張係
数は、その合金組成や見掛け密度により種々に調整でき
る。従って熱膨張係数の異なる種々の半導体素子等に適
用できる。前記スケルトン形状体のFe−Ni系合金や
Fe−Ni−Co系合金、及び良熱伝導性金属材料の銅
やアルミニウム等は、Cu/W等の複合材やセラミック
ス材に比べて軟質であり、基板加工等が迅速に行え生産
性に優れる。前記放熱材は、Fe−Ni系合金チップ材
又はFe−Ni−Co系合金チップ材を溶融プレスして
スケルトン形状体とし、このスケルトン形状体に良熱伝
導性金属材料を溶融含浸させることにより容易に製造で
き、又前記チップ材には切削片や切粉が使用できる。従
って材料代を含めた製造コストが廉価である。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)種々組成のFe−Ni系合金の切削加工屑
(矩形チップ)の所定量をプレス金型(内部寸法が20mm
の立方体) に詰め込み、種々の温度で溶融プレスしてス
ケルトン形状体を作製した。矩形チップは、得られるス
ケルトン形状体の見掛け密度が70%又は80%になるよう
にプレス金型に詰め込んだ。次に、得られたスケルトン
形状体を、種々の良熱伝導性金属材料の溶湯に浸漬し
て、前記スケルトン形状体に前記溶湯を含浸させて放熱
材を製造した。
【0015】(実施例2)種々組成のFe−Ni−Co
系合金の切削加工屑(矩形チップ)を用いて、実施例1
と同じ方法により放熱材を製造した。
【0016】得られた各々の放熱材から、20mm×20mm×
1.5mm の基板を切り出し、熱膨張係数及び熱伝導度を測
定した。熱膨張係数は、20〜200 ℃の温度でTMA(The
rmal Mechanical Analysis) 装置を用いて測定した。熱
伝導度は25℃の温度でレーザーフラッシュ法により測定
した。比較の為、従来材についても同様の測定を行っ
た。結果を表1及び表2に示す。表には基板切出し時の
加工性と材料代を含めた製造コストを併記した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】表1及び表2より明らかなように、本発明
例品(No.1〜12、20〜25) は、熱膨張係数及び熱伝導率
(熱放散性)が、従来品の複合材やセラミックス材製の
基板(No.17,18)と同等で、半導体素子搭載用基板として
十分に使用できるものであった。又基板切出しも、通常
の超硬刃を用いた切断加工法により迅速に行うことがで
き、生産性に優れた。又材料代を含めた製造コストは、
従来の複合材やセラミックス材製の放熱材に較べて廉価
であった。これに対し、前記従来の放熱材は、基板の切
出しをワイヤー放電加工法により行った為生産性が低下
した。又原料の粉末加工費が高かった。他方、比較例品
(No.13〜16,26.27) は、合金組成が本発明の組成範囲を
外れている為、いずれも熱膨張係数が大幅に増加した。
【0020】実施例1と実施例2で製造された本発明例
品の内部組織を顕微鏡観察したが、いずれも、スケルト
ン形状体の空孔内に良熱伝導性金属材料が充満されてい
た。本発明例品に半導体を高密度集積させて用いたとこ
ろ、放熱が良好になされ、又半導体が熱歪みを受けて劣
化するようなこともなく、長期間に渡り優れた特性を示
した。比較例品も同様にして用いたが、熱膨張差が大き
かった為、半導体素子の特性が低下した。
【0021】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の放熱材
は、従来の42アロイ製の放熱材より熱放散性が優れ、複
合材やセラミックス材製の放熱材より、基板加工が迅速
に行えて生産性に優れ、又材料代を含めた製造コストが
安い。依って、将来、パッケージの高密度集積化・小型
化が更に進んだ場合にも十分に対応することができ、工
業上顕著な効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe−25〜60wt%Ni合金又はFe−20
    〜45wt%Ni−10〜28wt%Co合金のスケルトン形状体
    に良熱伝導性金属材料が複合されていることを特徴とす
    る電子電気機器用放熱材。
  2. 【請求項2】 Fe−25〜60wt%Ni合金チップ又はF
    e−20〜45wt%Ni−10〜28wt%Co合金チップを溶融
    プレスしてスケルトン形状体とし、これらのスケルトン
    形状体に良熱伝導性金属材料を溶融含浸させることを特
    徴とする請求項1記載の電子電気機器用放熱材の製造方
    法。
JP15774295A 1995-06-23 1995-06-23 電子電気機器用放熱材及びその製造方法 Pending JPH093607A (ja)

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