JPH0935892A - プラズマ発生装置の電極 - Google Patents
プラズマ発生装置の電極Info
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- JPH0935892A JPH0935892A JP7181827A JP18182795A JPH0935892A JP H0935892 A JPH0935892 A JP H0935892A JP 7181827 A JP7181827 A JP 7181827A JP 18182795 A JP18182795 A JP 18182795A JP H0935892 A JPH0935892 A JP H0935892A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 寿命が著しく向上したプラズマ発生装置用電
極を提供する。 【解決手段】 ZrおよびCrを含有し、残部Cuであ
るCu基合金からなるプラズマ発生装置の電極である。
極を提供する。 【解決手段】 ZrおよびCrを含有し、残部Cuであ
るCu基合金からなるプラズマ発生装置の電極である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマトーチや
アークヒータ等のプラズマ発生装置に使用される電極に
関するものである。
アークヒータ等のプラズマ発生装置に使用される電極に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマ発生装置は、プラズマの持つ導
電性、発光性、電離性、高い熱エネルギー等の特性を生
かして、種々の用途に応用されている。例えば熱エネル
ギーを利用して、高温で廃棄物を溶融したり、高融点金
属を融解するためのプラズマ発生装置が知られている。
また、宇宙分野での高エンタルピ気流発生装置としても
使われている。これらの装置は、陽極と陰極の間に電気
アークを形成させ、アークに沿って空気、アルゴン、水
素等のガスを流してプラズマ化するものである。この種
の装置では、陽極・陰極の構成材料として、Cu製の水
冷電極を使用することが多かった。
電性、発光性、電離性、高い熱エネルギー等の特性を生
かして、種々の用途に応用されている。例えば熱エネル
ギーを利用して、高温で廃棄物を溶融したり、高融点金
属を融解するためのプラズマ発生装置が知られている。
また、宇宙分野での高エンタルピ気流発生装置としても
使われている。これらの装置は、陽極と陰極の間に電気
アークを形成させ、アークに沿って空気、アルゴン、水
素等のガスを流してプラズマ化するものである。この種
の装置では、陽極・陰極の構成材料として、Cu製の水
冷電極を使用することが多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記プラズマ発生装置
においては、電極の寿命が短いという問題が指摘されて
いる。例えばCu製水冷電極で、空気を用いて装置の運
転を行った場合、電極の寿命は数十時間である。廃棄物
溶融等の目的でプラズマ発生装置を用いた設備では、数
十時間毎に(2〜4日に1回)装置の操業を一旦停止し
て電極を交換する必要があり、設備の停止による生産性
の低下、交換に要する作業、消耗品である電極のコスト
等の点から、寿命の延長が要求されていた。
においては、電極の寿命が短いという問題が指摘されて
いる。例えばCu製水冷電極で、空気を用いて装置の運
転を行った場合、電極の寿命は数十時間である。廃棄物
溶融等の目的でプラズマ発生装置を用いた設備では、数
十時間毎に(2〜4日に1回)装置の操業を一旦停止し
て電極を交換する必要があり、設備の停止による生産性
の低下、交換に要する作業、消耗品である電極のコスト
等の点から、寿命の延長が要求されていた。
【0004】そこで、Cu以外の電極材料を用いて寿命
を延ばす試みがなされている。例えば、Zr、Hf、
Y、Re等の高融点金属部材をCuに嵌合させた電極
(特開昭62−18000号、特開平1−91972号
等)、AgとCuの合金からなる電極(特開平4−14
7600号)、ZrとCuの合金にHfを嵌合させた電
極(特開平3−11599号)、Cu合金等にNiやC
rを含む電気メッキ層を配設した電極(特公平5−44
797号)等がある。しかしながら、これらの電極の寿
命は、Cuのみに比べ向上しているものの、せいぜい1
50時間程度と未だ不充分であり、改善の余地が残され
ている。そこで本発明では、寿命が著しく向上したプラ
ズマ発生装置用電極の提供を課題として掲げたものであ
る。
を延ばす試みがなされている。例えば、Zr、Hf、
Y、Re等の高融点金属部材をCuに嵌合させた電極
(特開昭62−18000号、特開平1−91972号
等)、AgとCuの合金からなる電極(特開平4−14
7600号)、ZrとCuの合金にHfを嵌合させた電
極(特開平3−11599号)、Cu合金等にNiやC
rを含む電気メッキ層を配設した電極(特公平5−44
797号)等がある。しかしながら、これらの電極の寿
命は、Cuのみに比べ向上しているものの、せいぜい1
50時間程度と未だ不充分であり、改善の余地が残され
ている。そこで本発明では、寿命が著しく向上したプラ
ズマ発生装置用電極の提供を課題として掲げたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、プラズマ発生
装置の電極が、ZrおよびCrを含有し、残部Cuであ
るCu基合金からなるところに要旨を有する。Cu−Z
r−Cr合金は電極の高温損耗度合いを緩やかにし、時
間当たりの損耗量を少なくするので、電極の寿命をかな
り延長させることに成功した。また、電極の損耗し易い
部分にのみCu−Zr−Cr合金を用いた電極も本発明
に含まれる。上記Cu基合金が、Zrを0.01〜0.
5重量%、Crを0.1〜3重量%含有することが、寿
命延長のために好ましく、最も好ましい合金組成は、Z
rを0.03〜0.35重量%、Crを0.3〜1.5
重量%含有するCu基合金である。
装置の電極が、ZrおよびCrを含有し、残部Cuであ
るCu基合金からなるところに要旨を有する。Cu−Z
r−Cr合金は電極の高温損耗度合いを緩やかにし、時
間当たりの損耗量を少なくするので、電極の寿命をかな
り延長させることに成功した。また、電極の損耗し易い
部分にのみCu−Zr−Cr合金を用いた電極も本発明
に含まれる。上記Cu基合金が、Zrを0.01〜0.
5重量%、Crを0.1〜3重量%含有することが、寿
命延長のために好ましく、最も好ましい合金組成は、Z
rを0.03〜0.35重量%、Crを0.3〜1.5
重量%含有するCu基合金である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、プラズマトーチやア
ーク発生トーチ等のプラズマ発生装置用の電極の全部ま
たは一部を、ZrとCrを必須成分として含み、残部が
CuであるCu基合金、すなわちCu−Zr−Crの3
元系合金とするところに最大の特徴を有する。従来公知
のCu−Zr合金やCu−Cr合金等は、せいぜい数十
〜150時間程度の寿命しかなかったが、本発明では電
極の構成素材を上記3元系合金とすることによって35
0時間を超える寿命の電極を提供することができた。
ーク発生トーチ等のプラズマ発生装置用の電極の全部ま
たは一部を、ZrとCrを必須成分として含み、残部が
CuであるCu基合金、すなわちCu−Zr−Crの3
元系合金とするところに最大の特徴を有する。従来公知
のCu−Zr合金やCu−Cr合金等は、せいぜい数十
〜150時間程度の寿命しかなかったが、本発明では電
極の構成素材を上記3元系合金とすることによって35
0時間を超える寿命の電極を提供することができた。
【0007】本発明において著しい寿命の延長が可能に
なった理由としては、まず第1に、Cu−Zr−Cr合
金の高温における損耗度合いが緩やかであり、かつ単位
時間当たりの損耗量が非常に少ないという点が挙げられ
る。図1には、300kWのプラズマ発生装置の陽極
に、従来のCu−Zr合金からなる電極と、本発明のC
u−Zr−Cr3元系合金からなる電極を用いた時の装
置の運転時間と電極の減少質量(エロージョン量)の測
定結果を示した。運転前の陽極質量は1050gであ
る。運転中の電極は水冷されているため、電極の大部分
は100〜300℃程度になっているが、アークが付着
する部位付近の温度は極めて高く1000℃以上になっ
ている。
なった理由としては、まず第1に、Cu−Zr−Cr合
金の高温における損耗度合いが緩やかであり、かつ単位
時間当たりの損耗量が非常に少ないという点が挙げられ
る。図1には、300kWのプラズマ発生装置の陽極
に、従来のCu−Zr合金からなる電極と、本発明のC
u−Zr−Cr3元系合金からなる電極を用いた時の装
置の運転時間と電極の減少質量(エロージョン量)の測
定結果を示した。運転前の陽極質量は1050gであ
る。運転中の電極は水冷されているため、電極の大部分
は100〜300℃程度になっているが、アークが付着
する部位付近の温度は極めて高く1000℃以上になっ
ている。
【0008】図1に示した実験結果から、本発明の3元
系合金からなる電極は、質量減少度合いが緩やかであ
り、100g減少するときの運転時間が350時間に達
していることがわかる。しかしCu−Zr合金では、2
0時間を超えたあたりから急激に電極の質量減少が認め
られ、寿命が50時間以下であることが明らかである。
なおこの実験例では、質量減少が100gとなった時を
電極の寿命としたが、これは図2に示した様に円筒状電
極の損耗する部分が一か所に集中し易いため、この損耗
部の壁面が薄くなり、冷却水の圧力に堪えられなくなる
前に新しい電極と交換しなくてはならないからである。
図2の電極では、運転前の電極重量(1050g)に対
して100g程度減少したときが、交換時期、すなわち
「寿命」である。
系合金からなる電極は、質量減少度合いが緩やかであ
り、100g減少するときの運転時間が350時間に達
していることがわかる。しかしCu−Zr合金では、2
0時間を超えたあたりから急激に電極の質量減少が認め
られ、寿命が50時間以下であることが明らかである。
なおこの実験例では、質量減少が100gとなった時を
電極の寿命としたが、これは図2に示した様に円筒状電
極の損耗する部分が一か所に集中し易いため、この損耗
部の壁面が薄くなり、冷却水の圧力に堪えられなくなる
前に新しい電極と交換しなくてはならないからである。
図2の電極では、運転前の電極重量(1050g)に対
して100g程度減少したときが、交換時期、すなわち
「寿命」である。
【0009】図2において示した電極の損耗し易い部分
のみに、Cu−Zr−Cr合金を用いることも効果的で
ある。すなわち後述する図5に示す例の様に、電極の一
部、すなわち損耗し易い部分にCu−Zr−Cr合金を
嵌合させたプラズマ発生用電極である。損耗し易い部分
以外に用いられる他の合金としては、特に素材は限定さ
れず、Cuのみや、CuとZr、Cr、Ag等の合金等
従来公知の合金を使用することができる。なお図2の電
極の断面形状、損耗し易い部分、壁面厚等は一例を示し
たものであって、この損耗し易い部分はプラズマ発生装
置の形状、容量、用途等によって変化する。要するに、
高温のアークが付着する電極の部位が、最も損耗し易い
部位であるので、本発明では少なくともこの損耗し易い
部位を、あるいは電極全部をCu−Zr−Cr合金とす
るものである。
のみに、Cu−Zr−Cr合金を用いることも効果的で
ある。すなわち後述する図5に示す例の様に、電極の一
部、すなわち損耗し易い部分にCu−Zr−Cr合金を
嵌合させたプラズマ発生用電極である。損耗し易い部分
以外に用いられる他の合金としては、特に素材は限定さ
れず、Cuのみや、CuとZr、Cr、Ag等の合金等
従来公知の合金を使用することができる。なお図2の電
極の断面形状、損耗し易い部分、壁面厚等は一例を示し
たものであって、この損耗し易い部分はプラズマ発生装
置の形状、容量、用途等によって変化する。要するに、
高温のアークが付着する電極の部位が、最も損耗し易い
部位であるので、本発明では少なくともこの損耗し易い
部位を、あるいは電極全部をCu−Zr−Cr合金とす
るものである。
【0010】本発明のCu−Zr−Cr合金電極が損耗
しにくい理由としては、Cu基合金中にZrとCrを共
存させることによって、ZrおよびCrが緻密で安定な
酸化膜を形成し易いということが考えられる。すなわ
ち、ZrおよびCrの酸化物は融点が非常に高く、しか
も熱伝導率が低いため、これらの酸化物の膜が電極表面
を保護する上に、プラズマ発生時の熱が電極に熱伝導
(入熱)することを妨げ、相乗効果によって電極寿命が
長くなるのである。さらにCu−Zr−Cr合金自体、
2元系合金に比べ高温強度に優れており、高温で使用し
ても割れが生じにくい。このことも寿命延長に有利に働
いていると考えられる。
しにくい理由としては、Cu基合金中にZrとCrを共
存させることによって、ZrおよびCrが緻密で安定な
酸化膜を形成し易いということが考えられる。すなわ
ち、ZrおよびCrの酸化物は融点が非常に高く、しか
も熱伝導率が低いため、これらの酸化物の膜が電極表面
を保護する上に、プラズマ発生時の熱が電極に熱伝導
(入熱)することを妨げ、相乗効果によって電極寿命が
長くなるのである。さらにCu−Zr−Cr合金自体、
2元系合金に比べ高温強度に優れており、高温で使用し
ても割れが生じにくい。このことも寿命延長に有利に働
いていると考えられる。
【0011】本発明において、Cu基合金中のZrは
0.01〜0.5重量%が好ましい。Zrが少な過ぎる
と添加効果が認められず、上述した高寿命は望めない。
しかしZrを多く入れると、Cu基合金の融点が低下し
て、高温での損耗量に悪影響を及ぼし、寿命を短くする
要因となる。また、Zrの存在量が多くなると合金の電
気伝導度を低下させるので熱損失が大きくなるが、一方
で、引張り強度を高めて寿命に良い影響を及ぼす効果が
あるので、本発明では、プラズマ発生用装置の運転に支
障のない電気伝導度を示し、寿命を短くさせることがな
い様な融点を示し、かつ良好な引張り強度を示し得る範
囲として0.01〜0.5重量%を選択した。より好ま
しい範囲は0.03〜0.35重量%である。
0.01〜0.5重量%が好ましい。Zrが少な過ぎる
と添加効果が認められず、上述した高寿命は望めない。
しかしZrを多く入れると、Cu基合金の融点が低下し
て、高温での損耗量に悪影響を及ぼし、寿命を短くする
要因となる。また、Zrの存在量が多くなると合金の電
気伝導度を低下させるので熱損失が大きくなるが、一方
で、引張り強度を高めて寿命に良い影響を及ぼす効果が
あるので、本発明では、プラズマ発生用装置の運転に支
障のない電気伝導度を示し、寿命を短くさせることがな
い様な融点を示し、かつ良好な引張り強度を示し得る範
囲として0.01〜0.5重量%を選択した。より好ま
しい範囲は0.03〜0.35重量%である。
【0012】またCrは、0.1〜3重量%含有するこ
とが、寿命延長のために好ましい。Crが0.1重量%
より少ないと、実質的にZr−Cu2元合金と変わらな
い性能を示すのみである。Crも、Zrと同様に、存在
量が多くなると合金の電気伝導度が低下し、一方で引張
り強度は向上するので、電気伝導度と引張り強度の両方
が電極として適した値になる様に、Crの好ましい存在
範囲として0.1〜3重量%を選択した。より好ましい
範囲は0.3〜1.5重量%である。
とが、寿命延長のために好ましい。Crが0.1重量%
より少ないと、実質的にZr−Cu2元合金と変わらな
い性能を示すのみである。Crも、Zrと同様に、存在
量が多くなると合金の電気伝導度が低下し、一方で引張
り強度は向上するので、電気伝導度と引張り強度の両方
が電極として適した値になる様に、Crの好ましい存在
範囲として0.1〜3重量%を選択した。より好ましい
範囲は0.3〜1.5重量%である。
【0013】本発明の電極の製造方法は特に限定され
ず、上記範囲のCu−Zr−Cr合金からなる棒状体を
所望形状に機械的加工する等の方法や、他の合金で形成
された電極部材の内側に、公知の方法で、Cu−Zr−
Cr合金からなる部材を嵌合させ、電極の損耗し易い部
分のみをCu−Zr−Cr合金で強化する等の方法を採
用することができる。
ず、上記範囲のCu−Zr−Cr合金からなる棒状体を
所望形状に機械的加工する等の方法や、他の合金で形成
された電極部材の内側に、公知の方法で、Cu−Zr−
Cr合金からなる部材を嵌合させ、電極の損耗し易い部
分のみをCu−Zr−Cr合金で強化する等の方法を採
用することができる。
【0014】本発明のプラズマ発生装置用電極は、移行
型プラズマトーチ、非移行型プラズマトーチやアークヒ
ータ等のプラズマ発生装置に有用であり、特に電極の損
耗量は大電流になるほど多くなると考えられており、大
電流を必要とする装置、例えば廃棄物処理のための大容
量溶解炉用のプラズマ発生装置電極として好ましく利用
できる。
型プラズマトーチ、非移行型プラズマトーチやアークヒ
ータ等のプラズマ発生装置に有用であり、特に電極の損
耗量は大電流になるほど多くなると考えられており、大
電流を必要とする装置、例えば廃棄物処理のための大容
量溶解炉用のプラズマ発生装置電極として好ましく利用
できる。
【0015】
【実施例】図3には本発明のCu−Zr−Cr合金から
なるプラズマ発生用電極を移行型プラズマトーチの陽極
に使用した例を、図4には、非移行型プラズマトーチの
陽極および陰極に使用した例を示した。図3の断面概略
図において、1は本発明の電極を用いた移行型プラズマ
トーチの円筒状の陽極、2は該トーチの外筒、3は冷却
水仕切り板、4は冷却水入口、5は冷却水出口、6はプ
ラズマガス入口、7はプラズマガス出口、8はアーク、
9は外部電極(陰極)、10は電源装置である。図4に
おいては、11が本発明の電極を用いた非移行型プラズ
マトーチ陽極、12が非移行型プラズマトーチの外筒、
13が本発明の電極を用いた非移行型プラズマトーチ陰
極であり、その他、図3と同符号のものは同じ部品を示
す。
なるプラズマ発生用電極を移行型プラズマトーチの陽極
に使用した例を、図4には、非移行型プラズマトーチの
陽極および陰極に使用した例を示した。図3の断面概略
図において、1は本発明の電極を用いた移行型プラズマ
トーチの円筒状の陽極、2は該トーチの外筒、3は冷却
水仕切り板、4は冷却水入口、5は冷却水出口、6はプ
ラズマガス入口、7はプラズマガス出口、8はアーク、
9は外部電極(陰極)、10は電源装置である。図4に
おいては、11が本発明の電極を用いた非移行型プラズ
マトーチ陽極、12が非移行型プラズマトーチの外筒、
13が本発明の電極を用いた非移行型プラズマトーチ陰
極であり、その他、図3と同符号のものは同じ部品を示
す。
【0016】図5には、電極の損耗し易い部分、すなわ
ち円筒状電極の内壁近傍ににCu−Zr−Cr合金を用
いた複合型電極の実施例を示した。また図6には、アー
クヒータにCu−Zr−Cr合金からなる電極を適用す
る実施例を示した。図7では陽極と陰極いずれにも本発
明の電極が使用されている。
ち円筒状電極の内壁近傍ににCu−Zr−Cr合金を用
いた複合型電極の実施例を示した。また図6には、アー
クヒータにCu−Zr−Cr合金からなる電極を適用す
る実施例を示した。図7では陽極と陰極いずれにも本発
明の電極が使用されている。
【0017】
【発明の効果】本発明のプラズマ発生用電極は、Cu−
Zr−Cr合金によって製造されており、高温における
損耗量を少なくすることができたので、寿命が350時
間程度に著しく向上した。この結果、プラズマトーチや
アークヒータ等のプラズマ発生装置において、従来頻繁
に行わなければならなかった電極交換に付随して起こる
弊害、すなわち設備の停止による生産性の低下、交換に
要する作業時間およびコスト、消耗品である電極のコス
ト等を減少させることが可能となった。本発明の電極を
利用することにより、プラズマ発生装置の運転コストが
減少するので、従来運転コスト高のため逡巡されていた
用途においても、この装置を使用できる可能性が開け、
この観点からも本発明は産業上極めて有用である。
Zr−Cr合金によって製造されており、高温における
損耗量を少なくすることができたので、寿命が350時
間程度に著しく向上した。この結果、プラズマトーチや
アークヒータ等のプラズマ発生装置において、従来頻繁
に行わなければならなかった電極交換に付随して起こる
弊害、すなわち設備の停止による生産性の低下、交換に
要する作業時間およびコスト、消耗品である電極のコス
ト等を減少させることが可能となった。本発明の電極を
利用することにより、プラズマ発生装置の運転コストが
減少するので、従来運転コスト高のため逡巡されていた
用途においても、この装置を使用できる可能性が開け、
この観点からも本発明は産業上極めて有用である。
【図1】300kWのプラズマ発生装置の陽極として、
Cu−Zr合金製電極と、本発明のCu−Zr−Cr合
金製電極を用いた時の運転時間と減少質量(エロージョ
ン量)の関係を示すグラフである。
Cu−Zr合金製電極と、本発明のCu−Zr−Cr合
金製電極を用いた時の運転時間と減少質量(エロージョ
ン量)の関係を示すグラフである。
【図2】電極の損耗する部分を説明するための電極概略
断面図と、電極壁面の厚さを示すグラフである。
断面図と、電極壁面の厚さを示すグラフである。
【図3】本発明の電極を陽極として使用した移行型プラ
ズマトーチの断面説明図である。
ズマトーチの断面説明図である。
【図4】本発明の電極を陽極および陰極に使用した非移
行型プラズマトーチの断面説明図である。
行型プラズマトーチの断面説明図である。
【図5】Cu−Zr−Cr合金を電極の損耗し易い部分
のみに使用した本発明の電極の断面説明図である。
のみに使用した本発明の電極の断面説明図である。
【図6】本発明の電極を陽極および陰極に使用したアー
クトーチの断面説明図である。
クトーチの断面説明図である。
1 移行型プラズマトーチ陽極 2 移行型プラズマトーチ外筒 3 冷却水仕切り板 4 冷却水入口 5 冷却水出口 6 プラズマガス入口 7 プラズマガス出口 8 アーク 9 外部電極(陰極) 10 電源装置 11 非移行型プラズマトーチ陽極 12 非移行型プラズマトーチ外筒 13 非移行型プラズマトーチ陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久野 貴洋 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 清水 由章 兵庫県神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式会社神戸製鋼所神戸本社内
Claims (4)
- 【請求項1】 ZrおよびCrを含有し、残部Cuであ
るCu基合金からなることを特徴とするプラズマ発生装
置の電極。 - 【請求項2】 ZrおよびCrを含有し、残部Cuであ
るCu基合金を、電極の損耗し易い部位に使用したこと
を特徴とするプラズマ発生装置の電極。 - 【請求項3】 上記Cu基合金が、Zrを0.01〜
0.5重量%、Crを0.1〜3重量%含有するもので
ある請求項1または2に記載の電極。 - 【請求項4】 上記Cu基合金が、Zrを0.03〜
0.35重量%、Crを0.3〜1.5重量%含有する
ものである請求項1〜3のいずれかに記載の電極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7181827A JPH0935892A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | プラズマ発生装置の電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7181827A JPH0935892A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | プラズマ発生装置の電極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0935892A true JPH0935892A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16107517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7181827A Pending JPH0935892A (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | プラズマ発生装置の電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0935892A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2787676A1 (fr) * | 1998-12-18 | 2000-06-23 | Soudure Autogene Francaise | Piece d'usure pour torche de travail a l'arc realisee en cuivre allie |
EP1154678A1 (en) * | 1999-12-13 | 2001-11-14 | Nippon Steel Corporation | Transfer-type plasma heating anode |
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