JPH0935569A - スイッチ装置 - Google Patents

スイッチ装置

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JPH0935569A
JPH0935569A JP18175595A JP18175595A JPH0935569A JP H0935569 A JPH0935569 A JP H0935569A JP 18175595 A JP18175595 A JP 18175595A JP 18175595 A JP18175595 A JP 18175595A JP H0935569 A JPH0935569 A JP H0935569A
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JP
Japan
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electrode
piezoelectric element
common electrode
vibrating
switch device
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Application number
JP18175595A
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English (en)
Inventor
Isao Takiguchi
勲 滝口
Hiroshi Miyamoto
博史 宮本
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄形化と明確な節度感が得られるスイッチ装
置の提供を図る。 【解決手段】 スイッチケース3に一体に設けられ可動
片5を押圧操作で弾性変形させると、可動片5に敷設さ
れたバイモルフ構造の圧電素子7,15の可動部10,
16も弾性変形し、可動部10,16の弾性変形で発生
する圧電効果によるパルス電圧を信号用電極19と共通
電極20とで取り出し、パルス電圧により交流電圧を振
動用電極11と共通電極20間に供給して、圧電素子
7,15の振動用電極11と共通電極20間の圧電素子
7,15の振動部10,18に逆圧電効果による振動を
発生させて操作者の指に伝達する。スイッチ構成要素の
厚さを薄くできることから、装置の薄形化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電効果および逆圧
電効果を用いたスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は特開平5−12956号公報に
開示されたスイッチ装置のラバーコンタクトを示す断面
図であって、この図10において、81は回路基板、8
2は回路基板81上に設けられた固定接点、83は回路
基板81上に敷設されたラバーシート、84はラバーシ
ート83より上方に向けて固定接点82を囲む半球形の
空洞部85を内部に形成したキートップである。
【0003】このキートップ84はその内部に可動接点
86を固定接点82と上下で互いに相対峙するように備
えていると共に、その上にプランジャ87を一体に立設
している。
【0004】このプランジャ87がその上方に配置され
た図外の操作部により押し下げられることによりキート
ップ84を弾性変形して可動接点86を固定接点82に
接触する。
【0005】また、前記操作部による押し下げ力が解除
されることにより、キートップ84が自分の弾性で復元
すると共に可動接点86およびプランジャ87を上動し
て可動接点86と固定接点82との接触を解除する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のス
イッチ装置ではプランジャ87の操作移動量が大きいう
え、キートップ84の上にプランジャ87を立設してあ
るので、スイッチ装置をメンブレンスイッチのように薄
形化するのは困難である。
【0007】ところで、メンブレンスイッチのような薄
形化を目的としたスイッチ装置も知られているけれど
も、操作移動量が少ないため、操作時の節度感が弱い。
【0008】そこで、本発明は薄形化が図れると共に明
確な節度感を与えることができるスイッチ装置を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、ス
イッチケースに一体に設けられ押圧操作により弾性変形
する可動片と、この可動片に敷設されたバイモルフ構造
の圧電素子と、この圧電素子に前記可動片の弾性変形に
伴う弾性変形で発生する圧電効果によるパルス電圧を取
り出すための信号用電極および共通電極と、この取り出
されたパルス電圧により圧電素子に交流電圧を供給して
逆圧電効果による振動を発生させるための振動用電極お
よび共通電極とを備えたことを特徴としている。
【0010】この請求項1の構成によれば、可動片を押
圧操作することにより、圧電素子の弾性変形で発生する
圧電効果によるパルス電圧を信号用電極および共通電極
で取り出し、このパルス電圧で圧電素子に交流電圧を供
給して逆圧電効果による振動を発生させて、可動片を押
圧操作している操作者に明確な操作感を与える。
【0011】請求項2にあっては、請求項1に記載の圧
電素子を柔軟な圧電高分子化合物フィルムにより形成し
たことを特徴としている。
【0012】この請求項2の構成によれば、圧電素子を
柔軟な高分子化合物フィルムにより形成したことによ
り、圧電素子を3次元的な形態にすることもできる。
【0013】請求項3にあっては、請求項1,2に記載
のスイッチケースに振動片を一体に設け、この振動片の
押圧方向側面を可動片の押圧方向側面より下位に設定
し、この振動片に振動用電極および共通電極の設けられ
た圧電素子の振動部を敷設したことを特徴としている。
【0014】この請求項3の構成によれば、振動片の押
圧方向側面を可動片の押圧方向側面より下位に設定し
て、振動片を指先で直接触れないようにしたことによ
り、振動エネルギの小さい圧電素子を使用できる。
【0015】請求項4にあっては、請求項1,2に記載
の圧電素子に振動用電極、信号用電極および共通電極を
敷設した可動部を設けたことを特徴としている。
【0016】この請求項4の構成によれば、圧電素子の
可動部がパルス電圧の取り出しと振動の発生とを併有す
ることにより、スイッチ機構の横幅を小さい寸法に形成
して、スイッチ機構を高密度実装できる。
【0017】請求項5にあっては、請求項1〜4に記載
の信号用電極および共通電極から取り出されるパルス電
圧を検出する検出手段と、この検出手段からの検出信号
により振動用電極および共通電極間に交流電圧を供給す
る発振手段とを備えたことを特徴としている。
【0018】この請求項5の構成によれば、信号用電極
および共通電極から取り出されるパルス電圧を検出し、
この検出信号で振動用電極および共通電極間の圧電素子
に交流電圧を供給して振動を発生させることにより、薄
形化を図り明確な操作感を与えられるうえ、検出手段と
発振手段との間に複数のスイッチ機構を接続して、該ス
イッチ機構のオン動作用およびオフ動作用の使い分けが
行える。
【0019】請求項6にあっては、請求項5に記載の発
振器から振動用電極および共通電極間に供給される交流
電圧を所定時間に設定するタイマー手段を設けたことを
特徴としている。
【0020】この請求項6の構成によれば、可動片の押
圧操作から所定時間だけ振動を発生することにより、明
確な操作感を適切に与えて、品質感おび信頼性が向上す
る。
【0021】請求項7にあっては、請求項5,6に記載
の検出回路からの検出信号を発振器に出力すると共に自
己保持する記憶手段を備えている。
【0022】この請求項7の構成によれば、振動が継続
することにより、可動片の押圧操作中、明確な操作感を
与えて、品質感おび信頼性が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に同一部分に同一符号を付して詳述する。図1は実施
形態1のスイッチ装置を分解して示した斜視図であっ
て、この図1において、1は保護フィルムを示し、この
実施例1では複数のスイッチ機構を持っていることか
ら、保護フィルム1は該スイッチ機構と同数の複数の操
作部2を備えている。
【0024】3は上カバーを示し、これは保護フィルム
1の操作部2と同数としての複数のキートップとして平
面視コ字形の溝4により分離形成された可動片5と、可
動片5の内部に一段低く配置された振動片6とを備えて
いる。
【0025】7はポリフッ化ビニリデンのような高分子
化合物フィルムからなる上層圧電素子を示し、これは衝
撃や振動を受けることにより電気を発生するとういうよ
うに機械エネルギを電気エネルギに変換する機能と、電
気信号を受けることにより伸縮したり、湾曲させて両端
を固定した状態で電気信号を受けることにより面の振動
を発生するとういうように機械エネルギを電気エネルギ
に変換する機能とを有するものであって、可動片5と同
数としての複数の可動部8と、これらの可動部8の内部
に平面視コ字形の溝9により分離形成された振動部10
と、これらの振動部10の上面に敷設された振動用電極
11と、これらの振動用電極11より配線12を介して
連接された振動用電極用端子13を上面に敷設した端子
部14と、後述する共通電極用端子21に対応する位置
で端子部14に形成された開口部14aとを備えてい
る。
【0026】15は上層圧電素子7と同様の下層圧電素
子を示し、これは上層圧電素子7の可動部8と同数とし
ての複数の可動部16と、これらの可動部16の内部に
平面視コ字形の溝17により分離形成された振動部18
と、可動部16の可動支点を構成する基部の上面に敷設
された信号用電極19と、下層圧電素子15の下面のほ
ぼ全域に敷設された共通電極20と、共通電極20にジ
ャンパー線21aで接続された共通電極用端子21およ
び信号用電極19より配線22を介して連接された信号
用電極用端子23を上面に敷設した端子部24とを備え
ている。
【0027】この実施形態1の場合、振動用電極11、
配線12、振動用電極用端子13、信号用電極19、配
線22、信号用電極用端子23、共通電極20および共
通電極用端子21をリソグラフィまたは金属薄膜印刷な
どにより形成している。
【0028】上層圧電素子7は下層圧電素子15の上に
図外の接着剤または両面粘着フィルムなどで一体に重ね
合わせて接着されることで、バイモルフ構造の圧電素子
を構成する。
【0029】このバイモルフ構造の圧電素子では、共通
電極用端子21が端子部14の開口部14a内に露出す
る。
【0030】25は上カバー3とでスイッチケースを構
成する下カバーを示し、これは可動部16および振動部
18と同数としての複数の上方に開口された凹部26
と、端子部14,24に対応するコネクタ収容部27と
を備えている。
【0031】28はコネクタ収容部27に挿入装着され
るコネクタを示し、これは端子部14,24における振
動用電極用端子13や信号用電極用端子23および共通
電極用端子21のそれぞれと個別に接触する複数の接触
子29と、これらの接触子29に個別に配線された電線
30とを備えている。
【0032】この実施形態1では、上カバー3の上面に
保護フィルム1を図外の接着剤で接着し、図2で示した
上層圧電素子7と下層圧電素子15とを接着して構成さ
れたバイモルフ構造の圧電素子を図1に示すように裏返
しにして、共通電極20側の面を上カバー3の裏面に接
着剤で接着すると共に、コネクタ28をコネクタ収容部
27に装着し、上カバー3を下カバー25に図外の固着
手段により一体に組み付けることにより、振動用電極用
端子13や共通電極用端子21および信号用電極用端子
23が下方に向きコネクタ28の接触子29と接続され
た状態で、スイッチ装置として組み立てられる。
【0033】図3は前記組み立てられたスイッチ装置の
1つを保護フィルム1を取り除いた状態で示した平面図
であって、この図3において、上カバー3の振動片6は
コ字形の溝31によって可動片5の内部において可動片
5の上面より下方に位置して当該可動片5と分離形成し
てある。
【0034】この図3に仮想線で描いた丸印は、可動片
5の自由端側が下方に押し下げられるのに伴い、可動片
5の下部に位置する上層並びに下層の圧電素子7,15
の可動部8,16が下方に弾性変形し(図5参照)、そ
の弾性変形により当該可動部8,16の基部に応力を発
生する応力部32を示している。
【0035】図4は前記組み立てられたスイッチ装置の
1つを保護フィルム1を含む状態で示した断面図であっ
て、この図4において、バイモルフ構造の上層圧電素子
7および下層圧電素子15(各電極は不図示とする)が
上カバー3と下カバー25との間にサンドイッチ状態に
介在していると共に、可動部16および振動部18の基
部側において、下カバー25の凹部26の端部33が振
動片6を可動片5より一段低く形成した端部34に対し
て後退した状態になっている。
【0036】また、上カバー3、下カバー25からなる
スイッチケースの内部には溝4,9,17,31および
凹部26からなる空間が形成され、この空間の内部に可
動片5、振動片6、可動部8,16および振動部10,
18を設けた状態になっている。
【0037】図5は前記組み立てられたスイッチ装置の
1つにおける保護フィルム1の操作部を指で押圧操作し
た状態を示した断面図であって、この図5に示すよう
に、可動片5と可動部8,16との下方に凹部26が位
置していることから、保護フィルム1の操作部2を指3
5で押圧操作すると、可動片5および可動部8,16が
弾性変形しつつ押し下げられる。
【0038】このとき、凹部26の端部33が振動片6
の端部34に対して後退配置されていることから、可動
片5および可動部8,16が下方に軽い力で適切に弾性
変形する。
【0039】この弾性変形により、上層並びに下層の圧
電素子7,15の可動部8,16の基部における図3に
示す応力部32に応力が発生し、その応力に応じた圧電
効果によるパルス電圧が発生する。
【0040】この実施形態1の場合、図5には図示を省
略したが、図1から明らかなように、下層圧電素子15
の可動部16の基部には信号用電極19と共通電極20
とを設けてあることから、前記パルス電圧を図1に示す
コネクタ28を経由して外部に取り出し、そのパルス電
圧で電気的な処理を行って交流電圧をコネクタ28から
振動用電極11と共通電極20とを介してバイモルフ構
造の振動部10,18に印加すれば、振動部10,18
が逆圧電効果により振動し、その振動が保護フィルム1
を通して操作者の操作部2を押圧操作した指35に伝わ
り、操作者にスイッチ操作時の節度感を与えることがで
きる。
【0041】しかも、逆圧電効果による振動でスイッチ
操作の節度感を操作者に伝えるので、上層圧電素子7、
下層圧電素子15、上カバー3および下カバー25など
の構成要素の厚さを薄くして、スイッチ装置を薄型化す
ることができる。
【0042】また、この実施形態1の場合は、上カバー
3の振動片6の上面を可動片5の上面より下方に位置さ
せたことにより、振動片6および振動部10,18を指
先で直接触れることがないので、振動エネルギの小さい
バイモルフ構造の圧電素子を使用することができる。
【0043】さらに、上層圧電素子7および下層圧電素
子15として柔軟性の高い高分子化合物フィルムを使用
したので、2次元のみならず、3次元のようなスイッチ
形態にも適用することができる。
【0044】図6は実施形態2のスイッチ装置を分解し
た斜視図であって、この実施形態2の場合はバイモルフ
構造の可動部で圧電効果によるパルス電圧を取り出すと
共に逆圧電効果による振動を発生する構造に特徴があ
る。
【0045】図6において、上カバー3は複数のスイッ
チ機構と同数の複数の上下に貫通する開口部40と、こ
の開口部40の下部の全周縁に該開口部40より大きな
形状に有段形成されたストッパ孔41とを備えている。
【0046】42は上カバー3の開口部40と同数とし
ての複数のキートップを示し、これは上カバー3と別体
に形成されていて、開口部40に下方より挿入される操
作部43と、操作部43の下部の全周縁より側方に突出
されてストッパ孔41に下部より挿入されるストッパ4
4とを備えている。
【0047】高分子化合物フィルムからなる上層圧電素
子7はキートップ42と同数としての複数の可動部45
と、これらの可動部45の基部の一半部を除く上面に敷
設された振動用電極11と、これらの振動用電極11よ
り配線12を介して連接された振動用電極用端子13を
上面に敷設した端子部14と、共通電極用端子21に対
応する位置で端子部14に形成された開口部14aとを
備えている。
【0048】上層圧電素子7と同様の下層圧電素子15
は、可動部45と同数としての複数の可動部46と、こ
れらの可動部46の基部において可動部45の基部での
振動用電極11の未配置部分である一半部に対応する一
半部の上面に敷設された信号用電極19と、下層圧電素
子15の下面のほぼ全域に敷設された共通電極20と、
共通電極20にジャンパー線21aにより接続された共
通電極用端子21と、信号用電極19より配線22を介
して連接された信号用電極用端子23と、これらの共通
電極用端子21および信号用電極用端子23を上面に敷
設した端子部24とを備えている。
【0049】この実施形態2の場合も、実施形態1と同
様に、振動用電極11、配線12、振動用電極用端子1
3、信号用電極19、配線22、信号用電極用端子2
3、共通電極20および共通電極用端子21をリソグラ
フィまたは金属薄膜印刷などにより形成している。
【0050】また、上層圧電素子7が下層圧電素子15
の上に接着されて該下層圧電素子15とでバイモルフ構
造の圧電素子を構成した状態において、共通電極用端子
21が開口部14a内に露出する。
【0051】下カバー25は可動部20と同数としての
複数の平面視コ字形の溝47で分離形成された可動片4
8と、コネクタ28を挿入装着するためのコネクタ収容
部27とを備えている。
【0052】この実施形態2では、図7に示した上層圧
電素子7と下層圧電素子15とを接着したバイモルフ構
造の圧電素子を図6に示すように裏返しにして、配線1
2側の面を下カバー25の上面に接着剤で接着し、コネ
クタ28をコネクタ収容部27に装着すると共に、上カ
バー3の開口部40にキートップ42を挿入し、上カバ
ー3を下カバー25に図外の固着手段により一体に組み
付けることにより、振動用電極用端子13や共通電極用
端子21および信号用電極用端子23が下方に向きコネ
クタ28の接触子29と接続された状態で、スイッチ装
置として組み立てられる。
【0053】図8は前記組み立てられたスイッチ装置を
上カバー3およびキートップ42を取り除いた状態で示
した平面図であって、この図8に仮想線で描いた丸印
は、実施例1の応力部32に相当する応力部49を示し
ており、この応力部49に上層圧電素子7と下層圧電素
子15との間における信号用電極19が位置している。
【0054】図9は前記組み立てられたスイッチ装置の
1つを上カバー3およびキートップ42を含む状態で示
した断面図であって、この図9において、上カバー3の
ストッパ孔41に挿入されたキートップ42は、ストッ
パ44が上カバー3のストッパ孔41を開口部40に連
接している段差部50に当接することにより抜け止めさ
れると共に、下面に上層圧電素子7の可動部45のほぼ
中央部の上面に接触された半球形状の突起51を備えて
いる。
【0055】また、下カバー25の可動片48は、その
下面が該下カバー25の下面より上方に位置するように
薄肉になっていると共に、その自由端がキートップ42
の突起51を少し越えた部分に位置するように可動部4
5,46よりも短い長さになっている。
【0056】図10は前記組み立てられたスイッチ装置
の1つにおけるキートップ42の操作部43を指で押圧
操作した状態を示した断面図であって、この図10に示
すように、キートップ42の操作部2を押圧操作する
と、突起51が可動部45,46および可動片48を弾
性変形させつつ押し下げる。
【0057】このとき、可動片48が薄肉で短く形成さ
れていることから、可動片48および可動部45,46
が下方に軽い力で十分に弾性変形する。
【0058】この弾性変形により、可動部45,46の
図7に示す応力部49に応力を発生し、その応力に応じ
た圧電効果によるパルス電圧を発生する。
【0059】この実施形態2の場合、図10には図示を
省略したが、図6から明らかなように、可動部46の基
部には信号用電極19と共通電極20とを設けてあるこ
とから、前記パルス電圧をコネクタ28を経由して外部
に取り出し、そのパルス電圧で電気的な処理を行って交
流電圧をコネクタ28から振動用電極11と共通電極2
0とを介して可動部45,46に印加すれば、該可動部
45,46が逆圧電効果により振動し、その振動がキー
トップ42を通して指に伝達してキートップ42を押圧
操作しているときの節度感を操作者に与えるので、上カ
バー3、キートップ42、上層圧電素子7、下層圧電素
子15および下カバー25などの構成要素の厚さを薄く
して、スイッチ装置を薄型化することができる。
【0060】また、この実施形態2の場合は、可動部4
5,46が圧電効果によるパルス電圧を取り出すと共に
逆圧電効果による振動を発生する構造であるので、実施
形態1に比べて、スイッチ機構の横幅を小さい寸法に形
成して、スイッチ機構を高密度実装することができる。
【0061】図11は実施形態3として前記実施例1〜
2の1つのスイッチ機構の圧電効果によるパルス電圧検
出と逆圧電効果による振動発生および負荷を含む回路を
示した図である。
【0062】この図11において、60は前記1つのス
イッチ機構の要部を模式図として描いた部分を示し、こ
れは上層圧電素子61と、下層圧電素子62と、上層圧
電素子61の上面の一部に敷設された振動用電極63
と、この振動用電極63の未配置部分に対応するように
上層圧電素子61と下層圧電素子62との間に介在させ
た信号用電極64と、下層圧電素子62の下面の全域に
敷設された共通電極65とを有している。
【0063】66は圧電効果によるパルス電圧の検出手
段としての検出回路を示し、これは前記実施形態1〜2
の応力部32,49(図3、図8参照)で発生したパル
ス電圧が所定値を越えると、直流電源67から電圧制御
素子としての電界効果トランジスタ68に電流が流れる
ようになっている。
【0064】69は電界効果トランジスタ68に電流が
流れて入力電位が低電位になると高電位を出力するイン
バータゲート、70はインバータゲート69から出力さ
れた高電位によって該インバータゲート69から高電位
が再び出力されるまで出力信号を出力し続ける記憶手段
としてのフリップフロップ、71はフリップフロップ7
0の出力信号により交流電源72からバイモルフ構造の
上層圧電素子61および下層圧電素子62の振動に必要
な電圧を振動用電極63と共通電極65との間に供給す
るための発振手段としての発振器、73は発振器71か
ら振動用電極63と共通電極65との間に供給される交
流電圧を予め設定された所定時間供給するためのタイマ
ー手段としてのタイマー回路、74は前記フリップフロ
ップ70の出力信号を増幅して負荷75に供給する増幅
器を示している。
【0065】図11中の符号76はフリップフロップ7
0を動作するための直流電源、77は接地側から共通電
極65および検出回路66に電流が流入するのを阻止す
るダイオード、78は負荷75に電力を供給する電源を
示している。
【0066】したがって、この実施形態3の構成によれ
ば、前記実施形態1〜2における保護フィルム1の操作
部2またはキートップ42への押圧操作に相当するスイ
ッチ操作により、上層圧電素子61および下層圧電素子
62が下方に弾性変形して矢印で示す電気分極を生じて
パルス電圧を発生すると、このパルス電圧を検出回路6
6が検出し、この検出回路66の電界効果トランジスタ
68のオン動作でインバータゲート69がフリップフロ
ップ70を動作し、このフリップフロップ70がスイッ
チ機構のオン信号に相当する出力信号を発振器71およ
び増幅器74の双方に出力する。
【0067】この発振器71は、タイマー回路73によ
る所定時間だけ、交流電圧を振動用電極63と共通電極
65との間に供給して、該振動用電極63と共通電極6
5との間の上層圧電素子61および下層圧電素子62を
振動し、その振動が前記保護フィルム1の操作部2また
はキートップ42を押圧操作している指先に伝わる。
【0068】これと同時に、前記フリップフロップ70
からの出力信号は増幅器74を介して負荷75に送ら
れ、負荷75が電源78からの電力で動作する。
【0069】この実施例では1つのスイッチ機構の部分
60を押して負荷75を動作状態とした後、該部分60
を再び押すことにより負荷75の動作を停止する回路構
成にしてあるが、前記部分60を別にもう1つ設け、こ
の別に設けたスイッチ機構の部分を前記部分60と同様
にタイマー回路73と検出回路66とに接続すれば、前
記部分60を押して負荷75を動作状態とした後、別に
設けたスイッチ機構の部分を押すことにより負荷75の
動作を停止するように、二つのスイッチ機構の一方を負
荷75のオン動作スイッチとして使用し、他方のスイッ
チ機構を負荷75のオフ動作スイッチとして使い分ける
ことも可能である。
【0070】
【発明の効果】以上、本発明によれば次に述べる効果を
奏せられる。
【0071】請求項1によれば、バイモルフ構造の圧電
素子の圧電効果と逆圧電効果とで振動を発生するように
したから、スイッチケース、可動片、圧電素子などの構
成要素の厚さを薄くして、装置の薄形化が図れると共
に、振動で明確な操作感を与えることができる。
【0072】請求項2によれば、圧電素子を高分子化合
物フィルムで形成したから、圧電素子を2次元のみなら
ず、3次元的な形態にすることもできる。
【0073】請求項3によれば、振動片の押圧方向側面
を可動片の押圧方向側面より下位に設定したから、押圧
操作時に振動片を指先で直接触れることがなく、振動エ
ネルギの小さい圧電素子を使用することができる。
【0074】請求項4によれば、圧電素子の可動部が圧
電効果と逆圧電効果とを併有したから、スイッチ機構の
横幅を小さい寸法に形成して、スイッチ機構を高密度実
装することができる。
【0075】請求項5によれば、パルス電圧の検出手段
と、振動の発振手段とを有するから、スイッチ装置の薄
形化を図れると共に明確な操作感を与えつつ、検出手段
と発振手段との間に複数のスイッチ機構を接続して、ス
イッチ機構のオン動作用およびオフ動作用の使い分けが
できる。
【0076】請求項6によれば、所定時間だけ発生した
振動で明確な操作感を与えるから、品質感おび信頼性を
向上することができる。
【0077】請求項7によれば、振動を継続させたか
ら、可動片の押圧操作中、明確な操作感を適切に与え
て、品質感おび信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を分解して示す斜視図。
【図2】同実施形態1の圧電素子の分解斜視図。
【図3】同実施形態1の上カバーの一部を示す平面図。
【図4】同実施形態1を示す図3のA−A線断面図。
【図5】同実施形態1の押圧操作状態を示す断面図。
【図6】本発明の実施形態2を分解して示す斜視図。
【図7】同実施形態2の圧電素子の分解斜視図。
【図8】同実施形態2の上カバーの一部を示す平面図。
【図9】同実施形態2を示す図8のB−B線断面図。
【図10】同実施形態2の押圧操作状態を示す断面図。
【図11】本発明の実施形態3を示す回路図。
【図12】従来のラバーコンタクトを示す断面図。
【符号の説明】
3 上カバー(スイッチケース) 5 可動片 6 振動片 7 上層圧電素子(圧電素子) 10 振動部 11 振動用電極 15 下層圧電素子(圧電素子) 19 信号用電極 18 振動部 20 共通電極 45,46 可動部 63 振動用電極 64 信号用電極 65 共通電極 66 検出回路(検出手段) 70 フリップフロップ(記憶手段) 71 発振器(発振手段) 73 タイマー回路(タイマー手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチケースに一体に設けられ押圧操
    作により弾性変形する可動片と、この可動片に敷設され
    たバイモルフ構造の圧電素子と、この圧電素子に前記可
    動片の弾性変形に伴う弾性変形で発生する圧電効果によ
    るパルス電圧を取り出すための信号用電極および共通電
    極と、この取り出されたパルス電圧により圧電素子に交
    流電圧を供給して逆圧電効果による振動を発生させるた
    めの振動用電極および共通電極とを備えたことを特徴と
    するスイッチ装置。
  2. 【請求項2】 圧電素子を柔軟な圧電高分子化合物フィ
    ルムにより形成したことを特徴とする請求項1記載のス
    イッチ装置。
  3. 【請求項3】 スイッチケースに振動片を一体に設け、
    この振動片の押圧方向側面を可動片の押圧方向側面より
    下位に設定し、この振動片に振動用電極および共通電極
    の設けられた圧電素子の振動部を敷設したことを特徴と
    する請求項1,2記載のスイッチ装置。
  4. 【請求項4】 圧電素子に振動用電極、信号用電極およ
    び共通電極を敷設した可動部を設けたことを特徴とする
    請求項1,2記載のスイッチ装置。
  5. 【請求項5】 信号用電極および共通電極から取り出さ
    れるパルス電圧を検出する検出手段と、この検出手段か
    ら出力された検出信号により振動用電極および共通電極
    間に交流電圧を供給する発振手段とを備えたことを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載のスイッチ装置。
  6. 【請求項6】 発振手段から振動用電極および共通電極
    間に供給される交流電圧を所定時間に設定するタイマー
    手段を設けたことを特徴とする請求項5記載のスイッチ
    装置。
  7. 【請求項7】 検出手段からの検出信号を発振手段に出
    力すると共に自己保持する記憶手段を備えたことを特徴
    とする請求項5,6記載のスイッチ装置。
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