JPH0934043A - ハロゲン化銀乳剤の製造方法及び装置 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤の製造方法及び装置

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JPH0934043A
JPH0934043A JP20272495A JP20272495A JPH0934043A JP H0934043 A JPH0934043 A JP H0934043A JP 20272495 A JP20272495 A JP 20272495A JP 20272495 A JP20272495 A JP 20272495A JP H0934043 A JPH0934043 A JP H0934043A
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aqueous solution
mixing chamber
silver
reaction vessel
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JP20272495A
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Yasunori Ichikawa
靖典 市川
Akira Kato
加藤  明
Hiroshi Onishi
弘志 大西
Shigeji Urabe
茂治 占部
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液のコロイド水溶
液による希釈を充分に行って、仕込み効率を下げること
なく、微粒子を可能な限り細くし、pAgコントロール
性が良いハロゲン化銀乳剤の製造方法及び装置を提供す
る。 【解決手段】 従来は反応容器外の混合室に銀塩水溶液
とハロゲン塩水溶液を添加する場合、同モルを一度に添
加していたが、本発明の場合銀塩過剰にして先ず微細粒
子を形成させ、続いて形成されたハロゲン化銀粒子が前
記反応容器に添加されるまでの間に所定の電位になるよ
うに不足のハロゲン塩水溶液を前記混合室で出来た微粒
子溶液に添加することによって、従来より微細粒子とし
て結晶生成が出来るため、粒子成長も早く、かつサイズ
分布の少い結晶を成長させることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】は写真用ハロゲン化銀乳剤の
製造方法及び装置に関する、特に各々のハロゲン化銀結
晶内のハライド組成が完全に均一で、かつ粒子間のハラ
イド分布がない粒子成長を行わせるハロゲン化銀乳剤の
製造方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関係する特許としては、下記の
二つの傾向のものが有り、本発明はこの両者の折衷型の
為、参考までに両者の特許を紹介する。 (a) 混合室を反応容器外に出し、粒子形成する方
法、及び装置。 (b) 反応容器内に混合室を有する方法及び装置であ
る。
【0003】(a) 混合室を反応容器外に出し、粒子
形成する方法及び装置としては、 動力駆動ポンプあるいはポンプ群により循環される
循環コロイド溶液の別々の流れが別々の混合域中に通過
せしめられ、これらの区域中で一方は銀塩溶液とまた他
方はハライド塩溶液と混合され、これらの流れは次いで
銀塩とハライド塩の反応でハロゲン化銀結晶が作られる
よう一つの反応域中で一諸に混合され、循環コロイド溶
液は時間と共にハロゲン化銀結晶の含有量が増大し、該
循環は予定された濃度のハロゲン化銀乳剤が得られるま
で続行せられる方法であって、前記コロイド溶液のそれ
ぞれの流れにベンチュリー型ポンプのノズルから前記混
合液のそれぞれ一方を通じ、さらに反応域中へと強制送
りされ、銀塩溶液および/またはハライド塩溶液の流れ
は状況に応じて各ベンチュリー型ポンプのベンチュリー
吸引効果の影響下または実質的効果にある混合液中へと
供給せしめられ前記ベンチュリーポンプ群は乳剤の循環
に用いられるポンプあるいはポンプ群の固有特性に起因
する高周波(1Hz以上)pAg振動を制御するような
条件下に操作されることを特徴とする感光性ハロゲン化
銀乳剤の製造方法および装置(特開昭53−37414
号公報参照)。
【0004】 ゼラチン溶液を熟成タンクよりポンプ
によって循環する系の途中に、硝酸銀溶液及びハロゲン
塩溶液を注入ポンプにより注入し、混合し反応させる。
また熟成タンク内のpAgを測定しpAgが一定になる
ように前記注入ポンプを制御することを特徴とする写真
乳剤の調製装置(米国特許第3,897,935号明細
書参照)。
【0005】 第1のハロゲン化銀粒子の沈澱は流れ
の中で行われ、そして第1のハロゲン化銀粒子の第2の
可溶性ハライドによる部分的置換がハライド変換によっ
て容器中で行われて混晶ハロゲン化銀が生成され、最初
に生成した混晶ハロゲン化銀粒子は前記流れ中に再循環
されてそこで第1のハロゲン化銀の追加の沈澱が混晶表
面上に起こってこれを成長させ、この成長された結晶は
再循環流れから容器中に供給されてここでハロゲン置換
による追加の置換が達成されることを特徴とする。制御
された粒子サイズ,構造及びサイズ分布を有する写真用
乳剤の製造方法(特開昭49−60526号公報参
照)。
【0006】 (イ) 水性ゼラチン溶液を含有する沈澱
容器から再循環された第1の流れに硝酸銀を加え、そし
て前記流れを前記容器に再び戻すこと、(ロ)前記沈澱
容器から再循環された第2の流れに単一アルカリ金属ハ
ライド又は混合ハライド溶液を加え、そして前記流れを
前記容器に戻すこと。(ハ)前記容器中で両方の再循環
流れを混合してハロゲン化銀粒子をその中で沈澱させる
こと。
【0007】そして(ニ)前記沈澱容器内容物を前記第
1および第2の流れ中に再循環させ、そしてそこから沈
澱容器に戻し、それによって追加のハロゲン化銀粒子を
最初に沈澱した粒子上に沈澱させて類似された構造、サ
イズおよびサイズ分布のハロゲン化銀粒子を生成させる
ことからなり、しかもそれらの再循環流れを相互に非常
に近接して位置され且つ容器の液体水面下で終っている
高速下方向ジエットの形で沈澱容器に導入し、それによ
って再循環流れを規制された部域内で均一に混合させ、
そしてハロゲン化銀粒子を均一なpAgで沈澱させるこ
とを特徴とする、制御されたハロゲン化銀粒子サイズ、
構造およびサイズ分布を有する写真乳剤を製造する方法
(特開昭54−158,220号公報参照)。等が開示
されている。
【0008】(b)反応容器内に混合室を有する方法及
び装置としては 銀塩水溶液とハロゲン化塩水溶液を解膠剤水溶液中
で反応させて均一ハロゲン化銀粒子を製造する方法にお
いて、(イ)ハロゲン化塩と銀塩とを別々に解膠剤水溶
液に混合して二種類の塩含有希釈溶液をつくり、(ロ)
ついで、前記の2種類の塩含有希釈溶液を、攪拌された
残りの解膠剤水溶液に別々に導入することを特徴とする
均一ハロゲン化銀粒子の製造方法。
【0009】’枠体、混合ヘッドおよび混合羽根から
成り、枠体の長軸に平行な第1および第2の流体入口を
有し、混合ヘッドは枠体内にあって枠体の長軸周辺を回
転し、かつ第2の流体入口を通して枠体に連結して回転
を与えるシャットを有し、混合羽根は、混合室内の上記
シャフト上にあって放射状に配備されており、そのシャ
フトの回転により、流体を上記第1および第2の入口を
通して混合室内に導入し、混合流体を流体出口から放射
状に排出する働きをしていることを特徴とする、ハロゲ
ン化銀粒子の均一製造装置(特公昭49−48964号
公報参照)。
【0010】 調製釜の中に存在する主成分たとえば
ゼラチン塩溶液に供給ポンプ等によって添加成分たとえ
ば硝酸銀溶液を添加し、そしてこれを主成分内に分配さ
せる方式の懸濁物等特にハロゲン化銀含有懸濁物の製造
方法において、調製釜の中に存在する主成分を実質的に
外側環状帯域においては下降し、そして該帯域から分離
された中心部に位置する内側帯域においては高速で上昇
する回転対称形をなして回動する液流となし、そしてす
でに上昇している液流領域内の主成分に第1の添加成分
を、そしてさらに上昇した液流領域内に第2の添加成分
を横断流の形態で添加することを特徴とする懸濁物特に
ハロゲン化銀含有懸濁物の製造方法。
【0011】’ 回転対称体形状の調製釜7の中にこ
れと同軸的に配置された外側環状帯域aを中心部に位置
する内側帶域bから仕切るすなわち下降流を上昇流から
区分する仕切管10と、該仕切管の上部セグメント12
に接してまたはその中に配置された回転対称形の回動流
を生起せしめるための、駆動モータと連結された羽根車
15、プロペラ等の間断なく液を送り出す送り出し手段
を有する給送装置14とが配置されており、且つ上記仕
切管10の下部セグメント11の領域内とその上に位置
する領域内とに上記調製釜7および該仕切管10と同軸
的にそれぞれ1個の混合ノズル弁16,17が配置され
ており、該混合ノズル弁は装置の垂直軸に対して直角な
平面内に位置し、ほぼ半径方向に向いたリングスリット
18,19を有し、該リングスリットは供給ポンプ3,
4等によって添加成分に付与された圧力によって弾性応
力の圧力に抗してその回転対称形断面を可変的に開口さ
れるようになっていることを特徴とする前記特許請求の
範囲第1項の方法を実施するための装置(特公昭53−
41114号公報参照)。
【0012】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン化物
溶液とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中
にその内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けら
れた混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を
製造する方法において、多角筒のケーシングより成る該
混合室下端部より両反応液を別個に供給し、該混合室中
に満たされた該コロイド水溶液によりそれぞれ希釈し、
該混合室内に設けられた第1攪拌手段により両反応液を
急激に攪拌混合して反応せしめ、ハロゲン化銀粒子を生
成させ、ただちに第二攪拌手段により、該ハロゲン化銀
粒子を該混合室上方の前記反応容器中に排出せしめ、熟
成させることを特徴とするハロゲン化銀粒子製造方法及
び装置(特公昭55−10545号公報参照) コロイド水溶液が満たされている反応容器中にその
内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混
合器に、その下端部からハロゲン塩水溶液と銀塩水溶液
とを別々に供給し、該両反応液を前記コロイド水溶液に
より各々希釈し、前記混合器に設けられた攪拌翼により
両反応液を急激に攪拌混合して反応せしめ、ハロゲン化
銀粒子を生成させ、ただちに該ハロゲン化銀粒子を該混
合器外上方の前記反応容器中に排出せしめ成長させるハ
ロゲン化銀粒子の製造方法において、前記コロイド水溶
液で希釈された両反応液を、前記攪拌翼の各翼片間の間
隙を通すことなく、前記混合器の内周壁の内方であって
前記攪拌翼の翼片先端側外方に形成された間隙部に通
し、該間隙部において該両反応液を急激に剪断混合して
反応せしめ、ハロゲン化銀粒子を生成させることを特徴
とするハロゲン化銀粒子の製造方法及び装置(特公昭5
8−58288号公報参照)。
【0013】 反応容器中に攪拌翼とその周囲に固定
されたケーシングからなる混合器を有し、該ケーシング
は下端部にハロゲン塩水溶液、銀塩水溶液及び保護コロ
イド水溶液を該混合器に導入する開口部を有し、該上端
部開口部は排出される液流が攪拌翼回転軸方向の鉛直流
となる充分な攪拌翼回転軸方向高さをもち、回転軸方向
に開口する複数の導通路よりなるハロゲン化銀写真乳剤
の製造装置において、該下端部開口部を2個以上有し、
ハロゲン塩水溶液と銀塩水溶液を別々の該開口部から導
入するようにしたことを特徴とするハロゲン化銀写真乳
剤の製造装置(特開昭63−89837号公報参照)等
が開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、,
,,等に示す(a)の方法及び装置は、何れも反
応前の塩溶液の希釈をパイプライン中で行い、又熟成容
器内に普通の攪拌装置を用いる方法であり、その欠点と
しては、 1)銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液の反応に置いては、
反応する前に液を如何に希釈するかが粒子形成のポイン
トである。しかし、これらの方法では、 イ)均一な結晶を得ようとすると塩類水溶液の添加が少
なくなり、仕込みの効率が悪化し、一バッチで得られる
ハロゲン化銀の量が少なくなり、 ロ)亦、仕込効率を上げようとして塩類水溶液の添加を
多くするとサイズ分布が不均一になり易い。
【0015】2)タンク内の攪拌機に比較し、この様な
方式で循環ポンプを用いて希釈を行おうとしても、攪拌
機程吐出流量を上げることが出来ず、仕込みスケールを
下げる等の対策を行わないと、添加した銀塩水溶液とハ
ロゲン塩水溶液の濃度が濃いまま反応し、サイズ分布の
不均一を発生してしまう。 3)銀塩水溶液、ハロゲン塩水溶液の添加時にpAgコ
ントロールしようとしてもコントロール特性が悪い。
【0016】等であった。又、b)反応容器内に混合室
を有する,’,,’,,,の方法及び装
置は、前記種々の特許において共通する欠点を以下に述
べると、 1)銀塩水溶液,及びハロゲン塩水溶液の添加口から攪
拌羽根までの僅かな隙間で、反応容器に入るコロイド溶
液と添加した銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液の混合,希
釈を行った後、両液を反応させている。しかし、実際に
はこの距離が比較的短い為、充分に希釈されないうちに
お互いが反応してしまう。
【0017】2)この希釈度をコントロールしようとし
ても、その手段としては(a)の添加する銀塩水溶液,
ハロゲン塩水溶液を少なくするか、(b)攪拌機の回転
数を変更するしか方法がない。ここで、(a)の場合、
製造スケールでのスケールダウンが必要であり、余り効
率的ではない。また、(b)の場合、回転数を変更する
ことがイコール羽根の吐出量を変化させてしまい、充分
コロイド水溶液で希釈されない内に混合室に導入され反
応してしまう。
【0018】3)十分希釈されないで反応させる為、反
応が不充分であり、銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の未
反応液が反応容器内を流れ、pAgコントロールによる
仕込を行なおうとしてもコントロールが旨く出来ない、
等の問題点があった。更に(b)法の問題点としては、
銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液の添加口それぞれが一本
の管によって行なわれ、添加口の流れが比較的速く、コ
ロイド溶液での希釈が充分行なわれない問題点があっ
た。
【0019】本発明の目的は,前記問題点を解消し、銀
塩水溶液,ハロゲン塩水溶液のコロイド水溶液による希
釈を充分に行って、仕込み効率を下げることなく、微粒
子を可能な限り細かくしpAgコントロール性が良いハ
ロゲン化銀粒子の形成方法及び装置を提供する。
【0020】本発明の上記目的は 粒子成長を行なう反応容器外に設けた混合室で微粒
子のハロゲン化銀粒子を形成し、これを反応容器に添加
し粒子成長を行うハロゲン化銀乳剤の製造方法におい
て、前記反応容器外に設けた混合室で銀塩過剰で反応さ
せ形成されたハロゲン化銀粒子が前記反応容器に添加さ
れるまでの間に所定の電位になる様にハロゲン塩水溶液
を前記混合室で出来た微粒子溶液に更に加えて反応さ
せ、電位コントロールを行うことを特徴とするハロゲン
化銀乳剤の製造方法。
【0021】 粒子成長を行う反応容器外に設けた混
合室に銀塩水溶液添加系と、ハロゲン塩水溶液添加系及
びコロイド水溶液添加系を設け、前記3液の混合によっ
て混合室で形成されたハロゲン化銀粒子を、ハロゲン化
銀を含むコロイド水溶液を容れた反応容器内に添加して
粒子成長を行うハロゲン化銀乳剤の製造装置において、
前記混合室内部、又は前記混合室以降の配管中に電位を
検出する電極を設け、この電極信号によって反応容器に
添加する液の電位を、前記別途ハロゲン塩水溶液添加系
を加減してコントロールする系を有することを特徴とす
るハロゲン化銀乳剤の製造装置。
【0022】 前記別途ハロゲン塩水溶液添加系が、
前記混合室内で形成されたハロゲン化銀溶液に速やかに
反応させる為、又は速やかに均一化する為、静的混合器
又は攪拌羽根を有する混合装置を有することを特徴とす
る請求項2記載のハロゲン化銀乳剤の製造装置。によっ
て達成される。
【0023】
【発明の実施の態様】本発明において、粒子成長を行な
う反応容器外に設けた混合室で微粒子のハロゲン化銀粒
子を形成し、これを反応容器に添加し粒子成長を行うハ
ロゲン化銀乳剤を形成する方法とは、前記従来の技術に
おける(a)型の製造装置をいう。前記反応容器外に設
けた混合室で銀塩過剰で反応させ、形成されたハロゲン
化銀粒子が前記反応容器に添加されるまでの間に所定の
電位になる様にハロゲン塩水溶液を前記混合室で出来た
微粒子溶液に更に加えて反応させ、電位コントロールを
行うこととは、従来は反応容器外の混合室で銀塩水溶液
とハロゲン塩水溶液を添加する場合、同モルを一度に添
加していたが、本発明の場合銀塩過剰にして先ず微細粒
子を形成させ、続いて形成されたハロゲン化銀粒子が前
記反応容器に添加されるまでの間に所定の電位になるよ
うに不足のハロゲン塩水溶液を別途ハロゲン水溶液添加
系より前記混合室で出来た微粒子溶液に添加することに
よって、従来より微細粒子として結晶生成が出来るため
に、微細粒子なるが故に粒子成長も速く、かつサイズ分
布の少ない結晶を製造させることが出来る。又電位コン
トロールも安定して行うことが出来た。
【0024】尚混合室は所謂前記従来技術における
(b)型の製造装置、特公昭49−48964号,特公
昭53−41114号,特公昭55−10545号,特
公昭58−58288号,特開昭63−89837号公
報に示された反応容器内に混合室を有するものの混合室
に近いものであり、混合室の両側より銀塩及びハロゲン
塩水溶液が中心より入る保護コロイド液によってそれぞ
れ希釈され、それが急速攪拌機によって混合され反応す
る形式なのである。
【0025】又、当初出来たハロゲン化銀粒子溶液に添
加するその次の別途ハロゲン塩水溶液の添加系も攪拌混
合を良くするために、静的又は動的混合装置を用いたも
のが望ましい。かくして生成された微粒子のハロゲン化
銀が反応容器に加えられ、粒子成長が行なわれることに
なる。
【0026】本発明の実施態様を図によって説明する。
図1は本発明のフローシートの1実施例であり、ハロゲ
ン化銀粒子の成長を行う反応容器1の外に混合室2を設
け、こゝに予め調整しておいた硝酸銀水溶液添加系3,
ハロゲン塩水溶液添加系4および保護コロイド水溶液添
加系5を設け、前記3液の混合によって混合室2で形成
されたハロゲン化銀粒子を、ハロゲン化銀乳剤を含むコ
ロイド水溶液を容れた反応容器1内に添加して粒子成長
を行うハロゲン化銀乳剤の製造装置において、前記混合
室2の内部又は前記混合室2以降の配管中に電位を検出
する電極6を設け、この電極よりの信号によって反応容
器1に添加する液の電位を前記別途ハロゲン塩水溶液添
加系7を加減してコントロールする系を有することを特
徴とするハロゲン化銀乳剤の製造装置である。
【0027】その場合、前記別途ハロゲン塩水溶液添加
系7のハロゲン塩水溶液が前記混合室2内で形成された
ハロゲン化銀溶液に速やかに反応させるため、又は速や
かに均一化するために、静的混合器具体的にはスタティ
ックミキサー又は攪拌羽根を有する混合装置8を有す
る。本発明における例えば銀塩水溶液添加系とは、銀塩
水溶液タンク,添加配管,定量ポンプ,流量制御器を含
めたものを言う。ハロゲン塩水溶液添加系,保護コロイ
ド水溶液添加系も同様である。本発明における別途ハロ
ゲン塩添加系も同様である。
【0028】上記のようにして出来るハロゲン化銀乳剤
は硝酸銀水溶液及びハロゲン塩水溶液は先ずコロイド水
溶液によって希釈され、混合し反応し、その際混合室内
の混合溶液としては銀塩過剰なため反応して出来るハロ
ゲン化銀粒子は微粒子となり、更に反応すべき銀塩を有
し、次に加えられる別途のハロゲン塩水溶液と更に反応
し、ハロゲン化銀微粒子が生成されるが、その場合のサ
イズ分布も又小さい。
【0029】
【実施例】本発明の1実施例について説明する。図1に
おいて、反応容器1の外に設けた混合室2に1%のゼラ
チン水溶液を100cc/min,を保護コロイド水溶
液添加系5より、1モルの硝酸銀水溶液を40cc/m
in,硝酸銀水溶液添加系3より、及び1モルの臭化カ
リウム水溶液をハロゲン塩水溶液添加系4より添加し、
微粒子を形成する場合、混合室2の後に反応後の液の電
位を測定する電極6を設け、この信号に従い前記の臭化
カリウム水溶液の別途ハロゲン塩水溶液添加系7よりの
添加流量コントロールを行なった。このコントロール電
位を次の三点で行い、その時の微粒子のサイズ比較を行
なった。評価方法としてはサンプルを液体窒素で冷却
し、直接法透過型電子顕微鏡で観察した。結果を表1に
示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果より、電極6で検出したコント
ロール電位が高い程微粒子サイズが小さくなった。ま
た、この様にして出来た粒子を反応容器1に添加した。
この場合、反応容器1にはヨウ臭化銀の種粒子(平均サ
イズ;0.65μ、サイズ分布;±0.06μ)を含む
ゼラチン水溶液中に30分間添加し粒子成長を行なっ
た。添加終了後、5分間の熟成を行った後にサンプリン
グし粒子サイズ評価を行なった。この時、上記3水準に
於いて、反応容器1に添加する液の電位を一定値にコン
トロールしたものとしないものについても比較を行なっ
た。コントロールする場合は何れも反応容器に入る液の
電位が50mVになる様に別途添加する臭化カリウムの
液を添加し、素早く混合装置8で混合して反応容器1に
添加した。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
a)混合室で形成する微粒子のサイズは、反応時のコン
トロール電位が高電位(例えば300mV)の場合に細
かくする事が可能。 b)この粒子を反応容器に添加するまでの間にある電位
(50mV)に下げる事で反応容器で成長させた平均粒
子サイズは大きくなり、サイズ分布を狭く出来る。
【0034】c)混合室で微粒子を形成する事で粒子成
長がしやすくなり、反応容器での粒子成長時間を短縮す
ることが可能。 d)混合室で微粒子を形成後、反応容器に添加するまで
の間に反応容器での成長条件に近い電位(50mV)に
する事で、成長後の粒子サイズの均一なものを得ること
が可能。
【0035】又本発明の電位コントロールの方法によ
り、反応容器に添加する以前で液の電位をコントロール
する事で、反応容器内での電位コントロールが不要にな
った。また、反応容器内で電位コントロールを行なった
場合、コントロール用に添加する、ハロゲン塩水溶液の
濃度分布が局所的に発生し、サイズ分布を広くしていた
が、本発明の方法によりその心配がなくなり、改善出来
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方法のフロー
シート図
【符号の説明】
1 反応容器 2 混合室 3 硝酸銀水溶液添加系 4 ハロゲン塩水溶液添加系 5 保護コロイド水溶液添加系 6 電極 7 別途ハロゲン塩水溶液添加系 8 混合装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 占部 茂治 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子成長を行なう反応容器外に設けた混
    合室で微粒子のハロゲン化銀粒子を形成し、これを反応
    容器に添加し粒子成長を行うハロゲン化銀乳剤の製造方
    法において、前記反応容器外に設けた混合室で銀塩過剰
    で反応させ形成されたハロゲン化銀粒子が前記反応容器
    に添加されるまでの間に所定の電位になる様にハロゲン
    塩水溶液を前記混合室で出来た微粒子溶液に更に加えて
    反応させ、電位コントロールを行うことを特徴とするハ
    ロゲン化銀乳剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 粒子成長を行う反応容器外に設けた混合
    室に銀塩水溶液添加系と、ハロゲン塩水溶液添加系及び
    コロイド水溶液添加系を設け、前記3液の混合によって
    混合室で形成されたハロゲン化銀粒子を、ハロゲン化銀
    を含むコロイド水溶液を容れた反応容器内に添加して粒
    子成長を行うハロゲン化銀乳剤の製造装置において、前
    記混合室内部、又は前記混合室以降の配管中に電位を検
    出する電極を設け、この電極信号によって反応容器に添
    加する液の電位を、前記別途ハロゲン塩水溶液添加系を
    加減してコントロールする系を有することを特徴とする
    ハロゲン化銀乳剤の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記別途ハロゲン塩水溶液添加系が、前
    記混合室内で形成されたハロゲン化銀溶液に速やかに反
    応させる為、又は速やかに均一化する為、静的混合器又
    は攪拌羽根を有する混合装置を有することを特徴とする
    請求項2記載のハロゲン化銀乳剤の製造装置。
JP20272495A 1995-07-18 1995-07-18 ハロゲン化銀乳剤の製造方法及び装置 Pending JPH0934043A (ja)

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