JPH09146197A - 写真乳剤の製造方法及び装置 - Google Patents

写真乳剤の製造方法及び装置

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JPH09146197A
JPH09146197A JP12028996A JP12028996A JPH09146197A JP H09146197 A JPH09146197 A JP H09146197A JP 12028996 A JP12028996 A JP 12028996A JP 12028996 A JP12028996 A JP 12028996A JP H09146197 A JPH09146197 A JP H09146197A
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water
salt solution
soluble
aqueous solution
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JP12028996A
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English (en)
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Yasunori Ichikawa
靖典 市川
Hiroshi Onishi
弘志 大西
Shigeru Yamaguchi
滋 山口
Akira Kojima
明 小島
Akira Kato
加藤  明
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液のコロイド水
溶液による希釈を十分に行っても仕込み効率を下げるこ
となく、pAgコントロール性のよい乳剤の無駄の少な
い写真乳剤の製造方法及び装置を提供する。 【解決手段】 本発明は特公昭55−105454号公
報記載の発明の改良であり、前記銀塩水溶液とハロゲン
塩水溶液とを混合室2内に供給する前に、それぞれの添
加配管系9a,9b系の中途と前記反応容器1の底部1
0とを結ぶコロイド水溶液の一部を循環系11a,11
bを設けて、両循環系にそれぞれの流量計6a,6bを
取付け流量制御可能な循環ポンプ8a,8bと、前記添
加配管系9a,9bの中途の循環系との連結部に各塩溶
液とコロイド水溶液との混合機器7a,7bを設置し
た。又、反応二液をガス圧によって送り、又添加開口の
面積を拡げ、更に又pAgコントロール用電極の位置等
に改良を加え、また液切れセンサーを添加口近くの配管
に設け、制御弁の閉鎖に用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真用ハロゲン化銀
乳剤粒子を形成する方法に関する、特に硝酸銀溶液とハ
ロゲン塩水溶液のコロイド水溶液による希釈、及び希釈
した両液の混合反応及び熟成の改善に関する方法と装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関係する特許としては、下記の
二つの傾向のものが有り、本発明はこの両者の折衷型の
為、参考までに両者の特許を紹介する。 (a) 混合室を反応容器外に出し、粒子形成する方法、
及び装置。 (b) 反応容器内に混合室を有する方法及び装置であ
る。
【0003】(a) 混合室を反応容器外に出し、粒子形
成する方法及び装置としては、 動力駆動ポンプあるいはポンプ群により循環される
循環コロイド溶液の別々の流れが別々の混合域中に通過
せしめられ、これらの区域中で一方は銀塩溶液とまた他
方はハライド塩溶液と混合され、これらの流れは次いで
銀塩とハライド塩の反応でハロゲン化銀結晶が作られる
よう一つの反応域中で一諸に混合され、循環コロイド溶
液は時間と共にハロゲン化銀結晶の含有量が増大し、該
循環は予定された濃度のハロゲン化銀乳剤が得られるま
で続行せられる方法であって、前記コロイド溶液のそれ
ぞれの流れにベンチュリー型ポンプのノズルから前記混
合液のそれぞれ一方を通じ、さらに反応域中へと強制送
りされ、銀塩溶液および/またはハライド塩溶液の流れ
は状況に応じて各ベンチュリー型ポンプのベンチュリー
吸引効果の影響下または実質的効果にある混合液中へと
供給せしめられ前記ベンチュリーポンプ群は乳剤の循環
に用いられるポンプあるいはポンプ群の固有特性に起因
する高周波(1Hz以上)pAg振動を制動するような
条件下に操作されることを特徴とする感光性ハロゲン化
銀乳剤の製造方法および装置(特開昭53−37414
号公報参照)。
【0004】 ゼラチン溶液を熟成タンクよりポンプ
によって循環する系の途中に、硝酸銀溶液及びハロゲン
塩溶液を注入ポンプにより注入し、混合し反応させる。
また熟成タンク内のpAgを測定しpAgが一定になる
ように前記注入ポンプを制御することを特徴とする写真
乳剤の調製装置(米国特許第3,897,935号明細
書参照)。
【0005】 第1のハロゲン化銀粒子の沈澱は流れ
の中で行われ、そして第1のハロゲン化銀粒子の第2の
可溶性ハライドによる部分的置換がハライド変換によっ
て容器中で行われて混晶ハロゲン化銀が生成され、最初
に生成した混晶ハロゲン化銀粒子は前記流れ中に再循環
されてそこで第1のハロゲン化銀の追加の沈澱が混晶表
面上に起こってこれを成長させ、この成長された結晶は
再循環流れから容器中に供給されてここでハロゲン置換
による追加の置換が達成されることを特徴とする。制御
された粒子サイズ,構造及びサイズ分布を有する写真用
乳剤の製造方法(特開昭49−60526号公報参
照)。
【0006】 (イ) 水性ゼラチン溶液を含有する沈澱
容器から再循環された第1の流れに硝酸銀を加え、そし
て前記流れを前記容器に再び戻すこと、 (ロ)前記沈澱容器から再循環された第2の流れに単一
アルカリ金属ハライド又は混合ハライド溶液を加え、そ
して前記流れを前記容器に戻すこと。 (ハ)前記容器中で両方の再循環流れを混合してハロゲ
ン化銀粒子をその中で沈澱させること。 (ニ)前記沈澱容器内容物を前記第1および第2の流れ
中に再循環させ、そしてそこから沈澱容器に戻し、それ
によって追加のハロゲン化銀粒子を最初に沈澱した粒子
上に沈澱させて類似された構造、サイズおよびサイズ分
布のハロゲン化銀粒子を生成させることからなり、しか
もそれらの再循環流れを相互に非常に近接して位置され
且つ容器の液体水面下で終っている高速下方向ジエット
の形で沈澱容器に導入し、それによって再循環流れを規
制された部域内で均一に混合させ、そしてハロゲン化銀
粒子を均一なpAgで沈澱させることを特徴とする、制
御されたハロゲン化銀粒子サイズ、構造およびサイズ分
布を有する写真乳剤を製造する方法(特開昭54−15
8,220号公報参照)。等が開示されている。
【0007】(b) 反応容器内に混合室を有する方法及
び装置としては、 銀塩水溶液とハロゲン化塩水溶液を解膠剤水溶液中
で反応させて均一ハロゲン化銀粒子を製造する方法にお
いて、(イ)ハロゲン化塩と銀塩とを別々に解膠剤水溶
液に混合して二種類の塩含有希釈溶液をつくり、(ロ)
ついで、前記の2種類の塩含有希釈溶液を、攪拌された
残りの解膠剤水溶液に別々に導入することを特徴とする
均一ハロゲン化銀粒子の製造方法。 ’枠体、混合ヘッドおよび混合羽根から成り、枠体の
長軸に平行な第1および第2の流体入口を有し、混合ヘ
ッドは枠体内にあって枠体の長軸周辺を回転し、かつ第
2の流体入口を通して枠体に連結して回転を与えるシャ
ットを有し、混合羽根は、混合室内の上記シャフト上に
あって放射状に配備されており、そのシャフトの回転に
より、流体を上記第1および第2の入口を通して混合室
内に導入し、混合流体を流体出口から放射状に排出する
働きをしていることを特徴とする、ハロゲン化銀粒子の
均一製造装置(特公昭49−48964号公報参照)。
【0008】 調製釜の中に存在する主成分たとえば
ゼラチン塩溶液に供給ポンプ等によって添加成分たとえ
ば硝酸銀溶液を添加し、そしてこれを主成分内に分配さ
せる方式の懸濁物等特にハロゲン化銀含有懸濁物の製造
方法において、調製釜の中に存在する主成分を実質的に
外側環状帯域においては下降し、そして該帯域から分離
された中心部に位置する内側帯域においては高速で上昇
する回転対称形をなして回動する液流となし、そしてす
でに上昇している液流領域内の主成分に第1の添加成分
を、そしてさらに上昇した液流領域内に第2の添加成分
を横断流の形態で添加することを特徴とする懸濁物特に
ハロゲン化銀含有懸濁物の製造方法。 ’回転対称体形状の調製釜7の中にこれと同軸的に配
置された外側環状帯域aを中心部に位置する内側帶域b
から仕切るすなわち下降流を上昇流から区分する仕切管
10と、該仕切管の上部セグメント12に接してまたは
その中に配置された回転対称形の回動流を生起せしめる
ための、駆動モータと連結された羽根車15、プロペラ
等の間断なく液を送り出す送り出し手段を有する給送装
置14とが配置されており、且つ上記仕切管10の下部
セグメント11の領域内とその上に位置する領域内とに
上記調製釜7および該仕切管10と同軸的にそれぞれ1
個の混合ノズル弁16,17が配置されており、該混合
ノズル弁は装置の垂直軸に対して直角な平面内に位置
し、ほぼ半径方向に向いたリングスリット18,19を
有し、該リングスリットは供給ポンプ3,4等によって
添加成分に付与された圧力によって弾性応力の圧力に抗
してその回転対称形断面を可変的に開口されるようにな
っていることを特徴とする前記特許請求の範囲第1項の
方法を実施するための装置(特公昭53−41114号
公報参照)。
【0009】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン化物
溶液とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中
にその内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けら
れた混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を
製造する方法において、多角筒のケーシングより成る該
混合室下端部より両反応液を別個に供給し、該混合室中
に満たされた該コロイド水溶液によりそれぞれ希釈し、
該混合室内に設けられた第1攪拌手段により両反応液を
急激に攪拌混合して反応せしめ、ハロゲン化銀粒子を生
成させ、ただちに第二攪拌手段により、該ハロゲン化銀
粒子を該混合室上方の前記反応容器中に排出せしめ、熟
成させることを特徴とするハロゲン化銀粒子製造方法及
び装置(特公昭55−105454号公報参照)
【0010】 コロイド水溶液が満たされている反応
容器中にその内部に該コロイド水溶液が満たされる如く
設けられた混合器に、その下端部からハロゲン塩水溶液
と銀塩水溶液とを別々に供給し、該両反応液を前記コロ
イド水溶液により各々希釈し、前記混合器に設けられた
攪拌翼により両方応液を急激に攪拌混合して反応せし
め、ハロゲン化銀粒子を生成させ、ただちに該ハロゲン
化銀粒子を該混合器外上方の前記反応容器中に排出せし
め成長させるハロゲン化銀粒子の製造方法において、前
記コロイド水溶液で希釈された両反応液を、前記攪拌翼
の各翼片間の間隙を通すことなく、前記混合器の内周壁
の内方であって前記攪拌翼の翼片先端側外方に形成され
た間隙部に通し、該間隙部において該両反応液を急激に
剪断混合して反応せしめ、ハロゲン化銀粒子を生成させ
ることを特徴とするハロゲン化銀粒子の製造方法及び装
置(特公昭58−58288号公報参照)。
【0011】 反応容器中に攪拌翼とその周囲に固定
されたケーシングからなる混合器を有し、該ケーシング
は下端部にハロゲン塩水溶液、銀塩水溶液及び保護コロ
イド水溶液を該混合器に導入する開口部を有し、該上端
部開口部は排出される液流が攪拌翼回転軸方向の鉛直流
となる充分な攪拌翼回転軸方向高さをもち、回転軸方向
に開口する複数の導通路よりなるハロゲン化銀写真乳剤
の製造装置において、該下端部開口部を2個以上有し、
ハロゲン塩水溶液と銀塩水溶液を別々の該開口部から導
入するようにしたことを特徴とするハロゲン化銀写真乳
剤の製造装置(特開昭63−89837号公報参照)等
が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、,
,,等に示す(a)の方法及び装置は、何れも反
応前の塩溶液の希釈をパイプライン中で行い、又熟成容
器内に普通の攪拌装置を用いる方法であり、その欠点と
しては、 1)銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液の反応に置いては、
反応する前に液を如何に希釈するかが粒子形成のポイン
トである。しかし、これらの方法では、 イ)均一なものを得ようとすると塩類水溶液の添加が少
なくなり、仕込みの効率が悪化し、一バッチで得られる
ハロゲン化銀の量が少なくなり、 ロ)亦、仕込効率を上げようとして溶液の添加を多くす
るとサイズ分布が不均一になり易い。 2)この様な方式で循環ポンプを用いてパイプライン中
で希釈を行おうとしても、タンク内の攪拌機に比較し、
吐出流量を上げることが出来ず、仕込みスケールを下げ
る等の対策を行わないと、添加した銀塩水溶液とハロゲ
ン塩水溶液の濃度が濃いまま反応し、サイズ分布の不均
一を発生してしまう。 3)銀塩水溶液、ハロゲン塩水溶液の添加時にpAgコ
ントロールしようとしてもコントロール特性が悪い。等
の問題点があった。
【0013】又、b)反応容器内に混合室を有する,
’,,’,,,の方法及び装置の共通する
欠点を以下に述べると、 1)銀塩水溶液,及びハロゲン塩水溶液の添加口から攪
拌羽根までの僅かな隙間で、反応容器に入るコロイド溶
液と添加した銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶液の混合,希
釈を行った後、両液を反応させている。しかし、実際に
はこの距離が比較的短い為、充分に希釈されないうちに
お互いが反応してしまう。 2)この希釈度をコントロールしようとしても、その手
段としては(a)の添加する銀塩水溶液,ハロゲン塩水
溶液を少なくするか、(b)攪拌機の回転数を変更する
しか方法がない。ここで、(a)の場合、製造スケール
でのスケールダウンが必要であり、あまり効率的ではな
い。また、(b)の場合、回転数を変更することが、即
ち羽根の吐出量を変化させてしまい、充分コロイド水溶
液で希釈しない内に混合室に導入され、反応してしま
う。 3)十分希釈されないで反応させる為、反応が不充分で
あり、銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の未反応液が反応
容器内を流れ、pAgコントロールによる仕込を行なお
うとしてもコントロールが旨く出来ない等の問題点があ
った。
【0014】4)更に(a),(b)両方法の共通の問
題点としては、銀塩水溶液、ハロゲン塩水溶液の流量制
御が何れもポンプによって行なわれるため、特に添加開
始時及び終了時に多少の余分の液を残さなければなら
ず、その為反応二液の無駄な量が必要となり、残液のた
め切替洗浄時間も必要以上になるという問題点があっ
た。 5)更に(b)法の問題点としては、銀塩水溶液,ハロ
ゲン塩水溶液の添加口それぞれが一本の管によって行な
われ、添加口の流れが比較的速く、コロイド溶液での希
釈が充分行なわれない問題点があった。
【0015】本発明の目的は,前記問題点を解消し、銀
塩水溶液,ハロゲン塩水溶液のコロイド水溶液による希
釈を充分に行っても仕込み効率を下げることなく、pA
gコントロール性がよく、かつ反応二液の無駄な量を必
要としない、切替洗浄時間も必要最低ですむ写真乳剤の
製造方法および装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は (A) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とを、コ
ロイド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部
に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室
内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する方
法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶
液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記コロイド
水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀塩溶液と水
溶性ハロゲン塩溶液に添加し希釈することを特徴とする
写真乳剤の製造方法。 (B) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とを、コ
ロイド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部
に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室
内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する方
法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶
液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記コロイド
水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀塩溶液と水
溶性ハロゲン塩溶液に添加し希釈し、かつ前記反応二液
をガス圧によって圧送し流量制御弁によって制御するこ
とを特徴とする写真乳剤の製造方法。 (C) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とを、コ
ロイド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部
に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室
内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する方
法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶
液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記コロイド
水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀溶液と水溶
性ハロゲン塩溶液に添加し希釈し、かつ前記希釈した反
応二液が混合室下端のコロイド液吸引開口において、さ
らに均一に希釈されるように添加口の面積を吸引開口縁
部に分布させ増大させたことを特徴とする写真乳剤の製
造方法。 (D) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とを、コ
ロイド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部
に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室
内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する方
法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶
液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記コロイド
水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀塩溶液と水
溶性ハロゲン塩溶液に添加し希釈し、混合室内にpAg
コントロール用の電極を取付け、所定の条件になるよう
に銀塩及び/又はハロゲン塩の添加流量及び/又は希釈
液の流量をコントロールすることを特徴とする写真乳剤
の製造方法。 (E) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とを、コ
ロイド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部
に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室
内に供給する前に、それぞれ前記コロイド水溶液の一部
を循環系を設けて前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン
塩溶液に添加し希釈する写真乳剤の製造方法において、
前記二液をガス圧によって一定圧で圧送し、添加口に近
い添加管中の添加液の液切れによって精密流量制御弁を
閉鎖することを特徴とする写真乳剤の製造方法。
【0017】(F) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩
溶液とをコロイド水溶液が満たされている反応容器中
に、その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設け
られた混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子
を製造する装置において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性
ハロゲン塩溶液のそれぞれの添加配管系の中途と、前記
反応容器の底部とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設
け、両循環系にそれぞれの流量制御可能な循環ポンプ
と、前記添加配管系の中途の循環系との連結部に各塩水
溶液とコロイド水溶液との混合機器を設置したことを特
徴とする写真乳剤の製造装置。 (G) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とをコロ
イド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部に
該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室内
に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する装置
において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容器の底部
とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循環系にそ
れぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添加配管系
の中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコロイド水溶
液との混合機器を設置し、かつ反応二液調製タンクを密
閉したガス圧圧送方式を用い、該反応二液の添加口にそ
れぞれの流量制御用弁を設けたことを特徴とする写真乳
剤の製造装置。 (H) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とをコロ
イド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部に
該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室内
に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する装置
において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容器の底部
とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循環系にそ
れぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添加配管系
の中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコロイド水溶
液との混合機器を設置し、かつ希釈した反応二液の混合
室内への添加面積が広くなるように添加管に吸引開口に
沿って分布管及び吹出口を設けたものを混合室下端のコ
ロイド液吸引開口周辺に沿って設けたことを特徴とする
写真乳剤の製造装置。 (I) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とをコロ
イド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部に
該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室内
に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造する装置
において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容器の底部
とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循環系にそ
れぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添加配管系
のの中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコロイド水
溶液との混合機器を設置し、混合室出口側内壁にpAg
コントロール用の電極を取付け、銀塩及び/又はハロゲ
ン塩の添加流量、及び/又は希釈液の流量制御器を設置
したことを特徴とする写真乳剤の製造装置。 (J) 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とをコロ
イド水溶液が満たされている反応容器中に、その内部に
該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた混合室内
に供給して反応せしめる前に、前記水溶性銀塩溶液と水
溶性ハロゲン塩溶液のそれぞれの添加配管系の中途と、
前記反応容器の底部とを結ぶコロイド水溶液の循環系を
設け、両循環系にそれぞれの流量制御可能な循環ボンプ
と、前記添加配管系の中途の循環系との連結部に各塩水
溶液とコロイド水溶液との混合機器を設置する写真乳剤
の製造装置において、反応二液の調製タンクを密閉した
一定ガス圧圧送方式を用い、該反応二液の添加口に近い
添加管中に液切れセンサーを設け、各々の流量計と液切
れセンサーの信号によって作動するそれぞれの精密流量
制御弁を設けたことを特徴とする写真乳剤の製造装置。
によって達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明における、水溶性銀塩溶液
と水溶性ハロゲン塩溶液とを、コロイド水溶液が満たさ
れている反応容器1中に、その内部に該コロイド水溶液
が満たされる如く設けられた混合室2内に供給して反応
せしめハロゲン化銀粒子を製造する方法又は装置とは、
特に特公昭55−10545号公報,特公昭58−58
288号公報,及び特開昭63−89837号公報に示
すような方法及び装置を意味する。 即ち、例を特公昭
55−10545号公報にとれば、コロイド水溶液が満
たされている反応容器1中に、その内部に該コロイド水
溶液が満たされる如く多角筒のケーシングより成る混合
室2を設け、該混合室下端部より水溶性銀塩溶液及び水
溶性ハロゲン塩溶液とを別個に供給し、該混合室中に満
たされた該コロイド水溶液によりそれぞれ希釈し、該混
合室内に設けた第1攪拌手段21により両反応液を急激
に攪拌混合して反応せしめ、ハロゲン化銀粒子を生成さ
せ、ただちに第2攪拌手段22により該ハロゲン化銀粒
子を該混合室2外上方の前記反応容器1中に排出せし
め、熟成させるものである。
【0019】本発明は前記特公昭55−10545号,
特公昭58−58288号及び特開昭63−89837
号各公報に示す発明の改良発明であり、本発明の請求項
1〜6に示すものは図1に示すように前記水溶性銀塩溶
液と水溶性ハロゲン塩溶液とを混合室2内に供給する前
に、それぞれ前記コロイド水溶液14の一部を循環系1
1a,11bを設けて前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロ
ゲン塩溶液に添加し、希釈することが特徴であり、その
装置としては請求項6に記載のように前記水溶性銀塩溶
液と水溶性ハロゲン塩溶液の添加配管系9a〜12a,
9b〜12bの中途と、前記反応容器1の底部10とを
結ぶコロイド水溶液の循環系11a,11bを設け、両
循環系にそれぞれの流量制御可能な循環ポンプ8a,8
bと、前記添加配管系の中途の循環系との連結部に各塩
水溶液とコロイド水溶液との混合機器7a,7bを設置
したものである。
【0020】本発明は反応容器1内にある処法設計に必
要な液量をそれぞれタンクの底10より循環ポンプ8
a,8bによって抜出し、この流量を流量計6c,6d
でチェックし、この流量が所定の流量になるように流量
制御しながら銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の添加配管
9a〜12a,9b〜12bに添加し、混合機器7a,
7bによって希釈し、希釈した液を12a,12bより
混合室2に添加することにある。即ち、両方の塩溶液は
混合室に添加される前に一度コロイド水溶液によって充
分希釈されて、更に混合室で従来の様に希釈されるとい
うことになる。
【0021】本発明の混合機器7a,7bはスタティッ
クミキサーで代表される静的混合器でも、又混合室2内
で用いる攪拌機を有する動的混合機でも良く、遅くても
混合室にある添加口から吐出するまでの間に混合,希釈
されていれば良い。銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の添
加は添加ポンプ5a,5bを用いて行い、この添加流量
についても流量計6a,6bで流量を検出し、この流量
が処方設定流量になるように添加ポンプ5a,5bの回
転数制御を行う。上記条件のもとに、更に請求項2と7
に記載のものは、図2に示すごとく、反応二液の添加流
量制御手段として反応二液の調製タンク3,4を密閉方
式として、加圧空気又はN2 によって添加ポンプの代り
に一定圧で圧送方式によって反応二液を輸送し、添加量
を添加口近くに取り付けた流量制御弁13a,13bに
よって流量を制御するようにした。更に請求項3と8に
記載のものは、図3に示すごとく、希釈した反応二液を
混合室下端のコロイド液吸引開口24の近辺において更
に希釈されるように添加口の面積を吸引開口縁部に分布
し増大させた。更に請求項4と9に記載のものは、図4
に示す如く混合室壁20の内側にpAgコントロール用
電極37を取付け、銀塩及び又はハロゲン塩の添加流
量、及び/又は希釈液の流量制御手段を設置し前記電極
の検出電位により流量をコントロールしたことにある。
更に、請求項5と10に記載のものは、図2に示すよう
に反応二液の調製タンクを密閉した一定ガス圧圧送方式
を用い、該反応二液の添加口に近い添加管中に液切れセ
ンサー(図示せず)を設け、各々の流量計6a,6bと
前記液切れセンサーの信号によって作動するそれぞれの
精密流量制御弁を開閉することによって添加液量の精密
を確保したことにある。
【0022】本発明の実施態様を請求項の順に従って図
を用いて更に詳細に説明する。図1において、従来の例
えば特公昭55−10545号公報による写真乳剤の製
造方法及び装置は、銀塩溶液タンク3で調製された水溶
性銀塩溶液と、ハロゲン塩溶液タンク4で調製されたハ
ロゲン塩溶液とを、コロイド水溶液14が満たされてい
る反応容器1中に、その内部に該コロイド水溶液が満た
されている混合室2内に添加ポンプ5a,5b及び流量
計6a,6bを通して供給して反応せしめ、ハロゲン化
銀粒子を製造する方法及び装置であった。
【0023】混合室2について詳しく説明すると図6及
び図7において銀塩水溶液及びハロゲン塩水溶液はそれ
ぞれ供給管9a〜12a,9b〜12bにより、タンク
底部よりのコロイド水溶液を循環する管11a,11b
によって循環ポンプ8a,8bによって送られ、混合機
器7a,7bによって充分に希釈され、反応容器1内に
設けられた混合室2内へ連続的に供給される。ここに反
応容器1にはコロイド水溶液14が入れられており、該
混合室2はコロイド水溶液14の液面下に設けられ、そ
の内部は該コロイド水溶液14により満たされている。
また反応容器1内のコロイド溶液14は該混合室2の作
用により、該混合室2内を下方から上方へ横切るように
つねに対流せしめられているので、供給液は従来より充
分に希釈されるこいになる。
【0024】更に好ましくは、請求項2と7に記載のも
のは、図2に示す如く反応二液のタンクを密閉式として
添加流量の制御装置としてそれぞれ13a,13bに示
す流量制御弁を採用し、それぞれ流量計6a,6bの信
号を検出し、この値が所定の流量になる様に流量制御弁
13a,13bの開度をコントロールする方法である。
この時、タンク内で調製した液の全量を添加する為に流
量制御弁の弁及び弁座は可能な限り混合室2の近くに設
置し、かつ、流量制御を最後まで行う為、流量計の直前
に液切れセンサー(誘電方式)を備付け、これが液切を
検出したら流量計6a,6bの信号による開度制御から
開度の移動平均に従った制御により弁の閉鎖を行うこと
が好ましい。
【0025】尚、この制御装置としては市販の流量コン
トロール弁の使用も可能であるが、より精度良く、応答
性良くコントロールする為には流量計の信号によって図
5に示すようなサーボモータ25を駆動させ、連結板2
7を介して弁軸28を動かし円錐形状の弁頭30を上下
させて、弁当面29と弁座32との間隙を調節して、弁
軸28の上下に比例して直線的に流量を変化出来る特殊
な構造の精密流量制御弁の使用が有効である。この装置
の詳細説明等は既に出願した特開昭64−35185号
公報を参考にされたい。
【0026】また、この様な流量制御弁方式を可能にす
る為の重要なポイントは如何に一定圧力を流量制御弁の
間隙部にかけるかであるが、この対策として添加液の調
製タンクをエアー、又は、窒素により加圧する事で可能
である。
【0027】図7は従来用いられる混合室2の略縦断面
である。希釈された銀塩水溶液及びハロゲン塩水溶液は
それぞれ供給管12a,12bにより混合室2内へ混合
室下端より供給される。該混合室2は断面積一定の直四
角筒より成る混合室壁20により形成され、下端にはコ
ロイド液吸引開口24が設けられて該混合室2内のコロ
イド水溶液14が容器内のコロイド水溶液と互いに連結
するようになっている。ここに反応液供給管12a,1
2bは混合室の壁20の下端を構成する壁内に設けら
れ、前記コロイド液吸引開口24にむけて開口してい
る。
【0028】尚、本発明の請求項3及び請求項8に記載
のものは、反応液供給管12a,12bは図3に示すよ
うにコロイド液によってさらに均一に希釈されるように
混合室壁20の下端に分布管34a,34bを経由して
スリット35a,35bを通して従来より広く分布した
面積の吐出開口36a,36bを有し、前記コロイド液
吸引開口24に向けて開口させることが望ましい。
【0029】亦同じく図3において前記混合室2内には
下部攪拌翼21,上部攪拌翼22が設けられており、両
攪拌翼21,22は同一の攪拌軸23に取り付けられ、
モータ(図示せず)により回転せしめられる。この両攪
拌翼21,22のうち、上部攪拌翼22の回転により、
コロイド水溶液はコロイド液吸引開口24を通り混合室
2内を下方から上方へ向かってつねに循環運動せしめら
れている。前記混合室2内に供給された銀塩水溶液及び
ハロゲン水溶液とは、混合室2内に循環せしめられてい
るコロイド水溶液によりそれぞれ希釈されつつ、前述の
コロイド水溶液の流れにのり、該混合室2内の下方から
上方に運ばれ、下部攪拌翼21の回転による激しい攪拌
をうけ、両反応液は急速に混合し反応してハロゲン化銀
の小粒子を生成する。かようにして生成したハロゲン化
銀粒子は上部攪拌翼22の作用により直ちに反応域より
取り出され、混合室2外へ排出される。
【0030】次に、請求項4及び9に記載のものは図4
に示す如く、pAgコントロール電極37は混合室壁2
0の内側出口側に取付けられ、その検出結果により銀塩
又はハロゲン塩の添加流量を添加ポンプ5a,5b又は
流量制御弁13a,13bによって制御し、および/又
は希釈液の循環ポンプ8a,8bによって流量制御する
ことが出来る。
【0031】ここに反応容器1内のコロイド水溶液は前
述の如く上部攪拌翼22の作用により循環運動せしめら
れているため、混合室2外へ排出されたハロゲン化銀粒
子はこの循環流にのり、混合室2内へリサイクルせしめ
られる。上述の混合室2下部に設けられた下部攪拌翼2
1は、混合室内において所望の混合強さを作りだすもの
でなければならない。この混合の強さは一方では核生成
の状態に関係し、反応液の濃度、供給速度と共に安定な
核の生成量を決定し、他方混合室近傍でのpAg雰囲気
を決定し成長過程にあるハロゲン化銀粒子の晶癖に影響
を与えるなど極めて重要な操作因子であることが認めら
れている。
【0032】ここに混合室2内の上部に設けられた上部
攪拌翼22は、混合室内で生成したハロゲン化銀粒子が
混合室2内に留まることにより、他のハロゲン化銀粒子
と結合して更に大きな粒子となったり、混合室2に供給
される反応液と更に反応して大きな粒子となったりし
て、巨大粒子が生成することがないよう、生成したハロ
ゲン化銀粒子を迅速に引き出し、迅速に混合室2外へ排
出する能力を有するものが選ばれなくてはならない。
【0033】下部攪拌翼21としては円周方向,半径方
向に一次流れをつくるものがあれは、いかなる形状のも
のでもよく、例えばタービン型,フアン−タービン型な
どが用いられ得る。多数の小孔を有する円板状攪拌翼も
利用することが出来る。また上部攪拌翼22は軸方向上
方に流れを作るものであれば、如何なる形状のものでも
よく、例えばプロペラ型、傾斜羽根タービン型,傾斜羽
根フアンタービン型等が用いられる。
【0034】また図4において混合室壁20は、前述如
く四角筒により構成されている。このため下部攪拌翼2
1よりつくられた流れを混合室壁20の角が乱し、邪魔
板の如き付加物を要することなく、混合効果を一層高め
ることが出来る。この実施態様によれば、反応液の攪拌
混合とコロイド水溶液の循環とは異なる攪拌翼が担当し
ているため、これらの攪拌翼を必要に応じて夫々独立に
選択することにより、混合の強さ、循環流量を独立に所
望の値に設定して操作することが可能となる。かかる最
適化はそれぞれの攪拌翼を必要に応じ、適当な種類の適
当な能力を持つたものに取替えることにより極めて容易
になしうる。このような本実施態様においては、反応液
の攪拌混合とコロイド水溶液の循環量とを独立に変化さ
せうるため、前述の如く所望の粒子サイズ分布を有する
ハロゲン化銀粒子を製造し得るのみならず、反応容器1
の容量変更,製造量の変更,シングルジェット法,ダブ
ルジェット法,コントロールドダブルジェット法の如き
ハロゲン化銀粒子製造方法自体の変更等に伴う攪拌条件
の変動を容易に吸収して最適製造条件を得ることが可能
となる。
【0035】かかる効果を更に強力なものとするために
は攪拌翼21と攪拌翼22とを二軸共芯とすることが望
ましい。このようにすれば、攪拌翼22の回転数と攪拌
翼21の回転数とが相互に独立となるため、混合室2内
の混合強さと循環流量とを完全に独立に選択することが
出来ることとなり、反応操作におけるフレキシビリテイ
ーを高めることが可能となる。
【0036】本実施態様においては、混合室2内の流れ
は下方より上方に向かっているため、コロイド水溶液流
量が少なくなったときにも空気をコロイド水溶液内に巻
き込み泡を発生させることがないから、反応が均一に行
われるのみならず、脱塩等の後処理工程で泡の除去を図
る必要もなくなる。更に本実施態様では、混合室2内に
は邪魔板等の固定物もなく、攪拌翼21,22は攪拌軸
23を抜くことにより容易に取除けるから、装置の洗浄
は極めて容易に成し得るという利点がある。一般に装置
の洗浄は、製造種の切替えの時だけでなく、一操作終了
毎に行われるから、かかる洗浄性の改良はハロゲン化銀
粒子の製造コストを大幅に低下せしめうる結果となる。
【0037】本発明は以上の実施態様に限定されること
なく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の
変更が可能であることは言うまでもない。例えば、前記
実施態様においては、供給管12a,12bの開口は混
合室壁20下端の円形孔により定められる平面と平行な
平面内に開いているが、これは上方に向けて開口させて
もよい。むしろ上方に向け開口せしめた方が開口部に結
晶が付着せず好ましい結果が得られる。また、混合室壁
20の形状は前記実施態様においては四角筒としたが、
これは要するに攪拌翼22によりつくられた流れを内側
角により乱すことができればよいわけであるから、四角
筒に限らず、三角筒、五角筒、六角筒その他の多角筒で
あっても差し支えない。ただ角数が大になればそれだけ
円筒に近づき乱流化の効果はそれだけ小さくなるから、
必要な攪拌混合効果が得られるように適当な角数の多角
形を選定することが必要である。
【0038】更に、図2に記載の請求項5及び10の如
く、銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の添加はそれぞれ銀
塩水溶液,ハロゲン塩水溶液の二液のタンク3,4をガ
ス圧によって密閉加圧方式として一定圧で圧送し、流量
計6a,6bだけでなく添加口に近い添加管中の液切れ
センサー(図示せず)によっても精密流量制御弁を閉鎖
させるように、液切れセンサーを設け、液切れセンサー
の信号によっても精密流量制御弁が作動するようにし
た。通常この添加流量については流量計6a,6bで流
量を検出し、この流量が処方設定流量となるように図5
に示すような精密流量制御弁13a,13bを用いて制
御を行うことが好ましい。
【0039】なお、銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液の調
製タンク3,4,添加系9a,9bはハロゲン化銀の処
方により異なるが、複数系統有する場合もあり、夫々が
処方により支持された任意のタイミングで添加可能であ
る。また、このようにして添加された銀塩水溶液とハロ
ゲン塩水溶液は混合室2内の攪拌機21,22は、その
回転により更にコロイド水溶液と共に混合室2に導入さ
れ、翼の回転による混合で十分希釈した銀塩水溶液,ハ
ロゲン塩水溶液を反応させることが出来る。
【0040】
【実施例】
(請求項1と6に関連しての実施例) (実施例−1,比較例−1)図1,6,7に示す装置を
用い、反応容器1に2%ゼラチン水溶液を3リットル、
及び、20gのヨウ化カリウムをいれ、これを母液とし
てこの母液に1モルの硝酸銀水溶液、及び、1モルの臭
化カリウム水溶液をそれぞれ調製タンク3,4で調製
し、100cc/minの流量で10分間添加し、ハロ
ゲン化銀の粒子形成を行った。なお、このテスト装置と
して図6,図7に示す特公昭55−10545号公報に
記載した混合室を用いた。比較の為に従来法を用いた
が、従来法と本発明の異なる点は、本発明は反応容器1
中の液を2台の循環ポンプ8a,8bで各々500cc
/minの流量で抜出し、反応容器に添加する硝酸銀水
溶液、臭化カリウム水溶液を配管11a(12a),1
1b(12b)に添加し、その液を添加管12a,12
bを通して反応容器1内に添加した。この液の混合機器
7a,7bとしてスタチックミキサーを用いた点であ
る。尚、本発明のテスト中の攪拌軸23の回転速度は6
00rpmであった。この様にして得たサンプルを電子
顕微鏡により、その粒子サイズ、サイズ分布の評価を行
った。その結果は以下の通りである。
【0041】即ち、本発明の実施例−1と比較例−1と
では平均粒子サイズが比較例−1では0.78μに対し
実施例−1では0.71μと小さくなり、サイズ分布に
関しては比較例−1が0.34μに対し、実施例−1が
0.12μと均一性が著しく良化した。以上の結果よ
り、本発明の方法はサイズ分布が均一であり、添加され
た硝酸銀水溶液、ハロゲン塩水溶液が従来法より確実に
希釈される事で粗大粒子、及び、微粒子の出現を防止し
て均一な粒子を成長させる事が出来る。
【0042】(請求項2と7に関連しての実施例) (比較例−2)従来の反応容器内に混合室を設けた反応
装置(循環液による希釈のない)のみを用い、反応容器
1に2%ゼラチン水溶液を3リットル、及び20gのヨ
ウ化カリウムをいれ、これを母液としてこの母液に1モ
ルの硝酸銀水溶液、及び1モルの臭化カリウム水溶液を
それぞれ溶液タンク3,4で調製し100cc/min
の流量で10分間添加し、ハロゲン化銀の粒子形成を行
った。 (実施例−2)実施例として、図2に示す反応装置を用
い、反応容器1内のコロイド溶液を2台の循環ポンプ8
a,8bで各々500cc/minの流量で抜出し、反
応容器1に添加する硝酸銀水溶液、臭化カリウム水溶液
を反応タンクを夫々密閉しN2圧を用いて圧送方式で送
り、図5に示す特開昭64−35185号公報に記載し
た精密流量制御弁13a,13bを用いて、添加配管9
a〜12a,9b〜12bに添加し、反応容器1内に添
加口から添加した。この液の混合機器7a,7bとして
スタチックミキサーを用いた。尚、本発明のテスト中の
攪拌軸の回転速度は比較例−2,及び実施例−2とも6
00rpmであった。この様にして得たサンプルを電子
顕微鏡により、その粒子サイズ、サイズ分布の評価を行
った。その結果は以下の通りである。即ち、本発明の実
施例−2と比較例−2とでは平均粒子サイズが比較例−
2が0.78μに対し実施例−2では0.71μと小さ
くなり、サイズ分布に関しては比較例−2が0.34μ
に対し、実施例−2は0.12μと均一性が著しく良化
した。以上の結果より、本発明の方法はサイズ分布が均
一であり、添加された硝酸銀水溶液、ハロゲン塩水溶液
が従来法より確実に希釈される事でしかも銀塩水溶液を
無駄な量を使用する必要がなく、全液添加し、粗大粒
子、及び、微粒子の出現を防止して均一な粒子を成長さ
せる事が出来る。 (比較例−3)反応容器に5kgのヨウ臭化銀の種晶と
50リットルの1%ゼラチン水溶液を準備し、2台の循
環ポンプ8a,8bで反応容器の底10から抜出し、硝
酸器水溶液及び臭化カリウム水溶液の添加配管12a,
12bに接続し、添加口から反応容器1内に戻す循環を
5リットル/minの流量で行った。ここに予め110
リットルの流量で1モルの硝酸銀水溶液と1モルの臭化
カリウム水溶液を添加開始時流量2リットル/min,
添加終了時流量8リットル/minとなるように20分
間添加を行った。この液の添加ポンプ5a,5bとして
はMAAG社のギアポンプを用いた。液を濃厚化すると
サイズ分布が広くなったり、異形粒子が出来たりして効
率アップの制約になっていた。 (実施例−3)反応容器内の液、及び循環流量は上記と
同じ条件において、反応タンクをそれぞれ密閉し、N2
圧を用いて圧送方式とし、硝酸銀水溶液,臭化カリウム
水溶液の添加を行ったが、この方法の場合各々の液を1
00リットルずつ正確に調液した。これを前記の方法と
同様に添加開始時流量2リットル/min,添加終了時
流量8リットル/minで20分間添加した。尚、この
方法の場合には配管途中に誘電方式の液切れセンサーを
設け、この信号で添加完了を検出した。この検出時間を
監視すると共に、添加装置を全閉にした。この添加終了
監視の結果、最大誤差でも±2秒以内であった。上記比
較の結果、得られた粒子の結果はほぼ同等であったが、
添加量の準備が比較例−3の場合実施例−3より10リ
ットルずつ多く、かつ洗浄時間について比較例−3は実
施例−3より多くかかった。
【0043】(請求項3と8に関連しての実施例) (比較例−4,実施例−4)特公昭55−10545号
公報に示した反応装置を用いてハロゲン化銀粒子を形成
しようとした場合、処方の必要性により種々の流量、濃
度の添加に耐えることが必要である。しかし、一つの装
置で処方毎の添加流量、添加液の濃度に見合った方法を
導入する事は作業性上、設備の稼働上、好ましくない。
そこで、添加流量、添加液濃度による使用範囲を拡げる
工夫が必要である。本発明の効果を明確にする為、特公
昭55−10545号公報に示した方法との比較を行っ
た。従来法の場合、図4で示すように混合室に添加する
添加口の口径は6mmφ、本発明の添加口形状は図3に
示した方法を用いた。なお、このスリット35及び添加
口36のクリアランスは2mmのものを使用した。添加
テストの方法としては、300リットルの反応容器に1
50リットルのハロゲン化銀を含むゼラチン液を入れ、
容器内の電位を40mVにし、ここに2モルの硝酸銀水
溶液と反応容器内の電位が40mVになる様に2モルの
臭化カリウム流量が安定化したタイミングで電位制御を
停止し、単なる流量制御にした。この状態で各種添加条
件での混合室付近の電位変動を調べた。測定点として、
混合室の真下における大流量添加時のこぼれ、及び、混
合室吐出口に於いて行った。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1において、銀塩溶液及びハロゲン塩溶
液の流量が5リットル/minの場合、混合室真下と混
合室出口の電位変動が、従来方法より本発明の添加方法
より明らかに良化したことが見受けられる。
【0046】(請求項4と9に関連しての実施例) (比較例−5)反応容器にヨウ臭化銀の種粒子を1Kg
と1%ゼラチン水溶液2リットルを入れ、この電位を4
0mVに保った。ここに1.5モルの硝酸銀水溶液を3
0cc/minの流量で添加中に1.5モルの臭化カリ
ウム水溶液を反応容器内の電位が60mVになる様にコ
ントロールを行った。このコントロール電極は反応容器
中の混合室の外側所定の場所とした。
【0047】このテストに於いては、混合室として特公
昭55−10545号公報に示す装置を用いた。また、
混合室から吐出す液の電位変動をチェックする為、混合
室の出口側に軸対称に8個の電極を設け、反応中の電位
を測定した。この時、各電極間の平均電位は56mV、
また8個の電極の最大電位96mV、最少電位は45m
Vであった。また、同じ電極で反応中に示す最大ハンチ
ング幅は30mVであった。また、臭化カリウムの流量
コントロールを行う為の電極の検出電位の振れ幅は58
〜65mVであった。
【0048】本方法に於いて、混合室内に電極を設けそ
の検出電位を用いて臭化カリウムの流量コントロールを
行おうとしたが、瞬時の電位変動が大きく、制御しきれ
なかった。
【0049】(比較例−6)特公昭58−58288号
公報記載の装置を用いて比較例−5との比較を行った。
なお、この装置に於いては、検出電極の位置を混合室上
部に設けた整流板が区切る円周のセンターに8個の電極
を配置した。この方法による8個の電極の平均電位は5
8mV、最大電位は104mV、最少電位は49mVで
あった。また、臭化カリウムの流量制御に用いた電極の
検出電位の振れ幅は57〜64mVであった。また、同
一電極内の最大電位変動を示すものは37mVであっ
た。本方法に於いても比較例−5と同様に混合室内に電
極を設け、その電位によりハロゲン塩水溶液の流量コン
トロールを行おうとしたが制御しきれなかった。
【0050】(実施例−5)本発明の方法であり、混合
室としては特公昭55−10545号公報に記載される
装置を使用した。また反応容器内の液は循環ポンプ8
a,8bを用いて200cc/minの流量で抜出し、
添加する硝酸銀水溶液、及び、臭化カリウム水溶液の希
釈に使用した。また、完全混合する為に混合機器7a,
7bとしてスタチックミキサーを使用した。混合室から
の吐出電位を測定する為、8個の電極を引用例−5と同
じ位置に設け、測定を行った。定常状態での平均電位は
60mVであり、8個の最大、最少電位は62〜58m
Vであった。また、コントロールに混合室内の平均電位
で臭化カリウム流量を制御した場合と引用例−5,−6
に示したものと同じ位置で制御したものを比較したが、
定常時の臭化カリウム流量制御性は同等であった。
【0051】また、添加当初40mVから定常時60m
Vにコントロール可能になるまでの臭化カリウム流量安
定時間を測定すると、混合室内出口壁よりの信号で制御
した場合5秒であったものが、混合室外の場合最適条件
でも安定化するまでに12秒の時間を要した。
【0052】(請求項5と10とに関連しての実施例) (比較例−7)反応容器1に5Kgのヨウ臭化銀の種晶
と60リットルの1%ゼラチン水溶液を準備し、2台の
ポンプ8a,8bで反応容器1から抜出し、硝酸銀水溶
液及び臭化カリウム水溶液の添加配管12a,12bに
接続し、添加口から反応容器1内に戻す循環を5リット
ル/minの流量で行った。ここに予め110リットル
の液量で1モルの硝酸銀水溶液と1モルの臭化カリウム
水溶液を添加開始時流量2リットル/min,添加終了
時流量8リットル/minとなるように20分間添加を
行った。この液の添加ポンプとしてはMAAG社のギア
ポンプを用いた。
【0053】(実施例−6)反応容器1内の液、及び循
環流量は上記と同じ条件において、硝酸銀水溶液,臭化
カリウム水溶液の添加を行ったが、この方法の場合各々
の液を100リットルずつ正確に調液した。これを前記
の方法と同様に添加開始時流量2リットル/min,添
加終了時流量8リットル/minで20分間添加した。
尚、この方法の場合には添加口に近い配管の途中に誘電
方式の液切れセンサーを設け、この信号で添加完了を検
出した。この検出時間を監視すると共に、添加装置を全
閉にした。この添加終了監視の結果、最大誤差でも±2
秒以内であった。
【0054】上記比較の結果、得られた粒子の結果はほ
ぼ同等であったが、硝酸銀水溶液、臭化カリウム水溶液
の添加量の準備が比較例−2の場合は実施例−2より1
0リットルずつ多く、かつ洗浄時間について比較例−2
は実施例−2より多くかかった。
【0055】
【発明の効果】
(1) 粒子サイズ分布の均一なものが出来る。銀塩水溶
液とハロゲン塩水溶液が反応容器外で一度希釈されてか
ら反応容器1の中にある混合室2に添加される事によ
り、従来の方式に比較して確実にコロイド水溶液に希釈
後、反応させる事が出来る為、従来よりより確実に希釈
した液同士を反応させる事が出来る。 (2) ハロゲン化銀粒子の粒径、構造、感度等をコン
トロールし易い。この方法を採用する事により、 (a) 従来出来なかった銀塩水溶液,ハロゲン塩水溶
液の高濃度域での仕込も可能になり、処方設計の自由度
を増大させた。 (b) サイズ分布、形状が均一化した為、処方設計が
しやすくなった。 (c) 混合室内に反応が確実に終了させられる為、p
Agコントロールする仕込などに於いてはコントロール
性が大幅に向上した。 (3) 仕込の効率アップが可能である。仕込に於いて
は、一回の仕込でいかに多くのハロゲン化銀を得るかが
重要であるが、混合室を反応容器外に出し、粒子形成す
る方法では仕込スケールを大きく出来ないし、反応容器
内に混合室を有する方法では銀塩水溶液,ハロゲン塩水
溶液を濃厚化するとサイズ分布が広くなったり、異形粒
子が出来たりして効率アップの制約になっていたが、本
法では二段にわたる希釈でこの両者の欠点を解消した。
【0056】尚、請求項3と7の特別の効果は添加口の
面積を増大させて用いることにより、a)反応室内に添
加した液を羽根の回転により反応室に流入する液で確実
に希釈出来るようになった。 b)反応室での反応を確実に行なえる為、pAgのコン
トロール性が向上した。 c)従来にも増して高電位の仕込が可能になった。など
の効果を有する。
【0057】又、請求項4と8による特別の効果として
pAgコントロール性が向上したことにより細い電位コ
ントロールが行なえるようになった。
【0058】尚、請求項5,10の特別の効果はガス圧
方式を用い、液切れセンサーを設置して添加液を精密流
量制御弁で制御することにより a)添加液の全量が添加出来、ロスがない事。 b)液添加にポンプを使用していない為、洗浄性が良
く、少量多品種製造に向いている事。 c)より精密な流量コントロールが可能な事。などの効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真乳剤の製造装置の1実施例のフロ
ーチャート図。
【図2】本発明の写真乳剤の製造装置の他の1実施例の
フローチャート図。
【図3】本発明の添加口の改良を用いた装置の混合室の
1実施例の側面図(A)、上面図(B)
【図4】本発明に用いる有効なpAgコントロール方法
及び装置の1例のフローチャート図。
【図5】本発明に用いる有効な精密流量制御弁の1実施
例の側面図。
【図6】本発明に用いることの出来る反応容器の1例の
側面図。
【図7】本発明に用いることの出来る従来の反応容器内
の混合室の1例の側面図
【符号の説明】
1 反応容器 2 混合室 3 銀塩水溶液タンク 4 ハロゲン塩水溶液タンク 5a,5b 添加ポンプ 6a,6b,6c,6d 流量計 7a,7b 混合機器 8a,8b 循環ポンプ 9a,9b 各塩水溶液添加管 10 反応容器の底部 11a,11b コロイド溶液循環管 12a,12b 希釈塩水溶液添加管 13a,13b 流量制御弁 14 コロイド液 20 混合室壁 21 下部攪拌翼(混合用) 22 上部攪拌翼(流動用) 23 攪拌軸 24 コロイド液の吸引開口 25 サーボモータ 26 軸 27 連結板 28 弁軸 29 弁当たり面 30 弁頭 31 出口側弁箱 32 弁座 33 入口側弁箱 34a,34b 分布管 35a,35b スリット 36a,36b 吐出開口 37 pAgコントロール用電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平7−244702 (32)優先日 平7(1995)9月22日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 小島 明 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 加藤 明 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中に、
    その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられ
    た混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製
    造する方法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロ
    ゲン塩溶液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記
    コロイド水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀塩
    溶液と水溶性ハロゲン塩溶液に添加し希釈することを特
    徴とする写真乳剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中に、
    その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられ
    た混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製
    造する方法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロ
    ゲン塩溶液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記
    コロイド水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀塩
    溶液と水溶性ハロゲン塩溶液に添加し希釈し、かつ前記
    反応二液をガス圧によって圧送し流量制御弁によって制
    御することを特徴とする写真乳剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中に、
    その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられ
    た混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製
    造する方法において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロ
    ゲン塩溶液とを混合室内に供給する前に、それぞれ前記
    コロイド水溶液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀溶
    液と水溶性ハロゲン塩溶液に添加し希釈し、 かつ前記希釈した反応二液が混合室下端のコロイド液吸
    引開口において、さらに均一に希釈されるように添加口
    の面積を吸引開口縁部に分布させ増大させたことを特徴
    とする写真乳剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中に、
    その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられ
    た混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製
    造する方法において、 前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液とを混合室
    内に供給する前に、それぞれ前記コロイド水溶液の一部
    を循環系を設けて前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン
    塩溶液に添加し希釈し、 混合室内にpAgコントロール用の電極を取付け、所定
    の条件になるように銀塩及び/又はハロゲン塩の添加流
    量及び/又は希釈液の流量をコントロールすることを特
    徴とする写真乳剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とを、コロイド水溶液が満たされている反応容器中に、
    その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられ
    た混合室内に供給する前に、それぞれ前記コロイド水溶
    液の一部を循環系を設けて前記水溶性銀塩溶液と水溶性
    ハロゲン塩溶液に添加し希釈する写真乳剤の製造方法に
    おいて、前記二液をガス圧によって一定圧で圧送し、添
    加口に近い添加管中の添加液の液切れによって精密流量
    制御弁を閉鎖することを特徴とする写真乳剤の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とをコロイド水溶液が満たされている反応容器中に、そ
    の内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた
    混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造
    する装置において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲ
    ン塩溶液のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容
    器の底部とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循
    環系にそれぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添
    加配管系の中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコロ
    イド水溶液との混合機器を設置したことを特徴とする写
    真乳剤の製造装置。
  7. 【請求項7】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とをコロイド水溶液が満たされている反応容器中に、そ
    の内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた
    混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造
    する装置において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲ
    ン塩溶液のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容
    器の底部とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循
    環系にそれぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添
    加配管系の中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコロ
    イド水溶液との混合機器を設置し、 かつ反応二液調製タンクを密閉したガス圧圧送方式を用
    い、該反応二液の添加口にそれぞれの流量制御用弁を設
    けたことを特徴とする写真乳剤の製造装置。
  8. 【請求項8】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とをコロイド水溶液が満たされている反応容器中に、そ
    の内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた
    混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造
    する装置において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲ
    ン塩溶液のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容
    器の底部とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循
    環系にそれぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添
    加配管系の中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコロ
    イド水溶液との混合機器を設置し、 かつ希釈した反応二液の混合室内への添加面積が広くな
    るように添加管に吸引開口に沿って分布管及び吹出口を
    設けたものを混合室下端のコロイド液吸引開口周辺に沿
    って設けたことを特徴とする写真乳剤の製造装置。
  9. 【請求項9】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液
    とをコロイド水溶液が満たされている反応容器中に、そ
    の内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられた
    混合室内に供給して反応せしめハロゲン化銀粒子を製造
    する装置において、前記水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲ
    ン塩溶液のそれぞれの添加配管系の中途と、前記反応容
    器の底部とを結ぶコロイド水溶液の循環系を設け、両循
    環系にそれぞれの流量制御可能な循環ポンプと、前記添
    加配管系のの中途の循環系との連結部に各塩水溶液とコ
    ロイド水溶液との混合機器を設置し、 混合室出口側内壁にpAgコントロール用の電極を取付
    け、銀塩及び/又はハロゲン塩の添加流量、及び/又は
    希釈液の流量制御器を設置したことを特徴とする写真乳
    剤の製造装置。
  10. 【請求項10】 水溶性銀塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶
    液とをコロイド水溶液が満たされている反応容器中に、
    その内部に該コロイド水溶液が満たされる如く設けられ
    た混合室内に供給して反応せしめる前に、前記水溶性銀
    塩溶液と水溶性ハロゲン塩溶液のそれぞれの添加配管系
    の中途と、前記反応容器の底部とを結ぶコロイド水溶液
    の循環系を設け、両循環系にそれぞれの流量制御可能な
    循環ボンプと、前記添加配管系の中途の循環系との連結
    部に各塩水溶液とコロイド水溶液との混合機器を設置す
    る写真乳剤の製造装置において、反応二液の調製タンク
    を密閉した一定ガス圧圧送方式を用い、該反応二液の添
    加口に近い添加管中に液切れセンサーを設け、各々の流
    量計と液切れセンサーの信号によって作動するそれぞれ
    の精密流量制御弁を設けたことを特徴とする写真乳剤の
    製造装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1091245A1 (en) * 1999-10-07 2001-04-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for preparing silver halide emulsions and apparatus for implementing the method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1091245A1 (en) * 1999-10-07 2001-04-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for preparing silver halide emulsions and apparatus for implementing the method
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