JPH0933626A - Squid素子 - Google Patents

Squid素子

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JPH0933626A
JPH0933626A JP7187529A JP18752995A JPH0933626A JP H0933626 A JPH0933626 A JP H0933626A JP 7187529 A JP7187529 A JP 7187529A JP 18752995 A JP18752995 A JP 18752995A JP H0933626 A JPH0933626 A JP H0933626A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
squid
josephson junctions
magnetic flux
characteristic
current path
Prior art date
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Pending
Application number
JP7187529A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Kudo
啓介 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP7187529A priority Critical patent/JPH0933626A/ja
Publication of JPH0933626A publication Critical patent/JPH0933626A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁束電圧変換率を高めたSQUID素子を得
る。 【解決手段】 バイアス電流が供給される超伝導ループ
1の両電流経路に互いに異なる数のジョセフソン接合2
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はSQUID(Su
perconducting QUantumInte
rference Device)素子に関し、さらに
詳細にいえば、バイアス電流が供給される超伝導ループ
の各電流経路にそれぞれジョセフソン接合が設けられて
なるSQUID素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、バイアス電流が供給される超
伝導ループの両電流経路にそれぞれ1つずつのジョセフ
ソン接合を設けてなる構成のSQUID素子、いわゆる
dc−SQUID素子が知られており、近年の薄膜技術
の進歩に伴なって特性が揃った1対のジョセフソン接合
を得ることができるようになったので、dc−SQUI
Dが種々の分野で適用されるようになってきている。
【0003】dc−SQUIDは極めて微弱な磁束を検
出することができるので、生体磁場などを検出するため
に使用されることが多い。このようなdc−SQUID
においては磁束電圧変換率が重要なパラメータであり、
磁束電圧変換率が大きいdc−SQUIDを用いれば、
dc−SQUIDに印加される磁束に対して大きな出力
電圧を得ることができ、磁束計として用いた場合に、よ
り感度のよい磁束計を得ることができる。
【0004】ここで、dc−SQUIDの磁束電圧変換
率は、dc−SQUIDからの出力電圧を増幅した後に
復調して積分し、積分信号を電流信号に変換して変調用
の電流と重畳してモジュレーションコイルに供給し、モ
ジュレーションコイルにより発生される磁束を超伝導ル
ープに供給して、ピックアップコイルにより検出され、
インプットコイルにより超伝導ループに供給される磁束
の変化を補償することにより、超伝導ループに供給され
る磁束を一定値に保持し続ける回路(磁束ロックループ
回路であり、以下、FLL回路と略称する)を用いて磁
場測定を行う場合には、dc−SQUIDの基礎特性の
1つであるΦ−V特性(入力磁束−出力電圧特性)の傾
きの最大値により定まる(図8参照)。すなわち、得ら
れたジョセフソン接合の特性によってdc−SQUID
の磁束電圧変換率が定まってしまう。
【0005】このような点を考慮して、出力電圧を2倍
にすることができるSQUID素子として、バイアス電
流が供給される超伝導ループの両電流経路に2つずつの
ジョセフソン接合を互に直列に設けてなるものが提案さ
れている{「4つの接合をもつSQUIDの感度解
析」、鈴木晃治朗、岡部洋一、Vol.5 No.1
1992.6(第7回日本生体磁気学会大会論文集)参
照}。
【0006】この構成を採用することにより、SQUI
Dとしての感度が上昇する可能性があると思われてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バイアス電流
が供給される超伝導ループの両電流経路に2つずつのジ
ョセフソン接合を互に直列に設けてなるものを採用した
場合には、Φ−V特性の出力電圧の最大値が約2倍にな
るが、出力電圧の最小値も大きくなり、しかも出力電圧
の最小値が0よりも大きくなってしまう(図9参照)。
この結果、Φ−V特性の傾きの最大値は減少してしま
い、dc−SQUIDの磁束電圧変換率がかえって小さ
くなってしまう。この点についてさらに詳細に説明す
る。
【0008】バイアス電流が供給される超伝導ループの
各電流経路にそれぞれ1つずつのジョセフソン接合を設
けてあるとともに、ダンピング抵抗を設けてなるSQU
ID素子の等価回路(図10参照)は、数1から数3を
満足することが知られている。なお、Φexは入力磁
束、Φ0は磁束量子、NはΦ−V特性のモードを示す自
然数、Viは接合電位差、Iiは接合電流、θは位相、
Rsはシャント抵抗、Cは静電容量、i=1,2であ
る。また、数1がフラクソイド量子化条件の式である。
【0009】
【数1】
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】ここで、超伝導ループの各電流経路に2つ
ずつのジョセフソン接合を設けた場合には、数1のフラ
クソイド量子化条件の式に代えて数4のフラクソイド量
子化条件の式を満足することになる。
【0013】
【数4】
【0014】また、数1、数4のフラクソイド量子化条
件の式は数5、数6のように変形される。
【0015】
【数5】
【0016】
【数6】
【0017】数5と数6とを比較すれば、ジョセフソン
接合が2つずつの場合について、次のことが分かる。 (1) 右辺はインダクタンスが1/2になっている他
は等しい。 (2) 入力磁束の右辺に対する寄与が1/2になって
いる。すなわち、Φ−V特性上の1つのモードは、入力
磁束に対してΦ0周期ではなく、2Φ0周期で変化す
る。
【0018】(3) モード間の遷移は、入力磁束に対
してΦ0周期で行われる。 上記(2)、(3)から、理論上のΦ−V特性は図11
に示すように、入力磁束に対して2値の電圧をとること
になるが、実際上は電圧が高い方が安定であるから、Φ
−V特性は図9に示すようになってしまう。なお、
(1)に示すインダクタンスの影響は、電圧の大きさが
大きくなる方向に働くだけであり、モードの周期、モー
ド間遷移周期には影響を及ぼさない。
【0019】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、ジョセフソン接合の特性を変更すること
なく、磁束電圧変換率を向上させることができるSQU
ID素子を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1のSQUID素
子は、バイアス電流が供給される超伝導ループの、一方
の電流経路と他方の電流経路にそれぞれジョセフソン接
合が設けられてあるとともに、一方の電流経路に設けら
れるジョセフソン接合の数が、他方の一方の電流経路に
設けられるジョセフソン接合の数と異なる数に設定され
てあり、しかも、超伝導ループのループインダクタンス
と並列にバイパス抵抗が設けられてある。 請求項2の
SQUID素子は、両電流経路に設けられるジョセフソ
ン接合の数を公約数を持たない数に設定したものであ
る。
【0021】請求項3のSQUID素子は、両電流経路
に設けられるジョセフソン接合の数の差を1に設定した
ものである。
【0022】
【作用】請求項1のSQUID素子であれば、バイアス
電流が供給される超伝導ループの、一方の電流経路と他
方の電流経路にそれぞれジョセフソン接合が設けられて
あるとともに、一方の電流経路に設けられるジョセフソ
ン接合の数が、他方の一方の電流経路に設けられるジョ
セフソン接合の数と異なる数に設定されてあり、しか
も、超伝導ループのループインダクタンスと並列にバイ
パス抵抗が設けられてあるので、Φ−V特性の出力電圧
の最大値をジョセフソン接合の数を異ならせたことに伴
なって大きくすることができ、しかも、出力電圧の最小
値の増加を防止することができる。この結果、Φ−V特
性の傾きの最大値を大きくすることができ、SQUID
素子の磁束電圧変換率を簡単に向上させることができ
る。
【0023】請求項2のSQUID素子であれば、両電
流経路に設けられるジョセフソン接合の数を公約数を持
たない数に設定しているので、請求項1と同様の作用を
達成することができる。請求項3のSQUID素子であ
れば、両電流経路に設けられるジョセフソン接合の数の
差を1に設定しているので、ジョセフソン接合の数の差
を2以上に設定する場合と比較してSQUID素子の磁
束電圧変換率を高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、実施態様を示す添付図面に
よってこの発明の実施態様を詳細に説明する。図1はこ
の発明のSQUID素子の一実施態様を示す等価回路図
である。このSQUID素子が従来のSQUID素子と
異なる点は、超伝導ループ1の一方の電流経路に2つの
ジョセフソン接合2が直列状に設けられているととも
に、他方の電流経路に1つのジョセフソン接合2が設け
られている点のみである。なお、3は超伝導ループ1の
ループインダクタンスであり、4はループインダクタン
ス3と並列に設けられたバイパス抵抗であり、Ibはバ
イアス電流であり、Icは両ループインダクタンス3を
同じ方向に流れる電流である。
【0025】図2は図1のSQUID素子のΦ−V特性
を示す図、図3はジョセフソン接合を超伝導ループの各
電流経路に1つずつ有している従来のdc−SQUID
素子のΦ−V特性を示す図であり、Ib/Ic=1.0
に設定した状態における出力電圧の最大値は、図2の場
合の方が図3の場合よりも大きいことが分かる。もちろ
ん、出力電圧の最小値は、図2の場合も図3の場合も共
に0であることが分かる。したがって、図2の方がΦ−
V特性の傾きの最大値も大きく、図1の構成のSQUI
D素子を採用することにより磁束電圧変換率を高めるこ
とができる。なお、図2、図3において横軸は、入力磁
束Φinの磁束量子Φ0に対する比である。
【0026】
【発明の実施の形態】図4はこの発明のSQUID素子
の他の実施態様を示す等価回路図である。このSQUI
D素子が図1のSQUID素子と異なる点は、超伝導ル
ープ1の一方の電流経路に3つのジョセフソン接合を直
列状に設けているとともに、他方の電流経路に2つのジ
ョセフソン接合を直列状に設けている点のみである。
【0027】図5は図4のSQUID素子のΦ−V特性
を示す図であり、Ib/Ic=1.0に設定した状態に
おける出力電圧の最大値は、図2の場合よりも大きいこ
とが分かる。もちろん、出力電圧の最小値は0であるこ
とが分かる。したがって、図5の方が図2よりもΦ−V
特性の傾きの最大値が大きく、図4の構成のSQUID
素子を採用することにより磁束電圧変換率を一層高める
ことができる。なお、図5において横軸は、入力磁束Φ
inの磁束量子Φ0に対する比である。
【0028】
【発明の実施の形態】図6はこの発明のSQUID素子
の他の実施態様を示す等価回路図である。このSQUI
D素子が図1のSQUID素子と異なる点は、超伝導ル
ープ1の一方の電流経路に3つのジョセフソン接合を直
列状に設けているとともに、他方の電流経路に1つのジ
ョセフソン接合を直列状に設けている点のみである。
【0029】図7は図6のSQUID素子のΦ−V特性
を示す図であり、Ib/Ic=1.0に設定した状態に
おける出力電圧の最大値は、図2の場合よりも大きいこ
とが分かる。もちろん、出力電圧の最小値は0であるこ
とが分かる。したがって、図7の方が図2よりもΦ−V
特性の傾きの最大値が大きく、図6の構成のSQUID
素子を採用することにより磁束電圧変換率を一層高める
ことができる。なお、図5において横軸は、入力磁束Φ
inの磁束量子Φ0に対する比である。ただし、図7よ
りも図5の方がΦ−V特性の傾きの最大値が大きいので
あるから、この実施態様よりも、図4の実施態様の方が
好ましい。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明は、Φ−V特性の出力電
圧の最大値をジョセフソン接合の数を異ならせたことに
伴なって大きくすることができ、しかも、出力電圧の最
小値の増加を防止することができ、ひいては、Φ−V特
性の傾きの最大値を大きくすることができ、SQUID
素子の磁束電圧変換率を簡単に向上させることができる
という特有の効果を奏する。
【0031】請求項2の発明は、Φ−V特性の出力電圧
の最大値をジョセフソン接合の数を公約数を持たない数
に設定したことに伴なって大きくすることができ、しか
も、出力電圧の最小値の増加を防止することができ、ひ
いては、Φ−V特性の傾きの最大値を大きくすることが
でき、SQUID素子の磁束電圧変換率を簡単に向上さ
せることができるという特有の効果を奏する。
【0032】請求項3の発明は、ジョセフソン接合の数
の差を2以上に設定する場合と比較してSQUID素子
の磁束電圧変換率を高めることができるとう特有の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のSQUID素子の一実施態様を示す
等価回路図である。
【図2】図1のSQUID素子のΦ−V特性を示す図で
ある。
【図3】ジョセフソン接合を超伝導ループの各電流経路
に1つずつ有している従来のdc−SQUID素子のΦ
−V特性を示す図である。
【図4】この発明のSQUID素子の他の実施態様を示
す等価回路図である。
【図5】図4のSQUID素子のΦ−V特性を示す図で
ある。
【図6】この発明のSQUID素子のさらに他の実施態
様を示す等価回路図である。
【図7】図6のSQUID素子のΦ−V特性を示す図で
ある。
【図8】dc−SQUID素子のΦ−V特性およびその
傾きの最大値を示す図である。
【図9】超伝導ループの各電流経路に2つずつのジョセ
フソン接合を設けた場合のΦ−V特性を示す図である。
【図10】超伝導ループの各電流経路に1つずつのジョ
セフソン接合を有するdc−SQUIDの等価回路を示
す図である。
【図11】超伝導ループの各電流経路に2つずつのジョ
セフソン接合を有するdc−SQUIDの理論上のΦ−
V特性を示す図である。
【符号の説明】
1 超伝導ループ 2 ジョセフソン接合 3 ループインダクタンス 4 バイパス抵抗

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアス電流が供給される超伝導ループ
    (1)の、一方の電流経路と他方の電流経路にそれぞれ
    ジョセフソン接合(2)が設けられてあるとともに、一
    方の電流経路に設けられるジョセフソン接合(2)の数
    が、他方の一方の電流経路に設けられるジョセフソン接
    合(2)の数と異なる数に設定されてあり、しかも、超
    伝導ループ(1)のループインダクタンス(3)と並列
    にバイパス抵抗(4)が設けられてあることを特徴とす
    るSQUID素子。
  2. 【請求項2】 両電流経路に設けられるジョセフソン接
    合(2)の数が、公約数を持たない数に設定されてある
    請求項1に記載のSQUID素子。
  3. 【請求項3】 両電流経路に設けられるジョセフソン接
    合(2)の数の差が1である請求項1に記載のSQUI
    D素子。
JP7187529A 1995-07-24 1995-07-24 Squid素子 Pending JPH0933626A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010028183A3 (en) * 2008-09-03 2010-07-01 D-Wave Systems Inc. Systems, methods and apparatus for active compensation of quantum processor elements
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