JPH0933117A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH0933117A
JPH0933117A JP7182676A JP18267695A JPH0933117A JP H0933117 A JPH0933117 A JP H0933117A JP 7182676 A JP7182676 A JP 7182676A JP 18267695 A JP18267695 A JP 18267695A JP H0933117 A JPH0933117 A JP H0933117A
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switching
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の予熱運転時にインバータのスイッチ
ング素子の負担を均等化して、信頼性を向上できる空気
調和機を提供する。 【解決手段】 ブラシレスDCモータ11の3相Y結線
された電機子コイル1a,1b,1cに電圧を印加するイン
バータ20を備える。上記インバータ20のU相の上ア
ーム側のトランジスタ20aをマイコン2の第1制御部
2aによりオン動作とオンオフ動作を所定時間毎に交互
に行う。また、V相の下アーム側のトランジスタ20e
をマイコン2の第2制御部2bによりトランジスタ20a
がオン動作のときオンオフ動作を行う一方、トランジス
タ20aがオンオフ動作のときオン動作を行う。上記電
機子コイル1a,1bに直流電流が流れて、電機子コイル
1a,1bが銅損により発熱する。 【効果】 U相の上アーム側のトランジスタ20aとV
相の下アーム側のトランジスタ20eの負担を略均等化
して、一方に負担が偏らないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デフロスト運転
等の前に圧縮機を予熱運転する空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和機では、暖房運転中
に室外熱交換器に霜が付着して、熱交換効率が低下した
場合、暖房サイクルから冷房サイクルに切り換えて、室
外熱交換器の除霜をするデフロスト運転を行う。この場
合、上記暖房サイクルを一旦停止し、冷房サイクルに切
り換える前に冷媒回路内を均圧にするため、一定時間圧
縮機を停止させて運転待機状態にする。ところが、この
運転待機中に圧縮機が冷却されて、次のデフロスト運転
の能力が低下するので、これを防ぐために運転待機中に
圧縮機の予熱運転を行う。
【0003】上記空気調和機は、図4に示すように、ス
イッチング信号を出力するマイクロコンピュータ(以
下、マイコンという)2と、上記スイッチング信号を受
けて、制御信号を出力するベース駆動部3と、上記制御
信号に基づいて、モータ11の固定子1の3相Y結線さ
れた電機子コイル1a,1b,1cに電圧を印加するインバ
ータ20とを備えている。上記インバータ20から電機
子コイル1a,1b,1cに印加された電圧のパターンに基
づいて、複数極の永久磁石を有する回転子10が回転す
る。そして、上記暖房運転の停止からデフロスト運転開
始までの間の運転待機時は、図5(a)〜(f)に示すよう
に、上記インバータ20のU相の上アーム側のトランジ
スタ20aを所定周期で繰り返しオンオフし、V相の下
アーム側のトランジスタ20eをオン状態にするいわゆ
る上アームチョッピング方式によりモータ11を欠相運
転する。
【0004】図6は上記インバータ20のU相の上アー
ム側のトランジスタ20aとU相の下アーム側のトラン
ジスタ20dおよびそのトランジスタ20a,20dを夫々
駆動するベース駆動部3のドライブ回路31,32の回
路図を示している。上記マイコン2からのスイッチング
信号によりドライバ回路31のフォトカプラPC1の発
光ダイオードに電流が流れると、出力トランジスタQ1
がオンし、出力トランジスタQ2がオフして、電源Vcc
から抵抗R1,出力トランジスタQ1および抵抗R2を介し
てトランジスタ20aのベースに電流が流れて、トラン
ジスタ20aがオンする。一方、上記フォトカプラPC1
の発光ダイオードに電流が流れなくなると、出力トラン
ジスタQ1がオフし、出力トランジスタQ2がオンして、
トランジスタ20aのベースに電流が流れなくなって、
トランジスタ20aがオフする。
【0005】そして、図5に示す上アームチョッピング
方式において、トランジスタ20eがオン状態でトラン
ジスタ20aがオンするとき、直流電源4の正極側端子
からトランジスタ20a,電機子コイル1a,1bおよびト
ランジスタ20eを介して直流電源4の負極側端子に電
流が流れる。一方、上記トランジスタ20eがオン状態
でトランジスタ20aがオフするとき、U相の下アーム
側のトランジスタ20dのコレクタとエミッタとの間に
接続された帰還ダイオードD14,電機子コイル1a,1bお
よびトランジスタ20eを介して回生電流が流れる。こ
うして、上記トランジスタ20eをオン状態にしたま
ま、トランジスタ20aをオンオフ動作させることによ
って、電機子コイル1a,1bに直流電流が流れて、電機
子コイル1a,1bが銅損により発熱し、圧縮機を予熱す
るのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記空気調
和機の上アームチョッピング方式では、電機子コイル1
a,1bに流れる直流電流がU相の上アーム側のトランジ
スタ20aと帰還ダイオードD14に交互に流れるのに対
して、V相の下アーム側のトランジスタ20eに上記直
流電流が全て流れるので、U相の上アーム側のトランジ
スタ20aに比べてV相の下アーム側のトランジスタ2
0eの負担が大きくなって、信頼性が低下するという問
題がある。また、オン状態が連続するトランジスタ20
eのドライブ回路32では、出力トランジスタQ1,抵抗
R1,R2およびダイオードD1,D2に電流が流れ続けるの
で、ドライブ回路32の負担も大きくなるという欠点が
ある。
【0007】そこで、この発明の目的は、圧縮機の予熱
運転時にインバータのスイッチング素子等の負担を均等
化して、信頼性の高い空気調和機を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の空気調和機は、圧縮機を駆動するモータ
と、上記モータの電機子コイルと直流電源の正極側端子
との間に接続された第1スイッチング素子と、上記電機
子コイルと上記直流電源の負極側端子との間に接続され
た第2スイッチング素子とを備えた空気調和機におい
て、上記第1スイッチング素子に、オン動作とオンオフ
繰り返し動作とを所定時間毎に交互にさせる第1制御信
号を出力する第1スイッチング素子制御手段と、上記第
2スイッチング素子に、上記第1制御信号がオン動作を
表わすときにオンオフ繰り返し動作させる一方、上記第
1制御信号がオンオフ繰り返し動作を表わすときにオン
動作させる第2制御信号を出力する第2スイッチング素
子制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】上記請求項1の空気調和機によれば、上記
圧縮機を駆動する上記モータの上記電機子コイルと上記
直流電源の正極側端子との間に接続された上記第1スイ
ッチング素子は、上記第1スイッチング素子制御手段か
らの第1制御信号に基づいて、オン動作とオンオフ繰り
返し動作とを所定時間毎に交互に行う。一方、上記モー
タの電機子コイルと直流電源の負極側端子との間に接続
された上記第2スイッチング素子は、上記第2スイッチ
ング素子制御手段からの第2制御信号に基づいて、上記
第1スイッチング素子がオン動作のときにオンオフ繰り
返し動作を行い、第1スイッチング素子がオンオフ繰り
返し動作のときにオン動作を行う。このとき、上記両第
1,第2スイッチング素子がオンするとき、上記直流電
源の正極側端子から負極側端子に第1スイッチング素
子,電機子コイルおよび第2スイッチング素子を介して
電流が流れる。一方、上記第1,第2スイッチング素子
の一方がオンし他方がオフするとき、オフする第1スイ
ッチング素子または第2スイッチング素子に対応する帰
還ダイオードや転流回路を介して回生電流が流れる。し
たがって、上記電機子コイルに直流電流が流れて、電機
子コイルが銅損により発熱する。こうして、例えば圧縮
機を予熱するためのモータの欠相運転において、第1,
第2スイッチング素子がオン動作とオンオフ繰り返し動
作とを所定時間毎に交互に行うことによって、モータの
電機子コイルを発熱させる。
【0010】したがって、欠相運転中、上記第1,第2
スイッチング素子と第1,第2スイッチング素子を駆動
するドライブ回路の負担が偏らないように略均等化で
き、信頼性を向上できる。
【0011】また、請求項2の空気調和機は、圧縮機を
駆動するモータと、上記モータの3相Y結線された電機
子コイルの各相の端子と直流電源の正極側端子との間に
夫々接続された3つの第1スイッチング素子と、上記電
機子コイルの各相の端子と上記直流電源の負極側端子と
の間に夫々接続された3つの第2スイッチング素子とを
備えた空気調和機において、上記第1スイッチング素子
のうちのいずれか一つに、オン動作とオンオフ繰り返し
動作とを所定時間毎に交互にさせる第1制御信号を出力
する第1スイッチング素子制御手段と、上記第1制御信
号により動作している上記第1スイッチング素子の相と
異なる相の上記第2スイッチング素子のうちのいずれか
一つに、上記第1制御信号がオン動作を表わすときにオ
ンオフ繰り返し動作させる一方、上記第1制御信号がオ
ンオフ繰り返し動作を表わすときにオン動作させる第2
制御信号を出力する第2スイッチング素子制御手段とを
備えたことを特徴としている。
【0012】上記請求項2の空気調和機によれば、上記
3つの第1スイッチング素子のうちのいずれか一つは、
上記第1スイッチング素子制御手段からの第1制御信号
に基づいて、オン動作とオンオフ繰り返し動作とを所定
時間毎に交互に行う。一方、上記第1制御信号により動
作している上記第1スイッチング素子の相と異なる相の
上記第2スイッチング素子のうちのいずれか一つは、上
記第2スイッチング素子制御手段からの第2制御信号に
基づいて、上記第1スイッチング素子がオン動作のとき
にオンオフ繰り返し動作を行い、第1スイッチング素子
がオンオフ繰り返し動作のときにオン動作する。このと
き、オン動作とオンオフ動作とを行う両第1,第2スイ
ッチング素子がオンするとき、上記直流電源の正極側端
子から負極側端子に第1スイッチング素子,第1スイッ
チング素子に接続された電機子コイル,第2スイッチン
グ素子に接続された電機子コイルおよび第2スイッチン
グ素子を介して電流が流れる。一方、上記第1,第2ス
イッチング素子の一方がオンし他方がオフするとき、オ
フする第1スイッチング素子または第2スイッチング素
子に対応する帰還ダイオードや転流回路を介して上記両
電機子コイルに回生電流が流れる。したがって、上記両
電機子コイルに直流電流が流れて、両電機子コイルが銅
損により発熱する。こうして、例えば圧縮機を予熱する
ためのモータの欠相運転において、第1,第2スイッチ
ング素子がオン動作とオンオフ繰り返し動作とを所定時
間毎に交互に行うことによって、モータの電機子コイル
を発熱させる。
【0013】したがって、欠相運転中、上記第1,第2
スイッチング素子と第1,第2スイッチング素子を駆動
するドライブ回路の負担が偏らないように略均等化で
き、信頼性を向上できる。また、上記第1,第2スイッ
チング素子に夫々対応する2つの帰還ダイオードまたは
2つの転流回路に回生電流が交互に流れるので、各帰還
ダイオードまたは各転流回路の夫々負担を一方のみに回
生電流が流れる場合の略半分にできる。
【0014】また、請求項3の空気調和機は、請求項2
の空気調和機において、上記圧縮機を予熱するための欠
相運転毎に、上記第1制御信号により動作する上記第1
スイッチング素子を順次切り換えさせる第1切換指令信
号を上記第1スイッチング素子制御手段に出力すると共
に、上記第2制御信号により動作する上記第2スイッチ
ング素子を順次切り換えさせる第2切換指令信号を上記
第2スイッチング素子制御手段に出力する切換指令手段
を備えたことを特徴としている。
【0015】上記請求項3の空気調和機によれば、上記
圧縮機を予熱するための欠相運転毎に、上記切換指令手
段の第1切換指令信号に基づいて、上記第1スイッチン
グ素子制御手段は、上記第1制御信号により動作する上
記第1スイッチング素子を順次切り換える。上記切換指
令手段の第2切換指令信号に基づいて、上記第2スイッ
チング素子制御手段は、上記第2制御信号により動作す
る上記第2スイッチング素子を順次切り換える。つま
り、初めの欠相運転で例えば電機子コイルのU相側から
のV相側に直流電流を流し、その後、欠相運転毎にU相
側からW相側、V相側からW相側、V相側からU相側、
W相側からU相側、W相側からV相側に順に切り換え
て、再びU相側からV相側に直流電流を流し、これを順
次繰り返すのである。
【0016】したがって、欠相運転毎に動作する上記第
1,第2スイッチング素子が順次切り換わるので、第1,
第2スイッチング素子と第1,第2スイッチング素子を
駆動するドライブ回路の負担を略均等化でき、特定のス
イッチング素子や回路に負担が偏らないので、さらに高
い信頼性を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の空気調和機を図
示の実施の形態により詳細に説明する。
【0018】図1はこの発明の一つの実施の形態の空気
調和機の要部の構成を示しており、1は電機子コイル1
a,1b,1cがY結線され、複数の永久磁石を有する回転
子10を回転磁界により回転させる固定子、2はスイッ
チング信号を出力するマイコン、3は上記マイコン2か
らのスイッチング信号を受けて、制御信号を出力するベ
ース駆動部である。上記ベース駆動部3からの制御信号
をインバータ20に夫々入力している。なお、上記固定
子1と回転子10でブラシレスDCモータ11を構成し
ている。
【0019】また、上記インバータ20は、直流電源4
の正極側端子に夫々コレクタが接続された上アーム側の
3つのトランジスタ20a,20b,20cと、直流電源4
の負極側端子に夫々エミッタが接続された下アーム側の
3つのトランジスタ20d,20e,20fとで構成されて
いる。上記トランジスタ20aのエミッタとトランジス
タ20dのコレクタを互いに接続し、トランジスタ20b
のエミッタとトランジスタ20eのコレクタを互いに接
続し、トランジスタ20cのエミッタとトランジスタ2
0fのコレクタを互いに接続している。また、上記トラ
ンジスタ20a,20dの互いに接続された接続点にU相
の電機子コイル1aを接続し、トランジスタ20b,20e
の互いに接続された接続点にV相の電機子コイル1bを
接続し、トランジスタ20c,20fの互いに接続された
接続点にW相の電機子コイル1cを接続している。そし
て、上記各トランジスタ20a〜20fのコレクタとエミ
ッタとの間に帰還ダイオードD11〜D16を夫々逆並列接
続している。
【0020】また、上記マイコン2は、第1スイッチン
グ素子制御手段としての第1制御部2aと、第2スイッ
チング素子制御手段としての第2制御部2bと、切換指
令手段としての切換指令部2cとを備え、第1制御部2a
は、欠相運転時、インバータ20のU相の上アーム側の
トランジスタ20aに、所定時間T毎にオン動作とオン
オフ動作(所定時間Tよりも短い周期でオンオフを繰り
返す)とを交互にさせる第1制御信号を出力する。ま
た、上記第2制御部2bは、欠相運転時、インバータ2
0のV相の下アーム側のトランジスタ20eに、上記U
相の上アーム側のトランジスタ20aがオン動作のとき
にオンオフ動作させる一方、トランジスタ20aがオン
オフ動作のときにオン動作させる第2制御信号を出力す
る。さらに、上記切換指令部2cは、上記第1制御部2a
に、第1制御信号により動作するトランジスタ20aを
順次トランジスタ20b,20cに切り換えさせる第1切
換指令信号を出力すると共に、上記第2制御部2bに、
第2制御信号により動作するトランジスタ20eを順次
トランジスタ20f,20dに切り換えさせる第1切換指
令信号を出力する。
【0021】また、上記ベース駆動部3は、図6に示す
ように、上アーム側トランジスタ20a(20b,20c)を
駆動するドライブ回路31と、下アーム側トランジスタ
20d(20e,20f)を駆動するドライブ回路32とを有
している。上記ドライブ回路31,32は、出力トラン
ジスタQ1のエミッタと出力トランジスタQ2のコレクタ
が互いに接続され、その接続点が出力端子のフォトカプ
ラPC1と、上記フォトカプラPC1の出力トランジス
タQ1のコレクタと電源Vccとの間に接続された抵抗R
1と、上記フォトカプラPC1の出力端子とトランジス
タ20aのベースとの間に接続された抵抗R2と、出力ト
ランジスタQ2のエミッタとトランジスタ20aのエミッ
タとの間にカソードを出力トランジスタQ2側にして直
列接続されたダイオードD1,D2と、上記直列接続され
たダイオードD1,D2の両端に並列接続されたコンデン
サC1とを夫々備えている。なお、上記出力トランジス
タQ2のエミッタにグランドGNDを接続している。
【0022】上記構成の空気調和機は、図2に示すよう
に、暖房運転を停止してからデフロスト運転開始までの
間の運転待機期間を巻線通電期間として、圧縮機を予熱
するためにブラシレスDCモータ11の欠相運転を行
う。このとき、図3に示すように、上記マイコン2の第
1制御部2aは、U相の上アーム側のトランジスタ20a
をオン動作とオンオフ動作とを所定時間T毎に交互にさ
せる第1制御信号を出力する。一方、上記マイコン2の
第2制御部2bは、トランジスタ20aがオン動作のとき
にV相の下アーム側のトランジスタ20dをオンオフ動
作させ、トランジスタ20aがオンオフ動作のときにト
ランジスタ20dをオン動作させる第2制御信号を出力
する。
【0023】上記マイコン2の第1制御部2aからの第
1制御信号により、上アーム側のドライバ回路31は、
マイコン2からのスイッチング信号によりドライバ回路
31のフォトカプラPC1の発光ダイオードに電流が流
れると、出力トランジスタQ1がオンし、出力トランジ
スタQ2がオフする。そして、上記電源Vccから抵抗R
1,出力トランジスタQ1および抵抗R2を介してU相の上
アーム側のトランジスタ20aのベースに電流が流れ
て、トランジスタ20aがオンする。一方、上記マイコ
ン2の第1制御部2aからの第1制御信号1によりドライ
バ回路31のフォトカプラPC1の発光ダイオードに電
流が流れなくなると、出力トランジスタQ1がオフし、
出力トランジスタQ2がオンして、トランジスタ20aの
ベースに電流が流れなくなって、トランジスタ20aが
オフする。また、上記マイコン2の第2制御部2bから
の第2制御信号により、下アーム側のドライバ回路32
も、ドライバ回路31と同様に動作して、V相の下アー
ム側のトランジスタ20eをオンオフする。
【0024】そして、上記トランジスタ20a,20eが
同時にオンすると、直流電源4の正極側端子から負極側
端子にトランジスタ20a,電機子コイル1a,1bおよび
トランジスタ20eを介して電流が流れる。一方、上記
トランジスタ20a,20eの一方がオンし他方がオフす
るとき、オフするトランジスタ20a,20eに対応する
帰還ダイオードD14,D12を介して電機子コイル1a,1b
に回生電流が流れる。こうして、上記電機子コイル1a,
1bに直流電流が流れる。
【0025】こうして、上記圧縮機のブラシレスDCモ
ータ11の電機子コイル1a,1bに直流電流を流して、
圧縮機とその圧縮機内の冷媒を予熱する。この圧縮機を
予熱する欠相運転の後、デフロスト運転を開始すると、
圧縮機と圧縮機内の冷媒が予熱されているので、デフロ
ストのための熱源を速やかに立ち上げることができ、デ
フロスト時間を短縮する。
【0026】上記ブラシレスDCモータ11の欠相運転
において、U相の上アーム側のトランジスタ20aとV
相の下アーム側のトランジスタ20eはどちらも連続し
てオンせず、所定時間T毎にオン動作とオンオフ動作を
交互に行うので、トランジスタ20aとトランジスタ2
0eおよびドライブ回路31,32の負担を均等化して、
信頼性を向上することができる。また、上記U相の下ア
ーム側の帰還ダイオードD14とV相の上アーム側の帰還
ダイオードD12に回生電流を交互に流して略均等化する
ことによって、U相の上アーム側のトランジスタ20a
のみをオンオフ動作させる上アームチョッピング方式に
比べ、帰還ダイオードの負担を半減することができる。
【0027】また、図2に示すように、デフロスト運転
終了から次の暖房運転開始までの間の運転待機中に欠相
運転を行う場合、上記マイコン2の切換指令部2cは、
第1制御部2aにU相の上アーム側のトランジスタ20a
からV相の上アーム側のトランジスタ20bに切り換え
させる第1切換指令信号を出力する一方、第2制御部2
bにV相の下アーム側のトランジスタ20eからW相下ア
ーム側のトランジスタ20fに切り換えさせる第2切換
指令信号を出力する。そして、上記V相の上アーム側の
トランジスタ20bとW相下アーム側のトランジスタ2
0fがオン動作とオンオフ動作とを所定時間T毎に交互
に行って、電機子コイル1b,1cに直流電流を流して、
圧縮機を予熱する。したがって、上記圧縮機のブラシレ
スDCモータ11を欠相運転することによって、次に暖
房運転時の室内機からの吹出温度を速やかに立ち上げ
る。このように、欠相運転毎に、上記マイコン2の切換
指令部2cにより、上アーム側のトランジスタ20a,2
0b,20cを順次切り換えると共に、下アーム側のトラ
ンジスタ20d,20e,20fを順次切り換えることによ
って、各トランジスタ20a〜20fと各ドライブ回路3
1,32の負担を略均等化でき、高い信頼性を得ること
ができる。
【0028】上記実施の形態では、圧縮機を駆動するブ
ラシレスDCモータ11を予熱運転したが、圧縮機を駆
動するモータはこれに限らず、他の形式のモータでもよ
い。また、上記モータの電機子コイルは、3相Y結線さ
れた電機子コイルに限らないのは勿論である。
【0029】また、上記実施の形態では、ブラシレスD
Cモータ11の電機子コイル1a,1b,1cに流れる回生
電流を帰還ダイオードD11〜D16により処理したが、帰
還ダイオードに限らず、転流回路等により回生電流を処
理してもよい。
【0030】また、上記実施の形態では、暖房運転停止
からデフロスト運転開始までの間の運転待機時と、デフ
ロスト運転終了から暖房運転開始までの間の運転待機時
に、圧縮機のモータを欠相運転して圧縮機を予熱した
が、これに限らず、圧縮機を予熱する必要がある場合に
この発明を適用してよい。
【0031】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の空気調和機は、圧縮機を駆動するモータと、上記モ
ータの電機子コイルと直流電源の正極側端子との間に接
続された第1スイッチング素子と、上記電機子コイルと
上記直流電源の負極側端子との間に接続された第2スイ
ッチング素子とを備えた空気調和機において、第1スイ
ッチング素子制御手段からの第1制御信号に基づいて、
第1スイッチング素子は、オン動作とオンオフ繰り返し
動作とを所定時間毎に交互に行うと共に、第2スイッチ
ング素子制御手段からの第2制御信号に基づいて、第2
スイッチング素子は、第1スイッチング素子がオン動作
のときにオンオフ繰り返し動作を行う一方、第1スイッ
チング素子がオンオフ繰り返し動作のときにオン動作を
行うものである。
【0032】したがって、請求項1の発明の空気調和機
によれば、例えば圧縮機を予熱するためのモータの欠相
運転において、上記両第1,第2スイッチング素子がオ
ンするとき、直流電源の正極側端子から負極側端子に第
1スイッチング素子,電機子コイルおよび第2スイッチ
ング素子を介して電流が流れる一方、第1,第2スイッ
チング素子の一方がオンし他方がオフするとき、オフす
る第1スイッチング素子または第2スイッチング素子に
対応する帰還ダイオードや転流回路を介して回生電流が
流れる。したがって、上記電機子コイルに直流電流が流
れて、電機子コイルが銅損により発熱するので、圧縮機
と圧縮機内の冷媒を予熱する。このように、欠相運転
中、上記第1,第2スイッチング素子と第1,第2スイッ
チング素子を駆動するドライブ回路の負担を略均等化で
き、信頼性を向上することができる。
【0033】また、請求項2の発明の空気調和機は、圧
縮機を駆動するモータと、上記モータの3相Y結線され
た電機子コイルの各相の端子と直流電源の正極側端子と
の間に夫々接続された3つの第1スイッチング素子と、
上記電機子コイルの各相の端子と上記直流電源の負極側
端子との間に夫々接続された3つの第2スイッチング素
子とを備えた空気調和機において、第1スイッチング素
子制御手段からの第1制御信号に基づいて、上記第1ス
イッチング素子のうちのいずれか一つは、所定時間毎に
交互にオンとオンオフを繰り返すと共に、第2スイッチ
ング素子制御手段からの第2制御信号に基づいて、上記
第1制御信号により動作している上記第1スイッチング
素子の相と異なる相の上記第2スイッチング素子のうち
のいずれか一つは、第1スイッチング素子がオン動作の
ときにオンオフ繰り返し動作を行う一方、第1スイッチ
ング素子がオンオフ繰り返し動作のときにオン動作を行
うものである。
【0034】したがって、請求項2の発明の空気調和機
によれば、例えば圧縮機を予熱するためのモータの欠相
運転において、上記両第1,第2スイッチング素子がオ
ンするとき、上記直流電源の正極側端子から負極側端子
に第1スイッチング素子,第1スイッチング素子に接続
された電機子コイル,第2スイッチング素子に接続され
た電機子コイルおよび第2スイッチング素子を介して電
流が流れる一方、第1,第2スイッチング素子の一方が
オンし他方がオフするとき、オフする第1スイッチング
素子または第2スイッチング素子に対応する帰還ダイオ
ードや転流回路を介して回生電流が流れる。したがっ
て、上記両電機子コイルに直流電流が流れて、両電機子
コイルが銅損により発熱するので、圧縮機と圧縮機内の
冷媒を予熱する。このように、欠相運転中、上記第1,
第2スイッチング素子と第1,第2スイッチング素子を
駆動するドライブ回路の負担を略均等化でき、信頼性を
向上することができる。また、上記第1,第2スイッチ
ング素子に夫々対応する2つの帰還ダイオードまたは2
つの転流回路に回生電流が交互に流れるので、帰還ダイ
オードまたは転流回路の夫々の負担を一方のみに回生電
流が流れる場合の略半分にすることができる。
【0035】また、請求項3の発明の空気調和機は、請
求項2の空気調和機において、上記圧縮機を予熱するた
めの欠相運転毎に、切換指令手段の第1切換指令信号に
基づいて、上記第1スイッチング素子は、上記第1制御
信号により動作する上記第1スイッチング素子を順次切
り換えると共に、切換指令手段の第2切換指令信号に基
づいて、上記第2スイッチング素子は、上記第2制御信
号により動作する上記第2スイッチング素子を順次切り
換えるものである。
【0036】したがって、請求項3の発明の空気調和機
によれば、欠相運転毎に動作する第1,第2スイッチン
グ素子が順次切り換わるので、第1,第2スイッチング
素子とその第1,第2スイッチング素子を駆動するドラ
イブ回路の負担を略均等化して、特定のスイッチング素
子や回路に負担が偏らないようにして、さらに高い信頼
性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の一実施形態の空気調和機の
要部構成図である。
【図2】 図2は上記空気調和機の暖房運転,運転待機
およびデフロスト運転のタイムチャートである。
【図3】 図3はこの発明の一実施形態の空気調和機の
欠相運転時の各部の信号を示す図である。
【図4】 図4は従来の空気調和機の要部構成図であ
る。
【図5】 図5は上記空気調和機の欠相運転時の各部の
信号を示す図である。
【図6】 図6は上記空気調和機のインバータとベース
駆動部の要部回路図である。
【符号の説明】
1…固定子、1a,1b,1c…電機子コイル、2…マイコ
ン、2a…第1制御部、2b…第2制御部、2c…切換指
令部、3…ベース駆動部、4…直流電源、10…回転
子、11…ブラシレスDCモータ、20…インバータ、
20a〜20f…トランジスタ、D11〜D16…帰還ダイオ
ード。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機を駆動するモータ(11)と、上記
    モータ(11)の電機子コイル(1a,1b,1c)と直流電源
    (4)の正極側端子との間に接続された第1スイッチング
    素子(20a,20b,20c)と、上記電機子コイル(1a,1
    b,1c)と上記直流電源(4)の負極側端子との間に接続さ
    れた第2スイッチング素子(20d,20e,20f)とを備
    えた空気調和機において、 上記第1スイッチング素子(20a,20b,20c)に、オ
    ン動作とオンオフ繰り返し動作とを所定時間毎に交互に
    させる第1制御信号を出力する第1スイッチング素子制
    御手段(2a)と、 上記第2スイッチング素子(20d,20e,20f)に、上
    記第1制御信号がオン動作を表わすときにオンオフ繰り
    返し動作させる一方、上記第1制御信号がオンオフ繰り
    返し動作を表わすときにオン動作させる第2制御信号を
    出力する第2スイッチング素子制御手段(2b)とを備え
    たことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 圧縮機を駆動するモータ(11)と、上記
    モータ(11)の3相Y結線された電機子コイル(1a,1
    b,1c)の各相の端子と直流電源(4)の正極側端子との間
    に夫々接続された3つの第1スイッチング素子(20a,
    20b,20c)と、上記電機子コイル(1a,1b,1c)の各
    相の端子と上記直流電源(4)の負極側端子との間に夫々
    接続された3つの第2スイッチング素子(20d,20e,
    20f)とを備えた空気調和機において、 上記第1スイッチング素子(20a,20b,20c)のうち
    のいずれか一つに、オン動作とオンオフ繰り返し動作と
    を所定時間毎に交互にさせる第1制御信号を出力する第
    1スイッチング素子制御手段(2a)と、 上記第1制御信号により動作している上記第1スイッチ
    ング素子(20a,20b,20c)の相と異なる相の上記第
    2スイッチング素子(20d,20e,20f)のうちのいず
    れか一つに、上記第1制御信号がオン動作を表わすとき
    にオンオフ繰り返し動作させる一方、上記第1制御信号
    がオンオフ繰り返し動作を表わすときにオン動作させる
    第2制御信号を出力する第2スイッチング素子制御手段
    (2b)とを備えたことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の空気調和機において、
    上記圧縮機を予熱するための欠相運転毎に、上記第1制
    御信号により動作する上記第1スイッチング素子(20
    a,20b,20c)を順次切り換えさせる第1切換指令信号
    を上記第1スイッチング素子制御手段(2a)に出力する
    と共に、上記第2制御信号により動作する上記第2スイ
    ッチング素子(20d,20e,20f)を順次切り換えさせ
    る第2切換指令信号を上記第2スイッチング素子制御手
    段(2b)に出力する切換指令手段(2c)を備えたことを特
    徴とする空気調和機。
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