JPH09330572A - 磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置 - Google Patents

磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置

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JPH09330572A
JPH09330572A JP14942196A JP14942196A JPH09330572A JP H09330572 A JPH09330572 A JP H09330572A JP 14942196 A JP14942196 A JP 14942196A JP 14942196 A JP14942196 A JP 14942196A JP H09330572 A JPH09330572 A JP H09330572A
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JP
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head
carriage
target position
actuator
heads
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JP14942196A
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Jun Ishikawa
潤 石川
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドの位置決めを高速に制御する。 【解決手段】 記録再生用の複数のヘッド303,32
3,…,3n3をキャリッジ302によって一括して移
動させる第一のアクチュエータ301と、ヘッド30
3,…を個別に移動させる、ヘッド303,…と同数の
第二のアクチュエータと、第一のアクチュエータ301
と第二のアクチュエータとを協調させて各ヘッドの位置
決めを行う制御部100とを備えている。そして、ヘッ
ド303,…の中から選択したひとつの基準ヘッド30
3から得られる位置情報のみを使用して、第一のアクチ
ュエータ301によってキャリッジ302をキャリッジ
302の目標位置へ位置決めし、残りのヘッド323,
…からの位置情報を、キャリッジ302の位置決めに利
用しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
のヘッド位置決め装置に関し、特に粗動、微動の2種類
のアクチュエータを使用してヘッドの位置決めを行う磁
気ディスク装置のヘッド位置決め装置に関するものであ
る。
【0002】磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置に
おいて、粗動、微動の2種類のアクチュエータを使用し
てヘッドの位置決めを行う場合、ヘッドの位置を離散的
にサンプリングして計測する場合でも、広帯域の第二ア
クチュエータの性能を十分に発揮させることによって、
本来のサンプリング時間によって規定される通常の応答
速度よりも、高速にヘッドの位置決めを行うことができ
るようにすることが望ましい。
【0003】
【従来の技術】近年、小型磁気ディスク装置では、セク
タサーボ方式と呼ばれる、位置決めに必要なヘッド位置
の検出信号を、データセクタ間に構成する方式が主流と
なってきている。セクタサーボ方式では、一般に、ユー
ザーデータのフォーマット容量をより大きくするため
に、サーボ信号の数は少ない方が好ましく、結果として
サーボ系のサンプリングレートは低下する傾向にある。
【0004】一方、ますます狭くなるトラックピッチに
対応して、高精度かつ高速なトラック位置決めを実現す
るために、従来VCM(Voice Coil Motor)のみを使用
してヘッドの位置決めを行ってきた磁気ディスク装置の
分野でも、VCMの静止摩擦などの影響を受けないよう
に、移動可能範囲は狭いが広帯域の第二アクチュエータ
をヘッド部などに装備して、第一アクチュエータである
VCMと第二アクチュエータを協調させて、ヘッドの高
精度位置決め実現する2段サーボによる方法が提案され
ている。
【0005】しかしながら、セクタサーボ方式の磁気デ
ィスク装置において、従来の2段サーボ方式を使用する
場合、ヘッド位置のサンプリング時間が長いために、ヘ
ッドの位置決めの精度は確保できても、サンプリング時
間に見合ったサーボ系の制御帯域では、広帯域の第二ア
クチュエータの性能を十分に発揮させることができず、
広帯域のアクチュエータに見合った、高速な位置決めを
行うことが困難であった。
【0006】従来、このような問題を解決するために、
いくつかの方法が知られている。まず、基本的な2段サ
ーボ系の構成に関しては、このような2段サーボ系が光
ディスクの分野で古くから使用されてきたこともあっ
て、例えば特開平2−81327号公報,特開平2−3
08436号公報,特開平2−308437号公報等に
開示されているような方法等、種々の方法が既に存在し
ている。
【0007】また、磁気ディスク装置の分野でも、位置
信号のサンプリング時間の長いことを補うために、高サ
ンプリングレートでサーボ信号を取得できる、専用のデ
ィスク面を一面別に用意して、その高周波の信号とデー
タ面から得られる低サンプリングレートの位置信号とを
周波数的に合成して、広帯域の第二アクチュエータの性
能を十分に発揮させるようにしたハイブリッド方法(例
えば特開平5−174517号公報参照)などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術におい
て、光ディスクの分野で使用されている、さまざまな2
段サーボ系の構成方法は、ヘッドからの位置信号が連続
的に取得できることを前提としており、第二アクチュエ
ータの性能が高ければ十分にサーボ系の制御帯域を広げ
ることができる条件でのみ有効であり、磁気ディスク装
置のように、ヘッドからの位置信号が離散的で、サーボ
系の制御帯域が制限される場合には、位置決めの精度は
確保できても、高速位置決めは困難である。
【0009】また、サーボ信号専用のディスク面を使用
する方法も、基本的にはヘッドの位置情報に直接関わる
情報を、高サンプリングレートで取得できることを前提
としているが、このような方式では、トラックピッチが
狭くなり、サーボ信号専用のディスク面と、実際に読み
書きを行うディスク面とのずれが、DC成分のみならず
高周波成分も無視できなくなってくると、サーボ専用の
高サンプリングレートの信号を使用することが、かえっ
て位置決めの精度を悪化させる結果を招く。
【0010】また、一般に磁気ディスク装置では、デー
タを読み書きするためのヘッドが複数あるので、読み書
きに使用するヘッドを切り替える場合には、サーボ専用
信号と、新たに使用するヘッドからの位置信号を再度組
み合わせて、位置決めすることが必要であった。
【0011】本発明は、このような従来技術の課題を解
決しようとするものであって、キャリッジとヘッドの相
対変位を広帯域で制御できる相対位置決めサーボ系をフ
ィードフォワード駆動中心に使用し、第一アクチュエー
タであるVCMを高速で移動させず、制御帯域内で精度
を重視して駆動することによって、サンプリング時間が
長くフィードバックサーボの制御帯域が狭い場合でも、
特に、短い距離のトラックシーク位置決め、各ヘッドの
同一トラック上の読み取り位置と書き込み位置の間での
位置決め、また長い距離のトラックシーク位置決めの最
終段階の過渡応答を高速に制御できる、磁気ディスク装
置のヘッド位置決め装置を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、位置決め方式
として2段サーボ方式を採用する磁気ディスク装置のヘ
ッド位置決め装置を対象とする。
【0013】複数のヘッドの中で基準となる一つのヘッ
ドに装備された、キャリッジとヘッドとの相対位置を広
帯域で制御できる、第二アクチュエータによる相対位置
決めサーボ系は、基準ヘッドに対する高速な目標軌道
と、共通のキャリッジに対する緩やかな目標軌道との差
(これがキャリッジとヘッドの相対位置に対する目標軌
道となる)による、フィードフォワード駆動指令によっ
て制御される。
【0014】また、基準ヘッドを含めた各ヘッドを一括
して移動させるキャリッジは、1サンプリング時間遅ら
せたキャリッジに対する緩やかな目標軌道と、サンプリ
ング時間ごとに計測される基準ヘッドとキャリッジの相
対変位と基準ヘッドの位置より求めたキャリッジの位置
との差によるフィードバック駆動指令により、第一アク
チュエータであるVCMによって制御される。
【0015】一方、基準となるヘッド以外の各ヘッドに
装備されたキャリッジとヘッドとの相対位置を広帯域で
制御できる、第二アクチュエータによる相対位置決めサ
ーボ系は、それぞれのヘッドに対する高速な目標軌道
と、共通のキャリッジに対する緩やかな目標軌道との差
(これがキャリッジとヘッドの相対位置に対する目標軌
道となる)によるフィードフォワード駆動指令と、1サ
ンプル時間遅らせた各ヘッドに対する目標軌道と、サン
プリング時間毎に計測される各ヘッド位置との差による
フィードバック駆動指令により、各ヘッド毎に独立に制
御される。
【0016】本発明のヘッド位置決め装置においては、
ヘッド位置のサンプリング時間によって制御帯域が制限
されて、高速な位置決めのできない第一アクチュエータ
のキャリッジに対する位置決めサーボ系は、各ヘッドの
独立した動きに追従してキャリッジに余計な移動をさせ
ないように、基準として選んだヘッドのみからの位置情
報で制御され、他のトラックへの移動などキャリッジの
移動が必要な場合にも、追従精度を重視して、できる限
りキャリッジを緩やかに移動させる。
【0017】その一方で、高速に移動できる第二アクチ
ュエータは、高速ではないが高い追従精度で移動するキ
ャリッジの位置をもとに、ヘッドとキャリッジとの相対
変位をフィードフォワード駆動を主として制御し、各ヘ
ッドを広帯域な第二アクチュエータの性能に見合った速
さで高速に位置決めする。
【0018】その結果、サンプリング時間が長く、キャ
リッジに対するフィードバックサーボ系の制御帯域が狭
い場合でも、特に短い距離のトラックシーク位置決め、
各ヘッドの同一トラック上の読み取り位置と書き込み位
置の間での位置決め、また長い距離のトラックシーク位
置決めの最終段階の過渡応答を、それぞれ高速に制御で
きる、磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置を提供す
ることができる。
【0019】以下、本発明の課題を解決するための具体
的手段を記述する。
【0020】(1) 本発明の態様(1) においては、記録再
生用の複数のヘッド(303,323,…,3n3)を
キャリッジ(302)によって一括して移動させる第一
のアクチュエータ(301)と、複数のヘッドを個別に
移動させる、この複数のヘッドと同数の第二のアクチュ
エータ(304,306,324)と、第一のアクチュ
エータと第二のアクチュエータとを協調させて各ヘッド
の位置決めを行う制御部(100)とを備えた磁気ディ
スク装置のヘッド位置決め装置において、複数のヘッド
の中から選択したひとつの基準ヘッド(303)から得
られる位置情報のみを使用して、第一のアクチュエータ
によってキャリッジをこのキャリッジの目標位置へ位置
決めし、残りのヘッドからの位置情報を、キャリッジの
位置決めに利用しない。
【0021】(2) 本発明の態様(2) においては、(1) の
場合に、ヘッドを現在位置決めされているトラックから
別のトラックへ移動させる場合は、第二のアクチュエー
タが、ヘッドに対する高速な目標位置軌道(101)
と、キャリッジに対する低速な目標位置軌道(102)
との差より生成される、第二のアクチュエータに対する
目標位置軌道(106)を使用してヘッドを位置決め
し、第一のアクチュエータは、キャリッジに対する低速
な目標軌道(102)を使用してキャリッジを位置決め
する。
【0022】(3) 本発明の態様(3) においては、(1) の
場合に、基準ヘッドの読み取り動作時のキャリッジの目
標位置を基準として、複数のヘッドが同一トラック上の
読み取り目標位置から書き込み目標位置へ移動する場
合、および複数のヘッドが同一トラック上の書き込み目
標位置から読み取り目標位置へ移動する場合には、第一
のアクチュエータ(301)はキャリッジ(302)に
対して、基準ヘッド(303)から得られる位置情報を
もとに、読み取り動作時のキャリッジの目標位置への位
置決めを継続して行う動作のみを行い、複数のヘッドの
移動に伴いキャリッジを移動させない。
【0023】(4) 本発明の態様(4) においては、(1) の
場合に、基準ヘッドの書き込み動作時のキャリッジの目
標位置を基準として、複数のヘッドが同一トラック上の
読み取り目標位置から書き込み目標位置へ移動する場
合、および複数のヘッドが同一トラック上の書き込み目
標位置から読み取り目標位置へ移動する場合には、第一
のアクチュエータ(301)はキャリッジ(302)に
対して、基準ヘッド(303)から得られる位置情報を
もとに、書き込み動作時のキャリッジの目標位置への位
置決めを継続して行う動作のみを行い、複数のヘッドの
移動に伴いキャリッジを移動させない。
【0024】
【発明の実施の形態】図1,図2,図3は、本発明の一
実施形態の構成を示したものであって、図1は本発明の
磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置の全体構成例を
示し、図2は図1中における、基準ヘッドとキャリッジ
の位置決めサーボ系の構成例の詳細を示し、図3は図1
中における、基準ヘッド以外の各ヘッドの位置決めサー
ボ系の構成例の詳細を示したものであって、2番目のヘ
ッドに対するサーボ系の構成例を示している。
【0025】各図において、各ヘッド(303, 32
3, …, 3n3)と、広帯域のヘッド相対位置決めサー
ボ系を構成する広帯域のアクチュエータ(304, 32
4など)は、第一アクチュエータであるVCM301に
より駆動される、キャリッジ302によって一括して移
動される。
【0026】キャリッジ302は、緩やかなキャリッジ
への目標位置軌道102を、遅れ演算子z-1により1サ
ンプリング時間遅らせた軌道に追従するように、基準ヘ
ッド303(ヘッド1)の位置検出手段202により検
出された基準ヘッドの位置104(x1H )と、キャリッ
ジ302と基準ヘッド303との相対位置を連続的に検
出する相対変位センサ305からの信号をサンプリング
した信号105(δx1 ) より計算される、キャリッジ
の位置103(x1B )のフィードバックを受けて、VC
M301を制御するディジタルサーボ補償器201によ
り位置決めされる。
【0027】一方、基準ヘッド303は、基準ヘッドへ
の目標位置軌道101と、キャリッジへの目標位置軌道
102の差より計算されるフィードフォワード駆動指令
より構成され、ディジタル演算部401より出力される
駆動指令106に、相対変位センサ305により連続的
に検出される相対位置が高速に追従するように、小型広
帯域アクチュエータ304を制御するアナログ広帯域サ
ーボ補償器203により位置決めされる。
【0028】また、基準ヘッド以外の各ヘッド、例え
ば、ヘッド2(323)は、ヘッド2への目標位置軌道
121とキャリッジへの目標位置軌道102の差より計
算されるフィードフォワード駆動指令と、位置決め誤差
を解消するため、ヘッド2への目標位置軌道121を遅
れ演算子z-1により1サンプリング時間遅らせた軌道
と、ヘッド2(323)の位置検出手段222により検
出されたヘッド2の位置124(x2H)との差により計
算される、フィードバック駆動指令より構成され、ディ
ジタル演算部401より出力される駆動指令126に、
相対変位センサ305により連続的に検出される相対位
置が高速に追従するように、小型広帯域アクチュエータ
324を制御するアナログ広帯域サーボ補償器223に
より位置決めされる。
【0029】図4は、図1に示された、基準ヘッドとキ
ャリッジの位置決めサーボ系の、他の構成例の詳細を示
し、基準ヘッドの相対変位を計測する相対変位センサ3
03を使用しない場合を示している。この場合は、ディ
ジタル演算部401より0次ホルダ204を通して出力
される信号によりアクチュエータの変位を制御できる、
位置制御型の(例えば、電圧−位置対応型のピエゾアク
チュエータなど)小型広帯域アクチュエータ306を第
二アクチュエータとして使用する。
【0030】この場合、各ヘッド(303, 323,
…, 3n3)と、広帯域のヘッド相対位置決めサーボ系
を構成する広帯域のアクチュエータ(306など)は、
第一アクチュエータであるVCM301により駆動され
るキャリッジ302によって、一括して移動されること
は図2の場合と同じである。
【0031】キャリッジ302は、高速な基準ヘッドの
目標位置軌道101を、遅れ演算子z-1により1サンプ
リング時間遅らせた軌道に、基準ヘッド303(ヘッド
1)の位置検出手段202により検出された基準ヘッド
の位置104(x1H)が追従するように(基準ヘッドは
駆動指令106で駆動されているので、この場合もキャ
リッジ自体は高速移動とならないことに注意)、フィー
ドバック信号107を受けるVCM301を制御するデ
ィジタルサーボ補償器201により位置決めされる。
【0032】一方、基準ヘッド305は、基準ヘッドへ
の目標位置軌道101とキャリッジへの目標位置軌道1
02の差より計算されるフィードフォワード駆動指令
と、基準ヘッドへの目標位置軌道101を遅れ演算子z
-1により1サンプリング時間遅らせた軌道と基準ヘッド
303の位置検出手段202により検出された基準ヘッ
ドの位置104(x1H)との差より計算されるフィード
バック信号107を零とするように追従誤差評価修正手
段208より出力される駆動指令とから構成される駆動
指令より構成され、ディジタル演算部401より出力さ
れる駆動指令106を使用して、位置制御型(電圧−位
置対応型など)小型広帯域アクチュエータ306により
位置決めされる。
【0033】ここで、追従誤差評価修正手段208は、
キャリッジの回転軸に使用されるボールベアリングの静
止摩擦などにより、キャリッジが厳密に目標軌道通りに
動かない場合に、摩擦力の影響を受けない広帯域アクチ
ュエータを使用して、基準ヘッドの位置決め誤差を解消
するための駆動指令を生成するための手段であり、例え
ば、学習制御系などで構成される。また、ヘッド駆動に
ともなう反力により、キャリッジアームが厳密に目標軌
道通り動かない場合には、ヘッド移動時に予想される反
力をキャンセルする入力を、VCM301に予め入力し
ておくことで対応する。
【0034】さらに、基準ヘッド以外の各ヘッドの位置
決めサーボ系は、ちょうど追従誤差評価修正手段208
が1(直結と同じ)となっている場合に相当しており、
図4に示した追従誤差評価修正手段208を使用する基
準ヘッドに対する広帯域のサーボ系の構成を、基準ヘッ
ド以外の各ヘッドの位置決めサーボ系に対しても使用す
ることができる。
【0035】図5は、図1に示された、基準ヘッドとキ
ャリッジの位置決めサーボ系の、さらに他の構成例の詳
細を示し、基準ヘッドの相対変位を計測する相対変位セ
ンサ303を使用しない場合を示している。この場合
は、キャリッジの回転軸に使用されるボールベアリング
の静止摩擦や、フレキシブルケーブル307(FPC)
のテンションなどの影響で、キャリッジが厳密に目標軌
道通りに動かない問題を解消するために、加速度センサ
を使用して、直接、この摩擦力の影響をキャンセルする
装置が付加されていることが特徴である。
【0036】この場合、各ヘッド(303, 323,
…, 3n3)と広帯域のヘッド相対位置決めサーボ系を
構成する広帯域のアクチュエータ(306など)は、第
一アクチュエータであるVCM301により駆動される
キャリッジ302によって、一括して移動されることは
これまでと同じである。
【0037】キャリッジ302は、高速な基準ヘッドの
目標位置軌道101を、遅れ演算子z-1により1サンプ
リング時間遅らせた軌道に、基準ヘッド303(ヘッド
1)の位置検出手段202により検出された基準ヘッド
の位置104(x1H)が追従するように(基準ヘッドは
駆動指令106で駆動されているので、この場合もキャ
リッジ自体は高速移動とならないことに注意)、フィー
ドバック信号107を受けるVCM301を制御する、
ディジタルサーボ補償器201により駆動される。
【0038】さらに、図5では、VCMに加えられてい
る加速度指令を連続的に検出する、VCM電流センサ3
08(VCMに流れる電流は加速度に相当する)より得
られる、キャリッジに加えようとしている加速度と、キ
ャリッジに取り付けられた加速度センサ310により連
続的に検出される、実際のキャリッジの加速度との差
を、アナログローパスフィルタ309を通してVCM3
01にフィードバックする、摩擦力の解消手段を装備し
ている。
【0039】その結果、ベアリングの摩擦によってキャ
リッジが厳密に目標軸道通りに動かない問題は解消さ
れ、図4に示した追従誤差評価修正手段208は不要と
なり、基準ヘッド303は、基準ヘッドへの目標位置軌
道101とキャリッジへの目標位置軌道102の差より
計算される、フィードフォワード駆動指令から構成され
る駆動指令より構成され、ディジタル演算部401より
出力される駆動指令106を使用して、位置制御型(電
圧−位置対応型など)小型広帯域アクチュエータ306
により位置決めされる。
【0040】図6は、本発明の態様(2) の場合の動作の
一例を説明するための図であって、基準ヘッドの隣接ト
ラック間の読み取り位置から読み取り位置まで移動する
シークの動作を説明するものである。
【0041】本発明により、基準ヘッドの隣接トラック
間の、読み取り位置から読み取り位置まで移動するシー
ク(隣接トラックへの移動と位置決めで位置0から位置
1へ移動する)を行う場合、基準ヘッドへの目標位置軌
道101は、第二アクチュエータの制御帯域が広いの
で、図6にみるように高速な軌道を採用する。
【0042】一方、キャリッジへの目標位置軌道102
は、基準ヘッドからのサンプリングされた位置情報をも
とに、第一アクチュエータであるVCMの狭い制御帯域
を考慮して、できる限り精度良くキャリッジが追従でき
るように、緩やかな軌道を採用する。
【0043】結果として、広帯域の基準ヘッド相対位置
決めサーボ系には、図6の信号106(信号101−信
号102)のような、フィードフォワード駆動信号が加
えられる。この場合、キャリッジは精度良く、緩やかに
移動しているので、フィードフォワード駆動に基づき、
図6の例では、高速な目標位置軌道101が収束する4
サンプル目にヘッドの位置決めは終了しており、この時
点で(キャリッジは移動途中であるが)、データへのア
クセスが可能になる。
【0044】一方、従来、ヘッド位置に直接関係する信
号が、高サンプリングレートで計測できることを前提と
した方式では、基本的に本発明のような発想はなく、信
号102に相当する位置決め動作を高速化することに終
始している。従って、ヘッド位置に直接関係する信号の
サンプリングレートが低い磁気ディスク装置では、図6
の緩やかな軌道(信号102)を基準に、例えば図6で
は、10サンプル目までデータのアクセスを待たなけれ
ばならない。
【0045】図7は、本発明の態様(3) の場合の動作の
一例を説明するための図であって、ヘッド2の同一トラ
ック上の読み取り位置から書き込み位置まで移動するシ
ークの動作を説明するものである。
【0046】本発明により、ヘッド2の同一トラック上
の読み取り位置から書き込み位置まで移動するシーク
(位置0から位置0.2へ移動する)を行う場合、ヘッ
ド2への目標位置軌道121は、第二アクチュエータの
制御帯域が広いので、図7にみるように高速な軌道を採
用する。
【0047】一方、キャリッジへの目標位置軌道102
は、基準ヘッドの読み取り位置に位置決めされている状
態から移動させないので、図7のように0にとどまる軌
道を採用する。
【0048】結果として、広帯域の基準ヘッド相対位置
決めサーボ系には、図7の信号126(信号121−信
号102で、追従誤差を含めないフィードフォワード成
分のみを記した)のような、フィードフォワード駆動信
号が加えられる。この場合、キャリッジは移動せず、フ
ィードフォワード駆動に基づき、図7の例では、高速な
目標位置軌道121が収束する4サンプル目に、ヘッド
の位置決めは終了しており、この時点で、データへのア
クセスが可能になる。
【0049】このように、微小な移動を複数のヘッドご
とに並行して行う場合、キャリッジは基準ヘッドの位置
をもとに、不必要な移動を行わないことで、ヘッドごと
に短い位置決め時間が実現できる。
【0050】図8は、本発明の態様(2) の場合の動作の
他の例を説明するための図であって、基準ヘッドの隣接
トラック間の読み取り位置から書き込み位置まで移動す
るシークの動作を説明するものである。
【0051】本発明により、基準ヘッドの隣接トラック
間の読み取り位置から書き込み位置まで移動するシーク
(隣接トラックへの移動と位置決めで位置0から位置
1.2へ移動する)を行う場合、基準ヘッドへの目標位
置軌道101は、第二アクチュエータの制御帯域が広い
ので、図8にみるように移動幅1.2の高速な軌道を採
用する。
【0052】一方、キャリッジへの目標位置軌道102
は、基準ヘッドからのサンプリングされた位置情報をも
とに、第一アクチュエータであるVCMの狭い制御帯域
を考慮して、できる限り精度よくキャリッジが追従でき
るように、緩やかな軌道を採用する。ただし、キャリッ
ジは読み取り位置を基準として移動するので、移動幅は
隣接トラックの読み取り位置までの1となる。
【0053】結果として、広帯域の基準ヘッド相対位置
決めサーボ系には、図8の信号106(信号101−1
02)のような、フィードフォワード駆動信号が加えら
れる。すなわち、106の最終値は0.2となる。この
場合も、得られる効果は図6の場合と同じである。
【0054】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、サンプリング時間が長く、キャリッジに対するフィ
ードバックサーボ系の制御帯域が狭い場合でも、特に短
い距離のトラックシーク位置決め、各ヘッドの同一トラ
ック上の読み取り位置と書き込み位置の間での位置決
め、また長い距離のトラックシーク位置決めの最終段階
の過渡応答を、高速に制御できるようになる。
【0055】その理由は、従来のような、ヘッド位置に
直接関わる位置情報のサンプリングレートを改善し、そ
の結果、サーボ系全体の帯域を広げることで高速位置決
めを行うという発想を転換して、ヘッド位置のサンプリ
ング時間によって制御帯域が制限されて、高速な位置決
めのできない第一アクチュエータのキャリッジに対する
位置決めサーボ系は、各ヘッドの独立した動きに追従し
てキャリッジに余計な移動をさせないように、基準とし
て選んだヘッドのみからの位置情報で制御され、他のト
ラックへの移動などキャリッジの移動が必要な場合に
も、追従精度を重視して、できる限りキャリッジを緩や
かに移動させ、その一方で、高速に移動できる第二アク
チュエータは、高速ではないが高い追従精度で移動する
キャリッジの位置をもとに、ヘッドとキャリッジとの相
対変位をフィードフォワード駆動を主として制御し、各
ヘッドを広帯域な第二アクチュエータの性能に見合った
速さで、高速に位置決めするためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスク装置のヘッド位置決め装
置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示された、基準ヘッドとキャリッジの位
置決めサーボ系の、構成例の詳細を示すブロック図であ
る。
【図3】図1に示された、基準ヘッド以外の各ヘッドの
位置決めサーボ系の構成例の詳細として、2番目のヘッ
ドに対するサーボ系の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示された、基準ヘッドとキャリッジの位
置決めサーボ系の、他の構成例の詳細を示すブロック図
である。
【図5】図1に示された、基準ヘッドとキャリッジの位
置決めサーボ系の、さらに他の構成例の詳細を示すブロ
ック図である。
【図6】本発明の態様(2) の場合の動作の一例を説明す
るための図であり、図6〔1〕は時間と信号101との
関係を示すグラフであり、図6〔2〕は時間と信号10
2との関係を示すグラフであり、図6〔3〕は時間と信
号106との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の態様(3) の場合の動作の一例を説明す
るための図であり、図7〔1〕は時間と信号121との
関係を示すグラフであり、図7〔2〕は時間と信号10
2との関係を示すグラフであり、図7〔3〕は時間と信
号126との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の態様(2) の場合の動作の他の例を説明
するための図であり、図8〔1〕は時間と信号101と
の関係を示すグラフであり、図8〔2〕は時間と信号1
02との関係を示すグラフであり、図8〔3〕は時間と
信号106との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
100 制御部 101 基準ヘッド(ヘッド1)への目標位置軌道 102 キャリッジへの目標位置軌道 103 キャリッジの位置x1B 104 基準ヘッドの位置x1H 105 基準ヘッドとキャリッジの相対変位δx1 106 基準ヘッドの相対位置決めサーボ系への駆動指
令 107 フィードバック信号 121 ヘッド2への目標位置軌道 124 ヘッド2の位置x2H 126 ヘッド2の相対位置決めサーボ系への駆動指令 201 ディジタルサーボ補償器 202 基準ヘッドの位置検出手段 203 基準ヘッドのアナログ広帯域サーボ補償器 204 駆動指令106に対する0次ホルダ 205 ディジタルサーボ補償器の出力に対する0次ホ
ルダ 206 VCM用ドライバ 207 位置制御型(電圧−位置対応型)小型広帯域ア
クチュエータ用ドライバ 208 追従誤差評価修正手段 222 ヘッド2の位置検出手段 223 ヘッド2のアナログ広帯域サーボ補償器 224 駆動指令126に対する0次ホルダ 301 VCM(第一アクチュエータ) 302 キャリッジ 303 基準ヘッド(ヘッド1) 304 基準ヘッドの小型広帯域アクチュエータ 305 基準ヘッドの相対変位センサ 306 基準ヘッドの位置制御型(電圧−位置対応型な
ど)小型広帯域アクチュエータ 307 フレキシブルケーブル(FPC) 308 VCM電流センサ 309 アナログローパスフィルタ 310 キャリッジの加速度センサ 323 ヘッド2 324 ヘッド2の小型広帯域アクチュエータ 325 ヘッド2の相対変位センサ 401 ディジタル演算部 1n1 ヘッドnへの目標位置軌道 1n4 ヘッドnの位置xnH 2n4 駆動指令1n6に対する0次ホルダ 3n3 ヘッドn

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録再生用の複数のヘッドをキャリッジ
    によって一括して移動させる第一のアクチュエータと、
    前記複数のヘッドを個別に移動させる当該複数のヘッド
    と同数の第二のアクチュエータと、前記第一のアクチュ
    エータと前記第二のアクチュエータとを協調させて前記
    各ヘッドの位置決めを行う制御部とを備えた磁気ディス
    ク装置のヘッド位置決め装置において、 前記制御部は、前記複数のヘッドの中から選択したひと
    つの基準ヘッドから得られる位置情報のみを使用して、
    前記第一のアクチュエータによって前記キャリッジを当
    該キャリッジの目標位置へ位置決めすることを特徴とす
    る磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘッドを現在位置決めされているト
    ラックから別のトラックへ移動させる場合において、前
    記第二のアクチュエータは、前記ヘッドに対する高速な
    目標位置軌道と前記キャリッジに対する低速な目標位置
    軌道との差より生成される、前記第二のアクチュエータ
    に対する目標位置軌道を使用して当該ヘッドを位置決め
    し、前記第一のアクチュエータは、前記キャリッジに対
    する低速な目標軌道を使用して該キャリッジを位置決め
    する、請求項1記載の磁気ディスク装置のヘッド位置決
    め装置。
  3. 【請求項3】 前記基準ヘッドの読み取り動作時のキャ
    リッジの目標位置を基準として、前記複数のヘッドが同
    一トラック上の読み取り目標位置から書き込み目標位置
    へ移動する場合、および当該複数のヘッドが同一トラッ
    ク上の書き込み目標位置から読み取り目標位置へ移動す
    る場合において、前記第一のアクチュエータは、前記キ
    ャリッジに対して、前記基準ヘッドから得られる位置情
    報をもとに前記読み取り動作時のキャリッジの目標位置
    への位置決めを継続して行う動作のみを行う、請求項1
    記載の磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置。
  4. 【請求項4】 前記基準ヘッドの書き込み動作時のキャ
    リッジの目標位置を基準として、前記複数のヘッドが同
    一トラック上の読み取り目標位置から書き込み目標位置
    へ移動する場合、および当該複数のヘッドが同一トラッ
    ク上の書き込み目標位置から読み取り目標位置へ移動す
    る場合において、前記第一のアクチュエータは、前記キ
    ャリッジに対して、前記基準ヘッドから得られる位置情
    報をもとに前記書き込み動作時のキャリッジの目標位置
    への位置決めを継続して行う動作のみを行う、請求項1
    記載の磁気ディスク装置のヘッド位置決め装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6646825B1 (en) 1999-03-09 2003-11-11 Nec Corporation Data storage using disk media
US8542458B2 (en) 2010-12-24 2013-09-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic disk drive and method for controlling microactuator in magnetic disk drive

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 19981117