JPH09325111A - 液体粘度測定装置 - Google Patents

液体粘度測定装置

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JPH09325111A
JPH09325111A JP14266096A JP14266096A JPH09325111A JP H09325111 A JPH09325111 A JP H09325111A JP 14266096 A JP14266096 A JP 14266096A JP 14266096 A JP14266096 A JP 14266096A JP H09325111 A JPH09325111 A JP H09325111A
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circuit
inverter
oscillation circuit
liquid
output
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JP14266096A
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Masaru Tanabe
大 田辺
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Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量でかつ取扱いの容易な液体粘度測
定装置により液体の粘度に対する温度特性による発振周
波数の変動を除去して液体の粘度を測定する。 【解決手段】 少なくとも液体中に浸漬される液中発振
回路を含むセンサユニットと、演算ユニットと、センサ
ユニットと演算ユニットとを連結する導線を含む可撓性
チューブとを備え、特定の周波数で発振する出力を発生
する基準発振回路と、基準発振回路と液中発振回路との
周波数の差に対応した出力を発生する周波数差出力回路
と、演算ユニットは周波数差出力回路の出力を対応する
粘度値に変換する演算回路を有する液体粘度測定装置を
提供する。周波数差出力回路によって液中発振回路と基
準発振回路との周波数の差に対応して液体の粘度を測定
するため、周波数差のレベルを5MHz前後から数KH
zにまで低減して、液体の粘度を容易に測定できると共
に、演算ユニットの演算処理では広いダイナミックレン
ジを確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体の粘度の測
定を行う粘度計、特に小型で取扱いが簡便な液体粘度測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体の物理的特性の種々の物性値を測定
する各種のセンサを使用して環境の改善及び生産効率を
向上すると共に、物性値測定の精度及び測定性能を高め
るため新たに種々のセンサが開発されているが、液体の
重要な物性値の一つである粘性の測定に適する小型、軽
量かつ安価で取扱いの容易な液体粘度センサが必要とさ
れている。液体の絶対粘度を測定する従来の方法は、ポ
アズイユの法則に基づく細管からの液体の流出を利用す
る方法、ストークスの法則の利用に基づく液体内の球の
落下速度を測る方法、液体内での円板若しくは円筒の回
転又は振動に対する液体の抵抗を利用する方法がある。
また、標準液体に対する粘性率を比較して粘度を測定す
る装置として、細管部を一定量の液体が通過するに要す
る時間を比較するオストヴァルト粘度計、ウォッシュバ
ーン・ウィリアムズの粘度計、ウベローデの粘度計など
がある。例えば、液体内での物体の振動を利用する機械
振動式の液体粘度測定装置は、特開平1−209338
号公報に示されるように、液体槽内に浸漬した振動片を
交流電圧で振動させ、交流電圧と振動片の振動との位相
差を検出する位相差検出器を備え、位相差により液体の
粘度を測定している。液体の粘性抵抗によって減衰する
振動片の振動の位相を検出するため、振動片に接続され
たターゲットに光源から光を照射し、その反射光又は透
過光を光電変換器により受光して振動片の振幅を測定し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
測定方法及び測定装置は、測定部が大型化すると共に、
被検液体の量も多いため、測定装置を固定して利用しな
ければならず、測定装置を移動又は携帯することはでき
ない。そこで、圧電材料からなる超音波振動子又は弾性
表面波素子を利用した小型の粘度センサを製作する試み
がなされる。このような超音波素子の中でも、厚み滑り
水晶振動子(ATカット)を利用した液体粘度センサ
は、構造が単純で強度もあり、また感度も良いので、特
に低粘度液体用の粘度センサとして実用化が期待されて
いる。水晶振動子を用いた粘度測定を行う場合、液体中
での振動子のアドミタンス測定又は共振周波数の測定が
提案されているが、ネットワークアナライザ等の高価な
測定機器を使用して液体中での水晶振動子のアドミタン
スを測定するため、安価な粘度センサの使用を妨げる障
害となっている。また水晶振動子の液体中での共振周波
数から粘度を測定する方式では、液体中での共振周波数
の低下が大きく、液中で発振が持続する発振回路の具体
的な提案例はほとんどない。液体中で発振が持続しかつ
満足できる精度の発振回路を製作できれば、小型、軽量
でかつ安価の粘度センサを実現することができる。また
広い温度範囲で粘度を測定するとき、水晶振動子特有の
3次的な温度特性が測定データに混入するため、ATカ
ット水晶振動子を使用しても共振周波数及びアドミタン
スの測定では温度特性が測定データに影響する。この発
明は、液体の粘度に対する温度特性による発振周波数の
変動を除去できると共に、小型、軽量でかつ取扱いの容
易な液体粘度測定装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明による液体粘度
測定装置は、少なくとも液体中に浸漬される液中発振回
路を含むセンサユニットと、演算ユニットと、センサユ
ニットと演算ユニットとを連結する導線を含む可撓性チ
ューブとを備え、特定の周波数で発振する出力を発生す
る基準発振回路と、基準発振回路と液中発振回路との周
波数の差に対応した出力を発生する周波数差出力回路
と、演算ユニットは周波数差出力回路の出力を対応する
粘度値に変換する演算回路を有する。この発明の実施形
態では、基準発振回路及び周波数差出力回路はセンサユ
ニット内に設けられ、周波数数差出力回路と演算回路と
が導線により接続される。演算回路は周波数差出力回路
の周波数差出力を電圧レベル又はデジタル信号に変換す
る信号変換回路と、信号変換回路の出力を2乗するレン
ジ補正回路とを有する。信号変換回路の出力として得ら
れた粘度測定値を表示する表示回路又は外部に出力する
出力回路が設けられる。液中発振回路は発振回路と、発
振回路の両端部とグランドとの間にそれぞれ接続された
一対のコンデンサと、発振回路の両端に並列に接続され
たインバータ回路とを有する。発振回路を構成する水晶
振動子の両端部とグランドとの間にそれぞれ接続された
一対のコンデンサはそれぞれインバータ回路の入力端子
と出力端子に接続され、インバータ回路の出力端子に接
続されたコンデンサの静電容量はインバータ回路の入力
端子に接続されたコンデンサの静電容量より大きい。基
準発振回路は液中発振回路と同様の電気回路により構成
され、空気中で発振される基準発振回路の水晶振動子と
実質的に同一の温度に保持される。インバータ回路は水
晶振動子に接続された入力端子を有する第1のインバー
タと、抵抗を介して第1のインバータの出力端子に接続
された第2のインバータと、第2のインバータの出力端
子に接続された第3のインバータと、抵抗を介して第3
のインバータの出力端子に接続された第4のインバータ
とを備えている。第4のインバータは別のインバータを
介して周波数差出力回路に接続される。第1のインバー
タの入力端子と出力端子との間には抵抗とコンデンサと
の並列回路が並列に接続され、第2のインバータ、第3
のインバータ及び第4のインバータの各入力端子と出力
端子との間には抵抗が接続される。他の実施形態では、
基準発振回路及び周波数差出力回路は演算ユニット内に
設けられ、液中発振回路と周波数数差出力回路とが導線
により接続される。
【0005】周波数差出力回路によって液中発振回路と
基準発振回路との周波数の差に対応して液体の粘度を測
定するため、周波数差のレベルを5MHz前後から数K
Hzにまで低減して、液体の粘度を容易に測定できると
共に、演算ユニットの演算処理では広いダイナミックレ
ンジを確保することができる。またダイナミックレンジ
が拡大されるため、耐ノイズ特性も向上し、周波数差出
力回路が放射するノイズレベルも低減することができ
る。また、液中発振回路と基準発振回路とに使用される
発振回路を実質的に同一の温度に保持するすることによ
り、液中発振回路と基準発振回路との温度変化に対する
周波数特性の偏差を相殺し、液体の正確な粘度を測定す
ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明による液体粘度測定装置
は、図1及び図2に示すように、液体中に浸漬されるセ
ンサユニット1と、演算ユニット2と、センサユニット
1と演算ユニット2とを接続する可撓性チューブ3とを
備えている。センサユニット1内には、液体中に浸漬さ
れる液中発振回路11と、特定の振動数で発振する出力
を発生する基準発振回路12と、基準発振回路12と液
中発振回路11との周波数の差に対応した出力を発生す
る周波数差出力回路13とを備えている。演算ユニット
2内には、導線14により周波数差出力回路13に接続
されかつ周波数差出力回路13からの周波数差信号を電
圧に変換する信号変換回路としてのF/V変換器15
と、F/V変換器15の出力のレンジを補正するレンジ
補正回路16と、レンジ補正回路16の粘度測定値を表
示表示する表示回路17及びレンジ補正回路16の粘度
測定値を外部に出力する出力回路18とを備えている。
F/V変換器15、レンジ補正回路16、表示回路17
及び出力回路18は周波数差信号を粘度測定値に変換す
る演算回路を構成する。基準発振回路12の基準周波数
は、周波数差出力回路13からの周波数差出力が概ね粘
度測定範囲となるように調整される。センサユニット1
と演算ユニット2とを連結する可撓性チューブ3は、例
えばステンレス等の耐食性金属により製作される屈曲自
由なフレキシブルチューブが使用され、可撓性チューブ
3内には導線14を含む電源線及び信号線が設けられ
る。可撓性チューブ3は、センサユニット1及び演算ユ
ニット2のそれぞれに対して、脱着可能なコネクタによ
って連結され、センサユニット1及び演算ユニット2は
それぞれコネクタ20により可撓性チューブ3から分離
して、容易に変換することができる。F/V変換器15
はA/D変換器又は例えば単安定マルチバイブレータと
積分器によって構成され、周波数差出力回路13からの
入力周波数に対し比例する出力電圧を発生する。周波数
差出力回路13は、発振回路から出力される矩形波を扱
う場合、排他的論理和回路とフィルタ回路によって構成
することができる。図3はセンサユニット1に設けられ
た液中発振回路11の回路図を示す。液中発振回路11
は、発振回路として液体中に浸漬されかつ数MHz、例
えば5MHzの水晶振動子Qと、水晶振動子Qの両端部
とグランドとの間にそれぞれ接続されたコンデンサ
2、C3と、水晶振動子Qの両端に並列に接続されたイ
ンバータ回路Inとを有する。インバータ回路Inは、
水晶振動子Qの一端から他端まで直列に接続された第1
のインバータU1、抵抗R2、第2のインバータU2、第
3のインバータU3、抵抗R5及び第4のインバータU4
を備えている。第1のインバータU1の入力端子と出力
端子との間には抵抗R1とコンデンサC1との並列回路が
並列に接続される。第2のインバータU2、第3のイン
バータU3及び第4のインバータU4の各入力端子と出力
端子との間にはそれぞれ抵抗R3、R4及びRが並列に
接続される。第4のインバータUの出力端子はコンデ
ンサC3に接続されると共に、第5のインバータU5に接
続され、第5のインバータU5の出力端子は周波数差出
力回路13に接続される。液体中に浸漬されかつ発振さ
れる水晶振動子Qの振動は液体の粘性によりダンピング
(減衰)されるため、第1のインバータU1〜第4のイ
ンバータU4を多段に接続して回路利得及び位相量を確
保している。コンデンサC2、C3の静電容量をC2<C3
となるように定数を選ぶと、増幅回路を構成するインバ
ータ回路Inの回路利得が増加し、インバータ回路In
の負担を軽減できる。更に、水晶振動子Qと直列に数p
F〜数10pFのコンデンサC2、C3を挿入して位相量
を調整できる。また、第1のインバータU1〜第4のイ
ンバータU4をそれぞれバイパスする抵抗R1、R3、R4
及びR6は、対応するインバータのバイアス電圧を所定
のレベルに保持する。前記の構成によって、液体の粘性
負荷中、特に30cp(センチポアズ)以下の粘性を有
する液体中に液中発振回路11の発振が持続しかつ発振
開始特性が確実に確保される。基準発振回路12は、液
中発振回路11と同様の電気的構成を有するので、基準
発振回路12の回路図の図示を省略する。基準発振回路
12の水晶振動子は空気中で発振されるため、一般的な
1段インバータの発振回路でも良いが、液中発振回路1
1の温度特性に適合させるため、液中発振回路11と同
じ構成の発振回路を使用することが望ましい。また基準
発振回路12の周波数は、電極材料の蒸着量等の多少に
より任意の周波数に調整される。液中発振回路11と基
準発振回路12の水晶振動子は、水晶基板から同一のカ
ット面で切り出された同一物性の水晶体を使用して、温
度変化に対する発振特性を均等にすることができる。更
に、基準発振回路12の水晶振動子を、液中に浸漬され
る水晶振動子Qと同一の温度に保持して同一の温度条件
で作動するとよい。液体中に浸漬される水晶振動子Q
は、図1に示す等価回路によって表示される。図1の等
価回路は、インダクタンス(コイル)L1、コンデンサ
4、抵抗R7、インダクタンスL2、抵抗R8及びインダ
クタンスL3からなる直列回路と、コンデンサC5及びコ
ンデンサC6を並列に接続した発振回路を構成する。こ
のうち、インダクタンスL1、コンデンサC4及びC5
抵抗R7は水晶振動子固有の物性値である。インダクタ
ンスL2と抵抗R8は液体負荷によるインピーダンス変化
分、インダクタンスL3は電極等の質量負荷によるイン
ダクタンス分、コンデンサC6は液体の誘電率で決まる
寄生容量である。ωSを直列共振角速度、ρを液体の密
度、ηを液体の粘度(cp)、ρqを水晶振動子Qの密
度、ηqを水晶のスティフネス、nを液体に接触する面
の数、Nを共振の高調次数とすると、インダクタンスL
2と液体の粘度ηとの間には以下に示す数式1の関係が
ある。
【0007】
【数1】
【0008】また、抵抗R8と液体の粘度ηとの間には
数式2の関係がある。
【0009】
【数2】
【0010】直列共振角速度ωS、インダクタンスL1
2、L3とコンデンサC4との間には数式3の関係があ
る。
【0011】
【数3】
【0012】液体の密度ρ、水晶振動子Qの密度ρq
水晶のスティフネスηq、液体に接触する面の数n、共
振の高調次数Nが定数であるとき、数式1〜数式3より
液体の粘度が変化に対応して、直列共振角速度ωSが変
化するため、共振周波数が変化することがわかる。上記
理論に基づき、5MHz水晶振動子Qを2号軽油中に浸
漬し、温度を増加しながらネットワークアナライザを用
いて直列共振周波数ωSを測定すると、図5に示す水晶
振動子Qの粘度特性が得られる。図5に示す横軸は回転
粘度計によって測定しかつ温度の計算式によって換算し
た軽油の粘度(η)1/2を示す。このグラフから液中の発
振周波数fvとηとの関係は、(η)1/2=η=0(c
p)の時の発振周波数をf0とすると、数式4に示す通
りである。
【0013】
【数4】
【0014】数式4の中で、−α・(η)1/2が粘度特性
であり、理論通り軽油粘度の平方根に反比例する。従っ
て、この発明の実施形態では、演算ユニット2は、液体
中での水晶振動子Qの直列共振での発振周波数の変化を
粘度に換算し出力する。ATカット水晶振動子Qの温度
特性の一例を図6に示す。図6から理解できるように、
ATカット水晶振動子には常温(この例では25℃)を
中心とした3次曲線を持つ温度特性がある。従って図5
のグラフが示す粘度特性にも、周波数変動分の誤差が含
まれている。この温度特性は主として水晶原石から水晶
片を切り出す際のカットアングルによって決定される。
本明細書では、注記しない限り、水晶振動子は、ATカ
ット厚み滑り水晶振動子を意味する。粘度の測定範囲を
ある任意の範囲に限定し、液中発振回路11の発振周波
数をfv、基準発振回路12の発振周波数をfrefとす
ると、周波数差出力回路13により、数式5に示す周波
数差fdに変換して出力される。
【0015】
【数5】
【0016】数式4よりfref=fvとすると、周波数
差出力回路13から出力される周波数差fdは、粘度特
性のみの−α・(η)1/2が得られ、絶対値回路であるか
ら符号はなくなる。従って数式5は数式6に書き換えら
れる。
【0017】
【数6】
【0018】従って、(η)1/2=0を基準として(η)1/2
に比例しながらαの傾きを持つグラフが描ける。液中発
振回路11の発振周波数fvと基準発振回路12の発振
周波数frefは同一の温度環境にあるから、両者の温度
周波数特性における基準点からの周波数偏差は減算する
ことによって相殺される。図5のグラフを例に取ると、
(η)1/2が0.8から2の間では4992500Hz〜4
996000Hzの範囲で変化し、発振周波数変化の幅
は約3.3KHzに過ぎず、周波数の絶対値約5MHz
から見ると、周波数差のダイナミックレンジは非常に狭
い。そこで液中発振回路11の発振周波数から基準発振
回路12の発振周波数を減算すると、図7に示すよう
に、周波数差は当初の5MHz前後から数KHzにまで
低減することができ、演算ユニット2の演算処理では広
いダイナミックレンジを確保することができる。また耐
ノイズ特性も向上し、自身の放射するノイズレベルも低
減される。演算ユニット2では、センサユニット1から
の周波数差fdを、F/V変換器により変換した電圧V
dを得る。F/D変換回路15の入力周波数に対し出力
電圧を比例させれば、F/D変換回路15の出力Vdは
数式7で表される。
【0019】
【数7】
【0020】数式7に数式6を代入すると、数式8が得
られる。
【0021】
【数8】
【0022】F/D変換回路15の出力Vdは(η)1/2
に比例した電圧となる。レンジ補正回路16の乗算器に
よって出力Vdを2乗すれば、粘度に比例した電圧とな
り、これを直読できるレベルに変換し表示回路17によ
り表示すると共に、出力回路18により外部に出力す
る。アナログ回路を用いて電圧値として演算する上記の
例の代わりに、マイクロコンピュータを用いて、出力V
dをA/D変換してVd2を計算し、又は周波数差f
d’のパルス幅を直接測定して、粘度に換算することも
できる。図7は、この発明による粘度測定装置によって
2号軽油の温度を変化させたときのセンサユニット1か
らの周波数差fdと粘度(η)1/2との関係を示すグラフ
である。図7のグラフから周波数差fdは数式6に裏付
けられ、この発明の有用性を証明している。
【0023】本実施形態による液体粘度測定装置の作用
効果を列記すれば次の通りである。 (1) 周波数差出力回路13によって液中発振回路11
と基準発振回路12との周波数の差に対応して液体の粘
度を測定するため、周波数差のレベルを5MHz前後か
ら数KHzにまで低減して、容易に液体の粘度を測定す
ることができる。 (2) 演算ユニット2の演算処理では広いダイナミック
レンジを確保することができる。 (3) ダイナミックレンジが拡大されるため、耐ノイズ
特性も向上する。 (4) 周波数差のレベルを1000分の1以下に低減す
るため、周波数差出力回路3が放射するノイズレベルも
低減することができる。 (5) 液中発振回路11と基準発振回路12とに使用さ
れる発振回路を実質的に同一の温度に保持するすること
により、液中発振回路11と基準発振回路12との温度
変化に対する周波数特性の偏差を相殺し、最小の誤差で
液体の正確な粘度を測定することができる。 (6) 液体粘度測定装置を小型化できるため、タンク内
の液体及び細い容器内の液体の粘度も容易に測定するこ
とができる。 (7) 液体粘度測定装置を携帯して運搬することができ
る。 この発明の前記実施形態は変更が可能である。水晶振動
子として示す発振回路はCR回路、コルピッツ型発振回
路、ICに組み込んだクロック成形回路等種々の公知の
回路を使用することができる。基準発振回路12又は周
波数差出力回路13を演算ユニット2内に設け、液中発
振回路11と周波数数差出力回路13及び基準発振回路
12と周波数差出力回路13とを導線により接続しても
よい。しかしながら、液中発振回路11と基準発振回路
12の発振回路を同一の温度に保持する場合には、前記
実施形態のように、いずれもセンサユニット1内に設け
るとよい。F/V変換回路15を単安定マルチバイブレ
ータと積分器によって構成する代わりに、A/D変換器
又は周波数/デジタル変換回路を使用してもよい。レン
ジ補正回路16を省略してもよい。
【0024】
【発明の効果】前記のように、この発明によれば、発振
回路の温度特性による誤差を最小にし、取り扱いが容易
で、安価で小型な液体粘度測定装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のブロック図
【図2】 この発明の装置の外観の概略図
【図3】 液中発振回路の回路図
【図4】 水晶振動子の液体中の等価回路
【図5】 水晶振動子の粘度特性を示すグラフ
【図6】 ATカット水晶振動子の温度特性を示すグラ
【図7】 液中発振回路と基準発振回路との周波数差と
液体の粘度の平方根との関係を示すグラフ
【符号の説明】
1・・センサユニット、 2・・演算ユニット、 3・
・可撓性ケーブル、11・・液中発振回路、 12・・
基準発振回路、 13・・周波数差出力回路、 14・
・導線、 15・・F/D変換回路、 16・・レンジ
補正回路、17・・表示回路、 18・・出力回路、
Q・・水晶振動子(発振回路)、U1・・第1のインバー
タ、 U2・・第2のインバータ、 U3・・第3のインバ
ータ、 U4・・第4のインバータ、

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも液体中に浸漬される液中発振
    回路を含むセンサユニットと、演算ユニットと、センサ
    ユニットと演算ユニットとを連結する導線を含む可撓性
    チューブとを備え、 特定の周波数で発振する出力を発生する基準発振回路
    と、 基準発振回路と液中発振回路との周波数の差に対応した
    出力を発生する周波数差出力回路と、 演算ユニットは周波数差出力回路の出力を対応する粘度
    値に変換する演算回路を有することを特徴とする液体粘
    度測定装置。
  2. 【請求項2】 基準発振回路及び周波数差出力回路はセ
    ンサユニット内に設けられ、周波数数差出力回路と演算
    回路とが導線により接続された請求項1に記載の液体粘
    度測定装置。
  3. 【請求項3】 演算回路は周波数差出力回路の周波数差
    出力を電圧レベル又はデジタル信号に変換する信号変換
    回路と、信号変換回路の出力を2乗するレンジ補正回路
    とを有する請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載
    の液体粘度測定装置。
  4. 【請求項4】 信号変換回路の出力として得られた粘度
    測定値を表示する表示回路又は外部に出力する出力回路
    とを備えた請求項3に記載の液体粘度測定装置。
  5. 【請求項5】 液中発振回路は発振回路と、発振回路の
    両端部とグランドとの間にそれぞれ接続された一対のコ
    ンデンサと、発振回路の両端に並列に接続されたインバ
    ータ回路とを有する請求項1に記載の液体粘度測定装
    置。
  6. 【請求項6】 発振回路を構成する水晶振動子の両端部
    とグランドとの間にそれぞれ接続された一対のコンデン
    サはそれぞれインバータ回路の入力端子と出力端子に接
    続され、インバータ回路の出力端子に接続されたコンデ
    ンサの静電容量はインバータ回路の入力端子に接続され
    たコンデンサの静電容量より大きい請求項5に記載の液
    体粘度測定装置。
  7. 【請求項7】 基準発振回路は液中発振回路と同様の電
    気回路により構成され、空気中で発振される基準発振回
    路の水晶振動子と実質的に同一の温度に保持される請求
    項6に記載の液体粘度測定装置。
  8. 【請求項8】 インバータ回路は水晶振動子に接続され
    た入力端子を有する第1のインバータと、抵抗を介して
    第1のインバータの出力端子に接続された第2のインバ
    ータと、第2のインバータの出力端子に接続された第3
    のインバータと、抵抗を介して第3のインバータの出力
    端子に接続された第4のインバータとを備えた請求項5
    又は請求項6のいずれか1項に記載の液体粘度測定装
    置。
  9. 【請求項9】 第4のインバータは別のインバータを介
    して周波数差出力回路に接続された請求項8に記載の液
    体粘度測定装置。
  10. 【請求項10】 第1のインバータの入力端子と出力端
    子との間には抵抗とコンデンサとの並列回路が並列に接
    続され、第2のインバータ、第3のインバータ及び第4
    のインバータの各入力端子と出力端子との間には抵抗が
    接続される請求項9に記載の液体粘度測定装置。
  11. 【請求項11】 基準発振回路及び周波数差出力回路は
    演算ユニット内に設けられ、液中発振回路と周波数数差
    出力回路とが導線により接続された請求項1に記載の液
    体粘度測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203246A (ja) * 2010-03-03 2011-10-13 Noboru Wakatsuki 粘弾性評価装置
JP2012053021A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 圧電繊維複合材料を利用した液体粘度測定装置及びその装置を利用した液体粘度測定方法

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