JPH09323244A - センターレス研削における研削抵抗算出用データの検出方法および同検出装置 - Google Patents

センターレス研削における研削抵抗算出用データの検出方法および同検出装置

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JPH09323244A
JPH09323244A JP14533796A JP14533796A JPH09323244A JP H09323244 A JPH09323244 A JP H09323244A JP 14533796 A JP14533796 A JP 14533796A JP 14533796 A JP14533796 A JP 14533796A JP H09323244 A JPH09323244 A JP H09323244A
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレード3と調整砥石2とによって円柱状の
被加工物1を支承するとともに、調整砥石からの摩擦伝
動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石4で被
加工物1の外周面を研削するセンターレス研削技術を改
良して、「センターレス研削の研削抵抗を算出するに必
要なデータを取得できるようにする。 【解決手段】 ブレード3の底部をフロートベース6c
に対して一体的に固定し、上記フロートベース6cを計
8枚の垂直な板バネ状部材で外枠6dに対して支承す
る。上記板バネ状部材のそれぞれにY軸方向のストレイ
ンゲージ(例えば15)、Z軸方向のストレインゲージ
(例えば16)、およびX軸方向のクロス形ストレイン
ゲージ24を貼着して、その弾性変形を検出してフロー
トベース6cの変位を算出し、その3次元データを「研
削抵抗の算出」に供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センターレス研削
における研削抵抗を算出するために必要なデータである
ところの、ブレードが受ける3次元の研削反力を検出す
る方法、および、同じく検出するための装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図3は、センターレス研削の原理を示
し、主要構成部材である調整砥石と、研削砥石と、ブレ
ードとの位置関係、および被加工物の位置、並びに回転
方向を表した模式図である。円弧矢印Vrのように回転
している調整車(通商・調整砥石)2と、静止部材であ
るブレード3とによって円柱状の被加工物1が支承され
る。上記の被加工物1は、調整砥石2からの摩擦伝動を
受けて円弧矢印Vw方向に回転せしめられる。砥石車
(通称・研削砥石)4は円弧矢印Vg方向に回転駆動さ
れつつ被加工物1に接触せしめられる。この際、被加工
物1の周速よりも研削砥石4の周速の方が大きくなるよ
うに運転され、被加工物1はその外周面を研削される。
図示の角αは研削砥石の心高角、角βは調整砥石の心高
角である。上記の研削時、センターレス研削特有の造円
作用により、被加工物はその中心線を高速されることな
く高精度の真円柱状に研削仕上げされる。調整砥石2の
中心線を紙面に垂直な方向とせずに送り角を付すること
によって被加工物1にスラスト方向の力を与えて通し送
りしたり、被加工物を円柱面でなく円錐面に研削仕上げ
する等の応用技術が公知,公用であるが、図3について
以上に説明した構造,機能がセンターレス研削の基本で
ある。以上に説明したセンターレス研削によると、高能
率で、高精度の回転面を研削仕上げすることが出来るの
で、センターレス研削機は製造工業における機械加工用
機器として広く実用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】センターレス研削方式
は、他の各種の研削方式の何れとも異なって、被加工物
の軸心を拘束することなく回転させながら造円機能を働
かせるという特異なメカニズムによって超高精度の円柱
面(もしくは円錐面)を研削仕上げするので、その研削
理論の解明が進められている。しかし、被加工物がフロ
ーティング状態で回転しているため、研削の理論的構成
が複雑であり、未だ完全には解明されていると言えな
い。1993年以前においては、須田稔氏が精機学会に
おいて、ブレードに働く垂直方向の力を以て研削力を代
表させた心無し研削加工理論を発表している。また、橋
本福雄氏は同学会において、調整砥石の軸受に掛かる力
に基づいて心無し研削過程における被加工物の運動解析
を発表している。しかし、これらの心無し研削理論を実
際に適用しようとすると、被加工物とブレードとの摩擦
係数や被加工物と調整砥石との摩擦係数の値を求めなけ
ればならず、かつ、これらの摩擦係数は研削作業条件に
よって変動するという困難を伴っていた。
【0004】こうした理論的解明を更に一歩進めるた
め、本発明者を含む複数の研究者は、研削作業条件を設
定する際の指針を得ることを当面の目的として、幾何学
的支持条件だけでなく研削条件をも考慮できるシミュレ
ーション法を創作し、平成8年3月5日発行の精密工学
会誌62巻3号(社団法人精密工学会発行)に報告し
た。上記の報告文献は、センターレス研削のメカニズム
の全容を完全に解明したものではないが、センターレス
インフィード研削における成円過程と最適加工条件につ
いてのシミュレーション解析に基づいて、真円度を最小
ならしめる心高角γただし、γ=α+β (図3参
照)と被加工物回転速度の値が存在すること、および、
その最適値は該報告文献で明らかにしたシミュレーショ
ンの手法によって推定し得ること、並びに、シミュレー
ションに必要な加工弾性パラメータが、研削抵抗のスパ
ークアウト時定数と被加工物の回転速度との関数として
求められることを明らかにした。
【0005】そこで、上述の報告文献に示した理論を実
際のセンターレス研削作業に適用して、工業製品の品質
向上に実効あらしめるためには、研削抵抗を算出するこ
とが必要になる。研削抵抗の算出の理論式は公知である
が、該理論式によって研削抵抗を算出しようとすると、
ブレードが受けている研削反力を3次元データとして検
出することが必要である。本発明は上述の事情に鑑みて
為されたものであって、実際にセンターレス研削が行な
われている状態(テスト研削であっても量産研削であっ
ても良い)において、ブレードが受けている3次元の力
を検出することができ、しかも、上記のセンターレス研
削が行なわれている状態を乱さない検出方法、および、
上記検出方法を実施するに好適な検出装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的原理について、その実施形
態に対応する図1を参照して略述すると、被加工物1は
調整砥石2とブレード3とに支承されて回転しつつ、研
削砥石4によって研削されている。上記のブレード3の
底面をフロートベース6cに固着する。調整砥石2の軸
心と平行なZ軸と、「調整砥石2の軸心と研削砥石4の
軸心とを含む面」に平行なY軸とを含む直交3軸X,
Y,Zを設定する。上記のY軸は一般に水平であるが傾
斜を付されている場合が有るので、正確に言えばY軸は
ほぼ水平な軸である。
【0007】前記の「ブレード3の底面をフロートベー
ス6cに固着する」とは、必ずしも別体に構成して固着
するという意味ではなく、結果的にブレードがフロート
ベースと一体に連設されていれば足りる。また、上記の
フロートベースは、静止部材(例えばセンターレス研削
盤のベッド)に対して剛体力学的にリジッドには拘束さ
れていないことを表す呼名であるが、通常の浮動という
概念に比して著しく剛性の高い支持状態の部材であっ
て、官能的には静止部材に準じる部材である。上記のよ
うに構成することにより、ブレード3が受ける研削抵抗
の反力を、フロートベース6cが受ける力として検出す
ることができる。
【0008】そこで、上記のフロートベース6cを、X
−Y面と平行な、4枚の硬い板バネ7xy,8xy,9
xy,10xy、および、X−Z面と平行な4枚の硬い
板バネ11xz,12xz,13xz,14xzによっ
て、剛性の静止部材である外枠6dに対して弾性的に支
持する。
【0009】上記の「硬い板バネ」の硬いという意味、
および、「弾性的に支持する」の弾性的という意味は次
のとおりである。すなわち、実際の機器の部材には、弾
性の大きい部材も有り剛性の大きい部材もあるが、剛体
力学で定義されるような完全な剛性を有する部材は無
い。こうした考察に基づいて本発明においては「ブレー
ドに必要な位置精度を保持せしめて、センタレス研削の
仕上精度に及ぼす誤差を無視し得る程度の硬さ(バネ定
数)を有し、かつ、その弾性変形をストレインゲージで
検出できる程度の弾性を有する板バネ」を用いる。従っ
て、本発明における板バネは、一般に用いられている板
バネという概念に比して非常に硬いバネであるが、スト
レインゲージによって一時的変形を検出し得るという点
に着目すると弾性部材である。ただし、最近の公知公用
のセンサ技術の発達により、従前は剛体と見做していた
程度の硬いバネも、ストレインゲージで歪みを計測し得
るようになっている。また、センターレス研削の仕上げ
精度に及ぼす影響を無視できない程度に板バネ状の部材
が撓んでも、その撓みを演算手段によって補正した場
合、もしくは、その撓みを機械的手段によって補正した
場合は、上記の撓みが消失したものと見做して、該板バ
ネ状部材を前述の定義に従って硬いバネとして取り扱う
ことができる。前記の、X−Y面に平行な板バネ、およ
びX−Z面に平行な板バネに生じる応力をストレインゲ
ージで検出して、「研削抵抗を算出するための検出デー
タ」に供する。
【0010】以上に説明した原理に基づいて、請求項1
の発明の構成は、ブレードと調整砥石とによって被加工
物を支承するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩
擦伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石に
よって被加工物を研削するセンターレス研削において、
前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
を含む直交3軸X,Y,Zを設定し、前記ブレードの底
面をフロートベースに対して固着するとともに、該フロ
ートベースを静止部材に対して、X−Y面と平行な板バ
ネ状部材およびX−Z面と平行な板バネ状部材によって
弾性的に支持し、かつ、前記X−Y面と平行な板バネ状
部材、およびX−Z面と平行な板バネ状部材の弾性変形
の3次元データを検出して、研削抵抗の算出に供するこ
とを特徴とする。以上に説明した請求項1の発明による
と、ブレードと一体的に固着されたフロートベースが受
ける力を、X−Y面に平行な板バネ状部材の弾性変形
と、X−Z面に平行な板バネ状部材の弾性変形とを計測
することによって、ブレードに掛かる力を3次元データ
として検出することができ、研削抵抗を算出するための
基礎データとして好適である。前記の板バネ状部材を、
その弾性変形の計測が可能な範囲内で充分に硬く構成す
ることにより、センターレス研削の作業条件を乱すこと
なく、研削抵抗算出用のデータを、リアルタイムで検出
することができるので、センターレス研削に関する既知
の理論式(例えば1996年3月、社団法人精密工学会
発行の精密工学会誌62巻3号に掲載された「センター
レス研削に関する研究」)を用いて、真円度を最小なら
しめる研削条件を探求することができ、センターレス研
削技術の進歩、特に加工精度の向上に貢献するところ多
大である。
【0011】請求項2の発明の構成は前記請求項1の発
明の構成に加えて、前記のX−Y面と平行な板バネ状部
材に、Y方向の単軸ストレインゲージを貼着し、前記の
X−Z面と平行な板バネ状部材の片方の面に、Z方向の
単軸ストレインゲージを貼着するとともに、該X−Z面
と平行な板バネ状部材の他方の面にX方向のクロス形ス
トレインゲージを貼着して、前記板バネ状部材それぞれ
の弾性変形の3次元データを検出することを特徴とす
る。以上に説明した請求項2の発明によると、板バネ状
部材の弾性変形をストレインゲージによって計測するの
で、該板バネ状部材を充分に硬く(バネ定数を大きく)
して弾性変形を極微量に抑制しても応力を検出すること
ができる。そして、弾性変形が極微量であれば、弾性変
形によるブレードの変位が極微量となり、本発明の適用
によってセンターレス研削の作業条件が乱されることは
無視し得る程度に僅少である。さらに、図3に示した原
理図から容易に理解されるように、標準的なセンターレ
ス研削においては(特殊センターレス研削は例外として
除外する)、構成部材をX−Y面と平行な任意に面で切
断しても同一の断面形状を呈する。このため、本請求項
2の構成のように、X−Y面にY方向の単軸ストレイン
ゲージを配設するとともに、X−Z面にZ方向の単軸ス
トレインゲージとX方向のクロス形ストレインゲージと
を配設することにより、効率良く、かつ正確に3次元デ
ータを検出することができる。
【0012】請求項3の発明の構成は、ブレードと調整
砥石とによって被加工物を支承するとともに、調整砥石
と被加工物との間の摩擦伝動によって被加工物を回転せ
しめつつ、研削砥石によって被加工物を研削するセンタ
ーレス研削において、前記調整砥石の軸心に平行なZ軸
と、ほぼ水平なY軸とを含む直交3軸X,Y,Zを設定
し、前記ブレードの底面をフロートベースに対して固着
するとともに、該フロートベースを中間ベースに対し
て、X−Y面と平行な板バネ状部材によって弾性的に支
持し、さらに、上記の中間ベースを静止部材に対してX
−Z面と平行な板バネ状部材によって弾性的に支持し、
かつ、上記の中間ベースを静止部材に対して、Y−Z面
と平行な板バネ状部材によって弾性的に支持し、前記の
X−Y面と平行な板バネ状部材、X−Z面と平行な板バ
ネ状部材、および、Y−Z面と平行な板バネ状部材の弾
性変形の3次元データを検出して、研削抵抗の算出に供
することを特徴とする。以上に説明した請求項3の発明
によると、ブレードを一体的に固着されたフロートベー
スをX−Y面と平行な(すなわち垂直な)板バネ状部材
によって中間ベースに対して支持するとともに、この中
間ベースをX−Z面と平行な(すなわち垂直な)板バネ
状部材およびY−Z面と平行な(すなわち水平な)板バ
ネ状部材によって静止部材に対して支持するので、前記
のブレードが上記3種類の板バネ状部材で3次元空間内
で変位可能に支持される。そして、前記3種類の板バネ
状部材の弾性変形量を解析することによってブレードが
受ける研削反力に関する3次元データが得られ、研削抵
抗の算出に好適である。
【0013】請求項4の発明の構成は前記請求項3の発
明の構成に加えて、前記のX−Y面と平行な板バネ状部
材にZ軸方向の単軸ストレインゲージを貼着するととも
に、前記のX−Z面と平行な板バネ状部材にY軸方向の
単軸ストレインゲージを貼着し、さらに、前記のY−Z
面と平行な板バネ状部材にX軸方向の単軸ストレインゲ
ージを貼着して、前記板バネ状部材それぞれの弾性変形
の3次元データを検出することを特徴とする。以上に説
明した請求項4の発明によると、前記請求項3の発明を
適用してフローティングベースを垂直な板バネ状部材に
より中間ベースに対して弾性的に支持するとともに、該
中間ベースを垂直な板バネ状部材および水平な板バネ状
部材により静止部材に対して弾性的に支持することを前
提として、Z軸方向の単軸ストレインゲージとY軸方向
の単軸ストレインゲージおよびX軸方向の単軸ストレイ
ンゲージにより(すなわち、水平方向および垂直方向の
3軸方向の単軸ストレインゲージにより)、ブレードが
受ける研削反力を3次元データとして検出し、研削抵抗
の算出に供することができる。
【0014】請求項5の発明の構成は前記請求項1〜4
の発明の構成に加えて、ブレードが受ける力を、ストレ
インゲージによって検出しつつ、前記被加工物の回転速
度を、電磁誘導作用を利用して非接触的に検出し、研削
状態の算出に供することを特徴とする。以上に説明した
請求項5の発明によると、ブレードが受ける3次元の研
削反力を継続的に検知しつつ、被加工物の挙動に影響を
与えることなく、該被加工物の回転速度を検出すること
ができる。上記の回転速度検出の技術的な意義は次のと
おりである。すなわち、本発明者らが研究して報告した
「センターレス研削における真円度を最小ならしめる研
削条件をシミュレーションする理論式」は、研削抵抗と
被加工物の回転速度の関数として加工弾性パラメータを
求めるものである。このため、本発明の請求項1もしく
は請求項4の構成によって研削抵抗算出のための3次元
データを求めつつ、これを補完するための被加工物の回
転速度を求めるものである。ただし、回転速度の検出方
法はセンターレス研削の作業条件を乱すものであっては
ならない。こうした観点において本請求項5の構成は電
磁誘導を利用して非接触的に回転速度を検出するので、
被加工物に及ぼす電磁力は微小であり、かつ、研削液が
被加工物に注ぎ掛けられていてもその影響を受けない。
【0015】請求項6の発明の構成は前記請求項1〜4
の発明の構成に加えて、ブレードが受ける力を、ストレ
インゲージによって検出しつつ、前記被加工物の回転速
度を、光学作用および光電作用を利用して非接触的に電
気信号として検出し、研削状態の算出に供することを特
徴とする。以上に説明した請求項6の発明によると、研
削抵抗の算出に関する請求項1,同2の発明を補完して
被加工物の回転速度を検出するということについては請
求項5の発明と同様であるが、光学的手段を用いるた
め、被加工物に注ぎ掛けられる研削液によって回転速度
検出を妨げられ易いという問題が有る。しかしながら、
センターレス研削による加工は、必ずしも1回の工程で
円柱状被加工物の長さ方向に関して全外周面を研削する
とは限らないので、当該研削工程における被加工面から
離れた個所において回転速度を光学的に検出することが
可能な場合は少なくない。そして、光学的検出が可能な
場合に、光学・光電手段によって被加工物の回転速度を
検出すると、該被加工物に対して微小な力も及ぼす虞れ
が無い。また、研削液に含有されている微細な鉄粉(研
削粉)の影響を受ける虞れも無い。
【0016】請求項7の発明の構成は、ブレードと調整
砥石とによって被加工物を支承するとともに、調整砥石
と被加工物との間の摩擦伝動によって被加工物を回転せ
しめつつ、研削砥石によって被加工物を研削するセンタ
ーレス研削において、前記調整砥石の軸心に平行なZ軸
と、ほぼ水平なY軸とを含む直交3軸X,Y,Zを想定
し、前記のブレードを、可撓性の部材を介して静止部材
に対して支承し、前記ブレードのX,Y,Z、3軸方向
の変位を、レーザー測距器によって検出して、研削砥石
の算出に供することを特徴とする。以上に説明した請求
項7の発明によると、ブレードを支承する可撓性の部材
を著しく硬くして、研削条件を乱すことなく3軸方向の
変位を計測して3軸応力(3次元応力)を算出すること
ができる。前記可撓性部材が著しく硬いと、研削反力に
よる変位が極微小となるが、レーザー測距器によると極
微小の変位をも高精度で検出することができる。
【0017】請求項8の発明の構成は、ブレードと調整
砥石とによって被加工物を支承するとともに、調整砥石
と被加工物との間の摩擦伝動によって被加工物を回転せ
しめつつ、研削砥石によって被加工物を研削するセンタ
ーレス研削において、前記調整砥石の軸心に平行なZ軸
と、ほぼ水平なY軸とを含む直交3軸X,Y,Zを設定
し、前記のブレードの底部を静止部材に対して固定する
とともに、該ブレードに予め切欠,溝孔,もしくは薄肉
部を形成しておいて弾性変形を助成し、上記ブレードの
頂部付近もしくは該ブレードの上半部のX,Y,Z、3
軸方向の変位をレーザー干渉計によって検出して、研削
抵抗の算出に供することを特徴とする。以上に説明した
請求項8の発明によると、ブレードを弾性的に支持する
代りに、ブレード自体に可撓性を与え、該ブレード研削
反力によって撓む微小変位の、変化量を相対値としてレ
ーザー干渉計で計測することによって3次元の変位デー
タを得る。変位データが得られれば応力データに換算す
ることは可能である。ブレードに与える可撓性を微小に
設定しておくと、該ブレードの変位によるセンターレス
研削状態の乱れは無視し得る程度に少なくなるが、研削
反力によるブレードの変位量も微小になる。本請求項8
を適用すると、レーザー干渉計によってブレードの変位
が微小であっても、確実に、かつ高精度で、リアルタイ
ムに検出することができる。
【0018】請求項9の発明の構成は前記請求項1〜8
の発明の構成に加えて、ブレードが受ける3軸方向の力
に基づいて研削抵抗を算出する公知の演算を行なうプロ
グラムを予め与えてある演算回路に、前記ストレインゲ
ージもしくはレーザー測距器またはレーザー干渉計の検
出信号を入力せしめることを特徴とする。以上に説明し
た請求項9の発明によると、請求項1〜8の発明によっ
て検出した3次元データに基づいて、センターレス研削
抵抗の瞬時値を算出し、かつ、その変化を把握すること
ができる。本発明者らの研究報告に係る理論式によって
真円度を最小ならしめるシミュレーションを探求するに
は、研削抵抗を常数としてでなく、スパークアウト時の
瞬時的な変化を求める必要が有るので、本請求項9を適
用して研削抵抗の値、およびその変化をリアルタイムに
算出することの意義は大きい。
【0019】請求項10の発明の構成は、ブレードと調
整砥石とによって被加工物を支承するとともに、調整砥
石と被加工物との間の摩擦伝動によって被加工物を回転
せしめつつ、研削砥石によって被加工物を研削するセン
ターレス研削機において、前記調整砥石の軸心に平行な
Z軸と、ほぼ水平なY軸とを含む直交3軸X,Y,Zを
設定し、前記ブレードの底面に固着されたほぼ長方形の
フロートベースと、上記フロートベースの四隅にそれぞ
れ配置されて該フロートベースを支持する、計4個の、
X−Y面に平行な板バネ状の部材と、同じく前記フロー
トベースの四隅にそれぞれ配置されて該フロートベース
を支持する、計4個の、X−Z面に平行な板バネ状部材
と、前記合計8個の板バネ状部材それぞれの弾性変形を
検出する手段と、を具備していることを特徴とする。以
上に説明した請求項10の発明によると、ブレードを固
着されたフロートベースが「互いに直交する垂直な4対
の板バネ状部材」に支承されているので、該4対の板バ
ネ状部材の弾性変形を検出することによってブレードに
加えられている力、すなわち研削反力を3次元データと
して把握することができる。さらに、弾性変形を検出す
る手段として高感度の検出手段を用いることによって板
バネ状部材の硬さ(バネ定数)を高くすることができ、
センターレス研削の作業条件を乱すことなく所望の3次
元データを検出できる。
【0020】請求項11の発明の構成は前記請求項10
の発明の構成に加えて、前記板バネ状部材の弾性変形を
検出する手段が、前記4個のX−Y面に平行な板バネ状
部材のそれぞれに貼着された単軸ストレインゲージと、
前記4個のX−Z面に平行な板バネ状部材それぞれの片
方の面に貼着された単軸ストレインゲージと、前記4個
のX−Z面と平行な板バネ状部材それぞれの他方の面に
貼着されたクロス形ストレインゲージと、から成るもの
であることを特徴とする。以上に説明した請求項11の
発明によると、センターレス研削の仕上げ精度に影響を
及ぼさない程度の硬い(バネ定数の大きい)板バネ状部
材を用いても、該硬い板バネ状部材の弾性変形を正確に
検出することができ、計8個の単軸ストレインゲージと
計4個のクロス形ストレインゲージという検出用の部材
は、ブレードが受ける研削反力を3次元データとして検
出するための必要にして充分な構成要件をなし、正確で
効率の良い検出を可能ならしめる。すなちわ、無駄も無
く不足も無い、最も合理的なストレインゲージ配列によ
って高精度の検出を行なうことができる。
【0021】請求項12の発明の構成は、ブレードと調
整砥石とによって被加工物を支持するとともに、調整砥
石と被加工物との間の摩擦伝動によって被加工物を回転
せしめつつ、研削砥石によって被加工物を研削するセン
ターレス研削機において、前記調整砥石の軸心に平行な
Z軸と、ほぼ水平なY軸とを含む直交3軸X,Y,Zを
設定し、中間ベースを静止部材に対して支持しているX
−Z面と平行な複数個の板バネ状部材、および、中間ベ
ースを静止部材に対して支持している、Y−Z面に平行
な複数個の板バネ状部材と、上記中間ベースに対してフ
ロートベースを支持している。X−Y面に平行な複数個
の板バネ状部材と、前記各複数個の板バネ状部材ぞれぞ
れの弾性変形を検出する手段と、を具備していることを
特徴とする。以上に説明した請求項12の発明による
と、静止部材に対する中間ベースの変位と、該中間ベー
スに対するフロートベース(ブレードと一体連設されて
いる)の変位とを、相互に独立に検出することによっ
て、ブレードの変位を3次元データとして検出すること
ができ、この検出値に基づいて該ブレードが受ける研削
反力の3次元データが算出されるので、センターレス研
削の研削抵抗値の算出に供するに好適である。
【0022】請求項13の発明の構成は前記請求項12
の発明の構成に加えて、前記の板バネ状部材それぞれの
弾性変形を検出する手段が、前記複数個のX−Y面に平
行な板バネ状部材の内の少なくとも2個に貼着された、
Z軸方向の単軸ストレインゲージと、前記複数個のX−
Z面と平行な板バネ状部材の内、少なくとも2個に貼着
されたY軸方向のストレインゲージと、前記複数個のY
−Z面に平行な板バネ状部材の内の少なくとも2個に貼
着された、X軸方向の単軸ストレインゲージと、から成
るものであることを特徴とする。以上に説明した請求項
13の発明によると、各板バネ状部材ごとに1軸方向の
歪みを検出することにより、3種類の板バネ状部材それ
ぞれから検出される1次元データを総合して「ブレード
を一体的に結合されたフロートベース」の変位を3次元
データとして検出することができ、これに基づいてブレ
ードが受ける研削反力の算出が可能となる。しかも、前
記板バネ状部材の歪みを高感度で検出することができる
ので、該板バネ状部材を硬くしてその歪みを極微量なら
しめても所要のデータが得られる。板バネ状部材の歪み
が極微量であれば、センターレス研削条件に影響を及ぼ
すことなく研削抵抗を求めるための3次元データが得ら
れる。
【0023】請求項14の発明の構成は前記請求項1
1,13の発明の構成に加えて、前記単軸ストレインゲ
ージおよび/またはクロス形ストレインゲージに接続さ
れて、前記のブレードが受けている力の3次元データを
出力する機能を有し、ブリッジ回路を内蔵する演算手段
を備えていることを特徴とする。以上に説明した請求項
14の発明によると、ブリッヂ回路にストレインゲージ
を接続導通せしめて高感度で正確に歪量を検知すること
ができ、演算手段によってブレードが受ける力の3次元
データを算出して出力するので、請求項11もしくは請
求項13に記載した検出装置の適用を前提として、セン
ターレス研削における研削抵抗算出用データをリアルタ
イムで検出することができ、センターレス研削技術の向
上、特に真円度の向上に貢献するところ多大である。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の1実施形態を示
し、ブレードと、該ブレードを支承している部材と、セ
ンサ類とを実線で描くとともに、センターレス研削の調
整砥石と研削砥石と被加工物とを仮想線で描いた模式図
である。ブレード3と調整砥石2とによって被加工物1
を回転させながら支承し、研削砥石4によって該被加工
物の外周面を無心的に研削する。これらの部材の配置は
図3に示したセンターレス研削の原理図におけると同様
である。本図1に示した直交3軸X,Y,Zのうち、X
軸とY軸とは前掲の図3におけると同様であって、Z軸
は調整砥石の軸心と平行な座標軸である。Y軸は基本的
にはZ軸に直交する水平軸であり、従って基本的にはZ
軸は垂直軸である。ただし、被加工物の支持や回転を安
定させるため等の事情でY軸を水平面に比して傾斜させ
る場合も有る。このため、Y軸は常に水平とは必らず、
ほぼ水平な軸ということになる。
【0025】符号6で示したブレードベースは厚板状の
鋼製ブロックであって、機械加工によって8個の方形孔
より成る切取部が削り取られ(図において、8個中の2
個の切取部に符号6a,6bを付して示した。残り6個
の切取部も図に現われているが、符号および名称の付記
は省略してある)、隣接する2個の切取部の間に垂直板
状の板バネ状部材(計8個)が削り出されている。上述
の機械加工により、該ブレードベース6の周囲には枠状
の外枠6dが形成されるとともに、中央部には長方形板
状のフロートベース6cが形成され、上記外枠6dとフ
ロートベース6cとを連結する形に計8個の板バネ状部
材(詳細後述)が形成される。上記の計8個の板バネ状
部材の内、4個はX−Y面と平行に、4個はX−Z面
に、それぞれ平行であり、いずれもX軸に平行であるか
ら垂直(詳しくはほぼ垂直)な板状をなしている。以
下、紛らわしくない場合に限り、単に板バネと略称する
ことにする。
【0026】X−Y面に平行な4枚の板バネ7xy,8
xy,9xy,10xyは、それぞれフロートベース6
cの四隅と外枠6dの内周とを連結している。
【0027】また、X−Z面に平行な4枚の板バネ11
xz,12xz,13xz,14xzも、それぞれフロ
ートベース6cの四隅と外枠6dの内周とを連結してい
る。前記ブレード3の底面はフロートベース6cに対し
て一体的に固着されている。本発明を実施する場合、ブ
レードベース6とブレード3とを別体に構成した後に相
互に固着して一体的に連結しても良く、また、1個のブ
ロック状鋼材からブレードベースとブレードとの一体連
設部材を削り出しても良い。一方、ブレードベース6の
外周部をなす外枠6dは、静止部材(例えばセンターレ
ス研削盤のベッド)に対して固定する。これにより、ブ
レード3は計8枚の板バネを介して静止部材に対して弾
性的に支承される。ただし、本実施形態における前記計
8枚の板バネは、いずれもバネ定数の大きい(硬い)バ
ネ部材であって、官能的には剛性の支持部材であり、ブ
レード3はセンターレス研削の仕上げ精度に影響を及ぼ
す虞れが無い程度に強固に支承される。このように剛的
な支承が可能なのは、硬い板バネの極微小な弾性変形
を、次に述べるようにして高感度で検出し得るように構
成したからである。
【0028】前記のX−Y面に平行な板バネ状部材(略
称X−Y面バネ)7xyに、Y軸方向の単軸ストレイン
ゲージ15を貼着してその歪みを検出できるようにす
る。同様に、X−Y面板バネ8xyに、Y軸方向の単軸
ストレインゲージ18を貼着し、同様に、X−Y面面バ
ネ9xyおよびX−Y面バネ10xyにも(本図1では
隠れているが)それぞれにY軸方向の単軸ストレインゲ
ージを貼着して歪みを検出し得るようにする。
【0029】さらに、X−Z面面に平行な4枚の板バネ
については、X−Z面板バネ11xzおよびX−Z面板
バネ12xzのそれぞれは、その片方の面にZ軸方向の
単軸ストレインゲージが、他方の面にはX方向のクロス
形ストレインゲージが貼着されている。本図1において
はX−Z面板バネ11xzの片方の面に貼着された単軸
ストレインゲージ16が現われて、他方の面に貼着され
たクロス形ストレインゲージが隠れている。そして、X
−Z面板バネ12xzの片方の面に貼着された単軸スト
レインゲージが隠れていて、その他方の面に貼着された
クロス形ストレインゲージ24が現れている。同様に、
X−Z面板バネ13xzの下方の面に貼着された単軸ス
トレインゲージが隠れていて、その他方の面に貼着され
たクロス形ストレインゲージ25が現れている。また、
X−Z面板バネ14xzにも、片方の面に単軸ストレイ
ンゲージが、他方の面にクロス形ストレインゲージが、
それぞれ貼着されている。
【0030】一方、本図1に示した非接触式回転速度セ
ンサ5は、被加工物1の回転速度を検出する。本実施形
態においては、被加工物1の図示手前側の端面sに歯車
形のターゲット(図示省略)を取り付けて、電磁誘導形
のセンサによって回転速度情報をパルス電流として検出
する。前記被加工物が研削砥石4の接触を受けている部
分の付近は、通常、研削液を注ぎ掛けられているが、本
実施形態のように電磁誘導作用を利用して回転速度を検
出すると、研削液によって検出を妨げられる虞れが無
い。しかし、被加工物1は、必ずしもその長さ方向につ
いて全部の外周面を研削されるとは限らないので、該被
加工物の他端付近tが研削加工を受けない状態の時、こ
の部分にターゲットを取り付ければ光学的に回転速度を
検出することができる。光学的に回転速度を検出する場
合は、光電効果を利用して電気信号として出力を取り出
すことが望ましい。その理由は、出力電気信号を演算回
路に入力して自動的に研削抵抗を算出するに好都合だか
らである。電磁誘導を利用して被加工物の回転速度を検
出する場合、該被加工物が受ける電磁的な制動力は極微
弱であるから、これを零と見做すことができる。光学的
に回転速度を検出する場合は、被加工物に及ぼす力学的
な影響は完全に零であるから一層好都合である。
【0031】図1について以上に説明したようにして配
設した複数個のストレインゲージを、図示しない演算手
段に接続する。本実施形態の演算手段は、主としてブリ
ッジ回路と、演算回路よりなるマイクロコンピュータと
によって構成されている。前記複数個のストレインゲー
ジをブリッジ回路に組み込むことによって、各板バネの
弾性変形を高感度,高精度で電気的に読み取ることがで
きる。マイクロコンピュータには、公知の研削抵抗算出
の理論式を予めプログラムとして与えておき、ブリッジ
回路によって読み取られた弾性変形の方向と量、およ
び、非接触式回転速度センサ5から入力された電気信号
に基づいて、センターレス研削における研削抵抗値、並
びに、研削仕上面の真円度を最小ならしめる研削条件を
算出する。
【0032】図2は、前掲の図1と異なる実施形態を示
し、ブレードと該ブレードの支持構造部分、および、該
支持構造部分の弾性変形を検出する手段を模式的に描い
た部分破断斜視図である。先に説明した図1の実施形態
と比較しつつ本実施形態(図2)について説明すると、
ブレードベースに機械加工を施して、たて孔状の2個の
切取部27aと、横孔状の2個の切取部27a′とを削
り取り、フロートベース27bと、計4個の垂直なX−
Y面板バネ28xy,29xy,30xy,31xy
と、中間ベース27cと、計4個の垂直なX−Z面板バ
ネ41xz,42xz,43xz,44xzと、計4個
の水平なY−Z面板バネ32yz,33yz,34y
z,35yzと、2個の静止ベース27dとが削り出さ
れている。前記フロートベース27bにはブレード3の
底部が一体的に固着され、前記静止ベース27dはセン
ターレス研削機の静止部材に対して固定される。前記X
−Y面板バネにはZ軸方向の、X−Z面板バネにはY軸
方向の、Y−Z面板バネにはX軸方向の、単軸ストレイ
ンゲージ36がそれぞれ貼着されている。このように構
成しても、多数の単軸ストレインゲージ36を総合して
3次元応力データが得られる。
【0033】図1の実施形態および図2の実施形態にお
ける構造・機能から容易に理解されるように、本発明は
要するにブレードを硬いバネで支持した状態で、該ブレ
ードの変位を検出するものである。従って、前掲の実施
形態におけるストレインゲージに代えてレーザー測距器
によってブレードもしくはフロートベースの変位を検出
しても同様の効果が得られる。
【0034】さらに、前述の実施形態においては剛体で
あるブレード3を硬いバネで支承したが、ブレードの下
半部に切欠,溝孔,もしくは薄肉部を形成して可撓性を
与え、ブレード自体が3次元応力のそれぞれに対して極
微小の弾性変形が可能なように構成して、該ブレードの
上半部の変位をレーザー干渉計で検出しても同様の効果
が得られる。この場合、レーザー干渉計からブレード上
の標定点までの距離の絶対値を求めても良いが、距離の
変化量の相対的な値を求めることが望ましい。
【0035】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明に
よると、ブレードと一体的に固着されたフロートベース
が受ける力を、X−Y面に平行な板バネ状部材の弾性変
形と、X−Z面に平行な板バネ状部材の弾性変形とを計
測することによって、ブレードに掛かる力を3次元デー
タとして検出することができ、研削抵抗を算出するため
の基礎データとして好適である。前記の板バネ状部材
を、その弾性変形の計測が可能な範囲内で充分に硬く構
成することにより、センターレス研削の作業条件を乱す
ことなく、研削抵抗算出用のデータを、リアルタイムで
検出することができるので、センターレス研削に関する
既知の理論式(例えば1996年3月、社団法人精密工
学会発行の精密工学会誌62巻3号に掲載された「セン
ターレス研削に関する研究」)を用いて、真円度を最小
ならしめる研削条件を探求することができ、センターレ
ス研削技術の進歩、特に加工精度の向上に貢献するとこ
ろ多大である。
【0036】請求項2の発明によると、板バネ状部材の
弾性変形をストレインゲージによって計測するので、該
板バネ状部材を充分に硬く(バネ定数を大きく)して弾
性変形を極微量に抑制しても応力を検出することができ
る。そして、弾性変形が極微量であれば、弾性変形によ
るブレードの変位が極微量となり、本発明の適用によっ
てセンターレス研削の作業条件が乱されることは無視し
得る程度に僅少である。さらに、図3に示した原理図か
ら容易に理解されるように、標準的なセンターレス研削
においては(特殊センターレス研削は例外として除外す
る)、構成部材をX−Y面と平行な任意の面で切断して
も同一の断面形状を呈する。このため、本請求項2の構
成のように、X−Y面にY方向の単軸ストレインゲージ
を配設するとともに、X−Z面にZ方向の単軸ストレイ
ンゲージとX方向のクロス形ストレインゲージとを配設
することにより、効率良く、かつ正確に3次元データを
検出することができる。
【0037】請求項3の発明によると、ブレードを一体
的に固着されたフロートベースをX−Y面と平行な(す
なわち垂直な)板バネ状部材によって中間ベースに対し
て支持するとともに、この中間ベースをX−Z面と平行
な(すなわち垂直な)板バネ状部材およびY−Z面と平
行な(すなわち水平な)板バネ状部材によって静止部材
に対して支持するので、前記のブレードが上記3種類の
板バネ状部材で3次元空間内で変位可能に支持される。
そして、前記3種類の板バネ状部材の弾性変形量を解析
することによってブレードが受ける研削反力に関する3
次元データが得られ、研削抵抗の算出に好適である。
【0038】請求項4の発明によると、前記請求項3の
発明を適用してフローティングベースを垂直な板バネ状
部材により中間ベースに対して弾性的に支持するととも
に、該中間ベースを垂直な板バネ状部材および水平な板
バネ状部材により静止部材に対して弾性的に支持するこ
とを前提として、Z軸方向の単軸ストレインゲージとY
軸方向の単軸ストレインゲージおよびX軸方向の単軸ス
トレインゲージにより(すなわち、水平方向および垂直
方向の3軸方向の単軸ストレインゲージにより)、ブレ
ードが受ける研削反力を3次元データとして検出し、研
削抵抗の算出に供することができる。
【0039】請求項5の発明によると、ブレードが受け
る3次元の研削反力を継続的に検知しつつ、被加工物の
挙動に影響を与えることなく、該被加工物の回転速度を
検出することができる。上記の回転速度検出の技術的な
意義は次のとおりである。すなわち、本発明者らが研究
して報告した「センターレス研削における真円度を最小
ならしめる研削条件をシミュレーションする理論式」
は、研削抵抗と被加工物の回転速度の関数として加工弾
性パラメータを求めるものである。このため、本発明の
請求項1もしくは請求項4の構成によって研削抵抗算出
のための3次元データを求めつつ、これを補完するため
の被加工物の回転速度を求めるものである。ただし、回
転速度の検出方法はセンターレス研削の作業条件を乱す
ものであってはならない。こうした観点において本請求
項5の構成は電磁誘導を利用して非接触的に回転速度を
検出するので、被加工物に及ぼす電磁力は微小であり、
かつ、研削液が被加工物に注ぎ掛けられていてもその影
響を受けない。
【0040】請求項6の発明によると、研削抵抗の算出
に関する請求項1,同2の発明を補完して被加工物の回
転速度を検出するということについては請求項5の発明
と同様であるが、光学的手段を用いるため、被加工物に
注ぎ掛けられる研削液によって回転速度検出を妨げられ
易いという問題が有る。しかしながら、センターレス研
削による加工は、必ずしも1回の工程で円柱状被加工物
の長さ方向に関して全外周面を研削するとは限らないの
で、当該研削工程における被加工面から離れた個所にお
いて回転速度を光学的に検出することが可能な場合は少
なくない。そして、光学的検出が可能な場合に、光学・
光電手段によって被加工物の回転速度を検出すると、該
被加工物に対して微小な力も及ぼす虞れが無い。また、
研削液に含有されている微細な鉄粉(研削粉)の影響を
受ける虞れも無い。
【0041】請求項7の発明によると、ブレードを支承
する可撓性の部材を著しく硬くして、研削条件を乱すこ
となく3軸方向の変位を計測して3軸応力(3次元応
力)を算出することができる。前記可撓性部材が著しく
硬いと、研削反力による変位が極微小となるが、レーザ
ー測距器によると極微小の変位をも高精度で検出するこ
とができる。
【0042】請求項8の発明によると、ブレードを弾性
的に支持する代りに、ブレード自体に可撓性を与え、該
ブレード研削反力によって撓む微小変位の、変化量を相
対値としてレーザー干渉計で計測することによって3次
元の変位データを得る。変位データが得られれば応力デ
ータに換算することは可能である。ブレードに与える可
撓性を微小に設定しておくと、該ブレードの変位による
センターレス研削状態の乱れは無視し得る程度に少なく
なるが、研削反力によるブレードの変位量も微小にな
る。本請求項8を適用すると、レーザー干渉計によって
ブレードの変位が微小であっても、確実に、かつ高精度
で、リアルタイムに検出することができる。
【0043】請求項9の発明によると、請求項1〜8の
発明によって検出した3次元データに基づいて、センタ
ーレス研削抵抗の瞬時値を算出し、かつ、その変化を把
握することができる。本発明者らの研究報告に係る理論
式によって真円度を最小ならしめるシミュレーションを
探求するには、研削抵抗を常数としてでなく、スパーク
アウト時の瞬時的な変化を求める必要が有るので、本請
求項9を適用して研削抵抗の値、およびその変化をリア
ルタイムに算出することの意義は大きい。
【0044】請求項10の発明によると、ブレードを固
着されたフロートベースが「互いに直交する垂直な4対
の板バネ状部材」に支承されているので、該4対の板バ
ネ状部材の弾性変形を検出することによってブレードに
加えられている力、すなわち研削反力を3次元データと
して把握することができる。さらに、弾性変形を検出す
る手段として高感度の検出手段を用いることによって板
バネ状部材の硬さ(バネ定数)を高くすることができ、
センターレス研削の作業条件を乱すことなく所望の3次
元データを検出できる。
【0045】請求項11の発明によると、センターレス
研削の仕上げ精度に影響を及ぼさない程度の硬い(バネ
定数の大きい)板バネ状部材を用いても、該硬い板バネ
状部材の弾性変形を正確に検出することができ、計8個
の単軸ストレインゲージと計4個のクロス形ストレイン
ゲージという検出用の部材は、ブレードが受ける研削反
力を3次元データとして検出するための必要にして充分
な構成要件をなし、正確で効率の良い検出を可能ならし
める。すなちわ、無駄も無く不足も無い、最も合理的な
ストレインゲージ配列によって高精度の検出を行なうこ
とができる。
【0046】請求項12の発明によると、静止部材に対
する中間ベースの変位と、該中間ベースに対するフロー
トベース(ブレードと一体連設されている)の変位と
を、相互に独立に検出することによって、ブレードの変
位を3次元データとして検出することができ、この検出
値に基づいて該ブレードが受ける研削反力の3次元デー
タが算出されるので、センターレス研削の研削抵抗値の
算出に供するに好適である。
【0047】請求項13の発明によると、各板バネ状部
材ごとに1軸方向の歪みを検出することにより、3種類
の板バネ状部材それぞれから検出される1次元データを
総合して「ブレードを一体的に結合されたフロートベー
ス」の変位を3次元データとして検出することができ、
これに基づいてブレードが受ける研削反力の算出が可能
となる。しかも、前記板バネ状部材の歪みを高感度で検
出することができるので、該板バネ状部材を硬くしてそ
の歪みを極微量ならしめても所要のデータが得られる。
請求項14の発明によると、ブリッヂ回路にストレイン
ゲージを接続導通せしめて高感度で正確に歪量を検知す
ることができ、演算手段によってブレードが受ける力の
3次元データを算出して出力するので、請求項11もし
くは請求項13に記載した検出装置の適用を前提とし
て、センターレス研削における研削抵抗算出用データを
リアルタイムで検出することができ、センターレス研削
技術の向上、特に真円度の向上に貢献するところ多大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示し、ブレードと、該ブ
レードを支承している部材と、センサ類とを実線で描く
とともに、センターレス研削の調整砥石と研削砥石と被
加工物とを仮想線で描いた模式図である。
【図2】前掲の図1と異なる実施形態を示し、ブレード
と該ブレードの支持構造部分、および、該支持構造部分
の弾性変形を検出する手段を模式的に描いた部分破断斜
視図である。
【図3】センターレス研削の原理を示し、主要構成部材
である調整砥石と、研削砥石と、ブレードとの位置関
係、および被加工物の位置、並びに回転方向を表した模
式図である。
【符号の説明】
1…被加工物、2…調整砥石、3…ブレード、4…研削
砥石、5…非接触式回転速度センサ、6…ブレードベー
ス、6a,6b…切取部、6c…フロートベース、6d
…外枠、7xy,8xy,9xy,10xy…X−Y面
に平行な板バネ状部材、11xz,12xz,13x
z,14xz…X−Z面に平行な板バネ状部材、15,
16…単軸ストレインゲージ、18…単軸ストレインゲ
ージ、24,25…クロス形ストレインゲージ、27…
ブレードベース、27a,27a′…切取部、27b…
フロートベース、27c…中間ベース、27d…静止ベ
ース、28xy,29xy,30xy,31xy…X−
Y面に平行な板バネ状部材、32yz,33yz,34
yz,35yz…Y−Z面に平行な板バネ状部材、36
…単軸ストレインゲージ、s…被加工物の研削部側の端
面、t…被加工物の研削面から離間した部分、41x
z,42xz,43xz,44xz…XZ面に平行な板
バネ状部材。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレードと調整砥石とによって被加工物
    を支承するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩擦
    伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石によ
    って被加工物を研削するセンターレス研削において、 前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
    を含む直交3軸X,Y,Zを設定し、 前記ブレードの底面をフロートベースに対して固着する
    とともに、該フロートベースを静止部材に対して、X−
    Y面と平行な板バネ状部材およびX−Z面と平行な板バ
    ネ状部材によって弾性的に支持し、 かつ、前記X−Y面と平行な板バネ状部材、およびX−
    Z面と平行な板バネ状部材の弾性変形の3次元データを
    検出して、研削抵抗の算出に供することを特徴とする、
    センターレス研削における研削抵抗算出用データの検出
    方法。
  2. 【請求項2】 前記のX−Y面と平行な板バネ状部材
    に、Y方向の単軸ストレインゲージを貼着し、 前記のX−Z面と平行な板バネ状部材の片方の面に、Z
    方向の単軸ストレインゲージを貼着するとともに、該X
    −Z面と平行な板バネ状部材の他方の面にX方向のクロ
    ス形ストレインゲージを貼着して、前記板バネ状部材そ
    れぞれの弾性変形の3次元データを検出することを特徴
    とする、請求項1に記載したセンターレス研削における
    研削抵抗算出用データの検出方法。
  3. 【請求項3】 ブレードと調整砥石とによって被加工物
    を支承するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩擦
    伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石によ
    って被加工物を研削するセンターレス研削において、 前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
    を含む直交3軸X,Y,Zを設定し、 前記ブレードの底面をフロートベースに対して固着する
    とともに、該フロートベースを中間ベースに対して、X
    −Y面と平行な板バネ状部材によって弾性的に支持し、 さらに、上記の中間ベースを静止部材に対してX−Z面
    と平行な板バネ状部材によって弾性的に支持し、 かつ、上記の中間ベースを静止部材に対して、Y−Z面
    と平行な板バネ状部材によって弾性的に支持し、 前記のX−Y面と平行な板バネ状部材、X−Z面と平行
    な板バネ状部材、および、Y−Z面と平行な板バネ状部
    材の弾性変形の3次元データを検出して、研削抵抗の算
    出に供することを特徴とする、センターレス研削におけ
    る研削抵抗算出用データの検出方法。
  4. 【請求項4】 前記のX−Y面と平行な板バネ状部材に
    Z軸方向の単軸ストレインゲージを貼着するとともに、 前記のX−Z面と平行な板バネ状部材にY軸方向の単軸
    ストレインゲージを貼着し、さらに、 前記のY−Z面と平行な板バネ状部材にX軸方向の単軸
    ストレインゲージを貼着して、前記板バネ状部材それぞ
    れの弾性変形の3次元データを検出することを特徴とす
    る、請求項3に記載したセンターレス研削における研削
    抵抗算出用データの検出方法。
  5. 【請求項5】 ブレードが受ける力を、ストレインゲー
    ジによって検出しつつ、 前記被加工物の回転速度を、電磁誘導作用を利用して非
    接触的に検出し、研削状態の算出に供することを特徴と
    する、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載したセ
    ンターレス研削における研削抵抗算出用データの検出方
    法。
  6. 【請求項6】 ブレードが受ける力を、ストレインゲー
    ジによって検出しつつ、 前記被加工物の回転速度を、光学作用および光電作用を
    利用して非接触的に電気信号として検出し、研削状態の
    算出に供することを特徴とする、請求項1ないし請求項
    5の何れかに記載したセンターレス研削における研削抵
    抗算出用データの検出方法。
  7. 【請求項7】 ブレードと調整砥石とによって被加工物
    を支承するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩擦
    伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石によ
    って被加工物を研削するセンターレス研削において、 前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
    を含む直交3軸X,Y,Zを想定し、 前記のブレードを、可撓性の部材を介して静止部材に対
    して支承し、 前記のブレードのX,Y,Z、3軸方向の変位を、レー
    ザー測距器によって検出して、研削砥石の算出に供する
    ことを特徴とする、センターレス研削における研削抵抗
    算出用データの検出方法。
  8. 【請求項8】 ブレードと調整砥石とによって被加工物
    を支承するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩擦
    伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石によ
    って被加工物を研削するセンターレス研削において、 前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
    を含む直交3軸X,Y,Zを設定し、 前記のブレードの底部を静止部材に対して固定するとと
    もに、該ブレードに予め切欠,溝孔,もしくは薄肉部を
    形成しておいて弾性変形を助成し、 上記ブレードの頂部付近もしくは該ブレードの上半部の
    X,Y,Z、3軸方向の変位をレーザー干渉計によって
    検出して、研削抵抗の算出に供することを特徴とする、
    センターレス研削における研削抵抗算出用データの検出
    方法。
  9. 【請求項9】 ブレードが受ける3軸方向の力に基づい
    て研削抵抗を算出する公知の演算を行なうプログラムを
    予め与えてある演算回路に、前記ストレインゲージもし
    くはレーザー測距器またはレーザー干渉計の検出信号を
    入力せしめることを特徴とする、請求項1ないし請求項
    8の何れかに記載したセンターレス研削における研削抵
    抗算出用データの検出方法。
  10. 【請求項10】 ブレードと調整砥石とによって被加工
    物を支承するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩
    擦伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石に
    よって被加工物を研削するセンターレス研削機におい
    て、 前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
    を含む直交3軸X,Y,Zを設定し、 前記ブレードの底面に固着されたほぼ長方形のフロート
    ベースと、 上記フロートベースの四隅にそれぞれ配置されて該フロ
    ートベースを支持する、計4個の、X−Y面に平行な板
    バネ状の部材と、 同じく前記フロートベースの四隅にそれぞれ配置されて
    該フロートベースを支持する、計4個の、X−Z面に平
    行な板バネ状部材と、 前記合計8個の板バネ状部材それぞれの弾性変形を検出
    する手段と、を具備していることを特徴とする、センタ
    ーレス研削における研削抵抗算出用データの検出装置。
  11. 【請求項11】 前記板バネ状部材の弾性変形を検出す
    る手段が、 前記4個のX−Y面に平行な板バネ状部材のそれぞれに
    貼着された単軸ストレインゲージと、 前記4個のX−Z面に平行な板バネ状部材それぞれの片
    方の面に貼着された単軸ストレインゲージと、 前記4個のX−Z面と平行な板バネ状部材それぞれの他
    方の面に貼着されたクロス形ストレインゲージと、 から成るものであることを特徴とする、請求項10に記
    載したセンターレス研削における研削抵抗算出用データ
    の検出装置。
  12. 【請求項12】 ブレードと調整砥石とによって被加工
    物を支持するとともに、調整砥石と被加工物との間の摩
    擦伝動によって被加工物を回転せしめつつ、研削砥石に
    よって被加工物を研削するセンターレス研削機におい
    て、 前記調整砥石の軸心に平行なZ軸と、ほぼ水平なY軸と
    を含む直交3軸X,Y,Zを設定し、 中間ベースを静止部材に対して支持しているX−Z面と
    平行な複数個の板バネ状部材、および、中間ベースを静
    止部材に対して支持している、Y−Z面に平行な複数個
    の板バネ状部材と、 上記中間ベースに対してフロートベースを支持してい
    る。X−Y面に平行な複数個の板バネ状部材と、 前記各複数個の板バネ状部材ぞれぞれの弾性変形を検出
    する手段と、 を具備していることを特徴とする、センターレス研削に
    おける研削抵抗算出用データの検出装置。
  13. 【請求項13】 前記の板バネ状部材それぞれの弾性変
    形を検出する手段が、前記複数個のX−Y面に平行な板
    バネ状部材の内の少なくとも2個に貼着された、Z軸方
    向の単軸ストレインゲージと、 前記複数個のX−Z面と平行な板バネ状部材の内、少な
    くとも2個に貼着されたY軸方向のストレインゲージ
    と、 前記複数個のY−Z面に平行な板バネ状部材の内の少な
    くとも2個に貼着された、X軸方向の単軸ストレインゲ
    ージと、 から成るものであることを特徴とする、請求項12に記
    載したセンターレス研削における研削抵抗算出用データ
    の検出装置。
  14. 【請求項14】 前記単軸ストレインゲージおよび/ま
    たはクロス形ストレインゲージに接続されて、前記のブ
    レードが受けている力の3次元データを出力する機能を
    有し、ブリッジ回路を内蔵する演算手段を備えているこ
    とを特徴とする、請求項11もしくは請求項13に記載
    したセンターレス研削における研削抵抗算出用データの
    検出装置。
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